JP2018195568A - 後付コネクタ - Google Patents
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Abstract
【課題】既存のロボットなどに後付け可能な構造によって、関節部の動きを妨げることなく関節部を跨ぐ配線を可能とする、新規な構造の後付コネクタを提供すること。【解決手段】装着対象42に外挿状態で装着される第一の外装部材12と第二の外装部材14が相対的なねじり回転を可能とされた態様で相互に組み合わされていると共に、それら第一の外装部材12と第二の外装部材14の間には周方向に延びる収容空間36が形成されており、収容空間36には端子間配線38が周方向に延びるように配設されて、第一の外装部材12に設けられた第一の端子部28と第二の外装部材14に設けられた第二の端子部34が端子間配線38によって相互に導通された構造を有する。【選択図】図1
Description
本発明は、例えばロボットアームのリンクを相対変位可能に接続する関節部を跨ぐ配線を可能とする後付コネクタに関するものである。
従来から、ロボットアームは、複数のリンクを関節部で接続した構造を有しており、それら複数のリンクの相対変位が許容されている。なお、ロボットアームの関節部は、リンクの相対的な傾動を許容するものの他、リンクの相対的なねじり変位を許容するものもある。
ところで、例えば、ロボットアームの先端に設けられるエンドエフェクタ制御用の配線などは、ロボットアームの基端側から延びて、関節部を跨いで配される場合もある。この場合、関節部の駆動時に配線が過度に引っ張られて断線したり、関節部におけるロボットアームの屈伸やねじりなどの動きが配線によって阻害されたりしないことが必要となる。
そこで、特開2015−54357号公報(特許文献1)には、リンクを相対変位可能に接続する関節部において、配線などの線条体をU字形状に折り返して配設した関節駆動装置が提案されている。
ところが、特許文献1の構造は、ロボットの関節部に予め内蔵されるものであることから、既存のロボットに対して後から適用することは難しかった。それ故、既存のロボットに機能を追加するなどの目的で新たな配線を設けるような場合には、ロボット自体の大幅な設計変更が必要になるなどして、特許文献1の構造を採用することができず、新たな構造が求められていた。
本発明は、上述の事情を背景に為されたものであって、その解決課題は、既存のロボットなどに後付け可能な構造によって、ロボットの関節部におけるねじり動作などを妨げることなく関節部などを跨ぐ配線を可能とする、新規な構造の後付コネクタを提供することにある。
以下、このような課題を解決するために為された本発明の態様を記載する。なお、以下に記載の各態様において採用される構成要素は、可能な限り任意の組み合わせで採用可能である。
すなわち、本発明の第一の態様は、後付コネクタであって、装着対象に外挿状態で装着される第一の外装部材と第二の外装部材が相対的なねじり回転を可能とされた態様で相互に組み合わされていると共に、それら第一の外装部材と第二の外装部材の間には周方向に延びる収容空間が形成されており、該収容空間には端子間配線が周方向に延びるように配設されて、該第一の外装部材に設けられた第一の端子部と該第二の外装部材に設けられた第二の端子部が該端子間配線によって相互に導通された構造を有することを、特徴とする。
このような第一の態様に従う構造とされた後付コネクタによれば、例えば、装着対象としてのロボットアームにおける関節部を挟んだ両側のリンクなどに対して、第一の外装部材と第二の外装部材の各一方をそれぞれ外挿状態で取り付けることにより、関節部を跨ぐ配線を容易に実現することが可能となる。
しかも、各リンク側の外部配線に接続される端子間配線が周方向に延びるように配設されていることによって、相対回転を許容された状態で組み合わされた第一の外装部材と第二の外装部材が、端子間配線の配設状態においても相対回転を許容されている。これにより、第一の外装部材が取り付けられる対象と、第二の外装部材が取り付けられる対象との相対回転が許容されることから、例えば装着対象としてのロボットアームの関節部に本態様の後付コネクタを適用することで、関節部における装着対象としてのリンクの相対回転を許容しながら関節部を跨ぐ配線を実現することができる。
さらに、端子間配線が相互に組み合わされた第一の外装部材と第二の外装部材の間の収容空間に配されていることから、第一の外装部材と第二の外装部材をロボットアームのリンクのような装着対象に後付けすることで、それらリンクなどの相対回転を許容しつつそれらリンクなどに跨って延びる配線を簡単に設けることができる。加えて、収容空間に配された端子間配線は、周囲を第一の外装部材と第二の外装部材で保護されることから、端子間配線の耐久性の向上や周辺の他部材に対する干渉の回避なども図られ得る。
本発明の第二の態様は、後付コネクタであって、装着対象に装着される第一の外装部材と第二の外装部材が相対的な周方向変位を可能とされた態様で相互に組み合わされていると共に、それら第一の外装部材と第二の外装部材の間には周方向に延びる収容空間が形成されており、該収容空間には外部配線にそれぞれ接続される第一の端子部と第二の端子部が両端に設けられた端子間配線が周方向に延びるように配設されて、該第一の外装部材に設けられた第一の挿通孔と該第二の外装部材に設けられた第二の挿通孔との各一方を通じて該端子間配線の両端部分が該収容空間から外部へ延び出しているものである。
このような第二の態様に従う構造とされた後付コネクタによれば、端子間配線の両端部分が収容空間から外部へ延び出していることにより、端子間配線の両端に設けられた第一の端子部と第二の端子部の配置の自由度が大きくなる。これにより、端子間配線と外部配線の接続がより容易になり得ると共に、第一の端子部と第二の端子部の配設スペースを容易に確保することができる。
本発明の第三の態様は、後付コネクタであって、装着対象に装着される第一の外装部材と第二の外装部材が一周に満たない長さで周方向に延びており、それら第一の外装部材と第二の外装部材が相対的な周方向変位を可能とされた態様で相互に組み合わされていると共に、それら第一の外装部材と第二の外装部材の間には周方向に延びる収容空間が形成されて、該収容空間には端子間配線が周方向に延びるように配設されており、該端子間配線が両端に設けられた第一の端子部と第二の端子部を通じて該第一の外装部材側および該第二の外装部材側におけるそれぞれの外部配線に接続されるようになっているものである。
このような第三の態様に従う構造とされた後付コネクタによれば、第一の外装部材と第二の外装部材が周方向で一周に満たない長さとされていることにより、第一の外装部材と第二の外装部材は装着対象に対して必ずしも外挿状態で装着される必要がない。その結果、装着対象における第一の外装部材と第二の外装部材の取付け部位に対して形状などの制限が少なくなることから、例えば、屈曲関節によって相対傾動可能に連結されたロボットアームのリンクなどを装着対象とすることも可能となる。
本発明の第四の態様は、第一〜第三の何れか1つの態様に記載された後付コネクタにおいて、前記第一の外装部材と前記第二の外装部材は、何れも周方向の少なくとも一箇所において分割可能とされているものである。
第四の態様によれば、例えば、第一の外装部材と第二の外装部材の内周へロボットアームのリンクのような装着対象を差し入れて、装着対象に第一の外装部材と第二の外装部材を外挿状態で後付けする際に、装着対象に対する第一の外装部材と第二の外装部材への取付けが容易になる。
本発明の第五の態様は、第四の態様に記載された後付コネクタにおいて、前記第一の外装部材と前記第二の外装部材の少なくとも一方には分割部分を周方向に連結する連結部が設けられており、該第一の外装部材と該第二の外装部材における該連結部を挟んだ両側が該連結部によって相対的に開くようにされているものである。
第五の態様によれば、例えば、装着対象が第一の外装部材と第二の外装部材の内周側に取り付けられる際に、第一の外装部材と第二の外装部材を開くように相対変位させることで、取付け作業が簡単になり得る。しかも、第一の外装部材と第二の外装部材の少なくとも一方において、連結部を挟んだ両側部分を一体的に取り扱うことが可能となる。
本発明の第六の態様は、第一〜第五の何れか1つの態様に記載された後付コネクタにおいて、前記端子間配線が前記収容空間内に設定された湾曲形状の折返し部において周方向に折り返されているものである。
第六の態様によれば、端子間配線が折返し部において周方向に折り返されていることで、第一の外装部材と第二の外装部材の相対回転が、周方向の両側において許容される。しかも、折返し部が湾曲形状とされていることで、折返し部における端子間配線の断線などが生じ難く、優れた信頼性が発揮される。
本発明の第七の態様は、第六の態様に記載された後付コネクタにおいて、前記折返し部において周方向に折り返された前記端子間配線が、軸方向と軸直角方向の少なくとも一方で重なるように配設されているものである。
第七の態様によれば、折返し部で折り返された端子間配線を軸方向で重なるように配設すれば、収容空間の軸直角方向寸法を小さくすることができて、後付コネクタを軸直角方向で小型化することができる。また、折返し部で折り返された端子間配線を軸直角方向で重なるように配設することによって、収容空間の軸方向寸法を小さくすることができて、後付コネクタを軸方向で小型化することができる。加えて、端子間配線を軸方向と軸直角方向の両方で重なるように配設すれば、長い端子間配線をスペース効率よく配設することが可能となる。
本発明の第八の態様は、第一〜第七の何れか1つの態様に記載された後付コネクタにおいて、前記第一の外装部材が軸方向に開口する溝形断面を有していると共に、前記第二の外装部材が該第一の外装部材の軸方向の開口部を覆蓋するように該第一の外装部材と組み合わされているものである。
第八の態様によれば、第一の外装部材において第一の端子部を軸方向一方側に設け易くなると共に、第二の外装部材において第二の端子部を軸方向他方側に設け易くなる。従って、ロボットアームの関節部などを第一,第二の外装部材の軸方向に跨ぐ配線が容易に実現される。
また、第一の外装部材の内周面の面積を大きく得ることができて、第一の外装部材を内周面において装着対象としてのロボットアームのリンクなどに取り付ける場合に、第一の外装部材を装着対象に対してより強固に取り付けることが可能となる。
本発明の第九の態様は、第一〜第八の何れか1つの態様に記載された後付コネクタにおいて、前記第一の外装部材が軸直角方向へ向けて開口する溝形断面を有していると共に、前記第二の外装部材が該第一の外装部材の軸直角方向の開口部を覆蓋するように該第一の外装部材と組み合わされているものである。
第九の態様によれば、第一の外装部材又は第二の外装部材の内周面の面積を大きく得ることができることから、第一の外装部材又は第二の外装部材を内周面において装着対象としてのロボットアームのリンクなどに取り付ける場合に、第一の外装部材又は第二の外装部材の取付け強度をより大きく得ることが可能となる。
本発明の第十の態様は、第一〜第九の何れか1つの態様に記載された後付コネクタにおいて、前記端子間配線が扁平な断面形状を有しているものである。
第十の態様によれば、扁平断面を有する端子間配線の厚さ方向において、収容空間の寸法を小さくすることができる。しかも、端子間配線の厚さ方向の湾曲や屈折などが容易になることから、例えば端子間配線を周方向で折り返す場合などに、端子間配線の折返し部における応力の集中が緩和される。
本発明の第十一の態様は、第一〜第十の何れか1つの態様に記載された後付コネクタにおいて、相互に組み合わされた前記第一の外装部材と前記第二の外装部材の複数組が軸方向で直列的に配設されて、軸方向で隣り合う該第一の外装部材と該第二の外装部材が相互に連結されていると共に、それら連結された第一の外装部材と第二の外装部材において前記第一の端子部と前記第二の端子部が互いに導通されているものである。
第十一の態様によれば、相互に組み合わされた第一の外装部材と第二の外装部材の間に配される各端子間配線の長さを延長することなく、装着対象としてのロボットアームのリンクなどに対してより大きな相対回転を許容することができる。しかも、相互に組み合わされた第一の外装部材と第二の外装部材の複数組が軸方向で直列的に配されることから、後付コネクタの大径化を防ぐこともできる。
本発明の第十二の態様は、第一〜第十の何れか1つの態様に記載された後付コネクタにおいて、相互に組み合わされた前記第一の外装部材と前記第二の外装部材の複数組が同軸的に配設されて、軸直角方向で隣り合う該第一の外装部材と該第二の外装部材が相互に連結されていると共に、それら連結された第一の外装部材と第二の外装部材において前記第一の端子部と前記第二の端子部が互いに導通されているものである。
第十二の態様によれば、相互に組み合わされた第一の外装部材と第二の外装部材の間に配される各端子間配線の長さを延長することなく、装着対象であるロボットアームのリンクなどにより大きな相対回転を許容することができる。しかも、相互に組み合わされた第一の外装部材と第二の外装部材の複数組が同軸的に配されることから、後付コネクタの軸方向長さが長くなるのを防ぐこともできる。
本発明の第十三の態様は、第一〜第十二の何れか1つの態様に記載された後付コネクタにおいて、前記装着対象が第一のリンクと第二のリンクを含んで構成されて、それら第一のリンクと第二のリンクが関節部を介して回動可能に連結されており、前記第一の外装部材と前記第二の外装部材の少なくとも一方が内周面を該第一のリンク又は該第二のリンクの外周面に対応する面形状とされて該第一のリンク又は該第二のリンクに対して直接接触した外挿状態で装着されているものである。
第十三の態様によれば、リンクに対して外挿状態で装着される外装部材の内周面が、リンクの外周面に対応する面形状とされていることによって、外装部材がリンクに対して外挿状態で安定して装着される。
なお、例えば、第一の外装部材と第二の外装部材の両方が、内周面を第一のリンクと第二のリンクの各一方の外周面に重ね合わせた外挿状態で装着されても良いが、第一の外装部材と第二の外装部材の何れか一方が、内周面がリンクの外周面に対して離隔した状態で他部材を介してリンクに装着されるようにしても良い。
本発明の第十四の態様は、第一〜第十三の何れか1つの態様に記載された後付コネクタにおいて、前記第一の外装部材と前記第二の外装部材の少なくとも一方には、前記収容空間内を外部から視認可能とする窓部が設けられているものである。
第十四の態様によれば、第一の外装部材と第二の外装部材の組み合わせを解除することなく、収容空間に配された端子間配線の位置や状態などを外部から容易に確認することができる。
本発明の第十五の態様は、第一〜第十四の何れか1つの態様に記載された後付コネクタにおいて、前記収容空間に配された前記端子間配線が該収容空間の周方向で伸縮可能とされているものである。
第十五の態様によれば、第一の外装部材と第二の外装部材の相対的な周方向変位だけでなく、端子間配線の伸縮によっても、端子間配線と外部配線の接続状態を維持しながら、装着対象のねじりや屈曲などの動作を許容することができる。
本発明によれば、例えば、ロボットアームのような装着対象において関節部を挟んだ各リンクに対して、第一の外装部材と第二の外装部材の各一方を取り付けることにより、関節部の両側のケーブルなどを第一の端子部と第二の端子部の各一方に接続することでそれら両側のケーブルなどを相互につないで、関節部を跨ぐ配線が可能となる。しかも、周方向に延びる端子間配線によって、第一の外装部材と第二の外装部材の相対回転が許容されることから、ロボットアームのリンクのような第一の外装部材の装着対象と第二の外装部材の装着対象との相対回転などの相対変位が許容される。更に、第一の外装部材と第二の外装部材をロボットアームのリンクなどに後付けすることで、それらリンクなどの相対変位を許容しつつそれらリンクなどに跨って延びる配線が可能となる。加えて、収容空間に配された端子間配線は、周囲を第一の外装部材と第二の外装部材で保護されることから、端子間配線の耐久性の向上なども図られ得る。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
図1〜5には、本発明の第一の実施形態としての後付コネクタ10が示されている。後付コネクタ10は、図2〜5に示すように、第一の外装部材としての第一のリング状部材12と第二の外装部材としての第二のリング状部材14が、相対的なねじり変位を許容された態様で相互に組み合わされた構造を有している。以下の説明では、原則として、上下方向とは図4中の上下方向を、軸方向とは図5中の左右方向を、それぞれ言う。
より詳細には、第一のリング状部材12は、例えば金属や合成樹脂などで形成された硬質の部材であって、全体として略一定の溝形断面で周方向に連続する環状とされており、本実施形態では、図5に示すように、第一の部材16と第二の部材18を軸方向で相互に重ね合わせて固定した構造を有している。
第一の部材16は、略半円筒形状とされた周壁部20に対して、軸方向一方の端部で内周側へ突出する内フランジ部22が一体形成された構造を有している。第二の部材18は、略半円環板形状とされており、外径寸法が第一の部材16の周壁部20と略同じとされている。
そして、第二の部材18の外周端部が第一の部材16の周壁部20に軸方向他方側から重ね合わされて、それら第一の部材16と第二の部材18が、接着や溶着、溶接、ねじ継手、リベット継手などの各種公知の固定手段によって固定される。これにより、第一のリング状部材12を構成する第一の半割体24が形成されて、上下一対の第一の半割体24a,24bを組み合わせることで、本実施形態の第一のリング状部材12が形成されている。
本実施形態では、上下一対の第一の半割体24a,24bが、周方向の何れか一方の端部において第一の部材16に設けられた連結部としてのヒンジ部26で傾動可能に連結されており、一対の第一の半割体24a,24bがヒンジ部26を中心として相対変位(傾動)することで、それら一対の第一の半割体24a,24bが周方向の何れか他方の端部において相互に離隔可能とされて相対的に開くようになっている(図6参照)。なお、一対の第一の半割体24a,24bの周方向の他方の端部には、それら一対の第一の半割体24a,24bの離隔を阻止するロック手段が設けられていても良い。
また、一方の第一の半割体24aを構成する第一の部材16には、内フランジ部22から軸方向外側(図5中、左側)へ向けて突出する第一の端子部28が設けられている。この第一の端子部28は、一般的に知られている雌雄何れかの端子接続構造とされており、例えば、銅やアルミニウム、或いはそれらの少なくとも一方を含む合金などの導電性に優れた材料で形成された図示しない端子が、内フランジ部22を貫通して配されて、内フランジ部22に設けられた第一の端子部28において露出している。なお、第一の端子部28としては、一般的な多極コネクタなどが採用され得る。
一方、第二のリング状部材14は、金属や合成樹脂などで形成された硬質の部材であって、全体として略円筒形状を有していると共に、周方向で上下に分割されており、一対の第二の半割体30a,30bを組み合わせた構造とされている。更に、第二のリング状部材14は、外周面が段付き形状とされて、軸方向一方の端部の外周面が他方の端部の外周面よりも小径とされており、第二のリング状部材14の軸方向他方の端部には、外周へ突出する位置決め突部32が一体形成されている。
また、一方の第二の半割体30aには、軸方向外側(図4中の紙面直交方向の手前側)へ向けて突出する第二の端子部34が設けられている。この第二の端子部34は、一般的に知られている雌雄何れかの端子接続構造とされており、例えば、銅やアルミニウム、或いはそれらの少なくとも一方を含む合金などの導電性に優れた材料で形成された図示しない端子が、第二の半割体30aを貫通して配されて、第二の半割体30aに設けられた第二の端子部34において露出している。なお、第二の端子部34としては、第一の端子部28と同様に、一般的な多極コネクタなどが採用され得る。
そして、第一のリング状部材12の内周側に第二のリング状部材14が組み合わされており、溝形断面を有する第一のリング状部材12の内周側の開口部が第二のリング状部材14によって覆蓋されている。本実施形態では、第二のリング状部材14の位置決め突部32が第一のリング状部材12における内フランジ部22と第二の部材18の間に差し入れられることにより、第一のリング状部材12と第二のリング状部材14が相互に位置決めされるようになっている。
本実施形態では、第二のリング状部材14の第二の半割体30aが第一のリング状部材12の第一の半割体24aに組み合わされていると共に、第二のリング状部材14の第二の半割体30bが第一のリング状部材12の第一の半割体24bに組み合わされている。これにより、第二のリング状部材14の第二の半割体30aと第二の半割体30bは、ヒンジ部26を回転中心として相対的に変位可能とされている。要するに、第一のリング状部材12と第二のリング状部材14は、図6に示すように、ヒンジ部26を回転中心として第一,第二の半割体24a,30aと第一,第二の半割体24b,30bが相対変位することで、周方向の一部において分割可能とされている。
また、第一のリング状部材12と第二のリング状部材14は、相対的なねじり回転(周方向の相対回転)を許容された状態で組み合わされている。このような第一のリング状部材12と第二のリング状部材14の相対回転は、例えば、第一のリング状部材12と第二のリング状部材14の少なくとも一方を自己潤滑性を有する合成樹脂で形成することによって実現可能である。また、第一のリング状部材12と第二のリング状部材14の重ね合わせ面間に対して、摩擦係数の小さな材料で形成されたスリーブやボールベアリングなどの別部材を配することによっても、第一のリング状部材12と第二のリング状部材14の相対回転を許容することができる。本実施形態では、第二のリング状部材14が第一のリング状部材12に対して僅かな隙間をもって組み合わされることにより、第一のリング状部材12と第二のリング状部材14の相対回転時の摺動抵抗が低減されている。
かくの如き第一のリング状部材12と第二のリング状部材14を組み合わせた状態において、第一のリング状部材12と第二のリング状部材14の間には、収容空間36が形成されている。収容空間36は、溝形断面を有する第一のリング状部材12の内周側の開口部が第二のリング状部材14で覆われることによって形成されており、周方向に延びる環状の空間とされている。本実施形態の収容空間36は、矩形断面を有しているが、収容空間36の断面形状は特に限定されない。また、本実施形態の収容空間36は、周方向に略一定の断面形状で延びているが、収容空間36の断面形状は周方向で変化していても良い。
この収容空間36には、端子間配線38が配設されている。端子間配線38は、例えば外周面を絶縁体で被覆されたケーブルや電線などであって、収容空間36の長さ方向である周方向に延びている。また、端子間配線38としては、好適には、Flexible
Printed Circuit(FPC)やFlexible Flat Cable(FFC)などの扁平な断面形状を有するものが採用される。なお、図3,4に示す後付コネクタ10は、内部に収容された端子間配線38を見易くするために、第二の部材18が取り除かれた状態で図示されている。
Printed Circuit(FPC)やFlexible Flat Cable(FFC)などの扁平な断面形状を有するものが採用される。なお、図3,4に示す後付コネクタ10は、内部に収容された端子間配線38を見易くするために、第二の部材18が取り除かれた状態で図示されている。
さらに、本実施形態の端子間配線38は、収容空間36の周方向長さの略二倍の長さを有しており、長さ方向の中間部分に湾曲形状の折返し部40を備えている。折返し部40は、図4に示すように、端子間配線38の長さ方向の一部を厚さ方向に湾曲させて周方向に折り返すことで形成されており、本実施形態では、端子間配線38が平板乃至は平膜状であることから折返し部40が略半円筒形状とされている。このような折返し部40を備えていることによって、折り返された端子間配線38は、折返し部40の両側において軸直角方向(径方向)で対向して重なるように配設されている。
そして、端子間配線38は、収容空間36に配されて全体として周方向に延びており、第一のリング状部材12と第二のリング状部材14によって周囲を覆われて保護されている。このように、端子間配線38が収容空間36に収容されることで、端子間配線38に対する他部材や異物の接触などが第一,第二のリング状部材12,14で防止されて、耐久性の向上が図られる。
さらに、端子間配線38は、両端部が第一の端子部28と第二の端子部34との各一方に接続されており、両端部が第一のリング状部材12と第二のリング状部材14の各一方に連結されている。これにより、第一の端子部28と第二の端子部34が、端子間配線38を介して相互に導通されている。なお、端子間配線38の折返し部40は、第一のリング状部材12と第二のリング状部材14が相対回転していない初期状態において、端子間配線38の両端部に対して周方向で離れた位置に配置されている。
かくの如き構造とされた後付コネクタ10は、例えば、図5に示すように、装着対象としてのロボットアーム42に装着される。ロボットアーム42は、第一のリンク44と第二のリンク46が関節部48によって相対回転可能に接続された構造を有しており、後付コネクタ10の第一のリング状部材12が第一のリンク44に取り付けられると共に、第二のリング状部材14が第二のリンク46に取り付けられるようになっている。
第一,第二のリング状部材12,14の第一,第二のリンク44,46への取付構造は、特に限定されるものではないが、例えば、図5に示すように、後付コネクタ10の外周部分を構成する第一のリング状部材12が、第一のリンク44に外挿状態で固定されるブラケット50を介して第一のリンク44に間接的に取り付けられる一方、後付コネクタ10の内周部分を構成する第二のリング状部材14が、第二のリンク46に対して外挿状態で直接的に取り付けられる。本実施形態では、第一のリング状部材12が、第一の取付部としてのブラケット50によって、第一のリンク44に取り付けられると共に、第二のリング状部材14が、内周面で構成された第二の取付部において、第二のリンク46に取り付けられる。なお、第二の取付部を構成する第二のリング状部材14の内周面は、第二のリンク46の外周面と対応する面形状とされており、本実施形態では第二のリング状部材14の内周面が円筒面とされている。
本実施形態では、第一のリング状部材12が径方向内側へ向けて開口する溝形断面を有していると共に、第二のリング状部材14が第一のリング状部材12の開口部を覆う筒状とされていることから、第二のリング状部材14の内周面の面積を大きく得ることができる。それ故、第二のリング状部材14において第二のリンク46に接触する面積が大きくなって、第二のリンク46に対する第二のリング状部材14の固定強度をより大きく得ることができる。
しかも、第二のリング状部材14の内周面が第二のリンク46の外周面に対応する円筒面とされていることから、第二のリング状部材14の内周面と第二のリンク46の外周面がより広い範囲において接触状態で重ね合わされて、接触面積が大きく確保されることによる固定強度の向上が図られる。
このような後付コネクタ10のロボットアーム42への装着状態において、第一のリンク44と第二のリンク46が相対的に回転駆動せしめられると、第一のリンク44に取り付けられた第一のリング状部材12と、第二のリンク46に取り付けられた第二のリング状部材14が、相対的に回転することで、それら第一のリンク44と第二のリンク46の相対回転が許容される。
かかる第一のリング状部材12と第二のリング状部材14の相対回転は、図7に示すようにして許容される。なお、図7の(a)には、第一のリング状部材12と第二のリング状部材14が相対的に回転していない初期状態が示されていると共に、図7の(b)には、第二のリング状部材14が第一のリング状部材12に対して左回りに相対回転した状態が示されている。
図7に示すように、第二のリング状部材14が第一のリング状部材12に対して左回りに相対回転すると、第二の端子部34の端子に接続された端子間配線38の端部が移動することで端子間配線38が引かれて、折返し部40の位置が変化する。これにより、端子間配線38が突っ張ることなく、第一のリング状部材12に対する第二のリング状部材14の相対回転が許容されて、第一のリング状部材12に取り付けられる第一のリンク44と第二のリング状部材14に取り付けられる第二のリンク46の相対回転が、端子間配線38で妨げられることなく許容される。
本実施形態では、折返し部40が湾曲形状とされていることから、端子間配線38の端部が第二のリング状部材14の回転によって移動する際に、折返し部40の移動が引っ掛かりなくスムーズに生じて、第二のリング状部材14が第一のリング状部材12に対して端子間配線38で妨げられることなく回転せしめられる。また、折返し部40において端子間配線38が折れることなく湾曲形状とされていることにより、応力の分散化による端子間配線38の優れた耐久性も実現される。
なお、本実施形態では、端子間配線38の中間部分に折返し部40が設けられていることから、第二のリング状部材14が第一のリング状部材12に対して右回りに相対回転する場合にも、左回りの場合と同様にして、それら第一,第二のリング状部材12,14の相対回転が端子間配線38によって妨げられることなく許容される。
また、本実施形態では、端子間配線38が2周弱の長さで延びており、第二のリング状部材14が第一のリング状部材12に対して左右両側へ各2周程度の回転を許容されている。尤も、端子間配線38の長さは特に限定されるものではなく、より長い端子間配線38を採用することで、より大きな回転量が許容されるようにしても良いし、より短い端子間配線38を採用することで、より小さな回転量が許容されるようにしても良い。
また、折返し部40で折り返された端子間配線38が径方向で重なるように配設されており、収容空間36の軸方向寸法を比較的に小さくすることが可能とされている。しかも、端子間配線38は、径方向で薄肉の扁平な断面形状を有していることから、折り返された端子間配線38を径方向で重なるように二重に配しても、収容空間36の径方向寸法を比較的に小さくできる。加えて、端子間配線38が断面において扁平とされた方向に折り返されていることで、折返し部40において湾曲形状に折り返し易くなっている。
そして、第一のリング状部材12の第一の端子部28に第一のリンク44側の図示しないケーブルの端子部が接続されると共に、第二のリング状部材14の第二の端子部34に第二のリンク46側の図示しないケーブルの端子部が接続される。これにより、第一のリンク44側のケーブル(外部配線)と第二のリンク46側のケーブル(外部配線)が、後付コネクタ10の端子間配線38を介して相互に接続されることから、相対回転する第一のリンク44と第二のリンク46に跨る配線が、後付コネクタ10によって、第一のリンク44と第二のリンク46の相対回転を妨げない態様で実現される。
さらに、後付コネクタ10は、第一のリング状部材12と第二のリング状部材14を第一のリンク44と第二のリンク46の各一方に取り付けると共に、第一の端子部28と第二の端子部34に第一のリンク44側と第二のリンク46側の各ケーブルの端子部を接続することにより、それら第一,第二のリンク44,46の相対回転を許容した配線を、ロボットアーム42に対して後付けで設けることができる。それ故、例えば、既存のロボットアーム42に配線を追加する必要が生じた場合にも、ロボットアーム42自体の設計変更を要することなく、配線を簡単に追加することができる。
しかも、本実施形態では、第一のリング状部材12が第一の半割体24a,24bで構成されていると共に、第二のリング状部材14が第二の半割体30a,30bで構成されており、第一,第二の半割体24a,30aが第一,第二の半割体24b,30bに対してヒンジ部26を中心とする相対変位を許容されている。これにより、第二のリンク46を第二の半割体30aと第二の半割体30bの内周側へヒンジ部26と反対側の周方向端部間を通じて差し入れた後、それら第二の半割体30aと第二の半割体30bのヒンジ部26と反対側の周方向端部を閉じることで、第二のリング状部材14を第二のリンク46に対して簡単に外挿状態で取り付けることができる。
図8〜10には、本発明の第二の実施形態としての後付コネクタ60が示されている。この後付コネクタ60は、第一の外装部材としての第一のリング状部材62と第二の外装部材としての第二のリング状部材64が相互に組み合わされた構造を有している。以下の説明において、第一の実施形態と実質的に同一の部材および部位については、図中に同一の符号を付すことにより、説明を省略する。
より詳細には、第一のリング状部材62は、例えば金属や合成樹脂などで形成された硬質の部材であって、図10に示すように、全体として軸方向に開口する溝形断面で周方向に連続する環状の部材とされている。また、本実施形態の第一のリング状部材62は、第一の部材66と第二の部材68を組み合わせて形成されている。
第一の部材66は、略半円筒形状を呈する外周壁部70の軸方向一方の端部に、内周側へ突出する略半円環板形状の内フランジ部72が一体形成された構造を有している。また、第一の部材66の外周壁部70の軸方向他方の端部には、内周面に開口して全周に亘って連続する凹溝74が形成されている。第二の部材68は、略半円筒形状を有する内周壁部76の軸方向一方の端部に、外周側へ突出する略半円環板形状のフランジ部78が一体形成された構造を有している。
第一の部材66と第二の部材68は、第一の部材66の内フランジ部72に対して第二の部材68のフランジ部78が軸方向に重ね合わされた状態で相互に組み合わされており、これによって第一の半割体79が構成されている。そして、二つの第一の半割体79a,79bによって、第一のリング状部材62が構成されている。
第二のリング状部材64は、例えば第一のリング状部材62と同様に金属や合成樹脂などで形成された硬質の部材であって、略円環板形状とされていると共に、内周端部には軸方向へ突出する環状突条80,82が径方向で相互に所定の隙間をもって形成されている。なお、第二のリング状部材64は、半円環板形状とされた二つの第二の半割体83a,83bを組み合わせて構成されている。
そして、第一のリング状部材62と第二のリング状部材64は、第二のリング状部材64の外周端部が第一の部材66,66の各外周壁部70の凹溝74に差し入れられると共に、第二の部材68,68の各内周壁部76の端部が第二のリング状部材64の環状突条80,82の径方向間に差し入れられることにより、相互に非固着で組み合わされている。また、第一のリング状部材62と第二のリング状部材64は、周方向で相対的に回転可能とされている。更に、第一のリング状部材62の軸方向の開口部を覆うように第二のリング状部材64が組み合わされることにより、第一のリング状部材62と第二のリング状部材64の間には環状の収容空間36が形成されており、収容空間36には端子間配線38が配設されている。
本実施形態の後付コネクタ60は、図10に示すように、第一のリング状部材62がロボットアーム42の第一のリンク44に対して外挿状態で直接的に取り付けられると共に、第二のリング状部材64が第二のリンク46に対して外挿状態で直接的に取り付けられており、第一の実施形態のようなブラケット50は省略されている。要するに、本実施形態では、第一の取付部が第一のリング状部材62の内周面で構成されていると共に、第二の取付部が第二のリング状部材64の内周面で構成されている。尤も、第一,第二のリング状部材62,64のロボットアーム42への取付態様は、あくまでも例示であって、例えば第一の実施形態のようなブラケット50によって第一,第二のリンク44,46に間接的に取り付けられるようにしても良い。
このような本実施形態に従う構造の後付コネクタ60によれば、第一のリング状部材62が軸方向に開口する溝形断面とされていると共に、第二のリング状部材64が第一のリング状部材62に対して軸方向開口部を覆うように組み合わされている。それ故、第一の端子部28が内フランジ部72において軸方向へ突出するように設け易くされていると共に、第二の端子部34が第二のリング状部材64において軸方向へ突出するように設け易くされている。これにより、第一のリンク44側のケーブルの端子部を第一の端子部28に接続すると共に、第二のリンク46側のケーブルの端子部を第二の端子部34に接続することで、ロボットアーム42の関節部48を跨ぐ配線がより容易に実現される。
また、第一のリング状部材62の内周面が、第一の部材66の内フランジ部72と第二の部材68の内周壁部76とによって大きな面積を確保されていることから、第一のリング状部材62の第一のリンク44に対する取付強度を大きく得易くなる。
さらに、第一のリング状部材62の内周面と第一のリンク44の外周面が相互に対応する円筒面とされていると共に、第二のリング状部材64の内周面と第二のリンク46の外周面が相互に対応する円筒面とされている。それ故、第一,第二のリング状部材62,64の内周面が、第一,第二のリンク44,46の外周面に対して大きな面積で重ね合わされて、第一,第二のリング状部材62,64の第一,第二のリンク44,46に対する固定強度を大きく得ることができる。
ところで、図11〜13に示す後付コネクタ90のように、端子間配線92は軸方向で重なるように折り返されていても良い。図11〜13の構造において、端子間配線92は、軸方向で扁平とされた絶縁被覆を有するFPCやFFCなどであって、長さ方向の中間部分に折返し部94を備えている。
折返し部94は、端子間配線92の厚さ方向である軸方向で半円弧状に湾曲しており、これによって端子間配線92における折返し部94の両側が軸方向で相互に離隔対向した状態で重なるように配されている。尤も、端子間配線92は、柔軟に変形可能なものであることから、変形によって相互に当接状態で軸方向に重なる部分があっても良い。
このような軸方向に折り返された端子間配線92を有する後付コネクタ90によれば、大径化を要することなく、長い端子間配線92を採用することができる。
また、端子間配線92が軸方向で薄肉とされた扁平な形状とされていることから、端子間配線92が軸方向に折り返された構造であっても、後付コネクタ90の軸方向寸法が大きくなるのを抑えることができる。
なお、図14に示す後付コネクタ96のように、端子間配線98は円形断面の被覆電線であっても良く、必ずしもFPCやFFCのような扁平な断面形状のケーブルや電線に限定されない。
図15〜17には、本発明の第三の実施形態としての後付コネクタ100が示されている。後付コネクタ100は、第一のリング状部材12と第二のリング状部材14の間に設けられた収容空間36に対して、端子間配線102が配設された構造を有している。
端子間配線102は、収容空間36の径方向中央の一周に満たない長さとされて、径方向および軸方向に重なることなく、且つ長さ方向の中間部分に折返し部40を備えることなく、周方向で延びるように収容空間36に配されている。そして、端子間配線102は、外周側へ延び出す一方の端部が第一の端子部28に接続されていると共に、内周側へ延び出す他方の端部が第二の端子部34に接続されている。なお、本実施形態では、端子間配線102の両端部は、中間部分に対して外周側又は内周側へ角をなして折れているが、角をなさないように湾曲していても良い。
このような本実施形態に従う構造とされた後付コネクタ100は、図示しないロボットアームへの装着状態において、第二のリング状部材14の第一のリング状部材12に対する左回りの相対回転が許容される。従って、後付コネクタ100によれば、ロボットアームの第一のリンクと第二のリンクの相対回転方向が周方向の何れか一方に限定される場合などに、より簡単な構造によって第一,第二のリンクに跨る配線を実現することができる。
図18には、本発明の第四の実施形態としての後付コネクタ110が示されている。後付コネクタ110は、第一のリング状部材12と第二のリング状部材14の間に設けられた収容空間36に対して、端子間配線111が配設された構造を有している。
端子間配線111は、略円形断面を有する線状とされており、例えば、金属線などの導体の周囲が合成樹脂などで形成された絶縁被覆で覆われた絶縁電線とされている。なお、端子間配線111の収容空間36における配設態様は、周方向に延びていれば特に限定されるものではなく、周方向の一部で折り返されて延びていても良いし、周方向の一方向に延びていても良い。
そして、収容空間36に配された端子間配線111の一方の端部は、図18に示すように、第一のリング状部材12に形成された第一の挿通孔112(図19参照)を通じて軸方向一方へ延び出して、第一のリング状部材12から離れて設けられた第一の端子部114に接続されている。更に、端子間配線111の他方の端部は、第二のリング状部材14に形成された第二の挿通孔116を通じて軸方向他方へ延び出して、第二のリング状部材14から離れて設けられた第二の端子部118に接続されている。
なお、第一のリング状部材12側で第一のリング状部材12から離れて設けられた第一の端子部114は、第一のリング状部材12が取り付けられる図示しない第一のリンク側の外部配線に接続される。更に、第二のリング状部材14側で第二のリング状部材14から離れて設けられた第二の端子部118は、第二のリング状部材14が取り付けられる図示しない第二のリンク側の外部配線に接続される。
このような本実施形態に従う構造とされた後付コネクタ110によれば、端子間配線111の両端部分が第一,第二のリング状部材12,14の第一,第二の挿通孔112,116を通じて外部に延び出していることによって、第一,第二の端子部114,118を第一,第二のリング状部材12,14から離れて設けることが可能とされている。これにより、第一,第二の端子部114,118の配設位置の自由度が大きくなって、外部配線との接続も容易になると共に、第一,第二のリング状部材12,14において第一,第二の端子部114,118の配設スペースを確保する必要がなくなる。
図20には、本発明の第五の実施形態としての後付コネクタ120が示されている。後付コネクタ120は、第一の外装部材122と第二の外装部材124の間に設けられた収容空間125に対して、端子間配線92が配設された構造を有している。
より詳細には、第一の外装部材122は、図20,21に示すように、軸方向一方に向けて開口する矩形溝形断面で、周方向へ一周に満たない長さで延びている。本実施形態の第一の外装部材122は、周方向へ半周程度の長さで延びる略半円弧状とされており、周方向一方の端部に第一の端子部28を備えている。
第二の外装部材124は、軸方向他方に向けて開口する矩形溝形断面で、周方向へ一周に満たない長さで延びている。本実施形態の第二の外装部材124は、周方向へ半周程度の長さで延びる略半円弧状とされており、周方向一方の端部に第二の端子部34を備えている。なお、第二の外装部材124は、第一の外装部材122よりも小さな断面形状を有しており、第一の外装部材122に対して軸方向で差し入れることが可能とされている。
そして、第二の外装部材124が第一の外装部材122に軸方向で差し入れられて、第一の外装部材122と第二の外装部材124が相互に組み合わされており、それら第一の外装部材122と第二の外装部材124の軸方向間に収容空間125が形成される。本実施形態の収容空間125は、周方向に半周程度の長さで延びており、端子間配線92が収容されている。なお、収容空間125に配された端子間配線92は、両端部が第一,第二の端子部28,34の各一方に接続されていると共に、中間部分が折返し部94において収容空間125内で折り返されている。
このような構造とされた本実施形態の後付コネクタ120は、第一の外装部材122が図示しない装着対象としての第一のリンクに取り付けられると共に、第二の外装部材124が図示しない装着対象としての第二のリンクに取り付けられる。そして、第一の端子部28が第一のリンク側の図示しない外部配線に接続されると共に、第二の端子部34が第二のリンク側の図示しない外部配線に接続されることにより、相対的にねじり変位可能とされた第一のリンクと第二のリンクに跨がる配線が実現される。
また、後付コネクタ120は、図22,23に示すように、第一の外装部材122と第二の外装部材124が周方向で相対的に変位可能とされている。そして、第一の外装部材122と第二の外装部材124の相対的な周方向変位(ねじり変位)によって、第一の端子部28と第二の端子部34の相対的な位置が周方向で変更可能とされている。これにより、第一の外装部材122に取り付けられる図示しない第一のリンクと、第二の外装部材124が取り付けられる図示しない第二のリンクとが、端子間配線92が外部配線に接続された状態で相対的なねじり変位を許容される。
なお、第一の外装部材122と第二の外装部材124が周方向で相対変位すると、それら第一の外装部材122と第二の外装部材124の軸方向に重なり合う領域が周方向で小さくなる。これによって、端子間配線92は、図22,23にも示すように、それら第一の外装部材122と第二の外装部材124の間から外部に露出し得る。更に、第一の外装部材122と第二の外装部材124の周方向での相対変位に伴って、端子間配線92の折返し部94の位置が周方向で変化することから、折返し部94が第一の外装部材122と第二の外装部材124が軸方向で重なり合う領域から周方向に外れて外部に露出する場合もある(図23参照)。尤も、端子間配線92の少なくとも一部は、第一の外装部材122と第二の外装部材124が軸方向で重なる領域に配されており、端子間配線92の折返し部94は、第一の外装部材122と第二の外装部材124が初期位置に配された状態において、それら第一の外装部材122と第二の外装部材124が軸方向で重なる領域に配されている。
本実施形態では、第一の外装部材122と第二の外装部材124がそれぞれ略半周に亘って延びる略半円弧状とされていることから、第一の外装部材122と第二の外装部材124は、第一の端子部28と第二の端子部34が周方向で略同じ位置に配された図20に示す初期位置から、周方向両側へそれぞれ半周よりも小さな範囲で変位可能とされている。
尤も、第一の外装部材122と第二の外装部材124を周方向で半周よりも長い優弧状として、第一の外装部材122と第二の外装部材124の周方向長さの合計を1周よりも長く設定しても良い。これによれば、第一の外装部材122の第二の外装部材124に対する相対変位を、初期位置から周方向両側へ各半周より大きく許容することも可能であり、例えば、第一の外装部材122の第二の外装部材124に対する1周以上の相対変位も可能となる。
なお、本実施形態の後付コネクタ120は、上述の如く相対的にねじり変位可能とされた第一,第二のリンクの外周面に取り付けることも可能であるが、例えば、図24に示すロボットアーム126の曲げ関節部128に跨るように配することもできる。即ち、ロボットアーム126は、装着対象としての第一のリンク130と装着対象としての第二のリンク132が曲げ関節部128によって一軸周りでの相対傾動を許容された態様で連結された構造を有している。そして、後付コネクタ120の第一,第二の外装部材122,124が第一,第二のリンク130,132の各一方に固定されると共に、第一,第二の端子部28,34が第一,第二のリンク130,132に設けられる図示しない配線に接続される。これにより、第一のリンク130側の配線と第二のリンク132側の配線を端子間配線92によって電気的に接続された状態に保持しながら、第一のリンク130と第二のリンク132の相対傾動を許容することができる。
本実施形態に従う構造とされた後付コネクタ120によれば、第一,第二の外装部材122,124が環状ではなく、周方向で部分的に開いた形状とされていることから、接続対象に対して外挿状態に限定されることなく大きな自由度で取り付けることが可能とされる。その結果、ねじり関節で連結された第一,第二のリンクだけでなく、曲げ関節部128で連結された第一,第二のリンク130,132などにも後付コネクタ120を取り付けることが可能となる。
以上、本発明の実施形態について詳述してきたが、本発明はその具体的な記載によって限定されない。例えば、前記実施形態では、端子間配線が収容空間に対して周方向の中間部分で折り返されて配された態様や、周方向に一周に満たない長さで延びるように配された態様を示したが、一周よりも長い端子間配線が収容空間に対して螺旋状に配されていても良い。
さらに、端子間配線として伸縮性を有するものを採用することによって、第一の外装部材と第二の外装部材の相対的なねじり変位に加えて、端子間配線の伸縮によっても、第一,第二のリンクのねじり変位などを許容することが可能となって、第一,第二のリンクの変位をより大きく許容することができる。具体的には、例えば、端子間配線として図25に示すような螺旋状に延びるカールコード134を採用すれば、収容空間内で収容空間の周方向に伸縮させることが可能となる。また、端子間配線として、伸縮変形可能な材料で形成された伸縮電線を用いることも可能であり、具体的には、例えば、旭化成株式会社の製品名AKR1003や製品名AKR1004などを端子間配線として採用することができる。
更にまた、前記実施形態では、第一の端子部と第二の端子部が端子間配線とは別体とされて、端子間配線の両端が第一の端子部と第二の端子部の各一方に取り付けられた構造を例示したが、端子間配線と第一,第二の端子部は一体構造とされていても良く、例えば、端子間配線が導体の表面を絶縁層で被覆した構造とされて、端子間配線の両端部において導体が露出せしめられることで第一,第二の端子部を構成するようにもできる。
また、端子間配線を収容空間内において軸方向や径方向で所定の位置に保持するガイド部材を配設することも可能であり、例えば、端子間配線がガイド部材に対して周方向へ相対変位可能とされたり、ガイド部材が第一,第二のリング状部材に対して周方向へ相対変位可能とされたりすることによって、端子間配線の第一,第二のリング状部材に対する周方向の相対変位が許容される。
また、図26に示す後付コネクタ140のように、収容空間36内を外部から確認するために、窓部142を設けることもできる。即ち、後付コネクタ140の第一のリング状部材12には、軸方向に貫通する窓部142が部分的に設けられており、窓部142を通じて収容空間36を視認可能とされている。これにより、窓部142を通じて収容空間36に配された端子間配線38の位置などを、分解などを要することなく簡単に確認可能となる。特に、窓部142が外部に開放された孔とされていれば、手指や器具を窓部142を通じて収容空間36に差し入れることも可能となって、例えば端子間配線38の位置を整えるなどの作業を容易に行うこともできる。
なお、上述のような窓部は、端子間配線が収容空間から外部へ抜け出すのを防止可能であれば、各種態様のものが採用され得る。具体的には、例えば、窓部を軸方向一方の端面の全面に亘って連続的に形成すると共に、窓部の外周縁と内周縁の少なくとも一方から窓部へ突出する突起や径方向に延びる桟などを周方向で部分的に設けることで、端子間配線の窓部を通じた抜け出しが突起や桟などによって防止されるようにしても良い。更に、例えば、窓部の開口をメッシュ状の部材で覆うことによっても、端子間配線の抜け出しを防止することができる。更にまた、窓部は必ずしも開放された孔状に限定されず、例えば、外部から収容空間を視認可能な態様で透明な樹脂によって塞がれていても良い。なお、第一の外装部材と第二の外装部材の少なくとも一方の全体が透明な材料で形成されていても良く、その場合には第一の外装部材と第二の外装部材の透明部分によって窓部が構成される。
また、前記実施形態では、第一の端子部28と第二の端子部34が各一つ設けられていると共に、それら第一の端子部28と第二の端子部34を導通する一つの端子間配線38が配された構造を例示したが、第一の端子部28と第二の端子部34と端子間配線38をそれぞれ複数設けることもできる。具体的には、例えば、第一のリング状部材12に複数の第一の端子部28が設けられていると共に、第二のリング状部材14に複数の第二の端子部34が設けられており、第一の端子部28と第二の端子部34の複数組が複数の端子間配線38によってそれぞれ導通されていても良い。これによれば、ロボットアーム42などの関節部48を跨ぐ複数の配線を後付コネクタによって実現することができる。
第一のリング状部材12と第二のリング状部材14は、例えば、ゴムなどの弾性体で形成されていても良く、装着対象を構成するリンクなどに対して外挿状態で締め付けるように嵌着されることによって、リンクなどに対してより簡単に後付けされ得る。
また、第一のリング状部材12と第二のリング状部材14を周方向の一部で分割可能とするためのヒンジ部26は、必須ではない。具体的には、例えば、第一,第二の半割体24a,30aを相互に組み合わせた上半部と、第一,第二の半割体24b,30bを相互に組み合わせた下半部が相互に独立して設けられて、それら上半部と下半部がリンクなどに対して各別に上下両側から取付け可能とされていると共に、それら上半部と下半部の周方向端部を相互に連結する連結手段が設けられた構造も採用可能である。これにより、互いに独立した上半部と下半部をリンクなどへの装着状態で連結手段によって連結することで、第一のリング状部材12と第二のリング状部材14をリンクなどへの装着状態で形成することができる。なお、連結手段は、上半部と下半部を連結するものであれば特に限定されないが、例えば、機械的な係止構造やねじ継手、リベット継手、接着、溶着、溶接などが採用され得る。
さらに、図27に示す後付コネクタ150のように、全周に亘って連続して分割部分のない環状の第一のリング状部材152と第二のリング状部材154を第一の外装部材と第二の外装部材として採用することもできる。この場合には、例えば、第一のリング状部材152と第二のリング状部材154を図示しないロボットアームの第一,第二のリンクに軸方向で挿通することにより、第一,第二のリング状部材152,154を第一,第二のリンクの各一方に取り付けることができる。
また、図28,29に示すように、第一のリング状部材12と第二のリング状部材14を組み合わせた構造を有する後付コネクタ10の複数を略同一中心軸上で軸方向に並ぶように配設することで、第一のリンクと第二のリンクの間で許容される相対回転量を増大させることもできる。
より具体的には、軸方向で隣り合って配される一方の後付コネクタ10の第一のリング状部材12と、他方の後付コネクタ10の第二のリング状部材14とを、相互に連結する。更に、一方の後付コネクタ10の第一のリング状部材12の第一の端子部28と、他方の後付コネクタ10の第二のリング状部材14の第二の端子部34とを接続して、相互に導通させることで、それら後付コネクタ10,10を直列的に接続する。本実施形態では、3つの後付コネクタ10,10,10が軸方向に並んで配されて直列的に接続されているが、軸方向に直列に設けられる後付コネクタ10の数は、特に限定されない。そして、軸方向両端に位置する後付コネクタ10,10における第一のリング状部材12の第一の端子部28と、第二のリング状部材14の第二の端子部34に対して、図示しない第一のリンク側と第二のリンク側に設けられた各ケーブル(外部配線)の端子部を接続する。
なお、軸方向で隣り合う後付コネクタ10,10間における第一のリング状部材12と第二のリング状部材14の連結構造は、特に限定されるものではないが、本実施形態では、一方の後付コネクタ10の第一のリング状部材12から軸方向に突出する連結腕部156が設けられており、その連結腕部156が他方の後付コネクタ10の第二のリング状部材14に固定される構造とされている。
これにより、各後付コネクタ10において、第一のリング状部材12と第二のリング状部材14の相対回転がそれぞれ許容されることから、第一のリンクと第二のリンクの相対回転量が、一つの後付コネクタ10を用いる場合よりも大きく確保される。
さらに、図30,31に示すように、複数の後付コネクタ10を同軸的に径方向で重ね合わせるように配することによっても、第一のリンクと第二のリンクの間で許容される相対回転量を増大させることができる。
すなわち、相互に径寸法の異なる複数の後付コネクタ10a,10bを同心的に配して、隣り合う一方の後付コネクタ10aの第二のリング状部材14と他方の後付コネクタ10bの第一のリング状部材12とを相互に連結すると共に、径方向で隣り合う後付コネクタ10aの第二の端子部(図示せず)と後付コネクタ10bの第一の端子部(図示せず)を接続して導通させることにより、それら複数の後付コネクタ10を直列的に接続する。
そして、最外周に位置する後付コネクタ10aの第一のリング状部材12を図示しない第一のリンクに取り付けて、第一のリンク側のケーブル(外部配線)の端子部を後付コネクタ10aの第一の端子部28に接続すると共に、最内周に位置する後付コネクタ10bの第二のリング状部材14を同じく図示しない第二のリンクに取り付けて、第二のリンク側のケーブル(外部配線)の端子部を後付コネクタ10bの第二の端子部34に接続する。
このような構造によっても、各後付コネクタ10a,10bにおいて、第一のリング状部材12と第二のリング状部材14の相対回転がそれぞれ許容されることから、第一のリンクと第二のリンクの相対回転量が大きく確保される。なお、図30,31に示す構造では、二つの後付コネクタ10a,10bが同心的に配されており、外周側の後付コネクタ10aの第一の端子部28と内周側の後付コネクタ10bの第二の端子部34が、第一の実施形態と同様に軸方向の各一方側へ突出していると共に、図示しない外周側の後付コネクタ10aの第二の端子部と内周側の後付コネクタ10bの第一の端子部は、例えば内蔵状態において径方向で相互に接続して導通可能な構造とされている。
また、複数の後付コネクタ10を並列的に設けることにより、第一のリンク44と第二のリンク46に跨る複数の配線を実現することもできる。なお、複数の後付コネクタ10は、例えば軸方向に並んで配される他、相互に異なる直径とされて同軸的にも配され得る。
また、前記実施形態では、第一のリング状部材と第二のリング状部材がそれぞれ略円環形状とされた例を示したが、第一のリング状部材と第二のリング状部材は、必ずしも円環形状に限定されず、第一のリング状部材と第二のリング状部材の相対回転が許容されていれば、それらリング状部材の内周面や外周面は多角筒状や異形筒状とされ得る。具体的には、例えば、図32,33に示す後付コネクタ160のように、第二の外装部材としての第二のリング状部材162の内周面が角丸四角筒形とされて、第二のリング状部材162が角丸四角筒形の外周面を有する第二のリンク46に対して外挿状態で取り付けられるようにもできる。このように、第一の外装部材と第二の外装部材は、リンクなどで構成された装着対象に対して外挿状態で取付け可能且つ相対回転可能であれば、必ずしも円環形状に限定されない。なお、第二のリング状部材162は、内周面が角丸四角筒形とされている以外の構造は、第一の実施形態の第二のリング状部材14と略同じとされている。また、図22,23の構造において、第一のリング状部材12の外周面を円筒状以外の面形状とすることも可能であり、例えば多角筒状や異形筒状とされ得る。
また、後付コネクタが装着される装着対象は、第一,第二のリンク44,46を含むロボットアーム42に限定されるものではなく、例えば、人型ロボットの腰部にねじりを許容する関節(腰関節)を設けて、その腰関節を跨ぐようにケーブルなどを配線する場合には、第一のリング状部材12と第二のリング状部材14が人型ロボットの胴部における腰関節を挟んだ上側と下側の各一方に取り付けられることから、装着対象は人型ロボットの胴部の上側を構成する第一のリンクおよび胴部の下側を構成する第二のリンクを含んで構成される。
さらに、後付コネクタが装着される装着対象は、例えば、ターンテーブルやハンドルのような工場におけるロボット以外の回転駆動設備などであっても良い。更にまた、例えば、自動車のステアリング装置を構成するステアリングコラムに対して、本発明に係る後付コネクタを装着して用いることなどもできる。
10,60,90,96,100,110,140,150,160:後付コネクタ、12,62,152:第一のリング状部材(第一の外装部材)、14,64,112,154:第二のリング状部材(第二の外装部材)、28,114:第一の端子部、34,118:第二の端子部、36,125:収容空間、38,92,98,102,121:端子間配線、40,94:折返し部、42,126:ロボットアーム(装着対象)、44,130:第一のリンク、46,132:第二のリンク、48:関節部、112:第一の挿通孔、116:第二の挿通孔、122:第一の外装部材、124:第二の外装部材、134:カールコード(端子間配線)、142:窓部
本発明の第九の態様は、第一〜第七の何れか1つの態様に記載された後付コネクタにおいて、前記第一の外装部材が軸直角方向へ向けて開口する溝形断面を有していると共に、前記第二の外装部材が該第一の外装部材の軸直角方向の開口部を覆蓋するように該第一の外装部材と組み合わされているものである。
Claims (15)
- 装着対象に外挿状態で装着される第一の外装部材と第二の外装部材が相対的なねじり回転を可能とされた態様で相互に組み合わされていると共に、それら第一の外装部材と第二の外装部材の間には周方向に延びる収容空間が形成されており、該収容空間には端子間配線が周方向に延びるように配設されて、該第一の外装部材に設けられた第一の端子部と該第二の外装部材に設けられた第二の端子部が該端子間配線によって相互に導通された構造を有することを特徴とする後付コネクタ。
- 装着対象に装着される第一の外装部材と第二の外装部材が相対的な周方向変位を可能とされた態様で相互に組み合わされて、それら第一の外装部材と第二の外装部材の間には周方向に延びる収容空間が形成されており、該収容空間には外部配線にそれぞれ接続される第一の端子部と第二の端子部が両端に設けられた端子間配線が周方向に延びるように配設されていると共に、該第一の外装部材に設けられた第一の挿通孔と該第二の外装部材に設けられた第二の挿通孔との各一方を通じて該端子間配線の両端部分が該収容空間から外部へ延び出していることを特徴とする後付コネクタ。
- 装着対象に装着される第一の外装部材と第二の外装部材が一周に満たない長さで周方向に延びており、それら第一の外装部材と第二の外装部材が相対的な周方向変位を可能とされた態様で相互に組み合わされていると共に、それら第一の外装部材と第二の外装部材の間には周方向に延びる収容空間が形成されて、該収容空間には端子間配線が周方向に延びるように配設されており、該端子間配線が両端に設けられた第一の端子部と第二の端子部を通じて該第一の外装部材側および該第二の外装部材側におけるそれぞれの外部配線に接続されるようになっていることを特徴とする後付コネクタ。
- 前記第一の外装部材と前記第二の外装部材は、何れも周方向の少なくとも一箇所において分割可能とされている請求項1〜3の何れか一項に記載の後付コネクタ。
- 前記第一の外装部材と前記第二の外装部材の少なくとも一方には分割部分を周方向に連結する連結部が設けられており、該第一の外装部材と該第二の外装部材における該連結部を挟んだ両側が該連結部によって相対的に開くようにされている請求項4に記載の後付コネクタ。
- 前記端子間配線が前記収容空間内に設定された湾曲形状の折返し部において周方向に折り返されている請求項1〜5の何れか一項に記載の後付コネクタ。
- 前記折返し部において周方向に折り返された前記端子間配線が、軸方向と軸直角方向の少なくとも一方で重なるように配設されている請求項6に記載の後付コネクタ。
- 前記第一の外装部材が軸方向に開口する溝形断面を有していると共に、前記第二の外装部材が該第一の外装部材の軸方向の開口部を覆蓋するように該第一の外装部材と組み合わされている請求項1〜7の何れか一項に記載の後付コネクタ。
- 前記第一の外装部材が軸直角方向へ向けて開口する溝形断面を有していると共に、前記第二の外装部材が該第一の外装部材の軸直角方向の開口部を覆蓋するように該第一の外装部材と組み合わされている請求項1〜8の何れか一項に記載の後付コネクタ。
- 前記端子間配線が扁平な断面形状を有している請求項1〜9の何れか一項に記載の後付コネクタ。
- 相互に組み合わされた前記第一の外装部材と前記第二の外装部材の複数組が軸方向で直列的に配設されて、軸方向で隣り合う該第一の外装部材と該第二の外装部材が相互に連結されていると共に、それら連結された第一の外装部材と第二の外装部材において前記第一の端子部と前記第二の端子部が互いに導通されている請求項1〜10の何れか一項に記載の後付コネクタ。
- 相互に組み合わされた前記第一の外装部材と前記第二の外装部材の複数組が同軸的に配設されて、軸直角方向で隣り合う該第一の外装部材と該第二の外装部材が相互に連結されていると共に、それら連結された第一の外装部材と第二の外装部材において前記第一の端子部と前記第二の端子部が互いに導通されている請求項1〜10の何れか一項に記載の後付コネクタ。
- 前記装着対象が第一のリンクと第二のリンクを含んで構成されて、それら第一のリンクと第二のリンクが関節部を介して回動可能に連結されており、前記第一の外装部材と前記第二の外装部材の少なくとも一方が内周面を該第一のリンク又は該第二のリンクの外周面に対応する面形状とされて該第一のリンク又は該第二のリンクに対して直接接触した外挿状態で装着されている請求項1〜12の何れか一項に記載の後付コネクタ。
- 前記第一の外装部材と前記第二の外装部材の少なくとも一方には、前記収容空間内を外部から視認可能とする窓部が設けられている請求項1〜13の何れか一項に記載の後付コネクタ。
- 前記収容空間に配された前記端子間配線が該収容空間の周方向で伸縮可能とされている請求項1〜14の何れか一項に記載の後付コネクタ。
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