JP2018203413A - 反転装置 - Google Patents

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寛恭 西原
Hiroyasu Nishihara
寛恭 西原
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Abstract

【課題】ワークに与えるダメージを低減しつつ、搬送効率の低下を抑制することが可能な反転装置を提供する。
【解決手段】電極積層装置20は、正極搬送ユニット21と、正極排出ユニット26と、を備える。正極搬送ユニット21は、上昇した後に下降する循環経路Lpを形成するように循環する循環部材31と、循環部材31の外周面31bに設けられ、第1区間Rp1において、正極供給用コンベア23供給部からセパレータ付き正極11を受け取ると共に、セパレータ付き正極11を支持する複数の支持部32と、を有する。正極排出ユニット26は、第2区間Rp2において、支持部32に支持されたセパレータ付き正極11を支持部32から排出する。支持部32は、受取位置において長さD1で延びると共に、排出位置において長さD2で延びている。長さD1は、セパレータ付き正極11の幅Wpよりも長く、長さD2は、長さD1よりも短い。
【選択図】図4

Description

本発明は、反転装置に関する。
製造ラインでは、加工及び処理の都合上、搬送対象であるワークの搬送途中でワークを整列させたり、反転させたりすることがある。特許文献1に記載される反転段積み装置は、供給コンベアによって供給された物品(ワーク)を、一対のブレードによって構成されるポケットに収容して間欠的に循環搬送し、反転した後、複数のワークを段積みし、排出コンベアに排出している。特許文献1に記載の反転段積み装置は、ワークの段積みを目的に、構造上、ワークの反転を伴うものであるが、例えば、検査工程において、ワークの表裏を検査する場合など、意図して反転させることもある。ここでは、装置の目的を問わず、上下方向の循環搬送によりワークを反転させるものを、反転装置とする。
特開2005−96954号公報
ところで、生産性を向上させる方法の一つは、製造ラインの高速化である。特許文献1に記載の反転段積み装置においては、供給コンベアからの供給速度(供給コンベアの搬送速度)を上げることが考えられる。しかしながら、供給コンベアからの供給速度を上げた場合、ワークがポケットに投入された際に、装置に勢いよく衝突してしまう可能性があり、ワークにダメージを与えるおそれがある。
このような問題に対し、例えば、特許文献1におけるブレードの長さを長くすることで、ワークを減速させることが考えられる。しかし、ブレードの長さを長くすることにより、反転段積み装置から排出コンベアへのワークの排出時間が増加し、ワークの搬送効率を低下させる可能性がある。ワークの搬送を高速化しようとした場合、このような搬送効率の低下は、高速化の妨げとなり得る。
本発明は、ワークに与えるダメージを低減しつつ、排出効率の低下を抑制することが可能な反転装置を提供する。
本発明の一側面に係る反転装置は、シート状のワークを搬送すると共に反転する反転部と、反転部からワークを排出する排出部と、を備える。反転部は、上昇した後に下降する循環経路を形成するように循環する外周面を含む循環部材と、循環経路に沿って外周面に設けられ、外周面が上昇する第1区間において、ワークを供給する供給部からワークを受け取ると共に、ワークを支持する複数の支持部と、を有する。排出部は、外周面が下降する第2区間において、支持部に支持されたワークを支持部から排出し、支持部は、支持部と供給部とが対向する受取位置において外周面に交差する方向に第1長さで延びると共に、排出部がワークを排出する排出位置において外周面に交差する方向に第2長さで延びている。第1長さは、支持部の延在方向におけるワークの長さよりも長く、第2長さは、第1長さよりも短い。
この反転装置において、支持部は、支持部と供給部とが対向する受取位置において外周面に交差する方向に第1長さで延びている。この第1長さは、支持部の延在方向におけるワークの長さよりも長い。これにより、供給部からワークが供給されたとき、ワークは支持部を滑走して減速することが可能となる。したがって、ワークが支持部の基端部まで到達する前に停止したり、供給された速度よりも速度が落ちた状態でワークが支持部の基端部に到達したりするので、ワークと反転部との衝突によってワークが受けるダメージを低減することができる。
一方、支持部の長さをワークの長さよりも長くすると、排出部が支持部からワークを排出するまでの距離が長くなり得る。この反転装置では、支持部は、排出部がワークを排出する排出位置において外周面に交差する方向に第2長さで延びている。この第2長さは、受取位置における支持部の長さである第1長さよりも短い。これにより、ワークを受け取る受取位置において支持部の長さをワークの長さよりも長くした場合であっても、排出部は、受取位置における支持部の長さよりも短い距離だけワークを移動させることで支持部からワークを排出できる。したがって、ワークの排出時間の増加が抑制される。以上により、ワークが受けるダメージを低減しつつ、搬送効率の低下を抑制することが可能となる。
支持部は、外周面に固定される本体部と、第1区間において、外周面から離れる向きに本体部から延在するように配置された延設部と、を含んでいてもよい。延設部は、第1区間を本体部と同期して移動した後に本体部から離間してもよい。この場合、支持部の延在方向における本体部の長さと、支持部の延在方向における延設部の長さとの合計が第1長さであり、支持部の延在方向における本体部の長さが第2長さである。これにより、第1区間においては、延設部が配置されることで、支持部の長さ(第1長さ)をワークの長さよりも長くすることができる。一方、第1区間よりも上流においては、本体部から延設部が離間することで、支持部の長さ(第2長さ)は第1長さよりも短くなる。
上記反転装置は、第1区間において供給部よりも下流側に設けられ、供給部から離れるにつれて外周面に近づく向きに斜め上側に延びる傾斜面を含むガイド部を更に備えていてもよい。この場合、支持部が上昇するにつれて、傾斜面の位置が外周面に近づく。この傾斜面がワークに接触することでワークが傾斜面に案内され、ワークを外周面に近づく向きに移動させることができる。したがって、供給されたワークが支持部における延設部で停止したとしても、ワークを支持部における本体部に移動させることができる。これにより、第1区間よりも上流において、本体部から延設部が離間するときに、ワークの落下を抑制することができる。
支持部は、外周面に固定され、外周面に交差する方向に延びる本体部と、本体部に対して、本体部の延在方向に進退可能な延設部と、を含んでいてもよい。延設部は、第1区間において、外周面から離れる向きに本体部から延在するように配置され、循環経路に沿って本体部と同期して移動すると共に、排出部に向かうにつれて外周面に近づく向きに移動してもよい。この構成により、第1区間においては、本体部に対して進退可能な延設部が、本体部から延在するように配置されることで、支持部の長さ(第1長さ)をワークの長さよりも長くすることができる。一方、第1区間よりも上流においては、本体部に対して進退可能な延設部が外周面に近づく向きに移動するので、支持部の長さ(第2長さ)は第1長さよりも短くなる。
上記反転装置は、排出部に向かうにつれて外周面に近づく向きに延設部を案内するガイド部を更に備えていてもよい。この場合、延設部は、ガイド部に案内されることで外周面に近づく向きに移動することができる。
排出部は、複数の支持部のそれぞれに支持されたワークを、外周面から離れる向きに押し出す押出部材を有していてもよい。この場合、異なる支持部に対してそれぞれ供給された複数のワークは、押出部材により一緒に排出される。このように、支持部のそれぞれに供給されるよりも多くのワークを一緒に押し出して排出することにより、ワークを排出する速度を、ワークを供給する速度よりも遅くすることができる。これにより、ワークに与えるダメージを一層低減することができる。
排出部は、支持部に支持されたワークを、外周面から離れる向きに搬送する搬送コンベアを有していてもよい。この場合、搬送コンベアを用いるだけの簡易な構成によってワークを排出することができる。
本発明によれば、ワークに与えるダメージを低減しつつ、排出効率の低下を抑制することができる。
一実施形態に係る電極積層装置を適用して製造される蓄電装置の内部を示す断面図である。 図1のII-II線に沿った断面図である。 図2に示されたセパレータ付き正極及び負極の平面図である。 第1実施形態に係る電極積層装置を示す側面図(一部断面を含む)である。 図4に示された支持部及び正極ガイドユニットの構成を示す図である。 図4に示された正極排出ユニットを示す平面図である。 第2実施形態に係る電極積層装置を示す側面図(一部断面を含む)である。 図7に示された第1区間における支持部及び正極ガイドユニットを示す平面図である。 図7に示された第2区間における支持部及び正極ガイドユニットを示す平面図である。 図8のX−X線に沿った断面図である。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、図面において、同一または同等の要素には同じ符号を付し、重複する説明を省略する。
図1は、一実施形態に係る電極積層装置を適用して製造される蓄電装置の内部を示す断面図である。図2は、図1のII-II線に沿った断面図である。図3は、図2に示されたセパレータ付き正極及び負極の平面図であり、図3の(a)はセパレータ付き正極の平面図、図3の(b)は負極の平面図である。図1及び図2に示される蓄電装置1は、例えばリチウムイオン二次電池といった非水電解質二次電池として構成されている。
蓄電装置1は、例えば略直方体形状のケース2と、ケース2内に収容された電極組立体3とを備えている。ケース2は、例えばアルミニウム等の金属によって形成されている。ケース2の内部には、図示はしないが、例えば非水系(有機溶媒系)の電解液が注液されている。ケース2上には、正極端子4及び負極端子5が互いに離間して配置されている。正極端子4は、絶縁リング6を介してケース2に固定され、負極端子5は、絶縁リング7を介してケース2に固定されている。また、電極組立体3とケース2の内側の側面及び底面との間には絶縁フィルムFが配置されており、当該絶縁フィルムFによってケース2と電極組立体3との間が絶縁されている。電極組立体3の下端は、絶縁フィルムFを介してケース2の内側の底面に接触している。電極組立体3とケース2との間にスペーサSを配置することにより、電極組立体3とケース2との間の隙間が埋められている。スペーサSは、一枚または複数枚のシートを備えており、当該シートの枚数は電極組立体3の厚さによって変化し得る。
電極組立体3は、シート状の複数の正極8とシート状の複数の負極9とが袋状のセパレータ10を介して交互に積層された構造を有している。正極8は、袋状のセパレータ10に包まれている。袋状のセパレータ10に包まれた状態の正極8は、セパレータ付き正極11として構成されている。したがって、電極組立体3は、複数のセパレータ付き正極11(ワーク)と複数の負極9(ワーク)とが交互に積層された構造を有している。なお、電極組立体3の両端部に位置する電極は、負極9である。
正極8は、例えばアルミニウム箔からなる正極集電体である金属箔14と、金属箔14の両面に形成された正極活物質層15とを有している。金属箔14は、平面視矩形状の箔本体部14aと、箔本体部14aと一体化されたタブ14bとを有している。タブ14bは、箔本体部14aの長手方向の一端部近傍の縁から突出している。そして、タブ14bは、セパレータ10の長手方向の側縁近傍において、セパレータ10を突き抜けている。タブ14bは、導電部材12を介して正極端子4に接続されている。なお、図2では、便宜上タブ14bを省略している。
正極活物質層15は、箔本体部14aの表裏両面に形成されている。正極活物質層15は、正極活物質とバインダとを含んで形成された多孔質の層である。正極活物質としては、例えば複合酸化物、金属リチウムまたは硫黄等が挙げられる。複合酸化物には、例えばマンガン、ニッケル、コバルト及びアルミニウムの少なくとも1つとリチウムとが含まれる。
図3の(a)に示されるように、セパレータ付き正極11は、上縁11aと、底縁11bと、側縁11cと、側縁11dと、面11eと、面11fと、を含む。上縁11aは、セパレータ付き正極11におけるタブ14b側の縁であり、タブ14bが突き抜けるセパレータ10の縁である。底縁11bは、セパレータ付き正極11におけるタブ14bとは反対側の縁である。側縁11c及び側縁11dは、上縁11aと底縁11bとを互いに接続する縁であり、上縁11a及び底縁11bと交差する。面11e及び面11fは、上縁11a、底縁11b、側縁11c、及び側縁11dによって区画される面であり、互いに反対側に位置する。
負極9は、例えば銅箔からなる負極集電体である金属箔16と、金属箔16の両面に形成された負極活物質層17とを有している。金属箔16は、平面視矩形状の箔本体部16aと、箔本体部16aと一体化されたタブ16bとを有している。タブ16bは、箔本体部16aの長手方向の一端部近傍の縁から突出している。タブ16bは、導電部材13を介して負極端子5に接続されている。なお、図2では、便宜上タブ16bを省略している。
負極活物質層17は、箔本体部16aの表裏両面に形成されている。負極活物質層17は、負極活物質とバインダとを含んで形成された多孔質の層である。負極活物質としては、例えば黒鉛、高配向性グラファイト、メソカーボンマイクロビーズ、ハードカーボン、ソフトカーボン等のカーボン、リチウム、ナトリウム等のアルカリ金属、金属化合物、SiOx(0.5≦x≦1.5)等の金属酸化物またはホウ素添加炭素等が挙げられる。
図3の(b)に示されるように、負極9は、上縁9aと、底縁9bと、側縁9cと、側縁9dと、面9eと、面9fと、を含む。上縁9aは、負極9(箔本体部16a)におけるタブ16b側の縁である。底縁9bは、負極9におけるタブ16bとは反対側の縁である。側縁9c及び側縁9dは、上縁9aと底縁9bとを互いに接続する縁であり、上縁9a及び底縁9bと交差する。面9e及び面9fは、上縁9a、底縁9b、側縁9c、及び側縁9dによって区画される面であり、互いに反対側に位置する。本実施形態において、負極9の上縁9aから底縁9bの長さ(高さHn)は、セパレータ付き正極11の上縁11aから底縁11bの長さ(高さHp)よりも小さい。負極9の側縁9cから側縁9dの長さ(幅Wn)は、セパレータ付き正極11の側縁11cから側縁11dの長さ(幅Wp)と略同じである。
セパレータ10は、平面視矩形状を呈している。セパレータ10の形成材料としては、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)等のポリオレフィン系樹脂からなる多孔質フィルム、或いはポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート(PET)、メチルセルロース等からなる織布または不織布等が例示される。
以上のように構成された蓄電装置1を製造する場合は、まずセパレータ付き正極11及び負極9を製作した後、セパレータ付き正極11と負極9とを交互に積層し、所定枚数が積層された積層体を形成する。その後、セパレータ付き正極11及び負極9を固定することで電極組立体3を得る。そして、セパレータ付き正極11のタブ14bを導電部材12を介して正極端子4に接続すると共に、負極9のタブ16bを導電部材13を介して負極端子5に接続した後、電極組立体3をケース2内に収容する。以下、セパレータ付き正極11と負極9とを交互に積層するための電極積層装置について説明する。
[第1実施形態]
図4は、第1実施形態に係る電極積層装置を示す側面図(一部断面を含む)である。図5は、図4に示された支持部及び正極ガイドユニットの構成を示す図である。図6は、図4に示された正極排出ユニットを示す平面図である。図4に示される電極積層装置20(反転装置)は、正極搬送ユニット21(反転部)と、負極搬送ユニット22(反転部)と、正極供給用コンベア23(供給部)と、負極供給用コンベア24(供給部)と、積層ユニット25と、正極排出ユニット26(排出部)と、負極排出ユニット27(排出部)と、正極ガイドユニット28(ガイド部)と、負極ガイドユニット29(ガイド部)と、コントローラ30とを備えている。電極積層装置20では、正極供給用コンベア23によって供給されたセパレータ付き正極11が、正極搬送ユニット21によって受け取られて搬送される。同様に、負極供給用コンベア24によって供給された負極9が、負極搬送ユニット22によって受け取られて搬送される。搬送されたセパレータ付き正極11及び負極9は、正極排出ユニット26及び負極排出ユニット27により押し出され、積層ユニット25上に交互に積層される。所定枚数のセパレータ付き正極11及び所定枚数の負極9が積層された後、積層体取出し用コンベアによって取り出される。
正極供給用コンベア23は、セパレータ付き正極11を正極搬送ユニット21に向けて水平方向に搬送し、後述する正極搬送ユニット21の支持部32にセパレータ付き正極11を供給する。正極供給用コンベア23は、正極供給用コンベア23の循環方向に沿って等間隔に設けられた複数の爪部34を有している。爪部34は、セパレータ付き正極11の搬送方向後側の端部に当接する。したがって、セパレータ付き正極11は、正極搬送ユニット21に対して一定の間隔で供給される。セパレータ付き正極11は、側縁11d側から正極搬送ユニット21に供給される。
負極供給用コンベア24は、負極9を負極搬送ユニット22に向けて水平方向に搬送し、後述する負極搬送ユニット22の支持部42に負極9を供給する。負極供給用コンベア24は、負極供給用コンベア24の循環方向に沿って等間隔に設けられた複数の爪部44を有している。爪部44は、負極9の搬送方向後側の端部に当接する。したがって、負極9は、負極搬送ユニット22に対して一定の間隔で供給される。負極9は、側縁9d側から負極搬送ユニット22に供給される。
正極搬送ユニット21は、セパレータ付き正極11を搬送すると共に反転するユニットである。正極搬送ユニット21は、複数のセパレータ付き正極11を貯めながら順次搬送する。正極搬送ユニット21は、搬送中に複数のセパレータ付き正極11を順次反転する。正極搬送ユニット21は、上下方向に延びるループ状の循環部材31と、循環部材31の外周面31bに設けられ、セパレータ付き正極11を支持する複数の支持部32と、循環部材31を上下動可能に支持する支持フレーム(不図示)と、循環部材31を駆動する駆動部33とを有している。
循環部材31は、例えば無端状のベルトで構成されている。循環部材31は、上下方向に離間して配置された2つのローラ31aに架け渡され、各ローラ31aの回転に伴って連れ回る。つまり、循環部材31の外周面31bは、上昇した後に下降する循環経路Lpを形成するように循環する。このように循環部材31が回転(周回)することで、各支持部32(ここでは、後述する本体部32a)が循環移動する。また、循環部材31は、床面(不図示)上に配置された支持フレームにより支持され、支持フレームに対し、2つのローラ31aと共に上下方向に移動可能である。なお、循環部材31とローラ31aとの位相のずれを防止するために、循環部材31を歯付きのベルトとし、ローラ31aをスプロケットとしてもよい。
複数の支持部32は、外周面31bの循環経路Lpに沿って外周面31bに設けられている。ここでは、複数の支持部32は、一定の間隔L1(隣り合う2つの支持部32の間隔)で配列されている。支持部32は、外周面31bの循環経路Lpのうち外周面31bが上昇する第1区間Rp1において、正極供給用コンベア23によって供給されるセパレータ付き正極11を受け取ると共に、セパレータ付き正極11を支持する。
駆動部33は、循環部材31を回転させると共に、循環部材31を上下方向に移動させる。駆動部33は、循環部材31を電極積層装置20の前側(図4の紙面表側)から見て時計回り(図示矢印A方向)に回転させる。したがって、循環経路Lpのうち第1区間Rp1における支持部32は循環部材31に対して上昇し、循環経路Lpのうち外周面31bが下降する第2区間Rp2における支持部32は循環部材31に対して下降する。駆動部33は、例えば、特開平5−201529号公報等と同様に、供給部側と排出部側とに設けられた駆動モータ(不図示)を有している。また、駆動機構(不図示)として、上下のローラ31aの回転軸の一端にスプロケットが取付けられ、上下のスプロケットにタイミングベルトが巻きかけられている。駆動モータは、支持フレームに固定され、供給部側と排出部側とでタイミングベルトを駆動することによって、第1区間Rp1側と第2区間Rp2側とで、各々循環部材31を駆動する。具体的には、供給側の駆動モータが、第1区間Rp1側の支持部32を上昇させる。また、排出側の駆動モータが第2区間Rp2側の支持部32を下降させる。その結果、循環部材31が循環及び上下動する。なお、駆動部33は、前述の構成に限定されず、例えば、特許文献1の如く、循環部材31を回転させるための公知の循環用モータと、循環部材31を上下方向に移動させるための公知の昇降用モータと、を備えたものであってもよい。どちらも、公知の構成である為、詳細は省略する。
図5の(a)は、セパレータ付き正極11が支持された状態の支持部32及び正極ガイドユニット28の側面図であり、図5の(b)は、図5の(a)のb−b線に沿った断面図である。図5に示されるように、支持部32は、外周面31bに固定された本体部32aと、本体部32aと同期して昇降する一対の補助板32b(延設部)と、を含む。本体部32aは、外周面31bに固定され、外周面31bに交差する方向に延びている。本体部32aは、底壁32cと、一対の側壁32dとを有する断面U字状の部材である。底壁32cは、循環部材31の外周面31bに取り付けられる矩形板状部材である。一対の側壁32dは、循環部材31の循環方向における底壁32cの両縁部に立設され、外周面31bに交差する方向に延びる矩形板状部材である。底壁32c及び側壁32dは、例えばステンレス鋼等の金属により一体的に形成されている。
一対の補助板32bは、循環経路Lpのうち、第1区間Rp1において、外周面31bから離れる向きに本体部32aから延在するように配置されている。各補助板32bは、各側壁32dと同じ高さに配置されており、側壁32dにおける底壁32cとは反対側の縁部に隣接している。ただし、補助板32bと側壁32dとは互いに接続されていない。本実施形態において、補助板32bは、側壁32dと同じ寸法及び形状の部材であり、例えばステンレス鋼等の金属により形成されている。補助板32bは、循環部材32tの外周面32uに設けられ、循環部材32tが回転(周回)したり、上下方向に移動したりすることで本体部32aと同期して昇降する。循環部材32tは、循環経路Lpの第1区間Rp1における外周面31bと直交する(すなわち、本体部32aの底壁32cと直交する)外周面32uを有している。循環部材32tの外周面32uは、外周面31bと同じ高さまで上昇した後に、外周面31bと同じ高さまで下降する循環経路Ltを形成するように循環する。循環部材32tの構成は、循環部材31と同様である。循環経路Ltのうち、外周面32uが上昇する第1区間Rt1において、補助板32bが本体部32aに隣接して配置され、循環経路Ltのうち、外周面32uが下降する第2区間Rt2において、補助板32bが本体部32aから離間して配置される。すなわち、補助板32bは、第1区間Rp1における本体部32aと同期して第1区間Rt1を移動(上昇)した後に、本体部32aから離間して、第2区間Rt2を移動(下降)する。
一対の補助板32bは、循環部材32tの循環方向において互いに対向しており、セパレータ付き正極11を収容可能な程度に互いに離間している。一対の側壁32dは、循環部材31の循環方向において互いに対向しており、一対の補助板32bの間隔と同じ間隔で離間している。一対の補助板32bと一対の側壁32dとによって、外周面31bに交差(例えば、直交)して延びると共に互いに対向する一対の支持面32sが構成されている。セパレータ付き正極11は、一対の補助板32bの間から一対の側壁32dの間に亘って、下側の支持面32sに配置される。すなわち、支持部32は、セパレータ付き正極11を支持面32sにおいて受け取る。セパレータ付き正極11は、上縁11a及び底縁11bが支持面32sの延在方向(外周面31bに交差する方向)に沿うように支持面32sに配置される。セパレータ付き正極11の受取時において、支持面32sの延在方向における支持面32sの長さD1(第1長さ)は、支持面32sの延在方向におけるセパレータ付き正極11の長さ(ここでは、幅Wp)よりも長い。長さD1は、例えば、Wpの1.5倍〜2.5倍である。支持面32sの延在方向に交差する方向における支持面32sの長さは、支持面32sの延在方向に交差する方向(支持面の幅方向)におけるセパレータ付き正極11の長さ(高さHp)よりも短い。
底壁32cの内面には、スポンジ等の緩衝材32eが設けられている。すなわち、支持部32の基端部32fには、緩衝材32eが配置されている。ここで、正極供給用コンベア23から支持部32に供給されたセパレータ付き正極11は、支持面32sを滑走して減速し、緩衝材32eまで到達する前に停止する。その後、セパレータ付き正極11は、正極ガイドユニット28によって支持部32内を移動して、緩衝材32eに到達する。又は、正極供給用コンベア23から供給されたセパレータ付き正極11は、支持面32sを滑走して減速した状態で、緩衝材32eまで到達する。セパレータ付き正極11が緩衝材32eに到達するとき、言い換えると、緩衝材32eに衝突するとき、緩衝材32eによって衝突の衝撃が緩和される。すなわち、緩衝材32eは、支持部32にセパレータ付き正極11が衝突する際におけるセパレータ付き正極11への衝撃を緩和する衝撃緩和部として機能する。セパレータ付き正極11は、側縁11dの一部(上縁11a側の部分及び底縁11b側の部分)を支持部32の両端32gからはみ出させた状態で、一対の補助板32bの間、及び一対の側壁32dの間に配置される。
負極搬送ユニット22は、負極9を搬送すると共に反転するユニットである。負極搬送ユニット22は、複数の負極9を貯めながら順次搬送する。負極搬送ユニット22は、搬送中に負極9を順次反転する。負極搬送ユニット22は、上下方向に延びるループ状の循環部材41と、循環部材41の外周面41bに設けられ、負極9を支持する複数の支持部42と、循環部材41を駆動する駆動部43とを有している。
循環部材41は、上記の循環部材31と同様に、例えば無端状のベルトで構成されている。循環部材41は、上下方向に離間して配置された2つのローラ41aに架け渡され、各ローラ41aの回転に伴って連れ回る。つまり、循環部材41の外周面41bは、上昇した後に下降する循環経路Lnを形成するように循環する。このように循環部材41が回転(周回)することで、各支持部42(ここでは、後述する本体部42a)が循環移動する。また、循環部材41は、2つのローラ41aと共に上下方向に移動可能である。
複数の支持部42は、外周面41bの循環経路Lnに沿って外周面41bに設けられている。ここでは、複数の支持部42は、一定の間隔L2(隣り合う2つの支持部42の間隔)で配列されている。ここでは、間隔L2は、間隔L1と同じである。支持部42は、外周面41bの循環経路Lnのうち外周面41bが上昇する第1区間Rn1において、負極供給用コンベア24によって供給される負極9を受け取ると共に、負極9を支持する。
駆動部43は、循環部材41を回転させると共に、循環部材41を上下方向に移動させる。このとき、駆動部43は、循環部材41を電極積層装置20の前側(図4の紙面表側)から見て反時計回り(図示矢印B方向)に回転させる。したがって、循環経路Lnのうち第1区間Rn1における支持部42は循環部材41に対して上昇し、循環経路Lnのうち第2区間Rn2における外周面41bが下降する支持部42は循環部材41に対して下降する。
支持部42は、支持部32と同様に、外周面41bに固定された本体部42aと、本体部42aと同期して昇降する一対の補助板42b(延設部)と、を含む。本体部42a及び補助板42bの構成は、本体部32a及び補助板32bと同様である。
正極ガイドユニット28は、正極搬送ユニット21によって搬送されているセパレータ付き正極11を外周面31bに近づく向きに移動させる。正極ガイドユニット28は、循環経路Lpのうち第1区間Rp1において、正極供給用コンベア23よりも下流側に設けられている。正極ガイドユニット28は、矩形柱状に形成された一対のガイド部材28aを有している。ガイド部材28aは、上方に延在する共に正極供給用コンベア23から外周面31bに近づく向きに傾斜して配置されている。ガイド部材28aは、正極供給用コンベア23から外周面31bに向かうにつれて斜め上側に延びる傾斜面28sを有している。傾斜面28sは、外周面31bに対向して配置されている。ガイド部材28aは、支持部32が上昇するにつれて、当該支持部32の高さにおける傾斜面28sと外周面31bとが近づくので、傾斜面28sによってセパレータ付き正極11を外周面31bに近づく方向に押し込むことにより、傾斜面28sをガイド面として機能させている。
上述したように、正極供給用コンベア23から支持部32に供給されたセパレータ付き正極11は、支持面32sを滑走して減速するので、支持部32の基端部32f(緩衝材32e)まで到達する前に停止する場合がある。正極ガイドユニット28は、セパレータ付き正極11が支持部32の基端部32fまで到達する前に停止した状態から、図5に示されるように、セパレータ付き正極11が支持部32の基端部32fに到達した状態となるまでセパレータ付き正極11を移動させる。一対のガイド部材28aは、セパレータ付き正極11の側縁11cにおける支持部32からはみ出した部分(上縁11a側の部分及び底縁11b側の部分)に傾斜面28sが接触することで、支持部32が上昇するにつれて、傾斜面28sによってセパレータ付き正極11を外周面31bに近づく向きに押し込むことにより、セパレータ付き正極11を案内する。
負極ガイドユニット29は、負極搬送ユニット22によって搬送されている負極9を外周面41bに近づく向きに移動させる。負極ガイドユニット29は、循環経路Lnのうち第1区間Rn1において、負極供給用コンベア24よりも下流側に設けられている。負極ガイドユニット29は、矩形柱状に形成された一対のガイド部材29aを有している。ガイド部材29aは、上方に延在する共に負極供給用コンベア24から外周面41bに近づく向きに傾斜して配置されている。ガイド部材29aは、負極供給用コンベア24から外周面41bに向かうにつれて斜め上側に延びる傾斜面29sを有している。傾斜面29sは、外周面41bに対向して配置されている。ガイド部材29aは、支持部42が上昇するにつれて、当該支持部42の高さにおける傾斜面29sと外周面41bとが近づくので、傾斜面29sによって負極9を外周面41bに近づく向きに押し込むことにより、傾斜面29sをガイド面として機能させている。負極ガイドユニット29が負極9を案内する構成は、正極ガイドユニット28と同様である。
正極排出ユニット26は、循環経路Lpのうち第2区間Rp2において、正極搬送ユニット21からセパレータ付き正極11を積層ユニット25に排出する。正極排出ユニット26は、複数の支持部32のそれぞれに支持されたセパレータ付き正極11を後述する複数段の積層部材51に向かって押し出すことにより、複数の支持部32のそれぞれからセパレータ付き正極11を排出する。本実施形態では、正極排出ユニット26は、4つのセパレータ付き正極11を同時に押し出す。これにより、正極排出ユニット26は、4つのセパレータ付き正極11を4段の積層部材51に同時に積層する。正極排出ユニット26は、4つのセパレータ付き正極11を一緒に押す一対の押出部材26aと、押出部材26aを4段の積層部材51側に移動させる駆動部26bとを有している。駆動部26bは、例えばモータ及びリンク機構から構成されている。
第1区間Rp1において、セパレータ付き正極11は、正極ガイドユニット28によって外周面31bに近づく向きに押し込まれ、支持部32の基端部32fに到達する。これにより、図6に示されるように、第2区間Rp2において、セパレータ付き正極11は、支持部32の基端部32fに到達した状態で配置されている。また、第2区間Rp2において、支持部32は、補助板32bが離間した状態の本体部32aを備えている。したがって、支持面32sは、本体部32aの側壁32dによって構成されている。このとき、支持面32sの延在方向における支持面32sの長さD2(第2長さ)は、長さD1よりも短い。すなわち、セパレータ付き正極11の排出時において、支持面32sの長さD2は、受取時における支持面32sの長さD1よりも短い。本実施形態では、長さD2は、セパレータ付き正極11の幅Wpよりも短い。一対の押出部材26aは、セパレータ付き正極11の側縁11dにおける支持部32からはみ出した部分(上縁11a側の部分及び底縁11b側の部分)を、支持部32の支持面32sの延在方向に沿って、少なくとも支持部32の先端32hまで押し出す。したがって、正極排出ユニット26は、支持部32からセパレータ付き正極11を排出するまでに、セパレータ付き正極11を少なくとも長さD2だけ押し出す。
負極排出ユニット27は、循環経路Lnのうち第2区間Rn2において、負極搬送ユニット22から負極9を積層ユニット25に排出する。負極排出ユニット27は、複数の支持部42のそれぞれに支持された負極9を複数段の積層部材51に向かって押し出すことにより、複数の支持部42のそれぞれから負極9を排出する。本実施形態では、負極排出ユニット27は、4つの負極9を同時に押し出す。これにより、負極排出ユニット27は、4つの負極9を4段の積層部材51に同時に積層する。負極排出ユニット27は、4つの負極9を一緒に押す一対の押出部材27aと、押出部材27aを4段の積層部材51側に移動させる駆動部27bとを有している。駆動部27bは、例えばモータ及びリンク機構から構成されている。なお、駆動部26b,27bとしては、シリンダ等が用いられてもよい。支持部42に支持された負極9を負極排出ユニット27が押し出す構成は、正極排出ユニット26と同様である。なお、正極排出ユニット26、負極排出ユニット27、及び、後述する壁部53の固定構造は、図示省略する。正極排出ユニット26、負極排出ユニット27、壁部53(後述)、及び壁部54(後述)は、支持フレームに取り付けられており、循環部材31,41と同期して上下動することはない。
積層ユニット25は、正極搬送ユニット21と負極搬送ユニット22との間に配置されている。積層ユニット25は、電極としてのセパレータ付き正極11及び負極9が交互に積層される複数段の積層部材51と、これらの積層部材51を上下方向に移動させる駆動部52とを有している。本実施形態では、矩形状の板部材により構成された4段の積層部材51が配置されている。
積層ユニット25と正極搬送ユニット21との間には、上下方向に延びる壁部53が配置されている。壁部53には、正極排出ユニット26により押し出されたセパレータ付き正極11が通過する複数(ここでは4つ)のスリット53aが設けられている。各スリット53aは、上下方向に等間隔(間隔L1)で配置されている。なお、本実施形態では一例として、スリット53aの上側部分は、正極搬送ユニット21側から積層部材51側に向かって下方に傾斜する傾斜面となっている。また、スリット53aの下側部分は、正極搬送ユニット21側から積層部材51側に向かって上方に傾斜する傾斜面となっている。これにより、セパレータ付き正極11を積層部材51へと適切に案内すると共に、スリット53aにおける入口側(正極搬送ユニット21側)の開口部分を大きくすることができる。その結果、正極排出ユニット26により押し出されるセパレータ付き正極11の高さ位置に多少のずれが生じても、スリット53aにセパレータ付き正極11を通過させることが可能となる。
積層ユニット25と負極搬送ユニット22との間には、上下方向に延びる壁部54が配置されている。壁部54には、負極排出ユニット27により押し出された負極9が通過する複数(ここでは4つ)のスリット54aが設けられている。各スリット54aは、上下方向に等間隔(間隔L2)で配置されている。なお、本実施形態では一例として、スリット54aの上側部分は、負極搬送ユニット22側から積層部材51側に向かって下方に傾斜する傾斜面となっている。また、スリット54aの下側部分は、負極搬送ユニット22側から積層部材51側に向かって上方に傾斜する傾斜面となっている。これにより、負極9を積層部材51へと適切に案内すると共に、スリット54aにおける入口側(負極搬送ユニット22側)の開口部分を大きくすることができる。その結果、負極排出ユニット27により押し出される負極9の高さ位置に多少のずれが生じても、スリット54aに負極9を通過させることが可能となる。
コントローラ30は、CPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)及び入出力インターフェース等から構成されている。コントローラ30は、上述した駆動部33,43を制御する搬送制御部と、駆動部52を制御する積層制御部と、駆動部26b,27bを制御する排出制御部と、駆動部28b,29bを制御する移動制御部とを有している。コントローラ30は、電極積層装置20の動作を統括制御する。
電極積層装置20の動作について説明する。まず、正極搬送ユニット21の運転状態について説明する。なお、負極搬送ユニット22も同様である。正極搬送ユニット21は、セパレータ付き正極11が供給される間隔に同期して周期的な駆動、例えば間欠駆動を行う。正極搬送ユニット21の平常時の運転は、準備運転、積層運転、及び復帰運転の3つの運転を含む。以下では、一例として、正極搬送ユニット21は間欠駆動し、正極供給用コンベア23から供給されるセパレータ付き正極11の受け取りを行っていない期間に支持部32を移動させる。なお、この期間を単位移動時間とする。また、単位移動時間に支持部32が移動する距離、すなわち各支持部32間の間隔L1を、単位距離とする。
準備運転において、正極搬送ユニット21は、いずれの支持部32にもセパレータ付き正極11が支持されていない状態から、セパレータ付き正極11の受取位置(支持部32と正極供給用コンベア23とが対向する位置)から排出位置(正極排出ユニット26がセパレータ付き正極11を排出する位置)までの間にある各支持部32がセパレータ付き正極11を支持している状態にするための動作を行う。準備運転は、電極積層装置20の稼動直後に行われる。準備運転では、循環部材31は、間欠駆動にて回転(循環)のみを行う。このとき、循環部材31の高さは一定である。
積層運転において、正極搬送ユニット21は、正極排出ユニット26によるセパレータ付き正極11の排出を可能とするための動作を行う。積層運転では、正極搬送ユニット21は、第2区間Rp2において、正極排出ユニット26がセパレータ付き正極11を積層ユニット25に押し出し可能となるように支持部32を停止させる。一方、正極搬送ユニット21は、第1区間Rp1において、セパレータ付き正極11が無い状態(すなわち、セパレータ付き正極11を支持していない状態)の支持部32が、各正極供給用コンベア23からセパレータ付き正極11を順次受け取り可能となるように、支持部32を順次移動させる。具体的には、正極搬送ユニット21は、単位移動時間内に、単位距離の1/2だけ循環部材31の循環を行い、同時に同じ距離だけ循環部材31を上昇させる。これにより、第2区間Rp2では、支持部32は停止し、第1区間Rp1では、支持部32は単位距離分だけ上昇する。
復帰運転において、正極搬送ユニット21は、移動運転中に上昇した循環部材31を下降させる、すなわち元の位置に復帰させる。復帰運転では、正極搬送ユニット21は、支持部32に支持されたセパレータ付き正極11を、正極排出ユニット26によって押し出すことが可能な位置まで移動させる。このため、正極搬送ユニット21は、単位移動時間内に循環部材31を下降させると共に、循環部材31の下降量に単位距離を加えた量だけ循環部材31を循環させる。なお、循環部材31の下降量は、積層一回あたりに同時に積層する数、積層に要する時間等による。ここでは、正極搬送ユニット21は、第2区間Rp2において、単位移動時間内に支持部32を4単位距離分だけ下降させ、第1区間Rp1において、単位移動時間内に支持部32を単位距離分だけ上昇させている。このためには、正極搬送ユニット21は、循環部材31を1.5単位移動距離だけ下降させ、且つ、循環部材31を2.5単位移動距離だけ循環させる。
正極搬送ユニット21の異常時の運転には、例えば正極供給用コンベア23からのセパレータ付き正極11の供給に欠品があった場合の運転が挙げられる。一例として、1枚分のセパレータ付き正極11の欠品が生じた場合について説明する。この場合には、正極搬送ユニット21は、第1区間Rp1においては、支持部32を停止させる。一方、正極搬送ユニット21は、第2区間Rp2においては、運転状態により、動作が異なる。積層運転時であれば、停止を継続する。復帰運転時であれば、4単位距離(積層段数分)だけ、セパレータ付き正極11が支持された支持部32を下降させて、正極排出ユニット26が押し出し可能な位置まで移動させる。具体的には、正極搬送ユニット21は、単位移動時間内に、供給側の駆動モータを停止させ、一方で、排出側の駆動モータを4単位距離だけ下降させる。これにより、循環部材31の循環と昇降としては、2単位距離だけ循環するとともに、2単位距離だけ下降する。
電極積層装置20の全体の動作について説明する。ここでは、上述した正極搬送ユニット21の平常時の運転によってセパレータ付き正極11を搬送する動作について説明するが、負極搬送ユニット22によって負極9を搬送する場合も同様である。
上述した正極搬送ユニット21の準備運転時において、正極供給用コンベア23から、セパレータ付き正極11が無い状態の支持部32にセパレータ付き正極11が供給される。受取位置における支持部32は、本体部32a及び補助板32bによって、外周面31bに交差する方向に長さD1で延びた状態である。支持部32に供給されたセパレータ付き正極11は、支持面32sを滑走することによって減速し、支持部32の基端部32fまで到達する前に停止する。セパレータ付き正極11を支持している支持部32は、循環部材31の回転によって一旦上昇してから下降するように循環移動する。支持部32の上昇によって、セパレータ付き正極11は正極ガイドユニット28に案内されて、支持部32の基端部32fまで到達した状態で配置される。支持部32の移動が上昇から下降に切り替わるとき、本体部32aから補助板32bが離間する。そして、支持部32(補助板32bが離間した状態の本体部32a)に支持されているセパレータ付き正極11が反転する。支持部32の下降によって、支持部32に支持されたセパレータ付き正極11は、正極ガイドユニット28によって押し出すことが可能な位置まで搬送される。
次に正極搬送ユニット21の積層運転が行われる。正極搬送ユニット21の積層運転時には、第2区間Rp2における支持部32の高さ位置は一定となる。その状態で、正極排出ユニット26によって、4つのセパレータ付き正極11を4段の積層部材51のそれぞれに向けて同時に押し出すことにより、各セパレータ付き正極11が各積層部材51に同時に積層される。排出位置における支持部32(ここでは、本体部32a)は、外周面31bに交差する方向に長さD2で延びた状態である。支持部32に支持されたセパレータ付き正極11は、正極排出ユニット26によって長さD2だけ押し出されて支持部32から排出される。押出部材26aが元の位置に戻った後、正極搬送ユニット21の復帰運転が行われる。復帰運転時において、支持部32に支持されたセパレータ付き正極11は、正極排出ユニット26によって押し出すことが可能な位置(例えば、最下段の積層部材51に対応するスリット53aの下端位置)まで移動される。
以上述べた電極積層装置20において、支持部32は、支持部32と正極供給用コンベア23とが対向する受取位置において外周面31bに交差する方向に長さD1で延びている。この長さD1は、支持部32の支持面32sの延在方向におけるセパレータ付き正極11の幅Wpよりも長い。これにより、正極供給用コンベア23からセパレータ付き正極11が供給されたとき、セパレータ付き正極11は支持部32の支持面32sを滑走して減速することが可能となる。したがって、セパレータ付き正極11が支持部32の基端部32fまで到達する前に停止したり、供給された速度よりも速度が落ちた状態でセパレータ付き正極11が支持部32の基端部32fに到達したりするので、セパレータ付き正極11と基端部32fの緩衝材32eとの衝突によってセパレータ付き正極11が受けるダメージを低減することができる。同様に、支持部42は、支持部42と負極供給用コンベア24とが対向する受取位置において外周面41bに交差する方向に長さD1で延びている。この長さD1は、支持部42の支持面42sの延在方向における負極9の幅Wnよりも長い。これにより、負極供給用コンベア24から負極9が供給されたとき、負極9は支持部42の支持面42sを滑走して減速することが可能となる。したがって、負極9と負極搬送ユニット22との衝突によって負極9が受けるダメージを低減することができる。
一方、支持部32の長さD1を長くすると、正極排出ユニット26が支持部32からセパレータ付き正極11を排出するまでの距離が長くなり得る。この電極積層装置20では、支持部32は、正極排出ユニット26がセパレータ付き正極11を排出する排出位置において外周面31bに交差する方向に長さD2で延びている。この長さD2は、受取位置における支持部32の長さである長さD1よりも短い。これにより、セパレータ付き正極11を受け取る受取位置において支持部32の長さD1を長くした場合であっても、正極排出ユニット26は、受取位置における支持部32の長さD1よりも短い距離だけセパレータ付き正極11を移動させることで支持部32からセパレータ付き正極11を排出できる。したがって、セパレータ付き正極11の排出時間の増加が抑制される。支持部42においても同様である。以上により、セパレータ付き正極11及び負極9が受けるダメージを低減しつつ、搬送効率の低下を抑制することが可能となる。
具体的には、支持部32は、外周面31bに固定される本体部32aと、第1区間Rp1において、外周面31bから離れる向きに本体部32aから延在するように配置された補助板32bと、を含んでいる。補助板32bは、第1区間Rp1を本体部32aと同期して移動した後に本体部32aから離間する。この構成において、支持面32sの延在方向における本体部32aの長さと、支持面32sの延在方向における補助板32bの長さとの合計が長さD1であり、支持面32sの延在方向における本体部32aの長さが長さD2である。これにより、第1区間Rp1においては、補助板32bが配置されることで、支持部32の長さD1をセパレータ付き正極11の幅Wpよりも長くすることができる。一方、第1区間Rp1よりも上流においては、本体部32aから補助板32bが離間することで、支持部32の長さD2は長さD1よりも短くなる。支持部42も同様である。
また、支持部32の長さD1を長くすることで、支持面32sにおけるセパレータ付き正極11の停止位置のバラツキにも対応することが可能となる。具体的には、支持面32sの摩擦による減速作用は、セパレータ付き正極11の表面状態の変化、または静電気の作用の有無等のコンディションに影響される。そのため、支持部32に供給されたセパレータ付き正極11が停止するまでの距離のバラツキが大きい。例えば、コンディションの変化で、緩衝材32eの手前で停止するケースも、緩衝材32eで跳ね返った後、さらに滑走するケースも起こり得る。第1区間Rp1における支持部32の長さD1を長くすることで、支持面32sにおけるセパレータ付き正極11の停止位置のバラツキが生じた場合にも、例えば、支持部32からセパレータ付き正極11が落下する等の不都合が生じることを抑制することができる。
上記電極積層装置20は、第1区間Rp1において正極供給用コンベア23よりも下流側に設けられ、正極供給用コンベア23から離れるにつれて外周面31bに近づく向きに斜め上側に延びる傾斜面28sを含む正極ガイドユニット28を更に備えている。これにより、支持部32が上昇するにつれて、傾斜面28sの位置が外周面31bに近づく。この傾斜面28sがセパレータ付き正極11に接触することでセパレータ付き正極11が傾斜面28sに案内され、セパレータ付き正極11を外周面31bに近づく向きに移動させることができる。同様に、負極ガイドユニット29の傾斜面29sが負極9に接触することで負極9が傾斜面29sに案内され、負極9を外周面41bに近づく向きに移動させることができる。したがって、供給されたセパレータ付き正極11が支持部32における補助板32bで停止したとしても、セパレータ付き正極11を支持部32における本体部32aに移動させることができる。これにより、第1区間Rp1よりも下流において、本体部32aから補助板32bが離間するときに、セパレータ付き正極11の落下を抑制することができる。
また、正極排出ユニット26は、複数の支持部32のそれぞれに支持されたセパレータ付き正極11を、外周面31bから離れる向きに押し出す押出部材26aを有している。これにより、異なる支持部32に対してそれぞれ供給された複数のセパレータ付き正極11は、押出部材26aにより一緒に排出される。このように、支持部32のそれぞれに供給されるよりも多くのセパレータ付き正極11を一緒に押し出して排出することにより、セパレータ付き正極11を排出する速度を、セパレータ付き正極11を供給する速度よりも遅くすることができる。積層ユニット25に排出されたセパレータ付き正極11は、壁部54に衝突してその一方向が位置決めされる。したがって、セパレータ付き正極11が排出される速度を遅くすることによって、セパレータ付き正極11に与えるダメージを一層低減することができる。同様に、負極排出ユニット27の押出部材27aによって、負極9に与えるダメージを一層低減することができる。
[第2実施形態]
図7は、第2実施形態に係る電極積層装置を示す側面図(一部断面を含む)である。図8は、図7に示された第1区間における支持部及び正極ガイドユニット示す平面図である。図9は、図7に示された第2区間における支持部及び正極ガイドユニット示す平面図である。図10は、図8のX−X線に沿った断面図である。図7に示される電極積層装置60(反転装置)は、支持部32に代えて支持部62を備えている点、支持部42に代えて支持部72を備えている点、正極ガイドユニット28に代えて正極ガイドユニット68(ガイド部)を備えている点、及び、負極ガイドユニット29に代えて負極ガイドユニット69(ガイド部)を備えている点において、電極積層装置20と相違しており、その他の構成において電極積層装置20と同様である。支持部62は、本体部32aと同期する補助板32bに代えて、本体部32aに取り付けられた一対の補助板62b(延設部)を含む点において、支持部32と相違しており、その他の構成において支持部32と同様である。支持部72は、一対の補助板42bに代えて、本体部42aと同期して昇降する一対の補助板72b(延設部)を含む点において、支持部42と相違しており、その他の構成において支持部42と同様である。以下、相違点について説明する。
一対の補助板62bは、本体部32aに取り付けられた状態で、本体部32aと同期して上昇する。一対の補助板62bは、本体部32aに対して、本体部32aの延在方向に進退可能な部材である。図8〜図10に示されるように、一対の補助板62bは、本体部32aの延在方向に延びると共に、循環部材31の循環方向において互いに対向しており、セパレータ付き正極11を収容可能な程度に互いに離間している。一対の補助板62bは、一対の側壁32dに挟まれた状態で互いに対向している。一対の補助板62bのそれぞれは、延在方向に交差する幅方向の両側において互いに離れる向きに湾曲したフック部分を有する断面C字形状に形成されている。補助板62bは、フック部分を側壁32dの両側面に引っ掛けるように、側壁32dに取り付けられ、循環部材31の循環方向における側壁32dとの分離を抑制している。また、補助板62bのフック部分は、補助板62bの延在方向(すなわち、側壁32dの延在方向)に亘って形成されている。これにより、補助板62bは、側壁32dに対して、本体部32aの延在方向において相対移動することができる。すなわち、補助板62bは、本体部32aに対して、本体部32aの延在方向に進出及び退出することができる。補助板62bは、幅方向の両縁に突設された一対のガイドピン62kを有する。補助板62bは、一対のガイドピン62kが正極ガイドユニット68に案内されることで、本体部32aの延在方向に進出及び退出する。補助板72bの構成は、補助板62bと同様である。本実施形態において、補助板62b及び補助板72bは、例えばステンレス鋼等の金属により形成されている。
正極ガイドユニット68は、セパレータ付き正極11を支持した状態の補助板62bを、正極排出ユニット26に向かうにつれて外周面31bに近づく向きに案内する。また、正極ガイドユニット68は、セパレータ付き正極11が排出された状態の補助板62bを、正極排出ユニット26から離れるにつれて外周面31bから離れる向きに案内する。正極ガイドユニット68は、一対の第1ガイド板68aと、一対の第2ガイド板68bと、ガイド溝68cが設けられた受け部材68dと、を有している。
第1ガイド板68aは、第1区間Rp1から第2区間Rp2に切り替わる区間に配置されている。第2ガイド板68b同士は、第2区間Rp2から第1区間Rp1に切り替わる区間に配置されている。第1ガイド板68a同士、及び、第2ガイド板68b同士は、それぞれ、循環経路Lpが沿う平面に直交する方向において、循環部材31を挟んで対向している。第1ガイド板68a及び第2ガイド板68bは、循環部材31の外周面31bに設けられた複数の本体部32aを覆う大きさの板状部材である。受け部材68dは、第1ガイド板68a及び第2ガイド板68bに設けられている。受け部材68dのガイド溝68cは、補助板62bのガイドピン62kの移動を案内する。ガイドピン62kがガイド溝68cに挿入された状態で、循環部材31の循環動作が行われる。そして、ガイド溝68cに係合したガイドピン62kは、ガイド溝68cに沿って移動する。
図7に示されるように、ガイド溝68cと外周面31bとの距離は、第1区間Rp1において一定であると共に、第2区間Rp2において一定である。また、第1区間Rp1におけるガイド溝68cと外周面31bとの距離は、第2区間Rp2におけるガイド溝68cと外周面31bとの距離よりも長い。ガイド溝68cは、第1区間Rp1から第2区間Rp2に切り替わる区間、及び第2区間Rp2から第1区間Rp1に切り替わる区間において、ガイド溝68cと外周面31bとの距離が滑らかに変化するように設けられている。
第1区間Rp1におけるガイド溝68cと外周面31bとの距離は、ガイド溝68cにガイドピン62kが案内されることで、支持部62が長さD3となる位置に補助板62bを配置させるように調整されている。第2区間Rp2におけるガイド溝68cと外周面31bとの距離は、ガイド溝68cにガイドピン62kが案内されることで、支持部62が長さD4となる位置に補助板62bを配置させるように調整されている。各補助板62bに設けられたガイドピン62kが第1ガイド板68aのガイド溝68cに挿入されて案内されることで、補助板62bが正極排出ユニット26に向かうにつれて外周面31bに近づく向きに移動する。また、各補助板62bに設けられたガイドピン62kが第2ガイド板68bのガイド溝68cに挿入されて案内されることで、補助板62bが正極排出ユニット26から離れるにつれて外周面31bから離れる向きに移動する。
ガイド溝68cは、第1区間Rp1及び第2区間Rp2においては、支持部62の支持面62sが水平となるように設けられている。また、第1区間Rp1の中間部及び第2区間Rp2の中間部には第1ガイド板68a及び第2ガイド板68bは配置されていない。すなわち、ガイド溝68c及び受け部材68dは、セパレータ付き正極11が支持部62に供給される位置、及びセパレータ付き正極11が支持部62から排出される位置を避けて設けられている。
負極ガイドユニット69は、負極9を支持した状態の補助板72bを、負極排出ユニット27に向かうにつれて外周面41bに近づく向きに案内する。また、負極ガイドユニット69は、負極9が排出された状態の補助板72bを、負極排出ユニット27から離れるにつれて外周面41bから離れる向きに案内する。負極ガイドユニット69は、一対の第1ガイド板69aと、一対の第2ガイド板69bと、ガイド溝69cが設けられた受け部材と、を有している。第1ガイド板69a、第2ガイド板69b、及びガイド溝69c(受け部材)の構成は、それぞれ、第1ガイド板68a、第2ガイド板68b、及びガイド溝68c(受け部材68d)と同様である。
上述した構成によって、図7及び図8に示されるように、一対の補助板62bは、循環経路Lpのうち、第1区間Rp1において、外周面31bから離れる向きに本体部32aから延在するように配置される。すなわち、第1区間Rp1の受取位置において、支持部62は最も延びた状態となっている。このとき、一対の補助板62bと一対の側壁32dとによって、外周面31bに交差(例えば、直交)して延びると共に互いに対向する一対の支持面62sが構成されている。セパレータ付き正極11は、一対の補助板62bの間から一対の側壁32dの間に亘って、下側の支持面62sに配置される。すなわち、支持部62は、セパレータ付き正極11を支持面62sにおいて受け取る。セパレータ付き正極11は、上縁11a及び底縁11bが支持面32sの延在方向(外周面31bに交差する方向)に沿うように支持面62sに配置される。セパレータ付き正極11の受取時において、支持面62sの延在方向における支持面62sの長さD3(第1長さ)は、支持面62sの延在方向におけるセパレータ付き正極11の長さ(ここでは、幅Wp)よりも長い。長さD3は、例えば、幅Wpの1.5倍〜2.5倍程度である。支持面62sの延在方向に交差する方向における支持面62sの長さは、支持面62sの延在方向に交差する方向におけるセパレータ付き正極11の長さ(高さHp)よりも短い。セパレータ付き正極11は、側縁11cの一部(上縁11a側の部分及び底縁11b側の部分)を支持部62の両端62gからはみ出させた状態で、一対の補助板62bの間、及び一対の側壁32dの間に配置される。
また、図7及び図9に示されるように、一対の補助板62bは、循環経路Lpのうち、第2区間Rp2において、本体部32aに格納されている。すなわち、第2区間Rp2の排出位置において、支持部62は最も縮んだ状態となっている。したがって、一対の支持面62sは、一対の側壁32dに格納された状態の一対の補助板62bによって構成されている。このとき、支持面62sの延在方向における支持面62sの長さD4(第2長さ)は、長さD3よりも短い。すなわち、セパレータ付き正極11の排出時において、支持面62sの長さD4は、受取時における支持面62sの長さD3よりも短い。
この電極積層装置20において、支持部62は、受取位置において外周面31bに交差する方向に長さD3で延びている。この長さD3は、支持部62の支持面62sの延在方向におけるセパレータ付き正極11の幅Wpよりも長い。同様に、支持部72は、受取位置において外周面41bに交差する方向に長さD3で延びている。この長さD3は、支持部72の支持面72sの延在方向における負極9の幅Wnよりも長い。また、支持部62は、排出位置において外周面31bに交差する方向に長さD4で延びている。この長さD4は、受取位置における支持部62の長さである長さD3よりも短い。同様に、支持部72は、排出位置において外周面41bに交差する方向に長さD4で延びている。この長さD4は、受取位置における支持部72の長さである長さD3よりも短い。したがって、セパレータ付き正極11及び負極9が受けるダメージを低減しつつ、搬送効率の低下を抑制することが可能となる。
具体的には、支持部62は、外周面31bに固定され、外周面31bに交差する方向に延びる本体部32aと、本体部32aに対して、本体部32aの延在方向に進退可能な補助板62bと、を含んでいる。補助板62bは、第1区間Rp1において、外周面31bから離れる向きに本体部32aから延在するように配置され、循環経路Lpに沿って本体部32aと同期して移動すると共に、正極排出ユニット26に向かうにつれて外周面31bに近づく向きに移動する。この構成により、第1区間Rp1においては、本体部32aに対して進退可能な補助板62bが、本体部32aから延在するように配置されることで、支持部62の長さD3をセパレータ付き正極11の幅Wpよりも長くすることができる。一方、第1区間Rp1よりも下流においては、本体部32aに対して進退可能な補助板62bが外周面31bに近づく向きに移動する(本体部32aに格納される)ので、支持部62の長さD4は長さD3よりも短くなる。支持部72も同様である。
また、正極排出ユニット26に向かうにつれて外周面31bに近づく向きに補助板62bを案内する正極ガイドユニット68を更に備えている。これにより、補助板62bは、正極ガイドユニット68に案内されることで外周面31bに近づく向きに移動することができる。同様に、補助板72bは、負極ガイドユニット69に案内されることで、負極9を外周面41bに近づく向きに移動することができる。
本発明は、上記実施形態に限定されない。例えば、上記実施形態では、正極排出ユニット26は、一対の押出部材26aによって4つのセパレータ付き正極11を同時に押し出すことにより、4つのセパレータ付き正極11を同時に排出する積層機であるが、1つのセパレータ付き正極11ごとに排出するバッファ装置(反転装置)であってもよい。例えば、特開平05−201529号公報に記載された装置のように、搬送経路上に配置されるバッファ装置に、本発明を適用することできる。
また、正極排出ユニット26は、一対の押出部材26aに代えて、支持部32に支持されたセパレータ付き正極11を、外周面31bから離れる向きに搬送する搬送コンベアを有していてもよい。この場合、支持部32(本体部32a、補助板62b)には、搬送コンベアを露出させるためのスリットを形成することにより、スリットを介して、セパレータ付き正極11を搬送コンベアに受け渡して排出することができる。これにより、搬送コンベアを用いるだけの簡易な構成によってセパレータ付き正極11を排出することができる。負極排出ユニット27も同様である。
また、上記実施形態では、正極排出ユニット26は、一対の押出部材26aによって4つのセパレータ付き正極11を同時に押し出すことにより、4つのセパレータ付き正極11を4段の積層部材51に同時に積層したが、1つのセパレータ付き正極11ごとに積層してもよい。例えば、正極搬送ユニット21の間欠駆動において、支持部32が停止してから再び移動を始めるまでの間に、1つずつセパレータ付き正極11を押し出して4段の積層部材51に順に積層してもよい。負極排出ユニット27も同様である。
また、上記第1実施形態では、電極積層装置20が正極ガイドユニット28及び負極ガイドユニット29を備えている構成を例示して説明したが、正極ガイドユニット28及び負極ガイドユニット29を備えていなくてもよい。例えば、正極供給用コンベア23の搬送速度を上げることにより、供給時において、セパレータ付き正極11を支持部32の基端部32fに到達させてもよい。負極9も同様である。
また、上記第2実施形態では、電極積層装置60が正極ガイドユニット68及び負極ガイドユニット69を備えている構成を例示して説明したが、正極ガイドユニット68及び負極ガイドユニット69を備えていなくてもよい。例えば、支持部62において、補助板62bを自重によって移動させてもよい。具体的には、支持部62が第1区間Rp1から第2区間Rp2に移動するとき、補助板62bが自重によって降下して本体部32aに格納されてもよく、支持部62が第2区間Rp2から第1区間Rp1に移動するとき、補助板62bが自重によって降下して本体部32aから突出してもよい。支持部72も同様である。
また、正極ガイドユニット28は、正極搬送ユニット21の前側(図4においては、紙面表紙側)に配置され、セパレータ付き正極11の底縁11bと当接する受け部と、正極搬送ユニット21の後側に配置され、セパレータ付き正極11を受け部に対して押圧する押圧部とを更に有し、セパレータ付き正極11の底縁11bの位置決めを行ってもよい。受け部には、例えば、複数のフリーローラが並んで設けられていてもよい。また、受け部は、表面が滑りやすい樹脂で形成されていてもよい。押圧部は、シリンダと、シリンダのピストンロッドの先端に固定された押し板と、を有していてもよい。負極ガイドユニット29も同様である。
また、上記実施形態では、正極8が袋状のセパレータ10に包まれた状態であるセパレータ付き正極11と負極9とが交互に積層部材に積層されるが、特にその形態には限られず、負極が袋状のセパレータに包まれた状態であるセパレータ付き負極と正極とが交互に積層部材に積層されてもよい。
更に、上記実施形態では、蓄電装置1がリチウムイオン二次電池であるが、本発明は、特にリチウムイオン二次電池には限られず、例えばニッケル水素電池等の他の二次電池、電気二重層キャパシタまたはリチウムイオンキャパシタ等の蓄電装置における電極の積層にも適用可能である。
上記実施形態では、反転装置が電極積層装置である場合を例示して説明したが、反転装置は、電極積層装置に限定されない。本発明は、電極積層装置以外の反転装置にも適用可能である。
9…負極(ワーク)、11…セパレータ付き正極(ワーク)、20…電極積層装置(反転装置)、21…正極搬送ユニット(反転部)、22…負極搬送ユニット(反転部)、23…正極供給用コンベア(供給部)、24…負極供給用コンベア(供給部)、26…正極排出ユニット(排出部)、26a…押出部材、27…負極排出ユニット(排出部)、27a…押出部材、28…正極ガイドユニット(ガイド部)、28s…傾斜面、29…負極ガイドユニット(ガイド部)、29s…傾斜面、31…循環部材、31b…外周面、32…支持部、32a…本体部、32b…補助板(延設部)、41…循環部材、41b…外周面、42…支持部、42a…本体部、42b…補助板(延設部)、60…電極積層装置(反転装置)、62…支持部、62b…補助板(延設部)、72b…補助板(延設部)、68…正極ガイドユニット(ガイド部)、69…負極ガイドユニット(ガイド部)、D1,D3…長さ(第1長さ)、D2,D4…長さ(第2長さ)、Lp,Ln…循環経路、Rp1,Rn1…第1区間、Rp2,Rn2…第2区間。

Claims (7)

  1. シート状のワークを搬送すると共に反転する反転部と、
    前記反転部から前記ワークを排出する排出部と、を備え、
    前記反転部は、上昇した後に下降する循環経路を形成するように循環する外周面を含む循環部材と、前記循環経路に沿って前記外周面に設けられ、前記外周面が上昇する第1区間において、前記ワークを供給する供給部から前記ワークを受け取ると共に、前記ワークを支持する複数の支持部と、を有し、
    前記排出部は、前記外周面が下降する第2区間において、前記支持部に支持された前記ワークを前記支持部から排出し、
    前記支持部は、前記支持部と前記供給部とが対向する受取位置において前記外周面に交差する方向に第1長さで延びると共に、前記排出部が前記ワークを排出する排出位置において前記外周面に交差する方向に第2長さで延び、
    前記第1長さは、前記支持部の延在方向における前記ワークの長さよりも長く、
    前記第2長さは、前記第1長さよりも短い、反転装置。
  2. 前記支持部は、前記外周面に固定される本体部と、前記第1区間において、前記外周面から離れる向きに前記本体部から延在するように配置された延設部と、を含み、
    前記延設部は、前記第1区間を前記本体部と同期して移動した後に前記本体部から離間する、請求項1に記載の反転装置。
  3. 前記第1区間において前記供給部よりも下流側に設けられ、前記供給部から離れるにつれて前記外周面に近づく向きに斜め上側に延びる傾斜面を含むガイド部を更に備える、請求項1又は2に記載の反転装置。
  4. 前記支持部は、前記外周面に固定され、前記外周面に交差する方向に延びる本体部と、前記本体部に対して、前記本体部の延在方向に進退可能な延設部と、を含み、
    前記延設部は、前記第1区間において、前記外周面から離れる向きに前記本体部から延在するように配置され、前記循環経路に沿って前記本体部と同期して移動すると共に、前記排出部に向かうにつれて前記外周面に近づく向きに移動する、請求項1に記載の反転装置。
  5. 前記排出部に向かうにつれて前記外周面に近づく向きに前記延設部を案内するガイド部を更に備える、請求項4に記載の反転装置。
  6. 前記排出部は、前記複数の支持部のそれぞれに支持された前記ワークを、前記外周面から離れる向きに押し出す押出部材を有する、請求項1〜5のいずれか一項に記載の反転装置。
  7. 前記排出部は、前記支持部に支持された前記ワークを、前記外周面から離れる向きに搬送する搬送コンベアを有する、請求項1〜5のいずれか一項に記載の反転装置。
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