JP2018204618A - 回転ダンパおよび便座装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】コストの増加を抑えつつ、必要な回転トルクを発生させる。【解決手段】回転ダンパは、固定部材および開閉部材のうち一方に取り付けられ内部に粘性流体が充填される流体室を有する中空の本体と、固定部材および開閉部材のうち他方に取り付けられると共に本体の内部に挿入されて本体に対して相対回転可能なシャフトと、本体の内周面およびシャフトの外周面のうち一方の面から他方の面に向かって径方向に延在し他方の面との間に所定の隙間を形成する第1仕切壁と、他方の面から一方の面に向かって径方向に延在し第1仕切壁と共に流体室を第1流体室と第2流体室とに区画する第2仕切壁と、第1仕切壁に着脱可能に取り付けられ開方向の開閉部材の回動により隙間を開放し閉方向の開閉部材の回動により隙間を閉塞する弁体とを備え、弁体には、隙間の閉塞時に第1流体室と第2流体室とを連通して粘性流体を流通させる連通溝が設けられる。【選択図】図7

Description

本発明は、回転ダンパおよび便座装置に関する。
従来、この種の回転ダンパとしては、回転により開閉する便座や便蓋などの開閉部材に設けられるものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。この回転ダンパは、筒状のケースと、ケース内に配設され開閉部材の回転軸に連結される軸状の回転部材とを備え、ケースと回転部材との間の空間にオイル(粘性流体)が封入されている。また、回転部材は、外周面から突出すると共に軸方向に延在し頂部の中央が部分的に切り欠かれた凸部が設けられ、その凸部に周方向に遊びをもって断面略U字状の弁部材が被せられている。弁部材は、ケースの内周面に摺動可能な円弧状の摺動部と、摺動部の両端から回転部材側に突出する一対の側壁部とを有し、一方の側壁部に凸部の切り欠きと連通してオイルの流路を形成可能な切り欠きが設けられている。回転ダンパは、開閉部材が開方向に回転する際には、弁部材の一方の側壁部が凸部に当接して流路を形成するため、流路を介したオイルの流通を許容して回転トルクを低くすることで、開閉部材のスムーズな開動作(開操作)を妨げないものとしている。また、回転ダンパは、開閉部材が閉方向に回転する際には、弁部材の他方の側壁部が凸部に当接して流路を閉塞するため、流路を介したオイルの流通を規制して回転トルクを高くすることで、開閉部材の急激な閉動作を防止している。
特開2007−327578号公報
上述した回転ダンパが設けられる便座や便蓋(開閉部材)などは、種類によって重さが異なるため、回転ダンパに求められる回転トルクも異なることになる。例えば、便蓋用の回転ダンパを便座用の回転ダンパと同じものとすると、便蓋は便座よりも重さが軽く回転トルクが小さいため閉動作が著しく遅くなることがある。そのようなことがないように、回転部材の外径や凸部の切り欠き幅などを回転ダンパが設けられる開閉部材の種類(回転トルク)に合わせたサイズとすることが考えられるが、回転部材のサイズが複数種類となり種類毎に金型が必要となるなど、コストの増加を招いてしまう。
本発明は、コストの増加を抑えつつ、必要な回転トルクを発生させることを主目的とする。
本発明は、上述の主目的を達成するために以下の手段を採った。
本発明は、固定部材と、該固定部材に対する回動により開閉する開閉部材との間に設けられる回転ダンパであって、前記固定部材および前記開閉部材のうち一方に取り付けられ、内部に粘性流体が充填される流体室を有する中空の本体と、前記固定部材および前記開閉部材のうち他方に取り付けられると共に前記本体の内部に挿入されて該本体に対して相対回転可能なシャフトと、前記本体の内周面および前記シャフトの外周面のうち一方の面から他方の面に向かって径方向に延在し、前記他方の面との間に所定の隙間を形成する第1仕切壁と、前記他方の面から前記一方の面に向かって径方向に延在し、前記第1仕切壁と共に前記流体室を第1流体室と第2流体室とに区画する第2仕切壁と、前記第1仕切壁に着脱可能に取り付けられ、開方向の前記開閉部材の回動により前記隙間を開放し、閉方向の前記開閉部材の回動により前記隙間を閉塞する弁体と、を備え、前記弁体には、前記隙間の閉塞時に前記第1流体室と前記第2流体室とを連通して粘性流体を流通させる連通溝が設けられることを要旨とする。
本発明の回転ダンパは、本体の内周面およびシャフトの外周面のうち一方の面から他方の面に向かって径方向に延在し、他方の面との間に所定の隙間を形成する第1仕切壁に着脱可能に弁体が取り付けられ、その弁体が開方向の開閉部材の回動により隙間を開放し、閉方向の開閉部材の回動により隙間を閉塞する。また、弁体には、第1仕切壁と第2仕切壁とにより区画される第1流体室と第2流体室とを隙間の閉塞時に連通して粘性流体を流通させる連通溝が設けられる。これにより、弁体に設ける連通溝の溝幅や溝深さなどのサイズを変えることなどにより、閉塞時における第1流体室と第2流体室との間の粘性流体の流量を変化させて回転ダンパの回転トルクを調整することができる。また、そのような回転トルクの調整を弁体を取り替えることで行うことができるから、弁体以外の本体やシャフト、第1仕切壁、第2仕切壁を共通の構成とすることができる。この結果、コストの増加を抑えつつ、必要な回転トルクを発生させることができる。
本発明の回転ダンパにおいて、前記弁体は、外周部が前記他方の面に摺動すると共に内周部が前記一方の面から離間する状態で前記第1仕切壁に対して周方向に遊びをもって取り付けられ、前記第1仕切壁の周方向における側壁面に当接可能な当接面を有し、前記開閉部材の回動により周方向に相対移動して、前記当接面が前記第1仕切壁の前記側壁面から離間することで前記隙間を開放し、前記当接面が前記第1仕切壁の前記側壁面に当接することで前記隙間を閉塞するものであり、前記連通溝は、前記当接面に設けられるものとすることができる。こうすれば、弁体の構成を複雑なものとすることなく回転トルクを調整することができる。また、摺動部の摺動に影響を及ぼすことなく回転トルクを調整することができる。
本発明の回転ダンパにおいて、前記弁体は、外周部が前記他方の面に摺動すると共に内周部が前記一方の面から離間する状態で前記第1仕切壁に対して周方向に遊びをもって取り付けられ、前記第1仕切壁の周方向における側壁面に当接可能な当接面を有し、前記開閉部材の回動により周方向に相対移動して、前記当接面が前記第1仕切壁の前記側壁面から離間することで前記隙間を開放し、前記当接面が前記第1仕切壁の前記側壁面に当接することで前記隙間を閉塞するものであり、前記連通溝は、前記他方の面に摺動する摺動面に設けられるものとしてもよい。こうすれば、弁体の構成を複雑なものとすることなく回転トルクを調整することができる。
本発明の回転ダンパにおいて、前記弁体は、1の前記連通溝が設けられるものとしてもよい。こうすれば、1の連通溝のサイズを変更することで回転トルクを調整することができるから、複数の連通溝を設けるものに比べてコストをより抑えることができる。
本発明の便座装置は、便座と、便蓋と、上述のいずれかの回転ダンパとして前記開閉部材としての前記便座と前記固定部材としての装置本体との間に設けられる第1の回転ダンパおよび前記開閉部材としての前記便蓋と前記装置本体との間に設けられる第2の回転ダンパと、を備える便座装置であって、前記第1および前記第2の回転ダンパは、前記本体、前記シャフト、前記第1仕切壁および前記第2仕切壁が共通の構成であり、前記第1の回転ダンパの前記弁体における前記連通溝が、前記第2の回転ダンパの前記弁体における前記連通溝よりも粘性流体の流量が少なくなるように前記弁体のそれぞれに前記連通溝が設けられることを要旨とする。
本発明の便座装置は、便座と装置本体との間に設けられる第1の回転ダンパおよび便蓋と装置本体との間に設けられる第2の回転ダンパを備える。第1および第2の回転ダンパは、本体、シャフト、第1仕切壁および第2仕切壁が共通の構成であり、第1の回転ダンパの弁体における連通溝が、第2の回転ダンパの弁体における連通溝よりも粘性流体の流量が少なくなるように設けられる。このため、便座に設けられる第1の回転ダンパの方が便蓋に設けられる第2の回転ダンパよりも、閉塞時における粘性流体の流量を抑えて回転トルクを大きくすることができる。通常は便座の方が便蓋よりも重さがあり、急激な閉動作を防ぐために大きな回転トルクが必要となるから、各回転ダンパの回転トルクを適切なものとすることができる。このように、本体、シャフト、第1仕切壁および第2仕切壁を共通の構成とし着脱可能な弁体の連通溝を異なるものとすることで、部品のコスト増を抑えつつ便座および便蓋のそれぞれに必要な回転トルクを適切に発生させることができる。
回転ダンパ20(20A,20B)を備える便座装置10の構成図である。 回転ダンパ20の外観斜視図である。 回転ダンパ20の分解斜視図である。 ダンパ軸30の外観斜視図である。 バルブ40の外観斜視図である。 ダンパ軸30の側面図である。 図6のA−A断面にボディ21の断面を加えた断面図である。 ダンパ軸30が開方向に回動する際の様子を示す説明図である。 ダンパ軸30が閉方向に回動する際の様子を示す説明図である。 他の実施形態のバルブ140の外観斜視図である。 他の実施形態のバルブ140の平面図である。
本発明を実施するための形態について説明する。
図1は回転ダンパ20(20A,20B)を備える便座装置10の構成図であり、図2は回転ダンパ20の外観斜視図であり、図3は回転ダンパ20の分解斜視図である。図4はダンパ軸30の外観斜視図であり、図5はバルブ40の外観斜視図であり、図6はダンパ軸30の側面図であり、図7は図6のA−A断面にボディ21の断面を加えた断面図である。
便座装置10は、図示しない便器の上面に設置され、便座14に着座した使用者の局部に図示しないノズルから洗浄水を噴射して局部を洗浄可能な洗浄便座装置として構成されている。便座装置10は、図1に示すように、便器の上面後方に設置される便座装置本体12と、便座装置本体12に対して開閉可能に支持された便座14および便蓋16と、便座14の回転軸15と便座装置本体12との間に設けられる回転ダンパ20Aと、便蓋16の回転軸17と便座装置本体12との間に設けられる回転ダンパ20Bとを備える。回転ダンパ20A,20Bは、後述するように構成部材(バルブ40)の一部が異なる点を除いて同様の構成であるため、以下では区別する場合を除き回転ダンパ20と称する。
回転ダンパ20は、図2に示すように、便座装置本体12内に固定されるボディ21と、回転軸15または回転軸17(図1参照)と一体回転するダンパ軸30と、ネジ58によりボディ21に取り付けられる第1キャップ50および第2キャップ56とを備える。なお、便座14や便蓋16が開く際のダンパ軸30の回転方向を開方向とし、便座14や便蓋16が閉じる際のダンパ軸30の回転方向を閉方向とする。
ダンパ軸30は、略円柱状の軸状部材であり、図2〜図6に示すように、ボディ21から露出して回転軸15または回転軸17(図1参照)に連結される先端部31と、ボディ21内に収容されキャップ(第1キャップ50および第2キャップ56)側に位置する後端部32と、ボディ21内に収容され先端部31と後端部32との間に位置する中央部33とを有する。ここで、図7に示すように、ボディ21の内周面と、ダンパ軸30の中央部33の外周面との間の空間は、オイルなどの粘性流体が充填される流体室Rとなる。また、ボディ21は、内周面から径方向に中央部33の外周面に摺動可能に延在して、流体室Rを仕切る一対の仕切壁22が軸中心に対して対称となる位置に設けられている。なお、先端部31と中央部33との境および中央部33と後端部32との境には周方向に沿って周溝30aが形成されており、この周溝30aにはオイル漏れを防止するためのOリング30bが取り付けられる(図3参照)。
ダンパ軸30の後端部32は、外周面に軸方向に延びる一対の窪み部32aが軸中心に対して対称となる位置に形成されている。この窪み部32aには、丸棒状の第1ニードル32bが径方向外側に突出するように設けられる(図3参照)。窪み部32aの形成位置は、例えば、便座14や便蓋16の全開位置の近傍(閉側に若干離れた位置)である。第1ニードル32bが設けられる後端部32は、第1キャップ50や第2キャップ56などと共に便座14や便蓋16の自立機能を発揮する。
第1キャップ50は、図3に示すように、ボディ21側(内面側)の周縁に円環状に突出する円環状部51が形成されると共に、中央にダンパ軸30の後端部32よりも一回り大きな円筒状部52が形成されている。円環状部51の端面は、流体室Rの側方を封止し、側壁に周方向に沿って形成された周溝51aにはオイル漏れを防止するためのOリング51bが取り付けられる。また、第1キャップ50は、円筒状部52の周壁に一対のスリット52aが軸中心に対して対称となる位置に形成されている。このスリット52aには、丸棒状の第2ニードル52bが円筒状部52の内周面から径方向内側に突出して、ダンパ軸30の後端部32(窪み部32a)の第1ニードル32bと係合するように設けられる。各第2ニードル52bは、円筒状部52の外周面に配置される円環状のリングばね54により径方向内側への付勢力が付与されており、第1ニードル32bが第2ニードル52bを相対的に乗り越えるためにはリングばね54の付勢に抗して第2ニードル52bを径方向外側に押し込む必要がある。このため、便座14や便蓋16の自重によって第1ニードル32bが第2ニードル52bを相対的に乗り越えるのを防止して、便座14や便蓋16を全開位置近傍で自立させるものとなる。
ダンパ軸30の中央部33は、図4〜図7に示すように、外周面から径方向に延在して流体室Rを仕切る一対の仕切壁34が軸中心に対して対称となる位置に設けられ、一対の仕切壁34のそれぞれにバルブ40が着脱可能に取り付けられる。なお、図5(a)は、便座14(回転軸15)に設けられる回転ダンパ20Aのバルブ40Aを示し、図5(b)は、便蓋16(回転軸17)に設けられる回転ダンパ20Bのバルブ40Bを示す。
各仕切壁34は、径方向に略平行に同じ高さまで延在(突出)する第1突部35および第2突部36を備える。なお、ボディ21の仕切壁22は中央部33の外周面まで延在して外周面に摺動するのに対し、仕切壁34(第1突部35と第2突部36)はボディ21の内周面に到達することなく隙間S(図7参照)が形成されている。第1突部35は、中央部33の軸方向における一端から他端まで延在し、軸方向における中央に両端よりも突出高さの低い段差部35aを有する。第2突部36は、中央部33の軸方向における両端のみで突出し中央の部分が途切れている。このため、仕切壁34は、中央部33の軸方向における両端で周方向に断面略U字状(凹状)に形成され、中央で断面略L字状に形成されるものとなる。また、中央部33は、第2突部36の途切れ部分において外周面が平坦状の平坦面33aを有する。なお、上述した流体室Rは、仕切壁22により2つの室に仕切られ、さらに仕切壁34により2つの室に仕切られる。図7に示すように、ダンパ軸30が閉方向に回転する際に(図中矢印参照)、仕切壁34に対して進行方向後方側を第1流体室R1、進行方向前方側を第2流体室R2とする。
バルブ40は、図5に示すように、仕切壁34に取り付けられた状態で外周部に位置しボディ21の内周面に摺動可能な摺動面41aを有する摺動部41と、摺動部41の裏面から径方向に延在し仕切壁34に嵌め込まれて第1突部35や第2突部36に当接可能な当接部43と、当接部43において第2突部35側となる面の2箇所から周方向にリブ状に延在するリブ状部45とを備える。バルブ40は、摺動部41と当接部43とにより断面略T字状に形成され、断面略U字状の仕切壁34の両端(第1突部35と第2突部36との間)に当接部43が周方向に遊びをもって嵌め込まれて周方向に移動(変位)可能となる。また、バルブ40は、リブ状部45が第2突部36の途切れ部分(両端の突部の間)に嵌め込まれて軸方向に位置決めされる。
摺動部41は、摺動面41aとは反対側の裏面が仕切壁34の両端(第1突部35および第2突部36の両端)に支持されている。また、摺動部41は、裏面における第1突部35の段差部35aに対向する中央の部分が両端よりも厚みが薄くなるよう窪んだ段差部41bとなっている。このため、段差部35aと段差部41bとの間をオイルが流通可能となる。
当接部43は、図7に示すように、延在端が中央部33の平坦面33aから離間するように径方向に延在している。このため、バルブ40の内周部(当接部43の延在端)と平坦面33aとの間をオイルが流通可能となる。当接部43は、第1突部35の周方向における第2突部36側の側壁面35b(図4参照)に当接可能な当接面43aを有する。この当接面43aの中央には、図5に示すように、1の連通溝44が形成されている。バルブ40Aとバルブ40Bとは、連通溝44(44A,44B)のサイズが異なり、バルブ40Aの連通溝44Aよりもバルブ40Bの連通溝44Bの方が溝幅および溝深さがいずれも大きくなっている。このため、連通溝44Aよりも連通溝44Bの方がオイルの流量が多いものとなる。なお、連通溝44A,44Bは、溝幅および溝深さがいずれも異なるものに限られず、溝幅および溝深さのいずれかが異なるものであってもよいし、同じサイズとしつつ一方(連通溝44A)の溝内にオイルの流通を阻害する部材を取り付けるものなどとしてもよい。
次に、こうして構成された便座装置10の回転ダンパ20の動作について説明する。図8はダンパ軸30が開方向に回動する際の様子を示す説明図であり、図9はダンパ軸30が閉方向に回動する際の様子を示す説明図である。なお、図8,図9では、バルブ40の当接部43の位置を説明する都合上、摺動部41の図示を省略する。また、オイルの流れを矢印で示す。図8に示すように、ダンパ軸30の開方向への回動に伴って流動するオイルの圧力(図8中上方からの圧力)が当接部43の当接面43aに作用し、バルブ40は当接部43が第2突部36に当接する位置まで移動するため、当接面43aが第1突部35の側壁面35bから離間する。このため、バルブ40の段差部41bと第1突部35の段差部35aとの間と、バルブ40の当接面43aと第1突部35の側壁面35bとの間と、バルブ40の当接部43の延在端と中央部33の平坦面33aとの間を連通するようにオイルの流路が形成されて、第1流体室R1から第2流体室R2にスムーズにオイルが流れることになる。これにより、便座14や便蓋16をスムーズに開操作することができる。
一方、図9に示すように、ダンパ軸30の閉方向の回動に伴って流動するオイルの圧力(図9中下方からの圧力)が当接部43の当接面43aとは反対側の面に作用し、バルブ40は当接部43が第1突部35に当接する位置まで移動するため、当接面43aが第1突部35の側壁面35bに当接して隙間S(図7参照)が閉塞される。ただし、当接面43aに連通溝44が設けられているため、第2流体室R2から第1流体室R1へのオイルの流れが許容される。このため、バルブ40の連通溝44のサイズ(溝幅や溝深さ)を変更することで、第2流体室R2から第1流体室R1へのオイルの流量を変化させて回転ダンパ20の回転トルクを調整することができる。また、バルブ40は、ダンパ軸30に着脱可能に取り付けられるから、連通溝44のサイズが異なるものに取り替えることで回転トルクを容易に調整して、便座14や便蓋16を適切にスローダウンさせながら回転させることができる。また、本実施形態では、便座14に設けられる回転ダンパ20Aの連通溝44Aが、便蓋16に設けられる回転ダンパ20Bの連通溝44Bよりもサイズが小さいため、回転ダンパ20Aの方が回転ダンパ20Bよりも隙間Sの閉塞時におけるオイルの流量が少なくなって発生する回転トルクが大きくなる。便座14は、便蓋16よりも重さがあり、急激な閉動作を抑えるために大きな回転トルクが必要となるから、回転ダンパ20A,20Bのそれぞれに必要な回転トルクを適切に発生させることができる。
以上説明した実施形態の回転ダンパ20(20A,20B)は、ダンパ軸30の仕切壁34に着脱可能にバルブ40が取り付けられており、バルブ40には仕切壁34とボディ21の仕切壁22とにより区画される第1流体室R1と第2流体室R2とを連通する連通溝44が設けられる。これにより、連通溝44のサイズを変えることで、隙間Sの閉塞時における第1流体室R1と第2流体室R2との間のオイルの流量を変化させて回転ダンパ20の回転トルクを調整することができる。また、バルブ40が着脱可能であるから、そのような回転トルクの調整を容易に行うことができ、バルブ40以外のボディ21やダンパ軸30などを共通の構成とすることができる。この結果、コストの増加を抑えつつ必要な回転トルクを発生させることができる。
また、回転ダンパ20は、バルブ40がボディ21の内周面に摺動する摺動部41と、仕切壁34の周方向における側壁面(第1突部35の側壁面35a)に当接することで隙間Sを閉塞する当接面43aを有する当接部43とを備え、連通溝44が当接面43aに設けられる。このため、連通溝がボディ21の内周面に引っ掛かったりするなどにより摺動に影響を及ぼすことなく、簡易な構成のバルブ40により回転トルクを調整することができる。また、バルブ40は、1の連通溝44が設けられるから、複数の連通溝が設けられるものに比べて、流量の調整を容易とし、コストを抑えることができる。
また、便座14に設けられる回転ダンパ20Aと、便蓋16に設けられる回転ダンパ20Bとは、ボディ21、仕切壁22、ダンパ軸30、仕切壁34が共通の構成であり、回転ダンパ20Aのバルブ40Aの連通溝44Aが、回転ダンパ20Bのバルブ40Bの連通溝44Bよりも溝幅および溝深さが小さくなるように設けられる。このため、便座14および便蓋16のそれぞれに必要な回転トルクを適切に発生させつつ、バルブ40以外の部品の共通化によりコストを抑えることができる。
実施形態では、連通溝44(44A,44B)として1の連通溝を例示したが、これに限られず、複数の連通溝としてもよく、各連通溝の大きさが互いに異なるものでもよい。
実施形態では、バルブ40の当接面43aに連通溝44が設けられるものとしたが、当接面43a以外に連通溝が設けられるものでもよい。図10は他の実施形態のバルブ140の外観斜視図であり、図11は他の実施形態のバルブ140の平面図である。図示するように、バルブ140は、摺動部141の摺動面141aに、周方向に沿って2つの連通溝144が設けられている。この実施形態においても、摺動面141aに設けられる連通溝144のサイズを変えることで、上述した実施形態と同様に回転ダンパ20の回転トルクを調整することができる。なお、連通溝144を2つ図示したが、1つでもよいし、3つ以上でもよい。
実施形態では、ダンパ軸30の仕切壁34にバルブ40が着脱可能としたが、これに限られず、ボディ21の仕切壁22にバルブが着脱可能としてもよい。このようにする場合、バルブの摺動面がダンパ軸30の外周面に摺動すると共にダンパ軸30の仕切壁(頂面)がボディ21の内周面に摺動するものなどとすればよい。
実施形態では、回転ダンパ20はボディ21が便座装置本体12内に固定されると共にダンパ軸30が便座14(回転軸15)や便蓋16(回転軸17)に固定されるものとしたが、これに限られず、ボディ21が便座14(回転軸15)や便蓋16(回転軸17)に固定されると共にダンパ軸30が便座装置本体12内に固定されるものとしてもよい。
実施形態では、2つの突部(第1突部35と第2突部36)により断面略U字状の部分(両端部)を有する仕切壁34に断面略T字状のバルブ40が遊びをもって嵌め込まれるものとしたが、これに限られず、仕切壁22のように1つの突部を有する断面I字状の仕切壁に断面略U字状のバルブが遊びをもって被せられるように嵌め込まれるものなどとしてもよい。このようにする場合、例えば、仕切壁の頂部の一部が部分的に切り欠かれた形状とし、断面略U字状のバルブの内壁面のうち閉回転時に仕切壁に当接する当接面に、仕切壁の切り欠きに連通可能な位置に連通溝を設けるものなどとすればよい。
実施形態では、便座装置10が、便座14(回転軸15)と便座装置本体12との間に設けられる回転ダンパ20Aと、便蓋16(回転軸17)と便座装置本体12との間に設けられる回転ダンパ20Bとを備え、回転ダンパ20Aのバルブ40Aの連通溝44Aが回転ダンパ20Bのバルブ40Bの連通溝44Bよりもサイズが小さいものを例示したが、これに限られない。例えば、回転ダンパ20Aのバルブ40Aには連通溝が第1所定数(例えば1つなど)設けられ、回転ダンパ20Bのバルブ40Bには同じサイズの連通溝が第1所定数を超える第2所定数(例えば2つや3つなど)設けられることで、オイルの流量が異なるようにしてもよい。あるいは、回転ダンパ20Aのバルブ40Aには連通溝が設けられないものなどとしてもよい。また、便座装置10は、回転ダンパ20Aと回転ダンパ20Bとのうちいずれか一方のみを備えるものとしてもよい。また、回転ダンパ20が自立機能を備えるものとしたが、自立機能を備えないものとしてもよい。また、便座14や便蓋16以外の他の開閉部材に設けられる回転ダンパに適用してもよい。
実施形態の主要な要素と課題を解決するための手段の欄に記載した発明の主要な要素との対応関係について説明する。実施形態では、便座装置本体12が「固定部材」に相当し、便座14または便蓋16が「開閉部材」に相当し、回転ダンパ20(20A,20B)が「回転ダンパ」に相当し、ボディ21が「本体」に相当し、ダンパ軸30が「シャフト」に相当し、仕切壁34が「第1仕切壁」に相当し、仕切壁22が「第2仕切壁」に相当し、バルブ40が「弁体」に相当し、連通溝44(44A,44B)が「連通溝」に相当する。また、当接面43aが「当接面」に相当し、摺動面41aが「摺動面」に相当する。また、連通溝144が「連通溝」に相当する。便座装置10が「便座装置」に相当し、回転ダンパ20Aが「第1の回転ダンパ」に相当し、回転ダンパ20Bが「第2の回転ダンパ」に相当する。
以上、本発明を実施するための形態について説明したが、本発明はこうした実施形態に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々なる形態で実施し得ることは勿論である。
本発明は、回転ダンパの製造産業などに利用可能である。
10 便座装置、12 便座装置本体、14 便座、15,17 回転軸、16 便蓋、20,20A,20B 回転ダンパ、21 ボディ、22 仕切壁、30 ダンパ軸、30a 周溝、30b Oリング、31 先端部、32 後端部、32a 窪み部、32b 第1ニードル、33 中央部、33a 平坦面、34 仕切壁、35 第1突部、35a 段差部、35b 側壁面、36 第2突部、40,140 バルブ、41,141 摺動部、41a,141a 摺動面、41b 段差部、43 当接部、43a 当接面、44,44A,44B,144 連通溝、45 リブ状部、50 第1キャップ、51 円環状部、51a 周溝、51b Oリング、52 円筒状部、52a スリット、52b 第2ニードル、54 リングばね、56 第2キャップ、58 ネジ、R 流体室、R1 第1流体室、R2 第2流体室、S 隙間。

Claims (5)

  1. 固定部材と、該固定部材に対する回動により開閉する開閉部材との間に設けられる回転ダンパであって、
    前記固定部材および前記開閉部材のうち一方に取り付けられ、内部に粘性流体が充填される流体室を有する中空の本体と、
    前記固定部材および前記開閉部材のうち他方に取り付けられると共に前記本体の内部に挿入されて該本体に対して相対回転可能なシャフトと、
    前記本体の内周面および前記シャフトの外周面のうち一方の面から他方の面に向かって径方向に延在し、前記他方の面との間に所定の隙間を形成する第1仕切壁と、
    前記他方の面から前記一方の面に向かって径方向に延在し、前記第1仕切壁と共に前記流体室を第1流体室と第2流体室とに区画する第2仕切壁と、
    前記第1仕切壁に着脱可能に取り付けられ、開方向の前記開閉部材の回動により前記隙間を開放し、閉方向の前記開閉部材の回動により前記隙間を閉塞する弁体と、
    を備え、
    前記弁体には、前記隙間の閉塞時に前記第1流体室と前記第2流体室とを連通して粘性流体を流通させる連通溝が設けられる
    回転ダンパ。
  2. 請求項1に記載の回転ダンパであって、
    前記弁体は、外周部が前記他方の面に摺動すると共に内周部が前記一方の面から離間する状態で前記第1仕切壁に対して周方向に遊びをもって取り付けられ、前記第1仕切壁の周方向における側壁面に当接可能な当接面を有し、前記開閉部材の回動により周方向に相対移動して、前記当接面が前記第1仕切壁の前記側壁面から離間することで前記隙間を開放し、前記当接面が前記第1仕切壁の前記側壁面に当接することで前記隙間を閉塞するものであり、
    前記連通溝は、前記当接面に設けられる
    回転ダンパ。
  3. 請求項1に記載の回転ダンパであって、
    前記弁体は、外周部が前記他方の面に摺動すると共に内周部が前記一方の面から離間する状態で前記第1仕切壁に対して周方向に遊びをもって取り付けられ、前記第1仕切壁の周方向における側壁面に当接可能な当接面を有し、前記開閉部材の回動により周方向に相対移動して、前記当接面が前記第1仕切壁の前記側壁面から離間することで前記隙間を開放し、前記当接面が前記第1仕切壁の前記側壁面に当接することで前記隙間を閉塞するものであり、
    前記連通溝は、前記他方の面に摺動する摺動面に設けられる
    回転ダンパ。
  4. 請求項1ないし3のいずれか1項に記載の回転ダンパであって、
    前記弁体は、1の前記連通溝が設けられる
    回転ダンパ。
  5. 便座と、便蓋と、請求項1ないし4のいずれか1項に記載の回転ダンパとして前記開閉部材としての前記便座と前記固定部材としての装置本体との間に設けられる第1の回転ダンパおよび前記開閉部材としての前記便蓋と前記装置本体との間に設けられる第2の回転ダンパと、を備える便座装置であって、
    前記第1および前記第2の回転ダンパは、前記本体、前記シャフト、前記第1仕切壁および前記第2仕切壁が共通の構成であり、前記第1の回転ダンパの前記弁体における前記連通溝が、前記第2の回転ダンパの前記弁体における前記連通溝よりも粘性流体の流量が少なくなるように前記弁体のそれぞれに前記連通溝が設けられる
    便座装置。
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