JP2018190245A - 設備機器の異常診断システム - Google Patents

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Abstract

【課題】取得した異常データが少ない場合でも異常診断を可能とする設備機器の異常診断システムを提供する。【解決手段】監視対象である設備機器における計測データを入力値とともに入力する入力部と、診断パターンを用いて計測データの正常または異常を判別するパターン照合部と、パターン照合部において判別された正常または異常の実績の計測データを記憶する第1のデータベースと設備機器における異常を模擬した模擬異常データを記憶する第2のデータベースとを備えて診断パターンを生成するパターン生成部とから構成され、パターン生成部は、正常の計測データにより構築された物理モデルあるいは数学モデルについて仮定の異常条件を加味して模擬異常データを生成し第2のデータベースに記憶するとともに、第2のデータベースに記憶された模擬異常データを用いて模擬の診断パターンを得ることを特徴とする。【選択図】図1

Description

本発明は、設備機器の計測データを入力として、あらかじめ用意した学習データを基に異常診断を行う設備機器の異常診断システムに関する。
設備機器の計測データを分析することにより異常を予兆段階で検知し、重大故障に至る前に対策を実施することは、故障による計画外停止を回避して損失コストを低減する上で有効である。このような設備機器を対象として異常診断を行うシステムの処理機能は大きく以下の2つに分かれる。
処理機能の1つ目は、異常検知処理である。異常検知とは正常状態からの逸脱を検知することである。この場合、正常運転時における計測データがあれば、異常検知のための判断ロジックを構築できる。正常運転時の計測データの変化パターンをあらかじめ学習しておき、計測データのパターンと学習データを比較すればよい。この処理に必要な学習内容とは、正常運転時における複数の計測データ間の因果関係が挙げられる。
設備機器に複数設置されたセンサによる計測データの間には、設計条件に応じた物理的な関係性がある。例えば、高温流体からの伝熱によって低温流体の温度を上昇させる熱交換器の場合、高温流体の温度・流量などの運転条件が一定である場合、低温流体の流量が増えれば、上昇温度が低下する等の物理的な因果関係がある。正常運転中に計測した複数センサの計測データを用いて、このような因果関係をあらかじめ学習しておき、その関係性が維持されているかを監視することで、機器の正常/異常を判別できる。
また、設備機器の計測データは、出力などの運転条件を一定にしている場合でもデータ値に揺らぎが生じるのが普通である。正常時におけるデータの揺らぎ特性、例えば、変動幅を学習しておけば、計測データの変動幅と比較することにより、正常/異常を判別することができる。以上に述べたような正常/異常の判別処理は、正常運転時における計測データを基準として実施する。
一方、処理機能の2つ目としては、診断処理が挙げられる。ここでの診断処理とは、正常/異常の判別よりも、さらに詳細な異常に関する情報を取得することである。診断処理で提供する情報の例としては、異常原因や異常箇所が挙げられる。診断処理を実施するには、設備機器に異常が発生しているときの計測データが必要である。オンラインで取り込んだ計測データの変化パターンと、あらかじめ用意した異常時の変化パターンとを照合し、現在、設備機器で発生している異常に対して、その原因や異常箇所を特定する。
設備機器に異常が発生したとき、異常診断システムが異常箇所や異常原因の情報も併せて提供することができれば、運転員が異常対応を決定する際の指針となる。例えば、システムによって特定された異常原因が軽微な事象であり、機器の運転に支障を与えるほどの重大性がないと判断すれば、運転を継続するなどの処置を取ることも可能である。また、システムによって異常箇所の情報が提供されれば、故障部品の手配など、迅速な異常対応が可能となる。以上のように、システムが異常箇所や異常原因の情報を提供することは、運転員が異常対応を判断する上で有益である。
このような異常診断を行うシステムの例として、例えば、特許文献1は、原子力プラントにおいて計測される複数の計測パラメータの相互の相関関係を表す相関値に対して、過去の運転履歴に基づいて異常事象に関連付けられる判定用のパラメータと比較することにより、異常事象を特定している。
特開2017−62730号公報
前述したように、診断の対象となる設備機器の計測データに対して、あらかじめ用意した異常時における計測データの変化パターンと照合することにより、異常箇所や異常原因を特定することができる。
しかしながら、設備機器によっては異常発生の頻度が少なく、異常データを蓄積できないという事態が生じる。前述したように、正常/異常の判別は正常運転中のデータがあればよいため、データを蓄積することが容易である。
一方、異常事象や異常箇所の特定には異常発生時のデータが必要であるため、データの蓄積が容易ではない。また、異常データについては、異常原因ごとのデータを用意する必要がある。異常原因が異なれば、計測データの変化パターンも異なるためである。設備機器で異常が発生すると、その原因となった部品は新しいものに交換される。このため、部品の材料劣化を主原因とする異常については、同じ箇所で発生することは稀である。
以上の点から、設備機器で発生する種々の異常原因や異常箇所をカバーする異常データ一式を揃えることは困難である。このため、取得した異常データが少ない場合でも異常診断を可能とする処理方法が望まれていた。
以上のことから本発明に係る設備機器の異常診断システムは、監視対象である設備機器における計測データを入力値とともに入力する入力部と、診断パターンを用いて計測データの正常または異常を判別するパターン照合部と、パターン照合部において判別された正常または異常の実績の計測データを記憶する第1のデータベースと設備機器における異常を模擬した模擬異常データを記憶する第2のデータベースとを備えて診断パターンを生成するパターン生成部とから構成され、パターン生成部は、正常の計測データにより構築された物理モデルあるいは数学モデルについて仮定の異常条件を加味して模擬異常データを生成し第2のデータベースに記憶するとともに、第2のデータベースに記憶された模擬異常データを用いて模擬の診断パターンを得ることを特徴とする。
本発明に係る設備機器の異常診断システムによれば、設備機器で計測した異常データが不足している場合でも、異常原因や異常箇所の特定を行うための処理が実現できる。
本発明に係わる異常診断システムの概略の全体構成を示す図。 実施例1に係る異常箇所特定の処理フローの一例を示す図。 実施例2に係る異常箇所特定の処理フローの一例を示す図。 実施例3に係る異常箇所特定の処理フローの一例を示す図。 実施例4に係る異常箇所特定の処理フローの一例を示す図。 実施例5に係る異常箇所特定の処理フローの一例を示す図。 実施例6に係る異常箇所特定の処理フローの一例を示す図。 本発明の異常診断システムの適用例である設備機器が熱交換器である場合の概略構成を示す図。 熱交換器を適用例として実施した場合の模擬異常データの診断パターンリストの例を示す図。 熱交換器を適用例として実施した場合のパターン照合用データベースの例を示す図。 パターン照合部と異常評価部での動作内容を示すフローチャート。 本発明の異常診断システムの表示モニタ画面の一例を示す図。
本発明に係る設備機器の異常診断システムの構成について、図面を参照して以下に説明する。
実施例の説明に入る前に、本発明に係る設備機器の異常診断システムの概略の全体構成を図1により明らかにしておく。以下の実施例は、図1に示す全体構成の一部あるいは全部を使用して行う事ができる。
図1に示すように、異常診断システム103は、設備機器101に設置されているセンサ102により取得した計測データD1と、操作部100内の入力媒体110より取得した入力値D2を一時的に計測信号データベースDB1に蓄積し、その後対のデータとして取得する。
また、計測データD1はセンサ102により直接計測できる設備機器101のデータであるが、これに対し直接計測はしない、或はできないが、計測データD1などから推定しあるいは同定することが可能な情報もあることから、信号処理部105において推定や同定の処理を行い、推定値や同定値を信号処理結果データD3として、操作部100内の入力媒体110より取得した入力値D2と対のデータとして異常診断システム103に取得する。
ここで計測データD1や信号処理結果データD3を、入力値D2と対のデータとして取得する理由は、計測データD1や信号処理結果データD3は、例えば温度が30度であることを示す値であるが、この値は設備機器101の入力値D2(あるいは負荷値)の大きさを勘案しないと、正常、異常の判別が不可能であることによる。30度は定格入力では正常値であっても、50%入力では必ずしも正常値とは言えないことから、計測データD1や信号処理結果データD3の正常、異常の判断には入力値D2(あるいは負荷値)の大きさを対にして得る必要がある。
異常診断システム103に入力された入力データ(計測データD1、入力値D2、信号処理結果データD3)は、パターン照合部107に入力される。パターン照合部107では、診断パターン生成部104のデータベースと、設備機器101の現在の計測データD1と入力値D2の対の情報(あるいは現在の信号処理結果データD3と入力値D2の対の情報)を用いて、現在の計測データD1と一致する診断パターンPTを特定し、異常の発生と異常箇所を特定する。
診断パターン生成部104は、複数のデータベースを備えており、正常、異常についての診断パターンPTを生成する。診断パターン生成部104内のデータベースは、パターン照合部107において正常と判定された正常判定済みデータD4を記憶する正常データベースDB2と、パターン照合部107において異常と判定された異常判定済みデータD5を記憶する異常事例データベースDB4と、想定する模擬異常のデータを記憶する模擬異常データベースDB3を備えている。
なお、正常データベースDB2と異常事例データベースDB4は、その時の入力値D2と対の情報としてテーブル形式にて記憶されている。またこれらから生成される診断パターンPTも入力値D2に対応して生成されている。このため、現在の計測データD1を評価するための診断パターンPTは、現在の入力値D2と同じ過去の入力値D2の時の過去の計測データD1を基準にして生成されたものが抽出されて比較の対象とされている。
このように診断パターン生成部104内のデータベースには、正常、異常判別後のデータ(過去データ)が蓄積されており、過去データおよび過去データと想定した異常から求められた診断パターンPTに基づいて、現在の計測データD1あるいは現在の信号処理結果データD3の正常、異常判別がパターン照合部107において実施されることになる。
また異常診断システム103は、特定した異常と発生箇所を診断結果データD6として操作部100のモニタ画面111上に表示する。なお、センサ102の種類、設置箇所、設置数は1個に限定されず、複数設置することが好ましい。また、異常診断システム103の前処理部または後処理部として、信号処理部105や異常評価部108を付加することもできる。異常評価部108は異常評価結果データD8を出力し、モニタ画面111に表示する。
図1は、本発明において以下に説明する実施例に共通する設備機器の異常診断システムの構成を示している。図1を用いて実行する本発明のいくつかの実施形態を、図2以降の図面に基づいて詳細に説明する。なお下記実施形態における構成要素は、適宜組み合わせることが可能であり、また、実施形態が複数ある場合には、各実施形態を組み合わせることも可能である。
実施例1では、異常箇所特定の考え方の一例を説明する。図2に、異常診断システム103による異常箇所特定の処理フローの一例を示す。以下、実施例として、図2の処理フローに従い異常判定方法を説明する。なお図2では、図1の診断パターン生成部104内のデータベースのうち、正常データベースDB2と模擬異常データベースDB3を利用している。
図2の異常診断システム103は、計測信号データベースDB1より計測データD1と入力値D2を取得し、パターン照合部107において、診断パターン生成部104で生成した診断パターンPTとの照合を行う。
診断パターン生成部104は、正常が検証され正常データベースDB2に記憶された正常判定済みデータD4(以下実績データという)を用いて実績診断パターンPTRを生成する実績診断パターン生成部104Rと、模擬データを用いて模擬診断パターンPTVを生成する模擬診断パターン生成部104Vを備えている。
実績診断パターン生成部104Rは、正常データベースDB2を主体に構成されている。正常データベースDB2には、設備機器101が正常に運転している場合の計測データ値D1と運転状態(入力値D2など)が記憶されており、これらの実績データにより生成された実績診断パターンPTRが実績診断パターン生成部104Rから得られる。正常データベースDB2としては、当該設備機器101を過去運転した際の計測データの履歴や、あるいは設備機器が稼働直後であり当該設備機器の過去運転実績が少ないといった場合には、仕様が同一および類似の他の設備機器を運転した履歴を用いることができる。
模擬診断パターン生成部104Vは、模擬異常データベースDB3を主体に構成されている。模擬異常データベースDB3は、設備機器101において、任意の異常が任意の箇所で生じた場合を仮定した、仮定の異常条件208に基づいて、物理モデルあるいは数学モデル301を用いて推定した計測データの模擬値についてのデータベースであり、これが模擬診断パターン生成部104V内に格納されている。なお、物理モデルあるいは数学モデル301を形成するに当たり正常データベースDB2内の正常判定済みデータD4が参照されている。模擬異常データベースDB3は、仮定した異常と異常箇所に応じて複数用意されている。模擬異常データベースDB3は、仮定した異常および異常箇所と、計測データの模擬値との組合せで模擬診断パターンPTVとして生成されたものである。
このように診断パターン生成部104には、正常データベースDB2についての実績データから生成された実績診断パターンPTRと、模擬異常データベースDB3についての模擬データから生成された模擬診断パターンPTVが格納されている。なお実績診断パターンPTRと模擬診断パターンPTVを区別する必要がない場合には単に診断パターンPTと称するものとする。
パターン照合部107では、計測データD1と診断パターンPTを照合し、最も近い診断パターンPTを特定する。照合方法としては、例えば、データの経時変化の比較、または、決定木、または、クラスタリング処理、または、ニューラルネットワークを用いることができる。
具体的な照合方法としてデータの経時変化の比較によりデータの照合を行う場合には、異常が発生した時刻tを含む任意の測定期間の時間差分Δtに対しての計測データD1の変化量を算出し、最もΔtに対しての変化量が近い診断パターンPTを特定する。計測データD1を複数取得している場合には、各計測データの正負が一致する診断パターンPTを採用する、あるいは計測データの項目に応じて優先順位に従い決定しても良い。
具体的な照合方法として決定木により診断を行う場合には、計測データD1の値範囲によるデータの分割の他、時間差分Δtに対する計測データD1の変化量や、計測データD1を基に算出した物理量、状態量等を利用した分割を行っても良い。
クラスタリング処理によりデータの照合を行う場合には、例えば、ベクトル量子化、サポートベクターマシン、適応共鳴理論等を用いることが出来る。なお、クラスタリング処理の前に、計測データD1に対して正規化等の前処理を行っても良い。
本実施例によれば、設備機器101で計測したデータが不足している場合でも、設備機器101の異常の種類および異常箇所の特定を行うことが出来る。
図3は異常診断システム103による異常箇所特定の処理フローに関して、実施例1とは異なる例を示したものである。なお図3では、図1の診断パターン生成部104内のデータベース(正常データベースDB2、模擬異常データベースDB3、異常事例データベースDB4)を利用している。
実施例2の診断パターン生成部104は、正常データベースDB2、模擬異常データベースDB3に加え、異常事例データベースDB4を用いて診断パターンPTを生成している点が実施例1と異なる。異常事例データベースDB4は、実績診断パターン生成部104R内に格納されている。なお正常データベースDB2から生成された実績診断パターンPTRをPTR1とし、異常事例データベースDB4から生成された実績診断パターンPTRをPTR2として図3には表記している。
異常事例データベースDB4は、設備機器101が実際に異常を生じた際の計測データ値(異常判定済みデータD5)と、異常の種類、異常箇所をデータとして保持している。事故事例データベースDB4には、設備機器101を過去運転して異常が生じた際の計測データの履歴や、あるいは設備機器が稼働直後であり当該設備機器の過去運転実績が少ないといった場合には、仕様が同一および類似の他の設備機器を運転し異常が生じた際の履歴を用いる。
本実施例によれば、異常事例データベースDB4を用いて実績診断パターンPTR2を生成する機能を実績診断パターン生成部104R中に格納していることで、過去生じたことのある異常について、実態に基づいた計測データを参照することが出来る。よって、実施例1の効果に加えて、事例の存在する異常について、異常および異常箇所を特定する際の確度を向上できる。
図4は、異常診断システム103による異常箇所特定の処理フローに関して、実施例1に加えて、実績正常データベースDB5とパラメータ調整部112を備える点が異なる。
図4では、診断パターン照合部107での診断パターン照合により、正常と検証された正常データD4を実績正常データD10として実績正常データベースDB5に蓄積する。パラメータ調整部112においては、実績正常データベースDB5の蓄積結果と、正常データベースDB2の蓄積結果を、パラメータ更新用の物理モデルあるいは数学モデル302に与え、物理モデルあるいは数学モデル301の情報を更新するためのパラメータ情報D9を得る。
この場合に、正常データベースDB2の蓄積結果である正常データD4は、比較的に古い時代に設定され或は得られたデータであり、例えば異常診断システム設計時に初期設定されあるいは運転経験が十分でない時代に得られたデータである。これに対し実績正常データベースDB5に蓄積する実績正常データD10は、近年の経験値である。一般に経年劣化に伴い、当所最適に設定したはずの物理モデルあるいは数学モデル301も、直近の状態を反映しなくなる傾向があるので、新旧の性状データを比較してその差分により物理モデルあるいは数学モデル301のパラメータを調整するという意図のものである。
実施例3の構成によれば、設備機器101に異常が生じず、正常に運転が行われている場合、異常診断システム103は運転履歴を実績正常データD10として蓄積する。パラメータ調整部112では、正常データベースDB2に蓄積した正常データD4と実績正常データD10を用いて物理モデルあるいは数学モデル301のフィッティングを行い、物理モデルあるいは数学モデル301に含まれるパラメータの最適化を行い、パラメータ情報D9を得ることができる。
本実施例では、運転時に蓄積した実績正常データD10を用いて物理モデルあるいは数学モデル301のパラメータを更新することにより、物理モデルあるいは数学モデル301の精度を向上することが出来る。実施例1の効果に加えてより高い精度の模擬異常データの作成が可能となる。
図5は、異常診断システム103による異常箇所特定の他の処理フローに関する。ここでは、図3の実施例2において、パターン照合部107における診断パターン照合により得られた正常データD4および異常データD5を実績正常データベースDB5および実績異常データベースDB6に蓄積し、それぞれ実績正常データD10および実績異常データD11として、診断パターン生成部104の正常データベースDB2あるいは異常事例データベースDB4に移し、正常データベースDB2あるいは異常事例データベースDB4のデータにより診断パターンPTRを生成する。
この場合に、診断パターン生成部104の正常データベースDB2あるいは異常事例データベースDB4の蓄積結果である正常データD4および異常データD5は、比較的に古い時代に設定され或は得られたデータであり、例えば異常診断システム設計時に初期設定されあるいは運転経験が十分でない時代に得られたデータである。これに対し実績正常データベースDB5あるいは実績異常データベースDB6に蓄積する実績正常データD10および実績異常データD11は、近年の経験値である。一般に経年劣化に伴い、当所最適に設定したはずの診断パターンPTRも、直近の状態を反映しなくなる傾向があるので、最新の実績正常データD10および実績異常データD11も考慮することにより診断パターンPTR1、PTR2を生成するという意図のものである。
ここでは計測データD1が正常と判定された場合には、実績正常データD10としてデータを正常データベースDB2に蓄え、これを正常データとして診断パターンに追加する。また計測データD1が模擬異常データの診断パターンと一致した場合には、実績異常データD11としてデータを実績異常データベースDB6に蓄え、診断パターンで特定された異常の種類、異常箇所と合わせて異常事例データベースDB4に追加する。
本実施例によれば、異常および異常箇所の特定を行った実績正常データD10と実績異常データD11を診断パターン生成部104に追加することで、設備機器101を運転しながらデータベースを拡張することができる。よって、実施例1の効果に加えて、設備機器101を運転しながら照合する診断パターン生成部104の診断パターンPTRを細分化でき、正常、異常の判定および異常箇所の特定について精度を向上することが出来る。
図6は、異常診断システム103による異常箇所特定の処理フローの他の事例に関する。図2の実施例1において、信号処理部105からの信号処理結果データD3をパターン照合部107に入力し、診断パターンPTRの特定に用いる場合の構成を例示している。異常診断システム103に信号処理部105からの信号処理結果データD3を入力する点と、診断用信号処理部106で出力した診断用信号処理結果データD13を診断パターン生成部104中に保持している点が異なる。
信号処理部105は、入力された計測データD1に対し信号処理を行い、信号処理結果データD3を出力する。診断用信号処理部106は、正常データベースDB2内の正常データD4、模擬異常データベースDB3内の模擬異常データD12、異常事例データベースDB4内の異常データD5に対して信号処理を行い、信号処理部105からの信号処理結果データD3に対応する診断用信号処理結果D13を出力する。なお診断用信号処理部106は、信号処理部105で代用しても良い。また、診断用信号処理部106を備えず、あらかじめ診断用信号処理結果D13を算出し、診断用データベースに格納しておいても良い。
信号処理としては、例えば、クラスタリング手法が用いられる。信号処理は単一あるいは複数の手法の組合せのいずれを用いても良い。信号処理部105と診断用信号処理部106に入力する値は、計測データD1の他に、正常データベースDB2内の正常データD4、模擬異常データベースDB3内の模擬異常データD12、異常事例データベースDB4内の異常データD5の一部あるいは全部を用いることができる。また、これらのデータを分割し、複数の信号処理を並列で実施し、信号処理結果データD3と診断用信号処理結果D13を複数作成しても良い。
本実施例によれば、計測データD1に加えて、信号処理結果データD3を異常診断システムに入力することで、実施例1の効果に加え、診断精度を向上することができる。
図7は、異常診断システム103による異常箇所特定の処理フローの他の事例に関する。図2の実施例1に加えて、非計測データを推定する異常評価部108を備え、推定した非計測データにより、異常原因、異常箇所、異常程度(影響度)を評価する点が異なる。
異常評価部108は、幾つかのケースにおいて起動され、機能する。その一つはパターン照合部107におけるパターン照合結果が異常となった場合であり、異常の程度、つまり異常発生で設備機器101の運転に与える影響の大きさを把握したいという場面である。
他の起動ケースは、パターン照合部107におけるパターン照合が判定不能となった時である。パターン照合部107におけるパターン照合により計測データなどの正常、異常が判別されるが、実際にはパターン照合部107におけるパターン照合が判別不能となる事態がある。診断パターン生成部104は、可能な範囲で多くの診断パターンを想定して作成しているが、想定した診断パターンのいずれにも該当しない事例が生じた場合には、判定不能となってしまうことが考えられる。
前者のパターン照合結果が異常であるケースにおいて、異常診断システム103では、計測データD1が模擬異常データの診断パターンと一致した場合(照合結果、異常と判定)、異常評価部108は、入力された計測データD1と、入力値D2と、正常データベースDB2からの診断パターンPTRを、物理モデルまたは数学モデル301に入力し、推定非計測データD15を出力する。計測データD1より算出した推定非計測データD15と正常時の推定非計測データD16の差異より、異常発生で生じる影響の大きさを算出する。
後者のパターン照合結果が判定不能であるケースにおいて、異常診断システム103は、計測データD1が診断パターン生成部104の診断パターンPTと一致しないので、正常ではない、つまり判定不能であると判断し、異常評価部108を起動する。
このとき異常評価部108は、異常原因データベースDB7を参照し、箇所/原因推定部305において異常箇所を特定するとともに、影響度評価部306において影響度の大きさを算出する。例えば異常箇所/原因推定部305では、計測データD1より算出した推定非計測データD15を正常時の推定非計測データD16と比較し、値の差が大きいデータ項目を特定することで、異常箇所の特定を行う。異常箇所/原因推定部305からは、出力として異常情報D17、正常時の非推定計測データからの変化量D18が得られる。影響度評価部306では、計測データD1より算出した推定非計測データD15と正常時の推定非計測データD16の差異より、異常発生で生じる影響の大きさを算出する。異常箇所/原因推定部305と影響度評価部306の具体的な判断手法について、熱交換器の事例を挙げて後述する。
本実施例によれば、実施例1の効果に加えて、計測データD1が正常データベースDB2および模擬異常データベースDB3に含まれる診断パターンと一致しない場合であっても、異常の種類、箇所、原因の特定が可能となる。加えて、異常により生じる影響を定量的に評価することが出来る。
実施例7として、異常診断システム103による異常箇所特定の処理フローを、熱交換器を含む設備機器に適用し、物理モデルとして熱交換器の伝熱モデルを使用した場合の例を示す。図8に、想定した熱交換器を含む設備機器101を示す。
図8の設備機器の一例としての熱交換器HEは、直列で接続されている2基の熱交換器HEa、HEbで構成され、これに対し、高温流体FA(入側をFAi、出側をFAoとする)、低温流体FB(入側をFBi、出側をFBoとする)を向流で流した場合について説明する。
熱交換器HEに設置したセンサ102は、計測データD1として、高温流体FAの熱交換器HEa入口の温度TA、in、熱交換器HEb出口の温度TA、out、低温流体FBの熱交換器HEb入口の温度TB、in、流量FB、in、圧力PB、in、熱交換器HEa出口の温度TB、out、圧力PB、out、熱交換器HEaと熱交換器HEbの間の温度TB、mを取得している。
各計測データD1に関し、正常の運転時の値はTAN、in、TAN、out、TBN、in、TBN、out、FBN、in、PBN、in、PBN、out、TBN、mで示した。
またここでは、熱交換器HEの異常パターンの例として、汚れの付着等による熱通過率の低下、汚れや異物等による流路の異常、流体の漏洩を想定し、物理モデルあるいは数学モデル301により、模擬異常データベースDB3を作成した。なお、熱交換器の伝熱モデルには、下記に示した対流伝熱の伝熱式を用いた。
Figure 2018190245
Figure 2018190245
Figure 2018190245
なお、(1)(2)(3)式において、Qは伝熱量(Js−1)、Aは伝熱面積(m)、Uは伝熱効率(Jm−2−1−1)、ΔTは対数平均温度差(K)、HB、inは熱交換器入口の低温流体FBのエンタルピー(J)、HB、outは熱交換器入口の低温流体FBのエンタルピー(J)とする。また、添え字iおよびoは熱交換器HEa、HEbに対する流入側と流出側を示す。伝熱面積Aは該設備機器の仕様により決定する。
図8に想定した仮定の異常条件を示す。仮定の異常条件として、
1.汚れの付着等による熱通過率の低下(208A)、
2.流路の異常(208B)、
3.流体の漏洩(208C)
が単独で発生する場合と、
4.汚れの付着による熱通過率低下と流路の異常が生じる場合(208D)
の計4ケースを想定した。
下記に、「1.汚れの付着等による熱通過率の低下」の異常を例として、模擬異常データベースDB3の作成について述べる。なお、異常箇所や熱交換器の運転条件によって模擬異常データベースDB3の算出結果は変化することから、模擬異常データベースDB3は1種類の異常に対して複数の診断パターンPTを持つ。
「1.汚れの付着等による熱通過率の低下」:
汚れの付着等による熱通過率の低下:
図8において、熱交換器HEaの一部に汚れが付着し、熱通過率が低下した場合を想定する。流体FAと流体FBがそれぞれ熱交換器HEaと熱交換器HEbに流入する条件は「1.汚れの付着等による熱通過率の低下」の異常の有無により変化しないことから、TA、in=TAN、in、TB、in=TBN、in、FB、in=FBN、in、PB、in=PBN、inとする。また、汚れの付着は熱交換器内の流体FBの流れに影響を及ぼさない程度と仮定し、PB、out=PB、in=PBN、inと仮定した。汚れ付着により熱交換器HEaの熱通過率Uが低下した時を仮定すると、熱交換器HEbの高温流体FAの出口温度TA、outは正常の運転時よりも高温となり、熱交換器HEaの低温流体FBの出口温度TB、outは正常の運転時よりも低温となる。TA、outとTB、outの組合せを(1)(2)(3)式より算出する。上記により作成した診断データベースに格納する模擬異常データの例を図9に示す。
図9において、縦軸には仮定の異常条件として汚れ付着を、また異常箇所として熱交換器HEaを例示している。横軸には、一貫する事例番号ごとに、計測データ、変化傾向、診断用信号処理結果データD13について、具体的な数値により表示している。
この時、熱交換器HEaと熱交換器HEbの間の低温流体FBの温度(TB、m)は、熱交換器HEaの一部の熱通過率が低下した場合には正常の運転時と同程度であるが、熱交換器HEbの熱通過率が低下した場合には正常時に比べて低い値となる。これにより、熱交換器HEaと熱交換器HEbに関し、それぞれに異常が生じた場合を仮定の異常条件208として、模擬異常データを作成しておくことで、異常箇所の特定が可能となる。
「2.流路の異常」、「3.流体の漏洩」、「4.汚れの付着による熱通過率低下と流路の異常」についても、「1.汚れの付着等による熱通過率の低下」と同様に(1)(2)(3)式を用いて各計測データD1を算出する。
「2.汚れや異物等による流路の異常」:
汚れや異物等が流路に堆積し、流路の圧力損失が高くなる異常が生じた場合を例として述べる。図8より、熱交換器HEbの内部の低温流体FBが流れている配管の途中で圧力損失が高くなる場合を想定する。流体FAと流体FBがそれぞれ熱交換器HEaと熱交換器HEbに流入する時の温度(TA、in、TB、in)は、異常の有無に寄らないことから、正常の運転時と同様の値をとるとする(TA、in=TAN、in、TB、in=TBN、in)。低温流体FBが流れている配管の流路の圧力損失が増加することにより、熱交換器HEbの入口の低温流体FBの圧力(PB、out)は、正常の運転時に比べ高くなる。
「3.流体の漏洩」:
流路が腐食その他の原因により破損し、流体が漏洩した場合を例として述べる。図8より、熱交換器HEbの内部の低温流体FBが流れている配管の途中で流体が漏洩し、低温流体FBが高温流体FAの流路に進入する場合を想定する。流体FAと流体FBがそれぞれ熱交換器HEaと熱交換器HEbに流入する温度条件は、異常の有無に寄らないことから、正常の運転時と同様の値をとるとする(TA、in=TAN、in、TB、in=TBN、in)。熱交換器HEbの内部では、低温流体FBが高温流体FAの流路に流れ込むため、熱交換器HEbの高温流体FAの出口温度(TA、out)は正常の運転時よりも低くなる。低温流体FBが高温流体FAの流路に一部漏洩するため、熱交換器HEbの入口の低温流体FBの圧力(PB、out)と、熱交換器HEaの出口の低温流体FBの圧力(PB、out)が低下する。漏洩に伴い、漏洩箇所以降においては、低温流体FBの流量が低下するため、熱交換器HEbおよび熱交換器HEaの入口から出口までの間での温度上昇幅((TB、m−TB、in)、(TB、out−TB、m))が正常の運転時と異なる値を示す。
「4.汚れの付着による熱通過率低下と流路の異常」:
上記に記載した、「1.汚れの付着による熱通過率低下」と、「2.流路の異常が同時に発生した場合」について例として述べる。なお、異常の発生箇所は「1.汚れの付着による熱通過率低下」と、「2.流路の異常が同時に発生した場合」での仮定と同一とする。「1.汚れの付着による熱通過率低下」より、正常の運転時に比べ、熱交換器HEbの高温流体FAの出口温度(TA、out)は高く、熱交換器HEaの低温流体FBの出口温度(TB、out)は低くなる。「2.流路の異常が同時に発生した場合」より、流路の異常が生じると、熱交換器HEbの入口の低温流体FBの圧力(PB、out)が正常の運転時に比べ高くなる。上記より、仮定した「4.汚れの付着による熱通過率低下と流路の異常」では、正常の運転時に比べて、高温流体FAの出口温度(TA、out)と低温流体FBの入口圧力(PB、in)が高く、熱交換器HEaの低温流体FBの出口温度(TB、out)が低くなる。
「1.汚れの付着等による熱通過率の低下」、「2.流路の異常」、「3.流体の漏洩」、「4.汚れの付着による熱通過率低下と流路の異常が生じる場合」について作成した模擬異常データベースDB3は模擬した異常の種類および異常箇所と紐付けられ、診断パターンPTとして診断パターン生成部104中に格納されている。この時、異常の種類毎、あるいは異常の種類と異常箇所毎の模擬異常データベースDB3の特徴をあらかじめ抽出してパターン照合用データベースDB8を作成しておいても良い。
パターン照合用データベースDB8としては、例えば、図10に示した異常の種類および異常箇所に対して、各計測データD1の変化傾向と診断用信号処理結果を対応させたものが利用できる。該診断パターン生成部104およびパターン照合用データベースDB8には、変化傾向および診断用信号処理結果の他に、計測データD1の値を、数式や四則演算等により加工した値を追加しても良い。パターン照合用データベースにより、パターン照合部107での計算負荷を軽減することが期待できる。
パターン照合部107では、正常データベースDB2、模擬異常データベースDB3と計測データD1とを照合し、計測データD1と一致する診断パターンPTを特定する。
パターン照合部107において、特定した診断パターンPTが正常データベースDB2に属していた場合には、モニタ画面111上に熱交換器が正常に運転されていることを示す。一方、特定した診断パターンPTが模擬異常データベースDB3に属していた場合、模擬異常データベースDB3が模擬している異常の種類と箇所をモニタ画面111上に示す。
本実施例に対して、実施例3に記載のパラメータ調整部112を用いた物理・数学モデル301のパラメータを更新する場合について説明する。本実施例では、物理・数学モデル301として熱交換器の伝熱モデルを用いている。伝熱モデルに含まれるパラメータの内、例えば伝熱効率に関するパラメータを更新することで、異常に分類されない運転状況の変化や設備機器の微小な経年劣化等の影響による計測データD1の変動を加味することができる。
異常診断システム103と異常評価部106による異常箇所特定の処理フローを高温流体FA、低温流体FBの熱交換を行う熱交換器に適用した場合の例について、図3を参照して説明する。なお、熱交換器に設置したセンサ102は実施例7で示した計測データD1と同一の項目を取得している。
計測データD1は計測信号データベースDB1を介して、パターン照合部107に入力される。パターン照合部107では、診断パターン生成部104中の正常データベースDB2、模擬異常データベースDB3、異常事例データベースDB4に対して照合を行い、診断パターンPTを特定する。パターン照合部107と異常評価部108での動作について、図11のフローチャートで示す。
図11のフローチャートの最初の処理ステップS1の処理は、パターン照合部107の処理に相当している。ここでは計測データD1を正常データベースDB2の診断パターンと比較し、一致した場合には「正常」と判断して、処理ステップS6に移行してモニタ画面111に診断結果データD6を表示する。
パターン照合部107の処理ステップS1の処理で計測データD1が模擬異常データベースDB3あるいは異常事例データベースDB4の診断パターンと一致した場合には「異常」と判断して、パターン照合部107は異常評価部108の処理ステップS3に診断結果データD6を出力する。
異常評価部108の処理ステップS3の処理では、パターン照合部107の処理ステップS1の処理で特定された診断結果と、計測データD1を入力し、発生した異常による影響度を出力する。
異常評価部108の処理ステップS3の処理を具体的に述べると、診断結果データD6と計測信号データベースDB1から入力される計測データD1を(1)(2)(3)式の対流伝熱の伝熱式を変換した物理モデルあるいは数学モデル301の式に入力し、推定非計測データD15の値を算出する。また、正常データベースDB2についても同様に、物理モデルあるいは数学モデル301の式に入力し、正常時の推定非計測データD15として算出する。推定非計測データD15としては、例えば、熱交換器HEaと熱交換器HEbの伝熱量、伝熱効率、熱交換器HEaと熱交換器HEbの入口および出口の高温流体FAの流体流量、熱交換器HEaの入口および出口の低温流体FBの流体流量、熱交換器HEaと熱交換器HEbでの流体流量の変化量等が挙げられる。
異常評価部108の処理ステップS4の処理では、算出した推定非計測データD15と正常時の推定非計測データD16の値の差異が大きい項目より、異常原因データベースDB7を参照し、異常原因を推定する。なお異常評価部108の処理ステップS4の処理は、図7の異常箇所/原因推定部305の処理に相当している。異常原因データベースDB7には、各推定非計測データD15から物理的に推定できる異常原因の対応関係が格納されている。具体的には、推定非計測データD15と正常時の推定非計測データD16の差異が大きい項目と、その大小関係に応じて想定される物理現象ならびに異常原因がデータとして保存されている。合わせて、正常の運転時より値の変化が見られる項目と付随して変化が想定される項目および非計測データの情報が格納されている。
推定非計測データD15と正常時の推定非計測データD16の差異が大きい項目と、その大小関係に応じて想定される異常原因として、センサ故障について例を記載する。
センサ故障:
センサ故障が生じた場合には、計測データD1のうち、1つのセンサにより取得した値のみが正常運転時の値と大きな差異を持つことが特徴である。例えば、熱交換器HEaの低温流体FBの出口温度(TB、out)が正常の運転時よりも大幅に低い値を示した場合について述べる。上記の場合には、TB、out以外に熱交換器HEaの高温流体FAの入口温度(TA、in)や熱交換器HEaの低温流体FBの出口圧力(PB、out)、非計測データである熱交換器HEa中の高温流体FA、低温流体FBの流量、伝熱効率のいずれか、または複数に値の変化があることが推定される。しかし、計測データD1および推定非計測データD15より上記の傾向が見られない場合には、異常原因としてセンサ故障が疑われる。
異常評価部108の処理ステップS5、S6の処理では、推定した異常箇所および原因を含む異常情報D17と、算出した推定非計測データD15の正常時の推定非計測データD16からの変化量D18より、影響度を評価する。なお異常評価部108の処理ステップS5、S6の処理は、図7の影響度評価部306の処理に相当している。
影響度は、異常発生に伴う熱交換器の異常程度の大きさや想定される2次被害、対策立案に役立つ情報として出力する。例えば、異常情報D17が熱交換器HEbにおける低温流体FBの漏洩であった場合、影響度として、低温流体FBの漏洩量を算出する。加えて、漏洩時の運転条件および漏洩量より、2次被害として、例えば、高温流体FAと低温流体FBの混和や、低温流体FBの流路異常による漏洩箇所の拡大や増加が推定される場合には、想定2次被害として出力する。異常評価部108の処理ステップS5では推定二次被害の有無を判断し、被害ありの場合には、処理ステップS6に移り、二次被害の影響度発生時刻などを評価する。処理ステップS5の処理で被害なしの場合には、処理ステップS6を実行しない。
図11の処理ステップS1に戻り、パターン照合部107で、計測データD1が正常データベースDB2、模擬異常データベースDB3、異常事例データベースDB4のいずれの診断パターンにも特定できなかった場合には、「異常の可能性」があるとして、異常評価部108で影響度を評価する。なお影響度を評価するにあたり、処理ステップS2において、診断パターンより異常箇所の特定を実行し、以降は処理ステップS3において影響度評価処理を実施する。異常評価部108では、模擬異常データベースDB3あるいは異常事例データベースDB4の診断パターンと一致した場合と同様に、推定非計測データD15、正常時の推定非計測データD16を算出し、異常原因データベースDB7との照合により異常箇所および異常原因を推定する。推定した異常箇所および原因を含む異常情報D17と、算出した推定非計測データD15の正常時の推定非計測データD16からの変化量D18より、影響度を評価する。
特定した診断パターン104、影響度、推定2次被害についてモニタ画面111に表示し、特定した診断結果データD6、異常評価結果データD8、計測データD1を実績正常データD4あるいは実績異常データD5に登録し、診断パターン生成部104に格納する。
この時、実績正常データD4、実績異常データD5への登録および診断パターン生成部104への格納について、ユーサが判断し、可否を決定できる機構を設けても良い。図11の処理ステップS8は、事例登録可否をユーサが判断する処理、処理ステップS9は、診断データベース104に登録する処理を示している。
図12は異常診断システム103で出力された診断結果データD6、異常評価部108で出力された異常評価結果データD8をモニタ画面111に表示する際の一例である。
モニタ画面111は入力値D2、診断結果データD6、異常評価結果データD8を運転状況表示部500、設備機器概略図501、結果表示部502に表示する。運転状況表示部500には、診断結果データD6の診断パターンPTを基に特定した異常の有無、種類、異常箇所を、影響評価結果データD8を基に推定した異常状況と想定される2次被害が出力される。設備機器概略図には、入力値D2により入力された設備情報を基に、設備機器の構成を図示する。診断結果データD6より、設備機器概略図の該当箇所に異常情報を表示する。結果表示部502には、診断結果データD6の詳細を表示する。他に、結果表示部には、計測データD1や信号処理結果データD3の推移を示すデータモニタリング部503を表示しても良い。
100:操作部
101:設備機器
102:センサ
103:異常診断システム
104:診断データベース
105:信号処理部
106:診断用信号処理部
107:パターン照合部
108:異常評価部
110:入力媒体
111:モニタ画面
112:パラメータ調整部
208:仮定の異常条件
D1:計測データ
D2:入力値
D3:信号処理結果データ
D4:正常判定済データ
D5:異常判定済データ
D6:診断結果データ
D8:異常評価結果データ
D9:パラメータ情報
D10:実績正常データ
D11:実績異常データ
D12:模擬異常データ
D13:診断用信号処理結果
D15:推定非計測データ
D16:正常時の推定非計測データ
D17:異常情報
D18:推定非計測データD15の正常時の推定非計測データD16からの変化量
DB1:計測信号データベース
DB2:正常データベース
DB3:模擬異常データベース
DB4:異常事例データベース
DB5:実績正常データベース
DB6:実績異常データベース
DB7:異常原因データベース
DB8:パターン照合用データベース
PT:診断パターン
208A:仮定の異常条件(汚れ付着)
208B:仮定の異常条件(流路異常)
208C:仮定の異常条件(漏洩)
208D:仮定の異常条件(汚れ付着と流路異常)
301:物理モデルあるいは数学モデル
HEa:熱交換器
HEb:熱交換器
FA:高温流体
FB:低温流体

Claims (16)

  1. 監視対象である設備機器における計測データを入力値とともに入力する入力部と、診断パターンを用いて前記計測データの正常または異常を判別するパターン照合部と、該パターン照合部において判別された正常または異常の実績の前記計測データを記憶する第1のデータベースと前記設備機器における異常を模擬した模擬異常データを記憶する第2のデータベースとを備えて前記診断パターンを生成するパターン生成部とから構成され、
    前記パターン生成部は、前記正常の前記計測データにより構築された物理モデルあるいは数学モデルについて仮定の異常条件を加味して前記模擬異常データを生成し前記第2のデータベースに記憶するとともに、前記第2のデータベースに記憶された模擬異常データを用いて模擬の前記診断パターンを得ることを特徴とする設備機器の異常診断システム。
  2. 請求項1に記載の設備機器の異常診断システムであって、
    前記第1のデータベースに記憶された正常または異常を判別された実績の前記計測データを用いて実績の前記診断パターンを得ることを特徴とする設備機器の異常診断システム。
  3. 請求項1または請求項2に記載の設備機器の異常診断システムであって、
    前記物理モデルあるいは数学モデルに対して、異なる時刻に得られた前記正常の前記計測データを与え、前記物理モデルあるいは数学モデルのパラメータを調整することを特徴とする設備機器の異常診断システム。
  4. 請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の設備機器の異常診断システムであって、
    前記第1のデータベースに記憶される正常または異常の実績の前記計測データは、パターン照合部において判別される都度追加されることを特徴とする設備機器の異常診断システム。
  5. 請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の設備機器の異常診断システムであって、
    前記計測データには、該計測データを処理して求めた信号処理結果データを含み、該信号処理結果データは前記計測データと同様に処理されることを特徴とする設備機器の異常診断システム。
  6. 請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の設備機器の異常診断システムであって、
    設備機器の異常診断システムは異常評価部を備えており、該異常評価部は前記パターン照合部におけるパターン照合の結果、前記計測データの異常を判別したとき、または前記パターン照合部におけるパターン照合の結果、正常又は異常の前記計測データに対応する前記診断パターンが存在しない時に、発生した異常により設備機器に与える影響度を求めることを特徴とする設備機器の異常診断システム。
  7. 請求項6に記載の設備機器の異常診断システムであって、
    前記異常評価部は、前記パターン照合部におけるパターン照合の結果、前記計測データの異常を判別したとき、または前記パターン照合部におけるパターン照合の結果、正常又は異常の前記計測データに対応する前記診断パターンが存在しない時に、設備機器の異常箇所及び原因を推定することを特徴とする設備機器の異常診断システム。
  8. 請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の設備機器の異常診断システムであって、
    設備機器の異常診断システムはモニタ画面を備えており、該モニタ画面には異常診断システムにおける前記入力部におけるデータ、前記パターン照合部におけるデータ、前記パターン生成部におけるデータ、異常評価部におけるデータが直接または加工されて表示されることを特徴とする設備機器の異常診断システム。
  9. 請求項1から請求項8のいずれか1項に記載の設備機器の異常診断システムであって、
    前記パターン照合部は、各クラスタに該当するデータ数に対して閾値を設定しておき、
    異常時の計測データとして、設備機器で実際に異常が発生したときに計測した計測データと、モデルによる異常時の計測データの推定値とを組み合わせて使用することを特徴とする設備機器の異常診断システム。
  10. 請求項1から請求項9のいずれか1項に記載の設備機器の異常診断システムであって、
    オンラインで取得した設備機器の計測データまたは該計測データの信号処理結果と、正常時及び異常時における計測データまたは該計測データの信号処理結果とを比較する方法として、データの経時変化の比較、または、決定木、または、クラスタリング処理、または、ニューラルネットワークを使用することを特徴とする設備機器の異常診断システム。
  11. 請求項1から請求項10のいずれか1項に記載の設備機器の異常診断システムであって、
    設備機器の計測データをオンラインで取り込み、物理モデルまたは数学モデルを構成するパラメータのうち、計測データに対応するパラメータに値を設定することにより、非計測データに対応するパラメータの値を推定し、推定した値を基に、異常原因、または、異常箇所、または、異常程度を評価することを特徴とする設備機器の異常診断システム。
  12. 請求項1から請求項11のいずれか1項に記載の設備機器の異常診断システムであって、
    設備機器の異常診断システムは、熱交換器を有する設備を異常診断の対象とし、熱交換器の伝熱モデルを使用することを特徴とする設備機器の異常診断システム。
  13. 請求項12に記載の設備機器の異常診断システムであって、
    熱交換器の伝熱モデル内のパラメータのうち、伝熱効率に関するパラメータを設備機器の計測データ値を基に調整することを特徴とする設備機器の異常診断システム。
  14. 請求項12または請求項13に記載の設備機器の異常診断システムであって、
    熱交換器の伝熱モデルによる模擬する異常事象として、汚れの付着による伝熱効率の低下、または、流体が流れる配管の詰まりや漏洩、または、センサ故障であることを特徴とする設備機器の異常診断システム。
  15. 請求項12から請求項14のいずれか1項に記載の設備機器の異常診断システムであって、
    熱交換器の伝熱モデルにより推定する非計測のパラメータとして、伝熱効率、または、流体の流量、または、配管からの漏洩量、または、センサ故障時における本来の状態量であることを特徴とする設備機器の異常診断システム。
  16. 請求項12から請求項15のいずれか1項に記載の設備機器の異常診断システムであって、
    異常診断システムおよび付帯部で特定された異常の種類、異常箇所、異常原因、異常に生じる影響、2次被害、の少なくとも一つを提供する情報提供サービスを付帯することを特徴とする設備機器の異常診断システム。
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