JP2018192587A - コーナードリル装置、コーナードリル装置用の工具送り機構及び被穿孔品の製造方法 - Google Patents

コーナードリル装置、コーナードリル装置用の工具送り機構及び被穿孔品の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】狭い箇所であっても安定した品質で穿孔を行うことができるようにすることである。【解決手段】実施形態に係るコーナードリル装置用の工具送り機構は、ピストンの移動によってコーナードリル装置を工具軸方向に平行移動させるシリンダ機構と、前記シリンダ機構のシリンダチューブ側と連結され、被削材に取付けられる穿孔治具に固定することによって少なくとも前記工具軸方向における前記被削材からの穿孔反力を受けるための固定部材と、前記ピストンの動力が前記コーナードリル装置に伝達されるように前記コーナードリル装置を保持するための保持機構とを備える。【選択図】 図1

Description

本発明の実施形態は、コーナードリル装置、コーナードリル装置用の工具送り機構及び被穿孔品の製造方法に関する。
従来、ハンドツールの1つとして、エア式のドリル駆動装置が知られている。また、工具軸方向における工具の送り機能をエア式等の工具駆動装置に付加するためのアタッチメントも提案されている(例えば特許文献1参照)。
特開2014−039992号公報
狭隘部の穿孔を行う場合には、大型の自動穿孔機はもちろん、アタッチメントを取付けたコンパクトな工具駆動装置であっても、穿孔対象となるワークや治具等と干渉する場合がある。そのような場合には、コーナードリルを使用した手作業によって穿孔を行わざるを得ない。その結果、作業者の技能に依存して品質にばらつきが生じるという問題がある。
そこで、本発明は、狭い箇所であっても安定した品質で穿孔を行うことができるようにすることを目的とする。
本発明の実施形態に係るコーナードリル装置用の工具送り機構は、ピストンの移動によってコーナードリル装置を工具軸方向に平行移動させるシリンダ機構と、前記シリンダ機構のシリンダチューブ側と連結され、被削材に取付けられる穿孔治具に固定することによって少なくとも前記工具軸方向における前記被削材からの穿孔反力を受けるための固定部材と、前記ピストンの動力が前記コーナードリル装置に伝達されるように前記コーナードリル装置を保持するための保持機構とを備える。
また、本発明の実施形態に係るコーナードリル装置は、上述した工具送り機構を備えたものである。
また、本発明の実施形態に係る被穿孔品の製造方法は、上述したコーナードリル装置を用いて被削材の穿孔を行うことによって被穿孔品を製造するものである。
図1は本発明の実施形態に係る工具送り機構を取付けたコーナードリル装置の正面図。 図2は図1に示すコーナードリル装置の上面図。 図3は図1に示すコーナードリル装置の左側面図。 図4は図1に示す工具送り機構の右側面図。
本発明の実施形態に係るコーナードリル装置、コーナードリル装置用の工具送り機構及び被穿孔品の製造方法について添付図面を参照して説明する。
(構成及び機能)
図1は本発明の実施形態に係る工具送り機構を取付けたコーナードリル装置の正面図、図2は図1に示すコーナードリル装置の上面図、図3は図1に示すコーナードリル装置の左側面図、図4は図1に示す工具送り機構の右側面図である。但し、図3及び図4では、部品の一部の図示が省略されている。
コーナードリル装置1には、工具送り機構2が取付けられる。図示された例では、工具送り機構2がコーナードリル装置1用のアタッチメントとして市販のコーナードリル装置1に取付けられているが、工具送り機構2の着脱構造を設けずに、工具送り機構2をコーナードリル装置1の構成部品としてもよい。
コーナードリル装置1は、回転機構3及び工具保持機構4を有する。回転機構3は図示されるように圧縮エアで回転するエアモータ3Aで構成することができる。もちろん、油圧式のモータや電動式のモータを用いて回転機構3を構成してもよい。エアモータ3A等の動力装置を収納する円筒状のケーシング3Bは作業者が手で握るためのグリップとして使用することができる。
工具保持機構4は、ドリルビットTを保持しながら回転させるための機構である。コーナードリル装置1は、狭隘部の穿孔を行うためのドリル装置である。そのため、ドリルビットTの工具軸上には、ドリルビットTを保持した状態で回転させるために必要な工具保持機構4等の構成要素が設けられ、エアモータ3A等の必ずしも工具軸上に配置する必要が無い構成要素はできるだけ工具軸上に配置されない。
その結果、工具軸の向きは、エアモータ3Aの出力軸の向きと異なる向きとなる。このため、工具保持機構4は、エアモータ3Aの出力軸の回転方向を、ドリルビットTの回転方向に変換するためのギア等の機構を備えている。典型的なコーナードリル装置1では、図示されるように工具軸とエアモータ3Aの出力軸のなす角度が直角となっている。
このような構造を有するコーナードリル装置1を使用すると、図1に例示されるように被削材(ワーク)Wとの干渉を回避しつつ、ドリルビットTを保持した工具保持機構4をワークWの狭隘部に配置することができる。
図1に示す例では、第1の板状の部品W1に厚さ方向が異なる第2の板状の部品W2を設けた構造体がワークWとなっている。そして、第2の板状の部品W2の厚さ方向における穿孔を行うことができるように工具送り機構2を取付けたコーナードリル装置1が配置されている。
第1の板状の部品W1に厚さ方向が異なる第2の板状の部品W2を設けた構造体の例としては、外板(パネル)に桁(スパー)、小骨(リブ)或いは縦通材(ストリンガ)等の板状の長尺構造物を補強材として設けた航空機構造体が挙げられる。図1に示す例では、第2の板状の部品W2の断面形状がL字型となっているが、長尺構造を有する航空機構造体の補強材には、横断面がL字型の補強材の他、横断面がZ字型、I字型、T字型或いはハット型等の補強材がある。もちろん、自動車部品等の所望の構造体をワークWとして穿孔を行うことができる。
工具送り機構2は、コーナードリル装置1自体を平行移動させることによって、ドリルビットTを工具軸方向に移動させる装置である。すなわち、工具送り機構2は、ドリルビットTに工具軸方向の送りを付与する装置である。このため、工具送り機構2をコーナードリル装置1に取付けると、コーナードリル装置1にドリルビットTの自動送り機能を付加することができる。
工具送り機構2は、シリンダ機構5、固定部材6及び保持機構7で構成することができる。シリンダ機構5は、コーナードリル装置1自体を平行移動させるための構成要素である。固定部材6は、コーナードリル装置1を平行移動させることができる状態で、工具送り機構2を取付けたコーナードリル装置1をワークW側に固定するための構成要素である。保持機構7は、コーナードリル装置1を保持するための構成要素、換言すれば、コーナードリル装置1と工具送り機構2を連結するための構成要素である。
シリンダ機構5は、シリンダチューブ8、シリンダチューブ8内を移動する円板状又は円柱状のピストン9及びロッド10をそれぞれ同軸上に配置して構成される。ロッド10の一端は、シリンダチューブ8内においてピストン9に固定される。ロッド10の他端は、シリンダチューブ8の一端を閉塞する円板状のプレートに設けられた貫通孔から突出し、コーナードリル装置1と連結部材10Aで連結される。
連結部材10Aは、例えば図4に示すように、コーナードリル装置1の円筒状のケーシング3Bを上下から挟みこむ2つの部材をネジ等の締結具で連結し、上側の部材にロッド10の先端に設けられた円板状の部材を挟み込んで保持する部材を固定することによって構成することができる。連結部材10Aは、コーナードリル装置1と工具送り機構2を連結するための構成要素であるため、保持機構7の一部であると言うこともできる。
シリンダチューブ8には、ピストン9を挟んでエアを供給又は排出するための2つの貫通孔8A、8Bが設けられる。各貫通孔8A、8Bには、エアを供給又は排出するためのホースと連結するためのカプラ8C、8Dが取付けられる。また、シリンダチューブ8内のロッド10が無い側における空間と外部を連結する貫通孔8Aに取付けられるカプラ8Cには、エアバルブ等を利用したスイッチ8Eが設けられている。
スイッチ8Eを押して、ピストン9で仕切られたシリンダチューブ8内のロッド10が無い側における空間に一方の貫通孔8Aからエアが供給されると、空気圧でピストン9が移動し、ロッド10がシリンダチューブ8内から押し出される。この時、ピストン9で仕切られたシリンダチューブ8内のロッド10が存在する側における空間からエアが他方の貫通孔8Bを介して排出される。
逆に、ピストン9で仕切られたシリンダチューブ8内のロッド10が存在する側における空間に貫通孔8Bからエアが供給されると、空気圧でピストン9が移動し、ロッド10がシリンダチューブ8内に押し戻される。この時、ピストン9で仕切られたシリンダチューブ8内のロッド10が存在しない側における空間からエアが貫通孔8Aを介して排出される。
このため、シリンダ機構5のピストン9とともにロッド10を直線的に移動させれば、ロッド10の先端に連結されたコーナードリル装置1を工具軸方向に平行移動させることができる。シリンダ機構5は、図示されるように工具軸上とならないように配置される。これにより、ワークWとの干渉を回避しつつ、ドリルビットTを保持した工具保持機構4をワークWの狭隘部に配置することができるというコーナードリル装置1の機能を維持することができる。
ピストン9及びロッド10の軸方向、すなわちシリンダ機構5の伸縮方向が、工具軸方向と平行にならないようにシリンダ機構5をコーナードリル装置1に対して相対的に配置するようにしてもよい。その場合には、ロッド10の長さ方向における直線移動を、工具軸方向における直線移動に変換してコーナードリル装置1に伝達するための機構を、工具送り機構2に設ければよい。
但し、図示されるように、ピストン9及びロッド10の軸方向が工具軸と平行となるようにシリンダ機構5をコーナードリル装置1に対して相対的に配置すれば、ロッド10の長さ方向における直線移動の変換が不要となる。しかも、円弧状の移動が生じないため差動が無い。このため、コーナードリル装置1を等速移動させることが可能となる。
図示された例では、シリンダ機構5の伸縮方向が、ワークWとの干渉を回避するために必要な距離だけ工具軸からオフセットした位置となるように、シリンダ機構5が配置されている。尚、図示されるようなエア式のシリンダ機構5に限らず、電気式又は油圧式のシリンダ機構を用いてもよい。
保持機構7は、上述したように、ピストン9の動力がコーナードリル装置1に伝達されるようにコーナードリル装置1を保持するための部品である。図示された例では、保持機構7は、2本のシャフト7Aに沿ってスライドする円筒状のスライダ7Bで構成されている。より具体的には、2本のシャフト7Aの両端がそれぞれ板状の連結部材7C、7Dで互いに連結された状態で、2本のシャフト7Aの一端が連結部材7Cを介してシリンダチューブ8に固定される。一方、2本のシャフト7Aに沿ってスライドするスライダ7Bが連結部材7Eでコーナードリル装置1のケーシング3Bの先端付近に固定される。
スライダ7Bをコーナードリル装置1のケーシング3Bに連結するための連結部材7Eについても、ロッド10の先端をコーナードリル装置1の円筒状のケーシング3Bに連結するための連結部材10Aと同様に、例えば図1及び図3に示すように、円筒状のケーシング3Bを上下から挟みこむ2つの部材をネジ等の締結具で連結することによって構成することができる。
図1及び図3に示す例では、スライダ7Bが円筒状の部材の中央付近に円板状の部材を設けた構造を有している。そして、円筒状のケーシング3Bを挟みこむ連結部材7Eの下側の部材に設けられた貫通孔に、2つのスライダ7Bの円板より下方の一部がそれぞれ差し込まれ、2つのスライダ7Bの円板状の部分がそれぞれ連結部材7Eの下側の部材にネジで固定されている。一方、円筒状のケーシング3Bを挟みこむ連結部材7Eの上側の部材は板材をC字型に折り曲げた構造を有しており、スライダ7B及びシャフト7Aと干渉しないように、ケーシング3Bの先端側において下側の部材とネジで連結されている。
このような保持機構7の構造により、コーナードリル装置1は、シリンダ機構5のロッド10に加えて2本のシャフト7Aでスライド可能に支持されることになり、シリンダ機構5の伸縮方向をより安定的に工具軸方向に向けた状態でコーナードリル装置1を平行移動させることができる。すなわち、コーナードリル装置1を、より確実に工具軸方向に移動させることが可能となる。しかも、2本のシャフト7Aでコーナードリル装置1が支持されるため、シリンダチューブ8に対するコーナードリル装置1の回転移動も確実に抑止することができる。
固定部材6は、少なくとも工具軸方向におけるワークWからの穿孔反力を受けるための構成要素である。このため、固定部材6は、シリンダ機構5のシリンダチューブ8側と連結される。すなわち、固定部材6は、シリンダ機構5の伸縮によって移動しない。また、固定部材6は、ワークWに取付けられる穿孔治具11に固定することが可能な構造を有する。
図1は、穿孔治具11が板材に位置決め用の貫通孔を設けて製作されるテンプレートである場合の例を示している。図1に示すように、穿孔箇所が第1の板状の部品W1に取付けられた第2の板状の部品W2である場合には、穿孔治具11に設けられる貫通孔の中心軸が穿孔すべき孔の中心軸上となるように穿孔治具11が第2の板状の部品W2に固定される。穿孔治具11は、予め設けられている第2の板状の部品W2の孔を利用してピンボルト等で第2の板状の部品W2に固定してもよいし、クランプを用いて第2の板状の部品W2に固定してもよい。
穿孔治具11に位置決め用の貫通孔が設けられている場合には、穿孔治具11を用いて工具径方向の位置決めを行うことができる。この場合、固定部材6は、ブッシングチップ12で構成することができる。ブッシングチップ12は、ブッシュ12Aに厚みが変化する板状の部分12Bを設けた構造を有する。
ブッシングチップ12のブッシュ12Aは、穿孔治具11に設けられる位置決め用の貫通孔に差し込むことによって工具径方向におけるコーナードリル装置1及びドリルビットTの位置決めを行うための構成要素である。一方、ブッシングチップ12の板状の部分12Bは、穿孔治具11に設けられる挟み込み部材で挟み込むことによって穿孔治具11に固定するための構成要素である。
図1に例示されるような板材に貫通孔を設けた典型的な構造を有する穿孔治具11の場合には、ブッシングチップ12の板状の部分12Bを挟み込むための挟み込み部材として止めねじ11Aを設けることができる。すなわち、止めねじ11Aでブッシングチップ12の板状の部分12Bを挟み込むことによって、ブッシングチップ12を穿孔治具11に固定することができる。これにより、工具軸方向における穿孔反力を、ブッシングチップ12で受けることができる。
ブッシングチップ12は、図示されるように保持機構7の連結部材7Dに連結することができる。すなわち、保持機構7と共通の部品を用いて固定部材6をシリンダ機構5のシリンダチューブ8側と連結することができる。もちろん、固定部材6を別の連結部材でシリンダチューブ8と連結してもよい。
ブッシングチップ12は、締まり嵌め等によって連結部材7Dに固定しても良いし、隙間嵌めやベアリングの配置等によって連結部材7Dに回転自在に連結するようにしてもよい。切粉の詰まりを回避する観点からは、ベアリングを使用せずにブッシングチップ12を連結部材7Dに連結することが望ましい。或いは、ベアリングを使用してブッシングチップ12を連結部材7Dに回転自在に連結し、ベアリングへの切粉の進入を防止するシールドを設けるようにしてもよい。
ブッシングチップ12を連結部材7Dに対して固定すれば、ブッシングチップ12は、シリンダチューブ8に対して動かないように固定されることになる。その結果、シリンダチューブ8は、穿孔治具11に固定されることになる。このため、ドリルビットTの回転方向における穿孔反力を、ブッシングチップ12で受けることができる。すなわち、作業者はコーナードリル装置1のグリップ部分を手で持つのみで、ワークWの穿孔を行うことができる。
逆に、ブッシングチップ12を連結部材7Dに対して回転自在に連結すれば、ブッシングチップ12は、シリンダチューブ8を含むシリンダ機構5及びコーナードリル装置1に対して回転自在に設けられることになる。すなわち、シリンダ機構5及びコーナードリル装置1を、ワークWに固定された穿孔治具11に対して自由に回転させることが可能となる。このため、工具送り機構2を備えたコーナードリル装置1がワークWと干渉しないように、ワークWに対するコーナードリル装置1の向きを自由に変えることが可能となる。これにより、コーナードリル装置1を用いた狭隘部の穿孔を容易に行うことが可能となる。
尚、ブッシングチップ12を連結部材7Dに対して回転自在に連結する場合、ドリルビットTの回転方向における穿孔反力は、回転モーメントとしてコーナードリル装置1に伝達されることになる。このため、ドリルビットTの回転方向における穿孔反力は、グリップ部分を握る作業者の手で受けることになる。但し、コーナードリル装置1の場合には、作業者の手からグリップ部分に力が付与される力点と、工具軸との間における距離が長いため、僅かな力で穿孔反力を受けることができる。
上述のような特徴の他、工具送り機構2には、ピストン9の移動停止による衝撃を吸収するためのショックアブソーバ13を設けることができる。図示された例では、ショックアブソーバ13としてダンパが設けられている。ダンパとしては、油圧式のオイルダンパが代表的であるが他の構造を有するダンパをショックアブソーバ13として使用してもよい。ショックアブソーバ13を設けることによってドリルビットTの送り停止に伴うワークWへの衝撃を緩和し、ワークWの穿孔品質を一層向上させることができる。
以上のような工具送り機構2を備えたコーナードリル装置1を用いてワークWの穿孔を行うと、工具軸方向における穿孔反力を固定部材6で受けつつドリルビットTの送り速度を自動制御することができる。このため、作業者の熟練度に依らず、狭隘部における穿孔を良好な送り速度で行うことが可能となる。その結果、高品質な被穿孔品を製品又は半製品として製造することができる。
特に、ワークWの材質がガラス繊維強化プラスチック(GFRP: Glass fiber reinforced plastics)や炭素繊維強化プラスチック(CFRP: Carbon Fiber Reinforced Plastics)等の樹脂が繊維で強化された複合材であれば、層間剥離(デラミネーション)等の品質劣化を回避することができる。もちろん、ワークWの材質が金属等の複合材以外の材質である場合においても、良好な精度で穿孔を行うことが可能となる。
具体例として、図1に例示されるような第1の板状の部品W1に厚さ方向が異なる第2の板状の部品W2を設けた構造体をワークWとし、第2の板状の部品W2の厚さ方向における穿孔を行うことによって航空機構造体等の被穿孔品を製造することができる。もちろん、自動車部品を始めとして様々なワークを対象として狭隘部の穿孔を行うこともできる。
(効果)
以上のような工具送り機構2は、狭隘部を穿孔するためのコーナードリル装置1にドリルビットTの自動送り機能を付加できるようにしたものである。このため、工具送り機構2及び工具送り機構2を備えたコーナードリル装置1によれば、狭隘部の穿孔を行う場合において、ドリルビットTの送り速度を作業者の技能に依らず安定させることができる。特に、シリンダ機構5のロッド10でコーナードリル装置1自体を工具軸方向に押し出す構成とすれば、ドリルビットTの送り開始直後及び送り停止直前を除き、ドリルビットTを等速移動させることができる。その結果、被穿孔品の加工品質を安定させることができる。すなわち、品質のばらつきを低減させることができる。
また、工具送り機構2の駆動方式を、シリンダ機構5による駆動方式とすれば、ピストン9の移動距離を適切に決定することにより、穿孔深さに必要なストロークを容易に確保することができる。加えて、シリンダ機構5の伸縮方向をワークの構造に応じた距離だけ工具軸方向からオフセットさせることによって、ワークとの干渉を回避しつつ様々な構造を有する狭隘部の穿孔を行うことができる。
(他の実施形態)
以上、特定の実施形態について記載したが、記載された実施形態は一例に過ぎず、発明の範囲を限定するものではない。ここに記載された新規な方法及び装置は、様々な他の様式で具現化することができる。また、ここに記載された方法及び装置の様式において、発明の要旨から逸脱しない範囲で、種々の省略、置換及び変更を行うことができる。添付された請求の範囲及びその均等物は、発明の範囲及び要旨に包含されているものとして、そのような種々の様式及び変形例を含んでいる。
1 コーナードリル装置
2 工具送り機構
3 回転機構
3A エアモータ
3B ケーシング
4 工具保持機構
5 シリンダ機構
6 固定部材
7 保持機構
7A シャフト
7B スライダ
7C、7D、7E 連結部材
8 シリンダチューブ
8A、8B 貫通孔
8C、8D カプラ
8E スイッチ
9 ピストン
10 ロッド
10A 連結部材
11 穿孔治具
11A 止めねじ
12 ブッシングチップ
12A ブッシュ
12B 板状の部分
13 ショックアブソーバ
T ドリルビット
W 被削材(ワーク)
W1 第1の板状の部品
W2 第2の板状の部品

Claims (10)

  1. ピストンの移動によってコーナードリル装置を工具軸方向に平行移動させるシリンダ機構と、
    前記シリンダ機構のシリンダチューブ側と連結され、被削材に取付けられる穿孔治具に固定することによって少なくとも前記工具軸方向における前記被削材からの穿孔反力を受けるための固定部材と、
    前記ピストンの動力が前記コーナードリル装置に伝達されるように前記コーナードリル装置を保持するための保持機構と、
    を備えるコーナードリル装置用の工具送り機構。
  2. 前記ピストンの軸が前記工具軸と平行となり、かつ前記工具軸上とならないように前記シリンダ機構を配置した請求項1記載のコーナードリル装置用の工具送り機構。
  3. 前記シリンダ機構は、少なくとも前記被削材の穿孔中において前記コーナードリル装置を等速移動させるように構成される請求項1又は2記載のコーナードリル装置用の工具送り機構。
  4. 前記穿孔治具に設けられる位置決め用の貫通孔に差し込むことによって工具径方向における前記コーナードリル装置の位置決めを行うためのブッシュに、前記穿孔治具に設けられる挟み込み部材で挟み込むことによって前記穿孔治具に固定するための厚みが変化する板状の部分を設けた構造を有するブッシングチップを前記固定部材として有する請求項1乃至3のいずれか1項に記載のコーナードリル装置用の工具送り機構。
  5. 前記ブッシングチップは、前記シリンダチューブに対して回転自在に設けられる請求項4記載のコーナードリル装置用の工具送り機構。
  6. 前記ブッシングチップは、前記シリンダチューブに対して動かないように固定される請求項4記載のコーナードリル装置用の工具送り機構。
  7. 前記ピストンの移動停止による衝撃を吸収するためのショックアブソーバを設けた請求項1乃至6のいずれか1項に記載のコーナードリル装置用の工具送り機構。
  8. 請求項1乃至7のいずれか1項に記載の工具送り機構を備えたコーナードリル装置。
  9. 請求項8記載のコーナードリル装置を用いて被削材の穿孔を行うことによって被穿孔品を製造する被穿孔品の製造方法。
  10. 第1の板状の部品に厚さ方向が異なる第2の板状の部品を設けた構造体を前記被削材とし、前記第2の板状の部品の厚さ方向における穿孔を行うことによって前記被穿孔品を製造する請求項9記載の被穿孔品の製造方法。
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