本願発明は、文机として使用可能な棚を有する組み合わせ式棚装置(組み合わせ家具)に関するもので、特に、児童・生徒が学習用に使用できる家具を好適な対象にしている。
児童・生徒のような子供が自宅で勉強するための机として学習机が広く使用されている。また、教科書などを収納するための収納棚も各種のものが提案されており、学習机とセットで又は独立して使用されている。子供が自室を持っている場合、学習机を自室において勉強するスタイルが多かったが、近年、リビングのように親がいる場所で勉強するスタイルが増えており、これに伴って、場所をとらない机やコンパクトな収納棚が求められている。
このような要請に応える家具として、例えば特許文献1に記載されている上棚付き机がある。この上棚付き机は、いわば、学習机の変形版であり、机上の空間を収納空間として有効利用しようとするものである。他方、特に児童用の収納棚も様々なものが提案されている。例えば特許文献2には、ランドセルや教科書などの学用品を整理して収納できる収納棚が開示されている。
特開2010−22621号公報
特開2014−12085号公報
さて、子供は徐々に成長するものであり、学習用家具は、小学・中学・高校のいずれにおいても適切に使用できるのが好ましい。しかし、特許文献1の構成では、机天板の高さが一定であるため、高さ調節可能な椅子をセットにして使用せねばならないという問題がある。また、中学生や高校生になるとシンプルな机を好む傾向があるが、特許文献1の机は棚装置が一体化しているため、このような好みに対応できないという問題もある。
他方、特許文献2の場合、収納棚とは別に机を用意する必要があるが、この場合、椅子とセットで使用する机を購入する場合は、机天板の高さは一定であるのが普通であるため、座の高さを変更できる椅子を購入せねばならず、トータルコストが嵩むことになる。また、例えば小学校の低学年の間は文机を使用して、高学年になったら椅子とセットで使用する通常の高さの机を購入するという方法も選択できるが、この場合は、椅子とセットで使用する机を購入すると、文机の処理に困るという問題がある(すなわち、使用し続けると置き場に困り、廃棄すると勿体ない。)。
また、特許文献2では、ランドセルはフックに掛けているが、一々フックに掛けるのは面倒である。特に、低学年の場合は、ランドセルを持ち上げてフックに掛けねばならないが、フックはランドセルの影になって見えにくいため、引っ掛けの面倒さが倍加することになる。
この点については、ランドセルを収納棚の棚板に載せたらよいといえるが、最上段の棚板にランドセルを載せる場合は、収納棚はある程度の高さがあるのが好ましいことから、低学年の子供の場合は、ランドセルを持ち上げるようにして載せ降ろしせねばならないため、子供にとって負担になる。さりとて、収納棚のうち中途高さの棚板に載置すると、収納空間を確認しながらランドセルを差し込まねばならないため、これも子供にとって負担であり、出し入れに手間がかかると、収納棚に収納せずに床に置いたままにしたり机上に置いたままにしたりといったことにもなりかねず、片づける習慣をつけさせにくくなるおそれもある。
本願発明はこのような現状を契機として成されたものであり、子供の成長などに応じて使用態様を変更できて使い勝手もよい組み合わせ式棚装置を提供せんとするものである。
本願発明の組み合わせ式棚装置は、請求項1のとおり、積み重ねて一体化した態様と分離して別々に床に載置する態様とを選択できる第1及び第2の収納棚を備えており、前記両収納棚は、左右の側板とその間に配置した棚板とを有している構成であって、前記第1の収納棚は、文机として使用可能な高さで且つ机天板として使用可能な棚板を備えていて、前記第2の収納棚から分離した状態において前記棚板を上端部に設けることによって文机として使用可能になっている。
本願発明は様々な構成を含んでいる。その例として請求項2では、前記第2の収納棚は第1の収納棚よりも高い高さであり、両収納棚は、第1の収納棚を上にして第2の収納棚を下にした状態で一体に連結可能になっている。
また、請求項3では、請求項1又は2において、前記第1の収納棚の棚板は、上端部に位置して机天板として使用できる高さ位置と、それより下方の高さ位置との複数の高さに変更可能である。
更に請求項4では、請求項1〜3のうちのいずれかにおいて、前記第1の収納棚における棚板の下面に引出しを設けており、前記第1の収納棚の棚板は上端部に配置すると、前記引出しを設けたままで文机として使用可能になっている。
なお、本願発明では、第1の収納棚及び第2の収納棚の他に別の収納棚を設けることも可能である。すなわち、上下に連結可能な3つ以上の収納棚の組み合わせも採用可能である。更に、第2の収納棚についても、文机として使用できるようにすることは可能である。
本願発明では、例えば子供用として設計した場合は、小学校の低学年の間は第1の収納棚を第2の収納棚から分離して床において文机として使用し、高学年になったら第1の収納棚を第2の収納棚に連結して、椅子に腰掛けて使用する机とセットで使用するといった使い方をできる。このため、子供の成長に合わせて全体を有効利用できると共に、第1の収納棚を文机として使用しなくなっても、処理に困ることは全く無くて、学用品等の収納量を増大させることができる。
また、第1の収納棚を第2の収納棚から分離すると、第2の収納棚の上方はオープンになるため、第2の収納棚の高さを、低学年の子供でも物品を簡単に載せ降ろしできる高さに設定しておくことにより、ランドセルのような大型の物品であっても第2の収納棚の上面に容易に載せ降ろしできる。このため、子供の負担を軽減しつつ物品を整理して収納することができ、片づける習慣をつけさせる上でも好適である。
本願発明の組み合わせ式棚装置は成人用としても使用できるものであり、第1の収納棚と第2の収納棚とを合体させたり分離したりすることにより、収納棚付き文机として使用したり、全体を収納棚として使用したりすることができる。従って、必要に応じて使用態様を選択できて重宝である。
第1の収納棚と第2の収納棚との高さ関係は任意に設定できるが、一般に文机の高さは数十センチであってさほど高くないため、請求項2のように、第2の収納棚の高さを第1の収納棚よりも高くしておくと、分離した状態でも必要な収納量を確保できる。また、合体させた状態では高さの低い第1の収納棚が上になるため、安定性にも優れている。
文机として使用できる第1の収納棚については、棚板を上端部の高さに固定的に配置することも可能であるが、この場合は、第1の収納棚1の形態が1つに限定されるため、第1の収納棚と第2の収納棚とを合体させた場合に、収容空間の配置などで融通性が悪くなるおそれがある。例えば、第1の収納棚の棚板の下方の空間の高さが高くなり過ぎたり、第1の収納棚を第2の収納棚の上に配置した場合に、側板が棚板の上にはみ出していないため、教科書などを側板に立て掛けることができずに不便である等の問題が出るおそれがある。
この点、請求項3のように、第1の収納棚において棚板を高さ調節可能に構成すると、第2の収納棚に連結して使用するにおいて、上下に仕切られた収納空間の配置を適切化することができる。すなわち、文机としての使用を許容しつつ、合体時の使用態様を豊富にして使い勝手を高めることができる。第2の収納棚において、棚板を可動式にしたり、空間を固定仕切り板で左右に仕切って左右の空間に可動式の棚板を配置したりすると、第1の収納棚の棚板を高さ変更できることと相まって、収納空間の使用バリエーションを著しく拡大できるため、ユーザーの要望にきめ細かく対応することができる。
第1の収納棚においては、机天板として使用できる棚板を単に左右側板の間に配置した構造でもよいが、請求項4のように棚板の下面に引出しを設けると、小物を整理して収納できるため何かと重宝である。
実施形態において、2つの収納棚を合体させた状態での斜視図である。
実施形態において、2つの収納棚を分離して使用する状態の斜視図である。
2つの収納棚を分離して配置した状態の正面図である。
2つの収納棚を連結して机とセットで使用する状態の正面図である。
(A)は図4の V-V視断面図、(B)は1枚の棚板を傾斜させた状態の側断面図である。
使用例の正面図である。
(1).概略・第1の収納棚の構造
次に、本願発明の実施形態を図面に基づいて説明する。図1〜図2に示すように、組み合わせ式棚装置は、文机として使用できる第1の収納棚1と、専ら物品の収納機能を有する第2の収納棚2とで構成されている。両収納棚1,2は、図1、図4のように第1の収納棚1を上にした状態で連結する(合体させる)ことにより、1つの収納棚として使用することができる。
両収納棚1,2は、左右の側板3,4と背板5,6とを備えており、第1の収納棚1は、机天板として機能する1枚の棚板7を備えており、棚板7の下面には1つの引出し8を設けている。引出し8は、棚板7の左右端に下向き突設したサイドプレート9(図1や図3参照)に前後動自在に支持されている。従って、棚板7と引出し8とは1つのユニットになっている。棚板7の下面のうち例えば左右中間部に下向きの仕切り板を設けて、仕切り板とサイドプレート9との間にそれぞれ引出しを設けることも可能である。
第1の収納棚1において、棚板7とサイドプレート9とはダボ等によって強固に固定されており、サイドプレート9が側板3にビス10で固定されている。そして、サイドプレート9の取付け高さ位置を変えることにより、棚板7は、上端部の高さと下寄り部位の高さとの上下2か所の高さに選択的に固定できるようになっている。このため、側板3の上下2か所の部位に、前後一対ずつのビス挿通穴11が空いている。本実施形態では、サイドプレート9が棚板7に対する補強部材の役割を果たしているため、棚板7が1枚しかなくても、第1の収納棚1は全体として堅牢な構造になっている。
第1の収納棚1における一方の側板3には、フック12を吊り懸けできる前後長手のハンギングバー13を固定している。従って、フック12を介して袋物や衣類用ハンガーなどを吊支できる。ハンギングバー13は、左右の側板3のいずれにも取り付けることができる。
なお、第1の収納棚1と第2の収納棚2とを連結した状態で、第1の収納棚1の棚板7は下部に配置しているが、図6(C)のように上端部に配置してもよいのであり、使用態様はユーザーが選択できる。第1の収納棚1において、棚板7を状態部に配置した状態で、棚板7の上面は側板3の上端面よりもごく僅かに低くなっているが、両者を同一面に揃えることも可能である。
(2).第2の収納棚の構造
第2の収納棚2は左右の側板4間に固定された底板14を備えており、底板14の四隅部にキャスタ15を設けている。従って、子供であっても簡単に移動できる。図示は省略しているが、4つのキャスタのうち手前側の2つのキャスタ15には、レバー操作で切り換えできるロック機構が付いている。
第2の収納棚2は、底板14との間にある程度の間隔を空けた状態で下部固定棚板16が配置されており、下部固定棚板16に固定仕切り板17を突設し、固定仕切り板17と左右側板4との間に、それぞれ複数枚の可動棚板18を配置している。底板14と下部固定棚板16と固定仕切り板17とのうち、少なくとも固定仕切り板17は背板6にも固定しておくのが好ましい。なお、固定仕切り板17で区画された左右の収納部に2枚ずつの可動棚板18を表示しているが、可動棚板18の使用枚数は任意に設定できる。
可動棚板18は、側板4及び固定仕切り板17には支持ピン(図示せず)を介して支持されている。このため、図5に示すように、側板4と固定仕切り板17との内面には、支持ピンを挿脱できる前後一対ずつのピン穴19を複数段(6段)形成している。他方、図示は省略するが、可動棚板18の左右側部には、支持ピンに上から嵌まる下向き開口の切欠きが形成されている。なお、図5において、可動棚板18と重なったピン穴19は正確には点線で表示すべきであるが、便宜的に実線で表示している。
可動棚板18は、水平姿勢で配置することもできるし、図5(B)に示すように、上下の隣り合ったピン穴19を利用して後傾姿勢に配置することもできる。このように後傾姿勢に配置すると、物品を奥に押しやった状態に収納できる。このため、物品が手前にはみ出ることを防止して見た目が良い。また、物品は斜め方向に出し入れするため、物品の出し入れを自然な動きで行えるという利点もある。
第2の収納棚2における一方の側板4の外面には、固定式フック20を設けている。固定式フック20は、左右の側板4のいずれにも取り付けることができる。
図5に大まかに示すように、第1の収納棚1の側板3と第2の収納棚2の側板4とは、ロータ21とビス22とからなる締結具によって連結されている。すなわち、ロータ21は第1の収納棚1の側板3に設けた横向き穴、左右長手の軸心回りに回転自在に嵌め込まれている一方、ビス22は上下長手の姿勢になっていて、第2の収納棚2の側板4に上方からねじ込まれており、ロータ21を回転させてビス22を下向きにねじ込むことにより、上下に重なった側板3,4が固定されている。また、ビス22は上下の側板3,4の位置決めの役割も果たしている。
ロータ21を配置する横向き穴は、棚板7を下段に配置した状態でも引出し8の下方に露出するように設定している。換言すると、棚板7を下段に配置した状態で、サイドプレート9がロータ21の上に位置するように設定している。これにより、棚板7の高さに関係なく、第1の収納棚1と第2の収納棚2とを連結することができる。
第1の収納棚1を第2の収納棚2から外した状態では、ビス22は側板3の下端から突出しないように上方に引き込まれている。すなわち、ビス22は、不使用状態で第1の収納棚1の側板3の内部に格納されている。このため、ビス22の紛失の問題はない。
(3).まとめ
本実施形態の組み合わせ式棚装置は子供用であり、子供が小学校の低学年のときは、図2や図3のように、第1の収納棚1を第2の収納棚2から分離して床に置くことにより、第1の収納棚1を文机として使用できる。従って、椅子は不要であり、組み合わせ式棚装置を有効利用できる。また、低学年の段階では多数の教材を広げる必要はないので、例えば左右幅が600mm程度であっても十分である。奥行きは350〜400mm程度でよいといえる。
子供が成長して文机としての使用では窮屈に感じるようになったら、第1の収納棚1を第2の収納棚2に載せて連結し、かつ、図4に示すように机24とセットで使用したらよい。机24の高さは一般に650〜700mmであることが多いが、第2の収納棚2の高さもこの程度かそれに近い寸法に設定している。
第2の収納棚2がこの程度の高さであると、小学校低学年の子供であっても、ランドセルを上段の可動棚板18に容易に載せることができる。このため、片づける習慣も自然に身に付けさせることができる。可動棚板18の高さは変更できるので、最上段の可動棚板18の高さを調節することにより、子供の身長に応じて、ランドセルのような大型物品でも容易に載せ降ろしできるように対応できる。
高学年以上になると教材の種類も増えるため、第1の収納棚1を第2の収納棚2に連結することにより、物品の収納量を大幅に増大できる。このため、無駄がなくて経済的である。連結状態において棚板7を低い段に配置すると、棚板7の上の空間は左右の側板3と背板6で囲われるため、物品を脱落しない状態に収納できる。
第1の収納棚1と第2の収納棚2とを連結したり分離したりする基本変更態様に加えて、第2の収納棚2において可動棚板18の高さを変えたり、第1の収納棚1において棚板7の高さを変えたりすることを組み合わせることにより、組み合わせ式棚装置の全体として多彩な使用方法を選択できる。図6ではその例を示している。
図6のうち(A)では、第2の収納棚2おける右上段の可動棚板18を後傾姿勢にしている。このため、この可動棚板18にランドセルのような大きい物品を手前にはみ出ない状態に収納できる。傾斜姿勢の可動棚板18の上方はオープンになっているので、低学年の子供でもランドセルなどを容易に載せ降ろしできる。
図6のうち(A)(B)では、第2の収納棚2にける左の上段の可動棚板18は、側板4の上端部に配置しているが、第2の収納棚2において、棚板7を下段に配置しても、引出し8の下面は側板3の下端よりもある程度上に位置しているため、第2の収納棚2における左の上段の可動棚板18に、書籍やノートパソコンなどを寝かせた姿勢で収納できる。従って、空間を無駄なく使用できる。
図6(C)では、第2の収納棚2は、棚板7を上端部に配置した状態のままで第1の収納棚1に連結している。従って、第1の収納棚1の引出し8の下方に大きな収納空間を形成できるため、バッグのような大型の物品も格納することができる。
以上、本願発明の実施形態を説明したが、本願発明は他にも様々に具体化できる。例えば、引出しを設ける場合、第1の収納棚に設けずに第2の収納棚に設けることも可能であるし、両方に設けてもよい。第1の収納棚と第2の収納棚とはダボで連結してもよい。第2の収納棚の仕切り態様は様々に設定できる。
本願発明は、実際に組み合わせ式棚装置に具体化できる。従って、産業上利用できる。
1 第1の収納棚
2 第2の収納棚
3,4 側板
5,6 背板
7 第1の収納棚の棚板
8 引出し
14 底板
15 キャスタ
16 下部固定棚板
17 固定仕切り板
18 可動棚板
本願発明の組み合わせ式棚装置は、請求項1のとおり、積み重ねて一体化した態様と分離して別々に床に載置する態様とを選択できる第1及び第2の収納棚を備えており、前記両収納棚は、左右の側板とその間に配置した棚板とを有している構成であって、前記第1の収納棚は、文机として使用可能な高さで且つ机天板として使用可能な棚板を備えていて、前記第2の収納棚から分離して床に置くことによって文机として使用可能になっている。
なお、第1の収納棚1と第2の収納棚2とを連結した状態で、第1の収納棚1の棚板7は下部に配置しているが、図6(C)のように上端部に配置してもよいのであり、使用態様はユーザーが選択できる。第1の収納棚1において、棚板7を上端部に配置した状態で、棚板7の上面は側板3の上端面よりもごく僅かに低くなっているが、両者を同一面に揃えることも可能である。
本願発明はこのような現状を契機として成されたものであり、子供の成長などに応じて使用態様を変更できて使い勝手がよい組み合わせ式棚装置を提供せんとするものである。
本願発明の組み合わせ式棚装置は、
「積み重ねて一体化した態様と分離して別々に床に載置する態様とを選択できる第1及び第2の収納棚を備えていて、これら両収納棚は、前記第1の収納棚を上にして第2の収納棚を下にして連結された状態と、前記第1の収納棚を第2の収納棚から分離して床に置いた状態とに変更可能であり、前記第1の収納棚は、前記第2の収納棚から分離して床におくと文机として使用可能になっている」
という基本構成である。
そして、請求項1の発明では、上記基本構成において、
「前記第1の収納棚は、文机として使用するときに机天板として機能する1枚の棚板と、前記棚板を支持する左右の側板とを有しており、前記棚板を上端部に配置した状態で、当該棚板が机天板として機能して文机として使用できる高さになっている一方、
前記第2の収納棚は、前記第1の収納棚よりも高い高さになっていると共に内部を左右に分ける仕切り板を有している」
という構成になっている。
請求項2では、請求項1において、前記第1の収納棚の棚板は、文机の机天板として使用できる上端部の高さ位置と、それよりも下方の高さ位置との複数の高さに変更可能になっている。
更に請求項3では、請求項1又は2において、前記第1の収納棚における棚板の下面に引出しを設けており、前記第1の収納棚の棚板を上端部に配置すると、前記引出しを設けたままで文机として使用可能になっている。
なお、本願発明では、第1の収納棚及び第2の収納棚の他に別の収納棚を設けることも可能である。すなわち、上下に連結可能な3つ以上の収納棚の組み合わせも採用可能である。
文机として使用できる第1の収納棚については、棚板を上端部の高さに固定的に配置することも可能であり、この場合は、第1の収納棚1の形態が1つに限定される。
他方、請求項2のように、第1の収納棚において棚板を高さ調節可能に構成すると、第2の収納棚に連結して使用するにおいて、上下に仕切られた収納空間の配置を適切化することができる。すなわち、文机としての使用を許容しつつ、合体時の使用態様を豊富にして使い勝手を高めることができる。第2の収納棚において、棚板を可動式にしたり、空間を固定仕切り板で左右に仕切って左右の空間に可動式の棚板を配置したりすると、第1の収納棚の棚板を高さ変更できることと相まって、収納空間の使用バリエーションを著しく拡大できるため、ユーザーの要望にきめ細かく対応することができる。
請求項3のように棚板の下面に引出しを設けると、小物を整理して収納できるため何かと重宝である。
実施形態において、2つの収納棚を合体させた状態での斜視図である。
実施形態において、2つの収納棚を分離して使用している状態の斜視図である。
2つの収納棚を分離して配置した状態の正面図である。
2つの収納棚を連結して机とセットで使用している状態の正面図である。
(A)は図4の V-V視断面図、(B)は1枚の棚板を傾斜させた状態の側断面図である。
使用例の正面図である。
(1).概略・第1の収納棚の構造
次に、本願発明の実施形態を図面に基づいて説明する。図1〜図2に示すように、組み合わせ式棚装置は、床に置くと文机として使用できる第1の収納棚1と、専ら物品の収納機能を有する第2の収納棚2とで構成されている。両収納棚1,2は、図1、図4のように第1の収納棚1を上にした状態で連結する(合体させる)ことにより、1つの収納棚として使用することができる。
両収納棚1,2は、左右の側板3,4と背板5,6とを備えており、第1の収納棚1は、文机として使用するときに机天板として機能する1枚の棚板7を備えており、棚板7が左右の側板3で支持されている。棚板7の下面には1つの引出し8を設けており、引出し8は、棚板7の左右端に下向き突設したサイドプレート9(図1や図3参照)に前後動自在に支持されている。従って、棚板7と引出し8とは1つのユニットになっている。棚板7の下面のうち例えば左右中間部に下向きの仕切り板を設けて、仕切り板とサイドプレート9との間にそれぞれ引出しを設けることも可能である。
(2).第2の収納棚の構造
第2の収納棚2は左右の側板4間に固定された底板(底棚板)14を備えており、底板14の四隅部にキャスタ15を設けている。従って、子供であっても簡単に移動できる。図示は省略しているが、4つのキャスタのうち手前側の2つのキャスタ15には、レバー操作で切り換えできるロック機構が付いている。
第2の収納棚2には、底板14との間にある程度の間隔を空けた状態で下部固定棚板16が配置されており、下部固定棚板16に固定仕切り板17を突設し、固定仕切り板17と左右側板4との間に、それぞれ複数枚の可動棚板18を配置している。底板14と下部固定棚板16と固定仕切り板17とのうち、少なくとも固定仕切り板17は背板6にも固定しておくのが好ましい。なお、固定仕切り板17で区画された左右の収納部に2枚ずつの可動棚板18を表示しているが、可動棚板18の使用枚数は任意に設定できる。
図5に大まかに示すように、第1の収納棚1の側板3と第2の収納棚2の側板4とは、ロータ21とビス22とからなる締結具によって連結されている。すなわち、ロータ21は第1の収納棚1の側板3に設けた横向き穴に、左右長手の軸心回りに回転自在に嵌め込まれている一方、ビス22は、上下長手の姿勢になっていて第2の収納棚2の側板4に上方からねじ込まれており、ロータ21を回転させてビス22を下向きにねじ込むことにより、上下に重なった側板3,4が固定されている。また、ビス22は上下の側板3,4の位置決めの役割も果たしている。
本願発明は、文机として使用可能な棚を有する組み合わせ式棚装置(組み合わせ家具)に関するもので、特に、児童・生徒が学習用に使用できる家具を好適な対象にしている。
児童・生徒のような子供が自宅で勉強するための机として学習机が広く使用されている。また、教科書などを収納するための収納棚も各種のものが提案されており、学習机とセットで又は独立して使用されている。子供が自室を持っている場合、学習机を自室において勉強するスタイルが多かったが、近年、リビングのように親がいる場所で勉強するスタイルが増えており、これに伴って、場所をとらない机やコンパクトな収納棚が求められている。
このような要請に応える家具として、例えば特許文献1に記載されている上棚付き机がある。この上棚付き机は、いわば、学習机の変形版であり、机上の空間を収納空間として有効利用しようとするものである。他方、特に児童用の収納棚も様々なものが提案されている。例えば特許文献2には、ランドセルや教科書などの学用品を整理して収納できる収納棚が開示されている。
特開2010−22621号公報
特開2014−12085号公報
さて、子供は徐々に成長するものであり、学習用家具は、小学・中学・高校のいずれにおいても適切に使用できるのが好ましい。しかし、特許文献1の構成では、机天板の高さが一定であるため、高さ調節可能な椅子をセットにして使用せねばならないという問題がある。また、中学生や高校生になるとシンプルな机を好む傾向があるが、特許文献1の机は棚装置が一体化しているため、このような好みに対応できないという問題もある。
他方、特許文献2の場合、収納棚とは別に机を用意する必要があるが、この場合、椅子とセットで使用する机を購入する場合は、机天板の高さは一定であるのが普通であるため、座の高さを変更できる椅子を購入せねばならず、トータルコストが嵩むことになる。また、例えば小学校の低学年の間は文机を使用して、高学年になったら椅子とセットで使用する通常の高さの机を購入するという方法も選択できるが、この場合は、椅子とセットで使用する机を購入すると、文机の処理に困るという問題がある(すなわち、使用し続けると置き場に困り、廃棄すると勿体ない。)。
また、特許文献2では、ランドセルはフックに掛けているが、一々フックに掛けるのは面倒である。特に、低学年の場合は、ランドセルを持ち上げてフックに掛けねばならないが、フックはランドセルの影になって見えにくいため、引っ掛けの面倒さが倍加することになる。
この点については、ランドセルを収納棚の棚板に載せたらよいといえるが、最上段の棚板にランドセルを載せる場合は、収納棚はある程度の高さがあるのが好ましいことから、低学年の子供の場合は、ランドセルを持ち上げるようにして載せ降ろしせねばならないため、子供にとって負担になる。さりとて、収納棚のうち中途高さの棚板に載置すると、収納空間を確認しながらランドセルを差し込まねばならないため、これも子供にとって負担であり、出し入れに手間がかかると、収納棚に収納せずに床に置いたままにしたり机上に置いたままにしたりといったことにもなりかねず、片づける習慣をつけさせにくくなるおそれもある。
本願発明はこのような現状を契機として成されたものであり、子供の成長などに応じて使用態様を変更できて使い勝手がよい組み合わせ式棚装置を提供せんとするものである。
本願発明の組み合わせ式棚装置は、
「積み重ねて一体化した態様と分離して別々に床に載置する態様とを選択できる第1及び第2の収納棚を備えていて、これら両収納棚は高さが相違しており、前記第1の収納棚を上にして第2の収納棚を下にして連結された状態と、前記第1の収納棚を第2の収納棚から分離して床に置いた状態とに変更可能であり、前記第1の収納棚は、前記第2の収納棚から分離して床におくと文机として使用可能になっている」
という基本構成である。
そして、請求項1の発明では、上記基本構成において、
「前記第1の収納棚は、文机として使用するときに机天板として機能する1枚の棚板と、前記棚板を支持する左右の側板と、前記左右の側板の後端に固定された背板とを有しており、前記棚板を上端部に配置した状態で、当該棚板が机天板として機能して文机として使用できる高さになっている一方、
前記第2の収納棚は、左右の側板と背板及び上下複数段の棚板とを備えていて、前記第1の収納棚の2倍以上の高さになっていると共に、最上段の棚板は前記左右側板及び背板の上端よりも低い高さに配置されており、かつ、内部を左右に分ける仕切り板を有している」
という構成になっている。
請求項2では、請求項1において、前記第1の収納棚の棚板は、文机の机天板として使用できる上端部の高さ位置と、それよりも下方の高さ位置との複数の高さに変更可能になっている。
更に請求項3では、請求項1又は2において、前記第1の収納棚における棚板の下面に引出しを設けており、前記第1の収納棚の棚板を上端部に配置すると、前記引出しを設けたままで文机として使用可能になっている。
本願発明では、例えば子供用として設計した場合は、小学校の低学年の間は第1の収納棚を第2の収納棚から分離して床において文机として使用し、高学年になったら第1の収納棚を第2の収納棚に連結して、椅子に腰掛けて使用する机とセットで使用するといった使い方をできる。このため、子供の成長に合わせて全体を有効利用できると共に、第1の収納棚を文机として使用しなくなっても、処理に困ることは全く無くて、学用品等の収納量を増大させることができる。
また、第1の収納棚を第2の収納棚から分離すると、第2の収納棚の上方はオープンになるため、第2の収納棚の高さを、低学年の子供でも物品を簡単に載せ降ろしできる高さに設定しておくことにより、ランドセルのような大型の物品であっても第2の収納棚の上面に容易に載せ降ろしできる。このため、子供の負担を軽減しつつ物品を整理して収納することができ、片づける習慣をつけさせる上でも好適である。
本願発明の組み合わせ式棚装置は成人用としても使用できるものであり、第1の収納棚と第2の収納棚とを合体させたり分離したりすることにより、収納棚付き文机として使用したり、全体を収納棚として使用したりすることができる。従って、必要に応じて使用態様を選択できて重宝である。
第1の収納棚と第2の収納棚との高さ関係は任意に設定できるが、一般に文机の高さは数十センチであってさほど高くないため、本願発明のように、第2の収納棚の高さを第1の収納棚の2倍以上に高くしておくと、分離した状態でも第2の収納棚に必要な収納量を確保できる。また、合体させた状態では高さの低い第1の収納棚が上になるため、安定性にも優れている。
文机として使用できる第1の収納棚については、棚板を上端部の高さに固定的に配置することも可能であり、この場合は、第1の収納棚1の形態が1つに限定される。
他方、請求項2のように、第1の収納棚において棚板を高さ調節可能に構成すると、第2の収納棚に連結して使用するにおいて、上下に仕切られた収納空間の配置を適切化することができる。すなわち、文机としての使用を許容しつつ、合体時の使用態様を豊富にして使い勝手を高めることができる。第2の収納棚において、棚板を可動式にしたり、空間を固定仕切り板で左右に仕切って左右の空間に可動式の棚板を配置したりすると、第1の収納棚の棚板を高さ変更できることと相まって、収納空間の使用バリエーションを著しく拡大できるため、ユーザーの要望にきめ細かく対応することができる。
請求項3のように棚板の下面に引出しを設けると、小物を整理して収納できるため何かと重宝である。
実施形態において、2つの収納棚を合体させた状態での斜視図である。
実施形態において、2つの収納棚を分離して使用している状態の斜視図である。
2つの収納棚を分離して配置した状態の正面図である。
2つの収納棚を連結して机とセットで使用している状態の正面図である。
(A)は図4の V-V視断面図、(B)は1枚の棚板を傾斜させた状態の側断面図である。
(1).概略・第1の収納棚の構造
次に、本願発明の実施形態を図面に基づいて説明する。図1〜図2に示すように、組み合わせ式棚装置は、床に置くと文机として使用できる第1の収納棚1と、専ら物品の収納機能を有する第2の収納棚2とで構成されている。両収納棚1,2は、図1、図4のように第1の収納棚1を上にした状態で連結する(合体させる)ことにより、1つの収納棚として使用することができる。
両収納棚1,2は、それぞれ左右の側板3,4とこれらに固定された背板5,6とを備えており、第1の収納棚1は、文机として使用するときに机天板として機能する1枚の棚板7を備えており、棚板7が左右の側板3で支持されている。棚板7の下面には1つの引出し8を設けており、引出し8は、棚板7の左右端に下向き突設したサイドプレート9(図1や図3参照)に前後動自在に支持されている。従って、棚板7と引出し8とは1つのユニットになっている。棚板7の下面のうち例えば左右中間部に下向きの仕切り板を設けて、仕切り板とサイドプレート9との間にそれぞれ引出しを設けることも可能である。
第1の収納棚1において、棚板7とサイドプレート9とはダボ等によって強固に固定されており、サイドプレート9が側板3にビス10で固定されている。そして、サイドプレート9の取付け高さ位置を変えることにより、棚板7は、上端部の高さと下寄り部位の高さとの上下2か所の高さに選択的に固定できるようになっている。このため、側板3の上下2か所の部位に、前後一対ずつのビス挿通穴11が空いている。本実施形態では、サイドプレート9が棚板7に対する補強部材の役割を果たしているため、棚板7が1枚しかなくても、第1の収納棚1は全体として堅牢な構造になっている。
第1の収納棚1における一方の側板3には、フック12を吊り懸けできる前後長手のハンギングバー13を固定している。従って、フック12を介して袋物や衣類用ハンガーなどを吊支できる。ハンギングバー13は、左右の側板3のいずれにも取り付けることができる。
なお、第1の収納棚1と第2の収納棚2とを連結した状態で、第1の収納棚1の棚板7は下部に配置しているが、棚板7は上端部に配置してもよいのであり、使用態様はユーザーが選択できる。第1の収納棚1において、棚板7を上端部に配置した状態で、棚板7の上面は側板3の上端面よりもごく僅かに低くなっているが、両者を同一面に揃えることも可能である。
(2).第2の収納棚の構造
第2の収納棚2は左右の側板4間に固定された底板(底棚板)14を備えており、底板14の四隅部にキャスタ15を設けている。従って、子供であっても簡単に移動できる。図示は省略しているが、4つのキャスタのうち手前側の2つのキャスタ15には、レバー操作で切り換えできるロック機構が付いている。
第2の収納棚2には、底板14との間にある程度の間隔を空けた状態で下部固定棚板16が配置されており、下部固定棚板16に固定仕切り板17を突設し、固定仕切り板17と左右側板4との間に、それぞれ複数枚の可動棚板18を配置している。底板14と下部固定棚板16と固定仕切り板17とのうち、少なくとも固定仕切り板17は背板6にも固定しておくのが好ましい。なお、固定仕切り板17で区画された左右の収納部に2枚ずつの可動棚板18を表示しているが、可動棚板18の使用枚数は任意に設定できる。
可動棚板18は、側板4及び固定仕切り板17には支持ピン(図示せず)を介して支持されている。このため、図5に示すように、側板4と固定仕切り板17との内面には、支持ピンを挿脱できる前後一対ずつのピン穴19を複数段(6段)形成している。他方、図示は省略するが、可動棚板18の左右側部には、支持ピンに上から嵌まる下向き開口の切欠きが形成されている。なお、図5において、可動棚板18と重なったピン穴19は正確には点線で表示すべきであるが、便宜的に実線で表示している。
図5から理解できるように、第2の収納棚2においては、可動棚板18を最上段のピン穴19の高さに配置しても、最上段の可動棚板18は側板4及び背板6の状態よりも低くなっている。
可動棚板18は、水平姿勢で配置することもできるし、図5(B)に示すように、上下の隣り合ったピン穴19を利用して後傾姿勢に配置することもできる。このように後傾姿勢に配置すると、物品を奥に押しやった状態に収納できる。このため、物品が手前にはみ出ることを防止して見た目が良い。また、物品は斜め方向に出し入れするため、物品の出し入れを自然な動きで行えるという利点もある。
第2の収納棚2における一方の側板4の外面には、固定式フック20を設けている。固定式フック20は、左右の側板4のいずれにも取り付けることができる。
図5に大まかに示すように、第1の収納棚1の側板3と第2の収納棚2の側板4とは、ロータ21とビス22とからなる締結具によって連結されている。すなわち、ロータ21は第1の収納棚1の側板3に設けた横向き穴に、左右長手の軸心回りに回転自在に嵌め込まれている一方、ビス22は、上下長手の姿勢になっていて第2の収納棚2の側板4に上方からねじ込まれており、ロータ21を回転させてビス22を下向きにねじ込むことにより、上下に重なった側板3,4が固定されている。また、ビス22は上下の側板3,4の位置決めの役割も果たしている。
ロータ21を配置する横向き穴は、棚板7を下段に配置した状態でも引出し8の下方に露出するように設定している。換言すると、棚板7を下段に配置した状態で、サイドプレート9がロータ21の上に位置するように設定している。これにより、棚板7の高さに関係なく、第1の収納棚1と第2の収納棚2とを連結することができる。
第1の収納棚1を第2の収納棚2から外した状態では、ビス22は側板3の下端から突出しないように上方に引き込まれている。すなわち、ビス22は、不使用状態で第1の収納棚1の側板3の内部に格納されている。このため、ビス22の紛失の問題はない。
(3).まとめ
本実施形態の組み合わせ式棚装置は子供用であり、子供が小学校の低学年のときは、図2や図3のように、第1の収納棚1を第2の収納棚2から分離して床に置くことにより、第1の収納棚1を文机として使用できる。従って、椅子は不要であり、組み合わせ式棚装置を有効利用できる。また、低学年の段階では多数の教材を広げる必要はないので、例えば左右幅が600mm程度であっても十分である。奥行きは350〜400mm程度でよいといえる。
子供が成長して文机としての使用では窮屈に感じるようになったら、第1の収納棚1を第2の収納棚2に載せて連結し、かつ、図4に示すように机24とセットで使用したらよい。机24の高さは一般に650〜700mmであることが多いが、第2の収納棚2の高さもこの程度かそれに近い寸法に設定している。図5から理解できるように、第2の収納棚2の高さ(床から上端までの高さ)は、第1の収納棚1の高さの2倍以上になっている。
第2の収納棚2がこの程度の高さであると、小学校低学年の子供であっても、ランドセルを上段の可動棚板18に容易に載せることができる。このため、片づける習慣も自然に身に付けさせることができる。可動棚板18の高さは変更できるので、最上段の可動棚板18の高さを調節することにより、子供の身長に応じて、ランドセルのような大型物品でも容易に載せ降ろしできるように対応できる。
高学年以上になると教材の種類も増えるため、第1の収納棚1を第2の収納棚2に連結することにより、物品の収納量を大幅に増大できる。このため、無駄がなくて経済的である。連結状態において棚板7を低い段に配置すると、棚板7の上の空間は左右の側板3と背板6で囲われるため、物品を脱落しない状態に収納できる。
第1の収納棚1と第2の収納棚2とを連結したり分離したりする基本変更態様に加えて、第2の収納棚2において可動棚板18の高さを変えたり、第1の収納棚1において棚板7の高さを変えたりすることを組み合わせることにより、組み合わせ式棚装置の全体として多彩な使用方法を選択できる。
以上、本願発明の実施形態を説明したが、本願発明は他にも様々に具体化できる。例えば、引出しを設ける場合、第1の収納棚に設けずに第2の収納棚に設けることも可能であるし、両方に設けてもよい。第1の収納棚と第2の収納棚とはダボで連結してもよい。第2の収納棚の仕切り態様は様々に設定できる。
本願発明は、実際に組み合わせ式棚装置に具体化できる。従って、産業上利用できる。
1 第1の収納棚
2 第2の収納棚
3,4 側板
5,6 背板
7 第1の収納棚の棚板
8 引出し
14 底板
15 キャスタ
16 下部固定棚板
17 固定仕切り板
18 可動棚板