JP2018175623A - 遊技機 - Google Patents

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Yuji Ishida
裕司 石田
崇 辛島
Takashi Karashima
崇 辛島
村松 直樹
Naoki Muramatsu
直樹 村松
信行 坂内
Nobuyuki Sakauchi
信行 坂内
廣瀬 淳一
Junichi Hirose
淳一 廣瀬
知行 吉岡
Tomoyuki Yoshioka
知行 吉岡
春香 松草
Haruka Matsukusa
春香 松草
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【課題】メダルを連続的かつ円滑に投入することができる遊技機を提供。【解決手段】メダルMを投入するためのメダル投入部25は、上方に開口した半筒状に形成されて複数のメダルMを投入方向に沿って案内するメダル案内溝112と、メダル案内溝112の投入方向奥側にて上下に延びる前方壁121と、メダル案内溝112と前方壁121との間からメダルMを落下させるメダル投入口130と、を備え、メダル案内溝112の内周面におけるメダル投入口130の手前には、弧状凸部115aを有した段状案内部115が設けられている。【選択図】図14

Description

本発明は、スロットマシン等に代表される遊技機に関する。
従来、遊技機の代表例として例えばスロットマシンがある。このスロットマシンは、遊技媒体の一種であるメダルを用いて遊技を行うものであって、その操作盤の上にメダルを投入するためのメダル投入器を備えている。メダル投入器は、投入口を介してメダルが1枚ずつ投入可能になっており、円筒状の案内溝と、この案内溝の前方に立設された支持壁と、を有し、案内溝の軸方向と支持壁の面方向とが直交して設けられている。このメダル投入器では、複数のメダルを重ねて案内溝で案内するとともに、先頭のメダルを支持壁に当接させて支持しつつ、先頭のメダルを投入口から順次落下させるように構成されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2013−099398号公報
しかしながら、従来のメダル投入器において、案内溝で案内した複数のメダルのうち先頭のメダルが支持壁に当接して支持されると、先頭のメダルに対して後方の複数のメダルからの荷重が作用し、後方のメダルと支持壁との間に先頭のメダルが挟まれる形となり、先頭のメダルが投入口から落下しにくくなることがある。このためメダルを連続的かつ円滑に投入することができず、遊技者がストレスを感じて遊技を快適に楽しめない可能性がある。
この問題は、スロットマシンに限らずメダルを遊技媒体として投入する種々の遊技機においても同様である。
本発明の目的は、メダルを連続的かつ円滑に投入することができる遊技機を提供することである。
すなわち、請求項1に記載の発明は、
メダルを投入するためのメダル投入部を備えた遊技機であって、
前記メダル投入部は、
上方に開口した半筒状に形成されて複数のメダルを投入方向に沿って案内するメダル案内溝と、
前記メダル案内溝の投入方向奥側にて上下に延びる前方壁と、
前記メダル案内溝と前記前方壁との間からメダルを落下させるメダル投入口と、を備え、
前記メダル案内溝の内周面における前記メダル投入口の手前には、径方向内方に向かって突出するとともに前記投入方向に沿った断面が弧状に形成された弧状凸部を有した段状案内部が設けられている ことを特徴とするものである。
このような本発明に係る遊技機によれば、メダル投入部のメダル案内溝で複数のメダルを案内する際に、複数のメダルが段状案内部で案内されることで、投入方向奥側に向かうメダルの荷重が弧状凸部によって分散され、先頭のメダルに対する荷重が緩和されることとなる。従って、先頭のメダルが前方壁と後方のメダルとの間に挟まれてメダル投入口から落下しにくくなる事態を回避し、メダルを連続的かつ円滑に投入することができ、遊技者がストレスを感じることなく遊技を快適に楽しむことができる。
本発明の一実施形態におけるスロットマシンの斜視図である。 スロットマシンの正面図である。 前面扉を開いた状態のスロットマシンの斜視図である。 前面扉の背面図である。 筐体の正面図である。 メダル投入部を示す斜視図である。 (A)、(B)は、第1実施形態のメダル投入部を示す平面図および断面図である。 (A)、(B)は、メダル投入部を示す斜視図および分解斜視図である。 (A)、(B)は、メダル投入部を断面して示す分解斜視図である。 (A)、(B)は、メダル投入部の詳細構造を説明する断面図である。 メダル投入部の作用を示す拡大断面図である。 (A)、(B)は、第1実施形態の変形例に係るメダル投入部を示す断面図である。 (A)、(B)は、第1実施形態の他の変形例に係るメダル投入部を示す断面図である。 (A)、(B)は、第2実施形態のメダル投入部を示す平面図および断面図である。 (A)、(B)は、メダル投入部を断面して示す分解斜視図である。 (A)、(B)は、メダル投入部の詳細構造を説明する断面図である。 メダル投入部の作用を示す拡大断面図である。 (A)、(B)は、それぞれ第2実施形態の変形例に係るメダル投入部を示す断面図である。 (A)、(B)は、第3実施形態のメダル投入部を示す平面図および分解斜視図である。 メダル投入部の作用を示す平面図である。 (A)、(B)は、第4実施形態のメダル投入部を示す平面図および断面図である。
以下、本発明の実施形態について、添付図面を参照して説明する。以下では、本発明を遊技機の一種である回胴式遊技機、具体的にはスロットマシン10に適用した場合の一実施形態について説明する。図1は、スロットマシン10の斜視図であり、図2は、スロットマシン10の正面図であり、図3は、前面扉12を開いた状態のスロットマシン10の斜視図であり、図4は、前面扉12の背面図であり、図5は、筐体11の正面図である。
〔遊技機の全体構造〕
図1から図5に示すように、スロットマシン10は、その外殻を形成する筐体11を備えている。筐体11は、木製のパネルを組み合わせて、全体として前面を開放した箱状に形成されており、遊技ホールへの設置の際にいわゆる島設備に対し釘を打ち付ける等して取り付けられる。なお、筐体11は、木製のパネルによって構成されるものに限らず、合成樹脂製パネルまたは金属製パネルによって構成されてもよいし、合成樹脂材料または金属材料によって一体の箱状に形成されたものでもよい。筺体11の側面上部には、筺体11の内部から外部に通じる開口11aが貫通形成されている。筺体11の側面下部には、スロットマシン10を運搬する際に利用される取手部11bが設けられている。
筐体11の前面側には、前面扉12が開閉可能に取り付けられている。すなわち、筐体11には、その正面から見て左側部に上下三箇所の支軸13a,13b,13c(図5参照)が設けられており、前面扉12には、各支軸13a,13b,13cと対応する位置に軸受部14a,14b,14c(図4参照)が設けられている。そして、各軸受部14a,14b,14cに各支軸13a,13b,13cが挿入された状態では、前面扉12が筐体11に対して各支軸13a,13b,13cを結ぶ上下方向に延びる開閉軸線を中心として回動可能に支持され、前面扉12の回動によって筐体11の前面開放側を開放したり閉鎖したりすることができるようになっている。
また、前面扉12において開閉軸の反対側(正面から見て右側)には、その背面に施錠装置15が設けられ、筐体11における施錠装置15に対応した位置には錠受部16が設けられている。この施錠装置15は、筐体11に対して閉鎖した前面扉12を開放不能な施錠状態とするものである。前面扉12の前面右端部には、施錠装置15と一体化されたキーシリンダ17が設けられており、キーシリンダ17に対する所定のキー操作によって施錠装置15の施錠状態と解錠状態とが切り替えられるように構成されている。すなわち、キーシリンダ17をキー操作することにより、施錠装置15を錠受部16に係合させて施錠状態とすることで、前面扉12が開放不能となり、施錠装置15と錠受部16との係合を解除して解錠状態とすることで、前面扉12が開放可能となる。なお、キーシリンダ17としては、不正解錠防止機能の高いオムロック(登録商標)が用いられている。
前面扉12の前面中央部には、遊技に関する情報を表示するための遊技パネル20が設けられている。遊技パネル20は、合成樹脂材料から透明に構成されており、遊技パネル20を通じてスロットマシン10の内部が視認可能となっている。この遊技パネル20に対応した前面扉12の背面側には、図3、4に示すように、リールユニット21が取り付けられている。リールユニット21は、後述する主中継基板71から延びる電力の分配配線(不図示)や信号線(不図示)を接続するためのコネクタ21a,21bを備え、主制御装置90によってリールユニット21の動作が制御されるようになっている。
リールユニット21は、円筒状(円環状)にそれぞれ形成された左リール22L,中リール22M,右リール22Rを備えている。各リール22L,22M,22Rは、その中心軸線が当該リールの回転軸線となるように回転可能に支持されている。各リール22L,22M,22Rの回転軸線は略水平方向に延びる同一軸線上に配設され、各リール22L,22M,22Rの表面の一部は遊技パネル20を通じて視認可能な状態となっている。また、各リール22L,22M,22Rが正回転すると、遊技パネル20を通じて各リール22L,22M,22Rの表面は上から下へ向かって移動しているかのように視認される。
ここで、リールユニット21の構成を簡単に説明する。各リール22L,22M,22Rは、それぞれがステッピングモータに連結されており、各ステッピングモータの駆動により各リール22L,22M,22Rが個別に、すなわちそれぞれ独立して回転駆動し得る構成となっている。ステッピングモータは、例えば504パルスの駆動信号(以下、励磁パルスとも言う)を与えることにより1回転されるように設定されており、この励磁パルスによってステッピングモータの回転位置、すなわちリールの回転位置が制御される。また、リールユニット21には、リールが1回転したことを検出するためのリールインデックスセンサが各リール22L,22M,22Rに設置されている。そして、リールインデックスセンサからは、リールが1回転したことを検出した場合、その検出の都度、後述する主制御装置90に検出信号が出力されるようになっている。このため主制御装置90は、リールインデックスセンサの検出信号と、当該検出信号が入力されるまでに出力した励磁パルス数とに基づいて、各リール22L,22M,22Rの角度位置を1回転毎に確認するとともに補正することができる。
各リール22L,22M,22Rの外周面には、その長辺方向(周回方向)に、識別情報としての図柄が複数個、具体的には、各リール22L,22M,22R毎に、21個の図柄が等間隔に描かれており、そのうち連続する3個の図柄が遊技パネル20の上段、中段、下段の位置にそれぞれ視認可能に構成されている。このため、所定の位置においてある図柄を次の図柄へ切り替えるには、24パルス(=504パルス÷21図柄)の励磁パルスの出力を要する。また、主制御装置90は、リールインデックスセンサの検出信号が入力されてから出力した励磁パルス数により、遊技パネル20から視認可能な状態となっている図柄を把握したり、遊技パネル20から視認可能な位置に所定の図柄を停止させたりする制御を行うことができる。
遊技パネル20の下方左側には、各リール22L,22M,22Rの回転を開始させるために操作されるスタートレバー23が設けられている。スタートレバー23は、遊技者が遊技(ゲーム)を開始するときに手で押し操作(押される方向は限定されない)するレバーであり、所定数のメダルが投入されている状態でスタートレバー23が操作されると、各リール22L,22M,22Rの回転が一斉に(但し、同時である必要はない)開始されるようになっている。
スタートレバー23の右側には、回転している各リール22L,22M,22Rを個別に停止させるために操作されるボタン状のストップスイッチ24L,24M,24Rが設けられている。各ストップスイッチ24L,24M,24Rは、停止対象となるリール22L,22M,22Rに対応して配置されている。すなわち、左ストップスイッチ24Lが操作された場合には左リール22Lの回転が停止し、中ストップスイッチ24Mが操作された場合には中リール22Mの回転が停止し、右ストップスイッチ24Rが操作された場合には右リール22Rの回転が停止する。
遊技パネル20の下方右側には、メダルを投入するためのメダル投入部25が設けられている。メダル投入部25から投入されたメダルは、前面扉12の背面に設けられたセレクタ(不図示)によって取込用通路26か排出用通路27のいずれかへ導かれる。そして、取込用通路26に導かれたメダルは、筺体11の内部に収容されたホッパ装置31へと導かれる。一方、排出用通路27に導かれたメダルは、前面扉12の前面下部に設けられたメダル排出口28からメダル受け皿29へと導かれ、遊技者に返還される。
ホッパ装置31は、図3、5に示すように、メダルを貯留する貯留タンク32と、メダルを遊技者に払い出す払出装置33とにより構成されている。払出装置33は、図示しないメダル払出用回転板を回転させることにより、排出用通路27に設けられた開口27aへメダルを排出し、排出用通路27を介してメダル受け皿29へメダルを払い出すようになっている。また、ホッパ装置31の右方には、貯留タンク32内に所定量以上のメダルが貯留されることを回避するための予備タンク34が設けられている。ホッパ装置31の貯留タンク32内部には、この貯留タンク32から予備タンク34へとメダルを排出する誘導プレート(不図示)が設けられている。したがって、誘導プレートが設けられた高さ以上にメダルが貯留された場合、かかるメダルが予備タンク34に貯留されることとなる。
図1、2に示すように、スタートレバー23の左方には、精算スイッチ35が設けられている。本スロットマシン10では、所定の最大値(メダル50枚分)となるまでの余剰の投入メダルや入賞時の払出メダルを仮想メダルとして貯留記憶するクレジット機能を有しており、仮想メダルが貯留記憶されている状況下で精算スイッチ35が操作された場合、仮想メダルが現実のメダルとしてメダル排出口28からメダル受け皿29に払い出されるようになっている。また、メダル投入部25に投入されたメダルがセレクタ内に詰まった状況下で精算スイッチ35が操作された場合、セレクタが機械的に連動して動作され、当該セレクタ内に詰まったメダルがメダル排出口28から返却されるようになっている。
遊技パネル20の下方左側には、遊技媒体としてのクレジットされた仮想メダルを最大に投入(例えば、一度に3枚投入)するためのMAXBETボタン36が設けられている。また、本実施形態のスロットマシン10には搭載されていないが、MAXBETボタン36の近傍に、仮想メダルを一度に2枚投入するためのボタン(2BETボタン)や、仮想メダルを1枚投入するためのボタン(1BETボタン)が設けられていてもよい。精算スイッチ35およびMAXBETボタン36は、スロットマシン10における主要な遊技操作を行う操作部であることから、これらの操作部からの操作信号は後述する主制御装置90に伝送されて処理される。
遊技パネル20の下方略中央には、情報表示部37が設けられている。情報表示部37は、クレジットされている仮想メダル数や、ボーナス状態が終了するまでに払い出される残りのメダル数、入賞時に払い出したメダルの枚数、等のメダル数に関する情報がそれぞれ表示される7セグメント表示器から構成されている。なお、情報表示部37は、7セグメント表示器によって構成されるものに限らず、表示するメダル数の情報を一画面の中に表示する液晶表示器等によって構成されてもよい。情報表示部37の表示は、主制御装置90によって制御される。
情報表示部37の右方には、3つの演出ボタン38,39,40が設けられている。演出ボタン38は、後述する液晶表示装置55に表示される画像や動画を切り替えたり、上部ランプ51や側部ランプ53の点灯状態を切り替えたりするために用いられる。演出ボタン39,40は、後述するスピーカ57,58,59から出力される効果音のボリュームを増減させるために用いられる。これらの演出ボタン38,39,40からの操作信号は後述するサブ制御装置60に伝送されて処理される。また、メダル受け皿29の上方には、機種名や遊技に関わるキャラクタなどが表示された下段プレート41が装着されている。また、メダル受け皿29の左方には、手前側下方に反転可能な灰皿42が設けられている。
前面扉12の前面側において、上部には、上部ランプ51と左右一対のスピーカグリル52とが設けられ、左右両側辺には、一対の側部ランプ53が設けられ、下段プレート41の両側には、左右一対のスピーカグリル54が設けられている。上部ランプ51および側部ランプ53は、遊技の進行に伴い点灯したり点滅したりすることで演出を行う。また、遊技パネル20の上方には、遊技者に各種情報を与える液晶表示装置55が設けられている。液晶表示装置55は、遊技の進行に伴って各種表示演出を実行したり、電源投入時やエラー発生時にその状態を報知したりするためのものであり、映像を表示する液晶ディスプレイ56を備えて構成されている。
図4に示すように、前面扉12の背面側において、上部には、左右一対の上部スピーカ57(図中、右側の上部スピーカは不図示)が設けられ、下部には、左右一対の下部スピーカ58が設けられ、液晶表示装置55の背面には、副スピーカ(ウーファー)59が設けられている。上部スピーカ57は、遊技の進行に伴い種々の効果音を発生し、この効果音がスピーカグリル52を通して前面扉12の前面側に送出される。下部スピーカ58は、遊技者に遊技状態を報知する報知音を発生し、この報知音がスピーカグリル54を通して前面扉12の前面側に送出される。副スピーカ59は、遊技の進行に伴い重低音等の効果音を発生するものである。
液晶表示装置55は、液晶ケース55aにより外郭が形成され、その液晶ケース55aに液晶ディスプレイ56(図2参照)および液晶基板(不図示)が収容されて構成されている。液晶基板には、映像出力全般の制御を担うVDP(Video Display Processor)や各種メモリ等の電子部品が搭載されている。液晶ケース55aにはコネクタ口が形成され、液晶基板に搭載されるコネクタ55bがコネクタ口を通して前面扉12の背面側に露出されている。コネクタ55bには、後述するサブ制御装置60から延びる配線(不図示)が接続されるようになっている。
上部ランプ51や側部ランプ53、液晶表示装置55、上部スピーカ57や下部スピーカ58、副スピーカ59は、サブ制御装置60によって制御される。サブ制御装置60は、図3、5に示すように、筐体11の背面板11cの内面に本体ベース80を介して取り付けられている。さらに、本体ベース80には、リールユニット21やホッパ装置31を制御して遊技を統括管理する主制御装置90が取り付けられている。また、筐体11の内部においてホッパ装置31の左方には、電源ボックス70が設けられている。電源ボックス70は、その内部に電源装置(不図示)を収容するとともに、サブ制御装置60や主制御装置90を始めとする各部に電力を供給するための電源スイッチ(不図示)を備えている。
前面扉12の背面側には、図4に示すように、主中継基板71とサブ中継基板72とが設けられている。主中継基板71は、電源ボックス70から主制御装置90を介して供給される電力、および主制御装置90から伝送される制御信号をリールユニット21や、スタートレバー23、ストップスイッチ24L,24M,24R、精算スイッチ35、MAXBETボタン36、情報表示部37等の各部に中継するものである。サブ中継基板72は、電源ボックス70からサブ制御装置60を介して供給される電力、およびサブ制御装置60から伝送される制御信号を演出ボタン38,39,40、液晶表示装置55、上部ランプ51、側部ランプ53、上部スピーカ57、下部スピーカ58、副スピーカ59等の各部に中継するものである。これらの主中継基板71とサブ中継基板72には、それぞれ主制御装置90およびサブ制御装置60からの配線(不図示)を接続する入力コネクタと、各部に接続される分配配線(不図示)を接続する分配コネクタと、が設けられている。
サブ制御装置60は、図5に示すように、基板ケース61により外郭が形成され、その基板ケース61にサブ基板(不図示)が収容されて構成されている。サブ基板には、上部ランプ51や側部ランプ53、上部スピーカ57や下部スピーカ58、副スピーカ59等の主たる制御を担うMPU(Micro Processing Unit)や、各種メモリ等の電子部品の他に、外部との電気的接続を行うための複数のコネクタ62が搭載されている。このサブ基板は、電子部品の搭載面がサブ制御装置60の前面側を向くように基板ケース61に収容されている。基板ケース61は、その背面側を形成するベース部材(不図示)と、前面側を形成するカバー部材63とにより構成されている。カバー部材63にはコネクタ口が開口形成され、コネクタ口を通してコネクタ62が露出されている。
主制御装置90は、基板ケース91により外郭が形成され、その基板ケース91に主基板(不図示)が収容されて構成されている。主基板には、リールユニット21やホッパ装置31等の主たる制御を担うMPU(Micro Processing Unit)や、各種メモリ等の電子部品の他に、外部との電気的接続を行うための複数のコネクタ92が搭載されている。この主基板は、電子部品の搭載面が主制御装置90の前面側を向くように基板ケース91に収容されている。基板ケース91は、その背面側を形成するベース部材(不図示)と、前面側を形成するカバー部材93とにより構成されている。カバー部材93には複数のコネクタ口が開口形成され、コネクタ口を通してコネクタ92が露出されている。また、主制御装置90には、リセットスイッチ94および設定キー挿入孔95が設けられている。
リセットスイッチ94は、スロットマシン10の各種状態をリセットするためのスイッチである。本スロットマシン10は各種データのバックアップ機能を有しており、万一停電が発生した際でも停電時の状態を保持し、停電からの復帰(復電)の際には停電時の状態に復帰できるようになっている。従って、例えば遊技ホールの営業が終了する場合のように通常手順で電源を遮断すると遮断前の状態が記憶保持されるが、リセットスイッチ94を押しながら電源をオンすると、バックアップデータがリセット(初期化)されるようになっている。また、電源がオンされている状態でリセットスイッチ94を押した場合には、エラー状態がリセットされる。
設定キー挿入孔95は、ホール管理者などがメダルの出玉調整を行うためのものである。すなわち、ホール管理者等が設定キーを設定キー挿入孔95へ挿入して回転操作することにより、スロットマシン10の設定状態(各入賞態様の当選確率の設定)を「設定1」から「設定6」まで変更できるようになっている。そして、設定状態が「設定1」に設定された場合、メダル払出枚数の期待値が最も低くなるように入賞態様(役)の抽選を行い、設定状態が「設定6」に設定された場合、メダル払出枚数の期待値が最も高くなるように入賞態様の抽選を行うように構成されている。なお、リセットスイッチ94は、エラー状態をリセットする場合の他に、スロットマシン10の設定状態を変更する場合にも操作される。
〔第1実施形態のメダル投入部〕
以下、図6から図12を参照し、本発明の第1実施形態のメダル投入部の構造について説明する。図6は、第1実施形態におけるメダル投入部25を示す斜視図である。図7(A)、(B)は、第1実施形態のメダル投入部25を示す平面図および断面図である。図8(A)、(B)は、メダル投入部25を示す斜視図および分解斜視図である。図9(A)、(B)は、メダル投入部25を断面して示す分解斜視図である。
メダル投入部25は、図6に示すように、前面扉12の操作台12aに設けられ、この操作台12aの開口部に固定されるカバー部材100と、カバー部材100の下方に設けられるメダル案内部材110と、メダル案内部材110の投入方向奥側に設けられるメダル支持部材120と、メダル支持部材120の手前からメダルを落下させるメダル投入口130と、を有して構成されている。
ここで、投入方向とは、スロットマシン10の遊技者がメダル投入部25に遊技媒体であるメダルを投入する際の動作の方向であり、遊技者が前方に手を伸ばしてメダルを押し出す方向が投入方向奥側(以下、単に奥側と記す場合がある)であり、その反対に遊技者に近づく方向が投入方向手前側(以下、単に手前側と記す場合がある)である。すなわち、スロットマシン10の前後方向において、概ね後方が投入方向奥側となり前方が投入方向手前側となるが、スロットマシン10の前後方向に対し、メダル投入部25の投入方向が傾斜して設けられていてもよい。
カバー部材100は、亜鉛合金等の金属材料から一体成形された部材であって、全体環状に形成されるとともに、投入方向奥側に立設された前面壁101を有している。前面壁101は、メダル支持部材120の奥側に接触するとともに上下に延びて設けられている。なお、カバー部材100は、前面扉12の操作台12aと別体で成形されて取り付けられるものに限らず、操作台12aと一体成形されたものであってもよい。さらに、カバー部材100は、金属材料から成形されたものに限らず、合成樹脂材料から一体成形された部材であってもよい。
メダル案内部材110は、図7〜9に示すように、亜鉛合金等の金属材料や合成樹脂材料から一体成形された部材であって、投入方向左右に一対で立設されて投入方向に延びる側壁部111と、一対の側壁部111間にて投入方向に延びる溝状のメダル案内溝112と、を有して形成されている。メダル案内溝112は、上方に開口した半円筒状に形成されて複数のメダルMを投入方向に沿って案内するものである。一対の側壁部111は、投入方向奥側(図7の左側)において、メダル案内溝112の端縁よりもメダル1枚分の厚さ寸法よりも若干長く延びて形成され、これら一対の側壁部111の奥側端縁がメダル支持部材120に当接して設けられている。
メダル支持部材120は、亜鉛合金等の金属材料や合成樹脂材料から一体成形された部材であって、上下に延びるとともにメダル案内部材110の奥側を覆う板状に形成されており、メダル案内溝112で案内される複数のメダルMのうち先頭のメダルMに当接するものである。このメダル支持部材120は、メダル案内溝112に臨んで上下に延びる複数の突条からなるメダル支持壁(前方壁)121と、メダル支持壁121間にて奥側に凹んだ凹溝122と、を有し、突条からなるメダル支持壁121が先頭のメダルMに当接することで、メダルMとの摺接抵抗を減少させるように形成されている。メダル支持部材120の上面には、下方に凹んだ凹状の切欠き部123が形成され、メダル案内溝112に案内されたメダルMが切欠き部123の底面よりも上方に突出するようになっている。
メダル投入口130は、メダルMを1枚ずつ落下させるスリット状に開口し、その下方に設けられたメダル経路(不図示)を通してセレクタ(不図示)に連通されている。このメダル投入口130は、メダル案内溝112の奥側端縁とメダル支持壁121との間に形成された隙間によって構成され、この隙間がメダル1枚分の厚さ寸法よりも若干大きな幅寸法を有することで、メダル案内溝112に案内された複数のメダルMのうち先頭のメダルMのみを落下させ、これによりメダルMが1枚ずつ投入されるようになっている。
次に、図10も参照してメダル投入部25の詳細構造を説明する。図10(A)は、メダル投入部からメダルが投入される際の状態を示す断面図であり、(B)は、メダル案内溝の詳細構造を拡大して示す断面図である。メダル案内溝112は、投入方向に延びるとともに奥側に向かって下り傾斜を有した軸線Aに沿って形成されている。また、メダル案内溝112の内径は、メダルMの直径よりも若干大きく、その底部において投入方向に延びる1本の線状部分が主にメダルMに当接するとともに、複数のメダルMをばらつきなく整列させた状態で案内できるように形成されている。
図10(A)に示すように、メダル案内溝112に複数のメダルMが並び、先頭のメダルMがメダル支持壁121に当接した状態において、先頭のメダルMは、メダル投入口130から落下することとなるが、先頭から二番目のメダルMとメダル支持壁121とに挟まれることがある。この際、先頭のメダルMがメダル投入口130に落下しにくければ、カバー部材100の前面壁101とメダル支持部材120の切欠き部123とで形成される空間に遊技者が指Fを差し込み、二番目のメダルMを引き戻すように動かすことで、先頭のメダルMへの負荷を緩和し、これにより先頭のメダルMをメダル投入口130に落下させやすくできるようになっている。
メダル案内溝112の内周面には、投入方向手前側の略2/3の範囲に設けられた平坦案内部113と、奥側の略1/3の範囲(メダルMが10枚程度並ぶ範囲)に設けられた段状案内部114と、が形成されている。なお、平坦案内部113および段状案内部114の投入方向に沿った長さ寸法は任意に設定することができる。
平坦案内部113は、軸線Aに平行に延びる半円筒状であるとともに、投入方向に沿った平坦面を有して形成されている。すなわち、平坦案内部113は、投入方向奥側に向かって下り傾斜を有した軸線Aを中心とする半円筒面として構成されている。なお、平坦案内部113は、凹凸のない平坦な半円筒面であるものに限らず、投入方向に沿って延びる複数の突条および凹溝を有して形成されていてもよい。
段状案内部114は、軸線Aとなす角度が互いに異なる2つの案内面である第一案内面114aおよび第二案内面114bを有して構成されている。第一案内面114aは、軸線Aと平行に設けられ、すなわち、軸線Aを中心とする半円筒面として構成されている。第二案内面114bは、投入方向奥側に向かって軸線Aに近づく角度をもって設けられ、すなわち、軸線Aを中心として投入方向奥側に頂点を有する円錐面の一部によって構成されている。このような第一案内面114aおよび第二案内面114bは、交互に設けられ、これら2つの案内面114a,114bを一組とする案内面組が投入方向に沿って並設されている。従って、段状案内部114全体の傾斜角度としては、軸線Aと平行な平坦案内部113よりも緩やかになっている。
図10(B)に示すように、2つの案内面114a,114bを一組とする案内面組の投入方向に沿った幅寸法W1は、メダル2枚分の厚さ寸法と略同一に設定され、すなわち、第一案内面114aおよび第二案内面114bの各幅寸法は、メダル1枚分の厚さ寸法tと略同一に設定されている。また、2つの案内面114a,114bのうち、段状案内部114の底部における下り傾斜の大きい第一案内面114aがメダル投入口130に連続して設けられている。従って、メダル案内溝112に案内された複数のメダルMのうち、先頭(図中、最も左側)のメダルMがメダル投入口130に落下する際、先頭から二番目のメダルMが第一案内面114aに案内され、先頭から三番目のメダルMが第二案内面114bに案内されるようになっている。
ここで、平坦案内部113の軸線A、段状案内部114の第一案内面114aおよび第二案内面114bの傾斜角度の具体的な一例を説明する。軸線Aは、投入方向奥側に向かって略20°の下り傾斜を有している。すなわち、図10(B)に示すように、軸線Aと水平面とのなす角度θ1が略20°に設定されている。従って、軸線Aと平行な第一案内面114aは、段状案内部114の底部において、水平面となす角度θ2が略20°に設定されている。一方、第二案内面114bは、段状案内部114の底部において、水平面となす角度θ3が略3°に設定されている。すなわち、第二案内面114bは、第一案内面114aよりも緩やかであるものの、投入方向奥側に向かって下り傾斜をもって設けられている。従って、段状案内部114は、その全体として投入方向奥側に下り傾斜を有した軸線A´に平行に設けられ、この軸線A´と水平面とのなす角度θ1´が略11°に設定されている。
以上のようなメダル案内溝112によって複数のメダルMを案内する際の各メダルMに作用する力について説明する。図11は、メダル投入部の作用を示す拡大断面図である。図11に示すように、各メダルMには重力Fgが下向きに作用している。先頭から二番目、四番目など偶数番目のメダルMは、段状案内部114の第一案内面114aに案内され、第一案内面114aから反力Fz1を受けつつ支持されている。この反力Fz1は、第一案内面114aと直交する方向に作用する。また、先頭から三番目、五番目など奇数番目のメダルMは、第二案内面114bに案内され、第二案内面114bから反力Fz2を受けつつ支持されている。この反力Fz2は、第二案内面114bと直交する方向に作用する。
偶数番目のメダルMに作用する重力Fgは、第一案内面114aからの反力Fz1に釣り合う分力Fy1と、この分力Fy1に直交して前方に向かう分力Fx1と、に分解できる。分力Fy1は反力Fz1と打ち消しあうことから、分力Fx1が前方のメダルMに作用する。奇数番目のメダルMに作用する重力Fgは、第二案内面114bからの反力Fz2に釣り合う分力Fy2と、この分力Fy2に直交して前方に向かう分力Fx2と、に分解できる。分力Fy2は反力Fz2と打ち消しあうことから、分力Fx2が前方のメダルMに作用する。
また、平坦案内部113に案内されるメダルMに作用する重力Fgは、平坦案内部113に底面からの反力Fz3に釣り合う分力Fy3と、この分力Fy3に直交して軸線Aに沿って前方に向かう分力Fx3と、に分解できる。分力Fy3は反力Fz3と打ち消しあうことから、分力Fx3が前方のメダルMに作用する。このような分力Fx1,Fx2,Fx3が順に加算されて先頭のメダルMに作用し、メダル支持壁121との間に反力が作用している。
先頭のメダルMは、後方のメダルMとメダル支持壁121とに前後から挟まれ、分力Fx1,Fx2,Fx3の積算値から求まる水平方向の反力Frと、この反力Frと摩擦係数によって求まる鉛直方向の摩擦力Ffと、が先頭のメダルMに前後から作用する。先頭のメダルMに作用する重力Fgが前後の摩擦力Ffの合計値よりも大きければメダルMがメダル投入口130に落下し、重力Fgよりも摩擦力Ffの合計値が上回ればメダルMが前後から挟持され、メダル投入口130に落下しないか、または落下しにくくなってしまう。
そこで、前述したように、第二案内面114bの傾斜角度θ3が軸線Aの下り傾斜角度θ1および第一案内面114aの傾斜角度θ2よりも緩やかに設定されていることで、前方に向かう分力Fy2が減少する(分散される)。すなわち、傾斜角度θ3が緩やかに設定された第二案内面114bによって、軸線Aに沿って前方に向かうメダルMの力(分力Fx)を分散させる分散案内部が構成されている。従って、先頭のメダルMに作用する水平方向の反力Frおよび摩擦力Ffが抑制され、先頭のメダルMがメダル投入口130に落下しやすくなっている。
さらに、先頭のメダルMがメダル投入口130に落下すると、後方のメダルMが前方に送られ、その際に、第一案内面114aのメダルMが第二案内面114bに移動し、第二案内面114bのメダルMが第一案内面114aに移動することから、この移動に伴ってそれぞれの分力Fx1,Fx2が変動する。このように複数のメダルMが段状案内部114を移動することで、先頭のメダルMに作用する力(反力Fr、摩擦力Ff)が一定ではなくなって変動することから、先頭のメダルMがメダル支持壁121との摩擦によって突っかかることなく、メダル投入口130から一層落下しやすくなっている。
このような本実施形態によれば、以下の作用・効果を奏することができる。
(1)メダル案内溝112で案内される複数のメダルMの投入方向奥側に向かう荷重が段状案内部114の第二案内面114bによって分散され、先頭のメダルMに対する荷重が緩和されるので、先頭のメダルMがメダル支持壁121と後方のメダルMとの間に挟まれてメダル投入口130から落下しにくくなる事態を回避し、メダルMを連続的かつ円滑に投入することができ、遊技者がストレスを感じることなく遊技を快適に楽しむことができる。
(2)メダル案内溝112において、段状案内部114の手前側に平坦案内部113が設けられていることで、この平坦案内部113によってメダルMを円滑に案内することができる。そして、平坦案内部113から段状案内部114にかけて複数のメダルMが重ねられ、先頭のメダルMに向かってより大きな荷重が作用する場合でも、段状案内部114によってメダルMの荷重を分散することができるので、メダル案内溝112に多くのメダルMを重ねて配置しても、これらのメダルMを連続的かつ円滑にメダル投入口130から投入することができる。
(3)メダル案内溝112において、平坦案内部113の軸線Aが投入方向奥側に向かって下り傾斜を有していることで、この平坦案内部113によってメダルMを投入方向奥側に向かって円滑に案内することができるとともに、軸線Aと平行な下り傾斜を有した第一案内面114aによってメダルMを奥側に付勢することができる。この際、第二案内面114bが第一案内面114aよりも緩やかな下り傾斜を有して設けられていることで、この第二案内面114bによって、奥側に向かうメダルMの荷重を分散させることができる。
(4)段状案内部114において、第一案内面114aおよび第二案内面114bが交互に並設して設けられていることで、複数のメダルMに対して複数個所で荷重を分散させることができ、複数のメダルMを連続的かつ円滑に投入することができる。下り傾斜角度の大きい第一案内面114aがメダル投入口130に連続して設けられていることで、先頭から二番目のメダルMをメダル投入口に向かって滑らせるように送り出すことができ、複数のメダルMを連続して円滑に投入することができる。
(5)第一案内面114aおよび第二案内面114bの各幅寸法がメダル1枚の厚さ寸法tと略同一に設定されていることで、段状案内部114で案内する複数のメダルMに対して1枚ずつ交互に荷重を分散させることができる。
〔第1実施形態のメダル投入部の変形例〕
第1実施形態のメダル投入部25では、メダル案内溝112の内周面に平坦案内部113と段状案内部114とが形成されていたが、平坦案内部113が省略されて段状案内部114がメダル案内溝112の全長にわたって形成されていてもよい。また、段状案内部114において、第一案内面114aおよび第二案内面114bは、交互に並設して連続的に設けられるものに限らず、間欠的に設けられていてもよい。また、第一案内面114aおよび第二案内面114bの各幅寸法は、メダル1枚の厚さ寸法tと略同一に設定されるものに限らず、メダル2枚以上の厚さ寸法tと略同一に設定されてもよいし、メダル1枚の厚さ寸法tの半分程度に設定されていてもよい。
また、第1実施形態のメダル投入部25では、平坦案内部113が投入方向奥側に向かって下り傾斜を有し、その軸線Aと水平面とのなす角度θ1が略20°を有していたが、以下の図12、13に示すように、平坦案内部113の軸線Aの傾斜角度は任意に設定されていればよい。さらに、段状案内部114全体の軸線A´は、平坦案内部113の軸線Aよりも緩やかな傾斜角度を有していたが、軸線A,A´が平行に設けられていてもよいし、軸線Aよりも大きな下り傾斜を有して軸線A´が設けられていてもよい。
図12(A)、(B)は、第1実施形態の変形例に係るメダル投入部を示す断面図である。図12に示すメダル案内溝112において、平坦案内部113と、段状案内部114とは、それぞれ軸線Aと略平行に設けられている。すなわち、図12(B)に示すように、段状案内部114の底部において、第一案内面114aの水平面となす角度θ2が略20°に設定され、第二案内面114bの水平面となす角度θ3が略3°に設定され、段状案内部114全体の下り傾斜角度θ1´が略11°に設定されている。平坦案内部113は、その軸線Aと水平面とのなす角度θ1が略11°の下り傾斜を有して設けられ、すなわち水平面に対する軸線Aの角度θ1と段状案内部114全体の傾斜角度θ1´とが同一(θ1=θ1´)に設定され、これによりメダル案内溝112全体が直線的な半円筒状に形成されている。
図13(A)、(B)は、第1実施形態の他の変形例に係るメダル投入部を示す断面図である。図13(A)に示すメダル案内溝112において、平坦案内部113は、その軸線Aと水平面とが平行(θ1=0°)に設けられている。図13(B)に示すメダル案内溝112において、平坦案内部113は、その軸線Aが投入方向奥側に向かって上り傾斜を有して設けられている。図13(A),(B)のいずれのメダル案内溝112においても、段状案内部114は、前述と同様に、投入方向奥側に向かって下り傾斜を有した軸線A´に平行に設けられ、その全体の下り傾斜角度θ1´が略11°に設定されている。
このような図12、13に示すメダル案内溝112においても、前述の図11で説明したのと同様に、段状案内部114が互いに角度が異なる第一案内面114aおよび第二案内面114bを有して構成され、第二案内面114bによって前方に向かうメダルMの分力Fy2が減少する(分散される)ことで、先頭のメダルMに作用する水平方向の反力Frおよび摩擦力Ffが抑制され、先頭のメダルMがメダル投入口130に落下しやすくなっている。また、図12に示すメダル案内溝112のように、平坦案内部113の軸線Aと段状案内部114の軸線A´とが平行かつ下り傾斜を有して設けられたり、図13に示すメダル案内溝112のように、平坦案内部113の軸線Aが水平や上り傾斜を有して設けられたりしていれば、メダル案内溝112の深さを小さくすることができる。
〔第2実施形態のメダル投入部〕
以下、図14から図17を参照し、本発明の第2実施形態のメダル投入部の構造について説明する。図14(A)、(B)は、第2実施形態におけるメダル投入部25を示す平面図および断面図である。図15(A)、(B)は、メダル投入部25を断面して示す分解斜視図である。図16(A)、(B)は、メダル投入部25の詳細構造を説明する断面図である。図17(A)、(B)は、メダル投入部25の作用を示す拡大断面図である。本実施形態のメダル投入部25は、第1実施形態と同様に、カバー部材(不図示)と、メダル案内部材110と、メダル支持部材120と、メダル投入口130と、を有して構成されている。第1実施形態とは、メダル案内部材110の構成が相違する。以下、相違点について詳しく説明する。
メダル案内部材110のメダル案内溝112は、図14、15に示すように、投入方向に延びるとともに奥側に向かって下り傾斜を有した軸線Aに沿って形成されている。メダル案内溝112の内周面には、投入方向手前側の平坦案内部113と、投入方向奥側の段状案内部115と、が形成されている。平坦案内部113は、第1実施形態と同様に、軸線Aを中心とする半円筒面として構成され、平坦案内部113の軸線Aと水平面とのなす角度θ1が略20°に設定されている。
段状案内部115は、その底面から径方向内方に向かって突出する複数(例えば、8個)の弧状凸部115aと、平坦案内部113よりも急な下り傾斜をもった半円筒面115bと、を有して構成されている。複数の弧状凸部115aは、投入方向に沿って連続して並設されるとともに、それぞれ投入方向に沿った断面が弧状に形成され、平面視で投入方向に交差する左右方向に長い略楕円形状に形成されている。図16に示すように、半円筒面115bは、その底部の延長線A1と水平面とのなす角度θ1´が略30°に設定されている。
図16(B)に示すように、各々の弧状凸部115aの投入方向に沿った幅寸法W2は、メダル1枚分の厚さ寸法tと略同一に設定されている。また、投入方向に沿った最も奥側の弧状凸部115aとメダル投入口130との間には、メダル1枚分の厚さ寸法tと略同一の間隔が設けられ、これにより半円筒面115bがメダル投入口130に連続して設けられている。従って、メダル案内溝112に案内された複数のメダルMのうち、先頭(図中、最も左側)のメダルMがメダル投入口130に落下する際、先頭から二番目のメダルMが半円筒面115bに案内され、先頭から三番目以降のメダルMがそれぞれ弧状凸部115aに案内されるようになっている。
弧状凸部115aは、断面が弧状に形成されており、投入方向奥側に向かって徐々に下り傾斜角度が大きくなるが、その最も手前側の下り傾斜が緩くなる位置において水平面となす角度θ4が略3°に設定されている。すなわち、段状案内部115の底部において、弧状凸部115aの任意位置における投入方向の接線は、投入方向奥側に向かって下り傾斜をもって設けられている。
以上のような段状案内部115によって複数のメダルMを案内する際の各メダルMに作用する力について説明する。図17は、メダル投入部の作用を示す拡大断面図である。図17に示すように、各メダルMには重力Fgが下向きに作用している。先頭から二番目のメダルMは、半円筒面115bに案内され、半円筒面115bから反力Fz1を受けつつ支持されている。この反力Fz1は、半円筒面115bと直交する方向に作用する。また、先頭から三番目以降のメダルMは、弧状凸部115aに案内され、弧状凸部115aから反力Fz2を受けつつ支持されている。この反力Fz2は、弧状凸部115aの接線と直交する方向に作用する。
二番目のメダルMに作用する重力Fgは、半円筒面115bからの反力Fz1に釣り合う分力Fy1と、この分力Fy1に直交して前方に向かう分力Fx1と、に分解できる。分力Fy1は反力Fz1と打ち消しあうことから、分力Fx1が前方のメダルMに作用する。三番目以降のメダルMに作用する重力Fgは、弧状凸部115aからの反力Fz2に釣り合う分力Fy2と、この分力Fy2に直交して前方に向かう分力Fx2と、に分解できる。分力Fy2は反力Fz2と打ち消しあうことから、分力Fx2が前方のメダルMに作用する。
また、平坦案内部113に案内されるメダルMに作用する重力Fgは、平坦案内部113に底面からの反力Fz3に釣り合う分力Fy3と、この分力Fy3に直交して軸線Aに沿って前方に向かう分力Fx3と、に分解できる。分力Fy3は反力Fz3と打ち消しあうことから、分力Fx3が前方のメダルMに作用する。このような分力Fx1,Fx2,Fx3が順に加算されて先頭のメダルMに作用し、メダル支持壁121との間に反力が作用している。
先頭のメダルMは、後方のメダルMとメダル支持壁121とに前後から挟まれ、分力Fx1,Fx2,Fx3の積算値から求まる水平方向の反力Frと、この反力Frと摩擦係数によって求まる鉛直方向の摩擦力Ffと、が先頭のメダルMに前後から作用する。先頭のメダルMに作用する重力Fgが前後の摩擦力Ffの合計値よりも大きければメダルMがメダル投入口130に落下し、重力Fgよりも摩擦力Ffの合計値が上回ればメダルMが前後から挟持され、メダル投入口130に落下しないか、または落下しにくくなってしまう。
そこで、前述したように、弧状凸部115aの傾斜角度θ4が軸線Aの下り傾斜角度θ1よりも緩やかに設定されていることで、前方に向かう分力Fy2が減少する(分散される)。すなわち、メダルMを支持する位置の傾斜角度θ4が緩やかに設定された弧状凸部115aによって、前方に向かうメダルMの分力Fy2を分散させる分散案内部が構成されている。従って、先頭のメダルMに作用する水平方向の反力Frおよび摩擦力Ffが抑制され、先頭のメダルMがメダル投入口130に落下しやすくなっている。
また、先頭のメダルMがメダル投入口130に落下すると、後方のメダルMはメダル1枚分ずつ前方に移動するが、この際、弧状凸部115aの傾斜角度が前方ほど急になっているので、各メダルMは円滑に移動できるようになっている。さらに、先頭のメダルMがメダル投入口130に落下すると、後方のメダルMが前方に送られ、その際に、傾斜角度が変化する弧状凸部115aに沿ってメダルMが移動することから、この移動に伴って分力Fx2が変動する。このように複数のメダルMが段状案内部115を移動することで、先頭のメダルMに作用する力(反力Fr、摩擦力Ff)が一定ではなくなって変動することから、先頭のメダルMがメダル支持壁121との摩擦によって突っかかることなく、メダル投入口130から一層落下しやすくなっている。
このような本実施形態によれば、以下の作用・効果を奏することができる。
(1)メダル案内溝112で案内される複数のメダルMの投入方向奥側に向かう荷重が段状案内部115の弧状凸部115aによって分散され、先頭のメダルMに対する荷重が緩和されるので、先頭のメダルMがメダル支持壁121と後方のメダルMとの間に挟まれてメダル投入口130から落下しにくくなる事態を回避し、メダルMを連続的かつ円滑に投入することができ、遊技者がストレスを感じることなく遊技を快適に楽しむことができる。
(2)メダル案内溝112において、段状案内部115の手前側に平坦案内部113が設けられていることで、この平坦案内部113によってメダルMを円滑に案内することができる。そして、平坦案内部113から段状案内部115にかけて複数のメダルMが重ねられ、先頭のメダルMに向かってより大きな荷重が作用する場合でも、段状案内部115によってメダルMの荷重を分散することができるので、メダル案内溝112に多くのメダルMを重ねて配置しても、これらのメダルMを連続的かつ円滑にメダル投入口130から投入することができる。
(3)メダル案内溝112において、平坦案内部113の軸線Aが投入方向奥側に向かって下り傾斜を有していることで、この平坦案内部113によってメダルMを投入方向奥側に向かって円滑に案内することができる。さらに、弧状凸部115aの任意位置における接線が下り傾斜をもって設けられていることで、弧状凸部115aによって、メダルMの荷重を適度に分散させつつ、奥側に向かって複数のメダルMを円滑に案内することができる。
(4)段状案内部115において、弧状凸部115aが投入方向に並設して設けられていることで、複数のメダルMに対して複数個所で荷重を分散させることができ、複数のメダルMを連続的かつ円滑に投入することができる。下り傾斜角度の大きい半円筒面115bがメダル投入口130に連続して設けられていることで、先頭から二番目のメダルMをメダル投入口に向かって滑らせるように送り出すことができ、複数のメダルMを連続して円滑に投入することができる。
(5)弧状凸部115aの投入方向に沿った幅寸法がメダル1枚の厚さ寸法tと略同一に設定されていることで、段状案内部115で案内する複数のメダルMに対して1枚ずつ荷重を分散させることができる。
〔第2実施形態のメダル投入部の変形例〕
第2実施形態のメダル投入部25では、メダル案内溝112の内周面に平坦案内部113と段状案内部115とが形成されていたが、平坦案内部113が省略されて段状案内部115がメダル案内溝112の全長にわたって形成されていてもよい。また、段状案内部115において、弧状凸部115aは、投入方向に並設して設けられるものに限らず、間欠的に設けられていてもよい。また、弧状凸部115aの幅寸法は、メダル1枚の厚さ寸法tと略同一に設定されるものに限らず、メダル2枚以上の厚さ寸法tと略同一に設定されてもよいし、メダル1枚の厚さ寸法tの半分程度に設定されていてもよい。
また、第2実施形態のメダル投入部25では、平坦案内部113が投入方向奥側に向かって下り傾斜を有し、その軸線Aと水平面とのなす角度θ1が略20°に設定されていたが、平坦案内部113の軸線Aの傾斜角度は任意に設定されていればよい。さらに、段状案内部115の半円筒面115bは、平坦案内部113よりも急な傾斜角度を有していたが、平坦案内部113と同じ傾斜角度を有して設けられていてもよいし、平坦案内部113よりも緩やかな下り傾斜を有して設けられていてもよい。
図18(A)、(B)は、第2実施形態の変形例に係るメダル投入部を示す断面図である。図18に示すメダル案内溝112において、平坦案内部113の軸線Aと、段状案内部115の底部における半円筒面115bの延長線A1と、は互いに略平行に設けられている。すなわち、図18(B)に示すように、段状案内部115の底部において、半円筒面115bの延長線A1が水平面となす角度θ1´が略20°(θ1=θ1´)に設定されている。この際、弧状凸部115aの最も手前側における接線が投入方向奥側に向かって上り傾斜をもっていてもよく、接線が水平面となす角度θ4が5°程度以下であればメダルMを円滑に案内することができる。
このような図18に示すメダル案内溝112においても、前述の図17で説明したのと同様に、段状案内部115が弧状凸部115aを有して構成され、弧状凸部115aによって前方に向かうメダルMの分力Fy2が減少する(分散される)ことで、先頭のメダルMに作用する水平方向の反力Frおよび摩擦力Ffが抑制され、先頭のメダルMがメダル投入口130に落下しやすくなっている。また、平坦案内部113の軸線Aと段状案内部11の半円筒面115bの延長線A1とが平行に設けられていれば、メダル案内溝112の深さを小さくすることができる。
〔第3実施形態のメダル投入部〕
以下、図19、図20を参照し、本発明の第3実施形態のメダル投入部の構造について説明する。図19(A)、(B)は、第3実施形態のメダル投入部25を示す平面図および分解斜視図である。図20は、メダル投入部25の作用を示す平面図である。本実施形態のメダル投入部25は、第1、2実施形態と同様に、カバー部材(不図示)と、メダル案内部材110と、メダル支持部材120と、メダル投入口130と、を有して構成されている。第1、2実施形態とは、メダル案内部材110の構成が相違する。以下、相違点について詳しく説明する。
メダル案内部材110のメダル案内溝112は、図19、20に示すように、投入方向に延びるとともに奥側に向かって下り傾斜を有して形成されている。メダル案内溝112の内周面は、投入方向全長にわたって平坦な半円筒状の平坦案内部113になっている。メダル案内溝112の内周面におけるメダル投入口130の手前には、投入方向に対するメダルMの向きを傾斜させるメダル傾斜手段としての一対の突起部116が設けられている。
一対の突起部116は、それぞれ左右の側壁部111から内方に向かって突出するとともに、上下に延びてメダル案内溝112の上端縁まで連続して形成されている。一対の突起部116は、投入方向に沿って所定距離だけ離れて設けられ、その離隔距離W3は、メダル1枚の厚さ寸法と略同一に設定されている。投入方向に交差する左右方向において、一対の突起部116の先端間の距離は、メダルMの直径よりも若干小さく設定され、各突起部116の先端と反対側の側壁部111までの距離は、メダルMの直径よりも若干大きく設定されている。
以上のようなメダル案内溝112によって複数のメダルMを案内すると、図20に示すように、投入方向手前側の突起部116に当接したメダルM(先頭から三番目のメダルM)と、投入方向奥側の突起部116に当接したメダルM(先頭から二番目のメダルM)と、の間に隙間が形成される。さらに、先頭から二番目のメダルMが左右方向に傾斜され、このメダルMと先頭のメダルMとの間にも隙間が形成される。このように突起部116に当接するとともにメダルM間に隙間が形成されることで、先頭のメダルMに作用する荷重が減少する(分散される)。すなわち、メダルMに当接して傾斜させる一対の突起部116によって、先頭のメダルMに作用する荷重を分散させる分散案内部が構成されている。従って、先頭のメダルMに作用する荷重が抑制され、先頭のメダルMがメダル投入口130に落下しやすくなっている。
このような本実施形態によれば、以下の作用・効果を奏することができる。
(1)メダル案内溝112で案内される複数のメダルMのうち、突起部116に当接したメダルMが傾斜し、前後のメダルM間に隙間が形成されることで、投入方向奥側に向かうメダルMの荷重が分散され、先頭のメダルMに対する荷重が緩和されることとなる。従って、先頭のメダルMがメダル支持壁121と後方のメダルMとの間に挟まれてメダル投入口130から落下しにくくなる事態を回避し、メダルMを連続的かつ円滑に投入することができ、遊技者がストレスを感じることなく遊技を快適に楽しむことができる。
(2)メダル案内溝112が投入方向奥側に向かって下り傾斜を有して設けられ、その全長にわたって平坦案内部113が設けられていることで、この平坦案内部113によってメダルMを円滑に案内することができる。そして、メダル投入口130の手前に一対の突起部116が設けられていることで、先頭のメダルMに作用する荷重を分散することができるので、メダル案内溝112に多くのメダルMを重ねて配置しても、これらのメダルMを連続的かつ円滑にメダル投入口130から投入することができる。
(3)一対の突起部116が投入方向に沿って所定の離隔距離W3だけ離れて設けられているので、複数のメダルMが重ねられた際に、その途中位置でメダルMの角度を傾斜させることができる。さらに、一対の突起部116がメダル1枚の厚さ寸法だけ離れて設けられているので、これらの突起部116によって前後に隣り合う2枚のメダルMの角度を傾斜させ、2枚のメダルM間に隙間を形成することができ、先頭のメダルMに作用する荷重を分散させることができる。
(4)一対の突起部116がメダル案内溝112の左右に設けられていることで、投入方向に交差する左右方向にメダルMを傾斜させ、上方が開口したメダル案内溝112の内部においてメダルM間に確実に隙間を形成することができる。
〔第3実施形態のメダル投入部の変形例〕
第3実施形態のメダル投入部25では、メダル傾斜手段として、メダル案内溝112の左右に一対の突起部116が形成されていたが、突起部116が1箇所のみに形成されてもよいし、3箇所以上に形成されていてもよい。また、突起部116の投入方向に沿った離隔距離W3は、メダル1枚の厚さ寸法tと略同一に設定されるものに限らず、メダル2枚以上の厚さ寸法tと略同一に設定されていてもよい。また、突起部116は、メダル案内溝112の左右に設けられるものに限らず、メダル案内溝112の底部など内周面の任意の高さに設けられていてもよい。
〔第4実施形態のメダル投入部〕
以下、図21を参照し、本発明の第4実施形態のメダル投入部の構造について説明する。図21(A)、(B)は、第4実施形態のメダル投入部25を示す平面図および断面図である。本実施形態のメダル投入部25は、第1〜3実施形態と同様に、カバー部材(不図示)と、メダル案内部材110と、メダル支持部材120と、メダル投入口130と、を有して構成されている。第1〜3実施形態とは、メダル案内部材110の構成が相違する。以下、相違点について詳しく説明する。
メダル案内部材110のメダル案内溝112は、図21に示すように、投入方向に延びるとともに奥側に向かって下り傾斜を有して形成されている。メダル案内溝112の内周面には、投入方向手前側にて平坦な半円筒状の平坦案内部113と、平坦案内部113よりも投入方向奥側に設けられた抵抗案内部117と、が形成されている。
抵抗案内部117は、メダル案内溝112の周方向に沿って設けられた複数の粗面117aと、この粗面117aよりも摺接抵抗が小さい複数の平滑面117bと、を有し、これらの粗面117aおよび平滑面117bが投入方向に沿って交互に並設されている。粗面117aは、メダル案内溝112の内周面に形成した微細な凹凸によって、平坦案内部113よりも摺接抵抗が大きく形成され、平滑面117bには凹凸が形成されず、平坦案内部113と同程度の摺接抵抗とされている。粗面117aおよび平滑面117bの投入方向に沿った幅寸法W4は、メダル1枚分の厚さ寸法と略同一に設定されている。
以上のようなメダル案内溝112によって複数のメダルMを案内すると、抵抗案内部117の粗面117aに摺接したメダルMに対し、投入方向手前側に向かう摩擦抵抗が作用し、前方に向かう荷重が減少する(分散される)。すなわち、メダルMに摩擦抵抗を作用させる抵抗案内部117によって、先頭のメダルMに作用する荷重を分散させる分散案内部が構成されている。従って、先頭のメダルMに作用する荷重が抑制され、先頭のメダルMがメダル投入口130に落下しやすくなっている。
このような本実施形態によれば、以下の作用・効果を奏することができる。
(1)メダル案内溝112で案内される複数のメダルMのうち、抵抗案内部117の粗面117aに摺接したメダルMに摩擦抵抗が作用し、投入方向奥側に向かうメダルMの荷重が分散され、先頭のメダルMに対する荷重が緩和されることとなる。従って、先頭のメダルMがメダル支持壁121と後方のメダルMとの間に挟まれてメダル投入口130から落下しにくくなる事態を回避し、メダルMを連続的かつ円滑に投入することができ、遊技者がストレスを感じることなく遊技を快適に楽しむことができる。
(2)メダル案内溝112において、抵抗案内部117の手前側に平坦案内部113が設けられていることで、この平坦案内部113によってメダルMを円滑に案内することができる。そして、平坦案内部113から抵抗案内部117にかけて複数のメダルMが重ねられ、先頭のメダルMに向かってより大きな荷重が作用する場合でも、抵抗案内部117の粗面117aによってメダルMの荷重を分散することができるので、メダル案内溝112に多くのメダルMを重ねて配置しても、これらのメダルMを連続的かつ円滑にメダル投入口130から投入することができる。
(3)メダル案内溝112が投入方向奥側に向かって下り傾斜を有していることで、メダルMを投入方向奥側に向かって円滑に案内することができる。さらに、抵抗案内部117に平滑面117bが設けられていることで、粗面117aによってメダルMの荷重を適度に分散させつつ、平滑面117bによってメダルMを奥側に向かって円滑に案内することができる。
(4)抵抗案内部117において、複数の粗面117aおよび平滑面117bが投入方向に交互に並設されていることで、粗面117aによってメダルの荷重を分散させつつ、平滑面117bによってメダルを円滑に案内することができ、複数のメダルMを連続的に案内することができる。
(5)粗面117aおよび平滑面117bの投入方向に沿った幅寸法W4がメダル1枚分の厚さ寸法と略同一に設定されていることで、複数のメダルMに対して1枚ずつ荷重を分散させることができ、複数のメダルMを円滑に案内することができる。
〔第4実施形態のメダル投入部の変形例〕
第4実施形態のメダル投入部25では、抵抗案内部117が複数の粗面117aを有して形成されていたが、粗面117aが1箇所のみに形成されていてもよい。また、粗面117aおよび平滑面117bの幅寸法W4は、メダル1枚の厚さ寸法と略同一に設定されるものに限らず、メダル2枚以上の厚さ寸法と略同一に設定されていてもよいし、メダルMの厚さ寸法未満に設定されていてもよい。また、粗面117aは、メダル案内溝112の周方向に沿って設けられるものに限らず、互いに離散した点状に設けられてもよいし、投入方向に沿った線状に設けられていてもよい。また、粗面117aは、微細な凹凸によるものに限らず、軟質な樹脂を二色成形によってメダル案内溝112に一体に設けたり、摺接抵抗の大きな別体の部材をメダル案内溝112に固定したりなど、適宜な構造によって構成することが可能である。
〔各実施形態の変形例〕
なお、本発明は、前記各実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
(1)前記各実施形態では、スロットマシン10のメダル投入部25は、前面扉12の操作台12aに設けられていたが、メダル投入部の設置位置は操作台12aに限らず、遊技者がメダルを投入しやすい任意の位置に設けられていればよい。また、メダル投入部25は、操作台12aの開口部に固定されるカバー部材100を有して構成されていたが、カバー部材100が省略され、操作台などに一体に形成されたカバー部によって、メダル案内部材110およびメダル支持部材120の周囲が囲まれていてもよい。この際、カバー部に前面壁101が形成されていればよいが、前面壁101が省略されてもよい。
(2)前記各実施形態では、メダル投入部25のメダル案内部材110およびメダル支持部材120が合成樹脂材料から形成されていたが、これらの各部材は合成樹脂材料から成形されたものに限らず、金属製の部材であってもよいし、合成樹脂と金属の複合材料から形成されたものであってもよい。さらに、前記各実施形態では、メダル案内部材110とメダル支持部材120との隙間によってメダル投入口130が構成されていたが、これに限らず、メダル投入口を構成する別体の部材が設けられていてもよい。
(3)前記各実施形態では、メダル案内部材110のメダル案内溝112が上方に開口した半円筒状に形成されていたが、メダル案内溝は半円筒状に限らず、半角筒状や半楕円形状など任意の断面形状に形成されていてもよい。また、メダル案内溝112は、その底部において投入方向に延びる1本の線状部分が主にメダルに当接して案内するものに限らず、底部から左右に離れた複数の線状部分がメダルに当接して案内するものであってもよい。また、メダル案内溝112は、投入方向に沿って直線状に形成されたものに限らず、左右方向に曲がった弧状やS字状に形成されたものであってもよい。
(4)前記各実施形態では、メダル案内溝112の底部がメダル投入口130に向かって下り傾斜を有して形成されていたが、メダル案内溝112全体がメダル投入口130に向かって略水平に形成されていてもよいし、メダル投入口130に向かって上り傾斜を有して形成されていてもよい。メダル案内溝112の底部が上方に凸な弧状や下方に凹な弧状を有して形成されていてもよいし、1箇所または複数個所で折れ曲がった折曲状を有して形成されていてもよい。
(5)前記各実施形態では、メダル投入部25のメダル支持部材120は、上下に延びるメダル支持壁121を有して形成されていたが、メダル支持壁は鉛直方向に延びるものに限らず、鉛直方向に対して傾斜を有して形成されていてもよい。また、メダル支持壁121が複数の突条からなり、メダル支持壁121間に凹溝122が形成されていたが、メダル支持壁は、平坦面によって形成されていてもよいし、任意形状の凹凸を有して形成されていてもよい。また、メダル支持部材120の上面に凹状の切欠き部123が形成されていたが、メダル支持部材は、その上面が平坦状に形成されていてもよいし、上方に突出した突状に形成されていてもよい。
(6)前記各実施形態では、本発明の遊技機としてスロットマシン10を例示して説明した。これに対して、本発明の遊技機は、スロットマシン10とは異なる他のタイプのスロットマシンであってもよい。また、本発明の遊技機は、遊技媒体としてのメダルを投入するタイプの遊技機であればスロットマシン以外のものであってもよい。
〔各実施形態から抽出される発明群〕
以下、前記各実施形態から抽出される発明群の特徴を説明する。なお、本発明群の特徴のうち、前記各実施形態において対応する構成を括弧書きで示すが、本発明群の特徴は、前記各実施形態に限定されるものではなく、本発明群の特徴の目的を達成できる範囲での変形、改良等や、各特徴の組み合わせは本発明群の特徴に含まれるものである。
<特徴A群>
特徴A1.
メダルを投入するためのメダル投入部(メダル投入部25)を備えた遊技機(スロットマシン10)であって、
前記メダル投入部は、
上方に開口した半筒状に形成されて複数のメダルを投入方向に沿って案内するメダル案内溝(メダル案内溝112)と、
前記メダル案内溝の投入方向奥側にて上下に延びる前方壁(メダル支持壁121)と、
前記メダル案内溝と前記前方壁との間からメダルを落下させるメダル投入口(メダル投入口130)と、を備え、
前記メダル案内溝の内周面における前記メダル投入口の手前には、当該メダル案内溝の軸線(軸線A)となす角度が互いに異なる少なくとも2つの案内面(案内面114a,114b)を有した段状案内部(段状案内部114)が設けられている
ことを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴A1によれば、メダル投入部のメダル案内溝で複数のメダルを案内する際に、複数のメダルが段状案内部で案内されることで、投入方向奥側に向かうメダルの荷重が2つの案内面によって分散され、先頭のメダルに対する荷重が緩和されることとなる。従って、先頭のメダルが前方壁と後方のメダルとの間に挟まれてメダル投入口から落下しにくくなる事態を回避し、メダルを連続的かつ円滑に投入することができ、遊技者がストレスを感じることなく遊技を快適に楽しむことができる。
特徴A2.
本発明群の特徴A1に記載された遊技機において、
前記メダル案内溝における前記段状案内部の手前側の内周面には、前記軸線に沿って延びるとともに前記投入方向に沿って平坦に形成された平坦案内部(平坦案内部113)が設けられている
ことを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴A2によれば、段状案内部の手前側に平坦な平坦案内部が設けられていることで、この平坦案内部によってメダルを円滑に案内することができる。そして、平坦案内部から段状案内部にかけて複数のメダルが重ねられ、平坦案内部のメダルから段状案内部のメダルに向かってより大きな荷重が作用する場合でも、段状案内部によってメダルの荷重を分散することができる。従って、メダル案内溝に多くのメダルを重ねて配置しても、これらのメダルを連続的かつ円滑にメダル投入口から投入することができる。
特徴A3.
本発明群の特徴A2に記載された遊技機において、
前記平坦案内部の軸線は、前記投入方向奥側に向かって下り傾斜をもって設けられ、
前記2つの案内面は、前記軸線と平行に設けられた第一の案内面(第一案内面114a)と、前記投入方向奥側に向かって前記軸線に近づく角度をもって設けられた第二の案内面(第二案内面114b)と、によって構成されている
ことを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴A3によれば、平坦案内部の軸線が下り傾斜を有していることで、この平坦案内部によってメダルを投入方向奥側に向かって円滑に案内することができるとともに、軸線と平行な下り傾斜を有した第一の案内面によってメダルを奥側に付勢することができる。この際、第二の案内面は、軸線に近づく角度を有する、すなわち第一の案内面よりも緩やかな下り傾斜や、水平あるいは上り傾斜を有して設けられていることで、この第二の案内面によって、奥側に向かうメダルの荷重を分散させることができる。
特徴A4.
本発明群の特徴A3に記載された遊技機において、
前記平坦案内部の軸線は、水平面に対して略20°の下り傾斜をもって設けられ、
前記段状案内部の底部において、前記第二の案内面は、前記投入方向奥側に向かって下り傾斜をもって設けられている
ことを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴A4によれば、平坦案内部の軸線が略20°の下り傾斜を有し、この平坦案内部よりも傾斜角度の小さい下り傾斜をもって第二の案内面が設けられていることで、第二の案内面によって、メダルの荷重を適度に分散させつつ、奥側に向かって複数のメダルを円滑に案内することができる。
特徴A5.
本発明群の特徴A1から特徴A4のいずれかに記載された遊技機において、
前記2つの案内面は、前記段状案内部の底部において前記投入方向奥側に向かう下り傾斜をもって設けられ、当該2つの案内面のうち、下り傾斜角度が大きい方の案内面(第一案内面114a)が前記メダル投入口に連続して設けられている
ことを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴A5によれば、2つの案内面のうち下り傾斜角度が大きい方の案内面がメダル投入口に連続して設けられていることで、この案内面にあるメダルをメダル投入口に向かって滑らせるように送り出すことができる。従って、先頭のメダルがメダル投入口に落下して投入された後に、即座に次のメダルがメダル投入口に送られることで、複数のメダルを連続して投入することができる。
特徴A6.
本発明群の特徴A1から特徴A5のいずれかに記載された遊技機において、
前記2つの案内面を一組とする案内面組が前記投入方向に沿って連続して並設されている
ことを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴A6によれば、2つの案内面の案内面組が連続して並設されていることで、段状案内部で案内する複数のメダルに対して複数個所で荷重を分散させることができ、複数のメダルを連続的かつ円滑に投入することができる。
特徴A7.
本発明群の特徴A1から特徴A6のいずれかに記載された遊技機において、
前記2つの案内面の各々の前記投入方向に沿った幅寸法がメダル1枚の厚さ寸法と略同一に設定されている
ことを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴A7によれば、各案内面の幅寸法がメダル1枚の厚さ寸法と略同一に設定されていることで、段状案内部で案内する複数のメダルに対して1枚ずつ交互に荷重を分散させることができる。
このような本発明の特徴A群によれば、メダル投入部によってメダルを連続的かつ円滑に投入することができるので、次のような課題を解決することができる。
従来、遊技媒体の一種であるメダルを用いて遊技を行う遊技機が知られており、この遊技機の操作盤の上にメダルを投入するためのメダル投入器が設けられている。メダル投入器は、投入口を介してメダルが1枚ずつ投入可能になっており、円筒状の案内溝と、この案内溝の前方に立設された支持壁と、を有し、案内溝の軸方向と支持壁の面方向とが直交して設けられている。このメダル投入器では、複数のメダルを重ねて案内溝で案内するとともに、先頭のメダルを支持壁に当接させて支持しつつ、先頭のメダルを投入口から順次落下させるように構成されている。
しかしながら、従来のメダル投入器では、案内溝で案内した複数のメダルのうち先頭のメダルが支持壁に当接して支持されると、先頭のメダルに対して後方の複数のメダルからの荷重が作用し、後方のメダルと支持壁との間に先頭のメダルが挟まれる形となり、先頭のメダルが投入口から落下しにくくなることがある。このためメダルを連続的かつ円滑に投入することができず、遊技者がストレスを感じて遊技を快適に楽しめない可能性がある。
<特徴B群>
特徴B1.
メダルを投入するためのメダル投入部(メダル投入部25)を備えた遊技機(スロットマシン10)であって、
前記メダル投入部は、
上方に開口した半筒状に形成されて複数のメダルを投入方向に沿って案内するメダル案内溝(メダル案内溝112)と、
前記メダル案内溝の投入方向奥側にて上下に延びる前方壁(メダル支持壁121)と、
前記メダル案内溝と前記前方壁との間からメダルを落下させるメダル投入口(メダル投入口130)と、を備え、
前記メダル案内溝の内周面における前記メダル投入口の手前には、径方向内方に向かって突出するとともに前記投入方向に沿った断面が弧状に形成された弧状凸部(弧状凸部115a)を有した段状案内部(段状案内部115)が設けられている
ことを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴B1によれば、メダル投入部のメダル案内溝で複数のメダルを案内する際に、一部のメダルが段状案内部で案内されることで、投入方向奥側に向かうメダルの荷重が弧状凸部によって分散され、先頭のメダルに対する荷重が緩和されることとなる。従って、先頭のメダルが前方壁と後方のメダルとの間に挟まれてメダル投入口から落下しにくくなる事態を回避し、メダルを連続的かつ円滑に投入することができ、遊技者がストレスを感じることなく遊技を快適に楽しむことができる。
特徴B2.
本発明群の特徴B1に記載された遊技機において、
前記メダル案内溝における前記段状案内部の手前側の内周面には、軸線(軸線A)に沿って延びるとともに前記投入方向に沿って平坦に形成された平坦案内部が設けられている
ことを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴B2によれば、段状案内部の手前側に平坦な平坦案内部が設けられていることで、この平坦案内部によってメダルを円滑に案内することができる。そして、平坦案内部から段状案内部にかけて複数のメダルが重ねられ、平坦案内部のメダルから段状案内部のメダルに向かってより大きな荷重が作用する場合でも、段状案内部によってメダルの荷重を分散することができる。従って、メダル案内溝に多くのメダルを重ねて配置しても、これらのメダルを連続的かつ円滑にメダル投入口から投入することができる。
特徴B3.
本発明群の特徴B2に記載された遊技機において、
前記平坦案内部の軸線は、前記投入方向奥側に向かって下り傾斜をもって設けられ、
前記段状案内部の底部において、前記弧状凸部の任意位置における接線は、前記投入方向奥側に向かって下り傾斜をもって設けられている
ことを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴B3によれば、平坦案内部の軸線が下り傾斜を有していることで、この平坦案内部によってメダルを投入方向奥側に向かって円滑に案内することができるとともに、弧状凸部の任意位置における接線が下り傾斜をもって設けられていることで、弧状凸部によって、メダルの荷重を適度に分散させつつ、奥側に向かって複数のメダルを円滑に案内することができる。
特徴B4.
本発明群の特徴B1から特徴B3のいずれかに記載された遊技機において、
前記弧状凸部が前記投入方向に沿って連続して並設されている
ことを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴B4によれば、弧状凸部が連続して並設されていることで、段状案内部で案内する複数のメダルに対して複数個所で荷重を分散させることができ、複数のメダルを連続的かつ円滑に投入することができる。
特徴B5.
本発明群の特徴B1から特徴B4のいずれかに記載された遊技機において、
前記弧状凸部の前記投入方向に沿った幅寸法がメダル1枚分の厚さ寸法と略同一に設定されている
ことを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴B5によれば、弧状凸部の幅寸法がメダル1枚の厚さ寸法と略同一に設定されていることで、段状案内部で案内する複数のメダルに対して1枚ずつ荷重を分散させることができる。
このような本発明の特徴B群によれば、メダル投入部によってメダルを連続的かつ円滑に投入することができるので、次のような課題を解決することができる。
従来、遊技媒体の一種であるメダルを用いて遊技を行う遊技機が知られており、この遊技機の操作盤の上にメダルを投入するためのメダル投入器が設けられている。メダル投入器は、投入口を介してメダルが1枚ずつ投入可能になっており、円筒状の案内溝と、この案内溝の前方に立設された支持壁と、を有し、案内溝の軸方向と支持壁の面方向とが直交して設けられている。このメダル投入器では、複数のメダルを重ねて案内溝で案内するとともに、先頭のメダルを支持壁に当接させて支持しつつ、先頭のメダルを投入口から順次落下させるように構成されている。
しかしながら、従来のメダル投入器では、案内溝で案内した複数のメダルのうち先頭のメダルが支持壁に当接して支持されると、先頭のメダルに対して後方の複数のメダルからの荷重が作用し、後方のメダルと支持壁との間に先頭のメダルが挟まれる形となり、先頭のメダルが投入口から落下しにくくなることがある。このためメダルを連続的かつ円滑に投入することができず、遊技者がストレスを感じて遊技を快適に楽しめない可能性がある。
<特徴C群>
特徴C1.
メダルを投入するためのメダル投入部(メダル投入部25)を備えた遊技機(スロットマシン10)であって、
前記メダル投入部は、
上方に開口した半筒状に形成されて複数のメダルを投入方向に沿って案内するメダル案内溝(メダル案内溝112)と、
前記メダル案内溝の投入方向奥側にて上下に延びる前方壁(メダル支持壁121)と、
前記メダル案内溝と前記前方壁との間からメダルを落下させるメダル投入口(メダル投入口130)と、を備え、
前記メダル案内溝の内周面における前記メダル投入口の手前には、前記投入方向に対するメダルの向きを傾斜させるメダル傾斜手段(一対の突起部116)が設けられている
ことを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴C1によれば、メダル投入部のメダル案内溝で複数のメダルを案内する際に、一部のメダルがメダル傾斜手段によって傾斜し、前後のメダル間に隙間が形成されることで、投入方向奥側に向かうメダルの荷重が分散され、先頭のメダルに対する荷重が緩和されることとなる。従って、先頭のメダルが前方壁と後方のメダルとの間に挟まれてメダル投入口から落下しにくくなる事態を回避し、メダルを連続的かつ円滑に投入することができ、遊技者がストレスを感じることなく遊技を快適に楽しむことができる。
特徴C2.
本発明群の特徴C1に記載された遊技機において、
前記メダル傾斜手段は、前記メダル案内溝の内周面から径方向内方に突出した一対の突起部(一対の突起部116)を有し、これら一対の突起部が前記投入方向に沿って所定距離だけ離れて設けられている
ことを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴C2によれば、一対の突起部が投入方向に沿って所定距離だけ離れて設けられているので、複数のメダルが重ねられた際に、その途中の適宜な位置でメダルの角度を傾斜させ、メダル間に隙間が形成されることにより荷重を分散させることができる。
特徴C3.
本発明群の特徴C2に記載された遊技機において、
前記一対の突起部間の前記所定距離は、メダル1枚の厚さ寸法と略同一に設定されている
ことを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴C3によれば、一対の突起部がメダル1枚の厚さ寸法だけ離れて設けられているので、これらの突起部によって前後に隣り合う2枚のメダルの角度を傾斜させ、2枚のメダル間およびその前後に隙間を形成することができ、後方側から前方側のメダルに作用する荷重を分散させることができる。
特徴C4.
本発明群の特徴C2またはC3に記載された遊技機において、
前記一対の突起部は、それぞれ前記メダル案内溝における前記投入方向の左右に設けられている
ことを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴C4によれば、一対の突起部が左右に設けられていることで、投入方向に交差する左右方向にメダルを傾斜させ、上方が開口したメダル案内溝の内部においてメダル間に確実に隙間を形成することができる。
このような本発明の特徴C群によれば、メダル投入部によってメダルを連続的かつ円滑に投入することができるので、次のような課題を解決することができる。
従来、遊技媒体の一種であるメダルを用いて遊技を行う遊技機が知られており、この遊技機の操作盤の上にメダルを投入するためのメダル投入器が設けられている。メダル投入器は、投入口を介してメダルが1枚ずつ投入可能になっており、円筒状の案内溝と、この案内溝の前方に立設された支持壁と、を有し、案内溝の軸方向と支持壁の面方向とが直交して設けられている。このメダル投入器では、複数のメダルを重ねて案内溝で案内するとともに、先頭のメダルを支持壁に当接させて支持しつつ、先頭のメダルを投入口から順次落下させるように構成されている。
しかしながら、従来のメダル投入器では、案内溝で案内した複数のメダルのうち先頭のメダルが支持壁に当接して支持されると、先頭のメダルに対して後方の複数のメダルからの荷重が作用し、後方のメダルと支持壁との間に先頭のメダルが挟まれる形となり、先頭のメダルが投入口から落下しにくくなることがある。このためメダルを連続的かつ円滑に投入することができず、遊技者がストレスを感じて遊技を快適に楽しめない可能性がある。
<特徴D群>
特徴D1.
メダルを投入するためのメダル投入部(メダル投入部25)を備えた遊技機(スロットマシン10)であって、
前記メダル投入部は、
上方に開口した半筒状に形成されて複数のメダルを投入方向に沿って案内するメダル案内溝(メダル案内溝112)と、
前記メダル案内溝の投入方向奥側にて上下に延びる前方壁(メダル支持壁121)と、
前記メダル案内溝と前記前方壁との間からメダルを落下させるメダル投入口(メダル投入口130)と、を備え、
前記メダル案内溝の内周面には、
前記投入方向に沿って平坦に形成された平坦案内部(平坦案内部113)と、
前記平坦案内部よりも前記投入方向奥側に設けられて当該平坦案内部よりもメダルとの摺接抵抗が大きい抵抗案内部(抵抗案内部117)と、が設けられている
ことを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴D1によれば、メダル投入部のメダル案内溝で複数のメダルを案内する際に、一部のメダルが抵抗案内部によって案内されることで、投入方向奥側に向かうメダルの荷重が分散され、先頭のメダルに対する荷重が緩和されることとなる。従って、先頭のメダルが前方壁と後方のメダルとの間に挟まれてメダル投入口から落下しにくくなる事態を回避し、メダルを連続的かつ円滑に投入することができ、遊技者がストレスを感じることなく遊技を快適に楽しむことができる。
特徴D2.
本発明群の特徴D1に記載された遊技機において、
前記抵抗案内部は、前記メダル案内溝の内周面に設けられた粗面(粗面117a)を有して構成されている
ことを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴D2によれば、メダル案内溝の内周面に粗面が設けられていることで、この粗面によって投入方向奥側に向かうメダルの荷重を分散し、先頭のメダルに対する荷重を緩和することができる。
特徴D3.
本発明群の特徴D2に記載された遊技機において、
前記抵抗案内部は、前記粗面と、当該粗面よりも摺接抵抗が小さい平滑面(平滑面117b)と、が前記投入方向に沿って交互に並設されている
ことを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴D3によれば、粗面と平滑面とが投入方向に沿って交互に並設されていることで、粗面によってメダルの荷重を分散させつつ、平滑面によってメダルを円滑に案内することができ、複数のメダルを連続的に案内することができる。
特徴D4.
本発明群の特徴D2または特徴D3に記載された遊技機において、
前記粗面の前記投入方向に沿った幅寸法がメダル1枚の厚さ寸法と略同一に設定されている
ことを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴D4によれば、粗面の幅寸法がメダル1枚の厚さ寸法と略同一に設定されていることで、複数のメダルに対して1枚ずつ荷重を分散させることができ、複数のメダルを円滑に案内することができる。
このような本発明の特徴D群によれば、メダル投入部によってメダルを連続的かつ円滑に投入することができるので、次のような課題を解決することができる。
従来、遊技媒体の一種であるメダルを用いて遊技を行う遊技機が知られており、この遊技機の操作盤の上にメダルを投入するためのメダル投入器が設けられている。メダル投入器は、投入口を介してメダルが1枚ずつ投入可能になっており、円筒状の案内溝と、この案内溝の前方に立設された支持壁と、を有し、案内溝の軸方向と支持壁の面方向とが直交して設けられている。このメダル投入器では、複数のメダルを重ねて案内溝で案内するとともに、先頭のメダルを支持壁に当接させて支持しつつ、先頭のメダルを投入口から順次落下させるように構成されている。
しかしながら、従来のメダル投入器では、案内溝で案内した複数のメダルのうち先頭のメダルが支持壁に当接して支持されると、先頭のメダルに対して後方の複数のメダルからの荷重が作用し、後方のメダルと支持壁との間に先頭のメダルが挟まれる形となり、先頭のメダルが投入口から落下しにくくなることがある。このためメダルを連続的かつ円滑に投入することができず、遊技者がストレスを感じて遊技を快適に楽しめない可能性がある。
<特徴E群>
特徴E1.
メダルを投入するためのメダル投入部(メダル投入部25)を備えた遊技機(スロットマシン10)であって、
前記メダル投入部は、
上方に開口した半筒状に形成されて複数のメダルを投入方向に沿って案内するメダル案内溝(メダル案内溝112)と、
前記メダル案内溝の投入方向奥側にて上下に延びる前方壁(メダル支持壁121)と、
前記メダル案内溝と前記前方壁との間からメダルを落下させるメダル投入口(メダル投入口130)と、を備え、
前記メダル案内溝は、前記投入方向奥側に向かって下り傾斜をもった軸線(軸線A)に沿って設けられ、当該メダル案内溝の内周面には、複数のメダルの重力により前記軸線に沿って前記投入方向奥側に向かう力を分散させつつメダルを案内する分散案内部(第二案内面114b、弧状凸部115a、突起部116、粗面117a)が設けられている
ことを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴E1によれば、メダル投入部のメダル案内溝で複数のメダルを案内する際に、軸線に沿って奥側に向かう複数のメダルの力が分散案内部によって分散されることで、先頭のメダルに対する荷重が緩和されることとなる。従って、先頭のメダルが前方壁と後方のメダルとの間に挟まれてメダル投入口から落下しにくくなる事態を回避し、メダルを連続的かつ円滑に投入することができ、遊技者がストレスを感じることなく遊技を快適に楽しむことができる。
特徴E2.
本発明群の特徴E1に記載された遊技機において、
前記分散案内部は、前記メダル案内溝の内周面における前記メダル投入口の手前に設けられて前記軸線となす角度が互いに異なる少なくとも2つの案内面(案内面114a,114b)を有して構成されている
ことを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴E2によれば、軸線となす角度が互いに異なる2つの案内面が設けられていることで、これら2つの案内面によってメダルの重力によって奥側に向かう力を分散させることができ、先頭のメダルに対する荷重を緩和させることができる。
特徴E3.
本発明群の特徴E1に記載された遊技機において、
前記分散案内部は、前記メダル案内溝の内周面における前記メダル投入口の手前に設けられて径方向内方に向かって突出するとともに前記投入方向に沿った断面が弧状に形成された弧状凸部(弧状凸部115a)を有して構成されている
ことを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴E3によれば、投入方向に沿った断面が弧状の弧状凸部が設けられていることで、この弧状凸部によってメダルの重力によって奥側に向かう力を分散させることができ、先頭のメダルに対する荷重を緩和させることができる。
特徴E4.
本発明群の特徴E1から特徴E3のいずれかに記載された遊技機において、
前記分散案内部は、前記メダル案内溝の内周面における前記メダル投入口の手前に設けられて前記投入方向に対するメダルの向きを傾斜させるメダル傾斜手段(突起部116)を有して構成されている
ことを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴E4によれば、メダルの向きを傾斜させるメダル傾斜手段が設けられていることで、このメダル傾斜手段によって複数のメダル間に隙間を形成し、メダルの重力によって奥側に向かう力を分散させることができ、先頭のメダルに対する荷重を緩和させることができる。
特徴E5.
本発明群の特徴E1から特徴E4のいずれかに記載された遊技機において、
前記分散案内部は、前記メダル案内溝の内周面に設けられた粗面(粗面117a)を有して構成されている
ことを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴E5によれば、メダル案内溝の内周面に粗面が設けられていることで、この粗面によってメダルの重力によって奥側に向かう力を分散させることができ、先頭のメダルに対する荷重を緩和させることができる。
このような本発明の特徴E群によれば、メダル投入部によってメダルを連続的かつ円滑に投入することができるので、次のような課題を解決することができる。
従来、遊技媒体の一種であるメダルを用いて遊技を行う遊技機が知られており、この遊技機の操作盤の上にメダルを投入するためのメダル投入器が設けられている。メダル投入器は、投入口を介してメダルが1枚ずつ投入可能になっており、円筒状の案内溝と、この案内溝の前方に立設された支持壁と、を有し、案内溝の軸方向と支持壁の面方向とが直交して設けられている。このメダル投入器では、複数のメダルを重ねて案内溝で案内するとともに、先頭のメダルを支持壁に当接させて支持しつつ、先頭のメダルを投入口から順次落下させるように構成されている。
しかしながら、従来のメダル投入器では、案内溝で案内した複数のメダルのうち先頭のメダルが支持壁に当接して支持されると、先頭のメダルに対して後方の複数のメダルからの荷重が作用し、後方のメダルと支持壁との間に先頭のメダルが挟まれる形となり、先頭のメダルが投入口から落下しにくくなることがある。このためメダルを連続的かつ円滑に投入することができず、遊技者がストレスを感じて遊技を快適に楽しめない可能性がある。
以上のように、本発明は、スロットマシン等の遊技機に好適に利用できる。
10 スロットマシン(遊技機)
25 メダル投入部
110 メダル案内部材
112 メダル案内溝
113 平坦案内部
114 段状案内部
114a 第一案内面
114b 第二案内面(分散案内部)
115 段状案内部
115a 弧状凸部(分散案内部)
116 突起部(メダル傾斜手段、分散案内部)
117 抵抗案内部
117a 粗面(分散案内部)
117b 平滑面
120 メダル支持部材
121 メダル支持壁(前方壁)
130 メダル投入口
A 軸線
M メダル

Claims (5)

  1. メダルを投入するためのメダル投入部を備えた遊技機であって、
    前記メダル投入部は、
    上方に開口した半筒状に形成されて複数のメダルを投入方向に沿って案内するメダル案内溝と、
    前記メダル案内溝の投入方向奥側にて上下に延びる前方壁と、
    前記メダル案内溝と前記前方壁との間からメダルを落下させるメダル投入口と、を備え、
    前記メダル案内溝の内周面における前記メダル投入口の手前には、径方向内方に向かって突出するとともに前記投入方向に沿った断面が弧状に形成された弧状凸部を有した段状案内部が設けられている
    ことを特徴とする遊技機。
  2. 請求項1に記載された遊技機において、
    前記メダル案内溝における前記段状案内部の手前側の内周面には、軸線に沿って延びるとともに前記投入方向に沿って平坦に形成された平坦案内部が設けられている
    ことを特徴とする遊技機。
  3. 請求項2に記載された遊技機において、
    前記平坦案内部の軸線は、前記投入方向奥側に向かって下り傾斜をもって設けられ、
    前記段状案内部の底部において、前記弧状凸部の任意位置における接線は、前記投入方向奥側に向かって下り傾斜をもって設けられている
    ことを特徴とする遊技機。
  4. 請求項1から請求項3のいずれかに記載された遊技機において、
    前記弧状凸部が前記投入方向に沿って連続して並設されている
    ことを特徴とする遊技機。
  5. 請求項1から請求項4のいずれかに記載された遊技機において、
    前記弧状凸部の前記投入方向に沿った幅寸法がメダル1枚分の厚さ寸法と略同一に設定されている
    ことを特徴とする遊技機。
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