JP2018176923A - 空気入りラジアルタイヤ - Google Patents

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Abstract

【課題】耐久性を改善する空気入りラジアルタイヤの提供。【解決手段】撚り合わした3本のフィラメント11からなるコア11Aと、コアの周囲に撚り合わしたN本(N=8〜9)のフィラメント12からなる中間層12Aと、中間層の周囲に撚り合わしたM本(M=13〜15)のフィラメント13からなる最外層13Aとを有するスチールコード10で、コアと中間層のフィラメントが同一方向かつ同一ピッチで撚り合わされ、コアのフィラメントの引張強度Tc(MPa)が素線径dc(mm)に対して4100−2000dc≦Tc≦4500−2000dcを満たし、中間層のフィラメントの引張強度Tm(MPa)が素線径dm(mm)に対して2000≦Tm<4100−2000dmを満たし、最外層のフィラメントの引張強度Ts(MPa)が素線径ds(mm)に対して2000≦Ts<4100−2000dsを満たす、空気入りラジアルタイヤ。【選択図】図2

Description

本発明は、カーカス層に代表される補強層の補強コードとして3本のフィラメントからなるコアとN本(N=8〜9)のフィラメントからなる中間層とM本(M=13〜15)のフィラメントからなる最外層とを有するスチールコードが使用された空気入りラジアルタイヤに関し、更に詳しくは、耐久性を改善することを可能にした空気入りラジアルタイヤに関する。
トラック・バス用の空気入りラジアルタイヤにおいて、カーカス層の補強コードとして、複層撚り構造を有するスチールコードが広く使用されている(例えば、特許文献1〜3参照)。より具体的には、例えば、互いに撚り合わされた3本のフィラメントからなるコアと、該コアフィラメントの周囲に撚り合わされた9本のフィラメントからなる中間層と、該中間層の周囲に撚り合わされた15本のフィラメントからなる最外層とを有する3+9+15構造のスチールコードが挙げられる。
このような複層撚り構造を有するスチールコードは、トラック・バス用の空気入りラジアルタイヤのカーカス層の補強コードとして好ましく使用されるが、タイヤが荷重を受けた際に、そのスチールコードのコアフィラメントが圧縮応力を受けて疲労破断し易いという欠点がある。そして、スチールコードの耐疲労性が不十分であると、空気入りラジアルタイヤの耐久性を十分に確保することができない。
特開2008−290502号公報 特開2007−15627号公報 特開2005−336664号公報
本発明の目的は、複層撚り構造を有するスチールコードを補強層の補強コードとして用いるにあたって、耐久性を改善することを可能にした空気入りラジアルタイヤを提供することにある。
上記目的を達成するための本発明の空気入りラジアルタイヤは、複数本の補強コードを含む補強層を備えた空気入りラジアルタイヤにおいて、前記補強コードとして、互いに撚り合わされた3本のフィラメントからなるコアと、該コアの周囲に撚り合わされたN本(N=8〜9)のフィラメントからなる中間層と、該中間層の周囲に撚り合わされたM本(M=13〜15)のフィラメントからなる最外層とを有するスチールコードが用いられており、前記コアのフィラメント及び前記中間層のフィラメントが同一方向かつ同一ピッチで撚り合わされており、前記コアのフィラメントの引張強度Tc(MPa)がその素線径dc(mm)に対して4100−2000dc≦Tc≦4500−2000dcの関係を満たし、前記中間層のフィラメントの引張強度Tm(MPa)がその素線径dm(mm)に対して2000≦Tm<4100−2000dmの関係を満たし、前記最外層のフィラメントの引張強度Ts(MPa)がその素線径ds(mm)に対して2000≦Ts<4100−2000dsの関係を満たすことを特徴とするものである。
本発明者は、複層撚り構造を有するスチールコードの疲労破断について鋭意研究したところ、コアのフィラメント及び中間層のフィラメントが同一方向かつ同一ピッチで撚り合わされている場合、スチールコードが長手方向に圧縮力を受けた際に、コアのフィラメントの方が中間層のフィラメントに比べて圧縮応力を受け易く、疲労破断し易いことを知見し、更には、コアのフィラメントの引張強度を高くすることにより、耐疲労性の改善が可能であることを知見し、本発明に至ったのである。
即ち、本発明では、空気入りタイヤの補強層の補強コードとして、互いに撚り合わされた3本のフィラメントからなるコアと、該コアの周囲に撚り合わされたN本(N=8〜9)のフィラメントからなる中間層と、該中間層の周囲に撚り合わされたM本(M=13〜15)のフィラメントからなる最外層とを有するスチールコードを用いるにあたって、コアのフィラメント及び中間層のフィラメントを同一方向かつ同一ピッチで撚り合わせると共に、コアを構成する各フィラメントの引張強度Tcを高くすることにより、コアを構成する各フィラメントの疲労破断を抑制することができる。その一方で、中間層を構成する各フィラメントの引張強度Tm及び最外層を構成する各フィラメントの引張強度Tsを低くすることにより、コード靱性の低下による断線を防止することができる。これにより、スチールコードの耐疲労性を向上し、それを用いた空気入りラジアルタイヤの耐久性を向上することができる。また、中間層を構成する各フィラメントの引張強度Tm及び最外層を構成する各フィラメントの引張強度Tsを低くした場合、スチールコードの撚り合わせを容易にし、その生産性を良好に維持することができるという利点もある。
本発明では、コアのフィラメントの素線径dcと中間層のフィラメントの素線径dmと最外層のフィラメントの素線径dsが、0.15mm≦ds≦dm<dc≦0.25mmの関係を満たし、かつ、1.0≦dm/ds≦1.05、1.0<dc/dm≦1.10の関係を満たすことが好ましい。これにより、良好な耐疲労性を維持しながら、スチールコード内部へのゴム浸透性を改善することができる。
本発明において、上記スチールコードが使用される空気入りラジアルタイヤの補強層は特に限定されるものではなく、例えば、カーカス層、ベルト層、サイド補強層を挙げることができる。しかしながら、上記スチールコードの特性を考慮すると、該スチールコードが使用される補強層はカーカス層であることが好ましい。この場合、カーカス層に含まれるスチールコードの耐疲労性を改善し、空気入りラジアルタイヤの耐久性を効果的に改善することができる。
また、本発明はトラック・バス用の空気入りラジアルタイヤに適用することが好適であるが、上述のようなスチールコードが補強層の補強コードとして使用される限りにおいて、上記以外の用途の空気入りラジアルタイヤにも適用可能である。
本発明の実施形態からなる空気入りラジアルタイヤを示す子午線半断面図である。 本発明で使用される複層撚り構造を有するスチールコードの一例を示す断面図である。 図2のスチールコードのコア、中間層及び最外層の各フィラメントを抽出して示す側面図である。
以下、本発明の構成について添付の図面を参照しながら詳細に説明する。図1は本発明の実施形態からなる空気入りラジアルタイヤを示し、1はトレッド部、2はサイドウォール部、3はビード部である。左右一対のビード部3,3間にはタイヤ径方向に延びる複数本の補強コードを含むカーカス層4が装架され、そのカーカス層4の端部がビードコア5の廻りにタイヤ内側から外側に折り返されている。
また、トレッド部1におけるカーカス層4の外周側には複数層のベルト層6が埋設されている。これらベルト層6はタイヤ周方向に対して傾斜する複数本の補強コードを含み、かつ層間で補強コードが互いに交差するように配置されている。ベルト層6において、補強コードのタイヤ周方向に対する傾斜角度は例えば20°〜60°の範囲に設定されている。
上記空気入りラジアルタイヤにおいて、カーカス層4の補強コードとして、後述する複層撚り構造を有するスチールコードが使用されている。
図2は本発明で使用される複層撚り構造を有するスチールコードの一例を示し、図3はそのスチールコードのコア、中間層及び最外層の各フィラメントを抽出して示すものである。図2に示すように、スチールコード10は、互いに撚り合わされた3本のフィラメント11からなるコア11Aと、該コア11Aの周囲に撚り合わされたN本(N=8〜9)のフィラメント12からなる中間層12Aと、該中間層12Aの周囲に撚り合わされたM本(M=13〜15)のフィラメント13からなる最外層13Aとを有している。本実施形態において、スチールコード10は3本のフィラメント11からなるコア11Aと9本のフィラメント12からなる中間層12Aと15本のフィラメント13からなる最外層13Aとから構成されている。つまり、3+9+15構造である。その他の例として、例えば、3+8+13構造を挙げることができる。
スチールコード10において、図3に示すように、コア11Aを構成するフィラメント11はピッチPcにより一方向(例えば、S撚り)に撚り合わされ、中間層12Aを構成するフィラメント12はピッチPmにより一方向(例えば、S撚り)に撚り合わされ、最外層13Aを構成するフィラメント13はピッチPsにより他方向(例えば、Z撚り)に撚り合わされている。また、少なくともピッチPcとピッチPmは同一値に設定されている。つまり、コア11Aのフィラメント11及び中間層12Aのフィラメント12は同一方向かつ同一ピッチで撚り合わされている。
スチールコード10において、コア11Aを構成する各フィラメント11の引張強度Tc(MPa)がその素線径dc(mm)に対して4100−2000dc≦Tc≦4500−2000dcの関係を満たし、中間層12Aを構成する各フィラメント12の引張強度Tm(MPa)がその素線径dm(mm)に対して2000≦Tm<4100−2000dmの関係を満たし、最外層13Aを構成する各フィラメント13の引張強度Ts(MPa)がその素線径ds(mm)に対して2000≦Ts<4100−2000dsの関係を満たしている。これらフィラメント11,12,13の引張強度Tc,Tm,Tsは、スチールの炭素含有量や伸線加工度に基づいて適宜調整することが可能である。
上述した空気入りラジアルタイヤでは、カーカス層4の補強コードとして、互いに撚り合わされた3本のフィラメント11からなるコア11Aと、該コア11Aの周囲に撚り合わされたN本(N=8〜9)のフィラメント12からなる中間層12Aと、該中間層12Aの周囲に撚り合わされたM本(M=13〜15)のフィラメント13からなる最外層13Aとを有するスチールコード10を用いるにあたって、コア11Aのフィラメント11及び中間層12Aのフィラメント12を同一方向かつ同一ピッチで撚り合わせると共に、コア11Aを構成する各フィラメント11の引張強度Tcを高くすることにより、コア11Aを構成する各フィラメント11の疲労破断を抑制することができる。その一方で、中間層12Aを構成する各フィラメント12の引張強度Tm及び最外層13Aを構成する各フィラメント13の引張強度Tsを低くすることにより、スチールコード10の靱性の低下による断線を防止することができる。これにより、スチールコード10の耐疲労性を向上し、それを用いた空気入りラジアルタイヤの耐久性を向上することができる。また、中間層12Aを構成する各フィラメント12の引張強度Tm及び最外層13Aを構成する各フィラメント13の引張強度Tsを低くした場合、スチールコード10の撚り合わせを容易にし、その生産性を良好に維持することができるという利点もある。
ここで、コア11Aを構成する各フィラメント11の引張強度Tc(MPa)はその素線径dc(mm)に対して4100−2000dc≦Tc≦4500−2000dcの関係を満たすことが必要であるが、この引張強度Tcが4200−2000dc(MPa)よりも小さいと、コア11Aを構成するフィラメント11の耐疲労性が不十分になり、逆に4500−2000dcよりも大きいと、コード生産性が低下し、コード靱性の低下により断線を生じ易くなる。中間層12Aを構成する各フィラメント12の引張強度Tm(MPa)はその素線径dm(mm)に対して2000≦Tm<4100−2000dmの関係を満たすことが必要であるが、この引張強度Tmが2000よりも小さいと、コード強力を十分に確保することができず、逆に4100−2000dmよりも大きいと、コード生産性が低下し、コード靱性の低下により断線を生じ易くなる。最外層13Aを構成する各フィラメント13の引張強度Ts(MPa)はその素線径ds(mm)に対して2000≦Ts<4100−2000dsの関係を満たすことが必要であるが、この引張強度Tsが2000よりも小さいと、コード強力を十分に確保することができず、逆に4100−2000dsよりも大きいと、コード生産性が低下し、コード靱性の低下により断線を生じ易くなる。
スチールコード10において、コア11Aを構成するフィラメント11の本数を3本としているが、これは周囲に配置される中間層12A及び最外層13Aの撚り構造を安定化させるためである。また、中間層12Aを構成するフィラメント12の本数をN本(N=8〜9)としているが、その本数が上記範囲から外れると、中間層12Aを構成するフィラメント12を所定の位置に配置することが難しくなり、安定した撚り構造を得ることが困難になる。同様に、最外層13Aを構成するフィラメント13の本数をM本(M=13〜15)としているが、その本数が上記範囲から外れると、最外層13Aを構成するフィラメント13を所定の位置に配置することが難しくなり、安定した撚り構造を得ることが困難になる。
スチールコード10において、コア11Aのフィラメント11の素線径dcと中間層12Aのフィラメント12の素線径dmと最外層13Aのフィラメント13の素線径dsが、0.15mm≦ds≦dm<dc≦0.25mmの関係を満たし、かつ、1.0≦dm/ds≦1.05、1.0<dc/dm≦1.10の関係を満たすことが好ましい。このように素線径dc,dm、dsの大小関係を規定することにより、良好な耐疲労性を維持しながら、スチールコード10の内部へのゴム浸透性を改善することができる。その結果、スチールコード10のフィラメント同士の接触を回避してフレッティングによる破断を防止することができ、また、スチールコード10内に浸透した水分に起因する錆の拡散を防止することができる。
コア11Aを構成するフィラメント11を増径することによりゴム浸透性を改善することができるが、その素線径dcが0.25mmを超えると耐疲労性の改善効果が低下することになる。一方、中間層12Aを構成するフィラメント12の素線径dmと最外層13Aを構成するフィラメント13の素線径dsが0.15mmよりも小さいと、スチールコード10の破断強力が低下することになる。また、比dm/ds及び比dc/dmが上記範囲から外れると、フィラメント11〜13を所定の位置に配置することが困難になり、耐疲労性が低下することになる。
上述した実施形態では、所定の複層撚り構造を有するスチールコード10をカーカス層4に使用した場合について説明したが、本発明では、上記のようなスチールコード10を他の補強層に適用することが可能である。
タイヤサイズ295/80R22.5の空気入りラジアルタイヤにおいて、カーカス層の補強コードだけを異ならせた従来例1、比較例1〜2及び実施例1〜6のタイヤを製作した。
即ち、従来例1、比較例1〜2及び実施例1〜6において、カーカス層の補強コードとして、互いに撚り合わされた3本のフィラメントからなるコアと、該コアの周囲に撚り合わされた9本のフィラメントからなる中間層と、該中間層の周囲に撚り合わされた15本のフィラメントからなる最外層とを有するスチールコードを使用し、各フィラメントの引張強度Tc,Tm,Ts、素線径dc,dm,ds、比dc/dm、比dm/dsを表1のように設定した。
これら試験タイヤについて、下記の評価方法により、コード生産性及びタイヤ耐久性を評価し、その結果を表1に併せて示した。
コード生産性:
各試験タイヤに使用されるスチールコードを生産するにあたって、その生産性を評価した。評価結果は、安定した撚り構造が得られた場合を「○」で示し、撚り構造に若干の乱れが生じた場合、もしくは撚り工程中でフィラメント断線が若干生じた場合を「△」で示し、撚り構造が大幅に乱れてコード生産性が低下した場合、もしくは撚り工程中でフィラメント断線が著しく生じた場合を「×」で示した。
タイヤ耐久性:
各試験タイヤをリムサイズ22.5×7.50の試験リムに装着し、空気圧800kPa、速度80km/h、初期荷重30kNの条件にて、室内ドラム試験機により走行試験を実施し、24時間毎に荷重を6kNずつ増加させ、タイヤが故障するまでの走行時間を計測した。評価結果は、従来例1を100とする指数にて示した。この指数値が大きいほど耐久性が優れていることを意味する。
Figure 2018176923
表1から明らかなように、実施例1〜6では、従来例1との対比において、スチールコードの耐疲労性を改善し、空気入りラジアルタイヤの耐久性を改善することができた。これに対して、比較例1では、コアを構成する各フィラメントの引張強度Tcが高過ぎるため、コード生産性が低下し、しかもコード靱性の低下によりタイヤ耐久性の改善効果が得られなかった。また、比較例2では、コアを構成する各フィラメントの引張強度Tcのみならず中間層及び最外層を構成する各フィラメントの引張強度Tm,Tsも高くしているため、コード生産性が低下し、しかもコード靱性の低下によりタイヤ耐久性の改善効果が得られなかった。
また、実施例4では、比dc/dm及び比dm/dsを共に適正化したため、実施例1に比べてスチールコード内部へのゴム浸透性が良化し、タイヤ耐久性の改善効果が大きくなっていた。実施例5では、比dc/dmが大き過ぎるためスチールコードの撚り構造が不安定になり、タイヤ耐久性の改善効果が低下していた。実施例6では、比dm/dsが大き過ぎるためスチールコード撚り構造が不安定になり、タイヤ耐久性の改善効果が低下していた。
次に、タイヤサイズ295/80R22.5の空気入りラジアルタイヤにおいて、カーカス層の補強コードだけを異ならせた従来例11、比較例11〜12及び実施例11〜16のタイヤを製作した。
即ち、従来例11、比較例11〜12及び実施例11〜16において、カーカス層の補強コードとして、互いに撚り合わされた3本のフィラメントからなるコアと、該コアの周囲に撚り合わされた8本のフィラメントからなる中間層と、該中間層の周囲に撚り合わされた13本のフィラメントからなる最外層とを有するスチールコードを使用し、各フィラメントの引張強度Tc,Tm,Ts、素線径dc,dm,ds、比dc/dm、比dm/dsを表2のように設定した。
これら試験タイヤについて、上述の評価方法により、コード生産性及びタイヤ耐久性を評価し、その結果を表2に併せて示した。但し、タイヤ耐久性の評価結果は、従来例11を100とする指数にて示した。
Figure 2018176923
表2から明らかなように、3+8+13構造のスチールコードを用いた場合においても、3+9+15構造のスチールコードを用いた場合と同様の結果が得られた。
1 トレッド部
2 サイドウォール部
3 ビード部
4 カーカス層
5 ビードコア
6 ベルト層
10 スチールコード
11 コアのフィラメント
11A コア
12 中間層のフィラメント
12A 中間層
13 最外層のフィラメント
13A 最外層

Claims (3)

  1. 複数本の補強コードを含む補強層を備えた空気入りラジアルタイヤにおいて、前記補強コードとして、互いに撚り合わされた3本のフィラメントからなるコアと、該コアの周囲に撚り合わされたN本(N=8〜9)のフィラメントからなる中間層と、該中間層の周囲に撚り合わされたM本(M=13〜15)のフィラメントからなる最外層とを有するスチールコードが用いられており、前記コアのフィラメント及び前記中間層のフィラメントが同一方向かつ同一ピッチで撚り合わされており、前記コアのフィラメントの引張強度Tc(MPa)がその素線径dc(mm)に対して4100−2000dc≦Tc≦4500−2000dcの関係を満たし、前記中間層のフィラメントの引張強度Tm(MPa)がその素線径dm(mm)に対して2000≦Tm<4100−2000dmの関係を満たし、前記最外層のフィラメントの引張強度Ts(MPa)がその素線径ds(mm)に対して2000≦Ts<4100−2000dsの関係を満たすことを特徴とする空気入りラジアルタイヤ。
  2. 前記コアのフィラメントの素線径dcと前記中間層のフィラメントの素線径dmと前記最外層のフィラメントの素線径dsが、0.15mm≦ds≦dm<dc≦0.25mmの関係を満たし、かつ、1.0≦dm/ds≦1.05、1.0<dc/dm≦1.10の関係を満たすことを特徴とする請求項1に記載の空気入りラジアルタイヤ。
  3. 前記補強層がカーカス層であることを特徴とする請求項1又は2に記載の空気入りラジアルタイヤ。
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