JP2018194109A - 電動アクチュエータ - Google Patents
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Abstract
【課題】電動モータの駆動力により出力部材を直線的に出退させる機能を損なうことなく、大型化とコスト上昇とを抑制した電動アクチュエータを構成する。
【解決手段】電動モータ1の駆動力で駆動軸芯Xを中心に回転しヘリカル型の駆動歯部2tを有するドライブギヤ2と、出力軸芯Yを中心に回転し駆動歯部2tに咬合するヘリカル型の従動歯部3tを有するドリブンギヤ3と、出力軸芯Yと同軸芯上に配置された出力ロッド4と、ドリブンギヤ3の回転運動を直線運動に変換して出力ロッド4に伝える変換機構Tとを備え、変換機構Tが、ドリブンギヤ3と一体的に回転するナット部16、及び、ナット部16の雌ネジ部16sに咬み合うように出力ロッド4に形成された雄ネジ部4sを有するネジ部を備えてすべりネジ型に構成した。
【選択図】図1
【解決手段】電動モータ1の駆動力で駆動軸芯Xを中心に回転しヘリカル型の駆動歯部2tを有するドライブギヤ2と、出力軸芯Yを中心に回転し駆動歯部2tに咬合するヘリカル型の従動歯部3tを有するドリブンギヤ3と、出力軸芯Yと同軸芯上に配置された出力ロッド4と、ドリブンギヤ3の回転運動を直線運動に変換して出力ロッド4に伝える変換機構Tとを備え、変換機構Tが、ドリブンギヤ3と一体的に回転するナット部16、及び、ナット部16の雌ネジ部16sに咬み合うように出力ロッド4に形成された雄ネジ部4sを有するネジ部を備えてすべりネジ型に構成した。
【選択図】図1
Description
本発明は、電動モータの駆動力により出力部材を直線的に出退させる電動アクチュエータに関する。
上記構成の電動アクチュエータとして特許文献1には、電動モータの回転運動を減速ギヤ機構で減速してボールネジ機構のナットに伝え、このナットの回転運動をボールネジ機構で直線運動に変換することで、ネジ軸(出力部材の具体構成)を出退させる技術が記載されている。
この特許文献1の技術では、減速ギヤ機構が、電動モータの駆動力で回転するドライブギヤと、アイドラと、ドリブンギヤとを有すると共に、これらが平歯ギヤとして構成されている。
また、特許文献2には、入力ロッドの変位を変位センサで検出した場合に電動モータを駆動し、電動モータの回転運動をボールネジ機構で直線運動に変換してプライマリピストン(出力部材の具体構成)に伝える技術が記載されている。
この特許文献2では、ボールネジ機構がロータ部とネジ軸とで構成され、電動モータがロータ部と一体回転する永久磁石と鉄心とを備え、これを取り囲む領域にステータを備えて構成されている。この構成から、電動モータの駆動時にはロータ部を回転させ、この回転に伴うネジ軸の直進作動力をプライマリピストンに伝えるように構成されている。
電動モータの回転運動を直進運動に変換して出力部材を直線的に出退させるためにネジ式の変換機構を備える構成は合理的である。しかしながら、特許文献1、2に記載されるように変換機構としてボールネジを用いる構成は、部品点数を増大させるだけでなく部品コストや組み立てコストの上昇を招くことになる。
また、特許文献1に記載されるように電動モータの回転力をギヤ式の減速機構を介してボールネジ機構に伝える構成では電動モータの小容量化が可能になるものの、減速機構において大きい減速比を得るために大径のギヤを必要とし、装置の大型化に繋がるものであった。特に、特許文献1のようにアイドラを用いる構成では部品点数を増大させコスト上昇に繋がるものであった。
更に、特許文献2に記載されるように、ボールネジを電動モータで直接駆動する構成では、減速機構を用いるものと比較して大トルクを必要とするため、電動モータの大容量化を招き、装置の大型化やコスト上昇に繋がるものであった。
このような理由から、電動モータの駆動力により出力部材を直線的に出退させる機能を損なうことなく、大型化とコスト上昇とを抑制した電動アクチュエータが求められる。
本発明の特徴は、電動モータの駆動力により駆動軸芯を中心に回転し、ヘリカル型の駆動歯部を有するドライブギヤと、
出力軸芯を中心に回転自在に支持され、前記駆動歯部に咬合するヘリカル型の従動歯部を外周に形成したドリブンギヤと、
前記出力軸芯に沿って出退自在に支持された出力ロッドと、
前記ドリブンギヤの回転運動を前記出力軸芯に沿う直線運動に変換して前記出力ロッドに伝える変換機構とを備えると共に、
前記変換機構が、前記ドリブンギヤと一体的に回転するナット部、および、前記出力ロッドに備えられ前記ナット部の雌ネジ部に咬み合う雄ネジ部を有するネジ部を備えてすべりネジ型に構成されている点にある。
出力軸芯を中心に回転自在に支持され、前記駆動歯部に咬合するヘリカル型の従動歯部を外周に形成したドリブンギヤと、
前記出力軸芯に沿って出退自在に支持された出力ロッドと、
前記ドリブンギヤの回転運動を前記出力軸芯に沿う直線運動に変換して前記出力ロッドに伝える変換機構とを備えると共に、
前記変換機構が、前記ドリブンギヤと一体的に回転するナット部、および、前記出力ロッドに備えられ前記ナット部の雌ネジ部に咬み合う雄ネジ部を有するネジ部を備えてすべりネジ型に構成されている点にある。
この特徴構成では、ヘリカル型の駆動歯部を有するドライブギヤが、例えば、2歯や3歯等の少ない歯数に容易に設定できるため、ドリブンギヤの歯数を増大することなく、大きい減速比を得ることが可能となる。これにより電動モータの回転駆動力を減速して変換機構に伝える伝動系の大型化を抑制できる。また、変換機構が、ナット部の雌ネジ部と、ネジ部の雄ネジと備え、これらがすべりネジ型に構成されるため、ボールネジを用いるものと比較して部品点数を少なくし、低廉化も可能となる。
従って、大型化とコスト上昇とを抑制しつつ、電動モータの駆動力により出力部材を直線的に出退させる電動アクチュエータが構成された。
従って、大型化とコスト上昇とを抑制しつつ、電動モータの駆動力により出力部材を直線的に出退させる電動アクチュエータが構成された。
他の構成として、前記ナット部の前記雌ネジ部と、前記ネジ部の前記雄ネジ部とが台形ネジとして形成されても良い。
これによると、雌ネジ部と雄ネジ部とが台形ネジに形成されることにより、これらの破損を抑制し、高い強度での伝動が可能となる。
他の構成として、前記ドライブギヤを支持するハウジングを有し、
前記ドリブンギヤを支持する軸受または前記ドリブンギヤと一体回転する部材を支持する軸受と、前記電動モータとが、前記ハウジングに支持されても良い。
前記ドリブンギヤを支持する軸受または前記ドリブンギヤと一体回転する部材を支持する軸受と、前記電動モータとが、前記ハウジングに支持されても良い。
これによると、ドライブギヤと、ドリブンギヤと、電動モータとの相対的な姿勢変化を抑制し、ドライブギヤの駆動歯部と、ドリブンギヤの従動歯部との咬み合いを最適な状態に維持して効率的な伝動状態を維持できる。
他の構成として、前記電動モータの駆動により前記出力ロッドから駆動対象に駆動力を作用させた際に前記出力ロッドに対し前記出力軸芯に沿って作用する反力の方向と、
前記電動モータの駆動時に前記ドライブギヤの前記駆動歯部から前記ドリブンギヤの前記従動歯部に対し前記駆動軸芯に沿って作用するスラスト力の方向と、が逆向きに設定されても良い。
前記電動モータの駆動時に前記ドライブギヤの前記駆動歯部から前記ドリブンギヤの前記従動歯部に対し前記駆動軸芯に沿って作用するスラスト力の方向と、が逆向きに設定されても良い。
これによると、電動モータの駆動により出力ロッドを、例えば突出させることで駆動対象からの押し戻し方向に反力が作用した場合には、この電動モータの駆動時にドライブギヤからドリブンギヤに対して反力と逆向きにスラスト力を作用させることが可能となる。これにより、例えば、ドリブンギヤを回転自在に支持する軸受に対して反力が作用する構成であっても、この反力をスラスト力で相殺し、軸受の小型化や、軸受として少し強度の低いものを用いることも可能となる。
他の構成として、前記ナット部の外周に形成された段状部と、前記ナット部の外周に螺合させたナット体とに挟まれる位置に前記ドリブンギヤを配置し、前記ナット体の締付けにより、前記出力軸芯に沿う方向で前記段状部と前記ナット体との間に前記ドリブンギヤを圧着して締結すると共に、前記出力軸芯に沿う方向で前記ナット体の位置を保持する固定リングが前記ナット部の外周に嵌め込まれても良い。
これによると、ナット体の締付けによりドリブンギヤを、段状部とナット体との間に挟み込み、段状部とドリブンギヤの圧着面、及び、ドリブンギヤとナット体との圧着面を介してドリブンギヤの回転力をナット部材に伝えることが可能となる。また、固定リングにより出力軸芯方向でのナット位置を保持する固定リングを備えているため、ナット体が緩むことがなくドリブンギヤの回転力をナット部に伝えることが可能となる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
〔全体構成〕
図1に示すように、電動モータ1をハウジングHに支持すると共に、ハウジングHに対してドライブギヤ2と、ドリブンギヤ3と、出力ロッド4と、直動変換機構Tとをハウジング内に支持して電動アクチュエータAが構成されている。直動変換機構Tは、ドリブンギヤ3の回転運動を直線運動に変換して出力ロッド4に伝えるように構成されている。
〔全体構成〕
図1に示すように、電動モータ1をハウジングHに支持すると共に、ハウジングHに対してドライブギヤ2と、ドリブンギヤ3と、出力ロッド4と、直動変換機構Tとをハウジング内に支持して電動アクチュエータAが構成されている。直動変換機構Tは、ドリブンギヤ3の回転運動を直線運動に変換して出力ロッド4に伝えるように構成されている。
この電動アクチュエータAは、乗用車等の車両においてブレーキペダルの踏み込み操作に連動して電動モータ1を駆動することで出力ロッド4を突出作動させ、出力ロッド4の突出作動力をマスターシリンダーに伝えることによりブレーキ操作をアシストする倍力装置として用いられる。
尚、この電動アクチュエータAは、ブレーキ操作をアシストする倍力装置に限らず、電動モータ1の駆動力を直線運動に変換するものに使用できる。
〔ハウジング/減速伝動部〕
図1〜図3に示すように、ハウジングHは、第1ハウジング11と、第2ハウジング12とを複数の連結ボルト13で連結する構造を有している。また、第1ハウジング11と第2ハウジング12との合わせ面にはシール14を備えている。
図1〜図3に示すように、ハウジングHは、第1ハウジング11と、第2ハウジング12とを複数の連結ボルト13で連結する構造を有している。また、第1ハウジング11と第2ハウジング12との合わせ面にはシール14を備えている。
第1ハウジング11に対して出力軸芯Yと同軸芯で配置される出力ロッド4が備えられると共に、この出力ロッド4の操作端部4aが貫通状態で配置される出力孔部11aが形成されている。第2ハウジング12には、出力ロッド4の一部を収容する筒状部12aが出力軸芯Yと同軸芯で形成されている。この筒状部12aの端部には筒状部12aの開口を閉塞するキャップ12bを備えている。
電動モータ1は第1ハウジング11に対して固定ボルト5により固定され、その出力軸が、出力軸芯Yと平行姿勢の駆動軸芯Xと同軸芯で配置されると共に、ボールベアリング型の駆動側軸受15により第1ハウジング11に支持されている。
この電動アクチュエータAでは、ドライブギヤ2とドリブンギヤ3とにより、電動モータ1の駆動回転を例えば1/20に減速する減速伝動機構が構成されている。ドライブギヤ2は電動モータ1の出力軸の突出端位置に一体形成され、駆動軸芯Xを中心に回転自在に配置されている。このドライブギヤ2はヘリカル型の3枚の歯数の駆動歯部2tが形成されている。尚、減速伝動機構の減速比は1:20には限るものでなく、任意の値に設定するように減速伝動機構を構成できる。
ドリブンギヤ3は、直動変換機構Tを構成する筒状ナット部16と一体回転するように、この筒状ナット部16に外嵌状態で支持されている。このドリブンギヤ3の外周にはヘリカル型の60枚の歯数の従動歯部3tが形成されている。
この電動アクチュエータAでは、第1ハウジング11に対して電動モータ1を介してドライブギヤ2が支持され、出力側軸受20を介してドリブンギヤ3が支持されるため、ドライブギヤ2とドリブンギヤ3との相対位置関係が高い精度で維持される。
〔出力ロッド/直動変換機構〕
前述したように出力ロッド4は、出力軸芯Yと同軸芯上に配置され、外端側(図1で左側)に第1ハウジング11の出力孔部11aから外方に向けて貫通する操作端部4aが形成されている。この出力ロッド4の中間部分に雄ネジ部4sを一体形成しており、内端側(図1で右側)に平歯状の複数の嵌合部4bを一体形成している。
前述したように出力ロッド4は、出力軸芯Yと同軸芯上に配置され、外端側(図1で左側)に第1ハウジング11の出力孔部11aから外方に向けて貫通する操作端部4aが形成されている。この出力ロッド4の中間部分に雄ネジ部4sを一体形成しており、内端側(図1で右側)に平歯状の複数の嵌合部4bを一体形成している。
筒状ナット部16は、一端側がボールベアリング型の出力側軸受20を介して第1ハウジング11に回転自在に支持され、他端側がブッシュ軸受21を介して第2ハウジング12に対して回転自在に支持されている。
直動変換機構Tは、出力ロッド4の外周面に雄ネジ部4sを形成することにより、この出力ロッド4がネジ部として機能する。また、第2ハウジング12の筒状部12aの内周には、出力ロッド4の嵌合部4bが嵌合する複数のスプライン溝12gが形成されている。つまり、嵌合部4bがスプライン溝12gに嵌合することにより出力ロッド4の回転を阻止する状態で出力軸芯Yに沿う直線的な移動を可能にしている。
また、筒状ナット部16は、出力ロッド4の雄ネジ部4sに螺合する雌ネジ部16sを内周に形成している。このような構成から筒状ナット部16の回転に伴い出力ロッド4の出力軸芯Yに沿う方向での出退が可能となる。
特に、この直動変換機構Tでは、少なくとも雄ネジ部4sのネジ山の断面形状が台形となる台形ネジとなる、すべりネジとして構成されている。尚、この直動変換機構Tでは、強度を高めるため台形ネジを用いているが、三角ネジや角ネジを用いても良い。
筒状ナット部16の外周には、段状部としての鍔状部16aが一体形成され、これに隣接する位置に雄ネジ状の螺合部16bが形成されている。この構成から鍔状部16aに当接するように筒状ナット部16にドリブンギヤ3を外嵌し、雄ネジ状の螺合部16bにナット体17を螺合させることでドリブンギヤ3を鍔状部16aに圧着させ、筒状ナット部16とドリブンギヤ3とが一体化する。更に、止め輪として機能する固定リング18を筒状ナット部16の外面に嵌め込むことでナット体17の緩み及び筒状ナット部16が緩んだ場合には脱落することを阻止する。
この構成では、固定リング18によってナット体17の緩みが阻止されるため、鍔状部16aとナット体17とでドリブンギヤ3を挟み込む状態を維持してドリブンギヤ3のトルクを筒状ナット部16に伝える構成である。しかしながら、筒状ナット部16と、ドリブンギヤ3との間で滑りを生ずることも考えられるため、このように滑りを生じた場合でもトルクを伝えるように、ドリブンギヤ3の内周部と筒状ナット部16の外周部との境界にキー19を配置している。
尚、出力側軸受20はラジアル方向とスラスト方向との荷重を受け止めるように4点接触軸受が使用されている。この電動アクチュエータAでは、ドライブギヤ2と、ドリブンギヤ3と、出力ロッド4と、筒状ナット部16と、第1ハウジング11と、第2ハウジング12とに金属材が使用されている。
この実施形態では出力ロッド4の外周に対して雄ネジ部4sを一体的に形成することで出力ロッド4をネジ部として機能させる構成であるが、例えば、雄ネジを外周に有したブッシュ状のネジ部を出力ロッド4の外周に外嵌固定することで直動変換機構Tを構成しても良い。
この電動アクチュエータAでは、電動モータ1の駆動により出力ロッド4を突出(図1で左側に突出)させ、この出力ロッド4から駆動対象に駆動力を作用させた際には、出力ロッドに対し出力軸芯Yに沿って(図1で右側に向けて)反力が作用する。この反力は出力側軸受20に対して大きいスラスト力として作用するため、電動モータ1の駆動時にドライブギヤ2の駆動歯部2tからドリブンギヤ3の従動歯部3tに対し駆動軸芯Xに沿って作用するスラスト力の作用方向を、前述した反力の方向と逆向き(図1で左向き)に設定している。つまり、図4に示すように、ドリブンギヤ3のヘリカル型の従動歯部3tと、ドライブギヤ2のヘリカル型の駆動歯部2tとが咬み合う部位において発生するスラスト力を出力ロッド4に発生する反力の作用方向と逆向きに設定している。
〔作動形態〕
このような構成のため、電動モータ1に電力を供給してドライブギヤ2を所定方向に駆動回転することにより、電動モータ1の駆動回転力が大きく減速された状態でドリブンギヤ3から筒状ナット部16に伝えられ、この筒状ナット部16は出力軸芯Yを中心に回転する。前述したように出力ロッド4は、嵌合部4bがハウジングHのスプライン溝12gに嵌合しているため出力軸芯Yを中心に回転することはなく、回転力が直動変換機構Tにより直進運動に変換され、出力軸芯Yに沿って出力ロッド4が突出作動する。
このような構成のため、電動モータ1に電力を供給してドライブギヤ2を所定方向に駆動回転することにより、電動モータ1の駆動回転力が大きく減速された状態でドリブンギヤ3から筒状ナット部16に伝えられ、この筒状ナット部16は出力軸芯Yを中心に回転する。前述したように出力ロッド4は、嵌合部4bがハウジングHのスプライン溝12gに嵌合しているため出力軸芯Yを中心に回転することはなく、回転力が直動変換機構Tにより直進運動に変換され、出力軸芯Yに沿って出力ロッド4が突出作動する。
また、出力ロッド4が突出作動して駆動対象に駆動力を作用させる際には、駆動反力が出力軸芯Yに沿って作用し、この駆動反力を出力側軸受20が受け止めることにより筒状ナット部16の変位が規制される。
特に、電動アクチュエータAでは、出力ロッド4の突出作動時には、駆動反力と逆方向(駆動反力に抗する方向)にドライブギヤ2の駆動歯部2tからドリブンギヤ3の従動歯部3tに対してスラスト方向に力を作用させるように、各々のねじれ方向を設定している。このため、ドリブンギヤ3に対して駆動反力と逆方向にスラスト力が作用して駆動反力を軽減することになり、出力側軸受20に作用する力を小さくして出力側軸受20の耐久性を高め、出力側軸受20の小型化も可能にする。
尚、マスタシリンダは、出力ロッド4の突出作動に対して逆方向に向けてスプリングで付勢されているため、出力ロッド4を戻し方向(退入方向)に作動する際には、電動モータ1を、前述した所定方向と逆向きに駆動することになるが、突出時より低い電力の供給により戻し方向への作動が実現する。
〔別実施形態〕
本発明は、上記した実施形態以外に以下のように構成しても良い(実施形態と同じ機能を有するものには、実施形態と共通の番号、符号を付している)。
本発明は、上記した実施形態以外に以下のように構成しても良い(実施形態と同じ機能を有するものには、実施形態と共通の番号、符号を付している)。
(a)筒状ナット部16とドリブンギヤ3とを一体的に形成する。このように構成することによりドリブンギヤ3を筒状ナット部16に固定するためのナット体17や、キー19が不要となり部品点数の低減が可能となる。
(b)出力ロッド4の引き込み方向への作動時に、駆動対象を移動させるように駆動形態を設定する。このように構成したものであっても、出力ロッド4を介して駆動対象を円滑に作動させることが可能となる。
本発明は、電動モータの駆動力により出力部材を直線的に出退させる電動アクチュエータに利用することができる。
1 電動モータ
2 ドライブギヤ
2t 駆動歯部
3 ドリブンギヤ
3t 受動歯部
4 出力ロッド
4s 雄ネジ部
16 筒状ナット部(ナット部)
16s 雌ネジ部
20 出力軸受(軸受)
A 電動アクチュエータ
H ハウジング
T 直動変換機構(変換機構)
X 駆動軸芯
Y 出力軸芯
2 ドライブギヤ
2t 駆動歯部
3 ドリブンギヤ
3t 受動歯部
4 出力ロッド
4s 雄ネジ部
16 筒状ナット部(ナット部)
16s 雌ネジ部
20 出力軸受(軸受)
A 電動アクチュエータ
H ハウジング
T 直動変換機構(変換機構)
X 駆動軸芯
Y 出力軸芯
Claims (5)
- 電動モータの駆動力により駆動軸芯を中心に回転し、ヘリカル型の駆動歯部を有するドライブギヤと、
出力軸芯を中心に回転自在に支持され、前記駆動歯部に咬合するヘリカル型の従動歯部を外周に形成したドリブンギヤと、
前記出力軸芯に沿って出退自在に支持された出力ロッドと、
前記ドリブンギヤの回転運動を前記出力軸芯に沿う直線運動に変換して前記出力ロッドに伝える変換機構とを備えると共に、
前記変換機構が、前記ドリブンギヤと一体的に回転するナット部、および、前記出力ロッドに備えられ前記ナット部の雌ネジ部に咬み合う雄ネジ部を有するネジ部を備えてすべりネジ型に構成されている電動アクチュエータ。 - 前記ナット部の前記雌ネジ部と、前記ネジ部の前記雄ネジ部とが台形ネジとして形成されている請求項1に記載の電動アクチュエータ。
- 前記ドライブギヤを支持するハウジングを有し、
前記ドリブンギヤを支持する軸受または前記ドリブンギヤと一体回転する部材を支持する軸受と、前記電動モータとが、前記ハウジングに支持されている請求項1又は2に記載の電動アクチュエータ。 - 前記電動モータの駆動により前記出力ロッドから駆動対象に駆動力を作用させた際に前記出力ロッドに対し前記出力軸芯に沿って作用する反力の方向と、
前記電動モータの駆動時に前記ドライブギヤの前記駆動歯部から前記ドリブンギヤの前記従動歯部に対し前記駆動軸芯に沿って作用するスラスト力の方向と、が逆向きに設定されている請求項1〜3のいずれか一項に記載の電動アクチュエータ。 - 前記ナット部の外周に形成された段状部と、前記ナット部の外周に螺合させたナット体とに挟まれる位置に前記ドリブンギヤを配置し、前記ナット体の締付けにより、前記出力軸芯に沿う方向で前記段状部と前記ナット体との間に前記ドリブンギヤを圧着して締結すると共に、前記出力軸芯に沿う方向で前記ナット体の位置を保持する固定リングが前記ナット部の外周に嵌め込まれている請求項1〜4のいずれか一項に記載の電動アクチュエータ。
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---|---|---|---|---|
CN111550507A (zh) * | 2020-05-14 | 2020-08-18 | 贵州航天林泉电机有限公司 | 一种无人机刹车用机电作动器 |
JP2020158078A (ja) * | 2019-03-28 | 2020-10-01 | ボッシュ株式会社 | 電動式倍力装置 |
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2017
- 2017-05-18 JP JP2017099048A patent/JP2018194109A/ja active Pending
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JP7212567B2 (ja) | 2019-03-28 | 2023-01-25 | ボッシュ株式会社 | 電動式倍力装置 |
CN111550507A (zh) * | 2020-05-14 | 2020-08-18 | 贵州航天林泉电机有限公司 | 一种无人机刹车用机电作动器 |
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