JP2018205268A - 積層型ガスセンサ素子、及びそれを備えたガスセンサ - Google Patents

積層型ガスセンサ素子、及びそれを備えたガスセンサ Download PDF

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Abstract

【課題】固体電解質部の内部クラックを抑制できると共に、電極に接続されるリード部の断線を抑制した積層型ガスセンサ素子、及びそれを備えたガスセンサを提供する。
【解決手段】アルミナ板状体310を含む複数のセラミック板状体241〜244を積層してなる積層型ガスセンサ素子210であって、固体電解質部320と、固体電解質部の両面に設けられた2つの電極331、332と、2つの電極にそれぞれ電気的に接続される2つのリード部350と、を備え、2つの電極のうち少なくとも一方の電極331の外周縁331pを内包する枠状の外周縁領域に設けられ、多孔質又はアルミナ板状体よりもジルコニア成分が多い緩衝層341であって、一方の電極の内側と外周縁とを跨ぐように、一方の電極と固体電解質部との間の一部の領域に設けられると共に、一方の電極に接続されたリード部と固体電解質部との間の領域Sを除いて設けられる緩衝層を有する。
【選択図】図3

Description

本発明は、積層型ガスセンサ素子、及びそれを備えたガスセンサに関する。
従来から、内燃機関の排気ガス中の特定ガス成分の濃度測定を行うために、ガスセンサが用いられている。このようなガスセンサとしては、複数の長板状のセラミック層(例えば固体電解質体やアルミナ基板)を積層した積層型ガスセンサ素子を備えた構造が知られている(例えば、特許文献1、2参照)。積層型ガスセンサ素子の先端側には、測定対象となるガス成分の濃度を検出するために、測定室を含むガス検出部が設けられている。ガス検出部は、固体電解質と、固体電解質の両面に設けられた電極とを有する固体電解質セルを含んでいる。
積層型ガスセンサ素子は、通常、複数の長板状のセラミック層を準備し、これらを積層した後に全体を焼成することで形成される。ガス検出部を含むセラミック層は、固体電解質の上に導電ペースト等の電極材料を塗布又は印刷することによって形成され、その後、他のセラミック層と共に積層されて焼成される。
特開2010−145214号公報 特開2014−149287号公報
しかしながら、一般に、電極材料と固体電解質は焼成時の収縮率が大きく異なるため、積層型ガスセンサ素子の焼成時に、電極と固体電解質の間に大きな応力が発生する可能性がある。このとき、固体電解質がその応力に耐えられなくなると、固体電解質が引き裂かれて内部クラックが発生するという問題がある。また、このような内部クラックに起因して、ガスセンサ素子の耐久性の低下や出力異常などの不具合が生じるおそれがある。
一方、電極の外周縁にはリード部が接続されるが、リード部も電極材料を塗布又は印刷等することによって形成されるので、印刷不良等によるリード部の断線を防止することが要求される。
そこで、本発明は、固体電解質部の内部クラックを抑制できると共に、電極に接続されるリード部の断線を抑制した積層型ガスセンサ素子、及びそれを備えたガスセンサを提供することを目的とする。
本発明の積層型ガスセンサ素子は、アルミナを主成分とするアルミナ板状体を含む複数のセラミック板状体を積層してなる積層型ガスセンサ素子であって、ジルコニアを主成分とする固体電解質部と、前記固体電解質部の両面に設けられた2つの電極とで構成される固体電解質セルを含むガス検出部と、前記2つの電極にそれぞれ電気的に接続されて該電極の外周縁よりも外側に延びる2つのリード部と、を備え、前記2つの電極のうち少なくとも一方の電極の前記外周縁を内包する枠状の外周縁領域に設けられ、多孔質又は前記アルミナ板状体よりもジルコニア成分が多い緩衝層であって、前記一方の電極の内側と前記外周縁とを跨ぐように、前記一方の電極と前記固体電解質部との間の一部の領域に設けられると共に、前記一方の電極に接続された前記リード部と前記固体電解質部との間の領域を除いて設けられる緩衝層を有することを特徴とする。
積層型ガスセンサ素子の焼成時に、固体電解質部と電極との間の熱収縮差によって固体電解質部に応力が発生する。そこで、この積層型ガスセンサ素子によれば、電極の内側と外周縁とを跨ぐようにして緩衝層を設けることで、固体電解質部の応力を緩衝層で吸収又は緩和することができる。その結果、固体電解質部に過度の応力が発生することを防止でき、固体電解質部に内部クラックが発生することを抑制できる。又、このようなこのような内部クラックに起因して、積層型ガスセンサ素子の耐久性の低下や出力異常などの不具合を抑制できる。
さらに、緩衝層が一部の領域に形成されないので、この領域の電極の外周に段差となる凸状の緩衝層が介在せず、リード部となる導電ペーストを、電極の内側と外周縁とを跨ぐようにして塗布又は印刷等する際、緩衝層が障害となって導電ペーストが切れ、リード部が断線することを防止できる。
本発明の積層型ガスセンサ素子において、前記緩衝層は多孔質であってもよい。
この積層型ガスセンサ素子によれば、緩衝層が多孔質で変形し易いので、上述の応力をより一層吸収又は緩和できる。
本発明の積層型ガスセンサ素子において、前記固体電解質部は、前記セラミック板状体に設けられた貫通孔に充填され、前記固体電解質部と、前記一方の電極とが前記積層型ガスセンサ素子の内部空間に臨んでもよい。
この積層型ガスセンサ素子によれば、内部空間側では、固体電解質部と一方の電極とが他のセラミック板状体等で支持されず、上述の応力がより大きくなるので、固体電解質部の本発明による内部クラックの抑制効果がより発揮される。
本発明の積層型ガスセンサ素子において、前記2つの電極のうちの前記緩衝層を介して前記固体電解質部に設けられた電極において、前記緩衝層とは反対側の表面が前記複数のセラミック板状体と離間していてもよい。
この積層型ガスセンサ素子によれば、特に電極と固体電解質部との間に大きな応力が発生しやすい構成において、電極と固体電解質部との間に発生する応力を効果的に緩和することができ、固体電解質部の内部クラックの発生をより抑制できる。
本発明のガスセンサは、前記積層型ガスセンサ素子を備えてなる。
この発明によれば、固体電解質部の内部クラックを抑制できると共に、電極に接続されるリード部の断線を抑制することができる。
本発明の第1の実施形態に係る積層型ガスセンサ素子を備えたガスセンサの軸線方向に沿う断面図である。 第1の実施形態に係る積層型ガスセンサ素子の斜視図である。 第1の実施形態に係る積層型ガスセンサ素子の説明図である。 本発明の第2の実施形態に係る積層型ガスセンサ素子の説明図である。 本発明の第3の実施形態に係る積層型ガスセンサ素子の軸線方向に沿う断面図である。
以下、本発明の実施形態について説明する。
図1は本発明の第1の実施形態に係る積層型ガスセンサ素子210を備えたガスセンサ200の軸線CL方向に沿う断面図、図2は積層型ガスセンサ素子210の斜視図、図3は積層型ガスセンサ素子210の説明図である。
図1において、ガスセンサ200は、軸線方向CLに延びる積層型ガスセンサ素子210を備えている。ガスセンサ素子210は、主体金具217の貫通孔218内において、セラミックホルダ219や滑石220やセラミックスリーブ221を貫くように配置されている。ガスセンサ素子210の後端側の外表面には、複数の電極パッド222が設けられている。これらの電極パッド222は、外部回路(図示せず)に接続されたリード線223における先端側に設けた接続端子224と接触して電気的に接続されている。ガスセンサ素子210の先端部(図1の下端部(には、特定の被測定ガスの濃度測定のための固体電解質セルを有するガス検出部211が設けられている。
図2に示すように、ガスセンサ素子210は、板状の検出素子部240と、板状のヒータ250とが積層された積層体である。ガスセンサ素子210の先端側にはガス検出部211が設けられており、ガスセンサ素子210の後端側の第1主面231及び第2主面232には、複数の電極パッド222が設けられている。
図3(A)は、ガス検出部211の軸線CL方向に沿う部分断面図である。検出素子部240は、固体電解質を含む固体電解質体300と、他のセラミック板状体241〜244とが積層された構成を有している。複数のセラミック板状体241〜244のうち、少なくとも一部は、アルミナを主成分(50質量%を超える)とするアルミナ系セラミック材で形成されていることが好ましい。
アルミナ系セラミック材としては、例えばアルミナ(Al)を97質量%含有すると共に、ジルコニア(ZrO)を3質量%含有する組成が挙げられる。ヒータ250は、ヒータとして機能する導電層251を有している。
固体電解質体300は、アルミナを主成分とするアルミナ基板310と、アルミナ基板310に設けられた貫通孔に挿入された固体電解質部320とを有している。固体電解質部320の両面には、それぞれ第1の電極331、第2の電極332が設けられている。
又、第1の電極331の外周縁には、第1の電極331と固体電解質部320との間に緩衝層341が設けられている。同様に、第2の電極332の外周縁にも、第2の電極332と固体電解質部320との間に緩衝層342が設けられている。
又、これら電極331、332の周囲には、電極331、332の表面を壁面の一部とする測定室空間RM1、RM2がそれぞれ設けられている。例えば、第1の測定室空間RM1には図示しない拡散律速層を介して被測定ガスが導入され、第2の測定室空間RM2には図示しない空気通路を介して基準ガスとしての大気が導入される。
固体電解質部320と、2つの電極331、332とで構成される固体電解質セルは、第1の測定室空間RM1における被測定ガスの濃度に応じた電圧を発生することが可能である。典型的なガス検出部211は、2つ以上の固体電解質セルを有しているが、ここでは簡略化して1つの固体電解質セルのみを図示している。
図3(B)は、アルミナ基板310の固体電解質部320の上に、緩衝層341が設けられた状態を示す平面図であり、電極331を省略した図である。又、図3(C)は、図3(B)に、さらに電極331とリード部350を追加した状態を示す。
図3(B)、(C)から理解できるように、緩衝層341は、電極331の外周縁331p(図3(C))に沿った枠状の外周縁領域(外周縁331pを含む略矩形の枠状領域)に設けられており、その一部が電極331と固体電解質部320との間に挟まれるように形成されている。
但し、緩衝層341は、電極331に接続されたリード部350と固体電解質部320との間の領域Sには形成されておらず、平面から見て緩衝層341は領域Sが切り欠かれた略C字状の矩形枠状をなしている。
又、緩衝層341は、電極331の内側と外周縁とを跨ぐようにして、第1の電極331と固体電解質部320との間に設けられている。
緩衝層342についても、領域Sには形成されず、電極332の内側と外周縁とを跨ぐようにして、電極332と固体電解質部320との間に設けられているのは同様である。
なお、緩衝層341の範囲は図3(B)よりも広げてもよいが、固体電解質部320の表面の少なくとも一部の領域は緩衝層341が無く、電極331と直接接触する表面領域Tとして残される。換言すれば、緩衝層341は、内側に開口部を有する枠状の平面形状を有することが好ましい。
固体電解質部320の表面の一部(中央を含む内側)が、電極331と直接接触する表面領域Tとして残されることで、電極331と固体電解質部320との界面が形成され、電極331と固体電解質部320との間で酸素イオンが透過する電極反応が生じる。
このような緩衝層341の形状、及び以下で説明する緩衝層341の組成や特徴は、他の緩衝層342についても同様である。
アルミナ基板310は、アルミナを主成分とするアルミナ系セラミック材で形成されていることが好ましい。アルミナ基板310用のアルミナ系セラミック材としては、例えばアルミナ(Al)を97±2質量%含有すると共に、ジルコニア(ZrO)を3±2質量%含有する組成が挙げられる。
固体電解質部320は、ジルコニアを主成分とする固体電解質体で形成されていることが好ましい。固体電解質体としては、例えばジルコニア(ZrO)を80±5質量%含有すると共に、アルミナ(Al)を20±5質量%含有する組成が挙げられる。
電極331,332は、例えば、導電ペースト(白金ペースト)を印刷(例えばスクリーン印刷)し、焼成することで形成できる。
緩衝層341は、積層型ガスセンサ素子210の焼成時に、固体電解質部320と電極331との間の熱収縮差によって固体電解質部320に大きな応力が発生し、固体電解質部320が引き裂かれて内部クラックが発生することを防止又は抑制する機能を有する。
この際、上記した応力は、てこの原理で電極331の外周縁の直下の固体電解質部320に多く加わる。そこで、電極331の内側と外周縁とを跨ぐようにして緩衝層341を設けることで、応力が加わる固体電解質部320の部位に緩衝層341を介在させ、この応力を吸収することができる。
又、応力を効果的に吸収する観点から、領域Sを除き、外周縁領域の全周に緩衝層341を設けることが好ましいが、領域S以外にも緩衝層341に切り欠きがあってもよい。例えば、電極331の4辺のうち、各辺の半分以上の長さにわたって緩衝層341が形成されればよい。
同様に、応力を効果的に吸収する観点からは、緩衝層341の内側の全周が電極331の内側に形成されているものとする。
このような機能を達成するために、緩衝層341としては、多孔質材を用いることが好ましい。多孔質の緩衝層341を電極331と固体電解質部320の間に設けるようにすれば、緩衝層341が変形し易いので、焼成時における固体電解質部320と電極331との間の熱収縮差による応力を、緩衝層341によって吸収又は緩和できる。
この結果、固体電解質部320に過度の応力が発生することを防止でき、固体電解質部320に内部クラックが発生することを抑制できる。又、このようなこのような内部クラックに起因して、積層型ガスセンサ素子210の耐久性の低下や出力異常などの不具合を抑制できる。
さらに、緩衝層341が領域Sに形成されないので、領域Sの電極331の外周に段差となる凸状の緩衝層341が介在せず、リード部350となる導電ペーストを、電極331の内側と外周縁とを跨ぐようにして塗布又は印刷等する際、緩衝層341が障害となって導電ペーストが切れる(リード部350が断線する)ことを防止できる。
緩衝層341としては、例えばアルミナ(Al)を80±5質量%含有すると共に、ジルコニア(ZrO)を20±5質量%含有する組成の多孔質材を用いることができる。このような多孔質材は、例えばアルミナとジルコニアの未焼成混合物を100質量部として、焼成により消失する可燃性粉末を30±5質量部混合した混合粉末を含む緩衝材ペーストを作製し、この緩衝材ペーストを未焼成の固体電解質部320の所望の領域に印刷し、焼成することで形成できる。可燃性粉末としては、例えばカーボン粉末を使用できる。こうすれば、可燃性粉末の部位が多数の空孔となった多孔質の緩衝層341を形成できる。
なお、緩衝層341としては、焼成時における固体電解質部320と電極331との間の熱収縮差による応力を緩和できるものであれば良く、多孔質でない層(緻密な層)を用いてもよい。本発明において「多孔質」とは、断面の顕微鏡写真における空孔の面積割合が20%以上存在することを意味する。これに対し、断面の顕微鏡写真における空孔の面積割合が20%未満であることを、「多孔質でない」又は「緻密」という。
緻密な緩衝層341としては、例えばアルミナ板状体(アルミナ基板310)よりも固体電解質部320に組成が近いので、焼成時における固体電解質部320と電極331との間の熱収縮差による応力を緩和することができる。
なお、アルミナ板状体よりもジルコニア成分が多い緩衝層を多孔質としてもよい。さらに、他の形態として、緩衝層341を、電極331を形成する際に使用される導電ペーストよりも焼成時の熱収縮率が小さなペーストを用いて印刷により形成してもよい。この場合にも、結果として得られる緩衝層341は多孔質でもよく、緻密でもよい。
なお、緩衝層341は、多孔質か緻密かに関わらず、アルミナ(Al)とジルコニア(ZrO)とを含む焼成体であることが好ましい。こうすれば、アルミナ基板310や固体電解質部320の主たる成分と同じ成分で緩衝層341が形成されるので、ガスセンサ素子210の使用時に熱サイクルを受けた場合に、緩衝層341と、アルミナ基板310や固体電解質部320との間に発生する熱応力を緩和することができる。
特に、緩衝層341の材質として、固体電解質体としての特性を有する部材を用いれば、固体電解質セルの特性をさらに高めることが可能である。固体電解質としての特性を有する部材としては、例えばジルコニアを主成分とし、アルミナを副成分とするセラミック材を用いることができる。
なお、積層型ガスセンサ素子210は、例えば次のようにして製造できる。
まず、未焼成のセラミック板状体241〜244やアルミナ基板310を積層し、未焼成の固体電解質部320の両面のうち、それぞれ電極331,332外周縁を内包する枠状の外周縁領域(図3(B)参照にそれぞれ緩衝層341,342のペーストをスクリーン印刷等で塗布する。このとき領域Sにはこのペーストを塗布しないことはいうまでもない。
次に、未焼成の固体電解質部320の両面のうち、それぞれ緩衝層341,342の内側から緩衝層341,342の上に跨ぐように電極331,332の導電ペーストをスクリーン印刷等で塗布する。
次に、領域Sを跨ぐようにして、電極331,332の内側と外周縁との間にリード部350の導電ペーストをスクリーン印刷等で塗布した後、全体を焼成して積層型ガスセンサ素子210を形成する。
図4は、本発明の第2の実施形態に係るガス検出部211aの一部を示す説明図であり、図4(A)〜(C)はそれぞれ図3(A)〜(C)に対応する。
ガス検出部211aは、固体電解質体300aの全体が固体電解質部320で構成されている点が第1の実施形態に係るガス検出部211と異なるが、他の構成は第1の実施形態と同一である。
ガス検出部211aにおいても、緩衝層341が電極331の外周縁に沿った枠状の外周縁領域に設けられており、電極331の内側と外周縁とを跨ぐようにして、第1の電極331と固体電解質部320との間に挟まれるように形成されている。
又、固体電解質部320の表面の少なくとも一部の領域は緩衝層341が無く、電極331と直接接触する表面領域T1として残される。さらに、緩衝層341は、電極331に接続されたリード部350と固体電解質部320との間の領域S1には形成されておらず、平面から見て緩衝層341は領域S1が切り欠かれた略C字状の矩形枠状をなしている。
他の緩衝層342も同様である。
従って、第2の実施形態においても、固体電解質部320と電極331との間の熱収縮差によって固体電解質部320に大きな応力が発生し、固体電解質部320が引き裂かれて内部クラックが発生することを防止又は抑制することができる。
図5は、本発明の第3の実施形態に係るガス検出部211bの一部を示す説明図であり、図3(A)に対応する。
ガス検出部211bは、固体電解質部320の下面側に測定室空間が設けられていない点、及び、第2の電極332と固体電解質部320との間の緩衝層が省略されている点が第1の実施形態に係るガス検出部211と異なるが、他の構成は第1の実施形態と同一である。
ガス検出部211bにおいては、固体電解質部320の下面側に測定室空間が無いので、焼成時において固体電解質部320と電極332との間にはあまり大きな応力が発生しない。従って、固体電解質部320と電極332との間の緩衝層を省略することが可能である。
なお、2つの電極331、332のうち、緩衝層341を介して固体電解質部320に設けられた電極331において、緩衝層341とは反対側の電極表面がセラミック板状体と離間している場合には、電極331の両面がセラミック板状体と接触している場合に比べて電極331が大きく収縮し、固体電解質部320に発生する応力が顕著になる。そこで、このような場合には、緩衝層341を設けることによって特に優位な効果が得られる。
本発明は上記実施形態に限定されず、本発明の思想と範囲に含まれる様々な変形及び均等物に及ぶことはいうまでもない。
例えば、緩衝層のうち、リード部と固体電解質部との間の領域として切り欠かれる部位の位置は、リード部の位置に応じて変わり、上記に限定されない。
又、積層型ガスセンサ素子の構成は上記に限定されず、他の種々の構成を有する積層型ガスセンサ素子に適用できる。
200 ガスセンサ
210 積層型ガスセンサ素子
211、211a、211b ガス検出部
241〜244 セラミック板状体
310 アルミナ板状体(アルミナ基板)
320 固体電解質部
331、332 2つの電極
331p 電極の外周縁
341,342 緩衝層
350 リード部
S,S1 リード部と固体電解質部との間の領域
CL 軸線
RM1、RM2 内部空間(測定室空間)

Claims (5)

  1. アルミナを主成分とするアルミナ板状体を含む複数のセラミック板状体を積層してなる積層型ガスセンサ素子であって、
    ジルコニアを主成分とする固体電解質部と、前記固体電解質部の両面に設けられた2つの電極とで構成される固体電解質セルを含むガス検出部と、
    前記2つの電極にそれぞれ電気的に接続されて該電極の外周縁よりも外側に延びる2つのリード部と、を備え、
    前記2つの電極のうち少なくとも一方の電極の前記外周縁を内包する枠状の外周縁領域に設けられ、多孔質又は前記アルミナ板状体よりもジルコニア成分が多い緩衝層であって、
    前記一方の電極の内側と前記外周縁とを跨ぐように、前記一方の電極と前記固体電解質部との間の一部の領域に設けられると共に、
    前記一方の電極に接続された前記リード部と前記固体電解質部との間の領域を除いて設けられる緩衝層を有することを特徴とする積層型ガスセンサ素子。
  2. 前記緩衝層は多孔質である請求項1に記載の積層型ガスセンサ素子。
  3. 前記固体電解質部は、前記セラミック板状体に設けられた貫通孔に充填され、
    前記固体電解質部と、前記一方の電極とが前記積層型ガスセンサ素子の内部空間に臨む請求項1又は2に記載の積層型ガスセンサ素子。
  4. 前記2つの電極のうちの前記緩衝層を介して前記固体電解質部に設けられた電極において、前記緩衝層とは反対側の表面が前記複数のセラミック板状体と離間している請求項1〜3のいずれか一項に記載の積層型ガスセンサ素子。
  5. 請求項1〜4のいずれか一項に記載の積層型ガスセンサ素子を備えたガスセンサ。
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JP2019138836A (ja) * 2018-02-14 2019-08-22 日本特殊陶業株式会社 ガスセンサ素子、及びそれを備えたガスセンサ

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JP2019138836A (ja) * 2018-02-14 2019-08-22 日本特殊陶業株式会社 ガスセンサ素子、及びそれを備えたガスセンサ

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