JP2018178835A - 可変静翼 - Google Patents

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岳典 大谷
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忠寛 石榑
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Jakanachari Mayachari Virachari
ジャカナチャリ マヤチャリ ヴィーラチャリ
ラヴィパティ コテシュワララウ
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ラヴィパティ コテシュワララウ
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ガッダム マリカラジュナ
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Abstract

【課題】部品点数が少なく構造が単純な可変静翼を提供する。【解決手段】可変静翼1は、円筒状のケーシング30と、ケーシングの内側に周方向に配列され、それぞれ径方向外端部がケーシングに設けられた貫通孔30aに嵌め込まれることにより、径方向の回動軸Cを中心に回動可能に支持された複数の静翼10と、ケーシングの外側において、周方向に往復変位可能に配置された同期リング24と、を備え、同期リングには、静翼と同数のカム24cが設けられ、静翼の径方向外端部には、それぞれカムと摺動するように配置されたカムフォロー面が形成され、カムとカムフォロー面とは、カム駆動機構を構成し、カム駆動機構は、同期リングの周方向の変位を、静翼の回動軸を中心とする回転変位に変換する。【選択図】図3

Description

本発明は、ガスタービンエンジンの軸流圧縮機等に適用される可変静翼に関する。
軸流圧縮機が、設計点における回転数と比較して大幅に低い回転数で作動する場合、特に前段部(上流側の1以上の段)において、流路断面積に比して流入空気の流量が過小となることに起因して、動翼に流入する空気の絶対速度も過小となる。その結果、動翼に流入する空気流の迎え角が過大となり、動翼の負圧面において空気流が剥離する現象、すなわちストール(失速)が発生する。ストールは、圧縮仕事や圧縮効率の大幅な低下、後段部から前段部への圧縮空気の逆流など、軸流圧縮機の安定作動を阻害する事象を誘発する可能性があるため、その発生を回避するための方策が必要である。
そのような方策の一つとして、可変静翼(VSV;Variable Stator Vane)がある。
従来一般的に用いられている可変静翼は、例えば特許文献1に示されるように、ベーン(静翼)と、駆動機構としてのレバーアーム及び同期リングとから構成されている。
ベーンは、その外周端から外向きに延びるスピンドルを備えており、当該スピンドルは、軸流圧縮機の外側ケーシングに設けられたボス部を貫通している。これにより、ベーンは、外側ケーシングに対して回動可能に支持される。また、スピンドルの先端は、レバーアームの一端に固定されており、当該レバーアームの他端は、同期リングに取り付けられ径方向に延びるピボット軸に対して回動可能に連結されている。さらに、同期リングには、リンク機構を介してアクチュエータが連結されている。
このように構成された可変静翼においては、アクチュエータによって同期リングを周方向に回動させると、レバーアームがそれぞれ対応するスピンドルを中心に回動し、それにより、全てのベーンが同期して回動する。
このようにしてベーンの取付角を変化させ、直下流に位置する動翼に流入する空気流の迎え角を適正な範囲に保つことにより、ストールの発生を回避することができる。
特許第4211087号
上述したように、軸流圧縮機におけるストールの発生は、可変静翼を用いることによって回避することができる。
しかしながら、従来一般的に用いられている可変静翼の駆動機構は、ベーンと同数のレバーアームなど多数の部品を含み、構造が複雑である。そのため、製造コストが高く、組立・分解に多大な時間と労力を要していた。また、上述した理由により重量が大きいため、特に航空機用のガスタービンエンジン(ジェットエンジン)を構成する軸流圧縮機への適用に際しては、軽量化が強く望まれていた。
本発明は、以上のような問題点に鑑みてなされたものであって、部品点数が少なく構造が単純な可変静翼を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の第1の態様の可変静翼は、円筒状のケーシングと、前記ケーシングの内側に周方向に配列され、それぞれ径方向外端部が前記ケーシングに設けられた貫通孔に嵌め込まれることにより、径方向の回動軸を中心に回動可能に支持された複数の静翼と、前記ケーシングの外側において、周方向に往復変位可能に配置された同期リングと、を備え、前記同期リングには、前記静翼と同数のカムが設けられ、前記静翼の径方向外端部には、それぞれ前記カムと摺動するように配置されたカムフォロー面が形成され、前記カムと前記カムフォロー面とは、カム駆動機構を構成し、前記カム駆動機構は、前記同期リングの周方向の変位を、前記静翼の前記回動軸を中心とする回転変位に変換することを特徴とする。
本発明の第2の態様の可変静翼は、前記カムフォロー面は、前記静翼の径方向外端部に固定されたカムフォロワの側面に形成されていることを特徴とする。
本発明の第3の態様の可変静翼は、前記ケーシングの外側に、前記同期リングを周方向に案内する案内部材が取り付けられていることを特徴とする。
本発明の第4の態様の可変静翼は、前記案内部材は、前記同期リングの径方向内側面と摺動する径方向外側面を有するガイドリングであることを特徴とする。
本発明の第5の態様の可変静翼は、前記案内部材は、前記同期リングに固定されたアウターレースと、前記ケーシングの外側に取り付けられたインナーレースとを含むスプリットベアリングであることを特徴とする。
本発明の第6の態様の可変静翼は、前記静翼の径方向外端部は円柱状のスピンドルとして形成されており、前記カムフォロー面は、前記スピンドルの側面に形成されていることを特徴とする。
本発明の可変静翼によれば、同期リングの周方向変位の、静翼の回転変位への変換が、同期リングに設けられたカムと、静翼に取り付けられたカムフォロワのカムフォロー面とから構成されるカム駆動機構によって実現される。カム及びカムフォロワは、単純な形状を有する小さな部品であり、重量も小さい。また、カムの同期リングへの取り付け(または一体形成)、カムフォロワの静翼への取り付けは、いずれも容易に実施可能である。したがって、本発明の可変静翼によれば、部品点数の削減、これに伴う製造コスト及び組立・分解に要する時間と労力の削減、並びに、軽量化を達成することができる。
本発明の第1実施形態の可変静翼を示す要部拡大斜視図である。 本発明の第1実施形態の可変静翼の全体構成を示す部分分解斜視図である。 本発明の第1実施形態の可変静翼を示す要部拡大断面図である。 本発明の可変静翼における静翼駆動機構の作動原理を示す概略説明図である。 本発明の第1実施形態の変形例の可変静翼を示す要部拡大斜視図である。 本発明の第2実施形態の可変静翼を示す概略説明図であり、(A)は要部拡大斜視図、(B)は静翼の径方向外端部の拡大斜視図、(C)は同期リングの要部拡大斜視図である。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。
図1〜図3は、本発明の第1実施形態の可変静翼を示す図であり、図1は要部拡大斜視図、図2は全体構成を示す部分分解斜視図、図3は要部拡大断面図である。
本発明の可変静翼1は、図1に示すように、主な構成要素として、複数の静翼10及び静翼駆動機構20を含んでいる。このうち静翼駆動機構20は、後述するように各静翼10に取り付けられたカムフォロワ22と、後述するように各カムフォロワ22に対応して配置されたカム24cを備える同期リング24とから構成されている。
静翼10は、図2及び図3に示すように、一体に形成されたベーン(翼)12、エンドプレート14及びスピンドル16から成る。
ベーン12は、軸流圧縮機の静翼列を形成する部位である。具体的には、複数の静翼10のベーン12が、図1に示すように、軸流圧縮機の円筒状のケーシング30の内部で周方向に等間隔で配置されることにより、静翼列が形成される。
エンドプレート14は、図2に示すように、ベーン12の外端部に形成された円板状の部位である。図3に示すように、エンドプレート14の内面(径方向内側の面)14iは、ケーシング30の内面(径方向内側の面)30iと共に、ベーン12により形成される静翼列流路の径方向外側端壁(エンドウォール)を形成している。ケーシング30の内面30iには、エンドプレート14と相補的な形状を有する凹部30rが形成されており、エンドプレート14は凹部30rに収容され、この状態において、エンドプレート14の内面14iと、その前方及び後方におけるケーシング30の内面30iとは、滑らかに接続されている。
スピンドル16は、図3に示すように、エンドプレート14の外面(径方向外側の面)14oから径方向外方へ延びる円形断面の基端部16bと、基端部16bの外端部から径方向外方へ延びる矩形断面の先端部16tとから成る部位である。先端部16tの断面の矩形の対角線の長さは、基端部16bの断面の円形の直径よりも小さくなるように選定されており、これにより、基端部16bの外端部(基端部16bから先端部16tへの移行部)には、シート面16sが形成されている。
ケーシング30には、静翼10と同数の貫通孔30aが周方向に等間隔に配置されており、各貫通孔30a内には、円形の孔32aを有するブッシュ32が締まり嵌めされている。スピンドル16は、ブッシュ32の孔32aを貫通して延びており、円形断面の基端部16bは、その外面がブッシュ32の円形の孔32aの壁面と摺動するような直径を有するものとして構成されている。これにより、静翼10は、スピンドル16の基端部16bの中心線Cの周りに回動し得る状態で、ケーシング30によって支持される。
なお、エンドプレート14の外面14oと、ケーシング30に形成された凹部30rの底面との間には、ベーン12に作用する空力荷重が凹部30rの底面に均等に負荷されるよう、ワッシャ34が配置されている。
ブッシュ32は、上述したように、孔32aの壁面がスピンドル16の基端部16bの外面と摺動するように構成されているので、スピンドル16(静翼10)よりも軟らかく、かつ、潤滑性に優れた材料により製作されることが好ましい。
スピンドル16の先端部16tには、カムフォロワ22が嵌め込まれている。カムフォロワ22には、スピンドル16の先端部16tの断面と同様の矩形の孔22aが設けられており、カムフォロワ22は、その一端面がスピンドル16のシート面16sに接触した状態で、スピンドル16の先端部16tに締まり嵌めされる。これにより、カムフォロワ22は、静翼10と一体に回動することができる。
カムフォロワ22は、図4に示すように、側面の一部がカムフォロー面22fとして形成されている。カムフォロワ22のカムフォロー面22fと、後述する同期リング24のカム24cとは、互いに摺動するように配置され、カム駆動機構を構成する。そのため、カムフォロワ22は、同期リング24のカム24cとの摺動による摩耗を極力小さくするために、耐摩耗性に優れた材料、例えばベスペル(「ベスペル」は、デュポン社の登録商標。)により製作されることが好ましい。
同期リング24は、図2に示すように、それぞれが半円弧状の上側同期リング24u及び下側同期リング24dから成っている。
上側同期リング24uと下側同期リング24dは、一方の端部同士がクレビスブラケット24bcにより、他方の端部同士がブリッジブラケット24bbにより、それぞれ連結されている。このうち、クレビスブラケット24bcは、リンクロッド(図示省略)を介してアクチュエータ(図示省略)に連結されている。
上側同期リング24u及び下側同期リング24dと、ケーシング30との間には、それぞれが半円弧状の上側ガイドリング26u及び下側ガイドリング26dから成るガイドリング26が介在している。上側ガイドリング26u及び下側ガイドリング26dのそれぞれは、図3に示すように、その断面形状が、底辺と、底辺の両端からこれに垂直な方向に延在する2つの側辺とを有する、略U字状のものとして構成されている。
ケーシング30の外面(径方向外側の面)には全周に亘って延在するスロット30sが設けられている。上側ガイドリング26u及び下側ガイドリング26dのそれぞれは、スロット30sに嵌め込まれたうえで、例えばその底部(断面形状において底辺に対応する部位)において、適宜の手段によりスロット30sの底面に固定される。
なお、ガイドリング26は、その内底面26bが同期リング24の内面(径方向内側の面)24iと摺動するような外径を有すると共に、その両側の内側面が同期リング24の両側の外側面とそれぞれ摺動するような幅を有するものとして構成されている。
アクチュエータの作動により、クレビスブラケット24bcが周方向に移動すると、このクレビスブラケット24bcにより連結された上側同期リング24u及び下側同期リング24d、すなわち同期リング24も、周方向に移動する。このとき、同期リング24は、内面24iがガイドリング26の内底面26bと、両側の外側面がガイドリング26の両側の内側面と、それぞれ摺動しつつ、周方向に移動する。これにより、同期リング24は、径方向及び軸方向の位置を一定に保持した状態で周方向に円滑に移動することができ、その結果、後述するカム24cとカムフォロワ22のカムフォロー面22fとの接触が維持される。すなわち、ガイドリング26は、同期リング24を周方向に円滑に移動させるための案内部材として機能する。
同期リング24(上側同期リング24u及び下側同期リング24d)の前側面には、静翼10と同数のカム24cが周方向に等間隔に配置されている。
カム24cは、上側同期リング24u及び下側同期リング24dのそれぞれと一体に形成してもよいし、別体の部品として製作したうえで上側同期リング24u及び下側同期リング24dのそれぞれに適宜の手段により取り付けてもよい。
一実施例において、カム24cは、図4に示すように、二等辺三角形の底面を有する角柱として形成されており、二等辺三角形の底辺に対応する側面が、上側同期リング24u及び下側同期リング24dのそれぞれの前側面と一致するように配置される。
カム24cは、上述したように、各静翼10に取り付けられたカムフォロワ22に対応して配置されており、同期リング24が周方向に移動すると、カムフォロワ22のカムフォロー面22fとの接触を維持した状態で周方向に移動する。これにより、各カムフォロワ22、ひいては各静翼10が回動するが、このメカニズムについて、以下に詳述する。
図4は、本発明の可変静翼1における静翼駆動機構20の作動原理を示す概略説明図であり、1つのカムフォロワ22と、これに対応する1つのカム24cとを、径方向外方から見た図である。
同図において、同期リング24が、実線で示された初期位置から破線で示された最終位置まで、周方向に距離Yだけ変位した場合を考える。このとき、カム24cの先端も、カムフォロワ22のカムフォロー面22fとの接触を維持した状態で、図において上方へ距離Yだけ変位する。
ここで、初期位置において、カムフォロワ22のカムフォロー面22fと同期リング24の前側面24fとの間の距離は、カム24cの先端とカムフォロワ22のカムフォロー面22fとの接触点において最も小さく、図における上・下いずれの側においても、これより大きくなっている。そのため、カム24cの先端が図において上方へ変位すると、カムフォロワ22のカムフォロー面22fには、カム24cの先端によって図において左向きの力が作用し、これにより、カムフォロワ22には、図において反時計回りのモーメントが作用する。この結果、カムフォロワ22は、静翼10のスピンドル16の基端部16bの中心線Cの周りに、図において反時計回りに破線で示された最終位置まで回転変位する。
このように、カムフォロワ22のカムフォロー面22fとカム24cとから構成されるカム駆動機構は、同期リング24の周方向変位を、静翼10のスピンドル16の基端部16bの中心線C(回動軸)を中心とする回転変位に変換する機能を有している。
この回転変位によるカムフォロワ22の回転角度αは、初期位置における静翼10のスピンドル16の基端部16bの中心線Cとカムフォロワ22のカムフォロー面22fとの間の距離をXとすると、(式1)により与えられる。
α=arctan(Y/X) (式1)
静翼駆動機構20による静翼10の駆動は、同期リング24の周方向変位Yと、カムフォロワ22と一体に回動する静翼10の回転角度αとの関係に基づいて制御される。したがって、静翼駆動機構20による静翼10の駆動制御の基準となるYとαとの関係が定まれば、(式1)を用いてXを求めることができ、その結果に基づいて、カムフォロワ22のカムフォロー面22fの形状を決定することができる。
カムフォロワ22のカムフォロー面22fの形状は、図4においては、初期位置を中心として上下に略対称なものとして示されているが、これに限定されない。カムフォロワ22のカムフォロー面22fの形状を、例えば、図4において、初期位置よりも上方の曲線が下方の曲線よりも曲率の大きいものとした場合には、同期リング24が上方へ変位した時の静翼10の回転角度αを、同期リング24が下方へ変位した時よりも大きくすることができる。
以上のように構成された第1実施形態の可変静翼によれば、同期リングの周方向変位の、静翼の回転変位への変換が、同期リングに設けられたカムと、静翼に取り付けられたカムフォロワのカムフォロー面とから構成されるカム駆動機構によって実現される。カム及びカムフォロワは、上述したように単純な形状を有する小さな部品であり、重量も小さい。また、カムの同期リングへの取り付け(または一体形成)、カムフォロワの静翼への取り付けは、いずれも容易に実施可能である。したがって、第1実施形態の可変静翼によれば、部品点数の削減、これに伴う製造コスト及び組立・分解に要する時間と労力の削減、並びに、軽量化を達成することができる。
次に、本発明の第1実施形態の変形例の可変静翼について説明する。
図5は、本発明の第1実施形態の変形例の可変静翼を示す要部拡大斜視図である。
第1実施形態の変形例の可変静翼と、第1実施形態の可変静翼とは、同期リングを周方向に円滑に移動させるための案内部材の構成が異なっているが、その他の構成は同一である。そこで、第1実施形態の変形例の案内部材について、以下に詳述する。
第1実施形態の変形例の可変静翼においては、スプリットベアリング28が案内部材として機能する。
スプリットベアリング28は、インナーレース28i、アウターレース28o、及び、これら両レースの間に配置された転動体28rから成る。
インナーレース28i及びアウターレース28oは、それぞれ半円弧状の上側半体及び下側半体から成り、スプリットベアリング28は、全体として上下に分割可能である。これにより、ケーシング30の外面が、インナーレース28iの組み付け部位の前後に、当該部位よりも外径が大きい部位を有する場合であっても、スプリットベアリング28をケーシング30の外側に組み付けることができる。
図5に示すように、インナーレース28iはケーシング30の外面に設けられた径方向壁面30wに、アウターレース28oは同期リング24の後側面に、それぞれファスナーにより固定されている。
以上のように構成された第1実施形態の変形例の可変静翼によれば、同期リングの周方向移動の案内が、摺動部のない転がり軸受(スプリットベアリング)によって実現される。そのため、同期リングを周方向により円滑に移動させることができる。
次に、本発明の第2実施形態の可変静翼について説明する。
図6は、本発明の第2実施形態の可変静翼を示す概略説明図であり、(A)は要部拡大斜視図、(B)は静翼の径方向外端部の拡大斜視図、(C)は同期リングの要部拡大斜視図である。
同期リングに設けられたカムと摺動するカムフォロー面は、第1実施形態及びその変形例の可変静翼においては、静翼とは別体の部品であるカムフォロワの側面に形成されているが、第2実施形態の可変静翼においては、静翼のスピンドルに形成されている。以下、その詳細について説明する。
図6(B)に示すように、静翼110のスピンドル116は、エンドプレート114の外面(径方向外側の面)114oから径方向外方へ延びる円柱形状の部位として形成されており、その外面は、ブッシュ(図示省略)の円形の孔の壁面と摺動するような直径を有するものとして構成されている。スピンドル116の後方の側面には、周方向に延在する2本の溝116gが、径方向に間隔を空けて設けられている。この溝116gの底面が、後述する同期リング124に設けられたカム124cと摺動するカムフォロー面116gfである。
同期リング124は、図6(A)に示すように、前側同期リング124fと後側同期リング124rをファスナーにより連結した構造を有している。
なお、同期リング124は、第1実施形態及びその変形例の可変静翼における同期リング24と同様に、それぞれが半円弧状の上側同期リング及び下側同期リングから成っており、これら上側及び下側同期リングのそれぞれが、前側同期リングと後側同期リングとから成っている。
前側同期リング124fと後側同期リング124rは、後述するカム124cが後側同期リング124rに設けられている点を除いて、実質的に対称な形状を有するものとして形成されている。
前側同期リング124f及び後側同期リング124rのそれぞれは、径方向に平行な側壁と、側壁の内端及び外端のそれぞれに接続された内側壁及び外側壁とから成っている。
前側同期リング124fの内側壁及び後側同期リング124rの内側壁には、それぞれ切り欠きが設けられており、前側同期リング124fと後側同期リング124rが連結された状態において、2つの切り欠きが協働して1つの内側開口124aiを形成するようになっている(図6(C)参照)。同様に、前側同期リング124fの外側壁及び後側同期リング124rの外側壁にも、それぞれ切り欠きが設けられており、前側同期リング124fと後側同期リング124rが連結された状態において、2つの切り欠きが協働して1つの外側開口124aoを形成するようになっている(図6(C)参照)。これら内側開口124ai及び内側開口124aoは、可変静翼101の組立状態において、静翼110のスピンドル116を収容しており、その形状は、四隅にR部を有する長方形、長円形(ここでは、2つの半円を2つの線分で結合した形状をいう。)などとすることができる。ただし、その周方向長さは、静翼110を所定の角度範囲で回動させるために必要な同期リング124の周方向変位を考慮して設定される。すなわち、同期リング124が周方向に変位すると、静翼110のスピンドル116は、内側開口124ai及び内側開口124aoの内側において逆方向に相対変位するが、同期リング124の変位が最大となった状態においても、静翼110のスピンドル116が内側開口124ai及び内側開口124aoの周方向端部壁と干渉することがないよう、これらの開口の周方向長さは設定される。
後側同期リング124rの側壁の内面における、内側開口124ai及び内側開口124aoと同一の周方向位置には、図6(C)に示すように、カム124cが設けられている。カム124cは、径方向に間隔を空けて配置された2つを1組として、静翼110と同数の組だけ、周方向に等間隔に配置されている。これら2つのカム124cのそれぞれは、静翼110のスピンドル116に設けられた2つの溝116gの底面、すなわちカムフォロー面116gfと摺動するように構成されている。
カム124c及びカムフォロー面116gfは、第1実施形態及びその変形例の可変静翼におけるカム24c及びカムフォロー面22fと実質的に同様に形成されている。そして、同期リング124の周方向への移動により、カムフォロー面116gfが形成されたスピンドル116、ひいては各静翼110が回動するメカニズムも、第1実施形態及びその変形例の可変静翼の場合と同様である。したがって、これらについての説明は省略する。
以上のように構成された第2実施形態の可変静翼においては、同期リングに設けられたカムと摺動するカムフォロー面を、静翼のスピンドルに形成しているので、静翼とは別体の部品であるカムフォロワを設ける必要がなく、第1実施形態及びその変形例の可変静翼と比較して、さらなる部品点数の削減と軽量化が可能となる。
なお、以上においては、本発明の可変静翼を軸流圧縮機に適用した例について説明したが、本発明の可変静翼は、軸流タービンにも適用可能である。
また、以上においては、同期リングを静翼の後方に配置する例について説明したが、同期リングは静翼の前方に配置してもよい。
1 可変静翼
10 静翼
30 ケーシング
30a 貫通孔
22 カムフォロワ
22f カムフォロー面(カム駆動機構)
24 同期リング
24c カム(カム駆動機構)
26 ガイドリング(案内部材)
28 スプリットベアリング(案内部材)
28i インナーレース
28o アウターレース
116 スピンドル
C スピンドルの基端部の中心線(回動軸)

Claims (6)

  1. 円筒状のケーシングと、
    前記ケーシングの内側に周方向に配列され、それぞれ径方向外端部が前記ケーシングに設けられた貫通孔に嵌め込まれることにより、径方向の回動軸を中心に回動可能に支持された複数の静翼と、
    前記ケーシングの外側において、周方向に往復変位可能に配置された同期リングと、
    を備える可変静翼であって、
    前記同期リングには、前記静翼と同数のカムが設けられ、
    前記静翼の径方向外端部には、それぞれ前記カムと摺動するように配置されたカムフォロー面が形成され、
    前記カムと前記カムフォロー面とは、カム駆動機構を構成し、
    前記カム駆動機構は、前記同期リングの周方向の変位を、前記静翼の前記回動軸を中心とする回転変位に変換する
    ことを特徴とする可変静翼。
  2. 前記カムフォロー面は、前記静翼の径方向外端部に固定されたカムフォロワの側面に形成されていることを特徴とする、請求項1に記載の可変静翼。
  3. 前記ケーシングの外側に、前記同期リングを周方向に案内する案内部材が取り付けられていることを特徴とする、請求項1または2に記載の可変静翼。
  4. 前記案内部材は、前記同期リングの径方向内側面と摺動する径方向外側面を有するガイドリングであることを特徴とする、請求項3に記載の可変静翼。
  5. 前記案内部材は、前記同期リングに固定されたアウターレースと、前記ケーシングの外側に取り付けられたインナーレースとを含むスプリットベアリングであることを特徴とする、請求項3に記載の可変静翼。
  6. 前記静翼の径方向外端部は円柱状のスピンドルとして形成されており、前記カムフォロー面は、前記スピンドルの側面に形成されていることを特徴とする、請求項1に記載の可変静翼。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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