JP2018188405A - 加水分解卵殻膜成分を含むシワ改善用組成物 - Google Patents

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【課題】 化粧品、医薬部外品、または医薬品として利用することのできる小ジワを減少させることのできるシワ改善用経皮組成物を提供する。【解決手段】 卵殻膜あるいは卵殻膜含有粉末を、酸水溶液、アルカリ水溶液、アルカリ性有機溶媒溶液、およびタンパク質分解酵素含有液などのタンパク質の分解作用を有する液中で加水分解することによって得られる加水分解卵殻膜成分を有効成分とする、皮膚のシワ、特に小ジワを減少させるためのシワ改善用経皮組成物を提供する。加水分解卵殻膜成分は刺激性がなく安全なため、化粧品、医薬部外品、または医薬品として使用することができる。【選択図】 図2

Description

本発明は、皮膚のシワを減少させることのできるシワ改善用組成物に関する。特に、小ジワの生じ易い頬、目周り、口周り、または首筋の小ジワを減少させることのできる小ジワ減少用経皮組成物として、化粧品、医薬部外品、または医薬品の形態で使用されるものである。
シワは加齢により増加する老化現象の一つであるが、加齢だけでなく、皮膚水分量の低下や紫外線による皮膚組織の損傷などによって引き起こされる。シワの改善は美容上の重要な課題であり、シワを改善するためのさまざまな手段が開発されている。
しかしながら、シワが形成されるメカニズムに関しては、そのメカニズムそのものが複雑であることに加え、シワ形成を実験的に再現することが困難なため、現在においてもそのメカニズムは完全に解明されていない。シワ形成メカニズムとしては、例えば、マトリックスメタロプロテナーゼ等のプロテアーゼの発現促進によりコラーゲン等が加水分解されること、紫外線による細胞の損傷とそれによって活性化される細胞のアポトーシス、および活性化されたサイトカインによる線維束の崩壊などが知られている。
紫外線による皮膚組織の損傷の結果生じるシワに対しては、レチノイン酸の改善効果が知られており、米国ではシワ、ニキビの治療薬として認可されているが、日本においては、皮膚への安全性の問題により認可されていない。シワ改善剤として、リン脂質やヒアルロン酸を配合(特許文献1)したものや、アスコルビン酸誘導体(特許文献2)やアラニン(特許文献3)などのアミノ酸類が知られているが、シワ改善効果が十分でない、あるいは、シワ改善効果を発揮する濃度では望ましくない効果も発現する等の安全性の問題もあり、充分な効果を発揮するシワ改善剤は見出されていない。
一方、卵殻膜は、鶏卵などの鳥類の卵の卵殻の内側にある膜で、内外2枚からなり、外卵殻膜は卵殻内面に密着し、内卵殻膜は卵白を包んでおり、抗菌性を有し、発生中の胚を感染から保護している。卵殻膜は、I型、V型およびX型コラーゲン、グルコサミン、デスモシンおよびヒアルロン酸を主成分とした強靭な繊維性のタンパク質等からなる網目状の構造を有し、これらのタンパク質はシステインを含むものが多く、酸、アルカリ、プロテアーゼに対して比較的安定で、水に不溶性である。以前は食品産業の廃棄物として利用されていなかったが、III型コラーゲンの生成を促進する効果が発見されてから、化粧品や栄養剤としての開発が進められている。また、卵殻膜とコラーゲンを含有するコラーゲン産生促進剤(特許文献4)が提案されているが、乾燥や加齢による形態変化による小ジワを減少させることのできる充分な効果については知られていない。
特開2007−191396号公報 特開2003−267856号公報 特開平11−49628号公報 特開2012−153614号公報 特公昭54−23975号公報 特公平7−110210号公報 特許第5179847号明細書 特開2016−98206号公報
従来のシワ改善剤を含有した化粧品では、皮膚のシワを減少させる効果が満足できるものはなかなか得られていない。本発明は、化粧品、医薬部外品、および医薬品として利用することのできる小ジワを減少させることのできるシワ改善用経皮組成物を提供することを課題とする
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意研究し、加水分解卵殻膜成分が優れた小ジワ減少効果を有することを見出し、本発明を完成させるに至った。
本発明は、加水分解卵殻膜成分を有効成分とする、皮膚のシワを改善させるための経皮組成物、化粧品、医薬部外品、または医薬品に関する。
本発明は、以下の技術的事項から構成される。
(1)加水分解卵殻膜成分を含むシワ改善用経皮組成物。
(2)小ジワ減少用である、上記(1)に記載のシワ改善用経皮組成物。
(3)頬、目周り、口周り、または首筋にある小ジワ減少用である、上記(2)に記載のシワ改善用経皮組成物。
(4)上記(1)ないし(3)のいずれかに記載のシワ改善用経皮組成物を含む、化粧品、医薬部外品、または医薬品。
加水分解卵殻膜成分は、可溶性のため皮膚に吸収されやすく、少量の塗布により、皮膚のシワ、特に、頬、目周り、口周り、または首筋に出易い小ジワを減少させることができるので、美容上の効果は著しい。本発明の経皮組成物は、皮膚外用剤として化粧品、医薬部外品、または医薬品等のさまざまな形態で使用でき、加水分解卵殻膜成分を使用しているため刺激性がなく安全である。さらに、種々の美容成分と併用することができ、美容効果が向上した化粧品、医薬部外品、または医薬品を提供できる。
本発明の試験品(加水分解卵殻膜成分含有美容液)を2週間塗布したヒト(n=12)の目尻部位の、皮膚科医師の目視によるシワグレードの推移を示す。 本発明の試験品(加水分解卵殻膜成分含有美容液)を2週間塗布したヒト(n=12)の目尻部位の、シワ面積率の推移(図2(1))と変化量(図2(2))を示す。
本発明で使用される卵殻膜は、陸生の卵生動物すべての卵、特に鳥類の卵の卵殻の内側にある膜であればいずれも使用できる。特に鶏卵の卵殻膜が、入手の容易性、コストの点から好ましい。
加水分解卵殻膜成分は、卵殻膜あるいは卵殻膜含有粉末を、酸水溶液、アルカリ水溶液、アルカリ性有機溶媒溶液、およびタンパク質分解酵素含有液などのタンパク質の分解作用を有する液中で加水分解することによって得られる(特許文献5〜8)。本発明で使用される加水分解卵殻膜成分は,いずれの方法によって製造された加水分解卵殻膜成分を用いることができる。水溶液、エキスとしても使用できるが、取扱性や保存安定性のため、噴霧乾燥、凍結乾燥等の乾燥手段により得られる粉末形態のものが好ましい。
本発明の加水分解卵殻膜成分の製造に用いられる卵殻膜含有粉末は、少なくとも卵殻膜を含む粉末であれば特に制限はなく、粉末とは粒子サイズにかかわらず、あらゆる粉体をいう。剥離された卵殻膜または卵殻に卵殻膜が付着した状態の原料を使用して、公知のいずれの方法で粉末化してもよい。また、市販の卵殻膜含有粉末を用いてもよい。
ヒトの皮膚は表面にある上皮層とその下の結合組織性の真皮層からなっており、真皮層を構成するタンパク質は主としてコラーゲンであり、他にエラスチン、アルブミン、グロブリン、ムチンよりなっている。真皮層を構成するコラーゲンは、主としてα1(I)型コラーゲンおよびα1(III)型コラーゲン(以下、「III型コラーゲン」という。)であり、I型コラーゲンは主として皮膚の構造維持、III型コラーゲンは主として皮膚の柔軟性の付与とそれぞれ異なる機能を果たしている。
加水分解卵殻膜成分は可溶性のため経皮吸収されやすく、不溶性の卵殻膜成分より、III型コラーゲンの生成を促進する効果が高い。本発明のシワ改善用組成物は、加水分解卵殻膜成分を有効成分として含有し、その他に、コラーゲン産生促進機能が報告されている素材を混合してもよい。これら素材としては、例えば、ビタミンC、コラーゲン、スクワラン、ヒアルロン酸、ヒアルロン酸誘導体、ナイアシン、プラセンタエキス、キチン、キトサン、および、カンゾウ根エキス等の種々の植物抽出物が挙げられる。
本発明のシワ改善用組成物に含ませる加水分解卵殻膜成分の量は、小ジワを減少させることのできる量であれば特に限定されない。例えば、本発明のシワ改善用組成物を美容液として用いる場合には、美容液中に0.1〜20重量%、好ましくは0.3〜15重量%、さらに好ましくは0.3〜10重量%含有させることができる。加水分解卵殻膜成分は少量でもシワ改善効果があるため、4重量%以下でも使用できる。
本発明のシワ改善用経皮組成物は、化粧品、医薬部外品、医薬品の形態で使用することができ、化粧品、医薬部外品及び医薬品の製剤化のために通常使用される成分を用いて製剤化することが可能である。本発明のシワ改善用組成物には、他の有効成分が更に含まれてもよく、製剤化用成分及び他の有効成分としては、例えば、精製水、アルコール類、油性物質、保湿剤、増粘剤、防腐剤、乳化剤、生薬成分、紫外線吸収剤、色素、美白剤、香料、乳化安定剤、pH調製剤等が挙げられる。剤型は限定されるものではなく、液状、クリーム状、軟膏状、ローション状、ゲル状、パック状、スティック状など、どのような形態でもよい。
化粧品、医薬部外品の製品形態としては、例えば、化粧水、乳液、ジェル、美容液、一般クリーム、パック、マスク、洗顔料、化粧石鹸、ファンデーション、ボディローション等が挙げられるが、これらに限定はされない。また、上記の種々の形態の製品における本発明のシワ改善用組成物の配合量は、シワ改善効果を発揮できる量であればよく、対象製品の一般的な使用量、製品の形態、効能・効果、及びコストなどを考慮して適宜設定すればよい。
本発明のシワ改善用経皮組成物は、特に、頬、目周り、口周り、または首筋に生じ易い小ジワを減少させる作用が顕著である一方、ある程度の深さのあるシワの改善作用はそれ程ではなく、加水分解卵殻膜成分のIII型コラーゲン生成促進機能だけからは説明することのできない優れた実用的な効果を有するものである。
以下に、本発明を実施例に基づいて詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。
[試験に用いる経皮組成物の製造]
加水分解卵殻膜含有粉末として、商品名「ESMプロテイン」(アルマード社製)を用いた。
試験品として、ヒアルロン酸Na、バラエキス、カンゾウ根エキス、スクワランを配合し、2重量%のESMプロテインを添加して、ブチレングリコールと水を加えて100重量%とした美容液を用いた。
対照品として、ESMプロテインを添加せず、試験品と同量のヒアルロン酸Na、バラエキス、カンゾウ根エキス、スクワランのみを配合し、ブチレングリコールと水を加えて100重量%とした美容液を用いた。
[試験の目的と倫理的事項]
目尻に小ジワのある成人女性を対象として、試験品を2週間連続使用した場合の、目尻のシワに及ぼす影響を、同一被験者の試験品塗布部位と対照品塗布部位を比較して検討することを目的とした。
本試験は世界医師会によるヘルシンキ宣言に示された倫理規範を踏まえ、被験者の人権保護に配慮し、疫学研究に関する倫理指針(文部科学省、厚生労働省)に従って実施した。
試験責任者は、被験者が試験に参加する前に、あらかじめ倫理審査委員会で承認の得られた説明文書を被験者に渡し、本試験の目的や内容等について十分に説明を行い、被験者が内容を十分に理解し、納得したことを確認した上で、本試験への参加について自由意思による同意を被験者本人より文書で得た。
[試験の対象者と除外者]
試験の対象者は、年齢が30歳以上60歳未満の女性で、左右の目尻に主にシワグレード1〜5のシワを有する者で、かつ文書により自発的な試験参加の同意が得られる者であった。その中から、アレルギー既往歴のある者、ホルモン補充療法を受けている者、妊娠中、授乳中の者、被験部位に影響を与えるような美容医療の経験のある者、試験品と対照品についてパッチテストを実施し、皮膚に異常が現れた者その他、試験に関与する医師が適切でないと認めた者を除外した。
[試験方法、試験期間]
同意を取得した被験者候補に、皮膚科医師の目視によるシワグレード判定およびレプリカによるシワ状態の確認のため、使用開始前検査を行った。試験施設で用意したクレンジング剤を用いて洗顔を行い、温湿を調節した試験室(試験実施中の実測値:室温:25±1℃、湿度:60±5%)にて、15分間以上安静待機し、馴化した。馴化後、レプリカ採取を行った。左右の目尻のシワグレードが選択基準に合致し、さらに、いずれの除外基準にも抵触しない適格な者を最終的に21名選択した。その後、試験前測定(0wと略)を行い、検査終了後、「右用」、「左用」美容液を被験者へ手渡し、使用方法を説明して、規定の日から使用を開始させた。「右用」、「左用」の使用期間は2週間であり、使用開始から2週間後(2wと略)の検査日に、目視によるシワグレード判定とレプリカ採取を実施した。
試験品、対照品のどちらかであるかを被験者に開示せずに、「右用」、「左用」美容液として被験者に手渡しした。手渡された「右用」「左用」を、被験者は2週間毎日、1日3回朝昼晩に目尻部分につける。1回あたりの使用料0.12g(目安として3滴)とした。各被験者において試験品を左右どちらの半顔に塗布するかは、割付責任者が無作為に割り付けた。
[評価項目と評価部位]
評価項目は、(1)目視によるシワグレード判定と(2) レプリカによる斜光照明を用いた二次元画像解析評価(シワ面積率)であり、評価部位は、左右の目尻とし、レプリカの解析部位は、外眼角から顔の外側に約5mm離れた点から10mm×10mmの範囲を主たる評価部位とした。
[シワグレード目視判定方法]
シワグレード評価者が、シワのグレード標準写真(シワグレード0〜7の8段階)(抗老化機能評価専門委員会、“化粧品機能評価ガイドライン 新規効能取得のための抗シワ製品評価ガイドライン”日本化粧品学会誌(2006)Vol.30,No.4,p.316−332)のガイドラインに基づき、左右の目尻のシワグレードの評価を行い、スコア化した。使用開始前検査時と、試験終了後の検査時に行った。
シワのグレード
グレード0:シワは無い
グレード1:不明瞭な浅いシワが僅かに認められる
グレード2:明瞭な浅いシワが僅かに認められる
グレード3:明瞭な浅いシワが認められる
グレード4:明瞭な浅いシワの中に、やや深いシワが僅かに認められる
グレード5:やや深いシワが認められる
グレード6:明瞭な深いシワが認められる
グレード7:著しく深いシワが認められる
[レプリカの採取と解析方法]
使用開始前検査時と試験終了後の検査時に、レプリカ剤 SILFLO (FLXICO Developments Ltd.)を用いて、左右の外眼角から顔の外側に約5mm離れた点から10mm×10mmの範囲を中心とする部位の皮膚のレプリカを採取した。
採取した目尻のシワ部位のレプリカを、シワの主たる走行方向に直交する方向から30度の角度をつけて斜め上方より光をあて、生じた影の画像を取得し、画像解析した。レプリカに投射光を当てると濃い陰影や薄い陰影など様々な陰影ができる。このうちシワであると考えられる濃い陰影を抽出するために、画像解析ソフトImageJを用いて二値化処理を行った。二値化処理の際の閾値設定は一定とし、閾値以上の濃さをもった陰影をシワとして抽出した。シワに由来する影の面積が、解析領域に占める割合をシワ面積率とした。総シワ平均深度(μm)、最大シワ平均深度(μm)、および最大シワ最大深度(μm)を算出した。試験品塗布部位、対照品塗布部位の面積率を平均値と標準偏差および標準誤差を算出し、studentのt検定により有意差検定を行った。
[解析方法]
各評価項目について、各検査時点の平均値と標準偏差および標準誤差を算出した。有効性の評価は、各評価項目について、0wと比較した2wの変化量について、加水分解卵殻膜成分あり群となし群を比較(群間比較)することにより行った。それぞれについて、0wと2wの測定値を比較した(群内比較)。統計学的検定は、シワグレードのスコア、レプリカによるシワ評価パラメータ(シワ面積率)については対応のあるt検定を用いて、それぞれp値を算出した。
[結果]
結果中の数値は、平均値±標準偏差で示す。検定は両側とし、有意水準は5%とした。表には平均値、標準偏差および標準誤差を記載し、図には平均値と標準誤差を示した。
(1)評価する被験者の内訳
予定の試験スケジュールを完了した21名の被験者のうち、レプリカ法によるシワ面積率が非常に低く、除外基準に該当しているものは解析対象不採用として除去した。解析した被験者は12名で、年齢は32歳から56歳(30、40歳代各々3名,50歳代6名;平均年齢46.6歳±8.2歳)であった。使用開始前検査時の皮膚科医師による目視によるシワグレードは、1から5、被験者全体として試験品塗布側目尻が2.91±1.22、対照品塗布側目尻が2.58±1.08であった。
(2)シワグレード目視判定結果
試験品(卵殻膜あり美容液)塗布部位と対照品(卵殻膜なし美容液)塗布部位それぞれの、目視によるシワグレードを表1に示し、試験期間中の推移を図1に示した。目視によるシワグレードは、対照品塗布部位では0wの2.58±1.08から2wには2.08±1.51と変化していたが、有意差はなかった(p=0.11)。一方、試験品塗布部位では0wの2.91±1.22から2wには1.83±1.11と有意に変化した(p<0.001,p=0.00042)。
試験品の2週間の塗布により、シワグレードが約1改善するという顕著な効果が認められた。
(3)シワ面積率(レプリカによる画像解析)の結果
試験品塗布部位と対照品塗布部位それぞれのシワ面積率(レプリカ法による)を表2に示し、試験期間中の推移を図2(1)に、0wから2wまでの変化量を図2(2)に示した。試験品塗布部位のシワ面積率の変化は、対照品塗布部位に比べて2wで有意に減少し、対応のあるt検定による有意差検定で両者ともp<0.05だった。
試験品の2週間の塗布による変化量は、−1.80±4.61と有意に減少しており、対照品の0.69±1.83と比べて有意に低下(p<0.05、p=0.037)するという顕著な効果が認められた。
(4)総シワ平均深度(μm;レプリカによる画像解析)の結果
試験品塗布部位と対照品塗布部位それぞれの総シワ平均深度を表3に示した。両者の総シワ平均深度について、有意な差は認められなかった。
(5)最大シワ平均深度(μm;レプリカによる画像解析)の結果
試験品塗布部位と対照品塗布部位それぞれの最大シワ平均深度を表4に示した。両者の最大シワ平均深度について、有意な差は認められなかった。
(6)最大シワ最大深度(μm;レプリカによる画像解析)の結果
試験品塗布部位と対照品塗布部位それぞれの最大シワ最大深度を表5に示した。両者の最大シワ最大深度について、有意な差は認められなかった。
(7)結果のまとめ
目尻に小ジワのある成人女性12名を対象として、試験品を2週間連続使用した場合の、目尻のシワに及ぼす影響を、同一被験者の試験品塗布部位と対照品塗布部位を比較して検討した。
皮膚科医師の目視によるシワグレードは、試験品塗布部位では試験前の2.91±1.22から2週間後には1.83±1.11(変化量−0.96±0.86)と1以上改善する顕著な変化があった(p<0.001,p=0.00042)。一方、対照群では有意な変化はなかった。
レプリカのシワ面積率において、試験品塗布によるシワ面積率は試験品の試験前から 2週間後までの変化量(−1.80±4.61)が、対照部位のそれ(0.69±1.83)と比べて有意な低下(p<0.05、p=0.037)が認められ、シワの実質的減少が確認された。
本試験の結果、加水分解卵殻膜成分を2重量%含有する試験品美容液を、2週間塗布するだけで、見た目で顕著に乾燥や加齢による小ジワを目立たなくする効果を発揮し、それは実質的な皮膚のシワ減少に裏打ちされていることが初めて示された。低濃度でも充分な効果を発揮することのできる、安全で効果の高いシワ改善用経皮組成物を提供することができる。
本発明によれば、皮膚に対して刺激性がなく安全な加水分解卵殻膜成分は、可溶性のため皮膚に吸収されやすい。皮膚に塗布することにより、少量でも皮膚のシワ、特に頬、目周り、口周り、または首筋に出易い小ジワを減少することができ、美容上の効果は著しい。本発明のシワ改善用経皮組成物は、化粧品、医薬部外品、または医薬品等のさまざまな形態で使用でき、種々の美容成分と併用することで、さらに美容効果が向上した化粧品、医薬部外品、または医薬品を提供できる。


Claims (4)

  1. 加水分解卵殻膜成分を含むシワ改善用経皮組成物。
  2. 小ジワ減少用である、請求項1に記載のシワ改善用経皮組成物。
  3. 頬、目周り、口周り、または首筋にある小ジワ減少用である、請求項2に記載のシワ改善用経皮組成物。
  4. 請求項1ないし3のいずれかに記載のシワ改善用経皮組成物を含む、化粧品、医薬部外品、または医薬品。


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