JP2018172713A - 炉内に酸素富化空気を送風する送風方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明の課題は、炉内に酸素富化空気を送風する送風方法であって、酸素分離膜を有する酸素分離装置を用いた新規な送風方法を提供することである。【解決手段】本発明の送風方法は、送風機を用いて炉に送風する送風方法であって、酸素分離膜を有する酸素分離装置に空気を供給して、上記酸素分離膜を透過した、酸素濃度が該空気よりも高い透過ガスを得る工程と、上記透過ガスと、上記送風機に供給される空気または上記送風機から送り出される空気と、を混合して得られる酸素富化空気を、上記炉に供給する工程と、を備え、上記透過ガスの流量および酸素濃度が、上記炉の操業に必要とされる上記酸素富化空気の流量および酸素濃度に基づいて算出される。【選択図】図1

Description

本発明は、炉内に酸素富化空気を送風する送風方法に関する。
炉(特に、高炉)の操業では、高温の空気(熱風)が炉に設けられた空気の吹き込み口(高炉の場合、「羽口」という。)から炉内に吹き込まれる。従来、吹き込み口(特に、羽口)から炉内に吹き込まれる熱風には、炉への送風用の空気に酸素を加えて得られる酸素富化空気(通常、酸素濃度が22〜30体積%程度)を加熱したものが用いられる。
上記の酸素富化空気の調製は、例えば、深冷分離法などによって高濃度酸素(通常、酸素濃度99体積%以上)を添加して実施される。しかしながら、深冷分離法による酸素の製造は、酸素製造設備の設置コスト、および、これを駆動するためのエネルギーコストが高いという問題がある。
このような問題に対して、特許文献1では、酸素分離膜(複合金属酸化膜)を備えた酸素分離装置を用いて、空気から酸素を分離して、これを炉への送風用の空気と混合することで、酸素富化空気を得る方法が開示されている。
特開2001−131616号公報
酸素分離装置の運転には、酸素分離膜の性能、供給する空気の流量、供給する空気の圧力、酸素分離膜を透過して得られる透過ガスの流量、酸素分離膜を透過して得られる透過ガスの酸素濃度など、種々の要素を考慮する必要がある。
しかし、上記特許文献1には、酸素分離装置の運転条件が具体的に示されていない。
そこで、本発明は、炉内に酸素富化空気を送風する送風方法であって、酸素分離膜を有する酸素分離装置を用いた新規な送風方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、鋭意検討した結果、以下の構成により上記目的を達成できることを見出した。
[1]
送風機を用いて炉に送風する送風方法であって、
酸素分離膜を有する酸素分離装置に空気を供給して、前記酸素分離膜を透過した、酸素濃度が該空気よりも高い透過ガスを得る工程と、
前記透過ガスと、前記送風機に供給される空気または前記送風機から送り出される空気と、を混合して得られる酸素富化空気を、前記炉に供給する工程と、
を備え、
前記透過ガスの流量および酸素濃度が、前記炉の操業に必要とされる前記酸素富化空気の流量および酸素濃度に基づいて算出される、送風方法。
[2]
前記透過ガスの圧力が前記炉内の圧力よりも高い状態で、該透過ガスと前記送風機から送り出された空気とが混合される、[1]に記載の送風方法。
[3]
前記透過ガスの流量および酸素濃度は、前記炉の操業に必要とされる前記酸素富化空気の流量および酸素濃度に基づいて、前記酸素分離膜に供給する前記空気の流量または圧力を変化させることで算出される、[1]または[2]に記載の送風方法。
[4]
前記炉が、高炉である、[1]〜[3]のいずれか1つに記載の送風方法。
本発明によれば、炉内に酸素富化空気を送風する送風方法であって、酸素分離膜を有する酸素分離装置を用いた新規な送風方法を提供できる。
本発明の送風方法を実施する際に使用される設備の一例を示す概略図である。 本発明の送風方法における酸素分離装置に供給された空気の流れの一例を示す概略図である。 本発明の送風方法における酸素分離装置から送り出された透過ガスの流量の調整方法の一例を説明するための概略図である。 空気の流量と透過ガスの流量または酸素濃度との関係の一例を示す図である。 空気の圧力と透過ガスの流量または酸素濃度との関係の一例を示す図である。 分離係数と透過ガスの酸素濃度との関係の一例を示す図である。
本発明の送風方法は、送風機を用いて炉に送風する送風方法であって、酸素分離膜を有する酸素分離装置に空気を供給して、上記酸素分離膜を透過した、酸素濃度が上記空気よりも高い透過ガスを得る工程と、上記透過ガスと、上記送風機に供給される空気または上記送風機から送り出される空気と、を混合して得られる酸素富化空気を、上記炉に供給する工程と、を備える。
また、本発明の送風方法においては、透過ガスの流量および酸素濃度が、上記炉の操業に必要とされる上記酸素富化空気の流量および酸素濃度に基づいて算出される。
以下、本発明の好適な実施形態を、図1を参照して具体的に説明する。ただし、本発明は、以下に説明する実施形態に限定されない。
図1は、本発明の送風方法を実施する際に使用される設備の一例を示す概略図である。 図1に示すように、酸素分離装置10に供給された空気1(以下、「原料空気1」ともいう。)は、酸素分離装置10内に設置された酸素分離膜12によって、酸素濃度が原料空気1よりも高い透過ガス2と、窒素濃度が原料空気1よりも高い不透過ガス3と、に分離する。
原料空気1は、図示しないガス供給装置によって、酸素分離装置10に供給される。ガス供給装置としては、送風機、空気圧縮機などが挙げられ、酸素分離装置10に供給する際の原料空気1の圧力を調整しやすい点から、空気圧縮機(後述する図2の空気圧縮機14)が好ましい。
酸素分離膜12の材質は、酸素濃度が空気よりも高い透過ガス2を得られるのであれば特に限定されないが、その具体例としては、複合金属酸化膜(例えば、ペロブスカイト型金属酸化物、酸化金属安定化ジルコニア)、ポリイミドなどの高分子膜、ゼオライト膜が挙げられる。
透過ガス2の酸素濃度は、通常25〜50体積%であり、30〜40体積%が好ましい。
原料空気1から分離した透過ガス2は、送風機30おける空気4(以下、「送風空気4」ともいう。)の供給側、および、送風機30における送風空気4の送出側の少なくとも一方に送られる。これにより、透過ガス2と送風空気4とが混合して、酸素富化空気5が得られる。
一方で、不透過ガス3は、ガス回収装置20に貯留される。
透過ガス2を送風機30の送出側に送る場合(すなわち、透過ガス2と送風機30から送り出された送風空気4とを混合する場合)、透過ガス2の圧力は、高炉50の圧力よりも高い状態にあるのが好ましい。これにより、酸素富化空気5を高炉50内に安定して流入させることができるという利点や、高炉50内の内容物が送風機30側に逆流するのを抑制しやすくなるという利点がある。
ここで、透過ガス2の加圧は、通常、酸素分離装置10の下流側であって送風機30の上流側に設置した空気圧縮機などによって実施される。そのため、透過ガス2を加圧するための専用の空気圧縮機を設ける必要がある。これに対して、酸素分離装置10に供給される原料空気1を上述した空気圧縮機(例えば、図2の空気圧縮機14)を用いて予め圧縮しておけば、原料空気1から分離された透過ガス2も加圧された状態を維持できるので、透過ガス2を加圧するための専用の空気圧縮機の設置を省けるという利点がある。
酸素富化空気5は、図示しないガス供給装置によって、熱風炉40に送られる。酸素富化空気5は、熱風炉40によって昇温された後、高炉50内に吹き込まれる。このようにして、高炉50の操業に必要な酸素富化空気5が高炉50内に供給されて、高炉50の操業が実施される。
熱風炉40による昇温は、酸素富化空気5が900〜1250℃になるまで実施されるのが好ましい。
酸素富化空気5の酸素濃度は、23〜35体積%が好ましく、25〜29体積%がより好ましい。
透過ガス2の流量および酸素濃度は、高炉50の操業に必要とされる酸素富化空気5の流量および酸素濃度に基づいて算出される。
具体的には、例えば、透過ガス2の流量および酸素濃度は、高炉50の操業に必要とされる酸素富化空気5の流量および酸素濃度に基づいて、酸素分離膜12に供給する原料空気1の流量または圧力を変化させることで、図示しない制御部(例えばPC)によって算出される。
このとき、透過ガス2の流量および酸素濃度の算出時に使用した、酸素分離膜12に供給すべき原料空気1の流量および圧力のデータが、制御部に記録される。制御部は、記録されたデータにしたがって、酸素分離装置10に原料空気1を供給する図示しないガス供給装置を制御する。これにより、所定の圧力および流量の原料空気1が酸素分離装置10に供給される。
以下において、透過ガス2の流量および酸素濃度の算出方法の好適態様を示す。
<酸素分離膜12の分離性能>
膜面積A(m)、膜厚δ(m)の酸素分離膜12を透過する透過ガス2の透過速度Pは、酸素分離膜12を介した分圧差Δp(kPa)を駆動力として、下式(1)で表すことができる。
P=Q・A/δ・Δp ・・・(1)
式(1)で定義されるQ(mol・m/(m・sec・kPa))は透過係数であり、酸素分離膜12を構成する材料と透過ガス2に含まれる成分との組合せで決まる物性値である。分離対象となる2種類の気体(酸素および窒素)の透過係数QをそれぞれQ(酸素の透過係数)、Q(窒素の透過係数)として、それらの比αを分離係数と定義する(下式(2))。
α=Q/Q ・・・(2)
<透過ガス2の酸素濃度の導出>
図2は、酸素分離装置10に供給された原料空気1の流れを示す概略図である。空気圧縮機14により所定の圧力まで加圧された原料空気1を、透過係数Q、分離係数αの酸素分離膜12を備えた酸素分離装置10に導入すると、酸素分離膜12を介して圧力差が生じるので、原料空気1の一部が酸素分離膜12を透過する。このとき、酸素の透過速度が窒素の透過速度を上回ると、酸素分離膜12を透過したガスから透過ガス2が得られる。一方、不透過側からは、不透過ガス3が得られる。
酸素分離装置10へ供給する、原料空気1の流量をF(Nm/h)、原料空気1の酸素濃度をx、透過ガス2の酸素濃度をy、不透過ガス3の流量をF(Nm/h)、不透過ガス3の酸素濃度をxとすると、酸素分離装置10の全体における酸素の物質収支は、下式(3)および(4)で表される。
P=F−F ・・・(3)
Py=F−F ・・・(4)
また、酸素分離膜12における原料空気1を供給する供給側の原料空気1の圧力をp(kPa)、酸素分離膜12における透過ガス2が得られる透過側の透過ガス2の圧力をp(kPa)とすると、各成分の透過係数から透過ガス2および不透過ガス3の透過速度は次のように表される。
Py=(QA/δ)(p−p) ・・・(5)
P(1−y)=(QA/δ)[p(1−x)−p(1−y)] ・・・(6)
そして、式(3)〜式(6)の連立方程式を解くことにより、透過ガス2の酸素濃度yは次のように求められる(下式(7))。
式(7)中のφは、透過ガス2の流量の割合を表し、下式(8)で定義される。
φ=θ+γ−γθ ・・・(8)
なお、式(8)中、θおよびγは、下式(9)および(10)に示す通りである。
θ=P/F ・・・(9)
γ=p/p ・・・(10)
<高炉50に供給する透過ガス2の流量および酸素濃度の算出>
高炉50の操業に要求される酸素富化空気5の流量をa(Nm/h)、酸素濃度をb(体積%)とした場合、酸素分離装置10から高炉50に供給すべき透過ガス2の流量Y(Nm/h)は、透過ガス2における酸素濃度yの関数として次のように表される(下式(11))。なお、下式(11)中、20.9は、空気中の酸素濃度(体積%)を表す。
Y=a×(b−20.9)÷(100y−20.9) ・・・(11)
このとき、送風機30から送り出される送風空気4の流量Z(Nm/h)は、次のように表される。
Z=a−Y ・・・(12)
式(11)に示すように、高炉50の操業の要求諸元が決定すれば、酸素分離装置10から高炉50に供給すべき透過ガス2の流量と酸素濃度との関係は一義的に決定される。
また、式(11)のaおよびbに所望の値を代入し、上記のようにして導出された式(7)および式(11)の連立方程式を解くことで、透過ガス2の流量Yおよび酸素濃度yが求められる。
酸素分離装置10によって得られる透過ガス2の流量および酸素濃度は、式(1)〜式(10)に示す通り、酸素分離膜12の性能(膜厚、膜面積、透過係数、分離係数)と、原料空気1の導入条件(流量、圧力)により決定される。一般に、酸素分離膜の性能は、設備導入段階で決まってしまう。このような酸素分離膜の性能が予め決められている場合、透過ガス2の流量および酸素濃度は、高炉50から要求される値に基づいて、原料空気1の導入条件を変化させることによって、迅速に決定できる。
本発明の送風方法においては、式(1)〜式(10)(すなわち、酸素分離膜12の性能および原料空気1の導入条件)のみならず、式(11)〜式(12)(すなわち、高炉50の操業条件)も組合せることによって、透過ガス2の製造から高炉操業までの設計を一気通貫で行うことができる。本発明によれば、高炉操業の要求に対応した原料空気1の条件の制御方法を明らかにすることができ、さらには設備導入段階においては、必要な酸素分離膜12の性能を求めることも可能となる。
図1の例では、酸素分離装置10が1つ設置されている場合を示したが、酸素分離装置10は、複数設置されていてもよい。
複数設置された酸素分離装置10のうち、稼働させる酸素分離装置の数は、原料空気1の圧力を固定した場合、例えば次のようにして決定できる。
まず、高炉50から要求された酸素富化空気5の流量および酸素濃度に合致するように、複数の酸素分離装置10に供給すべき原料空気1の総流量を決定する。なお、上述したように、原料空気1の圧力は予め設定しておく。
続いて、決定された原料空気1の総流量と、1つの酸素分離装置10から製造可能な透過ガス2の流量と、の関係から、稼働させる酸素分離装置10の数を決定する。
そして、決定された数の酸素分離装置10を稼働させることで、所望の流量および酸素濃度の透過ガス2が得られる。
このような複数の酸素分離装置10の稼働数を決定する方法は、原料空気1の流入方向に対して、同規模の酸素分離装置10が複数並列に設置されている場合に有効である。
高炉50の要求に応じて透過ガス2の流量および酸素濃度を決定し、これに応じた値になるように原料空気1の流量または圧力を調整する際に、原料空気1の流量または圧力が所望の値に安定する(すなわち、定常状態となる)までに、ある程度の時間が必要な場合がある。このような場合、放散弁16および流量調整弁18の少なくも一方を設置していれば、原料空気1の流量または圧力が定常状態になるまで、透過ガス2の供給量を調節できる。
図3は、酸素分離装置10から送り出された透過ガス2の流量の調整方法を説明するための概略図である。
図3に示すように、放散弁16および流量調整弁18は、原料空気1から分離した透過ガス2が送風機30における送風空気4の送出側に送られる場合に(すなわち、透過ガス2と、送風機30から送り出された送風空気4とを混合する場合に)、透過ガス2と送風機30とを接続する流路に設置される。透過ガス2は、放散弁16または流量調整弁18によって、流量が絞られたり、大気中に排出されたりして、その流量が制御される。
図1では、高炉50を用いた例を示したが、これに限定されず、本発明の送風方法は、焼結炉にも適用できる。
以下に、実施例を挙げて本発明を具体的に説明する。ただし、本発明は以下の実施例に限定されない。
<実施例1>
実施例1では、式(1)〜式(10)を用いて、原料空気1の流量が透過ガス2の流量Yおよび酸素濃度yに及ぼす影響を導き出した。
具体的には、以下に示す値を式(1)〜式(10)に代入して、原料空気1の流量Fと透過ガス2の流量Yとの関係、および、原料空気1の流量Fと透過ガス2の酸素濃度yとの関係を求め、これを図4に示した。
酸素の透過係数:Q=6.5×10−11[mol・m/(m・sec・kPa)]
分離係数:α=3.18
酸素分離膜12の膜面積:A=250[m
酸素分離膜12の膜厚:δ=5.0×10−7[m]
原料空気1の圧力:p=1101[kPa]
透過ガス2の圧力:p=101[kPa]
図4に示すように、原料空気1の圧力pを固定した状態で原料空気1の流量Fを変化させた場合、透過ガス2の流量Yおよび酸素濃度yの両方が同時に変化することがわかる。
したがって、予め透過ガス2を製造して、透過ガス2と送風空気4とを混合して酸素富化空気5を得る本発明の送風方法によれば(図1参照)、透過ガス2の流量Yおよび酸素濃度yが同時に変化する場合であっても、送風空気4の流量等を調整すれば(式(11)および式(12)参照)、高炉50が要求する流量aおよび酸素濃度bの酸素富化空気5が得られることがわかる。
これに対して、送風機30から送り出される送風空気4を用いて透過ガス2を得る方法を採用すると(具体的には、酸素分離装置10が、送風機30と熱風炉40との間に設置される場合)、透過ガス2の流量Yおよび酸素濃度yが同時に変化するため、所望の流量aおよび酸素濃度bの酸素富化空気5が得られない場合がある。
<実施例2>
実施例2では、式(1)〜式(10)を用いて、原料空気1の圧力pが透過ガス2の流量Yおよび酸素濃度yに及ぼす影響を導き出した。
具体的には、以下に示す値を式(1)〜式(10)に代入して、原料空気1の圧力pと透過ガス2の流量Yとの関係、および、原料空気1の圧力pと透過ガス2の酸素濃度yとの関係を求め、これを図5に示した。
酸素の透過係数:Q=6.5×10−11[mol・m/(m・sec・kPa)]
分離係数:α=3.18
酸素分離膜12の膜面積:A=250[m
酸素分離膜12の膜厚:δ=5.0×10−7[m]
原料空気1の流量:F=8000[Nm/h]
透過ガス2の圧力:p=101[kPa]
図5に示すように、原料空気1の流量Fを固定した状態で原料空気1の圧力pを変化させた場合、透過ガス2の流量Yおよび酸素濃度yの両方が同時に変化することがわかる。
したがって、予め透過ガス2を製造して、透過ガス2と送風空気4とを混合して酸素富化空気5を得る本発明の送風方法によれば(図1参照)、透過ガス2の流量Yおよび酸素濃度yが同時に変化する場合であっても、送風空気4の流量等を調整すれば(式(11)および式(12)参照)、高炉50が要求する流量aおよび酸素濃度bをもつ酸素富化空気5が得られることがわかる。
<実施例3>
実施例3では、酸素分離装置10に供給する原料空気1の圧力が定常状態になるまで、ある程度時間がかかることを想定して、この場合の透過ガス2の制御方法を導き出した。
具体的には、透過ガス2の酸素濃度を一定に保ちつつ、上記図3に示すように放散弁16および流量調整弁18によって透過ガス2の流量を制御した。このとき、高炉50への酸素富化空気5の流量を一定に保った状態で、原料空気1の圧力が定常状態になるまで、透過ガス2の流量と、送風空気4の流量とを制御する。これにより、原料空気1の圧力が定常状態になるまでの間も、高炉50へ供給する送風空気の流量および酸素濃度が変動することがなくなり、高炉50の操業状態を安定に保つことが可能となる。なお、原料空気1の圧力が定常状態になった後に、高炉50の要求に応じた流量および酸素濃度の透過ガス2を供給すればよい。
<実施例4>
実施例4では、透過ガス2を加圧するための専用の空気圧縮機を設けることなく、透過ガス2の圧力pを高炉50内の圧力よりも高くするケースを想定し、透過ガス2の圧力を高炉50内の圧力よりも高くするための酸素分離膜12の分離係数αを求めた。
具体的には、以下に示す値を式(1)〜式(7)に代入して、透過ガス2の酸素濃度yの要求に応じた酸素分離膜12の分離係数αの必要値を求め、透過ガス2の酸素濃度yと酸素分離膜12の分離係数αとの関係を図6に示した。
酸素の透過係数:Q=6.5×10−11[mol・m/(m・sec・kPa)]
酸素分離膜12の膜面積:A=250[m
酸素分離膜12の膜厚:δ=5.0×10−7[m]
原料空気1の圧力:p=1101[kPa]
原料空気1の流量:F=8000[Nm/h]
透過ガス2の圧力:p=501[kPa]
図6に示すように、透過ガス2の酸素濃度yの目標値が40体積%であれば、分離係数αが15程度の酸素分離膜12を使用すればよいことがわかる。
1:空気(原料空気)
2:透過ガス
3:不透過ガス
4:空気(送風空気)
5:酸素富化空気
10:酸素分離装置
12:酸素分離膜
14:空気圧縮機
16:放散弁
18:流量調整弁
20:ガス回収装置
30:送風機
40:熱風炉
50:高炉

Claims (4)

  1. 送風機を用いて炉に送風する送風方法であって、
    酸素分離膜を有する酸素分離装置に空気を供給して、前記酸素分離膜を透過した、酸素濃度が該空気よりも高い透過ガスを得る工程と、
    前記透過ガスと、前記送風機に供給される空気または前記送風機から送り出される空気と、を混合して得られる酸素富化空気を、前記炉に供給する工程と、
    を備え、
    前記透過ガスの流量および酸素濃度が、前記炉の操業に必要とされる前記酸素富化空気の流量および酸素濃度に基づいて算出される、送風方法。
  2. 前記透過ガスの圧力が前記炉内の圧力よりも高い状態で、該透過ガスと前記送風機から送り出された空気とが混合される、請求項1に記載の送風方法。
  3. 前記透過ガスの流量および酸素濃度は、前記炉の操業に必要とされる前記酸素富化空気の流量および酸素濃度に基づいて、前記酸素分離膜に供給する前記空気の流量または圧力を変化させることで算出される、請求項1または2に記載の送風方法。
  4. 前記炉が、高炉である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の送風方法。
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