JP2018184054A - 乗物用シート - Google Patents

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Abstract

【課題】拘束感を伴わずに着座乗員の頭部が上体部に対して回転運動するのを抑制できる乗物用シートを提供する。【解決手段】着座乗員の上体部を支持するシートバック3と着座乗員の頭部を支持するヘッドレスト4とを備えフロアに取付けられた自動車用シートである。ヘッドレスト4は、シートバック3に固定されたフレーム本体41と、フレーム本体41に対し頭部を支持した状態で着座乗員の左右方向にスライド移動可能なクッション体50及び摺動体42と、を有する。クッション体50及び摺動体42は、上体部が自動車の移動時に印加される左右方向の加速度によって左右方向へ移動する動きに伴って頭部が動くときスライド移動するように構成されている。【選択図】図2

Description

本発明は、乗物用シートに関する。
車両用シート等の乗物用シートにおいて、車両の旋回動作が行われるとシートに着座した乗員の上体が左右方向に移動しようとする。このとき、ヘッドレストに支持された頭部が上体部に対して左右方向へ並進運動する場合に比べて、回転運動する場合の方が不快感を感じやすいことが知られている。ここで、回転運動とは、頭部が上体部に対して首の付け根を中心に左右方向に振られる運動であるローリング、又は頭部がその重心を通る垂直軸のまわりに左右に振られる運動であるヨーイングをいう。また、並進運動とは、頭部が上体部に対してローリング又はヨーイングの回転運動を伴わずに上体部と共に左右方向へ移動する運動をいう。このような車両の旋回動作時に、頭部が上体部に対して回転運動するのを抑止するためには頭部を上体部とともに左右方向に移動しないように拘束するのが一つの方法であり、特許文献1にはそのような頭部及び上体部を拘束する車両用シートが開示されている。この車両用シートにおいては、ヘッドレストの側部に頭部を支持するヘッドサポートが配設され、シートの側部に上体部を支持するショルダーサポートが配設されている。
特開平8−336439号公報
上述の従来技術においては、頭部及び上体部の左右方向の動きが拘束されるため頭部が上体部に対して回転運動するのを抑止できる。しかし、頭部及び上体部が左右から狭い範囲に拘束されるので拘束感を伴い、窮屈を感じるという別の問題があった。
このような問題に鑑み本発明の課題は、拘束感を伴わずに着座乗員の頭部が上体部に対して回転運動するのを抑制できる乗物用シートを提供することにある。
本発明の第1発明は、着座乗員の上体部を支持するシートバックと前記着座乗員の頭部を支持するヘッドレストとを備え乗物ボデーに取付けられた乗物用シートであって、前記ヘッドレストは、前記シートバックに固定された基部と、該基部に対し前記頭部を支持した状態で前記着座乗員の左右方向にスライド移動可能なスライド部と、を有し、該スライド部は、前記上体部が乗物の移動時に印加される左右方向の加速度によって左右方向へ移動する動きに伴って前記頭部が動くときスライド移動するように構成されていることを特徴とする。
第1発明によれば、着座乗員の上体部が乗物の移動時に印加される左右方向の加速度によって左右方向へ移動するとき、着座乗員の頭部はスライド部に支えられて左右方向にスライド移動する。これによって、着座乗員の頭部は上体部に対して左右方向へ並進運動しやすくなり、回転運動が抑制されるので、不快感を感じにくくすることができる。
本発明の第2発明は、上記第1発明において、前記スライド部の左右方向のスライド移動軌跡は、前記基部の左右端部に近づくほど前方に突出する軌跡であることを特徴とする。
第2発明によれば、着座乗員の頭部がスライド部に支えられて左右方向にスライド移動するとき、着座乗員の頭部はスライド移動軌跡の左右端部に近づくほど前方に突出して支えられるので頭部は左右側面から支えられてヨーイングの回転運動をしにくくなる。これによって、着座乗員の頭部は、より上体部に対して回転運動しにくくなって不快感を感じにくくすることができる。
本発明の第3発明は、上記第1発明又は上記第2発明において、前記スライド移動軌跡は、前記基部の左右端部に近づくほど下方に突出する軌跡であることを特徴とする。
第3発明によれば、着座乗員の頭部がスライド部に支えられて左右方向にスライド移動するとき、着座乗員の頭部はスライド移動軌跡の左右端部に近づくほど下方に突出して支えられるので上体部と一体となって移動し着座乗員の頭部とヘッドレストとの上下方向の相対移動を発生しにくくなる。これによって、着座乗員の頭部は、ヘッドレストとずれることがなくなり不快感を感じにくくすることができる。
本発明の第4発明は、上記第1発明ないし上記第3発明のいずれかにおいて、前記スライド部には、前記スライド移動軌跡の左右方向中央位置から左方又は右方に向かうにつれて前記左右方向中央位置に向かう方向の力が増す移動抑制機構が設けられていることを特徴とする。
第4発明によれば、着座乗員の頭部がスライド部に支えられて左右方向にスライド移動するとき、着座乗員の頭部はスライド移動軌跡の左右端部に近づくほどその移動速度が抑えられて支持されるのでさらに不快感を感じにくくすることができる。
本発明の一実施形態の自動車用シートを斜め前方から見た斜視図である。 上記実施形態の自動車用シートのヘッドレストの分解斜視図である。 図1のIII−III線で切断して示す断面図である。 上記実施形態の自動車用シートのヘッドレストのフレーム構造を示す図である。当て板は、省いている。 上記実施形態の自動車用シートのヘッドレストのフレーム構造を示す図である。
図1〜図5に、本発明の一実施形態を示す。本実施形態は、自動車用シート1に本発明を適用した例である。各図中、矢印により自動車のフロアFに自動車用シート1を取付けた時の自動車及び自動車用シート1の各方向を示している。以下の説明において、方向に関する記述は、この方向を基準として行うものとする。
図1に示すように、本実施形態の自動車用シート1は、着座者の臀部及び大腿部を支持するシートクッション2と、着座者の背部を支持するシートバック3と、着座者の頭部を支持するヘッドレスト4と、を備えている。シートクッション2は、左右一対の前後方向に延びるスライドレール5を介してフロアFに取付けられている。シートクッション2の後端部には、リクライナ(図示せず)を介してシートバック3の下端部が取付けられており、シートバック3はシートクッション2に対して傾き角度調整が可能とされている。シートクッション2については、公知の構成のものであるので説明を省略し、シートバック3及びヘッドレスト4について説明していく。ここで、自動車用シート1とフロアFが、それぞれ、特許請求の範囲の「乗物用シート」と「乗物ボデー」に相当する。
図1に示すように、シートバック3は、骨格をなすバックフレーム10と、クッション材であるとともにシートバック3の外形を形成するバックパッド20と、バックパッド20を被覆する表皮材であるバックカバー30と、を備えている。バックフレーム10は、前面視でシートバック3の外形形状に沿った矩形枠状に形成されている。具体的には、バックフレーム10は、左右一対の上下方向に長尺な鋼板材よりなるサイドフレーム11と、サイドフレーム11の上端部間を連結するパイプ状のアッパフレーム12と、サイドフレーム11の下端部側間に架け渡し状に設けられた鋼板製のロアパネル13と、から構成される。各サイドフレーム11は、それらの前縁部と後縁部とがシート内側に折り曲げられ水平断面がシート内側に開口した略U字状の形状とされて、曲げや捻りに対する強度が高められている。アッパフレーム12にはヘッドレスト4のステー部41bが挿入されるヘッドレストサポート15を支持するためのホルダ14が2つ取付けられている。
図2に示すように、ヘッドレスト4は、骨格を構成するフレーム体40と、着座乗員の頭部に当接してそれを弾性的に支持するクッション体50と、クッション体50に対して取付けられてフレーム体40を後方から覆うカバー体60と、を有する。
図2〜図5に示すように、フレーム体40は、骨格の主体をなすフレーム本体41と、フレーム本体41に対して左右方向に摺動可能に取付けられる摺動体42と、摺動体42の左右方向の動きを制御する制御部材43と、を有する。
フレーム本体41は、略直方体形状の樹脂製の基板部41aと、基板部41aから下方に向かって延びて配設された左右一対のステー部41bと、を有する。基板部41aは、図4に示すように、前面視で上面41a1及び下面41a2を左右方向に延びる長辺とし、右面41a3及び左面41a4を上下方向に延びる短辺とする矩形状に形成されている。また、基板部41aは、図5に示すように、上面視で後面41a5は左右方向に延びる直線となるように形成され、前面41a6は、後方に向かって凸となる半径1000mmの曲線の一部となるように形成されている。すなわち、前面41a6は、半径1000mmの円柱面の一部として形成されている。この半径1000mmは、500mm〜2000mmの間で適宜選択が可能である。また、前面41a6は、基板部41aの左右方向中心部が最も後方に位置して後方に向かって凸となるように形成されている。右面41a3及び左面41a4は、側面視で上下方向が長辺で前後方向が短辺の矩形状に形成されている。前面41a6の上下方向略中央部分には後方に向かって凹む溝部41a7が上下方向に湾曲しながら左右方向に延びて設けられている。溝部41a7は、溝底面41a71と、溝上側面41a72と、溝下側面41a73と、から形成される。溝底面41a71は、上面視で前面41a6と平行に左右方向に延びて後方に向かって凸となる半径1000mmの曲線の一部となるように形成されている。すなわち、溝底面41a71も前面41a6と同様に、半径1000mmの円柱面の一部として形成されている。よって、この半径1000mmも、前面41a6に合わせて500mm〜2000mmの間で適宜選択が可能である。溝上側面41a72は、前面視で上方に向かって凸となる半径400mmの曲線の一部となるように形成されている。すなわち、溝上側面41a72は、半径400mmの円柱面の一部として形成されている。この半径400mmは、300mm〜600mmの間で適宜選択が可能である。なお、溝下側面41a73は、溝上側面41a72と同一中心で半径が溝下側面41a73と溝上側面41a72の上下方向距離分小さい円弧として形成されている。また、溝上側面41a72と溝下側面41a73は、基板部41aの左右方向中心部が最も上方に位置して上方に向かって凸となるように形成されている。溝上側面41a72の前端部から下方に向けて溝底面41a71と平行に延びる上庇部41a74が設けられている。また、溝下側面41a73の前端部から上方に向けて溝底面41a71と平行に延びる下庇部41a75が設けられている。上庇部41a74の溝上側面41a72からの張り出し長さと、下庇部41a75の溝下側面41a73からの張り出し長さと、は同一で、それぞれ溝底面41a71の上下方向長さの1/10程度である。上庇部41a74と溝底面41a71との間には、後述する摺動体42の上突片42a2の先端部が挿入されて摺動する上案内レール部41a76が形成されている。また、下庇部41a75と溝底面41a71との間には、後述する摺動体42の下突片42a3の先端部が挿入されて摺動する下案内レール部41a77が形成されている。溝底面41a71の左右方向及び上下方向の中央部分には、左右方向の長さ及び上下方向の長さとも溝底面41a71の左右方向の長さ及び上下方向の長さの1/2程度の貫通孔41a78が、後面41a5との間に設けられている。貫通孔41a78の上端面と下端面とは、それぞれ、前面視で溝上側面41a72及び溝下側面41a73と平行に形成されている。すなわち、貫通孔41a78の上端面と下端面とは、前面視で上方に向かって凸となる半径400mmの曲線の一部として形成されている。よって、この半径400mmも、溝上側面41a72及び溝下側面41a73に合わせて300mm〜600mmの間で適宜選択が可能である。
図2及び図3に示すように、基板部41aの後面41a5の下端部側には、左右一対のステー部41bの上端部側が固定されている。ステー部41bは、金属パイプ製の部材で、その下端部側がヘッドレストサポート15を介してホルダ14に挿入されて支持される。ここで、フレーム本体41が、特許請求の範囲の「基部」に相当する。
図2〜図4に示すように、摺動体42は、樹脂製の部材で略直方体の本体部42aと、本体部42aに取付けられるピン部42bと、を有する。本体部42aは、図4に示すように、前面視で左右方向を長尺方向とした矩形状をしており、左右方向の長さは貫通孔41a78の左右方向の長さより若干短く、上下方向の長さは溝底面41a71の上下方向長さの1/2程度に形成されている。本体部42aの上面後端部には、その左右端部に1つずつの板状の上突片42a2が、本体部42aの下面後端部には、その左右端部に1つずつの板状の下突片42a3が、形成されている。上突片42a2と下突片42a3の前後方向長さ(板厚)は、上案内レール部41a76及び下案内レール部41a77の前後方向長さよりわずかに小さく設定されている。また、左右の上突片42a2上端部と下突片42a3下端部との距離は、溝底面41a71の上下方向長さ(溝上側面41a72と溝下側面41a73の上下方向距離)よりわずかに短く設定されている。また、上突片42a2上端部と下突片42a3下端部はR形状に形成されている。これによって、摺動体42は、フレーム本体41の上案内レール部41a76及び下案内レール部41a77に対して、上突片42a2上端部と下突片42a3下端部を挿入した状態でフレーム本体41に対し左右に摺動可能となる。本体部42aの後面側には、後面から前方に向かって凹む矩形状の凹部42a4が設けられている。そして、この凹部42a4の底面(前面)と本体部42aの前面との間には、貫通する左右一対のビス孔42a5が設けられている。ピン部42bは、矩形状の板部42b1の中央部に円柱状のピン42b2を立設した部材である。板部42b1には、厚み方向に貫通する左右一対のビス孔42b3が設けられている。板部42b1は、本体部42aの凹部42a4に嵌合可能に形成されており、ピン42b2の配設されていない側を凹部42a4に嵌合させたとき、ビス孔42b3とビス孔42a5は一致するように形成されている。後述するように、ビス孔42b3とビス孔42a5にビスを通してクッション体50に対して締結固定した際、クッション体50、本体部42a、ピン部42bは一体となる。
図2及び図3に示すように、制御部材43は、前面視で矩形状のウレタン発泡体製板材の中央部に横長のひし形状のピン孔43aを設けたものである。前面視で制御部材43は、左右方向の長さが本体部42aの貫通孔41a78の左右方向長さとほぼ等しく、上下方向の長さが基板部41aの貫通孔41a78の上下方向長さとほぼ等しく形成されている。前面視でピン孔43aは、その中心(ひし形の対角線の交点)においてその上下方向の長さ(ひし形の短い対角線の長さ)が摺動体42のピン42b2の直径とほぼ等しくなるように形成されている。また、前面視でピン孔43aは、その左右方向の長さ(ひし形の長い対角線の長さ)が、貫通孔41a78の左右方向の長さの2/3程度に形成されている。そして、制御部材43は、ピン孔43aの中心(ひし形の対角線の交点)を貫通孔41a78の左右方向及び上下方向の中央点に一致させた状態で、貫通孔41a78に挿入されてその外周部の壁面に接着等で固定されている。そして、制御部材43は、後方から中央部に摺動体42のピン42b2が挿入された状態で左右に動くことを許容する長孔44aが設けられた当て板44が取付けられて貫通孔41a78からの抜け防止が図られている。ここで、制御部材43は、ピン孔43aの中に摺動体42のピン42b2が挿入された状態で左右に動くときにピン42b2に対して基板部41aの左右方向中心に向かう制動力を及ぼすものである。ピン孔43aの形状は左右方向に延びる対角線が半径400mmの曲線とはなっていないが、ウレタン発泡体製板材は可撓性に優れた材料であるので特に支障はない。しかし、左右方向に延びる対角線が半径400mmの曲線に近づくようにピン孔43aのひし形形状を変形させてもよい。また、ピン孔43aの形状は、ひし形が好ましいが、これに限らず、ピン42b2に対して制動力を及ぼすことができればその他の形状とすることもできる。ここで、ピン42b2と制御部材43が、特許請求の範囲の「移動抑制機構」に相当する。
図2及び図3に示すように、クッション体50は、後方に向かって開口する樹脂製の箱状のクッション体フレーム51と、クッション体フレーム51の外側である前面部及び上下左右の側面部を覆うように配設されたウレタン発泡体製のクッション部52と、を有する。クッション体フレーム51は、前面視で矩形状の底面部51aと、底面部51aの外周縁部から後方に向かって立設された側面部51bと、から形成されている。底面部51aの後側面の上下方向中央部には、左右方向の中心線に関して左右対称な位置に一対のナット51cが配設されている。ナット51c間の間隔は、本体部42aのビス孔42a5間の間隔及びピン部42bのビス孔42b3間の間隔と同一に設定されている。クッション部52の表面は、ファブリック製の表皮材53で被覆されている。なお、クッション部52の表面は、本革、合皮等で被覆されていてもよい。
図2及び図3に示すように、カバー体60は、概略前方に向かって開口する樹脂製の箱状の部材である。カバー体60は、前面視で矩形状であるとともに後下方に向かってわずかに傾斜する底壁部61と、底壁部61の外周縁部から前方に向かって立設された上側壁部62、右側壁部63、左側壁部64及び下側壁部65と、から形成されている。上側壁部62は、底壁部61の上端縁部から前上方に向かってわずかに傾斜して形成されている。右側壁部63、左側壁部64、下側壁部65は、それぞれ、底壁部61の右端縁部、左端縁部、下端縁部から底壁部61に対してほぼ垂直に前方に向かって立設されている。上側壁部62、右側壁部63、左側壁部64及び下側壁部65の前端縁部は、クッション体フレーム51の側面部51bの内側に嵌合できるように形成されている。下側壁部65には、上下方向に貫通する湾曲した長孔65aが、底壁部61の左右方向の中心線に関して左右対称な位置に一対設けられている。長孔65aの長軸は、後方に向かって凸となる半径1000mmの曲線の一部となるように形成されている。長孔65aは、ステー部41bが遊嵌するように形成されており、ヘッドレスト4がシートバック3に対して取付けられたとき、カバー体60がクッション体50と一体となってフレーム本体41に対し左右方向に移動するのを許容する。
ヘッドレスト4の組み立て手順について説明する。図2〜図4に示すように、まず、フレーム本体41の基板部41aの上案内レール部41a76と下案内レール部41a77に対して、それぞれ、摺動体42の上突片42a2と下突片42a3を挿入していく。この挿入は、上案内レール部41a76と下案内レール部41a77の右端部又は左端部から上突片42a2と下突片42a3を左右方向に移動させながら行う。これによって、摺動体42は、上突片42a2の上端部と下突片42a3の下端部を、それぞれ、上案内レール部41a76と下案内レール部41a77に挿入した状態でフレーム本体41に対し左右に摺動可能となる。次に、貫通孔41a78を通して後方から、摺動体42の本体部42aの凹部42a4にピン部42bの板部42b1を嵌合させて、本体部42aの前面(凹部42a4の反対側面)をクッション体50のクッション体フレーム51の後面に当接させる。そして、クッション体フレーム51のナット51cに対して、本体部42aのビス孔42a5とピン部42bのビス孔42b3とを一致させてビス(図示せず)により締結固定する。最後に、貫通孔41a78内のピン42b2が制御部材43のピン孔43aに挿入されるように、貫通孔41a78内に制御部材43を挿入して外周部の壁面に接着等で固定するとともに、後方から後面41a5に対して当て板44を取付ける。これによって、フレーム本体41に対し摺動体42が、基板部41aの左右方向中心線から右方又は左方に摺動するとピン孔43aの右側端部又は左側端部にピン42b2が近づくにつれて制御部材43による上下方向の押圧力が増加する。そして、制御部材43は、ピン42b2に対して基板部41aの左右方向中心に向かう制動力を増加させながら及ぼす。最後に、ステー部41bをカバー体60の長孔65aに挿入した状態で、クッション体フレーム51に対してカバー体60を取付ける。ここで、クッション体50と摺動体42が、特許請求の範囲の「スライド部」に相当する。
以上のように構成される本実施形態は、以下のような作用効果を奏する。着座乗員の上体部が自動車の走行時に印加される左右方向の加速度によって左右方向へ移動するとき、着座乗員の頭部はヘッドレスト4のクッション体50に支えられてシートバック3に対し左右方向にスライド移動する。これによって、着座乗員の頭部は上体部に対して左右方向へ並進運動しやすくなり、回転運動が抑制されるので、不快感を感じにくくすることができる。
また、クッション体50は、上面視でシートバック3の左右方向中心線上の着座面側に中心を有し半径が1000mmの円弧上を左右方向にスライドする。そして、着座乗員の頭部がクッション体50に支えられて左右方向にスライド移動するとき、着座乗員の頭部はスライド移動軌跡の左右端部に近づくほど前方に突出して支えられる。これによって、頭部は左右側面から支えられてヨーイングの回転運動をしにくくなり、着座乗員の頭部は、より上体部に対して回転運動しにくくなって不快感を感じにくくすることができる。さらに、クッション体50は、前面視でシートバック3の左右方向中心線上のヘッドレスト4の下側に中心を有し半径が400mmの円弧上を左右方向にスライドする。そして、着座乗員の頭部がクッション体50に支えられて左右方向にスライド移動するとき、着座乗員の頭部はスライド移動軌跡の左右端部に近づくほど下方に突出して支えられる。これによって、頭部は上体部と一体となって移動しヘッドレストとの上下方向の相対移動が発生しにくくなり、着座乗員の頭部は、ヘッドレストとずれることがなくなり不快感を感じにくくすることができる。なお、クッション体50と摺動体42のいずれかの部位がスライド時に描く軌跡が、特許請求の範囲の「スライド移動軌跡」に相当する。
加えて、摺動体42のピン42b2は制御部材43のピン孔43aに挿入された状態で左右方向にスライドし、ピン孔43aの左右方向中央位置から左方又は右方に向かうにつれて左右方向中央位置に向かう方向の力を制御部材43から強く受ける。これによって、着座乗員の頭部がクッション体50に支えられて左右方向にスライド移動するとき、着座乗員の頭部はスライド移動軌跡の左右端部に近づくほどその移動速度が抑えられて支持されるのでさらに不快感を感じにくくすることができる。
以上、特定の実施形態について説明したが、本発明は、それらの外観、構成に限定されず、本発明の要旨を変更しない範囲で種々の変更、追加、削除が可能である。例えば、次のようなものが挙げられる。
1.上記実施形態においては、上案内レール部41a76と下案内レール部41a77に対して上突片42a2の上端部と下突片42a3の下端部が摺動するように構成した。この摺動を滑らかにするために前者(レール部)及び/又は後者(突片)の当接部に低摩擦係数の部材を取付けてもよい。また、後者をローラ部材として前者に対し転動するようにしてもよい。
2.上記実施形態においては、移動抑制機構としてピン42b2と制御部材43とを利用した。しかし、これに限らず、ピン42b2と基板部41aとの間にピン42b2を基板部41aの左右方向中心部に付勢するばね部材を取付けるようにすることもできる。
3.上記実施形態においては、フレーム本体41の基板部41aを矩形状に形成したが、矩形状に限らずクッション体50を移動可能に支持できるならばその他の形状であってもよい。
4.上記実施形態においては、基板部41aの前面41a6を溝底面41a71と同じく上面視で後方に向かって凸となる曲線の一部として形成したが、これに限らず、クッション体50を移動可能に支持できるならば直線であってもよい。
5.上記実施形態においては、フレーム本体41に対する摺動体42のスライド軌跡を、後方に向かって凸となる半径1000mmの円弧の一部かつ上方に向かって凸となる半径400mmの円弧の一部として形成した。しかし、これに限らず、フレーム本体41に対する摺動体42のスライドが可能であれば、二次曲線、円弧や二次曲線等の曲線と直線との組み合わせ等種々の形態が適用可能である。
6.上記実施形態においては、本発明を自動車のシートに適用したが、飛行機、船、電車等に搭載のシートに適用しても良い。
1 自動車用シート(乗物用シート)
3 シートバック
4 ヘッドレスト
40 フレーム体
41 フレーム本体(基部)
41a 基板部
41b ステー部
42 摺動体(スライド部)
42b2 ピン(移動抑制機構)
43 制御部材(移動抑制機構)
50 クッション体(スライド部)
F フロア(乗物ボデー)


Claims (4)

  1. 着座乗員の上体部を支持するシートバックと前記着座乗員の頭部を支持するヘッドレストとを備え乗物ボデーに取付けられた乗物用シートであって、
    前記ヘッドレストは、前記シートバックに固定された基部と、該基部に対し前記頭部を支持した状態で前記着座乗員の左右方向にスライド移動可能なスライド部と、を有し、
    該スライド部は、前記上体部が乗物の移動時に印加される左右方向の加速度によって左右方向へ移動する動きに伴って前記頭部が動くときスライド移動するように構成されている乗物用シート。
  2. 請求項1において、前記スライド部の左右方向のスライド移動軌跡は、前記基部の左右端部に近づくほど前方に突出する軌跡である乗物用シート。
  3. 請求項1又は請求項2において、前記スライド移動軌跡は、前記基部の左右端部に近づくほど下方に突出する軌跡である乗物用シート。
  4. 請求項1ないし請求項3のいずれか1項において、前記スライド部には、前記スライド移動軌跡の左右方向中央位置から左方又は右方に向かうにつれて前記左右方向中央位置に向かう方向の力が増す移動抑制機構が設けられている乗物用シート。





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