JP2018189413A - 慣性センサー素子制御装置、慣性センサー、電子機器、移動体及び慣性センサー素子制御装置の温度補償情報更新方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】慣性センサー素子のオフセット補正値などの温度補償情報を広い温度範囲に対して精度よく取得可能であって、かつ補正データ更新時の消費電力を低減することが可能な慣性センサー素子制御装置を提供すること。【解決手段】温度特性を有する慣性センサー素子を接続可能な慣性センサー素子制御装置において、前記温度特性に対する温度補償情報と前記温度補償情報の更新履歴情報とを記憶する記憶部と、温度センサー素子の出力信号に基づく信号と前記更新履歴情報とに基づいて、前記温度補償情報の更新の要否を判定する更新判定部と、前記慣性センサー素子が静止しているか否かを判定する静止判定部と、前記更新判定部の判定結果と前記静止判定部の判定結果と前記慣性センサー素子の出力信号に基づく信号と前記温度センサー素子の出力信号に基づく信号とに基づいて、前記温度補償情報の更新処理を行う更新部と、を含む慣性センサー素子制御装置。【選択図】図1
Description
本発明は、慣性センサー素子制御装置、慣性センサー、電子機器、移動体及び慣性センサー素子制御装置の温度補償情報更新方法に関する。
現在、様々なシステムや電子機器において、加速度を検出する加速度センサーや角速度を検出するジャイロセンサー等の種々の慣性力を検出可能な各種の慣性センサーが広く利用されている。しかし、これらの慣性センサーには一般に温度ドリフト(オフセット)が存在する。そのため、慣性センサーの出力をそのまま慣性センサーの検出結果として用いることが困難である。さらに、慣性センサーの温度ドリフト(オフセット)は、温度や経過年数により変化する。
そのため、特許文献1には、温度ドリフトを伴うセンサーにおいて、静止状態の判定後、温度センサーの出力とセンサーの出力とに基づく補正式を用いて温度ドリフト(オフセット)を補正する温度補正装置が開示されている。
しかしながら、特許文献1に記載の温度補正装置では、広い温度範囲における温度ドリフトの補正を精度よく行うことができない。また、温度ドリフト補正値は、慣性センサーが静止状態で取得する必要があるが、慣性センサー素子の静止を判定するためには常時慣性センサー素子の出力を取得する必要がある。そのため、温度ドリフトの補正データの更新時の消費電力が大きくなる。
本発明は以上のような問題に鑑みてなされたものであり、本発明のいくつかの態様によれば、慣性センサー素子のオフセット補正値などの温度補償情報を広い温度範囲に対して精度よく取得可能であって、かつ補正データ更新時の消費電力を低減することが可能な慣性センサー素子制御装置及び慣性センサー素子制御装置の温度補償情報更新方法を提供することができる。また、本発明のいくつかの態様によれば、当該慣性センサー素子制御装置を用いた慣性センサー、電子機器及び移動体を提供することができる。
本発明は前述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の態様又は適用例として実現することが可能である。
[適用例1]
本適用例に係る慣性センサー素子制御装置は、温度特性を有する慣性センサー素子を接続可能な慣性センサー素子制御装置において、前記温度特性に対する温度補償情報と前記温度補償情報の更新履歴情報とを記憶する記憶部と、温度センサー素子の出力信号に基づく信号と前記更新履歴情報とに基づいて、前記温度補償情報の更新の要否を判定する更新判定部と、前記慣性センサー素子が静止しているか否かを判定する静止判定部と、前記更新判定部の判定結果と前記静止判定部の判定結果と前記慣性センサー素子の出力信号に基
づく信号と前記温度センサー素子の出力信号に基づく信号とに基づいて、前記温度補償情報の更新処理を行う更新部と、を含む。
本適用例に係る慣性センサー素子制御装置は、温度特性を有する慣性センサー素子を接続可能な慣性センサー素子制御装置において、前記温度特性に対する温度補償情報と前記温度補償情報の更新履歴情報とを記憶する記憶部と、温度センサー素子の出力信号に基づく信号と前記更新履歴情報とに基づいて、前記温度補償情報の更新の要否を判定する更新判定部と、前記慣性センサー素子が静止しているか否かを判定する静止判定部と、前記更新判定部の判定結果と前記静止判定部の判定結果と前記慣性センサー素子の出力信号に基
づく信号と前記温度センサー素子の出力信号に基づく信号とに基づいて、前記温度補償情報の更新処理を行う更新部と、を含む。
温度センサー素子の出力信号に基づく信号とは、温度センサー素子の出力信号そのものであってもよく、また、温度センサー素子の出力信号に対し、なんらかの処理がなされた信号であってもよい。また、慣性センサー素子の出力信号に基づく信号とは、慣性センサー素子の出力信号そのものであってもよく、また、慣性センサー素子の出力信号に対し、なんらかの処理がなされた信号であってもよい。
温度補償情報は、慣性センサー素子の温度特性に対するオフセット補正値を記憶した補正情報であって、例えば、ルックアップテーブル等のテーブルデータであってもよい。
本適用例に係る慣性センサー素子制御装置によれば、慣性センサー素子制御装置は、温度補償情報の更新の要否を判定する更新判定部と、慣性センサー素子が静止しているか否かの判定する静止判定部と、温度補償情報の更新処理を行う更新部と、を含む。そして、温度補償情報の更新処理を行う更新部は、更新判定部が判定した温度補償情報の更新の要否を判定の結果と、静止判定部が判定した慣性センサー素子が静止しているか否かの判定結果とに基づき、温度補償情報の更新処理を行う。このとき、更新判定部は、温度センサー素子の出力信号と温度補償情報の履歴情報とに基づき、温度補償情報の更新処理の要否を判定する。そのため、更新判定部は、必要な温度に対してのみ温度補償情報の更新が必要であると判定することができる。すなわち、不要な温度補償情報の更新処理が実行されることを防ぐことが可能となる。よって、温度補償情報の補正データ更新時の消費電力を低減することが可能となる。
また、本適用例に係る慣性センサー素子制御装置によれば、静止判定部は、慣性センサー素子が静止しているか否かの判定を行う。更新部は、静止判定部が判定した慣性センサー素子が静止しているか否かの判定結果に基づき、温度補償情報の更新処理を行う。すなわち、更新部が行う更新処理は、慣性センサー素子が静止しているときに行われる。よって、慣性センサー素子のオフセット補正値を精度よく取得することが可能となる。
さらに、本適用例に係る慣性センサー素子制御装置によれば、更新部は、更新判定部が判定した温度補償情報の更新の要否を判定の結果と、静止判定部が判定した慣性センサー素子が静止しているか否かの判定結果とに基づき、前記慣性センサー素子の出力信号に基づく信号と前記温度センサー素子の出力信号に基づく信号とで温度補償情報の更新処理を行う。すなわち、温度センサー素子の出力に基づく広い温度範囲でのオフセット補正値を取得し、取得したオフセット補正値に基づき広い温度範囲の温度補償情報の更新が可能となる。よって、慣性センサー素子制御装置は広い温度範囲における温度補償情報の更新処理が可能となる。
[適用例2]
上記適用例に係る慣性センサー素子制御装置において、前記更新履歴情報は、前記温度補償情報が更新された時刻情報を含み、前記更新判定部は、前記時刻情報に基づいて、前記温度補償情報の更新の要否を判定してもよい。
上記適用例に係る慣性センサー素子制御装置において、前記更新履歴情報は、前記温度補償情報が更新された時刻情報を含み、前記更新判定部は、前記時刻情報に基づいて、前記温度補償情報の更新の要否を判定してもよい。
時刻情報は、温度補償情報が更新された直近の時期を示す情報であって、例えば日時、年月日、季節等を示す情報であってもよい。
本適用例に係る慣性センサー素子制御装置によれば、更新履歴情報には、前記温度補償情報が更新された時刻情報が含まれる。そして、更新判定部は、更新履歴情報に含まれる時刻情報に基づいて、温度補償情報の更新の要否を判定する。すなわち、更新判定部は、
前回温度補償情報が更新されてからの期間、前回温度補償情報が更新されたときの季節等を把握したうえで、温度補償情報の更新の要否を判定することが可能となる。すなわち、不要な温度補償情報の更新を防ぐことが可能となり、温度補償情報の更新処理に係る消費電力を低減することが可能となる。よって、温度補償情報の補正データ更新時の消費電力をさらに低減することが可能となる。
前回温度補償情報が更新されてからの期間、前回温度補償情報が更新されたときの季節等を把握したうえで、温度補償情報の更新の要否を判定することが可能となる。すなわち、不要な温度補償情報の更新を防ぐことが可能となり、温度補償情報の更新処理に係る消費電力を低減することが可能となる。よって、温度補償情報の補正データ更新時の消費電力をさらに低減することが可能となる。
[適用例3]
上記適用例に係る慣性センサー素子制御装置において、前記更新判定部は、外部から入力される第1動作情報信号と前記更新履歴情報とに基づいて、前記温度センサー素子の出力信号に基づく信号の時間変化を予測し、予測結果に基づいて前記温度補償情報の更新の要否を判定してもよい。
上記適用例に係る慣性センサー素子制御装置において、前記更新判定部は、外部から入力される第1動作情報信号と前記更新履歴情報とに基づいて、前記温度センサー素子の出力信号に基づく信号の時間変化を予測し、予測結果に基づいて前記温度補償情報の更新の要否を判定してもよい。
第1動作情報信号は、例えば、慣性センサー素子制御装置が用いられた電子機器や移動体等の動作様態を表す情報を含む信号であってもよい。
本適用例に係る慣性センサー素子制御装置によれば、更新判定部は慣性センサー素子制御装置が用いられる機器の第1動作情報信号に基づき、温度センサー素子の出力信号に基づく時間変化を予測する。これにより、時間経過に伴う温度補償情報の更新の要否を予測することが可能となる。すなわち、時間経過に伴う温度補償情報の更新の要否を事前に予測し、温度補償情報の更新の要否を判定することができるため、不要な温度補償情報の更新を防止することが可能となる。よって、温度補償情報の補正データ更新時の消費電力をさらに低減することが可能となる。
[適用例4]
上記適用例に係る慣性センサー素子制御装置において、前記静止判定部は、前記慣性センサー素子の出力信号に基づく信号により、前記慣性センサー素子が静止しているか否かを判定してもよい。
上記適用例に係る慣性センサー素子制御装置において、前記静止判定部は、前記慣性センサー素子の出力信号に基づく信号により、前記慣性センサー素子が静止しているか否かを判定してもよい。
本適用例に係る慣性センサー素子制御装置によれば、静止判定部は、慣性センサー素子の出力信号に基づいて慣性センサー素子の停止判定を行うことで、慣性センサー素子の実際の動作状況を把握し静止判定をすることが可能となり、静止判定の精度がさらに向上する。よって、慣性センサー素子の静止時のオフセット補正値をさらに精度よく取得することが可能となる。
[適用例5]
上記適用例に係る慣性センサー素子制御装置において、前記静止判定部は、前記慣性センサー素子の出力信号に基づく信号を複数回取得し、前記複数回取得した信号の変化量に基づいて、前記慣性センサー素子が静止しているか否かを判定してもよい。
上記適用例に係る慣性センサー素子制御装置において、前記静止判定部は、前記慣性センサー素子の出力信号に基づく信号を複数回取得し、前記複数回取得した信号の変化量に基づいて、前記慣性センサー素子が静止しているか否かを判定してもよい。
本適用例に係る慣性センサー素子制御装置によれば、静止判定部は、慣性センサー素子の出力信号に基づく信号を複数回取得し、それらの変化量にと基づき慣性センサー素子の静止判定を行うことで、ノイズ等による静止判定の誤動作を低減することが可能となり、静止判定の精度がさらに向上する。よって、慣性センサー素子の静止時のオフセット補正値をさらに精度よく取得することが可能となる。
[適用例6]
上記適用例に係る慣性センサー素子制御装置において、複数の前記慣性センサー素子が接続可能であり、前記静止判定部は、前記複数の前記慣性センサー素子の一部の出力信号に基づく信号により、前記複数の前記慣性センサー素子が静止しているか否かを判定してもよい。
上記適用例に係る慣性センサー素子制御装置において、複数の前記慣性センサー素子が接続可能であり、前記静止判定部は、前記複数の前記慣性センサー素子の一部の出力信号に基づく信号により、前記複数の前記慣性センサー素子が静止しているか否かを判定してもよい。
本適用例に係る慣性センサー素子制御装置によれば、静止判定部は複数の慣性センサー素子が接続された慣性センサー素子制御装置において、複数の慣性センサー素子のうちの一部の慣性センサー素子の出力信号に基づく信号により、複数の慣性センサー素子の静止判定を行うこと可能となる。これにより、静止判定部が、慣性センサー素子が静止しているか否かの判定を行うときの消費電力を低減することが可能となる。よって、温度補償情報の補正データ更新時の消費電力をさらに低減することが可能となる。
[適用例7]
上記適用例に係る慣性センサー素子制御装置において、前記複数の前記慣性センサー素子は、第1慣性センサー素子と、前記第1慣性センサー素子より消費電力が大きな第2慣性センサー素子と、を含み、前記静止判定部は、前記第1慣性センサー素子の出力信号に基づく信号により、前記複数の前記慣性センサー素子が静止しているか否かを判定してもよい。
上記適用例に係る慣性センサー素子制御装置において、前記複数の前記慣性センサー素子は、第1慣性センサー素子と、前記第1慣性センサー素子より消費電力が大きな第2慣性センサー素子と、を含み、前記静止判定部は、前記第1慣性センサー素子の出力信号に基づく信号により、前記複数の前記慣性センサー素子が静止しているか否かを判定してもよい。
本適用例に係る慣性センサー素子制御装置によれば、静止判定部は、複数の慣性センサー素子が接続された慣性センサー素子制御装置において、複数の慣性センサー素子のうちの消費電力の小さな慣性センサー素子の出力信号に基づく信号により、複数の慣性センサー素子の静止判定を行うこと可能となる。これにより、静止判定部が、慣性センサー素子が静止しているか否かの判定を行うときの消費電力を低減することが可能となる。よって、温度補償情報の補正データ更新時の消費電力をさらに低減することが可能となる。
[適用例8]
上記適用例に係る慣性センサー素子制御装置において、前記静止判定部は、外部から入力される第2動作情報信号に基づいて、前記慣性センサー素子が静止しているか否かを判定してもよい。
上記適用例に係る慣性センサー素子制御装置において、前記静止判定部は、外部から入力される第2動作情報信号に基づいて、前記慣性センサー素子が静止しているか否かを判定してもよい。
第2動作情報信号は、例えば、慣性センサー素子制御装置が用いられた電子機器や移動体等の動作様態を表す情報を含む信号であってもよい。第2動作情報信号は、第1動作情報信号と同じ信号であってもよいし、異なる信号であってもよい。
本適用例に係る慣性センサー素子制御装置によれば、静止判定部は、慣性センサー素子制御装置が用いられる機器の第2動作情報に基づき静止を判定することが可能となる。よって、ノイズ等による静止判定の誤動作を低減することが可能となり、静止判定の精度がさらに向上する。よって、慣性センサー素子の静止時のオフセット補正値を精度よく取得することが可能となる。
[適用例9]
上記適用例に係る慣性センサー素子制御装置において、第1動作モードと、第1動作モードより消費電力の小さな第2動作モードと、を有し、前記慣性センサー素子の使用の有無を判定する使用判定部を含み、前記使用判定部は、外部から入力される第3動作情報信号に基づいて、第1動作モード又は第2動作モードを設定してもよい。
上記適用例に係る慣性センサー素子制御装置において、第1動作モードと、第1動作モードより消費電力の小さな第2動作モードと、を有し、前記慣性センサー素子の使用の有無を判定する使用判定部を含み、前記使用判定部は、外部から入力される第3動作情報信号に基づいて、第1動作モード又は第2動作モードを設定してもよい。
第3動作情報信号とは、例えば、慣性センサー素子制御装置が用いられた電子機器や移動体等の動作様態を表す情報を含む信号であってもよい。第3動作情報信号は、第1動作情報信号と同じ信号であってもよいし、異なる信号であってもよい。また、第3動作情報信号は、第2動作情報信号と同じ信号であってもよいし、異なる信号であってもよい。
本適用例に係る慣性センサー素子制御装置によれば、使用判定部は、第3動作情報信号に基づき、慣性センサー素子制御装置が用いられる機器において慣性センサー素子が使用
されているか否かを判定し、慣性センサー素子が使用されていないとき、慣性センサー素子制御装置を消費電力の小さな第2モードとする。これにより、慣性センサー素子が使用されていないときの消費電力を低減することが可能となる。
されているか否かを判定し、慣性センサー素子が使用されていないとき、慣性センサー素子制御装置を消費電力の小さな第2モードとする。これにより、慣性センサー素子が使用されていないときの消費電力を低減することが可能となる。
また、本適用例に係る慣性センサー素子制御装置によれば、静止判定部が、慣性センサー素子が静止しているか否かを判定するにあたり、慣性センサー素子が使用されていないとき、慣性センサー素子が静止している可能性が高い。よって、慣性センサー素子が使用されていないとき、慣性センサー素子制御装置を消費電力の小さな第2モードとすることで、静止判定時及び温度補償情報の補正データ更新時の消費電力を低減することもが可能となる。
[適用例10]
上記適用例に係る慣性センサー素子制御装置において、前記更新処理は、前記温度センサー素子の出力信号に基づく信号と前記慣性センサー素子の出力信号に基づく信号とを、前記温度補償情報として前記記憶部に記憶する処理を含んでもよい。
上記適用例に係る慣性センサー素子制御装置において、前記更新処理は、前記温度センサー素子の出力信号に基づく信号と前記慣性センサー素子の出力信号に基づく信号とを、前記温度補償情報として前記記憶部に記憶する処理を含んでもよい。
本適用例に係る慣性センサー素子制御装置によれば、温度補償情報は温度センサー素子の出力信号に基づく信号と前記慣性センサー素子の出力信号に基づく信号とを含む。すなわち、慣性センサー素子を補正するための補正値は、温度センサー素子と慣性センサー素子とが検出可能な範囲である。よって、慣性センサー素子制御装置は広い温度範囲における温度補償情報を取得し、更新処理を行うことが可能となる。
[適用例11]
上記適用例に係る慣性センサー素子制御装置において、前記慣性センサー素子は、駆動部と検出部とを有する振動型センサー素子であってもよい。
上記適用例に係る慣性センサー素子制御装置において、前記慣性センサー素子は、駆動部と検出部とを有する振動型センサー素子であってもよい。
本適用例に係る慣性センサー素子制御装置によれば、慣性センサー素子が駆動部と検出部とを有する振動型センサー素子であるとき、駆動部と検出部とのばらつきに起因するオフセット(ばらつき)も精度よく補正することが可能となる。
[適用例12]
本適用例に係る慣性センサーは、上記いずれかの慣性センサー素子制御装置と、前記慣性センサー素子とを備えている。
本適用例に係る慣性センサーは、上記いずれかの慣性センサー素子制御装置と、前記慣性センサー素子とを備えている。
本適用例に係る慣性センサーによれば、慣性センサー素子制御装置において、慣性センサー素子のオフセット補正値などの温度補償情報を広い温度範囲に対して精度よく取得可能であるため、高精度の慣性センサーを実現することが可能となる。
また、本適用例に係る慣性センサーによれば、慣性センサー素子の温度補償情報の補正データ更新時の消費電力を低減することが可能であり、消費電力の小さな慣性センサーを実現することが可能となる。
[適用例13]
本適用例に係る電子機器は、上記慣性センサーを備えている。
本適用例に係る電子機器は、上記慣性センサーを備えている。
[適用例14]
本適用例に係る移動体は、上記慣性センサーを備えている。
本適用例に係る移動体は、上記慣性センサーを備えている。
これらの適用例によれば、精度よく補正された慣性センサーを備えるため、信頼性の高い電子機器及び移動体を実現することが可能となる。
[適用例15]
本適用例に係る慣性センサー素子制御装置の温度補償情報更新方法は、温度特性を有する慣性センサー素子を接続可能であって、前記温度特性に対する温度補償情報と前記温度補償情報の更新履歴情報とを記憶する記憶部を含む慣性センサー素子制御装置において、温度センサー素子の出力信号に基づく信号と前記更新履歴情報とに基づいて、前記温度補償情報の更新の要否を判定するステップと、前記慣性センサー素子が静止しているか否かを判定するステップと、前記温度補償情報の更新の要否の判定結果と前記慣性センサー素子が静止しているか否かの判定結果と前記慣性センサー素子の出力信号に基づく信号と前記温度センサー素子の出力信号に基づく信号とに基づいて、前記温度補償情報の更新処理を行うステップと、を含む。
本適用例に係る慣性センサー素子制御装置の温度補償情報更新方法は、温度特性を有する慣性センサー素子を接続可能であって、前記温度特性に対する温度補償情報と前記温度補償情報の更新履歴情報とを記憶する記憶部を含む慣性センサー素子制御装置において、温度センサー素子の出力信号に基づく信号と前記更新履歴情報とに基づいて、前記温度補償情報の更新の要否を判定するステップと、前記慣性センサー素子が静止しているか否かを判定するステップと、前記温度補償情報の更新の要否の判定結果と前記慣性センサー素子が静止しているか否かの判定結果と前記慣性センサー素子の出力信号に基づく信号と前記温度センサー素子の出力信号に基づく信号とに基づいて、前記温度補償情報の更新処理を行うステップと、を含む。
本適用例に係る慣性センサー素子制御装置の温度補償情報更新方法によれば、温度センサー素子の出力信号に基づく信号と前記更新履歴情報とに基づいて、前記温度補償情報の更新の要否を判定することで、不要な温度における温度補償情報の更新は不要であると判定することができる。すなわち、不要な温度補償情報の更新処理を防ぐことが可能となる。よって、温度補償情報の補正データ更新時の消費電力を低減することが可能となる。
また、本適用例に係る慣性センサー素子制御装置の温度補償情報更新方法によれば、慣性センサー素子が静止しているか否かの判定を行うことで、温度補償情報の更新時に慣性センサー素子は静止している。よって、慣性センサー素子のオフセット補正値を精度よく取得することが可能となる。
また、温度補償情報の更新の要否を判定の結果と、慣性センサー素子が静止しているか否かの判定結果とに基づき、慣性センサー素子の出力信号に基づく信号と温度センサー素子の出力信号に基づく信号とで温度補償情報の更新を行う。すなわち、温度センサー素子の出力に基づく広い温度範囲で温度補償情報の更新が可能となる。よって、慣性センサー素子制御装置は広い温度範囲における温度補償情報の更新処理が可能となる。
以下、本発明の好適な実施形態について図面を用いて詳細に説明する。なお、以下に説明する実施形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を不当に限定するものでは
ない。また、以下で説明される構成の全てが本発明の必須構成要件であるとは限らない。
ない。また、以下で説明される構成の全てが本発明の必須構成要件であるとは限らない。
なお、以下に示す実施形態ではセンサー素子(慣性センサー素子)と、センサー素子が接続されるセンサー素子制御回路(慣性センサー素子制御装置)と、を含む物理量センサー(慣性センサー)を例に挙げて説明する。
1.物理量センサー(慣性センサー)
1.1 第1実施形態
[物理量センサーの構成]
図1は、第1実施形態の物理量センサーの機能ブロック図である。第1実施形態の物理量センサー1は、物理量に関わるアナログ信号を出力するセンサー素子2とセンサー素子制御回路3とを含んで構成される。さらに、物理量センサー1と接続され、各種の計算処理や制御処理を行う、MCU(Micro Control Unit)4を含んで構成されてもよい。
1.1 第1実施形態
[物理量センサーの構成]
図1は、第1実施形態の物理量センサーの機能ブロック図である。第1実施形態の物理量センサー1は、物理量に関わるアナログ信号を出力するセンサー素子2とセンサー素子制御回路3とを含んで構成される。さらに、物理量センサー1と接続され、各種の計算処理や制御処理を行う、MCU(Micro Control Unit)4を含んで構成されてもよい。
センサー素子2(「慣性センサー素子」の一例)は、物理量(特に角速度、加速度などの慣性力)を検出し、電気信号に変換し出力する素子である。例えば、センサー素子2は、圧電型の振動片や静電容量検出方式の振動片を含む振動型センサー素子であってもよい。センサー素子2は、検出した物理量(特に角速度、加速度などの慣性力)を変換した電気信号が、周囲の温度に応じ電圧レベルが変動する温度特性を有する。
第1実施形態の物理量センサー1では、センサー素子2は、それぞれ、正極と負極の2つの検出電極(不図示)を有しており、これら2つの検出電極から差動の検出信号を出力する。また、センサー素子2は、シングルエンドの検出信号を出力してもよい。
センサー素子制御回路3(「慣性センサー素子制御装置」の一例)は、センサー素子2と接続可能であって、センサー素子2を駆動させるための駆動信号を出力する。さらに、センサー素子制御回路3は、センサー素子2が出力した電気信号の増幅及び補正等を行いセンサー素子2が検出した物理量(慣性力)の大きさに応じた物理量信号として出力する。
センサー素子制御回路3は、アナログフロントエンド(AFE)10と、デジタル演算部20と、記憶部30と、インターフェース回路(I/F回路)40と、温度検出素子50と、更新部60と、更新判定部70と、静止判定部80と、使用判定部90と、基準電圧生成部100と、発振回路110と、を含んで構成される。センサー素子制御回路3は、例えば、1チップの集積回路(IC:Integrated Circuit)であってもよい。なお、センサー素子制御回路3は、これらの構成要素の一部を省略又は変更し、あるいは他の要素を追加した構成としてもよい。
基準電圧生成部100は、電源電圧(例えば3.3V)及びグラウンド電位(0V)から基準電圧や基準電流を生成し、アナログフロントエンド10に供給する。
アナログフロントエンド10には、センサー素子2が出力する検出信号が入力される。
そして、センサー素子2が検出した物理量(慣性力)に応じた電圧のアナログ信号である物理量信号VAOをデジタル演算部20に出力する。
図2は、アナログフロントエンド10の構成の一例を示す図である。図2に示すように、第1実施形態の物理量センサー1においてセンサー素子2は、駆動部5と検出部6とを有する。そして、センサー素子2は、駆動部5が駆動されている状態で検出部6から検出信号が出力される振動型センサー素子である。
図2に示されるアナログフロントエンド10は、駆動回路11と検出回路12とを含む。なお、アナログフロントエンド10は、これらの構成要素の一部を省略又は変更し、あるいは他の要素を追加した構成としてもよい。
駆動回路11は、センサー素子2の駆動部5を駆動するための駆動信号を、駆動部5に出力する。このとき、駆動回路11は、駆動部5が安定して駆動するために、駆動部5から出力されるフィードバック信号に基づき、駆動信号の振幅が一定に保たれるように制御する。また、駆動回路11は、駆動信号と同じ周波数の検波信号を生成し、検出回路12が有する同期検波回路15に出力する。
検出回路12は、QVアンプ13、可変ゲインアンプ(PGA:Programmable Gain Amplifier)14及び同期検波回路15を含む。なお、検出回路12は、これらの要素の一部を省略又は変更し、あるいは他の要素を追加した構成としてもよい。
QVアンプ13は、センサー素子2の検出部6から出力される検出信号(差動の交流電荷)が入力され、当該検出信号(交流電荷)に応じた電圧の差動信号を発生させる。
可変ゲインアンプ14は、QVアンプ13から出力される差動信号を差動増幅し、所望の電圧レベルの信号を出力する。QVアンプ13から出力される差動信号は、互いに180°位相の異なる2つの信号で構成されている。よって、可変ゲインアンプ14から出力される信号は、QVアンプ13から出力される差動信号の同相成分がキャンセルされ、逆相成分が加算増幅される。
同期検波回路15は、駆動回路11が出力する検波信号を用いて、可変ゲインアンプ14から出力される信号(被検波信号)に含まれる物理量成分を同期検波する。同期検波回路15は、例えば、検波信号がハイレベルの時は可変ゲインアンプ14から出力される被検波信号をそのまま出力し、検波信号がローレベルの時は可変ゲインアンプ14から出力される被検波信号を基準電圧に対して反転した信号を出力する回路として構成することができる。この同期検波回路15の出力信号が前述の物理量信号VAOに相当する。
図1に戻り、温度検出素子50(「温度センサー素子」の一例)は、その周辺の温度に応じた電圧レベルの温度信号VTOをデジタル演算部20に出力する。温度検出素子50は、温度が高いほど出力電圧が高い正極性のものであってもよく、温度が高いほど出力電圧が低い負極性のものであってもよい。温度検出素子50は、例えば、絶対温度に比例した電圧(PTAT(Proportional To Absolute Temperature)電圧)を出力する回路であってもよい。
発振回路110は、マスタークロック信号MCLKを発生させて、デジタル演算部20に出力するクロック生成回路として機能する。発振回路110は、例えば、リングオシレーターやCR発振回路として構成される。
デジタル演算部20は、アナログフロントエンド10から出力された物理量信号VAOをデジタル信号に変換し、温度検出素子50から出力された温度信号VTOに基づき補正した後、デジタル信号の物理量データVDOとして記憶部30に出力する。さらに、デジタル演算部20は、温度データVTrefを更新部60及び更新判定部70に出力する。また、デジタル演算部20は、センサー素子検出データVArefを、更新部60及び静止判定部80に出力する。
図3は、デジタル演算部20の構成を示す図である。デジタル演算部20は、第1物理
量演算部21、第2物理量演算部22及びクロック生成回路25を含む。
量演算部21、第2物理量演算部22及びクロック生成回路25を含む。
クロック生成回路25は、マスタークロック信号MCLK(発振回路110の出力信号)を基に、第1物理量演算部21に含まれるA/D変換回路211のサンプリングクロック信号CLK1と、第2物理量演算部22に含まれるA/D変換回路221のサンプリングクロック信号CLK2とを生成し出力する。
第1物理量演算部21は、A/D変換回路211及びデジタルフィルター212を含む。第1物理量演算部21は、温度信号VTOが入力され温度データVTrefを出力する。
A/D変換回路211は、サンプリングクロック信号CLK1に同期し、温度信号VTOをデジタル信号に変換する。
デジタルフィルター212は、A/D変換回路211から出力された信号(温度信号VTOのデジタル信号)のフィルタリング処理を行う。そして、デジタルフィルター212においてフィルタリング処理された信号(温度信号VTOのデジタル信号に基づく信号)は、温度データVTrefとしてデジタル演算部20から出力される。また、デジタルフィルター212においてフィルタリング処理された信号(温度信号VTOのデジタル信号に基づく信号)は、第2物理量演算部22に含まれるデジタル補正回路223に入力される。
ここで、温度データVTrefは、温度検出素子50が出力する温度信号VTOがデジタル信号に変換され、デジタルフィルター212を介し出力された信号である。すなわち、温度データVTrefは、温度検出素子50の出力信号に基づく信号である。
第2物理量演算部22は、A/D変換回路221、デジタルフィルター222及びデジタル補正回路223を含む。第2物理量演算部22は、物理量信号VAOが入力され、物理量データVDO及びセンサー素子検出データVArefを出力する。
A/D変換回路221は、サンプリングクロック信号CLK2に同期し、物理量信号VAOをデジタル信号に変換する。
デジタルフィルター222は、A/D変換回路221から出力された信号(物理量信号VAOのデジタル信号)のフィルタリング処理を行う。そして、デジタルフィルター222においてフィルタリング処理された信号(物理量信号VAOのデジタル信号に基づく信号)は、センサー素子検出データVArefとしてデジタル演算部20から出力される。
また、デジタルフィルター222においてフィルタリング処理された信号(物理量信号VAOのデジタル信号に基づく信号)は、デジタル補正回路223に入力される。
ここで、センサー素子検出データVArefは、センサー素子2が出力する検出信号が、アナログフロントエンド10において物理量信号VAOに変換され、さらに、物理量信号VAOがデジタル信号に変換され、デジタルフィルター222を介して出力された信号である。すなわち、センサー素子検出データVArefは、センサー素子2の出力信号に基づく信号である。
デジタル補正回路223は、後述する記憶部30(図1参照)から出力された温度補償情報を含む温度補正信号Vof、デジタルフィルター222から出力された信号(物理量信号VAOのデジタル信号に基づく信号)及びデジタルフィルター212から出力された
信号(温度信号VTOのデジタル信号に基づく信号)が入力される。そして、デジタル補正回路223は、温度補正信号Vofと、温度信号VTOに基づく信号と、に基づいて、デジタルフィルター222から出力された信号(物理量信号VAOのデジタル信号に基づく信号)を補正し、補正した信号をデジタル信号の物理量データVDOとして出力する。
信号(温度信号VTOのデジタル信号に基づく信号)が入力される。そして、デジタル補正回路223は、温度補正信号Vofと、温度信号VTOに基づく信号と、に基づいて、デジタルフィルター222から出力された信号(物理量信号VAOのデジタル信号に基づく信号)を補正し、補正した信号をデジタル信号の物理量データVDOとして出力する。
以上より、デジタル演算部20は、温度信号VTOに基づく信号で補正されていないセンサー素子検出データVArefと、温度信号VTOに基づく信号により補正された物理量データVDOと、温度データVTrefと、を出力する。
図1に戻り、記憶部30は、レジスター31及び不揮発性メモリー32を有している。レジスター31には、インターフェース回路40を介した外部装置との通信に使用されるアドレスやデータの情報が設定される。また、レジスター31には、デジタル演算部20から出力される物理量データVDOが記憶される。
不揮発性メモリー32には、デジタルフィルター222の出力信号を、温度信号VTOのデジタル信号に基づく信号で補正するための、温度補償情報や温度補償情報の更新履歴情報等の各種のトリミングデータ(調整データや補正データ)や、インターフェース回路40を介した外部との通信を成立させるための各種の情報が記憶されている。不揮発性メモリー32は、例えば、MONOS(Metal Oxide Nitride Oxide Silicon)型メモリーやEEPROM(Electrically Erasable Programmable Read-Only Memory)として構成することができる。
温度補償情報は、温度データVTrefによりデジタルフィルター222の出力信号を補正するための情報である。温度補正情報としては、例えば、センサー素子2のオフセットレベル(センサー素子2に加わる物理量(慣性力)がゼロのときにセンサー素子2から出力される検出信号に基づく物理量データVDOの値)等が記憶される。また、温度補償情報の更新履歴情報としては、例えば、温度補償情報が更新されたときの時刻情報、温度補償情報の更新回数や更新頻度などが記憶される。例えば、温度補償情報は、温度データVTrefのそれぞれの値(温度)に対応した、センサー素子2のオフセットレベル(テーブルデータ)であってもよく、例えば、1℃刻みのオフセットレベルであってもよい。また、時刻情報とは温度補償情報が更新されたときの時刻、年月日、季節などの情報を含む。
記憶部30は、温度補償情報を、温度補正信号Vofとして、デジタル演算部20に含まれるデジタル補正回路223に出力する。すなわち、デジタル補正回路223は、温度補償情報に基づく温度補正信号Vofと、温度検出素子50が出力する温度信号VTOに基づき、デジタルフィルター222の出力信号を補正し、物理量データVDOを出力する。さらに、記憶部30は、温度補償情報の更新履歴情報を更新履歴信号Vhisとして更新判定部70に出力する。
インターフェース回路40は、外部装置(例えばMCU4)と通信するための回路である。インターフェース回路40を介した通信では、例えば、外部装置がマスターとして機能し、物理量センサー1(センサー素子制御回路3)がスレーブとして機能する。そして、外部装置は、インターフェース回路40を介して、レジスター31の所定のアドレスにデータを書き込むことや、レジスター31の所定のアドレスからデータを読み出すことができる。このように、物理量センサー1(センサー素子制御回路3)は、外部装置からの要求に応じて、物理量データVDOを出力可能に構成されている。なお、インターフェース回路40は、例えば、SPI(Serial Peripheral Interface)インターフェース回路やI2C(Inter-Integrated Circuit)インターフェース回路として構成される。
また、インターフェース回路40には、物理量センサー1(センサー素子制御回路3)と外部装置とで構成された機器(電子機器、移動体等)の動作状態を示す信号が入力されてもよい。機器の動作状態を示す信号とは、例えば、機器が携帯電話(スマートフォン)等の電子機器であるとき、携帯電話(スマートフォン)等の電子機器が充電中であるか否か、カメラが使用されているか否か、ゲームが使用されているか否か等の動作状態を示す信号が含まれる。また、例えば、外部装置が自動車などの移動体であるとき、エンジンが掛けられた直後が否か、加速操作がされているか否か等の動作状態を示す信号が含まれる。これにより、物理量センサー1(センサー素子制御回路3)は、使用される機器(電子機器、移動体等)の動作情報に基づき動作の予測、センサーの使用有無等を判定する。インターフェース回路40は、外部装置(例えばMUC4)から入力された機器の動作状態を示す信号を、使用情報信号Suseとして使用判定部90に出力する。なお、インターフェース回路40が出力する使用情報信号Suseは、機器の動作状態を示す信号であってもよく、また、機器の動作状態に伴い、使用判定部90が行う処理(制御)を指示する信号であってもよい。
使用判定部90は、外部装置の動作状態を示す信号の一つである使用情報信号Suse(「第3動作情報信号」の一例)がインターフェース回路40から入力される。使用判定部90は、使用情報信号Suseに基づいて、センサー素子2が使用されているか否かを判定する。例えば、物理量センサー1が用いられる機器がデジタルカメラ(電子機器)であって、使用情報信号Suseが撮影中を示す信号であるとき、センサー素子2は手振れ補正機能等に使用されている可能性がある。よって、使用判定部90は、センサー素子2は使用されていると判定する。また、物理量センサー1が用いられた機器がデジタルカメラ(電子機器)であって、使用情報信号Suseが充電中を示す信号であるとき、デジタルカメラ(電子機器)は使用されていないと考えられる。よって、使用判定部90は、センサー素子2は使用されていないと判定する。
そして、使用判定部90は、使用情報信号Suseに基づいて、センサー素子2が使用されていないと判定したとき、物理量センサー1(センサー素子制御回路3)はセンサー素子2が駆動している動作モード(「第1動作モード」の一例)から、消費電力が小さいスリープモード(「第2動作モード」の一例)に遷移する。
更新判定部70は、デジタル演算部20から入力された温度データVTrefと、記憶部30から入力された更新履歴信号Vhisと、に基づいて、記憶部30に記憶された温度補償情報の更新の要否を判定し、更新判定信号Vudjを更新部60に出力する。
詳細には、更新判定部70は、例えば、更新履歴信号Vhisに含まれる時刻情報と温度データVTrefとに基づいて、記憶部30に記憶されている温度補償情報(テーブルデータ)において、温度データVTrefの値(現在の温度)に対応するオフセットレベルがいつ更新されたかを把握する。そして、更新判定部70は、温度補償情報の更新が現在から所定の期間内に行われていたとき(現在時刻と直近の更新時刻との差が所定の範囲内にあるとき)、温度補償情報の更新は不要であると判定し、更新部60に出力する更新判定信号Vudjを非アクティブとする。また、更新判定部70は、温度補償情報の更新が現在から所定の期間内に行われていないとき(現在時刻と直近の更新時刻との差が所定の範囲内にないとき)、温度補償情報の更新が必要であると判定し、更新部60に出力する更新判定信号Vudjをアクティブとする。
静止判定部80は、デジタル演算部20から入力されたセンサー素子検出データVArefに基づき、センサー素子2が静止しているか否かを判定し、静止判定信号Vstjを更新部60に出力する。
例えば、静止判定部80は、センサー素子検出データVArefを複数回取得する。そして、静止判定部80は、複数回取得したセンサー素子検出データVArefの変化量が所定値以下であるとき、センサー素子2は静止していると判定する。詳細には、静止判定部80は、任意の時刻tにおいて、センサー素子検出データVArefを取得し、さらに、時刻t+1にセンサー素子検出データVArefを取得する。そして、静止判定部80は、時刻tに取得したセンサー素子検出データVArefと時刻t+1に取得したセンサー素子検出データVArefとの差分が所定の値以下であるとき、センサー素子2が静止していると判定する。なお、静止判定部80は、センサー素子検出データVArefを3回以上取得し、それぞれの差分の平均値からセンサー素子2が静止しているか否かを判定してもよい。また、静止判定部80は、センサー素子検出データVArefを複数回取得し、基準値(例えば0)からの乖離(基準値との差)の変化量によりセンサー素子2が静止しているか否かを判定してもよい。
静止判定部80は、センサー素子2が静止していないと判定したときは、静止判定信号Vstjを非アクティブとし、センサー素子2が静止していると判定したときは、静止判定信号Vstjをアクティブとする。
更新部60は、更新判定信号Vudjと静止判定信号Vstjとに基づいて、記憶部30に記憶された温度補償情報を更新するか否かの判定を行う。そして、更新部60は、温度補償情報を更新すると判定したとき、入力される温度データVTrefとセンサー素子検出データVArefとに基づく更新信号SUDを記憶部30に記憶する。
詳細には、更新部60は、更新判定信号Vudjがアクティブであって、静止判定信号Vstjがアクティブであるとき、入力される温度データVTrefとセンサー素子検出データVArefとを更新信号SUDとして記憶部30に記憶する。温度補償情報(テーブルデータ)に記憶されている温度が例えば1℃刻みの離散データであるとき、温度データVTrefは、1℃刻みの離散データとなるように、四捨五入、切り捨て又は切り上げされた値であってもよく、また、1℃刻みのデータとなるように前後の測定結果より補完された値であってもよい。なお、記憶部30には、温度補償情報の更新に併せ、更新の時刻情報、更新回数、更新頻度などの更新履歴情報も記憶されてもよい。
このように、第1実施形態の物理量センサー1では、更新判定部70は、更新履歴情報と温度データVTrefとに基づき、温度補償情報の更新(「更新処理」の一例)の要否を判定するため、更新部60による不要な更新の実行が低減される。
また、静止判定部80は、センサー素子2の出力信号に基づきセンサー素子2が静止しているか否かの判定を行う。すなわち、静止判定部80は、センサー素子2の実際の動作状態に基づきセンサー素子2が静止しているかの判定を行う。このため、静止判定部80は、センサー素子2が静止している否かを精度よく検出(判定)することが可能となる。さらに、静止判定部80は、センサー素子2の出力信号を複数回(第1実施形態では2回)取得し、取得したセンサー素子2の出力信号の変化量の平均値に基づき、センサー素子2が静止しているか否かの判定を行う。これにより、静止判定部80は、センサー素子2が静止している否かをさらに精度よく検出(判定)することが可能となる。
更新部60は、更新判定部70が温度補償情報の更新が必要であると判定し、且つ、静止判定部80がセンサー素子2は静止していると判定したとき、温度データVTrefとセンサー素子検出データVArefとを更新信号SUDとして出力し、温度補償情報として記憶部30に記憶する。このときの、センサー素子検出データVArefは、静止判定部80が、精度よくセンサー素子2が静止していると判定したときに取得された値である。よって、更新部60が更新信号SUDとして出力するセンサー素子検出データVAre
fは、センサー素子2のオフセットレベルの真値に対し誤差の小さな値となる。
fは、センサー素子2のオフセットレベルの真値に対し誤差の小さな値となる。
以上より、第1実施形態の物理量センサー1における温度補償情報の更新は、不用意に実行されることなく、かつ正確な温度補償情報を、温度検出素子50の検出レベルに応じた幅広い温度範囲において行うことが可能となる。
なお、温度補償情報の更新の要否判定及び更新は、使用判定部90においてセンサー素子2が使用されていないと判定されたときに実行されることが好ましい。使用判定部90が、センサー素子2は使用されていないと判定したとき、センサー素子2は静止である可能性が高い。すなわち、不用意な温度補償情報の更新の要否判定を低減することが可能となる。
また、前述のとおり、使用判定部90においてセンサー素子2が使用されていないと判定されたとき、センサー素子制御回路3はスリープモードに遷移している。そのため、例えば、センサー素子制御回路3は所定の間隔でスリープモードから動作モードに遷移し、温度補償情報の更新の要否判定及び更新を行い、再度スリープモードに遷移するいわゆる間欠動作とすることで、温度補償情報の更新の要否判定及び更新に要する消費電力を低減することが可能となる。
[温度補償情報更新方法]
ここで、更新部60と更新判定部70と静止判定部80とで行われる温度補償情報の更新の要否の判定方法及び更新方法を図4、図5を用いて説明する。
ここで、更新部60と更新判定部70と静止判定部80とで行われる温度補償情報の更新の要否の判定方法及び更新方法を図4、図5を用いて説明する。
図4は、温度補償情報の更新の要否の判定方法及び更新方法の一例を示すフローチャートである。
本実施形態では、まず、使用判定部90が、センサー素子2が使用されているか否かの判定を行う(ステップS310)。前述の通り、例えば、使用判定部90が、センサー素子2の使用有無を示す信号に基づいて、センサー素子2が使用されているか否かの判定を行う。また、使用判定部90は、センサー素子2が使用されているか否かの判定を、センサー素子2の出力信号に基づく信号で行ってもよい。
使用判定部90において、センサー素子2が使用されていると判定されたとき(ステップS310のY)、温度補償情報の更新は行われない。一方、使用判定部90において、センサー素子2が使用されていないと判定されたとき(ステップS310のN)、静止判定部80は、デジタル演算部20から出力されたセンサー素子検出データVArefを取得する(ステップ320)。このとき、静止判定部80は、センサー素子検出データVArefをレジスター等に一時記憶する。
静止判定部80が、デジタル演算部20から出力されたセンサー素子検出データVArefを取得した後、物理量センサー1(センサー素子制御回路3)は、スリープモードに遷移する(ステップS330)。
物理量センサー1(センサー素子制御回路3)は、スリープモードに遷移後、所定の時間待機する(ステップS340)。そして、物理量センサー1(センサー素子制御回路3)が、スリープモードに遷移後、所定の時間経過したとき(ステップS340のY)、物理量センサー1(センサー素子制御回路3)は、動作モードに遷移する(ステップS350)。ここで、所定の時間とは、数秒から数時間で設定されてもよい。また、所定の時間とは、インターフェース回路40を介し、使用判定部90に入力された使用情報信号Suseに基づいて設定されてもよい。
物理量センサー1(センサー素子制御回路3)が動作モードに遷移した後、更新判定部70は、記憶部30に記憶されている更新履歴情報を示す更新履歴信号Vhisを読み込む(ステップS360)。前述の通り、更新履歴情報は、温度補償情報が更新されたときの時刻情報、温度補償情報の更新回数や更新頻度を示す信号を含む。
さらに、更新判定部70は、温度データVTrefを取得する(ステップ370)。
そして、更新判定部70が、更新履歴信号Vhisに含まれる時刻情報と温度データVTrefとに基づいて、温度データVTrefの値(現在の温度)に対応するオフセットレベルがいつ更新されたかを把握する。そして、更新判定部70が、温度補償情報の更新が現在から所定の期間内に行われたか否かの判定を行う(ステップS380)。
更新判定部70が、温度補償情報の更新が現在から所定の期間内に行われていないと判定したとき(ステップS380のY)、更新判定部70は、更新判定信号Vudjをアクティブとする(ステップS390)。一方、更新判定部70が、温度補償情報の更新が現在から所定の期間内に行われていると判定したとき(ステップS380のN)、更新判定部70は、更新判定信号Vudjを非アクティブとする(ステップS400)。本実施形態では、更新判定信号Vudjを非アクティブとしたとき(ステップS400)、センサー素子2が静止しているか否かの判定(ステップS420)は行わないとしているが、これに限定されるものではない。なお、本実施形態に示すように、更新判定部70が、更新判定信号Vudjを非アクティブとしたとき(ステップS400)、センサー素子2が静止しているか否かの判定(ステップS420)を行わないことで、不要な処理をさらに低減することが可能となり、物理量センサー1(センサー素子制御回路3)の温度補償情報の更新時の消費電力をさらに低減することが可能となる。
更新判定信号Vudjがアクティブとなった後、静止判定部80は、センサー素子検出データVArefを取得する(ステップS410)。このとき、静止判定部80は、センサー素子検出データVArefを、ステップS320で記憶したレジスター等とは異なるレジスター等に一時記憶する。
そして、静止判定部80が、ステップS320で記憶したセンサー素子検出データVArefと、ステップS410で記憶したセンサー素子検出データVArefと、の差分が所定の範囲内であるかの判定を行う(ステップS420)。
静止判定部80は、ステップS320で記憶したセンサー素子検出データVArefと、ステップS410で記憶したセンサー素子検出データVArefと、の差分が所定の範囲内であるとき(ステップS420のY)、静止判定部80は、センサー素子2が静止していると判定し、静止判定信号Vstjをアクティブとする(ステップS430)。一方、静止判定部80は、ステップS320で記憶したセンサー素子検出データVArefと、ステップS410で記憶したセンサー素子検出データVArefと、の差分が所定の範囲内でないとき(ステップS420のN)、静止判定部80は、センサー素子2が静止していないと判定し、静止判定信号Vstjを非アクティブとする(ステップS440)。
更新部60は、温度補償情報の更新処理を行う(ステップS450)。温度補償情報の更新処理の詳細を、図5を用いて説明する。
更新部60が、更新判定信号Vudjがアクティブであるか否かの判定を行う(ステップS451)。更新判定信号Vudjがアクティブでない(非アクティブ)とき(ステップS451のN)、更新部60は、温度補償情報の更新を行わず更新処理を終了する。一
方、更新判定信号Vudjがアクティブであるとき(ステップS451のY)、更新部60が、静止判定信号Vstjがアクティブであるか否かの判定を行う(ステップS452)。そして、更新部60は、静止判定信号Vstjがアクティブでない(非アクティブ)とき(ステップS452のN)、温度補償情報の更新を行わずに、更新処理を終了し、静止判定信号Vstjがアクティブであるとき(ステップS452のY)、更新部60は、温度補償情報の更新データとして、温度データVTref及びセンサー素子検出データVArefを取得する(ステップ453)。
方、更新判定信号Vudjがアクティブであるとき(ステップS451のY)、更新部60が、静止判定信号Vstjがアクティブであるか否かの判定を行う(ステップS452)。そして、更新部60は、静止判定信号Vstjがアクティブでない(非アクティブ)とき(ステップS452のN)、温度補償情報の更新を行わずに、更新処理を終了し、静止判定信号Vstjがアクティブであるとき(ステップS452のY)、更新部60は、温度補償情報の更新データとして、温度データVTref及びセンサー素子検出データVArefを取得する(ステップ453)。
すなわち、更新部60は、更新判定信号Vudjと静止判定信号Vstjとの双方がアクティブであるとき、温度データVTref及びセンサー素子検出データVArefを取得する。これより、更新判定信号Vudjがアクティブであるかの判定(ステップS451)と静止判定信号Vstjがアクティブであるかの判定(ステップS452)とは、逆の順番で実行されてもよい。
そして、更新部60は、温度データVTref、センサー素子検出データVAref及び更新履歴情報を含む信号を更新信号SUDとして記憶部30に出力し、温度補償情報として更新履歴情報と共に記憶部30に記憶する(ステップS454)。
図5に戻り、温度補償情報の更新処理が完了した後、使用判定部90が、センサー素子2が使用されているか否かの判定を行う(ステップS460)。使用判定部90が、センサー素子2は使用されていると判定したとき(ステップS460のY)、温度補償情報の更新を終了する。一方、使用判定部90が、センサー素子2は使用されていないと判定したとき(ステップS460のN)、物理量センサー1(センサー素子制御回路3)は、スリープモードとなる(ステップ330)。そして、所定時間経過後(ステップS340)に、物理量センサー1(センサー素子制御回路3)は、動作モードとなり(ステップS350)温度補償情報の更新処理(ステップS360〜ステップS450)を再度実行する。
このとき、静止判定部80が、ステップS410で取得するセンサー素子検出データVArefは、前回、静止判定部80がステップS410で取得されたセンサー素子検出データVArefが記憶されているレジスター等とは異なるレジスター等に一時記憶される。そして、静止判定部80が、前回取得したセンサー素子検出データVArefと、今回取得したセンサー素子検出データVArefとを比較する(ステップS420)ことで、センサー素子2の静止判定を行う。
以上のように、第1実施形態の温度補償情報の更新の要否の判定及び更新方法は、温度補償情報の更新履歴情報を示す更新履歴信号Vhisと温度データVTrefとに基づいて、温度補償情報の更新の要否を判定ステップと、センサー素子2が静止しているか否かを判定するステップと、温度補償情報の更新の要否の判定結果とセンサー素子2が静止しているか否かの判定結果とに基づいて、温度データVTref、センサー素子検出データVAref及び更新履歴情報を含む更新信号SUDを記憶部30に出力し記憶するステップとを含む。
[作用・効果]
以上説明したように第1実施形態の物理量センサー1(センサー素子制御回路3)によれば、センサー素子制御回路3は、温度補償情報の更新の要否を判定する更新判定部70と、センサー素子2が静止しているか否かの判定する静止判定部80と、温度補償情報の更新処理を行う更新部60と、を含む。そして、温度補償情報の更新処理を行う更新部60は、更新判定部70が判定した温度補償情報の更新の要否を判定の結果を示す更新判定信号Vudjと、静止判定部80が判定した慣性センサー素子が静止しているか否かの判
定結果とを示す静止判定信号Vstjに基づき、温度補償情報の更新処理を開始する。このとき、更新判定部70は、温度検出素子50の出力信号に基づく温度データVTrefと温度補償情報の更新履歴信号Vhisとに基づき、温度補償情報の更新の要否を判定する。そのため、更新判定部70は、温度補償情報の更新が不要な温度における温度補償情報の更新は行わないと判定することができる。すなわち、不要な温度補償情報の更新を防ぐことが可能となり、温度補償情報の更新処理に係る消費電力を低減することが可能となる。よって、温度補償情報の更新における消費電力を低減することが可能となる。
以上説明したように第1実施形態の物理量センサー1(センサー素子制御回路3)によれば、センサー素子制御回路3は、温度補償情報の更新の要否を判定する更新判定部70と、センサー素子2が静止しているか否かの判定する静止判定部80と、温度補償情報の更新処理を行う更新部60と、を含む。そして、温度補償情報の更新処理を行う更新部60は、更新判定部70が判定した温度補償情報の更新の要否を判定の結果を示す更新判定信号Vudjと、静止判定部80が判定した慣性センサー素子が静止しているか否かの判
定結果とを示す静止判定信号Vstjに基づき、温度補償情報の更新処理を開始する。このとき、更新判定部70は、温度検出素子50の出力信号に基づく温度データVTrefと温度補償情報の更新履歴信号Vhisとに基づき、温度補償情報の更新の要否を判定する。そのため、更新判定部70は、温度補償情報の更新が不要な温度における温度補償情報の更新は行わないと判定することができる。すなわち、不要な温度補償情報の更新を防ぐことが可能となり、温度補償情報の更新処理に係る消費電力を低減することが可能となる。よって、温度補償情報の更新における消費電力を低減することが可能となる。
また、第1実施形態の物理量センサー1(センサー素子制御回路3)によれば、静止判定部80は、センサー素子2が静止しているか否かの判定を行い、更新部60は、静止判定部80が判定したセンサー素子2が静止しているか否かの判定結果を示す静止判定信号Vstjに基づき、温度補償情報の更新処理を行う。すなわち、更新部60が行う更新処理は、センサー素子2が静止しているときに行われる。よって、温度補償情報にはセンサー素子2の補正値が精度よく記録される。
さらに、第1実施形態の物理量センサー1(センサー素子制御回路3)によれば、更新部60は、更新判定部70が判定した温度補償情報の更新の要否を判定の結果を示す更新判定信号Vudjと、静止判定部80が判定した慣性センサー素子が静止しているか否かの判定結果を示す静止判定信号Vstjとに基づき、センサー素子検出データVArefと温度データVTrefとで温度補償情報の更新を行う。すなわち、温度補償情報は温度データVTrefに基づく広い温度範囲で温度補償情報の更新が可能となる。よって、センサー素子制御回路3は広い温度範囲における温度補償情報の更新が可能となる。
第1実施形態の物理量センサー1(センサー素子制御回路3)によれば、更新履歴情報には、温度補償情報が更新された時刻情報が含まれる。そして、更新判定部70は、更新履歴情報に含まれる時刻情報に基づいて、温度補償情報の更新の要否を判定する。すなわち、更新判定部70は、前回温度補償情報が更新されてからの期間や、前回温度補償情報が更新されたときの季節等を考慮し、温度補償情報の更新の要否を判定することが可能となる。これにより、不要な温度補償情報の更新を防ぐことが可能となり、温度補償情報の更新処理に係る消費電力を低減することが可能となる。よって、温度補償情報の更新における消費電力をさらに低減することが可能となる。
第1実施形態の物理量センサー1(センサー素子制御回路3)によれば、静止判定部80は、センサー素子2の出力信号に基づく信号(センサー素子検出データVAref)を複数回取得し、それらの変化量にと基づきセンサー素子2が静止しているか否かの判定を行うことで、ノイズ等による静止判定の誤動作を低減することが可能となり、静止判定の精度がさらに向上する。よって、センサー素子2の静止時の補正値を精度よく取得することが可能となる。
1.2 第2実施形態
以下、第2実施形態の物理量センサー1について説明する。第2実施形態の物理量センサー1では、主に第1実施形態と異なる内容について説明し、第1実施形態と重複する内容については、説明を省略する。なお、第2実施形態の物理量センサー1では、第1実施形態の物理量センサー1と同じ構成要素には、同じ符号を付して説明を行う。
以下、第2実施形態の物理量センサー1について説明する。第2実施形態の物理量センサー1では、主に第1実施形態と異なる内容について説明し、第1実施形態と重複する内容については、説明を省略する。なお、第2実施形態の物理量センサー1では、第1実施形態の物理量センサー1と同じ構成要素には、同じ符号を付して説明を行う。
第2実施形態の物理量センサー1は、物理量センサー1の外部装置からインターフェース回路40を介して、第1動作情報信号Sact1が更新判定部70に入力される。第2実施形態の物理量センサー1は、更新判定部70が、温度データVTrefと更新履歴信号Vhisとに加え、第1動作情報信号Sact1に基づいて、温度補償情報の更新の要否を判定する点が第1実施形態の物理量センサー1と異なる。
また、第2実施形態の物理量センサー1は、物理量センサー1の外部装置からインターフェース回路40を介して、第2動作情報信号Sact2が静止判定部80に入力される。第2実施形態の物理量センサー1は、静止判定部80が、第2動作情報信号Sact2に基づいて、センサー素子2が静止しているか否かの判定を行う点が第1実施形態の物理量センサー1と異なる。
[物理量センサーの構成]
第2実施形態の物理量センサー1の構成を、図6を用いて説明する。
第2実施形態の物理量センサー1の構成を、図6を用いて説明する。
図6は、第2実施形態の物理量センサー1の機能ブロック図である。
第2実施形態の物理量センサー1は、第1実施形態の物理量センサー1と同様に、物理量に関わるアナログ信号を出力するセンサー素子2とセンサー素子制御回路3とを含んで構成される。さらに、物理量センサー1と接続され、各種の計算処理や制御処理を行う、MCU4を含んで構成されてもよい。
センサー素子2は、第1実施形態と同様の構成であり、その説明を省略する。
センサー素子制御回路3は、アナログフロントエンド(AFE)10と、デジタル演算部20と、記憶部30と、インターフェース回路(I/F回路)40と、温度検出素子50と、更新部60と、更新判定部70と、静止判定部80と、使用判定部90と、基準電圧生成部100と、発振回路110と、を含んで構成されており、例えば、1チップの集積回路(IC:Integrated Circuit)であってもよい。なお、センサー素子制御回路3は、これらの構成要素の一部を省略又は変更し、あるいは他の要素を追加した構成としてもよい。
基準電圧生成部100は、第1実施形態と同様の構成であるため、その説明を省略する。また、アナログフロントエンド(AFE)10は、第1実施形態と同様の構成であるため、図示(図2参照)及びその説明を省略する。温度検出素子50及び発振回路110は、第1実施形態と同様の構成であるため、その説明を省略する。デジタル演算部20は、第1実施形態と同様の構成であるため、図示(図3参照)及びその説明を省略する。記憶部30は、第1実施形態と同様の構成であるため、その説明を省略する。
インターフェース回路40は、外部装置(例えばMCU4)と通信するための回路である。第1実施形態と同様に、インターフェース回路40を介した通信では、例えば、外部装置がマスターとして機能し、物理量センサー1(センサー素子制御回路3)がスレーブとして機能する。そして、外部装置は、インターフェース回路40を介して、レジスター31の所定のアドレスにデータを書き込むことや、レジスター31の所定のアドレスからデータを読み出すことができる。このように、物理量センサー1(センサー素子制御回路3)は、外部装置からの要求に応じて、物理量データVDOを出力可能に構成されている。なお、インターフェース回路40は、例えば、SPIインターフェース回路やI2Cインターフェース回路として構成される。
また、インターフェース回路40には、物理量センサー1(センサー素子制御回路3)と外部装置とで構成された機器(電子機器、移動体等)の動作状態を示す信号が入力されてもよい。機器の動作状態を示す信号とは、例えば、機器が携帯電話(スマートフォン)等の電子機器であるとき、携帯電話(スマートフォン)等の電子機器が充電中であるか否か、カメラが使用されているか否か、ゲームが使用されているか否か等の動作状態を示す信号が含まれる。また、例えば、外部装置が自動車などの移動体であるとき、エンジンが
掛けられた直後が否か、加速操作がされているか否か等の動作状態を示す信号が含まれる。これにより、物理量センサー1(センサー素子制御回路3)は、使用される機器(電子機器、移動体等)の動作情報に基づき動作の予測、物理量センサー1の使用有無等を判定する。
掛けられた直後が否か、加速操作がされているか否か等の動作状態を示す信号が含まれる。これにより、物理量センサー1(センサー素子制御回路3)は、使用される機器(電子機器、移動体等)の動作情報に基づき動作の予測、物理量センサー1の使用有無等を判定する。
なお、インターフェース回路40は、外部装置から入力された機器の動作状態を示す信号を、第1動作情報信号Sact1として更新判定部70に対し出力し、第2動作情報信号Sact2として静止判定部80に出力し、使用情報信号Suseとして使用判定部90に出力する。なお、第1動作情報信号Sact1と第2動作情報信号Sact2と使用情報信号Suseとは、それぞれが異なる形式の信号であってもよく、また同じ信号であってもよい。ここで、第1動作情報信号Sact1、第2動作情報信号Sact2及び使用情報信号Suseのそれぞれは、機器の動作状態を示す信号であってもよく、また、機器の動作状態に伴い更新判定部70、静止判定部80及び使用判定部90のそれぞれが行う処理(制御)を指示する信号であってもよい。
使用判定部90は、外部装置の動作状態を示す信号の一つである使用情報信号Suseがインターフェース回路40から入力される。使用判定部90は、使用情報信号Suseに基づいて、センサー素子2が使用されているか否かを判定する。例えば、物理量センサー1が用いられる機器がデジタルカメラ(電子機器)であって、使用情報信号Suseが撮影中を示す信号であるとき、センサー素子2は手振れ補正機能等に使用されている可能性がある。よって、使用判定部90は、センサー素子2は使用されていると判定する。また、物理量センサー1が用いられた機器がデジタルカメラ(電子機器)であって、使用情報信号Suseが充電中を示す信号であるとき、デジタルカメラ(電子機器)は使用されていないと考えられる。よって、使用判定部90は、センサー素子2は使用されていないと判定する。
そして、使用判定部90は、使用情報信号Suseに基づいて、センサー素子2が使用されていないと判定したとき、センサー素子制御回路3はセンサー素子2が駆動している動作モードから、消費電力が小さいスリープモードに遷移する。
更新判定部70は、デジタル演算部20から入力された温度データVTrefと、記憶部30から入力された更新履歴信号Vhisと、インターフェース回路40から入力された第1動作情報信号Sact1と、に基づいて、記憶部30に記憶された温度補償情報の更新の要否を判定し、更新判定信号Vudjを更新部60に出力する。
詳細には、更新判定部70は、インターフェース回路40から入力された第1動作情報信号Sact1と更新履歴情報とに基づいて、温度補償情報の更新が必要(有効)か否かの判定を行う。例えば、物理量センサー1が用いられる機器がデジタルカメラ(電子機器)であって、第1動作情報信号Sact1が、デジタルカメラ(電子機器)の充電を示す信号であるとき、デジタルカメラ(電子機器)の温度が充電の発熱により上昇すると考えられる。よって、温度補償情報の更新を行うことで、広い温度範囲における温度補償情報を得ることができると考えられる。これより、更新判定部70は、温度補償情報を更新することが必要(有効)であると判定する。
また、例えば、物理量センサー1が用いられる機器がデジタルカメラ(電子機器)であって、第1動作情報信号Sact1が、デジタルカメラ(電子機器)の電池残量の低下を示す信号であるとき、温度補償情報の更新に伴い電池の消耗が加速することが懸念される。このため、更新判定部70は、温度補償情報の更新は不要である(有効でない)と判定する。
そして、更新判定部70は、温度補償情報を更新することが必要(有効)であると判定したとき、第1実施形態の物理量センサー1と同様に、温度データVTrefと更新履歴信号Vhisとに基づいて、温度補償情報の更新の要否を判定する。
更新判定部70は、温度補償情報の更新は不要であると判定したとき、更新部60に出力する更新判定信号Vudjを非アクティブとする。また、更新判定部70は、温度補償情報の更新が必要であると判定したとき、更新部60に出力する更新判定信号Vudjをアクティブとする。
このように、第2実施形態の物理量センサー1は、更新判定部70が、第1動作情報信号Sact1に基づき、温度補償情報の更新が必要(有効)か否かを事前に判定する。これにより、不要な温度補償情報の更新が実行されることをさらに低減することが可能となる。よって、温度補償情報の更新時の消費電力をさらに低減することが可能となる。
また、更新判定部70は、第1動作情報信号Sact1と温度補償情報の更新履歴情報とに基づいて、温度上昇などの環境変化を予測し、温度補償情報の更新の必要(有効)か否か判定を行ってもよい。
詳細には、更新判定部70は、第1動作情報信号Sact1と更新履歴信号Vhisとに基づいて、温度データVTrefの時間経過による変動(時間変化)を予測し、温度補償情報の更新が必要(有効)か否かの判定をしてもよい。
例えば、物理量センサー1が用いられた機器がデジタルカメラ(電子機器)であって、第1動作情報信号Sact1が充電を示す信号であるとき、デジタルカメラ(電子機器)の温度が充電の発熱により上昇すると考えられる。このとき、更新判定部70は、デジタルカメラ(電子機器)の充電に伴う発熱による温度上昇を更新履歴信号Vhisと現在の温度データVTrefとから予測する。そして、更新判定部70は、温度上昇の予測結果から温度補償情報の更新が必要(有効)か否かの判定を行う。なお、温度上昇の予測を行うにあたり、更新履歴情報には、第1動作情報信号Sact1が充電であるときの過去の温度上昇を示す履歴データ等が含まれてもよい。
そして、更新判定部70は、温度補償情報の更新が必要(有効)であると判定したとき、第1実施形態の物理量センサー1と同様に、温度データVTrefと更新履歴信号Vhisとに基づいて、温度補償情報の更新の要否を判定する。
更新判定部70は、温度補償情報の更新は不要であると判定したとき、更新部60に出力する更新判定信号Vudjを非アクティブとする。また、更新判定部70は、温度補償情報の更新が必要であると判定したとき、更新部60に出力する更新判定信号Vudjをアクティブとする。
このように、更新判定部70は、第1動作情報信号Sact1と温度補償情報の更新履歴情報とに基づいて、温度上昇などの環境変化を予測し、温度補償情報の更新が必要(有効)か否かを判定することで、不要な温度補償情報の更新をさらに低減することが可能となる。よって、温度補償情報の更新時における消費電力をさらに低減することが可能となる。
なお、更新判定部70は、第1動作情報信号Sact1の受信、識別、判定及び処理を行う不図示の信号処理部を備えてもよい。
静止判定部80は、第2動作情報信号Sact2に基づいて、センサー素子2が静止し
ているか否かを判定し、静止判定信号Vstjを更新部60に出力する。例えば、物理量センサー1が用いられる機器がデジタルカメラ(電子機器)であって、第2動作情報信号Sact2が充電を示す信号であるとき、物理量センサー1が用いられた機器(デジタルカメラ)は置かれた状態であると考えられる。すなわち、デジタルカメラ(電子機器)に含まれる物理量センサー1(センサー素子2)も静止していると考えられる。よって、静止判定部80は、第2動作情報信号Sact2に基づいてセンサー素子2が静止していると判定し、更新部60に出力する静止判定信号Vstjをアクティブとする。
ているか否かを判定し、静止判定信号Vstjを更新部60に出力する。例えば、物理量センサー1が用いられる機器がデジタルカメラ(電子機器)であって、第2動作情報信号Sact2が充電を示す信号であるとき、物理量センサー1が用いられた機器(デジタルカメラ)は置かれた状態であると考えられる。すなわち、デジタルカメラ(電子機器)に含まれる物理量センサー1(センサー素子2)も静止していると考えられる。よって、静止判定部80は、第2動作情報信号Sact2に基づいてセンサー素子2が静止していると判定し、更新部60に出力する静止判定信号Vstjをアクティブとする。
また、例えば、物理量センサー1が用いられる機器がデジタルカメラ(電子機器)であって、第2動作情報信号Sact2がデジタルカメラ(電子機器)で取得した画像の閲覧を示す信号であるとき、物理量センサー1が用いられた機器(デジタルカメラ)は、手で持たれ移動していると考えられる。すなわち、デジタルカメラ(電子機器)に含まれる物理量センサー1(センサー素子2)も移動していると考えられる。よって、静止判定部80は、第2動作情報信号Sact2に基づいてセンサー素子2が静止していないと判定し、更新部60に出力する静止判定信号Vstjを非アクティブとする。
このように、静止判定部80は、第2動作情報信号Sact2に基づいて、センサー素子2が静止しているか否かの判定を行う。すなわち、センサー素子制御回路3は、センサー素子2が静止しているか否かの判定を、センサー素子2から検出される信号に寄与することなく行うことが可能となる。よって、静止判定部80は、ノイズ等の影響を低減し、センサー素子2が静止しているか否かの判定の精度を高めることが可能となる。
なお、静止判定部80は、第2動作情報信号Sact2の受信、識別、判定及び処理を行う不図示の信号処理部を備えてもよい。
第2実施形態の物理量センサー1では、物理量センサー1(センサー素子制御回路3)と外部装置とで構成された機器(電子機器、移動体等)を、デジタルカメラを例に説明を行ったが、物理量センサー1(センサー素子制御回路3)は、例えば、携帯電話(スマートフォン)やパソコン(タブレット)等の電子機器に用いられてもよく、また、自動車等の移動体に用いられてもよい。
更新部60は、第1実施形態の物理量センサー1と同様に、更新判定信号Vudjと静止判定信号Vstjとに基づき、記憶部30に記憶された温度補償情報を更新するか否かの判定を行う。そして、更新部60は、温度補償情報を更新すると判定したとき、入力される温度データVTrefと、センサー素子検出データVArefと、に基づく更新信号SUDを記憶部30に記憶する。
[温度補償情報更新方法]
ここで、第2実施形態の物理量センサー1の温度補償情報の更新の要否の判定方法及び更新方法を、図7を用いて説明する。図7は、第2実施形態の物理量センサー1の温度補償情報の更新の要否の判定方法及び更新方法の一例を示すフローチャートである。
ここで、第2実施形態の物理量センサー1の温度補償情報の更新の要否の判定方法及び更新方法を、図7を用いて説明する。図7は、第2実施形態の物理量センサー1の温度補償情報の更新の要否の判定方法及び更新方法の一例を示すフローチャートである。
第2実施形態の物理量センサー1では、第1実施形態と同様に、まず、使用判定部90が、センサー素子2が使用されているか否かの判定を行う(ステップS310)。そして、使用判定部90において、センサー素子2が使用されていると判定されたとき(ステップS310のY)、温度補償情報の更新は行われない。一方、使用判定部90において、センサー素子2が使用されていないと判定されたとき(ステップS310のN)、物理量センサー1(センサー素子制御回路3)は、スリープモードに遷移する(ステップS330)。そして、物理量センサー1(センサー素子制御回路3)は、スリープモードに遷移後、所定の時間待機する(ステップS340)。物理量センサー1(センサー素子制御回
路3)は、スリープモードに遷移後、所定の時間経過したとき(ステップS340のY)、動作モードに遷移する(ステップS350)。ここで、所定の時間とは、数秒から数時間で設定されてもよい。また、所定の時間とは、インターフェース回路40を介し使用判定部90に入力される使用情報信号Suseに基づいて設定されてもよい。
路3)は、スリープモードに遷移後、所定の時間経過したとき(ステップS340のY)、動作モードに遷移する(ステップS350)。ここで、所定の時間とは、数秒から数時間で設定されてもよい。また、所定の時間とは、インターフェース回路40を介し使用判定部90に入力される使用情報信号Suseに基づいて設定されてもよい。
動作モード遷移後、更新判定部70は、更新履歴信号Vhisを読み込む(ステップS360)。さらに、更新判定部70は、温度データVTrefと第1動作情報信号Sact1とを取得する(ステップS371)。
そして、更新判定部70は、取得した更新履歴信号Vhisと温度データVTrefと第1動作情報信号Sact1とに基づいて、温度データVTrefの時間の経過による変動(温度上昇)を予測する(ステップS372)。
更新判定部70が、温度上昇の予測結果から温度補償情報の更新が必要(有効)か否かの判定を行う(ステップS373)。例えば、更新判定部70が、温度データVTrefの時間の経過による変動(温度上昇)が予測される温度範囲内に、温度補償情報を更新すべき温度(温度データVTref)が有るか無いかの判定を行う。そして、更新判定部70が、温度補償情報の更新が必要(有効)か否かを判定する。
更新判定部70が、温度補償情報の更新が不要(有効でない)と判定したとき(ステップS373のN)、温度補償情報の更新は行われずセンサー素子2が使用されているかの判定(ステップ460)に遷移する。
一方、更新判定部70が、温度補償情報の更新が必要(有効)であると判定したとき(ステップS373のY)、更新判定部70は、更新履歴信号Vhisと温度データVTrefとに基づき、温度補償情報の更新の要否を判定する。更新判定部70は、更新履歴信号Vhisに含まれる時刻情報と温度データVTrefとに基づき、温度データVTrefの値(現在の温度)に対応するオフセットレベルがいつ更新されたかを把握する。そして、更新判定部70が、温度補償情報の更新が現在から所定の期間内に行われたか否かの判定を行う(ステップS380)。
更新判定部70が、温度補償情報の更新が現在から所定の期間内に行われていないと判定したとき(ステップS380のY)、更新判定部70は、更新判定信号Vudjをアクティブとする(ステップS390)。一方、更新判定部70が、温度補償情報の更新が現在から所定の期間内に行われていると判定したとき(ステップS380のN)、更新判定部70は、更新判定信号Vudjを非アクティブとする(ステップS400)。
更新判定信号Vudjがアクティブとなった後、静止判定部80は、第2動作情報信号Sact2を取得する(ステップS411)。そして、静止判定部80が、入力された第2動作情報信号Sact2に基づいて、センサー素子2が静止であるか否かの判定を行う(ステップS421)。
静止判定部80が、センサー素子2が静止していると判定したとき(ステップS421のY)、静止判定部80は、静止判定信号Vstjをアクティブとする(ステップS430)。一方、静止判定部80が、センサー素子2が静止していないと判定したとき(ステップS421のN)、静止判定部80は、静止判定信号Vstjを非アクティブとする(ステップS440)。
そして、更新部60が、温度補償情報の更新処理を行う(ステップS450)。なお、更新部60の温度補償情報の更新処理は、第1実施形態の物理量センサー1と同じである
ため、図示(図5)及び説明を省略する。
ため、図示(図5)及び説明を省略する。
温度補償情報の更新処理が完了した後、使用判定部90が、センサー素子2が使用されているかの判定を再度行う(ステップ460)。使用判定部90が、センサー素子2は使用されていると判定したとき、温度補償情報の更新を終了する。一方、使用判定部90が、センサー素子2は使用されていないと判定したとき、再度スリープモードに遷移する(ステップ330)。
[作用・効果]
以上より第2実施形態の物理量センサー1によれば、第1実施形態の物理量センサーにより得られる作用・効果に加え、更新判定部70は物理量センサー1が用いられる機器の動作情報を示す第1動作情報信号Sact1に基づき、温度データVTrefの時間変化を予測する。これにより、時間経過に伴う温度補償情報の更新の要否を予測することが可能となる。すなわち、更新判定部70は、時間経過に伴う温度補償情報の更新の要否含め、温度補償情報の更新の要否を判定することができる。よって不要な温度補償情報の更新が実行されることをさらに防ぐことが可能となる。よって、温度補償情報の更新における消費電力をさらに低減することが可能となる。
以上より第2実施形態の物理量センサー1によれば、第1実施形態の物理量センサーにより得られる作用・効果に加え、更新判定部70は物理量センサー1が用いられる機器の動作情報を示す第1動作情報信号Sact1に基づき、温度データVTrefの時間変化を予測する。これにより、時間経過に伴う温度補償情報の更新の要否を予測することが可能となる。すなわち、更新判定部70は、時間経過に伴う温度補償情報の更新の要否含め、温度補償情報の更新の要否を判定することができる。よって不要な温度補償情報の更新が実行されることをさらに防ぐことが可能となる。よって、温度補償情報の更新における消費電力をさらに低減することが可能となる。
また、第2実施形態の物理量センサー1によれば、静止判定部80は、物理量センサー1が用いられる機器の動作情報を示す第2動作情報に基づき静止を判定することが可能となる。よって、ノイズ等による静止判定の誤判定を低減することが可能となり、センサー素子2が静止しているか否かの判定の精度がさらに向上する。よって、センサー素子2の静止時の補正値をさらに精度よく取得することが可能となる。
1.3 第3実施形態
以下、第3実施形態の物理量センサー1について説明する。第3実施形態の物理量センサー1では、主に第1実施形態及び第2実施形態と異なる内容について説明し、第1実施形態及び第2実施形態と重複する内容については、説明を省略する。なお、第3実施形態の物理量センサー1では、第1実施形態及び第2実施形態の物理量センサー1と同じ構成要素には、同じ符号を付して説明を行う。
以下、第3実施形態の物理量センサー1について説明する。第3実施形態の物理量センサー1では、主に第1実施形態及び第2実施形態と異なる内容について説明し、第1実施形態及び第2実施形態と重複する内容については、説明を省略する。なお、第3実施形態の物理量センサー1では、第1実施形態及び第2実施形態の物理量センサー1と同じ構成要素には、同じ符号を付して説明を行う。
第3実施形態の物理量センサー1は、複数のセンサー素子2を含み構成される物理量センサーである点が、第1実施形態及び第2実施形態の物理量センサー1と異なる。なお、第3実施形態では、更新判定部70は、第1実施形態に示すように温度データVTrefと更新履歴信号Vhisとに基づき、温度補償情報の更新の要否を判定しているが、第2実施形態に示すように、温度データVTrefと更新履歴信号Vhisとに加え、第1動作情報信号Sact1に基づき、温度補償情報の更新の要否を判定してもよい。
[物理量検出装置の構成]
第3実施形態の物理量センサー1の構成を、図8を用いて説明する。図8は、第3実施形態の物理量センサーの機能ブロック図である。第3実施形態の物理量センサー1は、物理量に関わるアナログ信号を出力する2つのセンサー素子2(2−1,2−2)と2つのセンサー素子2(2−1,2−2)が接続可能なセンサー素子制御回路3とを含んで構成される。さらに、物理量センサー1と接続され、各種の計算処理や制御処理を行う、MCU4を含んで構成されてもよい。
第3実施形態の物理量センサー1の構成を、図8を用いて説明する。図8は、第3実施形態の物理量センサーの機能ブロック図である。第3実施形態の物理量センサー1は、物理量に関わるアナログ信号を出力する2つのセンサー素子2(2−1,2−2)と2つのセンサー素子2(2−1,2−2)が接続可能なセンサー素子制御回路3とを含んで構成される。さらに、物理量センサー1と接続され、各種の計算処理や制御処理を行う、MCU4を含んで構成されてもよい。
2つのセンサー素子2(2−1,2−2)のそれぞれは、物理量(特に角速度、加速度などの慣性力)を検出し、電気信号(検出信号)に変換し出力する素子である。例えば、2つのセンサー素子2(2−1,2−2)それぞれが、圧電型の振動片や静電容量検出方式の振動片を含む振動型センサー素子であってもよい。2つのセンサー素子2(2−1,
2−2)は、物理量(特に角速度、加速度などの慣性力)を検出し、変換された電気信号は、周囲の温度に応じ電圧レベルが変動する温度特性を有する。
2−2)は、物理量(特に角速度、加速度などの慣性力)を検出し、変換された電気信号は、周囲の温度に応じ電圧レベルが変動する温度特性を有する。
また、2つのセンサー素子2(2−1,2−2)は、同種の物理量を検出してもよいし、異種の物理量を検出してもよい。例えば、センサー素子2−1が加速度(物理量)を検出するセンサー素子2であり、センサー素子2−2が角速度(物理量)を検出するセンサー素子2であるとき、物理量センサー1はコンボセンサーとして機能する。なお、第3実施形態の物理量センサー1では、センサー素子2−2(「第2慣性センサー素子」の一例)は、センサー素子2−1(「第1慣性センサー素子」の一例)よりも消費電力の大きなセンサー素子2である。
第3実施形態の物理量センサー1は、センサー素子2−1,2−2のそれぞれは、正極と負極の2つの検出電極(不図示)を有しており、これら2つの検出電極から差動の検出信号を出力する。また、センサー素子2−1,2−2は、シングルエンドの検出信号を出力してもよい。なお、第3実施形態の物理量センサー1では、センサー素子制御回路3に2つのセンサー素子2−1,2−2が接続されているが、3つ以上のセンサー素子2が接続されてもよい。
センサー素子制御回路3は、2つのセンサー素子2−1,2−2のそれぞれと接続可能であって、2つのセンサー素子2−1,2−2を駆動させるための駆動信号を出力する。さらに、センサー素子制御回路3は、2つのセンサー素子2−1,2−2が出力した電気信号のそれぞれに対し増幅及び補正等を行い、2つのセンサー素子2−1,2−2のそれぞれが検出した物理量(慣性力)の大きさに応じた物理量信号として出力する。
センサー素子制御回路3は、2つのアナログフロントエンド(AFE)10−1,10−2と、デジタル演算部20と、記憶部30と、インターフェース回路(I/F回路)40と、温度検出素子50と、更新部60と、更新判定部70と、静止判定部80と、使用判定部90と、基準電圧生成部100と、発振回路110と、を含んで構成されており、例えば、1チップの集積回路(IC:Integrated Circuit)であってもよい。なお、センサー素子制御回路3は、これらの構成要素の一部を省略又は変更し、あるいは他の要素を追加した構成としてもよい。
基準電圧生成部100は、第1実施形態と同様の構成であるため、その説明を省略する。温度検出素子50及び発振回路110は、第1実施形態と同様の構成であるため、その説明を省略する。インターフェース回路(I/F回路)40及び使用判定部90は、第1実施形態と同様の構成であるため、その説明を省略する。
アナログフロントエンド(AFE)10−1は、センサー素子2−1が出力する検出信号が入力され、センサー素子2−1が検出した物理量(慣性力)に応じた電圧のアナログ信号である物理量信号VAO1をデジタル演算部20に出力する。
アナログフロントエンド(AFE)10−2は、センサー素子2−2が出力する検出信号が入力され、センサー素子2−2が検出した物理量(慣性力)に応じた電圧のアナログ信号である物理量信号VAO2をデジタル演算部20に出力する。
なお、2つのアナログフロントエンド10−1,10−2のそれぞれは、第1実施形態の物理量センサー1に示すアナログフロントエンド10と同様の構成である。そのため、図示(図2参照)及び詳細の説明を省略する。なお、アナログフロントエンド10−1,10−2のそれぞれは、図2に示す構成要素の一部を省略又は変更し、あるいは他の要素を追加した構成としてもよい。
デジタル演算部20は、2つのアナログフロントエンド10−1,10−2のそれぞれから出力された物理量信号VAO1,VAO2のそれぞれをデジタル信号に変換し、温度検出素子50から出力された温度信号VTOに信号で補正した後、デジタル信号の物理量データVDO1,VDO2として記憶部30に出力する。さらに、デジタル演算部20は、温度データVTrefを更新部60及び更新判定部70に出力する。また、デジタル演算部20は、センサー素子検出データVAref1を、更新部60及び静止判定部80に出力する。また、デジタル演算部20は、センサー素子検出データVAref2を、更新部60に出力する。
図9は、デジタル演算部20の構成を示す図である。デジタル演算部20は、第1物理量演算部21と、第2物理量演算部22と、第3物理量演算部23と、クロック生成回路25と、を含む。
クロック生成回路25は、マスタークロック信号MCLK(発振回路110の出力信号)を基に、第1物理量演算部21に含まれるA/D変換回路211のサンプリングクロック信号CLK1と、第2物理量演算部22に含まれるA/D変換回路221のサンプリングクロック信号CLK2と、第3物理量演算部23に含まれるA/D変換回路231のサンプリングクロック信号CLK3とを生成し出力する。
第1物理量演算部21は、A/D変換回路211及びデジタルフィルター212を含む。第1物理量演算部21は、温度信号VTOが入力され、温度データVTrefを出力する。
A/D変換回路211は、サンプリングクロック信号CLK1に同期し、温度信号VTOをデジタル信号に変換する。
デジタルフィルター212は、A/D変換回路211から出力された信号(温度信号VTOのデジタル信号)のフィルタリング処理を行う。そして、デジタルフィルター212において、フィルタリング処理された信号(温度信号VTOのデジタル信号に基づく信号)は、温度データVTrefとしてデジタル演算部20から出力される。また、デジタルフィルター212においてフィルタリング処理された信号(温度信号VTOのデジタル信号に基づく信号)は、第2物理量演算部22に含まれるデジタル補正回路223に入力される。
第3物理量演算部23は、A/D変換回路231及びデジタルフィルター232を含む。第3物理量演算部23は、物理量信号VAO2が入力され、センサー素子検出データVAref2を出力する。
A/D変換回路231は、サンプリングクロック信号CLK2に同期し、温度信号VTOをデジタル信号に変換する。
デジタルフィルター232は、A/D変換回路231から出力された信号(物理量信号VAO2のデジタル信号)のフィルタリング処理を行う。そして、デジタルフィルター232において、フィルタリング処理された信号(物理量信号VAO2のデジタル信号に基づく信号)は、センサー素子検出データVAref2としてデジタル演算部20から出力する。また、デジタルフィルター212においてフィルタリング処理された信号(物理量信号VAO2のデジタル信号に基づく信号)は、第2物理量演算部22に含まれるデジタル補正回路223に入力される。
第2物理量演算部22は、A/D変換回路221、デジタルフィルター222及びデジタル補正回路223を含む。第2物理量演算部22は、物理量信号VAO1が入力され、物理量データVDO1,VDO2及びセンサー素子検出データVAref1を出力する。
A/D変換回路221は、サンプリングクロック信号CLK2に同期し、物理量信号VAOをデジタル信号に変換する。
デジタルフィルター222は、A/D変換回路221から出力された信号(物理量信号VAO1のデジタル信号)のフィルタリング処理を行う。そして、デジタルフィルター222において、フィルタリング処理された信号(物理量信号VAO1のデジタル信号に基づく信号)は、センサー素子検出データVAref1としてデジタル演算部20から出力する。また、デジタルフィルター222においてフィルタリング処理された信号(物理量信号VAO1のデジタル信号に基づく信号)は、デジタル補正回路223に入力される。
デジタル補正回路223は、後述する記憶部30(図1参照)から出力された温度補償情報を含む温度補正信号Vofと、デジタルフィルター222から出力された信号(物理量信号VAO1のデジタル信号に基づく信号)と、デジタルフィルター232から出力された信号(物理量信号VAO2のデジタル信号に基づく信号)と、デジタルフィルター212から出力された信号(温度信号VTOのデジタル信号に基づく信号)と、が入力される。そして、デジタル補正回路223は、温度補正信号Vofとデジタルフィルター212から出力された信号(温度信号VTOのデジタル信号に基づく信号)とに基づいて、デジタルフィルター222から出力された信号(物理量信号VAO1のデジタル信号に基づく信号)を補正し、補正した信号をデジタル信号の物理量データVDO1として出力する。また、デジタル補正回路223は、温度補正信号Vofとデジタルフィルター212から出力された信号(温度信号VTOのデジタル信号に基づく信号)に基づいて、デジタルフィルター232から出力された信号(物理量信号VAO2のデジタル信号に基づく信号)を補正し、補正した信号をデジタル信号の物理量データVDO2として出力する。
図8に戻り、記憶部30は、レジスター31及び不揮発性メモリー32を有している。レジスター31には、インターフェース回路40を介した外部装置との通信に使用されるアドレスやデータの情報が設定される。また、レジスター31には、デジタル演算部20から出力される物理量データVDO1,VDO2が記憶される。
不揮発性メモリー32には、第1実施形態の物理量センサー1と同様に、デジタルフィルター222の出力信号を、温度信号VTOのデジタル信号に基づく信号で補正するための、温度補償情報や温度補償情報の更新履歴情報等の各種のトリミングデータ(調整データや補正データ)や、インターフェース回路40を介した外部との通信を成立させるための各種の情報が記憶されている。
記憶部30は、第1実施形態の物理量センサー1と同様に、温度補正信号Vofとして、デジタル演算部20に含まれるデジタル補正回路223に出力する。さらに、記憶部30は、温度補償情報の更新履歴情報を更新履歴信号Vhisとして更新判定部70に出力する。
更新判定部70は、第1実施形態と同様に、デジタル演算部20から入力された温度データVTrefと記憶部30から入力された更新履歴信号Vhisとに基づき、記憶部30に記憶された温度補償情報の更新の要否を判定し、更新判定信号Vudjを更新部60に出力する。
静止判定部80は、デジタル演算部20から入力されたセンサー素子検出データVAr
ef1に基づき、2つのセンサー素子2−1,2−2が静止しているか否かを判定し静止判定信号Vstjを更新部60に出力する。
ef1に基づき、2つのセンサー素子2−1,2−2が静止しているか否かを判定し静止判定信号Vstjを更新部60に出力する。
ここで、センサー素子検出データVAref1は、センサー素子2−1が出力する検出信号が、アナログフロントエンド10−1において物理量信号VAO1に変換され、さらに、物理量信号VAO1がデジタル信号に変換され、デジタルフィルター222を介し出力された信号である。すなわち、センサー素子検出データVAref1は、センサー素子2−1の出力信号に基づく信号である。すなわち、第3実施形態の物理量センサー1では、静止判定部80は、センサー素子2−1の出力信号に基づく信号に基づいて、センサー素子2−1,2−2が静止しているか否かの判定を行う。
このように、静止判定部80は、1つのセンサー素子2−1の出力信号に基づく信号で、2つのセンサー素子2−1,2−2の双方が静止しているか否かの判定をおこなう。換言すれば、静止判定部80は、センサー素子制御回路3に複数のセンサー素子2が接続されたとき、複数のセンサー素子2の一部の出力信号に基づく信号で、複数のセンサー素子2が静止しているか否かの判定を行う。このように、複数のセンサー素子2が静止しているか否かの判定を、複数のセンサー素子2の一部の出力信号に基づく信号により行うことで、複数のセンサー素子2が静止しているか否かを判定するときの消費電力を低減することが可能となる。
さらに、第3実施形態の物理量センサー1は、静止判定部80においてセンサー素子2−1,2−2が静止しているか否かの判定を行うためのセンサー素子2−1の消費電力は、センサー素子2−2の消費電力より小さい。すなわち、静止判定部80は、消費電力の小さなセンサー素子2−1の出力信号に基づく信号で、センサー素子2−1,2−2が静止しているか否かを判定することができる。よって、第3実施形態の物理量センサー1では、センサー素子2−1,2−2が静止しているか否かを判定するときの消費電力をさらに低減することが可能となる。
更新部60は、第1実施形態の物理量センサー1と同様に更新判定信号Vudjと、静止判定信号Vstjとに基づき、記憶部30に記憶された、温度補償情報を更新するか否かの判定を行う。そして、更新部60は、温度補償情報を更新すると判定したとき、入力される温度データVTrefと、センサー素子検出データVAref1,VAref2と、に基づく更新信号SUDを記憶部30に記憶する。
なお、温度補償情報は、複数のセンサー素子2が備えられた物理量センサー1であるとき、複数のセンサー素子2のそれぞれに対し、温度データVTrefのそれぞれの値(温度)に対応した、センサー素子2のオフセットレベルが温度補償情報として記憶部30に記憶される。
[作用・効果]
第3実施形態の物理量センサー1によれば、第1実施形態の物理量センサー1の作用・効果に加え、静止判定部80は、複数のセンサー素子2が接続されたセンサー素子制御回路3において、複数のセンサー素子2のうち、消費電力の小さなセンサー素子2の出力信号に基づく信号により、複数のセンサー素子2の静止判定を行うこと可能となる。これにより、静止判定部80が、慣性センサー素子が静止しているか否かの判定を行うときの消費電力をさらに低減することが可能となる。よって、温度補償情報の更新における消費電力をさらに低減することが可能となる。
第3実施形態の物理量センサー1によれば、第1実施形態の物理量センサー1の作用・効果に加え、静止判定部80は、複数のセンサー素子2が接続されたセンサー素子制御回路3において、複数のセンサー素子2のうち、消費電力の小さなセンサー素子2の出力信号に基づく信号により、複数のセンサー素子2の静止判定を行うこと可能となる。これにより、静止判定部80が、慣性センサー素子が静止しているか否かの判定を行うときの消費電力をさらに低減することが可能となる。よって、温度補償情報の更新における消費電力をさらに低減することが可能となる。
2.電子機器
図10は、本実施形態の電子機器の構成の一例を示す機能ブロック図である。図10に
示すように、本実施形態の電子機器500は、物理量センサー510、制御装置(MCU)520、操作部530、ROM(Read Only Memory)540、RAM(Random Access Memory)550、通信部560、表示部570を含んで構成されている。なお、本実施形態の電子機器は、図10の構成要素(各部)の一部を省略又は変更し、あるいは、他の構成要素を付加した構成としてもよい。
図10は、本実施形態の電子機器の構成の一例を示す機能ブロック図である。図10に
示すように、本実施形態の電子機器500は、物理量センサー510、制御装置(MCU)520、操作部530、ROM(Read Only Memory)540、RAM(Random Access Memory)550、通信部560、表示部570を含んで構成されている。なお、本実施形態の電子機器は、図10の構成要素(各部)の一部を省略又は変更し、あるいは、他の構成要素を付加した構成としてもよい。
物理量センサー510は、物理量を検出して検出結果を制御装置(MCU)520に出力する。物理量センサー510として、例えば、上述した本実施形態の物理量センサー1を適用することができる。
制御装置(MCU)520は、ROM540等に記憶されているプログラムに従い、物理量センサー510に通信信号を発信し、物理量センサー510の出力信号を用いて各種の計算処理や制御処理を行う。その他、制御装置(MCU)520は、操作部530からの操作信号に応じた各種の処理、外部装置とデータ通信を行うために通信部560を制御する処理、表示部570に各種の情報を表示させるための表示信号を送信する処理等を行う。
また、制御装置(MCU)520は、物理量センサー510に対し、電子機器500の動作情報信号を出力する。動作情報信号とは、例えば、後述する操作部530において操作キーやボタンスイッチ等の操作が行われた情報であってもよく、また、表示部570に表示される各種の情報であってもよい。
操作部530は、操作キーやボタンスイッチ等により構成される入力装置であり、ユーザーによる操作に応じた操作信号を制御装置(MCU)520に出力する。
ROM540は、制御装置(MCU)520が各種の計算処理や制御処理を行うためのプログラムやデータ等を記憶している。
RAM550は、制御装置(MCU)520の作業領域として用いられ、ROM540から読み出されたプログラムやデータ、操作部530から入力されたデータ、制御装置(MCU)520が各種プログラムに従って実行した演算結果等を一時的に記憶する。
通信部560は、制御装置(MCU)520と外部機器とのデータ通信を成立させるための各種制御を行う。
表示部570は、LCD(Liquid Crystal Display)等により構成される表示装置であり、制御装置(MCU)520から入力される表示信号に基づいて各種の情報を表示する。表示部570には操作部530として機能するタッチパネルが設けられていてもよい。
物理量センサー510として、例えば上述した本実施形態の物理量センサー1を適用することにより、例えば、信頼性の高い電子機器を実現することができる。
このような電子機器500としては種々の電子機器が考えられ、例えば、パーソナルコンピューター(例えば、モバイル型パーソナルコンピューター、ラップトップ型パーソナルコンピューター、タブレット型パーソナルコンピューター)、スマートフォンや携帯電話機などの移動体端末、デジタルカメラ、インクジェット式吐出装置(例えば、インクジェットプリンター)、ルーターやスイッチなどのストレージエリアネットワーク機器、ローカルエリアネットワーク機器、移動体端末基地局用機器、テレビ、ビデオカメラ、ビデオレコーダー、カーナビゲーション装置、リアルタイムクロック装置、ページャー、電子手帳(通信機能付も含む)、電子辞書、電卓、電子ゲーム機器、ゲーム用コントローラー
、ワードプロセッサー、ワークステーション、テレビ電話、防犯用テレビモニター、電子双眼鏡、POS端末、医療機器(例えば電子体温計、血圧計、血糖計、心電図計測装置、超音波診断装置、電子内視鏡)、魚群探知機、各種測定機器、計器類(例えば、車両、航空機、船舶の計器類)、フライトシミュレーター、ヘッドマウントディスプレイ、モーショントレース、モーショントラッキング、モーションコントローラー、PDR(歩行者位置方位計測)等が挙げられる。
、ワードプロセッサー、ワークステーション、テレビ電話、防犯用テレビモニター、電子双眼鏡、POS端末、医療機器(例えば電子体温計、血圧計、血糖計、心電図計測装置、超音波診断装置、電子内視鏡)、魚群探知機、各種測定機器、計器類(例えば、車両、航空機、船舶の計器類)、フライトシミュレーター、ヘッドマウントディスプレイ、モーショントレース、モーショントラッキング、モーションコントローラー、PDR(歩行者位置方位計測)等が挙げられる。
図11は、本実施形態の電子機器500の一例であるデジタルカメラ1300を模式的に示す斜視図である。なお、図11には、外部機器との接続についても簡易的に示している。ここで、通常のカメラは、被写体の光像により銀塩写真フィルムを感光するのに対し、デジタルカメラ1300は、被写体の光像をCCD(Charge Coupled Device)などの撮像素子により光電変換して撮像信号(画像信号)を生成する。
デジタルカメラ1300におけるケース(ボディー)1302の背面には、表示部1310が設けられ、CCDによる撮像信号に基づいて表示を行う構成になっており、表示部1310は、被写体を電子画像として表示するファインダーとして機能する。また、ケース1302の正面側(図中裏面側)には、光学レンズ(撮像光学系)やCCDなどを含む受光ユニット1304が設けられている。撮影者が表示部1310に表示された被写体像を確認し、シャッターボタン1306を押下すると、その時点におけるCCDの撮像信号が、メモリー1308に転送・格納される。また、このデジタルカメラ1300においては、ケース1302の側面に、ビデオ信号出力端子1312と、データ通信用の入出力端子1314とが設けられている。そして、ビデオ信号出力端子1312には、テレビモニター1430が、データ通信用の入出力端子1314には、パーソナルコンピューター1440が、それぞれ必要に応じて接続される。さらに、所定の操作により、メモリー1308に格納された撮像信号が、テレビモニター1430や、パーソナルコンピューター1440に出力される構成になっている。デジタルカメラ1300は、例えば、角速度センサーである物理量センサー510を有し、物理量センサー510の出力信号を用いて、例えば手振れ補正等の処理を行う。
3.移動体
図12は、本実施形態の移動体の一例を示す図(上面図)である。図12に示す移動体600は、物理量センサー610、コントローラー640,650,660、バッテリー670、ナビゲーション装置680を含んで構成されている。なお、本実施形態の移動体は、図12の構成要素(各部)の一部を省略し、あるいは、他の構成要素を付加した構成としてもよい。
図12は、本実施形態の移動体の一例を示す図(上面図)である。図12に示す移動体600は、物理量センサー610、コントローラー640,650,660、バッテリー670、ナビゲーション装置680を含んで構成されている。なお、本実施形態の移動体は、図12の構成要素(各部)の一部を省略し、あるいは、他の構成要素を付加した構成としてもよい。
物理量センサー610、コントローラー640,650,660、ナビゲーション装置680は、バッテリー670から供給される電源電圧で動作する。
物理量センサー610は、物理量を検出して検出結果をコントローラー640,650,660に出力する。
コントローラー640,650,660は、それぞれ、物理量センサー610の出力信号を用いて、姿勢制御システム、横転防止システム、ブレーキシステム等の各種の制御を行う制御装置である。
ナビゲーション装置680は、内蔵のGPS受信機(不図示)の出力情報に基づき、移動体600の位置や時刻その他の各種の情報をディスプレイに表示する。また、ナビゲーション装置680は、GPSの電波が届かない時でも物理量センサー610の出力信号に基づいて移動体600の位置や向きを特定し、必要な情報の表示を継続する。
例えば、物理量センサー610として、上述した各実施形態の物理量センサー1を適用することにより、例えば、信頼性の高い移動体を実現することができる。
このような移動体600としては種々の移動体が考えられ、例えば、自動車(電気自動車も含む)、ジェット機やヘリコプター等の航空機、船舶、ロケット、人工衛星等が挙げられる。
4.変形例
本発明は本実施形態に限定されず、本発明の要旨の範囲内で種々の変形実施が可能である。
本発明は本実施形態に限定されず、本発明の要旨の範囲内で種々の変形実施が可能である。
例えば、上述した実施形態では、センサー素子2が検出する物理量として、加速度、角速度を例示したが、これ以外にも、角加速度、圧力、地磁気、傾斜などであってもよい。また、センサー素子2が振動型のセンサー素子である場合、センサー素子2の振動片の形状は、例えば、音叉型、くし歯型、ダブルT型、三角柱、四角柱、円柱状等の形状の音片型等であってもよい。また、振動片の材料は、例えば、水晶(SiO2)、タンタル酸リチウム(LiTaO3)、ニオブ酸リチウム(LiNbO3)等の圧電単結晶やジルコン酸チタン酸鉛(PZT)等の圧電セラミックスなどの圧電性材料であってもよいし、シリコン半導体であってもよい。また、振動片は、例えば、シリコン半導体の表面の一部に、駆動電極に挟まれた酸化亜鉛(ZnO)、窒化アルミニウム(AlN)等の圧電薄膜を配置した構造であってもよい。また、センサー素子2は、圧電型、動電型、静電容量型、渦電流型、光学型、ひずみゲージ型等の振動式のセンサー素子であってもよいし、振動式に限らず、例えば、光学式、回転式、流体式のセンサー素子であってもよい。
また、例えば温度検出素子(温度センサー素子)50は、制御装置に対して外付けされている素子であってもよい。
上述した実施形態及び変形例は一例であって、これらに限定されるわけではない。例えば、各実施形態及び各変形例を適宜組み合わせることも可能である。
本発明は、実施形態で説明した構成と実質的に同一の構成(例えば、機能、方法及び結果が同一の構成、あるいは目的及び効果が同一の構成)を含む。また、本発明は、実施形態で説明した構成の本質的でない部分を置き換えた構成を含む。また、本発明は、実施形態で説明した構成と同一の作用効果を奏する構成又は同一の目的を達成することができる構成を含む。また、本発明は、実施形態で説明した構成に公知技術を付加した構成を含む。
1…物理量センサー、2…センサー素子、3…センサー素子制御回路、4…MCU、5…駆動部、6…検出部、10…アナログフロントエンド、11…駆動回路、12…検出回路、13…QVアンプ、14…可変ゲインアンプ、15…同期検波回路、20…デジタル演算部、21…第1物理量演算部、22…第2物理量演算部、23…第3物理量演算部、25…クロック生成回路、30…記憶部、31…レジスター、32…不揮発性メモリー、40…インターフェース回路、50…温度検出素子、60…更新部、70…更新判定部、80…静止判定部、90…使用判定部、100…基準電圧生成部、110…発振回路、211,221,231…A/D変換回路、212,222,232…デジタルフィルター、223…デジタル補正回路、500…電子機器、510…物理量センサー、520…制御装置(MCU)、530…操作部、540…ROM、550…RAM、560…通信部、570…表示部、600…移動体、610…物理量センサー、640,650,660…
コントローラー、670…バッテリー、680…ナビゲーション装置、1300…デジタルカメラ、1302…ケース、1304…受光ユニット、1306…シャッターボタン、1308…メモリー、1310…表示部、1312…ビデオ信号出力端子、1314…入出力端子、1430…テレビモニター、1440…パーソナルコンピューター
コントローラー、670…バッテリー、680…ナビゲーション装置、1300…デジタルカメラ、1302…ケース、1304…受光ユニット、1306…シャッターボタン、1308…メモリー、1310…表示部、1312…ビデオ信号出力端子、1314…入出力端子、1430…テレビモニター、1440…パーソナルコンピューター
Claims (15)
- 温度特性を有する慣性センサー素子を接続可能な慣性センサー素子制御装置において、
前記温度特性に対する温度補償情報と前記温度補償情報の更新履歴情報とを記憶する記憶部と、
温度センサー素子の出力信号に基づく信号と前記更新履歴情報とに基づいて、前記温度補償情報の更新の要否を判定する更新判定部と、
前記慣性センサー素子が静止しているか否かを判定する静止判定部と、
前記更新判定部の判定結果と前記静止判定部の判定結果と前記慣性センサー素子の出力信号に基づく信号と前記温度センサー素子の出力信号に基づく信号とに基づいて、前記温度補償情報の更新処理を行う更新部と、
を含む慣性センサー素子制御装置。 - 前記更新履歴情報は、前記温度補償情報が更新された時刻情報を含み、
前記更新判定部は、
前記時刻情報に基づいて、前記温度補償情報の更新の要否を判定する、
請求項1に記載の慣性センサー素子制御装置。 - 前記更新判定部は、
外部から入力される第1動作情報信号と前記更新履歴情報とに基づいて、前記温度センサー素子の出力信号に基づく信号の時間変化を予測し、予測結果に基づいて前記温度補償情報の更新の要否を判定する、
請求項1又は2に記載の慣性センサー素子制御装置。 - 前記静止判定部は、
前記慣性センサー素子の出力信号に基づく信号により、前記慣性センサー素子が静止しているか否かを判定する、
請求項1乃至3のいずれか1項に記載の慣性センサー素子制御装置。 - 前記静止判定部は、
前記慣性センサー素子の出力信号に基づく信号を複数回取得し、
前記複数回取得した信号の変化量に基づいて、前記慣性センサー素子が静止しているか否かを判定する、
請求項4に記載の慣性センサー素子制御装置。 - 複数の前記慣性センサー素子が接続可能であり、
前記静止判定部は、前記複数の前記慣性センサー素子の一部の出力信号に基づく信号により、前記複数の前記慣性センサー素子が静止しているか否かを判定する、
請求項4又は5に記載の慣性センサー素子制御装置。 - 前記複数の前記慣性センサー素子は、第1慣性センサー素子と、前記第1慣性センサー素子より消費電力が大きな第2慣性センサー素子と、を含み、
前記静止判定部は、前記第1慣性センサー素子の出力信号に基づく信号により、前記複数の前記慣性センサー素子が静止しているか否かを判定する、
請求項6に記載の慣性センサー素子制御装置。 - 前記静止判定部は、外部から入力される第2動作情報信号に基づいて、
前記慣性センサー素子が静止しているか否かを判定する、
請求項1乃至3のいずれか1項に記載の慣性センサー素子制御装置。 - 第1動作モードと、第1動作モードより消費電力の小さな第2動作モードと、を有し、
前記慣性センサー素子の使用の有無を判定する使用判定部を含み、
前記使用判定部は、外部から入力される第3動作情報信号に基づいて、第1動作モード又は第2動作モードを設定する、
請求項1乃至8のいずれか1項に記載の慣性センサー素子制御装置。 - 前記更新処理は、
前記温度センサー素子の出力信号に基づく信号と前記慣性センサー素子の出力信号に基づく信号とを、前記温度補償情報として前記記憶部に記憶する処理を含む、
請求項1乃至9のいずれか1項に記載の慣性センサー素子制御装置。 - 前記慣性センサー素子は、駆動部と検出部とを有する振動型センサー素子である、
請求項1乃至10のいずれか1項に記載の慣性センサー素子制御装置。 - 請求項1乃至11のいずれか1項に記載の慣性センサー素子制御装置と、前記慣性センサー素子と、を備えている、慣性センサー。
- 請求項12に記載の慣性センサーを備えている、電子機器。
- 請求項12に記載の慣性センサーを備えている、移動体。
- 温度特性を有する慣性センサー素子を接続可能であって、前記温度特性に対する温度補償情報と前記温度補償情報の更新履歴情報とを記憶する記憶部を含む慣性センサー素子制御装置において、
温度センサー素子の出力信号に基づく信号と前記更新履歴情報とに基づいて、前記温度補償情報の更新の要否を判定するステップと、
前記慣性センサー素子が静止しているか否かを判定するステップと、
前記温度補償情報の更新の要否の判定結果と前記慣性センサー素子が静止しているか否かの判定結果と前記慣性センサー素子の出力信号に基づく信号と前記温度センサー素子の出力信号に基づく信号とに基づいて、前記温度補償情報の更新処理を行うステップと、
を含む慣性センサー素子制御装置の温度補償情報更新方法。
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