JP2018200810A - 電子顕微鏡像の歪み測定方法、電子顕微鏡、歪み測定用試料、および歪み測定用試料の製造方法 - Google Patents

電子顕微鏡像の歪み測定方法、電子顕微鏡、歪み測定用試料、および歪み測定用試料の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】電子顕微鏡像の歪みを精度よく測定できる歪み測定方法を提供する。【解決手段】本発明に係る電子顕微鏡像の歪みの測定方法は、電子顕微鏡像の歪み測定方法であって、格子状に配列された構造体を有する歪み測定用試料の電子顕微鏡像を取得する工程(S200)と、前記歪み測定用試料の電子顕微鏡像の自己相関関数を算出する工程(S202)と、前記自己相関関数のピーク位置を結んで形成される図形に基づいて、前記歪みを測定する工程(S204)と、を含む。【選択図】図12

Description

本発明は、電子顕微鏡像の歪み測定方法、電子顕微鏡、歪み測定用試料、および歪み測定用試料の製造方法に関する。
透過電子顕微鏡(Transmission Electron Microscope、TEM)において、試料を透過した電子は、各種レンズ、エネルギーフィルターなどを通って、像面に達する。この過程に光学的な欠陥がある場合、得られる透過電子顕微鏡像(TEM像)には収差や歪みが生じる。
例えば、特許文献1には、透過電子顕微鏡における透過電子顕微鏡像の歪み測定方法が開示されている。
また、走査透過電子顕微鏡(Scanning Transmission Electron Microscope、STEM)や走査電子顕微鏡(Scanning Electron Microscope、SEM)において、例えば、XY面内で二次元的に電子プローブを走査する際に、X方向の走査とY方向の走査とが直交していない場合、走査透過電子顕微鏡像(STEM像)や走査電子顕微鏡像(SEM像)に歪みが生じてしまう。このように、走査透過電子顕微鏡や走査電子顕微鏡では、電子プローブの走査が適切でない場合、像に歪みが生じてしまう。
特開2008−171756号公報
TEM像や、STEM像、SEM像などの電子顕微鏡像に歪みが生じると、試料上の長さの計測を正確に行うことができない、また、試料の正確な形状を知ることができないなどの問題がある。そのため、電子顕微鏡像の歪みをより精度よく測定できる測定方法が望まれている。
本発明は、以上のような問題点に鑑みてなされたものであり、本発明のいくつかの態様に係る目的の1つは、電子顕微鏡像の歪みを精度よく測定できる歪み測定方法を提供することにある。また、本発明のいくつかの態様に係る目的の1つは、電子顕微鏡像の歪みを精度よく測定できる電子顕微鏡を提供することにある。また、本発明のいくつかの態様に係る目的の1つは、電子顕微鏡像の歪みを精度よく測定できる歪み測定用試料およびその製造方法を提供することにある。
(1)本発明に係る電子顕微鏡像の歪み測定方法は、
電子顕微鏡像の歪み測定方法であって、
格子状に配列された構造体を有する歪み測定用試料の電子顕微鏡像を取得する工程と、
前記歪み測定用試料の電子顕微鏡像の自己相関関数を算出する工程と、
前記自己相関関数のピーク位置を結んで形成される図形に基づいて、前記歪みを測定する工程と、
を含む。
このような電子顕微鏡像の歪み測定方法では、電子顕微鏡像の歪みを、容易に精度よく測定することができる。
(2)本発明に係る電子顕微鏡像の歪み測定方法において、
前記図形は、楕円であってもよい。
このような電子顕微鏡像の歪み測定方法では、電子顕微鏡像の歪みを、容易に精度よく測定することができる。
(3)本発明に係る電子顕微鏡像の歪み測定方法において、
前記図形は、同心楕円であってもよい。
このような電子顕微鏡像の歪み測定方法では、より精度よく電子顕微鏡像の歪みを測定することができる。
(4)本発明に係る電子顕微鏡像の歪み測定方法は、
電子顕微鏡像の歪み測定方法であって、
格子状に配列された構造体を有する歪み測定用試料の電子顕微鏡像を取得する工程と、
前記歪み測定用試料の電子顕微鏡像上における前記構造体の位置座標を特定する工程と、
前記構造体の位置座標を結んで形成される図形に基づいて、前記歪みを測定する工程と、
を含む。
このような電子顕微鏡像の歪み測定方法では、電子顕微鏡像の歪みを、容易に精度よく測定することができる。
(5)本発明に係る電子顕微鏡像の歪み測定方法において、
前記歪みを測定する工程では、前記図形にグリッドパターンをフィッティングして、前記歪みを算出してもよい。
このような電子顕微鏡像の歪み測定方法では、樽形歪み、糸巻き型歪みなどの高次の歪みを測定することができる。
(6)本発明に係る電子顕微鏡像の歪み測定方法において、
前記歪み測定用試料は、前記構造体としての貫通孔が格子状に形成されたパターン形成層を有していてもよい。
(7)本発明に係る電子顕微鏡は、
格子状に配列された構造体を有する歪み測定用試料の電子顕微鏡像を取得する像取得部と、
前記歪み測定用試料の電子顕微鏡像の自己相関関数を算出する自己相関関数算出部と、
前記自己相関関数のピーク位置を結んで形成される図形に基づいて、前記歪みを測定する歪み測定部と、
を含む。
このような電子顕微鏡では、電子顕微鏡像の歪みを、容易に精度よく測定することができる。
(8)本発明に係る電子顕微鏡は、
格子状に配列された構造体を有する歪み測定用試料の電子顕微鏡像を取得する像取得部と、
前記歪み測定用試料の電子顕微鏡像上における前記構造体の位置座標を特定する位置座標特定部と、
前記構造体の位置座標を結んで形成される図形に基づいて、前記歪みを測定する歪み測定部と、
を含む。
このような電子顕微鏡では、電子顕微鏡像の歪みを、容易に精度よく測定することができる。
(9)本発明に係る電子顕微鏡において、
前記歪み測定部で測定された前記歪みの測定結果を、表示部に表示させる制御を行う表示制御部を含んでいてもよい。
このような電子顕微鏡では、ユーザーは電子顕微鏡像の歪みの測定結果を容易に知ることができる。
(10)本発明に係る電子顕微鏡において、
前記歪み測定部で測定された歪みの測定結果に基づいて、撮影された電子顕微鏡像の歪みを補正する歪み補正部を含んでいてもよい。
このような電子顕微鏡では、歪みのない(または歪みの少ない)電子顕微鏡像を提供することができる。
(11)本発明に係る電子顕微鏡において、
前記歪み測定部で測定された前記歪みの測定結果に基づいて、走査信号を生成する走査信号生成部と、
前記走査信号に基づいて、電子線で試料上を走査する走査偏向器と、
を含む。
このような電子顕微鏡では、歪みのない(または歪みの少ない)電子顕微鏡像を取得することができる。
(12)本発明に係る歪み測定方法は、
電子顕微鏡像の歪み測定方法であって、
基板および前記基板で支持され格子状に配列された貫通孔が形成されたパターン形成層を有する歪み測定用試料を、電子顕微鏡の試料面または試料面と共役な面に導入し、得られた前記歪み測定用試料の電子顕微鏡像から前記歪みを測定する。
このような電子顕微鏡像の歪み測定方法では、電子顕微鏡像の歪みを、容易に精度よく測定することができる。
(13)本発明に係る歪み測定用試料は、
電子顕微鏡像の歪みを測定するための歪み測定用試料であって、
基板と、
前記基板で支持され、貫通孔が格子状に配列されたパターン形成層と、
を含む。
このような歪み測定用試料では、電子顕微鏡像の歪みを、容易に精度よく測定することができる。
(12)本発明に係る歪み測定用試料の製造方法は、
電子顕微鏡像の歪みを測定するための歪み測定用試料の製造方法であって、
基板を準備する工程と、
前記基板の第1面に第1層を成膜する工程と、
前記第1層をパターニングして、格子状に配列された構造体を形成する工程と、
前記基板の前記第1面とは反対側の第2面をエッチングして、前記基板を除去する工程と、
を含む。
このような歪み測定用試料の製造方法では、半導体製造技術を用いることができるため、第1層に高い精度で格子状に配列された構造体からなるパターンを形成することができる。したがって、高い精度で電子顕微鏡像の歪みの測定が可能な歪み測定用試料を製造できる。
(13)本発明に係る歪み測定用試料の製造方法において、
前記第1層上に第2層を成膜する工程を含み、
前記第2層は、導電性を有する層であってもよい。
このような歪み測定用試料の製造方法では、第1層の帯電を防止することができる。
(14)本発明に係る歪み測定用試料の製造方法において、
前記構造体を形成する工程では、前記第1層をパターニングするためのレジストを電子線描画装置により露光してもよい。
このような歪み測定用試料の製造方法では、第1層に高い精度(例えばnmオーダーの精度)で格子状に配列された構造体を形成することができる。したがって、高い精度で電子顕微鏡像の歪みの測定が可能な歪み測定用試料を製造できる。
(15)本発明に係る歪み測定用試料の製造方法において、
前記構造体を形成する工程では、前記第1層のエッチングを誘導結合型プラズマエッチング装置で行ってもよい。
このような歪み測定用試料の製造方法では、第1層に高い精度(例えばnmオーダーの精度)で格子状に配列された構造体を形成することができる。したがって、高い精度で電子顕微鏡像の歪みの測定が可能な歪み測定用試料を製造できる。
(16)本発明に係る歪み測定用試料の製造方法において、
前記第1層を成膜する工程では、前記第1層が引張応力を有するように、前記第1層を成膜してもよい。
このような歪み測定用試料の製造方法では、基板を除去した場合でも、第1層にしわが発生することを防止することができる。
(17)本発明に係る歪み測定用試料の製造方法において、
前記構造体は、貫通孔であり、
前記第1層の厚さ方向から見て、前記貫通孔の形状は円であってもよい。
このような歪み測定用試料の製造方法では、精度よく貫通孔を形成することができる。
(18)本発明に係る電子顕微鏡像の歪み測定方法は、
本発明に係る歪み測定用試料の製造方法で製造された歪み測定用試料の電子顕微鏡像を用いて、電子顕微鏡像の歪みを測定する。
このような電子顕微鏡像の歪み測定方法では、格子状に配列された構造体からなるパターンが高い精度で形成された歪み測定用試料の電子顕微鏡像を用いて歪みを測定できる。したがって、電子顕微鏡像の歪みを、容易に精度よく測定することができる。
本実施形態に係る歪み測定用試料を模式的に示す平面図。 本実施形態に係る歪み測定用試料を模式的に示す断面図。 本実施形態に係る歪み測定用試料の製造方法の一例を示すフローチャート。 本実施形態に係る歪み測定用試料の製造工程を模式的に示す断面図。 本実施形態に係る歪み測定用試料の製造工程を模式的に示す断面図。 本実施形態に係る歪み測定用試料の製造工程を模式的に示す断面図。 本実施形態に係る歪み測定用試料の製造工程を模式的に示す断面図。 本実施形態に係る歪み測定用試料の製造工程を模式的に示す断面図。 本実施形態に係る歪み測定用試料の製造工程を模式的に示す断面図。 本実施形態に係る歪み測定用試料の製造方法で製造された歪み測定用試料の透過電子顕微鏡像。 本実施形態に係る歪み測定用試料の製造方法で製造された歪み測定用試料の透過電子顕微鏡像。 第1実施形態に係る電子顕微鏡像の歪み測定方法の一例を示すフローチャート。 歪み測定用試料のTEM像。 TEM像の自己相関関数を示す図。 自己相関関数から楕円を抽出する手法を説明するための図。 自己相関関数のピーク位置を結んで形成された楕円からTEM像の歪みを測定する手法を説明するための図。 楕円の各方向を示す図。 楕円パラメーターA,B,Cを説明するための図。 楕円パラメーターA,B,Cを説明するための図。 楕円パラメーターA,B,Cを説明するための図。 楕円パラメーターA,B,Cを説明するための図。 楕円パラメーターA,B,Cを説明するための図。 第2実施形態に係る電子顕微鏡像の歪み測定方法の一例を示すフローチャート。 電子顕微鏡像の取得工程で取得されたTEM像。 貫通孔の位置座標を特定する工程を説明するための図。 貫通孔の位置座標を特定する工程を説明するための図。 貫通孔の位置座標を特定する工程を説明するための図。 貫通孔の位置座標を特定する工程を説明するための図。 貫通孔の位置座標を特定する工程を説明するための図。 貫通孔の位置座標を特定する工程を説明するための図。 TEM像の歪みを測定する工程を説明するための図。 TEM像の歪みを測定する工程を説明するための図。 第1実施形態に係る電子顕微鏡の構成を示す図。 第1実施形態に係る電子顕微鏡の処理部の処理の流れの一例を示すフローチャート。 第2実施形態に係る電子顕微鏡の構成を示す図。 第2実施形態に係る電子顕微鏡の処理部の処理の流れの一例を示すフローチャート。 第3実施形態に係る電子顕微鏡の構成を示す図。 第3実施形態に係る電子顕微鏡の処理部の処理の流れの一例を示すフローチャート。 第4実施形態に係る電子顕微鏡の構成を示す図。 第4実施形態に係る電子顕微鏡の処理部の処理の流れの一例を示すフローチャート。
以下、本発明の好適な実施形態について図面を用いて詳細に説明する。なお、以下に説明する実施形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を不当に限定するものではない。また、以下で説明される構成の全てが本発明の必須構成要件であるとは限らない。
1. 歪み測定用試料
まず、本実施形態に係る歪み測定用試料1について説明する。図1は、本実施形態に係る歪み測定用試料1を模式的に示す平面図である。図2は、本実施形態に係る歪み測定用試料1を模式的に示す断面図である。なお、図2は、図1のII−II線断面図である。
歪み測定用試料1は、電子顕微鏡像の歪みを測定するための試料である。歪み測定用試料1を用いた電子顕微鏡像の歪み測定方法については後述する。
歪み測定用試料1は、図1および図2に示すように、基板2と、パターン形成層4と、導電層6と、導電層8と、を含む。
基板2は、例えば、シリコン基板である。基板2は、パターン形成層4を支持している。基板2の厚さは、例えば、200μm程度である。
パターン形成層4は、基板2上に形成されている。パターン形成層4は、基板2の第1面2a(上面)に形成されている。なお、基板2の第2面2b(第1面2aとは反対側の面、下面)には、パターン形成層4と同じ材質の層5が形成されていてもよい。
パターン形成層4は、複数の貫通孔9が格子状に配列されて形成されたパターンを有している。貫通孔9は、等間隔に格子状に配列されている。すなわち、貫通孔9は、正方格子状に配列されている。なお、パターン形成層4に形成されるパターンは、貫通孔9が格子状に配列されて形成されたパターンであれば特に限定されない。貫通孔9は、例えば、矩形格子状、六角格子状、斜方格子状に配列されてもよい。貫通孔9は、所定の2方向に周期的に配列されていればよい。
貫通孔9は、パターン形成層4を貫通する孔であり、図示の例では、パターン形成層4、導電層6、導電層8を貫通している。図1に示すように、パターン形成層4の厚さ方向から見て(平面視において)、貫通孔9の形状は円である。なお、貫通孔9の平面形状は、円に限定されず、長方形、三角形、その他の多角形などであってもよい。
パターン形成層4は、例えば、窒化ケイ素層である。なお、パターン形成層4は、酸化層(例えば酸化ケイ素層)であってもよいし、金属層であってもよい。また、パターン形成層4は、複数の層が積層された構造を有していてもよい。パターン形成層4の厚さは、
例えば、30nm以上500nm以下である。
導電層6は、パターン形成層4上に形成されている。導電層8は、パターン形成層4の下に形成されている。すなわち、パターン形成層4は、導電層6と導電層8とで挟まれている。導電層6および導電層8は、貫通孔9を塞いでいない。導電層6および導電層8は、パターン形成層4の帯電を緩和するための層である。導電層6および導電層8は、例えば、チタン層である。なお、導電層6および導電層8は、導電性を有する層であればその材質は特に限定されない。導電層6および導電層8の厚さは、例えば、20nm程度である。
導電層6および導電層8を形成することにより、パターン形成層4の帯電を防止できる。さらに、電子顕微鏡で歪み測定用試料1を観察する際に、貫通孔9とそれ以外の部分との間のコントラスト差を大きくできる。
本実施形態に係る歪み測定用試料1は、後述するように、半導体製造技術を用いて製造されているため、格子状に配列された貫通孔9を高い精度で形成することができる。したがって、歪み測定用試料1によれば、高い精度で電子顕微鏡像の歪みの測定が可能である。
2. 歪み測定用試料の製造方法
次に、本実施形態に係る歪み測定用試料1の製造方法について、図面を参照しながら説明する。図3は、本実施形態に係る歪み測定用試料1の製造方法の一例を示すフローチャートである。図4〜図9は、本実施形態に係る歪み測定用試料1の製造工程を模式的に示す断面図である。
まず、図4に示すように、基板2を準備する(S100)。
次に、基板2の第1面2aにパターン形成層4となる窒化ケイ素層4a(第1層)を成膜する(S102)。
窒化ケイ素層4aは、例えば、大気圧よりも低い減圧状態で成膜を行う減圧CVD(Low Pressure Chemical Vapor Deposition)装置で成膜される。本工程では、窒化ケイ素層4aが引張応力を有するように成膜される。例えば、減圧CVD装置による成膜の際に、圧力および温度を制御することで、窒化ケイ素層4aに引張応力を与えることができる。窒化ケイ素層4aが引張応力を有することで、基板2を除去して窒化ケイ素層4a(パターン形成層4)を自立膜とした際に、窒化ケイ素層4a(パターン形成層4)にしわが発生することを防止することができる。例えば、窒化ケイ素層4aをスパッタ法で成膜した場合、窒化ケイ素層4aが圧縮応力を有し、窒化ケイ素層4aを自立膜とした際にしわが生じてしまう。
本工程において、窒化ケイ素層4aの成膜と同時に、基板2の第2面2bに、図2に示す層5となるマスク層5aを成膜する。すなわち、本工程では、基板2の両面にそれぞれ窒化ケイ素層4aおよびマスク層5aが同時に成膜される。なお、窒化ケイ素層4aの成膜とマスク層5aの成膜とを別々の工程で行ってもよい。
次に、窒化ケイ素層4aに格子状に配列された貫通孔9を形成する(S104)。
具体的には、まず、図5に示すように、窒化ケイ素層4a上にレジストR1を塗布し、レジストR1を露光、現像して、レジストR1にマスクパターンを形成する。露光(リソグラフィ)は、例えば、電子線描画装置を用いて行われる。電子線描画装置を用いて露光
することで、マスクパターンをnmオーダーの高い精度で形成することができる。なお、マスクパターンの寸法および要求される精度に応じて、露光を、レーザー描画、UV露光などにより行ってもよい。
次に、図6に示すように、レジストR1をマスクとして窒化ケイ素層4aをエッチングする。窒化ケイ素層4aのエッチングは、ドライエッチングが好ましく、誘導結合型プラズマエッチング装置を用いたドライエッチングがより好ましい。これにより、窒化ケイ素層4aを精度よくパターニングすることができる。なお、窒化ケイ素層4aのエッチングをウェットエッチングで行ってもよい。
以上の工程により、貫通孔9が格子状に配列されたパターンを有する窒化ケイ素層4a(パターン形成層4)を形成することができる。
次に、図7に示すように、レジストR1を除去する。
次に、基板2を除去する(S106)。
具体的には、まず、図8に示すように、マスク層5a上にレジストR2を塗布し、レジストR2を露光、現像して、レジストR2にマスクパターンを形成する。次に、図9に示すように、レジストR2をマスクとして、マスク層5aをパターニングする。次に、レジストR2を除去し、マスク層5aをマスクとして基板2の第2面2bをエッチングする。
基板2のエッチングは、例えば、水酸化カリウムを用いた異方性ウェットエッチングにより行われる。水酸化カリウムは、基板2(シリコン基板)に対するエッチングレートが大きく、窒化ケイ素層4aに対するエッチングレートが極めて小さいため、基板2のエッチング液として適している。なお、基板2のエッチングを深掘り反応性イオンエッチング(Deep Reactive Ion Etching、Deep RIE)で行ってもよい。この場合、窒化ケイ素層4aは、深掘り反応性イオンエッチングでエッチングされてしまうため、窒化ケイ素層4aの基板2側にあらかじめエッチングストップ層(例えばアルミ層、クロム層など)を設けることが好ましい。
基板2をエッチングして基板2を除去することで、窒化ケイ素層4aのパターンが形成された領域を露出させることができる。この結果、窒化ケイ素層4aは、自立膜となる。窒化ケイ素層4aは、上述したように引張応力を有しているため、本工程において基板2が除去されても、窒化ケイ素層4aにはしわが生じない。
次に、図2に示すように、パターン形成層4(窒化ケイ素層4a)の上面に導電層6(第2層)を成膜し、パターン形成層4(窒化ケイ素層4a)の下面に導電層8を成膜する(S108)。
導電層6および導電層8の成膜は、例えば、CVD(chemical vapor deposition)法、スパッタ法、などにより行われる。導電層8の成膜と同時に基板2を覆うように導電層8を成膜してもよい。導電層6および導電層8の成膜は、同時に行われてもよい。導電層6および導電層8は、窒化ケイ素層4aに形成された貫通孔9が埋まらないような厚さに形成される。
以上の工程により、歪み測定用試料1を製造することができる。
なお、上記では、パターン形成層4が窒化ケイ素層である例について説明したが、パターン形成層4がその他の材質の層である場合も同様の工程で歪み測定用試料1を製造する
ことができる。
また、上記では、1つの歪み測定用試料1を製造する場合について説明したが、1つの基板2(シリコンウエハ)に複数の歪み測定用試料1を同時に製造することも可能である。
本実施形態に係る歪み測定用試料1の製造方法は、例えば、以下の特徴を有する。
本実施形態に係る歪み測定用試料1の製造方法では、基板2を準備する工程と、基板2の第1面2aに窒化ケイ素層4aを成膜する工程と、窒化ケイ素層4aをパターニングして格子状に配列された貫通孔9を形成する工程と、基板2の第1面2aとは反対側の第2面2bをエッチングして基板2を除去する工程と、を含む。そのため、本実施形態に係る歪み測定用試料1の製造方法では、半導体製造技術を用いて歪み測定用試料1を製造でき、高い精度(位置精度および寸法精度)で格子状に配列された貫通孔9からなるパターンを形成することができる。したがって、高い精度で電子顕微鏡像の歪みの測定が可能な歪み測定用試料を製造できる。
本実施形態に係る歪み測定用試料1の製造方法では、窒化ケイ素層4aをパターニングして貫通孔9を形成する工程において、窒化ケイ素層4aをパターニングするためのレジストR1を電子線描画装置により露光する。これにより、高い精度(例えばnmオーダーの精度)で格子状に配列された貫通孔9を形成することができる。したがって、高い精度で電子顕微鏡像の歪みの測定が可能な歪み測定用試料を製造できる。
本実施形態に係る歪み測定用試料1の製造方法では、窒化ケイ素層4aをパターニングして貫通孔9を形成する工程において、窒化ケイ素層4aのエッチングを誘導結合型プラズマエッチング装置で行う。これにより、高い精度(例えばnmオーダーの精度)で格子状に配列された貫通孔9を形成することができる。したがって、高い精度で電子顕微鏡像の歪みの測定が可能な歪み測定用試料を製造できる。
本実施形態に係る歪み測定用試料1の製造方法では、窒化ケイ素層4aを成膜する工程において、窒化ケイ素層4aが引張応力を有するように、窒化ケイ素層4aを成膜する。これにより、基板2を除去した場合でも、窒化ケイ素層4aにしわが発生することを防止することができる。
本実施形態に係る歪み測定用試料1の製造方法では、窒化ケイ素層4aの厚さ方向から見て、貫通孔9の形状は円である。そのため、精度よく貫通孔9を形成することができる。貫通孔9の大きさは微小であるため、平面形状が長方形や多角形である場合、貫通孔9の角を精度よく形成することは難しい。貫通孔9の平面形状を角がない円にすることで、平面形状が長方形や多角形の場合に比べて、貫通孔9を精度よく形成することができる。
図10および図11は、本実施形態に係る歪み測定用試料の製造方法で製造された歪み測定用試料の透過電子顕微鏡像(TEM像)である。
図10および図11に示す歪み測定用試料の製造条件は以下の通りである。
基板2は、厚さ200μmのシリコン基板とした。パターン形成層4は、厚さ100nmの窒化ケイ素層とした。レジストR1の露光(リソグラフィ)は、電子線描画装置 JBX−6300FS(日本電子株式会社製)を用いた。また、パターン形成層4のエッチングは、ICP(Inductively Coupled Plasma)エッチング装置 RIE−400iP(サムコ株式会社製)を用いた。これらの装置を用いて、パタ
ーン形成層4に、直径60nmの貫通孔9を150nmピッチで正方格子状に配列したパターンを形成した。なお、貫通孔9の平面形状は円とした。
基板2のエッチングは、水酸化カリウムを用いた異方性エッチングで行った。また、導電層6および導電層8は、それぞれ厚さ20nmのチタン層とした。すなわち、歪み測定用試料は、チタン層(20nm)/窒化ケイ素層(100nm)/チタン層(20nm)からなる層構造を有している。
このようにして製造された歪み測定用試料を、透過電子顕微鏡JEM−2200FS(日本電子株式会社製)で撮影して、図10および図11に示すTEM像を取得した。
図10および図11に示すように、製造された歪み測定用試料では、格子状に配列された貫通孔9からなるパターンがnmオーダーの精度で形成されている。また、形成されたパターンは、電子線描画装置で用いたCAD(computer−aided design)図面と高い精度で一致した。また、図10および図11に示すように、パターン形成層4(窒化ケイ素層)には、しわはみられない。
3. 電子顕微鏡像の歪み測定方法
3.1. 第1実施形態
次に、第1実施形態に係る電子顕微鏡像の歪み測定方法について説明する。本実施形態に係る電子顕微鏡像の歪み測定方法では、本実施形態に係る歪み測定用試料1を用いて、歪みの測定を行う。
図12は、第1実施形態に係る電子顕微鏡像の歪み測定方法の一例を示すフローチャートである。
本実施形態に係る電子顕微鏡像の歪み測定方法は、歪み測定用試料の電子顕微鏡像を取得する工程(S200)と、歪み測定用試料の電子顕微鏡像の自己相関関数を算出する工程(S202)と、算出された自己相関関数のピーク位置を結んで構成された図形に基づいて、電子顕微鏡像の歪みを測定する工程と(S204)と、を含む。
(1)電子顕微鏡像の取得工程(S200)
まず、歪み測定用試料1を電子顕微鏡に導入して歪み測定用試料1の電子顕微鏡像を撮影し、歪み測定用試料1の電子顕微鏡像を取得する。ここでは、電子顕微鏡が透過電子顕微鏡である場合について説明する。
歪み測定用試料1は、透過電子顕微鏡の試料面(試料ステージ)または、試料面と共役な面に導入される。本実施形態に係る歪み測定方法では、歪み測定用試料1が導入された位置よりも後段の光学系(電子レンズ等)による透過電子顕微鏡像(TEM像)の歪みを測定することができる。
図13は、図10および図11に示す歪み測定用試料1を30,000倍の観察倍率で撮影して得られたTEM像である。以下、図13に示すTEM像を用いて、本実施形態に係る電子顕微鏡像の歪み測定方法を説明する。
(2)自己相関関数の算出工程(S202)
次に、電子顕微鏡像を取得する工程(S200)で取得されたTEM像の自己相関関数(二次元の自己相関関数)を算出する。電子顕微鏡像の自己相関関数を算出することで、格子状に配置された貫通孔9で形成されたパターンの周期性を反映した図形(自己相関図形)が得られる。なお、自己相関関数を算出する前にLow pass filter処
理を行ってもよい。これにより、TEM像のノイズを低減することができる。
図14は、図13に示すTEM像の自己相関関数を示す図である。
図14に示すTEM像の自己相関関数には、複数のピークが見られており、このピークの間隔が貫通孔9の間隔に対応している。
(3)電子顕微鏡像の歪み測定工程(S204)
次に、算出された自己相関関数に基づいて、TEM像の歪みを測定する。TEM像の歪みの測定は、図14に示す自己相関関数のピーク位置を結んで形成された中心を原点に持つ楕円の歪みを測定することで行われる。
図15は、自己相関関数から楕円を抽出する手法を説明するための図である。
図15に示すように、自己相関関数の原点に最も近接している4つのピーク位置を抽出しその4つのピーク位置を含み、原点を中心とする幅を持った円を第1円とする。次に、第1円の半径の√2倍の半径を持つ円を第2円とし、第2円の近傍にある4つのピーク位置を抽出する。同様に、第1円の半径の2倍の半径を持つ円を第3円とし、第3円の近傍にある4つのピーク位置を抽出する。同様に、第1円の半径の2√2倍の半径を持つ円を第4円とし、第4円の近傍にある4つのピーク位置を抽出する。
図15には、このようにして抽出されたピーク位置の座標と、第1円〜第4円の各々の近傍の4つのピーク位置から求められる4つの楕円と、楕円の長径と短径の平均から求めた平均半径と、が記載されている。
図16は、自己相関関数のピーク位置を結んで形成された楕円からTEM像の歪みを測定する手法を説明するための図である。
図16に示すように、第1円から抽出された4つのピーク位置をそれぞれ√2倍した位置と、第2円から抽出された4つのピーク位置と、から楕円を描く。例えば、これらの8つの点に対して楕円をフィッティングすることで楕円を描くことができる。なお、自己相関関数の原点を(0,0)とし、ピーク位置の座標が(X,Y)である場合、座標(√2×X,√2×Y)がピーク位置を√2倍した位置である。
同様に、第3円近傍から抽出された4つのピーク位置を√2倍した位置と、第4円から抽出された4つのピーク位置と、から楕円を描く。この結果、図16に示す原点を中心とした楕円が得られる。
楕円を(Ax+By)+(Bx+Cy)=1の関数で表し、A,B,Cから、それぞれの方向のアスペクト比を求める。
図17は、楕円の各方向を示す図である。
縦V(Vertical)、横H(Horizontal)、左上−右下LR(Upper Left − Lower Right)、右上−左下RL(Upper Right − Lower Left)を、図17に示すように定義する。
図18〜図22は、楕円パラメーターA,B,Cを説明するための図である。
式(Ax+By)+(Bx+Cy)=1において、A=1、B=0、C=1のとき
真円となる(図18参照)。また、A=1.1、B=0、C=1のとき、縦横比V/H=1/0.9=1.111となる(図19参照)。また、A=1、B=0、C=1.1のとき縦横比V/H=0.9/1=0.9となる(図20参照)。以上から縦横比V/Hは次式(1)で表される。
また、式(Ax+By)+(Bx+Cy)=1において、A=1、B=0.1、C=1のとき、斜めの比LR/RL=1.103/0.905=1.22となる(図21参照)。また、A=1、B=−0.1、C=1のとき、斜めの比LR/RL=0.905/1.103=0.82となる(図22参照)。
Bが十分に小さいときは、斜めの比LR/RLは次式(2)で表される。
上記式(1)および式(2)を用いて算出された図16に示す2つの楕円のうち、内側の楕円で求めたアスペクト比は、以下の通りである。
縦横比V/H=100.23
斜めの比LR/RL=97.8148
同様に、図16に示す2つの楕円のうち、外側の楕円で求めたアスペクト比は、以下の通りである。
縦横比V/H=100.217
斜めの比LR/RL=97.8109
このように、内側の楕円のアスペクト比および外側の楕円のアスペクト比は同様の値であり、TEM像のアスペクト比を正確に求めることができたことがわかる。
以上の工程により、TEM像の歪みを測定することができる。
本実施形態に係る電子顕微鏡像の歪み測定方法では、TEM像の歪み(アスペクト比(縦横比および斜めの比))を測定することができる。
なお、上記では、自己相関関数のピーク位置を結んで形成される同心楕円に基づいて歪みを測定したが、1つの楕円から歪みを測定してもよい。
また、自己相関関数のピーク位置を結んで形成される図形は楕円や同心楕円に限定されず、矩形、多角形などのその他の図形であってもよい。このような場合でも、楕円や同心楕円と同様に、歪みを測定することができる。
本実施形態に係る電子顕微鏡像の歪み測定方法は、例えば、以下の特徴を有する。
本実施形態に係る電子顕微鏡像の歪み測定方法では、上述した歪み測定用試料の製造方法で製造された歪み測定用試料の電子顕微鏡像を用いて、電子顕微鏡像の歪みを測定する。上述した歪み測定用試料の製造方法では、高い精度で格子状に配列された貫通孔9からなるパターンを形成することができる。したがって、本実施形態に係る歪み測定方法では、高い精度で電子顕微鏡像の歪みを測定することができる。
本実施形態に係る電子顕微鏡像の歪み測定方法では、格子状に配列された貫通孔9を有する歪み測定用試料1の電子顕微鏡像の自己相関関数を算出し、当該自己相関関数のピーク位置を結んで形成される図形に基づいて、電子顕微鏡像の歪みを測定する。そのため、電子顕微鏡像の歪みを、容易に精度よく測定することができる。
本実施形態に係る電子顕微鏡像の歪み測定方法では、自己相関関数のピーク位置を結んで形成される図形は、楕円である。そのため、電子顕微鏡像の歪みを、容易に精度よく測定することができる。また、自己相関関数のピーク位置を結んで形成される図形を、同心楕円とすることで、より精度よく電子顕微鏡像の歪みを測定することができる。
3.2. 第2実施形態
次に、第2実施形態に係る電子顕微鏡像の歪み測定方法について説明する。図23は、第2実施形態に係る電子顕微鏡像の歪み測定方法の一例を示すフローチャートである。なお、上述した第1実施形態に係る電子顕微鏡像の歪み測定方法と異なる点について説明し、同様の点については説明を省略する。
本実施形態に係る電子顕微鏡像の歪み測定方法は、歪み測定用試料の電子顕微鏡像を取得する工程(S300)と、歪み測定用試料の電子顕微鏡像上における貫通孔9の位置座標を特定する工程(S302)と、貫通孔9の位置座標を結んで構成された図形に基づいて、電子顕微鏡像の歪みを測定する工程と(S304)と、を含む。
本実施形態では、画像認識技術を使用することで、より簡便に電子顕微鏡像の歪みを測定することができる。以下では、電子顕微鏡像の歪みを測定するために、画像認識に関連する機能のライブラリであるOpenCVを使用した例について説明する。
(1)電子顕微鏡像の取得工程(S300)
本工程は、上述した第1実施形態における電子顕微鏡像の取得(S200)と同様に行われる。
(2)貫通孔の位置座標の特定工程(S302)
次に、電子顕微鏡像を取得する工程(S300)で取得された電子顕微鏡像上における貫通孔9の位置座標を特定する。
図24は、電子顕微鏡像の取得工程(S300)で取得されたTEM像である。図25〜図30は、貫通孔9の位置座標を特定する工程を説明するための図である。
まず、TEM像にぼかしを入れる。図25は、図24に示すTEM像上で四角で囲んだ領域を拡大した図であり、図26は、図25にぼかしを入れた図である。
次に、図27に示すように、ぼかしを入れたTEM像を二値化する。次に、図28に示すように、貫通孔9の像の輪郭を検出する。図29は、検出した輪郭を元のTEM像(図
25参照)に重ねて描画した図である。
次に、図30に示すように、検出した輪郭を囲む最小円を検出する。そして、この最小円の中心の位置座標を、貫通孔9の位置座標とする。図30では、図25に示すTEM像上に、貫通孔9の輪郭を囲む最小円および最小円の中心を描画している。
なお、ここでは、貫通孔9の輪郭を囲む最小円を検出して貫通孔9の位置座標を特定する例について説明したが、TEM像上における貫通孔9の位置座標を特定できればその手法は特に限定されない。例えば、貫通孔9の輪郭の重心を検出しても、同様に、貫通孔9の位置座標を特定できる。
(3)電子顕微鏡像の歪み測定工程(S304)
次に、TEM像上における貫通孔9の位置座標を結んで形成される図形に基づいて、TEM像の歪みを測定する。本実施形態では、貫通孔9の位置座標を結んで形成される図形にグリッドパターンをフィッティングして、TEM像の歪みを算出する。
図31および図32は、TEM像の歪みを測定する工程を説明するための図である。
具体的には、まず、図31に示すように、TEM像の端において、全体が含まれていない貫通孔9の像を除外する。これは、貫通孔9の全体が含まれていない場合、貫通孔9の位置座標を正確に特定できないためである。次に、図32に示すように、貫通孔9の位置座標を結んで形成される図形にグリッドパターンをフィッティングする。フィッティングは、グリッドパターンの交点と貫通孔9の位置座標との間の距離が最も小さくなるように、正方形のグリッドパターンを歪ませることで行われる。このときのグリッドパターンの歪みが、TEM像の歪みに対応する。よって、グリッドパターンをフィッティングしたときのグリッドパターンの歪み値から、TEM像の歪みを求めることができる。
図32に示すように貫通孔9の位置座標を結んで形成される図形にグリッドパターンをフィッティングした結果、Y/X=0.997、Y2/X2=0.987であった。ただし、Y/Xは縦横比であり、Y2/X2は斜めの比である。
以上の工程により、TEM像の歪みを測定することができる。
本実施形態に係る電子顕微鏡像の歪み測定方法では、TEM像の歪みとして、アスペクト比(線形の歪み)に加えて、樽形歪み、糸巻き型歪みなどの高次の歪みを測定することができる。
なお、上記では、貫通孔9の位置座標を結んで形成される図形に、グリッドパターンをフィッティングして歪みを測定したが、貫通孔9の位置座標を結んで形成される図形にフィッティングするパターン(図形)は特に限定されない。
本実施形態に係る電子顕微鏡像の歪み測定方法は、例えば、以下の特徴を有する。
本実施形態に係る電子顕微鏡像の歪み測定方法では、上述した歪み測定用試料の製造方法で製造された歪み測定用試料の電子顕微鏡像を用いて、電子顕微鏡像の歪みを測定する。したがって、本実施形態に係る歪み測定方法では、高い精度で電子顕微鏡像の歪みを測定することができる。
本実施形態に係る電子顕微鏡像の歪み測定方法では、貫通孔9の位置座標を特定するために、貫通孔9とその周辺とを二値化によって分離する。そのため、歪みを精度よく測定
するためには、貫通孔9とその周辺とにコントラスト差が必要である。本実施形態では、上述した歪み測定用試料の製造方法で製造された歪み測定用試料1を用いているため、半導体製造技術を用いて貫通孔9を精度よく形成することができる。したがって、貫通孔9とその周辺とのコントラスト差の大きい電子顕微鏡像を得ることができ、電子顕微鏡像の歪みを精度よく測定することができる。
本実施形態に係る電子顕微鏡像の歪み測定方法では、歪み測定用試料1の電子顕微鏡像上における貫通孔9の位置座標を特定し、当該位置座標を結んで形成される図形に基づいて、電子顕微鏡像の歪みを測定する。そのため、電子顕微鏡像の歪みを、容易に精度よく測定することができる。
本実施形態に係る電子顕微鏡像の歪み測定方法では、歪みを測定する工程において、貫通孔9の位置座標を結んで形成される図形にグリッドパターンをフィッティングして、歪みを算出する。そのため、本実施形態に係る電子顕微鏡像の歪み測定方法では、アスペクト比(線形の歪み)に限定されず、高次の歪みを測定することができる。
4. 電子顕微鏡
4.1. 第1実施形態
次に、第1実施形態に係る電子顕微鏡について図面を参照しながら説明する。図33は、第1実施形態に係る電子顕微鏡100の構成を示す図である。
電子顕微鏡100は、透過電子顕微鏡(TEM)である。すなわち、電子顕微鏡100では、試料Sに電子線を照射して試料Sを透過した電子線を結像して透過電子顕微鏡像(TEM像)を取得することができる。また、電子顕微鏡100では、歪み測定用試料1のTEM像を取得して、上述した第1実施形態に係る電子顕微鏡像の歪み測定方法によりTEM像の歪みを測定する。
電子顕微鏡100は、図33に示すように、電子源10と、照射レンズ12と、試料ステージ14と、試料ホルダー15と、対物レンズ16と、中間レンズ18と、投影レンズ20と、撮像装置22と、処理部30と、操作部40と、表示部42と、記憶部44と、を含む。
電子源10は、電子を発生させる。電子源10は、例えば、陰極から放出された電子を陽極で加速し電子線を放出する電子銃である。
照射レンズ12は、電子源10から放出された電子線を集束して試料Sに照射する。照射レンズ12は、図示はしないが、複数の電子レンズ(コンデンサーレンズ)で構成されていてもよい。
試料ステージ14は、試料Sを保持する。図示の例では、試料ステージ14は、試料ホルダー15を介して、試料Sを保持している。試料ステージ14によって、試料Sの位置決めを行うことができる。電子顕微鏡100においてTEM像の歪みを測定する場合、試料ステージ14(試料ホルダー15)には、歪み測定用試料1が装着される。これにより、試料面に歪み測定用試料1を配置することができる。なお、歪み測定用試料1は、測定対象となる電子レンズに応じて試料面(試料ステージ14)と共役な面に配置されてもよい。
対物レンズ16は、試料Sを透過した電子線でTEM像を結像するための初段のレンズである。
中間レンズ18および投影レンズ20は、対物レンズ16によって結像された像を拡大し、撮像装置22上に結像させる。対物レンズ16、中間レンズ18、および投影レンズ20は、電子顕微鏡100の結像系を構成している。
撮像装置22は、結像系によって結像された像を撮影する。撮像装置22は、例えば、CCD(Charge Coupled Device)カメラ、CMOS(Complementary MOS)カメラ等のデジタルカメラである。
図示はしないが、電子顕微鏡100は、上述した光学系の他に、レンズや絞りを有していてもよい。また、図示はしないが、電子顕微鏡100は、エネルギー分散型X線分光器(energy dispersive X−ray spectrometer)や波長分散型X線分光器(wavelength−dispersive X−ray spectrometer)などの分析装置を搭載していてもよい。
電子顕微鏡100では、電子源10から放出された電子線は、照射レンズ12によって集束されて試料Sに照射される。試料Sに照射された電子線は、試料Sを透過して対物レンズ16によって結像される。対物レンズ16によって結像されたTEM像は、中間レンズ18および投影レンズ20によってさらに拡大されて、撮像装置22で撮影される。撮像装置22で撮影されたTEM像(画像データ)は、処理部30に送られる。
操作部40は、ユーザーによる操作に応じた操作信号を取得し、処理部30に送る処理を行う。操作部40は、例えば、ボタン、キー、タッチパネル型ディスプレイ、マイクなどである。
表示部42は、処理部30によって生成された画像を表示するものであり、その機能は、LCD、CRTなどにより実現できる。
記憶部44は、処理部30のワーク領域となるもので、その機能はRAMや、ROM、ハードディスクなどにより実現できる。記憶部44は、処理部30が各種の制御処理や計算処理を行うためのプログラムやデータ等を記憶している。また、記憶部44は、処理部30が各種プログラムに従って実行した算出結果等を一時的に記憶するためにも使用される。
処理部30は、歪み測定用試料のTEM像を取得してTEM像の歪みを測定する処理や、歪みの測定結果を表示部42に表示する処理などの処理を行う。処理部30の機能は、各種プロセッサ(CPU、DSP等)でプログラムを実行することにより実現することができる。なお、処理部30の機能の少なくとも一部を、ASIC(ゲートアレイ等)などの専用回路により実現してもよい。処理部30は、像取得部32と、自己相関関数算出部34と、歪み測定部36と、歪み補正部38と、表示制御部39と、を含む。
像取得部32は、歪み測定用試料1のTEM像を取得する。像取得部32は、撮像装置22から出力された歪み測定用試料1のTEM像のデータ(画像データ)を受け付けて、歪み測定用試料1のTEM像を取得する。
自己相関関数算出部34は、像取得部32が取得した歪み測定用試料1のTEM像の自己相関関数を算出する。自己相関関数算出部34は、上述した自己相関関数の算出工程(S202)で説明した手法により、TEM像の自己相関関数を算出する。
歪み測定部36は、自己相関関数算出部34が算出した自己相関関数のピーク位置を結んで形成される図形に基づいて、TEM像の歪みを測定する。歪み測定部36は、上述し
た電子顕微鏡像の歪み測定工程(S204)で説明した手法により、TEM像の歪みを測定する。
歪み補正部38は、歪み測定部36で測定されたTEM像の歪みの測定結果に基づいて、撮影された試料SのTEM像の歪みを補正する処理を行う。
表示制御部39は、歪み測定部36で測定されたTEM像の歪みの測定結果を、表示部42に表示する制御を行う。また、表示制御部39は、歪み補正部38で歪みが補正されたTEM像を表示部42に表示する制御を行う。
図34は、第1実施形態に係る電子顕微鏡100の処理部30の処理の流れの一例を示すフローチャートである。
まず、試料ステージ14(試料ホルダー15)に歪み測定用試料1を装着して、電子顕微鏡100に歪み測定用試料1を導入する。ここでは、歪み測定用試料1を試料面に導入して、結像系の歪みを測定する例について説明する。
処理部30は、ユーザーが歪み測定開始の指示(測定開始指示)を行ったか否かを判定し(S400)、測定開始指示が行われるまで待機する(S400のNO)。処理部30は、例えば、操作部40を介して測定開始指示が入力された場合に、ユーザーが測定開始指示を行ったと判断する。
測定開始指示が行われたと判断された場合(S400のYES)、像取得部32は歪み測定用試料1のTEM像を取得する(S402)。像取得部32は、光学系12,16,18,20および撮像装置22を制御してあらかじめ設定された観察条件(倍率等)で歪み測定用試料1の撮影を行い、撮像装置22からのTEM像を受け付けて、歪み測定用試料1のTEM像を取得する。
次に、自己相関関数算出部34が、取得された歪み測定用試料1のTEM像の自己相関関数を算出する(S404)。
次に、歪み測定部36が、算出された自己相関関数のピーク位置を結んで形成される図形に基づいて、TEM像の歪みを測定する(S406)。TEM像の歪みの測定結果は、記憶部44に記憶される。
次に、表示制御部39が、TEM像の歪みの測定結果を、表示部42に表示する制御を行う(S408)。そして、処理部30は、処理を終了する。
電子顕微鏡100では、TEM像の歪み測定が終了後、試料SのTEM像が撮影された場合、歪み補正部38が記憶部44に記憶されているTEM像の歪みの測定結果に基づいて、試料SのTEM像の歪みを補正する。これにより、電子顕微鏡100では、歪みのない(または歪みの少ない)試料SのTEM像を表示部42に表示することができる。
電子顕微鏡100は、例えば、以下の特徴を有する。
電子顕微鏡100では、像取得部32が歪み測定用試料1のTEM像を取得し、自己相関関数算出部34が歪み測定用試料1のTEM像の自己相関関数を算出し、歪み測定部36が自己相関関数のピーク位置を結んで形成される図形に基づいて、TEM像の歪みを測定する。そのため、電子顕微鏡100では、TEM像の歪みを、容易に精度よく測定することができる。また、電子顕微鏡100では、TEM像の歪みを自動で測定することがで
きる。
電子顕微鏡100では、表示制御部39が、歪み測定部36で測定されたTEM像の歪みの測定結果を表示部42に表示する制御を行うため、ユーザーは歪みの測定結果を容易に知ることができる。
電子顕微鏡100では、歪み補正部38が、歪み測定部36で測定されたTEM像の歪みの測定結果に基づいて、撮影されたTEM像の歪みを補正する。そのため、電子顕微鏡100では、歪みのない(または歪みの少ない)TEM像を提供することができる。
4.2. 第2実施形態
次に、第2実施形態に係る電子顕微鏡について図面を参照しながら説明する。図35は、第2実施形態に係る電子顕微鏡200の構成を示す図である。以下、本実施形態に係る電子顕微鏡200において、上述した電子顕微鏡100の構成部材と同様の機能を有する部材については同一の符号を付し、その詳細な説明を省略する。
電子顕微鏡200では、歪み測定用試料1のTEM像を取得して、上述した第2実施形態に係る電子顕微鏡像の歪み測定方法によりTEM像の歪みを測定する点で、電子顕微鏡100と異なる。
電子顕微鏡200の処理部30は、図35に示すように、位置座標特定部202を含む。
位置座標特定部202は、像取得部32が取得した歪み測定用試料1のTEM像上における貫通孔9の位置座標を算出する。位置座標特定部202は、上述した貫通孔9の位置座標の特定工程(S302)で説明した手法により、貫通孔9の位置座標を算出する。
歪み測定部36は、特定された貫通孔9の位置座標を結んで形成される図形に基づいて、TEM像の歪みを測定する。歪み測定部36は、上述した電子顕微鏡像の歪み測定工程(S304)で説明した手法により、TEM像の歪みを測定する。
図36は、第2実施形態に係る電子顕微鏡200の処理部30の処理の流れの一例を示すフローチャートである。なお、以下では、上述した図34に示す第1実施形態に係る電子顕微鏡100の処理部30の処理と異なる点について説明し、同様の点については説明を省略する。
まず、試料ステージ14(試料ホルダー15)に歪み測定用試料1を装着して、電子顕微鏡200に歪み測定用試料1を導入する。
処理部30は、ユーザーが歪み測定開始の指示(測定開始指示)を行ったか否かを判定し(S500)、測定開始指示が行われるまで待機する(S500のNO)。
測定開始指示が行われたと判断された場合(S500のYES)、像取得部32は歪み測定用試料1のTEM像を取得する(S502)。
次に、位置座標特定部202が、取得された歪み測定用試料1のTEM像上における貫通孔9の位置座標を特定する(S504)。
次に、歪み測定部36が、特定された貫通孔9の位置座標を結んで形成される図形に基づいて、TEM像の歪みを測定する(S506)。TEM像の歪みの測定結果は、記憶部
44に記憶される。
次に、表示制御部39が、歪み測定部36で測定されたTEM像の歪みの測定結果を、表示部42に表示する制御を行う(S508)。また、処理部30は、TEM像の歪みの測定結果を記憶部44に記憶する処理を行う。そして、処理部30は、処理を終了する。
電子顕微鏡200では、TEM像の歪みの測定が終了後、試料SのTEM像が撮影された場合、歪み補正部38は記憶部44に記憶されているTEM像の歪みの測定結果に基づいて、試料SのTEM像の歪みを補正する。
電子顕微鏡200は、例えば、以下の特徴を有する。
電子顕微鏡200では、像取得部32が歪み測定用試料1のTEM像を取得し、位置座標特定部202が歪み測定用試料1のTEM像上における貫通孔9の位置座標を特定し、歪み測定部36が貫通孔9の位置座標を結んで形成される図形に基づいて、TEM像の歪みを測定する。そのため、電子顕微鏡200では、TEM像の歪みを、容易に精度よく測定することができる。また、電子顕微鏡200では、TEM像の歪みを自動で測定することができる。
4.3. 第3実施形態
次に、第3実施形態に係る電子顕微鏡について図面を参照しながら説明する。図37は、第3実施形態に係る電子顕微鏡300の構成を示す図である。以下、本実施形態に係る電子顕微鏡300において、上述した電子顕微鏡100の構成部材と同様の機能を有する部材については同一の符号を付し、その詳細な説明を省略する。
電子顕微鏡300は、走査透過電子顕微鏡(STEM)である点で上述した電子顕微鏡100と異なる。
電子顕微鏡300では、電子プローブ(集束した電子線)で試料S上を走査し、電子線の照射位置ごとに試料Sを透過した電子線の強度情報を取得して走査透過電子顕微鏡像(STEM像)を生成することができる。また、電子顕微鏡300では、歪み測定用試料1のSTEM像を取得して、上述した第1実施形態に係る電子顕微鏡像の歪み測定方法によりSTEM像の歪みを測定する。なお、第1実施形態に係る電子顕微鏡像の歪み測定方法は、STEM像の場合も、TEM像の場合と同様に適用できる。
電子顕微鏡300は、図37に示すように、走査偏向器302と、走査信号生成装置304(走査信号生成部)と、STEM像検出器306と、を含む。
走査偏向器302は、電子源10から放出された電子線を二次元的に偏向させる。走査偏向器302は、照射レンズ12で集束された電子線(電子プローブ)で試料S上を走査する。
走査信号生成装置304は、走査偏向器302に供給される走査信号を生成する。走査信号生成装置304が走査信号を供給することで、走査偏向器302が走査信号に基づき動作し、電子プローブで試料S上を走査することができる。
ここで、走査電子顕微鏡では、電子プローブの走査を変えることで、得られるSTEM像の歪みを変えることができる。例えば、電子プローブを走査する領域の縦横比を変えることで、得られるSTEM像の縦横比を変えることができる。そのため、電子顕微鏡300では、走査信号生成装置304が、処理部30(歪み測定部36)で測定されたSTE
M像の歪みの測定結果に基づいて、走査信号を生成する。この結果、電子顕微鏡300では、歪みのない(または歪みの少ない)STEM像が得られる。
具体的には、処理部30は、記憶部44に記憶された歪みの測定結果の情報を、走査信号生成装置304に送る。そして、走査信号生成装置304は、処理部30からの電子顕微鏡像(STEM像)の歪みの測定結果の情報に基づいて、歪みのない(または歪みの少ない)STEM像が得られるように走査信号を生成する。
STEM像検出器306は、試料Sを透過した電子線を検出する。STEM像検出器306は、例えば、試料Sを透過した電子のうち、散乱されずに透過した電子、および所定の角度以下で散乱した電子を検出する明視野STEM検出器である。STEM像検出器306は、検出された電子の強度信号(検出信号)を、信号処理装置(図示せず)に送る。信号処理装置では、STEM像検出器306で検出された電子の強度信号(検出信号)を走査信号に同期させて画像化し、STEM像を生成する。生成されたSTEM像(画像データ)は、処理部30に送られる。
なお、STEM像検出器306が、試料Sで特定の角度で散乱された電子を検出する暗視野STEM検出器であってもよい。また、電子顕微鏡300は、明視野STEM検出器および暗視野STEM検出器の両方を備えていてもよい。
図38は、第3実施形態に係る電子顕微鏡300の処理部30の処理の流れの一例を示すフローチャートである。なお、以下では、上述した図34に示す第1実施形態に係る電子顕微鏡100の処理部30の処理と異なる点について説明し、同様の点については説明を省略する。
まず、試料ステージ14(試料ホルダー15)に歪み測定用試料1を装着して、電子顕微鏡300に歪み測定用試料1を導入する。
処理部30は、ユーザーが歪み測定開始の指示(測定開始指示)を行ったか否かを判定し(S600)、測定開始指示が行われるまで待機する(S600のNO)。
測定開始指示が行われたと判断された場合(S600のYES)、像取得部32は歪み測定用試料1のSTEM像を取得する(S602)。
次に、自己相関関数算出部34が、取得された歪み測定用試料1のSTEM像の自己相関関数を算出する(S604)。
次に、歪み測定部36が、算出された自己相関関数のピーク位置を結んで形成される図形に基づいて、STEM像の歪みを測定する(S606)。STEM像の歪みの測定結果は、記憶部44に記憶される。
次に、歪み補正部38が、歪み測定部36で測定されたSTEM像の歪みの測定結果が、所定値以下か否かを判定する処理を行う(S608)。測定されたSTEM像の歪みが所定値よりも大きいと判定した場合(S608のNO)、歪み補正部38は、記憶部44に記憶されたSTEM像の歪みの測定結果を走査信号生成装置304に送る。
走査信号生成装置304は、歪みの測定結果の情報を受け付け、歪みの測定結果に基づき走査信号を生成する(走査信号を補正する)(S610)。そして、S602に戻って、像取得部32が歪み測定用試料1のSTEM像を取得し、自己相関関数を算出する処理(S604)、歪みを測定する処理(S606)、歪みが所定値以下か否かを判定する処
理(S608)が行われる。
歪み補正部38が測定されたSTEM像の歪みが所定値以下と判定した場合(S608のYES)、処理部30は処理を終了する。この結果、電子顕微鏡300で得られる試料SのSTEM像は、歪みのない(または歪みの少ない)画像となる。
電子顕微鏡300では、上述した電子顕微鏡100と同様の作用効果を奏することができる。さらに、電子顕微鏡300では、走査信号生成装置304が、歪み測定部36で測定されたSTEM像の歪みの測定結果に基づいて走査信号を生成する。そのため、電子顕微鏡300では、歪みのない(または歪みの少ない)STEM像を取得することができる。
4.4. 第4実施形態
次に、第4実施形態に係る電子顕微鏡について図面を参照しながら説明する。図39は、第4実施形態に係る電子顕微鏡400の構成を示す図である。以下、本実施形態に係る電子顕微鏡400において、上述した電子顕微鏡100,200,300の構成部材と同様の機能を有する部材については同一の符号を付し、その詳細な説明を省略する。
電子顕微鏡400は、走査透過電子顕微鏡(STEM)である点で上述した電子顕微鏡200と異なる。
電子顕微鏡400では、歪み測定用試料1のSTEM像を取得して、上述した第2実施形態に係る電子顕微鏡像の歪み測定方法によりSTEM像の歪みを測定する。なお、第2実施形態に係る電子顕微鏡像の歪み測定方法は、STEM像の場合も、TEM像の場合と同様に適用できる。
電子顕微鏡400は、図39に示すように、走査偏向器302と、走査信号生成装置304と、STEM像検出器306と、を含む。
図40は、第4実施形態に係る電子顕微鏡400の処理部30の処理の流れの一例を示すフローチャートである。なお、以下では、上述した図36に示す第2実施形態に係る電子顕微鏡200の処理部30の処理と異なる点について説明し、同様の点については説明を省略する。
まず、試料ステージ14(試料ホルダー15)に歪み測定用試料1を装着して、電子顕微鏡400に歪み測定用試料1を導入する。
処理部30は、ユーザーが歪み測定開始の指示(測定開始指示)を行ったか否かを判定し(S700)、測定開始指示が行われるまで待機する(S700のNO)。
測定開始指示が行われたと判断された場合(S700のYES)、像取得部32は歪み測定用試料1のSTEM像を取得する(S702)。
次に、位置座標特定部202が、取得された歪み測定用試料1のSTEM像上における貫通孔9の位置座標を特定する(S704)。
次に、歪み測定部36が、特定された貫通孔9の位置座標を結んで形成される図形に基づいて、STEM像の歪みを測定する(S706)。STEM像の歪みの測定結果は、記憶部44に記憶される。
次に、歪み補正部38が、歪み測定部36が測定したSTEM像の歪みの測定結果が、所定値以下か否かを判定する処理を行う(S708)。測定されたSTEM像の歪みが所定値よりも大きいと判定した場合(S708のNO)、歪み補正部38は、記憶部44に記憶されたSTEM像の歪みの測定結果を走査信号生成装置304に送る。
走査信号生成装置304は、歪みの測定結果の情報を受け付け、歪みの測定結果に基づき走査信号を生成する(S710)。そして、S702に戻って、像取得部32が歪み測定用試料1のSTEM像を取得し、貫通孔9の位置座標を特定する処理(S704)、歪みを測定する処理(S706)、歪みが所定値以下か否かを判定する処理(S708)が行われる。
歪み補正部38が測定されたSTEM像の歪みが所定値以下と判定した場合(S708のYES)、処理部30は処理を終了する。この結果、電子顕微鏡400で得られる試料SのSTEM像は、歪みのない(または歪みの少ない)画像となる。
電子顕微鏡400では、上述した電子顕微鏡200と同様の作用効果を奏することができる。さらに、電子顕微鏡400では、走査信号生成装置304が、歪み測定部36で測定されたSTEM像の歪みの測定結果に基づいて走査信号を生成する。そのため、電子顕微鏡400では、歪みのない(または歪みの少ない)STEM像を取得することができる。
5. 変形例
なお、本発明は上述した実施形態に限定されず、本発明の要旨の範囲内で種々の変形実施が可能である。
例えば、上述した実施形態では、歪み測定用試料1は、図1および図2に示すように格子状に配列された貫通孔9が形成されていたパターン形成層4を有していたが、パターン形成層4に格子状に配列される構造体は貫通孔9に限定されない。パターン形成層4に形成される構造体は、歪み測定用試料1を撮影して得られる電子顕微鏡像(TEM像、STEM像)に格子状のパターンが確認できればよい。例えば、パターン形成層4に形成される構造体は、パターン形成層4に形成された凸部であってもよいし、有底の穴であってもよい。また、構造体は、パターン形成層4とは材質が異なっていてもよい。
また、例えば、上述した第3実施形態に係る電子顕微鏡300は、走査透過電子顕微鏡(STEM)であったが、走査電子顕微鏡(SEM)であってもよい。この場合でも、同様に、SEM像の歪みを測定することができ、歪みのない(または歪みの少ない)SEM像を得ることができる。また、上述した第4実施形態に係る電子顕微鏡400についても同様である。
なお、上述した実施形態及び変形例は一例であって、これらに限定されるわけではない。例えば各実施形態及び各変形例は、適宜組み合わせることが可能である。
本発明は、実施の形態で説明した構成と実質的に同一の構成(例えば、機能、方法および結果が同一の構成、あるいは目的及び効果が同一の構成)を含む。また、本発明は、実施の形態で説明した構成の本質的でない部分を置き換えた構成を含む。また、本発明は、実施の形態で説明した構成と同一の作用効果を奏する構成又は同一の目的を達成することができる構成を含む。また、本発明は、実施の形態で説明した構成に公知技術を付加した構成を含む。
1…歪み測定用試料、2…基板、2a…第1面、2b…第2面、4…パターン形成層、4a…窒化ケイ素層、5…層、5a…マスク層、6…導電層、8…導電層、9…貫通孔、10…電子源、12…照射レンズ、14…試料ステージ、15…試料ホルダー、16…対物レンズ、18…中間レンズ、20…投影レンズ、22…撮像装置、30…処理部、32…像取得部、34…自己相関関数算出部、36…歪み測定部、38…歪み補正部、39…表示制御部、40…操作部、42…表示部、44…記憶部、100…電子顕微鏡、200…電子顕微鏡、202…位置座標特定部、300…電子顕微鏡、302…走査偏向器、304…走査信号生成装置、306…STEM像検出器、400…電子顕微鏡

Claims (20)

  1. 電子顕微鏡像の歪み測定方法であって、
    格子状に配列された構造体を有する歪み測定用試料の電子顕微鏡像を取得する工程と、
    前記歪み測定用試料の電子顕微鏡像の自己相関関数を算出する工程と、
    前記自己相関関数のピーク位置を結んで形成される図形に基づいて、前記歪みを測定する工程と、
    を含む、電子顕微鏡像の歪み測定方法。
  2. 請求項1において、
    前記図形は、楕円である、電子顕微鏡像の歪み測定方法。
  3. 請求項1において、
    前記図形は、同心楕円である、電子顕微鏡像の歪み測定方法。
  4. 電子顕微鏡像の歪み測定方法であって、
    格子状に配列された構造体を有する歪み測定用試料の電子顕微鏡像を取得する工程と、
    前記歪み測定用試料の電子顕微鏡像上における前記構造体の位置座標を特定する工程と、
    前記構造体の位置座標を結んで形成される図形に基づいて、前記歪みを測定する工程と、
    を含む、電子顕微鏡像の歪み測定方法。
  5. 請求項4において、
    前記歪みを測定する工程では、前記図形にグリッドパターンをフィッティングして、前記歪みを算出する、電子顕微鏡像の歪み測定方法。
  6. 請求項1ないし5のいずれか1項において、
    前記歪み測定用試料は、前記構造体としての貫通孔が格子状に形成されたパターン形成層を有する、電子顕微鏡像の歪み測定方法。
  7. 格子状に配列された構造体を有する歪み測定用試料の電子顕微鏡像を取得する像取得部と、
    前記歪み測定用試料の電子顕微鏡像の自己相関関数を算出する自己相関関数算出部と、
    前記自己相関関数のピーク位置を結んで形成される図形に基づいて、前記歪みを測定する歪み測定部と、
    を含む、電子顕微鏡。
  8. 格子状に配列された構造体を有する歪み測定用試料の電子顕微鏡像を取得する像取得部と、
    前記歪み測定用試料の電子顕微鏡像上における前記構造体の位置座標を特定する位置座標特定部と、
    前記構造体の位置座標を結んで形成される図形に基づいて、前記歪みを測定する歪み測定部と、
    を含む、電子顕微鏡。
  9. 請求項7または8において、
    前記歪み測定部で測定された前記歪みの測定結果を、表示部に表示させる制御を行う表示制御部を含む、電子顕微鏡。
  10. 請求項7ないし9のいずれか1項において、
    前記歪み測定部で測定された歪みの測定結果に基づいて、撮影された電子顕微鏡像の歪みを補正する歪み補正部を含む、電子顕微鏡。
  11. 請求項7ないし10のいずれか1項において、
    前記歪み測定部で測定された前記歪みの測定結果に基づいて、走査信号を生成する走査信号生成部と、
    前記走査信号に基づいて、電子線で試料上を走査する走査偏向器と、
    を含む、電子顕微鏡。
  12. 電子顕微鏡像の歪み測定方法であって、
    基板および前記基板で支持され格子状に配列された貫通孔が形成されたパターン形成層を有する歪み測定用試料を、電子顕微鏡の試料面または試料面と共役な面に導入し、得られた前記歪み測定用試料の電子顕微鏡像から前記歪みを測定する、電子顕微鏡像の歪み測定方法。
  13. 電子顕微鏡像の歪みを測定するための歪み測定用試料であって、
    基板と、
    前記基板で支持され、貫通孔が格子状に配列されたパターン形成層と、
    を含む、歪み測定用試料。
  14. 電子顕微鏡像の歪みを測定するための歪み測定用試料の製造方法であって、
    基板を準備する工程と、
    前記基板の第1面に第1層を成膜する工程と、
    前記第1層をパターニングして、格子状に配列された構造体を形成する工程と、
    前記基板の前記第1面とは反対側の第2面をエッチングして、前記基板を除去する工程と、
    を含む、歪み測定用試料の製造方法。
  15. 請求項14において、
    前記第1層上に第2層を成膜する工程を含み、
    前記第2層は、導電性を有する層である、歪み測定用試料の製造方法。
  16. 請求項14または15において、
    前記構造体を形成する工程では、前記第1層をパターニングするためのレジストを電子線描画装置により露光する、歪み測定用試料の製造方法。
  17. 請求項14ないし16のいずれか1項において、
    前記構造体を形成する工程では、前記第1層のエッチングを誘導結合型プラズマエッチング装置で行う、歪み測定用試料の製造方法。
  18. 請求項14ないし17のいずれか1項において、
    前記第1層を成膜する工程では、前記第1層が引張応力を有するように、前記第1層を成膜する、歪み測定用試料の製造方法。
  19. 請求項14ないし18のいずれか1項において、
    前記構造体は、貫通孔であり、
    前記第1層の厚さ方向から見て、前記貫通孔の形状は円である、歪み測定用試料の製造方法。
  20. 請求項14ないし19のいずれか1項に記載の歪み測定用試料の製造方法で製造された歪み測定用試料の電子顕微鏡像を用いて、電子顕微鏡像の歪みを測定する、電子顕微鏡像の歪み測定方法。
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