以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書および図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
また、本明細書および図面において、実質的に同一の機能構成を有する複数の構成要素を、同一の符号の後に異なるアルファベットを付して区別する場合もある。ただし、実質的に同一の機能構成を有する複数の構成要素の各々を特に区別する必要がない場合、同一符号のみを付する。
(1.現金処理システムの構成)
まず、本発明の実施形態に係る現金処理システム10の構成について説明する。図1は、本発明の実施形態に係る現金処理システム10の構成を示す図である。図1に示すように、本発明の実施形態に係る現金処理システム10は、紙幣を処理する現金処理装置200、現金処理装置200の外部に設けられた、上位装置300、ATM監視装置400および勘定系システム600を備えている。
上記したように、現金処理装置200および上位装置300は、ローカルネットワーク内に存在する(すなわち、現金処理装置200および上位装置300は、ローカルネットワークに接続されている)。ローカルネットワークは、例えば、LAN(Local Area Network)により構築される。基幹ネットワーク500は、ローカルネットワークの外部に存在する外部ネットワークであり、例えば、WAN(Wide Area Network)により構築される。基幹ネットワーク500には、勘定系システム600が接続されている。
現金処理装置200は、銀行などの金融機関に設置されている。現金処理装置200の例としては、ATM200A、窓口用現金入出金機200B、出納用現金入出金機200Cおよび紙幣整理機200Dなどが挙げられる。また、上位装置300の例としては、ATM制御部300A、テラー端末300B、出納用端末300Cおよび紙幣整理機用端末300Dなどが挙げられる。
ATM200Aは、顧客が紙幣の入金や出金を行うための端末であり、紙幣を格納するカセットを装備し運用されている。また、ATM200Aは、その内部にATM制御部300Aを有しており、ATM監視装置400に接続されている。図1に示した例では、ATM監視装置400には1台のATM200Aが接続されているが、複数台のATM200Aが接続されていてもよい。ATM200Aは、例えば、金融機関の店舗に設置されている。ATM監視装置400は、基幹ネットワーク500を介して勘定系システム600に接続されているのが一般的である。
窓口用現金入出金機200Bは、行員によるテラー端末300Bへの操作に基づいて、顧客から受け取った紙幣を入金したり、顧客の要請に従って紙幣を出金したりする端末である。窓口用現金入出金機200Bは、例えば、金融機関の窓口カウンタに設置されている。窓口用現金入出金機200Bも、ATM200Aと同様に、紙幣を格納するカセットを装備し運用されている。テラー端末300Bは、基幹ネットワーク500を介して勘定系システム600に接続されているのが一般的である。
出納用現金入出金機200Cは、行員による出納用端末300Cへの操作に基づいて、ATM200Aや窓口用現金入出金機200Bから回収したお金を計数して現金の有高を計算する機能を有している。出納用現金入出金機200Cは、例えば、銀行の窓口カウンタの奥やバックヤードに設置されている。出納用現金入出金機200Cも、ATM200Aと同様に、紙幣を格納するカセットを装備し運用されている。出納用端末300Cは、基幹ネットワーク500を介して勘定系システム600に接続されているのが一般的である。
紙幣整理機200Dは、行員による紙幣整理機用端末300Dへの操作に基づいて、ATM200Aや窓口用現金入出金機200Bから回収したお金を計数して現金の選別をし、さらに所定枚数毎(例えば、100枚毎)に帯封する機能を有している。紙幣整理機200Dは、所定枚数毎に帯封した束紙幣に帯番号を印字して出力する。紙幣整理機200Dは、印字した帯番号を日付時分秒単位で記憶することが可能である。紙幣整理機200Dは、例えば、銀行の窓口カウンタの奥やバックヤードに設置されている。紙幣整理機200Dは、紙幣を保管するカセットを有していない。紙幣整理機用端末300Dは、勘定系システム600に接続されているのが一般的である。
紙幣には紙幣の種類ごとに通し番号(記番号)が印刷されており、現金処理装置200は、紙幣に印刷された記番号を認識する機能を有している。現金処理装置200によって認識された記番号は、上位装置300に蓄積される。より具体的には、ATM200Aにより認識された記番号は、ATM制御部300Aに蓄積され得る。同様に、窓口用現金入出金機200Bにより認識された記番号は、テラー端末300Bに蓄積され、出納用現金入出金機200Cにより認識された記番号は、出納用端末300Cに蓄積され、紙幣整理機200Dにより認識された記番号は、紙幣整理機用端末300Dに蓄積され得る。
なお、現金処理装置200の台数は特に限定されない。また、図1に示した例では、現金処理装置200の例として、ATM200A、窓口用現金入出金機200B、出納用現金入出金機200C、紙幣整理機200Dが示されているが、現金処理装置200の種類も特に限定されない。以下の説明においては、現金処理装置200が窓口用現金入出金機200Bである場合を主に想定するが、現金処理装置200は、ATM200Aであってもよいし、出納用現金入出金機200Cであってもよいし、紙幣整理機200Dであってもよい。
以上、本発明の実施形態に係る現金処理システム10の構成について説明した。
(2.現金処理装置の機能構成例)
続いて、本発明の実施形態に係る現金処理装置200の機能構成例について説明する。図2は、本発明の実施形態に係る現金処理装置200の機能構成例を示す図である。図2に示すように、本発明の実施形態に係る現金処理装置200は、通信部210、制御部220および記憶部230を備える。
通信部210は、通信インタフェースにより構成されており、制御部220による制御に従って他の装置と通信を行う機能を有する。例えば、通信部210は、他の装置の例としての上位装置300と通信を行う。本明細書においては、通信部210が有線による通信を行う場合を主に想定するが、通信部210は、無線による通信を行ってもよい。
制御部220は、プロセッサにより構成されており、現金処理装置200の動作全体を制御する機能を有する。例えば、制御部220は、CPU(Central Processing Unit)により構成されており、記憶部230により記憶されているプログラムがCPUによりRAM(Random Access Memory)に展開されて実行されることにより、その機能が実現され得る。このとき、当該プログラムを記録した、コンピュータに読み取り可能な記録媒体も提供され得る。
あるいは、制御部220は、専用のハードウェアにより構成されていてもよいし、複数のハードウェアの組み合わせにより構成されてもよい。制御部220は、記番号制御部221を備える。制御部220が備える記番号制御部221の機能の詳細については後に説明する。
記憶部230は、メモリによって構成されており、制御部220を動作させるためのプログラムやデータを記憶する機能を有する。また、記憶部230は、制御部220の動作の過程で必要となる各種データを一時的に記憶する機能を有する。例えば、記憶部230は、不揮発性の記憶装置によって構成される。
以上、本発明の実施形態に係る現金処理装置200の機能構成例について説明した。
(3.上位装置の機能構成例)
続いて、本発明の実施形態に係る上位装置300の機能構成例について説明する。図3は、本発明の実施形態に係る上位装置300の機能構成例を示す図である。図3に示すように、本発明の実施形態に係る上位装置300は、通信部310、制御部320、記憶部330、操作部340および表示部350を備える。
通信部310は、通信インタフェースにより構成されており、制御部320による制御に従って他の装置と通信を行う機能を有する。例えば、通信部310は、他の装置の例としての現金処理装置200と通信を行う。本明細書においては、通信部310が有線による通信を行う場合を主に想定するが、通信部310は、無線による通信を行ってもよい。
制御部320は、プロセッサにより構成されており、上位装置300の動作全体を制御する機能を有する。例えば、制御部320は、CPUにより構成されており、記憶部330により記憶されているプログラムがCPUによりRAMに展開されて実行されることにより、その機能が実現され得る。このとき、当該プログラムを記録した、コンピュータに読み取り可能な記録媒体も提供され得る。
あるいは、制御部320は、専用のハードウェアにより構成されていてもよいし、複数のハードウェアの組み合わせにより構成されてもよい。制御部320は、入金種別取得部321を備える。制御部320が備える入金種別取得部321の機能の詳細については後に説明する。
記憶部330は、メモリによって構成されており、制御部320を動作させるためのプログラムやデータを記憶する機能を有する。また、記憶部330は、制御部320の動作の過程で必要となる各種データを一時的に記憶する機能を有する。例えば、記憶部330は、不揮発性の記憶装置によって構成される。
操作部340は、行員から入力される操作を受け付ける。また、操作部340は、行員から受け付けた操作を制御部320に提供する。本明細書においては、操作部340がマウスおよびキーボードである場合を主に想定するが、操作部340はマウスおよびキーボード以外の入力装置であってもよい。例えば、操作部340は、タッチパネルであってもよいし、ボタンであってもよい。
表示部350は、制御部320による制御に従って情報表示を行う機能を有する。ここで、表示部350の形態は特に限定されない。例えば、表示部350は、CRT(Cathode Ray Tube)ディスプレイ装置、液晶ディスプレイ(LCD)装置、OLED(Organic Light Emitting Diode)装置、ランプなどの表示装置であってよい。
以上、本発明の実施形態に係る上位装置300の機能構成例について説明した。
(4.現金処理装置の内部構成例)
続いて、本発明の実施形態に係る現金処理装置200の内部構成例について説明する。図4は、本発明の実施形態に係る現金処理装置200の内部構成例を示す図である。図4に示すように、現金処理装置200は、入金口12と、第1出金口14と、第2出金口15と、認識部20と、一時保留部22と、搬送部24と、紙幣カセット30A〜30Dと、リジェクト庫付き紙幣カセット35と、表示部40とを有する。
入金口12は、行員によって紙幣が投入される投入口である。入金口12は、投入された複数の紙幣を一枚ずつ分離して繰り出す分離機能を有する。また、第1出金口14および第2出金口15は、行員が受け取る紙幣が排出(出金)される排出口である。第1出金口14および第2出金口15は、排出する紙幣を集積する集積機能を有する。
図5を参照しながら、入金口12、第1出金口14および第2出金口15それぞれの構成の詳細について説明する。図5は、入金口12、第1出金口14および第2出金口15それぞれの外観例を示す図である。
図5に示すように、入金口12には、入金口12を開閉する入金シャッタ16が設けられている。図5には、入金シャッタ16が開いた状態が示されている。図5に示した例では、入金シャッタ16は、回動することによって入金口12を開閉することが可能である。しかし、入金シャッタ16は、スライドすることによって入金口12を開閉することが可能であってもよい。ここでは、入金シャッタ16が制御部220によって入金処理時に自動的に開閉される場合を主に想定するが、入金シャッタ16は、手動によって開閉可能であってもよい。
入金口12の奥側壁には、ガイド溝123が設けられており、紙幣押さえプレート121がガイド溝123に沿って移動可能に構成されている。紙幣押さえプレート121は、紙幣載置板122に置かれた紙幣を自重によって上から押さえ付けることによって、紙幣載置板122に置かれた紙幣を安定させることが可能である。ここでは、紙幣押さえプレート121が制御部220によって紙幣投入時に自動的に開閉される場合を主に想定するが、紙幣押さえプレート121は、手動によって移動可能であってもよい。また、紙幣押さえプレート121は、入金シャッタ16の開閉に連動して移動可能であってもよい。
なお、入金口12のサイズには限りがあるため、紙幣載置板122に一度に載置可能な紙幣の枚数には限界がある。そのため、入金口12には、所定枚数(以下、「投入可能上限枚数」)までの紙幣しか一度に投入することができない。ここで、投入可能上限枚数は限定されないが、例えば、200枚であってもよい。
図5に示すように、第1出金口14には、第1出金口14を開閉する第1出金シャッタ141が設けられている。図5には、第1出金シャッタ141が開いた状態が示されている。図5に示した例では、第1出金シャッタ141は、回動することによって第1出金口14を開閉することが可能である。しかし、第1出金シャッタ141は、スライドすることによって第1出金口14を開閉することが可能であってもよい。ここでは、第1出金シャッタ141が制御部220によって出金処理時に自動的に開閉される場合を主に想定するが、第1出金シャッタ141は、手動によって開閉可能であってもよい。第1出金口14から出金された紙幣は、紙幣集積板142に集積される。
また、図5に示すように、第2出金口15には、第2出金口15を開閉する第2出金シャッタ151が設けられている。図5には、第2出金シャッタ151が開いた状態が示されている。図5に示した例では、第2出金シャッタ151は、回動することによって第2出金口15を開閉することが可能である。しかし、第2出金シャッタ151は、スライドすることによって第2出金口15を開閉することが可能であってもよい。ここでは、第2出金シャッタ151が制御部220によって出金処理時に自動的に開閉される場合を主に想定するが、第2出金シャッタ151は、手動によって開閉可能であってもよい。第2出金口15から出金された紙幣は、紙幣集積板152に集積される。
なお、図5に示した例では、現金処理装置200に第1出金口14と第2出金口15とが設けられている(すなわち、現金処理装置200に2つの出金口が設けられている)。しかし、現金処理装置200に設けられる出金口の数は2つに限定されない。すなわち、現金処理装置200に設けられる出金口は、1つであってもよいし、3つ以上であってもよい。
表示部40は、メニュー画面や処理結果画面を表示する。ここで、表示部40の形態は特に限定されない。例えば、表示部40は、CRT(Cathode Ray Tube)ディスプレイ装置、液晶ディスプレイ(LCD)装置、OLED(Organic Light Emitting Diode)装置、ランプなどの表示装置であってよい。
認識部20は、1枚ずつ通過していく紙幣の鑑別を行う。紙幣の進行方向は双方向に対応しており、認識部20は、入金口12側の方向から搬送される紙幣、およびその逆方向から搬送される紙幣の鑑別を行うことができる。具体的には、認識部20は、搬送路を通って搬送された紙幣の金種、真偽(真券/偽券)、正損(正券/損券)および走行状態(正常/異常)などを鑑別し、通過する紙幣に対して、正常判定またはリジェクト判定を行う。また、認識部20は、搬送路を通って搬送された紙幣の記番号を認識することができる。
ここで、本明細書において真券とは紙幣と鑑別されたものをいい、偽券とは紙幣と鑑別されなかったものをいう。また、正券とは真券と鑑別された紙幣のうち入金/出金に適すると鑑別されたものをいい、損券とは真券と鑑別された紙幣のうち入金/出金に適さないと鑑別されたものをいう。また、リジェクト判定は、偽券、損券(汚損、損壊、外形異常等)、走行異常(スキュー紙幣、重走等)といった要因に基づいて行われる。また、リジェクト紙幣には、出金紙幣として取り扱えない紙幣(例えば二千円札や五千円札)を含んでもよいし、外国紙幣を含んでもよい。
一時保留部22は、紙幣の分離と集積の両方の機能を有する。例えば、一時保留部22は、入金取引時に入金口12から分離されて認識部20により正常と鑑別された紙幣を一時的に集積する。一時保留部22に集積された紙幣は、入金した紙幣の口座計上などが確定したなど、取引が成立した場合に繰り出され、認識部20を経て紙幣カセット30A〜30Dなどに搬送される。なお、一時保留部22は、紙幣を順次重ねて集積する集積式であってもよいし、紙幣を順次巻いて収納するドラム式であってもよい。
搬送部24は、搬送路、紙幣を搬送する搬送ローラ、および搬送ローラを駆動する駆動機構を含み、紙幣を一枚ずつ搬送する。駆動機構は、例えばDCサーボモータまたはパルスモータなどが回転することにより、搬送ローラを駆動する。搬送部24は、制御部220により制御され、紙幣を目的の搬送先(例えば、第1出金口14または第2出金口15)に搬送する。
紙幣カセット30A〜30Dは、紙幣を金種毎に収納可能な紙幣収納部であって、紙幣の集積および分離の両方の機能を有する。また、紙幣カセット30A〜30Dは、同一金種のための複数の紙幣カセットを含んでもよい。例えば、紙幣カセット30Aおよび30Cが一万円札用の紙幣カセットであり、紙幣カセット30Bおよび30Dが千円札用の紙幣カセットであってもよい。また、紙幣カセット30A〜30Dは、現金処理装置200に対して着脱可能な構造になっており、個別に交換することで紙幣カセット30A〜30Dに紙幣を装填することも可能である。
リジェクト庫付き紙幣カセット35(以下、紙幣カセット35とも称す)は、現金処理装置200に対して着脱可能な構造になっており、個別に交換することで、紙幣の回収および補充が可能である。また、紙幣カセット35は、上側に紙幣収納庫36、下側(底部)にリジェクト庫37を備える。
紙幣収納庫36は、紙幣を集積する集積機能および1枚ずつ繰り出す分離機能を有する。また、紙幣収納庫36は、カセット計数回収時に各紙幣カセット30A〜30Dから分離された紙幣を集積し、紙幣を回収することができる。また、紙幣収納庫36は、カセット計数補充時に、紙幣収納庫36内に集積している紙幣を繰り出し、紙幣カセット30A〜30Dに紙幣を補充することができる。
リジェクト庫37は、紙幣を集積する集積機能のみ有する。リジェクト庫37は、認識部20によって異常と鑑別(リジェクト判定)された紙幣(リジェクト紙幣)を集積するための紙幣収納部である。
また、現金処理装置200は、行員が操作可能な操作部(不図示)を有する。現金処理装置200は、行員が操作部を操作することにより、入金や出金の取引に対応する入金処理や出金処理等を行う。なお、現金処理装置200は、操作部の代わりに、現金処理装置200に接続された上位装置300における行員の操作に基づいて、処理を行ってもよい。
(5.現金処理装置による各種の処理)
現金処理装置200は、例えば、入金処理、出金処理、補充処理、および、回収処理を行う。以下では、図4を参照しながら処理毎に説明する。
(入金処理)
入金処理は、入金口12に投入された紙幣を現金処理装置200の内部に集積する処理である。ここで、上記したように、入金口12のサイズには限りがあるため、紙幣載置板122に一度に載置可能な紙幣の枚数には限界がある。そのため、入金口12には、投入可能上限枚数(例えば、200枚など)までの紙幣しか一度に投入することができない。以下では、投入可能上限枚数までの紙幣しか一度に入金できない入金処理を「通常入金処理」と言う。
一方、入金口12に投入された紙幣が現金処理装置200の内部に取り込まれることによって入金口12に空きスペースが生じ、取り込まれた紙幣の計数が行われている間に空きスペースに追加的に紙幣を投入することも可能である。これによって、投入可能上限枚数を超える枚数(例えば、10000枚など)の紙幣を一度に入金することも可能である。このように、投入可能上限枚数を超える枚数の紙幣を一度に入金可能な入金処理を「連続入金処理」と言う。
現金処理装置200は、入金処理として、例えば、通常入金処理および連続入金処理のうち少なくともいずれか一方を行うことが可能である。通常入金処理においては、現金処理装置200は、入金紙幣を一時保留部22へ退避させた後に一時保留部22から紙幣カセット30A〜30Dに集積する。一方、連続入金処理においては、現金処理装置200は、入金紙幣を一時保留部22へ退避させないで直接紙幣カセット30A〜30Dに集積する。
まず、通常入金処理について説明する。通常入金処理においては、まず、入金口12に投入された紙幣が一枚ずつ分離して繰り出され、繰り出された紙幣は、搬送部24により認識部20に搬送される。次に、認識部20が紙幣の鑑別を行い、鑑別結果が正常であった紙幣は、一時保留部22へ搬送されて集積される。その後、入金金額が確定すると、集積処理に移行する。
一方で、認識部20による鑑別結果が異常であった紙幣(リジェクト紙幣)は、第1出金口14または第2出金口15に集積される。第1出金口14または第2出金口15に集積された紙幣は、行員により入金口12に再投入されることで、認識部20による再鑑別が可能である。
集積処理においては、まず、一時保留部22から紙幣が1枚ずつ分離され、分離された紙幣が認識部20に搬送される。次に、認識部20による鑑別結果が正常であった紙幣は、金種に対応する紙幣カセット30A〜30Dに集積される。一方で、汚損券、折れ紙幣、スキュー紙幣などの走行異常紙幣のように、認識部20による鑑別結果が異常であった紙幣は、紙幣カセット35のリジェクト庫37に集積される。
一方で、入金金額の確定前に入金紙幣の返却(キャンセル)が指示されると、返却処理に移行する。返却処理においては、まず、一時保留部22から紙幣が1枚ずつ分離され、分離された紙幣が認識部20に搬送される。そして、認識部20による鑑別結果が正常/異常いずれであっても、全ての紙幣を第1出金口14、または第2出金口15へ集積する。
次に、連続入金処理について説明する。入金口12に投入された紙幣は、通常入金処理と同様に、認識部20により鑑別される。そして、鑑別結果が正常であった紙幣は、金種に対応する紙幣カセット30A〜30Dに集積される。一方で、鑑別結果が異常であった紙幣(リジェクト紙幣)は、第1出金口14または第2出金口15に集積される。第1出金口14または第2出金口15に集積された紙幣は、行員により入金口12に再投入されることで、認識部20による再鑑別が可能である。
(出金処理)
出金処理は、紙幣カセット30A〜30Dの紙幣を第1出金口14または第2出金口15に集積する処理である。
出金処理においては、まず、指定された金額に応じて紙幣カセット30A〜30Dから紙幣が1枚ずつ分離して繰り出され、繰り出された紙幣は、搬送部24により認識部20に搬送される。次に、認識部20が紙幣の鑑別を行い、鑑別結果が正常であった紙幣は、第1出金口14または第2出金口15に集積される。具体的には、例えば出金する正常紙幣の金種や枚数に応じて、第1出金口14または第2出金口15に選択的に集積(集金)される。一方で、鑑別結果が異常であった紙幣、すなわち、顧客に支払いできない紙幣は、紙幣カセット35のリジェクト庫37に集積される。
(補充処理)
補充処理は、現金処理装置200に紙幣を補充する処理である。現金処理装置200においては、具体的な補充方法として、入金口補充、カセット交換補充、およびカセット計数補充が可能である。以下、各補充方法について説明する。
入金口補充は、上述した入金処理における動作と同様である。例えば、入金口12から繰り出され、認識部20による鑑別結果が正常であった紙幣は、一時保留部22に退避された後、金種に対応する紙幣カセット30A〜30Dに集積される。一方で、鑑別結果が異常であった紙幣は、第1出金口14又は第2出金口15に集積される。
カセット交換補充は、紙幣カセット30A〜30Dが着脱可能であることを利用するものであり、予め紙幣を装填した紙幣カセットを、既に装着された紙幣カセット30A〜30Dのいずれかと交換することで、紙幣を補充する。なお、カセット交換補充では、補充した紙幣の金種と枚数をオペレータがマニュアルで登録する必要がある。
カセット計数補充においては、まず、紙幣カセット35の紙幣収納庫36に予め紙幣を装填し、現金処理装置200にセットする。次に、紙幣収納庫36から繰り出され、認識部20による鑑別結果が正常であった紙幣は、金種に対応する紙幣カセット30A〜30Dに集積される。一方で、鑑別結果が異常であった紙幣は、リジェクト庫37に集積される。なお、カセット計数補充では、認識部20により計数処理が実行されるので、補充した紙幣の金種および枚数をオペレータがマニュアルで登録する必要はない。
(回収処理)
回収処理は、現金処理装置200内の紙幣を回収する処理である。現金処理装置200においては、具体的な回収方法として、出金口回収、カセット交換回収、およびカセット計数回収が可能である。以下、各回収方法について説明する。
出金口回収は、上述した出金処理における動作と同様である。例えば、回収対象の紙幣カセット30A〜30Dから繰り出され、認識部20による鑑別結果が正常であった紙幣は、第1出金口14又は第2出金口15に集積される。一方で、鑑別結果が異常であった紙幣は、リジェクト庫37に集積される。そして、回収対象の紙幣カセット30A〜30Dに集積された全紙幣に対して行い、行員は、第1出金口14又は第2出金口15から、正常判定された紙幣を回収することができる。また、行員は、リジェクト庫37から異常判定された紙幣を回収することができる。
カセット交換回収は、紙幣カセット30A〜30Dのうちの所定の紙幣カセットを現金処理装置10から取り外すことで、紙幣の回収を行う。なお、カセット交換回収では、オペレータが、取り外した紙幣カセット30A〜30Dから紙幣を抜き取り、回収した紙幣の金種と枚数をマニュアルで数える必要がある。
カセット計数回収においては、紙幣カセット30A〜30Dのうち回収対象の紙幣カセットから繰り出され、認識部20による鑑別結果が正常であった紙幣は、紙幣カセット35の紙幣収納庫36に集積される。一方で、鑑別結果が異常であった紙幣は、リジェクト庫37に集積される。その後、行員が紙幣カセット35のみを現金処理装置200から取り外すことで、正常判定された紙幣および異常判定された紙幣を回収することができる。また、カセット計数回収では、認識部20により計数処理が実行されるので、回収した紙幣の金種および枚数をオペレータがマニュアルで数える必要はない。
以上、現金処理装置200による各種の処理(入金処理、出金処理、補充処理、および、回収処理)について説明した。
(6.記番号の制御)
上記したように、現金処理装置200による各種の処理(入金処理、出金処理、補充処理、および、回収処理)の実行中には、認識部20によって紙幣の鑑別がなされる。このとき、認識部20によって紙幣の記番号が認識され、認識部20によって認識された記番号は、通信部210によって上位装置300に通知される。上記したように、複数の紙幣の記番号を上位装置300に送信する方式としては、一括通知方式および逐一通知方式が存在する。以下、入金処理および出金処理それぞれにおける記番号の制御例について説明する。
(入金処理における記番号制御)
まず、入金処理における記番号の制御例を説明する。現金処理装置200によって実行される入金処理の種別(以下、単に「入金種別」とも言う。)が通常入金である場合、入金口12に紙幣が追加投入されないため、入金枚数がさほど多くならないと考えられる。そこで、入金種別が通常入金である場合には、入金口12に投入された複数の紙幣それぞれの記番号を記憶部230に記憶させたとしても記憶部230の空き容量が不足してしまう可能性がさほど高くないため、一括通知方式によって複数の紙幣の記番号が上位装置300に送信されるのが好適であると考えられる。
そこで、現金処理装置200において、記番号制御部221は、入金種別が通常入金である場合、一括通知方式によって複数の紙幣の記番号が上位装置300に送信されるように制御する。
より具体的には、記番号制御部221は、入金種別が通常入金である場合、認識部20によって複数の紙幣から1枚ずつ紙幣の記番号が認識されるたびに記番号を記憶部230に記憶させる。そして、入金口12に投入された複数の紙幣それぞれの記番号すべてが認識された場合に、記憶部230に記憶させた複数の紙幣それぞれの記番号が通信部210によって上位装置300に送信されるよう通信部210を制御する。
一方、入金種別が連続入金である場合、入金口12に紙幣が追加投入されるため、入金枚数が多くなると考えられる。そこで、入金種別が連続入金である場合には、入金口12に投入された複数の紙幣それぞれの記番号を記憶部230に記憶させた場合に記憶部230の空き容量が不足してしまう可能性があるため、逐一通知方式によって複数の紙幣の記番号が上位装置300に送信されるのが好適であると考えられる。
そこで、現金処理装置200において、記番号制御部221は、入金種別が連続入金である場合、逐一通知方式によって複数の紙幣の記番号が上位装置300に送信されるように制御する。
より具体的には、記番号制御部221は、入金種別が連続入金である場合、認識部20によって複数の紙幣から1枚ずつ紙幣の記番号が認識されるたびに記番号が通信部210によって上位装置300に送信されるよう通信部210を制御する。
入金種別は、上位装置300における入金種別取得部321によって取得され、上位装置300から現金処理装置200に送信される。ここで、入金種別はどのようにして入金種別取得部321によって取得されてもよい。一例として、現金処理装置200を構成するハードウェアの種類ごとに入金種別が決まる場合、入金種別取得部321が、現金処理装置200を構成するハードウェアに関する情報を取得し、現金処理装置200を構成するハードウェアに関する情報に対応する入金種別を取得する。
より具体的には、記憶部330には、現金処理装置200を構成するハードウェアに関する情報と入金種別とがあらかじめ対応付けられて記憶されており、上位装置300が現金処理装置200から現金処理装置200を構成するハードウェアに関する情報を受信すると、入金種別取得部321は、現金処理装置200を構成するハードウェアに関する情報に対応付けられた入金種別を記憶部330から取得する。
なお、ここでは、現金処理装置200を構成するハードウェアに関する情報が、現金処理装置200における制御部220を構成するプロセッサのバージョン情報である場合を主に想定する。しかし、現金処理装置200を構成するハードウェアに関する情報は、制御部220を構成するプロセッサのバージョン情報に限定されない。
上位装置300においては、表示部350によって入金結果が表示される。入金結果には、入金された紙幣の枚数と入金された紙幣の記番号とが含まれる。なお、ここでは、上位装置300における表示部350によって入金結果が表示される場合を主に想定するが、表示部350に追加して、あるいは、表示部350の代わりに、現金処理装置200における表示部40によって入金結果が表示されてもよい。
入金処理における記番号制御の動作例について、図6を参照しながらさらに説明を続ける。図6は、入金処理における記番号制御の動作例を示すフローチャートである。上記のように、上位装置300における入金種別取得部321によって入金種別が取得され、上位装置300から現金処理装置200に送信される。現金処理装置200においては、入金種別が通常入金である場合(S11において「No」)、S14に動作が移行される。
入金種別が連続入金である場合(S11において「Yes」)、現金処理装置200が逐一通知方式に対応不可能であれば(S12において「No」)、S14に動作が移行される。
一方、現金処理装置200が逐一通知方式に対応可能であれば(S12において「Yes」)、制御部220は、上位装置300と認識部20との間の回線を接続して(S13)、連続入金処理を開始する(S18)。かかる連続入金処理においては、認識部20が1枚ずつ紙幣から記番号を認識すると、記番号制御部221は、その記番号を記憶部230に記憶させずに、通信部210を介して記番号を上位装置300に通知する。制御部220によって上位装置300と認識部20との間の回線が切断されると(S19)、S20に動作が移行される。
S14に動作が移行された場合、制御部220は、通常入金処理を開始する(S14)。かかる通常入金処理においては、認識部20が1枚ずつ紙幣から記番号を認識すると、記番号制御部221は、その記番号を記憶部230に保存する。入金口12に投入された複数の紙幣の記番号すべてが保存されると、制御部220は、上位装置300と認識部20との間の回線を接続し(S15)、記番号制御部221は、記憶部230に保存された複数の記番号を一括で、通信部210を介して上位装置300に通知する(S16)。制御部220によって上位装置300と認識部20との間の回線が切断されると(S17)、S20に動作が移行される。
S20に動作が移行された場合、上位装置300においては、表示部350によって入金結果が表示される(S20)。上記したように、入金結果には、入金された紙幣の枚数と入金された紙幣の記番号とが含まれる。
以上、入金処理における記番号の制御例について説明した。
(出金処理における記番号制御)
続いて、出金処理における記番号の制御例を説明する。現金処理装置200によって出金される紙幣の枚数(以下、単に「出金枚数」とも言う。)が閾値以下である場合、出金される複数の紙幣それぞれの記番号を記憶部230に記憶させたとしても記憶部230の空き容量が不足してしまう可能性がさほど高くないため、一括通知方式によって複数の紙幣の記番号が上位装置300に送信されるのが好適であると考えられる。
そこで、現金処理装置200において、記番号制御部221は、出金枚数が閾値以下である場合、一括通知方式によって複数の紙幣の記番号が上位装置300に送信されるように制御する。
より具体的には、記番号制御部221は、出金枚数が閾値以下である場合、認識部20によって複数の紙幣から1枚ずつ紙幣の記番号が認識されるたびに記番号を記憶部230に記憶させ、複数の紙幣それぞれの記番号すべてが認識された場合に、記憶部230に記憶させた複数の紙幣それぞれの記番号が通信部210によって上位装置300に送信されるよう通信部210を制御する。
一方、出金枚数が閾値を超える場合、出金される複数の紙幣それぞれの記番号を記憶部230に記憶させた場合に記憶部230の空き容量が不足してしまう可能性があるため、逐一通知方式によって複数の紙幣の記番号が上位装置300に送信されるのが好適であると考えられる。
そこで、現金処理装置200において、記番号制御部221は、出金枚数が閾値を超える場合、逐一通知方式によって複数の紙幣の記番号が上位装置300に送信されるように制御する。
より具体的には、記番号制御部221は、出金枚数が閾値を超える場合、認識部20によって複数の紙幣から1枚ずつ紙幣の記番号が認識されるたびに記番号が通信部210によって上位装置300に送信されるよう通信部210を制御する。
なお、ここでは、出金枚数は、行員(オペレータ)によって入力され、上位装置300における操作部340によって受け付けられる場合を想定する。そして、操作部340によって受け付けられた出金枚数は、上位装置300における通信部310によって現金処理装置200に送信される場合を想定する。しかし、行員(オペレータ)によって入力された出金枚数は、現金処理装置200における操作部(不図示)によって受け付けられてもよい。
出金処理における記番号制御の動作例について、図7を参照しながらさらに説明を続ける。図7は、出金処理における記番号制御の動作例を示すフローチャートである。上記のように、上位装置300における操作部340によって出金枚数が受け付けられ、上位装置300から現金処理装置200に送信される。現金処理装置200においては、出金枚数が閾値以下である場合(S31において「No」)、S34に動作が移行される。
出金枚数が閾値を超える場合(S31において「Yes」)、現金処理装置200が逐一通知方式に対応不可能であれば(S32において「No」)、S34に動作が移行される。
一方、現金処理装置200が逐一通知方式に対応可能であれば(S32において「Yes」)、制御部220は、上位装置300と認識部20との間の回線を接続して(S33)、出金処理を開始する(S38)。かかる出金処理においては、認識部20が1枚ずつ紙幣から記番号を認識すると、記番号制御部221は、その記番号を記憶部230に記憶させずに、通信部210を介して記番号を上位装置300に通知する。制御部220によって上位装置300と認識部20との間の回線が切断されると(S39)、S40に動作が移行される。
S34に動作が移行された場合、制御部220は、出金処理を開始する(S34)。かかる出金処理においては、認識部20が1枚ずつ紙幣から記番号を認識すると、記番号制御部221は、その記番号を記憶部230に保存する。出金される複数の紙幣の記番号すべてが保存されると、制御部220は、上位装置300と認識部20との間の回線を接続し(S35)、記番号制御部221は、記憶部230に保存された複数の記番号を一括で、通信部210を介して上位装置300に通知する(S36)。制御部220によって上位装置300と認識部20との間の回線が切断されると(S37)、S40に動作が移行される。
S40に動作が移行された場合、上位装置300においては、表示部350によって出金結果が表示される(S40)。上記したように、出金結果には、出金された紙幣の枚数と出金された紙幣の記番号とが含まれる。
以上、入金処理および出金処理それぞれにおける記番号の制御例について説明した。
(7.効果の説明)
以上に説明したように、本発明の実施形態によれば、入金種別が通常入金である場合、認識部20によって複数の紙幣から1枚ずつ紙幣の記番号が認識されるたびに記番号を記憶部230に記憶させ、複数の紙幣それぞれの記番号すべてが認識された場合に、記憶部230に記憶させた複数の紙幣それぞれの記番号が通信部210によって上位装置300に送信されるよう通信部210を制御する、現金処理装置200が提供される。かかる構成によれば、より適切に現金処理装置200が入金処理において記番号を認識して上位装置300に記番号を通知することが可能となる。
また、記番号制御部221は、入金種別が連続入金である場合、認識部20によって複数の紙幣から1枚ずつ紙幣の記番号が認識されるたびに記番号が通信部210によって上位装置300に送信されるよう通信部210を制御する。かかる構成によれば、より適切に現金処理装置200が入金処理において記番号を認識して上位装置300に記番号を通知することが可能となる。
また、記番号制御部221は、現金処理装置200による紙幣の出金枚数が閾値以下である場合、認識部20によって複数の紙幣から1枚ずつ紙幣の記番号が認識されるたびに記番号を記憶部230に記憶させ、複数の紙幣それぞれの記番号すべてが認識された場合に、記憶部230に記憶させた複数の紙幣それぞれの記番号が通信部210によって上位装置300に送信されるよう通信部210を制御する。かかる構成によれば、より適切に現金処理装置200が出金処理において記番号を認識して上位装置300に記番号を通知することが可能となる。
また、記番号制御部221は、現金処理装置200による紙幣の出金枚数が閾値を超える場合、認識部20によって複数の紙幣から1枚ずつ紙幣の記番号が認識されるたびに記番号が通信部210によって上位装置300に送信されるよう通信部210を制御する。かかる構成によれば、より適切に現金処理装置200が出金処理において記番号を認識して上位装置300に記番号を通知することが可能となる。
(8.変形例の説明)
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明はかかる例に限定されない。本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
例えば、上記においては、上位装置300における入金種別取得部321が、現金処理装置200を構成するハードウェアに関する情報を取得し、現金処理装置200を構成するハードウェアに関する情報に対応する入金種別を取得する例を説明した。しかし、入金種別は他の手法によって入金種別取得部321によって取得されてもよい。例えば、入金種別取得部321は、行員(オペレータ)によって操作部340を介して入力された入金種別を取得してもよい。
また、上記においては、上位装置300が入金種別取得部321を備える例を説明した。しかし、入金種別取得部321は、上位装置300の代わりに現金処理装置200が備えてもよい。例えば、かかる場合、入金種別取得部321は、現金処理装置200を構成するハードウェアに関する情報を取得し、現金処理装置200を構成するハードウェアに関する情報に対応する入金種別を取得してもよい。あるいは、入金種別取得部321は、行員(オペレータ)によって現金処理装置200における操作部(不図示)を介して入力された入金種別を取得してもよい。
また、上記においては、入金処理および出金処理それぞれにおける記番号の制御について説明した。しかし、かかる記番号の制御は、他の処理にも適用可能である。例えば、かかる記番号の制御は、補充処理および回収処理にも適用可能である。例えば、補充処理においても入金処理と同様に入金種別と同等の補充種別が得られる場合、入金処理と同様に入金種別に応じて記番号が制御されてもよい。また、回収処理においても出金処理と同様に出金枚数と同等の回収枚数が得られる場合、出金処理と同様に出金枚数に応じて記番号が制御されてもよい。
また、第1出金口14および第2出金口15に出金された紙幣が、顧客によって取り出されない場合もある。かかる場合には、顧客によって取り出されなかった紙幣が、紙幣取り込み用のカセットに取り込まれる。このように、顧客によって取り出されなかった紙幣が紙幣取り込み用のカセットに取り込まれる場合にも、本発明の実施形態に係る記番号の制御が適用され得る。
尚、本明細書において、フローチャートに記述されたステップは、記載された順序に沿って時系列的に行われる処理はもちろん、必ずしも時系列的に処理されなくとも、並列的に又は個別的に実行される処理をも含む。また時系列的に処理されるステップでも、場合によっては適宜順序を変更することが可能であることは言うまでもない。