JP2018204723A - 高圧ガスボンベ収納庫 - Google Patents

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Abstract

【課題】ガスボンベ架台とガスボンベ収納庫が一体的に形成され、容易に組み立てることができ、耐震性の高い高圧ガスボンベ収納庫を提供する。【解決手段】高圧ガスボンベ収納庫は、高圧ガスボンベ架台と、該高圧ガスボンベ架台の左右の側面に取り付けられるフレームと、該フレームの上方に取り付けられる屋根板とから構成され、高圧ガスボンベ架台とフレームには互いに取り付ける取り付け手段が設けられ、前記フレームと前記屋根板には互いに取り付ける取り付け手段が設けられる。さらに、高圧ガスボンベ収納庫のフレームに、側板と、背板と、扉又は連結具が備えられてもよい。側板と、背板と、扉又は連結具と、フレームには互いに取り付ける取り付け手段が設けられる。【選択図】図1

Description

本発明は、高圧ガスボンベを設置するガスボンベ架台と一体的に形成され、高圧ガスボンベを保護する高圧ガスボンベ収納庫に関する。
酸素、窒素、アセチレンガス、LPガス等の高圧ガスが充填された高圧ガスボンベは、高圧ガス保安法により、常に40℃以下に保つ必要があり、地震等で転倒しないように転倒防止の措置を講じる必要がある。また、高圧ガスボンベ置場には、計量器等作業に必要な物以外の物を置かないことが定められており、容器置場(不活性ガス及び空気のものを除く)の周囲2メートル以内においては、火気の使用が禁止されている。
従来、高圧ガスボンベの転倒を防止するために、耐震性を考慮したガスボンベ架台が使用されている。また、高圧ガスボンベの引火の防止や直射日光による温度上昇の防止、いたずら防止等のため、高圧ガスボンベの周囲に設置する保護フェンスや、高圧ガスボンベを収納するガスボンベ収納庫が使用されている。ガスボンベ収納庫は、内部空間にガスボンベを収納し、作業員が中に入ってボンベ交換や計量等の作業をするために、全体としてある程度の大きさが要求される。
特許文献1には、LPガスが充填された容器等を火気から遮るための隔壁パネルが開示されている。この発明によると、LPガス容器等を載置土台の上に常時載せ置き、載置土台の火気を遮る側に相当する端部から垂直方向に側隔壁パネルを設け、この載置土台と側隔壁パネルを固定することで、強風に対して固定でき、ガスの漏洩を防ぐことができるとされている。
また、特許文献2には、面パネル、背面パネル及び両側面パネルを、逆U字状にコーナー部を湾曲させて形成されたフレームに板材を設けることによって形成し、各パネルをフ
レームの支柱部同士を連結固定することによって箱体状に構成したガスボンベ収納ボックスが開示されている。本発明によると、構造的に高い強度が得られると共にガスボンベの本数が増えた場合でも、前面パネル等を追加するだけで簡単に増設することができるとされている。
特開2010−175069号公報 特開平7−82914号公報
特許文献1の保護フェンスはその内部空間にガスボンベを固定する載置土台を含んで構成されている。前述のように高圧ガスボンベは、転倒を確実に防止するために耐震性を考慮して設置されることが必要とされるが、この載置土台を含んだ保護フェンスは高圧ガスボンベの本数や種類が変わる度に、耐震性を考慮した設計が必要となる。特に高圧ガスボンベの本数が多い場合に耐震設計の手間や費用がかかる。
特許文献2のガスボンベ収納ボックスは、ボックス自体は構造的に高い強度が得られるが、その中にはガスボンベを固定する土台等は含まれていないため、耐震性を考慮して設計されたガスボンベ架台を中に入れる必要がある。その際に、ガスボンベ架台の寸法と同じ大きさ又は少し大きい寸法のガスボンベ収納ボックスを使用することが好ましい。しかし、ガスボンベ架台とガスボンベ収納ボックスが別々に設計された場合、ガスボンベ架台の寸法によっては、ガスボンベ収納ボックスが必要以上に大きくなってしまうなど両者の寸法が合わないことが起こり得る。その場合、ガスボンベ架台とガスボンベ収納ボックスの側面や背面等との間に余計な空隙が生じる。
ガスボンベ収納庫(又は収納ボックス)は、その設置面積の省スペース化が求められ、また、搬入や組み立てが容易になるように、できるだけコンパクトに設計されることが望まれている。そのため、ガスボンベ架台とガスボンベ収納庫との間に余計な空隙がないよう、ガスボンベ架台とガスボンベ収納庫が一体的に形成され、かつ組み立て容易なガスボンベ収納庫等が求められている。
本発明は、上記課題に鑑み、ガスボンベ架台とガスボンベ収納庫が一体的に形成され、容易に組み立てることができ、耐震性の高い高圧ガスボンベ収納庫を提供することを目的とする。
請求項1に記載の発明は、高圧ガスボンベ架台と、該高圧ガスボンベ架台の左右の側面に取り付けられるフレームと、該フレームに取り付けられる屋根板とから構成され、前記高圧ガスボンベ架台と前記フレームには互いに取り付ける取り付け手段が設けられ、前記フレームと前記屋根板には互いに取り付ける取り付け手段が設けられることを特徴とする高圧ガスボンベ収納庫である。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の高圧ガスボンベ収納庫であって、さらに、前記高圧ガスボンベ架台の側面方向の前記フレームに側板が備えられ、前記フレームと前記側板には互いに取り付ける取り付け手段が設けられることを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の高圧ガスボンベ収納庫であって、さらに、前記高圧ガスボンベ架台の後方の前記フレームに背板が備えられ、前記フレームと前記背板には互いに取り付ける取り付け手段が設けられることを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、請求項1から3のいずれかに記載の高圧ガスボンベ収納庫であって、さらに、前記高圧ガスボンベ架台の前方の前記フレームに取り付けられる扉又は連結具が備えられ、前記フレームと前記扉又は前記連結具には互いに取り付ける取り付け手段が設けられることを特徴とする。
本発明によると、ガスボンベ架台とガスボンベ収納庫が一体的に形成され、容易に組み立てることができ、耐震性の高い高圧ガスボンベ収納庫を提供することができる。
本発明に係る高圧ガスボンベ収納庫の構成の概略を示す説明図である。 従来の高圧ガスボンベ架台の一例を示す斜視図である。 本発明の一実施形態である高圧ガスボンベ収納庫のフレームを示す説明図である。 図3における領域Aの取り付け部分を示す拡大説明図である。 本発明の一実施形態である高圧ガスボンベ収納庫の側面図である。 本発明の一実施形態である高圧ガスボンベ収納庫の平面図である。 本発明の一実施形態である高圧ガスボンベ収納庫の背面図である。 本発明の一実施形態である高圧ガスボンベ収納庫の正面図である。
以下、本発明の実施の形態(以下実施例と記す)を、図面に基づいて説明する。なお、以下の図において、共通する部分には同一の符号を付しており、同一符号の部分に対して重複した説明を省略する。
[高圧ガスボンベ収納庫1の全体構成]
まず、本発明の一実施例に係る高圧ガスボンベ収納庫1の構成について、図1を参照して説明する。図1は、本発明に係る高圧ガスボンベ収納庫の構成の概略を示す説明図である。高圧ガスボンベ収納庫1は、少なくとも、高圧ガスボンベ架台10と、高圧ガスボンベ架台10の左右の側面に取り付けられるフレーム12と、フレーム12の上方に取り付けられる屋根板13(天板、天井板ともいう)から構成される。
図1に示すように、本実施例では、さらに高圧ガスボンベ架台10の側面方向に側板11(側面板、側面カバーともいう)と、後方に背板14(裏面板、裏面カバーともいう)と、前方に扉15又は連結具16を備える構成とする。側板11と、背板14と、扉15又は連結具16は必須の構成ではなく、必要に応じて取り付けるものである。高圧ガスボンベ収納庫1を構成する高圧ガスボンベ架台10と、側板11と、屋根板13と、背板14と、扉15又は連結具16は、フレーム12を介して容易に組み立てることができる。そのため、運搬の際にはこれらの構成部(側板11等)を組み立てずにコンパクトに運搬できる。以下、それぞれの構成部について詳細に説明する。なお、図1に示す側板11、屋根板13、背板14は、両側の取り付け部分がL字型に折られた板を使用しているが、板の形状はそれに限定されず、平坦な板を使用してもよい。また、図1において、扉15の取り付け部分には扉用の板151を使用しているが、扉用の板151は必須の構成ではなく、使用しなくてもよい。大型の収納庫の場合、扉用の板151があることで扉の開閉作業が容易になる。以下の実施例では、簡単のため、扉用の板151を使用しない場合(図8)について説明する。
[高圧ガスボンベ架台10]
高圧ガスボンベ架台は、設置する高圧ガスボンベの本数や種類によって、受注生産されることが多く、生産する会社によって寸法や形状が異なっている。本発明で使用する高圧ガスボンベ架台10は、耐震性を考慮して設計され、フレーム12に取り付ける取り付け手段が設けられていれば、いかなる高圧ガスボンベ架台でもよいが、本実施例では、図2に示す椅子型の高圧ガスボンベ架台10(実用新案登録第3208488号)を使用する。
図2に示す高圧ガスボンベ架台10は、3本の高圧ガスボンベGが設置されるユニット架台101(2台)と、その間に連結される減圧弁(図示せず)が備えられる減圧弁架台103から構成される。高圧ガスボンベGの本数は、本実施例では6本である例を説明するが、これに限定されず何本でもよい。ユニット架台101は、3本用だけではなく1本〜5本用等があるが、それらと減圧弁架台103を連結させれば、任意の数の高圧ガスボンベGを設置することができる。
ユニット架台101と減圧弁架台103は、地面から垂直状態で立設される長方形の枠状に形成された背面パネルと、直方体の枠状に形成された架台部からなる椅子状の形態であり、ユニット架台101の架台部の前面外枠に高圧ガスボンベGを固定するチェーン等の固定手段が設けられている。ユニット架台101がこのように椅子状の安定した形態であることから、重量のあるガスボンベGが設置されていても高い耐震性が保たれる。
ユニット架台101と減圧弁架台103の左右の側面には、他のユニット架台又減圧弁架台103と連結するための複数の接続穴105、106が穿設されている。この接続穴105、106と他のユニット架台101又は減圧弁架台103の接続穴105、106にボルトを貫通させ、ナットで締付けることにより、ユニット架台101と他のユニット架台又は減圧弁架台103を連結することができる。また、詳細は後述するが、高圧ガスボンベ収納庫1を構築する際にも、ユニット架台101の接続穴105を使用してボルトとナットにより、高圧ガスボンベ架台10の左右の側面にフレーム12を取り付けることができる。なお、ユニット架台101又は減圧弁架台103の連結手段や高圧ガスボンベ架台10とフレーム12の取り付け手段はこれ限定されず、いかなる手段を使用してもよい。
減圧弁架台103には、その背面パネルの接続穴107を介して高圧ガスボンベ減圧弁とガス管が固定される(図示せず)。ガス管は、ユニット架台101の各高圧ガスボンベGのガス管に連結されている(図示せず)。
また、ユニット架台101と減圧弁架台103の底面を構成する外枠には、コンクリート上に固定するための複数個の穴が穿設されている(図示せず)。コンクリート上にアンカーボルト22のアンカー部を下にして埋設し、底面の穴に貫通させて上からナットで締付けることにより固定することができる。本実施例で使用するアンカーボルト22は、高圧ガスボンベGを設置したユニット架台101が地震による転倒や横滑りを起こさないように、充分な強度を有するアンカーボルト22が使用される。アンカーボルト22の寸法やその埋込み長さと、埋め込む箇所は、高圧ガスボンベGを設置したユニット架台101の寸法や重さから耐震設計施工の計算に基づいて決定される。このような耐震設計施工の計算によりユニット架台101と減圧弁架台103をコンクリート上に固定するため、高圧ガスボンベ架台10の耐震性を高めることができる。
[フレーム12]
次に高圧ガスボンベ収納庫1を形成する高圧ガスボンベ架台10の左右の側面に取り付けるフレーム12について図3〜図5を用いて説明する。図3は、本実施例の高圧ガスボンベ収納庫1の一側面のフレーム12を示す説明図である。図3の説明図では、簡単のため、高圧ガスボンベ架台10の取り付け具124(アングルブラケット)以外の取り付け具を省略して示しているが、実際には多くの取り付け具がフレーム12に溶接されている(図1参照)。図4は、図3における領域Aの取り付け部分を示す拡大説明図である。図5は、本実施例の高圧ガスボンベ収納庫1の側面図である。
高圧ガスボンベ架台10を取り付けるフレーム12は、本実施例では図3に示すように、門の形状を成している。フレーム12は、地面から垂直に立設される垂直方向の2本の支柱121、121と、その上端を繋ぎ、屋根を支える梁122から構成される。支柱121と梁122は溶接等により強固に固定されている。フレーム12の材質は特に限定しないが、例えばステンレス鋼や鉄、アルミなどの強度のある金属の材質を用いることが好ましい。また、組み立てを容易にするため、軽量かつ太さのある中空柱(角パイプ、丸パイプなど)を使用してもよい。
フレーム12には、さらに高圧ガスボンベ架台10を取り付けるための補助梁123が柱121,121間に架設されている。補助梁123は支柱121、121に溶接等により強固に固定されている。フレーム12に補助梁123が架設されることで、高圧ガスボンベ架台10を取り付けることが可能となり、さらに、フレーム12がより強固になる。補助柱123は何本でもよいが、本実施例では2本、架設されている。補助梁123には高圧ガスボンベ架台10を取り付けるための取り付け具124が溶接されており、本実施例では、1本の補助梁123に2箇所、取り付け具124が溶接されている。なお、取り付け具124を使用せず、補助梁123に直接、接続穴を穿設してもよい。取り付け具124を補助梁123に溶接することで、接続穴を穿設する手間が省け、効率よく高圧ガスボンベ架台10を補助梁123に取り付けることができる。また、図2に示すように、本実施例では高圧ガスボンベ架台10の架台部の一側面に4箇所、接続穴105が穿設されている。
取り付け具124はいかなるものでもよいが、本実施例では、図3、図4に示されるL字型のアングルブラッケットを使用する。本実施例で使用するアングルブラケットは、穴が穿設された面と穿設されていない面が直角を成すように形成されている。図4に示すように、アングルブラッケットの穴が穿設された面が高圧ガスボンベ架台10の接続穴105に当接するように、他面が補助梁123に溶接されている。そのアングルブラッケットの穴と架台部の接続穴105にボルトを貫通させ、ナットで締付けることにより、高圧ガスボンベ架台10を補助梁123に取り付けることができる。他の3カ所の取り付け部分についても同様にして架台部と補助梁123を取り付けることができる。このようにして、高圧ガスボンベ架台10と補助梁123(フレーム12)を取り付けることができる。
なお、ガスボンベ架台10は、屋根板13を取り付けて充分に覆われる位置に設置する必要があるため、前方(扉15又は連結具16側)よりも後方(背板14又は外壁側)の位置に設置することが好ましい。例えば、ガスボンベ架台10が、その後方に設置する背板14又は外壁と近く(例えば10〜20cm程度)なるように、補助梁123に取り付け具124が溶接される(図3,5参照)。
また、フレーム12の2本の柱121、121の底面には、コンクリート上に固定するための複数個の穴が穿設されている。コンクリート上にアンカーボルトのアンカー部を下にして埋設し、底面の穴に貫通させて上からナットで締付けることにより固定することができる。このとき、アングルブラッケットを使用して固定してもよい。アンカーボルトは、フレーム12が地震による転倒や横滑りを起こさないように、充分な強度を有するアンカーボルトが使用される。
以上、説明したように、高圧ガスボンベ架台10をフレーム12に取り付けることができる。なお、高圧ガスボンベ架台10とフレーム12の取り付け手段として、接続穴105と取り付け具124にボルトを通してナットで締付ける手段を説明してきたが、取り付け手段はこれ限定されず、いかなる手段を用いてもよい。また、図3〜5において、高圧ガスボンベ架台10の一方の側面(正面図右側)に取り付けるフレーム12について説明してきたが、もう一方の側面(正面図左側)に取り付けるフレーム12についても、その構成や取り付け手段は同様であるため、説明を省略する。
[屋根板13]
フレーム12の上端に載せて取り付ける屋根板13について、図6を参照して説明する。図6は、高圧ガスボンベ収納庫1の平面図である。前述のように高圧ガスボンベは、40℃以下に保つ必要がある。高圧ガスボンベを直射日光が常に当たらない場所に設置する場合には問題ないが、直射日光が当たる場所に設置する場合には高圧ガスボンベが直射日光を浴びて高温になることを防ぐため、屋根板13を取り付ける必要がある。また、雨や雪、鳥の糞など上空からの落下物による高圧ガスボンベの損傷を防ぐためにも屋根板13を取り付ける必要がある。
屋根板13の板材は、耐久性・耐食性に優れた材質の板材であればいかなるものでもよいが、例えば、亜鉛めっき鋼の平板や波板が使用される。屋根板13は、高圧ガスボンベ架台10を充分に覆うことができる大きさが必要であり、高圧ガスボンベ架台10の両側に取り付ける左右のフレーム12、12の梁122、122に載せられて取り付けられる。屋根板13の寸法はフレーム12、12を覆うように、例えば、縦(短手方向)の寸法は、柱122の寸法(1300mm)よりも少し大きく1400mmとし、横(長手方向)の寸法は、フレーム12、12間の距離1800mmよりも少し大きく2000mmとすることができる。
屋根板13の両端には、複数箇所、接続穴130が穿設されており、また、フレーム12の梁122には、屋根板13を取り付けるための取り付け具120が溶接されており、本実施例では、1本の梁122につき4箇所、取り付け具120が溶接されている。取り付け具120には、補助梁123の取り付け具と同様にアングルブラッケットを使用する。アングルブラッケットの穴が穿設されている面が屋根板13の接続穴130に当接するように、他面が梁122に溶接されている(図4参照)。そのアングルブラッケットの穴と屋根板13の接続穴130にボルトを貫通させ、ナットで締付けることにより、屋根板13を梁122、122に取り付けることができる。このように、高圧ガスボンベ架台10に取り付けたフレーム12に屋根板13を取り付けることにより、直射日光を防ぐことができ、雨や雪、落下物による高圧ガスボンベの損傷を防ぐことができる。
[側板11]
次に高圧ガスボンベ架台10の側面方向に取り付けられる側板11について図5を参照して説明する。側板11は、高圧ガスボンベ架台10の側面方向に壁等がある場合には、必ずしも取り付ける必要はないが、高圧ガスボンベ架台10の側面方向からの侵入物を防ぐため、必要に応じて片方または両方の側板11を取り付ける。本実施例では、高圧ガスボンベ架台10の側面方向の両側に側板11を取り付ける。
側板11は、屋根板13と同様に、耐久性・耐食性に優れた材質の板材であればいかなるものでもよいが、例えば、亜鉛めっき鋼板が使用される。側板11の寸法は、フレーム12全体を覆う寸法ではなく、通気性と高圧ガスボンベGの視認性を確保するために、垂直方向の上下がある程度空くような寸法であることが好ましい。例えば、図5に示すようにフレーム12の垂直方向の高さが2000mmの場合には、側板11の縦の寸法(垂直方向)を1600mm、側板11の横の寸法(水平方向)をフレーム12の水平方向の寸法(例えば1300mm)と同程度とすることができる。なお、側板11は、1枚板を使用してもよいし、2枚以上接ぎ合わせた板を使用してもよい。
側板11には複数箇所、接続穴110が穿設されており、また、柱121、121には側板11を取り付けるための取り付け具120が溶接されており、本実施例では、1本の柱121につき6箇所、取り付け具120が溶接されている。取り付け具120は、上記と同様にアングルブラッケットを使用する。アングルブラッケットの穴が穿設されている面が側板11の接続穴110に当接するように、他面が柱121に溶接されている(図4参照)。そのアングルブラッケットの穴と側板11の接続穴110にボルトを貫通させ、ナットで締付けることにより、側板11を柱121に取り付けることができる。
なお、図5において、高圧ガスボンベ架台10の一方の側面(正面図右側)に取り付ける側板11について説明してきたが、もう一方の側面(正面図左側)に取り付ける側板11についても、その構成や取り付け手段は同様であるため、説明を省略する。
[背板14]
高圧ガスボンベ架台10の後方のフレーム12に取り付けられる背板14について、図7を参照して説明する。図7は、高圧ガスボンベ収納庫1の背面図である。高圧ガスボンベ架台10の後方にすぐ家屋等の壁面がある場合には、背板14は必ずしも設置する必要はないが、家屋等の壁面から離れている場合には、高圧ガスボンベ架台10の後方を保護するため、背板14を設置することが好ましい。
背板14の材質は、側板11と同様に、例えば亜鉛めっき鋼板が使用される。背板14の寸法は、側板11と同様に左右のフレーム12、12全体を覆う寸法ではなく、通気性と高圧ガスボンベGの視認性を確保するために、垂直方向の上下がある程度空くような寸法であることが好ましい。例えば、図7に示すようにフレーム12、12の垂直方向の高さが2000mmの場合には、背板14の縦の寸法を1600mm、背板14の横の寸法をフレーム12、12間の寸法(1800mm)とすることができる。なお、背板14は、1枚板を使用してもよいし、2枚以上接ぎ合わせた板を使用してもよい。
背板14とフレーム12の取り付け手段は、側板11とフレーム12の取り付け手段と
と同様に、フレーム12に取り付け具120(アングルブラッケット)を固定して行う。本実施例では、図7に示すように、背板14には左右に各6箇所、接続穴140が穿設されており、フレーム12の柱121、121にも各6箇所、取り付け具120が溶接されている。取り付け具120の穴と、接続穴140にボルトを貫通させ、ナットで締付けることにより、背板14をフレーム12に取り付けることができる。このように、高圧ガスボンベ架台10の後方のフレーム12に背板14を取り付けることにより、後方からの侵入物等を防ぎ、高圧ガスボンベを保護することができる。
[扉15又は連結具16]
高圧ガスボンベ架台10の前方のフレーム12に取り付けられる扉15又は連結具16について図8を参照して説明する。図8は、扉15が設置されている場合の高圧ガスボンベ収納庫1の正面図である。高圧ガスボンベ収納庫1の扉15又は連結具16は必ずしも必要な構成ではないが、高圧ガスボンベ架台10の前方に扉15又は連結具16を取り付けることにより、前方からの侵入物等を防ぐことができる。本実施例では、扉15を備えた高圧ガスボンベ収納庫1を説明する。
扉15の板材は、側板11や背板14と同様に、例えば亜鉛めっき鋼板が使用される。扉15の寸法は、背板14と同様に左右のフレーム12、12全体を覆う寸法ではなく、通気性と高圧ガスボンベGの視認性を確保するために、垂直方向の上下がある程度空くような寸法であることが好ましい。扉は1枚の板材で構成してもよいが、本実施例では、2枚の板材で左右に開く両開きタイプの扉を使用する。また、本実施例では扉15を開けやすくするため、背板14よりも垂直方向の寸法を短くする。例えば、図8に示すようにフレーム12、12の垂直方向の高さが2000mmの場合には、扉15の縦の寸法を1200mm、2枚の扉15を合わせた横の寸法を、フレーム12、12間の寸法(1800mm)とすることができる。
扉15の固定手段17はいかなるものでもよいが、例えば、鉄製やステンレス製の丸落し型、角落し型、内掛け型、ラッチ型等の錠前を使用することができる。これらの錠前は、容易に扉に取り付けることができ、また開閉も容易である。本実施例では、鉄製の丸落し型の錠前を使用する。
扉15とフレーム12の取り付け手段には、扉15が開閉できるよう蝶番18を使用する。蝶番18を取り付けるため、各扉15の端には、複数箇所、接続穴150が穿設されている。本実施例では、図8に示すよう各扉15の端に2箇所(1箇所につき3個)、接続穴150が穿設されている。フレーム12の柱121、121に蝶番18の一面を溶接して固定し、他面の穴と扉15の接続穴150にボルトを貫通させ、ナットで締付けることにより、扉15とフレーム12を取り付けることができる。
高圧ガスボンベ収納庫1に扉15を取り付ける代わりに連結具16を取り付けてもよい。連結具16は、例えば、チェーンやバックルベルトなど公知の連結具を使用することができる。このように、高圧ガスボンベ架台10の前方に扉15又は連結具16を取り付けることにより、前方からの侵入物等を防ぎ、また、扉15又は連結具16を開閉することで、作業員が中に出入りできる。
以上、説明してきた様に、本発明の高圧ガスボンベ収納庫は、耐震性を満たす高圧ガスボンベ架台と、その側面に取り付けられるフレームと、フレームに屋根板、側板、背板、扉等を取り付けることで容易に組み立てることができ、耐震性の高い高圧ガスボンベ収納庫を提供することができる。また、運搬の際にはこれらを組み立てずにコンパクトに運搬できる。また、高圧ガスボンベ架台とフレーム、フレームに合う屋根板、側板等から高圧ガスボンベ収納庫を構成できるため、安価に製造できる。
なお、本実施例では、高圧ガスボンベ架台とフレーム、フレームと屋根板、フレームと側板、フレームと背板と、フレームと扉の蝶番との取り付け手段に、それぞれの接続穴と取り付け具にボルトを通してナットで締付ける手段を説明したが、取り付け手段はこれ限定されず、いかなる手段を使用してもよい。例えば、紐やベルト等で取り付けてもよい。
また、フレームには取り付け具(アングルブラッケット)を固定して、その穴を使用したが、フレームに直接、接続穴を穿設してもよい。さらに、フレームは、門の形状のフレームを例に挙げて説明したが、形状はこれに限定されず、いかなる形状でもよい。その他、上記の構成部の形状や材質、寸法等は一例であり、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、適宜変更可能である。
1…高圧ガスボンベ収納庫、10…高圧ガスボンベ架台、11…側板、12…フレーム、13…屋根板、14…背板、15…扉、16…連結具、17…扉の固定手段、18…蝶番、22…アンカーボルト、101…ユニット架台、103…減圧弁架台、105…ユニット架台の接続穴,106,107…減圧弁架台の接続穴、110…側板の接続穴、120…フレームの取り付け具、121…支柱、122…梁、123…補助梁、124…補助梁の取り付け具、130…屋根板の接続穴、140…背板の接続穴、150…扉の接続穴、151…扉用の板、G…高圧ガスボンベ。
請求項1に記載の発明は、高圧ガスボンベ架台と、該高圧ガスボンベ架台の左右の側面
に取り付けられるフレームと、該フレームに取り付けられる屋根板とから構成され、前記高圧ガスボンベ架台と前記フレームには互いに取り付ける取り付け手段が設けられ、前記取り付け手段には、アングルブラッケットが使用され、前記アングルブラッケットの穴が穿設された面が前記高圧ガスボンベ架台の接続穴に当接するように、前記アングルブラッケットの他面が前記フレームに溶接され、前記アングルブラッケットの穴と前記高圧ガスボンベ架台の接続穴にボルトを貫通させ、ナットで締付けることにより、前記高圧ガスボンベ架台に前記フレームが取り付けられ、前記フレームと前記屋根板には互いに取り付ける取り付け手段が設けられることを特徴とする高圧ガスボンベ収納庫である。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の高圧ガスボンベ収納庫であって、さらに、
前記高圧ガスボンベ架台の側面方向の前記フレームに側板が備えられ、前記フレームと前記側板には互いに取り付ける取り付け手段が設けられることを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の高圧ガスボンベ収納庫であって、さらに、前記高圧ガスボンベ架台の後方の前記フレームに背板が備えられ、前記フレームと前記背板には互いに取り付ける取り付け手段が設けられることを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、請求項1から3のいずれかに記載の高圧ガスボンベ収納庫であって、さらに、前記高圧ガスボンベ架台の前方の前記フレームに取り付けられる扉又は連結具が備えられ、前記フレームと前記扉又は前記連結具には互いに取り付ける取り付け手段が設けられることを特徴とする。

Claims (4)

  1. 高圧ガスボンベ架台と、該高圧ガスボンベ架台の左右の側面に取り付けられるフレームと、該フレームに取り付けられる屋根板とから構成され、
    前記高圧ガスボンベ架台と前記フレームには互いに取り付ける取り付け手段が設けられ、前記フレームと前記屋根板には互いに取り付ける取り付け手段が設けられることを特徴とする高圧ガスボンベ収納庫。
  2. 請求項1に記載の高圧ガスボンベ収納庫であって、さらに、前記高圧ガスボンベ架台の側面方向の前記フレームに側板が備えられ、前記フレームと前記側板には互いに取り付ける取り付け手段が設けられることを特徴とする高圧ガスボンベ収納庫。
  3. 請求項1又は2に記載の高圧ガスボンベ収納庫であって、さらに、前記高圧ガスボンベ架台の後方の前記フレームに背板が備えられ、前記フレームと前記背板には互いに取り付ける取り付け手段が設けられることを特徴とする高圧ガスボンベ収納庫。
  4. 請求項1から3のいずれかに記載の高圧ガスボンベ収納庫であって、さらに、前記高圧ガスボンベ架台の前方の前記フレームに取り付けられる扉又は連結具が備えられ、前記フレームと前記扉又は前記連結具には互いに取り付ける取り付け手段が設けられることを特徴とする高圧ガスボンベ収納庫。
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