JP2018171373A - 内視鏡補助装置 - Google Patents
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Abstract
Description
腹腔鏡下手術においては、例えば臍下部と左右の下腹部の数ヵ所に10mm以下の小さな切開を行い、カメラや鉗子などを体内に挿入するためのポートとしてトラカールという直径5〜10mm程度の筒状の器具を挿入し、腹腔内に炭酸ガスを注入して腹壁を膨満させて手術のための空間を作る鉗子やメスなど医療器具は、この筒状のトラカールの内部に挿通して使用する。
しかしながら、腹腔鏡下手術においては、上記利点の反面、腹腔鏡下手術に特異的な合併症が発生したり、摘出物の回収が困難な場合がある等の欠点も存在する。また、術中の視野についても、拡大して見ることができる反面、死角が生じやすいといった問題がある。
より侵襲性の低い手術を行うためには、患者の腹部に開ける孔の数は少ない方が好ましく、患者の体腔内で展開可能な格納式カメラが設けられたトラカールが提案されている(特許文献1を参照)。
しかしながら、特許文献1に開示されたトラカールでは、あくまでもトラカール自体にカメラを設けるものであるから、体腔内でカメラを展開後、術者の操作によって、カメラの向き等を調整することができないという不都合があった。
1)内視鏡手術に用いるトラカールの内部に挿入する内視鏡補助装置本体
2)上記1)の内視鏡補助装置本体の先端部に設けられたカメラ
3)上記1)の内視鏡補助装置本体の先端部から根元部へかけて設けられた貫通孔であって、鉗子を含む医療器具を挿通し得る貫通孔
4)上記1)の内視鏡補助装置本体の根元部に設けられ、内視鏡補助装置本体と同軸の回転軸を有して、カメラおよび医療器具の姿勢を変更し得るハンドル部
また、カメラやLED光源は、好ましくは、それぞれ防水性があり、また滅菌処理が可能である。
また、ハンドル部が、内視鏡補助装置本体の根元部に設けられることにより、鉗子等の医療器具を把持した手で、ハンドル部を操作することができる。これにより、片手で医療器具とカメラの操作を行うことでき、術者の利便性を向上させる。なお、前述の光量調整とズーム制御ボタンについても、術者が全て片手で操作できることが好ましい。
内視鏡補助装置本体には、カメラと医療器具の両方が挿通されるため、根元部において、カメラのケーブルと、医療器具における回転ノブ等の部材が干渉しやすい形状となっている。そのため、カメラのケーブルの延設の仕方を工夫することにより、医療器具とカメラのケーブルとの干渉を防いでいる。通信ケーブルと電源ケーブルの他には、例えば、カメラのズームイン/ズームアウトを行う制御信号ケーブルなどがある。
逆止弁構造が設けられることにより、医療器具と貫通孔の隙間からのガス漏れの発生を防止することができる。また、医療器具を内視鏡補助装置本体から抜き出して、他の医療器具を挿入するといった場合において、逆止弁構造が設けられることにより、ガス漏れが起こらないことから、一般的なトラカールと同様、鉗子等を挿入するポートとして利用できる。
円周の一部がフラットに形成されると、カメラケーシングの容積は、フラットに形成されない場合に比べて小さくなるが、その反面、断面の円形の径を大きく設けることが可能となるため、結果的に、フラットに形成されない場合に比べて、より容積の大きなカメラケーシングとすることが可能となり、高性能なカメラを搭載することができる。
カメラの撮像方向又は撮像深度を調節する機構が設けられることにより、カメラを独自に操作することができ、術者の利便性を向上させる。すなわち、例えば、カメラの上下左右の向きを固定したまま、ハンドル部の操作により撮像位置を変更できる。
内視鏡補助装置1は、筒状のトラカールに挿し込んで使用するため、内視鏡補助装置本体2やケーシング6の外径は、トラカールの内径よりも小さく設けられる必要がある。トラカールの内径は、一般に、12mm、11mm、5mm等のものが存在するが、ここでは、内径12mmのトラカールに使用することを前提に説明する。内径12mmのトラカールに使用する場合、内視鏡補助装置本体2の外径R1は12mm以下にする必要がある。本実施例の内視鏡補助装置の外径は12mmとしている。また、鉗子などの医療器具7が挿通される貫通孔2aの径R3は5mmとしており、最大5mmの径の医療器具を挿し込んで使用することが可能である。
また、本実施例で使用したカメラの解像度は、特に限定されるものではないが、高解像度かつ高精細、遅延の少ない画像を提供できるものを使用するのがよい。
内視鏡補助装置1の内視鏡補助装置本体2および鉗子8の先端部8eの回転操作は、筒状のトラカールに内視鏡補助装置1を挿し込んだ状態で、鉗子8を把持する手によって、片手で行うことが可能である。例えば、鉗子8の把持部8bを右手の中指で把持し、把持部8cを右手の親指で把持した場合、右手の人差し指でハンドル部4や回転ノブ8dを操作できる。このように、片手で鉗子8とカメラ3の両方を操作できることにより、術者自身が術中にカメラ3の姿勢を操作することが可能となり、術者の利便性を向上させる。
また、内視鏡補助装置1に設けられたハンドル部4を回転させると、内視鏡補助装置1全体、すなわち、内視鏡補助装置本体2、カメラ3、ケーブル5およびケーシング6が回転する。また、鉗子8は、内視鏡補助装置1の中心軸より外側に設けられているため、鉗子8を把持したままハンドル部4を回転させると、図8(1)および(2)に示すように、内視鏡補助装置1の軸心を回転軸とする回転軌道に沿って、鉗子8の位置を移動させることになる。
また、ハンドル部4には、内視鏡補助装置本体2の軸方向と角度が付けられ軸心から外側に向かせるケーブル配管路11が設けられている。ケーブル5はケーブル配管路11の内部に配設され、医療器具7と干渉しないように、ハンドル部4から斜めに延設されるように設けられている。
2 内視鏡補助装置本体
3 カメラ
4 ハンドル部
5 ケーブル
6 ケーシング
7 医療器具
8 鉗子
8a 鉗子本体
8b,8c 把持部
8d 回転ノブ
8e 先端部
9 逆止弁
10 トラカール
11 ケーブル配管路
12 貫通孔
31 カメラレンズ
32 LED光源
Claims (5)
- 内視鏡手術に用いるトラカールの内部に挿入する内視鏡補助装置本体と、
前記内視鏡補助装置本体の先端部に設けられたカメラと、
前記内視鏡補助装置本体の前記先端部から根元部へかけて設けられた貫通孔であって、鉗子を含む医療器具を挿通し得る貫通孔と、
前記根元部に設けられ、前記内視鏡補助装置本体と同軸の回転軸を有して、前記カメラおよび前記医療器具の姿勢を変更し得るハンドル部、
を備えたことを特徴とする内視鏡補助装置。 - 前記カメラには画像データを送受信するための通信ケーブルおよび電源ケーブルが少なくとも設けられ、
前記ハンドル部には、これらのケーブルの長手方向が前記根元部から延設される際に、前記内視鏡補助装置本体の軸方向と角度が付けられ軸心から外側に向かせるケーブル配管路が設けられたことを特徴とする請求項1に記載の内視鏡補助装置。 - 前記根元部又は前記ハンドル部における前記貫通孔には、前記貫通孔の内周面と前記医療器具の外周面との隙間からガス漏れを防ぐ逆止弁構造が設けられたことを特徴とする請求項1又は2に記載の内視鏡補助装置。
- 前記カメラのカメラケーシングは、略円柱状の形体を呈し、断面において円周の一部がフラットに形成され、フラットの中央部から円中心に向かう長さが、円の直径より小さくしたことを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の内視鏡補助装置。
- 前記カメラの撮像方向又は撮像深度を調節する調整機構が更に設けられたことを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載の内視鏡補助装置。
Priority Applications (1)
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JP2017072911A JP2018171373A (ja) | 2017-03-31 | 2017-03-31 | 内視鏡補助装置 |
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2017
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