JP2018198928A - 眼科用顕微鏡及び機能拡張ユニット - Google Patents
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Abstract
Description
また、本発明は、眼科用顕微鏡に着脱可能で、OCTの機能を眼科用顕微鏡に付加することができる、機能拡張ユニットに関する。
このOCT光学系を眼科用顕微鏡に設けることにより、眼の網膜や角膜、虹彩等の断層像を得ることが可能となり、組織の表面だけでなく内部の状態も観察することが可能となった。これにより眼の疾患の診断精度を高め、また、眼科手術の成功率を高めることができる。
例えば、観察者の左眼用観察光学系と右眼用観察光学系とからなる観察光学系を有し、左右の観察光学系の光軸が共通して透過する一つの対物レンズを有するガリレオ式の眼科用顕微鏡において、対物レンズの側方から入射したOCT光源の光を、対物レンズの直上で反射部材により反射させ、対物レンズを透過させて被検眼に入射させる方式がある(特許文献1及び2等)。
さらに、ガリレオ式の眼科用顕微鏡において、OCT光学系の光路を、観察光学系の光路と略同軸に合流させて、対物レンズを透過させて被検眼に入射させる方式がある(特許文献4及び5)。
より詳細に説明すると、図18(特許文献6のFIG.2Aを引用した図面)に示されるように、観察光学系の光軸が透過する対物レンズ102の下部において、対物レンズの側方から入射したOCT光源の光をダイクロイックミラー400で反射させて、被検眼にOCT光学系の光を入射させている。
この方式では、観察光学系の光路とOCT光学系の光路が、対物レンズの直下で同軸に合流するものであった。
しかしながら、グリノー式の眼科用顕微鏡では、左右の観察光学系を互いに傾斜させてステレオ角を持たせるため、複雑な光学設計が必要となるものであった。
また、従来のガリレオ式の眼科用顕微鏡においては、特許文献1〜5等に示されるように、観察光学系の光軸とOCT光学系の光軸とが、共通して一つの対物レンズを透過する方式が数多く開発されているが、観察光学系とOCT光学系とが独立していないため、OCT光学系と観察光学系とが互いに影響を受けて、光学設計の自由度が制限されるものであった。
従来のガリレオ式の眼科用顕微鏡においては、特許文献6に示されるように、OCT光学系の光軸が対物レンズを透過しない方式も開発されているが、対物レンズと被検眼の間にOCT光学系の光学部材を設けるため、眼科用顕微鏡から被検眼までの距離を十分に確保できなくなるなど光学設計の自由度が制限される問題があった。
(1) 第1の発明は、被検眼を照明する照明光学系と、前記照明光学系で照明された前記被検眼を観察するための左眼用観察光学系と右眼用観察光学系を有する観察光学系と、前記観察光学系の前記左眼用観察光学系の光軸と前記右眼用観察光学系の光軸が共通して透過する対物レンズと、光コヒーレンストモグラフィにより前記被検眼を検査するための測定光を走査するOCT光学系とを有する眼科用顕微鏡において、
前記観察光学系の光軸が透過する前記対物レンズを前記OCT光学系の光軸が透過せず、前記観察光学系の光軸と前記OCT光学系の光軸とが非同軸となるように、前記観察光学系と、前記対物レンズと、前記OCT光学系とが配置され、
可視光線、近赤外線又は赤外線である光線を走査して、前記OCT光学系の光軸と略同軸となるように前記被検眼に導光するSLO光学系をさらに有し、前記SLO光学系により前記OCT光学系が走査する前記被検眼の箇所を観察できることを特徴とする、眼科用顕微鏡に関する。
(2) 第1の発明においては、前記OCT光学系が、
OCT光源からの光を第1の光軸方向に導光する第1光学部材と、
前記第1の光軸方向に導光された光を前記第1の光軸方向に略直交する第2の光軸方向に導光する第1反射部材と、
前記第2の光軸方向に導光された光をリレーする第2光学部材と、
前記第2光学部材によりリレーされた光を前記第2の光軸方向に略直交する第3の光軸方向に導光する第2反射部材と、
前記第3の光軸方向上に配置され、前記第3の光軸方向に導光された光を前記被検眼の所定箇所に照射するOCT用対物レンズと
を有していることが好ましい。
(3) 前記いずれかの眼科用顕微鏡においては、前記OCT光学系の測定光と前記SLO光学系の光線を共通して走査する偏向光学素子を有することが好ましい。
(4) 前記いずれかの眼科用顕微鏡においては、前記対物レンズが、円形レンズの部分形状、又は円形レンズに切り欠き若しくは穴を設けた形状を有しており、
前記OCT光学系の光軸が、前記対物レンズの存在しない部分、又は前記対物レンズに設けられた切り欠き若しくは穴を通過することが好ましい。
(5) 前記(4)の場合には、円形レンズ又は円形レンズの部分からなるレンズを2つに分割し、
分割した一のレンズを、前記対物レンズとし、
分割した他の一のレンズを、前記OCT光学系の光軸が透過するOCT用対物レンズとすることができる。
(6) 前記いずれかの眼科用顕微鏡においては、前記OCT用対物レンズの位置を調整する対物レンズ位置制御機構をさらに有することが好ましい。
(7) 前記いずれかの眼科用顕微鏡においては、前記OCT光学系及び前記SLO光学系が着脱可能にユニット化されていることが好ましい。
(8) 前記いずれかの眼科用顕微鏡においては、前記被検眼の網膜を観察するために前記被検眼と前記対物レンズの間の光路上に挿脱可能な前置レンズをさらに有することが好ましい。
(9) 第2の発明は、被検眼を照明する照明光学系と、前記照明光学系で照明された被検眼を観察するための左眼用観察光学系と右眼用観察光学系を有する観察光学系と、前記観察光学系の前記左眼用観察光学系の光軸と前記右眼用観察光学系の光軸が共通して透過する対物レンズとを有する眼科用顕微鏡に使用する機能拡張ユニットにおいて、
前記眼科用顕微鏡に対して着脱可能なジョイント部と、
光コヒーレンストモグラフィにより前記被検眼を検査するための測定光を走査するOCT光学系と、
可視光線、近赤外線又は赤外線である光線を走査して前記被検眼に導光するSLO光学系とを有し、
前記機能拡張ユニットを前記ジョイント部を介して前記眼科用顕微鏡に装着した場合に、前記観察光学系の光軸が透過する前記対物レンズを前記OCT光学系の光軸が透過せず、前記観察光学系の光軸と前記OCT光学系の光軸とが非同軸となり、
前記OCT光学系の光軸と前記SLO光学系の光軸とが略同軸であり、前記SLO光学系により前記OCT光学系が走査する前記被検眼の箇所を観察できることを特徴とする、機能拡張ユニットに関する。
(10) 第2の発明の機能拡張ユニットにおいては、前記OCT光学系が、
OCT光源からの光を第1の光軸方向に導光する第1光学部材と、
前記第1の光軸方向に導光された光を前記第1の光軸方向に略直交する第2の光軸方向に導光する第1反射部材と、
前記第2の光軸方向に導光された光をリレーする第2光学部材と、
前記第2光学部材によりリレーされた光を前記第2の光軸方向に略直交する第3の光軸方向に導光する第2反射部材と、
前記第3の光軸方向上に配置され、前記第3の光軸方向に導光された光を前記被検眼の所定箇所に照射するOCT用対物レンズと
を有していることが好ましい。
(11)前記いずれかの機能拡張ユニットにおいては、前記OCT光学系の測定光と前記SLO光学系の光線を共通して走査する偏向光学素子を有することが好ましい。
(12) 第3の発明は、前記いずれかの機能拡張ユニットと、前記対物レンズを交換するための交換用対物レンズとを含むことを特徴とする、機能拡張セットを提供する。
(13) 第3の発明においては、前記交換用対物レンズが、円形レンズの部分形状、又は円形レンズに切り欠き若しくは穴を設けた形状を有しており、
前記対物レンズを前記交換用対物レンズに交換し、前記機能拡張ユニットを前記ジョイント部を介して前記眼科用顕微鏡に装着した場合に、
前記OCT光学系の光軸が、前記交換用対物レンズの存在しない部分、又は前記交換用対物レンズに設けた切り欠き若しくは穴を通過することが好ましい。
第2の発明の機能拡張ユニット及び第3の発明の機能拡張セットは、眼科用顕微鏡の観察光学系の光軸が透過する対物レンズを、機能拡張ユニットのOCT光学系の光軸が透過せず、眼科用顕微鏡の観察光学系の光軸と機能拡張ユニットのOCT光学系の光軸とが非同軸となっている。このような構成により、機能拡張ユニットのOCT光学系は、眼科用顕微鏡の観察光学系と独立しており、ユニット化が可能になるとともに、光学設計の自由度が高まるという効果を奏する。そして、機能拡張ユニットは、ジョイント部を介して眼科用顕微鏡に着脱可能であるため、本発明の機能拡張ユニット及び機能拡張セットは、簡便にOCTの機能を眼科用顕微鏡に追加することができるという効果を奏する。また、本発明の機能拡張ユニット及び機能拡張セットは、OCT光学系の光軸と略同軸な光線を被検眼に導くSLO光学系を有しており、これにより、OCT光学系により得られる像とズレなく被検眼を観察できるという効果を奏する。
1−1. 本発明の眼科用顕微鏡の概要
本発明の眼科用顕微鏡は、被検眼を照明する照明光学系と、照明光学系で照明された被検眼を観察するための左眼用観察光学系と右眼用観察光学系を有する観察光学系と、観察光学系の左眼用観察光学系の光軸と右眼用観察光学系の光軸が共通して透過する対物レンズと、光コヒーレンストモグラフィにより被検眼を検査するための測定光を走査するOCT光学系とを有する眼科用顕微鏡に関するものである。
このため、本発明の眼科用顕微鏡においては、観察光学系とOCT光学系とが互いに影響を受けることなく光学設計を行うことができるため、本発明の眼科用顕微鏡は、光学設計の自由度が高まるという効果を奏する。
例えば、これらに限定されるわけではないが、観察光学系の対物レンズの他に、OCT光学系にもOCT用対物レンズを設け、それぞれの対物レンズを独立して位置制御することにより、観察光学系の焦点とOCT光学系の焦点を、独立して調整する光学設計が可能となる。また、OCT光学系を観察光学系と分離して、OCT光学系を眼科用顕微鏡に着脱可能なユニットとする光学設計も可能となる。さらに、眼科用顕微鏡に一つだけでなく複数のOCT光学系を付け加えて、より詳細に三次元の断層像を得ることができる光学設計も可能となる。
しかしながら、本発明の眼科用顕微鏡においては、可視光線、近赤外線又は赤外線である光線を走査して、OCT光学系の光軸と略同軸となるように被検眼に導光するSLO光学系をさらに有している。このSLO光学系により、OCT光学系により得られる像とズレることなく、被検眼を観察することができる。例えば、眼底表面の形状をSLO光学系で撮像し、これを表示部(ディスプレイ)の一部に表示させるとともに、その画像と対応させて、OCT光学系により得られた断層像を重畳もしくは表示部の他の部分に表示することにより、断層像が眼底表面のどの箇所に対応するかを観察者が正確に把握することが可能となる。
また、本発明において、「観察光学系」とは、照明光学系によって照明された被検眼から反射・散乱された戻り光により、被検眼を観察することを可能とする光学素子を含んで構成されるものである。本発明において、観察光学系は、左眼用観察光学系と右眼用観察光学系を有しており、左右の観察光学系により得られる像に視差を生じさせた場合には、双眼視により立体的に観察することも可能となる。
また、本発明の「観察光学系」は、接眼レンズ等を通じて観察者が直接被検眼を観察できるものであってもよく、また、撮像素子等により受光して画像化することにより観察できるものであってもよく、あるいは、両方の機能を備えるものであってもよい。
本発明において、「照明光学系」、「観察光学系」、「OCT光学系」に使用される光学素子としては、これらに限定されるわけではないが、例えば、レンズ、プリズム、ミラー、光フィルタ、絞り、回折格子、偏光素子等を用いることができる。
本発明において、観察光学系の光軸とOCT光学系の光軸とが「非同軸となる」とは、眼科用顕微鏡の対物レンズと被検眼の間の領域において観察光学系の光軸とOCT光学系の光軸の方向が同一ではないことをいう。
本発明における「対物レンズ」は、左眼用観察光学系の光軸と右眼用観察光学系の光軸が共通して透過する対物レンズであるが、前記のとおり、OCT光学系の光軸は対物レンズを透過しない。また、照明光学系の光軸は、対物レンズを透過してもよく、また、透過しなくともよい。照明光学系の光軸が対物レンズを透過しない場合には、別途に照明用対物レンズを設けることもできる。
また、SLO光学系が「OCT光学系の光軸と略同軸」となるとは、眼科用顕微鏡の対物レンズと被検眼の間の主要な領域において、それぞれの光軸の方向がほぼ同一であればよく、若干のズレがあってもよい。ここで、OCT光学系の光路とSLO光学系の光路はどちらも走査されているので光の向きが振動するが、その中心となる光学系の光軸がほぼ同軸であればよい。光軸の方向に若干のズレがある場合でも6°未満であればよく、より好ましくは4°未満のズレとするのがよく、さらに好ましくは1°未満のズレとするのがよい。
光学系の一部を共有する場合、被検眼の側でOCT光学系の光軸とSLO光学系の光軸とを略同軸とし、検出系の側でOCT光学系の測定光とSLO光学系の光線とを分離させることが好ましい。この場合、測定光と光線の分離には、例えば、光の波長や偏向等の特性を利用して、ダイクロイックミラーや光学フィルタ等により分離することができる。
OCT光学系の測定光とSLO光学系の光線を合流させた上で、同一の偏向光学素子により両者を走査する場合には、OCT光学系の走査範囲とSLO光学系の走査範囲が同一となるため、両者の画像の位置合わせがさらに容易となる。
OCT光学系とSLO光学系とが共有する偏向光学素子としては、光の方向を変えて光を走査することができる光学素子であればどのようなものであってもよい。例えば、これらに限定されるわけではないが、ガルバノミラー、ポリゴンミラー、回転ミラー、MEMS(Micro Electro Mechanical Systems)ミラー等のように、向きが変化する反射部を有する光学素子や、偏向プリズムスキャナやAO素子等のように、電界や音響光学効果等により光の向きを変えることができる光学素子を用いることができる。
以下、本発明の実施形態の例を、図面を参照しながら詳細に説明する。
図1〜4は、本発明の眼科用顕微鏡の一例である第1の実施形態を模式的に示す図面である。図1は、第1の実施形態の眼科用顕微鏡の光学系の構成を、側面から見たものとして示す模式図であり、図2は、正面から見たものとして示す模式図である。また、図3は、OCTユニットの光学構成を模式的に示す図面であり、図4は、取得されたOCT画像及びSLO画像を表示する表示部を示す模式図であり、図5は、対物レンズの形状を模式的に示す図面である。
対物レンズ2と、照明光学系300と、観察光学系400は、眼科用顕微鏡本体6に収納されている。一方、OCT光学系500とSLO光学系1500は、機能拡張ユニット7に収納されている。図1においては、眼科用顕微鏡本体6と機能拡張ユニット7を、それぞれ一点鎖線により示す。
眼科用顕微鏡本体6と機能拡張ユニット7とは、図示しないジョイント部により、着脱可能に連結されている。
光ファイバ301の出射口(コンデンサレンズ303側のファイバ端)に臨む位置には、出射口絞り302が設けられている。出射口絞り302は、光ファイバ301の出射口の一部領域を遮断するように作用する。出射口絞り302による遮断領域が変更されると、照明光の出射領域が変更される。それにより、照明光による照射角度、つまり被検眼8に対する照明光の入射方向と対物レンズ2の光軸とがなす角度を変更することができる。
被検眼8に照射された照明光(の一部)は、角膜や網膜等の被検眼の組織で反射・散乱される。その反射・散乱した戻り光(「観察光」とも呼ばれる)は、対物レンズ2を透過して、観察光学系400に入射する。
観察光学系400は、照明光学系300により照明されている被検眼8を、対物レンズ2を介して観察するために用いられる。
OCT光学系500の光軸を、図1において点線O−500で示す。
図1に示されるように、第1の実施形態においては、OCT光学系の光軸O−500が対物レンズ2を透過しておらず、観察光学系の光軸O−400とOCT光学系の光軸O−500とが非同軸となっており、これによりOCT光学系と観察光学系とが独立したものとなっている。
また、角膜、虹彩等の前眼部を観察するときには、前置レンズを被検眼の眼前から脱離させ前側焦点位置U0を前眼部に合わせて観察を行う。
照明野絞り509は、対物レンズ2の前側焦点位置U0と共役である。
ダイクロイックミラー1501は、OCT光学系500の測定光を反射させずに透過させる反射部材で構成されている。
さらに、被検眼8に接する側には、OCT用対物レンズ507が設けられている。
OCT用対物レンズは、光軸に沿って移動可能に構成されており、OCT用対物レンズの位置を制御することにより、OCT光学系の焦点を調整することができる。これにより、OCT光学系の焦点を観察光学系の焦点とは異なる位置に調整することが可能となる。
このため、第1の実施形態の眼科用顕微鏡では、観察光学系とOCT光学系を独立して制御することが可能であり、また、OCT光学系を眼科用顕微鏡に対して着脱可能なユニットとすることも可能である。
SLO光源16は、機能拡張ユニット7の外部に設けられているが、光ファイバ1502の一端が接続されており、これにより機能拡張ユニット7と連結している。SLO光源16により生成された光線は、光ファイバ1502の他端から出射する。出射した光線は、コリメートレンズ1503、照明野絞り1504を経由し、ハーフミラー1505で反射され、さらに、ダイクロイックミラー1501で反射されて、OCT光学系500の測定光と同軸に合流する。
本発明の眼科用顕微鏡においては、OCT光学系とSLO光学系のそれぞれに別の光スキャナを設け、OCT光学系とSLO光学系とを独立して走査することも可能である。この場合には被観察面の異なる部位を同時に走査することが可能となる。
光スキャナ503a,503bで走査されたSLO光学系1500の光線は、リレー光学系504、第1レンズ群505、反射ミラー508、第2レンズ群506、OCT用対物レンズ507等を経由して被検眼8に照射される。ここで、被検眼8に導光されるSLO光学系の光軸O−500は、OCT光学系の光軸O−500と同軸となる。そして、被検眼8の組織で反射・散乱した光線の戻り光は、同じ経路を逆向きに進行して、ダイクロイックミラー1501で反射され、ハーフミラー1505を透過し、光学絞り1506、集光レンズ1507を経由して、反射光検出器1508で検出される。検出された信号は、画像作成部1509により画像に変換される。
ハーフミラー1505は、SLO光学系1500の光線の一部を反射し、一部を透過させる。ハーフミラー1505により、SLO光学系1500の光源側と、受光側を分離することができる。
光学絞り1506は、対物レンズ2の前側焦点位置U0と共役であり、集光レンズ1507は、被検眼8で反射・散乱した光線を集光する。
SLOによって得られる信号や画像を基にOCT走査中の被検部位の移動に対してトラッキングを行うことも可能である。被検眼の固視微動や手術操作等により被検眼がOCT走査中に動いてしまうと、OCTにより得られる断層像にズレが生じてしまうが、SLOによって得られる信号や画像を基に眼底の動きを検出して、眼底の動きに合わせてOCT光学系を走査することにより、ズレなくOCTの断層像を得ることが可能となる。
図2は、第1の実施形態の眼科用顕微鏡の光学系の構成を、正面から見たものとして示す模式図である。
図2に示されるように、観察光学系は、観察者の左眼用の観察光学系400Lと右眼用の観察光学系400Rに分かれており、それぞれに観察光路を有している。左右の観察光学系の光軸を、図2においてそれぞれ点線O−400L,O−400Rで示す。
変倍レンズ系401は、複数のズームレンズ401a,401b,401cを含んで構成されている。各ズームレンズ401a,401b,401cは、図示しない変倍機構によって左右の観察光学系の光軸O−400L,O−400Rに沿って移動可能となっている。これにより、被検眼8を観察又は撮影する際の拡大倍率が変更される。
テレビカメラ1103は、撮像素子1103aを備えている。撮像素子1103aは、例えば、CCD(Charge Coupled Devices)イメージセンサや、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)イメージセンサ等によって構成される。撮像素子1103aとしては2次元の受光面を有するもの(エリアセンサ)が用いられる。
撮像素子1103aの受光面は、対物レンズ2の前側焦点位置U0と光学的に共役な位置に配置される。
ビームスプリッタ及び撮影光学系は左右双方の観察光学系にあっても良い。左右各々の撮像素子で視差のある画像を取得することで、立体的な画像を得ることができる。
カメラの画像は観察部位の画像を取得すると共に、取得した信号や画像を元にOCT観察部位のトラッキングにも使用できる。OCTによる走査中の被検部位の固視微動や手術操作による観察部位のズレを補正することができる。
観察光学系400L,400Rは、観察光学系の光路から挿脱可能に構成されたステレオバリエータを含んで構成されてもよい。ステレオバリエータは、左右の変倍レンズ系401によってそれぞれ案内される左右の観察光学系の光軸O−400L,O−400Rの相対的位置を変更するための光軸位置変更素子である。ステレオバリエータは、例えば、観察光路に対して観察者側に設けられた退避位置に退避される。
図2に示されるように、副観察光学系400Sは、照明光学系により照明されている被検眼8で反射・散乱した戻り光(観察光)を、対物レンズ2を経由して助手用接眼レンズ411に導く。副観察光学系の光軸を、図2において点線O−400Sで示す。
副観察光学系400Sにも左右一対の光学系が設けられており、双眼による立体観察が可能である。
観察光学系400L,400Rと副観察光学系400Sは、眼科用顕微鏡本体6に収納されている。
また、角膜、虹彩等の前眼部を観察するときには、前置レンズを被検眼の眼前から脱離させ、前側焦点位置U0を前眼部に合わせて観察を行う。
OCTは以下に例示するフーリエドメインタイプのOCTの他、スペクトラルドメインタイプのOCT等、他の方式のOCTであっても良い。
図3に示されるように、OCTユニット10は、OCT光源ユニット1001から出射された光を測定光LSと参照光LRに分割し、別の光路を経た測定光LSと参照光LRの干渉を検出する干渉計を構成している。
OCT光源ユニット1001は、一般的なスウェプトソースタイプのOCT装置と同様に、出射光の波長を走査(掃引)可能な波長走査型(波長掃引型)光源を含んで構成される。OCT光源ユニット1001は、人の眼では視認できない近赤外の波長において、出力波長を時間的に変化させる。OCT光源ユニット1001から出力された光を符号L0で示す。
偏波コントローラ1003により偏光状態が調整された光L0は、光ファイバ1004によりファイバカプラ1005に導かれて測定光LSと参照光LRとに分割される。
コーナーキューブ1010は、コリメータ1007により平行光束となった参照光LRの進行方向を逆方向に折り返す。コーナーキューブ1010に入射する参照光LRの光路と、コーナーキューブ1010から出射する参照光LRの光路とは平行である。また、コーナーキューブ1010は、参照光LRの入射光路及び出射光路に沿う方向に移動可能とされている。この移動により参照光LRの光路(参照光路)の長さが変更される。
偏波コントローラ1013は、例えば、偏波コントローラ1003と同様の構成を有する。偏波コントローラ1013により偏光状態が調整された参照光LRは、光ファイバ1014によりアッテネータ1015に導かれて、演算制御ユニット12の制御の下で光量が調整される。アッテネータ1015により光量が調整された参照光LRは、光ファイバ1016によりファイバカプラ1017に導かれる。
図4に示されるように、表示部13は、表示画面1301を有している。表示画面1301には、6つの画像表示部1302〜1307が設けられている。これらの画像表示部は、それぞれ、第1の縦断面画像表示部1302、横断面画像表示部1303、加工画像表示部1304、正面画像表示部1305、第2の縦断面画像表示部1306、及び手術ガイド画像表示部1307である。
正面画像表示部1305には、SLO光学系により取得された眼底表面の画像が表示され、第1の縦断面画像表示部1302、横断面画像表示部1303、及び第2の縦断面画像表示部1306には、OCT光学系により取得された眼底の断層像が表示される。加工画像表示部1304には、他の画像表示部に表示された画像に対して所定の加工処理を施すことにより得られる画像(加工画像)、例えば血管造影(Angiography、アンジオグラフィー)、プロジェクション(Projection、眼底断層画像)、糖尿病網膜症等の病変部検出などのための画像が表示される。図4においては、加工画像表示部1304に、SLO光学系により得られた眼底表面の画像に、病変部の箇所を着色して表示している。ここで、病変部の箇所は、OCTにより得られる断層像を画像解析することにより特定している。
そして、第1の縦断面画像表示部1302及び第2の縦断面画像表示部1306には、正面画像表示部1305において点線で示されるz方向の2つの断面に沿った眼底の断層像が表示される。第1の縦断面画像表示部1302には、yz断面の断層像が表示され、第2の縦断面画像表示部1306には、xz断面の断層像が表示される。
手術ガイド画像表示部1307には、例えば、手術前に得られた画像に手術しなければならない部位を重畳して合成した画像を表示することができる。
図5(A)に示されるように、第1の実施形態で使用する対物レンズ2は、円形レンズの中央に穴201を設けた形状をしている。そして、その穴を、OCT光学系の光路P−500が通過している。そして、第1の実施形態の眼科用顕微鏡においては、左眼用観察光学系の光路P−400L、右眼用観察光学系の光路P−400R、及び照明光学系の光路P−300が、それぞれ対物レンズ2の異なる箇所を透過している。また、図示しないが、副観察光学系の光路が、左眼用観察光学系の光路P−400Lの近傍を透過している。
次に、図5(B)に示されるように、対物レンズ2の断面形状は凸レンズの中央に穴を空けた形状となっている。
本発明の眼科用顕微鏡に使用する対物レンズとしては、円形レンズを使用することができるが、OCT光学系の光軸と観察光学系の光軸との成す角度を小さくすることが好ましく、そのためには、円形レンズの部分形状を有する対物レンズ、又は円形レンズに切り欠き若しくは穴を設けた形状を有する対物レンズを用いることが好ましい。
また、本発明において、「円形レンズに切り欠き若しくは穴を設けた形状」とは、レンズの光軸方向から平面視した場合に、切り欠きや穴が設けられている形状をいい、これらに限定されるわけではないが、例えば、OCT光学系の光路が透過する部分に切り欠きや穴を設けた形状のレンズを使用することができる。
OCT光学系の光学素子等を配置する十分なスペースを確保するためには、円形レンズに切り欠き又は穴を設けるよりも、円形レンズの部分形状を有する対物レンズを使用する方が好ましい。
本発明においては、OCT光学系の光軸と、観察光学系の光軸(左右の観察光路の光軸のいずれか)とのなす角度を1〜15°とすることが好ましく、より好ましくは、4〜10°とするのがよく、さらに好ましくは6〜8°とするのがよい。
ここで、「円形レンズの部分からなるレンズ」とは、前記した「円形レンズの部分形状」を有するレンズを用いることができる。
このような分割したレンズを用い、それぞれを独立して位置制御可能とすれば、観察光学系とOCT光学系を独立して制御することが可能となる。
OCT光学系は、観察光学系と照明光学系とを有する眼科用顕微鏡に、拡張機能として付加的に組み込むことができると好ましい。このように付加的に組み込むためには、OCT光学系の光路を2回折り曲げることで、顕微鏡が持つ本来の機能に適合させてコンパクトに組み込むことができることを本発明者らは見出した。
OCT光源からの光を第1の光軸の方向に導光する第1の光学部材と、
第1の光軸方向に導光された光を第1の光軸方向に略直交する第2の光軸方向に導光する第1反射部材と、
第2の光軸方向に導光された光をリレーする第2光学部材と、
第2の光学部材によりリレーされた光を第2の光軸方向に略直交する第3の光軸方向に導光する第2の反射部材と、
前記第3の光軸方向上に配置され、前記第3の光軸方向に導光された光を前記被検眼の所定箇所に照射するOCT用対物レンズと
を有することが好ましい。
このような光学構成とすることにより、眼科用顕微鏡が持つ本来の機能に適合させてコンパクトにOCT光学系を組み込むことができる。
図6及び7は、本発明の眼科用顕微鏡の他の一例である第2の実施形態を模式的に示す図面である。
図6及び図7に示すように、眼科用顕微鏡1にはOCT装置5が併設されている。
眼科用顕微鏡1は、照明光学系300(図7には示していない)と観察光学系400とOCT光学系500とを備えている。
観察光学系400は、被検眼8の所定箇所を観察することができる。図6に参照されるように、照明光学系300は、被検眼8の観察すべき部分を照明することができる。
図7に明示されるように、観察光学系400は、右眼用観察光学系400Rと左眼用観察光学系400Lを有している。なお、図6では、右眼用観察光学系400Rについては全構成が示され、左眼用観察光学系400Lについては右眼用観察光学系400Rと共用される対物レンズ2のみが示されている。
また、図7に明示されるように、右眼用観察光学系400Rの光軸O−400Rと左眼用観察光学系400Lの光軸O−400Lは、それぞれ対物レンズ2を通過している。
本実施形態では、図6に示されるように、照明光学系300と、観察光学系400は、眼科用顕微鏡本体6に収納されている。また、OCT光学系500とSLO光学系1500は、機能拡張ユニット7に収納されている。図6及び7おいては、眼科用顕微鏡本体6を一点鎖線で示し、機能拡張ユニット7を破線で示す。
機能拡張ユニット7は、眼科用顕微鏡本体6に対し、図示しないジョイント部により、取り外し/取り付けが可能に連結されている。
機能拡張ユニット7には、OCT光学系500及びSLO光学系1500(図7には示していない)が収容されている。
図8はOCT光学系500の斜視図、図9は同じく平面図、図10は同じく側面図、図11は同じく正面図である。なお、図9及び図11では、コリメートレンズ502、走査機能部503及び第1光学部材510(後述する)は図示していない。
図8及び図10において、OCT光学系500は、コリメートレンズ502、走査機能部503、第1光学部材510、第1反射部材511、第2光学部材512、第2反射部材513、及びOCT用対物レンズ507を含んで構成されている。
第1光学部材510は、OCT結像レンズであり、走査機能部503により走査された光を第1の光軸O−501の方向に導光させる。第1の光軸O−501は、眼科用顕微鏡本体6を正面から見たときに、眼科用顕微鏡本体6の右の外寄りの位置において奥から手前に形成されており、走査機能部503により走査された光は、第1の光軸O−501を奥から手前側に向けて導光する。
本実施形態では、図7に参照されるように、第2の光軸O−502は、眼科用顕微鏡本体6の右の外側から内側に向くように形成されている。
第2の光軸O−502には第2光学部材512が配置されており、第2光学部材512を通過した光は第2反射部材513により下向きに(第2の光軸O−502に略直交する方向に)反射される。この反射光路は、第3の光軸方向O−503で示されている。
本実施形態では、この円形レンズのレンズが切り取られた部分に、OCT用対物レンズ507が収容されている。
第3の光軸方向O−503に導光された光は、OCT用対物レンズ507により、被検眼8側の所定位置にて合焦される。
なお、図6及び図7では、対物レンズ2の前側焦点位置U0は、被検眼8の手前にあり、被検眼8と前側焦点位置U0との間に前置レンズ14が配置されている。
したがって、OCT光学系500と観察光学系400とは相互に独立している。
SLO光源16は、機能拡張ユニット7の外部に設けられているが、光ファイバ1502の一端が接続されており、これにより機能拡張ユニット7と連結している。SLO光源16により生成された光線は、光ファイバ1502の他端から出射する。出射した光線は、コリメートレンズ1503、照明野絞り1504を経由し、ハーフミラー1505で反射され、さらに、ダイクロイックミラー1501で反射されて、OCT光学系500の測定光と同軸に合流する。
本発明の眼科用顕微鏡の他の一例である第3の実施形態において使用される対物レンズの形状を、図12に示す。図12(A)は、対物レンズの光軸の方向から見た図であり、図12(B)は、図12(A)の線分AA´を含む面での断面図である。
図12(A)に示されるように、第3の実施形態で使用する対物レンズ2は、円形レンズの一部に切り欠きを設けた形状をしている。そして、その切り欠き部分を、OCT光学系の光路P−500が通過している。
また、図12(B)に示されるように、対物レンズ2の断面形状は、凸レンズの一部を切り取った部分形状となっている。
本発明の眼科用顕微鏡の他の一例である第4の実施形態において使用される対物レンズの形状を、図13に示す。図13(A)は、対物レンズの光軸の方向から見た図であり、図13(B)は、図13(A)の線分AA´を含む面での断面図である。
図13(A)に示されるように、第4の実施形態で使用する対物レンズ2は、円形レンズの一部を矩形状に切り取った形をしており、左眼用観察光学系の光路P−400Lと右眼用観察光学系の光路P−400Rが、それぞれ対物レンズ2の異なる箇所を透過している。そして、対物レンズ2の近傍を、OCT光学系の光路P−500と照明光学系の光路P−300が通過している。
また、図13(B)に示されるように、対物レンズ2の断面形状は、凸レンズの一部を切り取った部分形状となっている。
本発明の眼科用顕微鏡の他の一例である第5の実施形態において使用される対物レンズの形状を、図14に示す。図14(A)は、対物レンズの光軸の方向から見た図であり、図14(B)は、図14(A)の線分AA´を含む面での断面図である。
図14(A)に示されるように、第5の実施形態で使用する対物レンズ2は、円形レンズの一部を半円状に切り取った形をしており、左眼用観察光学系の光路P−400L、右眼用観察光学系の光路P−400R、及び照明光学系の光路P−300が、それぞれ対物レンズ2の異なる箇所を透過している。そして、対物レンズ2の近傍を、OCT光学系の光路P−500が通過している。
また、図14(B)に示されるように、対物レンズ2の断面形状は、凸レンズの一部を切り取った部分形状となっている。
本発明の眼科用顕微鏡の他の一例である第6の実施形態において使用される対物レンズの形状を、図15に示す。図15(A)は、対物レンズの光軸の方向から見た図であり、図15(B)は、図15(A)の線分AA´を含む面での断面図である。
図15(A)に示されるように、第6の実施形態で使用する対物レンズ2は、円形レンズの一部を三日月状に切り取った形をしており、左眼用観察光学系の光路P−400L、右眼用観察光学系の光路P−400R、及び照明光学系の光路P−300が、それぞれ対物レンズ2の異なる箇所を透過している。そして、対物レンズ2の近傍を、OCT光学系の光路P−500が通過している。
また、図15(B)に示されるように、対物レンズ2の断面形状は、凸レンズの一部を切り取った部分形状となっている。
本発明の眼科用顕微鏡の他の一例である第7の実施形態において使用される対物レンズ及びOCT用対物レンズの形状を、図16に示す。図16(A)は、対物レンズの光軸の方向から見た図であり、図16(B)は、図16(A)の線分AA´を含む面での断面図である。
図16(A)に示されるように、第7の実施形態で使用する対物レンズとOCT用対物レンズは、円形レンズを2つに分割したものである。そして、分割した一のレンズ2は、対物レンズとして使用され、左眼用観察光学系の光路P−400L、右眼用観察光学系の光路P−400R、及び照明光学系の光路P−300が透過している。そして、分割した他の一のレンズ507は、OCT用対物レンズとして使用され、OCT光学系の光路P−500が通過している。
また、図16(B)に示されるように、対物レンズ2とOCT用対物レンズ507の断面形状は、凸レンズを2つに分割した形状となっている。
本発明の機能拡張ユニットは、眼科用顕微鏡に着脱可能で、OCTの機能を眼科用顕微鏡に付加することができるものである。
本発明の機能拡張ユニットは、被検眼を照明する照明光学系と、前記照明光学系で照明された被検眼を観察するための左眼用観察光学系の光路と右眼用観察光学系の光路を有する観察光学系と、前記観察光学系の前記左眼用観察光学系の光軸と前記右眼用観察光学系の光軸が共通して透過する対物レンズとを有する眼科用顕微鏡に使用するものである。
そして、本発明の機能拡張ユニットは、前記眼科用顕微鏡に対して着脱可能なジョイント部と、
光コヒーレンストモグラフィにより前記被検眼を検査するための測定光を走査するOCT光学系と、
可視光線、近赤外線又は赤外線である光線を走査して前記被検眼に導光するSLO光学系とを有し、
前記機能拡張ユニットを前記ジョイント部を介して前記眼科用顕微鏡に装着した場合に、前記観察光学系の光軸が透過する前記対物レンズを前記OCT光学系の光軸が透過せず、前記観察光学系の光軸と前記OCT光学系の光軸とが非同軸となり、
前記OCT光学系の光軸と前記SLO光学系の光軸とが略同軸であり、前記SLO光学系により前記OCT光学系が走査する前記被検眼の箇所を観察できることを特徴としている。
本発明の機能拡張セットは、前記2.に記載した機能拡張ユニットと、眼科用顕微鏡の対物レンズを交換するための交換用対物レンズとを含み、これらがセットとなったものである。
ここで、交換用対物レンズとしては、前記1−3.に記載した形状の対物レンズを用いることができる。
交換用対物レンズの具体的な例としては、前記第1の実施形態、及び第3ないし第7の実施形態で使用される対物レンズ(図5及び12〜16)を用いることができる。
1 眼科用顕微鏡
2 対物レンズ
300 照明光学系
301 光ファイバ
302 出射光絞り
303 コンデンサレンズ
304 照明野絞り
305 コリメートレンズ
306 反射ミラー
400 観察光学系
400L 左眼用の観察光学系
400R 右眼用の観察光学系
400S 副観察光学系
401 変倍レンズ系
401a,401b,401c ズームレンズ
402 ビームスプリッタ
403 結像レンズ
404 像正立プリズム
405 眼幅調整プリズム
406 視野絞り
407 接眼レンズ
408 プリズム
408a プリズムの反射面
409 結像レンズ
410 反射ミラー
411 助手用接眼レンズ
5 OCT装置
500 OCT光学系
501 光ファイバ
502 コリメートレンズ
503 走査機能部
503a,503b 光スキャナ
504 リレー光学系
505 第1レンズ群
506 第2レンズ群
507 OCT用対物レンズ
508 反射ミラー
509 照明野絞り
510 第1光学部材
511 第1反射部材
512 第2光学部材
513 第2反射部材
6 眼科用顕微鏡本体
7 機能拡張ユニット
8 被検眼
8a 網膜
9 照明光源
10 OCTユニット
1001 OCT光源ユニット
1002 光ファイバ
1003 偏波コントローラ
1004 光ファイバ
1005 ファイバカプラ
1006 光ファイバ
1007 コリメータ
1008 光路長補正部材
1009 分散補償部材
1010 コーナーキューブ
1011 コリメータ
1012 光ファイバ
1013 偏波コントローラ
1014 光ファイバ
1015 アッテネータ
1016 光ファイバ
1017 ファイバカプラ
1018 光ファイバ
1019 光ファイバ
1020 光ファイバ
1021 検出器
1101 結像レンズ
1102 反射ミラー
1103 テレビカメラ
1103a 撮像素子
12 演算制御ユニット
13 表示部
1301 表示画面
1302 第1の縦断面画像表示部
1303 横断面画像表示部
1304 加工画像表示部
1305 正面画像表示部
1306 第2の縦断面画像表示部
1307 手術ガイド画像表示部
14 前置レンズ
1500 SLO光学系
1501 ダイクロイックミラー
1502 光ファイバ
1503 コリメートレンズ
1504 照明野絞り
1505 ハーフミラー
1506 光学絞り
1507 集光レンズ
1508 反射光検出器
1509 画像作成部
16 SLO光源
O−300 照明光学系の光軸
O−400 観察光学系の光軸
O−400L 左眼用観察光学系の光軸
O−400R 右眼用観察光学系の光軸
O−400S 副観察光学系の光軸
O−500 OCT光学系の光軸、SLO光学系の光軸
O−501 第1の光軸
O−502 第2の光軸
O−503 第3の光軸
P−300 照明光学系の光路
P−400L 左眼用観察光学系の光路
P−400R 右眼用観察光学系の光路
P−500 OCT光学系の光路、SLO光学系の光路
L0 OCT光源ユニットから出力された光
LC 干渉光
LS 測定光
LR 参照光
U0 前側焦点位置
Claims (13)
- 被検眼を照明する照明光学系と、前記照明光学系で照明された前記被検眼を観察するための左眼用観察光学系と右眼用観察光学系を有する観察光学系と、前記観察光学系の前記左眼用観察光学系の光軸と前記右眼用観察光学系の光軸が共通して透過する対物レンズと、光コヒーレンストモグラフィにより前記被検眼を検査するための測定光を走査するOCT光学系とを有する眼科用顕微鏡において、
前記観察光学系の光軸が透過する前記対物レンズを前記OCT光学系の光軸が透過せず、前記観察光学系の光軸と前記OCT光学系の光軸とが非同軸となるように、前記観察光学系と、前記対物レンズと、前記OCT光学系とが配置され、
可視光線、近赤外線又は赤外線である光線を走査して、前記OCT光学系の光軸と略同軸となるように前記被検眼に導光するSLO光学系をさらに有し、前記SLO光学系により前記OCT光学系が走査する前記被検眼の箇所を含む領域を観察できることを特徴とする、眼科用顕微鏡。 - 前記OCT光学系は、
OCT光源からの光を第1の光軸方向に導光する第1光学部材と、
前記第1の光軸方向に導光された光を前記第1の光軸方向に略直交する第2の光軸方向に導光する第1反射部材と、
前記第2の光軸方向に導光された光をリレーする第2光学部材と、
前記第2光学部材によりリレーされた光を前記第2の光軸方向に略直交する第3の光軸方向に導光する第2反射部材と、
前記第3の光軸方向上に配置され、前記第3の光軸方向に導光された光を前記被検眼の所定箇所に照射するOCT用対物レンズと
を有することを特徴とする、請求項1に記載の眼科用顕微鏡。 - 前記OCT光学系の測定光と前記SLO光学系の光線を共通して走査する偏向光学素子を有することを特徴とする、請求項1又は2に記載の眼科用顕微鏡。
- 前記対物レンズが、円形レンズの部分形状、又は円形レンズに切り欠き若しくは穴を設けた形状を有しており、
前記OCT光学系の光軸が、前記対物レンズの存在しない部分、又は前記対物レンズに設けられた切り欠き若しくは穴を通過することを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載の眼科用顕微鏡。 - 円形レンズ又は円形レンズの部分からなるレンズを2つに分割し、
分割した一のレンズを、前記対物レンズとし、
分割した他の一のレンズを、前記OCT光学系の光軸が透過するOCT用対物レンズとしたことを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1項に記載の眼科用顕微鏡。 - 前記対物レンズ又は前記OCT用対物レンズの位置を調整する対物レンズ位置制御機構をさらに有することを特徴とする、請求項1〜5のいずれか1項に記載の眼科用顕微鏡。
- 前記OCT光学系及び前記SLO光学系が着脱可能にユニット化されていることを特徴とする、請求項1〜6のいずれか1項に記載の眼科用顕微鏡。
- 前記被検眼の網膜を観察するために前記被検眼と前記対物レンズの間の光路上に挿脱可能な前置レンズをさらに有することを特徴とする、請求項1〜7のいずれか1項に記載の眼科用顕微鏡。
- 被検眼を照明する照明光学系と、前記照明光学系で照明された被検眼を観察するための左眼用観察光学系と右眼用観察光学系を有する観察光学系と、前記観察光学系の前記左眼用観察光学系の光軸と前記右眼用観察光学系の光軸が共通して透過する対物レンズとを有する眼科用顕微鏡に使用する機能拡張ユニットにおいて、
前記眼科用顕微鏡に対して着脱可能なジョイント部と、
光コヒーレンストモグラフィにより前記被検眼を検査するための測定光を走査するOCT光学系と、
可視光線、近赤外線又は赤外線である光線を走査して前記被検眼に導光するSLO光学系とを有し、
前記機能拡張ユニットを前記ジョイント部を介して前記眼科用顕微鏡に装着した場合に、前記観察光学系の光軸が透過する前記対物レンズを前記OCT光学系の光軸が透過せず、前記観察光学系の光軸と前記OCT光学系の光軸とが非同軸となり、
前記OCT光学系の光軸と前記SLO光学系の光軸とが略同軸であり、前記SLO光学系により前記OCT光学系が走査する前記被検眼の箇所を観察できることを特徴とする、機能拡張ユニット。 - 前記OCT光学系は、
OCT光源からの光を第1の光軸方向に導光する第1光学部材と、
前記第1の光軸方向に導光された光を前記第1の光軸方向に略直交する第2の光軸方向に導光する第1反射部材と、
前記第2の光軸方向に導光された光をリレーする第2光学部材と、
前記第2光学部材によりリレーされた光を前記第2の光軸方向に略直交する第3の光軸方向に導光する第2反射部材と、
前記第3の光軸方向上に配置され、前記第3の光軸方向に導光された光を前記被検眼の所定箇所に照射するOCT用対物レンズと
を有することを特徴とする、請求項9に記載の機能拡張ユニット。 - 前記OCT光学系の測定光と前記SLO光学系の光線を共通して走査する偏向光学素子を有することを特徴とする、請求項9又は10に記載の機能拡張ユニット。
- 請求項9〜11のいずれか1項に記載の機能拡張ユニットと、前記対物レンズを交換するための交換用対物レンズとを含むことを特徴とする、機能拡張セット。
- 前記交換用対物レンズが、円形レンズの部分形状、又は円形レンズに切り欠き若しくは穴を設けた形状を有しており、
前記対物レンズを前記交換用対物レンズに交換し、前記機能拡張ユニットを前記ジョイント部を介して前記眼科用顕微鏡に装着した場合に、
前記OCT光学系の光軸が、前記交換用対物レンズの存在しない部分、又は前記交換用対物レンズに設けた切り欠き若しくは穴を通過することを特徴とする、請求項12に記載の機能拡張セット。
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