JP2018173565A - 偏光分離フィルム - Google Patents

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雅也 江口
Masaya Eguchi
雅也 江口
諭 江森
Satoshi Emori
諭 江森
剛志 黒田
Tsuyoshi Kuroda
剛志 黒田
章伸 牛山
Akinobu Ushiyama
章伸 牛山
角野 友信
Tomonobu Sumino
友信 角野
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Abstract

【課題】見る方向の違いによる色の変化を抑制することができる偏光分離フィルムを提供する。【解決手段】コレステリック液晶構造を具備する第1コレステリック液晶層12と、第1コレステリック液晶層に積層され、コレステリック液晶構造を具備する第2コレステリック液晶層13と、を備え、第2コレステリック液晶層の選択反射の中心波長は、第1コレステリック液晶層の選択反射の中心波長より大きい。【選択図】図1

Description

本発明は、コレステリック液晶層を備える偏光分離フィルムに関する。
コレステリック液晶はその螺旋構造の螺旋ピッチに由来した波長を選択的に反射するとともに、螺旋構造における旋回方向に由来した向きの円偏光も選択的に反射する性質を有する。コレステリック液晶のこのような性質を利用して、反射材(特許文献1)、投影スクリーン(特許文献2)、反射型偏光板、色補償フィルム等に偏光分離フィルムとして適用されている。
特開2016−126326号公報 特開2005−107096号公報
しかしながら、従来におけるコレステリック液晶を用いた偏光分離フィルムは、光が斜めから入射した場合や、フィルムを斜めから見た場合(正面に対して角度を有する方向から見た場合)に、正面から見た場合とは異なる色味を帯びることがあった。
そこで本発明は、上記の問題に鑑み、見る方向の違いによる色の変化を抑制することができる偏光分離フィルムを提供することを課題とする。
以下、本発明について説明する。なお、ここではわかりやすさのため、図面の参照符号を括弧書きで付記した。ただし本発明はこれに限定されるものではない。
本発明の1つの態様は、コレステリック液晶構造を具備する第1コレステリック液晶層(12)と、第1コレステリック液晶層に積層され、コレステリック液晶構造を具備する第2コレステリック液晶層(13)と、を備え、第2コレステリック液晶層の選択反射の中心波長は、第1コレステリック液晶層の選択反射の中心波長より大きい、偏光分離フィルム(10)である。
この偏光分離フィルム(10)では、第2コレステリック液晶層(13)の選択反射の中心波長は、第1コレステリック液晶層(12)の選択反射の中心波長より10nm以上30nm以下の範囲で大きくすることができる。
また、第2コレステリック液晶層(13)は、第1コレステリック液晶層(12)よりも薄く形成されてもよい。例えば、第2コレステリック液晶層の厚みは、第1コレステリック液晶層の厚みの20%以上80%以下とすることができる。
本発明によれば、見る角度が正面からずれても、正面から見た色に対して色変化を小さく抑えることができ、視野角を広くしても適切な色で光を提供することができる。
偏光分離フィルム10の斜視図である。 視野角による選択反射の中心波長の変化を表した図である。
以下、本発明を図面に示す形態に基づき説明する。ただし、本発明はこれら形態に限定されるものではない。
図1は1つの形態を説明する図で偏光分離フィルム10の斜視図である。図1からわかるように、本形態の偏光分離フィルム10は、基材11、第1コレステリック液晶層12、及び第2コレステリック液晶層13を有して構成されている。
基材11は、第1コレステリック液晶層12及び第2コレステリック液晶層13を支持する基材となる透明な層である。基材11をなす材料としては、種々の材料を使用することができる。ただし、光学的な素子を構成する部材の材料として広く使用され、優れた機械的特性、光学特性、安定性および加工性等を有するとともに安価に入手可能な材料を用いることができる。これには例えば脂環式構造を有する重合体樹脂、メタクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリスチレン樹脂、アクリロニトリル−スチレン共重合体、メタクリル酸メチル−スチレン共重合体、ABS樹脂、ポリエーテルスルホン等の熱可塑性樹脂や、エポキシアクリレートやウレタンアクリレート系の反応性樹脂(電離放射線硬化型樹脂等)、トリアセチルセルロール樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂(PET)、及びガラス等を挙げることができる。
そしてその厚さは10μm以上1000μm以下の範囲で構成することができる。
第1コレステリック液晶層12は、基材11の一方の面に積層される層であり、コレステリック規則性を示す液晶性組成物からなる。そして液晶分子の物理的な分子配列として、液晶分子のダイレクターが層の厚さ方向に連続的に回転してなる螺旋構造を備えている。
第1コレステリック液層層12は、このような液晶分子の物理的な分子配列に基づいて、一方向の円偏光成分と、これと逆回りの円偏光成分とを分離する偏光分離特性を有している。すなわち、第1コレステリック液晶層12において、螺旋軸に沿って入射した無偏光状態の光は、2つの偏光状態の光(右円偏光及び左円偏光)に分離され、一方は透過され、残りは反射される。この現象は、円偏光二色性として知られ、液晶分子の螺旋構造における螺旋巻き方向を適宜選択すると、この螺旋巻き方向と同一の旋光方向を有する円偏光成分が選択的に反射される。
さらに円偏光成分の反射に加えて、次式で示した波長λの光を選択的に反射する。
λ=nave・p
ここで、pは液晶分子の螺旋構造における螺旋ピッチ長(液晶分子の分子螺旋の1ピッチ当たりの長さ)、naveは螺旋軸に直交する平面内での平均屈折率である。
また、このときの反射光の波長バンド幅△λは次式で表される。ここで、△nは複屈折値である。
△λ=△n・p
すなわち、第1コレステリック液晶層12に入射する無偏光状態の光は、上記の偏光分離特性に従って、選択反射中心波長λを中心とした波長バンド幅△λの範囲(選択反射波長域)に属する一方の円偏光成分(例えば選択反射波長域内の右円偏光)が反射光として反射され、その他の光(例えば選択反射波長域内の左円偏光、選択反射波長域外の右円偏光及び左円偏光)が透過される。
そして本形態では第1コレステリック液晶層12の表裏面は平滑とされている。これにより、コレステリック液晶構造は、プラーナー配向状態となっており、コレステリック液晶構造に含まれる各螺旋構造の螺旋軸の方向は全て層の厚さ方向に一様に平行に延びている。このような場合、選択的に反射される光が鏡面反射となり、この選択的に反射される光の波長は正面に対して見る角度によって異なるため色味が異なって見えてしまう。しかしながら本形態では後に説明する第2コレステリック液晶層13を設けることによりこれを防止することができる。そしてこのように、表裏が平滑であるためヘイズを低く抑えることができる。
ここで、第1コレステリック液晶層12は、偏光分離フィルム10が本来狙いとした値に沿った選択反射性を備えるように構成することができる。従って選択反射の中心波長は狙いの波長となるように構成すればよい。第1コレステリック液晶層12の厚みも特に限定されることはないが1μm以上10μm以下程度とすることができる。好ましくは1μm以上3μm以下である。
第2コレステリック液晶層13は、第1コレステリック液晶層12に積層される層である。材料などの観点からは、第2コレステリック液晶層13も第1コレステリック液晶層12と同様に考えることができる。ただし、第2コレステリック液晶層12は、上記説明した色変化を抑制するように形成されることから、選択反射の中心波長が第1コレステリック液晶層12とは異なるように構成する。より具体的には第2コレステリック液晶層13の選択反射の中心波長は、第1コレステリック液晶層12の中心波長に対して長波長側である。その中でも好ましくは、第2コレステリック液晶層13の選択反射の中心波長は、第1コレステリック液晶層12の中心波長に対して、+10nm以上+30nm以下の範囲である。最も好ましくは、第2コレステリック液晶層13の選択反射の中心波長は、第1コレステリック液晶層12の中心波長に対して、+20nmである。
さらに、第2コレステリック液晶層13は、上記説明した色変化を抑制するための層である観点から、第1コレステリック液晶層12よりも薄いことが好ましい。具体的には特に限定されることはないが、第2コレステリック液晶層13の厚みは第1コレステリック液晶層12の20%以上80%以下であることが好ましい。より好ましい厚みは1μm以上2μm以下である。
以上のような偏光分離フィルム10は、例えば次のように製造することができる。すなわち、基材11に第1コレステリック液晶層となるべきコレステリック規則性を示す液晶性組成物を塗布した後、配向処理及び硬化処理を行って第1コレステリック液晶層とする。そして、さらにこの第1コレステリック液晶層に、第2コレステリック液晶層となるべきコレステリック規則性を示す液晶性組成物を塗布した後、配向処理及び硬化処理を行って第2コレステリック液晶層とする。より具体的には次の通りである。
まず、基材11を準備し、該基材11の一方の面に第1コレステリック液晶層となるべき、コレステリック規則性を示す液晶性組成物を塗布した後、配向処理及び硬化処理を行うことにより、第1コレステリック液晶層12を積層させる。詳しくは次の通りである。
基材11に、第1コレステリック液晶層となるべきコレステリック規則性を示す液晶性組成物を塗布する方法としては、既存の任意の方法を用いることができる。具体的には、ロールコート法やグラビアコート法、バーコート法、スライドコート法、ダイコート法、スリットコート法、浸漬法などを用いることができる。また、基材11としてプラスチックフィルムを用いる場合には、いわゆるロール・ツー・ロール(Roll to Roll) システムによるフィルムコーティングなどを用いることができる。
なお、塗布される液晶性組成物としては、コレステリック規則性を示すカイラルネマチック液晶やコレステリック液晶を用いることができる。このような材料としては、コレステリック液晶構造を形成し得る液晶材料であれば特に限定されるものではないが、特に、分子の両末端に重合性の官能基があるような重合性の液晶材料が、硬化後に光学的に安定した第1コレステリック液晶層12を得る上で好ましい。
ここでは液晶性組成物としてコレステリック規則性を示すカイラルネマチック液晶を用いる場合を例に挙げて説明する。なお、カイラルネマチック液晶は、ネマチック規則性を示す重合性の液晶材料とカイラル剤とを混合したものである。ここで、カイラル剤は、ネマチック規則性を示す重合性の液晶材料の螺旋ピッチ長を制御し、液晶性組成物が全体としてコレステリック規則性を呈するようにするためのものである。また、このような液晶性組成物には、重合開始剤や添加剤が適宜添加される。
ネマチック規則性を示す重合性の液晶材料の一例としては、例えば、下記の一般式(1)で表わされる化合物や、下記の式(2−i)〜(2−xi) で表される化合物を挙げることができる。また、これらの化合物を単独で、もしくは混合して用いることができる。
Figure 2018173565
Figure 2018173565
上記式(1)において、R及びRはそれぞれ水素又はメチル基を示すが、液晶相を示す温度範囲の広さからR及びRはともに水素であることが好ましい。式(1)のXは水素、塩素、臭素、ヨウ素、炭素数1〜4のアルキル基、メトキシ基、シアノ基、ニトロ基のいずれであっても差し支えないが、塩素又はメチル基であることが好ましい。また、上記式(1)において、分子鎖両端の(メタ)アクリロイロキシ基と芳香環とのスペーサーであるアルキレン基の鎖長を示すa及びbは、それぞれ個別に2〜12の範囲で任意の整数をとり得るが、4〜10の範囲であることが好ましく、6〜9の範囲であることがさらに好ましい。a=b=0である式(1)の化合物は、安定性に乏しく、加水分解を受けやすい上に、化合物自体の結晶性が高い。また、a及びbがそれぞれ13以上である一般式(1)の化合物は、アイソトロピック転移温度(TI)が低い。この理由から、これらの化合物はどちらも液晶相を示す温度範囲が狭く好ましくない。
なお、以上においては、ネマチック規則性を示す重合性の液晶材料として重合性液晶モノマーの例を挙げて説明したが、これに限らず、重合性液晶オリゴマーや重合性液晶高分子、液晶ポリマーなどを用いることも可能である。このような重合性液晶オリゴマーや重合性液晶高分子、液晶ポリマーとしては、従来から提案されているものの中から適宜選択して用いることができる。
一方、カイラル剤は、光学活性な部位を有する低分子化合物であり、主として分子量1500以下の化合物である。カイラル剤は主として、ネマチック規則性を示す重合性の液晶材料が発現する正の一軸ネマチック規則性に螺旋構造を誘起させる目的で用いられる。この目的が達成される限り、ネマチック規則性を示す重合性の液晶材料との間で溶液状態あるいは溶融状態において相溶し、ネマチック規則性を示す重合性の液晶材料の液晶性を損なうことなく、これに所望の螺旋構造を誘起できるものであれば、カイラル剤としての低分子化合物の種類は特に限定されない。
なお、このようにして液晶に螺旋構造を誘起させるために用いられるカイラル剤は、少なくとも分子中に何らかのキラリティーを有していることが必要である。従って、ここで用いられるカイラル剤としては、例えば1つ又は2つ以上の不斉炭素を有する化合物、キラルなアミンやキラルなスルフォキシドなどのようにヘテロ原子上に不斉点がある化合物、あるいはクムレンやビナフトールなどの軸不斉を持つ光学活性な部位を有する化合物が挙げられる。さらに具体的には、市販のカイラルネマチック液晶(例えばキラルドーパント液晶S−811(Merck社製))が挙げられる。
しかしながら、選択されたカイラル剤の性質によっては、ネマチック規則性を示す重合性の液晶材料が形成するネマチック規則性の破壊、配向性の低下、あるいはカイラル剤が非重合性の場合には、液晶性組成物の硬化性の低下や、硬化後のフィルムの信頼性の低下を招く虞がある。さらに、光学活性な部位を有するカイラル剤の多量な使用は、液晶性組成物のコストアップを招く。従って、短い螺旋ピッチ長のコレステリック規則性を有する液晶層を形成する場合には、液晶性組成物に含有させる光学活性な部位を有するカイラル剤としては、螺旋構造を誘起させる効果の大きなカイラル剤を選択することが好ましく、具体的には下記の式(3)、(4)又は(5)で表されるような、分子内に軸不斉を有する低分子化合物を用いることが好ましい。
Figure 2018173565
Figure 2018173565
Figure 2018173565
上記式(3)又は式(4)において、Rは水素又はメチル基を示す。Yは上記に示す式(i)〜式(xxiv)の任意の一つであるが、中でも、式(i)、(ii)、(iii)、(v)及び(vii)のいずれか一つであることが好ましい。また、アルキレン基の鎖長を示すc及びdは、それぞれ個別に2〜12の範囲で任意の整数をとり得るが、4〜10の範囲であることが好ましく、6〜9の範囲であることがさらに好ましい。c又はdの値が0又は1である上記式(3)又は(4)の化合物は、安定性に欠け、加水分解を受けやすく、結晶性も高い。一方、c又はdの値が13以上である化合物は融点(Tm)が低い。これらの化合物では、ネマチック規則性を示す重合性の液晶材料との間の相溶性が低下し、濃度によっては相分離などが起きるおそれがある。
なお、このようなカイラル剤は、特に重合性を有する必要はない。しかしながら、カイラル剤が重合性を有している場合には、ネマチック規則性を示す重合性の液晶材料と重合され、コレステリック規則性が安定的に固定化されるので、熱安定性などの面では好ましい。特に、分子の両末端に重合性の官能基があることが、耐熱性の良好な第1コレステリック液晶層12を得る上で好ましい。
なお、液晶性組成物に含有されるカイラル剤の量は、螺旋構造の誘起能力や最終的に得られるコレステリック液晶構造などを考慮して最適値が決められる。
なお、液晶性組成物は基材11上にそのまま塗布することも可能であるが、粘性を塗布装置に合わせたり、良好な配向状態を得る目的で有機溶媒などの溶媒に溶解させてインキ化したりしてもよい。
以上のように基材11に液晶性組成物を塗布し、コレステリック液晶層を形成した後、コレステリック液晶層をコレステリック液晶構造が発現する所定の温度に保持し、コレステリック液晶層中の液晶分子を配向させる。
ここで、積層されたコレステリック液晶層を、コレステリック液晶構造が発現する所定の温度に保持すると、コレステリック液晶層は液晶相を呈し、液晶分子自体の自己集積作用により、液晶分子のダイレクターが層の厚さ方向に連続的に回転してなる螺旋構造が形成される。そして、このような液晶相の状態で発現したコレステリック液晶構造は、後述するような手法でコレステリック液晶層を硬化させることにより、固定化することができる。
なお、このような配向処理は、塗布された液晶性組成物に溶媒が含有されている場合には、溶媒を除去するための乾燥処理とともに行われることが通常である。なお、溶媒を除去するためには、所定の乾燥温度で行われ、乾燥時間(加熱時間) はコレステリック液晶構造が発現し、実質上溶媒が除去される時間が適宜設定される。
上記のようにしてコレステリック液晶層中の液晶分子を配向させた後、コレステリック液晶層を硬化させ、液晶相の状態で発現したコレステリック液晶構造を固定化して第1コレステリック液晶層12とする。
ここで、硬化処理の方法としては、
(1)液晶性組成物中の溶媒を乾燥させる方法
(2)加熱により液晶性組成物中の液晶分子を重合させる方法
(3)電離放射線(電子線や紫外線を含む。)の照射により液晶性組成物中の液晶分子を重合させる方法
(4)上記(1)〜(3)の少なくとも2つを組み合わせる方法
を挙げることができる。
第2コレステリック液晶層13は、第1コレステリック液晶層12の形成に倣って作製することができる。すなわち、第1コレステリック液晶層12に、第2コレステリック液晶となるべきコレステリック規則性を示す液晶性組成物を塗布した後、配向処理及び硬化処理を行って第2コレステリック液晶層とする。
以上のような各工程を行うことにより、第1コレステリック液晶層12及び第2コレステリック液晶層13を有する偏光分離フィルム10を製造することができる。
ここまで説明した偏光分離フィルム10によれば、第1コレステリック液晶層12、第2コレステリック液晶層13により、ここに具備されるコレステリック液晶構造に基づく特定の波長、及び偏光成分の光を選択的に反射し、それ以外の光を透過する。従ってこの性質を利用する各種機器への適用が可能である。用途としては例えば液晶ディスプレイ等の表示装置においては、輝度を向上させるフィルム、カラーフィルタ等が挙げられる。その他、赤外線反射フィルム等として広い分野に適用することもできる。
また、偏光分離フィルム10には、第2コレステリック液晶層13が形成されていることにより、これが形成されていない偏光分離フィルムに比べて正面に対して見る角度を変えても色が変化することを抑えることができる。これにより、視野角を広くした際にも色の変化の不具合が生じることを防止することが可能である。
偏光分離フィルム10では色の変化を防止するために凹凸面をつける必要がないためヘイズを低く抑えることもできる。
色の変化について具体例を挙げて説明すると次の通りである。図2の上のグラフは本形態の偏光分離フィルム10の特性、図2の下のグラフは第2コレステリック液晶層がなく、第1コレステリック液晶層のみの偏光分離フィルムの特性を表している。両方とも、視野角5°における反射光の波長ごとの反射光の強さと、視野角60°における反射光の波長ごとの反射光の強さを示している。
その結果、図2に直線矢印で示した波長範囲からよくわかるように、図2の下のグラフで示した第1コレステリック液晶層のみの偏光分離フィルムは、視野角を60°としたときには、視野角5°で得られていた反射光の波長成分はほとんど含まれていない。それに比べて図2の上のグラフで示した本形態の偏光分離フィルム10では、視野角60°であっても視野角5°で得られていた反射光の波長成分が多く残っている。
このように本形態の偏光分離フィルム10によれば、正面に対して斜めからみた場合であっても色の変化を抑制することができる。
実施例として、偏光分離フィルム10に倣って4種類の偏光分離フィルムを作製した(実施例1〜実施例4)。また比較例としてコレステリック液晶による層が1層のみの偏光分離フィルムを準備した。各例の構成は次の通りである。
[偏光分離フィルムの構成]
<実施例1の偏光分離フィルム>
・基材:ポリエチレンテレフタレート
・第1コレステリック液晶層:中心波長550nm、厚み1.5μm
・第2コレステリック液晶層:中心は長560nm、厚み0.8μm
<実施例2の偏光分離フィルム>
・基材:ポリエチレンテレフタレート
・第1コレステリック液晶層:中心波長550nm、厚み1.5μm
・第2コレステリック液晶層:中心波長560nm、厚み1.0μm
<実施例3の偏光分離フィルム>
・基材:ポリエチレンテレフタレート
・第1コレステリック液晶層:中心波長550nm、厚み1.5μm
・第2コレステリック液晶層:中心波長570nm、厚み0.8μm
<実施例4の偏光分離フィルム>
・基材:ポリエチレンテレフタレート
・第1コレステリック液晶層:中心波長550nm、厚み1.5μm
・第2コレステリック液晶層:中心波長570nm、厚み1.0μm
<比較例の偏光分離フィルム>
・基材:ポリエチレンテレフタレート
・コレステリック液晶層:中心波長550nm、厚み1.5μm
[評価方法]
反射率測定器(日本分光株式会社、V−600)を使用し、正面に対して5°の入射光角度、及び正面に対して60°の入射光角度の反射率をそれぞれ測定し、この反射率を色度に変換して反射光のa、bを得た。そして5°の入射光角度における反射光のa、bをa 、b 、60°の入射光角度における反射光のa、bをa 60、b 60として、その変動量を次の式から算出した。
{(a 60−a +(b 60−b 0.5
これによれば、計算式により算出した値が小さいほうが色の変動が少なかったといえる。
[結果]
結果を表1に示した。
Figure 2018173565
表1からわかるように、選択反射の中心波長が異なる複数のコレステリック液晶層を備えることで、色度の変化を小さく抑えることができた。その中でも、第2コレステリック液晶の選択反射の中心波長が、第1コレステリック液晶の選択反射の中心波長に対して+20nmである例がより顕著である。
10 偏光分離フィルム
11 基材
12 第1コレステリック液晶層
13 第2コレステリック液晶層

Claims (4)

  1. コレステリック液晶構造を具備する第1コレステリック液晶層と、
    前記第1コレステリック液晶層に積層され、コレステリック液晶構造を具備する第2コレステリック液晶層と、を備え、
    前記第2コレステリック液晶層の選択反射の中心波長は、前記第1コレステリック液晶層の選択反射の中心波長より大きい、偏光分離フィルム。
  2. 前記第2コレステリック液晶層の選択反射の中心波長は、前記第1コレステリック液晶層の選択反射の中心波長より10nm以上30nm以下の範囲で大きい、請求項1に記載の偏光分離フィルム。
  3. 前記第2コレステリック液晶層は、前記第1コレステリック液晶層よりも薄い、請求項1又は2に記載の偏光分離フィルム。
  4. 前記第2コレステリック液晶層の厚みは、前記第1コレステリック液晶層の厚みの20%以上80%以下である請求項3に記載の偏光分離フィルム。
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