JP2018189177A - クラッチ制御装置 - Google Patents

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泰宏 細井
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永豊 廖
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遥 大谷
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Abstract

【課題】フィーリングやクラッチの寿命の面で改善された性能を有するクラッチ制御装置を提供する。【解決手段】クラッチ制御装置60は、車両の走行中に手動変速機がニュートラルでなくかつ運転者によるペダル操作が行われていないときに、クラッチ装置を係合状態から切断状態に移行させた後に切断状態から係合状態に移行させる制御部65と、制御部の制御によりクラッチ装置が切断状態から係合状態に移行することに伴って変動したエンジンの回転数又は手動変速機の入力回転数を検出する検出部63と、検出されたエンジンの回転数又は手動変速機の入力回転数に基づいて、クラッチ装置の摩擦部材がフライホイールに当接して回転を開始する時点における摩擦部材の位置であるスタンバイ点を算出する算出部と、を具備するものである。【選択図】図2

Description

本出願において開示された技術は、クラッチバイワイヤ(CbW)方式を採用したマニュアルトランスミッション(MT)車両、又は、任意のタイミングでクラッチを自動的に制御可能な車両に搭載され、クラッチの係合及び切断を制御するクラッチ制御装置に関する。
CbW方式を採用したMT車両、又は、任意のタイミングでクラッチを自動的に制御可能な車両には、クラッチの係合及び切断を制御するクラッチ制御装置が搭載される。クラッチ制御装置は、特許文献1に開示されているように、手動変速機がニュートラルであるエンジン始動時おいて、回転しているフライホイールに向かってクラッチディスクを徐々に近づけていき、クラッチディスクがフライホイールとともに回転し始めた時点におけるクラッチディスクの位置をスタンバイ点として学習する必要がある。このような学習を行うことにより、クラッチ制御装置は、クラッチディスクの摩耗等に起因する経年変化に対応して、クラッチの切断状態と係合状態とを適切に制御することができる。
特開2003−65364号公報
特許文献1に開示されたクラッチ制御装置は、手動変速機がニュートラルであるエンジン始動時にスタンバイ点の学習を行う構成を前提としている。ところが、CbW方式を採用したMT車両では、ドライバーが任意のタイミングでシフト操作を行うことが可能であるため、エンジン始動時に手動変速機が常にニュートラルであるとは限らない。よって、エンジン始動時に確実にスタンバイ点の学習を実行できる保証がない。クラッチ制御装置は、スタンバイ点を学習できないと、クラッチディスクの摩耗や発熱などに起因する経年変化等に対応できない。これにより、クラッチ制御装置は、クラッチを切断状態から係合状態に移行させたときにクラッチのすべりやショック等に起因するフィーリングの悪化をドライバーに与えるだけでなく、クラッチの寿命を低下させる可能性がある。
そこで、本出願は、様々な実施形態により、フィーリングやクラッチの寿命の面で改善された性能を有するクラッチ制御装置を提供する。
本発明の一態様に係るクラッチ制御装置は、クラッチ装置を制御するクラッチ制御装置であって、アクチュエータ装置を制御することにより前記クラッチ装置の係合及び切断を制御するように構成されており、当該クラッチ制御装置が搭載された車両の走行中に手動変速機がニュートラルでなくかつ運転者によるペダル操作が行われていないときに、前記クラッチ装置を係合状態から切断状態に移行させた後に切断状態から係合状態に移行させる制御部と、該制御部の制御により前記クラッチ装置が切断状態から係合状態に移行することに伴って変動したエンジンの回転数又は前記手動変速機の入力回転数を検出する検出部と、検出された前記エンジンの回転数又は前記手動変速機の入力回転数に基づいて、前記クラッチ装置の摩擦部材がフライホイールに当接して回転を開始する時点における該摩擦部材の位置であるスタンバイ点を算出する算出部と、を具備するものである。
本発明の様々な実施形態によれば、フィーリングやクラッチの寿命の面で改善された性能を有するクラッチ制御装置を提供することができる。
本発明の一実施形態に係るクラッチ制御装置が用いられるシステムの構成の例を示す模式図である。 図1に示したCDUが有する機能の例を模式的に説明するブロック図である。 図1に示したCDUにより行われる動作の例を示すフロー図である。 図1に示したCDUにより行われるスタンバイ点の学習を説明するためのタイミング図である。 図1に示したCDUにより行われるスタンバイ点の学習を説明するためのフロー図である。 図1に示したシステムにおいて実際のエンジンの回転数及びフィルター処理後のエンジンの回転数の変化の例を模式的に示す図である。 図1に示したCDUにより行われる別の実施形態に係るスタンバイ点の学習を説明するためのフロー図である。 図1に示したCDUにより行われるさらに別の実施形態に係るスタンバイ点の学習を説明するためのタイミング図である。 図8に示したスタンバイ点の学習を説明するためのフロー図である。 図1に示したCDUがトルクマップを用いてスタンバイ点を算出する方法を模式的に示す図である。
以下、添付図面を参照して本発明の様々な実施形態を説明する。なお、図面において共通した構成要素には同一の参照符号が付されている。また、或る図面に表現された構成要素が、説明の便宜上、別の図面においては省略されていることがある点に留意されたい。さらにまた、添付した図面が必ずしも正確な縮尺で記載されている訳ではないということに注意されたい。
1.クラッチ制御装置が用いられるシステム全体の構成
一実施形態に係るクラッチ制御装置は、クラッチバイワイヤ(CbW)方式を採用したマニュアルトランスミッション(MT)車両、又は、任意のタイミングでクラッチを自動的に制御可能な車両に搭載され、クラッチの接続及び切断を制御するものである。
図1は、本発明の一実施形態に係るクラッチ制御装置が用いられるシステムの構成の例を示す模式図である。図1に示すように、システム1は、切替装置10と、切替装置10に接続されたクラッチ装置20と、切替装置10に接続されたアクチュエータ装置30と、切替装置10に接続されたクラッチペダル装置40と、切替装置10に接続された反力発生装置50と、クラッチ装置20、アクチュエータ装置30及びクラッチペダル装置40等に電気的に接続されたクラッチデバイスユニット(CDU)60と、を主に含む。
1−1.切替装置10
切替装置10は、アクチュエータ装置30によりクラッチ装置20を制御して車両を走行させるCbW走行時には、クラッチ装置20とアクチュエータ装置30とを接続し、反力発生装置50とクラッチペダル装置40とを接続する。これにより、CbW走行時には、アクチュエータ装置30がクラッチ装置20の係合及び切断を制御することができ、反力発生装置50がクラッチペダル装置40に対して反力を与えることができる。
切替装置10は、クラッチペダル装置40によりクラッチ装置20を制御して車両を走行させるMT走行時には、クラッチ装置20とクラッチペダル装置40とを接続し、アクチュエータ装置30及び反力発生装置50をいずれの装置にも接続しない。これにより、MT走行時には、クラッチペダル装置40がクラッチ装置20の係合及び切断を制御することができる。
1−2.クラッチ装置20
クラッチ装置20は、例えば、ダイヤフラムスプリング20aを用いてプレッシャープレート20bを摩擦部材20cを介してフライホイール20dに押圧することにより、エンジン(図示しない)の駆動力をトランスミッション(図示しない)に部分的に又は完全に伝達する係合状態と、アクチュエータ装置30又はクラッチペダル装置40からクラッチレリーズシリンダ20eに供給される作動油を用いて、ダイヤフラムスプリング20aによるプレッシャープレート20bに対する押圧を規制することにより、エンジンの駆動力をトランスミッションに伝達しない切断状態と、を切り替える。クラッチレリーズシリンダ20eは、切替装置10に接続されている。
クラッチ装置20は、摩擦部材20cの位置(ストローク位置)を検知するセンサー(図示しない)を有することも可能である。この場合、クラッチ装置20は、検出したストローク位置に関する情報(「クラッチストローク位置情報」)を、図示しない配線を介してCDU60に送信することができる。
1−3.アクチュエータ装置30
アクチュエータ装置30は、例えば、主に、モータ30aと、モータ30aの回転軸に固定されたウォームギヤ30bと、ウォームギヤ30bに係合するウォームホイール30cと、ウォームホイール30cに係合するアクチュエータピストン30dと、アクチュエータピストン30dを収容するアクチュエータシリンダ30eと、を含む。モータ30aは、CDU60による制御に従ってその回転軸を回転させる。ウォームギヤ30bは、モータ30aの駆動力をウォームホイール30cに伝達する。ウォームホイール30cは、ウォームギヤ30bの回転に応じて、ウォームギヤ30bの中心軸に直交する中心軸(紙面上奥行方向に延びる中心軸)の周りに回転する。アクチュエータピストン30dは、ウォームホイール30cの回転に応じて、アクチュエータシリンダ30eの内部において、アクチュエータシリンダ30eの延設方向(紙面上左右方向)に沿って摺動する。アクチュエータシリンダ30eは、切替装置10に接続されている。
アクチュエータ装置30は、アクチュエータシリンダ30eの内部におけるアクチュエータピストン30dの位置(ストローク位置)を検知するセンサー(図示しない)を有することができる。この場合、アクチュエータ装置30は、検出したストローク位置に関する情報(「アクチュエータストローク位置情報」)を、図示しない配線を介してCDU60に送信することができる。
また、アクチュエータ装置30は、CDU60から図示しない配線を介して制御信号を受信し、受信した制御信号に従ってモータ30aの回転を制御する。
1−4.クラッチペダル装置40
クラッチペダル装置40は、例えば、主に、クラッチペダル40aと、クラッチペダル40aに結合されたクラッチピストン40bと、クラッチピストン40bを収容するクラッチマスターシリンダ40cと、を含む。クラッチペダル40aは、ドライバーにより踏まれることにより回転軸(紙面上奥行方向に延びる回転軸)の周りに回転する。クラッチペダル40aに結合されたクラッチピストン40bは、クラッチペダル40aの回転に応じて、クラッチマスターシリンダ40cの内部において、クラッチマスターシリンダ40cの延設方向(紙面上水平方向)に沿って摺動する。クラッチマスターシリンダ40cは、切替装置10に接続されている。
クラッチペダル装置40は、クラッチペダル40aのストローク量を検知するストロークセンサー40dを有することができる。この場合、クラッチペダル装置40は、検知したストローク量に関する情報(「クラッチペダルストローク量情報」)を、図示しない配線を介してCDU60に送信することができる。
1−5.CDU(クラッチ制御装置)60
CDU60は、大まかにいえば、手動変速機(図示しない)がニュートラルでない状態(例えば、1速〜N速にある状態[Nは2以上の自然数])において、クラッチ装置20が切断状態から係合状態に移行することに伴って変動したエンジン(図示しない)の回転数又は手動変速機の入力回転数を検出し、このように検出したエンジンの回転数又は手動変速機の入力回転数に基づいて、クラッチ装置20のスタンバイ点を算出するものである。なお、「スタンバイ点」(「タッチ点」、「係合開始点」又は「スタンバイ位置」と称されることもある)とは、クラッチ装置20の摩擦部材20cがフライホイール20dに当接して回転を開始する時点における摩擦部材20cの位置をいう。このようなCDU60は、ハードウェアとして、例えば、様々なプログラム及びデータを記憶するメインメモリ及び外部メモリ等を含むメモリ(図示しない)と、メモリに記憶されたプログラムを実行するCPU(図示しない)と、クラッチ装置20、アクチュエータ装置30及びクラッチペダル装置40等と通信する通信インターフェイス(図示しない)と、ユーザから様々な情報を入力するためのユーザインターフェイス(図示しない)と、を主に含むものである。
図2は、図1に示したCDU60が有する機能の例を模式的に説明するブロック図である。図2に示すように、例えば、通信部61と、記憶部62と、検出部63と、算出部64と、制御部65と、主に、を含むことができる。
通信部61は、クラッチ装置20、アクチュエータ装置30、クラッチペダル装置40、手動変速機、ECU、及び、これらに組み込まれた又はこれらとは別体で設けられた様々なセンサを含む様々なハードウェア要素との間で、様々な情報の送受信を実行する。
このような機能を果たす通信部61は、例えば、上述した通信インターフェイス等により実現され得るものである。
以下、CDU60がハードウェア要素との間において何らかの情報を「通信(送受信)する」といった場合には、この通信部61がそのような通信(送受信)を行うことができると理解されたい。
記憶部62は、様々なプログラム、データ及び情報を記憶する。これらのデータ及び情報には、通信部61、検出部63、算出部64及び制御部65から受信したデータ及び情報が含まれ得る。
このような機能を果たす記憶部62は、例えば、上述したメインメモリ及び外部メモリ等を含むメモリ等により実現されるものである。
以下、CDU60が何らかの情報又はデータを「記憶する」といった場合には、この記憶部62がそのような記憶を行うことができると理解されたい。
検出部63は、通信部61を介して上述したハードウェア要素から受信した情報を用いて、様々な現象を検出する。例えば、検出部63は、手動変速機(図示しない)に組み込まれた又は手動変速機とは別体として設けられた例えばニュートラルスイッチ等のセンサー(図示しない)から、手動変速機がニュートラルであるか否かを示す情報(「ニュートラル情報」)を、通信部61を介して受信し、このニュートラル情報を監視することにより、手動変速機がニュートラルである(すなわち、1速〜N速のいずれかである)という現象を検出することができる。また、例えば、検出部63は、エンジンを制御するECUからエンジンの回転数に関する情報(「エンジン回転数情報」)を通信部61を介して受信し、このエンジン回転数情報を監視することにより、エンジンの回転数が所定値上昇したという現象を検出することができる。さらに、例えば、検出部63は、手動変速機に組み込まれた又は手動変速機とは別体として設けられたセンサー(図示しない)から、手動変速機の入力回転数(インプット回転数)に関する情報(「MT回転数情報」)を、通信部61を介して受信し、このMT回転数情報を監視することにより、手動変速機の入力回転数が所定値上昇したという現象を検出することができる。
このような機能を果たす検出部63は、例えば、上述したCPU等により実現され得るものである。
以下、CDU60が何らかの現象を「検出する」といった場合には、この検出部63がそのような検出を行うことができると理解されたい。
算出部64は、通信部61から受信した様々な情報、及び/又は、記憶部62に記憶された様々な情報及びデータを用いて、様々な演算又は処理を実行するものである。例えば、算出部64は、エンジンの回転数又は手動変速機の入力回転数が所定値上昇するという現象が検知されたときに、この現象が検知された検出時間に基づいて、クラッチ装置20のスタンバイ点を算出することができる。また、例えば、算出部64は、エンジンの回転数が所定値上昇するという現象が検知されたときに、クラッチ伝達トルク及びクラッチ装置20のストローク位置に基づいて、クラッチ装置20のスタンバイ点を算出することができる。
このような機能を果たす算出部64は、例えば、上述したCPU等により実現され得るものである。
以下、CDU60が何らかの要素を「算出する」といった場合には、この算出部64がそのような算出を行うことができると理解されたい。
制御部65は、例えば、アクチュエータ装置30のモータ30aの回転を制御する制御情報を、通信部61を介してアクチュエータ装置30に送信することにより、アクチュエータ装置30を制御すること(これにより、クラッチ20の係合及び切断を制御すること)ができる。さらに具体的には、制御部65は、後述するように、CDU60が搭載された車両の走行中に手動変速機がニュートラルでなくかつ運転者によるペダル操作(クラッチペダル40a、並びに、図示しないアクセルペダル及びブレーキペダルに対する操作)が行われていないときに、クラッチ装置20を係合状態から切断状態に移行させた後に切断状態から係合状態に移行させることも可能である。
このような機能を果たす制御部65は、例えば、上述したCPU等により実現され得るものである。
以下、CDU60がハードウェア要素を「制御する」といった場合には、この制御部65がそのような制御を行うことができると理解されたい。
2.クラッチ制御装置(CDU)60により行われる動作
次に、CDU60により行われる動作について、さらに図3を参照して説明する。図3は、図1に示したCDU60により行われる動作の例を示すフロー図である。
まず、ステップ(以下「ST」という。)70において、CDU60は、このCDU60が搭載された車両が走行中であるか否かを検出する。例えば、CDU60は、タイヤ又はタイヤに結合されたシャフトの回転数を検知するセンサ(図示しない)から、タイヤ又はシャフトの回転数に関する情報(「タイヤ回転数情報」)を受信し、このタイヤ回転数情報を監視することにより、車両が走行中であるかを検出することができる。CDU60は、車両が走行中でないと検出した場合には、スタンバイ点の学習を実行しないため、処理は終了する。一方、CDU60は、車両が走行中であると検出した場合には、処理はST72に移行する。
ST72では、CDU60は、シフトがニュートラルでないかを検出する。例えば、CDU60は、上述したように、手動変速機(図示しない)に組み込まれた又は手動変速機とは別体として設けられたセンサー(図示しない)から「ニュートラル情報」を受信し、このニュートラル情報を監視することにより、手動変速機がニュートラルでないこと(すなわち、シフトがニュートラルでないこと)を検出することができる。CDU60は、シフトがニュートラルであることを検出した場合には、スタンバイ点の学習を実行しないため、処理は終了する。一方、CDU60は、シフトがニュートラルでないことを検出した場合には、処理はST74に移行する。
ST74では、CDU60は、コースティング制御が実行中であるかを検出する。コースティング制御とは、ドライバーに加速する意思がない(すなわち、アクセルが踏み込まれていない)場合に、ECU又はCDU60に制御されたアクチュエータ装置30が、クラッチ装置20を係合状態から切断状態に移行させることによって、エンジンフリクションの寄与を減らすことにより、車両の走行距離を伸ばす(燃費を向上させる)ものである。
CDU60は、例えば、ドライバーによりアクセルペダルが踏まれていないこと(条件1)、車両の速度が所定値(例えば時速60km)以上であること(条件2)、及び、ドライバーによりブレーキペダルが踏まれていないこと(条件3)、という3つの条件が満たされている場合に、コースティング制御が実行されていると判断することができる。
条件1が満たされているかは、CDU60が、例えば、アクセルペダル(図示しない)に組み込まれた又はアクセルペダルとは別体として設けられたセンサー(図示しない)から、アクセルペダルのストローク量に関する情報(「アクセルストローク量情報」)を受信し、このアクセルストローク情報を監視することにより、判断することができる。条件2が満たされているかは、CDU60が、例えば、上述した「タイヤ回転数情報」を監視することにより、判断することができる。条件3が満たされているかは、CDU60が、ブレーキペダル(図示しない)に組み込まれた又はブレーキペダルとは別体として設けられたセンサー(図示しない)から、ブレーキペダルのストローク量に関する情報(「ブレーキストローク情報」)を受信し、このブレーキストローク情報を監視することにより、判断することができる。
なお、このような条件1〜3に代えて、CDU60は、コースティング制御を実行するハードウェア要素(例えばECU)から、コースティング制御が実行中であるか否かに関する情報を受信することによって、コースティング制御が実行中であるか否かを判断することができる。
CDU60は、コースティング制御が実行されていない判断した場合には、スタンバイ点の学習を実行しないため、処理は終了する。一方、CDU60は、コースティング制御が実行されていると判断した場合には、処理はST76に移行する。
ST76において、CDU60は、スタンバイ点の学習を実行する。
ここで、CDU60により実行されるスタンバイ点の学習について、図4及び図5を参照して説明する。図4は、図1に示したCDU60により行われるスタンバイ点の学習を説明するためのタイミング図である。図5は、図1に示したCDU60により行われるスタンバイ点の学習を説明するためのフロー図である。
図4には、CDU60がスタンバイ点の学習を実行する時点より前からの、シフトレバーの状態(最上段)、エンジンの回転数の状態及び手動変速機の入力回転数の状態(2段目)、クラッチ装置20のストロークの状態(3段目)、及び、CDU60が、エンジンの回転を制御するハードウェア要素(例えばECU)に対して送信するエンジン停止禁止要求の状態、のそれぞれの推移が示されている。
以下、図4及び図5を同時に参照する。
時間t(まだスタンバイ点の学習が実行されていない)において、シフトレバーは3速に入れられている(手動変速機は3速である)。この時点では、クラッチ装置20は係合状態(具体的には、摩擦部材20cがフライホイール20dに完全に係合した状態)にある。
時間tにおいて、例えば、コースティング制御を担うハードウェア要素(ここでは一例としてECUとする)がコースティング制御の実行を開始する。これにより、ECU(CDU60であってもよい)が、アクチュエータ装置30を制御することにより、クラッチ装置20は、摩擦部材20cをフライホイール20dから徐々に離間させていく。
時間tの経過後、CDU60はスタンバイ点の学習を開始する。
具体的には、まず、CDU60は、スタンバイ点の学習を実行している間においてエンジンが停止することを防止するために、ECUに対して、エンジンの停止を禁止することを要求する「エンジン停止禁止要求信号」であって「1」(ON)が設定された信号を送信する(図5におけるST80)。この信号を受信したECUは、CDU60から「0」に設定された「エンジン停止禁止要求信号」を受信するまでは、エンジンを停止しない。
時間tにおいて、クラッチ装置20は切断状態に移行する。すなわち、クラッチ装置20において、摩擦部材20cは、スタンバイ点を通過して、フライホイール20dから最も離れた位置に配置されている。このようにクラッチ装置20が切断状態に移行したことにより、この後、エンジンの回転数は(トルクの急変を抑制するために)急激に減少していく。
クラッチ装置20が切断状態に移行して、暫く時間が経過した後、時間tにおいて、CDU60は、アクチュエータシリンダ30eにおいてアクチュエータピストン30dが略等しい速度で移動する(アクチュエータピストン30dのストローク位置が略等しい速度で移動する)ようにモータ30aを制御する(図5のST81)。これにより、アクチュエータ装置30は、クラッチ装置20を切断状態から係合状態に向かって徐々に移行させていく。すなわち、アクチュエータ装置30は、摩擦部材20cが略等しい速度でフライホイール20dに徐々に近づいていく(摩擦部材20cのストローク位置が略等しい速度で移動する)に、クラッチ装置20を制御する。
このようにクラッチ装置20が摩擦部材20cをフライホイール20dに対して徐々に近づけていくと、エンジンの回転数又は手動変速機の入力回転数が上昇するポイントが発生してくる。図4には、一例として、時間tにおいて、エンジンの回転数が上昇し、時間tにおいて、手動変速機の入力回転数が上昇する例が示されている。CDU60は、このようにエンジンの回転数が上昇した時間又は手動変速機の入力回転数が上昇した時間を検出する(図5のST82)(CDU60は、エンジンの回転数が上昇した時間及び手動変速機の入力回転数が上昇した時間のうちのいずれか一方を検出すればよい。)。なお、ノイズによりエンジンの回転数又は手動変速機の入力回転数が上昇した時間を検出することを防止するため、CDU60は、エンジンの回転数又は手動変速機の入力回転数が「所定値」上昇した時間を検出することができる。
図4に示した例において、時間t又は時間tにおけるクラッチ装置20の摩擦部材20cのストローク位置がスタンバイ点に近いと考えられる。ところが、CDU60がECUから受信する「エンジン回転数情報」(エンジンの回転数に関する情報)は、ノイズ除去のためのフィルター処理が施されたものであるため、実際のスタンバイ点に対して遅延が生じたものとなっている。この点について、さらに図6を参照して説明する。
図6は、図1に示したシステムにおいて実際のエンジンの回転数及びフィルター処理後のエンジンの回転数の変化の例を模式的に示す図である。横軸及び縦軸にそれぞれ時間及び回転数を示した図6において、曲線Cが実際のエンジンの回転数の変動を示し、曲線Cがフィルター処理後のエンジンの回転数(すなわち「エンジン回転数情報」に示されたエンジンの回転数)の変動を示す。曲線Cと曲線Cとを比較すれば明らかであるように、曲線Cは、遅延を伴いながら曲線Cに追従している。これは、CDU60がECUから受信する「エンジン回転数情報」により示されるエンジンの回転数だけでなく、CDU60が手動変速機から受信する「MT回転数情報」についても同様に当て嵌まることである。
そこで、一実施形態では、図6に示すように、時間nを、「エンジン回転数情報」に示されたエンジンの回転数が所定値上昇したという現象が検出された時間(「検出時間」)とすると、CDU60は、検出時間nから補正値tを減じた時間n−tを、実際にエンジンが上昇を開始した時間(「上昇開始時間」)として算出する(図5におけるST83)。
補正値は、例えば次の手法により得られる。
実際にエンジンの回転数が所定値上昇したという現象が生じた場合に、その現象が生じた時点からCDU60がその現象を検出するまでに必要とされた時間を、複数個実験により取得し、それらの時間の平均値(実験値)を、CDU60が記憶しておくことができる。好ましくは、複数の所定値(第1の所定値〜第Mの所定値[但し、Mは2以上の自然数])の各々について、上記平均値(実験値)を記憶しておくことができる。CDU60は、図5におけるST83で用いる補正値として、このように記憶した実験値のうち適切なものを用いることができる。すなわち、CDU60は、図5におけるST82において所定値として第1所定値を用いた場合には、図5におけるST83では、第1所定値に対応する実験値を用いることができる。
なお、この手法は、手動変速機の入力回転数に関しても同様に用いることが可能なものである。
次に、CDU60は、「上昇開始時間」(時間n−t)から、クラッチ装置20の摩擦部材20cのストローク位置を算出する(図5におけるST84)。具体的には、CDU60は、クラッチ装置20が切断状態から係合状態への移行を開始した時間(「移行開始時間」)(図4の時間t)と、「上昇開始時間」(時間n−t)と、クラッチ装置の摩擦部材20cの移動速度(上述したように摩擦部材20cは等速で移動するように制御されている)と、を用いて、摩擦部材20cのストローク位置をスタンバイ点として算出することができる。すなわち、CDU60は、摩擦部材20cの移動速度×(「上昇開始時間」(n−t)−「移行開始時間」(t))という数式を用いて、摩擦部材20cの移動距離を算出することにより、摩擦部材20cの初期位置(既知)から上記移動距離だけ移動した位置を、スタンバイ点(タッチ点)として算出することができる。なお、CDU60は、摩擦部材20cの位置に代えて、クラッチレリーズシリンダ20eにおけるピストン(図示しない)の位置、又は、アクチュエータ装置30のアクチュエータシリンダ30e内におけるアクチュエータピストン30dの位置等を、スタンバイ点として算出することも可能である。
このようにして、CDU60はスタンバイ点を算出(学習)することができる。
図4及び図5に戻り、CDU60は、スタンバイ点を算出することができたため、時間tにおいて、クラッチ装置20を再度切断状態に戻す(図5におけるST85)。また、CDU60は、時間tにおいて、ECUに対して、「0」(OFF)が設定された「エンジン禁止要求信号」を送信する(図5におけるST86)。この信号を受信したECUは、エンジンを停止し、例えばフリーラン制御を実行することができる。
3.変形例
3−1.第1の変形例
図5を参照して説明した実施形態では、CDU60が、エンジンの回転数又は手動変速機の入力回転数が所定値上昇する現象が検出された時間から補正値を減ずることにより、エンジンの回転数又は手動変速機の入力回転数が上昇を開始した「上昇開始時間」を算出する場合について説明した。別の実施形態では、時間とこの時間に対応するエンジンの回転数又は手動変速機の入力回転数とを変数とする関数に基づいて、「上昇開始時間」を算出することができる。
図7は、図1に示したCDU60により行われる別の実施形態に係るスタンバイ点の学習を説明するためのフロー図である。以下、図7において図5に示したものと異なる点のみに着目して説明する。
CDU60は、図6に示した曲線C、すなわち、「エンジン回転数情報」に示されたエンジン回転数を数式でモデリングすることができる(図7におけるST90)。例えば、CDU60は、図6に示した曲線Cを例えばy=at(但し、yはエンジン回転数であり、tは時間であり、aは係数である)という数式によりモデリングすることができる。次に、CDU60は、このようにモデリングした数式において頂点に対応する時間(図6における時間n−t)を、上述した「上昇開始時間」として算出することができる(図7におけるST91)。
3−2.第2の変形例
さらに別の実施形態では、CDU60は、クラッチの伝達トルクとストローク位置とを対応付けたトルクマップを用いて、エンジンの回転数の変動(単位時間当たりのエンジンの回転数の変化量)に基づいて、スタンバイ点を算出することができる。
図8は、図1に示したCDU60により行われるさらに別の実施形態に係るスタンバイ点の学習を説明するためのタイミング図である。図9は、図8に示したスタンバイ点の学習を説明するためのフロー図である。図10は、図1に示したCDU60がトルクマップを用いてスタンバイ点を算出する方法を模式的に示す図である。以下、図8〜図10のうち、図1〜図7に示したものと異なる点のみに着目して説明する。
まず、CDU60は、図10の点線で表現された曲線Cに示すようなトルクマップを「予め」記憶している。このトルクマップは、クラッチ装置20のストローク位置とそのストローク位置における伝達トルクとを対応付けた情報である。
図8に示す時間tにおいて、CDU60は、アクチュエータシリンダ30eにおいてアクチュエータピストン30dが段階的に移動する(アクチュエータピストン30dのストローク位置が段階的に変化する)ようにモータ30aを制御する(図9のST92)。これにより、アクチュエータ装置30は、クラッチ装置20を切断状態から係合状態に向かって段階的に移行させていく。すなわち、アクチュエータ装置30は、摩擦部材20cが段階的にフライホイール20dに近づいていく(摩擦部材20cのストローク位置が段階的に移動する)に、クラッチ装置20を制御する。これにより、図8に例示されているように、クラッチ装置20のストローク位置は、時間t〜時間tまでは、Sとなっており、時間t〜時間tまでは、Sとなっている。
このようにクラッチ装置20が摩擦部材20cをフライホイール20dに対して段階的に近づけていくと、エンジンの回転数が上昇するポイントが発生してくる。図8には、一例として、時間tにおいて、エンジンの回転数が上昇する例が示されている。CDU60は、このようにエンジンの回転数が上昇した時間を検出する(図9のST93)。なお、ノイズによりエンジンの回転数が上昇した時間を検出することを防止するため、CDU60は、エンジンの回転数が「所定値」上昇した時間(「検出時間」)を検出することができる。
次に、CDU60は、クラッチ装置20から受信する上述した「クラッチストローク情報」を用いて、「検出時間」に対応するクラッチ装置20のストローク位置を検出することができる(図9のST94)。なお、「検出時間」に対応するクラッチ装置20のストローク位置は、「検出時間」に対して厳密に対応するストローク位置である必要はなく、CDU60とクラッチ装置20との間における「クラッチストローク情報」の送受信で生ずるタイムラグを考慮すれば、「検出時間」から所定範囲内でずれた時間におけるストローク位置であってもよい。
次に、CDU60は、クラッチ装置20の伝達トルクを算出する(図9のST95)。具体的には、CDU60は、例えば、以下の物理式を用いて伝達トルクを算出することができる。
伝達トルク=エンジンのトルク+イナーシャ
ここで、エンジンはコースティング制御中にあってはアイドル状態にあるため、エンジンのトルクを0[Nm]と見積もることができる。イナーシャは、(δNe/δt)×I×(2π/60)という数式により算出することが可能である。ここで、δNe/δtは、単位時間当たりのエンジンの回転数の変化量であり、Iはエンジンの慣性であり、2π/60は、算出されるイナーシャの単位を(ラジアン/秒)に変換するために用いられるものである。
Iについては、CDU60は、諸元値であり予め記憶部62に記憶されたIを使用することが可能である。δNe/δtについては、CDU60は、図8に示した例に関しては、(S−S)/(t−t)により算出することが可能である。
次に、CDU60は、予め記憶しておいたトルクマップと、ST94で検出したクラッチ装置20のストローク位置及びST95で算出したクラッチ装置20の伝達トルクとを比較することにより、トルクマップを更新して記憶する(図9のST96)。具体的には、仮にST94で検出したストローク位置がS11であり、ST95で算出した伝達トルクがaであるとすると、図10に示すように、曲線Cにおいて伝達トルクaに対応するストローク位置S10を、ストローク位置S11にシフトさせる。曲線Cにおいて他の伝達トルクに対応するストローク位置についても(時間t〜時間tにおけるエンジンの回転数の変化量だけでなく、例えば時間t以降におけるさらなる他の単位時間当たりのエンジンの回転数の変化量を用いることにより)同様にシフトさせることができる。なお、実際に算出した伝達トルク(例えば伝達トルクa)に関しては、そのような伝達トルクに対応するストローク位置を(より大きな重み付け係数を適用することによって)大きくシフトさせ、実際に算出していない伝達トルクに関しては、そのような伝達トルクに対応するストローク位置を(より小さな重み付け係数を適用することによって)小さくシフトさせることができる。これにより、図10に示すように、曲線Cを曲線Cに更新することができる。なお、曲線Cにおいて伝達トルクが0であるときのストローク位置はsであるのに対して、曲線Cにおいては伝達トルクが0であるときのストローク位置はs’にシフトしている。
次に、CDU60は、更新したトルクマップからスタンバイ点を算出する(図9のST97)。具体的には、図8に示すように、CDU60は、曲線Cにおいて伝達トルクが0であるときのストローク位置s’をスタンバイ点として算出する。
なお、CDU60は、ST95で算出した伝達トルクが微小である場合(例えば所定の閾値以下である場合)には、ST96及びST97に関連して上述した手法によりスタンバイ点を算出することに代えて、ST95で算出した伝達トルクに対応するストローク位置(すなわちST94で検出したストローク位置)をスタンバイ点として決定することができる。この場合、CDU60は、ST96に関連して説明したものと同様にトルクマップを更新してもよいし、トルクマップを更新しなくともよい。
3−3.その他の変形例
上述した様々な実施形態では、CDU60とECUとを別のハードウェア要素であるものとして説明したが、CDU60とECUとを同一のハードウェア要素としてもよい(すなわち、CDU60はECUが果たす機能をすべて有するものであってもよい)。
4.効果
上述した様々な実施形態に係るクラッチ制御装置は、コースティング制御が実行されている間において、すなわち、手動変速機がニュートラルでない状態において、スタンバイ点の学習を行うことを前提とするものである。よって、クラッチ制御装置は、コースティング制御が実行中であるかを認識しさえすれば、確実にスタンバイ点の学習を遂行することができる。これにより、クラッチ制御装置は、クラッチディスクの摩耗や発熱などに起因する経年変化等に適切に対応することができる。
5.本発明の様々な態様
本発明の第1の態様に係るクラッチ制御装置は、クラッチ装置を制御するクラッチ制御装置であって、アクチュエータ装置を制御することにより前記クラッチ装置の係合及び切断を制御するように構成されており、当該クラッチ制御装置が搭載された車両の走行中に手動変速機がニュートラルでなくかつ運転者によるペダル操作が行われていないときに、前記クラッチ装置を係合状態から切断状態に移行させた後に切断状態から係合状態に移行させる制御部と、該制御部の制御により前記クラッチ装置が切断状態から係合状態に移行することに伴って変動したエンジンの回転数又は前記手動変速機の入力回転数を検出する検出部と、検出された前記エンジンの回転数又は前記手動変速機の入力回転数に基づいて、前記クラッチ装置の摩擦部材がフライホイールに当接して回転を開始する時点における該摩擦部材の位置であるスタンバイ点を算出する算出部と、を具備するものである。
この態様によれば、コースティング制御が実行されている間において、すなわち、当該クラッチ制御装置が搭載された車両の走行中に手動変速機がニュートラルでなくかつ運転者によるペダル操作が行われていない状態において、スタンバイ点の学習を行うことを前提とすることにより、コースティング制御が実行中であるかを認識しさえすれば、確実にスタンバイ点の学習を遂行することができる。これにより、クラッチ制御装置は、クラッチディスクの摩耗や発熱などに起因する経年変化等に適切に対応することができる。
本発明の第2の態様に係るクラッチ制御装置は、上記第1の態様において、前記算出部が、前記エンジンの回転数又は前記手動変速機の入力回転数が所定値上昇する現象が検出された検出時間から補正値を減ずることにより、前記エンジンの回転数又は前記手動変速機の入力回転数が上昇を開始した上昇開始時間を算出するものである。
この態様によれば、コースティング制御の実行中に、クラッチ装置を切断状態から係合状態に移行させることに伴ってエンジンの回転数又は手動変速機の入力回転数が所定値上昇した現象が検出された検出時間に基づいて、エンジンの回転数又は手動変速機の入力回転数が上昇を開始した上昇開始時間を算出することにより、クラッチ装置のスタンバイ点を確実に算出することができる。
本発明の第3の態様に係るクラッチ制御装置は、上記第2の態様において、前記補正値は、前記エンジンの回転数又は前記手動変速機の入力回転数が前記所定値上昇したことが検出されるのに必要とされた時間に関する実験値であるものとする。
この態様によれば、クラッチ制御装置は、実験値に基づいて確実に上昇開始時間を算出することにより、クラッチ装置のスタンバイ点も確実に算出することができる。
本発明の第4の態様に係るクラッチ制御装置は、上記第1の態様において、前記算出部が、時間と該時間に対応する前記エンジンの回転数又は前記手動変速機の入力回転数とを変数とする関数に基づいて、前記エンジンの回転数又は前記手動変速機の入力回転数が上昇を開始した上昇開始時間を算出するものである。
この態様によれば、クラッチ制御装置は、時間とエンジンの回転数又は手動変速機の入力回転数とを変数とする関数を用いて上昇開始時間を算出することにより、クラッチ装置のスタンバイ点も確実に算出することができる。
本発明の第5の態様に係るクラッチ制御装置は、上記第2の態様から上記第4の態様のいずれかにおいて、前記算出部が、前記クラッチ装置が切断状態から係合状態への移行を開始した移行開始時間と、前記上昇開始時間と、前記クラッチ装置の移動速度と、に基づいて、前記スタンバイ点を算出するものである。
この態様によれば、移行開始時間と、前記上昇開始時間と、前記クラッチ装置の移動速度とにより、クラッチ装置のストローク位置が初期位置からどの程度変化したのかを算出することができる。
本発明の第6の態様に係るクラッチ制御装置は、上記第1の態様において、前記クラッチ装置に関するストローク位置と伝達トルクとを対応付けた情報を記憶する記憶部をさらに具備し、前記算出部が、前記エンジンの回転数に基づいて前記クラッチ装置の伝達トルクを算出し、該伝達トルクと該伝達トルクに対応するストローク位置とに基づいて、前記情報を更新し、更新した前記情報に基づいて前記スタンバイ点を算出するものである。
この態様によれば、算出したクラッチ装置の伝達トルクとこれに対応するストローク位置とを用いて、予め記憶しておいたトルクマップを更新することにより、更新したトルクマップにおいて伝達トルクが0であるときのストローク位置をスタンバイ点として算出することができる。
以上のように、本発明の様々な態様によれば、フィーリングやクラッチの寿命の面で改善された性能を有するクラッチ制御装置を提供することができる。
1 システム
20 クラッチ装置
20a ダイヤフラムスプリング
20b プレッシャープレート
20c 摩擦部材
20d フライホイール
20e クラッチレリーズシリンダ
30 アクチュエータ装置
30a モータ
30b ウォームギヤ
30c ウォームホイール
30d アクチュエータピストン
30e アクチュエータシリンダ
40 クラッチペダル装置
40a クラッチペダル
40b クラッチピストン
40c クラッチマスターシリンダ
40d ストロークセンサー
60 クラッチデバイスユニット(CDU)(クラッチ制御装置)
61 通信部
62 記憶部
63 検出部
64 算出部
65 制御部

Claims (6)

  1. クラッチ装置を制御するクラッチ制御装置であって、
    アクチュエータ装置を制御することにより前記クラッチ装置の係合及び切断を制御するように構成されており、当該クラッチ制御装置が搭載された車両の走行中に手動変速機がニュートラルでなくかつ運転者によるペダル操作が行われていないときに、前記クラッチ装置を係合状態から切断状態に移行させた後に切断状態から係合状態に移行させる制御部と、
    該制御部の制御により前記クラッチ装置が切断状態から係合状態に移行することに伴って変動したエンジンの回転数又は前記手動変速機の入力回転数を検出する検出部と、
    検出された前記エンジンの回転数又は前記手動変速機の入力回転数に基づいて、前記クラッチ装置の摩擦部材がフライホイールに当接して回転を開始する時点における該摩擦部材の位置であるスタンバイ点を算出する算出部と、
    を具備するクラッチ制御装置。
  2. 前記算出部は、前記エンジンの回転数又は前記手動変速機の入力回転数が所定値上昇する現象が検出された検出時間から補正値を減ずることにより、前記エンジンの回転数又は前記手動変速機の入力回転数が上昇を開始した上昇開始時間を算出する、請求項1に記載のクラッチ制御装置。
  3. 前記補正値は、前記エンジンの回転数又は前記手動変速機の入力回転数が前記所定値上昇したことが検出されるのに必要とされた時間に関する実験値である、請求項2に記載のクラッチ制御装置。
  4. 前記算出部は、時間と該時間に対応する前記エンジンの回転数又は前記手動変速機の入力回転数とを変数とする関数に基づいて、前記エンジンの回転数又は前記手動変速機の入力回転数が上昇を開始した上昇開始時間を算出する、請求項1に記載のクラッチ制御装置。
  5. 前記算出部は、前記クラッチ装置が切断状態から係合状態への移行を開始した移行開始時間と、前記上昇開始時間と、前記クラッチ装置の移動速度と、に基づいて、前記スタンバイ点を算出する、請求項2から請求項4のいずれか1項に記載のクラッチ制御装置。
  6. 前記クラッチ装置に関するストローク位置と伝達トルクとを対応付けた情報を記憶する記憶部をさらに具備し、
    前記算出部は、
    前記エンジンの回転数に基づいて前記クラッチ装置の伝達トルクを算出し、
    該伝達トルクと該伝達トルクに対応するストローク位置とに基づいて、前記情報を更新し、
    更新した前記情報に基づいて前記スタンバイ点を算出する、請求項1に記載のクラッチ制御装置。
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