JP2018199636A - 油性化粧料 - Google Patents

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Abstract

【課題】滑らかな感触に優れるとともに、色移りが効果的に抑制される油性化粧料を提供する。【解決手段】次の成分(A)、(B)、(C)及び(D):(A)セルロース誘導体、(B)成分(A)のセルロース誘導体を25℃で0.1g/g以上溶解するエステル油、(C)揮発性の炭化水素油、(D)シリコーン油を含有し、成分(B)に対する成分(A)の質量割合(A)/(B)が、0.5以上5.0以下である油性化粧料。【選択図】なし

Description

本発明は、油性化粧料に関する。
口紅等の油性化粧料では、美しい仕上がりや、滑らかな感触を得るため、種々の検討がなされている。例えば、特許文献1には、特定のアシル化セルロース誘導体と、エステル油及び炭化水素油を特定の割合で組み合わせた油性化粧料が、滑らかな感触が持続することが記載されている。また、特許文献2には、特定のアシル化セルロース誘導体、シリコーン油剤、エステル油を含有する油性化粧料が、透明感と光沢に優れ、滑らかな感触が持続することが記載され、特許文献3には、特定のアシル化セルロース誘導体、非イオン性親水基を有するシリコーンを含有する油性化粧料が、美しい化粧仕上がりの持続性に優れ、滑らかな感触が持続することが記載されている。
特開2010−100612号公報 特表2011−79746号公報 特開2011−173818号公報
本発明は、塗布した皮膚や唇等の部位における滑らかな感触に優れるだけでなく、色移りが効果的に抑制される油性化粧料に関する。
本発明者は、セルロース誘導体とともに、特定のエステル油、揮発性の炭化水素油及びシリコーン油を、特定の割合で組み合わせて用いることにより、滑らかな感触に優れるとともに、塗布後の皮膚や唇等において耐ずり性をもたらし、色移りを有効に抑制できる油性化粧料が得られることを見出した。
本発明の油性化粧料によれば、水などの液体を飲んだ際でも、効果的に色移りを抑制することができ、また良好な感触をももたらすことから、快適な使用感を実感することもできる。
本発明は、次の成分(A)、(B)、(C)及び(D):
(A)セルロース誘導体、
(B)成分(A)のセルロース誘導体を25℃で0.1g/g以上溶解するエステル油、
(C)揮発性の炭化水素油、
(D)シリコーン油
を含有し、
成分(B)に対する成分(A)の質量割合(A)/(B)が、0.5以上5.0以下である油性化粧料に関する。
また、本発明の当該油性化粧料を塗布して、耐ずり性を高める方法に関する。
本発明の油性化粧料は、滑らかな感触に優れるとともに、色移りが効果的に抑制されるものである。
本発明の油性化粧料においては、成分(A)のセルロース誘導体、成分(B)のエステル油、及び成分(D)のシリコーン油が油性化粧料中に共存することにより、成分(A)および成分(B)を含む層の外側に成分(D)層が形成し、より親水的な表面になることで、高い耐ずり性を発現し、色移りを効果的に抑制できるものと考えられる。
なお、色移りを抑制する効果とは、例えば、本発明の油性化粧料が着色顔料等を含む場合、油性化粧料を唇に塗布した後、カップ等に入れられた水等の内容物を飲むため、かかるカップ等の縁に唇を押し当てた際、唇からカップ等へ着色顔料が移行して色が付着(色の2次付着)するのを抑制する効果等を意味する。
成分(A)のセルロース誘導体は、主鎖にセルロース骨格を有するものであれば限定されないものである。
成分(A)のセルロース誘導体としては、アシル化セルロース誘導体、又はエーテル化セルロース誘導体が好ましく、成分(A)を誘導する前駆体セルロースの水酸基の一部が、基−O−M−R(MはCH2又はカルボニル基C=Oを示し、Rは炭素数3以上40以下の直鎖又は分岐鎖のアルキル基又はアルケニル基を示す)で置換されているものが好ましい。
Rにおける直鎖のアルキル基としては、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基、ヘキサデシル基、ヘプタデシル基、オクタデシル基、ノナデシル基、イコシル基、ヘンイコシル基、ドコシル基、トリコシル基、テトラコシル基、ペンタコシル基、ヘキサコシル基、ヘプタコシル基、オクタコシル基、ノナコシル基、トリアコンチル基、ヘントリアコンチル基、ドトリアコンチル基、トリトリアコンチル基、テトラトリアコンチル基、ペンタトリアコンチル基、ヘキサトリアコンチル基、ヘプタトリアコンチル基、オクタトリアコンチル基、ノナトリアコンチル基及びテトラコンチル基が挙げられる。
Rにおける分岐鎖のアルキル基としては、メチルペンチル基、メチルヘキシル基、メチルヘプチル基、メチルオクチル基、メチルノニル基、メチルウンデシル基、メチルヘプタデシル基、エチルヘキサデシル基、メチルオクタデシル基、プロピルペンタデシル基、2−ヘキシルデシル基、2−オクチルドデシル、2−ヘプチルウンデシル基、2−デシルテトラデシル基、2−ドデシルヘキサデシル基、2−テトラデシルオクタデシル基、2−ヘキサデシルイコシル基等が挙げられる。
Rにおける直鎖のアルケニル基としては、ドデセニル、トリデセニル、テトラデセニル、ペンタデセニル、ヘキサデセニル、ヘプタデセニル、オクタデセニル、ノナデセニル、イコセニル、ヘンイコセニル、ドコセニル、トリコセニル、テトラコセニル、ペンタコセニル、ヘキサコセニル、ヘプタコセニル、オクタコセニル等が挙げられる。
Rにおける分岐鎖のアルケニル基としては、イソトリデセニル、イソオクタデセニル、イソトリアコンテニル、2−ブチルオクテニル、2−ヘキシルデセニル、2−オクチルドデセニル、2−デシルテトラデセニル、2−ドデシルヘキサデセニル等が挙げられる。
なかでも、Rは、油性化粧料の塗布時の滑らかさ付与の観点から、直鎖アルキル基が好ましい。また、伸ばしやすさ、密着性の良さから、炭素数9以上が好ましく、11以上がより好ましく、21以下が好ましく、17以下がより好ましく、15がさらに好ましい。
成分(A)のセルロース誘導体の質量平均分子量は、油成分への溶解性、滑らかな感触が持続する点から、10万以上が好ましく、20万以上がより好ましく、30万以上がさらに好ましく、50万以上がよりさらに好ましく、500万以下が好ましく、400万以下がより好ましく、300万以下がさらに好ましく、200万以下がよりさらに好ましい。なお、質量平均分子量(Mw)は、実施例に記載した方法によって求められるものである。
成分(A)のセルロース誘導体は、1種又は2種以上を組合わせて用いることができる。
成分(A)のセルロース誘導体の油性化粧料中での含有量は、カップ等への2次付着を抑制する点から、全組成中に1質量%以上が好ましく、1.5質量%以上がより好ましく、2質量%以上がさらに好ましく、3質量%以上がよりさらに好ましく、50質量%以下が好ましく、30質量%以下がより好ましく、20質量%以下がさらに好ましく、15質量%以下がよりさらに好ましく、10質量%以下がよりさらに好ましい。また、成分(A)の含有量は、油性化粧料中に1質量%以上50質量%以下が好ましく、1.5質量%以上30質量%以下がより好ましく、2質量%以上20質量%以下がさらに好ましく、3質量%以上15質量%以下がよりさらに好ましく、3質量%以上10質量%以下がよりさらに好ましい。
成分(A)の原料である前駆体セルロースの水酸基の−O−M−R基への置換率は、後述する成分(B)や成分(C)への溶解性を高め、塗布時にごわつきやつっぱり感を感じない観点、及び色移りを抑制する観点から、45mol%以上であるのが好ましく、48mol%以上であるのがより好ましく、51mol%以上であるのがさらに好ましく、ヨレにくさや耐水性を高める観点から、95mol%以下であるのが好ましく、94mol%以下であるのがより好ましく、92mol%以下であるのがさらに好ましい。また、成分(A)を誘導する前駆体セルロースの水酸基の−O−M−R基への置換率は、45〜95mol%であるのが好ましく、48〜94mol%であるのがより好ましく、51〜92mol%であるのがさらに好ましい。
成分(A)を誘導する前駆体セルロースの水酸基は、良好な使用感を保持する観点、及び色材や顔料の良好な分散性を確保する観点から、成分(A)中において、−O−M−R基へ全て置換されることなく、適度に残留していることが好ましい。具体的には、成分(A)中に残存する水酸基は、成分(A)を誘導する前駆体セルロースの全水酸基中、5mol%以上であるのが好ましく、6mol%以上であるのがより好ましく、8mol%以上であるのがさらに好ましく、55mol%以下であるのが好ましく、52mol%以下であるのがより好ましく、49mol%以下であるのがさらに好ましい。また、成分(A)中に残存する水酸基は、成分(A)を誘導する前駆体セルロースの全水酸基中、5〜55mol%であるのが好ましく、6〜52mol%であるのがより好ましく、8〜49mol%以上であるのがさらに好ましい 。
成分(A)を誘導する前駆体セルロースとしては、市販品を用いても良いが、(i)無置換のセルロース、(ii)アセチルセルロース、アセチルブチルセルロース等の短鎖アシル化セルロース、(iii)メチルセルロース、エチルセルロース等の短鎖アルキルエーテル化セルロース、(iv)ヒドロキシアルキル基、グリセリルエーテル基、(モノ)アルキルグリセリルエーテル基で変性されたセルロース、及び(v)下記式(1)で表される構成単位を有するものから選ばれる1種又は2種以上、並びにそれらを炭素数3〜40の直鎖又は分岐鎖のアルキル又はアルケニル基を有する酸ハライドと反応させた前駆体セルロース、並びにアルキルハライド又はアルキルメシラート等のスルホン酸エステルを反応させた前駆体セルロースが挙げられる。その中でも、本願発明においては、(v)の下記式(1)で表される構成単位を有するものから選ばれる1種又は2種以上、並びにそれらを炭素数3〜40の直鎖又は分岐鎖のアルキル又はアルケニル基を有する酸ハライドと反応させた前駆体セルロースを炭素数3〜40の直鎖又は分岐鎖のアルキル又はアルケニル基を有する酸ハライドと反応させた前駆体セルロースが好ましい。より具体的には、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、グリセリルセルロース、メチルグリセリルセルロース等が挙げられる。
Figure 2018199636
(式中、R'は炭素数2〜8の直鎖又は分岐鎖のアルキレン基を示し、nはグルコース単位当たりのR'Oの付加モル数が0〜10となる数を示す)
当該構成単位において、R'としては、直鎖又は分岐鎖の炭素数2〜4のアルキレン基が好ましく、更には、エチレン基及びプロピレン基がより好ましい。またnとしては、グルコース単位当たりのR'Oの付加モル数が0〜5となる数が好ましく、0〜4.5となる数がより好ましく、1〜4となる数が更に好ましい。
セルロース前駆体の好ましいものとしては、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース等が挙げられ、ヒドロキシプロピルセルロースがより好ましい。
また、セルロース前駆体の質量平均分子量(Mw)は、油剤への溶解性、及び感触の点から、好ましくは1万〜400万、より好ましくは10万〜300万、更に好ましくは30万〜200万である。
成分(A)のセルロース誘導体は、前駆体セルロースと、炭素数3〜40の直鎖又は分岐鎖のアルキル基又はアルケニル基を有する酸ハライドとを反応させ、前駆体セルロースの全水酸基の一部、好ましくは、45〜95mol%を置換することにより製造される。
また、MがCH2であるものは、塩基存在下に、セルロース誘導体と対応するアルキルハライドあるいはアルキルメシラート等のスルホン酸エステルを反応させることによって製造することができる。主鎖がセルロース骨格からなるものは、アセチルセルロースのエステル交換反応(アシドーリシス)によっても得ることができる。この方法によれば、水酸基の残留量が極めて低いセルロースエステル誘導体が得られる。
具体的には、ヒドロキシエチルセルロースラウリン酸エステル、ヒドロキシエチルセルロースミリスチン酸エステル、ヒドロキシエチルセルロースパルミチン酸エステル、ヒドロキシエチルセルロースステアリン酸エステル、ヒドロキシエチルセルロースベヘン酸エステル;ヒドロキシプロピルセルロースラウリン酸エステル、ヒドロキシプロピルセルロースミリスチン酸エステル、ヒドロキシプロピルセルロースパルミチン酸エステル、ヒドロキシプロピルセルロースステアリン酸エステル、ヒドロキシプロピルセルロースベヘン酸エステル;ヒドロキシエチルメチルセルロースラウリン酸エステル、ヒドロキシエチルメチルセルロースミリスチン酸エステル、ヒドロキシエチルメチルセルロースパルミチン酸エステル、ヒドロキシエチルメチルセルロースステアリン酸エステル、ヒドロキシエチルメチルセルロースベヘン酸エステル;ヒドロキシプロピルメチルセルロースラウリン酸エステル、ヒドロキシプロピルメチルセルロースミリスチン酸エステル、ヒドロキシプロピルメチルセルロースパルミチン酸エステル、ヒドロキシプロピルメチルセルロースステアリン酸エステル、ヒドロキシプロピルメチルセルロースベヘン酸エステル等が挙げられる。中でも、唇や皮膚などに均一な被膜を形成し、カップ等への2次付着を抑制する点から、ヒドロキシプロピルセルロースラウリン酸エステル、ヒドロキシプロピルセルロースミリスチン酸エステル、ヒドロキシプロピルセルロースパルミチン酸エステル、ヒドロキシプロピルセルロースステアリン酸エステル、ヒドロキシプロピルセルロースベヘン酸エステルが好ましく、ヒドロキシプロピルセルロースパルミチン酸エステルがより好ましい。
成分(B)は、成分(A)のセルロース誘導体を25℃で0.1g/g(g/g=成分(B)1g辺りの成分(A)の溶解量(g))以上溶解するエステル油である。
このようなエステル油であれば、成分(A)との相溶性に優れ、唇や皮膚等に塗布した後、後述する成分(C)が揮発した後でも、ごわついたり、べたついたりするのを有効に防止することができる。
成分(B)のエステル油は、成分(A)を25℃で0.1g/g以上溶解し、好ましくは成分(A)を25℃で0.3g/g以上溶解し、より好ましくは成分(A)を25℃で0.5g/g以上溶解し、さらに好ましくは成分(A)を25℃で0.8g/g以上溶解し、またさらに好ましくは成分(A)を25℃で1.0g/g以上溶解するエステル油であるのがよりさらに好ましい。
また、成分(B)のエステル油は、25℃で液状又はペースト状の、流動性を有するものが好ましい。
成分(B)のエステル油としては、通常の化粧料に用いられるものであれば良く、直鎖又は分岐鎖のアルキル基又はアルケニル基を有するエステルが使用できる。例えば、イソノナン酸イソトリデシル、リンゴ酸ジイソステアリル、ミリスチン酸イソステアリル、リシノレイン酸オクチルドデシル、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、ジイソステアリン酸ジグリセリル、モノイソステアリン酸モノミリスチン酸グリセリル、パラメトキシケイ皮酸2−エチルヘキシル、酢酸トコフェロール、モノイソステアリン酸ジグリセリル等から選ばれる1種又は2種以上が挙げられる。
なかでも、成分(A)の相溶性に優れ、唇や皮膚などに塗布した後、成分(C)が揮発した後でも、ごわついたり、べたついたりしない点から、分岐鎖を有するエステル油が好ましく、イソノナン酸イソトリデシル、リンゴ酸ジイソステアリル、ミリスチン酸イソステアリル、リシノレイン酸オクチルドデシル、ジイソステアリン酸ジグリセリル、モノイソステアリン酸モノミリスチン酸グリセリル、パラメトキシケイ皮酸2−エチルヘキシル、モノイソステアリン酸ジグリセリルがより好ましく、イソノナン酸イソトリデシル、リンゴ酸ジイソステアリルがさらに好ましい。
成分(B)のエステル油は、1種又は2種以上を用いることができ、含有量は、成分(A)との相溶性に優れ、唇や皮膚などに塗布した後、成分(C)が揮発した後でも、ごわついたり、べたついたりせず、唇上などで均一な皮膜を形成し、カップへの2次付着が抑制される点から、全組成中に1質量%以上が好ましく、1.5質量%以上がより好ましく、2質量%以上がさらに好ましく、2.5質量%以上がよりさらに好ましく、4質量%以上がよりさらに好ましく、50質量%以下が好ましく、40質量%以下がより好ましく、35質量%以下がさらに好ましく、33質量%以下がよりさらに好ましく、15質量%以下がよりさらに好ましく、9質量%以下がよりさらに好ましい。また、成分(B)の含有量は、全組成中に1質量%以上50質量%以下が好ましく、1.5質量%以上40質量%以下がより好ましく、2質量%以上35質量%以下がさらに好ましく、2.5質量%以上33質量%以下がよりさらに好ましく、4質量%以上15質量%がよりさらに好ましく、4質量%以上9質量%以下がよりさらに好ましい。
本発明において、成分(B)に対する(A)の質量割合(A)/(B)は、塗布時にごわつきやつっぱり感などを感じず、唇や皮膚などが滑らかであり、塗布直後及び長時間経過後においても、カップへの2次付着が抑制され、耐水性が高く、さらに、唇から口紅を落とす時にも、きれいに落とすことができる点から、0.5以上であり、0.55以上が好ましく、0.6以上がより好ましく、0.7以上がよりさらに好ましく、5以下であり、4.5以下が好ましく、4以下がより好ましく、2以下がよりさらに好ましい。また、成分(B)に対する(A)の質量割合(A)/(B)は、0.5以上5以下であり、0.55以上4.5以下が好ましく、0.6以上4以下がより好ましく、0.7以上2以下がよりさらに好ましい。
成分(C)は、揮発性の炭化水素油である。揮発性とは、35〜87℃の引火点を有するものである。
成分(C)の揮発性の炭化水素油としては、成分(A)、(B)、(D)の相溶性に優れ、唇や皮膚などに塗布した後、ごわついたり、べたついたりせず、唇上などで均一な皮膜を形成し、カップなどへの2次付着が抑制される点から、例えば、n−デカン、n−ウンデカン、n−ドデカン等のパラフィン系炭化水素油;イソデカン、イソドデカン、水添ポリイソブテン等のイソパラフィン系炭化水素油;シクロデカン、シクロドデカン等の環状パラフィン炭化水素油から選ばれる1種又は2種以上が挙げられる。これらのうち、炭素数8〜16の炭化水素油が好ましく、炭素数10〜16の炭化水素油がより好ましく、炭素数12の炭化水素油がさらに好ましい。なかでも、イソパラフィン系炭化水素油が好ましく、イソドデカン、炭素数12の水添ポリイソブテンがより好ましい。
市販品としては、マルカゾールR(丸善石油化学社製:引火点47℃)、パールリーム3(日油社製:引火点61℃)等が挙げられる。
成分(C)は、1種又は2種以上を用いることができ、含有量は、成分(A)、(B)、(D)との相溶性に優れ、唇や皮膚などに塗布した後、ごわついたり、べたついたりせず、唇上などで均一な皮膜を形成し、カップなどへの2次付着が抑制される点から、全組成中に5質量%以上が好ましく、10質量%以上がより好ましく、20質量%以上がさらに好ましく、30質量%以上がよりさらに好ましく、40質量%以上がよりさらに好ましく、85質量%以下が好ましく、83質量%以下がより好ましく、80質量%以下がさらに好ましい。また、成分(C)の含有量は、全組成中に5質量%以上85質量%以下が好ましく、10質量%以上83質量%以下がより好ましく、20質量%以上80質量%以下がさらに好ましく、30質量%以上80質量%以下がよりさらに好ましく、40質量%以上80質量%以下がよりさらに好ましい。
成分(D)のシリコーン油は、25℃で液状のものが好ましい。25℃で液状とは、流動性を有するもので、ペースト状のものも含まれる。
また、成分(D)のシリコーン油は、カップなどへの2次付着が抑制される点から、不揮発性のものが好ましい。不揮発性とは、少なくとも数時間対象物質上に残留し、室温及び大気圧下で蒸気圧がゼロか、特に0.13Pa(0.01mmHg)未満の蒸気圧を有するものを意味する。
さらに、成分(D)のシリコーン油としては、唇や皮膚などに塗布した後、成分(C)が揮発した後でも、ごわついたり、べたついたりせず、唇上などで均一な皮膜を形成し、カップへの2次付着が抑制される点から、25℃において、水に対する接触角が90°以下であるのが好ましく、85°以下がより好ましく、80°以下がさらに好ましい。なかでも、ウンデシルグリセリルエーテル基を有するシリコーンや、ポリエーテル基を有するシリコーンが好ましい。
接触角は、全自動接触角計DM−701(協和界面科学株式会社製)を用い液滴法(θ/2法)により測定される。
成分(D)は、1種又は2種以上を用いることができ、含有量は、唇や皮膚などに塗布した後、成分(C)が揮発した後でも、ごわついたり、べたついたりせず、唇上などで均一な皮膜を形成し、カップなどへの2次付着が抑制される点から、全組成中に1質量%以上が好ましく、1.1質量%以上がより好ましく、1.2質量%以上がさらに好ましく、1.3質量%以上がよりさらに好ましく、3質量%以上がよりさらに好ましく、50質量%以下が好ましく、40質量%以下がより好ましく、35質量%以下がさらに好ましく、33質量%以下がよりさらに好ましく、15質量%以下がよりさらに好ましく、8質量%以下がよりさらに好ましい。また、成分(D)の含有量は、全組成中に1質量%以上50質量%以下が好ましく、1.1質量%以上40質量%以下がより好ましく、1.2質量%以上35質量%以下がさらに好ましく、1.3質量%以上33質量%以下がよりさらに好ましく、3質量%以上15質量%以下がよりさらに好ましく、3質量%以上8質量%以下がよりさらに好ましい。
さらに、成分(D)のシリコーン油としては、唇や皮膚などに塗布した後、成分(C)が揮発した後でも、ごわついたり、べたついたりせず、唇上などで均一な皮膜を形成し、カップへの2次付着が抑制される点から、成分(D)に対する成分(A)の溶解度が0.05g/g以下であるのが好ましく、0.045g/g以下がより好ましく、0.04g/g以下がさらに好ましい。
本発明において、成分(A)に対する成分(D)の質量割合(D)/(A)は、塗布時にごわつきやつっぱり感などを感じず、唇や皮膚などが滑らかであり、塗布直後及び長時間経過後においても、カップなどへの2次付着が抑制され、水濡れにも強い点、さらに、唇や皮膚などから化粧料を落とすときにも、きれいに落とすことができる点から、0.15以上が好ましく、0.16以上がより好ましく、0.17以上がさらに好ましく、0.40以上がよりさらに好ましく、1.5以下が好ましく、1.4以下がより好ましく、1.3以下がさらに好ましく、1.0以下がよりさらに好ましい。また、成分(A)に対する成分(D)の質量割合(D)/(A)は、0.15以上1.5以下が好ましく、0.16以上1.4以下がより好ましく、0.17以上1.3以下がさらに好ましく、0.40以上1.0以下がよりさらに好ましい。
本発明において、成分(C)が揮発した後の(D)の質量割合(D/(A+B+D))は、ごわついたり、べたついたりせず、唇上などで均一な皮膜を形成し、カップなどへの2次付着が抑制される点から、0.055以上が好ましく、0.060以上がより好ましく、0.065以上がさらに好ましく、0.07以上がよりさらに好ましく、0.10以上がよりさらに好ましく、1.00以下が好ましく、0.90以下がより好ましく、0.80以下がさらに好ましく、0.70以下がよりさらに好ましく、0.40以下がよりさらに好ましい。また、成分(C)が揮発した後の(D)の質量割合(D/(A+B+D))は、0.055以上1以下が好ましく、0.060以上0.90以下がより好ましく、0.065以上0.80以下がさらに好ましく、0.070以上0.70以下がよりさらに好ましく、0.10以上0.40以下がよりさらに好ましい。
成分(D)のシリコーン油としては、アルキルグリセリルエーテル変性シリコーン、分岐型ポリグリセロール変性シリコーン、アミノ変性シリコーン、ポリエーテル変性シリコーン等が挙げられる。
アルキルグリセリルエーテル変性シリコーンとしては、次の一般式(2)で表されるものが挙げられる。
Figure 2018199636
〔式中、Qは炭素数3〜20の二価の炭化水素基を示し、R1〜R9は同一又は異なっていてもよく、水素原子、炭素数1〜32の直鎖若しくは分岐鎖の炭化水素基又はフェニル基を示し、R10及びR11は同一又は異なっていてもよく、水素原子又は炭素数1〜32の直鎖若しくは分岐鎖の炭化水素基を示し、同一分子内に存する複数個のR10及びR11はそれぞれ異なるものであってもよい。pは1〜500の数を示し、qは1〜50の数を示す。なお、p及びqは分子中におけるアルキルグリセリルエーテル基[−Q−OCH2−CH(OR10)−CH2(OR11)]の含有量が1〜50質量%となる数を示すのが好ましい。〕
一般式(2)において、Qで示される炭素数3〜20の二価の炭化水素基としては、炭素数3〜20の直鎖又は分岐鎖アルキレン基が好ましい。より具体的には、トリメチレン、テトラメチレン、ペンタメチレン、ヘキサメチレン、ヘプタメチレン、オクタメチレン、ノナメチレン、デカメチレン、ウンデカメチレン、ドデカメチレン、テトラデカメチレン、ヘキサデカメチレン、オクタデカメチレン等の直鎖アルキレン基;プロピレン、2−メチルトリメチレン、2−メチルテトラメチレン、2−メチルペンタメチレン、3−メチルペンタメチレン等の分岐鎖アルキレン基等が挙げられる。
また、R1〜R11の定義中、炭素数1〜32の直鎖又は分岐鎖の炭化水素基としては、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、オクチル、デシル、ドデシル、テトラデシル、ヘキサデシル、オクタデシル、エイコシル、ドエイコシル、テトラエイコシル、ヘキサエイコシル、オクタエイコシル、トリアコンチル等の直鎖アルキル基;イソプロピル、sec−ブチル、tert−ブチル、ネオペンチル、1−エチルプロピル、1−ヘプチルデシル等の分岐鎖アルキル基などが挙げられる。本発明において、R1〜R9は炭素数1〜25の直鎖又は分岐鎖のアルキル基(但し、一部が水素原子であってもよい)が好ましく、特に炭素数1〜22の直鎖又は分岐鎖のアルキル基(但し、一部が水素原子であってもよい)が好ましい。また、R10、R11は水素原子又は炭素数1〜5のアルキル基が好ましく、さらに水素原子が好ましい。
更に、p及びqは、アルキルグリセリルエーテル基[−Q−OCH2−CH(OR10)−CH2(OR11)]の含有量が1〜50質量%となる数が好ましく、5〜40質量%となる数がより好ましく、10〜30質量%となる数がさらに好ましい。具体的には、原料となるオルガノポリシロキサンの入手のしやすさ、製造時の操作性などの点から、pは1〜500の範囲であり、10〜30の範囲が好ましく、qは1〜50の範囲であり、1〜30の範囲が好ましい。
このようなアルキルグリセリルエーテル変性シリコーンは、特開平4−134013号公報や特開2005−194523号公報記載の方法に従って、少なくとも1個のケイ素−水素結合を有するオルガノハイドロジェンポリシロキサンに、対応するアルケニルグリセリルエーテルを反応させることにより製造することができる。
また、市販品としては、SI−UGE、ソフケアRS−U(以上、花王社製)が好ましいものとして挙げられる。
また、分岐型ポリグリセロール変性シリコーンとしては、次の一般式(3)で表される、ジメチルポリシロキサンの両末端にオキシフェニレン基を含有する連結基を介して分岐型ポリグリセロール鎖が結合した構造を有する化合物が挙げられる。
Figure 2018199636
(式中、R12は分岐型ポリグリセロール鎖を示し、mは0〜10000の整数を示す。)
一般式(3)中、フェニレン基部分における酸素原子とトリメチレン基の結合様式は特に限定されず、オルト位、メタ位、パラ位のいずれであってもよい。mは0〜10000の整数を示し、好ましくは1〜300である。R12は分岐型ポリグリセロール鎖を示し、下記構造式(4)〜(7)で示されるグリセロール単位から構成され、構造式(4)で示される分岐構造を有するグリセロール単位を少なくとも1つを有し、末端は構造式(7)で示されるグリセロール単位である。また分岐型ポリグリセロール鎖におけるグリセロール単位の平均結合総数は3〜200であり、好ましくは3〜30である。
Figure 2018199636
また、分岐型ポリグリセロール変性シリコーンの25℃における粘度は、10,000〜500,000mPa・sであることが好ましく、20,000〜100,000mPa・sであることがより好ましい。粘度は、ブルックフィールド粘度計やビスメトロン粘度計等の市販されている回転粘度計を使用して測定することができる。
一般式(3)で表される分岐型ポリグリセロール変性シリコーンは、例えば、両末端にヒドロキシ基で置換されたフェニル基を有する変性シリコーンに、酸性又は塩基性触媒の存在下、2,3−エポキシ−1−プロパノールを添加してグラフト重合させて製造するという、特開2004−339244号公報に記載の方法、その他の一般に知られた方法により製造することができる。
また、市販品としては、ソフケアGS−G(花王社製)等が好ましいものとして挙げられる。
アミノ変性シリコーンとしては、次の一般式(8)で表されるものが挙げられる。
Figure 2018199636
〔式中、R13は水酸基、水素原子又はRを示し、AはR、基−R14−(NHCH2CH2)nNH2、基OR又は水酸基を示し、Rは置換又は非置換の炭素数1〜20の一価炭化水素基を示し、R14は炭素数1〜8の二価炭化水素基を示し、nは0〜3の数を示し、r及びsはその和が数平均で10以上1000未満、好ましくは30以上1000未満、更に好ましくは40以上800未満となる数を示す。アミノ当量は200g/mol〜3万g/mol、好ましくは400g/mol〜1万g/mol、更に好ましくは600g/mol〜5000g/molである。〕
アミノ変性シリコーンの好適な市販品としては、例えば、F8451C(東レ・ダウコーニング・シリコーン社製、粘度600mm2/s、アミノ当量1700g/mol)、SF8452C(東レ・ダウコーニング・シリコーン社製、粘度700mm2/s、アミノ当量6400g/mol)、SF8457C(東レ・ダウコーニング・シリコーン社製、粘度1200mm2/s、アミノ当量1800g/mol)、KF8003(GE東芝シリコーン社製、粘度1850mm2/s、アミノ当量2000g/mol)、KF867(GE東芝シリコーン社製、粘度1300mm2/s、アミノ当量1700g/mol)等のアミノ変性シリコーンオイルや、SM8704C(東レ・ダウコーニング・シリコーン社製、アミノ当量1800g/mol)等のアモジメチコーンエマルションが挙げられる。また、アミノ変性シリコーンオイルは、エマルションの形で配合してもよい。アミノ変性シリコーンのエマルションは、機械的乳化(アミノ変性シリコーンと水との高剪断機械混合)、化学的乳化(アミノ変性シリコーンを水及び乳化剤で乳化)、若しくはこれらの組み合わせによって、又は乳化重合によっても調製することができる。
またアミノ変性シリコーンとしては、例えば、欧州特許出願公開第640643号公報に記載されているものが好ましく、特に、次の一般式(9)で表されるアミノプロピルジメチルポリシロキサン/ポリエチルオキサゾリン共重合体が好ましい。
Figure 2018199636
(式中、v及びwはそれぞれ20〜10000の数を示し、好ましくは50〜7000、より好ましくは100〜5000である。xは1〜5の数を示し、好ましくは3である。yは5〜30の数を示す。R15は炭素数1〜12のアルキル基又はアリル基を示し、メチル基、エチル基、ベンジル基が好ましい。Y-はアニオンを示す)
成分(D)としては、カップ等への2次付着を抑制する点から、不揮発性のシリコーン油であって、親水性シリコーン油が好ましく、25℃における、水の接触角が90°以下のシリコーン油がより好ましく、親水基を有するシリコーン油がさらに好ましく、ヒドロキシル基を有するシリコーン油がよりさらに好ましく、アルキルグリセリルエーテル変性シリコーン、ポリエーテル変性シリコーン、水酸基変性シリコーン、アミノ変性シリコーンがよりさらに好ましく、アルキルグリセリルエーテル変性シリコーン、ポリエーテル変性シリコーンがよりさらに好ましい。
さらに、本発明の油性化粧料は、25℃で固形のワックスを含有することができる。25℃で固形とは、25℃において固体の性状を示し、融点が61℃以上のものを指す。
25℃で固形のワックスとしては、通常の化粧料に用いられるものであれば制限されず、例えば、オゾケライト、セレシン等の鉱物系ワックス;パラフィン、マイクロクリスタリンワックス等の石油系ワックス;フィッシャー・トロプシュワックス、ポリエチレンワックス等の合成炭化水素;カルナウバロウ、キャンデリラロウ、ライスワックス、木ロウ、サンフラワーワックス等の植物系ワックス;ミツロウ、鯨ロウ等の動物性ワックス;シリコーンワックス、合成ミツロウ等の合成ワックス等から選ばれる1種又は2種以上が挙げられる。
25℃で固形のワックスは、油性化粧料に適度な硬さを付与し、油の染み出し抑制、潤いを付与する観点から、融点65℃以上140℃以下が好ましく、70℃以上90℃以下がより好ましい。また、滑らかな使用感を付与する点から、融点が90℃を超えるワックスを含まないことが好ましい。
また、25℃で固形のワックスは、油性化粧料に適度な硬さを付与し、油の染み出し抑制、潤いを付与する点から、25℃での針入度が1以上、150以下であるのが好ましく、15以上、110以下がより好ましい。
25℃で固形のワックスの含有量は、唇上などでの化粧料のよれを抑制する観点から、本発明の油性化粧料中に、5質量%未満であるのが好ましく、3質量%以下がより好ましく、1質量%以下がさらに好ましく、0.5質量%以下がよりさらに好ましい。
さらに、本発明の油性化粧料は、粉体を含有することができる。かかる粉体としては、通常の化粧料に用いられるものであれば制限されず、体質顔料、着色顔料、光輝性顔料等から選ばれる1種又は2種以上を用いることができる。
体質顔料としては、例えば、ケイ酸、無水ケイ酸、ケイ酸マグネシウム、タルク、セリサイト、マイカ、合成マイカ、ガラスフレーク、合成金雲母、カオリン、クレー、ベントナイト、オキシ塩化ビスマス、酸化ジルコニウム、酸化マグネシウム、酸化アルミニウム、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、硫酸マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム等の無機顔料及びこれらの複合粉体が挙げられる。
着色顔料としては、例えば、酸化チタン、酸化亜鉛、黄酸化鉄、ベンガラ、黒酸化鉄、紺青、群青、酸化クロム、水酸化クロム等の金属酸化物;マンガンバイオレット、チタン酸コバルト等の金属錯体;更にカーボンブラック等の無機顔料;赤色3号、赤色104号、赤色106号、赤色201号、赤色202号、赤色204号、赤色205号、赤色220号、赤色226号、赤色227号、赤色228号、赤色230号、赤色401号、赤色405号、赤色505号、橙色203号、橙色204号、橙色205号、黄色4号、黄色5号、黄色401号、青色1号、青色404号等の合成有機顔料;β−カロチン、カラメル、パプリカ色素等の天然有機色素などが挙げられる。
光輝性顔料としては、雲母、合成金雲母、ガラス、シリカ、アルミナ等の板状粉体等の表面を酸化チタン、酸化鉄、酸化ケイ素、紺青、酸化クロム、酸化スズ、水酸化クロム、金、銀、カルミン、有機顔料等の着色剤で被覆したものなど、及びポリエチレンテレフタレート・ポリメチルメタクリレート積層末、ポリエチレンテレフタレート・アルミ蒸着末、ポリエチレンテレフタレート・金蒸着積層末などの、フィルム原反を任意形状に断裁したものなどを用いることができる。
これらの粉体は、通常の方法により、撥水処理、撥水・撥油化処理等の各種表面処理を施したものを用いることもできる。
粉体の含有量は、本発明の油性化粧料中に、0.01〜20質量%が好ましく、0.05〜10質量%がより好ましい。
さらに、本発明の油性化粧料は、前記成分以外に、通常の化粧料に用いられる成分、例えば、成分(B)、(C)及び(D)以外の油性成分、界面活性剤、低級アルコール、多価アルコール、成分(A)以外の高分子化合物、紫外線吸収剤、酸化防止剤、染料、香料、色材、防汚剤、保湿剤、水等を含有することができる。
本発明の油性化粧料は、通常の方法により製造することができ、その剤型としては、固形、半固形、ゲル、液状等のいずれでも良い。
本発明の油性化粧料は、油剤を連続相とする化粧料であり、皮膚、口唇、睫毛、爪、毛髪に使用され、好ましくは、口唇に使用される。口紅、リップグロス、リップライナー等の口唇化粧料;マスカラ、アイライナー、アイシャドウ、チークカラー、ファンデーション、コンシーラー等のメイクアップ化粧料;クリーム、乳液、美容液、マッサージ剤、デオドラント、サンスクリーン、育毛剤、ヘアカラー、ヘアワックス、ヘアフォームなどとすることができる。なかでも、口紅、リップグロス、リップライナーから選ばれる口唇化粧料として好適である。
また、本発明の油性化粧料は、耐ずり性が高く、色移りを効果的に抑制するものである。本発明の油性化粧料を塗布することにより、耐ずり性を高めることができる。
本発明の油性化粧料は、化粧料塗布用具を用いて、皮膚、口唇、睫毛、爪、毛髪等の適用部位に使用するのが好ましい。
本発明の油性化粧料は、化粧料塗布用具で、取り出す容器に収納された形態であることが好ましく、取り出す容器が、ボトル容器、ジャー容器、チューブ容器がより好ましく、中でも使用時の液だれを抑制する点から、ボトル容器、チューブ容器がさらに好ましい。
容器に収納された油性化粧料を取り出す化粧料塗布用具は、化粧料を塗布する為の塗布面を有し、先端に該塗布部を連結した支持軸を有している。具体的には、チップ、スポンジ、パフ、筆等が挙げられる。なかでも、化粧料を塗布する為の塗布面を有し、かつ錐状、扁平体からなる塗布部と、先端に該塗布部を連結した支持軸とを有している化粧料塗布用具が、初期の使用時から塗布用具への取れ性、唇や皮膚等への塗りやすさの点から好ましい。
本発明の油性化粧料は、取り出し用の化粧料塗布用具を備える化粧料容器に収納された形態であることで、初期の使用時から塗布用具への取れ性に優れる。特に、使用後に容器内に残る化粧料の残留が少ない点から、化粧料塗布用具が化粧料にどぶづけされているディッピング容器がより好ましい。
上述した実施形態に関し、本発明は、更に以下の組成物を開示する。
<1>次の成分(A)、(B)、(C)及び(D):
(A)セルロース誘導体、
(B)成分(A)のセルロース誘導体を25℃で0.1g/g以上溶解するエステル油、
(C)揮発性の炭化水素油、
(D)シリコーン油
を含有し、
成分(B)に対する成分(A)の質量割合(A)/(B)が、0.5以上5.0以下である油性化粧料。
<2>成分(A)のセルロース誘導体が、好ましくは、アシル化セルロース誘導体、又はエーテル化セルロース誘導体であって、成分(A)を誘導する前駆体セルロースの水酸基の一部が、基−O−M−R(MはCH2又はカルボニル基C=Oを示し、Rは炭素数3以上40以下の直鎖又は分岐鎖のアルキル基又はアルケニル基を示す)で置換されているものがより好ましい前記<1>記載の油性化粧料。
<3>成分(A)のセルロース誘導体の質量平均分子量が、好ましくは、10万以上であって、20万以上がより好ましく、30万以上がさらに好ましく、50万以上がよりさらに好ましく、500万以下が好ましく、400万以下がより好ましく、300万以下がさらに好ましく、200万以下がよりさらに好ましい前記<1>又は<2>記載の油性化粧料。
<4>成分(A)のセルロース誘導体の含有量が、好ましくは、全組成中に1質量%以上であって、1.5質量%以上がより好ましく、2質量%以上がさらに好ましく、3質量%以上がよりさらに好ましく、50質量%以下が好ましく、30質量%以下がより好ましく、20質量%以下がさらに好ましく、15質量%以下がよりさらに好ましく、10質量%以下がよりさらに好ましい前記<1>〜<3>のいずれか1記載の油性化粧料。
<5>成分(A)の原料である前駆体セルロースの水酸基の−O−M−R基への置換率が、好ましくは、45mol%以上であって、48mol%以上がより好ましく、51mol%以上がさらに好ましく、95mol%以下が好ましく、94mol%以下がより好ましく、92mol%以下がさらに好ましい前記<2>〜<4>のいずれか1記載の油性化粧料。
<6>成分(A)中に残存する水酸基が、好ましくは、成分(A)を誘導する前駆体セルロースの全水酸基中、5mol%以上であって、6mol%以上がより好ましく、8mol%以上がさらに好ましく、55mol%以下が好ましく、52mol%以下がより好ましく、49mol%以下がさらに好ましい前記<2>〜<5>のいずれか1記載の油性化粧料。
<7>成分(A)を誘導する前駆体セルロースが、好ましくは、下記式(1)で表される構成単位を有するものから選ばれる1種又は2種以上、並びにそれらを炭素数3〜40の直鎖又は分岐鎖のアルキル又はアルケニル基を有する酸ハライドと反応させた前駆体セルロースを炭素数3〜40の直鎖又は分岐鎖のアルキル又はアルケニル基を有する酸ハライドと反応させた前駆体セルロースであって、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、グリセリルセルロース、メチルグリセリルセルロースがより好ましい前記<1>〜<6>のいずれか1記載の油性化粧料。
Figure 2018199636
(式中、R'は炭素数2〜8の直鎖又は分岐鎖のアルキレン基を示し、nはグルコース単位当たりのR'Oの付加モル数が0〜10となる数を示す)
<8>成分(B)が、好ましくは、成分(A)のセルロース誘導体を25℃で0.3g/g以上溶解し、より好ましくは成分(A)を25℃で0.5g/g以上溶解し、さらに好ましくは成分(A)を25℃で0.8g/g以上溶解し、またさらに好ましくは成分(A)を25℃で1.0g/g以上溶解し、よりさらに好ましくは成分(A)を無限に相溶するエステル油である前記<1>〜<7>のいずれか1記載の油性化粧料。
<9>成分(B)のエステル油が、好ましくは、25℃で液状又はペースト状の、流動性を有するものであって、分岐鎖を有するエステル油がより好ましく、イソノナン酸イソトリデシル、リンゴ酸ジイソステアリル、ミリスチン酸イソステアリル、リシノレイン酸オクチルドデシル、ジイソステアリン酸ジグリセリル、モノイソステアリン酸モノミリスチン酸グリセリル、パラメトキシケイ皮酸2−エチルヘキシル、モノイソステアリン酸ジグリセリルがさらに好ましく、イソノナン酸イソトリデシル、リンゴ酸ジイソステアリルがよりさらに好ましい前記<1>〜<8>のいずれか1記載の油性化粧料。
<10>成分(B)のエステル油の含有量が、好ましくは、全組成中に1質量%以上であって、1.5質量%以上がより好ましく、2質量%以上がさらに好ましく、2.5質量%以上がよりさらに好ましく、4質量%以上がよりさらに好ましく、50質量%以下が好ましく、40質量%以下がより好ましく、35質量%以下がさらに好ましく、33質量%以下がよりさらに好ましく、15質量%以下がよりさらに好ましく、9質量%以下がよりさらに好ましい前記<1>〜<9>のいずれか1記載の油性化粧料。
<11>成分(B)に対する(A)の質量割合(A)/(B)が、好ましくは、0.55以上であって、0.6以上がより好ましく、0.7以上がよりさらに好ましく、5以下であり、4.5以下が好ましく、4以下がより好ましく、2以下がよりさらに好ましい前記<1>〜<10>のいずれか1記載の油性化粧料。
<12>成分(C)の炭化水素油が、好ましくは、炭素数8〜16の炭化水素油であって、炭素数10〜16の炭化水素油がより好ましく、炭素数12の炭化水素油がさらに好ましくい前記<1>〜<11>のいずれか1記載の油性化粧料。
<13>成分(C)の炭化水素油が、好ましくは、イソパラフィン系炭化水素油であって、イソドデカン、炭素数12の水添ポリイソブテンがより好ましい前記<1>〜<12>のいずれか1記載の油性化粧料。
<14>成分(C)の炭化水素油の含有量が、好ましくは、全組成中に5質量%以上であって、10質量%以上がより好ましく、20質量%以上がさらに好ましく、30質量%以上がよりさらに好ましく、40質量%以上がよりさらに好ましく、85質量%以下が好ましく、83質量%以下がより好ましく、80質量%以下がさらに好ましい前記<1>〜<13>のいずれか1記載の油性化粧料。
<15>成分(D)のシリコーン油が、好ましくは、25℃で液状のものである前記<1>〜<14>のいずれか1記載の油性化粧料。
<16>成分(D)のシリコーン油が、好ましくは、不揮発性のものである前記<1>〜<15>のいずれか1記載の油性化粧料。
<17>成分(D)のシリコーン油が、好ましくは、水に対する接触角が90°以下であって、85°以下がより好ましく、80°以下がさらに好ましい前記<1>〜<16>のいずれか1記載の油性化粧料。
<18>成分(D)のシリコーン油が、好ましくは、ウンデシルグリセリルエーテル基を有するシリコーン、ポリエーテル基を有するシリコーンである前記<1>〜<17>のいずれか1記載の油性化粧料。
<19>成分(D)のシリコーン油の含有量が、好ましくは、全組成中に1質量%以上であって、1.1質量%以上がより好ましく、1.2質量%以上がさらに好ましく、1.3質量%以上がよりさらに好ましく、3質量%以上がよりさらに好ましく、50質量%以下が好ましく、40質量%以下がより好ましく、35質量%以下がさらに好ましく、33質量%以下がよりさらに好ましく、15質量%以下がよりさらに好ましく、8質量%以下がよりさらに好ましい前記<1>〜<18>のいずれか1記載の油性化粧料。
<20>成分(D)のシリコーン油が、好ましくは、成分(D)に対する成分(A)の溶解度が0.05g/g以下であって、0.045g/g以下がより好ましく、0.04g/g以下がさらに好ましい前記<1>〜<19>のいずれか1記載の油性化粧料。
<21>成分(A)に対する成分(D)の質量割合(D)/(A)が、好ましくは、0.15以上であって、0.16以上がより好ましく、0.17以上がさらに好ましく、0.40以上がよりさらに好ましく、1.5以下が好ましく、1.4以下がより好ましく、1.3以下がさらに好ましく、1.0以下がよりさらに好ましい前記<1>〜<20>のいずれか1記載の油性化粧料。
<22>成分(C)が揮発した後の(D)の質量割合(D/(A+B+D)が、好ましくは、0.055以上であって、0.060以上がより好ましく、0.065以上がさらに好ましく、0.07以上がよりさらに好ましく、0.10以上がよりさらに好ましく、1.00以下が好ましく、0.90以下がより好ましく、0.80以下がさらに好ましく、0.70以下がよりさらに好ましく、0.40以下がよりさらに好ましい前記<1>〜<21>のいずれか1記載の油性化粧料。
<23>成分(D)のシリコーン油が、好ましくは、アルキルグリセリルエーテル変性シリコーン、分岐型ポリグリセロール変性シリコーン、アミノ変性シリコーン、ポリエーテル変性シリコーンである前記<1>〜<22>のいずれか1記載の油性化粧料。
<24>アルキルグリセリルエーテル変性シリコーンが、好ましくは、次の一般式(2)で表されるものである前記<23>記載の油性化粧料。
Figure 2018199636
〔式中、Qは炭素数3〜20の二価の炭化水素基を示し、R1〜R9は同一又は異なっていてもよく、水素原子、炭素数1〜32の直鎖若しくは分岐鎖の炭化水素基又はフェニル基を示し、R10及びR11は同一又は異なっていてもよく、水素原子又は炭素数1〜32の直鎖若しくは分岐鎖の炭化水素基を示し、同一分子内に存する複数個のR10及びR11はそれぞれ異なるものであってもよい。pは1〜500の数を示し、qは1〜50の数を示す。なお、p及びqは分子中におけるアルキルグリセリルエーテル基[−Q−OCH2−CH(OR10)−CH2(OR11)]の含有量が1〜50質量%となる数を示すのが好ましい。〕
<25>分岐型ポリグリセロール変性シリコーンが、好ましくは、次の一般式(3)で表されるものである前記<23>記載の油性化粧料。
Figure 2018199636
(式中、R12は分岐型ポリグリセロール鎖を示し、mは0〜10000の整数を示す。)
<26>アミノ変性シリコーンが、好ましくは、次の一般式(8)で表されるものである前記<23>記載の油性化粧料。
Figure 2018199636
〔式中、R13は水酸基、水素原子又はRを示し、AはR、基−R14−(NHCH2CH2)nNH2、基OR又は水酸基を示し、Rは置換又は非置換の炭素数1〜20の一価炭化水素基を示し、R14は炭素数1〜8の二価炭化水素基を示し、nは0〜3の数を示し、r及びsはその和が数平均で10以上1000未満、好ましくは30以上1000未満、更に好ましくは40以上800未満となる数を示す。アミノ当量は200g/mol〜3万g/mol、好ましくは400g/mol〜1万g/mol、更に好ましくは600g/mol〜5000g/molである。〕
<27>成分(D)が、好ましくは、不揮発性のシリコーン油であって、親水性シリコーン油がより好ましく、25℃における水の接触角が90°以下のシリコーン油がより好ましく、親水基を有するシリコーン油がさらに好ましく、ヒドロキシル基を有するシリコーン油がよりさらに好ましく、アルキルグリセリルエーテル変性シリコーン、ポリエーテル変性シリコーン、水酸基変性シリコーン、アミノ変性シリコーンがよりさらに好ましく、アルキルグリセリルエーテル変性シリコーン、ポリエーテル変性シリコーンがよりさらに好ましい前記<1>〜<26>のいずれか1記載の油性化粧料。
<28>さらに、25℃で固形のワックスを含有する前記<1>〜<27>のいずれか1記載の油性化粧料。
<29>25℃で固形のワックスの含有量が、好ましくは、油性化粧料中に、5質量%未満であって、3質量%以下がより好ましく、1質量%以下がさらに好ましく、0.5質量%以下がよりさらに好ましい前記<28>記載の油性化粧料。
<30>さらに、粉体を含有する前記<1>〜<29>のいずれか1記載の油性化粧料。
<31>粉体の含有量が、好ましくは、油性化粧料中に0.01〜20質量%であって、0.05〜10質量%がより好ましい前記<30>記載の油性化粧料。
<32>口唇化粧料である前記<1>〜<31>のいずれか1記載の油性化粧料。
<33>前記<1>〜<32>のいずれか1記載の油性化粧料を塗布して、耐ずり性を高める方法。
以下、本発明について、実施例に基づき具体的に説明する。なお、表中に特に示さない限り、各成分の含有量は質量%を示す。
また、質量平均分子量の測定、及び平均アシル(エステル)置換度の測定は、以下の方法により行った。
《質量平均分子量の測定》
重合体の平均分子量(Mw)は、日立L−6000型高速液体クロマトグラフィーを使用し、ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー(GPC)によって測定した。溶離液流路ポンプは日立L−6000、検出器はショーデックスRI SE−61示差屈折率検出器、カラムはGMHHR−Hをダブルに接続したものを用いた。サンプルは、溶離液で0.5g/100mLの濃度に調整し、20μLを用いた。溶離液には、1mmol/LのN,N−ジメチルドデシルアミン(ファーミンDM20、花王社製)のクロロホルム溶液を使用した。カラム温度は40℃で、流速は1.0mL/分で行った。
また、成分(A)及び成分(B)の含有量の合計に対する分子量30万以上4000万以下のセルロース誘導体の含有量、及び分子量1000以上30万未満のセルロース誘導体の含有量についても、上記と同様の方法により測定した。すなわち、得られた各油性化粧料を測定対象とした、上記ゲルパーミエーションクロマトグラフィーにおける各分子量に対応する各ピークの積分値を用い、成分(A)及び成分(B)の含有量の合計を100質量%とする含有量(質量%)に換算した。
《平均アシル(エステル)置換度の測定》
H-NMRにおいて、エステル化されたセルロースのカルボニル基の隣のメチン基のプロトンは、5ppm付近に現れ、セルロースの6員環酸素の隣のプロトンとセルロースの水酸基の隣のメチレン基の合計が3.5ppm付近に現れる。その積分値から算出した。
製造例1(セルロース誘導体の製造)
窒素下トルエン418gと、メチルエチルケトン1245gの混合溶媒中50℃で、57.8g(0.165mol)のヒドロキシプロピルセルロース(質量平均分子量49万、セルニーM;日本曹達社製)に、94g(1.01mol)の3−メチルピリジンを加えて溶解させる。85.1g(0.31mol)の塩化パルミトイルを0.5時間かけて滴下する。その後50℃で5時間反応させ、エタノール中で沈殿させて精製し、乾燥させると、ヒドロキシプロピルセルロースパルミチン酸エステルが得られた。(質量平均分子量150万、平均アシル置換度は全水酸基の60mol%)
実施例1〜8、比較例1〜2
表1に示す組成の口紅を製造し、色移りしにくさを評価した。結果を表1に示す。
なお、実施例で用いた成分(B)はいずれも、成分(A)のセルロース誘導体を、25℃で0.1g/g以上溶解するものである。また、成分(D)のアルキルグリセリルエーテル変性シリコーンは、25℃で液状の不揮発性のものであり、25℃において、水に対する接触角が70°であり、成分(D)に対する、成分(A)の溶解度が0.05g/g以下である。
(製造方法)
色材以外の基剤原料を加熱溶解して均一に混合した後、40℃まで冷却した。これに色材を加え、ディスパーザーにて均一に分散させ、脱泡した後、容器に流し込んで、口紅を得た。
(色移りしにくさの評価方法)
専門パネラー1名により、各油性化粧料を唇へ塗布し、10分後、カップで水を飲んだ際の色移りしにくさを、以下の5段階で官能評価した。評価は、「1」が最も色移りしやすいことを示し、「5」は最も色移りしにくいことを示す。「4」を合格とした。
(1:かなり移る、2:移る、3:少し移る、4:ほとんど移らない、5:全く移らない)
Figure 2018199636
表1の結果より、本発明の油性化粧料(口紅)はいずれも、耐ずり性を高く、塗布後に色移りしにくいものであった。また、滑らかな感触に優れるものであった。

Claims (7)

  1. 次の成分(A)、(B)、(C)及び(D):
    (A)セルロース誘導体、
    (B)成分(A)のセルロース誘導体を25℃で0.1g/g以上溶解するエステル油、
    (C)揮発性の炭化水素油、
    (D)シリコーン油
    を含有し、
    成分(B)に対する成分(A)の質量割合(A)/(B)が、0.5以上5.0以下である油性化粧料。
  2. 成分(A)に対する成分(D)の質量割合(D)/(A)が、0.15以上1.5以下である、請求項1に記載の油性化粧料。
  3. 成分(A)の含有量が1質量%以上50質量%以下であり、
    成分(B)の含有量が1質量%以上50質量%以下であり、
    成分(C)の含有量が5質量%以上85質量%以下であり、
    成分(D)の含有量が1質量%以上50質量%以下である請求項1又は2に記載の油性化粧料。
  4. 成分(D)が、25℃において、水に対する接触角が90°以下である不揮発性のシリコーン油であって、成分(D)に対する、成分(A)の溶解度が0.05g/g以下である、請求項1〜3のいずれかに記載の油性化粧料。
  5. 成分(A)のセルロース誘導体が、アシル化セルロース誘導体またはエーテル化セルロース誘導体である、請求項1〜4のいずれかに記載の油性化粧料。
  6. 成分(A)のセルロース誘導体が、成分(A)を誘導する前駆体セルロースの全水酸基の45〜95mol%が基−O-M-R(MはCH2又はカルボニル基C=Oを示し、Rは炭素数3〜40の直鎖又は分岐鎖のアルキル基又はアルケニル基を示す)で置換されているセルロース誘導体である請求項1〜5のいずれかに記載の油性化粧料。
  7. 請求項1〜6のいずれかに記載の油性化粧料を塗布して、耐ずり性を高める方法。
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