JP2018184880A - 電動圧縮機 - Google Patents
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Abstract
【課題】コア部への応力およびその歪み、固定子から密閉容器への振動伝達を低減できる電動圧縮機を提供する。【解決手段】本発明の電動圧縮機Cは、電動要素Dおよび電動要素Dにより回転駆動される圧縮機構部Kを密閉容器1内に備え、電動要素Dは、固定子3と、固定子3の内方に配置された回転子4とを有し、固定子3は、コア部3aと、コア部3aに巻かれたコイル32とを有し、コア部3aの上部3a1および下部3a2に、固定子3を密閉容器1の内部に固定するための取付用端板21、22が取り付けられており、取付用端板21、22は、コア部3aに取り付けられている位置2bと円周方向にずれた位置2aで密閉容器1の内面に取り付けられている。【選択図】図4
Description
本発明は、電動圧縮機に関する。
従来から電動圧縮機は、密閉容器の内部に、固定子と回転子からなる電動要素と、電動要素によって駆動される圧縮機構部とを有している。圧縮機構部とは、作動流体を圧縮して、密閉容器の外部に設けられた冷凍サイクルに供給する機構である。
電動要素は、固定子と、固定子の内方に配置された回転子とを有している。固定子は、コア部と、コア部に巻かれたコイルとを有している。コア部は、密閉容器内面に焼嵌めまたは溶接等によって取り付けられている。
ここで、コア部と密閉容器との取り付けが適切でない場合、コア部に歪みが発生して鉄損が増加し、モータ効率の低下および騒音増大の原因となる可能性がある。また、コア部の振動が密閉容器に直接伝わることで、電動圧縮機全体の騒音や振動が増加する。
この対策として、特許文献1に示すように、固定子と密閉容器との間に取付用端板を設け、取付用端板を介して固定子を密閉容器に取り付ける方法がある。これにより、コア部への応力および歪みの伝達を低減し、固定子での振動を密閉容器に直接伝達することを防止している。
しかしながら、従来の電動圧縮機では、取付用端板と固定子および密閉容器を取り付ける方法が規定されていない。例えば、密閉容器、取付用端板、および固定子の円周方向での取り付け位置が周方向で同一とした場合、取付用端板から伝達されるコア部への応力による歪み、および固定子から密閉容器へ伝達される振動の低減効果が十分ではなかった。
本発明は上記実状に鑑み創案されたものであり、コア部への応力およびその歪み、固定子から密閉容器への振動伝達を低減できる電動圧縮機の提供を目的とする。
前記課題を解決するため、本発明の電動圧縮機は、電動要素および前記電動要素により回転駆動される圧縮機構部を密閉容器内に備え、前記電動要素は、固定子と、固定子の内方に配置された回転子とを有し、前記固定子は、コア部と、前記コア部に巻かれたコイルとを有し、前記コア部の上部および下部に、前記固定子を前記密閉容器の内部に固定するための取付用端板が取り付けられており、前記取付用端板は、前記コア部に取り付けられている位置と円周方向にずれた位置で前記密閉容器の内面に取り付けられている。
本発明によれば、コア部への応力およびその歪み、固定子から密閉容器への振動伝達を低減できる電動圧縮機を提供できる。
本発明は、冷凍冷蔵庫や空気調和機等に用いられる電動圧縮機に係る。
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態(以下、「本実施形態」と称す)につき詳細に説明する。なお、各図は、本発明を十分に理解できる程度に、概略的に示しているに過ぎない。よって、本発明は、図示例のみに限定されるものではない。また、各図において、共通する構成要素や同様な構成要素については、同一の符号を付し、それらの重複する説明を省略する。
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態(以下、「本実施形態」と称す)につき詳細に説明する。なお、各図は、本発明を十分に理解できる程度に、概略的に示しているに過ぎない。よって、本発明は、図示例のみに限定されるものではない。また、各図において、共通する構成要素や同様な構成要素については、同一の符号を付し、それらの重複する説明を省略する。
<<実施形態1>>
<電動圧縮機Cの構成>
図1は、本発明の実施形態1に係わる電動圧縮機Cの一例を示す構造図である。
実施形態1に係わる電動圧縮機Cの構成について、図1を参照して説明する。
電動圧縮機Cは、単一シリンダの縦型ロータリ圧縮機である場合を想定して説明するが、本発明は縦型または横型のロータリ圧縮機/スクロール圧縮機/レシプロ圧縮機等を限定するものではない。
<電動圧縮機Cの構成>
図1は、本発明の実施形態1に係わる電動圧縮機Cの一例を示す構造図である。
実施形態1に係わる電動圧縮機Cの構成について、図1を参照して説明する。
電動圧縮機Cは、単一シリンダの縦型ロータリ圧縮機である場合を想定して説明するが、本発明は縦型または横型のロータリ圧縮機/スクロール圧縮機/レシプロ圧縮機等を限定するものではない。
実施形態1の電動圧縮機Cは、いわゆる縦型のロータリ圧縮機である。
電動圧縮機Cは、密閉容器1を有している。密閉容器1の上流にはアキュムレータ2が接続されている。
密閉容器1は、電動要素Dと、クランク軸5により電動要素Dに連結された圧縮機構部Kとを収容する容器である。密閉容器1は、中央の筒体1A、上部の蓋体1B、および下部の底体1Cを有して構成される。筒体1Aに蓋体1Bと底体1Cとが嵌合され、その嵌合部に溶接等が施され内部が密閉される。
アキュムレータ2は、作動流体として機能する冷媒を一時保存し、液体冷媒を気化するまで蓄えておく容器である。
電動圧縮機Cは、密閉容器1を有している。密閉容器1の上流にはアキュムレータ2が接続されている。
密閉容器1は、電動要素Dと、クランク軸5により電動要素Dに連結された圧縮機構部Kとを収容する容器である。密閉容器1は、中央の筒体1A、上部の蓋体1B、および下部の底体1Cを有して構成される。筒体1Aに蓋体1Bと底体1Cとが嵌合され、その嵌合部に溶接等が施され内部が密閉される。
アキュムレータ2は、作動流体として機能する冷媒を一時保存し、液体冷媒を気化するまで蓄えておく容器である。
電動圧縮機Cは、密閉容器1の内部に、電動要素Dが上部に配置され、圧縮機構部Kが下部に配置されている。
電動要素Dは、固定子3と回転子4とを有している。固定子3は密閉容器1に焼嵌め等で固着されている。回転子4はクランク軸5が圧入されている。
圧縮機構部Kは、主軸受6、クランク軸5(5A)、シリンダ7、副軸受8、ローラ9、およびベーン10を主要要素として構成される。
電動要素Dは、固定子3と回転子4とを有している。固定子3は密閉容器1に焼嵌め等で固着されている。回転子4はクランク軸5が圧入されている。
圧縮機構部Kは、主軸受6、クランク軸5(5A)、シリンダ7、副軸受8、ローラ9、およびベーン10を主要要素として構成される。
クランク軸5は、中央部に主軸受6に嵌入される主軸受嵌入部5Bを有し、下端部に副軸受8に嵌入される副軸受嵌入部5Cを有している。クランク軸5は、主軸受嵌入部5Bと副軸受嵌入部5Cとの間に配置される偏心部5Aが一体で形成されている。偏心部5Aの重心はクランク軸5の中心線Oとは異なる位置にある。
クランク軸5の偏心部5Aの径方向外側には、ローラ9が回転自在に挿入されている。そして、ローラ9の外周面に当接するように、シリンダ7およびベーン10が配置されている。つまり、圧縮機構部Kは、主軸受6および副軸受8と、クランク軸5の偏心部5Aと、偏心部5Aに挿入されたローラ9と、ローラ9の外周面に当接するように配置されたシリンダ7およびベーン10を有する圧縮要素を備えている。
シリンダ7は、主軸受6および副軸受8に締結される。加えて、主軸受6の外周面と筒体1Aが溶接等により固着されることにより、圧縮機構部Kが密閉容器1の内部に配置される。
かかる構成の密閉容器1の内部には、必要量の冷凍機油(図示せず)が封入されている。冷凍機油は、底体1Cから、クランク軸5に設けられた給油経路(図示せず)を通り、圧縮機構部Kの要素である摺動部(5A、6、7、8、9、10)に移動する。そして、冷凍機油は、摺動部を潤滑するとともに、圧縮機構部Kの要素の隙間を油膜でシールする。
かかる構成の密閉容器1の内部には、必要量の冷凍機油(図示せず)が封入されている。冷凍機油は、底体1Cから、クランク軸5に設けられた給油経路(図示せず)を通り、圧縮機構部Kの要素である摺動部(5A、6、7、8、9、10)に移動する。そして、冷凍機油は、摺動部を潤滑するとともに、圧縮機構部Kの要素の隙間を油膜でシールする。
アキュムレータ2は、液体冷媒を気化するまで一時保存しておくタンク機構である。アキュムレータ2は、圧縮機構部Kの吸込口11の上流側に連結されている。この際、密閉容器1の外部にバンドや溶接等を用いて固定されるため、固定子3から発生した振動が密閉容器1を介して伝達され易く、騒音発生の原因にもなりうる。
電動圧縮機Cの内部への冷媒の流動経路を、図1中の矢印α0、α1、α2で示す。
図1の矢印α0のように、気液二相の冷媒がアキュムレータ2に送られる。
電動圧縮機Cの内部への冷媒の流動経路を、図1中の矢印α0、α1、α2で示す。
図1の矢印α0のように、気液二相の冷媒がアキュムレータ2に送られる。
アキュムレータ2から吸込口11を介してシリンダ7の内部に吸い込まれた冷媒(ガス冷媒)(図1の矢印α1)は、圧縮機構部Kによって吸込圧力から吐出圧力まで圧縮される。その後、吐出圧力の冷媒は、図示しない吐出口から密閉容器1の内部に吐出される。吐出された冷媒は、密閉容器1の内部を満たした後、蓋体1Bに設置された吐出パイプ12から、空気調和機等のサイクルへ吐出される(図1の矢印α2)。
<電動要素D>
続いて、上述の圧縮機構部Kを駆動するための電動要素Dについて、図1〜図3を参照して以下、詳細に説明する。
続いて、上述の圧縮機構部Kを駆動するための電動要素Dについて、図1〜図3を参照して以下、詳細に説明する。
図1に示すように、電動要素Dは、筒体1Aの内壁面に固着された固定子3と、固定子3の内側に僅かな隙間(エアギャップ)をもって回転自在に収容された回転子4とを有して構成されている。
図2は、実施形態1の固定子3の拡大上面図である。
固定子3のコア部3aは、電磁鋼板が複数枚積層されてかしめ等で固定されている。
固定子3は、コア部3aに内方に突出して形成されたティース部31に銅線32が巻回されている。ティース部31の上方および下方には、銅線32の巻き始め、巻き終わりのコイルエンド33が形成されている。
固定子3のコア部3aは、電磁鋼板が複数枚積層されてかしめ等で固定されている。
固定子3は、コア部3aに内方に突出して形成されたティース部31に銅線32が巻回されている。ティース部31の上方および下方には、銅線32の巻き始め、巻き終わりのコイルエンド33が形成されている。
また、固定子3の外周面には、固定子3の上下端面に亘り、かつ周方向に所定の間隔をおいて複数個所に、コアカット部3bが電磁鋼板が切り欠れた凹形状に形成されている。コアカット部3bにより、筒体1Aと固定子3との間に、上下方向に延びる油戻し経路34(図3、図4)が形成されている。油戻し経路34には、冷凍機油、圧縮機構部Kで圧縮された冷媒が流れる。
図1に示すように、回転子4は、上下方向に延びて筒体1Aの軸心に配置されたクランク軸5を介して、圧縮機構部Kに連結されている。電動要素Dである回転子4が回転運動を開始すると、クランク軸5を介して圧縮機構部Kが駆動され、冷媒を圧縮する運動が遂行される。
<上・下部取付用端板21、22の構成>
図3は固定子3、上部取付用端板21、および下部取付用端板22の分解斜視図である。図4は図3の状態から固定子3、上部取付用端板21、および下部取付用端板22を組み立てたアッセンブリの斜視図である。
図3は固定子3、上部取付用端板21、および下部取付用端板22の分解斜視図である。図4は図3の状態から固定子3、上部取付用端板21、および下部取付用端板22を組み立てたアッセンブリの斜視図である。
上部取付用端板21および下部取付用端板22は、固定子3を密閉容器1の内部に取り付けるための部材である。
上部取付用端板21および下部取付用端板22は、例えば防錆処理された鋼板、ステンレス鋼板等が使用される。なお、上・下部取付用端板21、22は、強度、耐久性等必要な条件を満たせば材質は任意に選択できる。
上部取付用端板21および下部取付用端板22は、例えば防錆処理された鋼板、ステンレス鋼板等が使用される。なお、上・下部取付用端板21、22は、強度、耐久性等必要な条件を満たせば材質は任意に選択できる。
図3、図4に示されるように、上部取付用端板21および下部取付用端板22は、固定子3のコア外周縁の上端3a1と下端3a2に取り付けられている(図3の矢印β1、β2)。ここでは、取り付け方法が溶接の場合を例示しているが、これは一例であり、取り付け方法は限定されない。図1に示すように、上部取付用端板21および下部取付用端板22は、筒体1Aの内壁に取り付けられている。図1では、取り付け方法が溶接の場合を例示しているが、これは一例であり、取り付け方法は限定されない。
上部取付用端板21および下部取付用端板22の一例を図5に示す。図5は本発明の実施形態1〜5に係わる上部取付用端板21(22)の斜視図である。
上・下部取付用端板21、22はそれぞれリング形状をもつ部材である。
上部取付用端板21はリング状の本体部21hと複数の上固着部2aと複数の下固着部2bとを有している。上固着部2aは筒体1Aに固定される。下固着部2bは固定子3に固定される。
上・下部取付用端板21、22はそれぞれリング形状をもつ部材である。
上部取付用端板21はリング状の本体部21hと複数の上固着部2aと複数の下固着部2bとを有している。上固着部2aは筒体1Aに固定される。下固着部2bは固定子3に固定される。
複数の上固着部2aと複数の下固着部2bとは、上下方向に異なる位置にずれて配置されている。上・下固着部2a、2bが上下方向にずれて位置することにより、電動要素D(固定子3)の振動や騒音を下固着部2bから、本体部21hを介して、上固着部2aに伝達されるのを抑制できる。
上固着部2aは本体部21hから一方側に突出した形状に形成されている。下固着部2bは本体部21hから他方側に、中心部に向かって突出した形状に形成されている。
図5では、上・下部取付用端板21、22の形状が同じ場合を例示しているが、必ずしも同一形状でなくともよい。
図5では、上・下部取付用端板21、22の形状が同じ場合を例示しているが、必ずしも同一形状でなくともよい。
上部取付用端板21および下部取付用端板22の最外径D1(図5参照)は、固定子3のコア3aの最外径D2(図2参照)と同一または同一近くの寸法とされている。しかし、上・下部取付用端板21、22の最外径D1が固定子3のコア3aの最外径D2より大きくても構わない。
ここで、上・下部取付用端板21、22の最外径D1と固定子3のコア3aの最外径D2とが同一または同一近くの寸法であれば、芯出しが行い易い。加えて、固定子3と上・下部取付用端板21、22とを組み立てたアッセンブリの状態で、密閉容器1の内部に容易に取り付けできる効果がある。なお、最外径D1と最外径D2とが同一近くの寸法とは、両者が+-2%の寸法差の範囲内にあることをいう。
上部取付用端板21および下部取付用端板22は、溶接、ボルトb1(図4の二点鎖線)、フックなどを用いた方法により、固定子コア3aの外周縁の上端3a1と下端3a2(図3参照)に、周方向に所定の間隔をおいて複数個所が強固に固着される。また、上・下部取付用端板21、22が有している突起(キー)部2d(図5、図4参照)が固定子コア3aの凹部3a3に嵌合することにより、固定子3の回転が防止される。なお、突起(キー)部2dは固定子コア3aの凹部3a3に沿う形状に形成される。
図1に示すように、上部取付用端板21および下部取付用端板22は、筒体1Aの内壁に、接着剤、溶接、焼嵌などを用いた方法で、周方向に所定の間隔をおいて複数個所が強固に固着されている。その際、図3に示すように、コア部3aおよび上部取付用端板21との固着位置(2b)、および、筒体1Aと上部取付用端板21との固着位置(2a)は、周方向において互い違いに配置されている。
そのため、コア部3a、筒体1Aの双方の固着位置(2b、2a)が上部取付用端板21の周方向において重なることは無い。
同様に、コア部3aと下部取付用端板22との固着位置(2b)、および、筒体1Aと上部取付用端板22との固着位置(2a)も、周方向において互い違いに配置されている。そのため、コア部3a、筒体1Aの双方の固着位置(2b、2a)が下部取付用端板22の周方向において重なることは無い。
同様に、コア部3aと下部取付用端板22との固着位置(2b)、および、筒体1Aと上部取付用端板22との固着位置(2a)も、周方向において互い違いに配置されている。そのため、コア部3a、筒体1Aの双方の固着位置(2b、2a)が下部取付用端板22の周方向において重なることは無い。
したがって、固定子3を、上部取付用端板21および下部取付用端板22を介して、筒体1Aに取り付けた場合、固定子3を筒体1Aに直接取り付けた場合と比較し、上部取付用端板21と筒体1Aの固着位置(上固着部2a)と、固定子3と上部取付用端板21の固着位置(下固着部2b)が大きく離れる。同様に、下部取付用端板22と筒体1Aの固着位置(上固着部2a)と、固定子3と下部取付用端板22の固着位置(下固着部2b)が大きく離れる。
筒体1Aの固着位置(2a)とコア部3aの固着位置(2b)とがずれることにより、コア部3aが上部取付用端板21および下部取付用端板22に係る溶接変形などの影響を受けにくい。これにより、コア部3aの径方向の歪みを抑えることができる。
従って、固定子3の歪みに起因する鉄損が低減され、モータ効率が向上する。加えて、モータ騒音や振動の低減が図れる。
従って、固定子3の歪みに起因する鉄損が低減され、モータ効率が向上する。加えて、モータ騒音や振動の低減が図れる。
以上のことから、固定子3と密閉容器1との間に、上部取付用端板21と下部取付用端板22が設置されることにより、電動圧縮機Cの固定子3により発生する騒音・振動を低減できる。
また、固定子3から密閉容器1およびアキュムレータ2への振動伝達を低減し、電動圧縮機Dの騒音や振動を効果的に低減できる。
また、固定子3から密閉容器1およびアキュムレータ2への振動伝達を低減し、電動圧縮機Dの騒音や振動を効果的に低減できる。
<<実施形態2>>
本発明の実施形態2について図5を用いて説明する。
実施形態2は、実施形態1の電動圧縮機Dにおいて、筒体1Aと上部取付用端板21の固着部2aの数を、コア部3aと上部取付用端板21の固着部2bの数と同等もしくは多くし(2aの数≧2bの数)、および/または、筒体1Aと下部取付用端板22の固着部2aの数を、コア部3aと下部取付用端板22の固着部2bの数と同等もしくは多くした構成である。
本発明の実施形態2について図5を用いて説明する。
実施形態2は、実施形態1の電動圧縮機Dにおいて、筒体1Aと上部取付用端板21の固着部2aの数を、コア部3aと上部取付用端板21の固着部2bの数と同等もしくは多くし(2aの数≧2bの数)、および/または、筒体1Aと下部取付用端板22の固着部2aの数を、コア部3aと下部取付用端板22の固着部2bの数と同等もしくは多くした構成である。
上部取付用端板21および/または下部取付用端板22におけるコア部3aに固着される固着部2bの数を筒体1Aとの固着部2aの数より少なくすることにより、電動要素Dの固定子3に発生した振動を、上部取付用端板21および/または下部取付用端板22を介して、筒体1Aに伝える周方向での成分を少なくし、振動の伝達をさらに低減できる。
<<実施形態3>>
実施形態3は、上部取付用端板21および/または下部取付用端板22は、筒体1A、および固定子コア3aの構成部材よりも振動伝達率を低い材料としている。つまり、上部取付用端板21および/または下部取付用端板22は、固定子コア3aよりもヤング率が低く弾性変形しやすい構成部材、換言すれば弾性変形量が大きい構成部材を用いている。
実施形態3は、上部取付用端板21および/または下部取付用端板22は、筒体1A、および固定子コア3aの構成部材よりも振動伝達率を低い材料としている。つまり、上部取付用端板21および/または下部取付用端板22は、固定子コア3aよりもヤング率が低く弾性変形しやすい構成部材、換言すれば弾性変形量が大きい構成部材を用いている。
これにより、固定子3は、振動伝達率が低く径方向の応力に対し弾性変形量が大きい上部取付用端板21および下部取付用端板22を介して、筒体1Aの内壁に固着される。そのため、筒体1Aによる径方向に働く締付け応力の大部分を、上部取付用端板21および/または下部取付用端板22が吸収する。そのため、上部取付用端板21および/または下部取付用端板22を介して固定子3に発生する内部応力を大幅に小さくできる。
<<実施形態4>>
実施形態4では、図2に示すように、固定子コア3aに巻線の銅線32を巻き終え、固定子3として完成した後に、図3の矢印β1、β2のように、上部取付用端板21および下部取付用端板22を固定子コア3aの外周縁の上端3a1と下端3a2に配置する。そして、上部取付用端板21および下部取付用端板22は、固定子コア3aの外周縁の上端3a1と下端3a2に、周方向に所定の間隔をおいた複数個所の下固着部2bを溶接して固着する。前記したように、下固着部2bは、図5に示すように、本体部21hから中心部に向かって突出した形状に形成されている。
実施形態4では、図2に示すように、固定子コア3aに巻線の銅線32を巻き終え、固定子3として完成した後に、図3の矢印β1、β2のように、上部取付用端板21および下部取付用端板22を固定子コア3aの外周縁の上端3a1と下端3a2に配置する。そして、上部取付用端板21および下部取付用端板22は、固定子コア3aの外周縁の上端3a1と下端3a2に、周方向に所定の間隔をおいた複数個所の下固着部2bを溶接して固着する。前記したように、下固着部2bは、図5に示すように、本体部21hから中心部に向かって突出した形状に形成されている。
或いは、上部取付用端板21および下部取付用端板22は、長尺のボルトb1(図4中2点鎖線で示す)、フックなどを用いた方法により、固定子コア3aの外周縁の上端3a1と下端3a2に、周方向に所定の間隔をおいて複数個所の下固着部2bを固着している。下固着部2bは、図5に示すように、本体部21hから中心部に向かって突出した形状に形成され、ボルト挿通孔2b2が設けられている。
これにより、固定子3を完成させた後に上部取付用端板21および下部取付用端板22を固定子コア3aにボルトb1やフックなどで取り付けることを可能にしている。
従って、固定子コア3aに巻線の銅線32を巻き終え、固定子3として完成した後に、上部取付用端板21および下部取付用端板22を固定子コア3aの外周縁の上端3a1と下端3a2に固定できる。そのため、固定子3、上部取付用端板21および下部取付用端板22、および密閉容器1の組立てが容易になり、生産性が向上する。
従って、固定子コア3aに巻線の銅線32を巻き終え、固定子3として完成した後に、上部取付用端板21および下部取付用端板22を固定子コア3aの外周縁の上端3a1と下端3a2に固定できる。そのため、固定子3、上部取付用端板21および下部取付用端板22、および密閉容器1の組立てが容易になり、生産性が向上する。
<<実施形態5>>
図6は実施形態5の固定子3、上部取付用端板21、および下部取付用端板22を組み立てた際の図4のA−A断面図である。
実施形態5は、実施形態1〜4で述べた中でも特に、上部取付用端板22および下部取付用端板23の一方に、複数の切り欠かれた形状の切欠き通路2c(図5、図6参照)が形成されている。
図6は実施形態5の固定子3、上部取付用端板21、および下部取付用端板22を組み立てた際の図4のA−A断面図である。
実施形態5は、実施形態1〜4で述べた中でも特に、上部取付用端板22および下部取付用端板23の一方に、複数の切り欠かれた形状の切欠き通路2c(図5、図6参照)が形成されている。
切欠き通路2cは冷凍機油の油戻し用の通路である。図3に示すように、固定子3の上下方向に延びる凹形状のコアカット部3bには、冷凍機油が循環するため、または、圧縮された冷媒が上方に流れる油戻し経路34が形成されている。
図6に示すように、切欠き通路2cの位置は、コアカット部3bに設けられている油戻し経路34と、円周方向の位置が略一致している。換言すれば、切欠き通路2cの位置は、コアカット部3bの油戻し経路34と回転子4の回転軸(中心線O)の方向に挿通するように形成されている。
これにより、電動圧縮機Cの内部での冷媒および冷凍機油の循環経路が形成され循環が行われ易くなる。そのため、冷媒や冷凍機油の吐出損失の低減が図れ、電動圧縮機Cの信頼性の向上が図れる。
<<実施形態6>>
<<実施形態6>>
本発明の実施形態6について図7を用いて説明する。図7は本発明の実施形態6に係わる上部取付用端板21の斜視図である。
実施形態6は、下記の点については実施形態2と相違するものであり、その他の点については実施形態1、および実施形態3〜実施形態5と基本的には同様である。
実施形態6は、下記の点については実施形態2と相違するものであり、その他の点については実施形態1、および実施形態3〜実施形態5と基本的には同様である。
実施形態6が前記した実施形態2と相違する点は下記である。
実施形態6では、上・下部取付用端板21、22の形状において、筒体1Aと上部取付用端板21の固着部2aおよび下部取付用端板22の固着部2aの数と、コア部3aと上部取付用端板21の固着部2bおよび下部取付用端板22の固着部2bの数との関係性が実施形態2と相違する。
実施形態6では、上・下部取付用端板21、22の形状において、筒体1Aと上部取付用端板21の固着部2aおよび下部取付用端板22の固着部2aの数と、コア部3aと上部取付用端板21の固着部2bおよび下部取付用端板22の固着部2bの数との関係性が実施形態2と相違する。
実施形態6では、電動圧縮機C(図1参照)において、図7に示すように、筒体1Aと上部取付用端板21の固着部2aの数および/または下部取付用端板22の固着部2aの数は、それぞれコア部3aと上部取付用端板21の固着部2bの数および/または下部取付用端板22の固着部2bの数未満とする(2aの数<2bの数)。
これにより、電動要素Dの固定子3で発生した振動を、上部取付用端板21および/または下部取付用端板22を介して、筒体1Aに伝える周方向での成分の固着部2aの数をコア部3aの固着部2bの数より少なくすることで、筒体1Aへの振動の伝達を低減できる。
<<その他の実施形態>>
1.本発明は、前記の実施形態に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、前記した実施形態は、本発明を分かり易く説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施形態の構成の一部を他の実施形態の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施例形態の構成に他の実施形態の構成を加えることも可能である。また、各実施形態の構成の一部についても他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。
1.本発明は、前記の実施形態に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、前記した実施形態は、本発明を分かり易く説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施形態の構成の一部を他の実施形態の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施例形態の構成に他の実施形態の構成を加えることも可能である。また、各実施形態の構成の一部についても他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。
2.前記した実施形態では、密閉型の縦型ロータリ圧縮機を例に挙げて説明した。しかしながら、本発明は、これに限定されることなく、その他、例えば、非密閉型ロータリ圧縮機やスクロール圧縮機等のその他の圧縮機にも幅広く適用可能である。
1 密閉容器
2a 上固着部(取付用端板と密閉容器の内面との取り付け位置)
2b 固着部(上下両方向から取り付けられる形状、取付用端板と固定子との取り付け位置)
2c 切欠き通路
3 固定子
3a コア部
3a1 上端(上部)
3a2 下端(下部)
3b コアカット部(凹部)
4 回転子
21 上部取付用端板(取付用端板)
22 下部取付用端板(取付用端板)
32 銅線(コイル)
34 油戻し経路
3a コア部
3b 固定子コアカット部(凹部)
C 電動圧縮機
D 電動要素
D1 上部取付用端板および下部取付用端板の最外径(取付用端板の外径)
D2 コアの最外径(コア部の外径)
K 圧縮機構部
2a 上固着部(取付用端板と密閉容器の内面との取り付け位置)
2b 固着部(上下両方向から取り付けられる形状、取付用端板と固定子との取り付け位置)
2c 切欠き通路
3 固定子
3a コア部
3a1 上端(上部)
3a2 下端(下部)
3b コアカット部(凹部)
4 回転子
21 上部取付用端板(取付用端板)
22 下部取付用端板(取付用端板)
32 銅線(コイル)
34 油戻し経路
3a コア部
3b 固定子コアカット部(凹部)
C 電動圧縮機
D 電動要素
D1 上部取付用端板および下部取付用端板の最外径(取付用端板の外径)
D2 コアの最外径(コア部の外径)
K 圧縮機構部
Claims (7)
- 電動要素および前記電動要素により回転駆動される圧縮機構部を密閉容器内に備え、
前記電動要素は、固定子と、固定子の内方に配置された回転子とを有し、
前記固定子は、コア部と、前記コア部に巻かれたコイルとを有し、
前記コア部の上部および下部に、前記固定子を前記密閉容器の内部に固定するための取付用端板が取り付けられており、
前記取付用端板は、前記コア部に取り付けられている位置と円周方向にずれた位置で前記密閉容器の内面に取り付けられている
ことを特徴とする電動圧縮機。 - 請求項1に記載の電動圧縮機において、
前記取付用端板の外径は、前記コア部の外径と+−2%の寸法の差異の範囲内にある
ことを特徴とする電動圧縮機。 - 請求項1に記載の電動圧縮機において、
前記取付用端板と前記密閉容器の内面との取り付け位置の数は、前記取付用端板と前記固定子との取り付け位置の数より多い
ことを特徴とする電動圧縮機。 - 請求項1に記載の電動圧縮機において、
前記取付用端板は、前記固定子のコア部よりも、径方向の応力に対しての変形量が大きい部材で形成されている
ことを特徴とする電動圧縮機。 - 請求項1に記載の電動圧縮機において、
前記取付用端板は、前記固定子の上下両方向から取り付けられる形状を有している
ことを特徴とする電動圧縮機。 - 請求項1に記載の電動圧縮機において、
前記取付用端板は、油戻し用の切り欠いた形状をもつ切欠き通路が設けられ、
当該切欠き通路の位置は、前記固定子の外周部に形成される凹部と、前記回転子の回転軸方向に挿通する位置にある
ことを特徴とする電動圧縮機。 - 請求項1に記載の電動圧縮機において、
前記取付用端板と前記密閉容器の内面との取り付け位置の数は、前記取付用端板と前記固定子との取り付け位置の数未満である
ことを特徴とする電動圧縮機。
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JP2017086574A JP2018184880A (ja) | 2017-04-25 | 2017-04-25 | 電動圧縮機 |
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JP2017086574A JP2018184880A (ja) | 2017-04-25 | 2017-04-25 | 電動圧縮機 |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2020166430A1 (ja) * | 2019-02-13 | 2020-08-20 | パナソニックIpマネジメント株式会社 | 圧縮機 |
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JP2009299524A (ja) * | 2008-06-11 | 2009-12-24 | Daikin Ind Ltd | 密閉型圧縮機 |
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-
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- 2017-04-25 JP JP2017086574A patent/JP2018184880A/ja active Pending
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