JP2018204316A - 埋め戻し方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】充填材による地盤の復元性を向上させることができる埋め戻し方法を提供する。【解決手段】地盤Vに形成された空所Zに、硬化強度が互いに異なる複数の充填材Lを供給する。空所Zに複数の充填材Lを積み重ねて配置する。複数の充填材Lは、第1充填材L1〜第N(Nは2以上の整数)充填材LNを含む。第n(nは、1以上N以下の各整数)充填材Lnの硬化強度が、第n周囲地盤Vnの強度に対応した大きさを有る。第n周囲地盤Vnは、空所Zに供給された第n充填材Lnの周囲に位置する地盤を示す。【選択図】図1

Description

本発明は、埋め戻し方法に関する。
特許文献1に記載の地盤改良工法は、地盤に形成された穴(杭の引き抜き跡)の中にセメントとベントナイトと水とで構成される充填材を注入する。そして、穴の周囲の土砂と充填材とを攪拌し、穴の周囲の地盤と充填材との圧縮強度を同等に調整する。
特開2003−147771号公報
しかし、一般に、穴の深さに応じて穴の周囲の地盤の強度が異なる。従って、穴に1つの充填材を充填した場合、充填材の強度と、充填材の周囲の地盤の強度との差が大きくなる場所がでてくる。例えば、充填材の強度を、充填材の下端側の周囲の地盤の強度に対応した大きさにする場合、充填材の強度と、充填材の上端側の周囲の地盤の強度との差が大きくなる。また、充填材の強度を、充填材の上端側の周囲の地盤の強度に対応した大きさにする場合、充填材の強度と、充填材の下端側の周囲の地盤の強度との差が大きくなる。従って、穴に充填材が充填されても、充填材による地盤の復元性が低下する。その結果、充填材の硬化強度と、充填材の周囲の地盤の強度との差により、充填材が周囲の地盤と馴染まず、充填材の周囲の地盤が不安定になるおそれがあった。
また、一般に、地盤に杭を設置する際、杭の先端は地盤の支持層まで打ち込まれる。支持層は、支持層の上方に堆積する堆積地盤に比べ強度が大きい。
しかし、一般に、杭を除去し杭の引き抜き跡を埋め戻す際、杭の引き抜き跡には、堆積地盤の強度に対応した堆積地盤用の充填材が充填されていた。つまり、支持層にも、堆積地盤用の充填材が充填されていた。その結果、堆積地盤の復元性が重視されており、支持層の復元性は考慮されていなかった。理由は、仮に、杭の引き抜き跡に、支持層の強度と同程度の硬化強度を有する支持層用の充填材を充填すると、硬化後の支持層用の充填材が堆積地盤に比べて固くなりすぎる。従って、埋め戻した箇所を再度工事すると、支持層用の充填材が地中障害となり、工事を行うことが困難となるからである。例えば、バックホーのような建設機械で埋め戻し箇所(堆積地盤)を掘削すると、支持層用の充填材がバケットに干渉し、掘削作業を行うことが困難となる。また、杭の引き抜き跡の周囲の地盤は、大部分が堆積地盤である。従って、杭の引き抜き跡に堆積地盤用の充填材を充填する方が、支持層用の充填材を充填するよりも、地盤の復元性が向上するからである。
しかし、堆積地盤の復元性と、支持層の復元性との両方を向上させる方が、地盤の復元性がより向上するので好ましい。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、充填材による地盤の復元性を向上させることができる埋め戻し方法を提供することを目的としている。
本願に開示する埋め戻し方法は、地盤に形成された空所に、硬化強度が互いに異なる複数の充填材を供給する。前記空所に前記複数の充填材を積み重ねて配置する。前記複数の充填材は、第1充填材〜第N(Nは2以上の整数)充填材を含む。前記第n(nは、1以上N以下の各整数)充填材の硬化強度が、第n周囲地盤の強度に対応した大きさを有する。前記第n周囲地盤は、前記空所に供給された前記第n充填材の周囲に位置する地盤を示す。
本願に開示する埋め戻し方法は、第1供給工程と、第2供給工程とを備えることが好ましい。第1供給工程は、前記空所に前記第1充填材を供給することが好ましい。第2供給工程は、前記第1充填材がゲル化した後、前記第1充填材の上部に前記複数の充填材のうちの第2充填材を供給し、前記第1充填材上に前記第2充填材を配置することが好ましい。
本願に開示する埋め戻し方法は、第1製造工程と、第2製造工程とをさらに備えることが好ましい。第1製造工程は、第1水と、第1ベントナイトと、第1セメントと、第1炭酸ナトリウムとを混合して前記第1充填材を製造することが好ましい。第2製造工程は、第2水と、第2ベントナイトと、第2セメントと、第2炭酸ナトリウムとを混合して前記第2充填材を製造することが好ましい。前記第1充填材の重量に対する前記第1セメントの重量%と、前記第2充填材の重量に対する前記第2セメントの重量%とが互いに異なることが好ましい。
前記第1製造工程は、前記第1水と、前記第1ベントナイトとを混合し、前記第1水と前記第1ベントナイトとが混合した第1混合物を生成する工程と、前記第1混合物と前記第1セメントとを混合し、前記第1混合物と前記第1セメントとが混合した第2混合物を生成する工程と、前記第2混合物と前記第1炭酸ナトリウムとを混合する工程とを含むことが好ましい。
前記第2製造工程は、前記第2水と、前記第2ベントナイトとを混合し、前記第2水と前記第2ベントナイトとが混合した第3混合物を生成する工程と、前記第3混合物と前記第2セメントとを混合し、前記第3混合物と前記第2セメントとが混合した第4混合物を生成する工程と、前記第4混合物と前記第2炭酸ナトリウムとを混合する工程とを含むことが好ましい。
前記供給工程は、前記地盤に埋まっている物体を引き抜きながら、前記物体の埋まっていた場所へ前記充填材Aを供給する工程を含むことが好ましい。
前記空所は、前記地盤に形成された穴を示すことが好ましい。前記穴に前記複数の充填材を供給し、前記穴を埋め戻すことが好ましい。
前記空所は、前記地盤に形成された空隙を示すことが好ましい。前記空隙に前記複数の充填材を供給し、前記空隙を埋め戻すことが好ましい。
前記空所は、物体の埋まっていた場所である物体跡であることが好ましい。前記地盤に埋まっている前記物体を引き抜きながら、前記物体跡に前記複数の充填材を供給し、前記物体跡を埋め戻すことが好ましい。
前記第n周囲地盤は、第1周囲地盤と、第2周囲地盤とで構成されることが好ましい。前記第1周囲地盤(V1)は、支持層であることが好ましい。前記第2周囲地盤(V2)は、前記支持層の上方に位置する堆積地盤であることが好ましい。前記第1充填材(L1)の硬化強度は、前記支持層の強度に対応した大きさを有することが好ましい。前記複数の充填材のうち第2充填材の硬化強度は、前記堆積地盤の強度に対応した大きさを有することが好ましい。
前記第1ベントナイトと前記第2ベントナイトとの各々の膨潤力が15以上25以下であることが好ましい。
本発明の充填材の製造方法によれば、充填材による地盤の復元性を向上させることができる。
複数の充填材で空所を埋め戻した状態を示す図。 第2実施形態の埋め戻し方法を示すフローチャート。 (a)〜(d)穴の埋め戻し方法を示す模式図。 (a)〜(d)空隙の埋め戻し方法を示す模式図。 引抜装置の概略構成図。 支持部の概略構成図。 ケーシングを示す図。 (a)チャック爪の背面図、(b)チャック爪の側面図。 退避位置に位置するチャック爪を示す図。 退避位置から突出位置へ移動しているチャック爪を示す図。 突出位置に位置するチャック爪を示す図。 引抜装置が杭を引き抜いている状態を示す図。 杭の引き抜き作業を一時停止している状態を示す図。 引抜装置が杭を引き抜いている状態を示す図。 引抜装置による杭の引き抜き作業が完了した状態を示す図。 第3実施形態の埋め戻し方法を示すフローチャート。 ブリージングを低減させる原理と、充填材のゲル化性能を向上させる原理とを示す図。 第4実施形態の埋め戻し方法を示すフローチャート図。 充填材Aの実験結果を示す図。 充填材Bの実験結果を示す図。 充填材Cの実験結果を示す図。 充填材Dの実験結果を示す図。 充填材Eの実験結果を示す図。 充填材Fの実験結果を示す図。
本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、図中、同一又は相当部分については同一の参照符号を付して説明を繰り返さない。
[第1実施形態]
図1を参照して、第1実施形態の埋め戻し方法について説明する。
第1実施形態の埋め戻し方法は、地盤に形成された空所に、硬化強度が互いに異なる複数の充填材を供給し、空所を埋め戻す。充填材の硬化強度と、地盤の強度とは、例えば、N値、又は、一軸圧縮強度で評価される強度を示す。
地盤に形成された空所は、人工的に形成された空所のみならず、自然に形成された空所も含む。人工的に形成された空所は、例えば、埋設物の撤去作業のような土木工事により形成された空所を示す。自然に形成された空所は、例えば、自然災害により形成された空所を示す。
地盤に形成された空所は、例えば、(i)地盤に形成された穴、(ii)地盤に形成された空隙、及び、(iii)物体の埋まっていた場所である物体跡を示す。
空所を埋め戻すとは、空所に充填材を充填することを示す。
第1実施形態の複数の充填材は、第1充填材L1〜第N(Nは2以上の整数)充填材LNを含む。複数の充填材を総称して、充填材Lと記載する。
硬化強度について説明する。
充填材Lは、製造された直後は流体(液体)である。充填材Lは、製造された後、一定時間が経過すると固化する。
充填材Lの強度は、時間の経過と共に上昇し、そして、略一定の値に安定する。略一定の値を、硬化強度と記載する。
充填材Lは、例えば、0.3(N/mm2)、又は、0.5(N/mm2)の硬化強度を有する。
図1は、充填材Lを地盤Vに形成された空所に供給し、空所を埋め戻した状態を示す。図1に示すように、第1実施形態の埋め戻し方法は、地盤Vに形成された空所Zに、硬化強度が互いに異なる複数の充填材Lを供給する。そして、空所Zに複数の充填材Lを積み重ねて配置する。その結果、硬化強度が互いに異なる複数の充填材Lが、互いに混合すること無く、鉛直方向に沿って並んだ状態で、空所Zを充填する。
第n(nは、1以上N以下の各整数)充填材Lnの硬化強度が、第n周囲地盤Vnの強度に対応した大きさを有する。1以上N以下の各整数とは、1以上N以下の全ての整数を意味する。例えば、N=3とした場合、第1充填材L1の硬化強度が、第1周囲地盤V1の強度に対応した大きさを有し、第2充填材L2の硬化強度が、第2周囲地盤V2の強度に対応した大きさを有し、かつ、第3充填材L3の硬化強度が、第3周囲地盤V3の強度に対応した大きさを有する。
第n周囲地盤Vnは、空所Zに供給された第n充填材Lnの周囲に位置する地盤を示す。従って、第1充填材L1〜第N充填材LNに対応して、第1周囲地盤V1〜第N周囲地盤VNが存在する。第1周囲地盤V1〜第N周囲地盤VNの各々の強度は、互いに異なる。第n周囲地盤Vnの強度は、例えば、第n周囲地盤Vnが位置する領域の地盤の強度の平均値を示す。
第n充填材Lnの硬化強度が、第n周囲地盤Vnの強度に対応した大きさを有するとは、第n充填材Lnの硬化強度が第n周囲地盤Vnの強度に基づいて設定されることを示す。具体的には、第n充填材Lnの硬化強度と、第n周囲地盤Vnの強度との差が小さくなるように、第n充填材Lnの硬化強度が設定されることを示す。
例えば、第n充填材Lnがセメントを添加して製造される場合、第n充填材Lnの製造時に添加されるセメントの量を調整することで、第n充填材Lnの硬化強度が変更される。従って、例えば、第n充填材Lnの製造時に添加されるセメントの量を調整して、第n周囲地盤Vnの強度に対応した硬化強度を有する第n充填材Lnを製造する。
第1実施形態では、複数の充填材は、N種類の充填材を示す。従って、第n充填材Lnの硬化強度が、第n周囲地盤Vnの強度に対応した大きさを有する(n=1、2、3、・・・・、N)。なお、複数の充填材の種類は、N種類よりも多くてもよい。
以上、図1を参照して説明したように、複数の充填材Lで空所Zを埋め戻す。また、第n充填材Lnの硬化強度が、第n周囲地盤Vnの強度に対応した大きさを有する。従って、第n充填材Lnの硬化強度と、第n周囲地盤Vnの強度との差を抑制することができ、充填材Lによる地盤の復元性を向上させることができる。
[第2実施形態]
図2を参照して、第2実施形態の埋め戻し方法について説明する。
第2実施形態では、第1実施形態の充填材Lのうちの第1充填材L1と、第2充填材L2とを空所に供給し、空所を埋め戻す。
図2は、第2実施形態の埋め戻し方法を示すフローチャートである。
図2に示すように、ステップS11において、空所に第1充填材L1を供給する。
ステップS12において、第1充填材L1がゲル化した後、空所に第2充填材L2を供給する。具体的には、第1充填材L1がゲル化した後、第1充填材L1の上部に第2充填材L2を供給し、第1充填材L1上に第2充填材L2を配置する。第1充填材L1の硬化強度と、第2充填材L2の硬化強度とは、互いに異なる。
第1充填材L1の強度と第2充填材L2の強度との各々が硬化強度に到達すると、空所の埋め戻し作業が完了する。その結果、第1充填材L1と第2充填材L2とが、互いに混合すること無く、鉛直方向に沿って並んだ状態で、空所を充填する。
第1充填材L1の硬化強度は、第1周囲地盤の強度に対応した大きさを有する。つまり、第1充填材L1の硬化強度と、第1周囲地盤の強度との差が小さくなるように、第1充填材L1の硬化強度が設定される。第1周囲地盤は、空所に供給された第1充填材L1の周囲に位置する地盤を示す。また、第1周囲地盤の強度は、例えば、第1周囲地盤が位置する領域の地盤の強度の平均値を示す。
第2充填材L2の硬化強度は、第2周囲地盤の強度に対応した大きさを有する。つまり、第2充填材L2の硬化強度と、第2周囲地盤の強度との差が小さくなるように、第2充填材L2の硬化強度が設定される。第2周囲地盤は、空所に供給された第2充填材L2の周囲に位置する地盤を示す。また、第2周囲地盤の強度は、例えば、第2周囲地盤が位置する領域の地盤の強度の平均値を示す。
ゲル化とは、第1充填材L1を収容した収容物を傾けたときに第1充填材L1が流動しなくなる程度に第1充填材L1が固まることを示す。従って、ステップS12において、第1充填材L1がゲル化した後、第1充填材L1の上部に第2充填材L2を供給しても、第1充填材L1の形状が崩れない。その結果、第1充填材L1と第2充填材L2とが混合することが抑制される。
従って、第1充填材L1がゲル化した後、第1充填材L1の上部に第2充填材L2を供給すると、第1充填材L1上で第2充填材L2が固まる。その結果、第1充填材L1がゲル化したときの形状を保持しつつ、第1充填材L1上に第2充填材L2が配置される。その結果、第1充填材L1上に第2充填材L2が配置された状態で、第1充填材L1と第2充填材L2とが空所を充填する。
以上、図2を参照して説明したように、第1充填材L1と第2充填材L2とで空所を埋め戻す。また、第1充填材L1の硬化強度は、第1周囲地盤の強度に対応した大きさを有する。従って、第1充填材L1の硬化強度と、第1周囲地盤の強度との差を抑制することができる。第2充填材L2の硬化強度は、第2周囲地盤の強度に対応した大きさを有する。従って、第2充填材L2の硬化強度と、第2周囲地盤の強度との差を抑制することができる。その結果、充填材Lによる地盤の復元性を向上させることができる。
以下、図3(a)〜図3(d)を参照して、埋め戻し装置300について説明する。図3(a)〜図3(d)は、埋め戻し装置300を示す。
図3(a)〜図3(d)に示すように、埋め戻し装置300は、第1充填材L1と第2充填材L2とを地盤Vに形成された穴Wに供給し、穴Wを埋め戻す。
穴Wは、地中から地表へ連通している空間を示す。第1周囲地盤V1は、穴Wの下端側の周囲の地盤を示す。第2周囲地盤V2は、穴Wの上端側の周囲の地盤を示す。第1周囲地盤V1の強度は、第2周囲地盤V2の強度と異なる。
埋め戻し装置300は、収容部310と、送出部320と、管部330とを備える。
収容部310は、充填材Lを収容する。第1充填材L1の硬化強度は、第2充填材L2の硬化強度と異なる。第1充填材L1の硬化強度は、第1周囲地盤V1の強度に対応した大きさを有する。第2充填材L2の硬化強度は、第2周囲地盤V2の強度に対応した大きさを有する。
送出部320は、収容部310内の充填材Lを送出する。送出部320は、例えば、油圧ポンプである。管部330は、充填材Lが流通可能な管状の部材である。管部330の一端は、送出部320を介して収容部310に連通する。管部330の他端は、穴Wに連通する。
続いて、図3(a)〜図3(d)を参照して、埋め戻し装置300が、地盤Vに形成された穴Wに充填材Lを供給し、穴Wを埋め戻す手順について説明する。
図3(a)に示すように、収容部310は第1充填材L1を収容する。
送出部320が作動すると、送出部320が穴Wに第1充填材L1を供給する。
図3(b)に示すように、送出部320は、第1充填材L1を第1目標量まで供給すると、穴Wに対する第1充填材L1の供給を停止する。そして、収容部310内に収容される充填材が、第1充填材L1から第2充填材L2に変更される。
第1目標量は、例えば、地表に対する第1充填材L1の上面の深さHが、地表に対する境界αの深さβと略等しくなるときの、第1充填材L1の供給量を示す(H≒β)。境界αは、第1周囲地盤V1と第2周囲地盤V2との境界を示す。なお、第1目標量について、埋め戻し作業の作業内容、及び作業状況に応じて適宜変更してもよい。例えば、ブリージングにより第1充填材L1の上面が下がることを考慮して、第1充填材L1の上面の深さHが、境界αの深さβよりも小さくなるように、第1目標量を設定してもよい(H<β)。
図3(c)に示すように、穴Wに供給された第1充填材L1がゲル化した後、送出部320が作動し、送出部320が穴Wに第2充填材L2を供給する。
図3(d)に示すように、送出部320は、第2充填材L2を第2目標量まで供給すると、穴Wに対する第2充填材L2の供給を停止する。第2目標量は、例えば、第1充填材L1の上面の深さHが、略ゼロになるときの、第2充填材L2の供給量を示す(H≒0)。つまり、第2目標量は、第2充填材L2の上面が地表に略到達するときの第2充填材L2の供給量を示す。なお、第2目標量について、埋め戻し作業の作業内容、及び作業状況に応じて適宜変更してもよい。例えば、ブリージングにより第2充填材L2の上面が下がることを考慮して、第2充填材L2が地面から盛り上がる程度まで供給されるように、第2目標量を設定してもよい。
そして、第1充填材L1の強度と第2充填材L2の強度との各々が硬化強度に到達すると、穴Wの埋め戻し作業が完了する。その結果、第1充填材L1と第2充填材L2とが、互いに混合すること無く、鉛直方向に沿って並んだ状態で、穴Wを充填する。
以上、図3(a)〜図3(d)を参照して説明したように、第1充填材L1と第2充填材L2とで穴Wを埋め戻す。また、第1充填材L1の硬化強度は、第1周囲地盤V1の強度に対応した大きさを有する。従って、第1充填材L1の硬化強度と、第1周囲地盤V1の強度との差を抑制することができる。第2充填材L2の硬化強度は、第2周囲地盤V2の強度に対応した大きさを有する。従って、第2充填材L2の硬化強度と、第2周囲地盤V2の強度との差を抑制することができる。その結果、充填材Lによる地盤の復元性を向上させることができる。
次に、図4(a)〜図4(d)を参照して、埋め戻し装置300が、地盤Vに形成された空隙Xに充填材Lを供給し、空隙Xを埋め戻す手順について説明する。図4(a)〜図4(d)は、埋め戻し装置300が空隙Xに充填材Lを供給し、空隙Xを埋め戻す手順を示す。
図4(a)に示すように、空隙Xは、地表へ連通していない地中の空間を示す。空隙Xには、管部330の他端が連通している。第1周囲地盤V1は、空隙Xの下端側の周囲の地盤を示す。第2周囲地盤V2は、空隙Xの上端側の周囲の地盤を示す。第1周囲地盤V1の強度は、第2周囲地盤V2の強度と異なる。
収容部310は第1充填材L1を収容する。第1充填材L1の硬化強度は、第1周囲地盤V1の強度に対応した大きさを有する。
送出部320が作動すると、送出部320が空隙Xに第1充填材L1を供給する。
図4(b)に示すように、送出部320は、第1充填材L1を第1目標量である境界αまで供給すると、空隙Xに対する第1充填材L1の供給を停止する。そして、収容部310内に収容される充填材が、第1充填材L1から第2充填材L2に変更される。第2充填材L2の硬化強度は、第2周囲地盤V2の強度に対応した大きさを有する。
図4(c)に示すように、空隙Xに供給された第1充填材L1がゲル化した後、送出部320が作動し、送出部320が空隙Xに第2充填材L2を供給する。
図4(d)に示すように、送出部320は、第2充填材L2を第3目標量まで供給すると、空隙Xに対する第2充填材L2の供給を停止する。第3目標量は、例えば、第2充填材L2の上面が空隙Xの上端に略到達するときの、第2充填材L2の供給量を示す。
そして、第1充填材L1の強度と第2充填材L2の強度との各々が硬化強度に到達すると、空隙Xの埋め戻し作業が完了する。その結果、第1充填材L1と第2充填材L2とが、互いに混合すること無く、鉛直方向に沿って並んだ状態で、空隙Xを充填する。
以上、図4(a)〜図4(d)を参照して説明したように、第1充填材L1と第2充填材L2とで空隙Xを埋め戻す。また、第1充填材L1の硬化強度は、第1周囲地盤V1の強度に対応した大きさを有する。従って、第1充填材L1の硬化強度と、第1周囲地盤V1の強度との差を抑制することができる。第2充填材L2の硬化強度は、第2周囲地盤V2の強度に対応した大きさを有する。従って、第2充填材L2の硬化強度と、第2周囲地盤V2の強度との差を抑制することができる。その結果、充填材Lによる地盤の復元性を向上させることができる。
次に、図5及び図6を参照して、引抜装置200について説明する。図5は、引抜装置200の概略構成図である。
図5に示すように、引抜装置200は、地盤Vに埋まっている物体を引き抜きながら、物体跡Yに充填材Lを供給し、物体跡Yを埋め戻す。地盤Vに埋まっている物体は、全体が地盤Vに埋まっている物体に限定されず、一部が地上に露出している物体も含まれる。
第2実施形態では、引抜装置200は、杭10を引き抜く。従って、第2実施形態の物体跡Yは、杭10の引き抜き跡を示す。
第1周囲地盤V1は、物体跡Yの下端側の周囲の地盤を示す。第2周囲地盤V2は、物体跡Yの上端側の周囲の地盤を示す。第1周囲地盤V1の強度は、第2周囲地盤V2の強度と異なる。
杭10は、例えば、建築物の基礎として地盤に埋設されている既設杭である。杭10は、例えば、場所打ち鉄筋コンクリート杭、コンクリート充填鋼管杭、PC杭、PHC杭、SC杭、鋼管杭、又はH鋼杭である。
引抜装置200は、支持部1と、動作部2と、吐出部6と、収容部310と、送出部320と、管部330と、第1充填材L1と、第2充填材L2とを備える。
支持部1は、杭10を支持可能である。支持部1は、ケーシング11と、掘削歯12と、駆動装置17と、スイベル18とを備える。
ケーシング11は、円筒形状を有する。ケーシング11は、杭10よりも大きい内径を有する。従って、ケーシング11は、杭10を収容することができる。
掘削歯12はケーシング11の先端部に設けられる。掘削歯12は、ケーシング11を地盤中に進入させるときに地盤を掘削する。掘削歯12は、ケーシング11の先端部に複数固定されている。
スイベル18は、ケーシング11の上部に設けられる。スイベル18は、ケーシング11に連結される。駆動装置17は、スイベル18の上部に設けられる。駆動装置17は、スイベル18に連結される。駆動装置17は、ケーシング11を回転させる。
動作部2は、例えば、ラフタークレーン、又は三点式杭抜き機である。動作部2は、アーム2aを有する。アーム2aの先端には、駆動装置17が連結される。従って、動作部2は、アーム2aを介して支持部1を吊り下げる。
動作部2は、支持部1を鉛直方向に沿うように移動させる。また、動作部2は、ラフタークレーンである場合、アーム2aの傾斜角度を変更することで、支持部1を水平方向に沿うように移動させることができる。
管部330の一端は、送出部320を介して収容部310に連通する。管部330の他端は、スイベル18を介してケーシング11の内部に設置される。管部330の他端は、吐出部6に連通する。吐出部6は、例えば、ノズルである。吐出部6は支持部1に設置され、支持部1と一体移動する。具体的には、吐出部6は、ケーシング11の先端部に設置され、ケーシング11と一体移動する。吐出部6は、支持部1の先端部に設置される。支持部1の先端部は、支持部1が杭10を支持しているときの支持部1の下端部を示す。充填材Lは、送出部320の圧力により、収容部310から管部330を通じて搬送され、吐出部6から吐出する。
ケーシング11の移動動作について説明する。
駆動装置17がケーシング11を回転させる。その結果、掘削歯12が地盤を掘削する。そして、ケーシング11が回転している状態で、動作部2がケーシング11を下降させる。その結果、ケーシング11が地盤中に進入する。
図6は、支持部の概略構成図である。
図6に示すように、支持部1は、さらに、チャック爪13と、ガイド部14と、ロッド15と、連結ピン15aと、当て板15bと、油圧ジャッキ16とを備える。
チャック爪13、ガイド部14、ロッド15、及び油圧ジャッキ16は、ケーシング11の外側に設けられている。チャック爪13、ガイド部14、ロッド15、及び油圧ジャッキ16は、ケーシング11の先端部から、チャック爪13、ガイド部14、ロッド15、及び油圧ジャッキ16の順に設けられている。チャック爪13、ガイド部14、ロッド15、及び油圧ジャッキ16は、複数組設けられる。第2実施形態では、チャック爪13、ガイド部14、ロッド15、及び油圧ジャッキ16は、2組設けられる。
チャック爪13は、ケーシング11の先端部寄りに設置される。チャック爪13は、ケーシング11の外側から内側へ突出可能に支持されている。ケーシング11の外側は、ケーシング11の外周面を囲む空間を示す。ケーシング11の内側は、ケーシング11の内周面で囲まれる空間を示す。ガイド部14は、チャック爪13を支持する。ロッド15の一端はチャック爪13に連結される。ロッド15の他端は、油圧ジャッキ16に連結される。ロッド15は、油圧ジャッキ16の付与する押圧力をチャック爪13に伝達する。ロッド15は、複数に分割される。分割されたロッド15の各々は連結ピン15aを介して回動可能に連結されている。当て板15bは、ロッド15に固定される。当て板15bは、連結ピン15aの近傍に位置する。当て板15bは、ロッド15がケーシング11から離間することを規制する。油圧ジャッキ16は、ケーシング11の外周面に固定される。油圧ジャッキ16は、ロッド15を押圧する押圧装置である。油圧ジャッキ16は、スイベル18を介して作動油の供給及び排出を行う。
次に、図7を参照して、ケーシング11について説明する。図7は、ケーシング11の先端部を示す。
図7に示すように、ケーシング11の先端部には、連通孔11aが形成されている。連通孔11aは、ケーシング11の内部と外部とを連通する。連通孔11aは、チャック爪13が通過可能である。
次に、図8を参照して、ガイド部14について説明する。図8は、ガイド部14を示す。
図8に示すように、ガイド部14は、ガイドピン14aと、ガイド板14bと、ガイド溝14cと、ガイド部材14dとを有する。ガイドピン14aは、チャック爪13の基端部とロッド15の一端とを貫通する。ガイド板14bは、ケーシング11の外周面に固定されている。ガイド板14bは、チャック爪13を両側から挟むように一対設けられる。各ガイド板14bには、ガイド溝14cが形成されている。各ガイド溝14cは、円弧形状を有する。各ガイド溝14cには、ガイドピン14aが係合している。その結果、チャック爪13が各ガイド溝14cに沿って移動する。ガイド部材14dは、ガイド板14bの外周部に設けられる。ガイド部材14dは、チャック爪13を案内する。
次に、図9〜図11を参照して、チャック爪13の位置について説明する。図9において、チャック爪13は退避位置に位置する。退避位置は、チャック爪13がケーシング11の外側に退避しているときのチャック爪13の位置を示す。図10において、チャック爪13は、退避位置からケーシング11の内側へ移動している。チャック爪13は、連通孔11a(図7参照)を通じて退避位置からケーシング11の内側へ移動する。図11において、チャック爪13は、突出位置に位置する。突出位置は、ケーシング11の内部にチャック爪13の先端部が突出しているときのチャック爪13の位置を示す。
続いて、図9〜図15を参照して、杭10の引き抜き作業について説明する。
図9に示すように、ケーシング11の内側に杭10が位置するように、ケーシング11を地盤中に進入させる。また、チャック爪13が杭10の下端部と略同等の深さの場所に位置するように、ケーシング11を地盤中に進入させる。図10に示すように、油圧ジャッキ16がロッド15をケーシング11の先端部に向かって押圧する。その結果、チャック爪13が退避位置からケーシング11の内側へ移動する。図11に示すように、さらに、油圧ジャッキ16がロッド15をケーシング11の先端部に向かって押圧する。その結果、チャック爪13が突出位置へ移動する。図11に示すように、チャック爪13が突出位置に位置するとき、チャック爪13が杭10の下端部に接触する。その結果、支持部1が杭10を支持する。具体的には、支持部1は、杭10の下端部を支持する。
図11〜図14は、引抜装置200が杭10を引き抜いている状態を示す。図11に示すように、支持部1が杭10を支持した状態で、動作部2が支持部1を上昇させる。その結果、支持部1と共に杭10が上昇する。支持部1は、図11、図12、図13、及び図14に示す順に上昇する。
図15は、引抜装置200による杭10の引き抜き作業が完了した状態を示す。図15に示すように、支持部1が杭10を支持した状態で、動作部2が支持部1を上昇させることで、杭10が地盤から引き抜かる。その結果、杭10が地盤から除去される。引抜装置200は、ケーシング11に杭10を内包した状態で杭10を引き抜く。
以上、図9〜図15を参照して説明したように、支持部1が、杭10の下端部を支持している状態で、上昇する。従って、杭10の引き抜き時に杭10が自重で分断することを抑制することが可能となる。また、杭10の引き抜き前に杭10が鉛直方向の中途部で分断されていたとしても、分断された杭10のうちで上側に位置する杭を下側に位置する杭で押し上げるようにして引き抜くことができる。その結果、杭10が地盤中に残存することを抑制することができる。
次に、図12〜図15を参照して、引抜装置200が、地盤Vに埋まっている杭10を引き抜きながら、物体跡Yへ充填材Lを供給し、物体跡Yを埋め戻す手順について説明する。
図12に示すように、収容部310は第1充填材L1を収容する。第1充填材L1の硬化強度は、第1周囲地盤V1の強度に対応した大きさを有する。そして、引抜装置200が杭10の引き抜き作業を行っている状態で、送出部320が作動する。杭10の引き抜き作業は、支持部1が杭10を支持した状態で上昇することを示す。その結果、支持部1が上昇している状態で、送出部320が物体跡Yに第1充填材L1を供給する。
図13に示すように、送出部320は、第1充填材L1を第1目標量である境界αまで供給すると、物体跡Yに対する第1充填材L1の供給を停止する。そして、収容部310内に収容される充填材が、第1充填材L1から第2充填材L2に変更される。第2充填材L2の硬化強度は、第2周囲地盤V2の強度に対応した大きさを有する。
第1充填材L1の供給が停止されてから、物体跡Yに供給された第1充填材L1がゲル化するまでの間、引抜装置200は杭10の引き抜き作業を一時停止する。このとき、引抜装置200は、境界αに対して支持部1を僅かに上昇させて、管部330内に残存している第1充填材L1を物体跡Yへ放出し、管部330内を空にする。そして、引抜装置200は、支持部1を境界αの近傍まで下降させて、支持部1を境界αの近傍で待機させる。その結果、ケーシング11の外周面が物体跡Yの内周面に接触し、ケーシング11が物体跡Yを支持した状態となる。その結果、物体跡Yの地崩れの発生を抑制しつつ、第1充填材L1がゲル化するまで待機することが可能となる。
図14に示すように、物体跡Yに供給された第1充填材L1がゲル化した後、引抜装置200が杭10の引き抜き作業を再開すると共に、送出部320が作動する。その結果、支持部1が上昇している状態で、送出部320が物体跡Yに第2充填材L2を供給する。
図15に示すように、送出部320は、第2充填材L2を第2目標量である地表まで供給すると、物体跡Yに対する第2充填材L2の供給を停止する。また、第2充填材L2が第2目標量まで供給されるのと略同時に、支持部1と共に杭10が地盤から引き抜かれ、杭10の引き抜き作業が完了する。
そして、第1充填材L1の強度と第2充填材L2の強度との各々が硬化強度に到達すると、物体跡Yの埋め戻し作業が完了する。その結果、第1充填材L1と第2充填材L2とが、互いに混合すること無く、鉛直方向に沿って並んだ状態で、物体跡Yを充填する。
従って、地盤Vに埋まっている杭10を引き抜きながら、物体跡Yへ充填材Lを供給することで、杭10の引き抜き作業を完了させるのと略同時に物体跡Yに充填材Lを供給する作業を完了させることができる。
以上、図12〜図15を参照して説明したように、第1充填材L1と第2充填材L2とで物体跡Yを埋め戻す。また、第1充填材L1の硬化強度は、第1周囲地盤V1の強度に対応した大きさを有する。従って、第1充填材L1の硬化強度と、第1周囲地盤V1の強度との差を抑制することができる。第2充填材L2の硬化強度は、第2周囲地盤V2の強度に対応した大きさを有する。従って、第2充填材L2の硬化強度と、第2周囲地盤V2の強度との差を抑制することができる。その結果、充填材Lによる地盤の復元性を向上させることができる。
また、支持部1が杭10を支持したままで上昇するとき、吐出部6は充填材Lを吐出する。その結果、引抜装置200は、地盤に埋まっている杭10を引き抜きながら、物体跡Yへ充填材Lを供給する。従って、杭10の引き抜き作業と、物体跡Yの埋め戻し作業とを同時に行うことができ、物体跡Yの埋め戻し作業を効率的に行うことが可能となる。
また、杭10を引き抜いてから、物体跡Yへ充填材Lを供給するまでの間に要する時間を短縮することができ、物体跡Yが地崩れすることを抑制することが可能となる。
また、吐出部6は、支持部1の先端部に設置される。従って、吐出部6は、物体跡Yの底部に対し、充填材Lを精度よく充填することが可能となる。その結果、物体跡Yの底部に空隙が発生することを抑制できる。
また、吐出部6は、支持部1と共に上昇しながら充填材Lを吐出する。従って、吐出部6は、物体跡Yの底部から物体跡Yの上端まで移動しながら、充填材Lを吐出する。従って、吐出部6は、物体跡Yに対し、充填材Lを精度よく充填することが可能となる。その結果、物体跡Yに空隙が発生することを抑制することが可能となる。
次に、第1充填材M1と、第2充填材M2とについて説明する。
第1充填材M1は、第1充填材L1の一例である。第2充填材M2は、第2充填材L2の一例である。
第1充填材M1と第2充填材M2とを総称して、充填材Mと記載する。充填材Mは、水と、ベントナイトと、セメントとを混合して製造される。ベントナイトの膨潤力が、例えば、10以上25以下である。なお、ベントナイトの膨潤力が大きいほうが、ベントナイトの量を少なくしてもブリージング率を低くすることができる。従って、ベントナイトの膨潤力は、15以上25以下であることが好ましい。膨潤力とは、日本ベントナイト工業会、ベントナイト(粉状)の膨潤試験方法(JBAS−104)によって求められる膨潤力(ml/2g)である。セメントは、例えば、普通ポルトランドセメント、又は混合セメントである。充填材Mの硬化強度は、充填材Mの重量に対するセメントの重量%に基づいて決定される。充填材Mの重量に対するセメントの重量%が大きくなる程、充填材Mの硬化強度が大きくなる。
充填材Mにおいて、水と、ベントナイトと、セメントとを混合する順序は、特に限定されない。例えば、水と、ベントナイトと、セメントとを同時に混合して、充填材Mを製造してもよい。水に対し、ベントナイト及びセメントの順に混合して、充填材Mを製造してもよい。また、水に対し、セメント及びベントナイトの順に混合して、充填材Mを製造してもよい。
第1充填材M1は、第1水と、第1ベントナイトと、第1セメントとを含む。第2充填材M2は、第2水と、第2ベントナイトと、第2セメントとを含む。第1充填材M1に対する第1セメントの重量%と、第2充填材M2に対する第2セメントの重量%とが互いに異なる。その結果、第1充填材M1の硬化強度と、第2充填材M2の硬化強度とが互いに異なる。
以上、充填材Mは、水と、ベントナイトと、セメントとを混合して製造される一般的な充填材である。従って、一般的な充填材を用いて、充填材による地盤の復元性を向上させつつ、空所を埋め戻すことができる。
[第3実施形態]
第1充填材N1と、第2充填材N2とについて説明する。
第1充填材N1は、第1充填材L1の一例である。第2充填材N2は、第2充填材L2の一例である。
第1充填材N1と第2充填材N2とを総称して、充填材Nと記載する。充填材Nは、水と、ベントナイトと、セメントと、炭酸ナトリウムとを混合して製造される。ベントナイトの膨潤力が、例えば、10以上25以下である。ベントナイトの膨潤力は、15以上25以下であることが好ましい。セメントは、例えば、普通ポルトランドセメント、又は混合セメントである。充填材Nの硬化強度は、充填材Nの重量に対するセメントの重量%に基づいて決定される。充填材Nの重量に対するセメントの重量%が大きくなる程、充填材Nの硬化強度が大きくなる。
充填材Nにおいて、水と、ベントナイトと、セメントと、炭酸ナトリウムとを混合する順序は、特に限定されない。例えば、水と、ベントナイトと、セメントと、炭酸ナトリウムとを同時に混合して、充填材Nを製造してもよい。水に対し、ベントナイト、セメント、及び炭酸ナトリウムの順に混合して、充填材Nを製造してもよい。また、水に対し、ベントナイト、炭酸ナトリウム、及びセメントの順に混合して、充填材Nを製造してもよい。
次に、図16を参照して、第3実施形態の埋め戻し方法について説明する。図16は、第3実施形態の埋め戻し方法を示すフローチャートである。
第3実施形態の埋め戻し方法は、第1充填材N1と第2充填材N2とを地盤に形成された空所に供給し、空所を埋め戻す。
図16に示すように、ステップS21において、第1充填材N1を製造する。第1充填材N1は、第1水と、第1ベントナイトと、第1セメントと、第1炭酸ナトリウムとを混合して製造される。第1ベントナイトは、層間陽イオンにCa2+を含む。
ステップS22において、空所に第1充填材N1を供給する。
ステップS23において、第2充填材N2を製造する。第2充填材N2は、第2水と、第2ベントナイトと、第2セメントと、第2炭酸ナトリウムとを混合して製造される。第2ベントナイトは、層間陽イオンにCa2+を含む。第2充填材N2の硬化強度は、第1充填材N1の硬化強度と異なる。従って、第2充填材N2の重量に対する第2セメントの重量%と、第1充填材N1の重量に対する第1セメントの重量%とが互いに異なる。
ステップS24において、第1充填材N1がゲル化した後、空所に第2充填材N2を供給する。具体的には、第1充填材N1がゲル化した後、第1充填材N1の上部に第2充填材N2を供給し、第1充填材N1上に第2充填材N2を配置する。
第1充填材N1の強度と第2充填材N2の強度との各々が硬化強度に到達すると、空所の埋め戻し作業が完了する。その結果、第1充填材N1と第2充填材N2とが、互いに混合すること無く、鉛直方向に沿って並んだ状態で、地盤に形成された空所を充填する。
次に、図17を参照して、充填材Nが、充填材Mに比べて、ブリージングを低減させる原理について説明する。図17は、充填材Nがブリージングを低減させる原理を示す図である。ブリージングは、充填材から水が浮き上がることを示す。
図17に示すように、充填材Nは、水と、層間陽イオンにCa2+を含むベントナイトと、セメントと、炭酸ナトリウムとを混合して製造される。その結果、炭酸ナトリウム(Na2CO3)は、水溶液中で電離し、Na+とCO3 2-とにイオン化する。そして、炭酸ナトリウムのNa+と、ベントナイトの層間陽イオンCa2+とがイオン交換を行う。その結果、ベントナイトの層間陽イオンCa2+がNa+に置換される。その結果、ベントナイトの層間陽イオンNa+の量が増加する。その結果、ベントナイトは、膨潤性が向上し、層間隔が増大する。その結果、ブリージングが低減する。
従って、充填材Nは、炭酸ナトリウムを添加されることで、充填材Mに比べて、ブリージングを低減させることができる。
続いて、図17を参照して、充填材Nが、充填材Mに比べて、ゲル化性能を向上させる原理について説明する。図17は、充填材Nのゲル化性能を向上させる原理を示す図である。ゲル化性能を向上させるとは、充填材が製造されてからゲル化するまでに要する時間を短縮することを示し、充填材が製造されてから早期にゲル化することを示す。
図17に示すように、充填材Nは、水と、層間陽イオンにCa2+を含むベントナイトと、炭酸ナトリウムと、セメントとを混合して製造される。そして、炭酸ナトリウム(Na2CO3)のNa+とベントナイトの層間用イオンCa2+とが、イオン交換を行う。その結果、炭酸カルシウム(CaCO3)が生成される。その結果、充填材Nは、炭酸カルシウムを含有する。従って、充填材Nは、充填材Mと比べて、製造された後、早期にゲル化することができ、早期に強度を発現及び上昇させることができる。従って、充填材Nは、製造された後、迅速に硬化強度に到達することができる。
また、充填材が生成された後、時間の経過に伴って、充填材中でセメントが沈下していく。その結果、水とセメントとが分離し、水が浮き上がることにより、ブリージングが発生する。
しかし、充填材Nは、早期に強度を発現する。従って、充填材N中のセメントの位置が早期に固定され、セメントの沈下の進行を抑制することができる。その結果、ブリージングを効果的に低減させることができる。
また、充填材の強度の発現が遅れ、セメントの沈下が進行した状態で充填材が硬化すると、充填材の硬化強度のバラツキが大きくなる。
しかし、充填材Nは、早期に強度を発現する。従って、セメントの沈下の進行を抑制することができ、充填材Nの硬化強度のバラツキを抑制することができる。
以上、図17を参照して説明したように、充填材Nは、炭酸ナトリウムを添加される。その結果、充填材Nに含まれるベントナイトの層間陽イオンNa+の量が増加する。また、充填材Nは、炭酸ナトリウムを添加されることで、充填材Nに炭酸カルシウムが含有される。
その結果、充填材Nは、充填材Mに比べ、ブリージングを低減させることができ、かつ、早期にゲル化して、迅速に硬化強度に到達することができる。
また、空所に充填材Nを供給して、空所を充填材Nで埋め戻すことで、充填材Nのブリージングを低減させつつ、空所を埋め戻すことができる。その結果、空所を良好に埋め戻すことができる。また、充填材Nは、空所に供給された後、早期にゲル化して、迅速に硬化強度に到達する。従って、空所を迅速に埋め戻すことができる。
[第4実施形態]
次に、第1充填材A1と、第2充填材A2とについて説明する。
第1充填材A1は、第1充填材L1の一例である。第2充填材A2は、第2充填材L2の一例である。第1充填材A1と第2充填材A2とを総称して、充填材Aと記載する。充填材Aは、充填材Nと同様の材料を混合して製造される。しかし、充填材Aは、複数の材料を混合する順序が定められている点で、充填材Nと異なる。
充填材Aは、水と、ベントナイトと、セメントと、炭酸ナトリウムとを混合して製造される。ベントナイトの膨潤力が、例えば、10以上25以下である。ベントナイトの膨潤力は、15以上25以下であることが好ましい。セメントは、例えば、普通ポルトランドセメント、又は混合セメントである。充填材Aの硬化強度は、充填材Aの重量に対するセメントの重量%に基づいて決定される。充填材Aの重量に対するセメントの重量%が大きくなる程、充填材Aの硬化強度が大きくなる。
充填材Aにおいて、水と、ベントナイトと、セメントと、炭酸ナトリウムとを混合する順序が、限定される。具体的には、充填材Aを製造する際、水に対し、ベントナイト、セメント、及び炭酸ナトリウムの順に複数の材料が混合される。
次に、図18を参照して、第4実施形態の埋め戻し方法について説明する。図18は、第4実施形態の埋め戻し方法を示すフローチャートである。
第4実施形態の埋め戻し方法は、第1充填材A1と第2充填材A2とを地盤に形成された空所に供給し、空所を埋め戻す。
図18に示すように、ステップS31において、第1水と、第1ベントナイトとを混合し、第1混合物を生成する。第1ベントナイトは、層間陽イオンにCa2+を含む。なお、第1ベントナイトは、層間陽イオンにCa2+を含んでいれば、Na型ベントナイト、Ca型ベントナイト、及び活性化ベントナイトのうちのいずれでもよい。第1混合物は、第1水と第1ベントナイトとが混合した液体である。
ステップS32において、第1混合物と第1セメントとを混合し、第2混合物を生成する。第2混合物は、第1混合物と第1セメントとが混合した液体である。
ステップS33において、第2混合物と第1炭酸ナトリウムとを混合する。その結果、第2混合物と第1炭酸ナトリウムとが混合した第1充填材A1が製造される。
ステップS31〜ステップS33は、第1充填材A1を製造する第1製造工程を示す。
ステップS34において、空所に第1充填材A1を供給する。
ステップS35において、第2水と、第2ベントナイトとを混合し、第3混合物を生成する。第2ベントナイトは、層間陽イオンにCa2+を含む。なお、第2ベントナイトは、層間陽イオンにCa2+を含んでいれば、Na型ベントナイト、Ca型ベントナイト、及び活性化ベントナイトのうちのいずれでもよい。第3混合物は、第2水と第2ベントナイトとが混合した液体である。
ステップS36において、第3混合物と第2セメントとを混合し、第4混合物を生成する。第4混合物は、第3混合物と第2セメントとが混合した液体である。
ステップS37において、第4混合物と第2炭酸ナトリウムとを混合する。その結果、第4混合物と第2炭酸ナトリウムとが混合した第2充填材A2が製造される。
ステップS35〜ステップS37は、第2充填材A2を製造する第2製造工程を示す。
ステップS38において、第1充填材A1がゲル化した後、空所に第2充填材A2を供給する。具体的には、第1充填材A1がゲル化した後、第1充填材A1の上部に第2充填材A2を供給し、第1充填材A1上に第2充填材A2を配置する。
第1充填材A1の強度と第2充填材A2の強度との各々が硬化強度に到達すると、空所の埋め戻し作業が完了する。その結果、第1充填材A1と第2充填材A2とが、互いに混合すること無く、鉛直方向に沿って並んだ状態で、空所を充填する。
なお、第4実施形態では、充填材Aの重量に対し、50重量%以上90重量%以下の水と、1重量%以上10重量%以下のベントナイトと、10重量%以上40重量%以下のセメントと、0.5重量%以上3重量%以下の炭酸ナトリウムとが混合される。
以上、図18を参照して説明したように、空所に充填材Aを供給して、空所を充填材Aで埋め戻す。また、充填材Aは、充填材Nと同様に、炭酸ナトリウムを添加される。従って、充填材Aのブリージングを低減させつつ、空所を埋め戻すことができる。その結果、空所を良好に埋め戻すことができる。また、充填材Aは、空所に供給された後、早期にゲル化して、迅速に硬化強度に到達する。従って、空所を迅速に埋め戻すことができる。
次に、図19〜図23を参照して、充填材Aと複数の充填材(充填材B〜充填材E)との性能を比較した実験結果について説明する。図19〜図23は、充填材Aと複数の充填材との各々の実験結果を示す。
充填材A〜充填材Fの各々は、水に対し、複数の材料を添加して製造される。充填材A〜充填材Fの各々は、複数の材料を添加される順序、ベントナイトの膨潤力、及び/又は、ベントナイトの量が互いに異なる。また、充填材A〜充填材Fの各々において、水に対し複数の材料の各々が添加される毎に、水溶液が攪拌される。
充填材A〜充填材Eの各々において、複数の材料は、ベントナイトと、セメントと、炭酸ナトリウムとを示す。セメントは、例えば、普通ポルトランドセメント、又は混合セメントである。ベントナイトの膨潤力が、11である。実験で使用する充填材A〜充填材Eの各々は、900(kg/m3)の水と、280(kg/m3)のセメントと、膨潤力が11である50(kg/m3)のベントナイトと、20(kg/m3)の炭酸ナトリウムとを混合して製造される。
充填材Fにおいて、複数の材料は、ベントナイトと、セメントと、炭酸ナトリウムとを示す。セメントは、例えば、普通ポルトランドセメント、又は混合セメントである。ベントナイトの膨潤力が、20である。実験で使用する充填材Fは、900(kg/m3)の水と、280(kg/m3)のセメントと、膨潤力が20である20(kg/m3)のベントナイトと、20(kg/m3)の炭酸ナトリウムとを混合して製造される。
ブリージング率(%)は、(遊離水量/充填材の質量)×100、で表される。遊離水量は、充填材から浮き出てきた水の量を示す。第4実施形態では、ブリージング率を測定した時間は、充填材をビニール袋に収容した時点からカウントされる。
ゲル化時間は、充填材がゲル化するまでに要した時間を示す。第4実施形態では、ゲル化時間は、充填材をビニール袋に収容した時点からカウントされる。
図19は、充填材Aの実験結果を示す。
図19に示すように、充填材Aの製造方法は、水に対し、ベントナイト、セメント、及び炭酸ナトリウムの順に複数の材料を添加する。
充填材Aの1時間後のブリージング率は、2%である。充填材Aの3時間後のブリージング率は、3%である。
充填材Aは、45分後は、流動性を有しており、ゲル化していない。充填材Aは、約1時間後にゲル化した。
図20は、充填材Bの実験結果を示す。
図20に示すように、充填材Bの製造方法は、炭酸ナトリウムを2番目に添加する点と、セメントを最後に添加する点とが、充填材Aの製造方法と異なる。具体的には、充填材Bの製造方法は、水に対し、ベントナイト、炭酸ナトリウム、及びセメントの順に複数の材料を添加する。
充填材Bの1時間後のブリージング率は、9%である。充填材Bの3時間後のブリージング率は、15%である。
充填材Bは、2時間後は、流動性を有しており、ゲル化していない。充填材Bは、約6時間30分後にゲル化した。
図21は、充填材Cの実験結果を示す。
図21に示すように、充填材Cの製造方法は、セメントを最初に添加する点と、ベントナイトを2番目に添加する点とが、充填材Aの製造方法と異なる。具体的には、充填材Cの製造方法は、水に対し、セメント、ベントナイト、及び炭酸ナトリウムの順に複数の材料を添加する。
充填材Cの1時間後のブリージング率は、25%である。充填材Cの3時間後のブリージング率は、32%である。
充填材Cは、45分後は、流動性を有しており、ゲル化していない。充填材Cは、約1時間後にゲル化した。
図22は、充填材Dの実験結果を示す。
図22に示すように、充填材Dの製造方法は、複数の材料を添加する順序の全てが、充填材Aの製造方法と異なる。具体的には、充填材Dの製造方法は、水に対し、炭酸ナトリウム、ベントナイト、及びセメントの順に複数の材料を添加する。
充填材Dの1時間後のブリージング率は、25%である。充填材Dの3時間後のブリージング率は、31%である。
充填材Dは、1時間15分後は、流動性を有しており、ゲル化していない。充填材Dは、約1時間30分後にゲル化した。
図23は、充填材Eの実験結果を示す。
図23に示すように、充填材Eの製造方法は、複数の材料を添加する順序の全てが、充填材Aの製造方法と異なる。具体的には、充填材Eの製造方法は、水に対し、セメント、炭酸ナトリウム、及びベントナイトの順に複数の材料を添加する。
充填材Eの1時間後のブリージング率は、38%である。充填材Eの3時間後のブリージング率は、44%である。
充填材Eは、1時間後は、流動性を有しており、ゲル化していない。充填材Eは、約1時間15分後にゲル化した。
図24は、充填材Fの実験結果を示す。
図24に示すように、充填材Fの製造方法は、水に対し、ベントナイト、セメント、及び炭酸ナトリウムの順に複数の材料を添加する。つまり、充填材Fの製造方法は、充填材Aの製造方法と同じである。充填材Aと充填材Fとは、添加されるベントナイトの膨潤力と、ベントナイトの量とが異なる。
充填材Fの1時間後のブリージング率は、1%である。充填材Fの3時間後のブリージング率は、1%である。
充填材Fは、45分後は、流動性を有しており、ゲル化していない。充填材Fは、約1時間後にゲル化した。
以上、図19〜図24を参照して説明したように、全ての実験結果において、充填材Fの方が、充填材A〜充填材Eよりもブリージング率が低い。従って、充填材Fは、ブリージング率を効果的に低減させることができる。また、充填材Fのゲル化時間は、充填材A〜充填材Eの各々のゲル化時間と比べて、同等又は短い。従って、充填材Fは、ゲル化性能を効果的に向上させ、より早期に強度を発現させることができる。
また、充填材Fを製造する際に使用するベントナイトの量は、充填材A〜充填材Eを製造する際に使用するベントナイトの量よりも少ない。本実施形態では、充填材Fを製造する際に使用するベントナイトの量は、充填材A〜充填材Eを製造する際に使用するベントナイトの量の半分以下である。従って、充填材Fは、充填材A〜充填材Eに比べ、低コストで製造することができる。また、充填材Fを使用して空所を埋め戻すことで、空所の埋め戻しにかかるコストを低減することができる。
従って、炭酸ナトリウムを添加して充填材A〜充填材Fを製造した場合でも、複数の材料を添加する順序を充填材Fのように構成する方が、ブリージング率を効果的に低減させることができる。従って、空所に充填材Fを供給して、空所を充填材Fで埋め戻すことで、空所をより良好に埋め戻すことができる。
また、複数の材料を添加する順序を充填材Fのように構成する方が、充填材Fのゲル化性能を効果的に向上させることができ、より迅速に充填材Fの強度を硬化強度に到達させることができる。その結果、空所に充填材Fを供給して、空所を充填材Fで埋め戻すことで、空所をより迅速に埋め戻すことができる。
また、充填材Fのように膨潤力が比較的大きいベントナイトを添加する方が、ベントナイトの添加量を減らすことができる。従って、充填材Fを地盤Vに形成された空所に供給し、空所を埋め戻すことで、空所の埋め戻しにかかるコストを低減することができる。
以上、図面(図1〜図23)を参照しながら本発明の実施形態について説明した。但し、本発明は、上記の実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の態様において実施することが可能である(例えば、(1)〜(6))。また、上記の実施形態に開示されている複数の構成要素を適宜組み合わせることによって、種々の発明の形成が可能である。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。図面は、理解しやすくするために、それぞれの構成要素を主体に模式的に示しており、図示された各構成要素の個数等は、図面作成の都合から実際とは異なる場合もある。また、上記の実施形態で示す各構成要素は一例であって、特に限定されるものではなく、本発明の効果から実質的に逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
(1)第2実施形態では、引抜装置200が引き抜く対象は、杭10である。しかし、本発明はこれに限定されない。引抜装置200が引き抜く対象は、地盤に埋まっている物体であればよい。引抜装置200が引き抜く対象は、例えば、地盤に埋まっている岩でもよい。その結果、引抜装置200は、物体を引き抜きながら、物体跡を充填材で埋め戻すことができる。
(2)第2実施形態では、吐出部6はケーシング11の先端部に設置される。しかし、本発明はこれに限定されない。吐出部6は、杭10の引き抜き時に、物体跡Yに対し充填材A(充填材F)を供給可能な位置に設置されればよい。吐出部6は、例えば、チャック爪13に設置されてもよい。この場合、チャック爪13が杭10の下端部を支持している状態で、吐出部6が充填材A(充填材F)を吐出する。従って、吐出部6は、杭10の真下から充填材Aを吐出する。従って、吐出部6は、物体跡Yに対し、充填材A(充填材F)をより精度よく充填することができる。
(3)第2実施形態の引抜装置200において、油圧ジャッキ16とロッド15との間に振動付与装置を介装してもよい。振動付与装置は、例えば、油圧ブレーカである。振動付与装置は、ロッド15と共にチャック爪13を振動させる。その結果、チャック爪13を退避位置から突出位置へスムーズに移動させることができる。
(4)第2実施形態の引抜装置200において、油圧ジャッキ16とロッド15との間に振動付与装置を介装し、さらに、振動付与装置とロッド15との間に弾性部材を介装してもよい。弾性部材は、例えば、コイルバネである。弾性部材は、ロッド15の延びる方向に沿って弾性変形する。その結果、ロッド15に掛かる負荷を、弾性部材が弾性変形して吸収することができる。その結果、ロッド15に過度な負荷がかかることを抑制することができる。
(5)第2実施形態〜第4実施形態において、硬化強度が互いに異なる2つの充填材を空所に供給し、空所を埋め戻したが、本発明はこれに限定されない。第2実施形態〜第4実施形態において、硬化強度が互いに異なる複数(3つ以上)の充填材を空所に供給し、空所を埋め戻してもよい。この場合、複数の充填材を1つずつ順番に空所に供給していき、空所に供給した充填材がゲル化した後に、ゲル化した充填材の上部に次の充填材を供給する作業を繰り返し行う。
(6)第2実施形態において、図5〜図15に示すように、第1周囲地盤V1が支持層であり、第2周囲地盤V2が堆積地盤であってもよい。
支持層は、杭10に作用する荷重を支持する地層である。杭10に作用する荷重は、建造物のような杭10が支持する物体の荷重を示す。従って、支持層は、建造物のような物体を支持できる程度の強度を有する。支持層には、杭10の先端が打ち込まれる。
堆積地盤は、支持層の上方に位置する。堆積地盤は、支持層と地表との間に位置する。
支持層である第1周囲地盤V1の強度は、堆積地盤である第2周囲地盤V2の強度よりも大きい。
第1充填材L1の硬化強度は、支持層である第1周囲地盤V1の強度に対応した大きさを有する。つまり、第1充填材L1の硬化強度と、支持層の強度との差が小さくなるように、第1充填材L1の硬化強度が設定される。また、第2充填材L2の硬化強度は、堆積地盤である第2周囲地盤V2の強度に対応した大きさを有する。つまり、第2充填材L2の硬化強度と、堆積地盤の強度との差が小さくなるように、第2充填材L2の硬化強度が設定される。第1充填材L1の硬化強度の方が、第2充填材L2の硬化強度よりも大きい。
引抜装置200は、地盤Vに埋まっている杭10を引き抜きながら、第1充填材L1を境界αまで供給する。そして、第1充填材L1がゲル化した後、引抜装置200は、杭10を引き抜きながら、第2充填材L2を地表まで供給する。
以上のように、引抜装置200が、地盤Vに埋まっている杭10を引き抜きながら、物体跡Yへ第1充填材L1と第2充填材L2とを供給することで、堆積地盤の復元性と、支持層の復元性との両方を向上させることが可能となる。詳細には、第1周囲地盤V1が位置する領域に第1充填材L1が供給されることで、支持層の復元性が向上する。また、第2周囲地盤V2が位置する領域に第2充填材L2が供給されることで、堆積地盤の復元性が向上する。その結果、地盤Vの復元性をより向上させることが可能となる。
本発明は、地盤に形成された空所の埋め戻し方法を提供するものであり、産業上の利用可能性を有する。
10 杭(物体)
A1、L1、M1、N1 第1充填材
A2、L2、M2、N2 第2充填材
A、B、C、D、E、F,L、M、N 充填材
V 地盤
W 穴
X 空隙
Y 物体跡
Z 空所

Claims (11)

  1. 地盤に形成された空所に、硬化強度が互いに異なる複数の充填材を供給し、
    前記空所に前記複数の充填材を積み重ねて配置し、
    前記複数の充填材は、第1充填材〜第N(Nは2以上の整数)充填材を含み、
    第n(nは、1以上N以下の各整数)充填材の硬化強度が、第n周囲地盤の強度に対応した大きさを有し、
    前記第n周囲地盤は、前記空所に供給された前記第n充填材の周囲に位置する地盤を示す、埋め戻し方法。
  2. 前記空所に前記第1充填材を供給する第1供給工程と、
    前記第1充填材がゲル化した後、前記第1充填材の上部に前記複数の充填材のうちの第2充填材を供給し、前記第1充填材上に前記第2充填材を配置する第2供給工程と
    を備える、請求項1に記載の埋め戻し方法。
  3. 前記第1充填材は、第1水と、第1ベントナイトと、第1セメントとを含み、
    前記第2充填材は、第2水と、第2ベントナイトと、第2セメントとを含み、
    前記第1充填材の重量に対する前記第1セメントの重量%と、前記第2充填材の重量に対する前記第2セメントの重量%とが互いに異なる、請求項2に記載の埋め戻し方法。
  4. 第1水と、第1ベントナイトと、第1セメントと、第1炭酸ナトリウムとを混合して前記第1充填材を製造する第1製造工程と、
    第2水と、第2ベントナイトと、第2セメントと、第2炭酸ナトリウムとを混合して前記第2充填材を製造する第2製造工程と
    をさらに備え、
    前記第1充填材の重量に対する前記第1セメントの重量%と、前記第2充填材の重量に対する前記第2セメントの重量%とが互いに異なる、請求項2に記載の埋め戻し方法。
  5. 前記第1製造工程は、
    前記第1水と、前記第1ベントナイトとを混合し、前記第1水と前記第1ベントナイトとが混合した第1混合物を生成する工程と、
    前記第1混合物と前記第1セメントとを混合し、前記第1混合物と前記第1セメントとが混合した第2混合物を生成する工程と、
    前記第2混合物と前記第1炭酸ナトリウムとを混合する工程と
    を含む、請求項4に記載の埋め戻し方法。
  6. 前記第2製造工程は、
    前記第2水と、前記第2ベントナイトとを混合し、前記第2水と前記第2ベントナイトとが混合した第3混合物を生成する工程と、
    前記第3混合物と前記第2セメントとを混合し、前記第3混合物と前記第2セメントとが混合した第4混合物を生成する工程と、
    前記第4混合物と前記第2炭酸ナトリウムとを混合する工程と
    を含む、請求項4又は請求項5に記載の埋め戻し方法。
  7. 前記空所は、前記地盤に形成された穴を示し、
    前記穴に前記複数の充填材を供給し、前記穴を埋め戻す、請求項1〜請求項6のいずれか一項に記載の埋め戻し方法。
  8. 前記空所は、前記地盤に形成された空隙を示し、
    前記空隙に前記複数の充填材を供給し、前記空隙を埋め戻す、請求項1〜請求項6のいずれか一項に記載の埋め戻し方法。
  9. 前記空所は、物体の埋まっていた場所である物体跡を示し、
    前記地盤に埋まっている前記物体を引き抜きながら、前記物体跡に前記複数の充填材を供給し、前記物体跡を埋め戻す、請求項1〜請求項6のいずれか一項に記載の埋め戻し方法。
  10. 前記第n周囲地盤は、第1周囲地盤と、第2周囲地盤とで構成され、
    前記第1周囲地盤は、支持層であり、
    前記第2周囲地盤は、前記支持層の上方に位置する堆積地盤であり、
    前記第1充填材の硬化強度は、前記支持層の強度に対応した大きさを有し、
    前記複数の充填材のうち第2充填材の硬化強度は、前記堆積地盤の強度に対応した大きさを有する、請求項9に記載の埋め戻し方法。
  11. 前記第1ベントナイトと前記第2ベントナイトとの各々の膨潤力が15以上25以下である、請求項3〜請求項6のいずれか一項に記載の埋め戻し方法。
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