JP2018206798A - 半導体装置及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】全周囲等しいチャネル長を有する半導体基板上のMISFETの提供【解決手段】一部に溝(トレンチ)を有するSi基板1上に一対のSiGe層4(第1の半導体層)を設け、SiGe層4間に1側面をそれぞれ接して一対のSiGe層5(第2の半導体層)を設け、SiGe層5間に対向する側面をそれぞれ接して歪みSi層6(第3の半導体層)を挟んで設け、歪みSi層6の全周囲にゲート絶縁膜8を介し、側面及び下面に絶縁膜7が形成された溝を埋め込んだ包囲型ゲート電極9を設け、SiGe層4には、端部がSi基板1の主面に対し垂直な平面を有する、n+型ソースドレイン領域(10、13)を、SiGe層5には、端部がSi基板1の主面に対し垂直な平面を有する、n型ソースドレイン領域(11、12)をそれぞれ設け、歪みSi層6には全周囲等しいチャネル長のチャネル領域を設けたMISFET。【選択図】図1
Description
本発明は半導体集積回路に係り、特に半導体基板に容易な製造プロセスにより、包囲型ゲート電極を有し、且半導体基板の主面に対し、垂直(深さ)方向にチャネル長(ソースドレイン領域間隔)が一定である(等しい)構造のソースドレイン領域を形成した、高速、低電力、高性能、高信頼且つ高集積なショートチャネルのMIS電界効果トランジスタを含む半導体集積回路を形成することに関する。
図31は従来の半導体装置の模式側断面図で、半導体基板に半導体層のエピタキシャル成長法を利用して形成したNチャネルのMIS電界効果トランジスタを含む半導体集積回路の一部を示しており、60はp型のシリコン基板、61はp+型チャネルストッパー領域、62はp型のSiGe層、63はp型の歪みSi層、64はトレンチ素子分離領域のシリコン酸化膜、65はn+型ソース領域、66はn型ソース領域、67はn型ドレイン領域、68はn+型ドレイン領域、69はゲート酸化膜、70はゲート電極、71はサイドウォール、72はPSG膜、73はシリコン窒化膜、74はバリアメタル、75は導電プラグ、76は層間絶縁膜、77はバリアメタル、78はCu配線、79はバリア絶縁膜を示している。
同図においては、p型のシリコン基板60上に選択的にp型のSiGe層62が設けられ、p型のSiGe層62直上にp型の歪みSi層63が設けられ、積層されたSiGe層62及び歪みSi層63が素子分離領域形成用のトレンチ及び埋め込みシリコン酸化膜(SiO2)64により絶縁分離されている。歪みSi層63上にはゲート酸化膜69を介してゲート電極70が設けられ、ゲート電極70の側壁にサイドウォール71が設けられ、歪みSi層63には、ゲート電極70に自己整合してn型ソースドレイン領域(66、67)及びサイドウォール71に自己整合してn+型ソースドレイン領域(65、68)が設けられ、n+型ソースドレイン領域(65、68)にはそれぞれバリアメタル74を有する導電プラグ75を介してバリアメタル77を有するCu配線78が接続されている慣例的なLDD(Lightly Doped Drain)構造からなるNチャネルのMIS電界効果トランジスタが形成されている。
したがって、シリコン基板に直接形成する慣例的なLDD構造からなるNチャネルのMIS電界効果トランジスタに比較し、シリコン基板上に、格子定数の大きなSiGe層上に格子定数の小さなSi層を積層した構造の半導体基板を形成し、この半導体基板に慣例的なLDD構造からなるNチャネルのMIS電界効果トランジスタを形成できるため、SiGe層からの引っ張り応力によりSi層の格子間隔を広げることが可能で、キャリアの移動度を増加させることができることによる高速化が可能であった。
しかしゲート電極に自己整合して、積層構造の半導体基板の上面から不純物を注入して低濃度及び高濃度のソースドレイン領域を形成するため、上部においては不純物の横方向拡散が大きく、下部に近づくほど(不純物拡散層が深くなるほど)小さくなるので(チャネル長が最小である半導体基板表面近傍のソースドレイン領域の間隔を実行チャネル長と称し、それより深い領域ではチャネル長が徐々に長くなるので)、垂直(深さ)方向において等しいチャネル長(一定したチャネル長)を得ることができないため、ゲート電極に印加する電圧に対し、理想的な(損失のない)電流値を得ることができなかったこと、ゲート電極とソースドレイン領域の重なりが大きく、浮遊容量が大きかったこと及びソースドレイン領域間の耐圧が十分とれないこと等の問題があった。
またチャネル領域ばかりでなく、大きな半導体基板に流れる微少な漏れ電流に対してはゲート電極で制御することはできなかった。
同図においては、p型のシリコン基板60上に選択的にp型のSiGe層62が設けられ、p型のSiGe層62直上にp型の歪みSi層63が設けられ、積層されたSiGe層62及び歪みSi層63が素子分離領域形成用のトレンチ及び埋め込みシリコン酸化膜(SiO2)64により絶縁分離されている。歪みSi層63上にはゲート酸化膜69を介してゲート電極70が設けられ、ゲート電極70の側壁にサイドウォール71が設けられ、歪みSi層63には、ゲート電極70に自己整合してn型ソースドレイン領域(66、67)及びサイドウォール71に自己整合してn+型ソースドレイン領域(65、68)が設けられ、n+型ソースドレイン領域(65、68)にはそれぞれバリアメタル74を有する導電プラグ75を介してバリアメタル77を有するCu配線78が接続されている慣例的なLDD(Lightly Doped Drain)構造からなるNチャネルのMIS電界効果トランジスタが形成されている。
したがって、シリコン基板に直接形成する慣例的なLDD構造からなるNチャネルのMIS電界効果トランジスタに比較し、シリコン基板上に、格子定数の大きなSiGe層上に格子定数の小さなSi層を積層した構造の半導体基板を形成し、この半導体基板に慣例的なLDD構造からなるNチャネルのMIS電界効果トランジスタを形成できるため、SiGe層からの引っ張り応力によりSi層の格子間隔を広げることが可能で、キャリアの移動度を増加させることができることによる高速化が可能であった。
しかしゲート電極に自己整合して、積層構造の半導体基板の上面から不純物を注入して低濃度及び高濃度のソースドレイン領域を形成するため、上部においては不純物の横方向拡散が大きく、下部に近づくほど(不純物拡散層が深くなるほど)小さくなるので(チャネル長が最小である半導体基板表面近傍のソースドレイン領域の間隔を実行チャネル長と称し、それより深い領域ではチャネル長が徐々に長くなるので)、垂直(深さ)方向において等しいチャネル長(一定したチャネル長)を得ることができないため、ゲート電極に印加する電圧に対し、理想的な(損失のない)電流値を得ることができなかったこと、ゲート電極とソースドレイン領域の重なりが大きく、浮遊容量が大きかったこと及びソースドレイン領域間の耐圧が十分とれないこと等の問題があった。
またチャネル領域ばかりでなく、大きな半導体基板に流れる微少な漏れ電流に対してはゲート電極で制御することはできなかった。
本願発明が解決しょうとする課題は、半導体基板にMIS電界効果トランジスタのソースドレイン領域を形成する場合、ゲート電極に自己整合して、半導体基板の上面から不純物を注入し、熱処理して不純物を活性化及び拡散してソースドレイン領域を形成するため、不純物拡散層が深くなるほど、半導体基板表面近傍の横方向拡散が大きくなるので、
(1)半導体基板の主面に対し、垂直(深さ)方向において、等しい(一定した)チャネル長を有するチャネル領域が得られなかったため、ゲート電極に印加する電圧に対し、理想的な(損失のない)電流値を得ることができなかったこと。
(2)ソースドレイン領域の抵抗を低減化するため、可能な限り拡散層を深く形成するので、ゲート電極とソースドレイン領域の重なりが大きく、浮遊容量の低減化が難しかったこと。
(3)チャネル長が等しい(一定した)チャネル領域が得られなかったため、微細化するほど安定した耐圧を持つソースドレイン領域を得ることが難しかったこと。
(4)慣例的なゲート電極では半導体基板に流れる微少な漏れ電流を制御することが難しかったこと。
等の問題が顕著になりつつあり、拡散層の深さに依存せず、横方向拡散が極めて少ない、等しい(一定した)チャネル長が得られるソースドレイン領域の形成法及び漏れ電流を制御可能なゲート電極構造が期待されている。
(1)半導体基板の主面に対し、垂直(深さ)方向において、等しい(一定した)チャネル長を有するチャネル領域が得られなかったため、ゲート電極に印加する電圧に対し、理想的な(損失のない)電流値を得ることができなかったこと。
(2)ソースドレイン領域の抵抗を低減化するため、可能な限り拡散層を深く形成するので、ゲート電極とソースドレイン領域の重なりが大きく、浮遊容量の低減化が難しかったこと。
(3)チャネル長が等しい(一定した)チャネル領域が得られなかったため、微細化するほど安定した耐圧を持つソースドレイン領域を得ることが難しかったこと。
(4)慣例的なゲート電極では半導体基板に流れる微少な漏れ電流を制御することが難しかったこと。
等の問題が顕著になりつつあり、拡散層の深さに依存せず、横方向拡散が極めて少ない、等しい(一定した)チャネル長が得られるソースドレイン領域の形成法及び漏れ電流を制御可能なゲート電極構造が期待されている。
上記課題は、半導体基板と、前記半導体基板の一部に設けられた溝(トレンチ)と、前記溝(トレンチ)の側面及び下面に設けられた絶縁膜と、前記溝(トレンチ)を除く前記半導体基板上に選択的に積層された、前記半導体基板とは異なる半導体からなる一対の第1の半導体層と、前記一対の第1の半導体層間に、1側面をそれぞれ接して設けられた一対の第2の半導体層と、前記一対の第2の半導体層間に、対向する側面をそれぞれ接して挟まれて設けられた第3の半導体層と、前記第3の半導体層の全周囲にゲート絶縁膜を介し、前記溝(トレンチ)を埋め込んで設けられた包囲型ゲート電極と、前記一対の第1の半導体層に設けられた高濃度のソース領域あるいはドレイン領域と、前記一対の第2の半導体層に設けられた低濃度のソース領域あるいはドレイン領域と、前記第3の半導体層に設けられたチャネル領域と、を備え、少なくとも対向するソース領域及びドレイン領域の側面が、前記半導体基板の主面に対し、垂直な平面を有し且つ全周囲等しいチャネル長を有している本発明の半導体装置によって解決される。
以上説明のように本発明によれば、通常の安価な半導体基板(Si)を使用し、半導体層の選択エピタキシャル成長法を利用して、半導体基板上に一対の第1の半導体層(SiGe層)を設け、一対の第1の半導体層間に、1側面をそれぞれ接して一対の第2の半導体層(SiGe層)を設け、一対の第2の半導体層間に、対向する側面をそれぞれ接して第3の半導体層(歪みSi層)を挟んで設け、第3の半導体層の全周囲にゲート絶縁膜を介して、シリコン酸化膜(SiO2)に包囲されたシリコン基板1の溝部(トレンチ)及びトレンチ素子分離領域のシリコン酸化膜(SiO2)の一部に埋め込まれた包囲型ゲート電極を設け、一対の第1の半導体層には、対向する側面が半導体基板の主面に対し、垂直な平面を有する高濃度のソース領域あるいはドレイン領域を設け、一対の第2の半導体層には、対向する側面が半導体基板の主面に対し、垂直な平面を有する低濃度のソース領域あるいはドレイン領域を設け、第3の半導体層には、全周囲チャネル長が等しいチャネル領域を設けた構造を有するMIS電界効果トランジスタを、半導体基板に微細に形成することが可能である。
また低濃度及び高濃度のソースドレイン領域の対向する側面を、半導体基板の主面に対し垂直平面をなして形成できるため、電界集中を防ぐことができることによるソースドレイン領域間の耐圧の向上及び第3の半導体層の全周囲に等しいチャネル長を有するチャネル領域を設けることができることにより、ゲート電極に印加される電圧に対し、理想的な(損失のない)駆動電流を得ることができることによる高速化が可能である。
またソースドレイン領域の拡散層の深さに依存しないチャネル領域を形成できるため、ソースドレイン領域の抵抗を低減化できることによる高速化が可能である。
また横方向の不純物拡散を抑えた低濃度及び高濃度のソースドレイン領域を形成できるため、ゲート電極とソースドレイン領域との重なりを抑えて(ほぼゼロ)形成できることにより、浮遊容量の低減化による高速化及びチャネル長をさらに減縮できることによる微細化等が可能である。
また格子定数の小さな歪みSi層(第3の半導体層)を、左右から格子定数の大きなSiGe層(第1及び第2の半導体層)により挟んだ構造に形成できるため、左右のSiGe層(第1及び第2の半導体層)から歪みSi層(第3の半導体層、チャネル領域)の格子間隔を広げることが可能で、キャリアの移動度を増加させることができることによる高速化が可能である。
また半導体基板に形成するMIS電界効果トランジスタに包囲型ゲート電極を設けることができるため(一般的にはSOI構造のMIS電界効果トランジスタのみに包囲型ゲート電極を形成している)、半導体基板への漏れ電流を除去できることによる高性能化及び低電力化、4面(第3の半導体層の上下面及びチャネル幅方向の2側面)にチャネルを形成できるため、表面(上面)の占有面積を増やすことなくチャネル幅を増加できるので、駆動電流を増加させることができることによる高速化等が可能である。
また包囲型ゲート電極を設ける替りに、第3の半導体層の上面のみにゲート電極を設け、第3の半導体層の直下に空孔を形成することも可能で、第3の半導体層の上面にしかチャネル領域は形成できないが、空孔の存在により、動作時のチャネル領域と半導体基板間の容量を低減化できることによる高速化を可能にすることもできる。
またドレイン領域はホットエレクトロン効果を改善したLDD構造に形成でき、ソース領域は不必要な低濃度領域が存在しない、高濃度ソース領域構造に自己整合して形成できるため、ソース領域の抵抗を低減でき、さらに高速な非対称MIS電界効果トランジスタを形成することも可能である。
また階段状接合を形成する砒素の替りに不純物分布が緩やかに変化する傾斜接合を形成する燐により高濃度のソースドレイン領域を形成し、若干チャネル長は短くなりがちであるが、第2の半導体層及び低濃度のソースドレイン領域を設けずにホットエレクトロン効果を改善した、LDD構造を有しない、微細なNチャネルMIS電界効果トランジスタを形成することも可能である。
即ち、高速大容量通信、携帯情報端末、車載用機器、各種電子機械機器、宇宙関連機器等に対応可能な半導体集積回路の製造を可能とする、高速、高信頼、高性能、低電力及び高集積を併せ持つMIS電界効果トランジスタを得ることができる。
本発明者は当該技術を、全周囲等チャネル長を有する半導体基板上のMIS電界効果トランジスタ(MISFET with Surrounding Same Channel Length on Semiconductor Substrate)と命名し、SSACLOS(サックロス)構造と略称する。
なおソースドレイン領域の構造においては、詳細は製造方法の記載により説明するが、先に設けられた半導体層に形成された不純物領域を、ゲート電極(正確には、ゲート電極を形成するための開孔)により2分割してソースドレイン領域として形成するため、ソース領域とドレイン領域の対向する側面を、半導体基板の主面に対し、垂直な平面にして対向させることが可能である。
また低濃度及び高濃度のソースドレイン領域の対向する側面を、半導体基板の主面に対し垂直平面をなして形成できるため、電界集中を防ぐことができることによるソースドレイン領域間の耐圧の向上及び第3の半導体層の全周囲に等しいチャネル長を有するチャネル領域を設けることができることにより、ゲート電極に印加される電圧に対し、理想的な(損失のない)駆動電流を得ることができることによる高速化が可能である。
またソースドレイン領域の拡散層の深さに依存しないチャネル領域を形成できるため、ソースドレイン領域の抵抗を低減化できることによる高速化が可能である。
また横方向の不純物拡散を抑えた低濃度及び高濃度のソースドレイン領域を形成できるため、ゲート電極とソースドレイン領域との重なりを抑えて(ほぼゼロ)形成できることにより、浮遊容量の低減化による高速化及びチャネル長をさらに減縮できることによる微細化等が可能である。
また格子定数の小さな歪みSi層(第3の半導体層)を、左右から格子定数の大きなSiGe層(第1及び第2の半導体層)により挟んだ構造に形成できるため、左右のSiGe層(第1及び第2の半導体層)から歪みSi層(第3の半導体層、チャネル領域)の格子間隔を広げることが可能で、キャリアの移動度を増加させることができることによる高速化が可能である。
また半導体基板に形成するMIS電界効果トランジスタに包囲型ゲート電極を設けることができるため(一般的にはSOI構造のMIS電界効果トランジスタのみに包囲型ゲート電極を形成している)、半導体基板への漏れ電流を除去できることによる高性能化及び低電力化、4面(第3の半導体層の上下面及びチャネル幅方向の2側面)にチャネルを形成できるため、表面(上面)の占有面積を増やすことなくチャネル幅を増加できるので、駆動電流を増加させることができることによる高速化等が可能である。
また包囲型ゲート電極を設ける替りに、第3の半導体層の上面のみにゲート電極を設け、第3の半導体層の直下に空孔を形成することも可能で、第3の半導体層の上面にしかチャネル領域は形成できないが、空孔の存在により、動作時のチャネル領域と半導体基板間の容量を低減化できることによる高速化を可能にすることもできる。
またドレイン領域はホットエレクトロン効果を改善したLDD構造に形成でき、ソース領域は不必要な低濃度領域が存在しない、高濃度ソース領域構造に自己整合して形成できるため、ソース領域の抵抗を低減でき、さらに高速な非対称MIS電界効果トランジスタを形成することも可能である。
また階段状接合を形成する砒素の替りに不純物分布が緩やかに変化する傾斜接合を形成する燐により高濃度のソースドレイン領域を形成し、若干チャネル長は短くなりがちであるが、第2の半導体層及び低濃度のソースドレイン領域を設けずにホットエレクトロン効果を改善した、LDD構造を有しない、微細なNチャネルMIS電界効果トランジスタを形成することも可能である。
即ち、高速大容量通信、携帯情報端末、車載用機器、各種電子機械機器、宇宙関連機器等に対応可能な半導体集積回路の製造を可能とする、高速、高信頼、高性能、低電力及び高集積を併せ持つMIS電界効果トランジスタを得ることができる。
本発明者は当該技術を、全周囲等チャネル長を有する半導体基板上のMIS電界効果トランジスタ(MISFET with Surrounding Same Channel Length on Semiconductor Substrate)と命名し、SSACLOS(サックロス)構造と略称する。
なおソースドレイン領域の構造においては、詳細は製造方法の記載により説明するが、先に設けられた半導体層に形成された不純物領域を、ゲート電極(正確には、ゲート電極を形成するための開孔)により2分割してソースドレイン領域として形成するため、ソース領域とドレイン領域の対向する側面を、半導体基板の主面に対し、垂直な平面にして対向させることが可能である。
本願発明は、特に、
(1)完全単結晶からなる半導体基板(Si)上に縦(垂直)方向にエピタキシャル成長させることによる第1の半導体層(SiGe層)の全面形成。
(2)第1の半導体層及び直下の半導体基板(Si)の一部をパターニングし、開孔部に絶縁膜を平坦に埋め込むことによる素子分離領域の形成。
(3)第1の半導体層への活性化した高濃度不純物領域の形成。
(4)第1の半導体層上を含む全面へのマスク材の積層。
(5)高濃度不純物領域が形成された第1の半導体層をゲート電極形成用の開孔により2分割することによる高濃度ソース領域及び高濃度ドレイン領域の形成。
(6)第1の半導体層を含む開孔部の側壁への耐酸化性膜(Si3N4)の形成。
(7)耐酸化性膜(Si3N4)下に露出した半導体基板(Si)への溝部(トレンチ)の形成。
(8)半導体基板(Si)の溝部(トレンチ)の側面及び下面への熱酸化によるシリコン酸化膜(SiO2)の形成。
(9)耐酸化性膜(Si3N4)のエッチング除去。
(10)側面が露出している第1の半導体層への横方向エッチング(等方性エッチング)による微細な間隙部の形成。
(11)残された第1の半導体層の側面間への横方向エピタキシャル成長による低濃度不純物を含む第2の半導体層(SiGe層)の形成。
(12)開孔部を通して第2の半導体層を2分割することによる低濃度ソース領域及び低濃度ドレイン領域の形成。
(13)残された第2の半導体層の側面間への横方向エピタキシャル成長による第3の半導体層(歪みSi層)の形成。
(14)閾値電圧を制御した第3の半導体層にゲート絶縁膜を介した包囲型ゲート電極の形成。
(15)高濃度ソースドレイン領域及びゲート電極への配線体の形成。
等の技術を使用し、
半導体基板(Si)上に一対の第1の半導体層(SiGe層)を設け、一対の第1の半導体層間に、1側面をそれぞれ接して一対の第2の半導体層(SiGe層)を設け、一対の第2の半導体層間に、対向する側面をそれぞれ接して第3の半導体層(歪みSi層)を挟んで設け、第3の半導体層下には、側面及び下面を絶縁膜で包囲された半導体基板の溝部(トレンチ)を設け、第3の半導体層の全周囲にゲート絶縁膜を介して、半導体基板の溝部等を埋め込んだ包囲型ゲート電極を設け、第1の半導体層には、対向する側面が半導体基板の主面に対し、垂直な平面を有する高濃度のソースドレイン領域を設け、第2の半導体層には、対向する側面が半導体基板の主面に対し、垂直な平面を有する低濃度のソースドレイン領域を設け、第3の半導体層には、全周囲等しいチャネル長のチャネル領域を設けた構造を有するMIS電界効果トランジスタを形成したものである。
(1)完全単結晶からなる半導体基板(Si)上に縦(垂直)方向にエピタキシャル成長させることによる第1の半導体層(SiGe層)の全面形成。
(2)第1の半導体層及び直下の半導体基板(Si)の一部をパターニングし、開孔部に絶縁膜を平坦に埋め込むことによる素子分離領域の形成。
(3)第1の半導体層への活性化した高濃度不純物領域の形成。
(4)第1の半導体層上を含む全面へのマスク材の積層。
(5)高濃度不純物領域が形成された第1の半導体層をゲート電極形成用の開孔により2分割することによる高濃度ソース領域及び高濃度ドレイン領域の形成。
(6)第1の半導体層を含む開孔部の側壁への耐酸化性膜(Si3N4)の形成。
(7)耐酸化性膜(Si3N4)下に露出した半導体基板(Si)への溝部(トレンチ)の形成。
(8)半導体基板(Si)の溝部(トレンチ)の側面及び下面への熱酸化によるシリコン酸化膜(SiO2)の形成。
(9)耐酸化性膜(Si3N4)のエッチング除去。
(10)側面が露出している第1の半導体層への横方向エッチング(等方性エッチング)による微細な間隙部の形成。
(11)残された第1の半導体層の側面間への横方向エピタキシャル成長による低濃度不純物を含む第2の半導体層(SiGe層)の形成。
(12)開孔部を通して第2の半導体層を2分割することによる低濃度ソース領域及び低濃度ドレイン領域の形成。
(13)残された第2の半導体層の側面間への横方向エピタキシャル成長による第3の半導体層(歪みSi層)の形成。
(14)閾値電圧を制御した第3の半導体層にゲート絶縁膜を介した包囲型ゲート電極の形成。
(15)高濃度ソースドレイン領域及びゲート電極への配線体の形成。
等の技術を使用し、
半導体基板(Si)上に一対の第1の半導体層(SiGe層)を設け、一対の第1の半導体層間に、1側面をそれぞれ接して一対の第2の半導体層(SiGe層)を設け、一対の第2の半導体層間に、対向する側面をそれぞれ接して第3の半導体層(歪みSi層)を挟んで設け、第3の半導体層下には、側面及び下面を絶縁膜で包囲された半導体基板の溝部(トレンチ)を設け、第3の半導体層の全周囲にゲート絶縁膜を介して、半導体基板の溝部等を埋め込んだ包囲型ゲート電極を設け、第1の半導体層には、対向する側面が半導体基板の主面に対し、垂直な平面を有する高濃度のソースドレイン領域を設け、第2の半導体層には、対向する側面が半導体基板の主面に対し、垂直な平面を有する低濃度のソースドレイン領域を設け、第3の半導体層には、全周囲等しいチャネル長のチャネル領域を設けた構造を有するMIS電界効果トランジスタを形成したものである。
以下本発明を図示実施例により具体的に説明する。
全図を通じ同一対象物は同一符号で示す。ただし、側断面図における斜線は主要な絶縁膜のみに記載し、配線は若干の前後のずれを含んで描かれており、発明の要部を示すため、水平方向及び垂直方向のサイズは正確な寸法を示していない。
図1〜図24は本発明の半導体装置における第1の実施例で、図1はチャネル長方向の模式側断面図、図2はチャネル幅方向の模式側断面図、図3〜図24は製造方法の工程断面図である。
全図を通じ同一対象物は同一符号で示す。ただし、側断面図における斜線は主要な絶縁膜のみに記載し、配線は若干の前後のずれを含んで描かれており、発明の要部を示すため、水平方向及び垂直方向のサイズは正確な寸法を示していない。
図1〜図24は本発明の半導体装置における第1の実施例で、図1はチャネル長方向の模式側断面図、図2はチャネル幅方向の模式側断面図、図3〜図24は製造方法の工程断面図である。
図1及び図2はシリコン(Si)基板を使用し、SSACLOS構造に形成したNチャネルのMIS電界効果トランジスタを含む半導体集積回路の一部を示しており、1は1016cm−3程度のp型のシリコン(Si)基板、2は1018cm−3程度のp+型チャネルストッパー領域、3は深さ300nm程度のトレンチ素子分離領域の埋め込みシリコン酸化膜(SiO2)、4は1017cm−3程度のn型のエピタキシャルSiGe層(第1の半導体層、高濃度のソースドレイン領域形成部)、5は5×1017cm−3程度のn型のエピタキシャルSiGe層(第2の半導体層、低濃度のソースドレイン領域形成部)、6は1017cm−3程度のp型のエピタキシャル歪みSi層(第3の半導体層、チャネル領域形成部)、7は20nm程度のシリコン酸化膜(SiO2)、8は5nm程度のゲート酸化膜(SiO2)、9はゲート長20nm程度、膜厚100nm程度の包囲型ゲート電極(WSi)、10は1020cm−3程度のn+型ソース領域、11は5×1017cm−3程度のn型ソース領域、12は5×1017cm−3程度のn型ドレイン領域、13は1020cm−3程度のn+型ドレイン領域、14は300nm程度の燐珪酸ガラス(PSG)膜、15は20nm程度のシリコン窒化膜(Si3N4)、16は10nm程度のバリアメタル(TiN)、17は導電プラグ(W)、18は500nm程度の層間絶縁膜(SiOC)、19は10nm程度のバリアメタル(TaN)、20は500nm程度のCu配線(Cuシード層含む)、21は20nm程度のバリア絶縁膜(Si3N4)を示している。
図1(チャネル長方向)においては、p型のシリコン基板1の一部直上に一対のn型のSiGe層4(第1の半導体層)が選択的に設けられ、一対のSiGe層4間には1側面をそれぞれ接して一対のn型のSiGe層5(第2の半導体層)が設けられ、一対のSiGe層5間には対向する側面をそれぞれ接してp型の歪みSi層6(第3の半導体層)が挟まれて設けられ、一対のSiGe層4、一対のSiGe層5及び歪みSi層6からなる半導体層がトレンチ素子分離領域のシリコン酸化膜(SiO2)3により島状に絶縁分離されている。一対のSiGe層4には上面、下面及び4側面がすべて平面からなるn+型ソース領域10あるいはn+型ドレイン領域13が設けられ、一対のSiGe層5には上面、下面及び4側面がすべて平面からなるn型ソース領域11あるいはn型ドレイン領域12が設けられ、歪みSi層6にはチャネル領域が設けられ、歪みSi層6の全周囲にはゲート酸化膜(SiO2)8を介して包囲型ゲート電極9が、シリコン酸化膜(SiO2)7に包囲されたシリコン基板1の溝部(トレンチ)に埋め込まれて設けられ、トレンチ素子分離領域のシリコン酸化膜(SiO2)3直下にはp+型チャネルストッパー領域2が設けられており、n+型ソースドレイン領域(10、13)には、それぞれバリアメタル(TiN)16を有する導電プラグ(W)17を介してバリアメタル(TaN)19を有するCu配線20が接続されているLDD構造からなるNチャネルのMIS電界効果トランジスタのチャネル長方向の側断面図が示されている。(ソースドレイン領域の構造に関する詳細は製造方法で記載するが、ソースドレイン領域は半導体基板に接触するか、あるいは一部が半導体基板中に延在して形成されているため、本願のMIS電界効果トランジスタは、いわゆるSOI構造の素子ではなく、半導体基板に形成された慣例的なMIS電界効果トランジスタに属するものである。)
図2(チャネル幅方向)においては、p型のシリコン基板1の一部直上にp型の歪みSi層6(第3の半導体層)が選択的に設けられ、底部にp+型チャネルストッパー領域2を有するトレンチ素子分離領域のシリコン酸化膜(SiO2)3により島状に絶縁分離されている。歪みSi層6の全周囲にはゲート酸化膜(SiO2)8を介して、シリコン酸化膜(SiO2)7上及びトレンチ素子分離領域のシリコン酸化膜(SiO2)3の一部上に延在した包囲型ゲート電極(WSi)9が設けられ、包囲型ゲート電極(WSi)9にはバリアメタル(TiN)16を有する導電プラグ(W)17を介してバリアメタル(TaN)19を有するCu配線20が接続されているNチャネルのMIS電界効果トランジスタの一部でチャネル幅方向の側断面図が示されている。
したがって、通常の安価な半導体基板(Si)を使用し、半導体層の選択エピタキシャル成長法を利用して、半導体基板上に一対の第1の半導体層(SiGe層)を設け、一対の第1の半導体層間に、1側面をそれぞれ接して一対の第2の半導体層(SiGe層)を設け、一対の第2の半導体層間に、対向する側面をそれぞれ接して第3の半導体層(歪みSi層)を挟んで設け、第3の半導体層の全周囲にゲート絶縁膜を介して、シリコン酸化膜(SiO2)に包囲されたシリコン基板1の溝部(トレンチ)及びトレンチ素子分離領域のシリコン酸化膜(SiO2)の一部に埋め込まれた包囲型ゲート電極を設け、一対の第1の半導体層には、対向する側面が半導体基板の主面に対し、垂直な平面を有する高濃度のソース領域あるいはドレイン領域を設け、一対の第2の半導体層には、対向する側面が半導体基板の主面に対し、垂直な平面を有する低濃度のソース領域あるいはドレイン領域を設け、第3の半導体層には、全周囲チャネル長が等しいチャネル領域を設けた構造を有するMIS電界効果トランジスタを、半導体基板に微細に形成することが可能である。
また低濃度及び高濃度のソースドレイン領域の対向する側面を、半導体基板の主面に対し垂直平面をなして形成できるため、電界集中を防ぐことができることによるソースドレイン領域間の耐圧の向上及び第3の半導体層の全周囲に等しいチャネル長を有するチャネル領域を設けることができることにより、ゲート電極に印加される電圧に対し、理想的な(損失のない)駆動電流を得ることができることによる高速化が可能である。
またソースドレイン領域の拡散層の深さに依存しないチャネル領域を形成できるため、ソースドレイン領域の抵抗を低減化できることによる高速化が可能である。
また横方向の不純物拡散を抑えた低濃度及び高濃度のソースドレイン領域を形成できるため、ゲート電極とソースドレイン領域との重なりを抑えて(ほぼゼロ)形成できることにより、浮遊容量の低減化による高速化及びチャネル長をさらに減縮できることによる微細化等が可能である。
また格子定数の小さな歪みSi層(第3の半導体層)を、左右から格子定数の大きなSiGe層(第1及び第2の半導体層)により挟んだ構造に形成できるため、左右のSiGe層(第1及び第2の半導体層)から歪みSi層(第3の半導体層、チャネル領域)の格子間隔を広げることが可能で、キャリアの移動度を増加させることができることによる高速化が可能である。
また半導体基板に形成するMIS電界効果トランジスタに包囲型ゲート電極を設けることができるため(一般的にはSOI構造のMIS電界効果トランジスタのみに包囲型ゲート電極を形成している)、半導体基板への漏れ電流を除去できることによる高性能化及び低電力化、4面(第3の半導体層の上下面及びチャネル幅方向の2側面)にチャネルを形成できるため、表面(上面)の占有面積を増やすことなくチャネル幅を増加できるので、駆動電流を増加させることができることによる高速化等が可能である。
即ち、高速大容量通信、携帯情報端末、車載用機器、各種電子機械機器、宇宙関連機器等に対応可能な半導体集積回路の製造を可能とする、高速、高信頼、高性能、低電力及び高集積を併せ持つMIS電界効果トランジスタを得ることができる。
また低濃度及び高濃度のソースドレイン領域の対向する側面を、半導体基板の主面に対し垂直平面をなして形成できるため、電界集中を防ぐことができることによるソースドレイン領域間の耐圧の向上及び第3の半導体層の全周囲に等しいチャネル長を有するチャネル領域を設けることができることにより、ゲート電極に印加される電圧に対し、理想的な(損失のない)駆動電流を得ることができることによる高速化が可能である。
またソースドレイン領域の拡散層の深さに依存しないチャネル領域を形成できるため、ソースドレイン領域の抵抗を低減化できることによる高速化が可能である。
また横方向の不純物拡散を抑えた低濃度及び高濃度のソースドレイン領域を形成できるため、ゲート電極とソースドレイン領域との重なりを抑えて(ほぼゼロ)形成できることにより、浮遊容量の低減化による高速化及びチャネル長をさらに減縮できることによる微細化等が可能である。
また格子定数の小さな歪みSi層(第3の半導体層)を、左右から格子定数の大きなSiGe層(第1及び第2の半導体層)により挟んだ構造に形成できるため、左右のSiGe層(第1及び第2の半導体層)から歪みSi層(第3の半導体層、チャネル領域)の格子間隔を広げることが可能で、キャリアの移動度を増加させることができることによる高速化が可能である。
また半導体基板に形成するMIS電界効果トランジスタに包囲型ゲート電極を設けることができるため(一般的にはSOI構造のMIS電界効果トランジスタのみに包囲型ゲート電極を形成している)、半導体基板への漏れ電流を除去できることによる高性能化及び低電力化、4面(第3の半導体層の上下面及びチャネル幅方向の2側面)にチャネルを形成できるため、表面(上面)の占有面積を増やすことなくチャネル幅を増加できるので、駆動電流を増加させることができることによる高速化等が可能である。
即ち、高速大容量通信、携帯情報端末、車載用機器、各種電子機械機器、宇宙関連機器等に対応可能な半導体集積回路の製造を可能とする、高速、高信頼、高性能、低電力及び高集積を併せ持つMIS電界効果トランジスタを得ることができる。
次いで本発明に係る半導体装置における第1の実施例の製造方法について、図1〜図24を参照し、主にチャネル長方向を示す図面を用いて説明するが、主要な工程においてはチャネル幅方向を示す図面も適宜追加して説明する。ただし、ここでは本発明の半導体装置の形成に関する製造方法のみを記述し、一般の半導体集積回路に搭載される各種の素子(他のトランジスタ、抵抗、容量等)の形成に関する製造方法の記述は省略する。
図3(チャネル長方向)
p型のシリコン(Si)基板1上に50nm程度のn型の縦(垂直)方向エピタキシャルSiGe層4(第1の半導体層、Ge濃度20%程度)を成長する。
p型のシリコン(Si)基板1上に50nm程度のn型の縦(垂直)方向エピタキシャルSiGe層4(第1の半導体層、Ge濃度20%程度)を成長する。
図4(チャネル長方向)
次いで露光描画装置による通常のリソグラフィー技術を利用し、レジスト(図示せず)をマスク層として、SiGe層4を異方性エッチングする。次いで露出したシリコン基板1の一部を250nm程度異方性エッチングし、溝(トレンチ)を形成する。次いでレジスト(図示せず)をマスク層として、露出したシリコン基板1にチャネルストッパー領域2形成用の硼素のイオン注入をおこなう。次いでレジスト(図示せず)を除去する。(この時点ではイオン注入領域は活性化されていないが、p+型チャネルストッパー領域2として図示しておく。)
次いで露光描画装置による通常のリソグラフィー技術を利用し、レジスト(図示せず)をマスク層として、SiGe層4を異方性エッチングする。次いで露出したシリコン基板1の一部を250nm程度異方性エッチングし、溝(トレンチ)を形成する。次いでレジスト(図示せず)をマスク層として、露出したシリコン基板1にチャネルストッパー領域2形成用の硼素のイオン注入をおこなう。次いでレジスト(図示せず)を除去する。(この時点ではイオン注入領域は活性化されていないが、p+型チャネルストッパー領域2として図示しておく。)
図5(チャネル長方向)
次いで化学気相成長により、300nm程度のシリコン酸化膜(SiO2)を成長する。次いで化学的機械研磨(Chemical Mechanical Polishing 以後CMPと略称)し、SiGe層4の平坦面上のシリコン酸化膜(SiO2)を除去し、トレンチにシリコン酸化膜(SiO2)3を平坦に埋め込む。
次いで化学気相成長により、300nm程度のシリコン酸化膜(SiO2)を成長する。次いで化学的機械研磨(Chemical Mechanical Polishing 以後CMPと略称)し、SiGe層4の平坦面上のシリコン酸化膜(SiO2)を除去し、トレンチにシリコン酸化膜(SiO2)3を平坦に埋め込む。
図6(チャネル長方向)
次いで化学気相成長により、5nm程度のイオン注入用のシリコン酸化膜(SiO2、図示せず)を成長する。次いでn+型不純物領域形成用の砒素のイオン注入をおこなう。次いで1000℃程度でアニールをおこない、SiGe層4にn+型不純物領域22(最終的には高濃度のソースドレイン領域となる)を形成する。次いでイオン注入用のシリコン酸化膜(SiO2、図示せず)をエッチング除去する。
次いで化学気相成長により、5nm程度のイオン注入用のシリコン酸化膜(SiO2、図示せず)を成長する。次いでn+型不純物領域形成用の砒素のイオン注入をおこなう。次いで1000℃程度でアニールをおこない、SiGe層4にn+型不純物領域22(最終的には高濃度のソースドレイン領域となる)を形成する。次いでイオン注入用のシリコン酸化膜(SiO2、図示せず)をエッチング除去する。
図7(チャネル長方向)
次いで化学気相成長により、100nm程度のシリコン窒化膜(Si3N4)23を成長する。次いで化学気相成長により、20nm程度のエッチングのマスク層となるタングステンシリサイド膜(WSi)24を成長する。
次いで化学気相成長により、100nm程度のシリコン窒化膜(Si3N4)23を成長する。次いで化学気相成長により、20nm程度のエッチングのマスク層となるタングステンシリサイド膜(WSi)24を成長する。
図8(チャネル長方向)
次いで露光描画装置による通常のリソグラフィー技術を利用し、レジスト(図示せず)をマスク層として、タングステンシリサイド膜(WSi)24、シリコン窒化膜(Si3N4)23及びSiGe層4を順次異方性エッチングし、シリコン基板1の表面の一部を露出する開孔部を形成する。次いでレジスト(図示せず)を除去する。
次いで露光描画装置による通常のリソグラフィー技術を利用し、レジスト(図示せず)をマスク層として、タングステンシリサイド膜(WSi)24、シリコン窒化膜(Si3N4)23及びSiGe層4を順次異方性エッチングし、シリコン基板1の表面の一部を露出する開孔部を形成する。次いでレジスト(図示せず)を除去する。
図9(チャネル長方向)
次いで化学気相成長により、5nm程度のシリコン窒化膜(Si3N4)25を成長する。次いで全面異方性エッチングし、開孔部の側壁にのみシリコン窒化膜(Si3N4)25を形成する。
次いで化学気相成長により、5nm程度のシリコン窒化膜(Si3N4)25を成長する。次いで全面異方性エッチングし、開孔部の側壁にのみシリコン窒化膜(Si3N4)25を形成する。
図10(チャネル長方向)
次いで開孔部の側壁のシリコン窒化膜(Si3N4)25をマスク層として露出しているシリコン基板1を100nm程度異方性エッチングする。連続して15nm程度等方性エッチングし、シリコン基板1に溝(トレンチ)を形成する。この際n+型不純物領域22は2分割され、端部がシリコン基板1の主面に垂直な側面を有し、相対するn+型ソース領域10及びn+型ドレイン領域13となる。
次いで開孔部の側壁のシリコン窒化膜(Si3N4)25をマスク層として露出しているシリコン基板1を100nm程度異方性エッチングする。連続して15nm程度等方性エッチングし、シリコン基板1に溝(トレンチ)を形成する。この際n+型不純物領域22は2分割され、端部がシリコン基板1の主面に垂直な側面を有し、相対するn+型ソース領域10及びn+型ドレイン領域13となる。
図11(チャネル長方向)
次いで露出しているシリコン基板1のトレンチの側面及び下面を800℃程度で熱酸化し、20nm程度のシリコン酸化膜(SiO2)7を形成する。
次いで露出しているシリコン基板1のトレンチの側面及び下面を800℃程度で熱酸化し、20nm程度のシリコン酸化膜(SiO2)7を形成する。
図12(チャネル長方向)
次いでタングステンシリサイド膜(WSi)24をマスク層として、開孔部の側壁に残されたシリコン窒化膜(Si3N4)25を異方性エッチング除去する。
次いでタングステンシリサイド膜(WSi)24をマスク層として、開孔部の側壁に残されたシリコン窒化膜(Si3N4)25を異方性エッチング除去する。
図13(チャネル長方向)
次いで側面が露出しているSiGe層4を20nm程度等方性エッチングし、シリコン窒化膜(Si3N4)23下に間隙部を形成する。
次いで側面が露出しているSiGe層4を20nm程度等方性エッチングし、シリコン窒化膜(Si3N4)23下に間隙部を形成する。
図14(チャネル長方向)
次いで低温成長(500℃以下)が可能なECRプラズマCVD装置(electron coupling resonance plasma enhanced chemical vapor deposition system)により、露出したSiGe層4の側面間にn型の横(水平)方向エピタキシャルSiGe層5(第2の半導体層、Ge濃度20%程度、5×1017cm−3程度のn型の不純物で充満されている)を成長する。この際SiGe層5直下には側面及び下面をシリコン酸化膜(SiO2)7により包囲された空孔26が形成されている。
次いで低温成長(500℃以下)が可能なECRプラズマCVD装置(electron coupling resonance plasma enhanced chemical vapor deposition system)により、露出したSiGe層4の側面間にn型の横(水平)方向エピタキシャルSiGe層5(第2の半導体層、Ge濃度20%程度、5×1017cm−3程度のn型の不純物で充満されている)を成長する。この際SiGe層5直下には側面及び下面をシリコン酸化膜(SiO2)7により包囲された空孔26が形成されている。
図15(チャネル長方向)
次いでタングステンシリサイド膜(WSi)24をマスク層として、開孔部に露出しているSiGe層5を異方性エッチングし、下面にシリコン酸化膜(SiO2)7を有するトレンチを露出する。この際n型のSiGe層5は2分割されて、端部がシリコン基板1の主面に垂直な平面を有し、相対するn型ソース領域11及びn型ドレイン領域12となる。
次いでタングステンシリサイド膜(WSi)24をマスク層として、開孔部に露出しているSiGe層5を異方性エッチングし、下面にシリコン酸化膜(SiO2)7を有するトレンチを露出する。この際n型のSiGe層5は2分割されて、端部がシリコン基板1の主面に垂直な平面を有し、相対するn型ソース領域11及びn型ドレイン領域12となる。
図16(チャネル長方向)及び図17(チャネル幅方向)
次いで低温成長(500℃以下)が可能なECRプラズマCVD装置により、露出したSiGe層5の側面間にp型の横(水平)方向エピタキシャル歪みSi層6(第3の半導体層)を成長する。この際SiGe層6直下には側面及び下面をシリコン酸化膜(SiO2)7により包囲された空孔26が再び形成される。(チャネル幅方向においては、空孔26は側面をシリコン酸化膜(SiO2)3により包囲され、下面をシリコン酸化膜(SiO2)7により包囲されている。)
次いで低温成長(500℃以下)が可能なECRプラズマCVD装置により、露出したSiGe層5の側面間にp型の横(水平)方向エピタキシャル歪みSi層6(第3の半導体層)を成長する。この際SiGe層6直下には側面及び下面をシリコン酸化膜(SiO2)7により包囲された空孔26が再び形成される。(チャネル幅方向においては、空孔26は側面をシリコン酸化膜(SiO2)3により包囲され、下面をシリコン酸化膜(SiO2)7により包囲されている。)
図18(チャネル幅方向)
次いでタングステンシリサイド膜(WSi)24間に露出しているシリコン酸化膜(SiO2)3を150nm程度異方性エッチングする。(チャネル長方向においては、露出しているシリコン酸化膜(SiO2)3は存在しないので図16に同じ)
次いでタングステンシリサイド膜(WSi)24間に露出しているシリコン酸化膜(SiO2)3を150nm程度異方性エッチングする。(チャネル長方向においては、露出しているシリコン酸化膜(SiO2)3は存在しないので図16に同じ)
図19(チャネル長方向)及び図20(チャネル幅方向)
次いで露出している歪みSi層6の全周囲を熱酸化し、5nm程度のゲート酸化膜(SiO2)8を成長する。次いで歪みSi層6に閾値電圧制御用の硼素のイオン注入をおこなう。(歪みSi層6をエピタキシャル成長する際、閾値電圧を制御した濃度にエピタキシャル成長をしてもよい。)次いで比較的低温(700℃程度)でアニールをおこない、チャネル領域となる歪みSi層6の閾値電圧制御用の硼素を活性化させる。次いで化学気相成長により、100nm程度のタングステンシリサイド膜(WSi)を成長する。次いで化学的機械研磨(CMP)し、シリコン窒化膜(Si3N4)23の平坦面上に成長したタングステンシリサイド膜(WSi)(タングステンシリサイド膜(WSi)24を含む)を除去して、開孔部を平坦に埋め込んだゲート電極(WSi)9(包囲型ゲート電極)を形成する。こうして歪みSi層6の全周囲において、垂直(深さ)方向にチャネル長の等しいチャネル領域が形成される。(即ち、垂直(深さ)方向において、ソース領域とドレイン領域の間隔が等しい。)
次いで露出している歪みSi層6の全周囲を熱酸化し、5nm程度のゲート酸化膜(SiO2)8を成長する。次いで歪みSi層6に閾値電圧制御用の硼素のイオン注入をおこなう。(歪みSi層6をエピタキシャル成長する際、閾値電圧を制御した濃度にエピタキシャル成長をしてもよい。)次いで比較的低温(700℃程度)でアニールをおこない、チャネル領域となる歪みSi層6の閾値電圧制御用の硼素を活性化させる。次いで化学気相成長により、100nm程度のタングステンシリサイド膜(WSi)を成長する。次いで化学的機械研磨(CMP)し、シリコン窒化膜(Si3N4)23の平坦面上に成長したタングステンシリサイド膜(WSi)(タングステンシリサイド膜(WSi)24を含む)を除去して、開孔部を平坦に埋め込んだゲート電極(WSi)9(包囲型ゲート電極)を形成する。こうして歪みSi層6の全周囲において、垂直(深さ)方向にチャネル長の等しいチャネル領域が形成される。(即ち、垂直(深さ)方向において、ソース領域とドレイン領域の間隔が等しい。)
図21(チャネル長方向)
次いで包囲型ゲート電極(WSi)9をマスク層として、シリコン窒化膜(Si3N4)23をエッチング除去する。
次いで包囲型ゲート電極(WSi)9をマスク層として、シリコン窒化膜(Si3N4)23をエッチング除去する。
図22(チャネル長方向)
次いで化学気相成長により、300nm程度の燐珪酸ガラス(PSG)膜14を成長する。次いで化学的機械研磨(CMP)し、平坦化する。次いで化学気相成長により、20nm程度のシリコン窒化膜(Si3N4)15を成長する。
次いで化学気相成長により、300nm程度の燐珪酸ガラス(PSG)膜14を成長する。次いで化学的機械研磨(CMP)し、平坦化する。次いで化学気相成長により、20nm程度のシリコン窒化膜(Si3N4)15を成長する。
図23(チャネル長方向)
次いで露光描画装置による通常のリソグラフィー技術を利用し、レジスト(図示せず)をマスク層として、シリコン窒化膜(Si3N4)15及びPSG膜14を順次異方性エッチングし、ビアを形成する。次いでレジスト(図示せず)を除去する。
次いで露光描画装置による通常のリソグラフィー技術を利用し、レジスト(図示せず)をマスク層として、シリコン窒化膜(Si3N4)15及びPSG膜14を順次異方性エッチングし、ビアを形成する。次いでレジスト(図示せず)を除去する。
図24(チャネル長方向)
次いで化学気相成長によりにより、バリアメタルとなるTiN16を成長する。次いで化学気相成長により、タングステン(W)17を成長する。次いで化学的機械研磨(CMP)により、ビアに平坦に埋め込み、バリアメタル(TiN)16を有する導電プラグ(W)17を形成する。
次いで化学気相成長によりにより、バリアメタルとなるTiN16を成長する。次いで化学気相成長により、タングステン(W)17を成長する。次いで化学的機械研磨(CMP)により、ビアに平坦に埋め込み、バリアメタル(TiN)16を有する導電プラグ(W)17を形成する。
図1(チャネル長方向)及び図2(チャネル幅方向)
次いで化学気相成長により、500nm程度の層間絶縁膜(SiOC)18を成長する。次いで露光描画装置による通常のリソグラフィー技術を利用し、レジスト(図示せず)をマスク層として、層間絶縁膜(SiOC)18を異方性エッチングし、開孔部を形成する。(この際、シリコン窒化膜(Si3N4)15がエッチングストッパー膜となる。)次いでレジスト(図示せず)を除去する。次いで化学気相成長により、10nm程度のバリアメタル(TaN)19を成長する。次いでスパッタにより、Cuシード層を成長する。次いで電解メッキ法により500nm程度のCuを成長する。次いで化学的機械研磨(CMP)し、開孔部にCuを平坦に埋め込み、バリアメタル(TaN)19を有するCu配線20を形成する。次いで化学気相成長により、Cuのバリア絶縁膜となるシリコン窒化膜(Si3N4)21を成長し、本願発明のSSACLOS構造の半導体装置(NチャネルのMIS電界効果トランジスタ)を完成する。
次いで化学気相成長により、500nm程度の層間絶縁膜(SiOC)18を成長する。次いで露光描画装置による通常のリソグラフィー技術を利用し、レジスト(図示せず)をマスク層として、層間絶縁膜(SiOC)18を異方性エッチングし、開孔部を形成する。(この際、シリコン窒化膜(Si3N4)15がエッチングストッパー膜となる。)次いでレジスト(図示せず)を除去する。次いで化学気相成長により、10nm程度のバリアメタル(TaN)19を成長する。次いでスパッタにより、Cuシード層を成長する。次いで電解メッキ法により500nm程度のCuを成長する。次いで化学的機械研磨(CMP)し、開孔部にCuを平坦に埋め込み、バリアメタル(TaN)19を有するCu配線20を形成する。次いで化学気相成長により、Cuのバリア絶縁膜となるシリコン窒化膜(Si3N4)21を成長し、本願発明のSSACLOS構造の半導体装置(NチャネルのMIS電界効果トランジスタ)を完成する。
図25(チャネル長方向)及び図26(チャネル幅方向)は本発明の半導体装置における第2の実施例の模式側断面図で、シリコン(Si)基板を使用し、SSACLOS構造に形成したNチャネルのMIS電界効果トランジスタを含む半導体集積回路の一部を示しており、1〜8、10〜21は図1と同じ物を、26は空孔、27はゲート電極(WSi)(上面部のみ)を示している。
同図においては、包囲型ゲート電極の替りに上面部のみのゲート電極及び第3の半導体層6の直下に空孔26が設けられていること以外は図1とほぼ同じ構造のNチャネルのMIS電界効果トランジスタが形成されている。
本実施例においても第1の実施例と同様の効果を得ることができ、第3の半導体層の上面にしかチャネル領域は形成できないが、空孔の存在により、動作時のチャネル領域と半導体基板間の容量を低減化できることによる高速化を可能にすることができる。
同図においては、包囲型ゲート電極の替りに上面部のみのゲート電極及び第3の半導体層6の直下に空孔26が設けられていること以外は図1とほぼ同じ構造のNチャネルのMIS電界効果トランジスタが形成されている。
本実施例においても第1の実施例と同様の効果を得ることができ、第3の半導体層の上面にしかチャネル領域は形成できないが、空孔の存在により、動作時のチャネル領域と半導体基板間の容量を低減化できることによる高速化を可能にすることができる。
図27(チャネル長方向)は本発明の半導体装置における第3の実施例の模式側断面図で、シリコン(Si)基板を使用し、SSACLOS構造に形成した非対称のNチャネルのMIS電界効果トランジスタを含む半導体集積回路の一部を示しており、1〜10、12〜21は図1と同じ物を示している。
同図においては、ソース領域側に第2の半導体層5及びn型ソース領域11が設けられていないこと以外は図1とほぼ同じ構造のNチャネルの非対称MIS電界効果トランジスタが形成されている。
本実施例においても第1の実施例と同様の効果を得ることができ、さらにドレイン領域はホットエレクトロン効果を改善したLDD構造に形成でき、ソース領域は不必要な低濃度領域が存在しない、高濃度ソース領域構造に自己整合して形成できるため、ソース領域の抵抗を低減できることによる高速化が可能であり、またn型ソース領域が設けられない分、微細なMIS電界効果トランジスタを形成することも可能である。
同図においては、ソース領域側に第2の半導体層5及びn型ソース領域11が設けられていないこと以外は図1とほぼ同じ構造のNチャネルの非対称MIS電界効果トランジスタが形成されている。
本実施例においても第1の実施例と同様の効果を得ることができ、さらにドレイン領域はホットエレクトロン効果を改善したLDD構造に形成でき、ソース領域は不必要な低濃度領域が存在しない、高濃度ソース領域構造に自己整合して形成できるため、ソース領域の抵抗を低減できることによる高速化が可能であり、またn型ソース領域が設けられない分、微細なMIS電界効果トランジスタを形成することも可能である。
図28は本発明の半導体装置における第4の実施例の模式側断面図で、シリコン(Si)基板を使用し、SSACLOS構造に形成したNチャネルのMIS電界効果トランジスタを含む半導体集積回路の一部を示しており、1〜3、7〜21は図1と同じ物を、28は5×1017cm−3程度のn型のエピタキシャルSi層(第2の半導体層、低濃度のソースドレイン領域形成部)、29は1017cm−3程度のp型のエピタキシャルSi層(第3の半導体層、チャネル領域形成部)を示している。
同図においては、SiGe層4(第1の半導体層、高濃度のソースドレイン領域形成部)が設けられておらずにp型のSi基板に直接n+型ソースドレイン領域(10、13)が形成されていること、SiGe層5(第2の半導体層、低濃度のソースドレイン領域形成部)の替りにSi層28が設けられていること及び歪Si層6(第3の半導体層、チャネル領域形成部)の替りにSi層29が設けられていること以外は図1とほぼ同じ構造のNチャネルのMIS電界効果トランジスタが形成されている。
本実施例においても第1の実施例と同様の効果を得ることができ、またチャネル領域が歪み構造に形成されていないため、移動度の向上による高速化は達成できないが、製造工程はやや簡略化することが可能である。
同図においては、SiGe層4(第1の半導体層、高濃度のソースドレイン領域形成部)が設けられておらずにp型のSi基板に直接n+型ソースドレイン領域(10、13)が形成されていること、SiGe層5(第2の半導体層、低濃度のソースドレイン領域形成部)の替りにSi層28が設けられていること及び歪Si層6(第3の半導体層、チャネル領域形成部)の替りにSi層29が設けられていること以外は図1とほぼ同じ構造のNチャネルのMIS電界効果トランジスタが形成されている。
本実施例においても第1の実施例と同様の効果を得ることができ、またチャネル領域が歪み構造に形成されていないため、移動度の向上による高速化は達成できないが、製造工程はやや簡略化することが可能である。
図29は本発明の半導体装置における第5の実施例の模式側断面図で、シリコン(Si)基板を使用し、SSACLOS構造に形成したNチャネルのMIS電界効果トランジスタを含む半導体集積回路の一部を示しており、1〜4、6〜10、13〜21は図1と同じ物を示している。
同図においては、SiGe層5(第2の半導体層、低濃度のソースドレイン領域形成部)が設けられておらず、n型ソース領域11とn型ドレイン領域12が設けられていない(即ちLDD構造ではない)こと及びn+型ソース領域10とn+型ドレイン領域13が高濃度の燐により形成されていること以外は図1とほぼ同じ構造のNチャネルのMIS電界効果トランジスタが形成されている。
本実施例においてもほぼ第1の実施例と同様の効果を得ることができ、不純物分布が緩やかに変化する傾斜接合が可能な燐により高濃度のソースドレイン領域を形成できるため、低濃度のソースドレイン領域を設けずにホットエレクトロン効果を改善したショートチャネルのMIS電界効果トランジスタを形成できるので、微細化及び製造工程の簡略化が可能である。
同図においては、SiGe層5(第2の半導体層、低濃度のソースドレイン領域形成部)が設けられておらず、n型ソース領域11とn型ドレイン領域12が設けられていない(即ちLDD構造ではない)こと及びn+型ソース領域10とn+型ドレイン領域13が高濃度の燐により形成されていること以外は図1とほぼ同じ構造のNチャネルのMIS電界効果トランジスタが形成されている。
本実施例においてもほぼ第1の実施例と同様の効果を得ることができ、不純物分布が緩やかに変化する傾斜接合が可能な燐により高濃度のソースドレイン領域を形成できるため、低濃度のソースドレイン領域を設けずにホットエレクトロン効果を改善したショートチャネルのMIS電界効果トランジスタを形成できるので、微細化及び製造工程の簡略化が可能である。
図30は本発明の半導体装置における第6の実施例の模式側断面図で、シリコン(Si)基板を使用し、SSACLOS構造に形成したNチャネルのMIS電界効果トランジスタを含む半導体集積回路の一部を示しており、1〜4、6〜21は図1と同じ物を、30はサイドウォール(SiO2)を示している。
同図においては、サイドウォール(SiO2)30が形成されていること、n型のエピタキシャルSiGe層5(第2の半導体層、低濃度のソースドレイン領域形成部)が設けられておらず、n型ソース領域11とn型ドレイン領域12は概略SiGe層4(第1の半導体層、高濃度のソースドレイン領域形成部)に形成されていること以外は図1とほぼ同じ構造のNチャネルのMIS電界効果トランジスタが形成されている。
本実施例においてもほぼ第1の実施例と同様の効果を得ることができ、またソースドレイン領域を包囲型ゲート電極形成後に慣例的な手法で形成しているため、不純物の横方向拡散により、全周囲等しいチャネル長は形成できず、ソースドレイン耐圧はやや劣るが、やや製造工程の簡略化を可能にすることはできる。
同図においては、サイドウォール(SiO2)30が形成されていること、n型のエピタキシャルSiGe層5(第2の半導体層、低濃度のソースドレイン領域形成部)が設けられておらず、n型ソース領域11とn型ドレイン領域12は概略SiGe層4(第1の半導体層、高濃度のソースドレイン領域形成部)に形成されていること以外は図1とほぼ同じ構造のNチャネルのMIS電界効果トランジスタが形成されている。
本実施例においてもほぼ第1の実施例と同様の効果を得ることができ、またソースドレイン領域を包囲型ゲート電極形成後に慣例的な手法で形成しているため、不純物の横方向拡散により、全周囲等しいチャネル長は形成できず、ソースドレイン耐圧はやや劣るが、やや製造工程の簡略化を可能にすることはできる。
上記実施例においては、半導体層を成長させる場合に化学気相成長を使用しているが、これに限定されず、分子線成長法(MBE)によっても、有機金属気相成長法(MOCVD)によっても、原子層結晶成長法(ALE)によっても、また他のいかなる結晶成長法を利用してもよい。
上記実施例のすべては、NチャネルのMIS電界効果トランジスタを形成する場合について記載しているが、PチャネルのMIS電界効果トランジスタを形成する場合については、ホットキャリア効果を改善する低濃度のソースドレイン領域を形成する第2の半導体層を省略し、導電型をすべて反対にして形成すればよい。またNチャネル及びPチャネルのMIS電界効果トランジスタが共存するCMOSを形成しても本願発明は成立する。
またゲート電極、ゲート酸化膜、バリアメタル、導電プラグ、配線、絶縁膜等は上記実施例に限定されず、同様の特性を有する材料であればどのような材料を使用してもよい。
また上記実施例のすべてはエンハンスメント型のMIS電界効果トランジスタを形成する場合について記載しているが、デブリーション型のMIS電界効果トランジスタを形成してもよい。この場合は導電型が反対のエピタキシャル半導体層を成長するか、あるいはエピタキシャル半導体層を成長して後に反対導電型の不純物をイオン注入して導電型を変換したエピタキシャル半導体層を使用して同様構造のMIS電界効果トランジスタを形成すればよい。
また上記実施例においては、標準的な電源電圧で動作するMIS電界効果トランジスタを扱っているが、オフセット領域(高濃度ドレイン領域からゲート電極の端部までの距離、概略低濃度ドレイン領域の長さ)を長くとる高耐圧のMIS電界効果トランジスタに応用することも可能である。
上記実施例のすべては、NチャネルのMIS電界効果トランジスタを形成する場合について記載しているが、PチャネルのMIS電界効果トランジスタを形成する場合については、ホットキャリア効果を改善する低濃度のソースドレイン領域を形成する第2の半導体層を省略し、導電型をすべて反対にして形成すればよい。またNチャネル及びPチャネルのMIS電界効果トランジスタが共存するCMOSを形成しても本願発明は成立する。
またゲート電極、ゲート酸化膜、バリアメタル、導電プラグ、配線、絶縁膜等は上記実施例に限定されず、同様の特性を有する材料であればどのような材料を使用してもよい。
また上記実施例のすべてはエンハンスメント型のMIS電界効果トランジスタを形成する場合について記載しているが、デブリーション型のMIS電界効果トランジスタを形成してもよい。この場合は導電型が反対のエピタキシャル半導体層を成長するか、あるいはエピタキシャル半導体層を成長して後に反対導電型の不純物をイオン注入して導電型を変換したエピタキシャル半導体層を使用して同様構造のMIS電界効果トランジスタを形成すればよい。
また上記実施例においては、標準的な電源電圧で動作するMIS電界効果トランジスタを扱っているが、オフセット領域(高濃度ドレイン領域からゲート電極の端部までの距離、概略低濃度ドレイン領域の長さ)を長くとる高耐圧のMIS電界効果トランジスタに応用することも可能である。
本願発明は、特に極めて高速で、高性能且つ高集積なMIS電界効果トランジスタを目指したものではあるが、高速に限らず、MIS電界効果トランジスタを搭載するすべての半導体集積回路に利用することは可能である。
また半導体集積回路ばかりでなく、単体の個別半導体素子としての利用も可能である。
またMIS電界効果トランジスタばかりでなく、他の電界効果トランジスタ等に利用できる可能性がある。
また半導体集積回路ばかりでなく、単体の個別半導体素子としての利用も可能である。
またMIS電界効果トランジスタばかりでなく、他の電界効果トランジスタ等に利用できる可能性がある。
1 p型のシリコン(Si)基板
2 p+型チャネルストッパー領域
3 トレンチ素子分離領域の埋め込みシリコン酸化膜(SiO2)
4 n型のSiGe層(第1の半導体層、高濃度のソースドレイン領域形成部)
5 n型のSiGe層(第2の半導体層、低濃度のソースドレイン領域形成部)
6 p型の歪みSi層(第3の半導体層、チャネル領域形成部)
7 シリコン酸化膜(SiO2)
8 ゲート酸化膜(SiO2)
9 包囲型ゲート電極(WSi)
10 n+型ソース領域
11 n型ソース領域
12 n型ドレイン領域
13 n+型ドレイン領域
14 燐珪酸ガラス(PSG)膜
15 シリコン窒化膜(Si3N4)
16 バリアメタル(TiN)
17 導電プラグ(W)
18 層間絶縁膜(SiOC)
19 バリアメタル(TaN)
20 Cu配線(Cuシード層含む)
21 バリア絶縁膜(Si3N4)
22 n+型不純物領域
23 シリコン窒化膜(Si3N4)
24 マスク層(WSi)
25 シリコン窒化膜(Si3N4)
26 空孔
27 ゲート電極(WSi)(上面部のみ)
28 n型のSi層(第2の半導体層、低濃度のソースドレイン領域形成部)
29 p型のSi層(第3の半導体層、チャネル領域形成部)
30 サイドウォール(SiO2)
2 p+型チャネルストッパー領域
3 トレンチ素子分離領域の埋め込みシリコン酸化膜(SiO2)
4 n型のSiGe層(第1の半導体層、高濃度のソースドレイン領域形成部)
5 n型のSiGe層(第2の半導体層、低濃度のソースドレイン領域形成部)
6 p型の歪みSi層(第3の半導体層、チャネル領域形成部)
7 シリコン酸化膜(SiO2)
8 ゲート酸化膜(SiO2)
9 包囲型ゲート電極(WSi)
10 n+型ソース領域
11 n型ソース領域
12 n型ドレイン領域
13 n+型ドレイン領域
14 燐珪酸ガラス(PSG)膜
15 シリコン窒化膜(Si3N4)
16 バリアメタル(TiN)
17 導電プラグ(W)
18 層間絶縁膜(SiOC)
19 バリアメタル(TaN)
20 Cu配線(Cuシード層含む)
21 バリア絶縁膜(Si3N4)
22 n+型不純物領域
23 シリコン窒化膜(Si3N4)
24 マスク層(WSi)
25 シリコン窒化膜(Si3N4)
26 空孔
27 ゲート電極(WSi)(上面部のみ)
28 n型のSi層(第2の半導体層、低濃度のソースドレイン領域形成部)
29 p型のSi層(第3の半導体層、チャネル領域形成部)
30 サイドウォール(SiO2)
Claims (5)
- 半導体基板と、前記半導体基板の一部に設けられた溝(トレンチ)と、前記溝(トレンチ)の側面及び下面に設けられた絶縁膜と、前記溝(トレンチ)を除く前記半導体基板上に選択的に積層された、前記半導体基板とは異なる半導体からなる一対の第1の半導体層と、前記一対の第1の半導体層間に、1側面をそれぞれ接して設けられた一対の第2の半導体層と、前記一対の第2の半導体層間に、対向する側面をそれぞれ接して挟まれて設けられた第3の半導体層と、前記第3の半導体層の全周囲にゲート絶縁膜を介し、前記溝(トレンチ)を埋め込んで設けられた包囲型ゲート電極と、前記一対の第1の半導体層に設けられた高濃度のソース領域あるいはドレイン領域と、前記一対の第2の半導体層に設けられた低濃度のソース領域あるいはドレイン領域と、前記第3の半導体層に設けられたチャネル領域と、を備え、少なくとも対向するソース領域及びドレイン領域の側面が、前記半導体基板の主面に対し、垂直な平面を有し且つ全周囲等しいチャネル長を有していることを特徴とする半導体装置。
- 前記第1及び第2の半導体層の格子定数が、前記第3の半導体層の格子定数より大きいことを特徴とする請求項1に記載の半導体装置。
- 前記包囲型ゲート電極の替りに、前記第3の半導体層の上面にのみゲート絶縁膜を介してゲート電極が設けられ、前記第3の半導体層の直下には側面及び下面に絶縁膜を有する溝(トレンチ)からなる空孔が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の半導体装置。
- 前記第2の半導体層が設けられず、前記一対の第1の半導体層間に前記第3の半導体層が挟まれて設けられていることを特徴とする請求項1に記載の半導体装置。
- 半導体基板上に選択的に設けられた、活性化された高濃度の不純物領域が形成された第1の半導体層において、前記第1の半導体層上にマスク材料を形成する工程と、前記マスク材料及び前記高濃度の不純物領域が形成された第1の半導体層を選択的に順次異方性エッチングして開孔部を形成することにより、前記高濃度の不純物領域が左右に分割された高濃度のソース領域及びドレイン領域を形成する工程と、前記開孔部の側壁に耐酸化性膜を形成する工程と、前記耐酸化性膜下に露出している半導体基板をエッチング除去し、溝(トレンチ)を形成する工程と、熱酸化して溝(トレンチ)の側面及び下面に酸化膜を形成する工程と、前記耐酸化性膜をエッチング除去する工程と、側面が露出している前記第1の半導体層を等方性エッチングし、微細な間隙部を形成する工程と、残された前記第1の半導体層の側面間に低濃度の不純物を含む第2の半導体層をエピタキシャル成長する工程と、前記開孔部を通して前記第2の半導体層を異方性エッチングすることにより、低濃度の不純物領域が左右に分割された低濃度のソース領域及びドレイン領域を形成する工程と、露出している前記第2の半導体層の側面間に第3の半導体層をエピタキシャル成長する工程と、前記第3の半導体層の周囲の絶縁膜を除去し、前記溝(トレンチ)に達する大きな開孔部を形成する工程と、前記第3の半導体層の全周囲にゲート酸化膜を形成する工程と、前記大きな開孔部に包囲型ゲート電極を平坦に埋め込む工程と、をおこなうことを特徴とする請求項1に記載の半導体装置の製造方法。
Priority Applications (1)
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JP2017106666A JP2018206798A (ja) | 2017-05-30 | 2017-05-30 | 半導体装置及びその製造方法 |
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