JP2018195747A - 半導体装置及び表示装置 - Google Patents

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正芳 淵
俊成 佐々木
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俊成 佐々木
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将弘 渡部
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有一郎 羽生
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仁美 川瀬
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Abstract

【課題】複数種の半導体素子が三次元に配置される半導体装置において、各種の半導体素子の特性を両立させることを目的の一つとする。【解決手段】半導体装置は、シリコン半導体層とシリコン半導体層と重なる領域を含む第1ゲート電極とを含む第1トランジスタと、酸化物半導体層と酸化物半導体層と重なる領域を含む第2ゲート電極とを含む第2トランジスタと、を有し、シリコン半導体層と酸化物半導体層との間に水素濃度が6×1020atms/cm3以下の酸化シリコン膜を有する。【選択図】図1

Description

本発明の一実施形態は、複数種の半導体素子が三次元に配置される装置の構造に関する。
非晶質シリコン及び多結晶シリコンは構造の乱れによって多くの未結合手を含み、それが欠陥(「ダンクリングボンド」とも呼ばれる。)となってトランジスタ等の特性に影響を与える。しかし、そのような未結合手は水素により終端が可能であり、水素によって欠陥を補償できることが知られている。そのため、多結晶シリコン膜にチャネルが形成されるトランジスタの製造工程には、多結晶シリコン膜の水素化をする工程が含まれている。
一方、酸化物半導体膜にチャネルが形成されるトランジスタは水素の影響を受けて特性が変動することが知られている。そのため、酸化物半導体膜を用いたトランジスタでは、特性変動を抑制するために工夫がされている。例えば、閾値電圧の変動を抑制するために、保護絶縁膜の水素分子の放出量を所定値以下にした、酸化物半導体を用いた薄膜トランジスタが開示されている(例えば、特許文献1参照。)。また、水素を含むアンダーコート層と、酸化物半導体層のチャネル領域との間に水素ブロック層を設けた、酸化物半導体を用いたトランジスタが開示されている(例えば、特許文献2参照。)
特開2015−122344号公報 特開2016−100521号公報
本発明の一実施形態は、複数種の半導体素子が三次元に配置される半導体装置において、各種の半導体素子の特性を両立させることを目的の一つとする。例えば、シリコン半導体でチャネルが形成されるトランジスタと、酸化物半導体にチャネルが形成されるトランジスタとで、双方のトランジスタの特性が両立させることを目的の一つとする。
本発明の一実施形態に係る半導体装置は、シリコン半導体層とシリコン半導体層と重なる領域を含む第1ゲート電極とを含む第1トランジスタと、酸化物半導体層と酸化物半導体層と重なる領域を含む第2ゲート電極とを含む第2トランジスタと、を有し、シリコン半導体層と酸化物半導体層との間に水素濃度が6×1020atms/cm3以下の酸化シリコン膜を有する。
本発明の一実施形態に係る表示装置は、基板上に複数の画素が配列する表示部と表示部の外側に配置された駆動回路部とを備え、駆動回路部はシリコン半導体層とシリコン半導体層と重なる領域を含む第1ゲート電極とを含む第1トランジスタを有し、表示部における複数の画素のそれぞれは酸化物半導体層と酸化物半導体層と重なる領域を含む第2ゲート電極とを含む第2トランジスタを有し、シリコン半導体層と、酸化物半導体層との間に水素濃度が6×1020atms/cm3以下の酸化シリコン膜が駆動回路部と表示部とに亘って設けられている。
本発明の一実施形態に係る表示装置は、基板上に複数の画素が配列する表示部と表示部の外側に配置された駆動回路部と、を備え、表示部における複数の画素のそれぞれは、シリコン半導体層とシリコン半導体層と重なる領域を含む第1ゲート電極とを含む第1トランジスタと、酸化物半導体層と酸化物半導体層と重なる領域を含む第2ゲート電極とを含む第2トランジスタと、を有し、シリコン半導体層と酸化物半導体層との間に水素濃度が6×1020atms/cm3以下の酸化シリコン膜が表示部に設けられている。
本発明の一実施形態に係る半導体装置の構成を示す図である。 本発明の一実施形態に係る半導体装置の製造工程を示す図である。 本発明の一実施形態に係る半導体装置の製造工程を示す図である。 本発明の一実施形態に係る半導体装置の構成を示す図である。 本発明の一実施形態に係る表示装置の構成を示す図である。 本発明の一実施形態に係る半導体装置の構成を示す断面図である。 本発明の一実施形態に係る表示装置の構成を示す図である。 本発明の一実施形態に係る半導体装置の画素の構成を示す断面図である。 本発明の一実施形態に係る半導体装置の画素の構成を示す断面図である。 本発明の一実施形態に係る酸化シリコン膜の特性を示し、二次イオン質量分析により測定された結果を示すグラフである。 酸化シリコン膜の特性を示し、二次イオン質量分析により測定された結果を示すグラフである。 本発明の一実施形態に係るトランジスタの特性を示し、(A)はバイアスストレス試験を行った素子のVg−Id特性の変化を示し、(B)は閾値電圧の変動量を示す。 本発明の一実施形態に係るトランジスタの特性を示し、(A)はバイアスストレス試験を行った素子のVg−Id特性の変化を示し、(B)は閾値電圧の変動量を示すグラフである。 トランジスタの特性を示し、(A)はバイアスストレス試験を行った素子のVg−Id特性の変化を示し、(B)は閾値電圧の変動量を示すグラフである。 トランジスタの特性を示し、(A)はバイアスストレス試験を行った素子のVg−Id特性の変化を示し、(B)は閾値電圧の変動量を示すグラフである。 本発明の一実施形態に係るトランジスタの特性を示し、酸化シリコン膜の水素濃度と閾値電圧の変動量との関係を示す。
以下、本発明の実施の形態を、図面等を参照しながら説明する。但し、本発明は多くの異なる態様で実施することが可能であり、以下に例示する実施の形態の記載内容に限定して解釈されるものではない。図面は説明をより明確にするため、実際の態様に比べ、各部の幅、厚さ、形状等について模式的に表される場合があるが、あくまで一例であって、本発明の解釈を限定するものではない。また、本明細書と各図において、既出の図に関して前述したものと同様の要素には、同一の符号(又は数字の後にa、bなどを付した符号)を付して、詳細な説明を適宜省略することがある。さらに各要素に対する「第1」、「第2」と付記された文字は、各要素を区別するために用いられる便宜的な標識であり、特段の説明がない限りそれ以上の意味を有さない。
本明細書において、ある部材又は領域が他の部材又は領域の「上に(又は下に)」あるとする場合、特段の限定がない限りこれは他の部材又は領域の直上(又は直下)にある場合のみでなく他の部材又は領域の上方(又は下方)にある場合を含み、すなわち、他の部材又は領域の上方(又は下方)において間に別の構成要素が含まれている場合も含む。
なお、以下に述べる実施形態において、ある構成要素の「上に」、又はある構成要素の「上方に」若しくは「上層に」というときは、基板(第1基板という場合もある。)の第1面を基準として、この面から積み上げられる方向を指すものする。また、ある構成要素の「下に」、又はある構成要素の「下方に」若しくは「下層に」という場合は、基板(第1基板という場合もある。)の第1面にある特定の構成要素に対して、相対的に当該第1面側に配置される方向を指すものとする。
本発明において半導体装置とは、絶縁表面を有する基板上に、トランジスタ等の素子を複数個配置され、それらの素子と電気的に接続される配線が設けられた装置を含むものとする。
以下に述べる実施形態において、特に断りのない限り、第1半導体層110はシリコン半導体により形成され、第2半導体層122は酸化物半導体により形成されるものとする。例えば、第1半導体層110は、周期律表第14族に属するシリコン及びゲルマニウムの一方又は双方の元素を含む所謂テトラヘドラル系半導体材料で形成され、好ましくは多結晶シリコン膜で形成される。また、第2半導体層122は、半導体特性を有する金属酸化物であり、すなわち酸化物半導体層であるものとする。酸化物半導体層としては、インジウム(In)、ガリウム(Ga)、スズ(Sn)、ハフニウム(Hf)、ジルコニウム(Zr)、亜鉛(Zn)から選ばれた少なくとも一種の元素と酸素とを含む。例えば、インジウム(In)、ガリウム(Ga)、亜鉛(Zn)と酸素を含む酸化物半導体(InGaZnO)、インジウム(In)、スズ(Sn)、亜鉛(Zn)と酸素を含む酸化物半導体(InSnZnO)、インジウム(In)、ジルコニウム(Zr)、亜鉛(Zn)と酸素を含む酸化物半導体(InZrZnO)、インジウム(In)、ハフニウム(Hf)、亜鉛(Zn)と酸素を含む酸化物半導体(InHfZnO)等が適用される。
第1実施形態:
本発明の一実施形態に係る半導体装置の構造を、図1を参照し、その製造工程を図2(A)、(B)及び図3(A)、(B)を参照して説明する。
(1)半導体装置の構成
本実施形態に係る半導体装置100aの構成を図1に示す。半導体装置100aは第1トランジスタ102、第2トランジスタ104aを含む。第1トランジスタ102は第1半導体層110及び第1ゲート電極114を含み、第1半導体層110が第1ゲート電極114と重なる領域にチャネル領域が形成される。第2トランジスタ104aは第2半導体層及び第2ゲート電極116を含み、第2半導体層122が第2ゲート電極116と重なる領域にチャネル領域が形成される。第1半導体層110と第2半導体層122とには異なる半導体材料が適用される。すなわち、本実施形態に係る半導体装置100aは、トランジスタのチャネル領域を形成する半導体材料が異なる少なくとも2種類のトランジスタを含んで構成される。また、トランジスタの構造から見れば、第1トランジスタ102は第1半導体層110の上層に第1ゲート電極114が配置されたトップゲート型の構造を有し、第2トランジスタ104bは第2半導体層122の下層側に第2ゲート電極116が設けられたボトムゲート型の構造を有する。
第1トランジスタ102と第2トランジスタ104aとの間には、絶縁性の酸化膜が介在している。別言すれば、第1半導体層110と第2半導体層122との間には、絶縁性の酸化膜が介在している。絶縁性の酸化膜としては、酸化シリコン膜が適用される。図1においては、第4絶縁層120がこの酸化シリコン膜に該当する。
酸化シリコン膜は、シリコン(Si)及び酸素(O)を含む原料ガスを用い、グロー放電プラズマを援用して解離させ、基板上に堆積させるプラズマ援助化学気相成長法(Plasma enhanced Chemical Vapor Deposition method)により作製される(以下、「プラズマCVD」ともいう。)。原料ガスとしては、シラン(SiH4)、亜酸化窒素(N2O)、オルトケイ酸テトラエチル(Tetraethyl orthosilicate:TEOS)などが適宜用いられる。プラズマCVD法で作製される酸化シリコン膜は、水素が含まれることが知られている。従来において、シラン(SiH4)及び亜酸化窒素(N2O)を原料ガスとして用いて作製される酸化シリコン膜においても、水素濃度は5×1021atms/cm3以上であるとされている。
これに対し、本実施形態において、第4絶縁層120として用いられる酸化シリコン膜は、水素濃度が6×1020atms/cm3以下、好ましくは5×1020atms/cm3以下であるものが適用される。このような本実施形態に係る酸化シリコン膜は、従来の酸化シリコン膜に比べて水素濃度が低減されている。このように低水素化された酸化シリコン膜を用いることで、第2半導体層122への水素の影響が低減される。これにより、第2半導体層122にチャネル領域が形成される第2トランジスタ104aの特性を安定化させている。
本実施形態に係る半導体装置100aは、第1半導体層110、第2半導体層122及び低水素化された酸化シリコン膜で成る第4絶縁層120を含む複数の層で構成される。次に、半導体装置100aの各層の構成を、図1を参照して説明する。
第1基板106は第1面と第1面に対向する第2面を有し、第1面に複数の層が積層されている。第1基板106は、絶縁表面を有する基板が適用される。第1基板106としては、例えば、ガラス基板、石英基板、絶縁膜が形成された半導体基板(例えば、絶縁膜が形成されたシリコン基板)が適用される。また、ガラス基板の表面に、ポリイミド等の樹脂膜が設けられた基板を適用することも可能である。樹脂膜が設けられる場合、第1基板106の第1面は当該樹脂膜が設けられた面が該当する。
第1基板106の第1面に第1絶縁層108が設けられる。第1絶縁層108は、ベースコート層又は下地層ともよばれる。第1絶縁層108は、酸化シリコン膜、窒化シリコン膜で構成される。図1は、第1絶縁層108が単層である場合を示すが、本実施例はこれに限定されず、窒化シリコン膜と酸化シリコン膜とが積層された構造を有していてもよい。なお、第1絶縁層108は、省略されていてもよい。
第1絶縁層108の上に第1半導体層110が設けられる。第1半導体層110は、第1トランジスタ102の配置に対応して、島状に区画して設けられる。第1絶縁層108の上には、第1トランジスタ102と同じ構造のトランジスタが複数個含まれるが、第1半導体層110は島状に成形され、各トランジスタの配置に対応して個々に設けられる。
第1半導体層110の上方には第2絶縁層112が配置される。第2絶縁層112は、第1トランジスタ102及び第2トランジスタ104aが配置される領域の略全面に亘って設けられる。第1半導体層110は、第2絶縁層112によって上面及び側面が覆われる。第2絶縁層112は、第1トランジスタ102において、ゲート絶縁膜として機能する層である。第2絶縁層112は、酸化シリコン膜、窒化シリコン膜及び酸窒化シリコン膜等のシリコン系の絶縁膜によって形成される。
第1ゲート電極114は、第2絶縁層112の上に設けられる。第1ゲート電極114は、少なくとも一部の領域が第1半導体層110と重畳するように配置される。第1ゲート電極114の材質に限定はないが、例えば、モリブデン(Mo)、タンタル(Ta)、チタン(Ti)、タングステン(W)、モリブデン−タングステン(Mo−W)合金、アルミニウム(Al)等の金属材料で形成される。第1半導体層110は、第2絶縁層112を介して第1ゲート電極114と重畳する領域にチャネル領域131が形成される。また、第1半導体層110は、チャネル領域131の外側に一導電型(p型又はn型)を付与する不純物元素が添加されたソース・ドレイン領域130a、130bが設けられる。
第2ゲート電極116は、第1ゲート電極114と同じ金属材料によって形成される。第2ゲート電極116は、第2トランジスタ104aが配置される領域において、第2絶縁層112の上に設けられる。
第1ゲート電極114及び第2ゲート電極116の上方には、第3絶縁層118が設けられる。第3絶縁層118は、第1トランジスタ102及び第2トランジスタ104aが配置される領域に亘って設けられる。第3絶縁層118は、第1ゲート電極114及び第2ゲート電極116の上面及び側面を覆うように設けられる。第3絶縁層118は、水素を含有する絶縁層であってもよい。例えば、第3絶縁層118は、窒化シリコン膜で形成される。この場合、窒化シリコン膜には、1×1022atms/cm3〜3×1022atms/cm3の濃度で水素が含まれていてもよい。このような窒化シリコン膜は、シラン(SiH4)、アンモニア(NH3)、窒素(N2)を原料ガスとして、プラズマCVD法によって作製することができる。
窒化シリコン膜は、350℃〜500℃、例えば、400℃の熱処理によって膜中に含まれる水素が放出される。第3絶縁層118として窒化シリコン膜を用いることで、第1半導体層110の水素化を図ることが可能となる。すなわち、窒化シリコン膜が熱処理によって水素を放出する特性を利用して、第1半導体層110として設けられた多結晶シリコン膜の水素化を図ることが可能となる。多結晶シリコン膜は、水素によって欠陥が補償される。この水素化の処理は、第1トランジスタ102の特性を向上させるために利用される。
第3絶縁層118の上方に第4絶縁層120が配置される。第4絶縁層120は前述のとおり、水素濃度が6×1020atms/cm3以下、好ましくは5×1020atms/cm3以下であるもの酸化シリコン膜が適用される。第4絶縁層120の水素濃度は、相対的に第3絶縁層118の水素濃度より低減されている。このような第4絶縁層120は、第1トランジスタ102及び第2トランジスタ104aが配置される領域の略全体に亘って設けられる。
第4絶縁層120の上には、第2半導体層122が設けられる。第2半導体層122は、第1半導体層110と同様に島状に区画されて配置される。このような第2半導体層122は、第2ゲート電極116と少なくとも一部の領域が重畳するように配置される。第2半導体層122と第2ゲート電極116との間には、第3絶縁層118及び第4絶縁層120が介在する。第3絶縁層118及び第4絶縁層120は、第2トランジスタ104aのゲート絶縁膜として機能する絶縁層である。第2半導体層122は、第3絶縁層118及び第4絶縁層120を介して第2ゲート電極116と重なる領域にチャネル領域が形成される。
第2半導体層122は第4絶縁層120と接して設けられる。また、第2半導体層122は、第4絶縁層120が介在することにより、第3絶縁層118から離隔されて配置される。すなわち、酸化物半導体層は、水素を含む窒化シリコン膜との間に低水素化された酸化シリコン膜が介在することにより、水素の影響が直接的に及ばないようにされている。第3絶縁層118としての窒化シリコン膜は、水素を含み、加熱処理により水素を放出する特性を有するため、第1半導体層110としての多結晶シリコン膜の水素化に有用である。一方、酸化物半導体は、水素によって電気伝導度が変動する(電気伝導度が高くなる)ため、加熱処理により水素を放出する特性を有する窒化シリコン膜が近接することが好ましくないといえる。しかしながら、本実施形態は、酸化物半導体と窒化シリコン膜との間に、窒化シリコン膜よりも低水素化された酸化シリコン膜が介在することで、窒化シリコン膜に含まれる水素が酸化物半導体へ悪影響が及ばないようにされている。
別言すれば、低水素化された酸化シリコン膜は、直接的に酸化物半導体層の特性に影響を与えない膜であり、間接的に下層に配置される窒化シリコン膜から放出される水素の影響を防いでいる。
このように、本実施形態では、水素を含み、かつ所定の温度で水素を放出する特性を有する第3絶縁層118を第1半導体層110の側に設けることで、第1半導体層110の水素化を可能とし、それにより第1トランジスタ102の特性が向上するようにした積層構造を有している。また、低水素化された第4絶縁層120(第3絶縁層118よりも水素濃度の低い絶縁層)を第2半導体層122の側に配置することで、第2トランジスタ104aに対して水素による悪影響が及ばない積層構造を有している。
ソース・ドレイン電極132a、132bは第2半導体層122に接して設けられる。ソース・ドレイン電極132a、132bは、第2半導体層122の上面から側面に接するように設けられる。このようなソース・ドレイン電極132a、132bは、金属材料で形成される。例えば、ソース・ドレイン電極132a、132bは、アルミニウム(Al)膜の上層側及び下層側にチタン(Ti)膜を設けた積層構造を有する。第2トランジスタ104aは、ソース・ドレイン電極132a、132bと接する領域が、実質的にソース領域及びドレイン領域として機能する。
ソース・ドレイン電極132a、132bの上方には、第5絶縁層124及び第6絶縁層126が設けられる。第5絶縁層124は第2半導体層122において、ソース・ドレイン電極132a、132bが設けられていない領域と接するように設けられる。第5絶縁層124は、例えば、酸化シリコン膜で形成される。この場合、酸化シリコン膜は、熱処理により酸素を放出する特性を有していることが望ましい。酸化シリコン膜は、化学量論的組成比からずれる過剰な酸素を含んでいることが好ましく、過剰な酸素は格子間に含まれていてもよい。
第2半導体層122は、このような第5絶縁層124と接して設けられることで、酸素欠損が補償される。すなわち、酸化物半導体層に酸素欠損による欠陥が含まれていても、酸素を過剰に含む酸化シリコン膜から酸素が供給されることで、当該欠陥が補償される。酸化物半導体において酸素欠損はドナーを生成すると考えられるが、このような酸素欠損に酸素が供給されて欠陥が補償されることで、酸化物半導体のn型化が抑制される。これにより、第2トランジスタ104aは、閾値電圧の変動が抑制され、特性ばらつきも低減する。
第5絶縁層124の上方に配置される第6絶縁層126は、窒化シリコン膜で形成される。窒化シリコン膜は、酸化シリコン膜に比べて緻密であり、水蒸気(水分)やアルカリ金属(Na等)の拡散を防ぐことができる。第6絶縁層126はパッシベーションとして設けられている。
第6絶縁層126の上方には第7絶縁層128が設けられる。第7絶縁層128は、平坦化膜として設けられる。第7絶縁層128は、例えば、酸化シリコン膜を第6絶縁層126の上に堆積した後、異方性エッチングによりエッチバックすることで平坦化処理がされた絶縁層であってもよい。また、アクリル、ポリイミド、エポキシ等の有機樹脂材料を塗布した後、塗布された溶液の流動性を利用して平坦化(レベリング)された絶縁膜であってもよい。
第7絶縁層128の上に、第1トランジスタ102のソース・ドレイン領域130a、130bと電気的に接続される第1配線134a、第2配線134bが設けられ、第2トランジスタ104aのソース・ドレイン電極132a、132bと電気的に接続される、第3配線134c、第4配線134dが設けられる。第1配線134a、第2配線134b、第3配線134c及び第4配線pdは、それぞれ、第1乃至第7絶縁層を貫通するコンタクトホールによって、第1トランジスタ102及び第2トランジスタ104aの、それぞれのソース・ドレイン領域と電気的に接続される。この場合、当該コンタクトホールには、タングステン(W)等の金属材料で形成される導電性のプラグが形成されていてもよい。
このように、本実施形態に係る半導体装置100aによれば、窒化シリコン膜に対して相対的に水素濃度が低減された酸化シリコン膜でなる絶縁層を、第1半導体層110としてのシリコン半導体層と、第2半導体層122としての酸化物半導体層との間に設けることで、酸化物半導体層に対する水素の影響を低減することが可能となる。それにより、酸化物半導体層をチャネル領域とする第2トランジスタ104aの特性変動(例えば、閾値電圧の変動)を抑制することができる。なお、本実施形態では、第4絶縁層120として酸化シリコン膜が適用される一例を示すが、本発明はこれに限定されず、酸窒化シリコン膜(窒素を含む酸化シリコン膜)、酸化アルミニウム膜等の酸化膜であってもよい。
(2)酸化シリコン膜について
第4絶縁層120として適用される酸化シリコン膜の作製方法と、それにより得られた膜の特性について説明する。以下の説明において、「試料1」は本実施形態に係る酸化シリコン膜であり、「試料2」は試料1と比較のために作製された酸化シリコン膜である。
表1に、試料1、試料2及び試料3の主な成膜条件を示す。試料1、試料2及び試料3はプラズマCVD法によって作製され、グロー放電プラズマを生成する高周波電源の周波数は27MHzである。試料1及び試料2は、シラン(SiH4)と亜酸化窒素(N2O)を用いて作製される。試料1と試料2の成膜条件の主な違いは、基板温度、電力密度、シラン(SiH4)と亜酸化窒素(N2O)の流量比である。その結果、表1で示すように試料1は試料2に比べて成膜速度が低くなっている。
Figure 2018195747
試料1及び試料2の水素濃度を、二次イオン質量分析法により評価した。測定では、一次イオンとしてセシウム(Ce)イオンを用い、二次イオンとして質量数1の水素を検出した。
図10は、試料1の測定結果を示す。図10で示すグラフは、横軸に試料の膜表面からの深さ、縦軸に水素濃度の定量値を示す。試料1は、ガラス基板上に非晶質シリコン膜を設け、その上に表1に示す条件で約110nmの酸化シリコン膜が形成された構造を有する。図10で示すグラフより、試料1は膜表面から40nm〜100nmの範囲において、水素濃度が4.3×1020〜4.8×1020atms/cm3の範囲で分布しており、平均すると水素濃度は4.6×1020atms/cm3となっている。
図11は、試料2の測定結果を示す。図10で示すグラフより、試料2は膜表面から60nm〜360nmの範囲において、水素濃度が6.4×1020〜6.6×1020atms/cm3の範囲で分布しており、平均すると水素濃度は6.4×1020atms/cm3となっている。
図10及び図11の結果から明らかなように、本実施形態に係る試料1の水素濃度は、試料2に比べて低くなっている。次に、このような水素濃度の違いが、トランジスタ特性に与える影響を評価した結果を示す。
図1で示す第2トランジスタと同じ構造の試料において、酸化物半導体層の下地に当たる酸化シリコン膜の水素濃度が、トランジスタの閾値電圧に及ぼす影響をバイアスストレス試験によって評価した。
評価に用いたトランジスタは、チャネル長が6μm、チャネル幅が6μmであり、ストレス条件としてゲート電圧を30V、ドレイン電圧を0V印加した。そして、0秒、100秒、500秒、1000秒、1500秒、2000秒、3600秒間バイアスを印加した場合における閾値電圧の変化を、ゲート電圧対ドレイン電流特性(Vg−Id特性)から評価した。
図12(A)は、酸化シリコン膜の水素濃度が4.6×1020atms/cm3の試料におけるVg−Id特性の変化を示し、同図(B)は、閾値電圧の初期値からの変動量をプロットしたグラフを示す。図13(A)及び(B)は同様に、酸化シリコン膜の水素濃度が5.1×1020atms/cm3の試料における特性を示し、図14(A)及び(B)は同様に、酸化シリコン膜の水素濃度が6.4×1020atms/cm3の試料における特性を示し、図15(A)及び(B)は同様に、酸化シリコン膜の水素濃度が6.8×1020atms/cm3の試料における特性を示す。
図12(B)より、酸化シリコン膜の水素濃度が4.6×1020atms/cm3の試料における閾値電圧の変動量は−3.3Vであり、図13(B)より、酸化シリコン膜の水素濃度が5.1×1020atms/cm3の試料における閾値電圧の変動量は−4.5Vであり、図14(B)より、酸化シリコン膜の水素濃度が6.4×1020atms/cm3の試料における閾値電圧の変動量は−11.1Vであり、図15(B)より、酸化シリコン膜の水素濃度が6.8×1020atms/cm3の試料における閾値電圧の変動量は−11.8Vとなっている。
図16は、酸化シリコン膜の水素濃度に対する閾値電圧の変動量をプロットした結果をしめす。閾値電圧の変動量は、酸化シリコン膜の水素濃度と相関が認められる。図16の結果より、例えば、閾値電圧の変動量を5.5V以下にするには、酸化シリコン膜の水素濃度を6.0×1020atms/cm3以下にすべきであり、、閾値電圧の変動量を5.0V以下にするには、酸化シリコン膜の水素濃度を5.0×1020atms/cm3以下にすべきであることが判る。
以上の結果より、第5絶縁層124としての酸化シリコン膜の水素濃度は、6.0×1020atms/cm3以下、好ましくは5.0×1020atms/cm3以下とすればよいといえる。
(3)半導体装置の製造方法
本実施形態に係る半導体装置100aの製造方法を図2(A)、(B)、及び図3(A)、(B)を参照して説明する。
図2(A)は、第1絶縁層108の上に第1半導体層110、第2絶縁層112、第1ゲート電極114までが形成された段階を示す。第1絶縁層108は、窒化シリコン膜、酸化シリコン膜を用いて作製する。例えば、プラズマCVD法により、窒化シリコン膜と酸化シリコン膜を積層して第1絶縁層108を作製する。
第1半導体層110は、多結晶シリコン膜によって形成する。多結晶シリコン膜は、非晶質シリコン膜を結晶化することによって形成する。非晶質シリコン膜は、シラン(SiH4)ガスを用い、プラズマCVD法により作製する。非晶質シリコン膜はレーザ光を照射して結晶化させる。レーザ光としては、KrFエキシマレーザ(波長248nm)、XeClエキシマレーザ(308nm)、XeFエキシマレーザ(351nm)、又はYAGレーザの第2高調波(波長532nm)、第3高調波(波長355nm)等が適用される。
第2絶縁層112は、酸化シリコン膜、酸窒化シリコン膜により形成する。例えば、酸化シリコン膜は、プラズマCVD法により、オルトケイ酸テトラエチル(Tetraethyl orthosilicate:TEOS)を原料ガスとして用いて作製することができる。また、酸窒化シリコン膜は、プラズマCVD法により、SiH4とN2Oを原料ガスとして用いて作製することができる。第2絶縁層112は、第1トランジスタ102及び第2トランジスタ104aが形成される領域の略全面に亘って形成する。
第2絶縁層112の上に第1ゲート電極114及び第2ゲート電極116を形成する。第1ゲート電極114及び第2ゲート電極116は、モリブデン(Mo)、タンタル(Ta)、チタン(Ti)、タングステン(W)、モリブデン−タングステン(Mo−W)合金、アルミニウム(Al)等の金属膜から作製する。このような金属膜はスパッタリング法により第2絶縁層112の上に形成する。第2絶縁層112の上に形成された金属膜を、第1トランジスタ102及び第2トランジスタ104aの配置に合わせて、所定の形状にエッチングすることで、第1ゲート電極114及び第2ゲート電極116を作製する。
第1半導体層110のソース・ドレイン領域130a、130bに、一導電型の不純物元素を天下する。例えば、第1トランジスタ102が、nチャネル型である場合にはソース・ドレイン領域130a、130bにn型を付与する不純物元素としてリン(P)を添加し、pチャネル型である場合にはソース・ドレイン領域130a、130bにp型を付与する不純物元素としてボロン(B)を添加する。このような不純物元素の第1半導体層110への添加は、イオン注入法(又はイオンドーピング法)により行うことができる。
図2(B)に示すように、第2絶縁層112の上方には、第3絶縁層118を形成する。第3絶縁層118は、第1ゲート電極114を埋設するように形成する。第3絶縁層118は、窒化シリコン膜で形成することが好ましい。窒化シリコン膜としては、水素を1×1022atms/cm3〜3×1022atms/cm3の範囲で含む窒化シリコン膜を形成することが好ましい。このような窒化シリコン膜は、プラズマCVD法により、シラン(SiH4)、アンモニア(NH3)及び窒素(N2)を反応ガスとして用いて作製することができる。窒化シリコン膜の堆積時における基板温度は、150℃〜350℃、好ましくは200℃〜300℃に設定することで、水素濃度の多い窒化シリコン膜を作製することができる。このような第3絶縁層118は、50nm〜300nm、好ましくは100nm〜200nmの厚さで形成する。
第3絶縁層118を形成した後、加熱処理を行う。加熱処理は350℃〜500℃、例えば、400℃で行う。これにより、第3絶縁層118として形成された窒化シリコン膜から水素を放出させ、第1半導体層110の水素化を行うことができる。この水素化処理により、第1絶縁層108に含まれる欠陥が補償される。すなわち、多結晶シリコン膜に含まれる未結合手を、窒化シリコン膜から放出された水素で終端することで、多結晶シリコン膜の欠陥を補償することができる。このように、第1半導体層110に接して、水素を含み、かつ水素を放出する特性を有する第3絶縁層118を設けることにより、第1半導体層110の欠陥を補償することができる。それにより、第1トランジスタ102の特性を向上させることが可能となる。
図3(A)に示すように、第3絶縁層118の上方に第4絶縁層120を形成する。第4絶縁層120は、酸化シリコン膜によって作製する。酸化シリコン膜は、例えば、シラン(SiH4)と亜酸化窒素(N2O)を原料ガスとして用い、プラズマCVD法により作製する。第4絶縁層120としての酸化シリコン膜は、第3絶縁層118で適用される窒化シリコン膜よりも相対的に水素濃度が低くなるように作製する。そのため、酸化シリコン膜の堆積時の基板温度は、300℃〜400℃、例えば350℃とすることが好ましい。また、原料ガスであるシラン(SiH4)の供給量を減少させ、その一方で投入電力密度を高めて成膜を行うことが好ましい。このような成膜条件は、供給律速の状態にあると考えられる。供給律速の状態では供給する原料ガスの量によって堆積速度の制御が可能となり、また基板温度を高くすることで、堆積表面に吸着する水素量を低減することができ、この両者の相乗効果によって酸化シリコン膜に含まれる水素濃度を低減されるように制御する。このように、プラズマCVD法による成膜条件として、シラン(SiH4)の供給量、基板温度、堆積速度(投入電力密度)を適宜設定することにより、水素濃度が6×1020atms/cm3以下、好ましくは5×1020atms/cm3以下である酸化シリコン膜を作製することができる。第4絶縁層120は、50nm〜300nm、好ましくは100nm〜200nmの厚さで作製する。
第4絶縁層120の上に、第2半導体層122を形成する。第2半導体層122として、酸化物半導体層をスパッタリング法により作製する。このとき、第2半導体層122の下地面である第4絶縁層120は、酸化シリコン膜であっても水素濃度が低減されているため、第2半導体層122への水素の影響が抑制される。第1半導体層110に対する水素化処理は、第4絶縁層120を形成する前に行われているので、以降の工程では水素化の温度よりも低温で各処理を行うことで、第2半導体層122への水素の影響を極力低減することができる。
第2半導体層122は、島状の領域に区画すると共に。少なくとも一部の領域が第2ゲート電極116と重畳するように形成する。ソース・ドレイン電極132a、132bは、第2半導体層122の上方に形成する。ソース・ドレイン電極132a、132bは、第2半導体層122に対し、第2ゲート電極116を挟んで配置されるように形成する。ソース・ドレイン電極132a、132bの材質に限定はないが、例えば、チタン(Ti)膜、又はチタン(Ti)膜、アルミニウム(Al)膜、チタン(Ti)膜がこの順で積層された構造で作製する。
図3(B)に示すように、第2半導体層122の上方に第5絶縁層124を形成する。第5絶縁層124は、酸素を過剰に含む酸化シリコン膜で作製する。酸素を過剰に含む酸化シリコン膜は、スパッタリング法により、石英又はシリコンをターゲットとして用い、アルゴン(Ar)と酸素(O2)をスパッタガスとして用いて作製することができる。この場合、スパッタ圧を高めに設定することで、酸素を過剰に含む酸化シリコン膜を成膜することができる。
第5絶縁層124を形成した後、200℃〜350℃、例えば300℃の加熱処理をしてもよい。この加熱処理により、酸素を過剰に含む酸化シリコン膜から酸素が第2半導体層122に供給され、酸素欠損による欠陥を修復することができる。
第5絶縁層124の上には、パッシベーションとして第6絶縁層126を形成する。第6絶縁層126は、窒化シリコン膜で形成することが好ましい。さらに平坦化膜として、第7絶縁層128を、樹脂材料により形成する。その後、さらに、図1で示すように、第1配線134a、第2配線134b、第3配線134c、第4配線134dを形成することで、半導体装置100aを作製することができる。
本実施形態によれば、低水素化された酸化シリコン膜(第4絶縁層120)を第1半導体層110と第2半導体層122との間に形成することで、第2半導体層122への水素の影響を低減することができる。これにより、酸化物半導体にチャネル領域が形成される第2トランジスタ104aの、閾値電圧の変動を抑制することができる。また、低水素化された酸化シリコン膜の第1半導体層110側に、水素を含む窒化シリコン膜(第3絶縁層118)を設けることで、第1半導体層110の水素化を行うことができる。この場合において、水素を含む窒化シリコン膜の上に低水素化された酸化シリコン膜が設けられていることで、第2半導体層122へは水素の影響が及ばないようにすることができる。
このように本実施形態の半導体装置100aによれば、多結晶シリコンを用いた第1トランジスタ102と、酸化物半導体を用いた第2トランジスタ104aとの特性を両立させることが可能となる。
なお、本実施形態において、第1半導体層110は多結晶シリコンを用いることを趣旨として説明したが、本発明はこれに限定されない。例えば、第1半導体層110として非晶質シリコンが用いられてもよい。非晶質シリコンにおいても、水素は欠陥を補償するために不可欠が元素であるが、酸化物半導体にとって好ましくない元素であることに変わりはない。しかしながら、本実施形態によれば、非晶質シリコン層と酸化物半導体層との間に低水素化された酸化シリコン膜が設けられることで、酸化物半導体層に対する水素の影響を低減することができる。なお、第1半導体層110が非晶質シリコン膜である場合、第1トランジスタはボトムゲート型の構造が適用される。
第2実施形態:
本実施形態は、第2トランジスタの構造が、第1実施形態におけるものと異なる一例を説明する。第1実施形態と同じ構成を有する部位については詳細な説明を省略する。
図4において、第2トランジスタ104bは、第4絶縁層120と第5絶縁層124との間に第2半導体層122が設けられる態様は、第1実施形態と同様である。本実施形態に係る半導体装置100bが第1実施形態と相違する点の一つは、第3ゲート電極117が第5絶縁層124の上方に配置されている点にある。すなわち、第2トランジスタ104bは第3ゲート電極117の少なくとも一部の領域が、第5絶縁層124を介して第2半導体層122と重畳して配置されている点にある。第1実施形態において第2トランジスタ104aはボトムゲート型であるのに対し、本実施形態において第2トランジスタ104bはトップゲート型の構造を有している。
一方、第2絶縁層112と第3絶縁層118との間に配置される第2ゲート電極116は、第3ゲート電極117と同じ電位を付与してゲート電極として機能させることができる。この場合、第2トランジスタ104bは、第2半導体層122が第2ゲート電極116と第3ゲート電極117とで挟まれたデュアルゲート構造となる。これにより第2トランジスタ104bのドレイン電流を向上させることができる。また、第2ゲート電極116と第3ゲート電極117の電位が個別に制御されてもよい。例えば、第2トランジスタ104bのソースに対して負電圧を第2ゲート電極116に印加すると、第2半導体層122の空乏層幅を広げ、反転層に誘起されているキャリア密度を低下させることができるので、閾値電圧を制御することが可能となる。他の形態として、第2ゲート電極116の電位が一定電位(例えば、接地電位)に固定されていてもよい。第2半導体層122において、第3ゲート電極117と反対側の面はバックチャネルとも呼ばれるが、第2ゲート電極116はバックチャネル側の電位を固定することで、閾値電圧の変動を抑制することが可能となる。
第2ゲート電極116は、金属膜で形成されるので、これを遮光層として用いることもできる。例えば、本実施形態に係る第2トランジスタ104bの構造を液晶表示装置に適用する場合、第1基板106側にバックライトが配置される。第2ゲート電極116はゲート電極として機能させない場合でも、第2半導体層122にバックライトの光が照射されないようにする遮光層として用いることができる。
第2トランジスタ104bにおいて、第2半導体層122と第3ゲート電極117との間に配置される第5絶縁層124はゲート絶縁膜として機能する層となる。第5絶縁層124は、第1実施形態におけるものと同様に、酸素を過剰に含む酸化シリコン膜で形成されることが好ましい。第5絶縁層124から第2半導体層122に酸素が供給されることで、第2絶縁層112に含まれる酸素欠損が補償されるとともに、第5絶縁層124と第2半導体層122との界面にも酸素が供給されるので、チャネルが形成される界面領域において、酸素欠損に基づく欠陥を補償することが可能となる。それにより、第5絶縁層124と第2半導体層122との界面に捕獲されるキャリア(電子)を抑制し、第2トランジスタ104bの信頼性を向上させることができる。
第1実施形態と同様に、第2半導体層122は第3絶縁層118と接して配置されるため、水素による影響が抑制される。これに加え、本実施形態では、第5絶縁層124をゲート絶縁膜として用いているので、第1実施形態における第2トランジスタ104aと比較してゲート絶縁膜の薄膜化が容易となる。別言すれば、第1実施形態では、第3絶縁層118と第4絶縁層120とでゲート絶縁膜が形成されるが、本実施形態では第5絶縁層124がゲート絶縁膜となるので、膜厚の制御が容易となる。これにより、第2トランジスタ104bの微細化(チャネル長の縮小)を図ることが容易となる。
なお、第1トランジスタ102に関する構成は、第1実施形態と同様である。本実施形態によれば、第1実施形態に係る半導体装置100bによって得られる効果に加え、第2トランジスタ104bをトップゲート型にしたことにより、トランジスタの信頼性を向上させ、トランジスタの微細化を図ることが可能となる。
第3実施形態:
本実施形態は、第1実施形態で示す第1トランジスタ102及び第2トランジスタ104と、液晶素子210とを含む表示装置の一例を示す。なお、本実施形態において、第2トランジスタとして第2実施形態に示す構造を適用することもできる。
図5は、表示装置200aの構成を示す。表示装置200aは、第1基板106の第1面に表示部202aと駆動回路部204が設けられる。表示部202aには複数の画素203aが配列される。表示部202aは、m本の映像信号線207と、n本の走査信号線206とを含み、m×n個の画素203aがマトリクス状に配列される(但し、m及びnは正の整数である)。
画素203aは、走査信号線206と映像信号線207に接続されるスイッチング素子208と、このスイッチング素子208に接続される表示素子としての液晶素子210及び保持容量素子212を含む。液晶素子210及び保持容量素子212は、一方の端子がスイッチング素子208に接続され、他方の端子が共通電極線214に接続される。共通電極線214は複数の画素203aに亘って共通に設けられている。駆動回路部204は、第1駆動回路205a及び第2駆動回路205bを含む。第1駆動回路205aは走査信号を出力し、第2駆動回路205b映像信号を出力する。走査信号線206は、第1駆動回路205aに接続され、映像信号線207は第2駆動回路205bに接続される。
図6は、表示装置200aの表示部202aと、第1駆動回路205a及び第2駆動回路205bの部分的な断面構造示す。表示装置200aは、第1実施形態で述べる第1トランジスタ102及び第2トランジスタ104を含む。第1トランジスタ102は第1駆動回路205aと第2駆動回路205bに配置される。第2トランジスタ104は、表示部202aの画素203aに配置される。すなわち、図5で示すスイッチング素子208は、第2トランジスタ104によって実現される。
画素203aを構成する主要な部材は、第1基板106と第2基板224とが対向する面内に設けられる。第1基板106には、第2トランジスタ104、画素電極218a、共通電極216a、第1配向膜220aが設けられ、第2基板224には、遮光層226、カラーフィルタ層228、第2配向膜220bが設けられる。
図6は、第2トランジスタ104が、第4配線134dを介して画素電極218aと電気的に接続される態様を示す。また、第2トランジスタ104と電気的に接続される第3配線134cは、図5で示す映像信号線207に相当する。図6では図示されないが、第2ゲート電極116は、図5で示す走査信号線206と電気的に接続される。
第7絶縁層128の上層には、第3配線134c、第4配線134dを埋設する第8絶縁層136が設けられる。第8絶縁層136は、ポリイミド、アクリル、エポキシ等の樹脂材料で形成される。第8絶縁層136の上層には、共通電極216a及び画素電極218aが設けられる。共通電極216aは、酸化インジウムスズ(ITO)や酸化インジウム亜鉛(IZO)等の透明導電膜によって形成される。共通電極216aの上には、第9絶縁層138が配置される。第9絶縁層138は、例えば、窒化シリコン膜によって形成される。
画素電極218aは、第9絶縁層138の上面に設けられる。画素電極218aと共通電極216aとは重畳して設けられる。画素電極218aは、第8絶縁層136を貫通するコンタクトホールによって第2トランジスタ104と電気的に接続される。第8絶縁層136に設けられたコンタクトホールの側面は、第9絶縁層138によって覆われており、共通電極216aの端面が露出しないようにされている。第9絶縁層138は、第8絶縁層136のコンタクトホールの底面において第4配線134dを露出する開口部が設けられている。画素電極218aは、第9絶縁層138の表面に沿って設けられ、この開口部において第4配線134dと電気的に接続される。画素電極218aは、一つ又は複数のスリットが設けられている画素電極218aは、酸化インジウムスズ(ITO)や酸化インジウム亜鉛(IZO)等の透明導電膜によって形成される。第9絶縁層138及び画素電極218aの上層には、第1配向膜220aが設けられる。第1配向膜220aは、液晶が水平配向する材料によって形成される。
第2基板224には、第1基板106と対向する面に、遮光層226、カラーフィルタ層228が設けられる。遮光層226は、第1基板106に設けられた第2トランジスタ104と重なるように配置される。また、第2基板224において、遮光層226及びカラーフィルタ層228による段差面を平坦化するオーバーコート層230が設けられる。このようなオーバーコート層230は、透明な樹脂材料によって形成される。オーバーコート層230の上面には第2配向膜220bが設けられる。図6では図示されないが、第1基板106と第2基板224とが所定の間隔を隔てて配置されるようにスペーサが配置される。スペーサは、第1遮光層226a又は第2遮光層226bの下層側に配置される。
カラーフィルタ層228は、少なくとも画素電極218aと重なるように配置される。カラーフィルタ層228は、各画素に対応して異なる配色がされ、例えば赤色、青色、緑色といった3原色にそれぞれ着色された樹脂材料によって形成される。隣接する画素のカラーフィルタ層の境界には遮光層226が設けられている。そして、第1配向膜220aと第2配向膜220bとの間には、液晶層222が設けられる。液晶層222は、液晶分子を含む液晶組成物によって形成される。図5で示す液晶素子210は、画素電極218a、液晶層222、共通電極216aによって形成される。
なお、図6では示されていないが、第1基板106及び第2基板224の外側には偏光板が配置され、また、第1基板106側には光源(バックライト)が配置される。
共通電極216aが一定の電圧に保持され、画素電極218aに所定の電圧(映像信号に基づく電圧)が印加されることにより、液晶層222を形成する液晶の配向(液晶分子の配向)が制御される。表示装置200aは、透過型である場合、各画素203が液晶層222の配向を制御することにより、第1基板106及び第2基板224を透過する光の光量を制御して映像を表示する。
本実施形態に係る表示装置200aは、液晶の電気光学特性を利用して画像を表示する、所謂液晶表示装置と呼ばれるものである。この場合、第1基板106と第2基板224は空隙をもって対向配置され、当該空隙には液晶層が設けられる。画素203の構造は任意であるが、例えば、FFS(fringe field switching)モードあるいはIPS(In Plane Switching)モードに適用可能な構成を有する。FFSモード、IPSモードでは、画素電極及び共通電極の間に形成される横電界を主に利用して液晶分子の配向を制御する。
図5で示すように、液晶素子210と保持容量素子212とは並列に接続される。画素電極218aの電位は保持容量素子212によって保持される。液晶素子210及び保持容量素子212は、第2トランジスタ104がオンになるタイミングで、映像信号に基づく電圧が印加される。そして、第2トランジスタ104がオフとなった後も、一定期間(例えば、1フレーム期間)はその電圧が維持される。この場合において、第2トランジスタ104がオフの状態でソース−ドレイン間に電流が流れると(リーク電流が流れると)、保持容量素子212の蓄積された電荷が消失してしまうこととなる。そうすると、画素電極218aの電位が変動し、液晶層222の配向が乱れるので、映像表示に悪影響が及ぶこととなる。これに対し、酸化物半導体で形成される第2トランジスタ104は、オフ状態でのリーク電流が極めて小さいという特性を有する。そのため、保持容量素子212に蓄積された電荷が、第2トランジスタ104を介して消失することが抑制され、画素電極218aの電位を一定に保つことが可能となる。
また、第2トランジスタ104は、チャネル領域が酸化物半導体層に形成されることにより、非晶質シリコンを用いたトランジスタに比べて、高い電界効果移動度を有する。例えば、第2トランジスタ104は、10〜50cm2/V・sec程度の電界効果移動度を有する。そのため、表示装置200aにおいて、フレーム周波数を120Hzより高くしても、十分に映像信号をそれぞれの画素に書き込むことができる。一方、第2トランジスタ104は、リーク電流が小さいので、フレーム周波数を60Hzより低くしても、フリッカのない映像を表示することができる。
一方、同じ第1基板106に、チャネル領域が多結晶シリコン層に形成される第1トランジスタ102が形成されることにより、第1駆動回路205a及び第2駆動回路205bの一方又は双方を内蔵することが可能となる。これにより、表示装置200aにおいて、接続端子の数、及び第1基板106に実装する部品の点数を減らすことができる。そして、表示部202のサイズ(画面サイズ)を維持しつつ、表示装置200aの小型化(狭額縁化)を図ることができる。
本実施形態によれば、多結晶シリコン層を用いた第1トランジスタと、酸化物半導体層を用いた第2トランジスタを同一基板に設け、駆動回路及び画素に対して適宜配置することにより、画質に優れた液晶表示装置を提供することができる。
第4実施形態:
本実施形態は、第1実施形態で示す第1トランジスタ102及び第2トランジスタ104と、発光素子236とを含む表示装置の他の一例を示す。なお、本実施形態において、第2トランジスタとして第2実施形態に示す構造を適用することもできる。
図7は、表示装置200bの構成を示す。表示装置200bは、第1基板106の第1面に表示部202bが設けられる。表示部202bには複数の画素203bが配列される。表示部202aは、m本の映像信号線207と、n本の走査信号線206とを含み、m×n個の画素203aがマトリクス状に配列される(但し、m及びnは正の整数である)。また、表示部202bは、表示素子としての発光素子236が発光するための電力を供給する電源線238が配置される。
画素203bは、発光素子236の他に、走査信号線206と映像信号線207に接続される選択トランジスタ232と、発光素子236と電気的に接続される駆動トランジスタ234と、駆動トランジスタ234のゲート−ソース間に接続される保持容量素子212と、を含む。発光素子236は一方の端子が駆動トランジスタ234のソース及びドレインの一方と接続され、他方の端子が共通電位線240と接続される。駆動トランジスタ234のソース及びドレインの他方は、電源線238と接続される。選択トランジスタ232は、ゲートが走査信号線206と接続され、ソース及びドレインの一方が映像信号線207と接続され、他方が駆動トランジスタ234のゲートと接続される。発光素子236は、一対の電極間に有機エレクトロルミネセンス材料を含む有機層が設けられた構造を有する。
選択トランジスタ232を介して映像信号線207から映像信号に基づく電圧が駆動トランジスタ234のゲートに与えられると、保持容量素子212はそのゲート電圧を保持する。電源線238と発光素子236との間に接続されている駆動トランジスタ234は、ゲート電圧に基づく電流を発光素子236に供給する。発光素子236は、与えられた電流に応じた発光強度で発光する。本実施形態に係る表示装置200bは、画素203bのそれぞれに設けられた発光素子236の発光及び非発光のタイミング、及び発光強度を制御して映像を表示する。
図8は、表示装置200bにおける画素203bの断面構造を示す。画素203bは、第1実施形態で述べる第1トランジスタ102及び第2トランジスタ104を含む。図8は、第1トランジスタ102が、図7で示す選択トランジスタ232に対応し、第2トランジスタ104が駆動トランジスタ234に対応する場合を示す。
発光素子236は、画素電極218bと共通電極216bとの間に、有機エレクトロルミネセンス材料を含む有機層219が設けられた構造を有する。画素電極218bは、第4配線134dを介して第2トランジスタ104と電気的に接続される。画素電極218bと第4配線134dとn間には、第8絶縁層136と第9絶縁層138が設けられている。画素電極218bは、第8絶縁層136及び第9絶縁層138に設けられるコンタクトホールを介して第4配線134dと電気的に接続される。また、第9絶縁層138の上方には、画素電極218bの周縁部及び第4配線134dとの接続部(コンタクトホールの領域)を覆う第10絶縁層140が配置される。第10絶縁層140は、画素電極218bの周縁部を覆い、内側領域を開口する開口部を有する。
発光素子236は、共通電極216bが一定電位に保持され、画素電極218bに第2トランジスタ104を介して電源線238から電流が供給されることにより発光する。この場合、それぞれの画素203bに設けられる第2トランジスタ104の特性がばらついていると、同じゲート電圧を与えても発光素子236の発光強度がばらついてしまう。しかし、酸化物半導体層で形成される第2トランジスタ104は、多結晶シリコン膜におけるような結晶化の工程を伴わないので、例えば、線状に集光されたレーザ光を照射したことにより生じる特性ばらつきを伴わない。そのため、表示装置200bは、それぞれの画素203bで輝度が均一化され、画質の向上を図ることができる。
一方、図9で示すように、画素203cは、発光素子236を第1トランジスタ102と接続するようにしてもよい。すなわち、第1トランジスタ102を、図7で示す駆動トランジスタ234として適用し、第2トランジスタ104を選択トランジスタ232として適用してもよい。
図7で示すように、保持容量素子212は駆動トランジスタ234のゲート電圧を保持するために設けられ、一方の端子が駆動トランジスタ234のゲートと選択トランジスタ232のソース及びドレインの一方と電気的に接続される。この場合、選択トランジスタ232がオフの状態でソース−ドレイン間に電流が流れると(リーク電流が流れると)、保持容量素子212の蓄積された電荷が消失してしまうこととなる。そうすると、駆動トランジスタ234のゲート電圧が変動し、それに伴ってドレイン電流が変動するので、発光素子236の発光強度が変化してしまう。これに対し、酸化物半導体で形成される第2トランジスタ104は、オフ状態でのリーク電流が極めて小さいという特性を有する。そのため、選択トランジスタ232として、第2トランジスタ104を適用すると、保持容量素子212に蓄積された電荷が、リーク電流によって消失することが抑制され、発光素子236の発光強度が変動するのを抑制することができる。
この場合、多結晶シリコン層で形成される第1トランジスタ102は、電界効果移動度が、酸化物半導体層で形成される第2トランジスタ104より高いので、発光素子236に対する電流駆動能力が高いといえる。そのため、駆動トランジスタ234として第1トランジスタ102を適用すると、駆動トランジスタの小型化を図ることができ、画素の高精細化を図るに当たって有利に作用する。
本実施形態によれば、多結晶シリコン層を用いた第1トランジスタと、酸化物半導体層を用いた第2トランジスタを同一基板に設け、発光素子236を駆動する画素回路を形成することで、表示むらのない、画質に優れた表示装置を提供することができる。
なお、本実施形態において、画素203bを構成する画素回路は図7に示すものに限定されない。図7は、選択トランジスタ232と駆動トランジスタ234の2つのトランジスタによって画素回路が構成される例を示すが、3以上のトランジスタによって画素回路が形成されても、本実施形態に係る構成を適用することができる。すなわち、3以上のトランジスタを含む画素回路であっても、選択トランジスタ及び駆動トランジスタに相当するトランジスタに、第1トランジスタ及び第2トランジスタを本実施形態で示すように適用することで、本実施形態と同様の作用効果を得ることができる。
100・・・半導体装置、102・・・第1トランジスタ、104・・・第2トランジスタ、106・・・第1基板、108・・・第1絶縁層、110・・・第1半導体層、112・・・第2絶縁層、114・・・第1ゲート電極、116・・・第2ゲート電極、117・・・第3ゲート電極、118・・・第3絶縁層、120・・・第4絶縁層、122・・・第2半導体層、124・・・第5絶縁層、126・・・第6絶縁層、128・・・第7絶縁層、130・・・ソース・ドレイン領域、131・・・チャネル領域、132・・・ソース・ドレイン電極、134・・・配線、136・・・第8絶縁層、138・・・第9絶縁層、140・・・第10絶縁層、200・・・表示装置、202・・・表示部、203・・・画素、204・・・駆動回路部、205・・・駆動回路、206・・・走査信号線、207・・・映像信号線、208・・・スイッチング素子、210・・・液晶素子、212・・・保持容量素子、214・・・共通電極線、216・・・共通電極、218・・・画素電極、219・・・有機層、220・・・配向膜、222・・・液晶層、224・・・第2基板、226・・・遮光層、228・・・カラーフィルタ層、230・・・オーバーコート層、232・・・選択トランジスタ、234・・・駆動トランジスタ、236・・・発光素子、238・・・電源線、240・・・共通電位線

Claims (20)

  1. シリコン半導体層と、前記シリコン半導体層と重なる領域を含む第1ゲート電極と、を含む第1トランジスタと、
    酸化物半導体層と、前記酸化物半導体層と重なる領域を含む第2ゲート電極と、を含む第2トランジスタと、
    を有し、
    前記シリコン半導体層と、前記酸化物半導体層との間に、水素濃度が6×1020atms/cm3以下の酸化シリコン膜を有する、
    ことを特徴とする半導体装置。
  2. 前記酸化シリコン膜の水素濃度が5×1020atms/cm3以下である、請求項1に記載の半導体装置。
  3. 前記酸化シリコン膜が、前記酸化物半導体層に接している、請求項1に記載の半導体装置。
  4. 前記酸化シリコン膜が、前記第1トランジスタ及び前記第2トランジスタが設けられる領域の全面に広がっている、請求項1に記載の半導体装置。
  5. 前記酸化シリコン膜の前記酸化物半導体層と反対側の面に、窒化シリコン膜を有する、請求項1に記載の半導体装置。
  6. 前記窒化シリコン膜の水素濃度は、前記酸化シリコン膜の水素濃度より高い、請求項5に記載の半導体装置。
  7. 前記第1半導体層と前記酸化シリコン膜との間に、前記窒化シリコン膜が設けられている、請求項5に記載の半導体装置。
  8. 前記第2ゲート電極は、前記酸化シリコン膜の前記酸化物半導体層と反対の面側に配置されている、請求項1に記載の半導体装置。
  9. 前記第2ゲート電極は、前記酸化物半導体層の前記酸化シリコン膜とは反対の面側に設けられている、請求項1に記載の半導体装置。
  10. 前記酸化物半導体層が、インジウム(In)、ガリウム(Ga)、スズ(Sn)、亜鉛(Zn)から選ばれた少なくとも一種の元素と、酸素と、を含む、請求項1に記載の半導体装置。
  11. 基板上に、複数の画素が配列する表示部と、前記表示部の外側に配置された駆動回路部と、を備え、
    前記駆動回路部は、シリコン半導体層と、前記シリコン半導体層と重なる領域を含む第1ゲート電極と、を含む第1トランジスタを有し、
    前記表示部における前記複数の画素のそれぞれは、酸化物半導体層と、前記酸化物半導体層と重なる領域を含む第2ゲート電極と、を含む第2トランジスタを有し、
    前記シリコン半導体層と、前記酸化物半導体層との間に、水素濃度が6×1020atms/cm3以下の酸化シリコン膜が、前記駆動回路部と前記表示部とに亘って設けられている、
    ことを特徴とする表示装置。
  12. 基板上に、複数の画素が配列する表示部と、前記表示部の外側に配置された駆動回路部と、を備え、
    前記表示部における前記複数の画素のそれぞれは、
    シリコン半導体層と、前記シリコン半導体層と重なる領域を含む第1ゲート電極と、を含む第1トランジスタと、
    酸化物半導体層と、前記酸化物半導体層と重なる領域を含む第2ゲート電極と、を含む第2トランジスタと、を有し、
    前記シリコン半導体層と、前記酸化物半導体層との間に、水素濃度が6×1020atms/cm3以下の酸化シリコン膜が、前記表示部に設けられている、
    ことを特徴とする表示装置。
  13. 前記酸化シリコン膜の水素濃度が5×1020atms/cm3以下である、請求項11又は12に記載の表示装置。
  14. 前記酸化シリコン膜が、前記酸化物半導体層に接している、請求項11又は12に記載の表示装置。
  15. 前記酸化シリコン膜の前記酸化物半導体層と反対側の面に、窒化シリコン膜を有する、請求項11又は12に記載の表示装置。
  16. 前記窒化シリコン膜の水素濃度は、前記酸化シリコン膜の水素濃度より高い、請求項15に記載の表示装置。
  17. 前記第1半導体層と前記酸化シリコン膜との間に、前記窒化シリコン膜が設けられている、請求項15に記載の表示装置。
  18. 前記第2ゲート電極は、前記酸化シリコン膜の前記酸化物半導体層と反対の面側に配置されている、請求項11又は12に記載の表示装置。
  19. 前記第2ゲート電極は、前記酸化物半導体層の前記酸化シリコン膜とは反対の面側に設けられている、請求項11又は12に記載の表示装置。
  20. 前記酸化物半導体層が、インジウム(In)、ガリウム(Ga)、スズ(Sn)、亜鉛(Zn)から選ばれた少なくとも一種の元素と、酸素と、を含む、請求項11又は12に記載の表示装置。
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