JP2019179676A - 電極積層装置 - Google Patents

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隼人 櫻井
寛恭 西原
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Abstract

【課題】電極の積層速度を向上させつつ、電極の位置ずれを抑制する。【解決手段】電極積層装置は、セパレータ付き正極11及び負極9が積層される積層部51と、セパレータ付き正極11が載置される仕切板53Aと、負極9が載置される仕切板53Bと、積層部51を挟んで配置される受け部材55B及び位置決め部材と、を備える。セパレータ付き正極11の長さは、負極9の長さよりも長い。負極9の位置決めを行うための押圧部65Bは、セパレータ付き正極11の位置決めを行うための押圧部64Bよりも突出している。セパレータ付き正極11は、押圧部64Bにより基準面55bに向かって押圧され、負極9は、押圧部65Bにより基準面55bに向かって押圧される。仕切板53A,53Bは移動することによって、セパレータ付き正極11及び負極9を積層部51に落下させる。【選択図】図7

Description

本発明は、電極積層装置に関する。
リチウムイオン二次電池等の蓄電装置が備える電極積層体を形成するための電極積層装置が知られている。電極積層体は、電極としての複数の正極及び複数の負極を有しており、各正極と各負極とが交互に積層されることによって構成される。例えば、特許文献1には、正極体(正極)及び負極体(負極)をそれぞれ供給する2つの供給機構と、供給機構それぞれから供給された正極及び負極を所定位置に落下移動させる2つの落下移動手段と、落下移動手段それぞれから排出された正極及び負極を順次所定位置に案内しつつ積層させる案内積層手段(積層部)と、を備える積層体作製装置(電極積層装置)が記載されている。
特開2012−91372号公報
特許文献1に記載の電極積層装置では、例えば積層部において正極と負極とが互いに衝突することを回避するために、積層部に正極が投入され、積層部での当該正極の積層が完了した後に積層部に負極が投入される。また、積層部に負極が投入され、積層部での当該負極の積層が完了した後に積層部に正極が投入される。このような電極積層装置では、一方の電極(例えば正極)の投入後、他方の電極(例えば負極)を投入する際に、一方の電極の積層が完了するまでの待機時間が生じてしまう。
また、電極積層体において、電極積層体を構成する複数の電極における互いの位置がずれてしまうと、蓄電装置の品質を保つことができないおそれがある。
本発明は、電極の積層速度を向上させつつ、電極の位置ずれを抑制することが可能な電極積層装置を提供する。
本発明の一側面に係る電極積層装置は、第1電極及び第2電極を交互に積層することによって積層体を形成する装置である。この電極積層装置は、第1電極及び第2電極が積層される積層部と、第1電極を積層部に向けて投入する第1投入部と、第2電極を積層部に向けて投入する第2投入部と、第1投入部により投入された第1電極が載置される第1仕切板と、第2投入部により投入された第2電極が載置される第2仕切板と、第1方向において積層部を挟んで配置される受け部材及び位置決め部材と、を備える。第1仕切板及び第2仕切板の一方は、他方よりも上方に配置され、第1電極の第1方向における長さは、第2電極の第1方向における長さよりも長く、受け部材は、第1方向と交差する基準面を有する。位置決め部材は、第1方向において第1電極の位置決めを行うための第1押圧部と、第1方向において第2電極の位置決めを行うための第2押圧部と、を有し、第2押圧部は、第1押圧部よりも基準面に向かって突出している。位置決め部材は、第1仕切板に載置されている第1電極を、第1押圧部により基準面に向かって押圧するとともに、第2仕切板に載置されている第2電極を、第2押圧部により基準面に向かって押圧することによって、第1電極及び第2電極の第1方向における位置決めを行う。第1仕切板及び第2仕切板は、第1電極及び第2電極が基準面と位置決め部材とにより規定される位置にある状態で、積層方向から見て積層部と重なる位置から第1方向に移動することによって、第1電極及び第2電極を積層部に落下させる。
この電極積層装置では、第1投入部から投入された第1電極が載置されている第1仕切板及び第2投入部から投入された第2電極が載置されている第2仕切板が、積層方向から見て積層部と重なる位置から移動することによって、積層部に第1電極及び第2電極が落下する。つまり、第1電極及び第2電極は、第1仕切板及び第2仕切板で一時的に支持された後に、第1仕切板及び第2仕切板から落下することで、積層部に積層される。このため、第1電極の投入タイミングと第2電極の投入タイミングとが重なっても第1電極及び第2電極同士の衝突が回避されるので、一方の電極を投入する際に他方の電極の積層が完了するまで待機する必要がない。これにより、待機時間が短縮される。また、第1電極及び第2電極の第1方向における長さは互いに異なる。位置決め部材では、第2押圧部は、第1押圧部よりも基準面に向かって突出する。従って、第1押圧部が第1電極を基準面に向かって押圧するとともに、第2押圧部が第2電極を基準面に向かって押圧することによって、第1電極及び第2電極が同時に位置決めされる。その結果、電極の積層速度を向上させつつ、電極の位置ずれを抑制することが可能となる。
積層部は、積層部に積層されている第1電極及び第2電極の最上面の積層方向における位置を調整するために、下方に移動してもよい。
この場合、積層部に積層されている第1電極及び第2電極の最上面と第1仕切板及び第2仕切板それぞれとの間隔が一定となるように積層部の位置が調整されることで、新たに落下する第1電極及び第2電極の落下距離が、第1電極及び第2電極の積層数に関わらず一定となる。その結果、第1電極及び第2電極の落下を安定させること可能となる。
位置決め部材は、第1押圧部及び第2押圧部よりも下方に位置するガイド部をさらに有してもよく、ガイド部は、基準面に対向するとともに積層方向に沿って延びるガイド面を含んでもよい。第1押圧部は、基準面に対向する第1押圧面を含んでもよく、ガイド面と基準面との距離は、第1押圧面と基準面との距離よりも短くてもよい。
この場合、第1方向における第2電極の移動し得る範囲が、ガイド面によって制限された状態で、第2電極が積層部に落下する。その結果、第2電極の位置が落下中にずれる可能性を低減することが可能となる。
ガイド部は、下方に向かって基準面との距離が増加していくようにガイド面の下端から延びる傾斜面を、さらに含んでもよい。
例えば、積層部に積層されている最上層の電極の端部が上方に向けて反っていても、位置決め部材による位置決めが行われるときに、上方に向けて反っている電極の端部に傾斜面が当接することにより電極の端部に下方に向かう力が加わる。その結果、第1電極又は第2電極が上方に反ることによる電極の位置ずれを抑制することが可能となる。
傾斜面は、第1方向及び積層方向と交差する第2方向から見て、積層部に向かって突出する円弧状に湾曲してもよい。
例えば、積層部に積層されている最上層の電極の端部が上方に向けて反っていても、位置決め部材による位置決めが行われるときに、上方に向けて反っている電極の端部に円弧状に湾曲した傾斜面が当接することにより電極の端部に下方に向かう力が加わる。その結果、第1電極又は第2電極が上方に反ることによる電極の位置ずれを抑制することができる。
積層部は、積層部に積層されている第1電極及び第2電極の最上面とガイド面の下端との積層方向における距離が所定間隔に保たれるように、下方に移動してもよく、所定間隔は、第1電極の厚さの3倍よりも小さくてもよい。
この場合、積層部に積層されている第1電極及び第2電極の最上面の近傍までガイド面によって第1方向における第2電極の移動し得る範囲が制限された状態で、第2電極は落下する。その結果、第2電極の位置が落下中にずれる可能性をさらに低減することが可能となる。
第1仕切板は、第2仕切板よりも上方に位置してもよく、第2押圧部は、基準面に対向する第2押圧面を含んでもよい。ガイド面は、第2押圧面の下端から下方に向かって延びてもよい。
この場合、第2押圧面及びガイド面によって連続面が構成される。このため、第2押圧面に当接した第2電極の縁が連続面に沿いつつ、第2電極が落下する。その結果、第2電極の位置が落下中にずれる可能性をさらに低減することが可能となる。
電極積層装置は、上昇した後に下降する第1循環経路を形成するように循環する第1外周面を含む第1循環部材と、第1循環経路に沿って第1外周面に設けられ、第1電極を支持する複数の第1支持部と、を有する第1搬送部と、上昇した後に下降する第2循環経路を形成するように循環する第2外周面を含む第2循環部材と、第2循環経路に沿って第2外周面に設けられ、第2電極を支持する複数の第2支持部と、を有する第2搬送部と、複数段の積層部と、複数の第1仕切板と、複数の第2仕切板と、を備えてもよい。位置決め部材は、複数の第1押圧部と複数の第2押圧部と、を有してもよく、第1搬送部及び第2搬送部は、積層部を挟むように配置されてもよい。第1投入部は、第1循環経路のうちの下降する第1領域において複数の第1支持部に支持された第1電極を複数段の積層部に向けて同時に押し出すことによって、第1電極を積層部に向けて投入してもよく、第2投入部は、第2循環経路のうちの下降する第2領域において複数の第2支持部に支持された第2電極を複数段の積層部に向けて同時に押し出すことによって、第2電極を積層部に向けて投入してもよい。
この場合、複数の第1押圧部及び複数の第2押圧部を有する位置決め部材によって複数の第1仕切板及び複数の第2仕切板に載置されている第1電極及び第2電極の位置決めが同時に行われるとともに、複数段の積層部のそれぞれにおいて第1電極及び第2電極が積層される。その結果、積層体の生産効率を向上させることが可能となる。
本発明によれば、電極の積層速度を向上させつつ、電極の位置ずれを抑制することが可能となる。
図1は、一実施形態に係る電極積層装置を適用して製造される蓄電装置の内部を示す図である。 図2は、図1のII−II線に沿った断面図である。 図3の(a)は、図2に示されたセパレータ付き正極の平面図である。図3の(b)は、図2に示された負極の平面図である。 図4は、電極積層装置を示す側面図である。 図5は、図4に示された電極積層装置の平面図である。 図6は、電極積層装置の積層ユニット周辺の構成を示す拡大図である。 図7は、積層ユニットの一部の側面図である。 図8は、搬送ユニットの駆動機構を説明するための図である。 図9は、積層ユニットに電極を積層する様子を示す拡大図である。 図10の(a)〜図10の(c)は、電極の位置決め及び電極の落下を説明するための図である。 図11は、第1変形例に係る電極積層装置が備える積層ユニットを示す図である。 図12の(a)〜図12の(c)は、第1変形例に係る電極積層装置が備える積層ユニットの動作を説明するための図である。 図13の(a)〜図13の(c)は、第1変形例に係る電極積層装置が備える積層ユニットの動作を説明するための図である。 図14の(a)は、電極の第1変形例を示す図である。図14の(b)及び図14の(c)は、電極の第2変形例を示す図である。 図15の(a)及び図15の(b)は、第2変形例に係る電極積層装置が備える積層ユニットを示す図である。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、図面において、同一又は同等の要素には同じ符号を付し、重複する説明を省略する。図面には必要に応じてXYZ直交座標系が示される。例えば、X軸方向及びY軸方向が水平方向であり、Z軸方向が鉛直方向である。
図1は、一実施形態に係る電極積層装置を適用して製造される蓄電装置の内部を示す図である。図2は、図1のII−II線に沿った断面図である。図3の(a)は、図2に示されたセパレータ付き正極の平面図である。図3の(b)は、図2に示された負極の平面図である。図1及び図2に示される蓄電装置1は、例えば、積層型の電極組立体を有するリチウムイオン二次電池である。
蓄電装置1は、例えば略直方体形状のケース2と、このケース2内に収容された電極組立体3と、を備えている。ケース2は、例えばアルミニウム等の金属によって形成されている。ケース2の内部には、図示はしないが、例えば非水系(有機溶媒系)の電解液が注液されている。ケース2上には、正極端子4及び負極端子5が互いに離間して配置されている。正極端子4は、絶縁リング6を介してケース2に固定され、負極端子5は、絶縁リング7を介してケース2に固定されている。また、電極組立体3と、ケース2の内側の側面及び底面との間には絶縁フィルムFが配置されており、絶縁フィルムFによってケース2と電極組立体3との間が絶縁されている。図1では便宜上、電極組立体3の下端とケース2の底面との間には僅かな隙間が設けられているが、実際には電極組立体3の下端が絶縁フィルムFを介してケース2の内側の底面に接触している。電極組立体3の積層方向においては、電極組立体3とケース2との間の隙間に、スペーサSを配置することにより、電極組立体3とケース2との隙間が埋められている。スペーサSは、一枚又は複数枚のシートを備えており、当該シートの枚数は、電極組立体3の厚みに応じて調整される。
電極組立体3は、複数の正極8と複数の負極9とが袋状のセパレータ10を介して交互に積層された構造を有している。正極8は、袋状のセパレータ10に包まれている。袋状のセパレータ10に包まれた状態の正極8は、セパレータ付き正極11として構成されている。従って、電極組立体3は、電極としての複数のセパレータ付き正極11と複数の負極9とが交互に積層された構造を有している。なお、電極組立体3の両端に位置する電極は、負極9である。
正極8は、例えばアルミニウム箔からなる正極集電体である金属箔14と、この金属箔14の両面に形成された正極活物質層15と、を有している。金属箔14は、平面視矩形状の箔本体部14aと、この箔本体部14aと一体化されたタブ14bと、を有している。タブ14bは、箔本体部14aの長手方向の一端部近傍の縁から突出している。そして、タブ14bは、セパレータ10を突き抜けている。複数のタブ14bは、集箔された状態で導電部材12に接続(溶接)され、導電部材12を介して正極端子4に接続されている。なお、図2では便宜上タブ14bを省略している。
正極活物質層15は、箔本体部14aの表裏両面に形成されている。正極活物質層15は、正極活物質とバインダとを含んで形成された多孔質の層である。正極活物質としては、例えば複合酸化物、金属リチウム又は硫黄等が挙げられる。複合酸化物には、例えばマンガン、ニッケル、コバルト及びアルミニウムの少なくとも1つとリチウムとが含まれる。
図3の(a)に示されるように、セパレータ付き正極11は、上縁11aと、底縁11bと、側縁11cと、側縁11dと、面11eと、面11fと、を含む。上縁11aは、タブ14bの突出方向と直交する方向に延び、タブ14bが突き抜けるセパレータ10の縁である。底縁11bは、上縁11aと対向するセパレータ10の縁である。側縁11c及び側縁11dは、上縁11aと底縁11bとを互いに接続するセパレータ10の縁であり、上縁11a及び底縁11bと交差する。面11e及び面11fは、上縁11a、底縁11b、側縁11c、及び側縁11dによって区画される面であり、互いに対向する。
負極9は、例えば銅箔からなる負極集電体である金属箔16と、この金属箔16の両面に形成された負極活物質層17と、を有している。金属箔16は、平面視矩形状の箔本体部16aと、この箔本体部16aと一体化されたタブ16bとを有している。タブ16bは、箔本体部16aの長手方向の一端部近傍の縁から突出している。タブ16bは、導電部材13を介して負極端子5に接続されている。なお、図2では、便宜上タブ16bを省略している。
負極活物質層17は、箔本体部16aの表裏両面に形成されている。負極活物質層17は、負極活物質とバインダとを含んで形成された多孔質の層である。負極活物質としては、例えば黒鉛、高配向性グラファイト、メソカーボンマイクロビーズ、ハードカーボン、ソフトカーボン等のカーボン、リチウム、ナトリウム等のアルカリ金属、金属化合物、SiOx(0.5≦x≦1.5)等の金属酸化物又はホウ素添加炭素等が挙げられる。
図3の(b)に示されるように、負極9は、上縁9aと、底縁9bと、側縁9cと、側縁9dと、面9eと、面9fと、を含む。上縁9aは、タブ16bの突出方向と直交する方向に延び、タブ16bは上縁9aから突出する。底縁9bは、上縁9aと対向する。側縁9c及び側縁9dは、上縁9aと底縁9bとを互いに接続し、上縁9a及び底縁9bと交差する。面9e及び面9fは、上縁9a、底縁9b、側縁9c、及び側縁9dによって区画される面であり、互いに対向する。本実施形態では、セパレータ付き正極11の上縁11aから底縁11bまでの長さ(高さHp)は、負極9の上縁9aから底縁9bまでの長さ(高さHn)よりも長い。セパレータ付き正極11の側縁11cから側縁11dまでの長さ(幅Wp)は、負極9の側縁9cから側縁9dまでの長さ(幅Wn)と略同一である。
セパレータ10は、平面視矩形状を呈している。セパレータ10の形成材料としては、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)等のポリオレフィン系樹脂からなる多孔質フィルム、あるいはポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート(PET)、メチルセルロース等からなる織布又は不織布等が例示される。
以上のように構成された蓄電装置1を製造する場合は、まずセパレータ付き正極11及び負極9を製作した後、セパレータ付き正極11と負極9とを交互に積層し、積層体(電極積層体)を形成する。この積層体を加圧することでセパレータ付き正極11及び負極9を密着させた後、セパレータ付き正極11及び負極9をテープ等で固定することで電極組立体3を得る。そして、セパレータ付き正極11のタブ14bを導電部材12を介して正極端子4に接続するとともに、負極9のタブ16bを導電部材13を介して負極端子5に接続した後、電極組立体3をケース2内に収容する。
次に、図4〜図8を参照して、一実施形態に係る電極積層装置20について説明する。図4は、電極積層装置を示す側面図である。図5は、図4に示された電極積層装置の平面図である。図6は、電極積層装置の積層ユニット周辺の構成を示す拡大図である。図7は、積層ユニットの一部の側面図である。図8は、搬送ユニットの駆動機構を説明するための図である。
電極積層装置20は、セパレータ付き正極11(第1電極)及び負極9(第2電極)を交互に積層することによって積層体を形成する装置である。電極積層装置20は、コンベア21Aと、コンベア21Bと、搬送ユニット22A(第1搬送部)と、搬送ユニット22B(第2搬送部)と、押出ユニット23A(第1投入部)と、押出ユニット23B(第2投入部)と、積層ユニット24と、制御部25と、を備えている。
コンベア21Aは、セパレータ付き正極11を搬送ユニット22Aに供給する装置である。具体的には、セパレータ付き正極11をX軸方向に沿って搬送ユニット22Aに向けて搬送し、後述する搬送ユニット22Aの支持部27Aにセパレータ付き正極11を供給する。例えば、コンベア21Aは、セパレータ付き正極11を一定の間隔で搬送ユニット22Aに供給する。
コンベア21Bは、負極9を搬送ユニット22Bに供給する装置である。具体的には、負極9をX軸方向に沿って搬送ユニット22Bに向けて搬送し、後述する搬送ユニット22Bの支持部27Bに負極9を供給する。例えば、コンベア21Bは、負極9を一定の間隔で搬送ユニット22Bに供給する。
搬送ユニット22Aは、セパレータ付き正極11を貯めながら順次搬送するユニットである。搬送ユニット22Aは、循環部材26A(第1循環部材)と、複数の支持部27A(複数の第1支持部)と、駆動部28Aと、位置決めユニット29Aと、を有している。
循環部材26Aは、上下方向(Z軸方向)に延びるループ状の部材である。循環部材26Aは、上昇した後に下降する循環経路(第1循環経路)を形成するように循環する外周面(第1外周面)を有する。循環部材26Aの外周面には、一定間隔で複数の支持部27Aが循環部材26Aの全周にわたって設けられている。循環部材26Aは、上下に配置された一対のローラ30Aの間に架け渡されている。一対のローラ30Aのそれぞれは、Y軸方向に延びる回転軸を有し、Y軸方向の正方向(図4において紙面表側)から見て時計回りに回転する。すなわち、循環部材26Aの循環方向は、Y軸方向の正方向から見て時計回りである。従って、循環部材26Aの循環経路のうち、X軸方向において一対のローラ30Aとコンベア21Aとの間に位置するZ軸方向に延びる領域は、支持部27Aを上昇させる上昇領域として構成される。循環部材26Aの循環経路のうち、X軸方向において一対のローラ30Aと積層ユニット24との間に位置するZ軸方向に延びる領域は、支持部27Aを下降させる下降領域(第1領域)として構成される。
支持部27Aは、セパレータ付き正極11を支持する部材である。支持部27Aは、循環部材26Aとともに循環経路を循環する。支持部27Aは、上昇領域においてコンベア21Aからセパレータ付き正極11を受け取る。支持部27Aは、下降領域において積層ユニット24にセパレータ付き正極11を押し出す位置まで、セパレータ付き正極11を支持する。支持部27Aは、循環部材26Aに設けられたブラケット部31Aと、ブラケット部31Aを挟むように設けられた一対の板部32Aと、緩衝部材34Aと、によって構成される(図6参照)。支持部27Aが循環部材26Aの上昇領域又は下降領域に位置している状態では、一対の板部32Aは、循環部材26Aの外周面からX軸方向に延び、Z軸方向に互いに離間して対向している。
図5に示されるように、支持部27Aは、タブ14bがY軸方向の負方向に突出するように配置された状態で、一対の板部32Aの間にセパレータ付き正極11を支持している。ここでは、上昇領域において、面11fが一対の板部32Aのうち下方に位置する一方の上面に接触するように、セパレータ付き正極11が支持部27Aに支持されている。下降領域において、面11eが一対の板部32Aのうち下方に位置する一方の上面に接触するように、セパレータ付き正極11が支持部27Aに支持されている。一対の板部32Aそれぞれの幅方向(Y軸方向)における寸法は、セパレータ付き正極11よりも小さい。従って、セパレータ付き正極11が支持部27Aに支持されている状態では、セパレータ付き正極11のY軸方向において対向する上縁11a及び底縁11bは、一対の板部32AそれぞれのY軸方向において対向する側縁部33a,33bからはみ出る。一対の板部32Aの間の隙間のうち、循環部材26Aに近い端部には、ブラケット部31Aの先端部を覆う緩衝部材34Aが設けられる。
駆動部28Aは、循環部材26Aを回転させるとともに、循環部材26AをZ軸方向に移動させる。駆動部28Aは、循環部材26Aの上昇領域においては支持部27Aを上昇させ、循環部材26Aの下降領域においては支持部27Aを下降させる。駆動部28Aは、例えば、不図示の支持フレームに固定された2台のモータによって構成される。
ここで、循環部材26Aを駆動する駆動機構80について、図8を参照して説明する。駆動機構80は、搬送ユニット22Aから、Y軸方向の負方向に離間した位置に設けられる。駆動機構80は、搬送ユニット22Aの一対のローラ30A,30Aのうちの上方に位置するローラ30Aと回転軸を介して接続される駆動ギア81と、搬送ユニット22Aの一対のローラ30A,30Aのうちの下方に位置するローラ30Aと回転軸を介して接続される駆動ギア82と、Z軸方向において駆動ギア81と駆動ギア82との間に配置される駆動ギア83,84と、駆動ギア81,82,83,84に架け渡されたタイミングベルト88と、を備える。駆動ギア83は、Z軸方向に配置された駆動ギア81,82よりもX軸方向の負方向に配置されている。駆動ギア83は、駆動部28Aのモータ(不図示)の駆動軸と接続されており、当該モータの回転に伴い、独立して回転する。駆動ギア84は、Z軸方向に配置された駆動ギア81,82よりもX軸方向の正方向に配置されている。駆動ギア84は、駆動部28Aのモータ(不図示)の駆動軸と接続されており、当該モータの回転に伴い、独立して回転する。駆動ギア83,84は、支持フレーム(不図示)に支持されており、Z軸方向の位置は変動することなく固定されている。駆動ギア81,82は、モータとは接続されておらず、タイミングベルト88を介した駆動ギア83,84の回転に伴い、Z軸方向に移動するように、支持フレーム(不図示)に移動可能に支持されている。なお、駆動ギア81と駆動ギア82とは図示されないスライドフレームに回動可能に支持されており、駆動ギア81と駆動ギア82との間のZ軸方向の間隔は変動することなく固定されている。タイミングベルト88は、Z軸方向及びX軸方向の四方に配置された駆動ギア81,82,83,84に架け渡され、且つ、複数の(ここでは4つ)のガイドローラ86にガイドされることで、Z軸方向及びX軸方向に延びる略十文字状をなしている。
積層ユニット24にセパレータ付き正極11を積層するために、循環部材26Aの下降領域における循環部材26Aを下降させる場合、駆動ギア84が時計回りの回転方向RD1に回転する。コンベア21Aからセパレータ付き正極11を順次受け取るために、循環部材26Aの上昇領域における循環部材26Aを停止状態から上昇させる場合、駆動ギア83が時計回りの回転方向RD2に回転する。ここで、駆動ギア83,84の位置は固定されており、駆動ギア81,82のZ軸方向の間隔を一定とした状態でZ軸方向に移動可能であり、タイミングベルト88の全長は不変である。従って、駆動ギア84の回転方向RD1への回転速度が、駆動ギア83の回転方向RD2への回転速度よりも速い場合(あるいは駆動ギア83が停止している場合)、タイミングベルト88を下方に送り出す量が多くなることで、駆動ギア81,82は下方(方向BD1)に移動する。このとき、駆動ギア81,82に連結されたローラ30A,30Aも循環部材26Aを回転させながら下方に移動する。駆動ギア83の回転方向RD2への回転速度が、駆動ギア84の回転方向RD1への回転速度よりも速い場合(あるいは駆動ギア84が停止している場合)、タイミングベルト88を上方に送り出す量が多くなることで、駆動ギア81,82は上方(方向BD2)に移動する。このとき、駆動ギア81,82に連結されたローラ30A,30Aも循環部材26Aを回転させながら上方に移動する。なお、駆動ギア81と駆動ギア82との回転速度が同じときは、駆動ギア81,82はZ軸方向に動くことなく循環部材26Aを回転させる。
位置決めユニット29Aは、支持部27Aに支持されているセパレータ付き正極11の位置決めを行うためのユニットである。位置決めユニット29Aは、セパレータ付き正極11を積層ユニット24に押し出す前段階で、支持部27Aに対するセパレータ付き正極11の位置決めを行う。図5に示されるように、位置決めユニット29Aは、Y軸方向において、循環部材26Aの下降領域に配置されている支持部27Aを挟んで互いに対向する位置決め部材35Aと位置決め部材36Aと、を備える。
位置決め部材35Aは、セパレータ付き正極11のY軸方向における位置決めを行う位置決め部37Aと、セパレータ付き正極11のX軸方向における位置決めを行う位置決め部38Aと、位置決め時にタブ14bとの干渉を避ける回避部39Aと、位置決め部37A,38A、及び回避部39Aを支持する基体部40Aと、を有している。位置決め部材36Aは、セパレータ付き正極11のY軸方向における位置決めを行う位置決め部41Aと、セパレータ付き正極11のX軸方向における位置決めを行う位置決め部42Aと、位置決め部41A,42Aを支持する基体部43Aと、を有している。
位置決め部37A,41Aは、Y軸方向の両側からセパレータ付き正極11を挟み込むことにより、セパレータ付き正極11のY軸方向における位置決めを行う。位置決め部38A,42Aは、セパレータ付き正極11をX軸方向の負方向に移動させ、支持部27Aの緩衝部材34Aに押し付けることにより、セパレータ付き正極11のX軸方向における位置決めを行う。位置決め部37A,38A,41A,42A、回避部39A、及び基体部40A,43Aは、下降領域において複数の支持部27Aに支持されている複数のセパレータ付き正極11を同時に位置決めできるように、積層ユニット24に対向する複数の支持部27AにわたってZ軸方向に延びている。搬送ユニット22Aにおいて、複数の支持部27AはZ軸方向にスライドするが、位置決めユニット29Aの高さ位置は変化しない。なお、位置決め部材35A,36Aは、不図示のモータ等から構成される駆動部によって、X軸方向及びY軸方向に往復動する。
搬送ユニット22Bは、負極9を貯めながら順次搬送するユニットである。搬送ユニット22Bは、積層ユニット24を介して搬送ユニット22Aと対向する位置に設けられている。つまり、搬送ユニット22A,22Bは、X軸方向において積層ユニット24を挟むように設けられている。搬送ユニット22Bは、循環部材26B(第2循環部材)と、複数の支持部27B(複数の第2支持部)と、駆動部28Bと、位置決めユニット29Bと、を有している。
循環部材26Bは、上下方向(Z軸方向)に延びるループ状の部材である。循環部材26Bは、上昇した後に下降する循環経路(第2循環経路)を形成するように循環する外周面(第2外周面)を有する。循環部材26Bの外周面には、一定間隔で複数の支持部27Bが循環部材26Bの全周にわたって設けられている。循環部材26Bは、上下に配置された一対のローラ30Bの間に架け渡されている。一対のローラ30Bのそれぞれは、Y軸方向に延びる回転軸を有し、Y軸方向の正方向(図4において紙面表側)から見て反時計回りに回転する。すなわち、循環部材26Bの循環方向は、Y軸方向の正方向から見て反時計回りである。従って、循環部材26Bの循環経路のうち、X軸方向において一対のローラ30Bとコンベア21Bとの間に位置するZ軸方向に延びる領域は、支持部27Bを上昇させる上昇領域として構成される。循環部材26Bの循環経路のうち、X軸方向において一対のローラ30Bと積層ユニット24との間に位置するZ軸方向に延びる領域は、支持部27Bを下降させる下降領域(第2領域)として構成される。循環部材26Bを駆動する駆動機構は、駆動機構80と同様の構成を有する。
支持部27Bは、負極9を支持する部材である。支持部27Bは、循環部材26Bに設けられたブラケット部31Bと、一対の板部32Bと、緩衝部材34Bと、によって構成される。位置決めユニット29Bは、位置決め部材35Bと、位置決め部材36Bと、を備える。位置決め部材35Bは、負極9のY軸方向における位置決めを行う位置決め部37Bと、負極9のX軸方向における位置決めを行う位置決め部38Bと、位置決め時にタブ16bとの干渉を避ける回避部39Bと、位置決め部37B,38B、及び回避部39Bを支持する基体部40Bと、を有している。位置決め部材36Bは、負極9のY軸方向における位置決めを行う位置決め部41Bと、負極9のX軸方向における位置決めを行う位置決め部42Bと、位置決め部41B,42Bを支持する基体部43Bと、を有している。搬送ユニット22Bのその他の構成及び機能については、搬送ユニット22Aと同趣旨の構成及び機能を有するため、説明を省略する。
押出ユニット23Aは、複数のセパレータ付き正極11を積層ユニット24に向けて投入するユニットである。具体的には、押出ユニット23Aは、複数(ここでは5個)のセパレータ付き正極11を積層ユニット24に向けて同時に押し出すことによって、積層ユニット24に向けてセパレータ付き正極11を投入する。押出ユニット23Aは、循環部材26Aの下降領域に対応する位置に設けられ、下降領域において複数の支持部27Aに支持されているセパレータ付き正極11をX軸方向の正方向に押し出す。なお、押出ユニット23Aの高さ位置は変化しない。
押出ユニット23Aは、複数の支持部27Aに支持されているセパレータ付き正極11を同時に押す一対の押出部材44A,45Aと、一対の押出部材44A,45AをX軸方向に沿って往復動させる不図示の駆動部と、を有している。押出部材44A,45Aは、X軸方向において位置決めユニット29Aよりも積層ユニット24から離れた位置に設けられる。押出部材44A,45Aは、Y軸方向において、下降領域における支持部27Aの緩衝部材34Aが設けられる端部を挟んで互いに対向する。
押出部材44Aは、Z軸方向に延びる基体部46Aと、基体部46AにZ軸方向において所定の間隔で設けられるm個(ここでは、m=5)の押出部47Aと、を有している。押出部材45Aは、Z軸方向に延びる基体部48Aと、基体部48AにZ軸方向において所定の間隔で設けられるm個の押出部49Aと、を有している。押出部47A,49Aは、互いに同じ高さ位置に設けられる。押出部47A,49Aは、支持部27Aの側縁部33a,33bに沿って、X軸方向に延びる部分を有する。押出部47A,49Aの先端部は、セパレータ付き正極11の側縁11cのうち、支持部27Aからはみ出た部分に対向する。本実施形態では、n段(ここでは、n=4)の支持部27Aに対して1個の押出部47A,49Aが設けられるように、合計m個の押出部47A,49Aが基体部46A,48Aに設けられている。例えば、Z軸方向において互いに隣り合う押出部47A,47Aの間には、(n−1)段の支持部27Aが配置されている。
押出ユニット23Bは、複数の負極9を積層ユニット24に向けて投入するユニットである。具体的には、押出ユニット23Bは、複数(ここでは5個)の負極9を積層ユニット24に向けて同時に押し出すことによって、積層ユニット24に向けて負極9を投入する。押出ユニット23Bは、循環部材26Bの下降領域に対応する位置に設けられ、下降領域において複数の支持部27Bに支持されている負極9をX軸方向の負方向に押し出す。なお、押出ユニット23Bの高さ位置は変化しない。
押出ユニット23Bは、複数の支持部27Bに支持されている負極9を同時に押す一対の押出部材44B,45Bと、一対の押出部材44B,45BをX軸方向に沿って往復動させる不図示の駆動部と、を有している。押出部材44B,45Bは、X軸方向において位置決めユニット29Bよりも積層ユニット24から離れた位置に設けられる。押出部材44B,45Bは、Y軸方向において、下降領域における支持部27Bの緩衝部材34Bが設けられる端部を挟んで互いに対向する。
押出部材44Bは、Z軸方向に延びる基体部46Bと、基体部46BにZ軸方向において所定の間隔で設けられるm個の押出部47Bと、を有している。押出部材45Bは、Z軸方向に延びる基体部48Bと、基体部48BにZ軸方向において所定の間隔で設けられるm個の押出部49Bと、を有している。押出部47B,49Bは、互いに同じ高さ位置に設けられる。押出部47B,49Bは、支持部27Bの側縁部33c,33dに沿って、X軸方向に延びる部分を有する。押出部47B,49Bの先端部は、負極9の側縁9cのうち、支持部27Bからはみ出た部分に対向する。本実施形態では、n段の支持部27Bに対して1個の押出部47B,49Bが設けられるように、合計m個の押出部47B,49Bが基体部46B,48Bに設けられている。押出ユニット23A及び押出ユニット23Bによる押出動作については後述する。
積層ユニット24は、負極9及びセパレータ付き正極11の積層を行うためのユニットである。積層ユニット24は、X軸方向において搬送ユニット22Aと搬送ユニット22Bとの間に配置されている。積層ユニット24は、押出ユニット23Aによって投入されたセパレータ付き正極11及び押出ユニット23Bによって投入された負極9を受け取って、セパレータ付き正極11及び負極9をZ軸方向に沿って交互に積層する。積層ユニット24は、複数段の積層部51と、壁部52Aと、壁部52Bと、複数の仕切板53A(第1仕切板)と、複数の仕切板53B(第2仕切板)と、位置決め部材54Aと、位置決め部材54Bと、受け部材55Aと、受け部材55Bと、を備える。
積層ユニット24には、m段(ここでは、m=5)の積層部51が設けられている。積層部51は、セパレータ付き正極11及び負極9がZ軸方向に沿って積層される板部材である。積層部51は、Z軸方向に直交する平面(水平面)に拡がる矩形状の板部材である。積層部51のY軸方向における寸法は、セパレータ付き正極11の高さHp及び負極9の高さHnよりも小さい。複数段の積層部51のそれぞれは、押出ユニット23Aの各押出部49A(各押出部47A)及び押出ユニット23Bの各押出部49B(各押出部47B)よりも下方に設けられる。積層部51は、不図示の支持構造によって支持される。支持構造は、例えば、積層部51のX軸方向に沿って延びる縁部のうち、受け部材55A,55Bそれぞれの近傍に位置する部分を、受け部材55A,55Bと干渉しないように、それぞれ支持する。支持構造は、Z軸方向に延びる一対の基体部と、基体部から積層部51の支持位置に向けてそれぞれ延びる支持部と、を備える。積層部51は、電極積層装置20が備える駆動部56によってZ軸方向に往復動する。例えば、駆動部56は、モータと、モータ及び積層部51を連結する連結部と、を備え、連結部はモータによってZ軸方向に往復動する。
壁部52Aは、搬送ユニット22Aと積層部51との間に設けられる。壁部52Aは、X軸方向に直交する平面において、Z軸方向に延びている。壁部52Aには、セパレータ付き正極11を積層部51に向けて投入するための複数のスリット60Aが形成されている。複数のスリット60Aは、Z軸方向において各押出部49A(各押出部47A)に対応する位置に形成されている。壁部52Bは、搬送ユニット22Bと積層部51との間に設けられる。壁部52Bは、X軸方向に直交する平面において、Z軸方向に延びている。壁部52Bには、負極9を積層部51に向けて投入するための複数のスリット60Bが形成されている。複数のスリット60Bは、Z軸方向において各押出部49B(各押出部47B)に対応する位置に形成されている。
スリット60Aは、例えば、スリット60Bよりも支持部27A(支持部27B)の一段分だけ高い位置に形成されている。なお、壁部52A,52Bは、不図示の支持構造によってそれぞれ支持される。支持構造は、例えば、Z軸方向に延びる一対の基体部と、一対の基体部から壁部52A,52Bのそれぞれに延びる支持部と、を備える。なお、この支持構造は、例えば、位置決め部材54A,54Bと干渉しない状態で、位置決め部材54A,54Bの近傍に設けられる。
仕切板53Aは、押出ユニット23Aから投入されたセパレータ付き正極11を支持する板部材である。つまり、仕切板53Aの上面には、押出ユニット23Aから投入されたセパレータ付き正極11が載置される。仕切板53Bは、押出ユニット23Bから投入された負極9を支持する板部材である。つまり、仕切板53Bの上面には、押出ユニット23Bから投入された負極9が載置される。仕切板53A,53Bは、積層部51の上方に配置される。仕切板53Aは、仕切板53Bよりも上方に配置される。負極9及びセパレータ付き正極11が投入される際には、Z軸方向(積層方向)から見て、仕切板53A,53Bは積層部51と重なる位置に配置されている。ここでは、上縁11a及び底縁11bがX軸方向に沿うとともに、面11eが仕切板53Aの上面に接触した状態で、仕切板53Aにセパレータ付き正極11が載置される。また、上縁9a及び底縁9bがX軸方向に沿うとともに、面9eが仕切板53Bの上面に接触した状態で、仕切板53Bに負極9が載置される。
仕切板53A,53Bは、電極積層装置20が備える駆動部57によってY軸方向に往復動する。例えば、駆動部57は、モータと、モータと仕切板53A,53Bのそれぞれとを連結する連結部と、を備え、連結部はモータによってY軸方向に往復動する。具体的には、仕切板53A,53Bは、Z軸方向から見て積層部51と重なる位置と、セパレータ付き正極11及び負極9が積層部51に向けて落下する際に干渉しない退避位置と、の間で往復動する。例えば、退避位置は、仕切板53A,53Bと受け部材55A(受け部材55B)との距離が、高さHpとタブ14bの高さとを合算した距離よりも長くなるような位置である。
位置決め部材54A,54Bは、仕切板53Aに載置されているセパレータ付き正極11のY軸方向(第1方向)における位置決めを行うとともに、仕切板53Bに載置されている負極9のY軸方向における位置決めを行うための部材である。位置決め部材54A,54Bは、互いに同様の構成及び機能を有している。位置決め部材54Aは、Z軸方向に延びる基体部61Aと、基体部61AにZ軸方向において所定の間隔で設けられた複数(ここでは5個)の押し部62Aと、を備える。位置決め部材54Bは、Z軸方向に延びる基体部61Bと、基体部61BにZ軸方向において所定の間隔で設けられた複数(ここでは5個)の押し部62Bと、を備える。位置決め部材54A(押し部62A)及び位置決め部材54B(押し部62B)は、電極積層装置20が備える駆動部58によってY軸方向に待機位置と押圧位置との間で往復動する。待機位置は、位置決め部材54A,54Bが投入されているセパレータ付き正極11及び負極9と干渉しない位置である。押圧位置は、位置決め部材54A,54Bによってセパレータ付き正極11及び負極9が押圧される位置である。例えば、駆動部58は、モータと、モータと位置決め部材54A,54Bのそれぞれとを連結する連結部と、を備え、連結部はモータによってY軸方向に往復動する。
押し部62A,62Bは、Y軸方向に沿って延びる。押し部62A,62Bは、Z軸方向において各仕切板53A,53Bに対応する高さ位置に設けられる。押し部62Aは、仕切板53Aに載置されているセパレータ付き正極11及び仕切板53Bに載置されている負極9を受け部材55Aに向かって押圧する。具体的には、押し部62Aは、仕切板53Aに載置されているセパレータ付き正極11の上縁11aのうちの搬送ユニット22Aに近い一端部をY軸方向の正方向に押圧する。また、押し部62Aは、仕切板53Bに載置されている負極9の上縁9aのうちの搬送ユニット22Aに近い一端部をY軸方向の正方向に押圧する。押し部62Bは、仕切板53Aに載置されているセパレータ付き正極11及び仕切板53Bに載置されている負極9を受け部材55Bに向かって押圧する。具体的には、押し部62Bは、仕切板53Aに載置されているセパレータ付き正極11の上縁11aのうちの搬送ユニット22Bに近い他端部をY軸方向の正方向に押圧する。また、押し部62Bは、仕切板53Bに載置されている負極9の上縁9aのうちの搬送ユニット22Bに近い他端部をY軸方向の正方向に押圧する。
図7に示されるように、押し部62Bは、押圧部64B(第1押圧部)と、押圧部65B(第2押圧部)と、押圧部66Bと、を備える。押圧部64Bは、仕切板53Aに載置されているセパレータ付き正極11をY軸方向の正方向に押圧する。押圧部64Bは、仕切板53Aに対応する高さ位置に設けられる。押圧部64Bは、後述の受け部材55Bの基準面55bに対向する押圧面64b(第1押圧面)を有する。押圧面64bは、Y軸方向と直交する面であり、押圧部64Bがセパレータ付き正極11を押圧する際にセパレータ付き正極11に当接する面である。押圧部65Bは、仕切板53Bに載置されている負極9をY軸方向の正方向に押圧する。押圧部65Bは、押圧部64Bの下方に設けられ、仕切板53Bに対応する高さ位置に設けられる。押圧部65Bは、基準面55bに対向する押圧面65b(第2押圧面)を有する。押圧面65bは、Y軸方向と直交する面であり、押圧部65Bが負極9を押圧する際に負極9に当接する面である。押圧部66Bは、積層部51に積層されている最も上方に位置するセパレータ付き正極11をY軸方向の正方向に押圧する。押圧部66Bは、押圧部65Bの下方に設けられ、Z軸方向において積層部51よりも下方の位置まで延在する。押圧部66Bは、基準面55bに対向する押圧面66bを有する。押圧面66bは、Y軸方向と直交する面であり、押圧部66Bがセパレータ付き正極11を押圧する際にセパレータ付き正極11に当接する面である。
押圧部65Bは、基準面55bに向かって押圧部64Bよりも突出するとともに、押圧部66Bよりも突出する。つまり、押圧面65bと基準面55bとの距離L1は、押圧面64bと基準面55bとの距離L2及び押圧面66bと基準面55bとの距離よりも短い。距離L1と距離L2との差は、セパレータ付き正極11の高さHpと負極9の高さHnとの差に略等しい。押圧面66bと基準面55bとの距離は、距離L2に略等しい。なお、距離L1及び距離L2は、位置決め部材54BのY軸方向における移動に伴って変化するが、距離L1と距離L2との差は一定である。位置決め部材54Bが押圧位置に位置しているとき、距離L1は高さHnに略等しく、距離L2は高さHpに略等しい。
押し部62Aと押し部62Bとは、互いに同様の構成及び機能を有する。押し部62Aは、仕切板53Aに対応する高さ位置に押圧面(第1押圧面)を含む押圧部(第1押圧部)と、仕切板53Bに対応する高さ位置に押圧面(第2押圧面)を含む押圧部(第2押圧部)と、仕切板53Bと積層部51との間に対応する高さ位置に押圧面を含む押圧部と、を備える。押し部62Aの各押圧部(各押圧面)は、押圧部64B,65B,66B(押圧面64b,65b,66b)と同様の構成及び機能を有する。押し部62Aにおける押圧部の互いの関係は、押圧部64B,65B,66Bにおける互いの関係と同様であり、押し部62Aの各押圧面と基準面55aとの関係は、押圧面64b,65b,66bと基準面55bとの関係と同様である。押し部62B(押し部62A)による押圧動作の詳細については後述する。
受け部材55A,55Bは、セパレータ付き正極11及び負極9の位置決めを行う際に、押し部62A,62Bによって押されるセパレータ付き正極11及び負極9を受ける部材である。受け部材55Aは、Y軸方向において積層部51を介して押し部62Aと対向する位置に設けられる。つまり、受け部材55A及び押し部62Aは、Y軸方向において、仕切板53Aに載置されているセパレータ付き正極11及び仕切板53Bに載置されている負極9を挟むように設けられる。受け部材55Bは、Y軸方向において積層部51を介して押し部62Bと対向する位置に設けられる。つまり、受け部材55B及び押し部62Bは、Y軸方向において、仕切板53Aに載置されているセパレータ付き正極11及び仕切板53Bに載置されている負極9を挟むように設けられる。受け部材55A,55Bのそれぞれは、例えば、複数段の積層部51にわたってZ軸方向に延びる柱状の部材によって構成される。受け部材55Aは、Y軸方向と直交する基準面55aを有し、受け部材55Bは、Y軸方向と直交する基準面55bを有する。基準面55aは、積層部51を向く受け部材55Aの一側面であり、基準面55bは、積層部51を向く受け部材55Bの一側面である。
制御部25は、電極積層装置20の所定の制御を行うコンピュータである。制御部25は、CPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)及び入出力インターフェース等から構成されている。制御部25は駆動部28A,28Bを制御することにより、循環部材26A,26Bの循環動作を制御する。制御部25は、押出ユニット23A,23Bが備える駆動部を制御することによって、押出ユニット23A,23Bの押出動作を制御する。制御部25は、駆動部56を制御することにより積層部51の昇降動作を制御する。制御部25は、駆動部57及び駆動部58を制御することにより、仕切板53A,53B及び位置決め部材54A,54Bの往復動動作を制御する。制御部25は、不図示の電極積層装置20に設けられた各センサからの検知信号、及びROMに保存されたプログラムに基づき制御内容を決定し、各駆動部を駆動制御する。なお、制御部25は、一つの処理装置によって構成されていなくてもよく、複数の処理装置によって構成されてもよい。例えば、電極積層装置20が備える各構成要素に対して独立した処理装置が設けられ、各処理装置は、各種センサの検知信号に基づいて、他の構成要素との動作タイミングを合わせてもよい。
次に、図9を参照して、電極積層装置20の動作について説明する。図9は、積層ユニットに電極を積層する様子を示す拡大図である。
セパレータ付き正極11が支持されている支持部27Aが最下端のスリット60Aまで移動するとともに、負極9が支持されている支持部27Bが最下端のスリット60Bまで移動すると、支持部27A及び支持部27Bは停止する。支持部27A及び支持部27Bが停止した状態で、位置決めユニット29Aは、支持部27Aに支持されたセパレータ付き正極11のX軸方向及びY軸方向における位置決めを行い、位置決めユニット29Bは、支持部27Bに支持された負極9のX軸方向及びY軸方向における位置決めを行う。そして、図9に示されるように、押出ユニット23Aは、セパレータ付き正極11を積層部51に向けて押し出し、押出ユニット23Bは、負極9を積層部51に向けて押し出す。押出ユニット23Aによるセパレータ付き正極11の押出と押出ユニット23Bによる負極9の押出とは、互いに略同一のタイミングで行われる。これにより、セパレータ付き正極11は仕切板53Aの上面に載置されるとともに、セパレータ付き正極11の載置と略同一のタイミングで負極9が仕切板53Bの上面に載置される。
続いて、位置決め部材54A,54Bは、仕切板53Aに載置されているセパレータ付き正極11及び仕切板53Bに載置されている負極9のY軸方向における位置決めを行う。そして、位置決め部材54A,54Bが、セパレータ付き正極11及び負極9を位置決めした状態で、仕切板53A,53Bの引き抜きが行われる。つまり、セパレータ付き正極11及び負極9が受け部材55A,55B(基準面55a,55b)と位置決め部材54A,54B(押圧面)とにより規定される位置にある状態で、仕切板53A,53BがY軸方向に移動する。これによって、セパレータ付き正極11及び負極9が積層部51に向かって落下し、積層部51にセパレータ付き正極11及び負極9が積層される。その後、循環部材26Aが循環することにより支持部27Aが移動するとともに、循環部材26Bが循環することにより支持部27Bが移動し、同様の動作が繰り返される。
次に、搬送ユニット22A,22B及び押出ユニット23A,23Bの動作の詳細を説明する。まず、積層ユニット24と対向する全ての支持部27A,27Bにセパレータ付き正極11及び負極9が存在するとともに、積層部51にセパレータ付き正極11及び負極9が積層されていない状態(図6に示される状態)から順に説明を行う。押出ユニット23Aは、支持部27Aに支持されているセパレータ付き正極11のうち、m個のセパレータ付き正極11を押出部47A,49Aによって押し出す押出動作を行い、押出ユニット23Bは、支持部27Bに支持されている負極9のうち、m個の負極9を押出部47B,49Bによって押し出す押出動作を行う。そして、搬送ユニット22Aは、押出部47A,49Aに対して循環部材26Aを支持部27Aの1段分、循環部材26Aの循環方向に移動させる。搬送ユニット22Bは、押出部47B,49Bに対して循環部材26Bを支持部27Bの1段分、循環部材26Bの循環方向に移動させる。これらの循環動作が完了すると、循環部材26A,26B及び支持部27A,27Bは停止する。
続いて、押出ユニット23Aは、m個のセパレータ付き正極11を押出部47A,49Aによって押し出す押出動作を行い、押出ユニット23Bは、m個の負極9を押出部47B,49Bによって押し出す押出動作を行う。上述の循環動作及び二回目以降の押出動作が(n−1)回実行される。なお、これらの動作の繰り返しにより、循環部材26A,26B及び支持部27A,27Bの移動と停止とが複数回繰り返される。(n−1)回目の押出動作(図9に示される押出動作)が完了すると、積層ユニット24と対向する全ての支持部27Aのセパレータ付き正極11及び積層ユニット24と対向する全ての支持部27Bの負極9の投入が完了する。
その後、搬送ユニット22A,22Bは、押出部47A,49Aに対して循環部材26Aを支持部27Aの{m×n−(n−1)}段分、循環部材26Aの循環方向に移動させるとともに、押出部47B,49Bに対して循環部材26Bを支持部27Bの{m×n−(n−1)}段分、循環部材26Bの循環方向に移動させる循環動作を行う。そして、搬送ユニット22A,22B及び押出ユニット23A,23Bは、同趣旨の動作を繰り返す。
次に、図10の(a)〜(c)を参照して、位置決め部材54A,54Bによる位置決め動作(押圧動作)の詳細を説明する。図10の(a)〜(c)は、電極の位置決め及び電極の落下を説明するための図である。なお、図10の(a)〜(c)では、位置決め部材54Bによる位置決め動作が示されている。また、複数段の積層部51のうちの1段の積層部51の上方に配置された仕切板53A,53Bにて行われる位置決め動作が示されている。位置決め部材54A,54Bは、同趣旨の位置決め動作を行い、互いに略同一のタイミングでY軸方向に沿って移動する。以降の説明では、位置決め部材54B(押し部62B)のみについて説明を行う。
図10の(a)に示されるように、位置決め部材54Bは、待機位置からY軸方向の正方向に移動する。位置決め部材54B(押し部62B)の移動に伴って、押圧面64bが上縁11aに当接し、押圧部64Bがセパレータ付き正極11を受け部材55Bに向かって移動させる。そして、位置決め部材54Bが押圧位置まで移動すると、底縁11bが基準面55bに当接する。また、位置決め部材54B(押し部62B)の移動に伴って、押圧面65bが上縁9aに当接し、押圧部65Bが負極9を受け部材55Bに向かって移動させる。そして、位置決め部材54Bが押圧位置まで移動すると、底縁9bが基準面55bに当接する。
このように、本実施形態では、位置決め部材54Bが押圧位置に位置しているとき、底縁11b及び底縁9bが基準面55bに当接している。また、位置決め部材54Bが押圧位置に位置しているとき、上縁11aが押圧面64bに当接しているとともに、上縁9aが押圧面65bに当接している。位置決め部材54Aの押し部62Aも、押し部62Bと同様に、セパレータ付き正極11及び負極9を基準面55aに向かって押圧する。これにより、受け部材55B(基準面55b)と押圧部64B(押圧面64b)との間にセパレータ付き正極11の位置が規定されるので、セパレータ付き正極11のY軸方向における位置決めが行われる。また、受け部材55B(基準面55b)と押圧部65B(押圧面65b)との間に負極9の位置が規定されるので、負極9のY軸方向における位置決めが行われる。
続いて、図10の(b)に示されるように、仕切板53A,53BはY軸方向に移動する。具体的には、仕切板53A,53Bのそれぞれは、Z軸方向から見て積層部51と重なる位置から、受け部材55B(受け部材55A)から離れる方向に向かって移動する。上述の仕切板53A,53Bの移動動作は、位置決め部材54A,54Bによってセパレータ付き正極11及び負極9が位置決めされた状態で行われる。なお、図10の(b)では、移動した仕切板53A,53Bの図示は省略されている。これにより、負極9及びセパレータ付き正極11は、積層部51に向かって自由落下する。なお、高さHpは距離L1よりも大きいので、セパレータ付き正極11は、上端部が押圧部65Bに引っ掛かり傾斜した状態で、積層部51に向けて落下する。このため、セパレータ付き正極11の下端部は積層部51に到達するが、セパレータ付き正極11の上端部は押圧面65bの途中で止まることがある。
続いて、図10の(c)に示されるように、位置決め部材54Bは、押圧位置から待機位置まで移動する。この位置決め部材54B(押し部62B)の移動に伴って、セパレータ付き正極11の上端部が積層部51に落下し、セパレータ付き正極11が負極9の上面に載置される。このとき、セパレータ付き正極11のY軸方向における位置がずれる場合がある。これにより、負極9及びセパレータ付き正極11が、下からこの順で積層部51の上面に積層される。そして、積層部51は、1枚のセパレータ付き正極11の厚さと1枚の負極9の厚さとを合算した値に略等しい距離だけ下方に移動する。
続いて、仕切板53A,53Bは、Z軸方向から見て積層部51と重なる位置まで移動する。なお、この移動動作は、上述の積層部51の下方に移動する動作と同じタイミングで行われてもよい。そして、押出ユニット23A及び押出ユニット23Bによって新しいセパレータ付き正極11及び負極9が、それぞれ仕切板53A,53Bに載置される。そして、位置決め部材54Bが移動することによって、仕切板53Aに載置されているセパレータ付き正極11及び仕切板53Bに載置されている負極9の位置決めが行われる。このとき、既に積層部51に積層されている最も上方に位置するセパレータ付き正極11が、押圧部66Bによって基準面55bに向かって押圧されることで、最も上方に位置しているセパレータ付き正極11のY軸方向における位置が再度規定され得る。なお、位置決め部材54A(押し部62A)も位置決め部材54B(押し部62B)と同様の動作を行う。
そして、位置決め部材54A,54B、仕切板53A,53B、及び積層部51は、同趣旨の動作を繰り返す。これにより、積層部51に負極9及びセパレータ付き正極11が交互に積層された積層体が形成される。また、積層部51にセパレータ付き正極11及び負極9が積層されるたびに、積層部51が下方に移動することで、積層部51に積層されている最も上方に位置するセパレータ付き正極11の上面(最上面)が、一定の高さ位置に保たれる。例えば、この高さ位置は、積層部51にセパレータ付き正極11及び負極9が積層される前の積層部51の上面の高さ位置と略等しい。
複数段の積層部51のそれぞれにおいて、上述と同様に積層体が形成される。各積層部51の上方に配置された仕切板53A,53Bに載置されているセパレータ付き正極11及び負極9のY軸方向における位置決めは、複数の押し部62A(複数の押圧部)及び複数の押し部62B(複数の押圧部64B,65B)によって、互いに同じタイミングで行われる。電極積層装置20は、各積層部51に積層された積層体を取り出すための取出ユニット67を備えている(図5参照)。取出ユニット67は、Y軸方向において積層部51を介して位置決め部材54A,54Bと対向するように設けられている。取出ユニット67は、積層部51に形成された積層体をY軸方向の正方向に引き出す。例えば、取出ユニット67が積層体を引き出すときに、受け部材55A,55Bは、積層体との干渉を回避するために、互いの間隔が広がるようにX軸方向に沿って移動する。
以上説明したように、電極積層装置20では、押出ユニット23Aから押し出されたセパレータ付き正極11が載置されている仕切板53A及び押出ユニット23Bから押し出された負極9が載置されている仕切板53Bが、Z軸方向から見て積層部51と重なる位置から移動することによって、積層部51にセパレータ付き正極11及び負極9が落下する。つまり、セパレータ付き正極11及び負極9は、仕切板53A,53Bで一時的に支持された後に、仕切板53A,53Bから落下することで、積層部51に積層される。このため、セパレータ付き正極11の押出タイミングと負極9の押出タイミングとが重なってもセパレータ付き正極11及び負極9の衝突が回避されるので、一方の電極を押し出す際に他方の電極の積層が完了するまで待機する必要がない。これにより、待機時間が短縮される。
セパレータ付き正極11の高さHp及び負極9の高さHnは互いに異なる大きさである。位置決め部材54Bには、仕切板53Aに載置されているセパレータ付き正極11の位置決めを行うための押圧部64Bが設けられ、仕切板53Bに載置されている負極9の位置決めを行うための押圧部65Bが設けられる。押圧部65Bは、押圧部64Bよりも基準面55bに向かって突出する。従って、押圧部64Bがセパレータ付き正極11を基準面55bに向かって押圧するとともに、押圧部65Bが負極9を基準面55bに向かって押圧することによって、セパレータ付き正極11及び負極9が同時に位置決めされる。位置決め部材54Aにも、押圧部64B,65Bと同様の押圧部が設けられる。その結果、セパレータ付き正極11及び負極9の積層速度を向上させつつ、セパレータ付き正極11及び負極9の位置ずれを抑制することが可能となる。
積層部51にセパレータ付き正極11及び負極9が積層されるたびに、積層部51が下方に移動する。積層部51に積層されている最も上方に位置するセパレータ付き正極11の上面(最上面)と仕切板53A,53Bそれぞれとの間隔が一定となるように積層部51の位置が調整されることで、新たに落下するセパレータ付き正極11及び負極9の落下距離が、セパレータ付き正極11及び負極9の積層数に関わらず一定となる。その結果、セパレータ付き正極11及び負極9の落下を安定させること可能となる。また、積層部51が下方に移動しないとすると、積層開始前の積層部51と仕切板53Bとの間隔を、少なくとも積層体の高さよりも大きくする必要がある。これに対して、本実施形態では、上述の間隔を積層体の高さと同程度又は積層体の高さよりも小さくしても、積層部51がセパレータ付き正極11及び負極9の積層のたびに下方に移動することで、積層部51に積層体を形成することができる。従って、積層部51が下方に移動しないときと比べて、セパレータ付き正極11及び負極9の落下距離を短くすることができるので、セパレータ付き正極11及び負極9の位置が落下中にずれる可能性を低減することが可能となる。
複数の押圧部を有する位置決め部材54A及び複数の押圧部64B,65Bを有する位置決め部材54Bによって、複数の仕切板53A及び複数の仕切板53Bに載置されているセパレータ付き正極11及び負極9のY軸方向における位置決めが同時に行われる。また、複数段の積層部51のそれぞれにおいてセパレータ付き正極11及び負極9が積層されることによって、複数の積層体が略同時に形成される。その結果、積層体(電極組立体3)の生産効率を向上させることが可能となる。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されない。
図11は、第1変形例に係る電極積層装置が備える積層ユニットを示す図である。第1変形例に係る電極積層装置が備える積層ユニット24Aは、押し部62Bに代えて押し部71Bを備える点において積層ユニット24と主に相違する。押し部71Bは、ガイド部72Bをさらに有する点において、押し部62Bと主に相違する。
ガイド部72Bは、落下中の負極9のY軸方向における位置を規定する。ガイド部72Bは、押圧部65Bと押圧部66Bとの間に設けられる。ガイド部72Bは、Y軸方向と直交するガイド面72bと、ガイド面72bの下端から押圧面66bの上端まで延びる傾斜面73bと、を有している。
ガイド面72bは、押圧面65bの下端から下方に向かって延びている。ガイド面72bと基準面55bとの距離は、押圧面65bと基準面55bとの距離L1と等しい。つまり、位置決め部材54Bが押圧位置に位置しているとき、ガイド面72bと基準面55bとの距離は、負極9の高さHnに略等しい。このように、押圧面65bとガイド面72bとによって、基準面55bとの距離が一定に保たれた平面が構成されている。ガイド面72bの下端は、積層部51の上面の高さから間隔Ht(所定間隔)だけ上方の高さに位置している。間隔Htは、セパレータ付き正極11の厚さの3倍よりも小さい所定距離である。セパレータ付き正極11の厚さは、面11eと面11fとの間の距離である。本変形例では、間隔Htは、1枚のセパレータ付き正極11の厚さと1枚の負極9の厚さとを合算した値に略等しい。なお、間隔Htは、負極9の厚さの3倍よりも小さい所定距離であってもよい。負極9の厚さは、面9eと面9fとの間の距離である。例えば、間隔Htは、負極9の厚さの2倍に略等しくてもよく、セパレータ付き正極11の厚さの2倍に略等しくてもよい。
傾斜面73bは、ガイド面72bの下端から下方に向かって基準面55bとの距離が増加するように延びる湾曲面である。傾斜面73bは、X軸方向(第2方向)から見て積層部51に向かって突出する円弧状に湾曲する。言い換えると、傾斜面73bは、X軸方向から見て積層部51から傾斜面73bよりも離れた点を中心とした円弧状である。なお、傾斜面73bは、X軸方向から見て積層部51から離れる方向に向かって凹む円弧状の湾曲面であってもよい。あるいは、傾斜面73bは、ガイド面72bの下端から押圧面66bの上端に向かって延びる平面であってもよい。このように、押し部71Bでは、押圧部65B及びガイド部72Bによって一体に構成される突出部が、押圧部64B及び押圧部66Bのそれぞれよりも受け部材55B(基準面55b)に向かって突出している。
図12の(a)〜図12の(c)及び図13の(a)〜図13の(c)は、第1変形例に係る電極積層装置が備える積層ユニットの動作を説明するための図である。図12の(a)に示されるように、仕切板53Aの上面にセパレータ付き正極11が載置されており、仕切板53Bの上面に負極9が載置されている状態で、押し部71Bを備える位置決め部材54Aが受け部材55Bに向かって移動する。位置決め部材54B(押し部71B)の移動に伴って、押し部62Bと同様に、押圧部64Bがセパレータ付き正極11を基準面55bに向かって押圧するとともに、押圧部65Bが負極9を基準面55bに向かって押圧する。これにより、セパレータ付き正極11及び負極9のY軸方向における位置が規定される。そして、図12の(b)に示されるように、セパレータ付き正極11及び負極9が位置決め部材54Bによって位置決めされた状態で、仕切板53A,53Bが、Z軸方向から見て積層部51と重なる位置から受け部材55Bから離れる方向に移動する。これにより、セパレータ付き正極11及び負極9が積層部51に向かって落下する。位置決め部材54Bが押圧位置に位置しているとき、距離L1は高さHnに略等しく、ガイド面72bと基準面55bとの距離は距離L1に略等しいので、落下している負極9のY軸方向における位置がガイド面72bと基準面55bとによって規制された状態で、負極9が積層部51に向かって落下する。
続いて、図12の(c)に示されるように、位置決め部材54B(押し部71B)が、受け部材55Bから離れる方向に移動する。これにより、傾斜していたセパレータ付き正極11が、積層部51に落下する。つまり、セパレータ付き正極11が負極9の上に積層される。そして、図13の(a)に示されるように、積層部51が下方に移動する。具体的には、積層部51に積層されているセパレータ付き正極11の上面(最上面)とガイド面72bの下端とのZ軸方向における距離が間隔Htとなるように、積層部51は下方に移動する。
続いて、図13の(b)に示されるように、新たなセパレータ付き正極11が仕切板53Aに載置されるとともに、新たな負極9が仕切板53Bに載置される。なお、この載置動作は、積層部51の下方への移動動作と同じタイミングで行われてもよい。そして、位置決め部材54Bが押圧位置まで移動することで、仕切板53Aに載置されているセパレータ付き正極11のY軸方向における位置決め及び仕切板53Bに載置されている負極9のY軸方向における位置決めが行われる。これらの位置決め動作と併せて、押圧部66Bによって、積層部51に積層されているセパレータ付き正極11が基準面55bに向かって押圧される。つまり、積層部51に積層されているセパレータ付き正極11の上縁11aが押圧面66bに当接するとともに、当該セパレータ付き正極11の底縁11bが基準面55bに当接する。これにより、積層部51に積層されているセパレータ付き正極11のY軸方向における位置が再度規定され得る。また、上述の位置決め動作と併せて、積層部51に積層されているセパレータ付き正極11の上縁11aが上方に浮き上がっている場合、傾斜面73bが上縁11aに当たることによって上縁11aに下方に向かう力が加わる。
続いて、図13の(c)に示されるように、仕切板53A,53BがY軸方向に引き抜かれ、その後に位置決め部材54Bが受け部材55Bから離れる方向に移動することで、セパレータ付き正極11及び負極9が積層部51に向かって落下する。つまり、新たなセパレータ付き正極11及び負極9が、既に積層されているセパレータ付き正極11及び負極9の上に積層される。そして、積層されているセパレータ付き正極11のうちの最も上方に位置するセパレータ付き正極11の上面(最上面)とガイド面72bの下端とのZ軸方向における距離が間隔Htとなるように、積層部51が下方に移動する。そして、位置決め部材54B、仕切板53A,53B、及び積層部51は、同趣旨の動作を繰り返す。積層ユニット24Aでは、位置決め部材54Aは、押し部62Aに代えて押し部71Bと同様の構成を有する押し部を備える。位置決め部材54Aが有する押し部も、押し部71Bと同様の動作を、押し部71Bと同じタイミングで行う。これにより、積層部51に積層体が形成される。
積層ユニット24Aを備える第1変形例に係る電極積層装置においても、電極積層装置20と同様の効果を奏する。
積層ユニット24Aでは、押し部71Bに押圧面65bの下端から下方に延びるガイド面72bが設けられる。このため、仕切板53Bから落下している負極9のY軸方向における位置が、基準面55b(基準面55a)とガイド面72b(ガイド面)とによって規定された状態で、負極9が積層部51に向かって落下する。具体的には、底縁9bが各基準面に沿うとともに上縁9aが各ガイド面に沿いつつ、負極9が落下する。その結果、押し部62A,62Bと比べて、負極9のY軸方向における位置が落下中にずれる可能性を低減することが可能となる。
積層部51に積層されている最も上方に位置するセパレータ付き正極11の上縁11aが上方に浮き上がることで、セパレータ付き正極11が上方に向けて反った状態で積層されている場合がある。上方に向けて反った状態で積層されているセパレータ付き正極11の上に新たなセパレータ付き正極11及び負極9が積層されると、新たなセパレータ付き正極11及び負極9の位置がずれてしまう可能性がある。押し部71Bのガイド面72bの下方には傾斜面73bが設けられる。このため、押し部71Bによる仕切板53Aに載置されているセパレータ付き正極11及び仕切板53Bに載置されている負極9のY軸方向における位置決めが行われるときに、上方に向けて反っているセパレータ付き正極11の上縁11aが各傾斜面に当接することにより、当該セパレータ付き正極11の上縁11aに下方に向かう力が加わる。その結果、セパレータ付き正極11の上方への反りが低減されるので、上方に反ることによる電極の位置ずれを抑制することが可能となる。
積層部51に積層されている最も上方に位置するセパレータ付き正極11の上面と各ガイド面の下端とが、間隔Htを維持するように、積層部51は、セパレータ付き正極11及び負極9が積層されるたびに下方に移動する。間隔Htはセパレータ付き正極11の厚さの3倍よりも小さい所定距離であるので、積層部51の上面又は積層部51に積層されている最も上方に位置するセパレータ付き正極11の上面の近傍まで、各基準面と各ガイド面とによって負極9のY軸方向における位置が規定されながら、負極9は落下する。その結果、負極9のY軸方向における位置が落下中にずれる可能性をさらに低減することが可能となる。
押し部71Bにおいて、押圧面65bとガイド面72bとによって連続面が構成される。このため、各押圧面に当接した負極9の上縁9aが、各押圧面と各ガイド面とによって構成された連続面に沿いつつ、負極9が落下する。その結果、負極9の位置が落下中にずれる可能性をさらに低減することが可能となる。
図14の(a)は、電極の第1変形例を示す図である。第1変形例に係るセパレータ付き正極11A及び負極9Aは、セパレータ10Aの構成において、セパレータ付き正極11及び負極9と主に相違する。セパレータ付き正極11Aでは、正極8の両表面にセパレータ10Aが接合されている。セパレータ10Aの大きさ(面積)は、正極8よりも大きい。例えば、セパレータ10Aは、正極8の底縁及び上縁よりも正極8の外側に延びている。負極9Aは、負極9と同様の構成を有する。セパレータ付き正極11Aの高さは、負極9Aの高さよりも大きい。つまり、仕切板53A,53Bにそれぞれ載置されている状態において、セパレータ付き正極11AのY軸方向における長さは、負極9AのY軸方向における長さよりも長い。上述の押し部62A,62Bによってセパレータ付き正極11A及び負極9AのY軸方向における位置決めが行われる。
セパレータ付き正極11A及び負極9Aを積層することで積層体を形成する場合も、上述と同様に、セパレータ付き正極11A及び負極9Aの積層速度を向上させつつ、セパレータ付き正極11A及び負極9Aの位置ずれを抑制することが可能となる。
なお、積層ユニット24Aが備える押し部によって、セパレータ付き正極11A及び負極9AのY軸方向における位置決めが行われてもよい。
図14の(b)及び図14の(c)は、電極の第2変形例を示す図である。第2変形例に係る正極8A及びセパレータ付き負極18は、互いの寸法の関係、及びセパレータ10Aが負極9に設けられる点において、セパレータ付き正極11及び負極9と主に相違する。負極9の両表面にセパレータ10Aが接合されることによって、セパレータ付き負極18は構成される。セパレータ10Aの大きさ(面積)は、負極9の大きさと略等しい。なお、セパレータ付き負極18は、負極9が袋状のセパレータ10に包まれることによって構成されてもよい。正極8Aにおいて、箔本体部14aの大きさ(面積)は、正極活物質層15の面積よりも大きい。例えば、箔本体部14aの正極8Aの底縁に近い端部は、正極活物質層15よりも外側に延びている。セパレータ付き負極18における底縁と上縁との距離である高さHn1は、正極8Aにおける底縁と上縁との距離である高さHp1よりも大きい。セパレータ付き負極18(第1電極)が仕切板53A(第1仕切板)に載置され、正極8A(第2電極)が仕切板53B(第2仕切板)に載置されている状態で、押し部62A,62Bによってセパレータ付き負極18及び正極8AのY軸方向における位置決めが行われてもよい。あるいは、積層ユニット24Aの押し部によって、セパレータ付き負極18及び正極8AのY軸方向における位置決めが行われてもよい。
図15の(a)及び図15の(b)は、第2変形例に係る電極積層装置が備える積層ユニットを示す図である。第2変形例に係る電極積層装置が備える積層ユニット24Bは、押し部71Bに代えて押し部74Bを備える点、及び仕切板53Aと仕切板53Bとの配置関係において積層ユニット24Aと主に相違する。積層ユニット24Bによって、例えば、電極の第2変形例であるセパレータ付き負極18及び正極8Aが積層される。仕切板53Aは、仕切板53Bよりも下方に配置される。この場合、仕切板53B(第2仕切板)には正極8A(第2電極)が載置され、仕切板53A(第1仕切板)にはセパレータ付き負極18(第1電極)が載置される。
押し部74Bは、押圧部64Bと押圧部65Bとの配置関係において、押し部71Bと主に相違する。図15の(a)に示されるように、押し部74Bにおいて、押圧部65Bは、押圧部64Bよりも上方に配置される。押圧部65Bは、仕切板53Aに載置されている正極8Aを基準面55bに向かって押圧する。押圧部64Bは、仕切板53Bに載置されているセパレータ付き負極18を基準面55bに向かって押圧する。ガイド面72bは、押圧面64bの下端に湾曲面を介して接続されており、押圧面65bのY軸方向における位置と略同一の位置から下方に向かってZ軸方向に沿って延びる。このように、押し部74Bでは、押圧部65B及びガイド部72Bが、互いに離間した状態でそれぞれ押圧部64B(押圧部66B)よりも基準面55bに向かって突出する。図15の(b)に示されるように、位置決め部材54Bが押圧位置に位置しているとき、距離L1は高さHp1に略等しく、距離L2は高さHn1に略等しい。積層ユニット24Bの位置決め部材54Aは、押し部74Bと同様の構成及び機能を有する押し部を備える。
積層ユニット24Bを備える第2変形例に係る電極積層装置においても、電極積層装置20と同様の効果を奏する。また、正極8AのY軸方向における位置が、基準面55bとガイド面72bとによって規定された状態で、正極8Aが積層部51に向かって落下する。その結果、正極8AのY軸方向における位置が落下中にずれる可能性を低減することが可能となる。
押し部74Bは、ガイド部72Bを備えていなくてもよい。つまり、積層ユニット24の押し部62Bにおいて、押圧部64Bが、押圧部65Bの下方に位置してもよい。
積層ユニット24Bにおいて、セパレータ付き正極11及び負極9を積層することにより積層体が形成されてもよい。積層ユニット24Bにおいて、電極の第1変形例に係るセパレータ付き正極11A及び負極9Aを積層することにより積層体が形成されてもよい。これらの場合、仕切板53B(第2仕切板)に載置されている負極9,9A(第2電極)及び仕切板53A(第1仕切板)に載置されているセパレータ付き正極11,11A(第1電極)のY軸方向における位置決めが、押し部74Bによって行われる。
各ガイド面と各基準面との距離は、距離L2よりも短ければ、距離L1よりも長くてもよい。各ガイド部は、傾斜面を備えていなくてもよい。
位置決め部材54A,54Bと受け部材55A,55BとのY軸方向から見た位置は、必ずしも互いに重なっていなくてもよい。つまり、位置決め部材54A,54Bと受け部材55A,55Bとは、積層部51を挟んで配置されていればよい。例えば、積層部51に対しX軸方向において、位置決め部材54A,54B(押し部62A,62B)が外側に、受け部材55A,55Bが位置決め部材54A,54B(押し部62A,62B)よりも内側に配置されてもよい。また、上述の配置関係は逆でもよい。位置決め部材54A,54Bと受け部材55A,55Bとの配置は、位置決め部材54A,54Bの押し部62A,62Bによりセパレータ付き正極11及び負極9が受け部材55A,55Bに向かって押圧されることによって、セパレータ付き正極11及び負極9のY軸方向における位置決めができる配置であればよい。
また、位置決め部材54A,54Bと受け部材55A,55Bとにより、セパレータ付き正極11と負極9とが位置決めされた状態において、セパレータ付き正極11と負極9とは、必ずしも押圧されていなくてもよい。セパレータ付き正極11と負極9とは、位置決めされた状態において、必ずしも押し部62A,62Bの押圧面と基準面55a,55bとの両方に当接していなくてもよい。例えば、位置決め部材54A,54Bが押圧位置に位置しているときに、セパレータ付き正極11及び負極9と位置決め部材54A,54B(押圧面)との間、あるいは、セパレータ付き正極11及び負極9と受け部材55A,55B(基準面55a,55b)との間に、わずかな隙間があってもよい。
押出ユニット23A(押出ユニット23B)によってセパレータ付き正極11(負極9)を押し出すことによって、セパレータ付き正極11(負極9)が積層ユニット24に向かって投入されるが、セパレータ付き正極11(負極9)を投入する投入部はこれに限られない。仕切板53Aにセパレータ付き正極11が載置されるとともに、仕切板53Bに負極9が載置されるように、セパレータ付き正極11及び負極9を投入する投入部であれば、どのような構成であってもよい。
積層部51は、積層部51にセパレータ付き正極11及び負極9が積層されるたびに下方に移動するが、下方に移動しなくてもよい。この場合、積層部51と仕切板53Bと間隔が、積層体の高さよりも大きくてもよい。
積層ユニット24,24A,24Bは、単一の積層部51を備えてもよい。この場合、積層ユニット24,24A,24Bは、単一の仕切板53A,53Bと、単一の押し部62A,62B,71B,74Bと、を備えてもよい。
1…蓄電装置、3…電極組立体、9…負極、11…セパレータ付き正極、20…電極積層装置、22A,22B…搬送ユニット、23A,23B…押出ユニット、26A,26B…循環部材、27A,27B…支持部、51…積層部、53A,53B…仕切板、54A,54B…位置決め部材、55A,55B…受け部材、55a,55b…基準面、64B,65B…押圧部、72B…ガイド部、72b…ガイド面、73b…傾斜面。

Claims (8)

  1. 第1電極及び第2電極を交互に積層することによって積層体を形成する電極積層装置であって、
    前記第1電極及び前記第2電極が積層される積層部と、
    前記第1電極を前記積層部に向けて投入する第1投入部と、
    前記第2電極を前記積層部に向けて投入する第2投入部と、
    前記第1投入部により投入された前記第1電極が載置される第1仕切板と、
    前記第2投入部により投入された前記第2電極が載置される第2仕切板と、
    第1方向において前記積層部を挟んで配置される受け部材及び位置決め部材と、
    を備え、
    前記第1仕切板及び前記第2仕切板の一方は、他方よりも上方に配置され、
    前記第1電極の前記第1方向における長さは、前記第2電極の前記第1方向における長さよりも長く、
    前記受け部材は、前記第1方向と交差する基準面を有し、
    前記位置決め部材は、前記第1方向において前記第1電極の位置決めを行うための第1押圧部と、前記第1方向において前記第2電極の位置決めを行うための第2押圧部と、を有し、
    前記第2押圧部は、前記第1押圧部よりも前記基準面に向かって突出しており、
    前記位置決め部材は、前記第1仕切板に載置されている前記第1電極を、前記第1押圧部により前記基準面に向かって押圧するとともに、前記第2仕切板に載置されている前記第2電極を、前記第2押圧部により前記基準面に向かって押圧することによって、前記第1電極及び前記第2電極の前記第1方向における位置決めを行い、
    前記第1仕切板及び前記第2仕切板は、前記第1電極及び前記第2電極が前記基準面と前記位置決め部材とにより規定される位置にある状態で、積層方向から見て前記積層部と重なる位置から前記第1方向に移動することによって、前記第1電極及び前記第2電極を前記積層部に落下させる、電極積層装置。
  2. 前記積層部は、前記積層部に積層されている前記第1電極及び前記第2電極の最上面の前記積層方向における位置を調整するために、下方に移動する、請求項1に記載の電極積層装置。
  3. 前記位置決め部材は、前記第1押圧部及び前記第2押圧部よりも下方に位置するガイド部をさらに有し、
    前記ガイド部は、前記基準面に対向するとともに前記積層方向に沿って延びるガイド面を含み、
    前記第1押圧部は、前記基準面に対向する第1押圧面を含み、
    前記ガイド面と前記基準面との距離は、前記第1押圧面と前記基準面との距離よりも短い、請求項1又は請求項2に記載の電極積層装置。
  4. 前記ガイド部は、下方に向かって前記基準面との距離が増加していくように前記ガイド面の下端から延びる傾斜面を、さらに含む、
    請求項3に記載の電極積層装置。
  5. 前記傾斜面は、前記第1方向及び前記積層方向と交差する第2方向から見て、前記積層部に向かって突出する円弧状に湾曲する、
    請求項4に記載の電極積層装置。
  6. 前記積層部は、前記積層部に積層されている前記第1電極及び前記第2電極の最上面と前記ガイド面の下端との前記積層方向における距離が所定間隔に保たれるように、下方に移動し、
    前記所定間隔は、前記第1電極の厚さの3倍よりも小さい、請求項3〜請求項5のいずれか一項に記載の電極積層装置。
  7. 前記第1仕切板は、前記第2仕切板よりも上方に位置し、
    前記第2押圧部は、前記基準面に対向する第2押圧面を含み、
    前記ガイド面は、前記第2押圧面の下端から下方に向かって延びる、請求項3〜請求項6のいずれか一項に記載の電極積層装置。
  8. 上昇した後に下降する第1循環経路を形成するように循環する第1外周面を含む第1循環部材と、前記第1循環経路に沿って前記第1外周面に設けられ、前記第1電極を支持する複数の第1支持部と、を有する第1搬送部と、
    上昇した後に下降する第2循環経路を形成するように循環する第2外周面を含む第2循環部材と、前記第2循環経路に沿って前記第2外周面に設けられ、前記第2電極を支持する複数の第2支持部と、を有する第2搬送部と、
    複数段の前記積層部と、
    複数の前記第1仕切板と、
    複数の前記第2仕切板と、
    を備え、
    前記位置決め部材は、複数の前記第1押圧部と複数の前記第2押圧部と、を有し、
    前記第1搬送部及び前記第2搬送部は、前記積層部を挟むように配置され、
    前記第1投入部は、前記第1循環経路のうちの下降する第1領域において前記複数の第1支持部に支持された前記第1電極を複数段の前記積層部に向けて同時に押し出すことによって、前記第1電極を前記積層部に向けて投入し、
    前記第2投入部は、前記第2循環経路のうちの下降する第2領域において前記複数の第2支持部に支持された前記第2電極を複数段の前記積層部に向けて同時に押し出すことによって、前記第2電極を前記積層部に向けて投入する、請求項1〜請求項7のいずれか一項に記載の電極積層装置。
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