JP7465698B2 - 剥離診断装置 - Google Patents

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Description

本発明は、剥離診断装置に関する。
従来、赤外線サーモグラフィなどの赤外線カメラを用いて、外壁面に設けられているタイルが剥離しているか否かを診断する方法がある。この剥離診断方法は、タイルが剥離している箇所(剥離部)では空気層ができ、この空気層が断熱層となるため、剥離していない個所(健全部)と比べて日射による温度上昇が大きく、表面温度に差ができることを利用している。
しかしながら、日射を利用してタイルの剥離診断を行う場合、タイルの表面温度を検出する際、実施時間帯、実施日の気象条件、外壁面の方位、および周囲の建物等の影響などの制約を受けてしまうことがある。
具体的には、実施時間帯としては、日の出数時間後のように、日射によってタイルの表面が急激に温度上昇した直後でないと、剥離部と健全部の温度差が明確に検出できない。
また、実施日の気象条件としては、曇り・雨天日は日射によるタイルの表面の温度上昇が得られにくく診断が困難となる。
また、外壁面の方位としては、北面や西面など日の出後の日射量が不足する面は診断が困難となる。
さらに、周囲建物等の影響としては、周囲の建物や街路樹などの影になる場所は計測できない。また、周囲の建物との距離が小さく赤外線による撮影に十分な距離が確保できない場合も診断が困難となる。
そこで、赤外線を外壁面に照射してタイルを加熱して、温度センサで加熱されたタイルの表面温度を検出し、検出した温度が基準温度以上であった場合にタイルが剥離していると診断する剥離検出装置が開示されている(特許文献1参照)。
特開昭60-211344号公報
しかしながら、加熱する前のタイルの表面温度は、実施時間帯や気象条件、外壁面の方位、周囲建物等の影響などを受けてしまうため、特許文献1のような装置では、例えば日射によりもともと温度が高くなっているタイルに赤外線を照射して加熱した場合、剥離部だけでなく健全部のタイルの表面温度も基準温度以上となってしまい、タイルが剥離していると誤診してしまう。また、反対に、街路樹などにより日射が当たらず温度が低くなっているタイルに赤外線を照射して加熱した場合、健全部だけでなく剥離部のタイルの表面温度も基準温度未満となってしまい、タイルが剥離していないと誤診してしまう。つまり、加熱前の表面温度はタイルやモルタルの剥離以外の理由により一様でないことが多分にあり、タイルが剥離しているか否かの診断が困難となってしまう。
また、そのように加熱前の表面温度がタイルやモルタルの剥離以外の理由により一様でないタイルが剥離部か健全部かの判断をする場合は、剥離部と健全部との差異を見極める熟練の判断が必要となる。
本発明は、上記事情に鑑みなされたものであり、表面温度がタイルやモルタルの剥離以外の理由により一様でない診断対象物であっても、熟練の判断を要することなく容易に高精度な剥離診断を行う剥離診断装置を提供することを目的とする。
上述した目的を達成するため本発明は、診断対象物を加熱冷却装置により加熱または冷却する加熱冷却制御部と、加熱前後または冷却前後の前記診断対象物の表面温度を撮像装置により撮像して熱画像情報を生成する撮像部と、前記診断対象物の加熱前または冷却前の第1熱画像情報と、前記診断対象物の加熱後または冷却後の第2熱画像情報とに基づいて前記診断対象物の加熱前後または冷却前後の温度差を示す温度差画像情報を作成する画像情報作成部と、前記温度差画像情報において、予め定めた基準温度差以上の温度差がある領域を、前記診断対象物が剥離している領域である剥離部と診断する剥離診断部と、前記診断対象物を示す対象物画像情報と、前記温度差画像情報とを対応付けるマッピング部と、前記対象物画像情報と前記温度差画像情報とに基づいて、前記剥離部を特定した剥離診断画像を表示部に表示する表示制御部とを備える。
また、本発明は、前記診断対象物を照射する日射を遮る遮蔽板をさらに備え、前記撮像部は、前記遮蔽板により日射が遮られた前記診断対象物の表面温度を撮像することを特徴とする。
また、本発明は、前記撮像部は、前記熱画像情報の撮像時に前記診断対象物を撮像して可視画像情報を生成し、前記対象物画像情報は、前記可視画像情報であって、前記マッピング部は、前記可視画像情報と前記温度差画像情報とを対応付け、前記表示制御部は、前記可視画像情報と前記温度差画像情報とに基づいて前記剥離診断画像を前記表示部に表示することを特徴とする。
また、本発明は、前記対象物画像情報は、前記診断対象物の図面情報であって、前記マッピング部は、前記診断対象物の図面情報と前記温度差画像情報とを対応付け、前記表示制御部は、前記診断物の図面情報と前記温度差画像情報とに基づいて前記剥離診断画像を前記表示部に表示することを特徴とする。
また、本発明は、前記表示制御部は、前記診断対象物が剥離していない領域である健全部と前記剥離部との境界線により前記剥離部を特定して表示することを特徴とする。
また、本発明は、前記剥離部を診断する前に、前記健全部の前記第1熱画像情報と前記第2熱画像情報との温度差を取得し、取得した温度差に1.0以上の所定倍率を乗じて前記基準温度差を算出する基準温度差算出部をさらに備えることを特徴とする。
また、本発明は、前記加熱冷却装置、前記撮像装置、および前記遮蔽板が設置され、前記診断対象物の表面と所定の距離を維持しながら前記診断対象物の表面に沿って移動可能な移動設置台をさらに備えることを特徴とする。
本発明によれば、診断対象物の加熱前後または冷却前後の熱画像情報を用いて診断対象物の加熱前後または冷却前後の温度差を示す温度差画像情報を作成し、作成した温度差画像情報において基準温度差以上の温度差がある領域を剥離部と診断し、診断対象物を示す対象物画像情報と温度差画像情報とを対応付け、対象物画像情報と温度差画像情報とに基づいて剥離部を特定した剥離診断画像を表示することで、表面温度がタイルやモルタルの剥離以外の理由により一様でない診断対象物であっても、熟練の判断を要することなく容易に高精度な剥離診断を行う上で有利となる。
また、本発明によれば、診断対象物を照射する日射を遮る遮蔽板を備えることで、晴天の場合でも撮像時に日射の映り込みを防止でき、複数の角度から診断対象物を撮像した熱画像情報を用いなくとも診断対象物の剥離診断を行うことができる。
また、本発明によれば、可視画像情報と温度差画像情報とを対応付け、剥離部を特定した可視画像情報を表示するため、剥離部の位置確認を行う上で有利となる。
また、本発明によれば、診断対象物の図面情報と温度差画像情報とを対応付け、剥離部を特定した診断対象物の図面情報を表示するため、剥離部の位置確認を行う上で有利となる。
また、本発明によれば、健全部と剥離部との境界線により剥離部を特定して表示するため、剥離部の位置を視覚により直感的に把握する上で有利となる。
また、本発明によれば、健全部の加熱前後または冷却前後の温度差に1.0以上の所定倍率を乗じて剥離診断に用いる基準温度差を算出するため、診断対象物の素材や環境に応じて基準温度差を定めることができ、より高精度な診断対象物の剥離診断を行う上で有利となる。
また、本発明によれば、加熱冷却装置、撮像装置、および遮蔽板が設置され、診断対象物の表面に沿って移動可能な移動設置台を備えるため、診断対象物全面の剥離診断を容易に行う上で有利となる。
本実施の形態の剥離診断装置の全体構成図である。 本実施の形態の剥離装置の機能構成図である。 加熱前の第1熱画像の一例を示す図である。 加熱後の第2熱画像の一例を示す図である。 可視画像の一例を示す図である。 温度差画像の一例を示す図である。 可視画像による剥離診断画像の一例を示す図である。 タイル図面による剥離診断画像の一例を示す図である。 本実施の形態の剥離診断装置によるタイルの剥離診断処理の流れを示すフローチャートである。
以下に添付図面を参照して、剥離診断装置10の実施の形態について説明する。
本実施の形態の剥離診断装置10は、建物の外壁面12に設けられた診断対象物としてのタイル14が建物から剥離されているか否かを診断する。
ここで、建物の外壁面とは、建物の最も外側に位置する建物の外面であって、単に外壁面、タイルの表面とも称する。
なお、診断対象物は、建物や構造物に設けられている部材であれば剥離診断が可能であって、例えば、建物の外壁面に設けられたタイル以外の外装材や屋根材、室内の天井、壁面に設けられた内装材、塀に設けられた外装材などでもよい。
図1、2に示すように、本実施の形態の剥離診断装置10は、ゴンドラ20と、加熱冷却装置22と、カメラ24と、遮蔽板26と、装置本体30とを含んで構成されている。
ゴンドラ20は、移動設置台の一例であって、建物の外壁面12と所定の距離を維持しながら外壁面12に沿って上下方向および左右方向に移動可能に構成され、加熱冷却装置22、カメラ24、および遮蔽板26が設置されている。
ゴンドラ20は、作業者が乗ることが可能な構成でも、作業者が乗ることができない構成でもよいが、上下方向、左右方向に移動することで建物の外壁面12に設けられたタイル14をカメラ24によって撮像できるようになっている。
また、ゴンドラ20は、例えば、建物の屋上に設置されたクレーンや壁クレーン(不図示)からワイヤーで吊り下げられ、不図示の移動部により外壁面12に沿って移動する構成となっている。
なお、ゴンドラ20は、加熱冷却装置22やカメラ24等の機器を設置して外壁面12に沿って移動可能であればよく、従来公知の様々な構成や方法が採用可能である。
加熱冷却装置22は、建物の外壁面12に設けられたタイル14を加熱または冷却するものである。加熱する装置としては、例えば熱風を吹き出す熱風機や赤外線ヒーターなどであり、冷却する装置としては、例えば冷風を吹き出す冷風機などである。
加熱冷却装置22は、ゴンドラ20の端部近傍に設置されており、ゴンドラ20が外壁面12に所定の距離を維持して配置された場合に、対向する外壁面12の領域Bのタイル14を加熱または冷却することが可能となっている。加熱冷却装置22が一定の出力で加熱又は冷却している場合、ゴンドラ20は、加熱冷却装置22がタイル14に与える単位面積あたりの熱量が予め決めた設定値になるように、速度を制御しながら移動する。
なお、加熱冷却装置22は、タイル14を加熱または冷却するものであればよく、従来公知の様々な装置が採用可能である。
カメラ24は、対象物の表面温度を撮像する機能、および対象物を撮像する機能を有する撮像装置の一例であって、本実施の形態では、タイル14の表面温度、および外壁面12に設けられたタイル14を撮像する。
タイル14の表面温度を撮像する機能としては、例えば、赤外線カメラの機能と同様の機能であって、タイル14の表面から放射される赤外線エネルギー(放射熱)を非接触で検知して電気信号に変換して可視化した熱画像情報を生成する。
また、タイル14を撮像する機能としては、タイル14の表面を撮像して可視画像情報を生成する。
カメラ24は、ゴンドラ20が外壁面12に所定の距離を維持して配置された場合に、加熱冷却装置22の後方からタイル14を撮像する位置に設置されており、タイル14を撮像すると加熱冷却装置22による加熱前または冷却前の外壁面12の領域Aのタイルの表面温度、および加熱冷却装置22による加熱後または冷却後の外壁面12の領域Cのタイル14の表面温度が撮像可能となっている。
なお、カメラ24は、タイル14の表面温度、および外壁面12に設けられたタイル14を撮像できればよく、従来公知の様々な装置が採用可能である。また、タイル14の表面温度を撮像するカメラと、タイル14を撮像するカメラとを別々にゴンドラ20に設置する構成としてもよい。
遮蔽板26は、タイル14を照射する日射を遮る板状部材であって、例えば合成樹脂製である。
遮蔽板26は、ゴンドラ20が外壁面12に所定の距離を維持して配置された場合に、タイル14を撮像するカメラ24の後方でゴンドラ20の端部に起立して設置されている。
遮蔽板26は、晴天の場合に、カメラ24による撮像範囲のタイル14に照射される日射を遮るように設置されているため、カメラ24は遮蔽板26によって日射が遮られたタイル14の表面温度を撮像することができる。
遮蔽板26は、角度を変更できる構成としてもよく、これにより時間帯により日射の方向が異なる場合でも日射を遮ることが可能となる。
なお、遮蔽板26は、タイル14を照射する日射を遮る部材であればよく、従来公知の様々なものが採用可能である。
次に、図2を参照して、剥離診断装置10の装置本体30の機能について説明する。
装置本体30は、CPU(Central Processing Unit)などの制御装置、制御プログラムを格納するROM(Read Only Memory)や制御プログラムの作動領域としてのRAM(Random Access Memory)などの記憶装置、出力装置、入力装置、および外部装置と通信を行う通信I/F(interface)などを含む通常のコンピュータを利用したハードウェア構成となっており、CPUがROMに格納された制御プログラムを実行することにより剥離診断処理が実行される。
装置本体30は、記憶部302と、加熱冷却制御部304と、撮像部306と、画像情報作成部310、剥離診断部312、およびマッピング部314を含んで構成された画像処理部308と、基準温度差算出部316と、表示制御部318とを備えて構成されている。
記憶部302は、タイル14の剥離診断の際に用いる基準温度差を記録した基準温度差データを保存する。
また、記憶部302は、建物の外壁面12であるタイルの図面を示すタイルの図面情報や、カメラ24により撮像され生成された熱画像情報や可視画像情報などの各種画像情報を保存する。
加熱冷却制御部304は、加熱冷却装置22を制御することにより、建物の外壁面12に設けられたタイル14を加熱または冷却する。
例えば、加熱冷却制御部304は、ゴンドラ20が外壁面12に所定の距離を維持して配置された場合、加熱冷却装置22の加熱動作または冷却動作を開始し、ゴンドラ20に設置されたカメラ24によるタイル14全面の撮像が終了した場合、加熱冷却装置22の加熱動作または冷却動作を終了する。
撮像部306は、撮像装置であるカメラ24を制御することにより、加熱冷却装置22による加熱前後または冷却前後のタイル14の表面温度を撮像して熱画像情報を生成する。
本実施の形態では、タイル14の加熱前または冷却前の熱画像情報を第1熱画像情報と称し、タイル14の加熱後または冷却後の熱画像情報を第2熱画像情報と称して説明する。
また、撮像部306は、熱画像情報の撮像時に、外壁面12に設けられたタイル14を撮像して可視画像情報を生成する。
本実施の形態の撮像部306は、タイル14の表面温度およびタイル14を静止画により所定間隔をあけて撮像する構成としているが、動画を撮像する構成としてもよい。
撮像部306は、ゴンドラ20に遮蔽板26が設けられているため、晴天の場合には遮蔽板26により日射が遮られたタイル14の表面温度、およびタイル14を撮像する。これにより、晴天の場合でも日射がタイル面に反射して映り込むことを防止しながら撮像できる。
なお、日射が当たらない曇りの日や日没後にタイル14の剥離診断を行う場合、遮蔽板26を設けないで撮像しても診断可能である。
ここで、各種画像について説明する。なお、以下で説明する各種画像は、建物に日射が当たっている晴天の日に遮蔽板26により日射を遮断した状況下で建物の外壁面12に設けられたタイル14を撮像した場合の画像であって、建物の外壁面12の一部の画像を示している。また、各種画像は、剥離診断のためにタイル14を加熱した場合の例を示しているが、冷却する場合も同様となる。
まず、タイル14の加熱前の第1熱画像について説明する。
図3に示す第1熱画像は、タイル14の加熱前の第1熱画像情報に基づいて表示される画像である。図3では、領域A1、A2は日射が当たっている外壁面12であって、領域B1、B2は街路樹などにより日射が当たりにくい外壁面12である。そして、領域A1、A2は、日射が当たっているため、領域B1、B2よりタイル14の表面温度が高い状態を示している。図3に示す例では、領域A1および領域B1でタイルが剥離している場合を示している。したがって、領域A1および領域B1のタイルと建物本体との間には空気層が形成され熱が建物本体に伝達されにくくなっている。このため、領域A1は領域A2よりタイル14の表面温度が高く、領域B1は領域B2よりタイル14の表面温度が高い状態を示している。
次に、タイル14の加熱後の第2熱画像について説明する。
図4に示す第2熱画像は、タイル14の加熱後の第2熱画像情報に基づいて表示される画像である。図4でも、図3に示す例と同様に、領域A1、A2は日射が当たっている外壁面12であって、領域B1、B2は街路樹などにより日射が当たりにくい外壁面12である。
また、図4に示す例でも、図3に示す例と同様に、領域A1および領域B1でタイルが剥離している場合を示している。このため、領域A1は領域A2よりタイル14の表面温度が高い状態を示しており、領域B1は領域B2よりタイル14の表面温度が高い状態を示している。そして、図4では、領域A2と領域B1のタイル14の表面温度にはあまり差がない状態を示している。
次に、タイル14を撮像した可視画像について説明する。
図5に示す可視画像は、可視画像情報に基づいて表示される可視画像である。図5では、遮蔽板26により日射を遮断した状況下で撮像しているため、建物の外壁面12が一様になっている。
図2に戻り、画像処理部308は、撮像部により撮像された熱画像情報や可視画像情報、記憶部302に保存されているタイルの図面情報に対して所定の画像処理を施すものであり、画像情報作成部310、剥離診断部312、マッピング部314を含んで構成されている。
画像情報作成部310は、タイル14の加熱前または冷却前の第1熱画像情報を繋げてタイル14全面の連続画像情報を作成し、タイル14の加熱後または冷却後の第2熱画像情報を繋げてタイル14全面の連続画像情報を作成する。
そして、画像情報作成部310は、タイル14の加熱前または冷却前の第1熱画像情報の連続画像情報と、タイル14の加熱後または冷却後の第2熱画像情報の連続画像情報とに基づいて、タイル14全面の加熱前後または冷却前後の温度差を示す温度差画像情報を作成する。
ここで、タイル14の加熱前後の温度差を示す温度差画像について説明する。
図6に示す温度差画像は、タイル14の加熱前後の温度差画像情報に基づいて表示される画像であって、図3の第1熱画像情報と、図4の第2熱画像情報とに基づいて作成される。
具体的には、図3の加熱前の領域A1、A2と、図4の加熱後の領域A1、A2とを比較すると、領域A1の方が領域A2よりも、タイル14から建物本体への熱損失が小さく、温度の上昇量が大きいため、加熱前の領域A1と加熱後の領域A1との温度差は、加熱前の領域A2と加熱後の領域A2との温度差より大きくなっている。
同様に、図3の加熱前の領域B1、B2と、図4の加熱後の領域B1、B2とを比較すると、領域B1の方が領域B2よりも、タイル14から建物本体への熱損失が小さく、温度の上昇量が大きいため、加熱前の領域B1と加熱後の領域B1との温度差は、加熱前の領域B2と加熱後の領域B2との温度差より大きくなっている。
したがって、図6では、外壁面12の領域A1、領域B1の箇所は、それぞれ領域A2、領域B2より温度差が大きくなっているため、領域A2、領域B2よりそれぞれ濃く表示されている。
剥離診断部312は、タイル14が剥離しているか否の剥離診断を行うものであって、温度差画像情報において、予め定めた基準温度差以上の温度差がある領域を、タイル14が剥離している領域である剥離部と診断する。
図6で説明すると、外壁面12の領域A1、A2、B1、B2が、記憶部302に保存されている基準温度差データの基準温度差以上であるか未満であるかを判断する。
例えば、領域A1、B1が基準温度差以上であった場合、剥離診断部312は、領域A1、B1はタイル14が剥離している剥離部であると判断する。図4で示したように加熱後の領域A2と領域B1のタイル14の表面温度にあまり差はなかったが、各領域(A1、A2、B1、B2)それぞれで加熱前後のタイル14の表面の温度差と基準温度差とを比較して剥離しているか否かを判断するため、領域B1はタイル14が剥離しているが、領域A2はタイル14が剥離していないと判断することができる。
マッピング部314は、タイル14を示す対象物画像情報と、温度差画像情報とを対応付けてマッピングするものである。
本実施の形態では、対象物画像情報とは、可視画像情報やタイルの図面情報を示している。したがって、具体的には、マッピング部314は、可視画像情報の特徴点と、タイルの図面情報の特徴点と、温度差画像情報の特徴点とをリンクさせてこれらを重ね合わせ、可視画像情報とタイルの図面情報と温度差画像情報とを対応付けて記憶部302に保存する。
基準温度差算出部316は、建物の外壁面12に設けられたタイル14の剥離部を診断する前に、外壁面12においてタイル14が剥離していない領域である健全部の第1熱画像情報と第2熱画像情報との温度差を取得し、取得した温度差に1.0以上の所定倍率を乗じて、剥離診断に用いる基準温度差を算出し、基準温度差データとして記憶部302に保存する。
基準温度差の算出に際しては、加熱冷却装置22がタイル14の健全部に与える熱量の単位面積あたりの値が、診断時に加熱冷却装置22がタイル14に与える熱量の単位面積あたりの値と同じになるように実施する。言い換えると、加熱冷却装置22の単位時間あたりの出力、およびタイル14の加熱又は冷却時間の各条件を、基準温度差算出時と診断時とで、互いに同じ条件になるように実施する。
基準温度差を、健全部の加熱前後の温度差に1.0以上の所定倍率を乗じて算出するのは、上述したように、剥離部では、タイル14が剥離したことで形成された空気層が断熱層となるため、タイル14を加熱しても建物本体に熱が伝達されにくくなり、健全部と比べて温度上昇が大きくなるためである。
所定倍率は、タイル14の材質や環境によって定められるが、例えば、健全部の加熱前後の温度差の1.1倍とする。そうすると、例えば、健全部の加熱前後の温度差が3.0であった場合、基準温度差は、3.0度に1.1を乗じた3.3度となる。
したがって、例えば、図6の温度差画像に当てはめて考えてみると、領域A1の温度差が3.5度、領域A2の温度差が3.0度、領域B1の温度差が3.7度、領域B2の温度差が3.1度であった場合、基準温度差3.3度を超えた領域A1、B1が剥離部であると判断できる。
なお、基準温度差算出部316は、予め建物の外壁面12の健全部のタイル14を撮像して基準温度差を算出して記憶部302に保存しておき剥離診断の際に用いてもよいし、建物の外壁面12のタイル14の剥離を診断する直前、すなわちカメラ24により撮像を開始してすぐに第1熱画像情報と第2熱画像情報とを取得して健全部の基準温度差を算出して記憶部302に保存してもよい。
表示制御部318は、剥離診断部312により剥離部と診断された領域があった場合、記憶部302を参照し、対象物画像情報である可視画像情報およびタイルの図面情報と、温度差画像情報とに基づいて剥離部を特定した剥離診断画像をディスプレイなどの表示部320に表示する。
すなわち、表示制御部318は、マッピング部314により対応付けられた可視画像情報とタイルの図面情報と温度差画像情報を記憶部302から取得し、可視画像情報またはタイルの図面情報において、温度差画像情報で診断された剥離部を特定した剥離診断画像を表示部320に表示する。このとき、表示制御部318は、健全部と剥離部との境界線Lにより剥離部を特定して表示する。
ここで、可視画像による剥離診断画像と、タイル図面による剥離診断画像について説明する。
図7に示す可視画像による剥離診断画像は、図5の可視画像情報と図6の温度差画像情報とに基づいて作成される。
図6では、外壁面12の領域A1、B1が剥離部と診断され、領域A1、B1を囲む境界線Lが剥離部と健全部の境界であるため、図7の剥離診断画像は、図5の可視画像に境界線Lにより剥離部を特定した画像である。
また、図8に示すタイル図面による剥離診断画像は、記憶部302に保存されているタイルの図面情報と図6の温度差画像情報とに基づいて作成される。
図6では、上記と同様、外壁面12の領域A1、B1を囲む境界線Lが剥離部と健全部の境界であるため、図8の剥離診断画像は、タイル図面に境界線Lにより剥離部を特定した画像である。
なお、表示制御部318は、剥離診断部312により剥離部がないと診断された場合、可視画像またはタイル図面を表示部320に表示する。この時、「剥離部に該当する領域はありません」等の文字を一緒に表示してもよい。
次に、以上のように構成された剥離診断装置10によるタイルの剥離診断処理の流れについて図9を参照して説明する。以下では、タイル14を加熱して剥離診断処理を行う場合について説明するが、タイル14を冷却して剥離診断処理を行う場合についても同様である。
ここで、剥離診断処理を行う前に、剥離診断装置10の基準温度差算出部316は、予め建物の外壁面12に設けられたタイル14の健全部を撮像して基準温度差を算出し、記憶部302に保存しておく。
まず、カメラ24と加熱冷却装置22を設置したゴンドラ20を建物の外壁面12と所定の距離を維持するように配置する(ステップS10)。そして、ゴンドラ20を外壁面12に沿って所定の速度で移動させながら、加熱冷却装置22による加熱およびカメラ24による撮像を開始する。なお、ゴンドラ20の速度は、加熱冷却装置22がタイル14に与える単位面積あたりの熱量が予め決めた設定値になるように制御されている。
撮像部306は、カメラ24により加熱前のタイル14の表面温度を撮像して、第1熱画像情報を生成する(ステップS12)。また、撮像部306は、カメラ24によりタイル14を撮像して、可視画像情報を生成する(ステップS14)。
次に、加熱冷却制御部304は、加熱冷却装置22によりタイル14を加熱し(ステップS16)、撮像部306は、カメラ24により加熱後のタイル14の表面温度を撮像して、第2熱画像情報を生成する(ステップS18)。なお、ステップS12~ステップS18は、ゴンドラ20を移動させながら同時に行っている。
撮像部306は、タイル14全面を撮像したか否かを判断し(ステップS20)、タイル14全面を撮像していない場合(ステップS20:NO)、不図示の移動部によりゴンドラ20を移動させ(ステップS22)、ステップS12~ステップS18の処理を繰り返す。
一方、タイル14全面を撮像した場合(ステップS20:YES)、画像情報作成部310は、タイル14の加熱前の第1熱画像情報を繋げてタイル14全面の連続画像情報を作成し、タイル14の加熱後の第2熱画像情報を繋げてタイル14全面の連続画像情報を作成する(ステップS24)。
そして、画像情報作成部310は、タイル14の加熱前の第1熱画像情報の連続画像情報と、タイル14の加熱後の第2熱画像情報の連続画像情報とに基づいて、タイル14全面の加熱前後の温度差を示す温度差画像情報を作成する(ステップS26)。
次に、剥離診断部312は、記憶部302から温度差基準データを取得し、作成した温度差画像情報に、基準温度差以上の温度差がある領域があるか否か判断する(ステップS28)。温度差画像情報に基準温度差以上の温度差がある領域があった場合(ステップS28:YES)、剥離診断部312は、当該領域を剥離部と診断する(ステップS30)。
そして、マッピング部314は、可視画像情報とタイルの図面情報と温度差画像情報とを対応付け、記憶部302に保存する(ステップS32)。
表示制御部318は、マッピング部314により対応付けられた可視画像情報とタイルの図面情報と温度差画像情報を記憶部302から取得し、可視画像情報において温度差画像情報で診断された剥離部を特定した可視画像による剥離診断画像、またはタイルの図面情報において温度差画像情報で診断された剥離部を特定したタイル図面による剥離診断画像を表示部320に表示する(ステップS34)。
一方、温度差画像情報に基準温度差以上の温度差がある領域がなかった場合(ステップS28:NO)、剥離診断部312は、剥離部がないと診断し(ステップS36)、表示制御部318は可視画像またはタイル図面を表示する(ステップS38)。
このように、本実施の形態の剥離診断装置10によれば、タイル14の加熱前または冷却前の第1熱画像情報およびタイル14の加熱後または冷却後の第2熱画像情報を用いてタイル14の加熱前後または冷却前後の温度差を示す温度差画像情報を作成し、作成した温度差画像情報において基準温度差以上の温度差がある領域を剥離部と診断する。そして、タイル14を示す対象物画像情報と温度差画像情報とを対応付け、対象物画像情報と温度差画像情報とに基づいて剥離部を特定した剥離診断画像を表示することで、表面温度がタイルやモルタルの剥離以外の理由により一様でない診断対象物であっても、熟練の判断を要することなく容易に高精度な剥離診断を行う上で有利となる。すなわち、例えば、日射が直接当たっている表面温度が上昇しているタイル14と街路樹により日射が当たりにくくなっているタイル14とが混在するような表面温度が一様でないタイル14の表面であっても、タイル14の加熱前後または冷却前後の温度差に基づいて剥離しているか否かを判断するため、熟練の判断を要することなく容易に高精度な剥離診断を行うことができる。
また、本実施の形態の剥離診断装置10によれば、タイル14を照射する日射を遮る遮蔽板26をカメラ24の後方に備えることで、晴天の場合でも撮像時に日射の映り込みを防止でき、複数の角度からタイル14を撮像した熱画像情報を用いなくともタイル14の剥離診断を行うことができる。
また、本実施の形態の剥離診断装置10によれば、タイル14を撮像した可視画像情報と温度差画像情報とを対応付け、剥離診断画像として剥離部を特定した可視画像情報を表示するため、外壁面12に設けられたタイル14の剥離部の位置確認を行う上で有利となる。
また、本実施の形態の剥離診断装置10によれば、タイルの図面情報と温度差画像情報とを対応付け、剥離診断画像として剥離部を特定したタイルの図面情報を表示するため、外壁面12に設けられたタイル14の剥離部の位置確認を行う上で有利となる。
また、本実施の形態の剥離診断装置10によれば、剥離診断画像において健全部と剥離部との境界線Lにより剥離部を特定して表示するため、剥離部の位置を視覚により直感的に把握する上で有利となる。
また、本実施の形態の剥離診断装置10によれば、タイル14の剥離部を診断する前に、健全部の加熱前後または冷却前後の温度差に1.0以上の所定倍率、好ましくは1.1を乗じて剥離診断に用いる基準温度差を算出するため、タイル14の素材や環境に応じて基準温度差を定めることができ、より高精度なタイル14の剥離診断を行う上で有利となる。
また、本実施の形態の剥離診断装置10によれば、加熱冷却装置22、カメラ24、および遮蔽板26が設置され、建物の外壁面12(タイルの表面)に沿って移動可能なゴンドラ20を備えるため、タイル14全面の剥離診断を容易に行う上で有利となる。
上述した本実施の形態では、建物の外壁面12に設けられたタイル14の剥離部を診断する前に、健全部を撮像した第1熱画像情報と第2熱画像情報との温度差を取得し、取得した温度差に所定倍率を乗じて基準温度差を算出して保存しておき、タイル14の剥離診断を行う際に事前に算出した基準温度差を用いていたが、予め保存した基準温度差を用いてもよい。
すなわち、タイルの剥離部を診断する前に個々に基準温度差を算出するのではなく、タイルの素材に対応する基準温度差を定めた基準温度差データを記憶部に保存しておく。そして、タイルの剥離診断を行う際に、保存しておいた基準温度差情報を取得し、診断するタイルの素材に対応する基準温度差を用いる。
これにより、診断の都度に基準温度差を算出する手間を省略し、タイルの剥離診断を迅速かつ容易に行う上で有利となる。
上述した実施の形態では、可視画像情報またはタイルの図面情報において、温度差画像情報で診断された剥離部を特定した剥離診断画像を表示する際、健全部と剥離部との境界線Lにより剥離部を特定して表示する構成としていたが、健全部と剥離部の境界線Lおよび境界線Lで囲まれた剥離部を表示することで剥離部を特定してもよい。
この場合、例えば、温度差によって表示される剥離部の色を変えることで、剥離部の温度差を正確に把握することができる。
また、上述した実施の形態では、可視画像情報またはタイルの図面情報に、温度差画像情報で診断された剥離部を特定した剥離診断画像を表示していたが、可視画像情報およびタイルの図面情報を重ね合わせた画像情報に剥離部を特定した剥離診断画像を表示する構成としてもよい。これにより、可視画像、タイル図面、および剥離部を一度に把握することができる。
また、上述した実施の形態では、温度差画像情報で診断された剥離部を特定した剥離診断画像を表示していたが、可視画像情報またはタイルの図面情報において、作業者により指定された温度差以上の領域を所定の色で表示する構成としてもよい。
そうすると、例えば、図6の温度差画像において上述のように、領域A1の温度差が3.5度、領域A2の温度差が3.0度、領域B1の温度差が3.7度、領域B2が3.1度であった場合、作業者が温度差を3.5度と指定すると、剥離診断画像において領域A1、B1が所定の色で表示される。また、例えば、作業者が温度差を3.1度と指定すると、剥離診断画像において領域A1、B1、B2が所定の色で表示される。これにより、指定した温度差以上の領域を一目で確認することができる。
なお、本実施の形態の剥離診断装置10で実行されるプログラムは、ROM等に予め組み込まれて提供される。本実施の形態の剥離診断装置10で実行されるプログラムは、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルでCD-ROM、フレキシブルディスク(FD)、CD-R、DVD(Digital Versatile Disc)等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録して提供するように構成してもよい。
さらに、本実施の形態の剥離診断装置10で実行されるプログラムを、インターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供するように構成してもよい。
また、本実施の形態の剥離診断装置10で実行されるプログラムをインターネット等のネットワーク経由で提供または配布するように構成してもよい。
また、例えば、上述した各部の機能のうち少なくとも一部または全部が専用のハードウェア回路(例えば半導体集積回路等)で実現されてもよい。
10 剥離診断装置
12 建物の外壁面
14 タイル
20 ゴンドラ(移動設置台)
22 加熱冷却装置
24 カメラ(撮像装置)
26 遮蔽板
30 装置本体
302 記憶部
304 加熱冷却制御部
306 撮像部
308 画像処理部
310 画像情報作成部
312 剥離診断部
314 マッピング部
316 基準温度算出部
318 表示制御部
320 表示部
L 境界線

Claims (5)

  1. 診断対象物を加熱冷却装置により加熱または冷却する加熱冷却制御部と、
    加熱前後または冷却前後の前記診断対象物の表面温度を撮像装置により撮像して熱画像情報を生成する撮像部と、
    前記診断対象物の加熱前または冷却前の第1熱画像情報を繋げた前記診断対象物全面の連続画像情報と、前記診断対象物の加熱後または冷却後の第2熱画像情報を繋げた前記診断対象物全面の連続画像情報とに基づいて、前記診断対象物全面の加熱前後または冷却前後の温度差を示す温度差画像情報を作成する画像情報作成部と、
    前記温度差画像情報において、予め定めた基準温度差以上の温度差がある領域を、前記診断対象物が剥離している領域である剥離部と診断する剥離診断部と、
    前記診断対象物を示す対象物画像情報と、前記温度差画像情報とを対応付けるマッピング部と、
    前記対象物画像情報と前記温度差画像情報とに基づいて、前記剥離部を特定した剥離診断画像を表示部に表示する表示制御部と、
    前記診断対象物を照射する日射を遮る板状部材である遮蔽板と、
    前記加熱冷却装置、前記撮像装置、および前記遮蔽板が設置され、前記診断対象物の表面と所定の距離を維持しながら前記診断対象物の表面に沿って移動可能な移動設置台と、を備え、
    前記加熱冷却装置は、前記移動設置台が前記診断対象物の表面と所定の距離を維持して配置された場合に、前記診断対象物の表面に対向するよう前記移動設置台の端部近傍に設置され、
    前記撮像装置は、前記移動設置台が前記診断対象物の表面と所定の距離を維持して配置された場合に、前記加熱冷却装置の後方から前記診断対象物を撮像する位置に設置され、
    前記遮蔽板は、前記移動設置台が前記診断対象物の表面と所定の距離を維持して配置された場合に、前記診断対象物を撮像する前記撮像装置の後方で前記移動設置台の端部に起立して設置され、
    前記移動設置台を移動させながら、前記加熱冷却制御部が前記遮蔽板により日射が遮られた前記診断対象物を加熱または冷却すると同時に、前記撮像部が前記遮蔽板により日射が遮られた加熱前後または冷却前後の前記診断対象物の表面温度を撮像する、
    ことを特徴とする剥離診断装置。
  2. 前記撮像部は、前記熱画像情報の撮像時に前記診断対象物を撮像して可視画像情報を生成し、
    前記対象物画像情報は、前記可視画像情報であって、
    前記マッピング部は、前記可視画像情報と前記温度差画像情報とを対応付け、
    前記表示制御部は、前記可視画像情報と前記温度差画像情報とに基づいて前記剥離診断画像を前記表示部に表示する、
    ことを特徴とする請求項1記載の剥離診断装置。
  3. 前記対象物画像情報は、前記診断対象物の図面情報であって、
    前記マッピング部は、前記診断対象物の図面情報と前記温度差画像情報とを対応付け、
    前記表示制御部は、前記診断対象物の図面情報と前記温度差画像情報とに基づいて前記剥離診断画像を前記表示部に表示する、
    ことを特徴とする請求項1記載の剥離診断装置。
  4. 前記表示制御部は、前記診断対象物が剥離していない領域である健全部と前記剥離部との境界線により前記剥離部を特定して表示する、
    ことを特徴とする請求項1~のいずれか一項に記載の剥離診断装置。
  5. 前記剥離部を診断する前に、前記健全部の前記第1熱画像情報と前記第2熱画像情報との温度差を取得し、取得した温度差に1.0以上の所定倍率を乗じて前記基準温度差を算出する基準温度差算出部をさらに備える、
    ことを特徴とする請求項に記載の剥離診断装置。
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