JP2018188074A - リクライニング装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】第1ロックギアと第2ロックギアとの荷重バランスが、ガイド部の変形開始時と変形時及び変形後とでの変化の割合を低減できるリクライニング装置を提供する。【解決手段】リクライニング装置100において、ガイド面を有するガイド部12によって複数のロックギア案内部が形成されたベースプレート10を有し、前記ガイド面のうち、第2ロックギア22と接するガイド面のうちの少なくとも一つに形成された凹状の荷重バランス保持用凹部15を備え、荷重バランス保持用凹部は、荷重バランス保持用凹部15の内面のうち外周面側であって、かつ面取部を除き、ガイド面から少なくとも1mm以内の範囲は、ガイド部の円周面の同一曲率の仮想面と同一又外周側に配置される面で形成されていることを特徴とする。【選択図】図1

Description

本発明は、リクライニング装置に関する。
従来のマニュアルタイプのラウンドリクライニングと呼ばれるリクライニング装置において、第1ロックギアと第2ロックギアを有し、第1ロックギアは、案内凸部の一方の第1案内面と案内凸部の他方の第1案内面に案内される可動ガイドとに案内されて半径方向にのみ摺動自在にそれぞれ支承されており、第2ロックギアは、案内凸部の一方の第2案内面と案内凸部の他方の第2案内面とに案内されて半径方向にのみ摺動自在にそれぞれ支承されているものがある。かかるリクライニング装置において、可動ガイドを介して作用する第1ロックギアの負荷と、第2ロックギアの負荷の偏りを解消するために、第2案内面のうち第1ロックギアに対する他方の第1案内面と同じ回動方向の他方の第2案内面には、第2ロックギアとの接触面積を小さくするための凹部が形成されているものがある。
しかしながら、リクライニング装置に対して回転方向にモーメント荷重が加えられた際のロックギアのギア強度は、可動ガイドのあるなしにかかわらず、第1ロックギアと第2ロックギアとは同一ではない。これは、第2ロックギア側には、ロックイン性能確保のため、中央カムとの間に隙間が設けられているためである。この隙間により第2ロックギアのギア強度は、第1ロックギアに対し、低い値となっている。そのため、可動ガイドのあるなしにかかわらず、第1ロックギアの負荷と、第2ロックギアの負荷の偏りを解消する必要がある。また、従来の形状では、荷重バランスが案内凸部の変形開始時と変形時とで一様ではなく、第1ロックギア側と第2ロックギア側のガイド強度比が、変化が進むに連れて小さくなっていくことになる。すなわち、第2ロックギア側のガイド強度が割合的に高くなっていくという偏り状態が強くなっていくという問題点があった。
特開2012−56397号公報
本発明はこのような課題に鑑みなされたものであり、第1ロックギアと第2ロックギアとの荷重バランスの割合が、ガイド部の変形開始時と、変形時又は変形後とで割合の変化を低減できるリクライニング装置を提供することを目的とする。
本発明は、上述の主目的の少なくとも1つを達成するために以下の手段を採った。
本発明にかかるリクライニング装置は、
ガイド面を有するガイド部によって複数のロックギア案内部が形成されたベースプレートと、
外周面に外歯を有し、前記ロックギア案内部にスライド可能に配置された第1ロックギアと、
外周面に外歯を有し、前記ロックギア案内部に移動可能に配置され、前記第1ロックギアに対して異なる角度に配置された第2ロックギアと、
前記第1ロックギアの外歯及び前記第2ロックギアの外歯と嵌合可能な内歯を有するギアプレートと、
前記第1ロックギア及び前記第2ロックギアを前記ギアプレートの内歯と嵌合可能に移動させる中央カムと、
前記ガイド面のうち、前記第2ロックギアと接するガイド面のうちの少なくとも一つに形成された凹状の荷重バランス保持用凹部と、
を備え、
前記荷重バランス保持用凹部は、前記荷重バランス保持用凹部の内面のうち外周面側であって、かつ面取部を除き、ガイド面から少なくとも1mm以内の範囲は、ガイド部の円周面の同一曲率の仮想面と同一又外周側に配置される面で形成されていることを特徴とする。
また、本発明にかかるリクライニング装置において、
さらに、前記中央カムを付勢する付勢部材と、
前記中央カムに取付けられてなり、付勢部材の付勢方向と逆の方向へ移動させることにより、前記第1ロックギア及び前記第2ロックギアを内周方向へ移動させるカムプレートと、
を備えたことを特徴とする、ものであってもよい。
さらに、本発明にかかるリクライニング装置において、前記第1ロックギアとガイド部との間に、可動ガイドが設けられていることを特徴とするものであってもよい。
さらに、本発明にかかるリクライニング装置において、前記荷重バランス保持用凹部は、前記凹部の内面のうち外周面側であって、かつ面取部を除き、ガイド面から少なくとも3mm以内の範囲は、ガイド部の円周面の同一曲率の仮想面と同一又外周側に配置される面で形成されていることを特徴とするものであってもよい。
さらに、本発明にかかるリクライニング装置において、前記第1ロックギアを接するガイド面であって、前記荷重バランス保持用凹部と同じ円周方向のガイド面に、第1凹部が形成されていることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載のリクライニング装置。
さらに、本発明にかかるリクライニング装置において、前記第1ロックギア及び前記第2ロックギアは、それぞれ中心に対して対向して配置される一対のロックギアからなり、
前記第1ロックギアと前記第2ロックギアは、90°ずらして配置されていることを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載のリクライニング装置。
図1は、本実施形態にかかるリクライニング装置100の構成の概略を示す分解斜視図である。 図2は、本実施形態にかかるリクライニング装置100のベースプレート10を示す斜視図である。 図3は、本実施形態にかかるリクライニング装置100のロックギア20及び中心カム30を示す斜視図である。 図4は、本実施形態にかかるリクライニング装置100のギアプレート60の裏面側を示す斜視図及び背面図である。 図5は、本実施形態にかかるリクライニング装置100が車両用シートに装着された状態を示す概略図である。 図6は、本実施形態にかかるリクライニング装置100の動きを説明するための説明図である。 図7は、本実施形態にかかるリクライニング装置100の動きを説明するための説明図である。 図8は、本実施形態にかかるリクライニング装置100のガイド部12の荷重バランス保持用凹部15の形態を説明するための説明図である。 図9は、本実施形態にかかるリクライニング装置100のガイド部12が変形した状態を示す模式図である。 図10は、第2実施形態にかかるリクライニング装置100の正面図である。
(第1実施形態)
次に、本発明にかかるリクライニング装置100の第1実施形態について、図を参照して詳細に説明する。なお、以下に説明する実施の形態及び図面は、本発明の実施形態の一部を例示するものであり、これらの構成に限定する目的に使用されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において適宜変更することができる。
本発明にかかるリクライニング装置100は、図1に示すように、主として、円形のベースプレート10、ベースプレート10に配置される4つのロックギア20、ロックギア20の中心に配置される中央カム30、カムプレート40、付勢部材50、内周に内歯61(図4参照)を有するギアプレート60及びカバーブラケット70を有する。
ベースプレート10は、図2に示すように、4つのロックギア20を中心から放射方向へのスライド移動を案内する一対の第1ロックギア案内部11aと一対の第2ロックギア案内部11bを有している。一対の第1ロックギア案内部11aは、ベースプレート10の中心で対向するように配置されており、一対の第2ロックギア案内部11bは、ベースプレート10の中心で対向するように配置されるとともに、第1ロックギア案内部11aに対してベースプレート10の中心で90°ずらして配置されている。このロックギア案内部11の両側面側には、ガイド部12が形成されている。ガイド部12はベースプレート10の内面から突出して形成されており、ロックギア案内部11の両側にガイド面を形成する。中心から放射方向へ見た場合の第1ロックギア案内部11aの右側のガイド面には、付勢部材50の端部が収容される第1凹部14が形成され、第2ロックギア案内部11bのガイド面には荷重バランス保持用凹部15が形成されている。すなわち、第1凹部14と荷重バランス保持用凹部15がそれぞれのガイド部12に回転方向の同じ側のガイド面に交互に設けられている。第1凹部14は、中心方向へ向かう程、第1ロックギア案内部11aとの間隔が狭くなるようにテーパーが設けられており、最も中心側では、付勢部材50の太さよりも狭い幅となるように形成される。荷重バランス保持用凹部15は、第1ロックギア21がガイド部12に与える負荷と、第2ロックギア22がガイド部12に与える負荷とのバランスを図るとともに、ガイド部12の変形時においてもそのバランスを保持するためのものである。荷重バランス保持用凹部15の形態及び機能についての詳細は後述する。
ロックギア20は、図1又は図3に示すように、ベースプレート10の中心に対して対向して配置される一対の第1ロックギア21とこの第1ロックギア21に対して、中心で略90°ずらして(回転して)対向して配置される一対の第2ロックギア22とを有する。本実施形態においては、第1ロックギア21がメインロックギアを構成し、第2ロックギア22がサブロックギアを構成する。ロックギア20は、それぞれ対応するベースプレート10のロックギア案内部11の幅とほぼ同様の幅に形成されており、放射方向には移動可能であるが、円周方向にはほぼ移動しないように形成されている(多少のガタツキはあってもよい)。ロックギア20の外周側の面には、ギアプレート60の内歯61と噛合する外歯23が形成されている。一方、それぞれのロックギア20の内周側の面は、ロックギア凹部24aが形成されており、その両側に後端突出部24bが形成される。これらロックギア凹部24aと後端突出部24bは、後述する中央カム30の外周面に追従して移動することによってロックギア20は放射方向へスライド移動する。それぞれの第1ロックギア21は、正面側に突出するように形成された第1突起部25を有しており、それぞれの第2ロックギア22は、正面側に突出するように形成され、かつ第1突起部25より高さの低い第2突起部26を有している。第1突起部25は、後述するカムプレート40の第1カム孔41から突出するように配置され、第2突起部26は、第2カム孔42から突出しないように配置される。
中央カム30は、板状の部材からなり、ロックギア20の内面側に形成されているロックギア凹部24の両側の後端突出部24bにそれぞれ当接可能な一対の突出片31が設けられている。この突出片31は、それぞれ一対の第1ロックギア21及び第2ロックギア22に対応して設けられており、4箇所で合計8つの突出片31が形成されている。この突出片31のうち第2ロックギア22と当接する突出片31は、第1ロックギア21の突出片31より若干短く形成されており、第2ロックギア22との間の隙間が設けられている。これはロックイン性能確保のためである。ロックイン性能確保とは、第1ロックギア21及び第2ロックギア22がすべて均一に噛合することが理想的であるが、加工精度、加工誤差のため、第1ロックギア21及び第2ロックギアの何れにも隙間を設定しなかった場合、いずれかのロックギア20のみが噛合して他のロックギア20が噛合しない可能性がある。そこで、メインロック側の第1ロックギア21が確実に噛合するように第2ロックギア22との間に隙間を設けている。突出片31の間には中央カム凹部33が設けられている。中央カム30の中央には、この中央カム30を操作するための操作用シャフト90が挿入されるシャフト用貫通孔35が略十字状に形成されている。さらに、シャフト用貫通孔35の周囲には、中央カム突出部36と付勢部材用貫通孔37が互い違いに2つずつ形成されている。
カムプレート40は、操作用シャフト90の動きによってロックギア20を移動させるための部材である。カムプレート40は、図1に示すように、一対の第1ロックギア21の第1突起部25に対応する位置に第1カム孔41が設けられており、一対の第2ロックギア22の第2突起部26に対応する位置に第2カム孔42が設けられている。第1カム孔41及び第2カム孔42は、いずれも第1突起部25及び第2突起部26よりも幅広で、かつ第1カム孔41及び第2カム孔42の外周面は回転させる(本実施形態においては、左周り)と徐々に中心との距離が近くなる面で形成されており、カムプレート40を左回りに回転させることによって、第1突起部25及び第2突起部26を中心方向へ押圧移動させる。さらに、カムプレート40には、付勢部材50との干渉を防止するための干渉防止孔43と、中央カム突出部36と嵌合する嵌合孔44と、操作用シャフト90と付勢部材50が挿入される挿入孔45が設けられている。
付勢部材50は、湾曲したばね材からなり、一方端部51が中央カム30の付勢部材用貫通孔37に挿入され、他方端部52がベースプレート10の第1凹部14に挿入される。付勢部材50は、湾曲の曲率が大きくなる方向に付勢するように取付けられ、第1凹部14に挿入された他方端部52はベースプレート10の中心方向に、中央カム30はロックさせる方向(右回転方向)へそれぞれ付勢されている。
ギアプレート60は、図4に示すように、ロックギア20と噛合する内歯61が設けられている。内歯61のさらに奥側には、外周よりも内周側に円弧状かつ段差を有して設けられた第1突起部支持部62が設けられている。
カバーブラケット70は、ベースプレート10とギアプレート60とを相対的に回転可能に組み付けるカバーであり、その形態は特に限定するものではない。
以上のように作製された各構成部品は、図1に示すように、ベースプレート10のそれぞれのロックギア案内部11に対してロックギア20が配置される。一対の第1ロックギア21は、図2示す第1凹部14が設けられている第1ロックギア案内部11aに配置され、一対の第2ロックギア22は、荷重バランス保持用凹部15が設けられている第2ロックギア案内部11bに配置される。これらロックギア20の中心には中央カム30が配置される。そして、中央カム30の中央カム突出部36にカムプレート40の嵌合孔44に嵌合させつつ取付けた後、付勢部材50の一方端部51を中央カム30の付勢部材用貫通孔37に挿入し、他方端部52をベースプレート10の第1凹部14に挿入する。その後、ギアプレート60の内歯61とロックギア20の外歯23が噛合するように、ギアプレート60を被せた後、カバーブラケット70で固定してリクライニング装置100が完成する。
こうして完成されたリクライニング装置100は、図5に示すように、車両用シート200のシートバック201にシートバックブラケット202を介してベースプレート10を固定し、シートクッション203にシートクッションブラケット204を介してギアプレート60を固定することによって車両用シート200に組み付けられる。
次に、以上のように組み付けられたリクライニング装置100の作動方法について説明する。車両用シート200のシートバック201が、運転姿勢の位置、すなわち、シートバック201が起立している状態の場合であって、操作レバー205を操作していない場合には、図6に示すように、中央カム30が付勢部材50によって右回転方向(矢印の方向)に付勢されている。この付勢力により、中央カム30の突出片31がロックギア20の後端突出部24bを押圧する。このため、すべてのロックギア20の外歯23がギアプレート60の内歯61に噛合しており、ベースプレート10とギアプレート60とは位置が固定され、相対的に回転することはない。すなわち、シートバック201は固定された状態となる。また、この状態のとき、付勢部材50の他方端部52は、第1凹部14内で中心方向に付勢されている。この第1凹部14は、中心方向に向かう程、第1ロックギア21との間隔が狭くなるように形成されているため、第1ロックギア21を強く押し付けることによって第1ロックギア21を固定するとともにガタツキを防止している。
この状態からシートバック201を移動させる場合、すなわち、アンロック状態にするには、操作レバー205を操作する。操作レバー205を上方に引く操作をすることによって、操作用シャフト90が左回転方向に回転するため、それに伴い中央カム30は左回転方向(図7の矢印方向)に回転する。これにより、図7に示すように、中央カム30の突出片31がロックギア20のロックギア凹部24の位置に移動し、ロックギア20は、ベースプレート10の中心方向への移動が可能となる。同時に、付勢部材50の一方端部51が左回転方向へ移動することによって、他方端部52の付勢方向が中心方向の付勢から放射方向への付勢へと変更される。これにより、ロックギア20への押圧力が解除されて、第1ロックギア21の固定が解除され、中心方向への移動が可能となる。さらに、カムプレート40(点線で表してある。)は、中央カム30の中央カム突出部36と嵌合孔44で嵌合されているので、中央カム30の動きに連動してカムプレート40も矢印方向に回転する。このカムプレート40の回転によって、カムプレート40の第1カム孔41及び第2カム孔42の孔の位置が移動し、第1ロックギア21の第1突起部25と第2ロックギア22の第2突起部26が、それぞれ第1カム孔41及び第2カム孔42の外周面をスライド移動することになる。第1カム孔41及び第2カム孔42の外周面は左に回転させると徐々に中心との距離が近くなる面で形成されているので、それぞれ第1ロックギア21及び第2ロックギア22は、中心方向に移動することになる。これにより、すべてのロックギア20の外歯23とギアプレート60の内歯61との噛合が外れて、ベースプレート10とギアプレート60との相対回転移動が可能になる。すなわち、シートバック201は、前後に移動可能となる。
シートバック201を所定位置より後方の位置(フリー以外の位置)に移動して、操作レバー205を解除した場合には、前述したアンロック状態にした場合と逆の動きにより、ロック状態になる。すなわち、操作レバー205を解除することにより、付勢部材50の付勢力により、中央カム30は図6の状態に戻る方向へ回転する。これにより、カムプレート40も初期位置に戻り、ロックギア20が放射方向へ移動可能になる。これと同時に、中央カム30の突出片31がロックギア20の後端突出部24bを押圧して、ロックギア20を放射方向へ移動させる。これにより、すべてのロックギア20の外歯23がギアプレート60の内歯61に噛合し、ベースプレート10とギアプレート60とは互いの位置が固定され、相対回転できなくなる。同時に、付勢部材50の他方端部52は、第1凹部14内で中心方向に付勢され、第1ロックギア21を強く押し付けることによって第1ロックギア21の位置を固定するとともにガタツキを防止する。こうしてシートバック201はロック状態となり、所定の位置で固定されることになる。
一方、シートバック201を前方の位置(フリーの位置)に移動した状態で操作レバー205を解除した場合は、フリーの位置では第1ロックギア21は、第1突起部25が第1突起部支持部62と当接した位置に配置される。従って、中央カム30は、付勢部材50の付勢力により初期位置に戻る方向へ付勢されるが、第1ロックギア21の第1突起部25が、図4Bに示すように、第1突起部支持部62によって放射方向への移動が防止されている状態になる。そのため、中央カム30が初期位置へ回転復帰することはない。そのため、第2ロックギア22も初期位置に復帰することはなく、第1ロックギア21及び第2ロックギア22の外歯23とギアプレート60の内歯61とが噛合することはない。そのため、ベースプレート10とギアプレート60とは相対移動可能であり、フリーの位置では、どの位置にあっても自由にシートバック201を移動させることができる。
ここで、荷重バランス保持用凹部15の形態と機能について詳細に説明する。荷重バランス保持用凹部15は、主として、第1ロックギア21と第2ロックギア22がそれぞれガイド部12に与える負荷のバランスを調整するためのものである。第1ロックギア21が接するガイド面には、第1凹部14が形成されているため、第1ロックギア21が与える負荷とのバランスが崩れている状態にある。また、ロックギア20のギア強度は、第1ロックギア21と第2ロックギア22とは同一ではない。これは、第2ロックギア22側には、前述したようにロックイン性能確保のため、中央カム30とも間に隙間が設けられているためである。この隙間により第2ロックギア22のギア強度は、第1ロックギア21に対し、低い値となる。第2ロックギア22のギア強度が低いために、ガイド部12の強度が高いと十分にガイド変形を引き起こす前に入力荷重が第2ロックギア22の耐荷重を超えてしまう可能性がある。こうした理由から第1ロックギア21と第2ロックギア22が与える負荷が同様に又は近くなるように、荷重バランス保持用凹部15が形成されている。そのため、初期状態、すなわちガイド部12のガイド面が全く変形していない場合には、ガイド面の接触面積のみを考慮すれば問題ない。従来の荷重バランス保持用凹部15は、ロックギア20と接する面の面積のみに重点が置かれており、この接触面積のみを考慮していたため、凹部の形状そのものについては、何ら考慮されておらず、単なる円周面であったり、又は作製上の都合のみによって凹部自体の形態が考えられていた。
これに対し、本実施形態にかかる荷重バランス保持用凹部15は、ガイド部12の変形を考慮した形態を有している。シートバック201等に強い荷重が加わったり、長期間に渡りリクライニング装置100に対して回転方向にモーメント荷重が加えられたりした場合に、ロックギア20を介してシートバック201に取付けられているギアプレート60からの荷重がベースプレート10に伝達され、その際に、ガイド部12のガイド面の変形が引き起こされる可能性がある。従来の形状では、荷重保持バランスがガイド部12の変形開始時と変形時とで一様ではなく、第1ロックギア21側と第2ロックギア22側のガイド強度比が、変化が進むに連れて小さくなっていくことになる。すなわち、第2ロックギア22側のガイド強度が割合的に高くなっていくことになる。そのため、第1ロックギア21のギア強度を十分に活かしきることなく、第2ロックギア22が先に耐荷重を超えてしまう可能性があった。
そこで、本発明では、荷重バランス保持用凹部15の形状を工夫することによって、ガイド部12の変形時においても第1ロックギア21と第2ロックギア22のガイド強度比を一定に保つことができるようにしたものである。荷重バランス保持用凹部15を有するガイド面にかかる第2ロックギア22からの負荷は、主として、荷重バランス保持用凹部15より外周側のガイド面であり、この外周側のガイド面の強度を調整することによって、荷重バランスを効果的に調整することができる。そこで、本発明では、図8に示すように荷重バランス保持用凹部15の凹部形状を、凹部角部の面取部12aを除き、ガイド面から少なくとも1mm以内の範囲全部(図8の右上がり斜線部)においては、荷重バランス保持用凹部15の外周側の面15aは、ガイド部12の円周面12bと同一曲率の面で形成された仮想面13と同一の面15a又は仮想面13よりも外周側に設けられた面15bで形成されている。外周側に設けられた面は、凹部の曲線の曲率を大きくした面であってもよい。すなわち、荷重バランス保持用凹部15のうち、右上がり斜線部分は、下方へ同一の幅か若しくは下方へいくほど幅が狭くなるように形成されている。これは、ガイド部12が第2ロックギア22によって負荷を受けると、図9に示すように、押圧されて凹む部分12eと凹んだことによって盛り上がる部分12dが形成される。この盛り上がりによって第2ロックギア22と接するガイド面は、ガイド強度がどんどん強くなっていく可能性がある。これに対し、従来の荷重バランス用保持用凹部15dは、下方にいく程幅が広くなるように形成されていたので、さらにガイド強度が増加して、第2ロックギア22のガイド部12のガイド強度が割合高くなっていくという現象が発生していたのである。これに対し、本発明にかかる荷重バランス保持用凹部15は幅が同一又は狭くなっていくので、第2ロックギア22のガイド部12の強度が増加する割合を小さく、又は増加しないようにすることができる。そのため、第1ロックギア21側と第2ロックギア22側のガイド強度比の変化率を低減することができる。
好ましくは、ガイド面から3mm以内の範囲全部(図8の右上がり斜線部と左上がり斜線部の領域)も同様に形成するとよい。通常使用におけるガイド部12の変形においては、1mm以内で十分であるが、車両が衝突した場合等の急激に大きな負荷が加わった場合には、1mm以上変形する可能性があるためである。3mm以内の範囲全部に上述した形状を採用することによって、衝突時においても車両用シートのシートバック201の稼働を確保することができる。
このように本発明によれば、ガイド部12の変形前と変形後で、ガイド強度比を一定又は低変化率にすることができる。これにより、荷重保持バランスを保ったまま変形させることができ、ロックギア20の耐荷重性能を十分に活かし切ることが可能となる。
(第2実施形態)
第2実施形態にかかるリクライニング装置100が、図10に示されている。図10は、第2実施形態にかかるリクライニング装置100の一部正面図である。第2実施形態にかかるリクライニング装置100は、第1実施形態と比較して、第1ロックギア案内部11a(図2参照)には、第1ロックギア21とガイド部12との間に、可動ガイド80が設けられている点が異なる。その他の点は、第1実施形態と同様であるので、説明を省略する。なお、図10においては、カムプレート40は省略されている。
可動ガイド80は、外周側から中心に向かって徐々に幅が狭くなるようなテーパーが設けられており、第1ロックギア21とガイド部12の間をスライド可能に設けられている。可動ガイド80には、付勢部材50の他方端部52が挿入可能な挿入孔81が設けられており、付勢部材50によって、可動ガイド80は、中心方向に付勢されている。これにより、第1ロックギア21は、可動ガイド80によって、押圧されて、第1ロックギア21のガタツキを防止することができる。
かかる第2実施形態におけるリクライニング装置100の作動方法は、第1実施形態において、付勢部材50の端部の移動が可動ガイド80とともに移動する点以外は、同様の動きである。すなわち、中央カム30が付勢部材50によって右回転方向に付勢されている場合には、付勢部材50の他方端部52は、中心方向に付勢されている。すなわち、可動ガイド80が中心側へ付勢されている。そのため、可動ガイド80が第1ロックギア21を強く押し付けることによって第1ロックギア21を固定するとともにガタツキを防止している。
アンロック状態の場合には、中央カム30は左回転方向に回転する。これにより、付勢部材50の一方端部51が左回転方向へ移動することによって、他方端部52の付勢方向が中心方向の付勢から放射方向への付勢へと変更される。これにより、可動ガイド80が放射方向へ移動し、第1ロックギア21への押圧力が解除されて、中心方向への移動が可能となる。
上述した実施の形態で示すように、車両用シートのリクライニング装置として利用することができる。
10…ベースプレート、11…ロックギア案内部、11a…第1ロックギア案内部、11b…第2ロックギア案内部、12…ガイド部、12a…面取部、12b…円周面、12d…部分、12e…部分、13…仮想面、14…第1凹部、15…荷重バランス保持用凹部、15d…荷重バランス用保持用凹部、20…ロックギア、21…第1ロックギア、22…第2ロックギア、23…外歯、24…ロックギア凹部、24a…ロックギア凹部、24b…後端突出部、25…第1突起部、26…第2突起部、30…中央カム、31…突出片、33…中央カム凹部、35…シャフト用貫通孔、36…中央カム突出部、37…付勢部材用貫通孔、40…カムプレート、41…第1カム孔、42…第2カム孔、43…干渉防止孔、44…嵌合孔、45…挿入孔、50…付勢部材、51…一方端部、52…他方端部、60…ギアプレート、61…内歯、62…第1突起部支持部、70…カバーブラケット、80…可動ガイド、90…操作用シャフト、100…リクライニング装置、200…車両用シート、201…シートバック、202…シートバックブラケット、203…シートクッション、204…シートクッションブラケット、205…操作レバー

Claims (6)

  1. ガイド面を有するガイド部によって複数のロックギア案内部が形成されたベースプレートと、
    外周面に外歯を有し、前記ロックギア案内部にスライド可能に配置された第1ロックギアと、
    外周面に外歯を有し、前記ロックギア案内部に移動可能に配置され、前記第1ロックギアに対して異なる角度に配置された第2ロックギアと、
    前記第1ロックギアの外歯及び前記第2ロックギアの外歯と嵌合可能な内歯を有するギアプレートと、
    前記第1ロックギア及び前記第2ロックギアを前記ギアプレートの内歯と嵌合可能に移動させる中央カムと、
    前記ガイド面のうち、前記第2ロックギアと接する前記ガイド面のうちの少なくとも一つに形成された凹状の荷重バランス保持用凹部と、
    を備え、
    前記荷重バランス保持用凹部は、前記荷重バランス保持用凹部の内面のうち外周面側であって、かつ面取部を除き、前記ガイド面から少なくとも1mm以内の範囲は、前記ガイド部の円周面と同一曲率の仮想面と同一又外周側に配置される面で形成されていることを特徴とするリクライニング装置。
  2. 請求項1記載のリクライニング装置において、
    さらに、前記中央カムを付勢する付勢部材と、
    前記中央カムに取付けられてなり、前記付勢部材の付勢方向と逆の方向へ移動させることにより、前記第1ロックギア及び前記第2ロックギアを移動させるカムプレートと、
    を備えたことを特徴とするリクライニング装置。
  3. 前記第1ロックギアと前記ガイド部との間に、可動ガイドが設けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載のリクライニング装置。
  4. 前記荷重バランス保持用凹部は、前記荷重バランス保持用凹部の内面のうち外周面側であって、かつ面取部を除き、前記ガイド面から少なくとも3mm以内の範囲は、前記ガイド部の円周面の同一曲率の仮想面と同一又外周側に配置される面で形成されていることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載のリクライニング装置。
  5. 第1ロックギアに接する前記ガイド面であって、前記荷重バランス保持用凹部と同じ円周方向のガイド面に、第1凹部が形成されていることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載のリクライニング装置。
  6. 前記第1ロックギア及び前記第2ロックギアは、それぞれ中心に対して対向して配置される一対のロックギアからなり、
    前記第1ロックギアと前記第2ロックギアは、90°ずらして配置されていることを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載のリクライニング装置。

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