JP2018202309A - 水処理装置 - Google Patents

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俊輔 郡
大輔 猪野
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大輔 猪野
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Yasuhiro Hashimoto
泰宏 橋本
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Kohei Hara
恒平 原
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Abstract

【課題】光源の表面への物質の供給を高め、高効率に処理溶液を光触媒処理することを目的とした水処理装置を提供する。【解決手段】ある実施形態における水処理装置(101)は、光触媒分散液(102)を内蔵する反応槽(103)と、前記光触媒分散液(102)に対して光を照射する光源(104)と、前記光源(104)に沿って前記反応槽(103)内に配置される循環筒(105)と、前記循環筒(105)の内側と外側との間で光触媒分散液(102)を循環させる循環流を発生させる循環流発生手段(106)と、を備える。【選択図】図1

Description

本開示は、光触媒の触媒作用の低下を防いで水処理を行う水処理装置に関する。
近年、所定の汚染物質を含む水溶液である汚染水の浄化などの水処理に光触媒を利用することが期待されている。光触媒を用いて汚染水などの処理溶液を光触媒処理できる装置として、空気の供給により光触媒を含む水溶液の攪拌を行うことで、処理溶液の光触媒処理を促進させる水処理装置が提案されている(例えば特許文献1)。特許文献1では、被処理溶液中に二酸化チタン等の微粒子を懸濁させて空気または酸素の供給により水溶液を攪拌し光触媒反応の起こる光源の周囲を通過させることで排水処理を行うことのできる水処理装置について開示されている。
特開平2−55117号公報
しかしながら、前記従来の構成では、反応槽を大きくした場合、光源から反応槽の側面までの距離が長くなり、光触媒反応の起こる光源の表面への物質の供給が弱まることで、処理溶液を光触媒処理する効率が低下する。
本開示は、前記従来の課題を解決するもので、光源の表面への物質の供給を高め、高効率に処理溶液を光触媒処理することを目的とした水処理装置を提供することを目的とする。
前記従来の課題を解決するための本開示に係る水処理装置の一態様は、光触媒分散液を内蔵する反応槽と、前記光触媒分散液に対して光を照射する光源と、前記光源に沿って前記反応槽内に配置される循環筒と、前記循環筒の内側と前記循環筒の外側との間で前記光触媒分散液を循環させる循環流を発生させる循環流発生手段と、を備える。
本開示の水処理装置によれば、光触媒反応の起こる光源の表面への物質の供給を高めることができ、高効率に処理溶液を光触媒処理することができる。
図1は、本開示の実施の形態1における水処理装置の一例を示す図である。 図2は、本開示の実施の形態1における循環筒の一形態である反射性を有する循環筒の一例を示す図である。 図3は、本開示の実施の形態1における循環筒の一形態である乱流を発生させる循環筒の一例を示す図である。 図4は、光触媒の濃度と光の進入長の関係を示すグラフである。 図5は、本開示の実施の形態における水処理装置を用いて水処理を行った場合の処理時間に対する水中の処理物質の濃度変化を示すグラフである。 図6は、本開示の実施の形態2における水処理装置の一例を示す図である。 図7は、本開示の実施の形態3における水処理装置の一例を示す図である。
本開示の第1態様に係る水処理装置は、
光触媒分散液を内蔵する反応槽と、
前記光触媒分散液に対して光を照射する光源と、
前記光源に沿って前記反応槽内に配置される循環筒と、
前記循環筒の内側と前記循環筒の外側との間で前記光触媒分散液を循環させる循環流を発生させる循環流発生手段と、
を備えるものである。
第1態様によれば、光触媒反応の起こる光源の表面への物質の供給を高めることができ、高効率に処理溶液を光触媒処理することができる。
本開示の第2態様において、例えば、第1態様に係る水処理装置の前記光源は、前記循環筒の内側に配置される。
本開示の第3態様において、例えば、第2態様に係る水処理装置の前記光源と前記循環筒の側壁との距離は、前記循環筒の側壁と前記反応槽の側壁との距離よりも短い。第3態様によれば、光源の近傍に処理物質を供給できる。
本開示の第4態様において、例えば、第2または第3態様に係る水処理装置の前記循環筒は内側に乱流を発生させる構造を有する。第4態様によれば、循環筒の内側において均一な処理を行うことができる。
本開示の第5態様において、例えば、第1〜第4態様のいずれか1つに係る水処理装置の前記循環流発生手段は、気体供給装置を備え、前記気体供給装置を用いて、前記循環筒の内側へ気体を流入させることで前記循環流を発生させる。第5態様によれば、循環流を効率的に発生させることができる。
本開示の第6態様において、例えば、第1態様に係る水処理装置の前記循環流発生手段は、前記光触媒分散液を攪拌する攪拌装置を備え、前記攪拌装置を用いて、前記反応槽内の前記光触媒分散液を攪拌することで、前記循環流を発生させる。第6態様によれば、循環流を効率的に発生させることができる。
本開示の第7態様において、例えば、第1〜第6態様のいずれか1つに係る水処理装置の前記循環筒はUV透過性を有する。第7態様によれば、処理効率を高めることができる。
本開示の第8態様において、例えば、第1〜第6態様のいずれか1つに係る水処理装置前記循環筒はUV反射性を有する。第8態様によれば、処理効率を高めることができる。
本開示の第9態様において、例えば、第1〜第8態様のいずれか1つに係る水処理装置の前記反応槽内の混合溶液の濃度は、前記光源から前記反応槽の側壁までの距離よりも前記混合溶液の光進入長が短くなる濃度である。第9態様によれば、処理効率を高めることができる。
本開示の第10態様において、例えば、第9態様に係る水処理装置の前記混合溶液の濃度は、当該混合溶液中の光触媒粒子の濃度である。
本開示の第11態様において、例えば、第9態様に係る水処理装置の前記混合溶液の濃度は、当該混合溶液中の光触媒粒子および処理物質の濃度である。
本開示の第12態様において、例えば、第1態様に係る水処理装置の前記光源は、前記循環筒の外側に配置され、前記光源と前記循環筒の側壁との距離は、前記循環筒の側壁と前記反応槽の中心位置との距離よりも短い。第12態様によれば、光源の近傍に処理物質を供給できる。
本開示の第13態様において、例えば、第12態様に係る水処理装置の前記循環流発生手段は、気体供給装置を備え、前記気体供給装置を用いて、前記循環筒の側壁と前記光源との間に気体を流入させることで前記循環流を発生させる。第13態様によれば、循環流を効率的に発生させることができる。
以下、本開示の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
(実施の形態1)
図1は、本開示の実施の形態1に係る水処理装置の一例を示す図である。以後の図において、図1と同じ構成要素については同じ符号を用い、説明を省略する。
図1に示す水処理装置101は、反応槽103と、光源104と、電源108と、循環筒105と、気体供給装置106と、流入口107を備える。
<反応槽103>
図1に示すように、反応槽103には、光源104と循環筒105とが取り付けられている。反応槽103には光触媒分散液102が内蔵されている。また、反応槽103は、内蔵される光触媒分散液102を循環筒105の内側と外側との間で循環させる循環流発生手段を備える。本実施の形態においては、気体供給装置106が前記循環流発生手段を担っている。
光触媒分散液102は、水または有機溶媒に分散された光触媒粒子を含み、反応槽103において処理物質の含有されている処理溶液と混合される。ここで、処理物質は、例えば、医薬品類、農薬等の化学物質、あるいは有害金属等である。処理溶液は、例えば、これらの処理物質を含む排水である。また、例えば、化学反応プロセスに光触媒反応を適用する場合には、処理物質は、化学反応プロセスにおいて原材料として用いられる物質である。処理溶液は、例えば、当該物質が溶けた溶液である。光触媒粒子は、例えば、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化タングステン、酸化鉄等の金属酸化物の粒子であってもよい。また、前述の化合物をゼオライト粒子などと結合させた物質を光触媒粒子として用いることもできる。なお、本開示において、光触媒分散液102と処理溶液とを混合したものを「混合溶液」と呼ぶ。
光触媒粒子は、光が照射されることで起こる光触媒反応によって処理溶液に含まれる処理物質を処理する。より具体的には、光触媒粒子は、光が照射されると電子正孔対を発生させ、処理溶液に含まれる処理物質の酸化還元反応を起こす。または、電子正孔対により水中でOHラジカルなどの活性酸素が発生し、活性酸素と処理物質とが反応することによって、処理物質が酸化反応を起こす。本実施の形態では、光触媒粒子は、後述する光源104から照射される光を受け、反応槽103に導入される処理溶液に含有される処理物質を処理する。また、光触媒粒子は、上述の例に限らず、反応槽103内を流動することができ、かつ、光触媒反応によって処理溶液に含まれる処理物質を処理することができるものであれば、特に限定されない。
<光源104>
光源104は、光触媒反応に必要な波長範囲の光を照射する。例えば光触媒に酸化チタンを用いる場合、光の波長範囲の例は、200nm以上400nm以下である。光源104は、単色光および連続光のいずれを出力してもよい。200nm以上400nm以下の波長範囲の光は、UV(Ultraviolet)光に含まれる。
光源104としては、例えば、低圧水銀ランプ、中圧水銀ランプ、高圧水銀ランプ、エキシマランプ、キセノンランプ、太陽光、ブラックライト、LED、白熱灯、蛍光灯等を用いることができる。
例えば、図1に示すように、光源104は、反応槽103の上面から下面まで続く円柱形状を有し、反応槽103の中心に設置される。本実施の形態において、光源104は、循環筒105の内側に配置されている。反応槽103に内蔵される光触媒分散液102に光を照射することのできるものであれば、光源104の構造および設置位置についてはこれらの例に限られない。
<循環筒105>
循環筒105は反応槽103の鉛直方向に沿って配置されている。循環筒105は筒状である。循環流発生手段によって生じる光触媒分散液102の流れが循環筒105の内側と外側とで逆向きになる効果を有するものであれば、循環筒105の構造および設置位置は限定されない。循環筒105の材質は、例えば、アクリル、ガラス、ステンレスなどから選択して用いてもよい。また、循環筒105には、光の透過性を有する材質を用いてもよい。光触媒分散液102の濃度、反応槽103の大きさ、および、光源104の光照射強度によっては、光源104から照射された光が光触媒分散液102によって完全には吸収されないことが考えられる。光触媒分散液102に吸収されず透過した光は循環筒105によって吸収または散乱される。これは光触媒処理に利用される光が減少し処理の効率が低下することを意味する。そのため光の透過性を有する循環筒105を用いることにより、光触媒分散液102によって吸収されず透過した光は、循環筒105に吸収されることなく循環筒105の外側まで透過する。循環筒105を透過した光は、循環筒105の外側の光触媒分散液102によって吸収されて光触媒反応を起こすため、処理効率が低下しない。ここで、光の透過性とは、光触媒分散液102に吸収される波長範囲の光が循環筒105に照射された際に透過前後の光強度の減少が50%以下であること、つまり透過率が50%以上であることをいう。例えば、光触媒粒子として酸化チタンを用いる場合に必要な200nm以上400nm以下の波長の光に対して、1cmの厚みを有する石英ガラスは90%以上の透過率を有する。
また、循環筒の形態の一つの例として、図2に光の反射性を有する循環筒201の一例を示す。図2では、循環筒の内側を光の反射性を有する物質でコーティングした例を示している。循環筒201には、反射性コーティング層202が設けられている。反射性コーティング層202は、例えば、アルミニウム、銀などの金属によって作られている。循環筒201の内表面が光の反射性を有することにより、光触媒分散液102によって吸収されず透過した光は循環筒201の内表面で反射され、循環筒201の内側の光触媒分散液102に再度照射される。再度照射された光により光触媒反応が起こるため、処理効率が低下しない。前述の光の反射性とは、光触媒分散液102に吸収される波長範囲の光が循環筒201に照射された際に反射前後の光強度の減少が50%以下であること、つまり反射率が50%以上であることをいう。例えば、光触媒粒子として酸化チタンを用いる場合に必要な200nm以上400nm以下の波長の光に対して、アルミニウム(アルミニウム製の反射性コーティング層202)は90%以上の反射率を有する。
図3は、内側に乱流を発生させる構造を有する循環筒301の一例を示す図である。内側にらせん状の突起を取り付けることにより、循環筒301の内側を通る処理溶液の流れが乱されて乱流が発生する。
ここで、内側に突起のない循環筒105を用いた水処理装置101について考える。光源104から照射された光は光触媒分散液102によって吸収されるため、循環筒105の内側において、光源104から近い位置ほど光強度が強く、光源104から遠い位置ほど光強度が弱い光強度分布ができる。そのため、循環筒105の内側を流れる光触媒分散液102が層流である場合、光触媒分散液102が流れる位置によって光強度が異なるため処理が均一に行われない。つまり、循環筒105の内側において、過剰に処理される領域と処理が不足する領域とができる可能性がある。循環筒105に代わって循環筒301を用いることで、循環筒301の内側に光触媒分散液102の乱流を発生させ、循環筒301の内側において均一な処理を行うことができる。これによって、水処理装置101の処理効率が向上する。
循環筒301の内側にらせん状の突起を取り付けることを説明したが、循環筒301は、内側にらせん状のくぼみを有していてもよい。内側にらせん状のくぼみを有する場合も、循環筒301の内側において乱流を発生させることが可能である。
水処理装置101において、循環筒105の内側に光源104が配置される場合、循環筒105の内側の領域が広くなればなるほど光強度の強い光源104の近傍に処理物質を供給することが困難になる。よって、循環筒105の内側の領域が外側の領域よりも狭いことが望ましい。例えば、図1に示すように、反応槽103の中心に光源104のある円筒型の水処理装置101の場合、循環筒105は、光源104と循環筒105の側壁との距離L1が、循環筒105の側壁と反応槽103の側壁との距離L2よりも短くなる位置に配置されることが望ましい。
<循環流発生手段>
循環流発生手段は、反応槽103の外部または内部に設置され、循環筒105の内側と外側との間で光触媒分散液102を循環させる機能を有する。
本実施の形態において、循環流発生手段は、気体供給装置106および流入口107を含む。気体供給装置106は、流入口107を介して反応槽103の中の光触媒分散液102へ気体を供給する。流入口107は反応槽103の下部に配置され、流入口107を介して光触媒分散液102へ供給された気体は、気泡を形成して反応槽103内を上昇していく。気泡が反応槽103内を上昇することで、反応槽103に内蔵されている光触媒分散液102にも流れが発生する。このとき、流入口107は、反応槽103の底面に配置されることが望ましい。
また、流入口107の配置位置によって、循環筒105の周りに生じる循環流の向きが異なる。循環筒105は、反応槽103内において鉛直方向に沿って配置されている。このとき、反応槽103の内部を鉛直方向の上側から観察した場合に、反応槽103の底面の流入口107を循環筒105の内側または外側に設置することにより、循環筒105の内側または外側に気体が上昇する上向きの流れが生じ循環流が発生する。一方で、気体供給装置106は、少なくとも気体を貯蔵する機構と気体を圧縮する機構とを備える。気体を貯蔵する機構とは、例えば、ガスボンベ、空気を直接取り込む場合は内部に空間を有する部屋または筐体そのものである。また、気体を圧縮する機構とは、例えばコンプレッサーである。気体供給装置106に対しては、必要に応じて、ポンプ等の気体を流入口107へ流す機構、および/または気体を精製する機構を組み合わせてもよい。また、気体とは、空気、酸素ガス、窒素ガス、オゾンガス、アルゴンガス、その他様々な気体、またはこれらを混合したもののことである。循環流発生手段として気体供給装置106を用いる場合、使用する気体によって処理が促進される場合もある。例えば、酸素ガスを使用すると溶存酸素濃度が上昇し、酸素が電子を受け取るため、酸化反応が促進される。一方で、窒素ガスを使用すると溶存酸素濃度が低下するため、還元反応が促進される。反応槽103に気体を供給し、循環筒105の内側と外側との間で光触媒分散液102を循環させる機能を有する機構であれば、循環流発生手段の構造または設置位置については前述の例に限定されない。
循環流発生手段としては、他にも光触媒分散液102または処理溶液をポンプ等で流し循環流を発生させる方法等が考えられる。循環筒105の内側と外側との間で光触媒分散液102を循環させる循環流を発生させる機能を有する機構であれば、循環流発生手段の構造および設置位置は前記例に限らない。
<光触媒分散液102の濃度と光進入長>
図4は、光触媒分散液102の濃度と光の進入長との関係を示すグラフである。ここでは光触媒分散液102として酸化チタンを用いている。また、光の進入長は、光源104から照射された波長254nmの光の強度が1/eまで減衰する距離で定義している。一般的に使用される光触媒分散液102の濃度範囲は、0.1〜10g/Lであり、光の進入長は短く、1cm以下である。この場合、光源104の近傍でのみ光触媒反応が生じる。つまり、攪拌のない系を考えると、反応槽103の光の直進方向の大きさが光の進入長より大きい場合、反応槽103内の光触媒分散液102の光源104の近傍以外の大部分には光が届かない。そのため、光触媒分散液102の大部分では光触媒反応が起こらない。そのため、一般的には先行例のように、反応槽103の全体をバブリングすることにより攪拌したり、攪拌装置を用いて攪拌したりすることで光源104の近傍に物質を供給し光触媒反応を促進する。しかし、前記攪拌手段では反応槽103内が均一に攪拌されるため反応槽103が大きくなるほど光触媒反応の起こる光源104の近傍への物質の供給は弱まってしまい、処理効率が低下する。
本開示の水処理装置101では、循環流発生手段により循環筒105の内側と外側との間で光触媒分散液102を循環させる機構を有する。循環筒105の内側の処理溶液は光源104の近傍に位置するため、光触媒反応により処理され、光触媒反応が弱い循環筒105の外側へ送られる。一方で、循環筒105の外側の処理溶液は光触媒反応が強い循環筒105の内側へ送られ光触媒反応によって処理される。つまり、前述の光触媒分散液102を循環させる機構により光触媒反応が強い光源104の近傍への物質の供給が促進され、全体を均一に攪拌した場合と比較して処理効率が向上する。本開示の水処理装置101を効果的に用いるために、混合溶液中の光の進入長が、光源104の表面から反応槽103の側壁までの距離よりも短くなるよう、混合溶液の濃度を調整してもよい。「混合溶液の濃度」は、光触媒粒子が光吸収性の材料であり、処理物質が光透過性の材料であった場合、混合溶液における光触媒粒子の濃度(g/L)により算出される。光触媒粒子および処理物質の両方が光吸収性の材料であった場合、「混合溶液の濃度」は、混合溶液における光触媒粒子および処理物質の濃度(g/L)により算出される。「光触媒粒子および処理物質の濃度(g/L)」は、光触媒粒子と処理物質との合計質量(g)を混合溶液の体積(L)で除することによって算出される。
図5は、実施の形態における水処理装置101を用いて有機物の酸化分解処理を行った場合の処理時間に対する水中の処理物質(すなわち、分解分子)の濃度変化を示す。また、比較のために、循環筒105を取り外して、全体を均一に攪拌する水処理装置を用いて実施した結果も同時に示している。光触媒として酸化チタンを使用し、光源104としては低圧水銀ランプを用いた。光触媒分散液中の光の進入長は1cmで、光源104の表面から反応槽103の側壁までの距離は3cmである。また循環筒105は光源104の表面から1cmの位置に設置した。循環筒105の取り付けにより処理効率が7倍程度向上しており、本開示の水処理装置101による処理効率向上が示された。
(実施の形態2)
図6は、本開示の実施の形態2に係る水処理装置601の一例を示す図である。以後の図において、図1と同じ構成については同じ符号を用い、説明を省略する。
図6に示す水処理装置601は、反応槽103と、光源104と、光源用電源108と、循環筒105と、攪拌装置602と、攪拌装置用電源603を備える。実施の形態1の水処理装置101と比較すると、水処理装置601は、循環流発生手段として、気体供給装置106と流入口107の代わりに、攪拌装置602と攪拌装置を駆動する攪拌装置用電源603を備えている。
<反応槽103>
図6に示すように、反応槽103には、光源104と循環筒105とが取り付けられている。反応槽103には光触媒分散液102が内蔵されている。また、反応槽103は、内蔵される光触媒分散液102を循環筒105の内側と外側との間で循環させる循環流発生手段を備える。本実施の形態においては、攪拌装置602が前記循環流発生手段を担っている。
光触媒分散液102は、実施の形態1と同じ構成であるため、説明を省略する。
<循環流発生手段>
循環流発生手段は、反応槽103の外部または内部に設置され、循環筒105の内側と外側との間で光触媒分散液102を循環させる機能を有する。
図6は、本実施形態の水処理装置601を示す図である。循環流発生手段として、反応槽103に攪拌装置602を設置した例を示す。攪拌装置602は、少なくとも回転する機構と、回転を処理溶液に伝える機構と、回転する機構を駆動する動力源とによって構成され、力学的な攪拌により循環流を発生させる。具体的には、例えば、攪拌装置602は、羽と、モーターとを備え、攪拌装置用電源602から供給される電力によってモーターを駆動させることによって、羽を介してモーターの回転を光触媒分散液102へ伝える構成であってもよい。また、攪拌装置602は、磁気攪拌子を備え、磁力によって磁気攪拌子を回転させ、その回転を光触媒分散液102へ伝える構成であってもよい。処理装置601のように装置の底に攪拌装置602を設置している場合、モーターまたは磁気撹拌子の回転を光触媒分散液102へ伝える機構は、例えばスクリュー羽のような上向きの流れを作る形状であってもよい。なお、循環筒105の内側と外側との間で光触媒分散液102を循環させる循環流を力学的な攪拌により発生させる機能を有する機構であれば、循環流発生手段の構造および設置位置は前記例に限らない。
水処理装置601における光触媒分散液102の濃度と光の進入長については、実施の形態1と同様の関係を示すため説明を省略する。
(実施の形態3)
図7は、本開示の実施の形態3に係る水処理装置の一例を示す図である。以後の図において、図1または図6と同じ構成要素については同じ符号を用い、説明を省略する。
図7に示す水処理装置701は、光触媒分散液102を内蔵した反応槽103と、光源702と、光源702を駆動する光源用電源108と、循環筒105と、気体供給装置106と、気体供給装置106から反応槽103に気体を流入させる流入口107を備える。本実施の形態は、光源702は、循環筒105の外側に配置され、反応槽103の外周近傍から反応槽103の内側へ向けて光を照射する。
光触媒分散液102、循環流発生手段、および光触媒分散液102の濃度と光進入長との関係については、実施の形態1と同様であるため、説明を省略する。図7に示す例では、循環流発生手段は気体供給装置を備え、光源702と循環筒105の側壁との間に気体を流入させることで循環流を発生させている。
<反応槽103>
反応槽103には、循環筒105が取り付けられ、光触媒分散液102が内蔵されている。また、反応槽103は、光触媒分散液102を循環筒105の内側と外側との間で循環させる循環流発生手段を備える。図7において、気体供給装置106が前記循環流発生手段を担っている。また、反応槽103の周囲を囲むように光源702が設置されている。
光触媒分散液102および循環流発生手段については、実施の形態1と同じ構成要素であるため説明を省略する。
<光源702>
光源702は、反応槽103の外周近傍から反応槽103の内側へ向けて光触媒反応に必要な波長範囲の光を照射する。例えば光触媒に酸化チタンを用いる場合、光の波長範囲の例は、200nm以上400nm以下である。光源702は、単色光および連続光のいずれを出力してもよい。
光源702の具体例は、低圧水銀ランプ、中圧水銀ランプ、高圧水銀ランプ、エキシマランプ、キセノンランプ、太陽光、ブラックライト、LED、白熱灯、蛍光灯等である。
光源702は、例えば、図7に示すように、反応槽103の上面から下面まで続く円柱形状を有する光源を反応槽103の側壁の内面に沿って並べて設置したものである。循環筒105の外側から反応槽103に内蔵される光触媒分散液102に光を照射することのできるものである限り、光源の構造および設置位置についてはこれらの例に限られない。反応槽103が光透過性の材料で形成されている場合、光源702は、反応槽の外に配置されてもよい。
本実施の形態において、光源702と循環筒105の側壁との距離L3は、循環筒105と反応槽103の中心位置Oとの距離L4よりも短い。このような構成によれば、光源702の近傍に処理物質を効率よく供給することができる。
本開示にかかる水処理装置は、高効率な光触媒反応性を有し、水中の汚染物質の除去手段等として有用である。また、本開示の技術は、酸化還元反応で物質を変換する化学反応プロセスにも応用できる。
101、601、701 水処理装置
102 光触媒分散液
103 反応槽
104、702 光源
105 循環筒
106 気体供給装置
107 流入口
108 光源用電源
201 反射性を有する循環筒
202 反射性コーティング層
301 乱流を発生させる循環筒

Claims (13)

  1. 光触媒分散液を内蔵する反応槽と、
    前記光触媒分散液に対して光を照射する光源と、
    前記光源に沿って前記反応槽内に配置される循環筒と、
    前記循環筒の内側と前記循環筒の外側との間で前記光触媒分散液を循環させる循環流を発生させる循環流発生手段と、
    を備える、水処理装置。
  2. 前記光源は、前記循環筒の内側に配置される、請求項1に記載の水処理装置。
  3. 前記光源と前記循環筒の側壁との距離は、前記循環筒の側壁と前記反応槽の側壁との距離よりも短い、請求項2に記載の水処理装置。
  4. 前記循環筒は内側に乱流を発生させる構造を有する、請求項2または3に記載の水処理装置。
  5. 前記循環流発生手段は、気体供給装置を備え、
    前記気体供給装置を用いて、前記循環筒の内側へ気体を流入させることで前記循環流を発生させる、請求項1〜4のいずれか1項に記載の水処理装置。
  6. 前記循環流発生手段は、前記光触媒分散液を攪拌する攪拌装置を備え、
    前記攪拌装置を用いて、前記反応槽内の前記光触媒分散液を攪拌することで、前記循環流を発生させる、請求項1〜4のいずれか1項に記載の水処理装置。
  7. 前記循環筒はUV透過性を有する、請求項1〜6のいずれか1項に記載の水処理装置。
  8. 前記循環筒はUV反射性を有する、請求項1〜6のいずれか1項に記載の水処理装置。
  9. 前記反応槽内の混合溶液の濃度は、前記光源から前記反応槽の側壁までの距離よりも前記混合溶液の光進入長が短くなる濃度である、請求項1〜8のいずれか1項に記載の水処理装置。
  10. 前記混合溶液の濃度は、当該混合溶液中の光触媒粒子の濃度である、請求項9に記載の水処理装置。
  11. 前記混合溶液の濃度は、当該混合溶液中の光触媒粒子および処理物質の濃度である。請求項9に記載の水処理装置。
  12. 前記光源は、前記循環筒の外側に配置され、
    前記光源と前記循環筒の側壁との距離は、前記循環筒の側壁と前記反応槽の中心位置との距離よりも短い、請求項1に記載の水処理装置。
  13. 前記循環流発生手段は、気体供給装置を備え、
    前記気体供給装置を用いて、前記循環筒の側壁と前記光源との間に気体を流入させることで前記循環流を発生させる、請求項12に記載の水処理装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2020075618A1 (ja) 2018-10-10 2020-04-16 株式会社Nttドコモ 端末及び無線通信方法

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