JP2018178128A - 着色組成物、着色硬化膜、並びに固体撮像素子及び表示素子 - Google Patents

着色組成物、着色硬化膜、並びに固体撮像素子及び表示素子 Download PDF

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Abstract

【課題】輝度の高い着色硬化膜を形成するのに好適な着色組成物を提供すること。【解決手段】(A)着色剤、(B)バインダー樹脂、(C)重合性化合物及び(D)光重合開始剤を含有する着色組成物であって、(A)着色剤が、C.I.ピグメントバイオレット19と、アゾ結合を有する赤色顔料、ジケトピロロピロール顔料、アントラキノン化合物、C.I.ピグメントレッド149及びC.I.ピグメントレッド166から選択される赤色着色剤とを含み、C.I.ピグメントバイオレット19の含有割合が、全着色剤に対して5質量%以上30質量%未満である、着色組成物。【選択図】なし

Description

本発明は、着色組成物、着色硬化膜、並びに固体撮像素子及び表示素子に関わり、より詳しくは、透過型あるいは反射型のカラー液晶表示素子、固体撮像素子、有機EL表示素子、電子ペーパー等に用いられる着色硬化膜の形成に用いられる着色組成物、当該着色組成物を用いて形成された着色硬化膜、並びに当該着色硬化膜を具備する固体撮像素子及び表示素子に関する。
着色感放射線性組成物を用いてカラーフィルタを製造するに当たっては、基板上に、顔料分散型の着色感放射線性組成物を塗布して乾燥したのち、乾燥塗膜を所望のパターン形状に放射線を照射(以下、「露光」という。)し、現像することにより、赤色、緑色及び青色の三原色の画素を基板上に配置する方法(例えば、特許文献1〜2参照。)が知られている。また、カーボンブラックを分散させた光重合性組成物を利用してブラックマトリックスを形成する方法(例えば、特許文献3参照。)も知られている。さらに、顔料分散型の着色樹脂組成物を用いてインクジェット方式により各色の画素を得る方法(例えば、特許文献4参照。)も知られている。
カラーフィルタの赤色画素の形成に用いられる着色剤としては、C.I.ピグメントレッド254やC.I.ピグメントレッド177が広く用いられている。これらの顔料を用いることで、輝度に優れた赤色画素を形成できることが知られている(例えば、特許文献5〜9参照)。
特開平2−144502号公報 特開平3−53201号公報 特開平6−35188号公報 特開2000−310706号公報 特許第3911875号明細書 特許第4218999号明細書 特開2007−122042号公報 特開2007−133131号公報 特開2010−048927号公報
しかしながら、更に輝度の高い着色硬化膜が求められる近年の要求に対して、C.I.ピグメントレッド254やC.I.ピグメントレッド177を用いるだけでは、このような要求に十分応えられないのが現状である。そのため、輝度の高い着色硬化膜を形成するのに好適な着色組成物の開発が強く求められているのが現状である。
したがって、本発明の課題は、輝度の高い着色硬化膜を形成するのに好適な着色組成物を提供することにある。さらに、本発明の課題は、当該着色組成物を用いて形成された着色硬化膜、並びに該着色硬化膜を具備する固体撮像素子及び表示素子を提供することにある。
本発明者らは、鋭意検討の結果、C.I.ピグメントバイオレット19及び赤色着色剤を併用することによって、上記課題を解決できることを見出した。
即ち、本発明は、(A)着色剤、(B)バインダー樹脂及び(C)重合性化合物を含有する着色組成物であって、(A)着色剤がC.I.ピグメントバイオレット19及び赤色着色剤を含み、C.I.ピグメントバイオレット19の含有割合が全着色剤に対して0質量%を超えて30質量%未満である、着色組成物を提供するものである。
また、本発明は、C.I.ピグメントバイオレット19及び赤色着色剤を含み、C.I.ピグメントバイオレット19の含有割合が全着色剤に対して0質量%を超えて30質量%未満である着色硬化膜、並びに該着色硬化膜を具備する固体撮像素子及び表示素子を提供するものである。ここでいう「着色硬化膜」とは、固体撮像素子や表示素子に用いられる各色画素を意味する。
本発明の着色組成物を用いれば、輝度の高い着色硬化膜をすることができるだけでなく、色分離性に優れた着色硬化膜を形成することも可能である。
したがって、本発明の着色組成物は、CMOSイメージセンサ等の固体撮像素子、及びカラー液晶表示素子、有機EL表示素子、電子ペーパー等の表示素子の作製に極めて好適に使用することができる。
以下、本発明について詳細に説明する。
着色組成物
以下、本発明の着色組成物の構成成分について詳細に説明する。
−(A)着色剤−
本発明の着色組成物は、(A)着色剤として、C.I.ピグメントバイオレット19及び赤色着色剤を含有することを必須とする。本発明の着色組成物を用いて形成された着色硬化膜は、表示素子又は固体撮像素子のカラーフィルタに好適であり、とりわけ表示素子又は固体撮像素子に用いられるカラーフィルタの赤色硬化膜の形成に好適である。
本発明の着色組成物は、C.I.ピグメントバイオレット19の含有割合が全着色剤に対して0質量%を超えて30質量%未満であることを必須とするが、用途に応じて、C.I.ピグメントレッド170の含有割合を以下の態様とすることが好ましい。
例えば、本発明の着色組成物を固体撮像素子に用いられるカラーフィルタの赤色硬化膜形成に用いる場合、C.I.ピグメントバイオレット19の含有割合は、全着色剤に対して3質量%以上が好ましく、5質量%以上がより好ましく、7質量%以上が更に好ましく、また、27質量%以下が好ましく、25質量%以下がより好ましく、22質量%以下が更に好ましい。
また、本発明の着色組成物を表示素子に用いられるカラーフィルタの赤色硬化膜形成に用いる場合、C.I.ピグメントバイオレット19の含有割合は、全着色剤に対して3質量%以上が好ましく、5質量%以上がより好ましく、また25質量%以下が好ましく、23質量%以下がより好ましい。
本発明の着色組成物が含有する赤色着色剤としては、赤色顔料、赤色染料が挙げられる。赤色顔料としては、例えば、カラーインデックス(C.I.;The Society of Dyers and Colourists 社発行)においてピグメントに分類されている化合物、即ち下記のようなカラーインデックス(C.I.)番号が付されているものを挙げることができる。
C.I.ピグメントレッド1、C.I.ピグメントレッド2、C.I.ピグメントレッド5、C.I.ピグメントレッド17、C.I.ピグメントレッド31、C.I.ピグメントレッド32、C.I.ピグメントレッド41、C.I.ピグメントレッド48:1、C.I.ピグメントレッド48:2、C.I.ピグメントレッド48:3、C.I.ピグメントレッド48:4、C.I.ピグメントレッド48:5、C.I.ピグメントレッド49、C.I.ピグメントレッド49:1、C.I.ピグメントレッド49:2、C.I.ピグメントレッド49:3、C.I.ピグメントレッド52:1、C.I.ピグメントレッド52:2、C.I.ピグメントレッド53:1、C.I.ピグメントレッド54、C.I.ピグメントレッド57:1、C.I.ピグメントレッド58、C.I.ピグメントレッド58:1、C.I.ピグメントレッド58:2、C.I.ピグメントレッド58:3、C.I.ピグメントレッド58:4、C.I.ピグメントレッド60:1、C.I.ピグメントレッド63、C.I.ピグメントレッド63:1、C.I.ピグメントレッド63:2、C.I.ピグメントレッド63:3、C.I.ピグメントレッド64:1、C.I.ピグメントレッド68、C.I.ピグメントレッド81、C.I.ピグメントレッド81:1、C.I.ピグメントレッド122、C.I.ピグメントレッド123、C.I.ピグメントレッド144、C.I.ピグメントレッド149、C.I.ピグメントレッド166、C.I.ピグメントレッド168、C.I.ピグメントレッド170、C.I.ピグメントレッド171、C.I.ピグメントレッド175、C.I.ピグメントレッド176、C.I.ピグメントレッド177、C.I.ピグメントレッド178、C.I.ピグメントレッド179、C.I.ピグメントレッド180、C.I.ピグメントレッド185、C.I.ピグメントレッド187、C.I.ピグメントレッド200、C.I.ピグメントレッド202、C.I.ピグメントレッド206、C.I.ピグメントレッド207、C.I.ピグメントレッド209、C.I.ピグメントレッド214、C.I.ピグメントレッド220、C.I.ピグメントレッド221、C.I.ピグメントレッド224、C.I.ピグメントレッド237、C.I.ピグメントレッド239、C.I.ピグメントレッド242、C.I.ピグメントレッド243、C.I.ピグメントレッド247、C.I.ピグメントレッド254、C.I.ピグメントレッド255、C.I.ピグメントレッド262、C.I.ピグメントレッド272等の赤色顔料。
また赤色染料としては、例えば、キサンテン化合物、トリアリールメタン化合物、シアニン化合物、アントラキノン化合物、ジピロメテン化合物等を挙げることができる。具体的には、カラーインデックス(C.I.;The Society of Dyers and Colourists 社発行)においてダイ(Dye)に分類されている化合物のうち、レッド染料に分類されている化合物が挙げられる。
このような赤色着色剤の中でも、本発明の着色組成物を固体撮像素子に用いられるカラーフィルタの赤色硬化膜形成に用いる場合、赤色着色剤として下記式(1)で表される顔料及びジケトピロロピロール顔料から選ばれる少なくとも1種を含むことが好ましい。
Figure 2018178128
〔式(1)において、
Rは水素原子又は1価の有機基を示し、
1及びX2は、相互に独立に、水素原子又は金属原子を示す。〕
式(1)における1価の有機基としては、1価の炭化水素基が好ましく、具体的には、脂肪族炭化水素基、脂環式炭化水素基、芳香族炭化水素基を挙げることができる。
脂肪族炭化水素基は、直鎖及び分岐鎖のいずれの形態でもよく、また飽和炭化水素基でも不飽和炭化水素基でもよい。脂肪族炭化水素基としては、例えば、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基を挙げることができる。脂肪族炭化水素基の炭素数は、1〜30が好ましく、1〜15がより好ましく、1〜8が更に好ましく、1〜4が特に好ましい。最も好ましいのはメチル基、エチル基である。アルケニル基としては、例えば、エテニル基、1−プロペニル基等を挙げることができる。アルキニル基としては、例えば、エチニル基、1−プロピニル基等を挙げることができる。
脂環式炭化水素基としては、飽和でも不飽和でもよく、また脂環式炭化水素基の炭素数は3〜30が好ましく、3〜12がより好ましい。このような脂環式炭化水素基としては、例えば、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、1−シクロヘキセニル基、トリシクロデカニル基、デカヒドロ−2−ナフチル基、アダマンチル基、トリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−8−イル基、ペンタシクロペンタデカニル基、イソボニル基、ジシクロペンテニル基、トリシクロペンテニル基等を挙げることができる。
芳香族炭化水素基の具体例としては、例えば、フェニレン基、ナフチレン基、ビフェニレン基、アントリレン基等を挙げることができる。
炭化水素基は更に置換基を有していてもよく、このような置換基としては、ハロ基、水酸基、炭素数1〜6のアルコキシ基等が挙げられる。
また、X1及びX2における金属原子としては、リチウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウム、セシウム等のアルカリ金属、マグネシウム、カルシウム、バリウム等のアルカリ土類金属が挙げられる。中でもナトリウム、カルシウム、バリウムが好ましい。
式(1)で表される顔料としては、C.I.ピグメントレッド57、C.I.ピグメントレッド57:1、C.I.ピグメントレッド57:2、C.I.ピグメントレッド57:3が挙げられ、中でもC.I.ピグメントレッド57:1が好ましい。
ジケトピロロピロール顔料としては、下記式(2)で表される化合物が好ましい。
Figure 2018178128
〔式(2)において、
1及びY2は、相互に独立に、水素原子、ハロゲン原子又はアリール基を示す。〕
式(2)において、Y1及びY2におけるハロゲン原子としては塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子が挙げられ、塩素原子、臭素原子が好ましい。
1及びY2におけるアリール基としては、フェニル基、ナフチル基等を挙げることができ、フェニル基が好ましい。
このようなジケトピロロピロール顔料としては、C.I.ピグメントレッド254、C.I.ピグメントレッド255、C.I.ピグメントレッド264、式(2)においてY1=Y2=臭素原子である顔料が挙げられ、中でもC.I.ピグメントレッド254、C.I.ピグメントレッド264、式(2)においてY1=Y2=臭素原子である顔料が好ましく、C.I.ピグメントレッド254がより好ましい。
一方、本発明の着色組成物を表示素子に用いられるカラーフィルタの赤色硬化膜形成に用いる場合、赤色着色剤としてアゾ結合を有する赤色顔料及びジケトピロロピロール顔料から選ばれる少なくとも1種を含むことが好ましい。
アゾ結合を有する赤色顔料としては、C.I.ピグメントレッド166、C.I.ピグメントレッド208、C.I.ピグメントレッド214及びC.I.ピグメントレッド242よりなる群から選ばれる少なくとも1つが好ましく、C.I.ピグメントレッド208、C.I.ピグメントレッド214、C.I.ピグメントレッド242がより好ましく、C.I.ピグメントレッド208、C.I.ピグメントレッド242が更に好ましい。
ジケトピロロピロール顔料としては前述と同様のものを挙げることができ、中でもC.I.ピグメントレッド254、C.I.ピグメントレッド264、式(2)においてY1=Y2=臭素原子である顔料が好ましく、C.I.ピグメントレッド254がより好ましい。
本発明の着色組成物において、赤色着色剤は単独で又は2種以上を混合して使用することができる。
本発明の着色組成物を固体撮像素子に用いられるカラーフィルタの赤色硬化膜形成に用いる場合、C.I.ピグメントバイオレット19と赤色着色剤の含有割合は、C.I.ピグメントバイオレット19:赤色着色剤=1:99〜50:50が好ましく、3:97〜40:60がより好ましく、5:95〜30:70が更に好ましく、10:90〜25:75が特に好ましい。
本発明の着色組成物は、更に黄色着色剤を含むことが好ましい。
このような黄色着色剤としては、黄色顔料、黄色染料が挙げられる。黄色顔料としては、例えば、C.I.ピグメントイエロー12、C.I.ピグメントイエロー13、C.I.ピグメントイエロー14、C.I.ピグメントイエロー17、C.I.ピグメントイエロー20、C.I.ピグメントイエロー24、C.I.ピグメントイエロー31、C.I.ピグメントイエロー55、C.I.ピグメントイエロー61、C.I.ピグメントイエロー61:1、C.I.ピグメントイエロー62、C.I.ピグメントイエロー83、C.I.ピグメントイエロー93、C.I.ピグメントイエロー100、C.I.ピグメントイエロー104、C.I.ピグメントイエロー109、C.I.ピグメントイエロー110、C.I.ピグメントイエロー129、C.I.ピグメントイエロー133、C.I.ピグメントイエロー138、C.I.ピグメントイエロー139、C.I.ピグメントイエロー150、C.I.ピグメントイエロー153、C.I.ピグメントイエロー154、C.I.ピグメントイエロー155、C.I.ピグメントイエロー166、C.I.ピグメントイエロー168、C.I.ピグメントイエロー169、C.I.ピグメントイエロー180、C.I.ピグメントイエロー183、C.I.ピグメントイエロー185、C.I.ピグメントイエロー191、C.I.ピグメントイエロー191:1、C.I.ピグメントイエロー206、C.I.ピグメントイエロー209、C.I.ピグメントイエロー209:1、C.I.ピグメントイエロー211、C.I.ピグメントイエロー212、C.I.ピグメントイエロー215等を挙げることができる。
黄色染料としては、アントラキノン染料、アゾ染料、ピリドンアゾ染料等の、黄色を呈する公知の染料を用いることができる。具体的には、カラーインデックス(C.I.;The Society of Dyers and Colourists 社発行)においてダイ(Dye)に分類されている化合物のうち、イエロー染料に分類されている化合物が挙げられる。
中でも、黄色着色剤としては、次の着色剤が好ましい。
本発明の着色組成物を固体撮像素子に用いられるカラーフィルタの赤色硬化膜形成に用いる場合、黄色着色剤としては、C.I.ピグメントイエロー139、C.I.ピグメントイエロー185等のイソインドリン顔料が好ましく、C.I.ピグメントイエロー185がより好ましい。
本発明の着色組成物を表示素子に用いられるカラーフィルタの赤色硬化膜形成に用いる場合、黄色着色剤としては、C.I.ピグメントイエロー139、C.I.ピグメントイエロー185等のイソインドリン顔料が好ましく、C.I.ピグメントイエロー139がより好ましい。
本発明の着色組成物が黄色着色剤を含有する場合、黄色着色剤の含有割合は、次の態様とすることが好ましい。
例えば、本発明の着色組成物を固体撮像素子に用いられるカラーフィルタの赤色硬化膜形成に用いる場合、黄色着色剤の含有割合は、全着色剤に対して、0質量%超が好ましく、5質量%以上がより好ましく、10質量%以上が更に好ましく、そして40質量%以下が好ましく、25質量%以下がより好ましい。
また、本発明の着色組成物を表示素子に用いられるカラーフィルタの赤色硬化膜形成に用いる場合、黄色着色剤の含有割合は、全着色剤に対して3〜40質量%が好ましく、5〜30質量%がより好ましく、10〜25質量%が更に好ましい。このような態様により、輝度の高い着色硬化膜を形成することができる。
本発明の着色組成物には、本発明の効果に影響を与えない程度に、上記以外の他の着色剤を含有しても良い。具体的には、カラーインデックス(C.I.;The Society of Dyers and Colourists 社発行)においてピグメントに分類されている有機顔料、レーキ顔料、染料を挙げることができる。
本発明の着色組成物は、赤色硬化膜の形成に好適に用いられる。
中でも、固体撮像素子に用いられるカラーフィルタの赤色硬化膜の形成に用いることで、色分離性の良好な赤色画素を有する固体撮像素子を薄膜で作製できる。また、有機EL表示素子に用いられるカラーフィルタの赤色硬化膜の形成に用いることで、高輝度な赤色画素を有する有機EL表示素子を薄膜で作製することができる。
本発明の着色組成物を固体撮像素子に用いられるカラーフィルタの赤色硬化膜の形成に用いる場合、(A)着色剤としては、C.I.ピグメントバイオレット19の含有割合が全着色剤に対して5〜27質量%であり、且つ赤色着色剤及び黄色着色剤を含むことが好ましく、より好ましくは、C.I.ピグメントバイオレット19の含有割合が全着色剤に対して7〜25質量%であり、且つジケトピロロピロール顔料及びイソインドリン顔料を含むことである。
また、本発明の着色組成物を表示素子に用いられるカラーフィルタの赤色硬化膜の形成に用いる場合、(A)着色剤としては、C.I.ピグメントバイオレット19、赤色着色剤及びイソインドリン顔料を含むか、C.I.ピグメントバイオレット19とアゾ結合を有する赤色顔料及びジケトピロロピロール顔料から選ばれる少なくとも1種とを含むことが好ましい。
本発明においては、C.I.ピグメントバイオレット19、赤色着色剤として用いる赤色顔料、及び任意に混合する他の顔料を、再結晶法、再沈殿法、溶剤洗浄法、昇華法、真空加熱法又はこれらの組み合わせにより精製して使用することもできる。また、これらの顔料は、所望により、その粒子表面を樹脂で改質して使用してもよい。顔料の粒子表面を改質する樹脂としては、例えば、特開2001−108817号公報に記載のビヒクル樹脂、又は市販の各種の顔料分散用の樹脂が挙げられる。また、有機顔料は、いわゆるソルトミリングにより、一次粒子を微細化して使用してもよい。ソルトミリングの方法としては、例えば、特開平8−179111号公報に開示されている方法を採用することができる。
また、本発明においては、C.I.ピグメントバイオレット19、赤色着色剤、及び任意に混合する他の着色剤と共に、更に公知の分散剤及び分散助剤から選ばれる少なくとも1種を含有せしめることもできる。
公知の分散剤としては、例えば、ウレタン系分散剤、ポリエチレンイミン系分散剤、ポリオキシエチレンアルキルエーテル系分散剤、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル系分散剤、ポリエチレングリコールジエステル系分散剤、ソルビタン脂肪酸エステル系分散剤、ポリエステル系分散剤、(メタ)アクリル系分散剤等が挙げられ、市販品として、例えば、Disperbyk−2000、Disperbyk−2001、BYK−LPN6919、BYK−LPN21116、BYK−LPN22102(以上、ビックケミー(BYK)社製)等の(メタ)アクリル系分散剤、Disperbyk−161、Disperbyk−162、Disperbyk−165、Disperbyk−167、Disperbyk−170、Disperbyk−182(以上、ビックケミー(BYK)社製)、ソルスパース76500(ルーブリゾール(株)社製)等のウレタン系分散剤、ソルスパース24000(ルーブリゾール(株)社製)等のポリエチレンイミン系分散剤、アジスパーPB821、アジスパーPB822、アジスパーPB880、アジスパーPB881(以上、味の素ファインテクノ(株)社製)等のポリエステル系分散剤の他、BYK−LPN21324(ビックケミー(BYK)社製)を使用することができる。
本発明において、分散剤は単独で又は2種以上を混合して使用することができる。
本発明において、分散剤の含有量は、(A)着色剤100質量部に対して、5〜300質量部が好ましく、10〜200質量部がより好ましく、15〜100質量部が更に好ましく、20〜50質量部がより更に好ましい。
また上記分散助剤としては、顔料誘導体等が挙げられる。顔料誘導体としては、具体的には、銅フタロシアニン、ジケトピロロピロール、キノフタロンのスルホン酸誘導体等を挙げることができる。
(A)着色剤の含有割合は、輝度が高く着色力に優れる画素を形成する点から、着色組成物の固形分中に、通常5〜70質量%、好ましくは10〜60質量%、より好ましくは15〜55質量%であり、特に20〜50質量%が好ましい。ここで固形分とは、後述する溶媒以外の成分である。
−(B)バインダー樹脂−
本発明における(B)バインダー樹脂としては、特に限定されるものではないが、カルボキシル基、フェノール性水酸基等の酸性官能基を有する樹脂であることが好ましい。中でも、カルボキシル基を有する重合体(以下、「カルボキシル基含有重合体」とも称する。)が好ましく、例えば、1個以上のカルボキシル基を有するエチレン性不飽和単量体(以下、「不飽和単量体(b1)」とも称する。)と他の共重合可能なエチレン性不飽和単量体(以下、「不飽和単量体(b2)」とも称する。)との共重合体を挙げることができる。
上記不飽和単量体(b1)としては、例えば、(メタ)アクリル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、こはく酸モノ〔2−(メタ)アクリロイロキシエチル〕、ω−カルボキシポリカプロラクトンモノ(メタ)アクリレート、p−ビニル安息香酸等を挙げることができる。
これらの不飽和単量体(b1)は、単独で又は2種以上を混合して使用することができる。
また、上記不飽和単量体(b2)としては、例えば、
N−フェニルマレイミド、N−シクロヘキシルマレイミドの如きN−位置換マレイミド;
スチレン、α−メチルスチレン、p−ヒドロキシスチレン、p−ヒドロキシ−α−メチルスチレン、p−ビニルベンジルグリシジルエーテル、アセナフチレンの如き芳香族ビニル化合物;
メチル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、アリル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコール(重合度2〜10)メチルエーテル(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコール(重合度2〜10)メチルエーテル(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコール(重合度2〜10)モノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコール(重合度2〜10)モノ(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、トリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−8−イル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、グリセロールモノ(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシフェニル(メタ)アクリレート、パラクミルフェノールのエチレンオキサイド変性(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル(メタ)アクリレート、3−〔(メタ)アクリロイルオキシメチル〕オキセタン、3−〔(メタ)アクリロイルオキシメチル〕−3−エチルオキセタンの如き(メタ)アクリル酸エステル;
シクロヘキシルビニルエーテル、イソボルニルビニルエーテル、トリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−8−イルビニルエーテル、ペンタシクロペンタデカニルビニルエーテル、3−(ビニルオキシメチル)−3−エチルオキセタンの如きビニルエーテル;
ポリスチレン、ポリメチル(メタ)アクリレート、ポリ−n−ブチル(メタ)アクリレート、ポリシロキサンの如き重合体分子鎖の末端にモノ(メタ)アクリロイル基を有するマクロモノマー等を挙げることができる。
これらの不飽和単量体(b2)は、単独で又は2種以上を混合して使用することができる。
不飽和単量体(b1)と不飽和単量体(b2)の共重合体において、該共重合体中の不飽和単量体(b1)の共重合割合は、好ましくは5〜50質量%、更に好ましくは10〜40質量%である。このような範囲で不飽和単量体(b1)を共重合させることにより、アルカリ現像性及び保存安定性に優れた着色組成物を得ることができる。
不飽和単量体(b1)と不飽和単量体(b2)の共重合体の具体例としては、例えば、特開平7−140654号公報、特開平8−259876号公報、特開平10−31308号公報、特開平10−300922号公報、特開平11−174224号公報、特開平11−258415号公報、特開2000−56118号公報、特開2004−101728号公報等に開示されている共重合体を挙げることができる。
また、本発明においては、例えば、特開平5−19467号公報、特開平6−230212号公報、特開平7−207211号公報、特開平9−325494号公報、特開平11−140144号公報、特開2008−181095号公報等に開示されているように、側鎖に(メタ)アクリロイル基等の重合性不飽和結合を有するカルボキシル基含有重合体を、バインダー樹脂として使用することもできる。
本発明におけるバインダー樹脂は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(以下、GPCと略す。)(溶出溶媒:テトラヒドロフラン)で測定したポリスチレン換算の重量平均分子量(Mw)が、通常1,000〜100,000、好ましくは3,000〜50,000である。このような態様とすることで、被膜の残膜率、パターン形状、耐熱性、電気特性、解像度がより一層高められ、また塗布時の乾燥異物の発生を高水準で抑制することができる。
また、本発明におけるバインダー樹脂の重量平均分子量(Mw)と、数平均分子量(Mn)との比(Mw/Mn)は、好ましくは1.0〜5.0、より好ましくは1.0〜3.0である。なお、ここでいう、Mnは、GPC(溶出溶媒:テトラヒドロフラン)で測定したポリスチレン換算の数平均分子量をいう。
本発明におけるバインダー樹脂は、公知の方法により製造することができるが、例えば、特開2003−222717号公報、特開2006−259680号公報、国際公開第2007/029871号パンフレット等に開示されている方法により、その構造やMw、Mw/Mnを制御することもできる。
本発明において、バインダー樹脂は単独で又は2種以上を混合して使用することができる。
本発明において、バインダー樹脂の含有量は、(A)着色剤100質量部に対して、通常5〜1,000質量部、好ましくは10〜500質量部、より好ましくは20〜150質量部である。このような態様とすることで、着色力及び輝度のより一層の向上に加え、アルカリ現像性、着色組成物の保存安定性、パターン形状、色度特性を高めることができる。
−(C)重合性化合物−
本発明において重合性化合物とは、2個以上の重合可能な基を有する化合物をいう。重合可能な基としては、例えば、エチレン性不飽和基、オキシラニル基、オキセタニル基、N−アルコキシメチルアミノ基等を挙げることができる。本発明において、重合性化合物としては、2個以上の(メタ)アクリロイル基を有する化合物、又は2個以上のN−アルコキシメチルアミノ基を有する化合物が好ましい。
2個以上の(メタ)アクリロイル基を有する化合物の具体例としては、脂肪族ポリヒドロキシ化合物と(メタ)アクリル酸を反応させて得られる多官能(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性された多官能(メタ)アクリレート、アルキレンオキサイド変性された多官能(メタ)アクリレート、水酸基を有する(メタ)アクリレートと多官能イソシアネートを反応させて得られる多官能ウレタン(メタ)アクリレート、水酸基を有する(メタ)アクリレートと酸無水物を反応させて得られるカルボキシル基を有する多官能(メタ)アクリレート等を挙げることができる。
ここで、脂肪族ポリヒドロキシ化合物としては、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコールの如き2価の脂肪族ポリヒドロキシ化合物;グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトールの如き3価以上の脂肪族ポリヒドロキシ化合物を挙げることができる。上記水酸基を有する(メタ)アクリレートとしては、例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、グリセロールジメタクリレート等を挙げることができる。上記多官能イソシアネートとしては、例えば、トリレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、ジフェニルメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート等を挙げることができる。酸無水物としては、例えば、無水こはく酸、無水マレイン酸、無水グルタル酸、無水イタコン酸、無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸の如き二塩基酸の無水物、無水ピロメリット酸、ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物の如き四塩基酸二無水物を挙げることができる。
また、カプロラクトン変性された多官能(メタ)アクリレートとしては、例えば、特開平11−44955号公報の段落〔0015〕〜〔0018〕に記載されている化合物を挙げることができる。上記アルキレンオキサイド変性された多官能(メタ)アクリレートとしては、エチレンオキサイド及びプロピレンオキサイドから選ばれる少なくとも1種により変性されたビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド及びプロピレンオキサイドから選ばれる少なくとも1種により変性されたイソシアヌル酸トリ(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド及びプロピレンオキサイドから選ばれる少なくとも1種により変性されたトリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド及びプロピレンオキサイドから選ばれる少なくとも1種により変性されたペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド及びプロピレンオキサイドから選ばれる少なくとも1種により変性されたペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド及びプロピレンオキサイドから選ばれる少なくとも1種により変性されたジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド及びプロピレンオキサイドから選ばれる少なくとも1種により変性されたジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート等を挙げることができる。
また、2個以上のN−アルコキシメチルアミノ基を有する化合物としては、例えば、メラミン構造、ベンゾグアナミン構造、ウレア構造を有する化合物等を挙げることができる。なお、メラミン構造、ベンゾグアナミン構造とは、1以上のトリアジン環又はフェニル置換トリアジン環を基本骨格として有する化学構造をいい、メラミン、ベンゾグアナミン又はそれらの縮合物をも含む概念である。2個以上のN−アルコキシメチルアミノ基を有する化合物の具体例としては、N,N,N’,N’,N’’,N’’−ヘキサ(アルコキシメチル)メラミン、N,N,N’,N’−テトラ(アルコキシメチル)ベンゾグアナミン、N,N,N’,N’−テトラ(アルコキシメチル)グリコールウリル等を挙げることができる。
これらの重合性化合物のうち、3価以上の脂肪族ポリヒドロキシ化合物と(メタ)アクリル酸を反応させて得られる多官能(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性された多官能(メタ)アクリレート、多官能ウレタン(メタ)アクリレート、カルボキシル基を有する多官能(メタ)アクリレート、N,N,N’,N’,N’’,N’’−ヘキサ(アルコキシメチル)メラミン、N,N,N’,N’−テトラ(アルコキシメチル)ベンゾグアナミンが好ましい。3価以上の脂肪族ポリヒドロキシ化合物と(メタ)アクリル酸を反応させて得られる多官能(メタ)アクリレートの中では、トリメチロールプロパントリアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレートが、カルボキシル基を有する多官能(メタ)アクリレートの中では、ペンタエリスリトールトリアクリレートと無水こはく酸を反応させて得られる化合物、ジペンタエリスリトールペンタアクリレートと無水こはく酸を反応させて得られる化合物が、着色層の強度が高く、着色層の表面平滑性に優れ、かつ未露光部の基板上及び遮光層上に地汚れ、膜残り等を発生し難い点で特に好ましい。
本発明において、(C)重合性化合物は、単独で又は2種以上を混合して使用することができる。
本発明における(C)重合性化合物の含有量は、(A)着色剤100質量部に対して、10〜1,000質量部が好ましく、15〜500質量部がより好ましく、20〜150質量部が好ましい。このような態様とすることで、硬化性、アルカリ現像性がより高められ、着色力及び輝度のより一層の向上に加え、未露光部の基板上あるいは遮光層上に地汚れ、膜残り等の発生を高水準で抑制することができる。
−(D)光重合開始剤−
本発明の着色組成物には、光重合開始剤を含有せしめることができる。これにより、着色組成物に感放射線性を付与することができる。本発明に用いる光重合開始剤は、可視光線、紫外線、遠紫外線、電子線、X線等の放射線の露光により、上記重合性化合物の重合を開始しうる活性種を発生する化合物である。
このような光重合開始剤としては、例えば、チオキサントン化合物、アセトフェノン化合物、ビイミダゾール化合物、トリアジン化合物、O−アシルオキシム化合物、オニウム塩化合物、ベンゾイン化合物、ベンゾフェノン化合物、α−ジケトン化合物、多核キノン化合物、ジアゾ化合物、イミドスルホナート化合物等を挙げることができる。
本発明において、光重合開始剤は、単独で又は2種以上を混合して使用することができる。光重合開始剤としては、チオキサントン化合物、アセトフェノン化合物、ビイミダゾール化合物、トリアジン化合物、O−アシルオキシム化合物の群から選ばれる少なくとも1種が好ましい。
本発明における好ましい光重合開始剤のうち、チオキサントン化合物の具体例としては、チオキサントン、2−クロロチオキサントン、2−メチルチオキサントン、2−イソプロピルチオキサントン、4−イソプロピルチオキサントン、2,4−ジクロロチオキサントン、2,4−ジメチルチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、2,4−ジイソプロピルチオキサントン等を挙げることができる。
また、上記アセトフェノン化合物の具体例としては、2−メチル−1−〔4−(メチルチオ)フェニル〕−2−モルフォリノプロパン−1−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)ブタン−1−オン、2−(4−メチルベンジル)−2−(ジメチルアミノ)−1−(4−モルフォリノフェニル)ブタン−1−オン等を挙げることができる。
また、上記ビイミダゾール化合物の具体例としては、2,2'−ビス(2−クロロフェニル)−4,4',5,5'−テトラフェニル−1,2'−ビイミダゾール、2,2'−ビス(2,4−ジクロロフェニル)−4,4',5,5'−テトラフェニル−1,2'−ビイミダゾール、2,2'−ビス(2,4,6−トリクロロフェニル)−4,4',5,5'−テトラフェニル−1,2'−ビイミダゾール等を挙げることができる。
なお、光重合開始剤としてビイミダゾール化合物を用いる場合、水素供与体を併用することが、感度を改良することができる点で好ましい。ここでいう「水素供与体」とは、露光によりビイミダゾール化合物から発生したラジカルに対して、水素原子を供与することができる化合物を意味する。水素供与体としては、例えば、2−メルカプトベンゾチアゾール、2−メルカプトベンゾオキサゾール等のメルカプタン水素供与体、4,4'−ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン、4,4'−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン等のアミン水素供与体を挙げることができる。本発明において、水素供与体は、単独で又は2種以上を混合して使用することができるが、1種以上のメルカプタン水素供与体と1種以上のアミン水素供与体とを組み合わせて使用することが、さらに感度を改良することができる点で好ましい。
また、上記トリアジン化合物の具体例としては、2,4,6−トリス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−メチル−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−〔2−(5−メチルフラン−2−イル)エテニル〕−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−〔2−(フラン−2−イル)エテニル〕−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−〔2−(4−ジエチルアミノ−2−メチルフェニル)エテニル〕−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−〔2−(3,4−ジメトキシフェニル)エテニル〕−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(4−メトキシフェニル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(4−エトキシスチリル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(4−n−ブトキシフェニル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン等のハロメチル基を有するトリアジン化合物を挙げることができる。
また、O−アシルオキシム化合物の具体例としては、1,2−オクタンジオン,1−〔4−(フェニルチオ)フェニル〕−,2−(O−ベンゾイルオキシム)、エタノン,1−[9−エチル−6−(2−メチルベンゾイル)−9H−カルバゾール−3−イル]−,1−(O−アセチルオキシム)、エタノン,1−〔9−エチル−6−(2−メチル−4−テトラヒドロフラニルメトキシベンゾイル)−9H−カルバゾール−3−イル〕−,1−(O−アセチルオキシム)、エタノン,1−〔9−エチル−6−{2−メチル−4−(2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラニル)メトキシベンゾイル}−9H−カルバゾール−3−イル〕−,1−(O−アセチルオキシム)等を挙げることができる。O−アシルオキシム化合物の市販品としては、NCI−831、NCI−930(以上、株式会社ADEKA社製)、DFI−020、DFI−091(以上、ダイトーケミックス株式会社製)等を使用することもできる。
本発明において、アセトフェノン化合物等のビイミダゾール化合物以外の光重合開始剤を用いる場合には、増感剤を併用することもできる。このような増感剤としては、例えば、4,4'−ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン、4,4'−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、4−ジエチルアミノアセトフェノン、4−ジメチルアミノプロピオフェノン、4−ジメチルアミノ安息香酸エチル、4−ジメチルアミノ安息香酸2−エチルヘキシル、2,5−ビス(4−ジエチルアミノベンザル)シクロヘキサノン、7−ジエチルアミノ−3−(4−ジエチルアミノベンゾイル)クマリン、4−(ジエチルアミノ)カルコン等を挙げることができる。
本発明において、(D)光重合開始剤の含有量は、(C)重合性化合物100質量部に対して、0.01〜120質量部が好ましく、1〜100質量部がより好ましく、5〜50質量部が更に好ましい。このような態様とすることで、硬化性、被膜特性がより高められ、着色力、輝度をより一層向上させることができる。
−(E)溶媒−
本発明の着色組成物は、上記(A)〜(C)成分、及び任意的に加えられる他の成分を含有するものであるが、通常、有機溶媒を配合して液状組成物として調製される。
(E)溶媒としては、着色組成物を構成する(A)〜(C)成分や他の成分を分散又は溶解し、かつこれらの成分と反応せず、適度の揮発性を有するものである限り、適宜に選択して使用することができる。
このような有機溶媒のうち、例えば、
エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノ−n−プロピルエーテル、エチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノ−n−プロピルエーテル、ジエチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノ−n−プロピルエーテル、プロピレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノ−n−プロピルエーテル、ジプロピレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、トリプロピレングリコールモノメチルエーテル、トリプロピレングリコールモノエチルエーテル等の(ポリ)アルキレングリコールモノアルキルエーテル;
乳酸メチル、乳酸エチル等の乳酸アルキルエステル;
メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、イソプロパノール、イソブタノール、t−ブタノール、オクタノール、2−エチルヘキサノール、シクロヘキサノール等の(シクロ)アルキルアルコール;
ジアセトンアルコール等のケトアルコール;
エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、3−メトキシブチルアセテート、3−メチル−3−メトキシブチルアセテート等の(ポリ)アルキレングリコールモノアルキルエーテルアセテート;
ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールメチルエチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル等のグリコールエーテル;
テトラヒドロフラン等の環状エーテル;
メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、2−ヘプタノン、3−ヘプタノン等のケトン;
プロピレングリコールジアセテート、1,3−ブチレングリコールジアセテート、1,6−ヘキサンジオールジアセテート等のジアセテート;
3−メトキシプロピオン酸メチル、3−メトキシプロピオン酸エチル、3−エトキシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸エチル、エトキシ酢酸エチル、3−メチル−3−メトキシブチルプロピオネート等のアルコキシカルボン酸エステル;
酢酸エチル、酢酸n−プロピル、酢酸i−プロピル、酢酸n−ブチル、酢酸i−ブチル、ギ酸n−アミル、酢酸i−アミル、プロピオン酸n−ブチル、酪酸エチル、酪酸n−プロピル、酪酸i−プロピル、酪酸n−ブチル、ピルビン酸メチル、ピルビン酸エチル、ピルビン酸n−プロピル、アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル、2−オキソブタン酸エチル等の脂肪酸アルキルエステル;
トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素;
N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン等のアミド、又はラクタム
等を挙げることができる。
これらの有機溶媒のうち、溶解性、顔料分散性、塗布性等の観点から、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、3−メトキシブチルアセテート、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールメチルエチルエーテル、シクロヘキサノン、2−ヘプタノン、3−ヘプタノン、1,3−ブチレングリコールジアセテート、1,6−ヘキサンジオールジアセテート、乳酸エチル、3−メトキシプロピオン酸エチル、3−エトキシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸エチル、3−メチル−3−メトキシブチルプロピオネート、酢酸n−ブチル、酢酸i−ブチル、ギ酸n−アミル、酢酸i−アミル、プロピオン酸n−ブチル、酪酸エチル、酪酸i−プロピル、酪酸n−ブチル、ピルビン酸エチル等が好ましい。
本発明において、溶媒は、単独で又は2種以上を混合して使用することができる。
(E)溶媒の含有量は、特に限定されるものではないが、着色組成物の溶媒を除いた各成分の合計濃度が、5〜50質量%となる量が好ましく、10〜40質量%となる量がより好ましい。このような態様とすることにより、分散性、安定性の良好な着色剤分散液、並びに塗布性、安定性の良好な着色組成物を得ることができる。
−添加剤−
本発明の着色組成物は、必要に応じて、種々の添加剤を含有することもできる。
添加剤としては、例えば、ガラス、アルミナ等の充填剤;ポリビニルアルコール、ポリ(フロオロアルキルアクリレート)類等の高分子化合物;フッ素系界面活性剤、シリコン系界面活性剤等の界面活性剤;ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリス(2−メトキシエトキシ)シラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、3−クロロプロピルメチルジメトキシシラン、3−クロロプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロイロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン等の密着促進剤;2,2−チオビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2,6−ジ−t−ブチルフェノール、ペンタエリスリトールテトラキス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、3,9−ビス[2−[3−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)−プロピオニルオキシ]−1,1−ジメチルエチル]−2,4,8,10−テトラオキサ−スピロ[5・5]ウンデカン、チオジエチレンビス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]等の酸化防止剤;2−(3−t−ブチル−5−メチル−2−ヒドロキシフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、アルコキシベンゾフェノン類等の紫外線吸収剤;ポリアクリル酸ナトリウム等の凝集防止剤;マロン酸、アジピン酸、イタコン酸、シトラコン酸、フマル酸、メサコン酸、2−アミノエタノール、3−アミノ−1−プロパノール、5−アミノ−1−ペンタノール、3−アミノ−1,2−プロパンジオール、2−アミノ−1,3−プロパンジオール、4−アミノ−1,2−ブタンジオール等の残渣改善剤;こはく酸モノ〔2−(メタ)アクリロイロキシエチル〕、フタル酸モノ〔2−(メタ)アクリロイロキシエチル〕、ω−カルボキシポリカプロラクトンモノ(メタ)アクリレート等の現像性改善剤等を挙げることができる。
本発明の着色組成物は、適宜の方法により調製することができ、その調製方法としては、例えば、(A)〜(C)成分を、(E)溶媒や任意的に加えられる他の成分と共に、混合することにより調製することができる。中でも、C.I.ピグメントバイオレット19を含む(A)着色剤を(E)溶媒中、分散剤の存在下で、場合により(B)バインダー樹脂の一部と共に、例えばビーズミル、ロールミル等を用いて、粉砕しつつ混合・分散して着色剤分散液とし、次いで、この着色剤分散液に、(C)重合性化合物と、必要に応じて(B)バインダー樹脂、(D)光重合開始剤、更に追加の(E)溶媒や他の成分を添加し、混合することにより調製する方法が好ましい。
着色硬化膜及びその形成方法
本発明の着色硬化膜は、C.I.ピグメントバイオレット19及び赤色着色剤を含み、C.I.ピグメントバイオレット19の含有割合が全着色剤に対して30質量%未満であるものであって、本発明の着色組成物を用いて形成することができる。本発明の着色硬化膜としては、例えば、表示素子や固体撮像素子を構成するカラーフィルタに用いられる赤色硬化膜(赤色画素)がある。
以下、カラーフィルタに用いられる着色硬化膜及びその形成方法について説明する。
カラーフィルタを構成する着色硬化膜を形成する方法としては、第一に次の方法が挙げられる。まず、基板の表面上に、必要に応じて、画素を形成する部分を区画するように遮光層(ブラックマトリックス)を形成する。次いで、この基板上に、例えば、赤色の本発明の感放射線性着色組成物の液状組成物を塗布したのち、プレベークを行って溶媒を蒸発させ、塗膜を形成する。次いで、この塗膜にフォトマスクを介して露光したのち、アルカリ現像液を用いて現像して、塗膜の未露光部を溶解除去する。その後、ポストベークすることにより、赤色の画素パターン(着色硬化膜)が所定の配列で配置された画素アレイを形成する。
次いで、緑色又は青色の各感放射線性着色組成物を用い、上記と同様にして、各感放射線性着色組成物の塗布、プレベーク、露光、現像及びポストベークを行って、緑色の画素アレイ及び青色の画素アレイを同一基板上に順次形成する。これにより、赤色、緑色及び青色の三原色の画素アレイが基板上に配置されたカラーフィルタが得られる。但し、本発明においては、各色の画素を形成する順序は、上記のものに限定されない。
また、ブラックマトリックスは、スパッタや蒸着により成膜したクロム等の金属薄膜を、フォトリソグラフィー法を利用して所望のパターンとすることにより形成することができるが、黒色の顔料が分散された感放射線性着色組成物を用いて、上記画素の形成の場合と同様にして形成することもできる。
着色硬化膜を形成する際に使用される基板としては、例えば、ガラス、シリコン、ポリカーボネート、ポリエステル、芳香族ポリアミド、ポリアミドイミド、ポリイミド等を挙げることができる。
また、これらの基板には、所望により、シランカップリング剤等による薬品処理、プラズマ処理、イオンプレーティング、スパッタリング、気相反応法、真空蒸着等の適宜の前処理を施しておくこともできる。
感放射線性着色組成物を基板に塗布する際には、スプレー法、ロールコート法、回転塗布法(スピンコート法)、スリットダイ塗布法(スリット塗布法)、バー塗布法等の適宜の塗布法を採用することができるが、特に、スピンコート法、スリットダイ塗布法を採用することが好ましい。
プレベークにおける加熱乾燥の条件は、通常70〜110℃で1〜10分程度である。
表示素子に用いられるカラーフィルタの硬化膜とする場合の塗布厚さは、乾燥後の膜厚として、通常、0.6〜8μm、好ましくは1.2〜5μmである。また固体撮像素子に用いられるカラーフィルタの硬化膜とする場合の塗布厚さは、乾燥後の膜厚として、通常、0.3〜5μm、好ましくは0.5〜2μmである。
画素及びブラックマトリックスから選ばれる少なくとも1種を形成する際に使用される放射線の光源としては、例えば、キセノンランプ、ハロゲンランプ、タングステンランプ、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、メタルハライドランプ、中圧水銀灯、低圧水銀灯等のランプ光源やアルゴンイオンレーザー、YAGレーザー、XeClエキシマーレーザー、窒素レーザー等のレーザー光源等を挙げることができる。露光光源として、紫外線LEDを使用することもできる。波長は、190〜450nmの範囲にある放射線が好ましい。
放射線の露光量は、一般的には10〜10,000J/m2が好ましい。
また、上記アルカリ現像液としては、例えば、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド、コリン、1,8−ジアザビシクロ−[5.4.0]−7−ウンデセン、1,5−ジアザビシクロ−[4.3.0]−5−ノネン等の水溶液が好ましい。
アルカリ現像液には、例えば、メタノール、エタノール等の水溶性有機溶剤や界面活性剤等を適量添加することもできる。なお、アルカリ現像後は、通常、水洗する。
現像処理法としては、シャワー現像法、スプレー現像法、ディップ(浸漬)現像法、パドル(液盛り)現像法等を適用することができる。現像条件は、常温で5〜300秒が好ましい。
ポストベークの条件は、通常180〜280℃で10〜60分程度である。
このようにして形成された画素の膜厚は、表示素子に用いられるカラーフィルタの着色硬化膜とする場合は、0.5〜8μm、好ましくは1〜4μmである。また固体撮像素子に用いられるカラーフィルタの着色硬化膜とする場合は、通常、0.3〜4μm、好ましくは0.5〜2μmである。
また、カラーフィルタを構成する着色硬化膜を形成する第二の方法として、特開平7−318723号公報、特開2000−310706号公報等に開示されている、インクジェット方式により各色の画素を得る方法を採用することができる。この方法においては、まず、基板の表面上に、遮光機能も兼ねた隔壁を形成する。次いで、形成された隔壁内に、例えば、赤色の本発明の熱硬化性着色組成物の液状組成物を、インクジェット装置により吐出したのち、プレベークを行って溶媒を蒸発させる。次いで、この塗膜を必要に応じて露光したのち、ポストベークすることにより硬化させ、赤色の画素パターンを形成する。
次いで、緑色又は青色の各熱硬化性着色組成物を用い、上記と同様にして、緑色の画素パターン及び青色の画素パターンを同一基板上に順次形成する。これにより、赤色、緑色及び青色の三原色の画素パターンが基板上に配置されたカラーフィルタが得られる。但し、本発明においては、各色の画素を形成する順序は、上記のものに限定されない。
なお、隔壁は、遮光機能のみならず、区画内に吐出された各色の熱硬化性着色組成物が混色しないための機能も果たしているため、上記した第一の方法で使用されるブラックマトリックスに比べ、膜厚が厚い。したがって、隔壁は、通常、黒色感放射線性組成物を用いて形成される。
着色硬化膜を形成する際に使用される基板や放射線の光源、また、プレベークやポストベークの方法や条件は、上記した第一の方法と同様である。このようにして、インクジェット方式により形成された画素の膜厚は、隔壁の高さと同程度である。
このようにして得られた画素パターン上に、必要に応じて保護膜を形成した後、透明導電膜をスパッタリングにより形成する。透明導電膜を形成した後、更にスペーサーを形成してカラーフィルタとすることもできる。スペーサーは、通常、感放射線性組成物を用いて形成されるが、遮光性を有するスペーサー(ブラックスペーサー)とすることもできる。この場合、黒色の着色剤が分散された着色感放射線性組成物が用いられる。
このようにして形成された本発明の着色硬化膜を含むカラーフィルタは、輝度が極めて高いため、カラー液晶表示素子、カラー撮像管素子、カラーセンサー、有機EL表示素子、電子ペーパー、固体撮像素子等に極めて有用である。
表示素子
本発明の表示素子は、本発明の着色硬化膜を具備するものである。表示素子としては、カラー液晶表示素子、有機EL表示素子、電子ペーパー等を挙げることができる。
本発明の着色硬化膜を具備するカラー液晶表示素子は、透過型でも反射型でもよく、適宜の構造を採ることができる。例えば、カラーフィルタを、薄膜トランジスター(TFT)が配置された駆動用基板とは別の基板上に形成して、駆動用基板とカラーフィルタを形成した基板とが、液晶層を介して対向した構造を採ることができ、さらに薄膜トランジスター(TFT)が配置された駆動用基板の表面上にカラーフィルタを形成した基板と、ITO(錫をドープした酸化インジュウム)電極を形成した基板とが、液晶層を介して対向した構造を採ることもできる。後者の構造は、開口率を格段に向上させることができ、明るく高精細な液晶表示素子が得られるという利点を有する。なお、後者の構造を採用する場合、ブラックマトリックスやブラックスペーサーは、カラーフィルタを形成した基板側、並びにITO電極を形成した基板側のどちらに形成されていても良い。
本発明の着色硬化膜を具備するカラー液晶表示素子は、冷陰極蛍光管(CCFL:Cold Cathode Fluorescent Lamp)の他、白色LEDを光源とするバックライトユニットを具備することができる。白色LEDとしては、例えば、赤色LEDと緑色LEDと青色LEDを組み合わせて混色により白色光を得る白色LED、青色LEDと赤色LEDと緑色蛍光体を組み合わせて混色により白色光を得る白色LED、青色LEDと赤色発光蛍光体と緑色発光蛍光体を組み合わせて混色により白色光を得る白色LED、青色LEDとYAG系蛍光体の混色により白色光を得る白色LED、青色LEDと橙色発光蛍光体と緑色発光蛍光体を組み合わせて混色により白色光を得る白色LED、紫外線LEDと赤色発光蛍光体と緑色発光蛍光体と青色発光蛍光体を組み合わせて混色により白色光を得る白色LED等を挙げることができる。
本発明の着色硬化膜を具備するカラー液晶表示素子には、TN(Twisted Nematic)型、STN(Super Twisted Nematic)型、IPS(In−Planes Switching)型、VA(Vertical Alignment)型、OCB(Optically Compensated Birefringence)型等の適宜の液晶モードが適用できる。
また、本発明の着色硬化膜を具備する有機EL表示素子は、適宜の構造を採ることが可能であり、例えば、特開平11−307242号公報に開示されている構造を挙げることができる。
また、本発明の着色硬化膜を具備する電子ペーパーは、適宜の構造を採ることが可能であり、例えば、特開2007−41169号公報に開示されている構造を挙げることができる。
固体撮像素子
本発明の固体撮像素子は、本発明の着色硬化膜を具備するものである。また、本発明の固体撮像素子は適宜の構造を採ることができる。例えば、1つの実施の形態として、本発明の着色組成物を用いて、CMOS基板などの半導体基板上に、前述と同様の操作により着色画素(着色硬化膜)を形成することにより、特に色分離性に優れた固体撮像素子を作製することができる。
以下、実施例を挙げて、本発明の実施の形態をさらに具体的に説明する。但し、本発明は、下記実施例に限定されるものではない。
<バインダー樹脂の合成>
合成例1
冷却管と攪拌機を備えたフラスコに、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート144質量部を仕込んで窒素置換した。80℃に加熱して、同温度で、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート48質量部、メタクリル酸28.8質量部、メタクリル酸ブチル18質量部、メタクリル酸メチル18質量部、2−エチルヘキシルEO変性アクリレート(東亞合成株式会社製、M−120)18質量部、シクロヘキシルメタクリレート18質量部及びグリセロールメタクリレート37.2質量部の混合溶液、並びにプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート48質量部及び2,2'−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)8.4質量部の混合溶液を2時間かけて各々滴下し、この温度を保持して1時間重合した。その後、反応溶液の温度を90℃に昇温させ、さらに1時間重合を行った。次に、この溶液を室温まで冷却し、不揮発分が33質量%になるようプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートを加えることにより、樹脂(B−1’)溶液を得た。得られた樹脂(B−1’)は、Mw=10,700、Mn=5,600、Mw/Mn=1.91であった。
冷却管と攪拌機を備えたフラスコに、樹脂(B−1’)溶液の全量を入れて溶液の温度を90℃に昇温させたのち、2−メタクリロイルオキシエチルイソシアネート(昭和電工株式会社製 カレンズMOI)34.3質量部(グリセロールメタクリレートのモル数に対して95モル%)及び4−メトキシフェノール0.36質量部の混合溶液を空気バブリング条件下、15分かけて滴下し、この温度を保持して1.5時間付加反応を行った。次に、この溶液を室温まで冷却し、不揮発分が40質量%になるようプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートを加えることにより、バインダー樹脂溶液を得た。得られたバインダー樹脂は、Mw=12,800、Mn=6,000、Mw/Mn=2.13であった。得られた溶液を「バインダー樹脂溶液(B−1)」とする。
合成例2
冷却管と攪拌機を備えたフラスコに、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル3質量部およびプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート100質量部を仕込み、引き続きN−フェニルマレイミド12質量部、スチレン10質量部、メタクリル酸20質量部、2−ヒドロキシエチルメタクリレート15質量部、2−エチルヘキシルメタクリレート29質量部、ベンジルメタクリレート14質量部及びペンタエリスリトールテトラキス(3−メルカプトプロピオネート)(堺化学工業(株)製)5質量部を仕込んで、窒素置換した。その後ゆるやかに撹拌して、反応溶液の温度を80℃に上昇させ、この温度を3時間保持して重合した。その後、反応溶液の温度を100℃に昇温させ、さらに1時間重合することにより、バインダー樹脂(b−2)を33.3質量%含む溶液を得た。得られたバインダー樹脂(b−2)は、Mwが9,700、Mnが5,700であった。
バインダー樹脂(b−2)を33.3質量%含むこの溶液を、「バインダー樹脂溶液(B−2)」とする。
<分散剤の合成>
合成例3
国際公開第2011/129078号パンフレットの実施例1を参考にして、ジメチルアミノエチルメタクリレート由来の繰り返し単位を有するAブロックと、ブチルメタクリレート、PME−200(日油株式会社製。メトキシポリエチレングリコールモノメタクリレート)及びメタクリル酸由来の繰り返し単位を有するBブロックからなるブロック共重合体(各繰り返し単位の共重合比は、ジメチルアミノエチルメタクリレート/ブチルメタクリレート/PME−200/メタクリル酸=22/47/26/5であり、Mwが10,000である。)を合成した。このブロック共重合体を「分散剤(X−1)」とする。
<着色剤分散液の調製>
調製例1
着色剤としてC.I.ピグメントバイオレット19を12.0質量部、分散剤としてBYK−LPN21116(ビックケミー(BYK)社製)、固形分濃度=40質量%)を13.0質量部、バインダー樹脂としてバインダー樹脂溶液(B−1)10.0質量部(固形分濃度40質量%)、溶媒としてプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート57.0質量部及びプロピレングリコールモノエチルエーテル8.0質量部を用いて、ビーズミルにより12時間混合・分散して、着色剤分散液(V−1)を調製した。
調製例2〜10
調製例1において、用いる着色剤の種類を表1に示すように変更した以外は調製例1と同様にして、着色剤分散液(R−1)〜(R−8)及び(Y−1)を調製した。
Figure 2018178128
<着色組成物の調製及び評価>
実施例1
着色剤分散液(V−1)79.0質量部、着色剤分散液(R−1)421.0質量部、バインダー樹脂溶液(B−1)18.8質量部(固形分濃度40質量%)、重合性化合物としてジペンタエリスリトールヘキサアクリレートとジペンタエリスリトールペンタアクリレートの混合物(日本化薬株式会社製、商品名KAYARAD DPHA)31.5質量部、光重合開始剤として2−ベンジルー2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)ブタンー1−オン(チバ・スペシャルティー・ケミカルズ社製、商品名イルガキュア369)3.9質量部及びNCI−831(株式会社ADEKA社製)0.8質量部、フッ素系界面活性剤としてメガファックF−554(DIC株式会社製)を0.3質量部、並びに溶媒としてプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート147.2質量部、3−メトキシブチルアセテート255.0質量部及びジプロピレングリコールメチルエーテルアセテート42.5質量部を混合して、固形分濃度15質量%の着色組成物(RS−1)を調製した。なお、着色組成物(RS−1)における着色剤濃度は40質量%である。
色度特性の評価
着色組成物(RS−1)を、ガラス基板上に、スピンコーターを用いて塗布した後、90℃のホットプレートで1分間プレベークを行って塗膜を形成した。スピンコーターの回転数を変えて同様の操作を行い、膜厚の異なる3枚の塗膜を形成した。
次いで、これらの基板を室温に冷却したのち、基板上の塗膜に、高圧水銀ランプを用い、フォトマスクを介さずに、365nm、405nm及び436nmの各波長を含む放射線を600J/m2の露光量で露光した。その後、これらの基板に対して、23℃の0.04%水酸化カリウム水溶液からなる現像液を現像圧1kgf/cm2(ノズル径1mm)で吐出することにより、シャワー現像を行った。その後、これらの基板を超純水で洗浄し、風乾した後、更に230℃のクリーンオーブン内で20分間ポストベークを行うことにより、赤色の硬化膜を作製した。
得られた3枚の赤色硬化膜について、カラーアナライザー(大塚電子(株)製MCPD2000)を用い、C光源、2度視野にて、CIE表色系における色度座標(x,y)及び刺激値(Y)を測定した。測定結果より、色度座標値x=0.685のときの刺激値(Y)を求めた。また、得られた硬化膜の膜厚を、KLA−Tencor製アルファステップIQを用いて測定した。評価結果を表4に示す。
なお、刺激値(Y)が大きいほど輝度が高いと言える。
実施例2〜8及び比較例1〜10
実施例1において、各成分の種類及び量を表2〜3に示すように変更した以外は実施例1と同様にして、着色組成物(RS−2)〜(RS−18)を調製した。
次いで、着色組成物(RS−1)に代えて、着色組成物(RS−2)〜(RS−18)を用いた以外は実施例1と同様にして着色組成物の評価を行った。評価結果を表4に示す。
Figure 2018178128
Figure 2018178128
表2〜3において、各成分は以下の通りである。
C−1:ジペンタエリスリトールヘキサアクリレートとジペンタエリスリトールペンタアクリレートの混合物(日本化薬株式会社製、商品名KAYARAD DPHA)
D−1:2−ベンジルー2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)ブタンー1−オン(チバ・スペシャルティー・ケミカルズ社製、商品名イルガキュア369)
D−2:NCI−831(株式会社ADEKA社製)
F−1:メガファックF−554(DIC株式会社製)
E−1:プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート
E−2:3−メトキシブチルアセテート
E−3:ジプロピレングリコールメチルエーテルアセテート
Figure 2018178128
表4には、評価結果と共に、着色組成物中に含まれる着色剤の種類およびその含有割合を示した。ここで、
V19 :C.I.ピグメントバイオレット19
R149 :C.I.ピグメントレッド149
R166 :C.I.ピグメントレッド166
R177 :C.I.ピグメントレッド177
R208 :C.I.ピグメントレッド208
R214 :C.I.ピグメントレッド214
R242 :C.I.ピグメントレッド242
R254 :C.I.ピグメントレッド254
R264 :C.I.ピグメントレッド264
Y139 :C.I.ピグメントイエロー139
である。
<固体撮像素子用着色硬化膜の作製及び評価>
<着色剤分散液の調製>
調製例101
着色剤としてC.I.ピグメントバイオレット19を1.10質量部、C.I.ピグメントレッド264を8.36質量部、C.I.ピグメントイエロー185を1.54質量部、分散剤として分散剤(X−1)を2.90質量部、バインダー樹脂としてバインダー樹脂(b−2)を2.90質量部、分散助剤としてキノフタロン系顔料誘導体を0.80質量部、溶媒としてプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート82.40質量部を用いて、ビーズミルにより12時間混合・分散して、着色剤分散液(A)を調製した。
調製例102〜108
調製例1において、各成分の種類及び量を表5に示すように変更して、着色剤分散液(B)〜(H)を調製した。
Figure 2018178128
表5において、各成分は以下の通りである。
Y185 :C.I.ピグメントイエロー185
R179 :C.I.ピグメントレッド179
R57:1 :C.I.ピグメントレッド57:1
Y−1 :キノフタロン系顔料誘導体
実施例101
着色剤分散液(A)を59.09質量部、バインダー樹脂としてバインダー樹脂溶液(B−2)(固形分濃度33.3質量%)を0.77質量部、重合性化合物としてカヤラッドDPEA−12(日本化薬株式会社製、エチレンオキサイド変性ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート)1.72質量部、光重合開始剤として1,2−オクタンジオン,1−〔4−(フェニルチオ)フェニル〕−,2−(O−ベンゾイルオキシム)(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ株式会社製、Irgacure OXE01)0.62質量部、フッ素系界面活性剤としてメガファックF−554(DIC株式会社製)の1質量%プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート溶液を0.25質量部、及びプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートを混合して、固形分濃度13質量%の着色組成物(RS−101)を得た。なお、着色組成物(RS−101)における着色剤濃度は50質量%である。
透過率の評価
ガラス基板上に、着色組成物(RS−101)をスピンコート法にて塗布した後、100℃で180秒間加熱し、塗膜を形成した。続いて、基板上の塗膜を全面露光(波長365nmにて1,000mJ/cm2の露光量)した。次いで、塗膜を、0.05質量%テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイドを含有する水溶液に15秒間接触させた後、塗膜を水洗した。その後、200℃のホットプレートにて300秒間加熱することにより、膜厚0.6μmの着色硬化膜を有するガラスウェハーを得た。
分光光度計(日本分光(株)製、V−7300)を用いて、上記着色硬化膜を有するガラスウェハーの透過率(%T)を測定し、以下の測定点における透過率を求めた。結果を表7に示す。ただし表7の透過率は、ガラス基板対比での値である。
評価方法
測定点1:415nmでの透過率。15%以下であれば紫色〜青色の光を効率よく遮光することができる。13%以下であればより好ましい。
測定点2:500nmでの透過率。10%以下であれば青色〜緑色の光を効率よく遮光することができる。8%以下であればより好ましい。
測定点3:570nmでの透過率。5%以下であれば緑色〜黄色の光を効率よく遮光することができる。
測定点4:630nmでの透過率。80%以上であれば赤色の光を効率よく透過することができる。85%以上であればより好ましい。
測定点1〜4での評価基準を全て満たす赤色硬化膜であれば、色分離性の良好な固体撮像素子用の赤色硬化膜であると言える。また、測定点1〜4におけるより好ましい評価基準を満たす赤色硬化膜であれば、特に色分離性が良好であると言える。
解像性の評価
シリコンウェハー上に、着色組成物(RS−101)をスピンコート法にて塗布した後、100℃で180秒間加熱し、塗膜を形成した。マスクを介して縮小投影露光((株)ニコン製、NSR−2005i10D、波長365nmにて1,000mJ/cm2の露光量)にて露光した。次いで、塗膜を、0.05質量%テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイドを含有する水溶液にて15秒間接触させて現像した。次いで、現像後の塗膜を有するシリコンウェハーを200℃のホットプレートにて300秒間加熱することにより、一辺3μmの正方形の着色硬化膜を有するシリコンウェハーを得た。
このシリコンウェハーを電子顕微鏡で観察することにより、着色組成物(RS−101)の解像性を評価した。評価基準は以下の通りであり、結果を表7に示す。
評価基準
○:パターンの断面形状が矩形であり、且つパターン間に残渣が認められない。
△:パターンの断面形状が矩形でないか、又はパターン間に残渣が認められる。
×:パターンの断面形状が矩形でなく、且つパターン間に残渣が認められる。
実施例102〜104及び比較例101〜104
実施例101において、各成分の種類及び量を表6に示すように変更して、着色組成物(RS−102)〜(RS−108)を調製した。着色組成物(RS−102)〜(RS−107)はいずれも、固形分濃度13質量%、着色剤濃度は50質量%である。着色組成物(RS−108)は、固形分濃度13質量%、着色剤濃度は55質量%である。
次いで、着色組成物(RS−101)に代えて、着色組成物(RS−102)〜(RS−108)を用いた以外は実施例101と同様にして評価を行った。評価結果を表7に示す。
Figure 2018178128
表6において、各成分は以下の通りである。
C−2:カヤラッドDPEA−12(日本化薬株式会社製、エチレンオキサイド変性ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート)
D−3:1,2−オクタンジオン,1−〔4−(フェニルチオ)フェニル〕−,2−(O−ベンゾイルオキシム)(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ株式会社製、Irgacure OXE01)
F−2:メガファックF−554(DIC株式会社製)の1質量%プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート溶液
Figure 2018178128

Claims (7)

  1. (A)着色剤、(B)バインダー樹脂、(C)重合性化合物及び(D)光重合開始剤を含有する着色組成物であって、
    (A)着色剤が、C.I.ピグメントバイオレット19と、アゾ結合を有する赤色顔料、ジケトピロロピロール顔料、アントラキノン化合物、C.I.ピグメントレッド149及びC.I.ピグメントレッド166から選択される赤色着色剤とを含み、
    C.I.ピグメントバイオレット19の含有割合が、全着色剤に対して5質量%以上30質量%未満である、
    着色組成物。
  2. C.I.ピグメントバイオレット19と赤色着色剤の含有割合が、C.I.ピグメントバイオレット19:赤色着色剤=1:99〜50:50である、請求項1記載の着色組成物。
  3. 更に黄色着色剤を含有する、請求項1又は2記載の着色組成物。
  4. 黄色着色剤が、イソインドリン顔料を含有する、請求項3記載の着色組成物。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の着色組成物の硬化物である、着色硬化膜。
  6. 請求項5に記載の着色硬化膜を具備する固体撮像素子。
  7. 請求項5に記載の着色硬化膜を具備する表示素子。
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