JP2018176390A - 圧電性単結晶ウエハの製造方法 - Google Patents

圧電性単結晶ウエハの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】圧電性単結晶ウエハの製造において、両面ラッピング工程におけるウエハの割れを低減することができる圧電性単結晶ウエハの製造方法を提供する。【解決手段】圧電性単結晶をワイヤーソーによりスライスして単結晶ウエハ50を形成するスライス工程と、前記単結晶ウエハ50の両面を粗研磨するラッピング工程と、粗研磨された前記単結晶ウエハ50の少なくとも一方の面を鏡面研磨するポリッシング工程と、を有し、前記ラッピング工程において、22℃における粘度が1.1〜3.0mPa・sである、砥粒とラップ液とを含むラッピングスラリー60を用いて粗研磨を行う。【選択図】図3

Description

本発明は、圧電性単結晶ウエハの製造方法に関し、特に、タンタル酸リチウム単結晶ウエハおよびニオブ酸リチウム単結晶ウエハ等の圧電性酸化物単結晶ウエハの製造方法に関する。
タンタル酸リチウム(LiTaO、以後、LTと略記する)単結晶、および、ニオブ酸リチウム(LiNbO、以後、LNと略記する)単結晶は、融点がそれぞれ約1650℃、約1250℃、キュリー点がそれぞれ約600℃、約1200℃の強誘電体であり、圧電性を有する。このLT単結晶またはLN単結晶から製造されたLT単結晶ウエハやLN単結晶ウエハは、主に携帯電話の信号ノイズ除去用の表面弾性波(以後、SAWと略記する。)フィルタや光学素子などのデバイス材料として用いられている。デバイスが必要とする特性によって、いずれかの単結晶ウエハが選択される。
LT単結晶は、チョクラルスキー法(CZ法)などの単結晶育成方法により育成される。まず、インゴットの状態で、径の不足する結晶の端部をカットした後、LT単結晶には、単一分極化処理(ポーリング)が施される。このポーリング処理は、LT単結晶の<001>軸方向に、キュリー点以上の温度で電圧を印加することで、結晶を単一分極化させる処理である。
次に、弾性表面波素子などを作製する際の基準面、すなわち、結晶方位や弾性表面波の伝播方向を示す面となるオリエンテーションフラット(Orientation Flat、OF)を加工し、外径を整える円周研削加工が、LT単結晶に施される。これらの加工を施した後、LT単結晶は、ワイヤーソーなどの切断装置により、所望の結晶方位に沿ってスライスされ、所定の厚さの円盤状のウエハとして形成される。
得られたLT単結晶ウエハは、次のような加工を施される。まず、#400〜#1000程度の番手のダイヤモンド砥石を用いたべべリング加工により、ウエハの外周に面取り加工を施して、以後のプロセスでの割れを防止するとともに、ウエハの直径を所定の大きさに成形する。
次に、#800〜#2000の番手の砥粒と、水と防錆剤(トリエタノールアミン)からなるラップ液とを含むラッピングスラリーを用いたラッピング加工により、LT単結晶ウエハの両面にラッピング加工を施す。これにより、スライスによるウエハ両面のダメージを取り除くとともに、平面度と平行度を得ながら、ウエハは所定の厚みに揃えられる。
SAW(Surface Acoustic Wave、弾性表面波)フィルタ用途の場合には、さらに、仕様によって異なるが#240〜#2500の番手の砥粒を用いたラッピングスラリーによるラッピング加工により、LT単結晶ウエハの裏面の粗面化が施される。
そして、仕上げとして、粗面化した面の反対側にあたる表面を、コロイダルシリカなどのスラリーを用いたメカノケミカルポリッシュにより、鏡面研磨する。
これに対して、光学素子用途の場合には粗面化は不要であり、LT単結晶ウエハの両面ラッピング後に、コロイダルシリカなどのスラリーを用いたメカノケミカルポリッシュにより、両面を鏡面研磨する場合が多い。
このようにして、得られたLT単結晶ウエハは、通常、直径が3インチ〜6インチ(76mm〜152mm)、厚さが0.1mm〜0.5mm程度の円盤形状を有する。
なお、LN単結晶ウエハも、LT単結晶ウエハと同様の製造工程を経て作製される。
特許文献1および2には、上述のようなウエハ基板の研磨方法及び圧電性単結晶からなるウエハが記載されている。また、特許文献3には、単結晶ウエハのラッピング加工に用いられるラッピングスラリーが記載されており、ラッピングスラリーの粘度は5〜35mPa・sと記載されている。
特開2007−260793号公報 特開2014−040339号公報 特開2016−216703号公報
ところで、上述のようなLT単結晶等の圧電性単結晶ウエハの製造において最も問題となるのは、ウエハの割れの問題である。ウエハの割れが発生する結果、歩留まりが低下し、製造コストも上昇してしまう。特に、スライス後の工程である両面ラッピング工程で割れが発生する場合が多い。
そこで、本発明は、LT単結晶等の圧電性単結晶ウエハの製造において、両面ラッピング工程におけるウエハの割れを低減することができる圧電性単結晶ウエハの製造方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の一態様に係る圧電性単結晶ウエハの製造方法は、圧電性単結晶をワイヤーソーによりスライスして単結晶ウエハを形成するスライス工程と、
前記単結晶ウエハの両面を粗研磨するラッピング工程と、
粗研磨された前記単結晶ウエハの少なくとも一方の面を鏡面研磨するポリッシング工程と、を有し、
前記ラッピング工程において、22℃における粘度が1.1〜3.0mPa・sである、砥粒とラップ液とを含むラッピングスラリーを用いて粗研磨を行うことを特徴とする。
本発明によれば、ウエハの割れの発生率を低減させることができる。
本発明の実施形態に係る圧電性単結晶ウエハの製造方法に用いられる両面ラッピング装置の一例を示した図である。 本実施形態に係る圧電性単結晶ウエハの製造方法の両面ラッピング工程の研磨中の状態の一例を示した図である。 本実施形態に係る圧電性単結晶ウエハの製造方法の両面ラッピング工程における研磨中のラッピングスラリーの状態を示すための拡大図である。
以下、図面を参照して、本発明を実施するための形態の説明を行う。
図1は、本発明の実施形態に係る圧電性単結晶ウエハの製造方法に用いられる両面ラッピング装置10の一例を示した図である。
本実施形態に係る圧電性単結晶ウエハの製造方法に用いられる両面ラッピング装置10は、上側の定盤20と、下側の定盤30と、キャリアプレート40と、上側の回転軸70と、上側回転盤71と、下側の回転軸80と、下側回転盤81とを備える。
上側の定盤20と下側の定盤30とは、互いに上下で対向し、一対の研磨定盤を構成する。また、下側定盤30の表面上には、キャリアプレート40が設置され、キャリアプレート40内にウエハ50が保持されている。
また、上側の定盤20は、上側回転盤71の下面の表面に支持されている。上側回転盤71の上面の中心には、回転軸70が設けられ、上側回転盤71は、回転軸70により回転可能に構成されている。同様に、下側の定盤30は、下側回転盤81の表面上に支持されており、下側回転盤81の下面の中心には、回転軸80が設けられている。そして、回転軸80の回転により、下側回転盤81と、下側回転盤81に支持された下側の定盤30が回転するように構成されている。なお、定盤20、30は、例えば、鋳鉄製であってもよい。
図2は、本実施形態に係る圧電性単結晶ウエハの製造方法の両面ラッピング工程の研磨中の状態の一例を示した図である。また、図3は、両面ラッピング工程における研磨中のラッピングスラリー60の状態を示すための拡大図である。
図3に示されるように、ラッピング研磨を行う際には、上側の定盤20とウエハ50の間及び下側の定盤30とウエハ50との間にラッピングスラリー60を供給し、定盤20、30に荷重を加えながら回転運動を行う。
図1に示されるように、最初に、下側の定盤30上にキャリアプレート40がセットされ、ウエハ50もキャリアプレート40に支持固定される。そして、図2、3に示されるように、上側の定盤20が下降し、ウエハ50は、上下定盤20、30の間にセットされたキャリアプレート4で支持固定される。そして、炭化珪素の#240〜#2500の番手からなる砥粒60とラップ液の混合液であるラッピングスラリー60を上下定盤20、30とウエハ50の間に供給し、かつ、上下定盤20、30に荷重を加えながらすり合わせ回転運動して、ウエハ50の両面を研磨する。
なお、本実施形態に係る圧電性単結晶ウエハの製造方法を実施するための両面ラッピング装置は、市販の両面ラッピング装置を用いることができ、例えば、スピードファム株式会社製、16B−5L−Vを使用してもよい。なお、ラッピングスラリー60は、例えば、両面ラッピング装置10に備えられた、図示しないスラリー供給タンクから供給される。スラリー供給タンクには、撹拌モーターが取り付けられており、スラリーは撹拌翼で撹拌されている。加工に使用したスラリーは両面ラッピング装置10の排出口からタンクに戻り、再びウエハ50に供給され、循環して使用される。
ラッピングスラリー60は循環して使用しているので、スラリータンク内のラッピングスラリー60は鋳鉄製の定盤由来の鉄粉、ウエハ50の研磨屑の影響で粘度が変化し、ウエハ割れの増大に繋がる。このようなラッピングスラリー60の状態変化を抑えるため、一定枚数加工ごとのラッピングスラリー60の補充、およびラップ液の追加を行う。また、ウエハ50の処理枚数が規定の生産枚数に達したときに、使用中のラッピングスラリー60は廃棄している。
本実施形態に係る圧電性単結晶ウエハの製造方法においては、両面ラッピング工程において、ラッピングスラリー60の22℃における粘度を1.1〜3.0mPa・sに維持して粗研磨を行う。後に実施例を用いて具体的に説明するが、ラッピングスラリー60の22℃における粘度を1.1mPa・s以上3.0mPa・s以下の範囲に維持して粗研磨を行うと、ウエハ50の割れの発生率を低減させることができる。ラッピングスラリー60の粘度は、市販の粘度計を用いて測定することができる。例えば、ラッピングスラリーの粘度測定は、卓上型超音波粘度計(富士工業製)を使用して行ってもよい。かかる粘度計は、スラリータンク内にプローブ先端を浸漬して、リアルタイムで粘度を測定することができる。粘度はウエハ50を加工する前に測定する。粘度測定は、必ずしも前述の粘度計を用いる必要は無く、例えば、スラリータンク内からラッピングスラリー60をビーカーなどの容器に採取して測定することができる振動式粘度計や、回転式粘度計を用いて行ってもよい。粘度計は、ラッピングスラリー60の粘度を測定することができれば、用途に応じて種々の粘度計を用いることができる。
また、その際、ラッピングスラリー60の粘度を1.1〜3.0mPa・sに維持するとともに、ラッピングスラリー60の温度を21〜23℃の範囲に維持してウエハ50の粗研磨を行うことが好ましい。上述のラッピングスラリー60の粘度範囲1.1〜3.0mPa・sは、22℃における粘度範囲を規定したものであり、実際の両面ラッピング工程を22℃で行うという意味ではない。よって、ラッピングスラリー60の22℃における粘度が1.1〜3.0mPa・sであれば、そのラッピングスラリー60を用いて他の温度で両面ラッピング工程(粗研磨)を行うことは可能であるし、その温度におけるラッピングスラリーの粘度は必ずしも1.1〜3.0mPa・sの範囲内である必要は無い。
なお、本発明の発明者は、上述のラッピングスラリー60の粘度の他、ラッピングスラリー60の温度を21℃以上23℃以下にすると、割れの発生率を低減させることができることを見出している。よって、ラッピングスラリー60の22℃における粘度を1.1〜3.0mPa・sの範囲内に設定するとともに、ラッピングスラリー60の温度を21〜23℃に設定すれば、相乗効果で大幅にウエハの割れの発生率を低減させることができる。
なお、スラリー供給タンクには、温度を一定に保つため、チラー装置等の冷却装置(図示せず)を付帯してもよい。付帯するチラー装置等の冷却装置は、スラリー温度を21℃以上24℃以下に維持できる冷却能力があればよい。冷却装置としてチラー装置を用いる場合、チラー装置は、市販のチラー装置を用いることができ、例えば、チタン製冷却コイル付帯のハンディークーラー(アズワン製、パソリナコンパクトハンディークーラー202TN)を使用してもよい。チラー装置を用いる場合、スラリー供給タンク内に、チタン製冷却コイルを浸漬して、スラリーを冷却する。
また、冷却装置用のコントローラー(制御装置)を用いることにより、スラリー温度を検出できるとともに、スラリー温度を所定の設定温度となるように制御することができる。かかる冷却装置用のコントローラーも、市販されている製品を利用することができ、例えば、先端に熱伝対が付いた、パソリナコンパクトハンディークーラー202TN用コントローラーで、スラリー温度は確認でき、設定した温度となるように制御される。
なお、コントローラーで粘度計の動作制御を行ってもよい。これにより、ラッピングスラリー60の粘度と温度を一元的に管理することができる。
[実施例]
次に、本発明の実施形態に係る圧電性単結晶ウエハの製造方法を実施した実施例について説明する。なお、以下の実施例において、粘度計は、上述の卓上型超音波粘度計(富士工業製)を使用した。
(実施例1)
チョクラルスキー法によりLT単結晶を育成した後、得られたバルクを650℃に加熱し、300Vの電圧を印加して、1時間のポーリングを行って、LT単結晶に単一分極処理を施した。その後、端部カットおよび円筒研削をした後、ワイヤーソー(株式会社タカトリ製、MWS−612)を用いて、直径6インチ、厚さ0.42mmのLT単結晶ウエハにスライスした。
その後、スラリー供給タンクを備えた両面ラッピング装置を使用して、これらのLT単結晶ウエハをGC(緑色炭化珪素研削材)#1000の番手の砥粒とラップ液から成るラッピングスラリーを用いて、300枚のウエハに両面ラッピングを施した。両面ラッピング工程において、ウエハの厚さが0.38mmになるまで研磨した。ラッピングスラリーの22℃における粘度は1.1〜1.5mPa・sの範囲で、両面ラッピングによる割れは1枚で、割れ発生割合は0.7%であった。
(実施例2)
実施例1と同様にして、直径6インチ、厚さ0.42mmのLT単結晶ウエハを作製し、ラッピングスラリーの22℃における粘度は1.6〜1.8mPa・sの範囲とし、300枚のウエハに両面ラッピングを施した。両面ラッピングによるウエハの割れの発生は300枚中1枚で、割れ発生割合は0.3%であった。
(実施例3)
実施例1と同様にして、直径6インチ、厚さ0.42mmのLT単結晶ウエハを作製し、ラッピングスラリーの22℃における粘度は1.9〜2.5mPa・sの範囲とし、300枚のウエハに両面ラッピングを施した。両面ラッピングによるウエハの割れの発生は300枚中2枚で、割れ発生割合は0.7%であった。
(実施例4)
実施例1と同様にして、直径6インチ、厚さ0.42mmのLT単結晶ウエハを作製し、ラッピングスラリーの22℃における粘度は2.5〜3.0mPa・sの範囲とし、300枚のウエハに両面ラッピングを施した。両面ラッピングによるウエハの割れの発生は300枚中4枚で、割れ発生割合は1.3%であった。
(比較例1)
実施例1と同様にして、直径6インチ、厚さ0.42mmのLT単結晶ウエハを作製し、ラッピングスラリーの22℃における粘度は1.0〜1.1mPa・sとし、300枚のウエハに両面ラッピングを施した。両面ラッピングによる割れの発生は300枚中8枚で、割れ発生割合は2.7%であった。前述のスラリー粘度範囲は、1.0mPa・sである水とほぼ同じ粘度であり、流動が良すぎてウエハ表面にラッピングスラリーが留まらなく、定盤とウエハが直接接触するので、割れ発生割合が高くなったと推測される。
(比較例2)
実施例1と同様にして、直径6インチ、厚さ0.42mmのLT単結晶ウエハを作製し、ラッピングスラリーの22℃における粘度は3.1〜3.6mPa・sの範囲とし、300枚のウエハに、両面ラッピングを施した。両面ラッピングによるウエハの割れの発生は300枚中15枚で、割れ発生割合は5.0%であった。前述のラッピングスラリー粘度範囲は流動性が悪く、ウエハ上にラッピングスラリーの塊が存在するようになり、局所的に負荷が掛かかるところが出てくるために、割れ発生割合が高くなったと推測される。
実施例1〜4及び比較例1、2の結果を表1に示す。
Figure 2018176390
表1に示される通り、スラリー粘度1.0〜1.1及び3.1〜3.6に設定した比較例1、2においては、ウエハの割れ発生割合がそれぞれ2.7%、5.0%という結果であった。一方、スラリー粘度を1.1〜3.0mPa・sに設定した実施例1〜4では、ウエハの割れ発生割合を0.3〜1.3%と低くすることができた。特に、スラリー粘度を1.1〜2.5mPa/sの範囲に設定した場合には、ウエハの割れ発生割合を0.3〜0.7%とすることができ、更に、スラリー粘度を1.1〜1.8mPa/sの範囲に設定した場合には、ウエハの割れ発生割合を0.3%とすることができた。このように、ラッピングスラリーの22℃における粘度を1.1〜3.0mPa・s、好ましくは1.1〜2.5mPa・s、更に好ましくは1.1〜1.8mPa/sの範囲に設定することにより、ラッピング工程の粗研磨におけるウエハの割れの発生率を低減させることができる。
以上説明したように、本実施例に係る圧電性単結晶ウエハの製造方法によれば、ウエハをスライス後、両面ラッピング加工を施すときに、ラッピングスラリーの22℃における粘度を1.1〜3.0mPa・sに維持して行うことにより、両面ラッピング工程におけるウエハの割れ発生割合を2.0%以下まで低減することができる。
なお、実施例においては、ラッピングスラリーの22℃の温度における粘度範囲が示されているが、このようなラッピングスラリーを用いれば、必ずしも実際の両面ラッピング工程におけるラッピングスラリーの温度を22℃にする必要が無い点は、上述の通りである。例えば、両面ラッピング工程におけるラッピングスラリーの温度を21〜23℃の範囲内の所定温度に設定してもよい。また、それ以外の温度においても、ラッピングスラリーの22℃の温度における粘度を1.1〜3.0mPa・sに設定することにより、ウエハの割れ発生を低減させることができる。
LN単結晶ウエハの製造工程においても、LT単結晶ウエハと結晶学的にも、製造プロセス的にも、同様に扱うことができるため、本発明を同様に適用することができる。
以上説明したように、本発明の実施形態に係る圧電性単結晶ウエハの製造方法によれば、両面ラッピング工程における、ウエハの割れ発生割合を2.0%以下に低減することができ、圧電性酸化物ウエハの歩留まりを向上させることが可能となる。
以上、本発明の好ましい実施形態及び実施例について詳説したが、本発明は、上述した実施形態及び実施例に制限されることはなく、本発明の範囲を逸脱することなく、上述した実施形態及び実施例に種々の変形及び置換を加えることができる。
10 両面ラッピング装置
20 上側の定盤
30 下側の定盤
40 キャリアプレート
50 ウエハ
60 ラッピングスラリー
70、80 回転軸
71、81 回転盤

Claims (3)

  1. 圧電性単結晶をワイヤーソーによりスライスして単結晶ウエハを形成するスライス工程と、
    前記単結晶ウエハの両面を粗研磨するラッピング工程と、
    粗研磨された前記単結晶ウエハの少なくとも一方の面を鏡面研磨するポリッシング工程と、を有し、
    前記ラッピング工程において、22℃における粘度が1.1〜3.0mPa・sである、砥粒とラップ液とを含むラッピングスラリーを用いて粗研磨を行う圧電性単結晶ウエハの製造方法。
  2. 前記ラッピング工程は、前記ラッピングスラリーの温度を21〜23℃に維持して行われる請求項1に記載の圧電性単結晶ウエハの製造方法。
  3. 前記単結晶ウエハが、タンタル酸リチウム単結晶ウエハ、またはニオブ酸リチウム単結晶ウエハである請求項1又は2に記載の圧電性単結晶ウエハの製造方法。
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