JP2018179814A - 情報処理装置、温度測定システム、情報処理装置の制御方法、および制御プログラム - Google Patents

情報処理装置、温度測定システム、情報処理装置の制御方法、および制御プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】被観測物の放射熱を正確に算出する。【解決手段】DBサーバ(5)は、熱画像を取得する熱画像取得部(51)と、距離情報と、赤外線カメラ(3)の視野角とから観測角を算出する第1算出部(53)と、観測角から指向放射率を算出する第2算出部(54)と、熱画像が示す測定温度を、指向放射率に応じて補正することで真の測定温度を算出する第3算出部(55)と、を備える。【選択図】図1

Description

本発明は、精密鋳造法のひとつである石膏鋳造法で用いる石膏型の鋳造時における温度管理技術に関する。
精密鋳造法には、大別して、石膏鋳造法、焼失模型法(ロストワックス法)、セラミックモールド法が挙げられる。これらのうち、石膏鋳造法は、800℃程度から石膏(CaSO)の熱分解(Caと亜硫酸ガスに分解)が始まるため、800℃より低い比較的低融点のアルミニウムやその合金、亜鉛合金などの鋳造に用いられる。
石膏鋳造法による鋳造は、耐火温度が高く高価な耐火材を用いる必要が無いこと、安価な石膏型を利用できること、鋳物の寸法精度が高く、かつ寸法の安定性に優れること、および、鋳肌がきめ細かく平滑な鋳物を製造できることが特徴である。
下記特許文献1および2に開示されているように、石膏型は、700〜800℃より低い、乾燥を目的とした焼成温度(一般的には150℃以上数100℃以下)で乾燥する。この焼成(乾燥)後の石膏分子は、三型無水石膏(CaSOIII)で分子内に水(結晶水)を取り込みやすい状態になっている。このため、石膏型は150〜200℃以下になると、周囲の空気中から、水分を再吸収しやすくなる。
石膏型が水分を吸収すると、鋳造時に鋳物にピンホール欠陥が発生しやすくなる。そのため、鋳造品質を管理する上で、鋳造直前の石膏型温度が200℃以下にならないよう、また石膏型全体の温度分布が所定範囲内以下のばらつきになるよう、モニタおよび管理することが求められている。
加えて、石膏型の温度が高すぎると溶湯の冷却性が低下し、ミクロ組織(ポロシティ)、ならびにガス抜け性およびバリ発生性が変化して鋳物に欠陥が発生することが、当業者の経験に基づき知られている。また、キャビティ内の温度がばらつくと、溶湯の冷却速度がばらつくため、鋳物に部分的な品質のばらつきや欠陥が発生する可能性が高くなる。したがって、鋳物の品質を担保するためには、鋳造直前の時点で石膏型の温度が適正な温度範囲にあるように温度を調整すること、および、キャビティ内の温度分布のばらつきを抑えることが重要である。
石膏鋳造法をはじめとする鋳造技術においては、型およびキャビティ内の温度を管理するために、型またはキャビティ内の温度を測定する温度センサを設けることが一般的である。より具体的には、温度センサは、赤外線カメラを用いた熱画像センサ等、溶湯および石膏型の温度を変化させないセンサであって、かつ非侵襲の(型に接触しない)センサであることが求められる。また、刻々温度低下する石膏型の表面温度を比較的高速に測定できるセンサであることが求められる。
このような要件を満たした温度センサとしては、熱画像センサが挙げられる。熱画像センサは、例えば赤外線カメラ等で実現されるセンサであって、石膏型の表面温度分布を2次元画像(熱画像)として取得することができる。
石膏鋳造法において放射温度計を用いて温度測定を行う技術は従来開示されていない。しかしながら、例えば特許文献3には、放射温度計を用いてダイカストの金型温度を測定する技術が開示されている。また、特許文献4には、放射温度計を用いて鍛造または鋳造の金型温度(キャビティ温度)を測定する技術が開示されている。また、特許文献5には、放射温度計を用いて樹脂の射出成型製品温度を測定する技術が開示されている。また、特許文献6には、放射温度計を用いて、加熱炉における被加熱物の表面温度を計測する技術が開示されている。
特開2008−114265号公報(2008年 5月22日公開) 特開2002−282995号公報(2002年10月 2日公開) 特開2007−222890号公報(2007年 9月 6日公開) 特開2010−261814号公報(2010年11月18日公開) 特開2014−058146号公報(2014年 4月 3日公開) 特開2014−215084号公報(2014年11月17日公開)
甲藤好郎、養賢堂、「伝熱概論」p.351およびp.429,1964
ところで、従来からある熱画像センサは、該センサと被観測物との位置関係および測定角度によって測定温度が変化することがある。図9は、従来の熱画像センサ(赤外線カメラ)で実験的に均一に加熱した石膏型の、観測点P1〜P4における測定温度の変化例を示す図である。観測点P1〜P4における石膏型の温度は、実際には同じ温度である。しかしながら、測定温度は図示のP1とP3のように異なることがある。例えば、熱画像センサから見て石膏型の奥手側の観測点と手前側の観測点とでは、測定温度が6℃程度異なることがある。
観測点によって測定温度が異なるのは、熱画像センサと被観測物の各面とのなす角度が異なることが一因である。熱画像センサが検知できる、すなわち熱画像センサに届く被観測物からの放射熱(熱画像センサから見た、見かけの放射熱)は、熱画像センサと被観測面との角度により変化する。例えば、ある被観測物の、表面温度を求めたい面(被観測面)の法線方向を0°として、被観測面と熱画像を観測する熱画像センサ(例えば、赤外線カメラ)とのなす角度を観測角とする。観測角は、被観測面から熱画像センサへの熱放射の放射角ともいえる。
赤外線の放射輝度は、放射角により変化することが知られている(非特許文献1)。特に、放射角が40°以上になると、放射輝度は急激に変化する。また、例え放射角が40°以下であっても、放射角が放射率に影響する点に変わりは無く、同じ熱画像センサで同じ被観測面の温度を測定する場合でも、その観測角が異なれば、放射熱の放射率が変化する。
ところで、上述した特許文献3〜6に記載の技術では、熱画像センサで被観測物の全ての面を法線面(真正面)から観測することは機構上困難である。換言すると、特許文献3〜6に記載の技術では、被観測物の各面のうち、少なくとも1つの面は熱画像センサに対し斜め方向を向くことになる。しかしながら、特許文献3〜6に記載の技術では、被観測物の温度を算出する際に被観測物の熱放射率の観測角への依存性を考慮していない。したがって、これらの特許文献に記載の技術では、被観測物全体の温度を正確に算出することができない。
例えば、特許文献3には、ダイカスト金型の温度を赤外線放射温度計または赤外線カメラで測定する上で、冷却も兼ねた離型剤塗布において発生する水蒸気の影響や金型表面に形成された離型剤膜の影響を受けない、波長域4μm(3〜5μm域)を見出し、その領域の熱画像から金型表面温度を測定する方法が開示されている。特許文献3に記載のダイカストマシンの構造上、赤外線カメラからの被観測物の観測は斜視観測になる。しかしながら、赤外線カメラが取得した熱画像から金型表面温度を算出する際に、金型(被観測物)の熱放射率の観測角への依存性は考慮されていない。
また例えば、特許文献4には、鍛造機や鋳造機の金型温度を観測する赤外線カメラ(赤外線サーモビュアー)を3波長化することで、被観測物体の放射率変化などの影響を除いた測定を行うことが開示されている。特許文献4はさらに、温度測定時の安定性を得るべく、赤外線の各波長の観測時間を一定期間確保するため、一定時間(例100ms)回転円板を停止させることが開示されている。具体的には、特許文献4に記載の技術では、透過波長域を制限するフィルター窓を3つ有す回転円板を用いて、ひとつのセンサにて、3種の波長成分の赤外線エネルギーをセンシングする。ここで、特許文献4に記載の技術においても、赤外線カメラの観測は斜視観測になる。しかしながら、該特許文献においても被観測物の熱放射率の観測角への依存性は考慮されていない。
また例えば、特許文献5には、射出成型された樹脂製品の温度分布を赤外線カメラ(赤外線サーモビュワー)で2次元熱画像から取得し、良品パターンとの比較から、製品の品質を判定し、また、製品温度分布から次の射出時の条件変更へ反映させる機能を有した射出成型機が開示されている。特許文献5に記載の技術においても、赤外線カメラの観測は斜視観測になる。しかしながら、該特許文献においても被観測物の熱放射率の観測角への依存性は考慮されていない。
また例えば、特許文献6には、赤外線サーモグラフィを用いて加熱対象物の表面温度を正確に測定するために、外乱となる加熱対象物表面で反射する加熱源の赤外線の影響を除去する方法が開示されている。特許文献6に記載の技術では、測定する角度における赤外線放射率は黒体(疑似)を用いて測定する方法をとっている。しかしながら、特許文献6に記載の技術においても、赤外線サーモビューワーの視野内での赤外線放射率の入射角度の依存性(指向放射率)は考慮されていない(非特許文献1)。したがって、特許文献6に記載の技術においても正確に温度を算出することはできない。
また例えば、特許文献7には、赤外線カメラ(赤外線サーモビュワー)において予め組み込まれた光学系が熱画像データに与える影響を補正する技術が開示されている。具体的には、レンズ系の赤外線吸収やフィルター特性を予め求め、これらの光学系を通して観測された熱エネルギーから、真の熱エネルギーを求めるための補正を行っている。特許文献7はさらに、異なる仕様の光学系を用いた場合の光学系の補正を、初期補正値をふまえた上での補正値を予め求めておき、それを外部記憶媒体(例えばCFなど)で容易に簡便にセット、補正できるシステムを開示している。しかし、特許文献7に記載の技術でも、被観測物の熱放射率の観測角への依存性は考慮しておらず、よって該依存性を考慮した補正も行っていない。
本発明の一態様は、上述の問題点に鑑みたものであり、その目的は、被観測物の放射熱を正確に算出することが可能な情報処理装置等を実現することにある。
上記の課題を解決するために、本発明に係る情報処理装置は、被観測物の放射熱を熱画像として撮影する熱画像センサが撮影した熱画像を取得する熱画像取得部と、上記被観測物に設定された基準点から上記熱画像センサまでの水平および垂直方向の距離と、上記熱画像センサの画素毎の視野角とから、上記熱画像センサと、上記基準点を通る基準面とのなす観測角を上記熱画像センサの画素毎に算出する第1算出部と、上記観測角による放射熱の変化率を示す指向放射率を上記画素毎に算出する第2算出部と、上記熱画像取得部が取得した上記熱画像の各画素が示す測定温度を、上記画素毎の指向放射率でそれぞれ補正することで、真の測定温度を算出する第3算出部と、を備える。
上記の課題を解決するために、本発明に係る情報処理装置の制御方法は、被観測物の放射熱を熱画像として撮影する熱画像センサが撮影した熱画像を取得する熱画像取得ステップと、上記被観測物に設定された基準点から上記熱画像センサまでの水平および垂直方向の距離と、上記熱画像センサの画素毎の視野角とから、上記熱画像センサと、上記基準点を通る基準面とのなす観測角を上記熱画像センサの画素毎に算出する第1算出ステップと、上記観測角による放射熱の変化率を示す指向放射率を上記画素毎に算出する第2算出ステップと、上記熱画像取得ステップにて取得した上記熱画像の各画素が示す測定温度を、上記画素毎の指向放射率でそれぞれ補正することで、真の測定温度を算出する第3算出ステップと、を含む。
ここで観測角は、熱画像センサが検知する、被観測物からの放射熱の放射角と同義である。ゆえに、上記の構成によれば、放射熱の角度依存性に応じて、熱画像センサで撮影された熱画像が示す測定温度を補正して、真の測定温度を得ることができるため、より正確に放射熱の温度を測定することができる。
上記情報処理装置は、上記被観測物の形状および寸法を示す寸法情報から、上記熱画像における上記被観測物の位置を特定する位置特定部と、上記位置特定部の特定した位置と、上記第3算出部が算出した上記真の測定温度とから、上記基準面における真の測定温度を特定する被観測物温度特定部と、を備えていてもよい。
上記の構成によれば、熱画像において被観測物が写っている領域を特定し、該領域における真の測定温度を特定することができる。したがって、情報処理装置は、被観測物の温度をより正確に特定することができる。
上記情報処理装置は、上記第3算出部が算出した上記熱画像の真の測定温度を示す熱画像を作成する補正画像作成部を備えていてもよい。
上記の構成によれば、算出した真の測定温度分布の熱画像を作成することができる。したがって、ユーザに、例えばPC等の表示装置を用いて上記真の測定温度分布の熱画像を閲覧させることができる。
上記情報処理装置は、上記熱画像取得部において上記熱画像を所定の時間間隔で取得し、上記補正画像作成部が作成した上記真の測定温度を示す熱画像を、表示装置に所定の時間間隔で送信する通信部を備えていてもよい。
上記の構成によれば、熱画像取得部が取得した熱画像から新の測定温度を示す熱画像が順次作成される。そして、作成された熱画像は通信部から表示装置に送信される。
したがって、情報処理装置は、真の測定温度を示す熱画像を表示装置にリアルタイムで送信することができる。よってユーザは、PC等の表示装置を用いてリアルタイムに真の測定温度を閲覧することができる。
上記の課題を解決するために、本発明に係る温度測定システムは、上記情報処理装置と、上記熱画像センサと、を備える。上記の構成によれば、上記情報処理装置と同様の効果を奏する。
上記情報処理装置は、コンピュータによって実現してもよく、この場合には、コンピュータを上記情報処理装置が備える各部(ソフトウェア要素)として動作させることにより上記制御装置をコンピュータにて実現させる制御装置の制御プログラム、およびそれを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体も、本発明の範疇に入る。
本発明の一態様によれば、被観測物の放射熱を正確に算出することができる。
本発明の実施形態1に係るデータベースサーバの熱画像処理アプリケーションの要部構成を示す図である。 上記実施形態に係る石膏型鋳造機およびその周辺機器の構成を示す図である。 本実施形態に係る温度測定システムの一例を示す図である。 上記実施形態に係る赤外線カメラと石膏型との位置関係の一例を示す図である。 上記赤外線カメラと上記石膏型との位置関係の一例を、更に詳細に示した図である。 上記石膏型のある被観測面における観測角と放射率の関係の一例を示すグラフである。 熱画像を補正する処理の流れを示すフローチャートである。 図7に示す補正処理を施した場合の、補正後の温度測定結果を示す図である。 従来の熱画像センサで実験的に均一に加熱した石膏型の、観測点における測定温度の変化例を示す図である。
本開示は、熱画像センサを用いて被観測物を斜視観測する場合の、測定温度の補正方法に関する。熱画像センサは被観測物の観測面からの放射熱を測定する。熱画像センサが検出する上記放射熱の放射率は、熱画像センサと、被観測物の観測面とのなす角度(観測角)に応じて変化する。放射率は被観測物の材質等にもよるが、上記角度が40°以上になると急激に変化する。例えば石膏鋳造法等においては、その機構上、斜視方向から被観測物の温度を熱画像センサで観測することが多い。この場合、観測角が40°を越える場合があり、測定温度に無視できない誤差を生じる虞がある。また、被観測物の被観測面それぞれにおける放射率は、例え40°以内の観測角であっても観測角により変化する。
そこで、本開示では、熱画像センサが取得する熱画像に写った被観測物の各観測点(例えば、熱画像の1画素)の温度を、各観測点の観測角による放射熱の変化率(指向放射率)で補正することで、より正確な温度の熱画像を得る。
より具体的には、本開示では、被観測物の形状および寸法と、熱画像センサと被観測物との距離および角度とから、熱画像データに写る被観測物の各観測点(例えば、1画素)における観測角を求める。また、観測角の大きさに対応する放射率の補正値を予め求めておく。そして、各観測点における測定温度に、各観測点の観測角の大きさに応じた上記補正値を与える。これにより、熱画像センサが取得した熱画像の、観測点(1画素)毎の測定温度を補正することができる。これにより、例えば石膏鋳造法における石膏型内の温度分布、または鋳造ショット間の温度分布をより正確に求めることができる。
換言すると、本開示は、放射熱を2次元で検知する熱画像センサにおいて、該熱画像センサと被観測物の位置関係から、熱画像内での被観測物の位置と観測角(対象物法線に対しカメラ方向の放射角)を自動計算し、被観測物の物質の放射率と指向の放射率特性(角度依存性)を考慮した、放射率補正マップを2次元画像の画素ごとに生成し、熱画像センサで観測された温度分布を補正するロジックと、該ロジックを用いた補正機能を有するシステムに関する。
〔実施形態1〕
以下、本開示の実施の一態様について、図1〜8を用いて説明する。なお、以降の説明では一例として、熱画像センサで石膏鋳造法での鋳造に用いる石膏型(被観測物)の温度を測定する場合について説明する。
≪石膏型鋳造機および鋳造の概要≫
図2は、石膏型鋳造機1およびその周辺機器の構成を示す図である。石膏型鋳造機1には、図示の通り制御盤2が接続され、そして赤外線カメラ(熱画像センサ)3が設置される。石膏型鋳造機1は、制御盤2の制御に従い鋳物を製造する装置である。石膏型鋳造機1は図示の通り、石膏型11と、湯道12と、石膏型ホルダー13と、上型15とを備える。石膏型11の凹部分にはキャビティ14が形成される。
石膏型11は、鋳物の型である。石膏型11は、予め加熱乾燥させられて石膏型ホルダー13にセットされる。石膏型ホルダー13は、石膏型11を保持するものである。湯道12は、石膏型ホルダー13につながっている導入路であって、溶融した金属材料(例えば、アルミニウム合金)の溶湯を石膏型11のキャビティ14に充填するための導入路である。上型15は、冷却機構を備えており、制御盤2の制御に従って油圧シリンダー18の動作により上昇および下降する型である。
なお、石膏型鋳造機1は、金属材料を溶融および保持する炉(図示せず)と、溶融した金属材料の溶湯をキャビティ14に充填させるための機構(図示せず)を有する。例えば、石膏型鋳造機1は、炉、または溶湯を保持する容器をシリンダーで機械式に加圧することで、湯道12を介して溶湯をキャビティ14に供給する機構を有する。また例えば、石膏型鋳造機1は、溶湯を保持する密閉容器において、上部ガス部に圧縮ガスを供給してガス圧を上昇させて、加圧して溶湯をキャビティ14に供給する機構を有する。
制御盤2は、石膏型鋳造機1の動作を制御する。制御盤2は例えば、石膏型11のキャビティ14への溶湯の充填と、上型15の動作(下降及び上昇)と、上型15の冷却機構の稼働とを制御する。制御盤2は、石膏型鋳造機1を例えば以下のように制御することで、鋳物を製造する。
(鋳物の製造工程の一例)
制御盤2は、石膏型鋳造機1の石膏型ホルダー13に石膏型11がセットされると、油圧シリンダー18を動作させることで、上型15を石膏型11に向けて下降させる。制御盤2は、上型15が石膏型11に押し当てられた状態(石膏型11を加圧した状態)で、湯道12を介し石膏型11のキャビティ14に溶湯を充填させるとともに、上型15の冷却機構を稼働させる。溶湯は石膏型11や上型15の冷却機構(例えば冷却板)を介して抜熱されて固化する。これにより、キャビティ14に鋳造鋳物が形成される。
鋳物が形成されると、制御盤2は、油圧シリンダー18を動作させることで上型15を上昇させる。これにより、キャビティ14に鋳物が形成された状態の石膏型11が現れる。石膏型11の石膏部分は破砕され、形成された鋳物は、石膏型鋳造機1のオペレータまたは機械によって取り出される。取り出された鋳物は、後工程においてバリ取り、矯正、研磨、熱処理、および成形加工(例えば、穴あけ処理等)が施されることで、鋳物製品として完成する。
(赤外線カメラ3)
赤外線カメラ3は、石膏型11の2次元の熱画像(赤外線サーモグラフ)を、所定の時間間隔で取得する。なお、赤外線カメラ3は後述するロガー4から熱画像データを要求された場合に熱画像データを送信してもよい。
また、赤外線カメラ3は、公知のものを適宜使用して良い。例えば、赤外線カメラ3としてチノー製の熱画像センサを用いてもよい。この熱画像センサはサーモパイル素子を縦47個(y方向n素子)×横48個(x方向m素子)、配列した赤外線カメラで、視野角ξは25°×25°である。検出波長λは中心10μm、範囲8〜14μmの赤外線を検知する。温度測定は、3回/s行い、温度測定値の平均値を計算し、熱画像を1s毎(最小)に作成することができる。
赤外線カメラ3は石膏型鋳造機1に対し、該石膏型鋳造機1の石膏型11(およびキャビティ14)の少なくとも一部が、自機の視野に収まるように配置される。なお、赤外線カメラ3は、熱画像に写っている石膏型11の各面の放射熱を、熱画像データの複数の画素(例えば、4画素)で表わすことができるような位置に配置されることが望ましい。また、赤外線カメラ3は、自機の視野領域の1/3以上の領域に石膏型11が写るように配置されることが望ましい。また、赤外線カメラ3は、1つの石膏型11全体が自機の視野領域に収まるように配置されることが望ましい。
なお、石膏型11の被観測面それぞれについて補正処理(後述)を行うために十分な熱画像の画素数を確保できるならば、1台の赤外線カメラ3の視野領域に複数の石膏型11が収まるように赤外線カメラ3および石膏型11を配置し、赤外線カメラ3で複数の石膏型11の熱画像を同時に撮影してもよい。この場合、赤外線カメラ3の視野領域に石膏型11それぞれの全体がちょうど収まる状態がより望ましい。
また、石膏型11を撮影する赤外線カメラ3の台数は特に限定されない。すなわち、赤外線カメラ3の台数は、赤外線カメラ3の画素数、観測速度(フレーム数/秒)、設備コスト、および石膏型鋳造機1に対する配置性等の条件に応じて、適宜定められれば良い。しかしながら、これらの条件を考慮した上で、石膏型11全体を1台の赤外線カメラ3で観測して熱画像データを取得することがより望ましい。以降の説明では、1台の赤外線カメラを利用する場合を例にとり説明する。
(温度測定のタイミング制御)
図3は、本実施形態に係る温度測定システム100の一例を示す図である。なお、本図において石膏型鋳造機1は図示しないが、石膏型鋳造機1は上述の通り制御盤2と接続されている。制御盤2、赤外線カメラ3、ロガー4、データベース(DB)サーバ(情報処理装置)5、パーソナルコンピュータ(PC、表示装置)6、および接点コンバータ7は、例えばLANネットワークにより図示のように接続される。
ロガー4は、赤外線カメラ3から熱画像データを取得するものである。ロガー4は赤外線カメラ3から取得した熱画像をメモリに保存するとともに、DBサーバ5に送信する。接点コンバータ7は、複数個の接点入出力を有し、その入力状態(ONまたはOFF)に応じて所定の動作を行う、ネットワークに接続された装置である。
接点コンバータ7は、制御盤2からタイミング信号を取得し、ネットワークを介して、信号(ソケット信号等)をロガー4に送信する。ここで、タイミング信号とは、石膏型11の2次元の熱画像(赤外線サーモグラフ)を得るタイミングを規定するための信号である。
より具体的には、例えば上型15が下降して赤外線カメラ3の視野を遮蔽する直前に、タイミング信号を制御盤2で生成し、接点コンバータ7の所定の入力接点をONにする。該入力接点がONになると、接点コンバータ7は、ロガー4に信号を送信し、ロガー4は該信号を受信すると、赤外線カメラ3から熱画像データをキャプチャして記憶する。また、ロガー4は熱画像データをキャプチャした際に、熱画像データに対応する、見かけ上の2次元温度分布データをDBサーバ5にミラー送信してもよい。なお、赤外線カメラ3はロガー4から熱画像データを要求された場合に熱画像データを取得し、該熱画像データをロガー4に送信することとしてもよい。
制御盤2では、例えば鋳造機1の上型15の下降を開始させたタイミングを起点に該タイミングから任意の時間タイミングを遅延させ、その後に接点信号をONにするリレー回路を設ける。なお、上記遅延処理は例えばディレイタイマーリレーを用いれば実現可能である。接点コンバータ7は接点信号(ONの信号)を受けて、所定の機器(ロガー4等)にソケット信号等の信号をネットワーク経由で送信する。なお、遅延時間は、可能な限り鋳造開始に近く、赤外線カメラ3の視野が確保され、かつ、測定対象である石膏型11の全体が視野に入るように適宜設定される。
また、赤外線カメラ3は上型15の上型または下降のタイミングを起点に熱画像を連続的に所定時間収録し、ロガー4は接点コンバータ7からの信号に従って、上記起点から所定時間が経過した後の熱画像をキャプチャしてもよい。
ロガー4は例えば、石膏型鋳造機1の上型15およびその周辺機器、ユーティリティ(例えば石膏型鋳造機1の周囲の配管および配線)が赤外線カメラ3の視野を遮らず、かつ石膏型11全体を観測できるようなタイミングで接点コンバータ7から信号を受信し、赤外線カメラ3から最適な熱画像を得る。
当然のことながら、ロガー4が赤外線カメラ3から熱画像データを取得するタイミングは、赤外線カメラ3が熱画像を取得可能な期間内で、鋳造開始に近いタイミングが最適である。そのため、接点コンバータ7への接点入力を前出のタイマーリレーを介してもよいが、制御盤2内で最適なタイミングに遅延させてもよい。または、接点コンバータ7またはロガー4内で、熱画像の取得を所定時間だけ遅延させるようなソフトウェア処理を行ってもよい。また、この遅延時間は、実際の熱画像の取得および温度測定を実験として行った上でオペレータ等により適宜設定されてもよい。設定された遅延時間は、制御盤2または接点コンバータ7において記憶され、開始信号の送信時に参照される。
DBサーバ5は、熱画像データを記憶する。より詳しくは、DBサーバ5は、ロガー4から取得した熱画像データの熱画像の、各観測点における測定温度を、後述する補正処理のアルゴリズムによって補正し、補正後の熱画像データを記憶する。なお、DBサーバ5は、ロガー4から取得した熱画像データ(補正前の熱画像データ)も共に記憶しておいてもよい。
DBサーバ5(後述する補正部50)はまた、表示装置(例えば、PC6のディスプレイ等)で補正後の熱画像を表示するための表示データ(例えば、Webブラウザで閲覧可能なhtml形式のデータ)を作成して記憶してもよい。またDBサーバ5(後述する補正部50)は、補正後の熱画像データから、石膏型11またはキャビティ14内の所定の観測点における測定温度(補正後の測定温度)のデータ(キャビティ内温度データ)を算出して記憶してもよい。さらに、補正後の熱画像のデータ、表示データ、およびキャビティ内温度データは、PC6等の外部装置からの要求に応じて、通信部40を介し上記外部装置に送信されてもよい。
PC6は、ロガー4またはDBサーバ5に記憶された各種データを読み出したり、閲覧したりするための装置である。PC6はディスプレイ等の表示装置と、キーボードまたはマウス等の入力装置とを備えていてもよい。
(DBサーバ5の要部構成)
次に、DBサーバ5の構成についてより詳細に説明する。図1は、DBサーバ5の熱画像処理アプリケーションの要部構成を示すブロック図である。DBサーバ5には、取得した熱画像の測定温度を補正するためのアプリケーション(アプリ)がインストールされている。
DBサーバ5は図示の通り、通信部40と、熱画像取得部51と、情報取得部52と、補正部50と、記憶部57とを備える。DBサーバ5は、記憶部57に記憶された熱画像処理アプリのプログラムデータをRAM(random access memory、図示せず)に読み出して実行することで、DBサーバ5の記憶部57以外の各機能ブロック(後述)を実現する。
通信部40は、図3において示した各種機器とDBサーバ5との通信を行うものである。通信部40は、例えばPC6からの制御指示または各種設定値を示す情報、およびロガー4からの熱画像データ等を受信する。また、通信部40は、記憶部57に保存した各種データ(例えば、補正後の熱画像データ、表示データ、またはキャビティ内温度データ)をPC6に送信する。
熱画像取得部51は、ロガー4から熱画像データを取得する。また、熱画像取得部51は、ロガー4から最適な熱画像データを複数取得して、各熱画像データの熱画像の平均をとってもよい。しかしながら、DBサーバ5のメモリ容量、および通信部40の通信性能を考慮すると、可能な限り省容量のデータ通信および省データ蓄積が望ましく、1回のタイミングで1熱画像を取得し、該熱画像を補正することが望ましい。
情報取得部52は、赤外線カメラ3と、石膏型(被観測物)11との距離を示す情報(距離情報)を、後述する補正処理に使用する設定値の一つとして取得する。また、情報取得部52は、石膏型11の形状および寸法を示す情報(寸法情報)を上記設定値の一つとして取得する。情報取得部52はこれらの設定値を、通信部40を介しPC6から自動取得してもよい。また、情報取得部52は、上記ネットワークを介し接続された、PC6またはPC6とは異なる入力端末(図3では図示せず)においてオペレータにより入力された設定値を取得してもよい。情報取得部52は距離情報および寸法情報を、第1算出部53に送信する。また、情報取得部52は寸法情報を、後述する補正画像作成部56に送信する。また、情報取得部52は、距離情報および寸法情報を記憶部57に記憶させてもよい。
記憶部57は、DBサーバ5が用いる各種データを記憶する。記憶部57は例えば、熱画像取得部51がロガー4から受信した(補正前の)熱画像データ、補正後の熱画像データ、補正後の熱画像データから得られる測定温度に係るデータ(キャビティ内温度データ等)を記憶する。また、記憶部57は、寸法情報、距離情報、観測角、および赤外線カメラ3の視野角および視野範囲(XY方向それぞれにおける画素数)等の情報を予め保持していてもよい。また、記憶部57は、後述する補正処理の計算において用いる各種定数の値、および算出式を記憶していてもよい。
補正部50は、熱画像の補正処理を行う。補正部50は第1算出部53と、第2算出部54と、第3算出部55と、補正画像作成部(位置特定部、被観測物温度特定部)56と、記憶部57と、を備える。
第1算出部53は、赤外線カメラ3と石膏型11との距離を示す情報から、熱画像における画素毎の観測角を算出する。第1算出部53は、各画素の観測角を被測定物である石膏型11およびキャビティ14と赤外線カメラ3との位置関係、ならびに赤外線カメラ3の視野角から、幾何学的に求める。
図4は、赤外線カメラ3と石膏型11との位置関係の一例を示す図である。例えば、石膏型11の外径を200mmとし、キャビティ14は石膏型11の中心に位置し、そのキャビティ14の直径が100mmであるとする。キャビティ14の周囲には、つばと呼ぶ、円環状の平坦部が生じる。石膏型加熱乾燥炉内の加熱むらにより石膏型11の周方向に温度分布が生じた場合、該温度分布は、上記つばの部分の温度分布にも反映される。したがって、つばの温度分布から石膏型11内のキャビティ14の温度分布を推定することができる。そのため、赤外線カメラ3は、石膏型11の上記つば部分が写るように配置されることが望ましい。
また、キャビティ14は鋳物の製品形状を反映したもので、石膏型11の面に対する角度も既知であり、石膏型11の被観測面とキャビティ14内の対石膏面傾斜角とから、各画素におけるキャビティ14の面の観測角を算出することも可能である。また、上述のつば部のみでなく、キャビティ14内の観測角分布も計算することが可能である。そのため、DBサーバ5は以下で説明する補正処理を行うことで、真の温度分布を算出することができる。
図5は、赤外線カメラと石膏型11との位置関係の一例を、更に詳細に示した図である。石膏型11の上部表面の法線面における中心点を座標Oとし、該法線面を図示のようにxy座標で示すこととする。また、図示の通り、赤外線カメラ3の中心点Oからの水平方向の距離をL、垂直方向の距離をHとする。なお、赤外線カメラ3の視野の中心軸は、石膏型11の中心O(基準点)に向いていることとする。
ここで、赤外線カメラ3における中心点Oの観測角θは、式(1)で示される。
θ=tan−1(L/H) (1)
また、熱画像の中心座標は、赤外線カメラ3の画素毎の視野角ξ、赤外線カメラ3の撮影する熱画像のX方向およびY方向それぞれに対する画素数m・n(個)、および赤外線カメラ3と石膏型11との位置関係から求められる。XY平面(基準面)上での赤外線カメラ3のX軸方向の視野角をα、Y軸方向の視野角をθとし、熱画像の画素(i,j)番目の位置をXY平面上の座標値で表わすと、該画素の中心座標P(Wi,j,D)のWi,jおよびDは、式(2)および(3)で示される。
i,j=tan(α)・√(D +H ) (2)
=H・tan(θ) (3)
ここで、
α=(m+2i−1)・ξ/(2m) (4)
θ=θ+(n−2j+1)・ξ/(2n) (5)
i=1,2,3,・・・,m (6)
j=1,2,3,・・・,n (7)
と示すことができる。したがって、(i,j)番目の画素の観測角βi,jは、式(8)で示される。
βi,j=tan−1(√(Wi,j +D )/H) (8)
第1算出部53は、情報取得部52から受信した(または記憶部57に記憶された)距離情報に含まれるHと、赤外線カメラ3の視野角α、およびθとを上記式(2)および(3)に代入することにより、Wi,jおよびDを求める。そして、第1算出部53は、Wi,jおよびDを上記式(8)に代入することにより、赤外線カメラ3で取得する熱画像における、画素毎の観測角βi,jを算出する。
第2算出部54は、第1算出部53が算出した画素毎の観測角(βi,j)から、画素毎の指向放射率(εi,j)を算出する。図6は、石膏型11のある被観測面における観測角と放射率の関係の一例を示すグラフである。上述のように、被観測面から赤外線カメラ3への赤外線の放射角は、赤外線カメラ3から見た被観測面の観測角と同義である。被観測面を真正面からみる方向、すなわち、被観測面の法線方向を観測角0°とすると、図6に示す通り、観測角が増加するととともに観測される輝度が低下する。この輝度の変化率を放射率の変化率で表わしたものが、指向放射率である。
被観測物の放射率は、例えば以下の手順によって予め求めておく。求められた放射率は、記憶部57に予め記憶される、もしくはPC6等の外部装置に記憶され、情報取得部52が熱画像の補正処理を行う際に、通信部40を介しPC6から取得する。
観測角0°のときの、見かけの測定温度の値t’(K)と、被観測物の真の温度t(K)とを熱電対等で測定して、赤外線カメラ3で、放射率ε=1.0に設定する。この場合、みかけの放射輝度E’は、
E’=f(t’)=ε・f(t) (9)
と表わせる。従って、以下の式(10)にて、被観測物の放射率εは、以下の式(10
)で示される。
ε=f(t’)/f(t) (10)
赤外線カメラ3の中心軸(中心画素)に対する観測角を変化させながら、事前に観測角に対する放射率を測定することで、被観測物の放射率の角度依存性を特定することができる。特定された放射率の角度依存性、すなわち指向放射率εi,jを、図6に示すようにグラフ化しておくことが望ましい。なお、このように事前に観測角に対する放射率を測定する場合、観測角を少なくとも数°から5°間隔で設定して測定を行うことが望ましい。
本例においては、指向放射率εi,jは図示の通り、観測角βi,jに対して、式(11)の関数で近似できる。
εi,j=1−A・exp(A・βi,j) (11)
ここで、AおよびAは定数であり、例えばA=7.4×10−4、A=9.15×10−2である。第2算出部54は、第1算出部53が算出した画素毎の観測角(βi,j)を上述の式(11)に代入することで、画素毎の指向放射率(εi,j)を算出する。第2算出部54は、画素毎の観測角(βi,j)を第3算出部55に送信する。
第3算出部55は、ロガー4から受信した熱画像、すなわち、見かけの温度分布を示す熱画像を、画素毎に、第2算出部54が算出した指向放射率を用いて補正することで、熱画像における真の温度を算出する。より詳しくは、第3算出部55は熱画像の画素毎に、以下の処理を行う。
第3算出部55はまず始めに、ロガー4から受信した熱画像の測定温度の値(見かけの測定温度)を放射輝度に変換する。次に、第3算出部55は、放射輝度を、第2算出部54が算出した画素毎の指向放射率(εi,j)で除することによって、真の温度での黒体相当の放射輝度(E’i,j)を算出する。さらに、第3算出部55は、この真の温度での放射輝度を真の温度の値(T’i,j)に変換する。最後に、第3算出部55は、真の温度の値(T’i,j)で熱画像を生成することにより、真の温度分布を示す熱画像、すなわち補正後の熱画像を得る。
以下、第3算出部55の行う処理を詳述する。熱画像取得部51が取得した熱画像の各画素にはそれぞれ、測定温度の値を示す情報が含まれている。この測定温度は、赤外線カメラ3において放射率をε=1と設定し、被観測物である石膏型11が黒体であると設定した場合の温度(すなわち、見かけの温度)Ti,jである。赤外線カメラ3は、赤外域の光の輝度を観測して温度に換算することで、測定温度の値を算出している。また、見かけの温度Ti,j(℃)は、K単位で表わすと、Ti,j(K)=Ti,j+273.15である。
黒体の距離が8から14μmである場合の、温度と放射輝度の関係は、本例では、式(12)の関係にある。なお、式(10)の例では温度と放射輝度の関係を3次式で近似したが、さらに高次の式で近似してもよい。
f(T)=A・T+A・T+A・T+A (12)
ここで、A、A、A、およびAは定数であり、例えば
=-2.304×10−6
=8.393×10−3
=−3.910
A=521.965
である。
真の放射輝度分布(黒体かつ観測角0°相当の放射輝度分布)f‘i,j(T’i,j)は、見かけの温度Ti,j、に対する放射輝度分布fi,j(Ti,j)と、指向放射率εi,jと、定数である物質の放射率ε0(本例では石膏の放射率であり、ε0=0.95)とから、以下の式(11)を用いて算出することができる。
f’i,j(T’i,j)=fi,j(Ti,j)/(εi,j・ε) (13)
ここで、算出された、真の放射輝度分布f’i,j(T’i,j)をE’i,jとおく。E’i,jは黒体における温度と放射輝度の関係における逆関数g(E)を用いて、真の温度分布に変換できる。g(E)は式(14)の関係式で近似できる。なお、本例では近似精度を考慮し、g(E)を4次式で近似した。
T’=g(E)=B・E+B・E+B・E2+B・E+B (14)
B、B、B、B、およびBは定数であり、例えば
=−7.613×10−10
=1.727×10−6
=−1.553×10−3
=9.553×10−1
B=283.422
である。
真の放射輝度分布Ei,j=f’i,j(T’i,j)を式(14)に代入することにより、画素毎の真の温度T’i,jが得られる。第3算出部55は真の温度T’i,jを補正画像作成部56に送信する。
補正画像作成部56は、第3算出部55が算出した真の温度T’i,jで熱画像を生成する。これにより、真の温度分布を示す熱画像(補正後の熱画像)が生成される。補正画像作成部56はまた、情報取得部52が取得した(または記憶部57に記憶された)寸法情報から、補正後の熱画像上における石膏型11の位置(石膏型11が写っている領域)を特定し、該位置と、第3算出部55が算出した真の温度の温度分布とから、石膏型11の、該熱画像上の画素区分ごとの温度分布(石膏型温度分布)を算出する。補正画像作成部56は、算した石膏型温度分布の情報を、記憶部57に記憶する。
補正画像作成部56は、石膏型11における温度観測位置を定めておき、補正後の熱画像に写った該位置における真の温度を特定し、記憶部57に記憶させてもよい。観測位置は、以下に示すいずれかの方法で割り出すことができる。なお、観測位置は2画素以上から成ることが望ましく、該2画素以上の画素の温度の平均値または最大値を、該観測位置の温度と決定することが望ましい。
1つ目の方法は、キャビティ14と石膏型11との放射率の違いを利用する方法である。鋳造後のキャビティ14は鋳物に形成されたアルミニウム合金で満たされるため、石膏とは明らかな放射率差が生じ、熱画像として、その範囲が明確に表示される。そこで、その画素を予め実験等により求めておき、その観測位置(複数の画素)を確定する。確定した観測位置は記憶部57に記憶させておけばよい。
2つ目の方法は、石膏型11とキャビティ14および赤外線カメラ3の幾何学的な関係から、キャビティ14の位置を算出し、そこから、観測位置を割出す方法である。
いずれの方法においても、熱画像と観測位置(観測領域)のデータは、測定毎にPC6等により読み出され、該PC6により表示されることが望ましい。これにより、鋳造途中での赤外線カメラの温度推移をモニタすることができる。これにより、測定毎の観測位置の(真の)測定温度のみでなく、熱画像の温度推移から、温度測定に問題がないかチェックすることができる。
なお、補正部50は、補正画像作成部56が作成した補正後の熱画像から、表示装置が表示可能な表示データ、またはキャビティ内温度データを作成してもよい。これにより、補正後の熱画像を、PC6の表示装置等で表示可能な表示データに変換することができる。したがって、ユーザに、例えばPC6等を用いて上記表示データを閲覧させることができる。
また、熱画像取得部51が熱画像を所定の時間間隔で取得する場合、補正画像作成部56は補正後の熱画像を順次作成し、該熱画像、または該熱画像の表示データを、通信部40を介しPCに所定の時間間隔で送信してもよい。これにより、ユーザは、PC6等を用いてリアルタイムに真の測定温度をモニタすることができる。
以上のような処理を経て、各鋳造直前の石膏温度分布やキャビティ内温度分布がモニタできる。また、これらの結果を鋳造オペレータや生産管理事務所、生産管理室のダッシュボードに表示することができる。なお、DBサーバ5は記憶部57に記憶されたこれらのデータを、図示しない他のサーバ、DB、またはPC6等に自動転送してもよい。
≪補正処理の流れ≫
図7は、熱画像を補正する処理(以降、補正処理と称する)の流れを示すフローチャートである。
第1算出部53は、情報取得部52が取得した、または記憶部57に記憶された、距離情報および寸法情報を取得する(S1)。また、第1算出部53は、情報取得部52が取得した、または記憶部57に記憶された、赤外線カメラ3の視野角およびXY方向それぞれに対する画素数と、石膏型11の放射率を示す情報を取得する(S1)。第1算出部53は、これら取得した情報に基づいて、熱画像における画素毎の観測角を算出する(S2、第1算出ステップ)。第2算出部54は、第1算出部53が算出した観測角から指向放射率を算出する(S2、第2算出ステップ)。
一方、接点コンバータ7は、適正化された接点信号を制御盤2から受け、ロガー4に画像取得タイミングを示す信号を送信する。ロガー4は接点コンバータ7からの信号が示すタイミングで熱画像を取得し、熱画像データをDBサーバ5に送信する。DBサーバ5の熱画像取得部51は、通信部40を介し熱画像データを取得する(S3、熱画像取得ステップ)。熱画像取得部51は、取得した熱画像を第3算出部55に送信する。
第3算出部55は、受信した熱画像の見かけの温度を、放射輝度に変換する(S4)。第3算出部55はさらに、(見かけの)放射輝度と、S2で第2算出部54が算出した指向放射率とから、画素毎の、真の温度での、黒体相当の放射輝度を算出する(S5)。第3算出部55は、S6で得られた画素毎の真の放射輝度を真の温度へと変換する(S6、第3算出ステップ)。
最後に、補正画像作成部56は、第3算出部55が算出した画素毎の真の温度から、該真の温度を示す熱画像(補正後の熱画像)を作成する(S7)。補正画像作成部56はまた、記憶部57から石膏型11の寸法情報を取得し(S8)、熱画像上での石膏型11の位置を特定する(S9)。そして、補正画像作成部56は、補正後の熱画像と、特定した石膏型11の位置とに基づいて、石膏型11における(真の)温度分布を算出する(S10)補正画像作成部56は、S10にて算出した石膏型11の真の温度分布を示す情報を記憶部57に記憶させる。
図8は、図7に示す補正処理を施した場合の、補正後の温度測定結果を示す図である。上述したように補正処理を施さない、従来の温度測定結果を示した図9と比べ、各観測点における温度差が無くなっている。このように、本実施形態に係る補正処理によれば、より高い確度・精度で温度測定が可能になる。したがって、石膏型キャビティでの溶湯の流動性や再吸湿の可能性を、正確に予測および管理することが可能となる。これにより、安定した品質の鋳造製品を製造することが可能になる。
〔変形例〕
上記実施形態では、DBサーバ5がロガー4から取得した熱画像を補正することとした。しかしながら、DBサーバ5ではなくロガー4が熱画像取得部51、情報取得部52、第1算出部53、第2算出部54、第3算出部、および補正画像作成部56を含み、ロガー4で取得した熱画像および各種値から補正後の熱画像を作成してもよい。そして、ロガー4は補正後の熱画像をDBサーバ5に送信し、記憶させてもよい。
本開示の適用範囲は、上記各実施形態において説明した石膏型の温度分布測定に限定されない。例えば図7にて説明した補正処理のアルゴリズムは、熱画像センサを用いて対象物の表面温度分布を測定する場合であって、該対象物を斜視で観測せざるを得ない場合に有効である。上述したいずれの用途においても、上記補正アルゴリズムを用いることにより、対象物の表面温度を、該対象物に触れることなく正確かつ高速に観測することができる。
〔ソフトウェアによる実現例〕
DBサーバ5の制御ブロックは、集積回路(ICチップ)等に形成された論理回路(ハードウェア)によって実現してもよいし、CPU(Central Processing Unit)を用いてソフトウェアによって実現してもよい。
後者の場合、DBサーバ5は、各機能を実現するソフトウェアであるプログラムの命令を実行するCPU、上記プログラムおよび各種データがコンピュータ(またはCPU)で読み取り可能に記録されたROM(Read Only Memory)または記憶装置(これらを「記録媒体」と称する)、上記プログラムを展開するRAM(Random Access Memory)などを備えている。そして、コンピュータ(またはCPU)が上記プログラムを上記記録媒体から読み取って実行することにより、本発明の目的が達成される。上記記録媒体としては、「一時的でない有形の媒体」、例えば、テープ、ディスク、カード、半導体メモリ、プログラマブルな論理回路などを用いることができる。また、上記プログラムは、該プログラムを伝送可能な任意の伝送媒体(通信ネットワークや放送波等)を介して上記コンピュータに供給されてもよい。なお、本発明の一態様は、上記プログラムが電子的な伝送によって具現化された、搬送波に埋め込まれたデータ信号の形態でも実現され得る。
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
1 石膏型鋳造機
11 石膏型(被観測物)
12 湯道
13 石膏型ホルダー
14 キャビティ
15 上型
2 制御盤
3 赤外線カメラ(熱画像センサ)
4 ロガー
5 DBサーバ(情報処理装置)
40 通信部
50 補正部
51 熱画像取得部
52 情報取得部
53 第1算出部
54 第2算出部
55 第3算出部
56 補正画像作成部(位置特定部、被観測物温度特定部)
57 記憶部
6 PC
7 接点コンバータ

Claims (7)

  1. 被観測物の放射熱を熱画像として撮影する熱画像センサが撮影した熱画像を取得する熱画像取得部と、
    上記被観測物に設定された基準点から上記熱画像センサまでの水平および垂直方向の距離と、上記熱画像センサの画素毎の視野角とから、上記熱画像センサと、上記基準点を通る基準面とのなす観測角を上記熱画像センサの画素毎に算出する第1算出部と、
    上記観測角による放射熱の変化率を示す指向放射率を上記画素毎に算出する第2算出部と、
    上記熱画像取得部が取得した上記熱画像の各画素が示す測定温度を、上記画素毎の指向放射率でそれぞれ補正することで、真の測定温度を算出する第3算出部と、を備えることを特徴とする、情報処理装置。
  2. 上記被観測物の形状および寸法を示す寸法情報から、上記熱画像における上記被観測物の位置を特定する位置特定部と、
    上記位置特定部の特定した位置と、上記第3算出部が算出した上記真の測定温度とから、上記基準面における真の測定温度を特定する被観測物温度特定部と、を備えることを特徴とする、請求項1に記載の情報処理装置。
  3. 上記第3算出部が算出した上記熱画像の真の測定温度を示す熱画像を作成する補正画像作成部を備えることを特徴とする、請求項1または2に記載の情報処理装置。
  4. 上記熱画像取得部は、上記熱画像を所定の時間間隔で取得し、
    上記補正画像作成部が作成した上記真の測定温度を示す熱画像を、表示装置に所定の時間間隔で送信する通信部を備えることを特徴とする、請求項3に記載の情報処理装置。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の情報処理装置と、
    上記熱画像センサと、を備えることを特徴とする、温度測定システム。
  6. 被観測物の放射熱を熱画像として撮影する熱画像センサが撮影した熱画像を取得する熱画像取得ステップと、
    上記被観測物に設定された基準点から上記熱画像センサまでの水平および垂直方向の距離と、上記熱画像センサの画素毎の視野角とから、上記熱画像センサと、上記基準点を通る基準面とのなす観測角を上記熱画像センサの画素毎に算出する第1算出ステップと、
    上記観測角による放射熱の変化率を示す指向放射率を上記画素毎に算出する第2算出ステップと、
    上記熱画像取得ステップにて取得した上記熱画像の各画素が示す測定温度を、上記画素毎の指向放射率でそれぞれ補正することで、真の測定温度を算出する第3算出ステップと、を含むことを特徴とする、情報処理装置の制御方法。
  7. 請求項1に記載の情報処理装置としてコンピュータを機能させるための制御プログラムであって、上記熱画像取得部、上記第1算出部、上記第2算出部、および上記第3算出部としてコンピュータを機能させるための制御プログラム。
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