JP2018185368A - 調光装置及び構造体 - Google Patents

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Abstract

【課題】液晶セルの電極部とFPC等の配線部材との接合箇所を外力や湿気から守って、長期的信頼性に優れた調光装置及び構造体を提供する。【解決手段】調光装置10は、一対の透光部材12と、一対の透光部材12間に配置される液晶セル14であって、電極接合部15と、当該電極接合部15に印加される電圧に応じて光の透過率が変化する液晶部16とを有する液晶セル14と、電極接合部15に接合される配線部材18と、を備える。電極接合部15及び配線部材18の接合箇所は、一対の透光部材12によって覆われている。【選択図】図3

Description

本発明は、液晶セルを備える調光装置、及びそのような調光装置を備える構造体に関する。
光透過率を適応的に変えられる調光装置として、印加電圧に応じて光透過率を自在に制御できる液晶セルを備える調光装置が注目されている。液晶の光配向性を利用した調光装置は、応答性能に優れるだけではなく、設置に関する自由度も高く、所望スペースにおいて平面或いは曲面を成すように設置可能である。また液晶セルは色味を変えることなく光を透過することが可能であるため、周囲に設置される他の部材との間における色調和性にも優れている。
例えば特許文献1は、液晶層及び電極基材層を備える調光セルを開示する。この調光セルはFPC(Flexible Printed Circuits)を介して調光コントローラに接続され、調光コントローラが液晶層に印加する電界を調整することで調光セルの光透過度が変えられる。
特許第6037070号公報
液晶セルの電極部にはFPCが接合されるが、電極部及びFPCの接合箇所は必ずしも強度が高くなく、外力の影響を受けて破損しやすい。特に、FPCは本来的に液晶セルから突出した構造を持つため、衝突等によって大きな外力が加えられやすい。
また電極部及びFPCの接合箇所は、外気に晒されている箇所の面積が大きいと、外気に含まれる水分の影響を大きく受ける。例えば高湿度環境下に液晶セルが置かれると、電極部を支持する樹脂フィルムの寸法が変動したり、電極部及びFPCの接合箇所が腐食したりして、導通不良等の不具合が生じうる。
本発明は上述の事情に鑑みてなされたものであり、液晶セルの電極部とFPC等の配線部材との接合箇所を外力や湿気から守って、長期的信頼性に優れた調光装置及び構造体を提供することを目的とする。
本発明の一態様は、一対の透光部材と、一対の透光部材間に配置される液晶セルであって、電極接合部と、当該電極接合部に印加される電圧に応じて光の透過率が変化する液晶部とを有する液晶セルと、電極接合部に接合される配線部材と、を備え、電極接合部及び配線部材の接合箇所は、一対の透光部材によって覆われている調光装置に関する。
調光装置は、液晶セルを一対の透光部材の各々に対して固定する透光接着部材を更に備え、配線部材は、透光接着部材を貫通するように延在し、電極接合部及び配線部材の接合箇所は、透光接着部材により密閉され、当該透光接着部材を介して外部から隔絶されていてもよい。
透光接着部材は、ウレタン樹脂、アイオノマー樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、エチレン酢酸ビニルコポリマー及びシクロオレフィンポリマーのうちのいずれかによって構成されていてもよい。
一対の透光部材のうちの少なくともいずれか一方は、透光接着部材を介して液晶セルが固定される面の少なくとも一部が曲面を形成してもよい。
液晶セルは、液晶部及び電極接合部にわたって延在する電極層と、当該電極層を支持する樹脂製の基材層と、を有し、電極接合部における電極層は、少なくとも一部が曲がった状態で配置されていてもよい。
液晶部は、二色性色素及び液晶を含むゲストホスト型の液晶部であってもよい。
本発明の他の態様は、上記の調光装置を備える構造体に関する。
構造体は、調光装置を支持する支持部を更に備え、調光装置は支持部に対して相対的に移動可能に設けられていてもよい。
本発明によれば、液晶セルの電極部と配線部材との接合箇所を守って、長期的信頼性に優れた調光装置及び構造体を提供することができる。
図1は、本発明の一実施形態に係る調光装置を概略的に示す平面図である。 図2は、図1のラインII−IIに沿った調光装置の断面状態を概略的に示す図である。 図3は、調光装置の一具体例の断面構造を概略的に示す図であり、調光装置のうちFPCが設けられる端部の近傍を拡大して示す。 図4は、調光装置を応用した車両の一例を示す図である。
以下、図面を参照して本発明の一実施形態について説明する。なお、図示及び理解を容易にするため、図面に示される各要素のサイズや要素間のサイズ比率等は必ずしも図面間で一致していないが、当業者であれば各図面に示された要素のサイズやサイズ比率等を容易に理解することができる。
図1は、本発明の一実施形態に係る調光装置10を概略的に示す平面図である。図2は、図1のラインII−IIに沿った調光装置10の断面状態を概略的に示す図である。
調光装置10は、一対の透光部材12と、一対の透光部材12の間に配置される液晶セル14と、液晶セル14の電極接合部15(特に電極層(図3の符合「24」参照))に接合される配線部材としてのFPC18と、を備える。
透光部材12は、透光性を有し、内側に配置される液晶セル14を外部から加えられる力から守ることができる程度の強度、剛性及び弾性を有する。典型的には、ガラスや熱可塑性プラスチック(例えば強化プラスチック等)によって透光部材12を構成することができるが、所望の機能を発揮しうる様々な材料(例えば透明ガラス繊維や紫外線吸収材等)を透光部材12は含んでいてもよい。また透光部材12は、典型的には透明だが、特定の波長域の光のみを透過可能な材料によって構成されてもよい。また透光部材12同士は、同一の組成を有していてもよいし、互いに異なる組成を有していてもよい。
なお以下の説明では、一方の透光部材12から他方の透光部材12に向かう方向(すなわち図1における紙面に垂直な方向及び図2の上下方向)を「積層方向」とも称し、また当該積層方向と垂直を成す方向(すなわち図1における紙面と平行な方向及び図2の左右方向等)を「平面方向」とも称する。
液晶セル14は、電極接合部15と、当該電極接合部15に印加される電圧に応じて光の透過率が変化する液晶部16とを有する。液晶部16は、液晶層(図3の符合「22」参照)及び電極層(図3の符合「24」参照)が設けられている領域である。電極接合部15は、液晶層が設けられていないが、電極層が設けられている領域であり、電極層は電極接合部15及び液晶部16の両者にわたって延在する。図1に示す調光装置10では、各透光部材12の平面領域の概ね中央に液晶セル14が配置されている。一方の透光部材12に入射した光は、液晶セル14の液晶部16に入射し、液晶部16から出射した光は、他方の透光部材12を通って外部に向けて出射する。なお、透光部材12の平面領域のうち液晶部16が配置されていない領域(図1では外周領域)は遮光されており、想定外の光が液晶セル14に入射するのを防いでいる。そのような遮光は任意の形態で実現可能であり、例えば黒色セラミックなどにより構成される遮光層を各透光部材12の表面及び/又は裏面に設けてもよい。
液晶部16の液晶層は、シール材(図3の符合「26」参照)で囲まれた領域が液晶で満たされることで構成されており、シール材で囲まれた領域には、所望のセルギャップ(すなわち積層方向に関する液晶の厚み)を確保するための複数のスペーサー(図示省略)が設けられてもよい。また液晶部16を構成する他の部材は所望の透光性を有する。したがって、電極接合部15(特に電極層)に印加する電流及び電圧を調整して液晶の配向をコントロールすることにより、液晶部16全体の光透過率を所望の値に変えることが可能である。
なお、液晶部16の駆動方式は特に限定されず、例えばVA(Vertical Alignment)型、TN(Twisted Nematic)型、IPS(In−Place−Switching)型、FFS(Fringe Field Switching)型、或いはゲストホスト型の液晶部16を液晶セル14で用いることができる。したがって液晶セル14は、必ずしも図1及び図2に示す構成或いは後述の図3に示す構成には限定されず、液晶部16の駆動方式に応じた任意の構成を有しうる。例えば、液晶セル14が一般的なVA型或いはTN型等の液晶部16を採用する場合、液晶部16は、一対の偏光素子と、偏光素子間に配置される一対の電極層と、電極層間に配置される一対の配向層と、配向層間に配置される液晶層とを含みうる。また液晶セル14がIPS型の液晶部16を採用する場合、液晶層を挟む位置に電極層を配置せずに、液晶層の片側にのみ電極層が配置されてもよい。また二色性色素(ゲスト)及び液晶(ホスト)を含むゲストホスト型の液晶部16を採用する液晶セル14では、配向層によって液晶に付与される配向性に応じて、偏光素子が液晶層の片側にのみ設けられていてもよいし、偏光素子が設けられていなくてもよい。
FPC18は、後述の透光接着部材20を貫通するようにして概ね平面方向に延在しており、液晶セル14の電極接合部15に接合されるとともに図示しない電源に接続され、当該電源からの電流及び電圧を電極接合部15(特に電極層(図3の符合「24」参照))に付与する。FPC18の構成は特に限定されず、典型的には、FPC18は、ポリイミド等の絶縁性のベースフィルム(図3の符合「31」参照)と、当該ベースフィルムの表面及び裏面の各々の上に設けられた銅等の導電層(図3の符合「32」参照)とを含む。これらの導電層はベースフィルムによって互いに電気的に絶縁されている。各導電層の一部は、ポリイミド等の絶縁性の被覆層(図3の符合「33」参照)により覆われている。各導電層のうち被覆層には覆われずに露出した箇所が、電極接合部15との接合箇所J及び電源との接続箇所Qを形成する。
なお、電極接合部15及びFPC18の設置位置や延在方向は特に限定されない。またFPC18は、一体的な構造体によって構成されていてもよいし、物理的且つ電気的に連続していない複数の構造体が組み合わされて構成されていてもよい。例えば、積層方向に配置された第1の構造体及び第2の構造体によってFPC18を構成し、第1の構造体が「FPC18の表面側に配置される導電層」を含み、第2の構造体が「FPC18の裏面に配置される導電層」を含んでいてもよい。
また電極接合部15及びFPC18は、FPC18を介して図示しない電源からの電流及び電圧を電極接合部15に適切に付与することができる任意の態様で、相互に接合可能である。典型的には、一対の電極接合部15のうちの一方(すなわち表面側の電極接合部15)が、FPC18の表面で露出する導電層に接合し、他方(すなわち裏面側の電極接合部15)が、FPC18の裏面で露出する導電層に接合する。なお、FPC18の表面における電極接合部15との接合箇所Jと裏面における電極接合部15との接合箇所Jとは、積層方向に延在する同一直線上に配置されていてもよいし、そのような同一直線上には配置されずに平面方向に関して相互に異なる位置に設けられていてもよい。またFPC18の表面における電極接合部15との接合箇所Jと裏面における電極接合部15との接合箇所Jとは、液晶部16からの距離(特に平面方向の距離)が相互に等しくてもよいし、相互に異なっていてもよい。また電極接合部15とFPC18の導電層とは直接的に接合してもよいし、銀ペースト等の導電性金属によって構成される連絡導電体(図3の符合「40」参照)を介して接合されてもよい。
また、FPC18(特に導電層)は、液晶部16の液晶を封止するシール材に接触していてもよいし、当該シール材から離れていてもよく、FPC18(導電層を含む)と液晶部16(シール材を含む)との間に空間が設けられていてもよい。また、液晶セル14が偏光素子を具備する場合、電極接合部15及びFPC18の2つ接合箇所Jの一方又は両方、及びシール材は、全体又は一部が、偏光素子によって覆われていてもよいし覆われていなくてもよい。特に、2つの電極層が液晶層を挟む位置に設けられる場合、各電極接合部15及びFPC18の接合箇所Jは、液晶層を基準にして同じ側に配置される偏光素子によって覆われていてもよいし覆われていなくてもよく、また液晶層を基準にして反対側に配置される偏光素子によって覆われていてもよいし覆われていなくてもよい。なお、電極接合部15及びFPC18の接合箇所Jの強度向上に偏光素子が寄与しうる場合には、接合箇所Jを偏光素子により覆って接合箇所Jの強度を向上させてもよい。ただし、環境(例えば温度や湿度)の影響による偏光素子の寸法変化の程度が大きい場合には、接合箇所Jを偏光素子により覆わないことで、偏光素子の寸法変化の影響が接合箇所Jに及ぶのを防いで、接合箇所Jの破損及び断線を回避することも可能である。また一対の電極接合部15の各々の平面形状は、相互に同じであってもよいし、相互に異なっていてもよい。また一対の偏光素子が設けられる場合には、一対の偏光素子の各々の平面形状は、相互に同じであってもよいし、相互に異なっていてもよい。
そして一対の透光部材12の間には、液晶セル14を一対の透光部材12の各々に対して固定する透光接着部材20(図2参照)が充填されている。すなわち一対の透光部材12の各々と液晶セル14との間には透光接着部材20が充填され、また一対の透光部材12の各々とFPC18との間にも透光接着部材20が充填されている。したがって基本的には、一対の透光部材12の間は透光接着部材20によって満たされ、液晶セル14及びFPC18は一対の透光部材12の間において透光接着部材20に取り囲まれている。ただし、電極接合部15とFPC18との接合箇所Jの近傍には空間が形成されていてもよいし、また液晶セル14、FPC18及び透光接着部材20以外の部材が一対の透光部材12の間に設けられていてもよい。
透光接着部材20は、各透光部材12及び液晶セル14に接着して透光部材12間において液晶セル14を保持し、各透光部材12に対する液晶セル14の相対位置を定めつつ液晶セル14を外力から保護する役割を果たす。また本実施形態の透光接着部材20は、後述のように電極接合部15及びFPC18の接合箇所Jを密閉して、外部(特に湿気)から接合箇所Jを隔絶する役割を果たす。したがって、これらの役割を果たすのに好適な材料によって透光接着部材20が構成されることが好ましい。例えば、ウレタン樹脂(PU:Polyurethane)、アイオノマー樹脂(IO:Ionomer)、ポリビニルブチラール樹脂(PVB:Polyvinyl butyral)、エチレン酢酸ビニルコポリマー(EVA:Ethylen−Vinyl Acetate polymer)及びシクロオレフィンポリマー(COP:Cyclo Olefin Polymer)のうちのいずれかによって、透光接着部材20が構成されることが好ましい。
上述の構造を有する調光装置10において、電極接合部15及びFPC18の接合箇所Jは、一対の透光部材12によって覆われている。また電極接合部15及びFPC18の接合箇所Jは、透光接着部材20により密閉され、透光接着部材20を介して外部から隔絶されている。これにより、電極接合部15とFPC18との接合箇所Jを外力や湿気から有効に守ることができ、長期的信頼性に優れた調光装置10を実現できる。
図3は、調光装置10の一具体例の断面構造を概略的に示す図であり、調光装置10のうちFPC18が設けられる端部の近傍を拡大して示す。
図3に示す液晶セル14は、ゲストホスト型の液晶部16を採用しており、一対の基材層25と、基材層25間に設けられる透明の一対の電極層24と、電極層24間に設けられる一対の配向層23と、配向層23間に設けられる液晶層22と、を備え、液晶層22は二色性色素及び液晶を含む。液晶層22及び配向層23は、液晶部16のみにおいて平面方向に延在するが、電極層24及び基材層25は、液晶部16及び電極接合部15にわたって延在する。このように図3に示す液晶セル14は、偏光素子が設けられていない。
例えば一対の電極層24間の電圧がOFFの場合、液晶層22の二色性色素及び液晶は水平方向(すなわち平面方向)に並ぶ。特に本例の二色性色素及び液晶の配向は、電界が印加されていない状態で水平方向に関して180度以上捩られ、あらゆる水平方向に二色性色素が向けられる。一方、一対の電極層24間の電圧がONの場合、二色性色素及び液晶が垂直方向(すなわち積層方向)に配向される。このような挙動を示す液晶セル14によれば、一対の電極層24間の電圧がOFFの間は光が液晶セル14(特に二色性色素)によって遮断され、一対の電極層24間の電圧がONの間は光が液晶セル14を透過することができる。
なお、ゲストホスト型の液晶部16はこの構造には限定されず、例えば液晶層22を基準にして光の出光側に偏光素子(図示省略)が設けられてもよい。この場合、一対の電極層24間の電圧がOFFにされると、液晶層22の二色性色素及び液晶は水平方向(特に偏光素子の吸収軸方向とは垂直な方向(すなわち偏光素子の偏光軸と同じ方向))に配向される。一方、一対の電極層24間の電圧がONの場合には二色性色素及び液晶が垂直方向に配向される。このような挙動を示す液晶セル14においても、一対の電極層24間の電圧がOFFの間は光が液晶セル14(特に二色性色素及び偏光素子)によって遮断され、一対の電極層24間の電圧がONの間は光が液晶セル14を透過することができる。このような液晶層22の二色性色素及び液晶の挙動は、配向層23が液晶に付与する配向性を調整することによって変えられる。
図3に示す基材層25は樹脂製であり、ガラスに比べて高い柔軟性を示し、電極層24の形状に追従して電極層24を支持する支持層としての役割を果たす。したがって電極層24及び基材層25は多様な形状をとることができ、特に電極接合部15では、液晶層22が設けられないため、液晶層22の構成及び光学特性にかかわらず、電極層24及び基材層25を比較的自由な形状(例えば湾曲形状)で配置することが可能である。
図3に示す調光装置10では、FPC18(特に表面側の導電層32から裏面側の導電層32にわたる部分)の積層方向に関する厚みが、液晶部16における電極層24間の積層方向に関する間隔(すなわち図3に示す例では、液晶層22及び一対の配向層23の積層方向に関する全体の厚み)よりも大きい。そのため、電極接合部15においてFPC18の導電層32に電極層24を接合する場合、電極接合部15における電極層24間の間隔がFPC18の表面側の導電層32から裏面側の導電層32にわたる部分の積層方向に関する厚み以上となるように、電極接合部15における電極層24は少なくとも一部が曲がった状態で配置される。
このように基材層25として柔軟性のある樹脂を使用することによって、FPC18の積層方向の厚みが液晶層22及び配向層23の厚みよりも大きくても、FPC18の厚みに応じて電極層24間の間隔を拡げることができる。これにより、液晶層22よりも厚いFPC18を使用する場合であっても、FPC18の導電層32と電極層24との間の電気的接続を適切に確保できる。
[応用例]
図4は、調光装置10を応用した車両50の一例を示す図である。
上述の調光装置10は、車両50等の移動体及び固定的に設けられる非移動体の両者に対して適用することが可能であり、例えば図4に示すような車両50においてサンルーフ51として調光装置10を用いることが可能である。図4に示す車両50において、例えば日光等の外光を車両50内に取り入れたい場合、FPC18を介して電極層24間に印加する電圧及び電流をコントローラ(図示省略)により調整し、液晶部16の光透過率を増大させる。これにより、液晶部16における光透過が許容され、調光装置10(すなわちサンルーフ51)に入射した外光が、車両50の内部に差し込む。一方、外光を車両50内に取り入れたくない場合、FPC18を介して電極層24間に印加する電圧及び電流をコントローラにより調整し、調光装置10の液晶部16の光透過率を減少させる。これにより、液晶部16における光透過が制限又は遮断され、調光装置10(すなわちサンルーフ51)に入射した外光が車両内部に差し込む量が制限され又は車両内部には導かれない。なお、このような調光装置10(すなわち液晶部16)における光透過率の調整は、車両搭乗者からの指示に基づいて手動的に行われてもよいし、図示しないセンサ等の機器によって直接的又は間接的に取得される車両50の外部環境(例えば明るさ)に関する情報に基づいて自動的に行われてもよい。
また調光装置10自体は、調光装置10を支持する支持部(図4に示す例ではルーフ52)に対して固定的に設けられてもよいし、スライド機構やチルト機構などの作動機構(図示省略)を介して支持部に対し移動可能に取り付けられてもよい。特に、調光装置10が支持部に対して相対的に移動可能に設けられ、外力が作用しやすい状態で調光装置10を使用する場合であっても、上述のように液晶セル14の電極接合部15とFPC18との接合箇所Jは透光部材12及び透光接着部材20により守られているので、調光装置10を高い信頼性をもって使用することが可能である。
[変形例]
本発明は、上述の実施形態には限定されず、各要素に様々な変形が加えられてもよい。
例えば、上述の図2及び図3に示す各透光部材12は、表面及び裏面の双方が平面形状を成しているが、一対の透光部材12のうちの少なくともいずれか一方は、透光接着部材20を介して液晶セル14が固定される面の少なくとも一部が曲面を形成していてもよい。このように透光部材12の曲面に対して液晶セル14を固定する場合であっても、当該曲面と液晶セル14との間に透光接着部材20を介在させることによって、液晶セル14を透光部材12の曲面に対して適切に固定することができる。このように透光部材12の曲面、平面、或いは曲面及び平面の組み合わせのいずれに対しても液晶セル14を高い信頼性をもって固定することができるため、様々な分野の機器類に調光装置10を応用することが可能である。
本発明のある実施形態に含まれる一部の構成要素及び/又は方法と、本発明の他の実施形態に含まれる一部の構成要素及び/又は方法とを含む形態も、本発明の実施形態に含まれる。したがって、上述の実施形態及び変形例、及び上述以外の本発明の実施形態の各々に含まれる構成要素及び/又は方法同士が組み合わされてもよく、そのような組み合わせに係る形態も本発明の実施形態に含まれる。また、本発明によって奏される効果も上述の効果に限定されず、各実施形態の具体的な構成に応じた特有の効果も発揮されうる。
10 調光装置
12 透光部材
14 液晶セル
15 電極接合部
16 液晶部
20 透光接着部材
22 液晶層
23 配向層
24 電極層
25 基材層
26 シール材
31 ベースフィルム
32 導電層
33 被覆層
40 連絡導電体
50 車両
51 サンルーフ
52 ルーフ
J 接合箇所
Q 接合箇所

Claims (8)

  1. 一対の透光部材と、
    前記一対の透光部材間に配置される液晶セルであって、電極接合部と、当該電極接合部に印加される電圧に応じて光の透過率が変化する液晶部とを有する液晶セルと、
    前記電極接合部に接合される配線部材と、を備え、
    前記電極接合部及び前記配線部材の接合箇所は、前記一対の透光部材によって覆われている調光装置。
  2. 前記液晶セルを前記一対の透光部材の各々に対して固定する透光接着部材を更に備え、
    前記配線部材は、前記透光接着部材を貫通するように延在し、
    前記電極接合部及び前記配線部材の接合箇所は、前記透光接着部材により密閉され、当該透光接着部材を介して外部から隔絶されている請求項1に記載の調光装置。
  3. 前記透光接着部材は、ウレタン樹脂、アイオノマー樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、エチレン酢酸ビニルコポリマー及びシクロオレフィンポリマーのうちのいずれかによって構成されている請求項2に記載の調光装置。
  4. 前記一対の透光部材のうちの少なくともいずれか一方は、前記透光接着部材を介して前記液晶セルが固定される面の少なくとも一部が曲面を形成する請求項2又は3に記載の調光装置。
  5. 前記液晶セルは、前記液晶部及び前記電極接合部にわたって延在する電極層と、当該電極層を支持する樹脂製の基材層と、を有し、
    前記電極接合部における前記電極層は、少なくとも一部が曲がった状態で配置されている請求項1〜4のいずれか一項に記載の調光装置。
  6. 前記液晶部は、二色性色素及び液晶を含むゲストホスト型の液晶部である請求項1〜5のいずれか一項に記載の調光装置。
  7. 請求項1〜6のいずれか一項に記載の調光装置を備える構造体。
  8. 前記調光装置を支持する支持部を更に備え、
    前記調光装置は前記支持部に対して相対的に移動可能に設けられている請求項7に記載の構造体。
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