JP2005188994A - 金型上の塗布剤の膜厚測定方法及び金型上の塗布剤の塗布量制御方法 - Google Patents

金型上の塗布剤の膜厚測定方法及び金型上の塗布剤の塗布量制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 膜厚検出を高精度に行える金型上の塗布剤の膜厚測定方法を提供する。
【解決手段】 赤外線画像装置8及び2色放射温度計9を用いて放射率を求める。2色放射温度計9を用いることで、放射率の影響を受けずに鍛造型2上の潤滑剤5の測定対象ポイント11における温度が求まるので、測定対象ポイント11の温度の検出精度が向上し、当該温度を真値として黒体放射輝度を算出する。この黒体放射輝度と赤外線画像装置8が得た測定対象ポイント11における放射輝度とから測定対象ポイント11における放射率を求め、この放射率を、予め設定された鍛造型2上の潤滑剤5の放射率−膜厚特性に適用して潤滑剤5の膜厚を求めるので、放射率を考慮した膜厚検出が行われる。このため、放射率の影響を受けるにも拘らずその影響が考慮されずに膜厚を算出する従来技術に比べて、良好な精度を持って潤滑剤5の膜厚を検出できる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、金型上の塗布剤の膜厚測定方法及び金型上の塗布剤の塗布量制御方法に関する。
従来の金型上の離型剤膜厚測定方法の一例として、特許文献1に示す方法がある。
この離型剤膜厚測定方法では、赤外線カメラ(赤外線画像装置)にて離型剤塗布前後の金型温度を測定し、予め求めておいた膜厚・温度変化の関係から金型の表面に塗布された離型剤の膜厚を推定するようにしている。
特開平4−333341号公報
ところで、金型に対する離型剤の塗布状態によって、放射率〔赤外線カメラ(赤外線画像装置)で得られる赤外線エネルギーを温度値に変換するときの係数で、対象となる物体、表面形状、計測角度などに影響されてその値が変化する。〕が異なる。このため、上述した従来技術では、放射率が異なることによる影響を受けて赤外線カメラにより得られる放射輝度分布を示す熱画像が、必ずしも真の温度を示さないことがある。例えば金型における離型剤を塗布した部分と塗布していない部分が同等温度であるにもかかわらず、離型剤の有無により放射率が異なり、これより温度が異なっている(離型剤を塗布した部分が塗布しない部分より温度が高い)と読み取り、膜厚の検出精度の低下を招くことになる。
また、金型では、生産工程の進行によっても離型剤が継続して同等に付着している部分があり、この部分については、温度ひいては膜厚の検出精度の大きな低下を招かない。しかし、生産工程の進行に伴い離型剤の付着状況が大きく変化する部分(例えば金型の突起部分)では、膜厚の検出精度の低下が顕著になり、この改善が求められているというのが実情であった。
また、上述した従来技術では、膜厚の検出精度が低いことにより、金型への離型剤の塗布量が適正値から外れやすいという問題点を有していた。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、金型上の塗布剤の膜厚検出を高精度に行える金型上の塗布剤の膜厚測定方法を提供することを目的とする。また、本発明の他の目的は、膜厚の高精度検出により塗布剤の適正量の塗布を容易に行うことができる金型上の塗布剤の塗布量制御方法を提供することを目的とする。
請求項1記載に係る金型上の塗布剤の膜厚測定方法の発明は、赤外線画像装置により得られた金型上の塗布剤の放射輝度分布における測定対象ポイントの放射輝度と、2色放射温度計により得られた前記測定対象ポイントの温度とから前記測定対象ポイントの放射率を求める放射率算出工程と、予め設定された前記金型上の塗布剤の放射率−膜厚特性に前記放射率算出工程で求めた放射率を適用することにより塗布剤の膜厚を求める膜厚算出工程と、を備えたことを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の金型上の塗布剤の膜厚測定方法において、前記塗布剤は、離型剤又は潤滑剤であることを特徴とする。
請求項3に記載に係る金型上の塗布剤の塗布量制御方法の発明は、前記膜厚算出工程で求めた塗布剤の膜厚を予め定めた膜厚基準値と比較し、比較結果に基づいて、前記金型への塗布剤の供給を制御する塗布剤制御工程を有すること特徴とする。
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の金型上の塗布剤の塗布量制御方法おいて、前記塗布剤は、離型剤又は潤滑剤であることを特徴とする。
請求項1又は2に記載の発明によれば、2色放射温度計を用いることにより、放射率の影響を受けずに金型上の塗布剤における測定対象ポイントの温度が求まるので、測定対象ポイントの温度の検出精度が向上する。そして、この検出精度の高い測定対象ポイントの温度と、赤外線画像装置が得た測定対象ポイントにおける放射輝度とから測定対象ポイントにおける放射率を求め、この放射率を、予め設定された前記金型上の塗布剤の放射率−膜厚特性に適用して塗布剤の膜厚を求めるので、放射率を考慮した膜厚検出が行われる。このため、放射率の影響を受けるにも拘らずその影響が考慮されずに膜厚を算出する従来技術に比べて、良好な精度を持って塗布剤の膜厚を検出できる。
請求項3又は4に記載の発明によれば、良好な精度で検出された塗布剤の膜厚を、金型への塗布剤の供給の制御に用いているので、塗布剤の供給制御性の向上を図ることができる。
以下、本発明の一実施の形態に係る塗布剤制御装置を図1ないし図3に基づいて説明する。
図1において、塗布剤制御装置1は、鍛造型2(SKD61製。請求項1の金型を構成する。)の近傍に配置されたノズル3を有している。ノズル3には潤滑剤供給部4が接続されている。潤滑剤供給部4は、ノズル3を通して潤滑剤5(塗布剤)を鍛造型2に供給するようにしている。潤滑剤供給部4は、後述する制御装置6のコントローラ7に制御されて、鍛造型2への潤滑剤5の供給量(塗布量)を調整できるようになっている。また、塗布剤制御装置1は、鍛造型2を冷却する冷却部20aに冷却水を供給する冷却水供給部20を有している。冷却水供給部20は、コントローラ7に制御されて冷却部20aに冷却水を供給して鍛造型2を冷却するようになっている。この実施の形態では、金型として鍛造型2を用いる場合を例にするが、後述するように金型として鋳造型を用いることも可能であり、この場合には、冷却水供給部20は鋳造型を冷却することになる。
塗布剤制御装置1は、さらに、鍛造型2の近傍に配置された赤外線画像装置8及び2色放射温度計9と、赤外線画像装置8、2色放射温度計9及び潤滑剤供給部4に接続された前記制御装置6と、制御装置6のコントローラ7に接続された表示器からなる報知器10と、を有している。報知器10は、スピーカで構成してもよい。
赤外線画像装置8は、鍛造型2上の潤滑剤5の放射輝度を読取り、その放射輝度分布を、当該赤外線画像装置8に備えられたディスプレイ8aに表示させる。また、前記熱画像の元となる放射輝度分布情報は、コントローラ7に送られ、後述する温度ひいては潤滑剤5の膜厚測定に用いられるようになっている。
2色放射温度計9は、鍛造型2における予め設定された測定対象ポイント11の温度を検出するようになっている。この場合、2色放射温度計9は、略直径10mmの円領域の温度検出を行う性能を有している。測定対象ポイント11は、鍛造型2における突起部分、又はノズル3が容易には届き難い部分などの鍛造型2における放射率の影響が懸念される部分とされている。
2色放射温度計9は、異なる2種類の波長の放射エネルギー強度を検出し、その比から測定対象の温度を求めるものであり、放射率の影響を受けないようになっている。このため、2色放射温度計9では、放射率の影響を受けない分、測定対象の真の温度をより確実に把握し得るようになっている。2色放射温度計9は、異なる波長の放射エネルギー強度をそれぞれ検出する第1、第2検出部12a,12bと、第1、第2検出部12a,12bの各検出値から測定対象の温度を求める演算部13と、から構成されている。
制御装置6は、前記コントローラ7と、記憶部14と、を備えている。記憶部14には、鍛造型2上の潤滑剤5の放射率−膜厚特性A、鍛造型2に対する潤滑剤5の基準塗布量、予め設定された膜厚基準値及び温度基準値が予め記憶され、かつ、コントローラ7の演算処理過程で得られた演算データが適宜記憶される。
コントローラ7は、赤外線画像装置8が得た放射輝度分布のうち測定対象ポイント11における放射輝度と、2色放射温度計9が上述したように得た温度とから測定対象ポイント11の放射率を求める(放射率算出工程)。この放射率の算出方法については後述する。
また、コントローラ7は、記憶部14から放射率−膜厚特性Aを読み出して、これに放射率算出工程で求めた放射率を適用し、潤滑剤5の膜厚を求める(膜厚算出工程)。
さらに、コントローラ7は、膜厚算出工程で求めた潤滑剤5の膜厚を記憶部14に記憶している膜厚基準値と比較し、さらに2色放射温度計9が検出した温度を予め定めた温度基準値と比較し、比較結果に基づいて潤滑剤供給部4、冷却水供給部20及び報知器10を制御する。
そして、潤滑剤供給部4を制御して鍛造型2への潤滑剤5の供給量を調整させ、冷却水供給部20を制御して冷却部20aに対する冷却水の供給量を調整させ、また報知器10を制御して比較結果の内容を報知させる。
例えば膜厚算出工程で求めた潤滑剤5の膜厚寸法が前記膜厚基準値と異なるときには、潤滑剤供給部4を制御して鍛造型2への潤滑剤5の供給量を調節させる。また、2色放射温度計9の検出温度が前記温度基準値より大きい場合には、冷却水の供給量を多くし、温度基準値より小さい場合には、冷却水の供給量を少なくさせる。
コントローラ7は、上述したように、2色放射温度計9の温度の大きさに応じて冷却水の供給量を調整させるようにフィードバック制御を行っているが、このフィードバック制御にもかかわらず、予め定めた基準時間tm0が経過しても2色放射温度計9の検出温度が前記温度基準値になっていない場合には、正常でないと判定し、この旨を報知器10に報知させ、オペレータに注意を促す。
また、コントローラ7は、鍛造型2への潤滑剤5の供給量の調整作業にも拘らず、潤滑剤5の膜厚が前記膜厚基準値に達しない場合、正常でないと判定し、この旨を報知器10に報知させ、オペレータに注意を促す。
記憶部14に記憶される放射率−膜厚特性Aは、鍛造型2(SKD61製)及びその上の潤滑剤5を対象にした計測・解析結果(型材で作製されたテストピースをホットプレートで熱し、潤滑剤を塗布し、この状態で膜厚計で測定される膜厚と、この測定膜厚に対応して得られる放射率)に基づいて定めている。本実施の形態では、計測・解析結果は、図3に記号◆で示す値とされ、この計測・解析結果に基づいて放射率−膜厚特性Aを定めている。本願発明者等は、この放射率−膜厚特性Aを用いて後述するように温度を求めた場合と、前記計測・解析結果(記号◆)を用いて後述するように温度を求めた場合とについて、その差を求めたところ、その差が±10℃であるという検証結果を得た。そして、±10℃の温度差は鍛造型2(使用時の温度は、潤滑剤が付着しやすいように200℃位とされている。)を用いた生産作業では、無視し得る値であることから、前記放射率−膜厚特性Aを記憶部14に記憶し、後述する膜厚算出に用いている。
上述した放射率は、式(1)で示されるウィーンの法則から温度T≪3000℃を条件として導かれる近似式(2)及び測定物の放射輝度と黒体放射輝度との対応関係を示す式(3)に基づいて算出するようにしている。
Mλ=(C1/λ5)×〔e(c2/λT)−1〕-1〔W/(cm2・μm)〕 … (1)
Mλ:波長λにおける単位面積・単位時間の熱放射エネルギー量(放射輝度に相当する 。以下、適宜、放射輝度という。)、C1:定数、C2:定数、T:絶対温度、λ:波 長。
Mλ=(C1/λ5)×e-(c2/λT) … (2)
〔但し、T≪3000℃〕
式(1)及び(2)は、黒体〔入射した熱放射エネルギー(放射輝度)を完全吸収し、反射も透過もしない。〕における放射輝度と温度との関係を示している。
Mλ(S)=ε・Mλ(T) … (3)
S:放射温度、T:真温度、ε:放射率、Mλ(S):測定物の放射輝度、Mλ(T) :黒体放射輝度
測定物は、黒体よりも熱放射エネルギー量(放射輝度)が小さく、その両者の割合を放射率εを用いて、測定物の放射輝度Mλ(S)及び黒体放射輝度Mλ(T)の関係を示したのが式(3)である。この式(3)から明らかなように、黒体放射輝度Mλ(T)及び測定物の放射輝度Mλ(S)を求めると、その結果、放射率ε〔ε=Mλ(S)/Mλ(T)〕が求まることになり、本実施の形態では、この手順で放射率εを求めている。
すなわち、2色放射温度計9が検出した温度を式(1)に適用することにより式(3)の黒体放射輝度Mλ(T)を求め、式(3)の測定物の放射輝度Mλ(S)としては、赤外線画像装置8が得た測定対象ポイント11における放射輝度を用い、これにより、放射率εを求めている。
上述したように構成した塗布剤制御装置1の作用(金型上の塗布剤の膜厚測定方法及び金型上の塗布剤の塗布量制御方法)を、図2に基づいて説明する。
まず、鍛造型2上に潤滑剤5が供給される(ステップS1)、鍛造型2上の潤滑剤5の放射輝度分布を示す熱画像を赤外線画像装置8により得る(ステップS2。熱画像取得工程)。
次に、鍛造型2上の潤滑剤5の測定対象ポイント11における温度を2色放射温度計9により取得する(ステップS3。温度検出工程)。
続いて、ステップS3で2色放射温度計9が得た測定対象ポイント11の温度を式(1)に適用して式(3)の黒体放射輝度Mλ(T)に相当する測定対象ポイント11における黒体放射輝度Mλ(T)を求めると共に、測定対象ポイント11における黒体放射輝度Mλ(T)と、ステップS2で得た測定対象ポイント11における放射輝度〔前記測定物の放射輝度Mλ(S)に対応する〕とから、式(3)に基づいて測定対象ポイント11の放射率を求める(ステップS4。放射率算出工程)。
このステップS4において、さらに、記憶部14に記憶されている放射率−膜厚特性Aに、上述したように得られた放射率を適用することにより潤滑剤5の膜厚を求める(膜厚算出工程)。
次に、ステップS5において、ステップS4(膜厚算出工程)で求めた潤滑剤5の膜厚を前記膜厚基準値と比較し、潤滑剤5の膜厚量が膜厚基準値になっているか否かの判定(膜厚量良否判定)を行い、さらに、ステップS3で取得した2色放射温度計9の検出温度に基づいて、鍛造型2の温度が温度基準値になっているか否かの判定(鍛造型温度良否判定)を行う。
ステップS5の判定で膜厚量又は鍛造型2の温度が基準値(膜厚基準値及び温度基準値)になっていない(No)との最初の判定が行われた場合、時間tの計測が開始され、時間tが予め定めた基準時間tm0に達したか否かの判定が行われる (ステップS6)。ステップS6でNo(時間tが基準時間tm0に達していない)と判定すると、ステップS5の処理結果(膜厚量良否判定及び鍛造型温度良否判定)に基づいて鍛造型2への潤滑剤5の供給制御(塗布剤制御工程)、冷却水供給部20及び報知器10に対する制御を行い(ステップS7) 、ステップS2に戻る。
ステップS5において、例えば膜厚算出工程で求めた潤滑剤5の膜厚寸法が膜厚基準値よりも小さい(No)という判定結果を得たときには、t<tm0の範囲でステップS7に進んで、潤滑剤供給部4を制御して鍛造型2に対して潤滑剤5をさらに供給させると共に、報知器10にその旨の報知をさせる。また、ステップS5において、例えば膜厚算出工程で求めた潤滑剤5の膜厚寸法が膜厚基準値よりも大きい(No)という判定結果を得たときには、t<tm0の範囲でステップS7に進んで、潤滑剤5の希釈濃度を下げるか、塗布量を下げるかすると共に、報知器10にその旨の報知をさせる。
また、ステップS5で鍛造型2の温度が温度基準値より高い、又は低い(No)と判定されたときには、t<tm0の範囲でステップS7に進んで、冷却水供給部20に冷却水の供給量を調整させる。
ステップS5で、膜厚量が膜厚基準値で、かつ鍛造型2の温度が温度基準値になっていると判定すると、報知器10にその旨(潤滑剤5の膜厚量及び鍛造型2の温度が共に良)の報知を行わせて(ステップS8)、処理を終了する。
ステップS6で、時間tが基準時間tm0に達した(Yes)と判定すると、鍛造型2及び潤滑剤5には、温度又は膜厚に関して何らかの問題があるとして、そのことが報知器10により報知され、オペレータの対処を促すようにしている(ステップS9)。
上述したように、2色放射温度計9を用いることにより、放射率の影響を受けずに鍛造型2上の潤滑剤5の測定対象ポイント11における温度を求めるので、測定対象ポイント11の温度の検出精度が向上し、かつ当該温度を真値(黒体放射輝度算出のための温度)として利用することができる。
さらに、2色放射温度計9の検出温度(真値)を用いて測定対象ポイント11の放射率を求め、この放射率を図3の放射率−膜厚特性Aに適用して対応する潤滑剤5の膜厚を算出するので、放射率を考慮した膜厚検出が行われる。このため、放射率の影響を受けるにも拘らずその影響が考慮されずに膜厚を算出する上述した従来技術に比べて、良好な精度を持って潤滑剤5の膜厚を検出できる。
また、良好な精度で検出された潤滑剤5の膜厚を潤滑剤供給部4の制御判定及び潤滑剤5の膜厚量の良否判定に用いているので、潤滑剤供給部4の制御及び潤滑剤5の膜厚量の良否判定を精度高く行える。そして、このように潤滑剤5の膜厚量の良否判定を精度高く行うことにおり、鍛造型2の摩耗の発生を確実に防止でき、ひいては鍛造型2の寿命を延ばすことが可能となる。
上記実施の形態では、金型が鍛造型2で、塗布剤が潤滑剤5である場合を例にしたが、これに代えて、金型として鋳造型を用い、塗布剤として離型剤を用いるようにしてもよい。
また、上記実施の形態では、測定対象ポイント11は、鍛造型2における突起部分、又はノズル3が容易には届き難い部分などの鍛造型2における放射率の影響が懸念される部分とされている場合を例にしたが、これに限らず、金型における塗布剤が常時塗布される部分を測定対象ポイント11として2色放射温度計9で温度計測を行うようにしてもよい。
本発明の一実施形態に係る塗布剤制御装置を模式的に示す図である。 図1の塗布剤制御装置の作用を説明するためのフローチャートである。 図1の記憶部に記憶される放射率−膜厚特性及びその設定を説明するための示す図である。
符号の説明
1…塗布剤制御装置、2…鍛造型(金型)、5…潤滑剤(塗布剤)、8…赤外線画像装置、9…2色放射温度計。

Claims (4)

  1. 赤外線画像装置により得られた金型上の塗布剤の放射輝度分布における測定対象ポイントの放射輝度と、2色放射温度計により得られた前記測定対象ポイントの温度とから前記測定対象ポイントの放射率を求める放射率算出工程と、
    予め設定された前記金型上の塗布剤の放射率−膜厚特性に前記放射率算出工程で求めた放射率を適用することにより塗布剤の膜厚を求める膜厚算出工程と、を備えたことを特徴とする金型上の塗布剤の膜厚測定方法。
  2. 前記塗布剤は、離型剤又は潤滑剤であることを特徴とする請求項1に記載の金型上の塗布剤の膜厚測定方法。
  3. 請求項1又は2に記載の金型上の塗布剤の膜厚測定方法の膜厚算出工程で求めた塗布剤の膜厚を予め定めた膜厚基準値と比較し、比較結果に基づいて、前記金型への塗布剤の供給を制御する塗布剤制御工程を有すること特徴とする金型上の塗布剤の塗布量制御方法。
  4. 前記塗布剤は、離型剤又は潤滑剤であることを特徴とする請求項3に記載の金型上の塗布剤の塗布量制御方法。

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