JP2018173299A - 油膜検知器 - Google Patents

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Abstract

【課題】油膜検知を行うのに必要となる作業の軽減を図ることが可能な油膜検知器を提供する。【解決手段】油膜検知器1は、被検知面に検知光を反射させて油膜を検知する機能を主に担う油膜検知器本体2と、油膜検知器本体2の姿勢を制御する機能を主に担う姿勢制御装置3と、を含んで構成されている。油膜検知器本体2は、出力した検知光が水面で反射した反射光を受光し、その反射光の情報を基に水面の油膜検知の有無を判断する。姿勢制御装置3は、三次元空間をX軸、Y軸およびZ軸という三軸で定義する場合において、略水平方向に延びるX軸およびY軸の油膜検知器本体2の傾きをX軸加速度センサ31およびY軸加速度センサ32で検出し、その傾きを抑制するようにX軸モータ35およびY軸モータ36を作動させる。【選択図】図1

Description

本発明は、被検知面に検知光を反射させることで被検知面の油膜を検知する油膜検知器に関するものであり、例えば浄水場や河川、湖沼等の水面の油膜を検出するのに用いられるものである。
油膜による光の反射率が水面による光の反射率よりも高いことに着目し、水面に光を照射してその反射光の強度を測定することで反射率を求め、これによって水面での油膜の有無を検出する油膜検出方法がある。
従来から、大きな喫水変動やあらゆる方向の波立ちのある水面でも安定して油膜検知を行うための構成として、種々の技術が提案されている。
例えば、特許文献1には、レーザ光走査部から発せられるレーザ走査光を、回転板の中心の略鉛直下の水面に向けて走査させる回転機構と、水面からのレーザ反射光を受光する受光部を水面に向けた状態で、回転板の中心の略鉛直下に配置した受光器とを設ける構成が開示されている。
特開2003−149134号公報
ここで、油膜検知が必要な場所にある陸上構造物に油膜検知機を予め設置しておく設置作業は、調整角度の制限やズレに注意を払いながら行う必要がある。かかる設置作業を省略できれば、油膜検知を行うのに必要となる作業の軽減を図ることが可能になる。
本発明は、以上のような技術的課題を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、油膜検知を行うのに必要となる作業の軽減を図ることが可能な油膜検知器を提供することにある。
かかる目的のもと、本発明が適用される油膜検知器は、水面に検知光を反射させて油膜を検知する油膜検知器であって、検知光を出力する出力手段と、前記出力手段の検知光が水面で反射した反射光を受光する受光手段と、前記受光手段により受光された反射光の情報を基に水面の油膜検知の有無を判断する判断手段と、前記出力手段および前記受光手段の、略水平方向に延びる第1軸および当該第1軸と交差する第2軸における傾きを検出する傾き検出手段と、前記傾き検出手段により検出される前記傾きの情報を得て、前記出力手段および前記受光手段の当該傾きを抑制するように駆動する駆動手段と、を備えることを特徴とするものである。かかる場合、水面に対して移動する移動手段を持つ移動装置をさらに備え、前記傾き検出手段および前記駆動手段は、前記移動装置の前記移動手段により構成されることを特徴とすることができる。
また、本発明が適用される油膜検知器は、被検知面に検知光を反射させて油膜を検知する油膜検知器であって、検知光を出力する出力手段と、前記出力手段の検知光が被検知面で反射した反射光を受光する受光手段と、前記受光手段により受光された反射光の情報を基に被検知面の油膜検知の有無を判断する判断手段と、前記出力手段および前記受光手段の、互いに交差する三軸における傾きを検出する傾き検出手段と、前記傾き検出手段により検出される前記傾きの情報を得て、前記出力手段および前記受光手段の傾きを駆動力により制御する傾き制御手段と、を備え、前記傾き制御手段は、前記出力手段および前記受光手段が揺動することにより被検知面で検知光が反射する領域が広がるように制御する、ことを特徴とするものである。
本発明によれば、油膜検知を行うのに必要となる作業の軽減を図ることが可能になる。
第1の実施の形態に係る油膜検知器の構成を説明する図であり、(a)は構成を示すブロック図で、(b)はその概念図であり、(c)は姿勢制御装置の主要部のブロック図である。 油膜検知器本体の構成例を示すブロック図である。 別の油膜検知器本体の構成例を示すブロック図である。 油膜検知器の第1応用例を説明する図である。 油膜検知器の第2応用例を説明する図である。 油膜検知器の第3応用例を説明する図である。 第2の実施の形態に係る油膜検知器の構成を説明する図であり、(a)は構成を示すブロック図で、(b)はその概念図であり、(c)は姿勢制御装置の主要部のブロック図である 油膜検知器本体が油膜検知する際の姿勢制御例を説明するフローチャートである。
以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態について詳細に説明する。第1の実施の形態に係る油膜検知器1および第2の実施の形態に係る油膜検知器1を説明する。
〔第1の実施の形態に係る油膜検知器1について〕
まず、第1の実施の形態に係る油膜検知器1について説明する。
図1は、第1の実施の形態に係る油膜検知器1の構成を説明する図であり、(a)は構成を示すブロック図で、(b)はその概念図であり、(c)は姿勢制御装置3の主要部のブロック図である。
図1(a)に示すように、第1の実施の形態に係る油膜検知器1は、被検知面(検出対象面)に検知光を反射させて油膜を検知する機能を主に担う油膜検知器本体2と、油膜検知器本体2の姿勢を制御する機能を主に担う姿勢制御装置3と、を含んで構成されている。
かかる油膜検知器1は、油膜の有無を検知する被検知面の近くの構造物に据え置いて用いる固定式ではなく、被検知面に対して移動する移動式である。このため、設置作業を省略することが可能になる。例えば、油膜検知の現場が作業者が行くことが困難な場所である場合に設置作業を行わずに済むことは有用である。
〔姿勢制御装置3の概要〕
油膜検知器1の姿勢制御装置3は、同図(b)に示すように、三次元空間をX軸、Y軸およびZ軸という三軸で定義する場合において、略水平方向に延びるX軸およびY軸の油膜検知器本体2の傾きを検出し、その傾きを抑制するように駆動力により回転制御する。すなわち、X軸方向の傾きを検出すると、それを抑制する方向にX軸回りの回転を行い、また、Y軸方向の傾きを検出すると、それを抑制する方向にY軸回りの回転を行う。こうして、油膜検知器本体2について水平保持の補正を行うことができる。
これにより、移動式の油膜検知器本体2がいわゆる水平姿勢に維持(矯正保持)されることで、油膜検知器本体2から検知光を鉛直方向ないし下方向に出力することが可能になり、検知光が被検知面で反射した反射光を油膜検知器本体2が確実に受光することが可能になる。
油膜検知器1の姿勢制御装置3として、例えば加速度センサ内蔵のスタビライザーを用いることができる。なお、上述したように、X軸およびY軸は、略水平方向において互いに交差可能なものであり、略水平面に含まれる。すなわち、油膜検知器1は、検知光が下方に出力されるものであり、高さ方向、上下方向ないし略鉛直方向に延びるZ軸回りの回転制御を行わなくてもよい。
姿勢制御装置3の主要部を説明する。
図1(c)に示すように、姿勢制御装置3としてのスタビライザーは、X軸回りの傾きを検出するX軸加速度センサ31と、Y軸回りの傾きを検出するY軸加速度センサ32と、X軸回りの回転駆動を行うX軸モータ35と、Y軸回りの回転駆動を行うY軸モータ36と、X軸加速度センサ31およびY軸加速度センサ32の検出結果(信号)を基に、予め定められたアルゴリズムによりX軸モータ35およびY軸モータ36に駆動信号を出力するコントローラ34と、を少なくとも含む。X軸加速度センサ31およびY軸加速度センサ32は、傾き検出手段の一例であり、コントローラ34、X軸モータ35およびY軸モータ36は、駆動手段ないし傾き制御手段の一例である。コントローラ34は、姿勢制御装置3の制御を行うものであるが、油膜検知器本体2の制御も行うように構成する例が考えられる。
なお、X軸モータ35およびY軸モータ36としては、例えばブラシレスモータを用いることができる。また、かかるモータ35,36には、磁気回転エンコーダ(不図示)が搭載されており、モータ35,36の回転情報を検知し、検知した回転情報をコントローラ34に送信する。
かかる姿勢制御装置3のコントローラ34によるアルゴリズムの一例(制御例)を説明する。コントローラ34は、X軸加速度センサ31およびY軸加速度センサ32からのデータをリアルタイムで取得し、取得したデータに基づいてX軸およびY軸のそれぞれの動きの傾向を予測し、X軸モータ35およびY軸モータ36に制御コマンドを発行してX軸およびY軸の位置調整を行う。そして、コントローラ34は、磁気回転エンコーダ(不図示)からX軸モータ35およびY軸モータ36の回転情報を取得し、取得した回転情報に基づいて、X軸モータ35およびY軸モータ36の絶対位置の情報を計算し、モータ35,36の絶対位置の情報に基づいて発行されている制御コマンドの位相および振幅を修正する。
このようにして、油膜検知器本体2の姿勢が時々刻々と変化する場合であっても、リアルタイムに補正しながら水平保持を実現できるようになる。すなわち、油膜検知器本体2のX軸およびY軸の傾きを抑制し、油膜検知器本体2からの検知光が水面W(例えば図2参照)に向けて下向きに出力されるようになる。なお、絶対位置の情報には、モータ35,36の機械的角度、モータ35,36の電気的角度および、磁界の位相等が含まれる。
本実施の形態では、上述のアルゴリズムを採用するが、これに限られず、他のアルゴリズムを採用してもよい。
〔油膜検知器本体2〕
次に、油膜検知器1が備える油膜検知器本体2について説明する。なお、このような油膜検知器本体2として、油膜検知器本体2Aおよび油膜検知器本体2Bを説明する。なお、以下の構成を採用することで、油膜検知器本体2の小型化を容易に実現できる。
図2は、油膜検知器本体2Aの構成例を示すブロック図である。
同図に示す油膜検知器本体2Aは、液面に油膜が存在するときの光の反射率と存在しないときの光の反射率とが違うという性質を利用して、被検知面ないし検出対象面である水面Wに油膜があるか否かを検出する装置である。この水面Wとしては、例えば浄水場や河川、湖沼等の水面を指すものであり、水面Wの位置が高くなったり低くなったり、また、水面Wが波立ったりするものである。
この油膜検知器本体2Aは、レーザ光L1を発光するレーザ光源100と、レーザ光源100により発光されたレーザ光L1を、照射範囲を有する平行光として出力する照射部200と、を備えている。更に説明すると、照射部200は、レーザ光L1を走査することにより照射範囲を照射するレーザ光L2を出力する。レーザ光L2は、レーザ光L2の光路上流側での照射範囲(ビーム群の横断面積)と光路下流側での照射範囲(ビーム群の横断面積)との大きさの差が無い乃至ほとんど無いいわゆる平行光である。
なお、本書で平行光というときには、1本のレーザ光を走査することによりビーム群に構成された光の照射範囲(横断面積)が光路上の位置によって実質的に変わりがないレーザ光を言うものとする。
また、油膜検知器本体2Aは、水面Wに照射するレーザ光L3の光軸と水面Wで反射したレーザ光L4の光軸とが同軸となるようにレーザ光L3,L4を導く同軸落射部300と、同軸落射部300からのレーザ光L5を受光する受光手段の一例としての受光部400と、を備えている。この同軸落射部300は、入射した光の一部を反射して残りを透過させるハーフミラー310を有する。このハーフミラー310は、反射光と透過光の強さがほぼ等しくなるように形成されている板状部材である。
更に説明すると、同軸落射部300は、照射部200からのレーザ光L2をハーフミラー310に反射させ、その反射光であるレーザ光L3を水面Wに全反射するように導き、かつ、水面Wで全反射したレーザ光L4をハーフミラー310に透過させ、その透過光であるレーザ光L5を受光部400に受光されるように導く。レーザ光L4は、レーザ光L3の入射角に等しい角度で水面Wから反射していく。すなわち、レーザ光L3の入射角とレーザ光L4の反射角とは互いに等しい。
このように、照射部200は、水面Wの油膜検知に用いる検知光を、所定の範囲を照射する平行光として出力するように構成されている。そして、同軸落射部300は、検知光をハーフミラー310により水面Wに全反射させ、その全反射した反射光(検知光)をハーフミラー310により受光部400に向かわせるように構成されている。
このため、検知光を広い範囲に照射することが可能であり、水面Wの高さが変動して油膜検知器本体2Aに対する距離が変わっても、受光部400による油膜検出に必要な検知光の受光に影響を受けず、また、水面Wが波立ったりしても、同様に、油膜検出に必要な検知光の受光に影響を受けない。このような水面Wと油膜検知器本体2Aとの距離の変動が検出結果に影響されないという性質は、本実施の形態に係る油膜検知器1のような移動式の場合には特に有用である。
また、油膜検知器本体2Aは、受光部400が受光したレーザ光L5を所定の信号に変換することでレーザ光L5の強度情報を得て水面Wの反射率を演算する演算手段の一例としての演算部500と、演算部500による演算結果ないしレーザ光L5の強度情報を基に、水面Wに油膜が存在するか否かを判断する判断手段の一例としての判断部600と、判断部600により水面Wに油膜が存在するとの判断がされるとユーザに通知する通知部700と、を備えている。
ここで、レーザ光源100としては、図示しないレーザダイオードと、レーザダイオードに所定の電圧が印加されるように制御する図示しない駆動回路と、で構成する例が考えられる。
また、照射部200の構成例については後述する。
また、同軸落射部300の構成については上述したとおりである。
また、受光部400としては、レーザ光L5を集光するための図示しない集光レンズと、集光した光の強度に応じた電気信号に変換する図示しないフォトダイオードと、で構成する例が考えられる。
また、演算部500及び判断部600としては、予め定められた動作制御プログラム(ファームウェア)に従ってデジタル演算処理を実行する図示しないCPU(Central Processing Unit)と、CPUの作業用メモリ等として用いられる図示しないRAM(Random Access Memory)と、CPUにより実行される処理プログラムや処理プログラムにて用いられる各種のデータが格納される図示しないROM(Read Only Memory)と、で構成する例が考えられる。
また、通知部700としては、ユーザに対して視覚的に通知する図示しない表示画面で構成する例が考えられ、また、汎用の通信手段にて遠隔のユーザに通知するための通信インターフェースで構成する例が考えられる。
図3は、別の油膜検知器本体2Bの構成例を示すブロック図である。なお、油膜検知器本体2Bの基本的な構成は、上述した油膜検知器本体2A(図2参照)と共通するため、同じ構成には同じ符号を用い、また、その説明を省略することがある。
図3に示す油膜検知器本体2Bは、レーザ光源100、照射部200、同軸落射部300、受光部400、演算部500、判断部600及び通知部700を備えている。同軸落射部300は、ハーフミラー310を有する。このような油膜検知器本体2Bの構成は、油膜検知器本体2Aと共通する。
ここで、油膜検知器本体2Bが油膜検知器本体2Aと相違する構成について具体的に説明する。油膜検知器本体2Bが備える同軸落射部300は、ハーフミラー310を透過して水面Wに検知光を照射すると共にハーフミラー310で反射して受光部400に検知光を入射する点で、ハーフミラー310で反射して水面Wに検知光を照射すると共にハーフミラー310を透過して受光部400に検知光を入射する油膜検知器本体2Aが備える同軸落射部300と異なる。
すなわち、油膜検知器本体2Bが備える同軸落射部300では、水面Wを照射するレーザ光L3はハーフミラー310を透過したものであり、受光部400に受光されるレーザ光L5はハーフミラー310で反射したものである。言い換えると、油膜検知器本体2Bが備える同軸落射部300では、照射部200からのレーザ光L2をハーフミラー310に透過させ、その透過光であるレーザ光L3を水面Wに全反射するように導き、かつ、水面Wで全反射したレーザ光L4をハーフミラー310に反射させ、その反射光であるレーザ光L5を受光部400に受光されるように導く。
〔応用例〕
次に、第1の実施の形態に係る油膜検知器1の応用例について説明する。
図4は、油膜検知器1の第1応用例を説明する図であり、図5は、油膜検知器1の第2応用例を説明する図であり、図6は、油膜検知器1の第3応用例を説明する図である。
図4に示す第1応用例は、第1の実施の形態に係る油膜検知器1を、作業者が手に持つ把手4を備えるハンディータイプとした場合である。すなわち、作業者が油膜検知器1の把手4を手に持って例えば池の水面W(図2参照)上にかざすことで、水面Wの油膜の有無を検知することができる(スポット監視)。このため、違う現場に持ち歩くことができることから、現場に油膜検知器本体2を据え置く必要がなく、現場ごとに油膜検知器本体2を設置する手間を省略できる。
図5に示す第2応用例は、第1の実施の形態に係る油膜検知器1を飛翔体に搭載した場合である。すなわち、第2応用例は、水面Wに対して自ら移動するための移動手段を備える。
ここにいう飛翔体としては、自律移動する無人航空機であり、例えば遠隔操縦可能ないし自動飛行が可能なドローン(drone)5ないしマルチコプター(multi-copter)を挙げることができる。ドローン5は、複数の回転ロータ5aを回転させると共に姿勢安定制御を行うことで、自律して飛行可能に構成されている。なお、第2応用例では、油膜検知器1の姿勢制御装置3を、ドローン5自体が安定飛行を実現するために備える自律機能に置き換えて構成することも考えられる。ドローン5は、移動手段の一例である。
このため、作業者が容易に出掛けることが困難な現場(例えばダム湖)であっても、作業者に負担をかけずに油膜検知を行うことができる。すなわち、現場から離れた位置で準備し、そこから現場に向けてドローン5を飛ばし、現場で空から油膜検知を行い、その後に帰還させるというやり方で、危険な現場に行かずに、定期的な油膜検査を実施することが可能である。
ドローン5は、空を飛んで現場に向かい、空から水面W(図2参照)に向けて検知光を出力することで受光した反射光から油膜検知を行うことが可能である。
付言すると、ドローン5には様々な空の交通規制やルールが定められており、例えば飛行禁止区域が設定されているが、第2応用例の利用を想定する現場は、作業者が出向くことが難しい場所であり、そのような場所には、飛行禁止区域が設定される可能性は低い。そのため、第2応用例は、危険な現場での定期的な油膜検知作業にとっては有用なものである。なお、ドローン5を飛ばすには、事前の飛行申請が必要である等のドローン5に特有な知識や慣れが必要である。
図6に示す第3応用例は、第1の実施の形態に係る油膜検知器1を船舶(例えばタンカー)の甲板6に搭載した場合である(フロート式)。すなわち、船舶が停泊中に海面の油膜検知を行う。船舶から油が海に流出した場合に素早く対処することが可能になる。
〔第2の実施の形態に係る油膜検知器1について〕
次に、第2の実施の形態に係る油膜検知器1について説明する。なお、第2の実施の形態に係る油膜検知器1は、上述の第1の実施の形態と共通する構成を備えることから、同じ構成には同じ符号を用いることがあり、また、その説明を省略することがある。
図7は、第2の実施の形態に係る油膜検知器1の構成を説明する図であり、(a)は構成を示すブロック図で、(b)はその概念図であり、(c)は姿勢制御装置3の主要部のブロック図である。図7の(a)〜(c)は、図1の(a)〜(c)に対応するものである。
図7(b)に示すように、第2の実施の形態に係る油膜検知器1は、略水平方向に延びるX軸およびY軸回りの傾き制御のほか、高さ方向に延びるZ軸回りの傾き制御も行う。すなわち、第1の実施の形態に係る油膜検知器1は、三軸のうち略水平方向に延びるX軸およびY軸回りの回転制御を行うものであるが(図1参照)、第2の実施の形態に係る油膜検知器1は、X軸およびY軸回りの回転制御のみならず、上下方向に延びるZ軸回りの回転制御を行う。
具体的な構成を説明すると、図7(c)に示すように、第2の実施の形態に係る油膜検知器1は、X軸加速度センサ31およびY軸加速度センサ32のほか、Z軸回りの傾きを検出するZ軸加速度センサ33を備える。また、X軸モータ35およびY軸モータ36のほか、Z軸回りの回転駆動を行うZ軸モータ37を備える。そして、コントローラ34は、X軸加速度センサ31、Y軸加速度センサ32およびZ軸加速度センサ33からのデータをリアルタイムで取得する。そして、コントローラ34は、油膜検知器本体2の三軸での姿勢制御を行うために、X軸モータ35、Y軸モータ36およびZ軸モータ37に対して制御コマンドを発行して三軸の回転調整を行う。
〔油膜検知器本体2の油膜検知時の制御〕
次に、第2の実施の形態に係る油膜検知器1において、油膜検知時に姿勢制御装置3による油膜検知器本体2の姿勢制御について説明する。
図8は、油膜検知器本体2が油膜検知する際の姿勢制御例を説明するフローチャートである。
同図に示す制御例では、まず姿勢制御装置3のコントローラ34が、X軸、Y軸およびZ軸という三軸において原点位置になるように三軸制御を行う(S101)。三軸制御が完了すると、油膜検知器本体2からレーザ光源100および照射部200(例えば図2参照)から検知光を出力し(S102)、受光部400(例えば同図参照)が反射光を受光したか否かを判定する(S103)。反射光を受光しない場合(S103でNo)、S101に戻り、反射光を受光した場合(S103でYes)、原点位置に対する揺動を開始する(S104)。かかる揺動により、水面Wの検知領域が広がる。
このような揺動は、X軸、Y軸およびZ軸のいずれか一つまたは複数の軸回りを回転させる制御で実行可能である。
揺動開始後の反射光を受光すると、演算部500による演算および判断部600(例えば図2参照)による判断が行われ(S105)、通知部700(例えば同図参照)による通知が行われる(S106)。
このように、油膜検知器本体2における光走査機能を、姿勢制御装置3で実現しており、油膜検知器本体2の軽量小型化を図ることが可能になる。なお、このような光走査機能と共に、または光走査機能に代えて、水面のより広い領域で検知光を反射させるための振動装置を搭載することが考えられる。
なお、上述した構成ないし制御について種々の変形例が考えられる。
例えば、姿勢制御装置3のX軸、Y軸、Z軸の全部について回転制御を実行する制御例のほか、その一部すなわちX軸、Y軸、Z軸のいずれか一方またはその複数の組み合わせについて回転制御を実行する制御例が考えられる。
また、加速度センサ31〜33からの検出結果が予め定められた閾値(傾き)を超えない場合には、姿勢制御装置3のX軸、Y軸、Z軸の全部または一部の姿勢制御を作動させず、閾値を超えると、三軸の姿勢制御を作動させる例が考えられる。
また、姿勢制御装置3を、油膜検知する際に作動させ、それ以外のときは作動させないことで、油膜検知器1が持つ電源の消費電力の低減を図ることが可能になる。例えば、上述の第3応用例の場合、船舶が停泊中に作動させ、それ以外の時は作動させない例がある。
1…油膜検知器、5…ドローン、5a…回転ロータ、31…X軸加速度センサ、32…Y軸加速度センサ、34…コントローラ、35…X軸モータ、36…Y軸モータ、100…レーザ光源、200…照射部、310…ハーフミラー、310…ハーフミラー、400…受光部

Claims (3)

  1. 水面に検知光を反射させて油膜を検知する油膜検知器であって、
    検知光を出力する出力手段と、
    前記出力手段の検知光が水面で反射した反射光を受光する受光手段と、
    前記受光手段により受光された反射光の情報を基に水面の油膜検知の有無を判断する判断手段と、
    前記出力手段および前記受光手段の、略水平方向に延びる第1軸および当該第1軸と交差する第2軸における傾きを検出する傾き検出手段と、
    前記傾き検出手段により検出される前記傾きの情報を得て、前記出力手段および前記受光手段の当該傾きを抑制するように駆動する駆動手段と、
    を備えることを特徴とする油膜検知器。
  2. 水面に対して移動する移動手段を持つ移動装置をさらに備え、
    前記傾き検出手段および前記駆動手段は、前記移動装置の前記移動手段により構成されることを特徴とする請求項1に記載の油膜検知器。
  3. 被検知面に検知光を反射させて油膜を検知する油膜検知器であって、
    検知光を出力する出力手段と、
    前記出力手段の検知光が被検知面で反射した反射光を受光する受光手段と、
    前記受光手段により受光された反射光の情報を基に被検知面の油膜検知の有無を判断する判断手段と、
    前記出力手段および前記受光手段の、互いに交差する三軸における傾きを検出する傾き検出手段と、
    前記傾き検出手段により検出される前記傾きの情報を得て、前記出力手段および前記受光手段の傾きを駆動力により制御する傾き制御手段と、
    を備え、
    前記傾き制御手段は、前記出力手段および前記受光手段が揺動することにより被検知面で検知光が反射する領域が広がるように制御する、ことを特徴とする油膜検知器。
JP2017069985A 2017-03-31 2017-03-31 油膜検知器 Pending JP2018173299A (ja)

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