JP2018196302A - 回転電機の回転子、回転電機および圧縮機 - Google Patents

回転電機の回転子、回転電機および圧縮機 Download PDF

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Abstract

【課題】永久磁石を効率よく冷却し、小型、高効率、高出力、かつ、組立性に優れる回転電機の回転子、回転電機および圧縮機を提供する。【解決手段】回転子2の積層鉄心50を構成する第一鉄心片20aは、第一鉄心片20aが複数枚積層されて第三流路52となる流路孔22と、第一鉄心片20aが複数枚積層されて第二流路55となる第二溝25と、第一鉄心片20aが複数枚積層されて磁石保持孔51となる長孔21と、第一鉄心片20aが複数枚積層されて第一流路54となる第一溝24とを備え、少なくとも、第二溝25の内側の端部の軸方向の一面に、面取りされた第二勾配部25Mを備える。【選択図】図3

Description

この発明は、回転電機の回転子、回転電機および圧縮機に関し、特に、永久磁石を効率的に冷却できる回転電機の回転子、回転電機および圧縮機に関するものである。
永久磁石を埋込んだ回転子を用いる回転電機では、稼働時に生じる発熱の影響により、回転子の永久磁石の温度が上昇し、磁束の低下によりトルクが減少したり、材料の熱劣化による故障等の不具合を起こしたりする。そこで、従来から、回転子を冷却する技術が提案されている。
特許文献1の回転電機の回転子は、ロータコアと、ロータコアに埋め込まれた永久磁石とを備え、回転軸により支持される回転電機のロータであって、ロータコアには回転軸内に形成された軸内冷媒路から供給された冷媒を当該ロータコアの外周端まで導いて、ステータとの間のギャップに放出する1以上のコア内冷媒路が形成されており、コア内冷媒路は、永久磁石より内周側位置において、軸方向に延びる中央冷媒路と、前記ロータコアの軸方向両端近傍に設けられ、前記軸内冷媒路と前記中央冷媒路とを連通する一対の内周側冷媒路と、前記中央冷媒路の軸方向略中央から径方向外側に延びて前記ギャップに連通する外周側冷媒路と、を備え、前記中央冷媒路の径方向外側端部は、前記軸方向略中央に近づくにつれて径方向外側に進むような勾配を有している。
特開2017−005961号公報(3〜4頁、段落0010、図2、3)
特許文献1のようなIPM型(永久磁石埋め込み型)回転電機の回転子の構成によれば、中央冷媒路から外周側冷媒路への曲げ角度が緩くなり、当該部分においては圧力損失を低減できる。ただし、回転軸内部に冷媒流路を形成する必要があるため、回転軸の外径が太くなり、回転電機が大型化するという課題があった。また、冷媒の流路方向が、径方向(シャフト→コア)、軸方向(コア内部)、径方向(コア内部)と変化するため、全体としては圧力損失が大きくなるという課題があった。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、永久磁石を効率よく冷却し、小型、高効率、高出力、かつ、組立性に優れる回転電機の回転子、回転電機および圧縮機を得ることを目的としている。
この発明に係る回転電機の回転子は、
複数の第一鉄心片を積層して形成する積層鉄心と、前記積層鉄心に軸方向に挿入した複数の永久磁石と、前記積層鉄心に挿入したシャフトとを有する回転電機の回転子であって、
前記積層鉄心は、
中央に設けた前記シャフトを挿入するシャフト挿入孔と、
周方向に間隔を空けて、軸方向に貫通するように形成された磁石保持孔と、
隣り合う2つの前記磁石保持孔の間の径方向内側にそれぞれ設けられ、軸方向に貫通し、外部からの冷媒が前記積層鉄心の内部を流れ、外部に排出される流路の一部となる第三流路と、
前記流路の一部であり、前記第三流路から径方向に連通する第二流路と、
前記流路の一部であり、前記磁石保持孔と径方向に連通し、前記積層鉄心の径方向外側に開口する第一流路とを備え、
前記磁石保持孔は、
前記永久磁石を挿入する磁石挿入部と、
前記永久磁石の周方向側面に沿って形成され、前記第二流路から径方向に連通する、前記流路の一部である空隙部とからなり、
前記第一鉄心片は、
前記第一鉄心片が複数枚積層されて前記第三流路となる流路孔と、
前記第一鉄心片が複数枚積層されて前記第二流路となる第二溝と、
前記第一鉄心片が複数枚積層されて前記磁石保持孔となる長孔と、
前記第一鉄心片が複数枚積層されて前記第一流路となる第一溝とを備え、
少なくとも、前記第二溝の内側の端部の軸方向の一面に、面取りされた第二勾配部を備えるものである。
この発明に係る回転電機は、
固定子と、前記固定子の内周面に、所定の間隔を設けて外周面を対向させるように配設された前記回転子とを備えるものである。
この発明に係る圧縮機は、
前記回転電機と、前記回転電機のシャフトに接続された圧縮機構とを備えるものである。
本発明に係る回転電機の回転子、回転電機および圧縮機によれば、外部から積層鉄心内に流入した冷媒が、軸方向に流れる第三流路から径方向に分岐する第二流路の入り口に第二勾配部を設けることにより、冷媒の流れをスムーズに方向転換できるので、冷媒の圧力損失を抑制し、永久磁石の冷却効果に優れた回転電機の回転子、回転電機、圧縮機を提供できる。
本発明の実施の形態1に係る回転電機の構成を示す断面図である。 本発明の実施の形態1に係る回転子の積層鉄心の斜視図である。 本発明の実施の形態1に係る回転子の断面模式図である。 本発明の実施の形態1に係る積層鉄心を構成する鉄心片の正面図である。 図4、A部の要部斜視図である。 図4を裏側から見た図である。 図6、C部の要部斜視図である。 図4のB−B線における断面図である。 本発明の実施の形態1に係る磁石孔に、永久磁石を挿入した際の永久磁石の占有範囲を示す要部断面図である。 本発明の実施の形態1に係る積層鉄心を構成する他の鉄心片の正面図である。 図10、D部の要部斜視図である。 本発明の実施の形態1に係る他の回転子の断面模式図である。 本発明の実施の形態1に係る他の回転子の断面模式図である。 本発明の実施の形態1に係る鉄心片の製造工程を示す図である。 本発明の実施の形態1に係る積層間を溶接した積層鉄心の斜視図である。 本発明の実施の形態1に係る他の積層鉄心の斜視図である。 本発明の実施の形態2に係る回転子の断面模式図である。 本発明の実施の形態2に係る積層鉄心を構成する鉄心片の正面図である。 図18、E部の要部斜視図である。 図18を裏側から見た図である。 図18のF−F線における断面図である。 本発明の実施の形態2に係る他の回転子の断面模式図である。 本発明の実施の形態3に係る回転子の断面模式図である。 本発明の実施の形態4に係る回転子の断面模式図である。 本発明の実施の形態4に係る端板の正面図である。 本発明の実施の形態4に係る回転子の要部上面図である。 本発明の実施の形態4に係る圧縮機の断面図である。
実施の形態1.
以下、本発明の実施の形態1に係る回転電機の回転子および回転電機を図を用いて説明する。
本明細書で、特に断り無く「軸方向」、「周方向」、「径方向」、「内周側」、「外周側」、「内周面」、「外周面」、「内側」、「外側」というときは、それぞれ、回転子の「軸方向」、「周方向」、「径方向」、「内周側」、「外周側」、「内周面」、「外周面」、「内側」、「外側」をいうものとする。また、特に断り無く「上」、「下」と言うときは、基準となる場所において、軸方向に垂直な面を想定し、その面を境界として回転子の中心点が含まれる側を「下」、その反対を「上」とする。また、高さの高低を比較する場合は、回転子の中心からの距離が長い方を「高い」とする。
図1は、本発明の実施の形態1に係る回転電機100の構成を示す断面図である。
回転電機100は、固定子1と、この固定子1の内周面に、所定の間隔を設けて外周面を対向させるように配設された回転子2とからなる。固定子1は、ヨーク部と、ヨーク部の内周面から径方向内側に突出する複数のティース部とからなる固定子鉄心11および、ティース部に巻回された固定子コイル12とを備える。
図2は、回転子2の積層鉄心50の斜視図である。
図3は、回転子2を、その中心軸を通る2つの平面で切断した断面模式図である。
図4は、積層鉄心50を構成する鉄心片20a(第一鉄心片)の正面図である。
図5は、図4、A部の要部斜視図である。
図6は、図4を裏側から見た図である。
図7は、図6、C部の要部斜視図である。
図8は、図4のB−B線における断面図である。
図1〜8に示すように、積層鉄心50の鉄心片20aには、積層されることにより永久磁石4が軸方向に挿入される、後述する磁石保持孔51となる部分である6つの長孔21と、冷媒が軸方向に流れる第三流路52となる部分である6つの流路孔22と、シャフト3が挿入されるシャフト挿入孔53となる部分であるシャフト孔23と、径方向かつ外側に開口し、長孔21に連通する12個の第一溝24と、長孔21及び流路孔22に対して共に径方向に連通する6つの第二溝25とを有する。第一溝24及び第二溝25とは、鉄心片20aの同じ面に形成されている。
また、第一溝24の内側端部の軸方向の一面には、面取りされた第一勾配部24Mが設けられ、第二溝25の内側端部にも面取りされた第二勾配部25Mが設けられている。長孔21は、鉄心片20aの外周面に近い位置に、周方向に均等に設けられている。隣り合う長孔21間を周方向に仕切る部分を境界部26とする。
図9は、長孔21に、永久磁石4を挿入した際の永久磁石4の占有範囲を示す要部断面図である。
図9に示すように、長孔21に挿入された永久磁石4が占有する範囲が、鉄心片磁石挿入部21gである。鉄心片磁石挿入部21gの両端部と境界部26との間には隙間が残り、この部分を鉄心片空隙部21Sとする。鉄心片空隙部21Sは、境界部26に沿って、第一溝24の縁まで続いている。鉄心片空隙部21Sに繋がって、周方向に延びる隙間は、磁気遮断部27である。磁気遮断部27は、この部分を磁束が通らないようにするために設けている。
図5に示すように、2つの第一溝24が、1つの境界部26を周方向に挟んでおり、流路孔22は、境界部26の径方向内側に1つずつ設けられている。すなわち、周方向に並んだ2つの第一流路54が、それぞれ異なる空隙部51Sを介して、1つの第二流路55に連通する。また、この流路孔22の周方向の幅と第二溝25の周方向の幅と、境界部26及びこれを挟む2つの第一溝24との周方向の幅は、等しい。よって、2つの第一溝24、2つの鉄心片空隙部21S、1つの第二溝25、流路孔22は、径方向に真っ直ぐに繋がる。
第二溝25の第二勾配部25Mは、流路孔22と第二溝25との境界に形成されている。なお、同様の勾配部を第二溝25と鉄心片空隙部21S(長孔21)との境界にも形成してもよい。また、第一溝24の第一勾配部24Mは、鉄心片空隙部21Sと第一溝24との境界に形成されている。なお、同様の勾配部を第一溝24の外周の縁部に形成してもよい。
なお、図4〜9に示した鉄心片20aでは、第二勾配部25M及び第一勾配部24Mを、第二溝25と第一溝24とを形成した面と同一面(図5で示した軸方向の一面)に形成しているが、反対面(図7で示した他面)に形成してもよい。これについては、後述する積層鉄心50の構成と併せて説明する。
長孔21は、より外周側に設置することが好ましいが、極端に外周側に設けると、第一溝24の径方向の幅が小さくなり、第一溝24の強度が低下する。そこで、長孔21は、回転子2を回転電機100に用いた場合に加わる最大負荷に耐えられる範囲で、極力外周側に設置する。
流路孔22は、鉄心片空隙部21Sに近いほど好ましいが、鉄心片空隙部21Sに近づけすぎると、第二溝25の強度が低下する。そこで、流路孔22は、回転子2を回転電機100に用いた場合に加わる最大負荷に耐えられる範囲で、鉄心片空隙部21Sに近づけて設置する。
図10は、積層鉄心50を構成する鉄心片20b(第二鉄心片)の正面図である。
図11は、図10、D部の要部斜視図である。
鉄心片20aと鉄心片20bとの違いは、鉄心片20bには、第一溝24と第二溝25の双方が形成されていない点である。その他の構成は、鉄心片20aと同じである。
次に、積層鉄心50と回転子2の構成について図2、3を用いて説明する。
図3に示す回転子2は、積層鉄心50と、鉄心片20aの長孔21が積層させて形成された、軸方向に貫通する磁石保持孔51の磁石挿入部51gに挿入される永久磁石4と、積層鉄心50の軸方向両端面と接して設けられた端板29と、積層鉄心50の中央に設けられたシャフト挿入孔53および端板29の中央に設けられたシャフト挿入孔29sに挿入して、積層鉄心50および端板29を固定しているシャフト3とを備えている。長孔21の鉄心片磁石挿入部21gが積層された部分が、磁石保持孔51の磁石挿入部51gであり、各磁石挿入部51gに挿入されている永久磁石4は、1つの極を形成している。
図2、3に示すように、積層鉄心50は、軸方向の両端側に鉄心片20bを4枚ずつ積層しており、軸方向中央部には、鉄心片20aを12枚積層している。また、12枚の鉄心片20aの内、紙面上側の6枚と紙面下側の6枚とは、表裏を反転させている。鉄心片20aを積層した部分では、鉄心片20aの第一溝24と第二溝25とを形成した面(図4、5で示した面)と、第一溝24と第二溝25とを形成していない面(図6、7で示した面)とが重なることにより、鉄心片20aの積層間に2つの第一流路54と、1つの第二流路55とが形成される。
また、鉄心片20aと20bとを積層することにより、長孔21が軸方向に重なった磁石保持孔51と、流路孔22が軸方向に重なった第三流路52とが形成されている。磁石保持孔51と第三流路52とは、回転子の積層鉄心50を軸方向に貫通している。鉄心片空隙部21Sが軸方向に積層された部分が、空隙部51Sである。同様に、磁気遮断部27も軸方向に連なって軸方向に延びる磁気遮断路57を形成している。そして端板29には、第三流路52に対応する位置に、冷媒を吸入する第一冷媒流入口29inを設けている。
次に、図3を用いて、本実施の形態1の回転子2における永久磁石4を冷却する機構について説明する。
第三流路52と第二流路55とは径方向に連通し、第二流路55と空隙部51Sとも径方向に連通する。空隙部51Sは、第一流路54とも径方向に連通するので、積層鉄心50の鉄心片20aが積層された部分では、これら全ての流路及び空隙部51Sは、第三流路から積層鉄心50の外部まで、径方向に繋がっている。
回転子2が回転すると、遠心力により、空隙部51S内の冷媒が、第一流路54を通って回転子2の外部に放出される。すると、空隙部51Sの圧力が低下するので、第二流路55を通って、第三流路52から空隙部51Sへ冷媒が流入する。すると同様に、第三流路52の圧力が低下するので、端板29の第一冷媒流入口29inから、第三流路52内へ、外部から冷媒が取り入れられる。
すなわち、図3の破線矢印で示すように、外部の冷媒は、まず、第一冷媒流入口29inを通過して積層鉄心50の第三流路52へ流れ込む。次に、第三流路52から、第二流路55、空隙部51S、第一流路54と順に通過して、回転子2の外部に放出される。そして、積層鉄心50の外周側に対向して配置された固定子鉄心11も冷却される。
さらに、冷媒が固定子鉄心11と積層鉄心50の隙間を通って、固定子コイル12に到達しこれを冷却するため、固定子1の冷却効果も優れている。
冷媒は、空隙部51Sを通過する際に、永久磁石4の周方向側面と接触しながら流れるので、永久磁石4を直接冷却する。さらに、第二溝25に第二勾配部25Mを設けることで、冷媒が、第三流路52から第二流路55に流入する際に、冷媒を軸方向から径方向に緩やかに曲げることができるため、流路の圧力損失を低減させることができる。
また、同様に第一溝24に第一勾配部24Mを設けることで、冷媒が第一流路54を通って外部に排出される際に、急激に圧縮されることを抑制できるため、流路の圧力損失を低減させることができる。以上により、冷媒により、効率的に永久磁石4を冷却することが可能となる。
なお、図4に示す通り、鉄心片20a、20bに設けた、第三流路52を構成する流路孔22の径方向の寸法aと周方向の寸法bとは、以下の関係を満たすものとする。
a>b
積層鉄心50の中を流れる冷媒は、回転子2の回転による遠心力により積層鉄心50内を流れる。遠心力は、径方向に生じる。よって第三流路52から径方向にスムーズに冷媒を流すには、2つの第一流路54の周方向の幅と、第二流路55の周方向の幅と、第三流路の周方向の幅が同じであることが好ましい。よって、第三流路の断面積を増やすには、径方向の寸法を大きくする方がより効率的に永久磁石4を冷却することが可能となる。各流路の周方向の幅を揃えることにより、流路中の障害物を減らし、より効率的に永久磁石4を冷却することが可能となる。
図3に示すように、回転子2は、冷媒を吸入する第一冷媒流入口29inを積層鉄心50の軸方向両端面に設けている。これにより冷媒の流れる方向は軸方向の2方向となるため、冷媒の流れる方向と第二勾配部25Mの向きを合わせる必要がある。よって、上述のように、各鉄心片20aは、積層鉄心50の軸方向中央を境に、鉄心片20aの表裏を反転させて積層している。すなわち図3では、全ての鉄心片20aを、第一溝24と第二溝25とが形成された面を積層鉄心50の軸方向中央に向けた状態で積層している。
図12、13は、本実施の形態1に係る他の回転子の断面模式図であり、積層鉄心50の他のバリエーションを示す断面模式図である。
図12に示す積層鉄心50Bは、鉄心片20aに替えて鉄心片20Baを積層している。
鉄心片20aと鉄心片20Baとの違いは、第一勾配部24BM、第二勾配部25BMの形成面が、各溝部を設けた面と反対面となっている点である。すなわち、鉄心片20Baでは、図7に示す面側に第一勾配部24BMと第二勾配部25BMとを有する。各鉄心片20Baは、第一溝24と第二溝25とが形成された面を積層鉄心50の端板29側に向けた状態で積層されている。
図13に示す積層鉄心50Cは、鉄心片20aに替えて鉄心片20Caを積層している。鉄心片20aと鉄心片20Caとの違いは、第一勾配部24CM、第二勾配部25CMの形成面が、各溝部を設けた部分の両面となっている点である。この場合、各鉄心片20Caを、全て同一向きに積層しても低損失の流路を形成することができる。
また、以上の説明では、第二溝25と鉄心片空隙部21Sとの境界部と、第一溝24と積層鉄心50の外周との境界部には勾配部を形成していないが、これらの場所に勾配部を形成してもよい。
次に、回転子2の製造方法について説明する。
図14(a)は、鉄心片20bの製造工程を示す図である。
図14(b)は、鉄心片20bを鉄心片20aに加工する製造工程を示す図である。
図14(a)に示すように、鉄心片20bは、電磁鋼板Kをパンチで打ち抜いて製造する。まず、鉄心片20bを先に製造する。所定の数の鉄心片20bから、更にプレス加工して鉄心片20aを得る。
まず、図14(a)に示すように、電磁鋼板Kから鉄心片20bの外周部と、シャフト孔23と、長孔21と、流路孔22とを同時に打ち抜いて、鉄心片20bを製造する。鉄心片20bを打ち抜くには、打ち抜く各部分を凹形状に成形した下型D20bと、打ち抜く各部分を凸形状に成形した上型U20bとの間に電磁鋼板Kを挟んでプレス加工する。このようにして、まず、積層鉄心50の製造に必要な鉄心片20a及び鉄心片20bの総数である20枚分の鉄心片20bを製造する。
次に、図14(b)に示すように、製造した鉄心片20bの内の12枚を更にプレス加工して鉄心片20aを製造する。
平板上の下型D20aの上に鉄心片20bを載置し、第一溝24、第二溝25、第一勾配部24M、第二勾配部25Mに対応する部分を凸形状に成形した上型U20aを用いて鉄心片20bの一方の面に、プレス加工により第一溝24、第二溝25、第一勾配部24Mと第二勾配部25Mを形成して鉄心片20aを得る。なお、第一勾配部24M、第二勾配部25Mは、必ずしも両方備える必要はなく、少なくとも第二勾配部25Mを設ければよい。
次に、鉄心片20aにおける第一溝24の厚さについて説明する。図8に示すように、鉄心片20aの溝無し部の板厚をT、第一溝24、第二溝25部分の板厚をTcとする。Tcを薄くすると、各溝の断面積が増え、より多くの冷媒を流すことが可能になるが、反対に当該部分の強度が落ち、また加工が困難になる。したがって、Tcの範囲を0.5T≦Tc≦0.7Tとする。
鉄心片20aの変形例である上述の鉄心片20Ba、鉄心片20Caについても同様に鉄心片20bから製造するが、第一溝、第二溝、及び各勾配部を形成する工程が異なる。
鉄心片20aに第一勾配部24M、第二勾配部25Mを設けることで、金型によりで電磁鋼板Kを打ち抜く際に、せん断面の切り口に生じる「ばり」を除去することができる。これにより、鉄心片20a、20bの積層時に、積層間への「ばり」の混入を抑制でき、回転子2およびこれを用いる回転電機100の組立性、信頼性を向上できる。
以上のようにして12枚の鉄心片20aと、8枚の鉄心片20bを製造後、まず、6枚の鉄心片20aを、同じ面が上になるように積層したものを2セット製造し、各セットの第一溝24および第二溝25が形成された面を合わせるように積層する。このような向きに12枚の鉄心片20aを積層した後、その軸方向の両側に、それぞれ4枚の鉄心片20bを積層する。
図15は、積層間を溶接した積層鉄心50の斜視図である。
図15の溶接ビードYに示すように、全ての鉄心片20a、20bを、溶接により軸方向に接合し、積層鉄心50を得る。なお、溶接により鉄心片20a、20bを接合する際は、図に示す通り、周方向に2つ並んだ第一流路54を挟んで、軸方向にその近傍部を二列に接合すると溝形成部(薄肉部)の剛性を増し、積層鉄心50の強度を上げることができる。なお、積層間の結合は、溶接に替えてカシメ等で行ってもよい。
次に、磁石挿入部51gに永久磁石4を挿入した後、積層鉄心50の両端部に端板29を取り付け、端板29の中央部に形成されたシャフト挿入孔29sと積層鉄心50の中央部に形成されたシャフト挿入孔53にシャフト3を挿入し、焼きばめ、圧入等でシャフト3に積層鉄心50と端板29とを固定し、図3に示す回転子2を得る。
本実施の形態1では、鉄心片20a、20bに電磁鋼板を用いているが、SPCC等の磁気特性を有する板状の材料であり、溝加工が可能なものであれば他の板材を用いてもよい。
図16は、積層鉄心50Dの斜視図である。
これまでの説明では、二種類の鉄心片20aと鉄心片20bとを使用する積層鉄心について説明したが、鉄心片20aだけを用いて積層鉄心50Dを構成してもよい。この場合、積層鉄心50Dの内部を通って径方向に抜ける流路を増やすことができ、永久磁石4の冷却効果を向上できる。
本発明の実施の形態1に係る回転電機100の回転子2および回転電機100によれば、外部から積層鉄心50内に流入した冷媒が、軸方向に流れる第三流路から径方向に分岐する第二流路の入り口に第二勾配部を設けることにより、冷媒の流れをスムーズに方向転換できるので、冷媒の圧力損失を抑制し、永久磁石4の冷却効果に優れた回転電機100の回転子2および、これを用いる回転電機100を提供できる。
また、積層鉄心50の第三流路52は、空隙部51Sの近くに設けられており、空隙部51Sは、第三流路52から流れてくる冷媒を積層鉄心50の外部に排出する径方向の流路の一部を形成し、この流路を短くできる。これにより、流路損失を減らして冷媒流量を増やすことができる。また、空隙部51Sは、軸方向にも繋がり、永久磁石4の周方向側面に沿って形成されているので、永久磁石4の冷却効果に優れた回転子2および、これを用いる回転電機100を得ることができる。
また、第三流路52を、空隙部51Sより径方向内側に配置しているので、第一冷媒流入口29inから吸入した冷媒を、全て永久磁石4の周方向側面に流してこれを冷却することができる。これにより、永久磁石4の冷却効果に優れる回転子2および、これを用いる回転電機100を得ることができる。
また、第三流路52は、磁極間に配置しているので、永久磁石4が減磁しやすい極間部の冷却能力を高めることができる。これにより、性能が安定した回転子2および、これを用いる回転電機100を得ることができる。
また、第一溝24は、周方向に隣接する永久磁石4の間に設けているので、回転子2から固定子1に向かう磁路抵抗を増やすことなく、第一流路54を形成することができる。これにより、永久磁石4の磁束を効率的に利用し、かつ、冷却効果に優れ、磁気特性と冷却特性を両立できる回転子2および、これを用いる回転電機100を得ることができる。
また、流路孔22の径方向の寸法は、周方向の寸法よりも大きくしている。これにより、積層鉄心50の外部から第三流路52に流入した冷媒を、スムーズに径方向に流すことができるため、流路損失が低減し、永久磁石4の冷却効果に優れた回転子2および、これを用いる回転電機100を得ることができる。
また、第一冷媒流入口29inは、軸方向両端面に設けられているので、冷媒吸入量が増え、かつ、第一冷媒流入口29inの1つ当たりの第三流路の長さを短くできる。これにより、流路の圧力損失を低減させ、積層鉄心50に吸入できる冷媒流量を増やすことができるので、永久磁石4の冷却効果に優れる回転子2および、これを用いる回転電機100を得ることができる。
また、長孔21と流路孔22を形成後、第一溝24と第二溝25と第二勾配部25Mと第一勾配部24Mとを設けるため、鉄心片20aの切り口に生じる「ばり」を除去することができる。これにより、鉄心片20a、20bを積層する際に、「ばり」の混入を抑制し、組立性、信頼性に優れる回転子2および、これを用いる回転電機100を得ることができる。
回転電機100は、積層鉄心50の軸方向中央部に各径方向の流路が設けられた回転子2を用いているので、一般的に、最も温度が上がりやすい固定子コイル12の軸方向中央部を、気体冷媒で直接に冷却することが可能であるため、固定子1の冷却効果に優れた回転電機100を提供できる。
さらに、回転子2を構成する、鉄心片20a、20Ba、20Caは、鉄心片20bを更にプレス加工して形成されるので、冷媒流路の配置を容易に変更できる。これにより、永久磁石4の発熱量に応じて第一流路54、第二流路55を設ける積層数を変更し、永久磁石4の温度が高くなる軸方向中央部を集中的に冷却する等、回転電機100の設計仕様に合わせた積層鉄心50を製造することができる。また、多品種に対応しつつ、組立設備を小規模化し、回転子2および、これを用いる回転電機100の製造コストを下げることができる。
実施の形態2.
以下、本発明の実施の形態2に係る回転電機の回転子および回転電機を図を用いて実施の形態1と異なる部分を中心に説明する。
各図において、実施の形態1と実質的に同じ構成部分に対しては同じ符号を付す。
図17は、本発明の実施の形態2に係る回転子202を、その中心軸を通る2つの平面で切断した断面模式図である。
図18は、本発明の実施の形態2に係る積層鉄心250を構成する鉄心片220aの正面図である。
図19は、図18、E部の要部斜視図である。
図20は、図18を裏側から見た図である。
図21は、図18のF−F線における断面図である。
実施の形態1で説明した回転子2と本実施の形態2に係る回転子202との違いは、第三流路252のうち、鉄心片220aを積層した部分の径方向の幅を、積層鉄心250の軸方向中央に近づくにつれて径方向外側に広がるように拡大している点である。従って、図17では、鉄心片220aに全て同じ符号を付しているが、図18〜21に示す鉄心片220aの流路孔222の径方向の幅は、各鉄心片220aにより異なり、積層鉄心250の中心側の鉄心片220aほど大きくなる。反対に、図17、19に示す第二溝225の径方向の幅は、積層鉄心250の軸方向の中心側ほど小さくなっている。なお、各鉄心片220aの第二溝225の径方向外側の位置は軸方向に揃っている。
なお、図19では、実施の形態1と同様に第二溝225と鉄心片空隙部21Sとの境界、第一溝24と積層鉄心50の外周との境界には勾配部を設けていないが、これを設けてもよい。また、勾配部の形成面も、第二溝225、第一溝24の形成面と同一面のみでなく、反対面(図20で示した面)に形成してもよい。
次に、図17を用いて、本実施の形態2に係る回転子202における永久磁石4を冷却する機構について説明する。
冷媒を流す各流路の構造、遠心力を利用して冷媒を流す基本的な構成は、実施の形態1と同様である。ただし、遠心力は、同じ角速度で回転する回転体では、中心からの距離に比例するため、第三流路252の径方向の幅を拡大すると、積層鉄心250の軸方向中央部において第三流路内252内の冷媒に生じる遠心力を大きくすることができる。これにより、冷媒の積層鉄心250内部への吸引力が増し、積層鉄心250内に流入する冷媒量を増やすことができる。さらに、第三流路252の外周側の側面のうち、鉄心片220aを積層した部分では、軸方向中心側が、径方向外側に位置する第二勾配部225Mを有するため、第三流路252から第二流路255へと曲がる部分で冷媒に生じる曲がり損失を低減させ、永久磁石4の冷却性能を向上することができる。
図22は、本実施の形態2に係る他の回転子202Bの断面模式図であり、積層鉄心250の他のバリエーションを示す断面模式図である。図22は、実施の形態1の図12に対応する。
図22に示す積層鉄心250Bは、鉄心片220aに替えて鉄心片220Baを積層している。鉄心片220aと鉄心片220Baとの違いは、第一勾配部24BM、第二勾配部225BMの形成面が、各溝部を設けた面と反対面となっている点である。その他、実施の形態1で説明したように、各勾配部は、鉄心片の両面に設けてもよい。また、本実施の形態では、各図において、流路孔222を楕円形状としたが、実施の形態1と同じ形状でもよい。
なお、鉄心片220aの製造方法は基本的に実施の形態1と同じであるが、各積層を構成する鉄心片220aごとの金型もしくは、パンチを径方向にずらして打ち抜く機構が必要となる。
本発明の実施の形態2に係る回転電機の回転子202および回転電機によれば、実施の形態1で説明した効果に加えて、以下の効果を奏する。
まず、第三流路252のうち、鉄心片220aを積層した部分の径方向の幅を、積層鉄心250の軸方向中央に近づくにつれて径方向外側に広がるように拡大しているので、流路の曲がり損失を低減させ、冷媒流量を増やすことができる。これにより永久磁石4の冷却効果に優れる回転子202および、これを用いる回転電機を得ることができる。
また、積層鉄心250の軸方向中央部において第三流路内の冷媒に生じる遠心力を大きくすることができるので、冷媒の積層鉄心250内部への吸引力を増し、流入する冷媒量を増加させることができる。これにより永久磁石4の冷却効果に優れる回転子202および、これを用いる回転電機を得ることができる。
さらに、第三流路252の径方向の幅を、大きな冷却効果が必要な軸方向中央部ほど径方向外側に拡大しているので、第三流路252全体としては、第三流路252が、積層鉄心250内で占有する径方向の幅を抑制できる。これにより、小型で冷却性能に優れる回転子202および、これを用いる回転電機を得ることができる。
実施の形態3.
以下、本発明の実施の形態3に係る回転電機の回転子および回転電機を図を用いて実施の形態1と異なる部分を中心に説明する。
各図において、実施の形態1と実質的に同じ構成部分に対しては同じ符号を付す。
図23は、本発明の実施の形態3に係る回転子302を、その中心軸を通る2つの平面で切断した断面模式図である。実施の形態1で説明した回転子2と本実施の形態に係る回転子302との違いは、回転子302では、磁石挿入部51gの外周側壁面と永久磁石4の外周側側面との間および、磁石保持孔51の内周側壁面と永久磁石4の内周側側面との間の各隙間に、グリス7又は接着剤を塗布して永久磁石4を固着している点である。
これまで説明したように、冷媒は、第一冷媒流入口29inから流入し、積層鉄心350の内部に形成する第三流路52、第二流路55、空隙部51S、第一流路54の各流路を通り、積層鉄心350の外部へ流出する。冷媒は、永久磁石4が発生する熱の他に、積層鉄心350自身が発生する熱、もしくは他から受ける熱を外部に放熱する役目を担う。そこで、永久磁石4と磁石挿入部51gの径方向間の隙間に、冷媒よりも熱伝導率の高いグリス7又は接着剤を塗布し、永久磁石4から発生する熱を積層鉄心350に効率よく伝熱させるために、積層鉄心350にヒートシンクの役割を果たさせる。これにより、永久磁石4の冷却性能を更に向上させることができる。
実施の形態4.
以下、本発明の実施の形態4に係る回転電機の回転子および回転電機を図を用いて実施の形態1と異なる部分を中心に説明する。
各図において、実施の形態1と実質的に同じ構成部分に対しては同じ符号を付す。
図24は、本発明の実施の形態4に係る回転子402を、その中心軸を通る2つの平面で切断した断面模式図である。
図25は、端板429の正面図である。
図26は、回転子402の要部上面図である。
実施の形態1で説明した回転子2と本実施の形態に係る回転子402との違いは、積層鉄心50の軸方向両端面に取り付けた、端板429の構成にある。
端板429には、永久磁石4の軸方向端面の一部を外部に露出させる永久磁石露出孔429gおよび、空隙部51Sを軸方向に外部に開口させる第二冷媒流入口429inを設けている。
端板429に、空隙部51Sと軸方向に連通する第二冷媒流入口429inを設けることにより、第二冷媒流入口429inからも積層鉄心50内に冷媒を流入させることができる。これにより、積層鉄心50内を通る冷媒の流量を増加させ、永久磁石4の冷却性能を向上することができる。
図26に符号4で示す部分が、端板429の下の永久磁石4が存在する範囲である。端板429は、永久磁石4の軸方向への抜けを防止する機能を有するが、永久磁石4の軸方向の端面の全域を押さえる必要はなく、一部でよい。回転子402は、所定の速度で回転しているため、冷媒と回転子402との接触面は、回転速度と同等速度で冷媒を吹き付けるのと同様の冷却効果を得る。そこで、端板429に永久磁石4の軸方向端面を一部露出する永久磁石露出孔429gを形成することで、外部に露出する永久磁石4の軸方向の端面を直接冷却することが可能となり、永久磁石4の冷却性能を更に向上することができる。
なお、実施の形態1〜4で説明した各回転子2〜402において、鉄心片20a〜220Ba、鉄心片20bの枚数、および組み合わせは、各図に限定されるものではない。また、鉄心片20a〜220Ba、20bに形成する各孔、溝、勾配部の形状、位置、個数も各図に限定されるものではない。また、永久磁石4の個数、位置、形状もこれに限定されるものではない。また、一つの磁石保持孔51に複数個の永久磁石を挿入しても問題はない。
また、各実施の形態で示した回転電機において、極数、固定子の仕様(分布巻き、集中巻き、スロット数など)も特に制約はない。
実施の形態5.
以下、本発明の実施の形態5に係る圧縮機を図を用いて説明する。
各図において、実施の形態1と実質的に同じ構成部分に対しては同じ符号を付す。
図27は、圧縮機110の断面図である。
圧縮機110は、フレーム110Fと、実施の形態1に係る回転電機100と、圧縮機構70とからなる。
回転電機100の回転子のシャフト3は、圧縮機構70に接続されている。そして、回転電機100が回転すると、圧縮機構70が駆動する。このように、回転電機100を備える圧縮機110によれば、高効率で安定性の高い圧縮機を提供できる。本実施の形態では、回転電機100をエアコン用の圧縮機110を駆動するモータに使用する例を示したが回転電機100の用途はこれに限定するものではない。また、回転子2に替えて、各実施の形態で説明した回転子202〜402を使用してもよい。
本発明は、その発明の範囲内において、各実施の形態を自由に組み合わせたり、各実施の形態を適宜、変形、省略したりすることが可能である。
100 回転電機、110 圧縮機、110F フレーム、1 固定子、
2,202,202B,302,402 回転子、3 シャフト、4 永久磁石、
11 固定子鉄心、12 固定子コイル、
20a,20b,20Ba,20Ca,220a,220Ba 鉄心片、21 長孔、
21S 鉄心片空隙部、21g 鉄心片磁石挿入部、22,222 流路孔、
23 シャフト孔、24 第一溝、24M,24BM、24CM 第一勾配部、
25,225 第二溝、
25M,25BM,25CM,225M,225BM 第二勾配部、26 境界部、
27 磁気遮断部、29,429 端板、429g 永久磁石露出孔、
29in 第一冷媒流入口、429in 第二冷媒流入口、29s シャフト挿入孔、
50,50B,50C,50D,250,250B,350 積層鉄心、
51 磁石保持孔、51g 磁石挿入部、51S 空隙部、52,252 第三流路、
53 シャフト挿入孔、54 第一流路、55,255 第二流路、57 磁気遮断路、70 圧縮機構、D20a,D20b 下型、U20a,U20b 上型、
7 グリス、K 電磁鋼板、Y 溶接ビード。

Claims (17)

  1. 複数の第一鉄心片を積層して形成する積層鉄心と、前記積層鉄心に軸方向に挿入した複数の永久磁石と、前記積層鉄心に挿入したシャフトとを有する回転電機の回転子であって、
    前記積層鉄心は、
    中央に設けた前記シャフトを挿入するシャフト挿入孔と、
    周方向に間隔を空けて、軸方向に貫通するように形成された磁石保持孔と、
    隣り合う2つの前記磁石保持孔の間の径方向内側にそれぞれ設けられ、軸方向に貫通し、外部からの冷媒が前記積層鉄心の内部を流れ、外部に排出される流路の一部となる第三流路と、
    前記流路の一部であり、前記第三流路から径方向に連通する第二流路と、
    前記流路の一部であり、前記磁石保持孔と径方向に連通し、前記積層鉄心の径方向外側に開口する第一流路とを備え、
    前記磁石保持孔は、
    前記永久磁石を挿入する磁石挿入部と、
    前記永久磁石の周方向側面に沿って形成され、前記第二流路から径方向に連通する、前記流路の一部である空隙部とからなり、
    前記第一鉄心片は、
    前記第一鉄心片が複数枚積層されて前記第三流路となる流路孔と、
    前記第一鉄心片が複数枚積層されて前記第二流路となる第二溝と、
    前記第一鉄心片が複数枚積層されて前記磁石保持孔となる長孔と、
    前記第一鉄心片が複数枚積層されて前記第一流路となる第一溝とを備え、
    少なくとも、前記第二溝の内側の端部の軸方向の一面に、面取りされた第二勾配部を備える回転電機の回転子。
  2. 前記第二溝の内側の端部の軸方向の他面に、面取りされた第二勾配部を備える請求項1に記載の回転電機の回転子。
  3. 少なくとも、前記第一溝の内側の端部の軸方向の一面に、面取りされた第一勾配部を備える請求項1又は請求項2に記載の回転電機の回転子。
  4. 少なくとも、前記第二溝と前記長孔の境界の軸方向の一面に、面取りされた勾配部を備える請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の回転電機の回転子。
  5. 少なくとも、前記第一溝の外周の縁部の一面に、面取りされた勾配部を備える請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の回転電機の回転子。
  6. 周方向に並んだ2つの前記第一流路が、それぞれ異なる前記空隙部を介して、1つの前記第二流路に連通する請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の回転電機の回転子。
  7. 2つの前記第一流路を合わせた周方向の幅と、前記第二流路の周方向の幅と、前記第三流路の周方向の幅とは同じである請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の回転電機の回転子。
  8. 前記第三流路の径方向の幅は、周方向の幅よりも大きい請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の回転電機の回転子。
  9. 軸方向中央部から軸方向の一方に積層された複数の前記第一鉄心片と、
    軸方向の他方に積層された複数の前記第一鉄心片とは、表裏が逆に積層されている請求項1から請求項8のいずれか1項に記載の回転電機の回転子。
  10. 前記積層鉄心は、軸方向の中央部に複数の前記第一鉄心片が積層され、
    積層された前記第一鉄心片の軸方向の両側に、それぞれ複数の第二鉄心片が積層され、
    前記第二鉄心片は、
    前記第二鉄心片が複数枚積層されて前記第三流路となる流路孔と、
    前記第二鉄心片が複数枚積層されて前記磁石保持孔となる長孔とを有する請求項1から請求項9のいずれか1項に記載の回転電機の回転子。
  11. 前記第三流路の径方向の幅は、前記積層鉄心の軸方向中央に近づくにつれて径方向外側に広がるように拡大している請求項1から請求項10のいずれか1項に記載の回転電機の回転子。
  12. 前記永久磁石は、前記磁石保持孔の径方向の両壁面に、グリスまたは接着剤で固着されている請求項1から請求項11のいずれか1項に記載される回転電機の回転子。
  13. 前記積層鉄心の軸方向の両端面に、前記第三流路と連通する第一冷媒流入口を有する端板を備える請求項1から請求項12のいずれか1項に記載の回転電機の回転子。
  14. 前記端板は、前記空隙部に連通する、第二冷媒流入口を備える請求項13に記載の回転電機の回転子。
  15. 前記端板は、前記永久磁石の軸方向端面の一部を外部に露出させる永久磁石露出孔を有する請求項13又は請求項14に記載の回転電機の回転子。
  16. 固定子と、前記固定子の内周面に、所定の間隔を設けて外周面を対向させるように配設された請求項1から請求項15のいずれか1項に記載の回転子とを備える回転電機。
  17. 請求項16に記載の回転電機と、前記回転電機のシャフトに接続された圧縮機構とを備える圧縮機。
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