JP2018204042A - 銀コート銅粉とその製造方法、および導電性ペースト - Google Patents

銀コート銅粉とその製造方法、および導電性ペースト Download PDF

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尚樹 山岡
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Abstract

【課題】湿式製造方法を用いて、微細化による焼結性と高結晶性による耐酸化性を兼ね備えた銀コート銅粉を提供する。【解決手段】銅粒子表面に銀が被覆された銀コート銅粉であって、走査型電子顕微鏡(SEM)により擬八面体構造を有することが観察され、対角線長さ(L)が0.1μm〜2μmであり、対角線長さ(L)とScherrer法により求められる銅の結晶子径(R)との比(R/L)が0.2〜0.5の範囲のものを全体の60%以上含む銀コート銅粉である。この銀コート銅粉は、銅塩をアルカリでpH12〜14の範囲として、さらに錯化剤を添加して水酸化銅と銅の錯イオンを共存したスラリーとする工程(A)と、このスラリーに還元剤を1〜2当量添加して亜酸化銅(Cu2O)を析出させる工程(B)と、さらに1当量以上の還元剤を追加して亜酸化銅を銅粒子に還元させる工程(C)と、前記銅粒子の表面に銀を被覆する工程(D)とを含む湿式法により製造される。【選択図】図2

Description

本発明は、銀コート銅粉とその製造方法、および導電性ペーストに関し、より詳しくは、導電性ペースト等の材料として好適に用いることができる、焼結性と耐酸化性とを兼ね備えた微細で高結晶な銀コート銅粉とその製造方法、および導電性ペーストに関する。
電子機器における配線層や電極等を形成するために、樹脂型ペーストや焼成型ペーストのような、銀粉や銅粉等の金属フィラーを使用した導電性ペーストが多用されている。銀粉や銅粉の金属フィラーを使用したペーストは、各種基材上に塗布又は印刷され、加熱硬化あるいは加熱焼成の処理を受けて、配線層や電極等となる導電膜を形成する。
樹脂型導電性ペーストは、金属フィラーと、樹脂、硬化剤、溶剤等からなり、導電体回路パターン又は端子の上に印刷され、100℃〜200℃で加熱硬化されて導電膜となり、配線や電極を形成する。樹脂型導電性ペーストでは、熱によって熱硬化型樹脂が硬化収縮するために金属フィラーが圧着され相互に接触することで金属フィラー同士が重なり、その結果、電気的に接続した電流パスが形成される。さらに、金属粉は一般的に粒径が微細になるほど焼結性が向上するので、粒径がより小さい金属フィラーを用いると、焼結の効果も加わり低抵抗となる。この樹脂型導電性ペーストは、200℃以下の硬化温度で処理されることから、プリント配線板等の熱に弱い材料を用いる基板に使用されている。
また、焼成型導電性ペーストは、金属フィラーと、ガラス、溶剤等からなり、導電体回路パターン又は端子の上に印刷され、600℃〜800℃の高温に加熱焼成されて導電膜となり、配線や電極を形成する。焼成型導電性ペーストでは、高温で処理され、金属フィラーが焼結して導通性が確保される。焼成型導電性ペーストは、このように高い焼成温度で処理されるため、樹脂材料を使用するようなプリント配線基板には使用できないが、高温処理で金属フィラーが焼結することから低抵抗を実現できる。そのため、焼成型導電性ペーストは、積層セラミックコンデンサの外部電極等に使用されている。
さて、これらの樹脂型導電性ペーストや焼成型導電性ペーストに使用されている金属フィラーとしては、従来、銀粉が多用されてきたが、低コスト化への要請から、近年では銀粉よりも安価な銅粉を使用する傾向が強まっている。
銅粉を用いた導電性ペーストは、高温の酸化性雰囲気では、金属銅が酸化するため銅粒子の表面に銀を被覆した銀コート銅粉への代替が活発に検討されている。
また、原料となる銅粒子の製造方法としては、銅イオンを含有する電解液を電気分解して陰極上に銅粒子を析出させる電解法や、銅原料を熔解しその熔湯を液滴化して急冷、凝固させることで銅粒子を生成するアトマイズ法、溶液中で還元剤を添加して銅粒子を生成する湿式法等が知られている。これらの製造方法は、生産性が高く製造コストも安価であるため、工業的生産法として採用されている。
電解法で得られる銅粒子は、高純度なものになるという特長があるが、その電解銅粒子の多くは樹枝状の形状で析出し、しかも粒径が10μm以上と粗大なものになりやすく、さらに粒度分布が広く導電性ペーストで特に低抵抗が求められる配線用途には適していない。
また、アトマイズ法は、例えば特許文献1に示されるように、金属を高温で熔解した熔湯の流れにジェット流体を吹き付けて微粉末化する方法であるが、金属を熔解するときに不純物を含有しやすく、また噴霧するときに酸化されやすいこと、さらに1μm以下の銅微粒子を作製できないといった問題がある。上述したように、アトマイズ法、電解法で得られた銅粒子は、粒径が2μm以上で焼結性が劣るので低抵抗になりにくいこと、多結晶で粒界を持つため耐酸化性に劣ることなどの欠点があり、導電性ペーストとして使用分野が限定されている。
これに対して、湿式法は、溶液中の銅イオン等を還元剤により還元析出させる方法である。具体的には、例えば特許文献2に示されるように、銅塩を含む溶液中にアルカリ剤を添加し反応させて水酸化銅を析出させ、次いでブドウ糖のような還元剤を添加して亜酸化銅まで還元させ、さらにヒドラジンのような二次還元剤を添加して金属銅にまで還元させて銅粉を得る。このような湿式法では、サブミクロンの非常に微細な球状の銅微粒子を作製できるという特長があるが、多結晶で粒界を持つため耐酸化性が劣り、同じく導電性ペーストとして使用分野が限定されている。
一方で、特許文献3、4には、一定の結晶方位を持つ単結晶銅粒子を得る方法が提案されているが、主な粒径は2〜5μm程度と硬化温度100〜200℃の樹脂型導電性ペーストでは低抵抗化を満足できていない。また低抵抗とするために硬化温度を200℃以上とすると、耐酸化性が不十分となる。
この特許文献3には、正八角錐型の単結晶となった銅粒子を製造するために、銅塩と銅に対して1〜5倍のモル比の酒石酸と水酸化アルカリとを含む溶液に還元剤としてホルムアルデヒドを1分間以内に加えることが記載されている。
特許文献3の製造方法は、酒石酸塩などキレート剤が銅に対して1〜5倍のモル比で必要とされるため薬液コストが高くなり、同時に廃液処理のコストも高くなるため、製造コストが高くなるという問題もある。さらに還元剤であるホルムアルデヒドを1分以内に加えて還元するとの条件もあり、工業的に大量生産するには不向きである。一方、特許文献4により得られる銅粒子は高結晶ではあるが板状であり、比表面積が高くなって酸化しやすく、また配線エッジが凸凹となることから導電膜の用途には不向きである。
一般に、導電性ペーストをIC基板やプリント基板等に利用する際には、微細なパターンを形成するために、例えば、熱重量(TG)分析で大気中200℃の酸化増量1質量%以下という耐酸化性に優れ、微細で分散性の良い金属フィラーが要求される。また基板耐熱性などから、低温で樹脂硬化させて収縮させた際の接触抵抗が低くなり、またフィラーを大気中で焼成すると、例えば、大気中で焼成した導電ペーストの抵抗率が500μΩ・cm以下という低抵抗になることが求められる。しかしながら、金属の粒子、特に銅粒子の場合には顕著に、粒径が微細になるほど酸化が進みやすくなる傾向があるため、微細であり、しかも耐酸化性に優れた銅粒子を得る方法が求められている。
そのため特許文献5には、気相反応によって単結晶の銅微粒子を得る方法が提案されているが、得られる銅粒子は、走査型電子顕微鏡(SEM)を用いて観察すると、面取りされた多面体の単結晶で、しかも粉末粒子は単結晶であるために、表面が滑らかで欠陥がなく耐酸化性に優れている。しかしながら、気相反応による銅粉の製造では、塩化第一銅を還元性ガスと700℃以上の高温で反応させて単結晶銅粒子を得るため、装置の機構が複雑となって製造コストがかかり、さらに得られた銅粒子が再溶融して連結するなど収率が悪いという問題がある。
このようなことから、耐酸化性に優れた微細な銅粒子を、工業的に安価に製造し、さらに得られた銅粒子を用いて、配線の細線化に適した導電性ペーストに有用な銀コート銅粉を効率的に製造するのに適した方法が求められている。
特許第4342746号公報 特許第4406738号公報 特公平7−115992号公報 特開2014−58713号公報 特公平6−76609号公報
本発明の目的は、上述した従来技術の問題点に鑑み、導電性ペースト等の材料として好適に用いることができる、焼結性と耐酸化性とを兼ね備えた微細で高結晶な銅粒子の表面に銀を被覆した銀コート銅粉とその製造方法、それを用いた導電性ペーストを提供することにある。
本発明者らは、上述した課題を解決するために鋭意検討を重ねた結果、特定のpH領域で、銅イオンと水酸化銅の共存下で1段目の還元を行い亜酸化銅とし、次いで2段目の還元で特定量の還元剤により亜酸化銅を銅に還元することより、微細、かつ結晶性の高い銅粒子を比較的安価に得ることができ、この銅粒子の表面に銀を被覆することで、所望とする銀コート銅粉を得ることができることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の第1の発明によれば、銅粒子表面に銀が被覆された銀コート銅粉であって、
走査型電子顕微鏡(SEM)により擬八面体構造を有することが観察され、対角線長さ(L)が0.1μm〜2μmであり、対角線長さ(L)とScherrer法により求められる銅の結晶子径(R)との比(R/L)が0.2〜0.5の範囲のものを全体の60%以上含むことを特徴とする銀コート銅粉が提供される。
また、本発明の第2の発明によれば、第1の発明において、前記擬八面体構造を構成する銅の結晶粒数が、5〜130個であることを特徴とする銀コート銅粉が提供される。
また、本発明の第3の発明によれば、第1または2の発明において、銀の被覆量が、銀コート銅粉全体の質量100%に対して1質量%以上40質量%以下であることを特徴とする銀コート銅粉が提供される。
また、本発明の第4の発明によれば、第1〜3のいずれかの発明において、銅塩の水溶液をアルカリでpH12〜14の範囲として、さらに錯化剤を添加して水酸化銅と銅の錯イオンを共存したスラリーとする工程(A)と、
前記スラリーに還元剤を1〜2当量添加して、亜酸化銅(CuO)を析出させる工程(B)と、
前記亜酸化銅(CuO)が析出したスラリーに1当量以上の還元剤を追加して、亜酸化銅を銅粒子に還元させる工程(C)と、
前記銅粒子の表面に銀を被覆する工程(D)と、
を含むことを特徴とする銀コート銅粉の製造方法が提供される。
また、本発明の第5の発明によれば、第4の発明において、前記錯化剤が、PEI、PVA、PVPから選ばれる平均分子量500〜50,000の合成樹脂であることを特徴とする銀コート銅粉の製造方法が提供される。
また、本発明の第6の発明によれば、第4の発明において、前記錯化剤は、銅塩中の銅に対して0.5質量%〜50質量%添加されることを特徴とする銀コート銅粉の製造方法が提供される。
さらに、本発明の第7の発明によれば、第4の発明において、前記還元剤の量は、工程(B)と工程(C)の合計量として、3当量以上であることを特徴とする銀コート銅粉の製造方法が提供される。
さらに、本発明の第8の発明によれば、第4〜7のいずれかの発明において、前記還元剤は、銅と錯体を形成することを特徴とする銀コート銅粉の製造方法が提供される。
さらに、本発明の第9の発明によれば、第4〜8のいずれかの発明において、前記工程(D)において、前記工程(C)で生成された前記銅粒子を含むスラリーをろ過し、銀塩水溶液中に得られた銅粒子を分散させる、
または、前記工程(C)で生成された前記銅粒子を含むスラリーに銀塩水溶液を添加する、ことを特徴とする銀コート銅粉の製造方法が提供される。
さらに、本発明の第10の発明によれば、第9の発明において、前記工程(D)において、前記銀塩溶液中の銀塩として、硝酸銀、酸化銀、炭酸銀、硫酸銀、及び酢酸銀から選択される少なくとも1種を用いることを特徴とする銀コート銅粉の製造方法が提供される。
一方、本発明の第11の発明によれば第1〜3の発明のいずれかの銀コート銅粉に、樹脂と溶媒とが混練されてなる導電性ペーストが提供される。
本発明に係る銀コート銅粉は、擬八面体構造を有し、微細で焼結性が良く、結晶性が高く耐酸化性が良好なため、配線材料など導電性ペースト等の金属フィラーとして好適に用いることができる。また本発明に係る銀コート銅粉は、製造コストが高くなる気相反応によらず、湿式法によるために比較的安価な原料、簡易な工程が採用されるため、工業的に低コストで製造することができる。
本発明に係る擬八面体構造の銅粒子及び銀コート銅粉の模式図である。(a)は、八面体の形状で、(b)はその頂点の一部が面取りされた形状の銅粒子及び銀コート銅粉を示し、また(c)は、(a)の擬八面体の形状をした銅粒子及び銀コート銅粉の断面を示している。 本発明により銀コート銅粉を製造する工程を示すフロー図である。
以下、本発明の具体的な実施形態について詳細に説明するが、本発明は、以下の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を損なわない範囲で種々の変更が可能である。
1.銀コート銅粉
本発明に係る銀コート銅粉は、表面に銀が被覆(コート)された銅粒子により構成される銀コート銅粉であって、擬八面体構造を有し、その対角線長さ(L)が0.1μm〜2μmであり、その銅の結晶子径(R)と対角線長さ(L)との比(R/L)が0.2〜0.5の範囲となる。
本発明において、擬八面体構造とは、八面体の形状もしくは、その頂点の一部が面取りされた形状を称するものである。これらの形状を有した銅粒子は、その表面は滑らかな面である。本発明に係る銀コート銅粉は、走査型電子顕微鏡(SEM)にて観察した時に、視野中にこの擬八面体構造を有する銀コート銅粉が全銀コート銅粉個数の60%以上の数を占めているのが好ましい。この個数は、70%以上を占めるのがより好ましく、80%以上がさらに好ましい。全銀コート銅粉個数の60%以上が擬八面体構造を有した銀コート銅粉であれば、後述するように高い焼結性と高い耐酸化性を十分に発揮することができる。本発明に係る銀コート銅粉の全銀コート銅粉個数に対する上限値は、限定されることはなく、全銀コート銅粉が本発明に係る銀コート銅粉(つまり100%)であってもよい。
本発明に係る銀コート銅粉の粒径は、銀コート銅粉が擬八面体の形状を有しており、図1に示すように四角錐の頂点間の長さとなる対角線長さ(L)を指標とする。なお、図1(b)のように四角錐の頂点が面取りされている場合には、面取りにより形成された面までの長さをもって対角線長さ(L)とする。
この対角線長さ(L)は、0.1μm〜2μmであり、0.2μm〜1.5μmが好ましく、0.2μm〜1μmがより好ましい。対角線長さ(L)が0.1μm未満では比表面積が急激に増加して、結晶性を高めても酸化を防ぐことが難しい。一方、2μmより大きい場合は、焼結性が悪化するため、焼成温度を200℃以上とすると、大気中で酸化して低抵抗になりにくく、狭い配線幅で高精度の配線を形成することが困難になることがある。なお対角線長さ(L)は、SEMで観察し、その観察像を画像処理して求めることができる。
本発明に係る銀コート銅粉では、銅粒子表面に被覆された銀被覆量が、銀被覆した当該銀コート銅粉全体の質量100%に対して、1質量%以上40質量%以下であることが好ましく、5質量%以上20質量%以下であることがより好ましい。銀被覆量が1質量%未満であると、銀による被覆が不十分となる可能性があり、酸化しやすいものとなり、また配線材料としたときに電気抵抗が高くなることがある。一方で、銀被覆量が40質量%を超えると、それ以上に銀被覆量を増やしても電気抵抗の低下効果が見込めないだけでなく、コストが高くなるため、好ましくない。
本発明に係る銀コート銅粉は、単結晶ではなく、数個〜数十個の結晶粒からなる多結晶体である。ただ銅の結晶粒数が少ないため粒界酸化・腐食が起こりにくく、さらに擬八面体構造でその表面が滑らかであるため耐酸化性が高い。
図1(c)は、図1(a)の擬八面体の形状をした本発明における銀コート銅粉の断面で、複数の結晶粒からなる多結晶体を示している。上記対角線長さ(L)と各結晶粒の大きさの指標となる銅の結晶子径(R)との関係は図1(c)の通りとなり、1つの擬八面体粒子の中の銅の結晶粒数は、銅の結晶子径(R)と擬八面体の対角線長さ(L)の数値から以下のように計算できる。銅の結晶粒数は擬八面体粒子体積を銅の結晶子径粒子体積で割ったものであり、(L/R)の関係で決まり、すなわち(R/L)の逆数の3乗となる。
具体的には、例えば(R/L)=0.2のとき、銅の結晶粒数が125個、また(R/L)=0.5のとき、銅の結晶粒数が8個となる。したがって、本発明では、銅の結晶粒数が5〜130個のものが好ましく、5〜100個のものがより好ましい。
なお、銀コート銅粉の対角線長さ(L)が0.5μmの時に、上記当該銀コート銅粉全体の質量100%に対して1質量%以上40質量%の銀被覆量を銅粒子表面の銀被覆厚さに換算すると、0.001μm〜0.03μm程度に相当し、対角線長さ(L)に対して十分小さい。従って、銀コート銅粉の対角線長さ(L)を用いて、銅の結晶子径から銅の結晶粒数を見積もっても、誤差は十分に小さい。
このように比(R/L)は、銀コート銅粉を構成する銅の結晶粒数を表す指標であり、R/Lが0.2未満、すなわち銅の結晶子径が相対的に小さくなると、銅の結晶粒数が増大して多結晶による粒界酸化・腐食が進みやすく、耐酸化性が悪化する。また、R/Lが0.5より大きくなれば単結晶に近づくことを意味し(単結晶ではR/Lが1)、耐酸化性は良好であるが焼結性が悪化するため、電気的に接続した電流パスが形成されにくく低抵抗になりにくい。電流パスを増大させるために焼成温度を高め、例えば焼成温度を200℃以上とすると、耐酸化性が高いとはいえ酸化の影響が出始めるので、いずれにしても低抵抗になりにくい。
ここで、銅の結晶子径は、X線回折測定装置(XRD)を用い、Scherrer法等により求めることができる。本発明では、擬八面体粒子の中の銅の結晶粒数が、10〜30個となるのが好ましく、これは、R/L=0.3〜0.5となる。
2.銀コート銅粉の湿式法による製造方法
本発明に係る銀コート銅粉の湿式法による製造方法は、銅塩(銅イオン)を含む溶液にアルカリを添加してpH12〜14の範囲とし、さらに錯化剤を添加して水酸化銅と銅錯イオンを共存させてスラリーとする工程(A)、このスラリーに還元剤を1〜2当量添加して亜酸化銅(CuO)を生成させる工程(B)、次いで、さらに1当量以上の還元剤を追加して亜酸化銅を銅粒子に還元させる工程(C)、前記銅粒子の表面に銀を被覆する工程(D)を含んでいる。
以下、図2に示す通り、各工程(A〜D)の具体的な方法を以下に記述する。
(1)工程(A)
工程(A)では、銅塩(銅イオン)を含む溶液にアルカリを添加してpH12〜14の範囲とし、さらに錯化剤を添加することで、溶液中に水酸化銅と銅の錯イオンが共存したスラリーとする。
銅塩としては、硫酸銅、塩化銅、炭酸銅、酢酸銅、リン酸銅など、水溶液として溶解すればいずれの塩でもよく、また1種類単独でも複数を用いてもよい。好ましくは銅粒子に陰イオン元素が混入せず不純物が少なく、排水処理費も含めて安価であるという観点から、硫酸銅、塩化銅、炭酸銅が好適である。さらには、導電性ペーストの使われる電子部品の信頼性などを考慮すれば、硫酸銅と炭酸銅がより好ましい。これらの銅塩を溶解して溶液とするが、用いる溶媒は不純物の混入を防ぐために純水とするのがより好ましい。
溶液中の銅濃度であるが、一旦は均一な溶液となり、過飽和にならない程度に溶解している溶液をpH調整すればよく、特に限定されるものではない。ただ、工業的に生産性が高く、安定して製造できるという点で、銅濃度は5g/L〜250g/Lの範囲であることが好ましい。銅塩溶液中において銅濃度が5g/L未満であると、生産性を高めることができず、また排水量が増大してコストが高くなる。一方で、銅の濃度が250g/Lを越えると、銅粒子生成過程で粒子同士の連結が生じやすくなり、単一分散の粒子が得られにくい。
本発明においては、銅塩を含む溶液にアルカリを添加してpHを12〜14に調整するが、用いるアルカリの種類は、特に制限されず、例えばLiOH、KOH、NaOH、Ca(OH)および、その弱酸の塩などが使用できる。さらに好適なものには、中和で生じる沈殿塩を還元以後に分離する必要がないKOH、NaOH、LiOHが挙げられる。
pHを12〜14の範囲とすることで、銅の大部分を水酸化銅の形態(スラリー)で存在させることができる。pHを12未満とすると、水酸化銅の存在比率が低くなり、還元後の銅粒子の形状が高結晶性の擬八面体構造となりにくくなる。
本発明において、銅は、アルカリによるpH調整後のスラリーに、銅錯イオンと水酸化銅が共存した形態で存在する。イオン形態の銅濃度を調整するために、錯化剤を添加することもできる。
錯化剤の好ましい例として、水酸基、カルボキシル基、非共有電子対を持つN、S原子を1つ以上同一分子中に持つ化合物があり、代表的なものとして、アンモニア、チオール類、カルボン酸類、酒石酸、アミノ酸、エチレンジアミン、EDTA(エチレンジアミン四酢酸塩)があり、またPVA(ポリビニルアルコール)樹脂、PEI(ポリエチレンイミン)樹脂、PVP(ポリビニルピロリドン)樹脂などの有機合成樹脂のうち水溶性のものを使用できる。
水溶性の有機合成樹脂としては、上記の他にもポリアクリル酸系ポリマー、ポリアクリルアミド(PAM)、ポリエチレンオキシド(PEO)が挙げられ、半合成のカルボキシメチルセルロース(CMC)、メチルセルロース(MC)等のセルロース誘導体なども使用できる場合がある。
本発明において好ましいのは、錯化・分散作用に優れるだけでなく、入手や取り扱いが容易で低コストであるなどの面から、PVA(ポリビニルアルコール)樹脂、PEI(ポリエチレンイミン)樹脂、PVP(ポリビニルピロリドン)樹脂などである。
これら有機合成樹脂に存在する水酸基、カルボキシル基、非共有電子対を持つN、O原子が銅金属に配位して錯化作用を与え、長鎖部分が分散作用に関与する。
例えばPEI(ポリエチレンイミン)は、活性のカチオン性をもつ水溶性ポリマーであり、繰り返し単位のエチレンイミンが有する非共有電子対のNが、銅塩の銅へ配位して銅錯イオンを形成させる。また、PVA(ポリビニルアルコール)は親水性が非常に強い水溶性ポリマーであるから、同様に、繰り返し単位が有する水酸基のO原子の不対電子が、銅塩の銅へ配位して銅錯イオンを形成させる。また、PVP(ポリビニルピロリドン)は、非イオン性の水溶性ポリマーであるから、同様なメカニズムが予想されるが、繰り返し単位であるビニル‐ピロリドンがN原子とO原子の不対電子を有するため、より複雑な配位に関与するものと考えられる。
有機合成樹脂を用いる場合、その平均分子量は、500〜50,000が好ましい。PVA樹脂であれば1,000〜40,000、PEI樹脂であれば500〜20,000、またPVP樹脂であれば2,000〜50,000である。
有機合成樹脂の平均分子量が小さすぎると、錯化作用は十分であるが、分散効果が得られにくい。また付着力が強すぎて擬八面体表面を被覆して電気抵抗が高くなる。さらに分解しやすく反応後のろ液は、排水処理しにくくなりコスト高となる。一方、平均分子量が大きすぎると水への溶解性が低くなり、たとえ溶解しても水中で分子が凝縮した構造であるため分散効果が得られにくい。また水溶液粘度も高くなり、析出した擬八面体粒子の濾別・濾過が困難となり生産性が低下する。
従来技術の中には、ゼラチンを用いるものがある。しかし、これは特異な還元剤、錯化剤、分散剤であって、その生体高分子としての特徴から、平均分子量が10万程度で大きな電荷をもち、可溶でもあって保護コロイドとなり、水中での分子構造が本発明で用いる有機合成樹脂とは異なっている。PVAのような繰り返し構造をもち、電荷ではなく誘電率が大きく水に可溶となる合成樹脂とは異なる機能を有するものである。保護コロイドは、微粒子を分散させるための担体であり、分散剤としてPVAと同様に機能するが、分子量と電荷の面では、アミノ酸の重合したポリペプチド、すなわちアミノ基とカルボキシル基を同一分子にもつので、水中ではほとんどがイオン化している。銅に対してはイオン結合的で吸着力が高く洗浄しにくいため、200℃程度の焼成では電気抵抗は高くなる。
一方、本発明で用いるPVA等は、水和し誘電体化しているだけで還元反応(速度)にはほとんど寄与していない。しかし、成長反応には影響し、成長後は水洗浄で除去出来て、電気抵抗に影響することはほとんどないという長所がある。
本発明において、高結晶性の擬八面体構造の銅粒子を得るために、後述する還元剤の量とともに、工程(A)での水酸化銅と銅錯イオンの存在比率を適切な範囲内とする。
この水酸化銅と銅錯イオンの存在比率は、錯化剤の添加量を銅塩中の銅に対して0.5質量%〜50質量%とするのが好ましい。0.5質量%〜30質量%とするのがより好ましく、1質量%〜10質量%とするのがさらに好ましい。錯化剤の添加量が銅塩中の銅に対して0.5質量%未満であるか、50質量%を超えると、高結晶性の擬八面体構造の銅粒子が生成されにくくなり、球状の銅粒子が主として生成されることがある。錯化剤の必要量は、銅塩中の銅に対して0.5質量%〜50質量%であり、製造コストに与える影響は小さい。
(2)工程(B)
工程(B)は、工程(A)にて作製されたスラリーに、還元剤を1〜2当量添加して亜酸化銅(CuO)を生成させる工程である。
工程(B)で用いる還元剤は、ヒドラジン、硫酸ヒドラジン、リン酸ヒドラジン等ヒドラジン及びその誘導体、アスコルビン酸及びその酸誘導体、ホルマリン、ブドウ糖、多糖類から選ばれる1種類以上とすればよい。これら還元剤は、pH12〜14の範囲で銅の錯イオンおよび水酸化物を亜酸化銅まで還元する還元力を有し、かつ微粉で結晶性の擬八面体構造を有する亜酸化銅を得ることができる。
また、還元剤の添加量は、1〜2当量とするのが好ましい。1当量未満では還元が極めて遅いので実用的でなく、2当量より多くの還元剤を添加すると、急激に亜酸化銅や銅粒子まで還元されるため、酸化されやすい0.1μm以下の超微粉が生成する。さらに工程(C)で還元剤を追加しても、目的の粒度まで成長させることができない。なお1当量は、化学量論的に銅塩中の銅を全量還元するのに必要な量を意味する。
工程(B)の還元条件として、温度、撹拌速度、発泡の抑制を適宜決定することができるが、液温20〜80℃、撹拌速度100rpm〜500rpmとするのが好ましい。さらに発泡抑制剤など、必要に応じて界面活性剤を添加することで、生産性、再現安定性ともに優れた還元が行われる。
前述した工程(A)の中和反応で、銅イオンは銅水酸化物となる。この段階では非晶質(微細)であったものが、工程(B)で還元されて酸化物となる段階で擬八面体構造を形成する。亜酸化銅が結晶性の擬八面体構造を形成する理由として、PVAなどの有機合成樹脂が分散剤として存在し、かつ銅水酸化物が、ゆっくりと還元されて亜酸化銅となることが重要と考えられる。錯化作用のある還元剤でCuイオンを安定化させ、銅水酸化物と共存させることで、存在量が減った銅水酸化物からは銅酸化物への還元速度が低下すると考えられる。還元速度が遅くなれば亜酸化銅は結晶性となり、八面体構造に近づく。
(3)工程(C)
工程(C)は、工程(B)で亜酸化銅まで還元されたスラリーに還元剤を添加して銅粒子を生成させる工程である。工程(C)で使用できる還元剤は、工程(B)と同一で、ヒドラジン、硫酸ヒドラジン、リン酸ヒドラジン等ヒドラジン及びその誘導体、アスコルビン酸、アスコルビン酸誘導体、ホルマリン、ブドウ糖、多糖類から選ばれる1種類以上とすればよい。
還元剤の添加量は1当量以上とするのが好ましい。また工程(B)と工程(C)の還元剤の合計添加量は、3当量以上、より好ましくは4当量以上とすれば、還元時間の短縮、還元率(亜酸化銅から銅粒子の回収率)を向上させることができる。工程(B)と工程(C)の還元剤の合計添加量の上限は、特に限定されないが、7当量を超えても還元時間をさらに短縮する効果はなく、薬液コストが増大するので好ましくない。なお、後述する工程(D)の銀被覆処理で、この還元剤を銀被覆処理にも利用する場合には、銀被覆に必要な還元剤量も考慮してその添加量を決めればよい。
工程(B)で水酸化銅が擬八面体構造の亜酸化銅となり、工程(C)で高結晶化する理由は明確ではないが、前記還元剤が錯化剤としても働くことから、錯化剤および還元剤と銅とが、何らかの錯形成により、その錯体の有する八面体構造由来の銅粒子となるものと考えられる。工程(C)では一旦擬八面体構造の亜酸化銅が、還元剤の錯化作用で溶解して錯イオンとなり、還元されてCuとなると考えた場合、局所的に溶解と還元の速度を制御するためには、還元剤の構造や還元力が重要であり、選ばれた還元剤であれば元の擬八面体構造を引き継ぐことが可能となるであろう。
また、工程(C)の還元条件として、温度、撹拌速度、発泡の抑制を適宜変更することができ、工程(B)と同様、液温20〜80℃、撹拌速度100rpm〜500rpmとするのが好ましい。さらに、発泡抑制剤など、必要に応じて界面活性剤を添加することで、生産性、再現安定性ともに優れた還元が行われる。
工程(C)により生成された銅粒子は、ろ過、洗浄、および乾燥の処理を行い、表面に付着した水分が除去してもよい。洗浄は公知の方法を用いればよく、例えば洗浄液には純水、エタノール等のアルコール類、またはそれらの混合物等を用いることができる。また洗浄温度も特に限定されないが、5〜50℃が好ましく、10〜40℃がより好ましい。洗浄は例えば不純物濃度が所望の範囲内になるまで繰り返し、最終的にろ過して銅粉とする。乾燥方法も特に限定されることはなく、オーブン、スプレードライヤー、真空乾燥など公知の方法を用いればよい。
(4)工程(D)
工程(D)は、工程(C)で得られた銅粒子に銀を被覆(コート)する工程である。具体的には、例えば銀塩水溶液を用いた還元型無電解めっき法や置換型無電解めっき法等を用いて、その表面に銀を被覆する。銅粒子の表面に銀を被覆させる方法として、無電解めっき法に限定されず、その他の公知の方法により行うことができる。なお、無電解めっき法によれば、比較的低コストでかつ生産性よく被覆処理を施すことができ、また、銅粒子表面の酸化が抑えられるとともに、このようにして得られる銀コート銅粉を用いて導電膜を形成したときに導電性を高めることができる。
置換型無電解めっき法を用いる場合や、銅粒子の生成に用いた消泡剤や錯化剤等が銀コート処理を阻害する場合には、生成した銅粒子を含む銅粒子スラリーを濾過した後、洗浄して銅粒子の水スラリーとし、この銅粒子の水スラリーに銀塩水溶液等を添加して銀塩水溶液中に銅粒子を分散させるか、または、濾過した後、固液分離して、銅粒子を銀コート処理に用いる銀塩水溶液等に添加して銀塩水溶液中に銅粒子を分散させるのが好ましい。濾過、洗浄、および固液分離の方法は特に限定されることはなく、公知の手法を用いることができる。
また、還元型無電解めっき法に基づいて銀コート処理を行う場合には、銅粒子の生成に用いた還元剤を銀コート処理の還元剤としても用いる場合には、上記方法の濾過以降の処理は行わず、反応液中で生成した銅粒子を含む銅粒子スラリーに直接銀塩水溶液等を添加してもよい。また、生成した銅粒子を含む銅粒子スラリーを濾過した後、洗浄して銅粒子の水スラリーとし、この銅粒子の水スラリーに銀塩水溶液等を添加して銀塩水溶液中に銅粒子を分散させるか、または、濾過した後、固液分離して、銅粒子を銀コート処理に用いる銀塩水溶液等に添加して銀塩水溶液中に銅粒子を分散させ、必要に応じて還元剤を添加してもよい。
具体的に、還元剤としては、銀の錯イオンは還元できるが銅の錯イオンは還元できない、比較的還元力の弱い還元剤を用いることが好ましく、例えば、炭水化物類、多価カルボン酸及びその塩、アルデヒド類等が挙げられる。もちろん還元剤を銀塩水溶液に添加せず、反応液に残留した還元剤を利用してもよい。より具体的に、銀塩水溶液に追加する場合の還元剤としては、アスコルビン酸、ぶどう糖(グルコース)、乳酸、シュウ酸、酒石酸、リンゴ酸、マロン酸、グリコール酸、酒石酸ナトリウムカリウム、ホルマリン等を用いることができる。
また、置換型無電解めっき法に基づいて銀コート処理を行う場合には、その銀塩溶液としては、銀塩と、錯化剤と、伝導塩とを主要成分とするものを用いることができる。また、必要に応じて、pH調整剤、界面活性剤等の分散剤、光沢剤、結晶調整剤、沈殿防止剤、安定剤等の添加剤を添加することができる。なお、これらの添加剤は、還元剤型無電解めっき法による処理において使用する銀塩溶液にも添加することができる。
具体的に、錯化剤としては、銀イオンと錯体を形成させるものであり、例えば、アンモニア、クエン酸、酒石酸、エチレンジアミン四酢酸、ニトリロ三酢酸等や、エチレンジアミン、グリシン、ヒダントイン、ピロリドン、コハク酸イミド等のN含有化合物、ヒドロキシエチリデン2ホスホン酸、アミノトリメチレンホスホン酸、メルカプトプロピオン酸、チオグリコール、チオセミカルバジド等を用いることができる。また、伝導塩としては、例えば、硝酸、ホウ酸、リン酸等の無機酸、クエン酸、マレイン酸、酒石酸、フタル酸等の有機酸、又はそれらのナトリウム、カリウム、アンモニウム塩等を用いることができる。
銀塩溶液の主成分である銀塩としては、特に限定されるものではないが、硝酸銀、酸化銀、炭酸銀、硫酸銀、酢酸銀から選択される少なくとも1種であることが好ましい。その中でも特に、硝酸銀を用いることが好ましい。銀塩として硝酸銀を用いる場合には、アンモニアによる錯形成が容易であることから、アンモニア性溶液として銀コート処理を行うことが好ましい。
銀コート処理においては、その銅粒子の表面に対する銀被覆量が、銀被覆した当該銀コート銅粉全体の質量100%に対して、1質量%以上40質量%以下となるように処理することが好ましく、5質量%以上20質量%以下となるように処理することがより好ましい。銀被覆量が1質量%未満であると、銀による被覆が不十分となる可能性があり、酸化しやすいものとなり、また配線材料としたときに電気抵抗が高くなることがある。一方で、銀被覆量が40質量%を超えると、それ以上に銀被覆量を増やしても電気抵抗の低下効果が見込めないだけでなく、コストが高くなるため、好ましくない。
工程(D)により生成された銅粒子は、濾過、洗浄、および乾燥の処理を行い、表面に付着した水分が除去される。洗浄は公知の方法を用いればよく、例えば洗浄液には純水、エタノール等のアルコール類、またはそれらの混合物等を用いることができる。また洗浄温度も特に限定されないが、5〜50℃が好ましく、10〜40℃がより好ましい。洗浄は、例えば不純物濃度が所望の範囲内になるまで繰り返し、最終的に濾過して銅粒子とする。乾燥方法も特に限定されることはなく、オーブン、スプレードライヤー、真空乾燥など公知の方法を用いればよい。
このような本発明に係る湿式銀コート銅粉では、微細で比較的粒度分布が狭い一方で、高結晶性の粒子であるために外観が滑らかで欠陥が無く、結晶性が良好で安定性(表面安定性)が高いものとなり、優れた耐酸化性を有する。
このことから、例えば導電性ペーストの材料(金属フィラー)として用いた場合、樹脂中において凝集せずに均一に分散する優れた分散性を示す。また、耐酸化性を有することにより、この銀コート銅粉を金属フィラーとして用いた導電性ペーストは、例えば酸化性雰囲気下であっても高温焼成等の焼成処理を適切に施すことができる。
3.導電性ペースト
上記の銀コート銅粉には、樹脂(バインダ樹脂)と溶剤などを混合し混錬して、導電性ペーストを得ることができる。
導電性ペーストには、構成成分として本発明に係る銀コート銅粉、樹脂、溶剤のほかに、さらに必要に応じて、硬化後の導電性を改善するために酸化防止剤やカップリング剤等の添加剤を配合することができる。
樹脂の種類は、特に限定されないが、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、エチルセルロース樹脂等を用いることができる。
また、溶剤としては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、グリセリン、ターピネオール等の有機溶剤を用いることができる。また、その有機溶剤の量は、特に限定されないが、スクリーン印刷やディスペンサー等の導電膜形成方法に適した粘度となるように、銀コート銅粉の平均粒径を考慮して添加量を調整することができる。
また、酸化防止剤の種類は、特に限定されないが、例えばヒドロキシカルボン酸等を挙げることができる。より具体的には、クエン酸、リンゴ酸、酒石酸、乳酸等のヒドロキシカルボン酸が好ましく、銅への吸着力が高いクエン酸又はリンゴ酸が特に好ましい。その他にカップリング剤、粘度調整剤、分散剤、難燃剤、沈降防止剤などを使用することができる。
この導電性ペーストは、上述した構成成分を均一に分散させることができる限り、従来技術と同様の方法により製造することができる。たとえば、上述した各構成成分を、3本ロールミルなどにより均一に混練することができる。
なお、上述した添加剤を添加するタイミングも特に制限されることはなく、銀コート銅粉、バインダ樹脂と同時に溶剤に添加して混練してもよく、あるいは、銀コート銅粉とバインダ樹脂を溶剤と混練させた後、自公転ミキサ等などを用いて添加してもよい。
以下に、本発明の実施例を比較例と共に示して具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。なお、下記の実施例、比較例により得られた銀コート銅粉は、以下の方法により、形状の観察、結晶子径、耐酸化性、導電性の測定を行った。
(形状の観察)
走査型電子顕微鏡(SEM)(日本電子株式会社製,JSM−7100F)により、任意の倍率(20視野)で観察し、その視野内に含まれる銀コート銅粉の外観を観察した。また擬八面体の対角線長(L)を画像解析(解析ソフト:Mac Viewer等)により測長した。また画像解析により観察した視野中の全銀コート銅粉個数中の擬八面体構造を有する銀コート銅粉の個数比率も測定した。
(結晶性、結晶子径の測定)
X線回折測定装置(XRD)(PAN alytical社製,商品名:X’Pert PRO)により測定し、亜酸化銅、酸化銅の生成を確認し、さらに銀コート銅粉の銅の結晶子径(R)はX線回折法のScherrer法により求めた。単結晶か多結晶かの結晶性は、対角線長(L)との比、(R/L)により判断される。
(耐酸化性)
得られた銀コート銅粉の耐酸化性は、熱分析装置(ブルカー社製,TG−DTA2000SR)を用いて、空気流量を100mL/分とし、10℃/分で200℃まで昇温させたときの重量増加量を測定し、酸化による重量増量を求めた。
(焼成後のペースト膜の抵抗率)
得られた銀コート銅粉の導電特性は、得られた銀コート銅粉をペースト化してアルミナ基板上に塗膜し、酸化性雰囲気下で200℃30分保持して得た焼成ペースト膜を4端子法抵抗測定器(三菱化学アナリテック製)により電気抵抗値を測定し、膜厚から抵抗率(μΩ・cm)を算出した。
[実施例1]
銅塩として硫酸銅・五水和物(住友金属鉱山製)を純水(イオン交換樹脂処理)に溶解し、銅濃度40g/Lの水溶液を得た。この青色のCu溶液に、1質量%/銅質量に相当する平均分子量2000のポリエチレンイミン(PEI樹脂、日本触媒製)を添加し、さらにアルカリとして25%水酸化ナトリウム水溶液(和光純薬工業株式会社製)を滴下してpH12.5に整えた。その結果、溶液は銅錯体イオンによる濃い青色となり、白色の水酸化銅の沈殿が共存するスラリー状態となった(工程(A))。
この溶液を40℃とし、300rpmで撹拌して、単独のヒドラジン水和物(和光純薬工業株式会社製)からなる還元剤を2当量添加したところ、鮮やかな橙色の亜酸化銅(XRD解析からCuOと同定)が析出した(工程(B))。次いで、さらに2当量のヒドラジン水和物還元剤を追加したところ、鮮やかな橙色が明るい茶色に変化し、XRD測定から亜酸化銅が銅粒子に還元されたことが分かった(工程(C))。
得られた銅粒子は一旦濾別し、水洗した後、硝酸銀(和光純薬工業株式会社製)20.1gを溶解させた純水2L中に投入し、40℃で1時間撹拌しながら保持して銀コートを行った(工程(D))。得られた銀コート銅粉は濾別し、水洗と凝集防止のためのステアリン酸エマルション添加による表面処理後に再度濾別し、30℃の真空オーブンで6時間乾燥させた。
こうして得られた銀コート銅粉の形状を、上述したSEMを用いた方法で観察した。銀コート銅粉は、擬八面体構造をなしており、この擬八面体構造を有する銀コート銅粉の個数は全個数の80%以上であった。また、多結晶の擬八面体の対角線長(L)の平均値は0.5μm、XRDによる銅の結晶子径(R)は0.15μmであって、得られた銅粒子は、R/L=0.3である微細で高結晶性の銅粒子であることが確認された。さらに、200℃酸化増量(TG測定)は0.5質量%と小さく、ペースト膜の抵抗率は350μΩ・cmと低抵抗となった。
[実施例2]
実施例1において、PEI樹脂に代えて、1質量%/銅質量に相当する平均分子量1000のポリビニルアルコール(PVA樹脂、関東化学株式会社製)を添加し、さらにアルカリとして25%水酸化ナトリウム水溶液(和光純薬工業株式会社製)を滴下してpH13.5に整え、さらに工程(C)では2当量のアスコルビン酸還元剤を追加したこと以外の条件は、同様に行った。
実施例1と同じく、工程(A)の溶液は、銅錯体イオンによる濃い青色で白色の水酸化銅の沈殿が共存するスラリー状態となり、工程(B)では鮮やかな橙色の亜酸化銅(XRD解析からCuOと同定)が析出し、工程(C)では鮮やかな橙色が明るい茶色に変化してXRD測定から銅粒子に還元されていた。
得られた銀コート銅粉を、実施例1と同じくSEMにより観察した。銀コート銅粉は、擬八面体構造をなしており、この擬八面体構造を有する銀コート銅粉の個数は、全個数の80%以上であった。また、多結晶の擬八面体の対角線長(L)の平均値は0.7μm、XRDによる銅の結晶子径(R)は0.3μmとなり、得られた銅粒子は、R/L=0.43の微細で高結晶性の銅粒子であることが確認された。さらに、200℃酸化増量(TG測定)は0.4質量%と小さく、ペースト膜の抵抗率150μΩ・cmと低抵抗となった。
[比較例1]
アルカリとして25%水酸化ナトリウム水溶液(和光純薬工業株式会社製)を滴下して、pHを10.5に整えた条件以外は、実施例1と同様とした。
得られた銀コート銅粉を、実施例1と同じくSEMにより観察した。銀コート銅粉は、擬八面体構造ではなく不定形、平均粒径0.1μm以下の超微粉となった。また、XRDによる銅の結晶子径(R)は0.015μmとなり、得られた銅粒子は、R/L=0.15と結晶性の低い銅粒子であることが確認された。そのため、200℃酸化増量(TG測定)は2.0質量%と大きかった。また粒状の銀コート銅粉が凝集した超微粉であり、ペーストにすることが困難であった。
[比較例2]
工程(A)までは実施例1と同様とし、工程(B)にて、単独のヒドラジン水和物(和光純薬工業株式会社製)からなる還元剤の量を変え0.8当量添加した。これによる溶液の色の変化はわずかであり、亜酸化銅は生成しなかった。このスラリーに、さらに1当量のヒドラジン水和物を添加した。鮮やかな橙色の亜酸化銅(XRD解析からCu2Oと同定)が析出するのみで銅粒子は得られなかった。
[比較例3]
工程(A)までは実施例1と同様とし、工程(B)にて、単独のヒドラジン水和物(和光純薬工業株式会社製)からなる還元剤を、一気に3当量添加した。還元剤を添加したところ、鮮やかな橙色ではなく明るい茶色の析出物が生成され、XRD解析から銅粒子と確認された。
こうして得られた銀コート銅粉の形状を、上述したSEMを用いた方法で観察した。銀コート銅粉は、擬八面体構造ではなく不定形、平均粒径0.1μm以下の超微粉となった。また、XRDによる銅の結晶子径(R)は0.01μmとなり、得られた銅粒子は、R/L=0.1と結晶性の低い銅粒子であることが確認された。そのため、200℃酸化増量(TG測定)は3質量%以上であった。また粒状の銀コート銅粉が凝集した超微粉であり、ペーストにすることが困難であった。
[比較例4]
工程(A)でポリエチレンイミン(PEI樹脂)を添加しなかった以外は実施例1と同様とした。その結果、溶液の色はわずかに青色となったが、白色の水酸化銅の沈殿が共存するスラリー状態となり、銅塩のほとんどは水酸化銅の形態となった。
この溶液を40℃とし、300rpmで撹拌して単独のヒドラジン水和物(和光純薬工業株式会社製)からなる還元剤を2当量添加したところ、鮮やかな橙色の亜酸化銅(XRD解析からCuOと同定)が析出した。さらに2当量のヒドラジン水和物還元剤を追加したところ、鮮やかな橙色が明るい茶色に変化し、XRD測定から亜酸化銅が銅粒子に還元されたことが分かった。
こうして得られた銀コート銅粉の形状を、上述したSEMを用いた方法で観察した。銀コート銅粉は、擬八面体構造ではなく球状であり、平均粒径1.5μmであった。また、XRDによる銅の結晶子径(R)は0.05μmとなり、得られた銅粒子は、R/L=0.033と極めて結晶性の低い銅粒子であることが確認された。そのため、200℃酸化増量(TG測定)は3質量%以上、ペースト膜の抵抗率10,000μΩ・cm以上と高抵抗となった。
以上の実施例1、2および比較例1〜4の結果から、耐酸化性と焼結・低抵抗を両立するには、本発明の条件を満たすことが必要であるといえる。
本発明の銀コート銅粉は、電子機器における配線層や電極等を形成するために、樹脂型ペーストや焼成型ペーストの原料の金属フィラーとして使用することができる。

Claims (11)

  1. 銅粒子表面に銀が被覆された銀コート銅粉であって、
    走査型電子顕微鏡(SEM)により擬八面体構造を有することが観察され、対角線長さ(L)が0.1μm〜2μmであり、対角線長さ(L)とScherrer法により求められる銅の結晶子径(R)との比(R/L)が0.2〜0.5の範囲のものを全体の60%以上含むことを特徴とする銀コート銅粉。
  2. 前記擬八面体構造を構成する銅の結晶粒数が、5〜130個であることを特徴とする請求項1に記載の銀コート銅粉。
  3. 銀の被覆量が、銀コート銅粉全体の質量100%に対して1質量%以上40質量%以下であることを特徴とする請求項1または2に記載の銀コート銅粉。
  4. 銅塩の水溶液をアルカリでpH12〜14の範囲として、さらに錯化剤を添加して水酸化銅と銅の錯イオンを共存したスラリーとする工程(A)と、
    前記スラリーに還元剤を1〜2当量添加して、亜酸化銅(CuO)を析出させる工程(B)と、
    前記亜酸化銅(CuO)が析出したスラリーに1当量以上の還元剤を追加して、亜酸化銅を銅粒子に還元させる工程(C)と、
    前記銅粒子の表面に銀を被覆する工程(D)と、
    を含むことを特徴とする銀コート銅粉の製造方法。
  5. 前記錯化剤が、PEI、PVA、PVPから選ばれる平均分子量500〜50,000の合成樹脂であることを特徴とする請求項4に記載の銀コート銅粉の製造方法。
  6. 前記錯化剤は、銅塩中の銅に対して0.5質量%〜50質量%添加されることを特徴とする請求項4に記載の銀コート銅粉の製造方法。
  7. 前記還元剤の量は、工程(B)と工程(C)の合計量として、3当量以上であることを特徴とする請求項4に記載の銀コート銅粉の製造方法。
  8. 前記還元剤は、銅と錯体を形成することを特徴とする請求項4〜7のいずれか1項に記載の銀コート銅粉の製造方法。
  9. 前記工程(D)において、前記工程(C)で生成された前記銅粒子を含むスラリーをろ過し、銀塩水溶液中に得られた銅粒子を分散させる、
    または、前記工程(C)で生成された前記銅粒子を含むスラリーに銀塩水溶液を添加する、
    ことを特徴とする請求項4〜8のいずれか1項に記載の銀コート銅粉の製造方法。
  10. 前記工程(D)において、前記銀塩溶液中の銀塩として、硝酸銀、酸化銀、炭酸銀、硫酸銀、及び酢酸銀から選択される少なくとも1種を用いることを特徴とする請求項9に記載の銀コート銅粉の製造方法。
  11. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の銀コート銅粉に、樹脂と溶媒とが混練されてなる導電性ペースト。
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