JP2018196034A - 回路装置、電子機器、ケーブルハーネス及びデータ転送方法 - Google Patents

回路装置、電子機器、ケーブルハーネス及びデータ転送方法 Download PDF

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Abstract

【課題】シリアル通信の送信信号の信号経路に設けたとき、その信号経路端においてシリアル通信規格の認証テストをパスすることが可能な回路装置、電子機器、ケーブルハーネス及びデータ転送方法等を提供すること。【解決手段】回路装置10は、所与のシリアル通信規格の第1のバスBS1が接続される第1の物理層回路11と、所与のシリアル通信規格の第2のバスBS2が接続される第2の物理層回路12と、第1のバスBS1から第1の物理層回路11を介して受信したパケットを第2の物理層回路12を介して第2のバスBS2に送信する転送処理を行う処理回路20と、を含む。処理回路20は、mビットのSYNCを生成するSYNC生成回路71を含み、第1のバスBS1からパケットを受信したとき、SYNC生成回路71により生成されたmビットのSYNCを第2の物理層回路12に出力する。【選択図】 図3

Description

本発明は、回路装置、電子機器、ケーブルハーネス及びデータ転送方法等に関する。
従来より、USB(Universal-Serial-Bus)のデータ転送制御を実現する回路装置が知られている。このような回路装置の従来技術としては例えば特許文献1、2に開示される技術がある。
例えば特許文献1には、HS(High Speed)モード用の送信回路の電流源のイネーブル制御信号を、パケットの送信開始タイミングの前のタイミングでアクティブにする技術が開示されている。特許文献2には、HSモードからFS(Full Speed)モードに切り替わった場合に、HSモード用の高速クロックを生成するPLLの自走動作をディスエーブルにする技術が開示されている。
特開2006−135397号公報 特開2002−141911号公報
USBでは、ホストコントローラーとペリフェラルデバイスの間に更に何らかのデバイスを接続したい場合がある。例えば、ホストコントローラーに対して複数のペリフェラルデバイスを接続した場合には、USBハブ(ハブデバイス)が設けられる。或いは、信号経路の寄生容量等によってHSモードにおけるアイパターンの認証テストをパスすることが困難な場合に、USBの信号の信号特性の劣化を低減するようなデバイスを設けてもよい。
しかしながら、USB規格の認証テストをパスするためには、その認証テストを行う信号経路端(例えばUSBレセプタクル)におけるパケットが、USB規格で定められたビット数のSYNCを有する必要がある。上記のようにUSBハブ等を設けた場合、USBハブ等に入力されたパケットのSYNCのビット数よりも、USBハブ等が出力するパケットのSYNCのビット数の方が少なくなる。これは、物理層回路においてパケットを検出する際の動作に起因しており、例えばUSB規格では、1つのUSBハブが減少させるSYNCのビット数は4ビットまで許容されている。このため、送信信号の信号経路にUSBハブ等を設けると、信号経路端でUSB規格の認証テストをパスすることができなくなってしまう。
なお、USBに限らず、パケットにSYNC(同期用信号)が含まれているシリアル通信においても、上記と同様の問題が生じる可能性がある。
本発明の幾つかの態様によれば、シリアル通信の送信信号の信号経路に設けたとき、その信号経路端においてシリアル通信規格の認証テストをパスすることが可能な回路装置、電子機器、ケーブルハーネス及びデータ転送方法等を提供できる。
本発明の一態様は、所与のシリアル通信規格の第1のバスが接続される第1の物理層回路と、前記所与のシリアル通信規格の第2のバスが接続される第2の物理層回路と、前記第1のバスから前記第1の物理層回路を介して受信したパケットを前記第2の物理層回路を介して前記第2のバスに送信する転送処理を行う処理回路と、を含み、前記処理回路は、mビット(mは1以上の整数)のSYNCを生成するSYNC生成回路を含み、前記第1のバスから前記パケットを受信したとき、前記SYNC生成回路により生成された前記mビットのSYNCを、前記第2のバスに送信されるパケットのSYNCとして前記第2の物理層回路に出力する回路装置に関係する。
本発明の一態様によれば、第1のバスから第1の物理層回路を介してパケットが処理回路により受信され、そのパケットが第2の物理層回路を介して第2のバスに出力されるとき、SYNC生成回路により生成されたmビットのSYNCが、第2のバスに送信されるパケットのSYNCとして第2の物理層回路に出力される。これにより、第1の物理層回路から処理回路に入力されるパケットのSYNCのビット数に関わらず、処理回路から第2の物理層回路にmビットのSYNCを有するパケットが出力される。このようにして、回路装置をシリアル通信の送信信号の信号経路に設けたとき、その信号経路端においてシリアル通信規格の認証テストをパスすることが可能になる。
また本発明の一態様では、前記第1のバスから前記第1の物理層回路が受信したパケットのSYNCのビット数がmビット以下であっても、前記第2の物理層回路は、前記mビットのSYNCを前記第2のバスに出力してもよい。
このようにすれば、mビット以下のいずれのビット数のSYNCが第1の物理層回路に入力された場合であっても、第2の物理層回路は、mビットのSYNCを第2のバスに出力できる。
また本発明の一態様では、前記処理回路は、前記パケットをバッファリングするエラスティシティーバッファーと、前記SYNC生成回路を有し、前記エラスティシティーバッファーにバッファリングされた前記パケットの転送処理を行うリピーター回路と、前記リピーター回路から出力されるデータをパラレルシリアル変換して前記第2の物理層回路に出力するパラレルシリアル変換回路と、を含んでもよい。
このようにすれば、第1のバスから第1の物理層回路を介して入力されたパケットが、エラスティシティーバッファーによりバッファリングされ、そのバッファリングされたパケットがリピーター回路により転送処理されてパラレルシリアル変換回路に出力され、パラレルシリアル変換回路から出力されるパケットが第2の物理層回路を介して第2のバスに出力される。このようにして、回路装置がパケットを第1のバスから第2のバスに転送できる。そして本発明の一態様では、SYNC生成回路がmビットのSYNCを生成するので、第2のバスに出力されるパケットのSYNCをmビットにできる。
また本発明の一態様では、前記パケットの受信が開始され、前記エラスティシティーバッファーに所与のビット数のデータが蓄積されたとき、前記SYNC生成回路が前記mビットのSYNCの出力を開始し、前記パラレルシリアル変換回路からmビットのSYNCが出力されてもよい。
このようにすれば、エラスティシティーバッファーに所与のビット数のデータが蓄積されたとき、処理回路からmビットのSYNCの出力が開始されるので、mビットのSYNCを有するパケットを第2のバスへ出力できると共に、非同期通信におけるビットのオーバーランやアンダーランを防ぐことが可能になる。
また本発明の一態様では、前記リピーター回路は、リピートバッファーを更に有し、前記SYNC生成回路による前記mビットのSYNCの出力中に、前記エラスティシティーバッファーにバッファリングされた前記パケットのSYNCの終了が検出されたとき、前記リピートバッファーは、前記エラスティシティーバッファーからのデータのうち、前記パケットのSYNCに続くデータを蓄積してもよい。
このようにすれば、パケットの実質的なデータの内容であるSYNC以後のデータを変更することなく転送(リピート)すると共に、そのデータにmビットのSYNCを付加することができる。
また本発明の一態様では、前記処理回路は、前記第2のバスから前記第2の物理層回路を介して受信したパケットを前記第1の物理層回路を介して前記第1のバスに送信し、前記処理回路は、kビット(kは1以上の整数)のSYNCを生成する第2のSYNC生成回路を含み、前記第2のバスからの前記パケットを受信したとき、前記第2のSYNC生成回路により生成された前記kビットのSYNCを前記第1の物理層回路に出力してもよい。
このようにすれば、第1のバスから第2のバスへ、及び第2のバスから第1のバスへの双方向の転送において、送信パケットのSYNCのビット数を所与のビット数(m又はk)にできる。
また本発明の一態様では、前記第2のバスから前記第2の物理層回路が受信したパケットのSYNCのビット数がkビット以下であっても、前記第1の物理層回路は、前記kビットのSYNCを前記第1のバスに出力してもよい。
このようにすれば、kビット以下のいずれのビット数のSYNCが第2の物理層回路に入力された場合であっても、第1の物理層回路は、kビットのSYNCを第1のバスに出力できる。
また本発明の一態様では、前記mビットのSYNCのビット数mを任意に設定するレジスター回路を含んでもよい。
このようにすれば、回路装置がパケットを転送する場合において、任意のビット数(m)のSYNCのパケットを出力できるようになる。これにより、電子機器の所与のシリアル通信規格の伝送経路において、回路装置を種々の位置に配置できるようになる。
また本発明の一態様では、前記シリアル通信規格は、USB規格であってもよい。
このようにすれば、回路装置をUSBの送信信号の信号経路に設けたとき、その信号経路端においてUSB規格の認証テストをパスすることが可能になる。
また本発明の一態様では、回路装置は、バスモニター回路と、バススイッチ回路と、を含み、前記処理回路は、前記第2のバスから前記第2の物理層回路を介して受信したパケットを前記第1の物理層回路を介して前記第1のバスに送信し、前記バスモニター回路は、前記第1のバスと前記第2のバスのモニター動作を行い、前記バススイッチ回路は、前記バスモニター回路でのモニター結果に基づいて、前記第1のバスと前記第2のバスの接続をオン又はオフにしてもよい。
このようにすれば、第1、第2のバスのモニター結果に応じて第1のバスと第2のバスの接続をオンにして、第1のバスに接続される第1の装置と第2のバスに接続される第2の装置との間での信号のやり取りなどが可能になる。更に、第1、第2のバスの一方からのパケットを第1、第2の物理層回路を介して第1、第2のバスの他方に転送する転送処理が可能になり、第1、第2のバスの信号の信号特性が劣化していた場合にも、これを改善できるようになる。従って、USBの信号の信号特性の劣化を改善できる回路装置等の提供が可能になる。
また本発明の他の態様は、上記のいずれかに記載された回路装置と、前記第1のバスに接続される処理装置と、を含む電子機器に関係する。
また本発明の更に他の態様は、上記のいずれかに記載された回路装置と、ケーブルと、を含むケーブルハーネスに関係する。
また本発明の更に他の態様は、所与のシリアル通信規格で第1のバスから受信したパケットを、前記所与のシリアル通信規格の第2のバスにリピートして転送すると共に、前記第1のバスから受信したパケットのSYNCのビット数がmビット以下であっても、mビットのSYNCを前記第2のバスに出力するデータ転送方法に関係する。
電子機器のシステムの一例。 電子機器のシステムのHSモードの通信におけるパケットの例。 本実施形態の回路装置の構成例。 回路装置の動作を説明する図。 本実施形態の回路装置の第1の詳細な構成例。 第1の詳細な構成例の回路装置の動作を説明する図。 本実施形態の回路装置の第2の詳細な構成例。 第2の詳細な構成例の回路装置の動作を説明する図。 本実施形態の回路装置の変形例。 USBでの送信信号の信号特性の劣化を説明する図。 USBの認証テストにおけるアイパターンの説明図。 本実施形態の回路装置の第3の詳細な構成例。 第3の詳細な構成例の回路装置の動作を説明する図。 第3の詳細な構成例の回路装置の動作を説明する図。 物理層回路の構成例。 電子機器の構成例。 ケーブルハーネスの構成例。
以下、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお以下に説明する本実施形態は特許請求の範囲に記載された本発明の内容を不当に限定するものではなく、本実施形態で説明される構成の全てが本発明の解決手段として必須であるとは限らない。
例えば、以下ではシリアル通信規格の一例としてUSBを例に説明するが、非同期通信においてパケットの先頭にSYNCを設けるシリアル通信規格に本発明を適用可能である。
1.SYNCのビット数
図1は、電子機器のシステムの一例を示すものである。図1では、携帯型端末装置250がUSBレセプタクル226(USB規格のコネクター)を介して電子機器270に接続され、電子機器270のメインコントローラー200(ホストコントローラー)と携帯型端末装置250との間でUSB規格の通信を行うようになっている。
メインコントローラー200とUSBレセプタクル226の間にはデバイス230が設けられ、メインコントローラー200とデバイス230の間はUSB規格のバスBSAで接続され、デバイス230とUSBレセプタクル226の間はUSB規格のバスBSBで接続される。デバイス230は、バスBSAとバスBSBの間でパケットを転送できるものであればよいが、一例としては、アップストリームポートがメインコントローラー200に接続されるUSBハブである。或いは、図12〜図14で後述するような、USBの信号の信号特性の劣化を低減するデバイスであってもよい。
図2は、上記システムのHSモードの通信におけるパケットの例である。メインコントローラー200がバスBSAを介してデバイス230へ出力するパケットは、例えば32ビットのSYNC(同期信号、同期データ)と、PID(パケットID)と、DATA(データ)と、EOP(エンドオブパケット)とを含んでいる。
デバイス230のバスBSA側の物理層回路は、バスBSAのパケットを検出し、例えばSYNCのビット数が4ビット少ない(28ビットの)パケットをエラスティシティーバッファーに出力する。USBのSYNCは「K」と「J」の繰り返しで構成されており、この信号を物理層回路のスケルチ検出回路が検出することでパケットを検出している。このとき、SYNCの入力が開始されてからスケルチ検出回路がSYNCを検出するまでの遅延時間があるため、SYNCのビット数が減少することになる。そして、このパケットは、処理回路(例えばリピーター回路)とバスBSB側の物理層回路を介してバスBSBに転送され、USBレセプタクル226を介して携帯型端末装置250に受信されることになる。
このように、物理層回路がパケットを受信する際の動作に起因してSYNCのビット数が減少するので、そのままUSBレセプタクル226側に出力すると、32ビットよりも少ないビット数のSYNCをもつパケットがUSBレセプタクル226から出力されることになる。
さて、上記の電子機器270にUSB規格の認証を得たいとする。このとき、USBレセプタクル226から出力されるパケットがUSB規格を満たしている必要があり、その条件の1つはパケットに32ビットのSYNCが付加されていることである。このため、図2の場合には電子機器270としてはUSB規格の認証テストをパスできなくなってしまう。
2.回路装置
図3は、本実施形態の回路装置の構成例である。回路装置10は、第1の物理層回路11と、第2の物理層回路12と、処理回路20と、を含む。なお、本実施形態は図3の構成に限定されず、その構成要素の一部を省略したり、他の構成要素を追加したりする等の種々の変形実施が可能である。
第1の物理層回路11は、所与のシリアル通信規格の第1のバスBS1が接続される。第2の物理層回路12は、所与のシリアル通信規格の第2のバスBS2が接続される。処理回路20は、第1のバスBS1から第1の物理層回路11を介して受信したパケットを第2の物理層回路12を介して第2のバスBS2に送信する転送処理を行う。そして処理回路20は、mビットのSYNCを生成するSYNC生成回路71を含み、第1のバスBS1からパケットを受信したとき、SYNC生成回路71により生成されたmビット(mは1以上の整数)のSYNCを、第2のバスBS2に送信されるパケットのSYNCとして第2の物理層回路12に出力する。
なお、以下では所与のシリアル通信規格がUSB規格である場合を例に説明するが、本発明の適用対象はUSBに限定されない。即ち、所与のシリアル通信規格は、送信信号の周波数と受信側装置の動作クロック周波数が非同期であり、パケット(データ)以外にクロック信号を別途送信せず、送信信号の周波数に同期してパケットを受信するためのSYNCがパケットの先頭に付与されるシリアル通信規格である。
物理層回路11、12の各々は、物理層のアナログ回路により構成される。物理層のアナログ回路は、例えばHS、FS用の送信回路、受信回路、各種の検出回路、プルアップ抵抗回路などである。なお、USBを介して受信したシリアルデータをパラレルデータに変換するシリアル/パラレル変換回路や、パラレルデータをシリアルデータに変換するパラレル/シリアル変換回路や、NRZI回路などのリンク層に相当する回路は、処理回路20に含まれる。例えばUSBのトランシーバマクロセルのうちのリンク層等に相当する回路は処理回路20に含まれ、送信回路、受信回路、検出回路等のアナログ回路が物理層回路11、12に含まれる。
バスBS1は例えばメインコントローラー側が接続されるバスであり、バスBS2は例えばペリフェラルデバイス側が接続されるバスである。但し本実施形態はこのような接続構成に限定されるものではない。バスBS1、BS2は、差動信号を構成する信号DP、DM(第1、第2の信号)などの信号線を含むUSB規格(所与のシリアル通信規格)のバスである。バスBS1、BS2は電源VBUS、GNDの信号線を含むことができる。
処理回路20は、転送処理や各種の制御処理を行う回路であり、ゲートアレイなどの自動配置配線によるロジック回路などにより実現できる。なお処理回路20をCPU、MPU等のプロセッサーにより実現してもよい。
SYNC生成回路71は、「KJKJ・・・KJKK」のパターンを有するmビットのSYNC(HSモードのSYNC)を生成する回路である。「K」、「J」はバス(DP/DM)に送信される信号を表しており、「K」ではDPがローレベルであり、DMがハイレベルであり、「J」ではDPがハイレベルであり、DMがローレベルである。ビットで表すと、「K」はビット「0」に対応し、「J」はビット「1」に対応する。例えば、SYNC生成回路71は、「KJKJ・・・KJKK」のパターン(mビットのSYNC)を生成するように構成されたロジック回路であり、そのロジック回路が生成したパターンが物理層回路12に出力される。或いは、不図示のレジスター又はメモリーに「KJKJ・・・KJKK」のパターンが記憶され、そのパターンをSYNC生成回路71が読み出して物理層回路12に出力する。なお、SYNC生成回路71は、mビットのSYNCの全てのビットを新たに生成してもよいし、或いは、物理層回路11から処理回路20に入力されるmビット未満のビット数のSYNCにビットを付加することで、mビットのSYNCを生成してもよい。
図4は、本実施形態の回路装置の動作を説明する図である。なお、以下ではmがUSB規格で定められたSYNCのビット数32である場合を例に説明するが、これに限定されず、mは32以外の整数であってもよい。例えば、回路装置10の後段でUSBレセプタクルまでの間に更にSYNCのビット数が減少する場合、mは32より大きい整数であってもよい。
図4に示すように、バスBS1から物理層回路11に32ビットのSYNCを含むパケットが入力されたとする。パケットは、例えばSYNC、PID、DATA、EOPで構成される。物理層回路11は、SYNCを検出すると、パケットを処理回路20に出力する。このとき、SYNCのビット数は例えば28ビットとなる。なお、物理層回路11において減少するSYNCのビット数は4に限らず、4未満であってもよい。処理回路20にパケットが入力されると、SYNC生成回路71が物理層回路12に32ビット(mビット)のSYNCを出力し、それに続けて処理回路20が、物理層回路11から入力されるPID、DATA、EOPを物理層回路12に出力する。このようにして、バスBS2には、32ビット(mビット)のSYNCを有するパケットが出力されることになる。
以上の実施形態によれば、第1の物理層回路11から処理回路20に入力されるパケットのSYNCのビット数に関わらず、第2の物理層回路12から第2のバスBS2に、mビットのSYNCを含むパケットが出力される。これにより、電子機器のUSBレセプタクルに、USB規格を満たすビット数のSYNCを出力することが可能となり、USBレセプタクルおいてUSB規格の認証テストをパスすることが可能になる。
例えば、図1の電子機器270において、デバイス230に本実施形態の手法を適用できる。この場合、デバイス230の物理層回路でSYNCのビット数が減少するが、USBレセプタクル226に32ビットのSYNCを出力することが可能となる。或いは、デバイス230がUSBハブである場合に、そのUSBハブとUSBレセプタクル226の間に本実施形態の回路装置10を設けることができる。この場合、USBハブ及び回路装置10の物理層回路11でSYNCのビット数が減少するが、回路装置10からUSBレセプタクル226に32ビットのSYNCを出力することが可能となる。或いは、デバイス230がUSBハブである場合に、メインコントローラー200とUSBハブの間に本実施形態の回路装置10を設けることができる。例えばUSBハブがSYNCのビット数を4ビット減少させる場合、回路装置10は、USBハブに対して32+4=36ビットのSYNCを出力する(即ち、この例ではm=36である)。そうすると、USBハブが出力するSYNCのビット数は36−4=32ビットとなり、USBレセプタクル226に32ビットのSYNCを出力することが可能となる。
また本実施形態では、第1のバスBS1から第1の物理層回路11が受信したパケットのSYNCのビット数がmビット以下であっても、第2の物理層回路12は、mビットのSYNCを第2のバスBS2に出力する。
図4では、物理層回路11が受信したパケットのSYNCのビット数はm=32であり、物理層回路12が出力するパケットのSYNCのビット数もm=32である。本実施形態では、物理層回路11が受信したパケットのSYNCのビット数がm未満(32未満)であった場合にも、SYNC生成回路71がmビットのSYNCを生成するので、物理層回路12が出力するパケットのSYNCのビット数はm=32となる。即ち、mビット以下のいずれのビット数のSYNCが物理層回路11に入力された場合であっても、物理層回路12は、mビットのSYNCを第2のバスBS2に出力できる。なお、仮にmより大きいビット数のSYNCが物理層回路11に入力された場合であっても、物理層回路12は、mビットのSYNCを第2のバスBS2に出力できる。
なお、以上で説明した回路装置10の動作は、データ転送方法として実施することも可能である。そのデータ転送方法は、所与のシリアル通信規格で第1のバスBS1から受信したパケットを、所与のシリアル通信規格の第2のバスBS2にリピートして転送すると共に、第1のバスBS1から受信したパケットのSYNCのビット数がmビット以下であっても、mビットのSYNCを第2のバスBS2に出力するデータ転送方法である。このデータ転送方法は、例えば回路装置10により実行される。即ち、回路装置の作動方法として実行される。
3.詳細な構成例
図5は、本実施形態の回路装置の第1の詳細な構成例である。図5では、処理回路20は、エラスティシティーバッファー21、23(elasticity buffer)、パラレルシリアル変換回路22、24、リピーター回路70、80(HSリピーター回路)を含む。リピーター回路70は、SYNC生成回路71、制御回路73(ステートマシン)を含み、リピーター回路80は、SYNC生成回路81、制御回路83(ステートマシン)を含む。
エラスティシティーバッファー21は、物理層回路11からのパケットをバッファリングする。リピーター回路70は、エラスティシティーバッファー21にバッファリングされたパケットの転送処理を行う。パラレルシリアル変換回路22は、リピーター回路から出力されるデータ(転送処理されたパケット)をパラレルシリアル変換して第2の物理層回路12に出力する。
エラスティシティーバッファー21は、所定ビット数のデータを一時的に蓄積できるバッファーである。例えば、エラスティシティーバッファー21は、物理層回路11から入力されるパケットの信号に同期したクロック信号を生成するDLL回路と、そのクロック信号によりパケットの信号を取り込む(サンプリングする)と共にシリアルパラレル変換するシリアルパラレル変換回路と、を含む。処理回路20では、回路装置10の内部で生成されたクロック信号によりパケットが再同期化されるので、物理層回路11から入力されるパケットと再同期化されたパケットとは非同期になっている。エラスティシティーバッファー21は、この非同期によるパケットの信号の周波数差をバッファリングするために設けられている。エラスティシティーバッファー21が蓄積する所定ビット数は、例えば規格により定められており、USB規格では12ビット以上である。
リピーター回路70は、パケットの転送処理として、例えばパケットのビットの再同期化処理、SYNC生成回路からのmビットのSYNCの出力、エラスティシティーバッファー21に蓄積されたパケットの(SYNC以降のデータの)転送等を行う。
再同期化処理(リシンクロナイズ)は、例えば受信したパケットの各ビットを、回路装置10のクロック信号でサンプリングして取り込み、取り込まれた各ビットにより構成されるパケットを再構築し、再構築されたパケットを、回路装置10のクロック信号に同期して出力することなどにより実現される。なお、再同期化処理の少なくとも一部(ビットのサンプリング等)はエラスティシティーバッファー21が行ってもよい。具体的には、回路装置10は、回路装置10の内部で生成されたクロック信号から多相クロック信号を生成するPLL回路(図12のPLL回路54)を含む。多相クロック信号は、周波数が同一で位相が互いに異なるクロック信号である。エラスティシティーバッファー21は、エッジ検出回路とクロック選択回路とを有する不図示のDLL回路を含む。そして、エッジ検出回路は、物理層回路11の受信回路により受信されたシリアルデータのエッジを検出し、そのエッジ検出情報をクロック選択回路に出力する。即ち、多相クロック信号のエッジの中のいずれのエッジ間にシリアルデータのエッジがあるかを検出し、そのエッジ検出情報をクロック選択回路に出力する。クロック選択回路は、このエッジ検出情報に基づいて、多相クロック信号の中からいずれかのクロック信号を選択し、選択したクロック信号をサンプリングクロック信号として出力する。このサンプリングクロック信号に基づいてシリアルデータをサンプリングすることで、受信したパケットの各ビットのサンプリングを実現できる。
制御回路73は、リピーター回路70の動作(ステートの遷移)を制御する回路である。例えばパケットの転送処理において、SYNC生成回路71からSYNCを出力するタイミング、エラスティシティーバッファー21に蓄積されたパケットの(SYNC以降のデータの)転送を行うタイミング等を制御する。
本実施形態によれば、バスBS1から物理層回路11を介して入力されたパケットが、エラスティシティーバッファー21によりバッファリングされ、そのバッファリングされたパケットがリピーター回路70により転送処理されてパラレルシリアル変換回路22に出力され、パラレルシリアル変換回路22から出力されるパケットが物理層回路12を介してバスBS2に出力される。このようにして、回路装置10がパケットをバスBS1からバスBS2に転送できる。そして本実施形態では、SYNC生成回路71がmビットのSYNCを生成するので、バスBS2に出力されるパケットのSYNCをmビットにできる。
図6は、図5の回路装置の動作を説明する図である。図6に示すように、バスBS1から32ビットのSYNCを含むパケットが物理層回路11に入力され、物理層回路11から28ビットのSYNCを含むパケット(信号EBI1)が出力され、そのパケットがエラスティシティーバッファー21にバッファリングされる。
エラスティシティーバッファー21へのパケットの入力が開始されてから期間TA1の後に、SYNC生成回路71が32ビット(mビット)のSYNCの出力を開始する(信号SYQ1)。期間TA1は、エラスティシティーバッファー21へのパケットの入力が開始されてから、12ビットのデータがエラスティシティーバッファー21に蓄積されるまでの期間である。SYNC生成回路71がSYNCを出力し終わると、続けてリピーター回路70が、エラスティシティーバッファー21にバッファリングされているデータ(SYNCを除くデータ)をパラレルシリアル変換回路22に転送する(信号RPQ1)。パラレルシリアル変換回路22は、SYNC生成回路71からのSYNCと、リピーター回路70からのデータとをパラレルシリアル変換して物理層回路12へ出力し、そのシリアルデータのパケットが物理層回路12の送信回路からバスBS2へ出力される。
より具体的には、リピーター回路70は、エラスティシティーバッファー21にバッファリングされたデータのうち、SYNCを除いたデータ(例えばPID、DATA、EOP)をパラレルシリアル変換回路22に転送する。USB規格においてSYNCの末尾は「KJKK」であり、例えば制御回路73が、このSYNCの末尾の検出を行い、「KJKK」のパターンに続くデータをパラレルシリアル変換回路22に転送する制御を行う。
図6の例では、エラスティシティーバッファー21にSYNC以降のデータ(PID)が蓄積され始めてからSYNC生成回路71がSYNCの出力を終わるまでは、16ビットである。USB規格ではSYNCのビット数の最小が12ビットと定められており、それを考慮すると、エラスティシティーバッファー21にSYNC以降のデータ(PID)が蓄積され始めてからSYNC生成回路71がSYNCの出力を終わるまでは、32ビットである。エラスティシティーバッファー21は、この32ビットのデータを少なくともバッファリングできるように構成されている。なお、エラスティシティーバッファー21のビット数は32ビットに限定されるものではない。
以上の実施形態では、パケットの受信が開始され、エラスティシティーバッファー21に所与のビット数のデータが蓄積されたとき、SYNC生成回路71がmビットのSYNCの出力を開始し、パラレルシリアル変換回路22からmビットのSYNCが出力される。
ここで、所与のビット数は、例えばUSB規格に定められた12ビットであるが、これに限定されない。即ち、非同期通信におけるビットのオーバーランやアンダーランを防ぐことが可能なビット数が確保されていればよい。
このようにすれば、エラスティシティーバッファー21に所与のビット数のデータが蓄積された状態で、mビットのSYNCの出力が開始されるので、mビットのSYNCを有するパケットをバスBS2へ出力できると共に、非同期通信におけるビットのオーバーランやアンダーランを防ぐことが可能になる。
また本実施形態では、リピーター回路70は、SYNC生成回路71によるmビットのSYNCの出力が終了したとき、エラスティシティーバッファー21にバッファリングされたパケットのSYNCに続くデータ(例えばPID、DATA、EOP)を出力(転送)する。
このようにすれば、パケットの実質的なデータの内容であるSYNC以後のデータを変更することなく転送(リピート)すると共に、そのデータにmビットのSYNCを付加することができる。
また本実施形態では、処理回路20は、第2のバスBS2から第2の物理層回路12を介して受信したパケットを第1の物理層回路11を介して第1のバスBS1に送信する。処理回路20は、kビット(kは1以上の整数)のSYNCを生成する第2のSYNC生成回路81を含み、第2のバスBS2からのパケットを受信したとき、第2のSYNC生成回路81により生成されたkビットのSYNCを第1の物理層回路11に出力する。
具体的には、エラスティシティーバッファー23、リピーター回路80、パラレルシリアル変換回路24は、エラスティシティーバッファー21、リピーター回路70、パラレルシリアル変換回路22と同様な動作を行う。SYNC生成回路81、制御回路83は、SYNC生成回路71、制御回路73と同様な動作を行う。例えば、k=32である場合には、リピーター回路80等の動作は図6と同様の動作となる。即ち、図6のバスBS1、信号EBI1、RPI1、SYQ1、RPQ1、バスBS2を、図5のバスBS2、信号EBI2、RPI2、SYQ2、RPQ2、バスBS1に読み替えた場合の動作となる。なお、kはmと同じ整数であってもよいし、mと異なる整数であってもよい。
このようにすれば、バスBS1からバスBS2へ、及びバスBS2からバスBS1への双方向の転送において、送信パケットのSYNCのビット数を所与のビット数(m又はk)にできる。例えば、メインコントローラー200においてもSYNCが32ビットのパケットを受信したい場合に、回路装置10がバスBS1にkビットのSYNCを出力することで、メインコントローラー200に32ビットのSYNCを送信できる。或いは、バスBS1、BS2のどちらをUSBレセプタクル226側に接続するかを自由に選択することが可能となる。
また本実施形態では、第2のバスBS2から第2の物理層回路12が受信したパケットのSYNCのビット数がkビット以下であっても、第1の物理層回路11は、kビットのSYNCを第1のバスBS1に出力する。
即ち、kビット以下のいずれのビット数のSYNCが物理層回路12に入力された場合であっても、物理層回路11は、kビットのSYNCを第1のバスBS1に出力できる。なお、仮にkより大きいビット数のSYNCが物理層回路12に入力された場合であっても、物理層回路11は、kビットのSYNCを第1のバスBS1に出力できる。
なお、バスBS2からバスBS1への転送においては、通常のように物理層回路12でビット数が減少したSYNCをリピーター回路80がリピートする構成としてもよい。この場合、リピーター回路80がSYNC生成回路81を含まず、リピートバッファー82が、エラスティシティーバッファー23からのパケットを、SYNCを含めてバッファリングし、パラレルシリアル変換回路24へ出力する。例えばバスBS1にメインコントローラーが接続され、バスBS2にUSBレセプタクルが接続される場合には、USBレセプタクル側で32ビットのSYNCが出力されていれば、USBレセプタクルにおけるUSB規格の認証テストをパスできる。
図7は、本実施形態の回路装置の第2の詳細な構成例である。図7では、リピーター回路70は、リピートバッファー72を更に含み、リピーター回路80は、リピートバッファー82を更に含む。なお、図5、図6で説明した構成要素と同一の構成要素については同一の符号を付し、適宜説明を省略する。
リピートバッファー72は、エラスティシティーバッファー21からのパラレルデータをバッファリングするバッファーであり、所定ビット数のデータを一時的に蓄積できるバッファーである。所定ビット数は例えば20ビットである。USB規格ではSYNCのビット数の最大が32ビット、最小が12ビットと定められているので、その差の20ビットをバッファリングできるようになっている。
図8は、図7の回路装置の動作を説明する図である。図8に示すように、バスBS1から32ビットのSYNCを含むパケットが物理層回路11に入力され、物理層回路11から28ビットのSYNCを含むパケット(信号EBI1)が出力され、そのパケットがエラスティシティーバッファー21にバッファリングされる。
エラスティシティーバッファー21は、バッファリングしたパケットをリピートバッファー72に出力する(信号RPI1)。エラスティシティーバッファー21は、入力されたパケットのデータのうち、SYNCを除いたデータ(例えばPID、DATA、EOP)をバッファリングする。USB規格においてSYNCの末尾は「KJKK」であり、例えば制御回路73が、このSYNCの末尾の検出を行い、「KJKK」のパターンを検出したときに、そのパターンの次のビットからリピートバッファー72にバッファリングさせる。
また、エラスティシティーバッファー21へのパケットの入力が開始されてから期間TA1の後に、SYNC生成回路71が32ビット(mビット)のSYNCの出力を開始する(信号SYQ1)。期間TA1は、エラスティシティーバッファー21へのパケットの入力が開始されてから、12ビットのデータがエラスティシティーバッファー21に蓄積されるまでの期間である。SYNC生成回路71がSYNCを出力し終わると、続けてリピートバッファー72が、バッファリングされているデータ(SYNCを除くデータ)を出力する(信号RPQ1)。パラレルシリアル変換回路22は、SYNC生成回路71からのSYNCと、リピートバッファー72からのデータとをパラレルシリアル変換して物理層回路12へ出力し、そのシリアルデータのパケットが物理層回路12の送信回路からバスBS2へ出力される。
以上の実施形態では、SYNC生成回路71によるmビットのSYNCの出力中に、エラスティシティーバッファー21にバッファリングされたパケットのSYNCの終了が検出されたとき、リピートバッファー72は、エラスティシティーバッファー21からのデータのうち、パケットのSYNCに続くデータ(例えばPID、DATA、EOP)を蓄積する。
このようにすれば、パケットの実質的なデータの内容であるSYNC以後のデータを変更することなく転送(リピート)すると共に、そのデータにmビットのSYNCを付加することができる。
なお、リピートバッファー82は、リピートバッファー72と同様な動作を行う。例えば、k=32である場合には、リピートバッファー82等の動作は図8と同様の動作となる。即ち、図8のバスBS1、信号EBI1、RPI1、SYQ1、RPQ1、バスBS2を、図7のバスBS2、信号EBI2、RPI2、SYQ2、RPQ2、バスBS1に読み替えた場合の動作となる。
4.変形例
図9は、本実施形態の回路装置の変形例である。図9では、回路装置10がレジスター回路90を更に含む。なお、図9では処理回路20の構成の一部(エラスティシティーバッファー等)を省略している。
レジスター回路90は、SYNC生成回路71が生成するmビットのSYNCのビット数mを任意に設定する。そして、SYNC生成回路71は、レジスター回路90に設定されたビット数mに基づいて、mビットのSYNCを生成し、パラレルシリアル変換回路22に出力する。また、更にレジスター回路90は、SYNC生成回路81が生成するkビットのSYNCのビット数kを任意に設定してもよい。そして、SYNC生成回路81は、レジスター回路90に設定されたビット数kに基づいて、kビットのSYNCを生成し、パラレルシリアル変換回路24に出力してもよい。
例えば、外部の処理装置(例えばメインコントローラー等)から不図示のインターフェース(例えばSPIやI2C等)を介してレジスター回路90にビット数m、kの設定情報が設定される。或いは、レジスター回路90は、例えば回路装置10の製造時等においてビット数m、kの設定情報が設定されるヒューズ回路や不揮発性メモリーであってもよい。
このようにすれば、回路装置10がパケットを転送する場合において、任意のビット数m、kのSYNCのパケットを出力できるようになる。これにより、電子機器のUSBの伝送経路において、回路装置10を種々の位置に配置できるようになる。例えば、第2のバスBS2(物理層回路12)にUSBレセプタクルが接続されるような構成では、m=32に設定することで、USBレセプタクルにおいてUSB規格の認証テストをパスすることが可能となる。或いは、回路装置10とUSBレセプタクルの間に例えばUSBハブ等のデバイスが挿入されるような構成では、USBハブ等のデバイスにおいて例えばΔmビットだけSYNCが減少するとした場合、m=32+Δmに設定する。これにより、USBレセプタクルでは、SYNCのビット数がm−Δm=32となり、USBレセプタクルにおいてUSB規格の認証テストをパスすることが可能となる。このように、レジスター回路90を設けることで、回路装置10の配置位置に応じたビット数mを設定することが可能となる。
5.送信信号の信号特性
以下では、本実施形態の回路装置の第3の詳細な構成例を説明する。第3の詳細な構成例では、mビットのSYNCを出力すると共に、更にUSBでの送信信号の信号特性の劣化を低減する。
まず、図10を用いてUSBでの送信信号の信号特性の劣化を説明する。図10は車載の電子機器のシステムの一例を示すものであり、メインコントローラー200(ホストコントローラー)にはUSB−HUB210が接続される。例えばUSB−HUB210のアップストリームポートがメインコントローラー200に接続され、ダウンストリームポートには、SD211(SDカード)、BT212(ブルートゥース(登録商標))、DSRC213(Dedicated Short Range Communications)などのデバイスが接続される。
またケーブル224を有するケーブルハーネス220のUSBレセプタクル226には、スマートフォンなどの携帯型端末装置250が接続される。メインコントローラー200とUSBレセプタクル226の間には、充電回路221、静電気保護回路222、短絡保護回路223などが設けられている。
図10では、ケーブル224は車内において例えば内装を避けて配線されるため、ケーブル長が例えば1〜3mというように長くなり、寄生容量等が生じる。また充電回路221、静電気保護回路222、短絡保護回路223などの回路に起因する寄生容量等も生じる。これらの寄生容量等が原因となって、メインコントローラー200が有するUSBの送信回路(HS)の送信信号の信号特性が劣化する。
図11はUSBの認証テストにおけるアイパターンの説明図である。ARは送信信号の波形の禁止領域を示すものであり、この禁止領域ARはUSBの規格で定められている。USBの送信回路(HS)には、A1に示す送信信号(DP、DM)の波形がこの禁止領域ARと重ならないようにすることが要求される。
しかしながら、図10において車内で引き回されるケーブル224が長くなったり、充電回路221、静電気保護回路222、短絡保護回路223などの回路に起因したりして、寄生容量等が生じると、図11のA1に示す送信信号の信号品質が悪化してしまう。このため、適正な信号転送を実現できず、アイパターンの認証テスト(例えばニアエンドの認証テスト)をパスできないという課題がある。
6.第3の詳細な構成例
図12は、本実施形態の回路装置の第3の詳細な構成例である。回路装置10は、物理層回路11、12と、処理回路20と、バスモニター回路30と、バススイッチ回路40を含む。また回路装置10は、基準電流回路13、14、電源回路60、クロック信号生成回路50を含むことができる。なお回路装置は図12の構成には限定されず、これらの一部の構成要素を省略したり、他の構成要素を追加するなどの種々の変形実施が可能である。
基準電流回路13、14は、各々、物理層回路11、12で用いられる基準電流を生成するための回路であり、外付け部品である抵抗RI、REを用いて基準電流を生成する。クロック信号生成回路50は、回路装置10で用いられる各種のクロック信号を生成する回路であり、発振回路52、PLL回路54を含む。発振回路52には、外付け部品である発振子XTALやキャパシターCC1、CC2が接続される。発振子XTALは例えば水晶振動子等により実現される。そして発振回路52は、発振子XTALの発振動作を行って、発振信号に基づくクロック信号を生成する。PLL回路54は、生成されたクロック信号に基づいて、上述した多相のクロック信号を生成する。
電源回路60は、外部電源電圧が供給されて、回路装置10で用いられる各種の電源電圧を生成する。具体的には電源回路60のレギュレーター62が外部電源電圧のレギュレートを行って、外部電源電圧よりも低電圧の電源電圧を生成して、回路装置10の各回路ブロックに供給する。
処理回路20は、リンク層回路26、リピーター回路28などを含む。リンク層回路26は、リンク層に相当する処理を行う回路である。リンク層回路26は、例えばUSBにより受信したシリアルデータをパラレルデータに変換するシリアル/パラレル変換処理や、パラレルデータを送信用のシリアルデータに変換するパラレル/シリアル変換処理や、NRZIの符号化や復号化のための処理などを行う。リンク層回路26は、図5のエラスティシティーバッファー21、23、パラレルシリアル変換回路22、24に対応する。リピーター回路28は、バスBS1側から受信したパケットをバスBS2側に送信し、バスBS2側から受信したパケットをバスBS1側に送信するためのロジック処理を行う。リピーター回路28は、図5のリピーター回路70、80に対応する。例えば、受信したパケットの各ビットはクロック信号を用いてサンプリングされ、サンプリングにより得られたシリアルデータがパラレルデータに変換される。そして、NRZIなどの各種のロジック処理が行われた後のパラレルデータが、シリアルデータに変換されて、回路装置10内のクロック信号に同期して送信される。このようにすることで、パケットのビットの再同期化処理(リシンクロナイズ)が実現される。また、リピーター回路28はmビットのSYNCを生成し、このSYNCがパケットのSYNCとして送信されることで、バスBS2に送信されるパケットのSYNCがmビットとなる。また、リピーター回路28はkビットのSYNCを生成し、このSYNCがパケットのSYNCとして送信されることで、バスBS1に送信されるパケットのSYNCがkビットとなる。
バスモニター回路30は、バスBS1、BS2のモニター動作を行う。例えば物理層回路11や物理層回路12(少なくとも一方の物理層回路)からの信号に基づいて、バスBS1やバスBS2(少なくとも一方のバス)の状態を監視するモニター動作を行う。そしてバススイッチ回路40は、バスモニター回路30でのモニター結果に基づいて、バスBS1とバスBS2の接続(電気的な接続)をオン又はオフにする。即ち、バスBS1とバスBS2を電気的に接続したり、電気的に非接続にする。バスBS1とバスBS2の接続をオン又はオフにする(電気的に接続又は非接続にする)とは、例えばバスBS1のDP、DMの信号線とバスBS2のDP、DMの信号線の間に設けられるスイッチ素子(第1、第2のスイッチ素子)などをオン又はオフにすることである。
具体的には、図13に示すように、バススイッチ回路40がバスBS1とバスBS2の接続をオンにする期間を期間T1(第1の期間)とする。即ち、期間T1において、バスBS1とバスBS2の間に設けられるバススイッチ回路40のスイッチ素子がオンになる。これにより、バスBS1に接続されるメインコントローラー200(広義には第1の装置)とバスBS2に接続されるペリフェラルデバイス260(広義には第2の装置)とが、USBのバスにより直接にUSBの信号転送を行うことが可能になる。
また、図14に示すように、バススイッチ回路40がバスBS1とバスBS2の接続をオフにする期間を期間T2(第2の期間)とする。即ち、期間T2において、バスBS1とバスBS2の間に設けられるバススイッチ回路40のスイッチ素子がオフになる。そして処理回路20は、期間T2において(少なくとも期間T2の一部において)、上記の転送処理を行う。即ち処理回路20は期間T2において、バスBS1から物理層回路11を介して受信したパケットを物理層回路12を介してバスBS2に転送し、バスBS2から物理層回路12を介して受信したパケットを物理層回路11を介してバスBS1に転送する転送処理を行う。これにより、パケットのビットの再同期化処理が行われ、USBの送信信号の信号特性の劣化を改善した高品質な信号転送を実現できるようになる。
具体的にはバスモニター回路30がバススイッチ回路40のスイッチ制御を行う。即ち、バスモニター回路30は、期間T1において、バススイッチ回路40によりバスBS1とバスBS2の接続をオンにする。例えばバスモニター回路30は、期間T1において、バススイッチ回路40のスイッチ素子のスイッチング制御信号をアクティブにして、スイッチ素子をオンにする。またバスモニター回路30は、期間T2において、バススイッチ回路40によりバスBS1とバスBS2の接続をオフにし、処理回路20により転送処理を行わせる。例えばバスモニター回路30は、期間T2において、バススイッチ回路40のスイッチ素子のスイッチング制御信号を非アクティブにして、スイッチ素子をオフにする。またバスモニター回路30は、処理回路20に対する転送処理の指示信号(許可信号)をアクティブにする。
本実施形態では、バスBS1とバスBS2の接続のオン、オフの切り替えタイミング(期間T1、T2の切り替えタイミング)が、所定の範囲内のタイミングに設定される。即ち、ホスト側(メインコントローラー)がリセットを開始すると、デバイス側がデバイスチャープKを送出する。少なくとも、このデバイスチャープKの開始タイミングの後に、バスBS1とバスBS2の接続がオンからオフに切り替わる(期間T1からT2に切り替わる)。或いは、デバイスチャープKの後、一定時間経過が経過すると、デバイス側はデバイスチャープKを停止し、ホスト側がホストチャープK/Jを実行する。少なくとも、そのホストチャープK/Jの終了タイミングの後に、バスBS1とバスBS2の接続がオンからオフに切り替わる。デバイス側は、ホストチャープK/Jを検出すると、HSターミネーションをオンにし、HSモードに移行する。そしてホスト側がリセットを終了すると、HSアイドルに移行し、ホスト側はSOFの送出を開始する。例えば少なくともデバイスチャープKの開始タイミングの後であって、例えばSOF送出の開始タイミングの前において、バスBS1とバスBS2の接続がオンからオフに切り替わり、図14の転送経路TR2での転送処理がオフからオンに切り替わる。
また本実施形態では、HSモードにおいてホストがリセットを開始した場合に、USBスイッチがオフからオンに切り替わり、処理回路20の転送処理がオンからオフに切り替わる。即ち、リセットが行われた場合に、バススイッチ回路40がバスBS1とバスBS2の接続をオフからオンに切り替え、処理回路20が転送処理を停止する。例えば、ホスト側がリセットを開始してFSモードに移行し、パケットがバス上に無くなってから3ms以上経過した場合に、USBスイッチがオフからオンに切り替わる。また本実施形態では、ホストがサスペンドを開始した場合にも、USBスイッチがオフからオンに切り替わり、処理回路20の転送処理がオンからオフに切り替わる。即ち、サスペンドが行われた場合に、バススイッチ回路40がバスBS1とバスBS2の接続をオフからオンに切り替え、処理回路20が転送処理を停止する。例えば、ホスト側がサスペンドを開始してFSモードに移行し、パケットがバス上に無くなってから3ms以上経過した場合に、USBスイッチがオフからオンに切り替わる。
充電回路221は、例えばUSBのBC1.2の仕様(Battery Charging Specification Rev1.2)に準拠した動作を行う回路である。BC1.2では、例えば500mA以下というVBUSの電源制限が例えば2A以下というように拡張されている。図12において充電回路221は例えばレギュレーター回路等を有し、外部電源が供給されてVBUSの給電を行う。また、従来はマスター側からスレーブ側にしか電源供給できなかったものが、BC1.2ではスレーブ側からマスター側にも電源供給できるようになった。例えばペリフェラルデバイス260がマスターの役割になり、メインコントローラー200がスレーブの役割になった場合にも、スレーブであるメインコントローラー200からマスターであるペリフェラルデバイス260に対してVBUSの電源を供給できる。
BC1.2を実現するためには、充電回路221は、充電調停期間において、ペリフェラルデバイス260との間でDP、DMを用いた信号転送を行い、BC1.2のプロトコルを実行する必要がある。このためバススイッチ回路40は、充電調停期間(BC1.2のプロトコルの実行期間)では、充電回路221に接続されるバスBS3(第3のバス)とバスBS2(第2のバス)の接続をオンにする(オフからオンに切り替える)。即ち、バスBS3とバスBS2を電気的に接続する。例えばバスBS3とバスBS2の間に設けられるスイッチ素子をオンにして、充電回路221がペリフェラルデバイスとの間でDP、DMを用いた信号転送を実行できるようにする。こうすることで、充電調停期間において、BC1.2のプロトコルを実行して、充電の調停処理を行うことが可能になる。例えば、適切な充電電流に設定できるので、充電スピードを上げることができる。
7.物理層回路
図15は物理層回路(11、12)の構成例である。この物理層回路は、プルアップ抵抗Rpu、スイッチ素子SW_Rpu、SW_Dm、プルダウン抵抗Rpd1、Rpd2を含む。スイッチ素子SW_Rpuは制御信号Rpu_Enableに基づいてオン又はオフにされる。これによりプルダウン動作が実現される。また物理層回路は、HSモード用の送信回路HSD(カレントドライバー)、LS/FSモード用の送信回路LSD(ドライバー)、抵抗Rs1、Rs2を含む。また物理層回路は、HSモード用の差動の受信回路HSR(データレシーバー)、スケルチの検出回路SQL(トランスミッションエンベロープディテクター)、LS/FSモード用の差動の受信回路LSR(データレシーバー)、切断の検出回路DIS(ディスコネクションエンベロープディテクター)、シングルエンドの受信回路DP_SER、DM_SER(レシーバー)を含む。
そして本実施形態では物理層回路を構成するアナログ回路からの信号に基づいて、物理層回路にパケットが入力されたことを検出する。具体的には、スケルチ用の検出回路SQLがパケットを検出し、処理回路20が、検出回路SQLの出力がアクティブになったことを検出した場合に、受信回路DP_SER、DM_SERからのパケットをエラスティシティーバッファーにバッファリングする。物理層回路にSYNCの入力が開始されてからスケルチ用の検出回路SQLがSYNCを検出するまでの遅延時間があるため、SYNCの先頭の数ビットはエラスティシティーバッファーにバッファリングされないことになる。本実施形態では、SYNC生成回路がmビットのSYNCを生成するので、物理層回路におけるSYNCのビット数の減少に関わらず、送信側の物理層回路からはmビットのSYNCのパケットを出力できる。
また本実施形態では、物理層回路を構成するアナログ回路からの信号に基づいて、バスモニター回路30でのバスのモニター動作が行われる。具体的には図15に示すように、例えばHSモード用の差動の受信回路HSR、スケルチ用の検出回路SQL、LS/FSモード用の差動の受信回路LSR、切断の検出回路DIS、或いはシングルエンドの受信回路DP_SER、DM_SERからの信号に基づいて、バスモニター回路30はバスのモニター動作を行う。即ち、これらのアナログ回路からの信号に基づいて、デバイスチャープK、ホストチャープK/J、アイドル、リセット、サスペンド、レジューム、SE0、J、K、バスリセット、或いはHS切断などのバスの各状態を、バスモニター回路30はモニターできる。そしてバスモニター回路30は、モニター結果に基づいて、バススイッチ回路40のスイッチ素子(USBスイッチ、BCスイッチ)をオン又はオフにする制御を行ったり、処理回路20の転送処理をオン又はオフにする制御を行う。こうすることで、バスの状態を適切に判断した適正なバススイッチ回路40のスイッチ制御や処理回路20の転送制御を実現できるようになる。
8.電子機器、ケーブルハーネス
図16に、本実施形態の回路装置10を含む電子機器300の構成例を示す。この電子機器300は、本実施形態の回路装置10とメインコントローラー200(広義には処理装置)を含む。メインコントローラー200はバスBS1に接続される。例えばバスBS1を介してメインコントローラー200と回路装置10は接続される。また回路装置10のバスBS2には例えばペリフェラルデバイス260が接続される。
メインコントローラー200(処理装置)は、例えばCPU又はMPU等のプロセッサーにより実現される。或いはメインコントローラー200を各種のASICの回路装置により実現してもよい。またメインコントローラー200は、複数の回路装置(IC)や回路部品が実装された回路基板により実現されてもよい。ペリフェラルデバイス260としては、例えば図10のような携帯型端末装置250などを想定できるが、これには限定されない。ペリフェラルデバイス260はウェアラブル機器などであってもよい。
電子機器300は、記憶部310、操作部320、表示部330を更に含むことができる。記憶部310は、データを記憶するものであり、その機能はRAMやROMなどの半導体メモリーやHDD(ハードディスクドライブ)などにより実現できる。操作部320は、ユーザーが入力操作を行うためのものであり、操作ボタンやタッチパネルディスプレイをなどの操作デバイスにより実現できる。表示部330は、各種の情報を表示するものであり、液晶や有機ELなどのディスプレイにより実現できる。なお操作部320としてタッチパネルディスプレイを用いる場合には、このタッチパネルディスプレイが操作部320及び表示部330の機能を兼ねることになる。
本実施形態により実現される電子機器300としては、例えば車載機器、印刷装置、投影装置、ロボット、頭部装着型表示装置、生体情報測定機器、距離、時間、流速又は流量等の物理量を計測する計測機器、基地局又はルーター等のネットワーク関連機器、コンテンツを配信するコンテンツ提供機器、或いはデジタルカメラ又はビデオカメラ等の映像機器などの種々の機器を想定できる。
図17に本実施形態の回路装置10を含むケーブルハーネス350の構成例を示す。ケーブルハーネス350は、本実施形態の回路装置10とケーブル360を含む。ケーブル360はUSB用のケーブルである。またケーブルハーネス350はUSBレセプタクル370を含んでもよい。或いはケーブルハーネス350は図10の静電気保護回路222、短絡保護回路223などを含むものであってもよい。ケーブル360は例えば回路装置10のバスBS2に接続される。回路装置10のバスBS1側には例えばメインコントローラー200(処理装置)等が接続される。このケーブルハーネス350は、例えば車内において配線を引き回すなどの用途に用いられる。なおケーブルハーネス350は車用以外のハーネスであってもよい。
なお、上記のように本実施形態について詳細に説明したが、本発明の新規事項および効果から実体的に逸脱しない多くの変形が可能であることは当業者には容易に理解できるであろう。従って、このような変形例はすべて本発明の範囲に含まれるものとする。例えば、明細書又は図面において、少なくとも一度、より広義または同義な異なる用語と共に記載された用語は、明細書又は図面のいかなる箇所においても、その異なる用語に置き換えることができる。また本実施形態及び変形例の全ての組み合わせも、本発明の範囲に含まれる。また回路装置、電子機器、ケーブルハーネスの構成・動作等も、本実施形態で説明したものに限定されず、種々の変形実施が可能である。
10…回路装置、11…第1の物理層回路、12…第2の物理層回路、
13,14…基準電流回路、20…処理回路、21…エラスティシティーバッファー、
22…パラレルシリアル変換回路、23…エラスティシティーバッファー、
24…パラレルシリアル変換回路、26…リンク層回路、28…リピーター回路、
30…バスモニター回路、40…バススイッチ回路、50…クロック信号生成回路、
52…発振回路、54…PLL回路、60…電源回路、62…レギュレーター、
70…リピーター回路、71…SYNC生成回路、72…リピートバッファー、
73…制御回路、80…リピーター回路、81…第2のSYNC生成回路、
82…リピートバッファー、83…制御回路、90…レジスター回路、
200…メインコントローラー、220…ケーブルハーネス、221…充電回路、
222…静電気保護回路、223…短絡保護回路、224…ケーブル、
226…USBレセプタクル、230…デバイス、250…携帯型端末装置、
260…ペリフェラルデバイス、270…電子機器、300…電子機器、
310…記憶部、320…操作部、330…表示部、350…ケーブルハーネス、
360…ケーブル、370…USBレセプタクル、
BS1…第1のバス、BS2…第2のバス

Claims (13)

  1. 所与のシリアル通信規格の第1のバスが接続される第1の物理層回路と、
    前記所与のシリアル通信規格の第2のバスが接続される第2の物理層回路と、
    前記第1のバスから前記第1の物理層回路を介して受信したパケットを前記第2の物理層回路を介して前記第2のバスに送信する転送処理を行う処理回路と、
    を含み、
    前記処理回路は、
    mビット(mは1以上の整数)のSYNCを生成するSYNC生成回路を含み、
    前記第1のバスから前記パケットを受信したとき、前記SYNC生成回路により生成された前記mビットのSYNCを、前記第2のバスに送信されるパケットのSYNCとして前記第2の物理層回路に出力することを特徴とする回路装置。
  2. 請求項1において、
    前記第1のバスから前記第1の物理層回路が受信したパケットのSYNCのビット数がmビット以下であっても、前記第2の物理層回路は、前記mビットのSYNCを前記第2のバスに出力することを特徴とする回路装置。
  3. 請求項1又は2において、
    前記処理回路は、
    前記パケットをバッファリングするエラスティシティーバッファー(elasticity buffer)と、
    前記SYNC生成回路を有し、前記エラスティシティーバッファーにバッファリングされた前記パケットの転送処理を行うリピーター回路と、
    前記リピーター回路から出力されるデータをパラレルシリアル変換して前記第2の物理層回路に出力するパラレルシリアル変換回路と、
    を含むことを特徴とする回路装置。
  4. 請求項3において、
    前記パケットの受信が開始され、前記エラスティシティーバッファーに所与のビット数のデータが蓄積されたとき、
    前記SYNC生成回路が前記mビットのSYNCの出力を開始し、前記パラレルシリアル変換回路からmビットのSYNCが出力されることを特徴とする回路装置。
  5. 請求項3又は4において、
    前記リピーター回路は、
    リピートバッファーを更に有し、
    前記SYNC生成回路による前記mビットのSYNCの出力中に、前記エラスティシティーバッファーにバッファリングされた前記パケットのSYNCの終了が検出されたとき、
    前記リピートバッファーは、前記エラスティシティーバッファーからのデータのうち、前記パケットのSYNCに続くデータを蓄積することを特徴とする回路装置。
  6. 請求項1乃至5のいずれかにおいて、
    前記処理回路は、
    前記第2のバスから前記第2の物理層回路を介して受信したパケットを前記第1の物理層回路を介して前記第1のバスに送信し、
    前記処理回路は、
    kビット(kは1以上の整数)のSYNCを生成する第2のSYNC生成回路を含み、
    前記第2のバスからの前記パケットを受信したとき、前記第2のSYNC生成回路により生成された前記kビットのSYNCを前記第1の物理層回路に出力することを特徴とする回路装置。
  7. 請求項6において、
    前記第2のバスから前記第2の物理層回路が受信したパケットのSYNCのビット数がkビット以下であっても、前記第1の物理層回路は、前記kビットのSYNCを前記第1のバスに出力することを特徴とする回路装置。
  8. 請求項1乃至7のいずれかにおいて、
    前記mビットのSYNCのビット数mを任意に設定するレジスター回路を含むことを特徴とする回路装置。
  9. 請求項1乃至8のいずれかにおいて、
    前記シリアル通信規格は、USB規格であることを特徴とする回路装置。
  10. 請求項1乃至9のいずれかにおいて、
    バスモニター回路と、
    バススイッチ回路と、
    を含み、
    前記処理回路は、
    前記第2のバスから前記第2の物理層回路を介して受信したパケットを前記第1の物理層回路を介して前記第1のバスに送信し、
    前記バスモニター回路は、
    前記第1のバスと前記第2のバスのモニター動作を行い、
    前記バススイッチ回路は、
    前記バスモニター回路でのモニター結果に基づいて、前記第1のバスと前記第2のバスの接続をオン又はオフにすることを特徴とする回路装置。
  11. 請求項1乃至10のいずれかに記載された回路装置と、
    前記第1のバスに接続される処理装置と、
    を含むことを特徴とする電子機器。
  12. 請求項1乃至10のいずれかに記載された回路装置と、
    ケーブルと、
    を含むことを特徴とするケーブルハーネス。
  13. 所与のシリアル通信規格で第1のバスから受信したパケットを、前記所与のシリアル通信規格の第2のバスにリピートして転送すると共に、
    前記第1のバスから受信したパケットのSYNCのビット数がmビット以下であっても、mビットのSYNCを前記第2のバスに出力することを特徴とするデータ転送方法。
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