JP2018207484A - ヘッドホン - Google Patents

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達郎 長井
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Abstract

【課題】ハウジングの剛性を高めることによって、スピーカーユニットからハウジングへと伝わる不要な振動を抑制しながら、音響再現性に優れたヘッドホンを提供する。【解決手段】電気信号を振動に変換して音響を発するスピーカーユニット4Aと、スピーカーユニット4Aの背面側に配置されたハウジング5Aとを含む左右一対又は左右何れか一方のヘッドホン本体2Aを備え、ハウジング5Aは、少なくとも一端が開口した金属製の外筐体7及び内筐体8を有し、外筐体7の内側に内筐体8を収容した状態で互いの開口端が接合されると共に、外筐体7と内筐体8との間に真空層9が設けられた真空二重構造を有し、スピーカーユニット4Aは、ハウジング5Aの開口部5aを閉塞した状態で配置されている。【選択図】図2

Description

本発明は、ヘッドホンに関する。
従来より、ヘッドホンでは、遮音性を高めるため、スピーカーユニットを収容するハウジング(筐体)の剛性(機械的強度)を高めることが行われている(例えば、下記特許文献1を参照)。
具体的に、下記特許文献1には、スピーカーユニットと、スピーカーユニットを取り付けたバッフル板と、スピーカーユニットの背面側を覆うようにしてバッフル板に取り付けられたヘッドホンケースとを備えたヘッドホンにおいて、ヘッドホンケースを構成する第1ケースと第2ケースとの間の空洞が負圧となることで、このヘッドホンケースの剛性を高めることが記載されている。
特開2009−5283号公報
ところで、上述した特許文献1に記載のヘッドホンでは、ヘッドホンケースがプラスチック製の第1ケース及び第2ケースで構成されている。この場合、第1ケース及び第2ケース自体の剛性が低くなるため、これら第1ケースと第2ケースとの間に複数の凸片を設けて、第1ケース及び第2ケースの間を補強することが行われている。
しかしながら、このような構成とした場合、第1ケースと第2ケースとの間に介在する凸片によって、スピーカーユニットの背面側から放出される音響の振動が、ヘッドホンケースの内側を形成する第1ケースから外側を形成する第2ケースへと伝わることになる。したがって、このようなヘッドホンケースを介して外部に伝播する振動を抑制することは困難であり、音響再現性も悪くなる。
本発明は、このような従来の事情に鑑みて提案されたものであり、ハウジングの剛性を高めることによって、スピーカーユニットからハウジングへと伝わる不要な振動を抑制しながら、音響再現性に優れたヘッドホンを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は以下の手段を提供する。
〔1〕 電気信号を振動に変換して音響を発するスピーカーユニットと、前記スピーカーユニットの背面側に配置されたハウジングとを含む左右一対又は左右何れか一方のヘッドホン本体を備え、
前記ハウジングは、少なくとも一端が開口した金属製の外筐体及び内筐体を有し、前記外筐体の内側に前記内筐体を収容した状態で互いの開口部の先端が接合されると共に、前記外筐体と前記内筐体との間に真空層が設けられた真空二重構造を有し、
前記スピーカーユニットは、前記ハウジングの開口部を閉塞した状態で配置されていることを特徴とするヘッドホン。
〔2〕 前記外筐体と前記内筐体とが側面と底面とを具備する有底筒状であり、
前記真空層は、前記外筐体の底面と前記内筐体の底面との間、および前記外筐体の側面と前記内筐体の側面との間に存在し、
前記スピーカーユニットは、前記内筐体の側面に少なくとも一部を接触させた状態で配置されていることを特徴とする前記〔1〕に記載のヘッドホン。
〔3〕 前記外筐体と前記内筐体とが、側面と底面とを具備する有底筒状であり、
前記真空層は、前記外筐体の底面と前記内筐体の底面との間、および前記外筐体の側面と前記内筐体の底面との間に存在し、
前記スピーカーユニットは、前記内筐体の側面に少なくとも一部を接触させた状態で配置されていることを特徴とする前記〔1〕に記載のヘッドホン。
〔4〕 前記前記外筐体と前記内筐体とが側面を具備する筒状であり、
前記真空層は、前記外筐体の側面と前記内筐体の側面との間に存在し、
前記スピーカーユニットは、前記内筐体の側面に少なくとも一部を接触させた状態で配置されていることを特徴とする前記〔1〕に記載のヘッドホン。
〔5〕 前記ハウジングは、前記外筐体及び前記内筐体の互いの開口端を接合した接合端部を有し、
前記スピーカーユニットは、前記内筐体の前記接合端部を形成する面に少なくとも一部を接触させた状態で配置されていることを特徴とする前記〔1〕〜〔4〕の何れか一項に記載のヘッドホン。
〔6〕 前記ヘッドホン本体は、前記スピーカーユニットの外周部に全周に亘って取り付けられて、前記スピーカーユニットと前記内筐体との間を密閉するシール部材を有することを特徴とする前記〔1〕〜〔5〕の何れか一項に記載のヘッドホン。
〔7〕 前記ヘッドホン本体は、前記外筐体の少なくとも一部を外部に露出した状態で、前記スピーカーユニット及び前記ハウジングを一体に保持していることを特徴とする前記〔1〕〜〔6〕の何れか一項に記載のヘッドホン。
〔8〕 前記ヘッドホン本体は、インナーイヤー型又はカナル型であることを特徴とする前記〔1〕〜〔7〕の何れか一項に記載のヘッドホン。
〔9〕 前記ヘッドホン本体は、オーバーヘッドバンド型、ネックバンド型又は耳掛け型であることを特徴とする前記〔1〕〜〔7〕の何れか一項に記載のヘッドホン。
以上のように、本発明によれば、ハウジングの剛性を高めることによって、スピーカーユニットからハウジングへと伝わる不要な振動を抑制しながら、音響再現性に優れたヘッドホンを提供することが可能である。
本発明の第1の実施形態に係るヘッドホンの外観を示す斜視図である。 図1に示すヘッドホンが備えるヘッドホン本体の構成を示す断面図である。 本発明の第2の実施形態に係るヘッドホンが備えるヘッドホン本体の構成を示す斜視図である。 図3に示すヘッドホン本体の構成を示す断面図である。 本発明の第3の実施形態に係るヘッドホンが備えるヘッドホン本体の外観を示す斜視図である。 図5に示すヘッドホン本体の構成を示す断面図である。 本発明の第4の実施形態に係るヘッドホンが備えるヘッドホン本体の外観を示す斜視図である。 図7に示すヘッドホン本体の構成を示す断面図である。 図7に示すヘッドホン本体の別の構成を示す断面図である。 本発明の第5の実施形態に係るヘッドホンが備えるヘッドホン本体の外観を示す側面図である。 図10に示すヘッドホン本体の構成を示す断面図である。 図10に示すヘッドホン本体の別の構成を示す断面図である。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。
(第1の実施形態)
先ず、本発明の第1の実施形態として、例えば図1及び図2に示すヘッドホン1Aについて説明する。なお、図1は、ヘッドホン1Aの外観を示す斜視図である。図2は、ヘッドホン1Aが備えるヘッドホン本体2Aの構成を示す断面図である。
本実施形態のヘッドホン1Aは、図1及び図2に示すように、オーバーヘッドバンド型のヘッドホンであり、左右一対のヘッドホン本体2Aと、これら一対のヘッドホン本体2Aを連結するヘッドバンド3とを概略備えている。
なお、一対のヘッドホン本体2Aは、ヘッドバンド3を挟んだ両側に左右対称に取り付けられている。また、一対のヘッドホン本体2Aは、左右対称な構造となる以外は互いに同じ構造を有している。したがって、以下の説明で特に断りがない限りは、図1及び図2に示す一方のヘッドホン本体2Aを例に挙げて説明するものとする。
ヘッドホン本体2Aは、図1及び図2に示すように、スピーカーユニット4Aと、スピーカーユニット4Aの背面側に配置されたハウジング5Aと、スピーカーユニット4Aの前面側に配置されたイヤーパッド6とを有している。
スピーカーユニット4Aは、電気信号を振動に変換して音響を発するものであり、その駆動方式等について特に限定されるものではない。一般に、スピーカーユニット4Aは、磁気回路と、磁気回路の磁気ギャップ中で移動自在とされたボイスコイルと、ボイスコイルに取り付けられた振動板と、磁気回路及び振動板を支持するフレームとを含むスピーカー本体SPを有して、ボイスコイルに電気信号を供給し、この電気信号に応じて振動板を振動させることによって、音響を発することが可能となっている。
このスピーカーユニット4Aの外周部にはリング状の溝部4aが形成され、この溝部4aにはシール部材11が嵌め付けられている。
シール部材11は、例えばシリコーンゴム等のゴムやエラストマーなどの弾性部材である。シール部材11は、内筐体8の張出部10の形状に合わせてリング状に形成されている。この点については、以下に説明する。
ハウジング5Aは、スピーカーユニット4Aの背面側を覆うのに十分な比較的扁平な形状を有し、その一端が円形状に開口した開口部5aを有している。この開口部5aにスピーカーユニット4Aが収容される。
ハウジング5Aは、金属製の外筐体7及び内筐体8を有し、外筐体7の内側に内筐体8を収容した状態で互いの開口端が接合されると共に、これら外筐体7と内筐体8との間に真空層9が設けられた真空二重構造を有している。外筐体7と内筐体8との開口端は、径方向において互いに突き合わされた状態で接合されてハウジング5Aの接合端部5dを形成している。
上記外筐体7は一端が開口した有底筒状であり、底面7bと、底面7bの周端から立設して設けられた側面7sとを有している。外筐体7の底面7bは、平らでなくともよく、図2に示されるように、中央にくぼみが設けられていてもよい。さらにこのくぼみはなだらかに形成されていても、段階をもって形成されていてもよい。外筐体7の側面7sは略同一の径を有する。底面7bと、側面7sとの間には緩やかなカーブが形成されていることが好ましい。
内筐体8も一端が開口した有底筒状であり、底面8bと、底面8bの周端から緩やかに漸次拡径するように設けられた側面8sとを有する。内筐体8の側面8sの内面には、リング状の張出部10が全周に亘って突出して設けられている。
軸方向における外筐体7の側面7sの長さは、内筐体8の側面8sの長さよりも長い。このため、外筐体7の底面7bと、内筐体8の底面8bとの間に真空層が存在することとなる。
また、上記の通り、外筐体7の側面7sは底面7bの周端から立設して設けられているのに対して、内筐体8の側面8sは底面8bの周端から緩やかに漸次拡径するように設けられているため、外筐体7の側面7sと、内筐体8の側面8sとの間に真空層が存在することとなる。側面の間に設けられた真空部の厚みは、底面から側面の先端(接合端部5d)に向かって漸次小さくなっている。
上記外筐体7の側面7sの先端と、内筐体8の側面の先端とが、径方向で接合されることでハウジング5Bの接合端部5dが形成される。
上記形状を有する外筐体7及び内筐体8は、例えばステンレスやチタンなどの金属からなる。真空層9は、例えば、高真空に減圧(真空引き)されたチャンバー内で、外筐体7の中央部に設けられた脱気孔7aを封止材により塞ぐことによって形成することができる。
ハウジング5Aでは、このような真空二重構造を有することで、内圧(真空圧)と外圧(大気圧)の差により外筐体7及び内筐体8に対して常に張力が加わった状態となり、これら外筐体7及び内筐体8の機械的強度が増すことになる。これにより、ハウジング5Aの剛性を高めることが可能である。また、ハウジング5Aの小型化及び軽量化を図ることが可能である。
スピーカーユニット4Aは、ハウジング5Aの開口部5aを閉塞するように、その背面側をハウジング5Aの内側に向けた状態で配置されている。
より具体的には、スピーカーユニット4Aが内筐体8の内側に嵌め込まれると、スピーカーユニット4Aに設けられたシール部材11が内筐体8に設けられた張出部10に接触する。上述したように、シール部材11は、張出部10の形状に合わせてリング状に形成されている。このように、スピーカーユニット4Aは、張出部10と、シール部材11とを介して、非接触な状態でハウジング5Aに取り付けられる。
ヘッドホン本体2Aでは、スピーカーユニット4Aがハウジング5Aの開口部5aを閉塞したときに、シール部材11が弾性変形しながら張出部10に全周に亘って密着した状態となる。これにより、スピーカーユニット4Aと内筐体8との間をシール部材11により密閉することが可能となっている。一方、ヘッドホン本体2Aは、外筐体7を外部に露出した状態で、スピーカーユニット4A及びハウジング5Aを一体に保持している。
なお、スピーカーユニット4Aについては、上述したシール部材11を介して内筐体8(ハウジング5A)とは非接触な状態で取り付けられた構成に限らず、シール部材11を省略し、その一部を内筐体8(ハウジング5A)に接触させた状態で取り付けられた構成とすることも可能である。
イヤーパッド6は、耳を覆うのに十分な大きさのリング状のクッション材で形成され、スピーカーユニット4Aのスピーカー本体SPが発する音響を放出する放音部4bの周囲を覆うようにスピーカーユニット4Aの前面側に取り付けられている。放音部4bには、複数の孔部12aが設けられたカバー部材12が取り付けられている。なお、スピーカー本体SPについては、スピーカーユニット4Aの背面側又は前面側の何れに取り付けられた構成であってもよい。
以上のような構成を有する本実施形態のヘッドホン1Aでは、上述した真空二重構造を有するハウジング5Aによって、このハウジング5Aの剛性を高めることが可能である。これにより、スピーカーユニット4Aからハウジング5Aへと伝わる不要な振動を抑制しながら、音響再現性に優れたヘッドホン1Aを得ることが可能である。
また、本実施形態のヘッドホン1Aでは、スピーカーユニット4Aの背面側から放出される音響によってハウジング5Aの内筐体8が振動しても、真空層9によって内筐体8から外筐体7への振動の伝播が阻止される。これにより、ハウジング5Aを介して外部に伝播する振動を更に抑制することが可能である。
また、本実施形態のヘッドホン1Aでは、内筐体8の内側にスピーカーユニット4Aが嵌め込まれた状態で、張出部10に全周に亘って密着したシール部材11を介してスピーカーユニット4Aがハウジング5Aとは非接触な状態で取り付けられている。これにより、簡便な構造でありながら、スピーカーユニット4Aからの不要な振動がハウジング5Aへと伝わることを防止することが可能である。また、ハウジング5Aに対するスピーカーユニット4Aの取り付けも容易であり、部品点数及び組み立工数の削減が可能である。
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態として、例えば図3及び図4に示すヘッドホン1Bが備えるヘッドホン本体2Bについて説明する。なお、図3は、ヘッドホン1Bが備えるヘッドホン本体2Bの外観を示す斜視図である。図4は、ヘッドホン1Bが備えるヘッドホン本体2Bの構成を示す断面図である。また、以下の説明では、上記ヘッドホン1Aと同等の部位については、説明を省略すると共に、図面において同じ符号を付すものとする。
本実施形態のヘッドホン1Bは、オーバーヘッドバンド型のヘッドホンであり、図3及び図4に示すヘッドホン本体2Bを備える以外は、上記ヘッドホン1Aと同様の形態を有している。したがって、以下の説明では、本実施形態の特徴部分であるヘッドホン本体2Bについて説明するものとする。
ヘッドホン本体2Bは、図3及び図4に示すように、スピーカーユニット4Bと、スピーカーユニット4Bの背面側に配置されたハウジング5Bとを有している。
スピーカーユニット4Bは、上記スピーカーユニット4Aと基本的に同じ構成を有しているが、ヘッドホン1Bの形態に合わせて形状等が異なる。
また、本実施形態におけるハウジング5Bに対するスピーカーユニット4Bの取り付け方は、第一実施形態における、ハウジング5Aに対するスピーカーユニット4Aとの取り付け方とは異なる。このため、スピーカーユニット4Bの背面には、ハウジング5Bの接合端部5dが埋め込まれるリング状の溝部4cが設けられている。
また、スピーカーユニット4Bの背面には開口部4oが設けられている。この開口部4oは、スピーカーユニット4Bの背面全面に設けられるのではなく、背面板を開口するように設けられていることが好ましい。このように開口部4oを設けることでスピーカーユニット4Bには背面フランジ(以下、単に「フランジ」という)4fが形成される。
なお、ヘッドホン本体2Bでは、上記ヘッドホン本体2Aのイヤーパッド6と同様に、スピーカーユニット4B(スピーカー本体SP)の前面側にイヤーパッドが配置されるものの、本実施形態の特徴部分ではないため、その図示を省略している。
ハウジング5Bは、上記ハウジング5Aと同様に、外筐体7及び内筐体8を有し、外筐体7の内側に内筐体8を収容した状態で互いの開口端が接合されると共に、これら外筐体7と内筐体8との間に真空層9が設けられた真空二重構造を有している。
このハウジング5Bは、スピーカーユニット4Bの背面側に取り付けるのに十分な比較的扁平な形状を有し且つその一端が円形状に開口した開口部5aを有している。
上記外筐体7は有底筒状であり、底面7bと、側面とを具備する。この側面は、底面7bの周端から漸次拡径されたテーパー形状の側面7sと、テーパー形状の側面7sの周端から立設した接合端部7dとを有している。外筐体7の底面7bをなす略円形底面部は、平らでなくともよく、図4に示されるように、中央にくぼみが設けられていてもよい。さらにこのくぼみはなだらかに形成されていても、段階をもって形成されていてもよい。
内筐体8は略円板形状であり、底面8bと、底面8bの周端から立設して設けられた円筒状の側面である接合端部8dとを有する。
また、内筐体8の底面8bの一部は、真空層9側とは反対側に膨出されたドーム状の膨出部8aとなっている。この膨出部8aは、スピーカーユニット4Bの背面に開口部4oが設けられているため、膨出が許容される。
上記外筐体7の側面の一部である接合端部7dの長さと、上記内筐体8の側面である接合端部8dの長さとはほぼ一致している。また、上記外筐体7の接合端部7dの内周面と、内筐体8の接合端部8dの外周面とが、径方向で接合することでハウジング5Bの接合端部5dが形成される。
このため、本実施形態においては、外筐体7の底面7bと、内筐体8の底面8bとの間に真空層が存在すると同時に、外筐体7のテーパー形状の側面7sと、内筐体8の底面8bとの間にも真空層が存在する。
ハウジング5Bでは、このような真空二重構造を有することで、内圧(真空圧)と外圧(大気圧)の差により外筐体7及び内筐体8に対して常に張力が加わった状態となり、これら外筐体7及び内筐体8の機械的強度が増すことになる。これにより、ハウジング5Bの剛性を高めることが可能である。また、ハウジング5Bの小型化及び軽量化を図ることが可能である。
スピーカーユニット4Bは、その背面側をハウジング5Bの内側に向けた状態で、ハウジング5Bの開口部5aを閉塞した状態で配置されている。
より具体的には、スピーカーユニット4Bの背面に設けられた溝部4cにハウジング5Bの接合端部5dを埋め込むように両者は配置されている。
上述したように、スピーカーユニット4Bの背面には、開口部4oを形成するようにフランジ4fが形成されている。このため、スピーカーユニット4Bのフランジ4fと、内筐体8の底面8bの周辺部が接触する。
上述したように、ハウジング5Bの接合端部5dは、スピーカーユニット4Bの背面に設けられたリング状の溝部4cの内側に嵌め合わされているため、ヘッドホン本体2Bは、外筐体7を外部に露出した状態で、スピーカーユニット4B及びハウジング5Bを一体に保持している。また、スピーカーユニット4Bは、ハウジング5Bの前面側から外部に露出した状態となっている。
以上のような構成を有する本実施形態のヘッドホン1Bでは、上述した真空二重構造を有するハウジング5Bによって、このハウジング5Bの剛性を高めることが可能である。これにより、スピーカーユニット4Bからハウジング5Bへと伝わる不要な振動を抑制しながら、音響再現性に優れたヘッドホン1Bを得ることが可能である。
また、本実施形態のヘッドホン1Bでは、スピーカーユニット4Bの背面側から放出される音響によってハウジング5Bの内筐体8が振動しても、真空層9によって内筐体8から外筐体7への振動の伝播が阻止される。これにより、ハウジング5Bを介して外部に伝播する振動を更に抑制することが可能である。
また、本実施形態のヘッドホン1Bでは、内筐体8の底面8bにスピーカーユニット4Bの一部である、フランジ4fを接触させた状態で、スピーカーユニット4Bがハウジング5Bに取り付けられている。これにより、簡便な構造でありながら、スピーカーユニット4Bからの不要な振動がハウジング5Bへと伝わることを防止することが可能である。また、ハウジング5Bに対するスピーカーユニット4Bの取り付けも容易であり、部品点数及び組み立工数の削減が可能である。
(第3の実施形態)
次に、本発明の第3の実施形態として、例えば図5及び図6に示すヘッドホン1Cが備えるヘッドホン本体2Cについて説明する。なお、図5は、ヘッドホン1Cが備えるヘッドホン本体2Cの外観を示す斜視図である。図6は、ヘッドホン本体2Cの構成を示す断面図である。また、以下の説明では、上記ヘッドホン1Aと同等の部位については、説明を省略すると共に、図面において同じ符号を付すものとする。
本実施形態のヘッドホン1Cは、図5及び図6に示すように、カナル型のヘッドホン(イヤホン)であり、左右一対のヘッドホン本体2Cを概略備えている。なお、一対のヘッドホン本体2Cは、左右対称な構造となる以外は互いに同じ構造を有している。したがって、以下の説明で特に断りがない限りは、図5及び図6に示す一方のヘッドホン本体2Cを例に挙げて説明するものとする。
ヘッドホン本体2Cは、図5及び図6に示すように、スピーカーユニット4Cと、スピーカーユニット4Cの背面側に配置されたハウジング5Cと、スピーカーユニット4Cの前面側に配置されたイヤーピース13とを有している。
スピーカーユニット4Cは、上記スピーカーユニット4Aと基本的に同じ構成を有しているが、ヘッドホン1Cの形態に合わせて形状等が異なる。また、本実施形態におけるハウジング5Cに対するスピーカーユニット4Cの取り付け方は、第一実施形態におけるハウジング5Aに対するスピーカーユニット4Aとの取り付け方とは異なる。このため、スピーカーユニット4Cの背面には嵌合凹部4dが設けられている。
イヤーピース13は、例えばシリコーンゴム等の弾性部材で形成され、耳穴(外耳道)に差し込むことによって、ヘッドホン本体2Cを装着可能とするものである。イヤーピース13には、軸線方向に貫通する放音孔13aが設けられている。イヤーピース13は、スピーカーユニット4C(スピーカー本体SP)の先端に放音孔13aを差し込むことによって、スピーカーユニット4Cに取り付けられている。
ハウジング5Cは、上記ハウジング5Aと同様に、外筐体7及び内筐体8を有し、外筐体7の内側に内筐体8を収容した状態で互いの開口端が接合されると共に、これら外筐体7と内筐体8との間に真空層9が設けられた真空二重構造を有している。
このハウジング5Cは、スピーカーユニット4Cの背面側に取り付けるのに十分な比較的扁平な形状を有し且つその一端が円形状に開口した開口部5aを有している。
上記外筐体7は、底面7bと、底面7bの周端から漸次拡径されたテーパー形状の側面7sと、側面7sの端部に外周側に突出するように設けられたフランジである接合端部7dとを有している。外筐体7の底面7bは、平らでなくともよく、図6に示されるように、中央にくぼみが設けられていてもよい。
内筐体8は、底面8bと、底面8bの周端から立設して設けられた円筒状の側面8sと、側面8sの途中に外周側に突出するように設けられたフランジである接合端部8dとを有する。上記底面8bは平らでなくともよく、図6に示されるように、外筐体7の底面7bに向かって膨らみを持っていてもよい。
上記外筐体7の接合端部7dと、内筐体8の接合端部8dとが、軸方向で接合することでハウジング5Cの接合端部5dが形成される。上記外筐体7の接合端部7dの突出幅は、内筐体8の接合端部8dの突出幅よりも短い。このため、外筐体7の接合端部7dの突出端と、内筐体8の接合端部8dの突出端とを面一に配置すると、外筐体7の側面7sと、内筐体8の側面8sとの間には真空層が存在することとなる。
また、外筐体7の底面7bと、内筐体8の底面8bとの間にも真空層が存在する。
ハウジング5Cでは、このような真空二重構造を有することで、内圧(真空圧)と外圧(大気圧)の差により外筐体7及び内筐体8に対して常に張力が加わった状態となり、これら外筐体7及び内筐体8の機械的強度が増すことになる。これにより、ハウジング5Cの剛性を高めることが可能である。また、ハウジング5Cの小型化及び軽量化を図ることが可能である。
スピーカーユニット4Cは、その背面側をハウジング5Cの内側に向けた状態で、ハウジング5Cの開口部5aを閉塞した状態で配置されている。
より具体的には、スピーカーユニット4Cは、内筐体8の側面8sに、その背面の一部を全周に亘って接触させた状態で取り付けられている。言い換えれば、内筐体8の側面8sは、スピーカーユニット4Cの背面に設けられた嵌合凹部4dの内側に嵌め合わされている。これにより、ヘッドホン本体2Cは、外筐体7を外部に露出した状態で、スピーカーユニット4C及びハウジング5Cを一体に保持している。また、スピーカーユニット4Cは、ハウジング5Cの前面側から外部に露出した状態となっている。
以上のような構成を有する本実施形態のヘッドホン1Cでは、上述した真空二重構造を有するハウジング5Cによって、このハウジング5Cの剛性を高めることが可能である。これにより、スピーカーユニット4Cからハウジング5Cへと伝わる不要な振動を抑制しながら、音響再現性に優れたヘッドホン1Cを得ることが可能である。
また、本実施形態のヘッドホン1Cでは、スピーカーユニット4Cの背面側から放出される音響によってハウジング5Cの内筐体8が振動しても、真空層9によって内筐体8から外筐体7への振動の伝播が阻止される。これにより、ハウジング5Cを介して外部に伝播する振動を更に抑制することが可能である。
また、本実施形態のヘッドホン1Cでは、ハウジング5Cの接合端部5dを形成する内筐体8の接合端部8dにスピーカーユニット4Cの一部を接触させた状態で、スピーカーユニット4Cがハウジング5Cに取り付けられている。これにより、簡便な構造でありながら、スピーカーユニット4Cからの不要な振動がハウジング5Cへと伝わることを防止することが可能である。また、ハウジング5Cに対するスピーカーユニット4Cの取り付けも容易であり、部品点数及び組み立工数の削減が可能である。
(第4の実施形態)
次に、本発明の第4の実施形態として、例えば図7及び図8に示すヘッドホン1Dが備えるヘッドホン本体2Dについて説明する。なお、図7は、ヘッドホン1Dが備えるヘッドホン本体2Dの外観を示す斜視図である。図8は、ヘッドホン本体2Dの構成を示す断面図である。また、以下の説明では、上記ヘッドホン1Aと同等の部位については、説明を省略すると共に、図面において同じ符号を付すものとする。
本実施形態のヘッドホン1Dは、図7及び図8に示すように、カナル型のヘッドホン(イヤホン)であり、左右一対のヘッドホン本体2Dを概略備えている。なお、一対のヘッドホン本体2Dは、左右対称な構造となる以外は互いに同じ構造を有している。したがって、以下の説明で特に断りがない限りは、図7及び図8に示す一方のヘッドホン本体2Dを例に挙げて説明するものとする。
ヘッドホン本体2Dは、図7及び図8に示すように、スピーカーユニット4Dと、スピーカーユニット4Dの背面側に配置されたハウジング5Dと、スピーカーユニット4Dの前面側に配置されたイヤーピース13と、ハウジング5Dの背面側に配置された本体ケース14とを有している。
スピーカーユニット4Dは、上記スピーカーユニット4Aと基本的に同じ構成を有しているが、ヘッドホン1Dの形態に合わせて形状等が異なる。また、本実施形態におけるハウジング5Dに対するスピーカーユニット4Dの取り付け方は、第一実施形態における、ハウジング5Aに対するスピーカーユニット4Aとの取り付け方とは異なる。
イヤーピース13は、スピーカーユニット4D(スピーカー本体SP)の先端に放音孔13aを差し込むことによって、スピーカーユニット4Dに取り付けられている。
ハウジング5Dは、外筐体7及び内筐体8を有し、外筐体7の内側に内筐体8を収容した状態で互いの開口端が接合されると共に、これら外筐体7と内筐体8との間に真空層9が設けられた真空二重構造を有している。
上記外筐体7は両端が開口した筒状であり、大径部7dlと、小径部7dsと、大径部7dlと小径部7dsとを緩やかにつなぐテーパー部7tとを有する。外筐体7においては、軸線方向における大径部7dlの長さは小径部7dsの長さよりも長い。
上記内筐体8も両端が開口した筒状であり、大径部8dlと、小径部8dsと、大径部8dlと小径部8dsとを緩やかにつなぐテーパー部8tとを有する。内筐体8においては、軸線方向における大径部8dlの長さは小径部8dsの長さよりも短い。
軸線方向における上記外筐体7の長さと、上記内筐体8の長さとは同じである。このような形状を具備するため、外筐体7と内筐体8とを組み合わせると、両者の間には間隙が形成され、当該間隙が真空層9となる。
本実施形態におけるハウジング5Dにおいては、外筐体7の大径部7dlの端部と、内筐体8の大径部8dlの端部とが面一になるように配置し、外筐体7の大径部7dlの内周面の一部と、内筐体8の大径部8dlの外周面とを接合することで、ハウジング5Dの接合端部5hが形成されている。面一に配置された外筐体7の大径部7dlの端部と、内筐体8の大径部8dlの端部とが、ハウジング5Eの開口部5eをなす。
また、外筐体7の小径部7dsの端部と、内筐体8の小径部8dsの端部とが面一になるように配置し、外筐体7の小径部7dsの内周面と、内筐体8の小径部8dsの外周面の一部とを接合することで、ハウジング5Dの接合端部5iが形成されている。面一に配置された外筐体7の小径部7dsの端部と、内筐体8の小径部8dsの端部とが、ハウジング5Eの開口部5fをなす。
ハウジング5Dでは、上記ハウジング5Aのような脱気孔7aを封止材により塞ぐ構成とはなっておらず、例えば、外筐体7の内側に内筐体8を収容した状態で、一方の開口端側を溶接により接合した後に、高真空に減圧(真空引き)されたチャンバー内で、他方の開口端側をろう付けにより接合することによって、外筐体7と内筐体8との間に真空層9が形成されている。
ハウジング5Dでは、このような真空二重構造を有することで、内圧(真空圧)と外圧(大気圧)の差により外筐体7及び内筐体8に対して常に張力が加わった状態となり、これら外筐体7及び内筐体8の機械的強度が増すことになる。これにより、ハウジング5Dの剛性を高めることが可能である。また、ハウジング5Dの小型化及び軽量化を図ることが可能である。
上記イヤーピース13は、スピーカーユニット4D(スピーカー本体SP)の先端に放音孔13aを差し込むことによって、スピーカーユニット4Dに取り付けられている。
スピーカーユニット4Dは、図8に示すように、ハウジング5Dの前面側の開口部5eを閉塞するように、その背面側をハウジング5Dの内側に向けた状態で配置されている。より具体的には、スピーカーユニット4Dは、その背面側外周面の一部を、内筐体8の大径部8dlに全周に亘って接触させた状態でハウジング5Dに取り付けられている。
これにより、ヘッドホン本体2Dは、外筐体7を外部に露出した状態で、スピーカーユニット4D、及びハウジング5Dを一体に保持している。
また、スピーカーユニット4Dは、ハウジング5Dの前面側から外部に露出した状態となっている。
また、ヘッドホン本体2Dには、ハウジング5Dの背面側の開口部5fを閉塞した状態で、本体ケース14が取り付けられている。より具体的には、ハウジング5Dの背面側の接合端部5iは、本体ケース14の前面に設けられた嵌合凹部14aの内側に嵌め合わされている。
また、ヘッドホン本体2Dでは、上記ハウジング5Dの代わりに、例えば図9に示すようなハウジング5Eを備えた構成としてもよい。なお、図9は、ヘッドホン本体2Dの別の構成を示す断面図である。また、以下の説明では、上記ハウジング5Dと同等の部位については、説明を省略すると共に、図面において同じ符号を付すものとする。
ハウジング5Eは、図9に示すように、両端が開口した筒状の外筐体7及び内筐体8を有し、外筐体7の内側に内筐体8を収容した状態で互いの開口端が接合されると共に、これら外筐体7と内筐体8との間に真空層9が設けられた真空二重構造を有している。
上記外筐体7は両端が開口した筒状であり、側面7sと、側面7sの端部から内筐体8の内側に折り曲げられた内筐体受け部7rとを有する。内筐体受け部7rの内周面には、内筐体8の一端部が当接されて接合される。このため、内筐体受け部7rの先端内周面は一部平面であることが好ましい。
上記内筐体8も両端が開口した筒状であり、大径部8dlと、小径部8dsと、大径部8dlと小径部8dsとを緩やかにつなぐテーパー部8tとを有する。内筐体8においては、軸線方向における大径部8dlの長さは小径部8dsの長さよりも短い。
軸線方向における上記外筐体7の側面7sの先端から内筐体受け部7rの内周面先端部までの長さと、上記内筐体8の長さとは同じである。
このような形状を具備するため、外筐体7と内筐体8とを組み合わせると、両者の間には間隙が形成され、当該間隙が真空層9となる。
本実施形態におけるハウジング5Eにおいては、外筐体7の側面7sの端部と、内筐体8の大径部8dlの端部とが面一になるように配置し、外筐体7の側面7sの内周面の一部と、内筐体8の大径部8dlの外周面とを接合することで、ハウジング5Eの接合端部5hが形成されている。面一に配置された、外筐体7の側面7sの端部と、内筐体8の大径部8dlの端部とが、ハウジング5Eの開口部5eをなす。
また、外筐体7の内筐体受け部7rの内面に、内筐体8の小径部8dsの端部を突き合わせて接合することで、ハウジング5Eの接合端部5iが形成されている。上述したように、外筐体7の内筐体受け部7rは、側面7sの端部から内筐体8の内側に折り曲げられているため、内筐体受け部7rの内側に位置する周端がハウジング5Eの開口部5jをなす。
外筐体7および内筐体8は上記形状を有するため、前面側の開口部5eの径が背面側の開口部5jの径よりも大きくなっている。
ハウジング5Eでは、上記ハウジング5Dと同様に、例えば、外筐体7の内側に内筐体8を収容した状態で、一方の開口端側を溶接により接合した後に、高真空に減圧(真空引き)されたチャンバー内で、他方の開口端側をろう付けにより接合することによって、外筐体7と内筐体8との間に真空層9が形成されている。
ハウジング5Eでは、このような真空二重構造を有することで、内圧(真空圧)と外圧(大気圧)の差により外筐体7及び内筐体8に対して常に張力が加わった状態となり、これら外筐体7及び内筐体8の機械的強度が増すことになる。これにより、ハウジング5Eの剛性を高めることが可能である。また、ハウジング5Eの小型化及び軽量化を図ることが可能である。
スピーカーユニット4Dは、図9に示すように、ハウジング5Eの前面側の開口部5eを閉塞するように、その背面側をハウジング5Eの内側に向けた状態で配置されている。より具体的には、このスピーカーユニット4Dは、内筐体8の内側に嵌め込まれ、内筐体8の大径部8dlおよびテーパー部8tにその外周面の一部を全周に亘って接触させた状態で取り付けられている。
これにより、外筐体7を外部に露出した状態で、スピーカーユニット4Dとハウジング5Eとは一体に保持されている。また、スピーカーユニット4Dは、ハウジング5Eの前面側から外部に露出している。
また、ハウジング5Eの背面側の開口部5jを閉塞するように、本体ケース14がハウジング5Eに取り付けられている。より具体的には、ハウジング5Eの背面側の接合端部5iが、本体ケース14の前面に設けられた嵌合凹部14aの内側に嵌め合わされている。
以上のような構成を有する本実施形態のヘッドホン1Dでは、上述した真空二重構造を有するハウジング5D,5Eによって、このハウジング5D,5Eの剛性を高めることが可能である。これにより、スピーカーユニット4Dからハウジング5D,5Eへと伝わる不要な振動を抑制しながら、音響再現性に優れたヘッドホン1Dを得ることが可能である。
また、本実施形態のヘッドホン1Dでは、スピーカーユニット4Dの背面側から放出される音響によってハウジング5D,5Eの内筐体8が振動しても、真空層9によって内筐体8から外筐体7への振動の伝播が阻止される。これにより、ハウジング5D,5Eを介して外部に伝播する振動を更に抑制することが可能である。
また、本実施形態のヘッドホン1Dでは、内筐体8の大径部8dl(図8)または大径部8dlおよびテーパー部8t(図9)にスピーカーユニット4Dの一部を接触させた状態で、スピーカーユニット4Dがハウジング5D,5Eに取り付けられている。これにより、簡便な構造でありながら、スピーカーユニット4Dからの不要な振動がハウジング5D,5Eへと伝わることを防止することが可能である。また、ハウジング5D,5Eに対するスピーカーユニット4Dの取り付けも容易であり、部品点数及び組み立工数の削減が可能である。
(第5の実施形態)
次に、本発明の第5の実施形態として、例えば図10及び図11に示すヘッドホン1Eが備えるヘッドホン本体2Eについて説明する。なお、図10は、ヘッドホン1Eが備えるヘッドホン本体2Eの外観を示す側面図である。図11は、ヘッドホン本体2Eの構成を示す断面図である。また、以下の説明では、上記ヘッドホン1A,1Dと同等の部位については、説明を省略すると共に、図面において同じ符号を付すものとする。
本実施形態のヘッドホン1Eは、図10及び図11に示すように、カナル型のヘッドホン(イヤホン)であり、左右一対のヘッドホン本体2Eを概略備えている。なお、一対のヘッドホン本体2Eは、左右対称な構造となる以外は互いに同じ構造を有している。したがって、以下の説明で特に断りがない限りは、図10及び図11に示す一方のヘッドホン本体2Eを例に挙げて説明するものとする。
ヘッドホン本体2Eは、図10及び図11に示すように、スピーカーユニット4Eと、スピーカーユニット4Eの背面側に配置されたハウジング5Fと、ハウジング5Fの背面側に配置された本体ケース14と、スピーカーユニット4Eと電気的に接続されると共に、本体ケース14から外部へと引き出されたヘッドホンケーブル15とを有している。
スピーカーユニット4Eは、上記スピーカーユニット4Aと基本的に同じ構成を有しているが、ヘッドホン1Eの形態に合わせて形状等が異なる。また、本実施形態におけるスピーカーユニット4Eと、ハウジング5Fとの取り付け方は、第一実施形態におけるスピーカーユニット4Aと、ハウジング5Aとの取り付け方と異なる。
なお、ヘッドホン本体2Eでは、上記ヘッドホン本体2Dのイヤーピース13と同様に、スピーカーユニット4E(スピーカー本体SP)の前面側にイヤーピースが配置されるものの、本実施形態の特徴部分ではないため、その図示を省略している。
ハウジング5Fは、ヘッドホン1Eの形態に合わせて形状等が異なる以外は、上記第4の実施形態におけるハウジング5Dと基本的に同じ構成を有している。これにより、ハウジング5Dと同様に、ハウジング5Fの剛性を高めることが可能である。また、ハウジング5Fの小型化及び軽量化を図ることが可能である。
また、ヘッドホン本体2Eでは、上記ハウジング5Fの代わりに、例えば図12に示すようなハウジング5Gを備えた構成としてもよい。なお、図12は、ヘッドホン本体2Eの別の構成を示す断面図である。
ハウジング5Gは、図12に示すように、ヘッドホン1Eの形態に合わせて形状等が異なる以外は、上記第4の実施形態の変形例におけるハウジング5Eと基本的に同じ構成を有している。これにより、上記ハウジング5Eと同様に、ハウジング5Gの剛性を高めることが可能である。また、ハウジング5Gの小型化及び軽量化を図ることが可能である。
スピーカーユニット4Eは、図11及び図12に示すように、その背面側をハウジング5F,5Gの内側に向けた状態で、ハウジング5F,5Gの前面側の開口部5eを閉塞した状態で配置されている。より具体的には、このスピーカーユニット4Eは、内筐体8の内側に嵌め込まれた状態で、内筐体8に、その外周面の一部を全周に亘って接触させた状態で取り付けられている。これにより、ヘッドホン本体2Eは、外筐体7を外部に露出した状態で、スピーカーユニット4E及びハウジング5F,5Gを一体に保持している。また、スピーカーユニット4Eは、ハウジング5F,5Gの前面側から外部に露出している。
また、ハウジング5F,5Gの背面側の開口部5f,5jを閉塞するように、本体ケース14がハウジング5F,5Gに取り付けられている。より具体的には、ハウジング5F,5Gの背面側の接合端部5iは、本体ケース14の前面に設けられた嵌合凹部14aの内側に嵌め合わされている。
以上のような構成を有する本実施形態のヘッドホン1Eでは、上述した真空二重構造を有するハウジング5F,5Gによって、このハウジング5F,5Gの剛性を高めることが可能である。これにより、スピーカーユニット4Eからハウジング5F,5Gへと伝わる不要な振動を抑制しながら、音響再現性に優れたヘッドホン1Eを得ることが可能である。
また、本実施形態のヘッドホン1Eでは、スピーカーユニット4Eの背面側から放出される音響によってハウジング5F,5Gの内筐体8が振動しても、真空層9によって内筐体8から外筐体7への振動の伝播が阻止される。これにより、ハウジング5F,5Gを介して外部に伝播する振動を更に抑制することが可能である。
また、本実施形態のヘッドホン1Eでは、内筐体8にスピーカーユニット4Eの一部を接触させた状態で、スピーカーユニット4Eがハウジング5F,5Gに取り付けられている。これにより、簡便な構造でありながら、スピーカーユニット4Eからの不要な振動がハウジング5F,5Gへと伝わることを防止することが可能である。また、ハウジング5F,5Gに対するスピーカーユニット4Eの取り付けも容易であり、部品点数及び組み立工数の削減が可能である。
なお、本発明は、上記実施形態のものに必ずしも限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
例えば、上記ヘッドホン1A〜1Eについては、ヘッドホン本体2A〜2Eと電気的に接続されたヘッドホンケーブル15を介して、例えば音響機器やパソコンやスマートフォンなどのデジタル機器等と接続することによって、これらの機器で再生された音楽等を聴く構成に必ずしも限定されるものではない。例えば、Bluetooth(登録商標)などの近距離無線規格に準じた無線通信機能を付加することによって、この無線通信機能を有した機器等で再生された音楽等をワイヤレスで聴く構成とすることも可能である。
また、ヘッドホンの形態としては、上述したオーバーヘッドバンド型のヘッドホンや、カナル型のヘッドホン(イヤホン)以外にも、例えば、ヘッドホン本体に取り付けられたクリップを耳輪に引っ掛けることにより装着可能な耳掛け型のヘッドホンや、首の後ろ側から一対のヘッドホン本体を、ネックバンドを介して連結したネックバンド型のヘッドホン、耳珠に引っ掛けることにより装着可能なインナーイヤー型のヘッドホン(イヤホン)などを挙げることができる。
また、左右何れか一方のヘッドホン本体のみを備えた片耳型のヘッドホンであってもよい。さらに、ヘッドセットのように、左右何れか一方のヘッドホン本体とマイクとを組み合わせた構成としてもよい。
1A〜1E…ヘッドホン、2A〜2E…ヘッドホン本体、3…ヘッドバンド、4A〜4E…スピーカーユニット、4f…背面フランジ(フランジ)、4o…開口部、5A〜5G…ハウジング、5a、5e、5f、5j…開口部、5d、5h、5i、5k…接合端部、6…イヤーパッド、7…外筐体、7b…底面、7s…側面、7d…接合端部、7ds…小径部、7dl…大径部、7r…内筐体受け部、7t…テーパー部、8…内筐体、8b…底面、8s…側面、8d…接合端部、8ds…小径部、8dl…大径部、8t…テーパー部、9…真空層、10…張出部、11…シール部材、12…カバー部材、13…イヤーピース、14…本体ケース、14a…嵌合凹部、15…ヘッドホンケーブル

Claims (9)

  1. 電気信号を振動に変換して音響を発するスピーカーユニットと、前記スピーカーユニットの背面側に配置されたハウジングとを含む左右一対又は左右何れか一方のヘッドホン本体を備え、
    前記ハウジングは、少なくとも一端が開口した金属製の外筐体及び内筐体を有し、前記外筐体の内側に前記内筐体を収容した状態で互いの開口部の先端が接合されると共に、前記外筐体と前記内筐体との間に真空層が設けられた真空二重構造を有し、
    前記スピーカーユニットは、前記内筐体の開口部を閉塞した状態で配置されていることを特徴とするヘッドホン。
  2. 前記外筐体と前記内筐体とが側面と底面とを具備する有底筒状であり、
    前記真空層は、前記外筐体の底面と前記内筐体の底面との間、および前記外筐体の側面と前記内筐体の側面との間に存在し、
    前記スピーカーユニットは、前記内筐体の側面に少なくとも一部を接触させた状態で配置されていることを特徴とする請求項1に記載のヘッドホン。
  3. 前記外筐体と前記内筐体とが、側面と底面とを具備する有底筒状であり、
    前記真空層は、前記外筐体の底面と前記内筐体の底面との間、および前記外筐体の側面と前記内筐体の底面との間に存在し、
    前記スピーカーユニットは、前記内筐体の側面に少なくとも一部を接触させた状態で配置されていることを特徴とする請求項1に記載のヘッドホン。
  4. 前記前記外筐体と前記内筐体とが側面を具備する筒状であり、
    前記真空層は、前記外筐体の側面と前記内筐体の側面との間に存在し、
    前記スピーカーユニットは、前記内筐体の側面に少なくとも一部を接触させた状態で配置されていることを特徴とする請求項1に記載のヘッドホン。
  5. 前記ハウジングは、前記外筐体及び前記内筐体の互いの開口端を接合した接合端部を有し、
    前記スピーカーユニットは、前記内筐体の前記接合端部を形成する面に少なくとも一部を接触させた状態で配置されていることを特徴とする請求項1〜4の何れか一項に記載のヘッドホン。
  6. 前記ヘッドホン本体は、前記スピーカーユニットの外周部に全周に亘って取り付けられて、前記スピーカーユニットと前記内筐体との間を密閉するシール部材を有することを特徴とする請求項1〜5の何れか一項に記載のヘッドホン。
  7. 前記ヘッドホン本体は、前記外筐体の少なくとも一部を外部に露出した状態で、前記スピーカーユニット及び前記ハウジングを一体に保持していることを特徴とする請求項1〜6の何れか一項に記載のヘッドホン。
  8. 前記ヘッドホン本体は、インナーイヤー型又はカナル型であることを特徴とする請求項1〜7の何れか一項に記載のヘッドホン。
  9. 前記ヘッドホン本体は、オーバーヘッドバンド型、ネックバンド型又は耳掛け型であることを特徴とする請求項1〜7の何れか一項に記載のヘッドホン。
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