JP2001113267A - 光触媒使用有害物質分解装置 - Google Patents

光触媒使用有害物質分解装置

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JP2001113267A
JP2001113267A JP29355999A JP29355999A JP2001113267A JP 2001113267 A JP2001113267 A JP 2001113267A JP 29355999 A JP29355999 A JP 29355999A JP 29355999 A JP29355999 A JP 29355999A JP 2001113267 A JP2001113267 A JP 2001113267A
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fluid
ultraviolet light
harmful substances
light source
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JP29355999A
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Akira Aoyanagi
晃 青柳
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Abstract

(57)【要約】 【課題】流体中の有害物質を効率よく分解する光触媒使
用有害物質分解装置を提供すること。 【解決手段】有害物質を含有する流体が入口6から流入
し、出口7から流出する光触媒使用有害物質分解装置で
あって、表面に固定された光触媒を有し該流体の流路内
に回転可能な状態で設置された回転体1と、該光触媒に
紫外線を照射する紫外線光源2とを有し、該光触媒に紫
外線を照射しながら、回転体1の回転によって装置内の
流体を撹拌し、有害物質と光触媒との接触の機会を高め
て、流体中に含まれる有害物質を高分解率で分解するこ
とを特徴とする光触媒使用有害物質分解装置を構成す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、流体中に含有され
る有害物質を、光触媒と紫外線とを用いて分解、無害化
する光触媒使用有害物質分解装置に関し、特に、有害物
質の分解効率を高めた光触媒使用有害物質分解装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】近年、排水、排気などに含有される有害
物質、たとえばダイオキシン、PCBなどを無害化ない
しは除去する技術はますます重要なものとなってきてい
る。そのような技術の中で、光触媒を使用して有害物質
を分解する技術は実用性が高いものとして評価され、こ
の技術に関する研究開発が盛んに行われている。
【0003】光触媒とは、光照射によって活性化され化
学反応を促進する触媒のことである。このような光触媒
を使用して有害物質を分解する方法には大別して2通り
がある。その1つは光触媒を固定して使用する方法であ
り、他の1つは光触媒の粉末を気体あるいは液体の反応
系中に混合して使用する方法である。これらの方法のう
ち、光触媒を固定して使用する方法は、反応後の反応系
と光触媒との分離が容易であるので、多くの光触媒使用
有害物質分解装置においては、この方法が採用されてい
る。
【0004】従来の光触媒使用有害物質分解装置として
は、たとえば、特開平10−337579号公報に開示
されているように、光触媒を充填した反応塔に、有害物
質を含有する水を通し、反応塔の中心部に設けられた紫
外線ランプによって光触媒を活性化し、有害物質を分解
する装置が知られている。また、たとえば、特開平09
−206558号公報に開示されているように、板状支
持体に支持された光触媒に紫外線ランプからの紫外線を
照射し、その光触媒に有害物質を含有するガスを接触さ
せて、有害物質を分解する装置が知られている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、光触媒
を充填した反応塔を用いて有害物質を分解する装置にお
いては、反応系と光触媒との接触は十分になる反面、光
触媒の層が厚く、しかも光触媒が紫外線を強く吸収する
ので、紫外線によって十分には活性化されていない光触
媒が多く存在し、その部位を通過する流体中に含まれる
有害物質の分解は十分ではなくなる。
【0006】また、支持体に支持された光触媒を用いて
有害物質を分解する装置においては、光触媒の大部分な
いしは全部が紫外線によって活性化される反面、紫外線
照射面の面積が十分には広くなく、その面の光触媒と接
触せずに装置を通過する流体の割合が大きくなり、有害
物質の分解は十分でなくなる。
【0007】一方、粉末状光触媒を気体あるいは液体の
反応系中に混合して使用する場合には、触媒と反応物質
との接触は良くなるが、反応後の光触媒と気体あるいは
液体の反応系との分離が困難になる、という欠点があ
る。
【0008】本発明の目的は、上記の問題点を解決し、
効率よく有害物質を分解する光触媒使用有害物質分解装
置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の問題点を解決する
ために、本発明は、請求項1に記載したように、有害物
質を含有する流体が流れる流路と、表面に固定された光
触媒を有し回転可能な状態で該流路内に設置された回転
体と、該光触媒に紫外線を照射する手段とを有する光触
媒使用有害物質分解装置を構成する。
【0010】また、本発明は、請求項2に記載したよう
に、請求項1記載の光触媒使用有害物質分解装置におい
て、上記光触媒に紫外線を照射する手段が、紫外線光源
の外壁を上記流路内に露出させ該紫外線光源が放射する
紫外線を該外壁を通して上記光触媒に照射する手段であ
ることを特徴とする光触媒使用有害物質分解装置を構成
する。
【0011】また、本発明は、請求項3に記載したよう
に、請求項1記載の光触媒使用有害物質分解装置におい
て、上記光触媒に紫外線を照射する手段が、紫外線光源
が放射する紫外線を、透明部材を介して上記光触媒に照
射する手段であることを特徴とする光触媒使用有害物質
分解装置を構成する。
【0012】また、本発明は、請求項4に記載したよう
に、請求項2又は3記載の光触媒使用有害物質分解装置
において、上記紫外線光源の外壁が上記流体に接する部
分の汚れ、又は上記透明部材が上記流体に接する部分の
汚れを該装置動作中に除去する手段を有することを特徴
とする光触媒使用有害物質分解装置を構成する。
【0013】また、本発明は、請求項5に記載したよう
に、請求項1、2、3又は4記載の光触媒使用有害物質
分解装置において、上記流体を該装置内で循環させるた
めの循環路を有することを特徴とする光触媒使用有害物
質分解装置を構成する。
【0014】また、本発明は、請求項6に記載したよう
に、請求項5記載の光触媒使用有害物質分解装置におい
て、上記循環路にポンプ又はファンが設置されているこ
とを特徴とする光触媒使用有害物質分解装置を構成す
る。
【0015】また、本発明は、請求項7に記載したよう
に、請求項1、2、3、4、5又は6記載の光触媒使用
有害物質分解装置において、上記有害物質含有流体に空
気又は酸素を混入する手段を有することを特徴とする光
触媒使用有害物質分解装置を構成する。
【0016】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態を、
図面を参照して説明する。
【0017】(実施の形態1)本発明の第1の実施の形
態を図1に示す。図において、3は透明部材であり、こ
の場合には、内部で光触媒による有害物質の分解反応が
起こる反応容器の外壁を兼ねている。1は表面に固定さ
れた光触媒を有し回転可能な状態で透明部材3内の流体
内の流路に設置された回転体であり、2は該光触媒に紫
外線を照射する紫外線照射手段の紫外線光源であり、4
は回転体1の回転軸を透明部材3の内部から外部へ通す
シールであり、5は回転体1の回転軸を回転駆動するは
モータであり、6は流体入口であり、7は流体出口であ
り、8は透明部材3内の流体の流路を長くするじゃま板
(図中、断面形状で示す)であり、9は流体の装置内で
の循環路であり、11は空気または酸素を流体に混合す
るためのポンプ又はファンであり、10は流体がポンプ
又はファン11に流れるのを防止する逆流防止弁であ
る。なお、図中の矢印は流体の流れの方向を表してい
る。
【0018】本実施の形態において、回転体1は、船舶
のスクリューに類似した形状の回転翼の複数枚を一本の
回転軸に固定して構成され、回転翼の表面には二酸化チ
タン等の光触媒が固定されている。この回転体1は、シ
ール4を通して、モータ5の駆動力によって回転するよ
うになっている。
【0019】透明部材3は、たとえば石英製の円筒であ
り、紫外線光源2が放射する紫外線はこの透明部材3を
介して回転翼表面の光触媒に照射される。
【0020】有害物質を含有する流体は流体入口6から
入り、円筒状の透明部材3内を通って、流体出口7から
出る。流体が円筒状の透明部材3内を通る際に、流体は
回転体1の回転によって撹拌され、流体中に含まれる有
害物質は、紫外線照射によって活性化した光触媒に触れ
て分解する。流体が回転体1の回転によって撹拌される
ので、有害物質と光触媒との接触の機会が増加し、その
結果として、有害物質の分解率が高められる。流体の流
路中に設置されたじゃま板8は流体の流路を長くし、有
害物質と光触媒との接触の機会、したがって有害物質の
分解率を高める機能をもつ。
【0021】また、本実施の形態においては、流体の循
環路9が設けられている。回転体1の構成要素である回
転翼の回転が流体を出口に向けて推進する力を生じるの
で、循環路9内の流体の圧力に差が生じ、その圧力差に
よって、流体は循環路9中を、図1に示した矢印の方向
に流れ、装置内を循環する。これによって、流体は、光
触媒が紫外線照射によって活性化されている場所を、平
均して、1を超える回数だけ通るので、有害物質の分解
率が高められる。回転体1の回転速度を高めて、流体の
循環の回数を増加させるとともに、装置内の流体を乱流
状態とすることができ、それによって、有害物質と光触
媒との接触の機会、したがって有害物質の分解率をさら
に高めることができる。
【0022】有害物質、特に有機の有害物質の分解が酸
素の存在によって促進されるので、逆流防止弁10を通
して、ポンプ又はファン11によって空気又は酸素を流
体の流路に送りこむことによって、有害物質の分解の効
率を高めることができる。
【0023】本実施の形態における回転体1の、図1に
示したものとは異なる形状を図2に示す。図において、
回転体1は3重らせん階段状の回転翼を一本の回転軸に
固定して構成されている。回転翼の表面には光触媒が固
定されている。さらに、回転翼の縁部には、たとえばフ
ッ素樹脂製の、可撓性の薄板12が設けられている。こ
の薄板12は外縁に近づくにしたがって薄くなってい
て、その最も薄い外縁が円筒状の透明部材の内面に接す
るように設けられていて、回転体1の回転によって透明
部材の内面を擦り、その面に付着した汚れを除去する機
能をもつ。すなわち、このような構成の回転体を用いる
ことにより、透明部材が流体に接する部分の汚れを装置
動作中に除去し、光触媒への紫外線照射効率を維持する
ことができる。
【0024】なお、紫外線光源2は、透明部材3の外側
に設けられているので、光源の空気冷却あるいは液冷却
は容易であり、光源の取替えも容易である。
【0025】(実施の形態2)本発明の第2の実施の形
態を図3に示す。図において、17は、内部で光触媒に
よる有害物質の分解反応が起こる反応容器であり、1は
表面に固定された光触媒を有し回転可能な状態で反応容
器17内の流体の流路内に設置された回転体であり、2
は該光触媒に紫外線を照射する紫外線照射手段の紫外線
光源であり、3は紫外線光源2の外筒として設置された
管状の透明部材であり、4は回転体1の回転軸を反応容
器17の内部から外部へ通すシールであり、5は回転体
1の回転軸を回転駆動するはモータであり、6は流体入
口であり、7は流体出口であり、8は反応容器17内の
流体の流路を長くするじゃま板(図中、断面形状で示
す)であり、9は流体の装置内での循環路であり、13
は透明部材3の外側に取り付けられた環状ブラシであ
る。なお、図中の矢印は流体の流れの方向を表してい
る。
【0026】本実施の形態が上記実施の形態1と異なる
点は、紫外線光源2が、その発光部分の大部分ないしは
全部が流体に囲まれた形で設置されていることである。
【0027】本実施の形態における本発明の効果、すな
わち回転体1の回転によって有害物質の分解率を高める
効果は実施の形態1におけるものと同様である。ただ
し、本実施の形態においては、図3に示したように、棒
状ブラシの両端を接合して環状とした環状ブラシ13
を、管状の透明部材3の外側に設けてある。この環状ブ
ラシ13は流体の流動による駆動力によって、透明部材
3の外側で回転し、そのブラシの毛が透明部材3の外側
の面の汚れを除去し、紫外線の照射効率を維持する。
【0028】なお、紫外線光源2は、流体の流路とは透
明部材3によって隔てられているので、光源の空気冷却
あるい液冷却は容易であり、また、光源の取替えは、流
路を形成している部材の取りはずしと取り付けとを必要
とせずに、容易に行うことができる。
【0029】(実施の形態3)本発明の第3の実施の形
態を図4に示す。図において、17は、内部で光触媒に
よる有害物質の分解反応が起こる反応容器であり、1は
表面に固定された光触媒を有し回転可能な状態で反応容
器17内の流体の流路内に設置された回転体であり、2
は該光触媒に紫外線を照射する紫外線照射手段の紫外線
光源であり、3は紫外線光源2の外筒として設置された
管状の透明部材であり、6は流体入口であり、7は流体
出口であり、9は流体の装置内での循環路であり、12
は回転体1に取り付けられた可撓性の薄板であり、14
は回転体1を内部に有し、反応容器17内に設置された
円筒であり、15は円筒14を回転可能な状態で保持す
るベアリングであり、16は流体を装置内で循環させる
ポンプ又はファンである。なお、図中の矢印は流体の流
れの方向を表している。
【0030】本実施の形態において、円筒14は、ベア
リング15によって、反応容器17内に回転可能な状態
で保持されている。円筒14の内部に3重らせん階段状
の回転体1が固定され、この円筒14と共に回転するよ
うになっている(図4において、円筒14の内部も示し
てある)。円筒状の透明部材3は、回転体1の回転軸と
同軸となるように、流体中に設置されていて、その内部
には紫外線光源2が設置されている。
【0031】本実施の形態が上記実施の形態1及び2と
大きく異なる点は、回転体1が駆動軸によって回転する
のではなく、内部の流体の流動による駆動力によって回
転することにある。これによって、駆動軸を外部から内
部に通すためのシール(たとえば、図1における4)が
不要となり、この部分に関する故障の可能性や補修の必
要性がなくなる。
【0032】また、本実施の形態においては、紫外線光
源2が回転体1によって囲まれているので、紫外線光源
2が発する紫外線の大部分が回転体1の表面に固定され
ている光触媒に照射され、紫外線の利用率が高い。円筒
14の内面にも光触媒を固定しておけば、紫外線の利用
率はさらに高くなる。
【0033】また、回転体1の内側の縁には可撓性の薄
板12が設けられ、実施の形態1において図2に示した
回転体を用いた場合と同様に、それが回転体の回転とと
もに透明部材3の外表面を擦り、その面の汚れを除去
し、光触媒への紫外線照射効率を維持する。
【0034】本実施の形態においては、装置への流体の
流入による回転駆動力に加えて、ポンプ又はファン16
を動作させ、流体の循環による回転駆動力によって、回
転体1を回転させる。これによって、有害物質の分解率
を向上させることができる。ポンプ又はファン16の推
進力を高めて、流体の流速を高めることによって、流体
の循環率を上げるとともに、装置内の流体を乱流状態と
することができ、それによって、有害物質と光触媒との
接触の機会、したがって有害物質の分解率をさらに高め
ることができる。
【0035】なお、紫外線光源2は、流体の流路とは透
明部材3によって隔てられているので、光源の空気冷却
あるい液冷却は容易であり、また、光源の取替えは、流
路を形成している部材の取りはずしと取り付けとを必要
とせずに、容易に行うことができる。
【0036】なお、本実施の形態においては、内部に回
転体1を備えた円筒14を使用しているが、この円筒は
多数の小孔を有するものでもよく、また、網を円筒状に
したものであってもよい。
【0037】(実施の形態4)本発明の第4の実施の形
態を図5に示す。図において、17は、内部で光触媒に
よる有害物質の分解反応が起こる反応容器であり、1は
表面に固定された光触媒を有し回転可能な状態で反応容
器17内の流体の流路内に設置された回転体であり、2
は該光触媒に紫外線を照射する紫外線照射手段の紫外線
光源であり、6は流体入口であり、7は流体出口であ
り、9は流体の装置内での循環路であり、12は回転体
1に取り付けられた可撓性の薄板であり、14は回転体
1を内部に有し、反応容器17内に設置された円筒であ
り、15は円筒14を回転可能な状態で保持するベアリ
ングであり、16は流体を装置内で循環させるポンプ又
はファンである。なお、図中の矢印は流体の流れの方向
を表している。
【0038】本実施の形態が実施の形態3と異なる点
は、透明部材を使用せず、紫外線光源2の外壁が流体と
直接接触するようにしたことにある。これによって、紫
外線の利用率はさらに高くなる。
【0039】これ以外の構成は実施の形態3と同じであ
り、本実施の形態によって、実施の形態3と同様に、有
害物質を高い分解率で分解することができる。
【0040】なお、実施の形態1または2において、流
体の装置内循環を速めるために、実施の形態3または4
と同様のポンプ又はファンを設けてもよい。
【0041】また、実施の形態2、3又は4において、
実施の形態1と同様の、空気または酸素を流体に混合す
るためのポンプ又はファン、および流体がポンプ又はフ
ァンに流れるのを防止する逆流防止弁を設けて、有害物
質の分解を促進してもよい。
【0042】
【実施例】図1に示した光触媒使用有害物質分解装置を
用いて、有害物質の分解を実施した。その結果を以下に
説明する。
【0043】紫外線光源として20Wの紫外線ランプを
4本使用した。この紫外線光源が放射する紫外線の大部
分は波長253.7nmの水銀の輝線であり、その輝線
のランプ表面での放射強度は8.5mW/cm2であ
る。光触媒反応が行われる反応槽の外筒は石英製であ
り、その内径は31.5mm、長さは500mmであ
る。このような構成の装置を用いて、流体が気体の場合
と液体の場合とについて、それぞれ1例の分解反応を行
わせた。
【0044】(流体が空気、すなわち気体の場合)回転
翼は27枚あり、1枚当たりの表面積は表裏合わせて8
cm2であり、その表面には、光触媒として、二酸化チ
タン(石原テクノ社製ST-K03)が塗布されてい
る。回転翼の回転速度を1500回転/分とし、空気の
出口、入口における流量を150cm3/分とした。
【0045】有害物質としてモノクロルベンゼンを微量
含んだ空気を試料として用い、上記の条件下で分解反応
を約2分間行わせた。試料空気中の微量成分の分析方法
としてガス検知管法を用いた。得られた結果をまとめて
表1に示す。
【0046】
【表1】
【0047】表1が示すように、光触媒が塗布された回
転翼を回転しない場合(従来技術に相当)にはモノクロ
ルベンゼンが 10ppm から 6ppm にまでしか減少しなか
ったが、これに対し、回転翼を回転した場合には検知管
で検知しえない量にまで減少していることが分かる。こ
れにより、本発明の効果、すなわち光触媒が表面に固定
された回転体を回転させることによって有害物質の分解
率を、従来技術に較べて飛躍的に高める効果が確認され
た。
【0048】(流体が水、すなわち液体の場合)回転翼
は17枚あり、1枚当たりの表面積は表裏合わせて8c
2であり、その表面には、光触媒として、二酸化チタ
ン(石原テクノ社製ST-K03)が塗布されている。
回転翼の回転速度を約600回転/分とし、1回に処理
する流体の量を250cm3とし、反応時間を変えて分
解反応を行わせた。また、流体に酸素ガスを30cm3
/分の速さで混合しながら、分解反応を行わせることも
行った。
【0049】電導度測定値0μSの純水に、有害物質と
して、シュウ酸を10-4モル/リットルの濃度で溶かし
た液を試料として用い、上記の条件下で分解反応を行わ
せた。シュウ酸濃度の減少は液の電導度の減少によって
検知した。得られた結果をまとめて表2に示す。
【0050】
【表2】
【0051】表2が示すように、シュウ酸の分解が最も
効率良く行われたのは回転翼が回転し、空気の混入が行
われた場合であり、次に効率良く行われたのは回転翼が
回転し、空気の混入が行われなかった場合であり、最も
効率悪く行われたのは回転翼が回転せず、空気の混入も
行われなかった場合であることが分かる。これにより、
本発明の効果、すなわち光触媒が表面に固定された回転
体を回転させることによって有害物質の分解率を高める
効果が確認され、空気の混入がその効果をさらに高める
ことが確認された。
【0052】上記の実施例においては、有害物質の例と
してモノクロルベンゼンとシュウ酸とを用いたが、紫外
線で活性化される光触媒は多くの種類の物質の分解反応
を促進するので、ダイオキシン、PCBなどの有害物質
を用いても同様な効果が得られる。
【0053】
【発明の効果】上記の説明から明らかなように、本発明
に係る光触媒使用有害物質分解装置は流体中に含まれる
有害物質を効率良く分解することができるので、これを
排気中あるいは廃液中の有害物質の無害化に有効に利用
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態を説明する図であ
る。
【図2】本発明の第1の実施の形態における回転体の形
状例を示す図である。
【図3】本発明の第2の実施の形態を説明する図であ
る。
【図4】本発明の第3の実施の形態を説明する図であ
る。
【図5】本発明の第4の実施の形態を説明する図であ
る。
【符号の説明】
1…回転体、2…紫外線光源、3…透明部材、4…シー
ル、5…モータ、6…流体入口、7…流体出口、8…じ
ゃま板、9…循環路、10…逆流防止弁、11…ポンプ
又はファン、12…可撓性薄板、13…環状ブラシ、1
4…円筒、15…ベアリング、16…ポンプ又はファ
ン、17…反応容器。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C02F 1/72 101 B01D 53/36 ZABJ Fターム(参考) 4C080 AA07 AA10 HH05 JJ03 KK08 LL10 MM02 QQ11 QQ17 QQ20 4D037 AA11 AB14 BA18 BB04 CA11 4D048 AA11 AA17 AB01 AB03 BA07X BA41X BB12 BB18 CA07 CB05 CC23 CC26 CC41 EA01 4D050 AA12 AB19 BB01 BC06 BC09 BD03 BD08 CA20 4G069 AA03 BA04B BA48A CA01 CA11 CA19 DA06

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】有害物質を含有する流体が流れる流路と、
    表面に固定された光触媒を有し回転可能な状態で該流路
    内に設置された回転体と、該光触媒に紫外線を照射する
    紫外線照射手段とを有する光触媒使用有害物質分解装
    置。
  2. 【請求項2】請求項1記載の光触媒使用有害物質分解装
    置において、上記紫外線照射手段が、紫外線光源の外壁
    を上記流路内に露出させ該紫外線光源が放射する紫外線
    を該外壁を通して上記光触媒に照射する手段であること
    を特徴とする光触媒使用有害物質分解装置。
  3. 【請求項3】請求項1記載の光触媒使用有害物質分解装
    置において、上記紫外線照射手段が、紫外線光源が放射
    する紫外線を、透明部材を介して上記光触媒に照射する
    手段であることを特徴とする光触媒使用有害物質分解装
    置。
  4. 【請求項4】請求項2又は3記載の光触媒使用有害物質
    分解装置において、上記紫外線光源の外壁が上記流体に
    接する部分の汚れ、又は上記透明部材が上記流体に接す
    る部分の汚れを該装置動作中に除去する手段を有するこ
    とを特徴とする光触媒使用有害物質分解装置。
  5. 【請求項5】請求項1、2、3又は4記載の光触媒使用
    有害物質分解装置において、上記流体を該装置内で循環
    させるための循環路を有することを特徴とする光触媒使
    用有害物質分解装置。
  6. 【請求項6】請求項5記載の光触媒使用有害物質分解装
    置において、上記循環路にポンプ又はファンが設置され
    ていることを特徴とする光触媒使用有害物質分解装置。
  7. 【請求項7】請求項1、2、3、4、5又は6記載の光
    触媒使用有害物質分解装置において、上記有害物質含有
    流体に空気又は酸素を混入する手段を有することを特徴
    とする光触媒使用有害物質分解装置。
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