JP2018169270A - ナビゲーション方法およびそれを利用したナビゲーション装置 - Google Patents

ナビゲーション方法およびそれを利用したナビゲーション装置 Download PDF

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大祐 谷内
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Koichi Emura
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Yong Yi
瑩 李
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Yuuki Horiuchi
優希 堀内
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Takashi Amano
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隆博 中西
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Abstract

【課題】自動運転不可能な区間が含まれる場合において車両の乗員に適した経路を選択する技術を提供する。【解決手段】導出部80は、第1地点と第2地点との間の経路に対する複数の候補を導出する。選択部82は、導出部80において導出した複数の候補のそれぞれにおける自動運転不可能区間の特性と、車両の乗員の特性とをもとに、複数の候補から1つ以上を選択する。設定部88は、選択部82において選択した1つ以上の候補のうちの1つを経路として設定する。【選択図】図3

Description

本発明は、ナビゲーション技術、特に車両に搭載されるナビゲーション方法およびそれを利用したナビゲーション装置に関する。
リンクデータおよびノードデータにはコストが付与されており、ナビゲーション装置は、経路探索時に、目的地までの経路に含まれるコストの合計が小さくなるような経路を選択する。自動走行可能な車両におけるナビゲーション装置では、自動運転可能な区間におけるコストを低減することによって、自動運転可能な区間を含む経路が他の経路よりも優先して選択しやすくされる(例えば、特許文献1参照)。
特開2004−125726号公報
自動運転不可能な区間が含まれる経路が選択された場合、車両では、自動運転不可能な区間において自動運転から手動運転への切替がなされる。そのような状況においてどのような経路が適しているかは、運転者の運転習熟度等の特性に依存する。
本発明はこうした状況に鑑みなされたものであり、その目的は、自動運転不可能な区間が含まれる場合において車両の乗員に適した経路を選択する技術を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明のある態様のナビゲーション装置は、第1地点と第2地点との間の経路に対する複数の候補を導出する導出部と、導出部において導出した複数の候補のそれぞれにおける自動運転不可能区間の特性と、車両の乗員の特性とをもとに、複数の候補から1つ以上を選択する選択部と、選択部において選択した1つ以上の候補のうちの1つを経路として設定する設定部と、を備える。
本発明の別の態様は、ナビゲーション方法である。この方法は、第1地点と第2地点との間の経路に対する複数の候補を導出するステップと、導出した複数の候補のそれぞれにおける自動運転不可能区間の特性と、車両の乗員の特性とをもとに、複数の候補から1つ以上を選択するステップと、選択した1つ以上の候補のうちの1つを経路として設定するステップと、を備える。
なお、以上の構成要素の任意の組合せ、本発明の表現を装置、システム、方法、プログラム、プログラムを記録した記録媒体、本装置を搭載した車両などの間で変換したものもまた、本発明の態様として有効である。
本発明によれば、自動運転不可能な区間が含まれる場合において車両の乗員に適した経路を選択できる。
実施の形態に係る車両が走行する道路を示す図である。 図1の道路において設定される経路を示す図である。 図1の車両に搭載されるナビゲーション装置の構成を示す図である。 図3の導出部において導出される候補を示す図である。 図5(a)−(i)は、図3の算出部に記憶されるテーブルのデータ構造を示す図である。 図6(a)−(b)は、図3の算出部において算出された積算値を示す図である。 図3の表示部において表示される画像を示す図である。 図8(a)−(b)は、図3の算出部において算出された別の積算値を示す図である。 図3の表示部において表示される別の画像を示す図である。 図3のナビゲーション装置による探索手順を示すフローチャートである。
本発明を具体的に説明する前に、概要を述べる。本実施の形態は、車両に搭載されるナビゲーション装置に関する。ナビゲーション装置は、例えば、自動運転制御可能な車両に搭載される。ナビゲーション装置は、出発地点から目的地点に向かう経路を探索するためにこれらの間における複数の候補を導出し、その中から少なくとも1つを選択する。自動運転可能な区間だけが含まれる候補が経路として設定されると、車両は、自動運転制御によって目的地に到着するので、自動運転制御を希望する乗員にとっては好ましい。しかしながら出発地点と目的地点によっては、自動運転可能な区間だけが含まれる候補が存在しないこともある。
その際、ナビゲーション装置は、自動運転可能な区間と自動運転不可能な区間とが混在した候補、自動運転不可能な区間だけが含まれる候補から少なくとも1つを選択しなくてはならない。例えば、乗員は、自動運転不可能な区間において手動運転を実行する。乗員が手動運転を実行する場合、乗員の特性、例えば運転習熟度、事故履歴に応じた経路が設定されるべきである。本実施の形態では、このような状況においても、乗員に適した経路を設定することを目的とする。以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、以下に説明する各実施の形態は一例であり、本発明はこれらの実施の形態により限定されるものではない。
図1は、実施の形態に係る車両100が走行する道路の一例を示す。車両100は、出発地点10に存在しており、目的地点12に向かうものとする。出発地点10と目的地点12との間には道路の分岐点が複数配置されるので、出発地点10から目的地点12へは、複数種類の経路が設定可能である。ここでは、説明を明瞭にするために、ポイントP1からポイントP11までの複数のポイントが道路上に定義される。このような定義のもと、ポイントP9からポイントP10、ポイントP11を経由してポイントP6に至る区間が、自動運転可能区間であるとされ、それ以外の区間が自動運転不可能区間であるとされる。
図2は、図1における道路において設定される経路を示す。これは、実施の形態の比較対象であり、距離が短くなるような経路を選択するという従来の基準を使用した場合を示す。このような基準を使用した結果、第1経路20と第2経路22とが設定される。第1経路20は、ポイントP1からポイントP2、ポイントP3、ポイントP4、ポイントP5、ポイントP6を経由してポイントP7に至る経路である。また、第2経路22は、ポイントP1からポイントP2、ポイントP8、ポイントP6を経由してポイントP7に至る経路である。つまり、このような基準によれば、自動運転可能区間が含まれた経路が設定されない。なお、従来の基準において、仮に、自動運転可能区間が含まれた経路の距離が、第1経路20と第2経路22に近ければ、自動運転可能区間が含まれた経路は優先的に設定される。
図3は、車両100に搭載されるナビゲーション装置50の構成を示す。ナビゲーション装置50は、位置取得部60、操作部62、表示部64、リーダ66、乗員用センサ68、制御部70、記憶部72を含む。また、制御部70は、導出部80、選択部82、提示部84、受付部86、設定部88、案内部90を含み、選択部82は、算出部92、比較部94を含む。
位置取得部60は、GNSS(Global Navigation Satellite System(s))受信機から車両100の現在位置を取得する。現在位置は、例えば、緯度と経度によって示される。また、位置取得部60は、地磁気センサ、ジャイロスコープ、距離センサ、あるいはそれらの組合せであってもよい。さらに、位置取得部60は、車両100の移動速度、移動方向を取得してもよい。位置取得部60は、取得した現在位置、移動速度、移動方向(以下、「位置情報」と総称する)を制御部70に出力する。
操作部62は、乗員による操作入力を受けつけるユーザインタフェースである。例えば操作部62は、タッチパネル、レバー、ボタン、スイッチ、ジョイスティックやボリューム等のコントローラ、非接触でジェスチャーを認識するカメラ等のセンサ、音声を認識するマイク等のセンサや、それらの組合せである。操作部62は、乗員によって入力された目的地点の設定、経路に対する候補の選択等に関する情報を受けつける。操作部62は、受けつけた情報を操作信号として制御部70に出力する。
表示部64は、例えば、車内に設置されているカーナビゲーションシステム、ヘッドアップディスプレイ、センターディスプレイである。表示部64は、車両100の経路案内に関する画像を表示する。車両100の経路案内に関する画像とは、目的地点の設定画面、候補の選択画面、経路案内の地図画面である。
リーダ66は、乗員の特性に関する情報が書き込まれたICチップを備えたカードから、ICチップに書き込まれた情報を読み込む。リーダ66は、接触型でもよく、非接触型でもよい。乗員の特性に関する情報は、例えば、事故履歴、運転習熟度等である。リーダ66は、読み込んだ情報(以下、「乗員情報」という)を制御部70に出力する。乗員用センサ68は、運転席に着席した乗員の体調を測定するためのセンサであり、例えば、体温計である。なお、乗員用センサ68は体温計に限定されず、運転席に着席した乗員の体調を測定できればよい。乗員用センサ68は、測定結果を制御部70に出力する。
記憶部72は、経路案内のための地図情報をデジタルデータとして記憶する。ここで、地図情報には、図1のような道路の情報が含まれる。道路の情報は、一般的に、道路上に一定間隔で配置された複数のノードと、ノード間を結ぶリンクによって表現されるが、ここでは説明を明瞭にするために、それらを図1に示したポイントとする。各ポイントの位置は、緯度と経度とによって示される。さらに、各ポイントに対して、道幅、事故発生頻度、自動運転可能区間/自動運転不可能区間についての情報が付加される。
経路案内を実行する際、車両100の乗員は、操作部62を操作して目的地点12を入力する。導出部80は、操作部62から目的地点12に関する情報、具体的には、目的地点12の緯度と経路を受けつける。さらに、導出部80は、位置取得部60から現在の位置情報を受けつけ、現在の位置情報を出発地点10に設定する。そのため、出発地点10も緯度と経度によって示される。
導出部80は、記憶部72に記憶した地図情報を参照して、出発地点10と目的地点12との間の経路に対する複数の候補を導出する。導出部80は、出発地点10から目的地点12に至る候補であって、ループが生じていない候補を可能な限り生成する。図4は、導出部80において導出される候補を示す。ここでは、第1候補30、第2候補32、第3候補34の3種類の経路が導出される。第1候補30は、ポイントP1、ポイントP3、ポイントP4、ポイントP5、ポイントP6、ポイントP7を順に辿る候補である。第2候補32は、ポイントP1、ポイントP2、ポイントP8、ポイントP6、ポイントP7を順に辿る候補である。第3候補34は、ポイントP1、ポイントP9、ポイントP10、ポイントP11、ポイントP6、ポイントP7を順に辿る経路である。図3に戻る。導出部80は、導出した複数の候補に関する情報を選択部82に出力する。
選択部82の算出部92は、導出部80から複数の候補に関する情報を入力する。算出部92は、各候補に対して、自動運転不可能区間の特性をもとにリスクを付与する。図5(a)−(i)は、算出部92に記憶されるテーブルのデータ構造を示す。図5(a)−(d)は、自動運転不可能区間の特性に対して付与すべきリスクを示す。リスクは、これらのテーブルに示される点数である。具体的に説明すると、図5(a)は、道幅に対して付与するリスクであり、図5(b)は、手動運転の時間(以下、「手動時間」ともいう)に対して付与するリスクであり、図5(c)は、事故発生頻度に対して付与するリスクであり、図5(d)は、追走時間に対して付与するリスクである。追走時間とは、手動運転の他車両を自動運転によって追走する時間である。なお、自動運転不可能区間の特性はこれに限定されない。
図5(a)では、道幅が狭くなるほど付与されるリスクが大きくなり、図5(b)では、手動時間が長くなるほど付与されるリスクが大きくなる。また、図5(c)では、事故発生頻度が多くなるほど付与されるリスクが大きくなり、図5(d)では、追走時間が長くなるほど付与されるリスクが大きくなる。つまり、運転が困難になるほど大きくなるようなリスクが規定される。図5(e)−(i)については後述し、図3に戻る。
算出部92は、自動運転不可能区間のみで形成される第1候補30に含まれた複数のポイントのそれぞれにおける道幅を取得し、その中から最も狭い道幅を選択する。なお、最も狭い道幅のかわりに、平均の道幅が計算されてもよい。また、算出部92は、図5(a)を参照して、道幅からリスクを特定する。このような処理は、手動時間、事故発生頻度、追走時間に対してもなされ、それぞれの情報に対するリスクが特定される。また、算出部92は、自動運転不可能区間のみで形成される第2候補32に対しても同様の処理を実行し、複数の情報のそれぞれに対するリスクが特定される。一方、第3候補34には、自動運転区間と自動運転不可能区間とが混在している。算出部92は、自動運転不可能区間に含まれたポイント、具体的はポイントP1、ポイントP9、ポイントP6、ポイントP7に対して同様の処理を実行し、それぞれの情報に対するリスクを特定する。
算出部92は、リーダ66から乗員情報を受けつけ、乗員用センサ68から測定結果を受けつける。算出部92は、乗員情報および測定結果に対してもリスクを付与する。なお、乗員情報および測定結果は、車両100の乗員の特性と総称される。図5(e)−(h)は、乗員情報に対して付与すべきリスクを示し、図5(i)は、測定結果に対して付与すべきリスクを示す。具体的に説明すると、図5(e)は、免許証の有無に対して付与するリスクであり、図5(f)は、年齢に対して付与するリスクであり、図5(g)は、事故履歴に対して付与するリスクであり、図5(h)は、運転習熟度に対して付与するリスクである。また、図5(i)は、体温に対して付与するリスクである。ここで、免許証の有無は、運転可能な乗員が含まれるか否かの情報に相当し、年齢、事故履歴、運転習熟度は、運転可能な乗員の運転能力の情報に相当し、体温は、運転可能な乗員の現在の状況の情報に相当する。
図5(e)では、免許証がなければ付与されるリスクが大きくなり、図5(f)では、年齢に応じてリスクが変わる。また、図5(g)では、事故履歴が多くなるほど付与されるリスクが大きくなり、図5(h)では、運転習熟度が低くなるほど付与されるリスクが大きくなる。つまり、ここでも、運転が困難になるほど大きくなるようなリスクが規定される。図3に戻る。
算出部92は、図5(e)−(i)のテーブルを参照しながら、乗員情報および測定結果の複数の情報のそれぞれに対してリスクを付与する。さらに、算出部92は、候補毎に、これまで特定したリスクを加算することによって積算値を算出する。つまり、算出部92は、自動運転不可能区間の特性および車両100の乗員の特性に含まれた複数の情報のそれぞれに対して、運転が困難になるほど大きくなるようなリスクを付与してから、候補毎にリスクの積算値を算出する。ここでは、導出部80において導出した第1候補30から第3候補34のそれぞれに対して算出する積算値の一例を説明する。
図6(a)−(b)は、算出部92において算出された積算値を示す。ここでは、運転者が、初心者あるいは高齢者であり、かつ運転が不慣れである場合を想定する。図6(a)は、各候補に対する自動運転不可能区間の特性に対するリスクの付与結果を示す。図示のごとく、第1候補30の積算値が「8」であり、第2候補32の積算値が「13」であり、第3候補34の積算値「4」である。また、図6(b)は、車両100の乗員の特性に対するリスクの付与結果を示す。図示のごとく、積算値が「7」である。さらに、算出部92は、自動運転不可能区間の特性に対するリスクの積算値と、車両100の乗員の特性に対するリスクの積算値とを加算することによって、候補毎の積算値を算出する。その結果、第1候補30の積算値が「15」であり、第2候補32の積算値が「20」であり、第3候補34の積算値「11」である。図3に戻る。算出部92は、候補毎の積算値を比較部94に出力する。
比較部94は、算出部92において算出した候補毎の積算値としきい値とを比較し、積算値がしきい値よりも小さくなる1つ以上の候補を選択する。しきい値は例えば、「18」と設定される。前述の例では、積算値が18よりも小さい第1候補30と第3候補34とが選択される。この第1候補30と第3候補34は、運転者が、初心者あるいは高齢者であり、かつ運転が不慣れである場合に適した経路であるといえる。このように、選択部82は、導出部80において導出した複数の候補のそれぞれにおける自動運転不可能区間の特性と、車両100の乗員の特性とをもとに、複数の候補から1つ以上を選択する。比較部は、選択した候補を提示部84に出力する。
提示部84は、選択部82において選択した1つ以上の候補を乗員に提示するための画像を生成する。提示部84は、生成した画像を表示部64に表示させる。図7は、表示部64において表示される画像を示す。画像には、地図が示されるとともに、地図に重ねられるように第1候補30、第3候補34が示される。乗員は、この画像を視認することによって、第1候補30と第3候補34との一方を経路として選択すべきことを認識する。図3に戻る。
乗員は、操作部62を操作することによって、1つ以上の候補のうちの1つの選択の指示を入力する。受付部86は、操作部62から1つの候補の選択の指示を受けつける。ここでは、選択の指示において、第1候補30と第3候補34との一方が示される。受付部86は、選択の指示を設定部88に出力する。設定部88は、受付部86において受けつけた指示に示された1つの候補を経路として設定する。案内部90は、位置取得部60からの位置情報をもとに、設定部88において設定した経路に沿った経路案内を実行する。この経路案内には公知の技術が使用されればよいので、ここでは説明を省略する。車両100が自動運転を実行する場合、経路に沿った走行がなされる。
以下では、図6(a)−(b)に示された場合とは別の場合の積算値を説明する。図8(a)−(b)は、算出部92において算出された別の積算値を示す。ここでは、運転可能な乗員が不在である場合、例えば、荷物のみを運搬する場合、あるいは運転者が体調不良である場合を想定する。図8(a)は、各候補に対する自動運転不可能区間の特性に対するリスクの付与結果を示す。図示のごとく、第1候補30の積算値が「21」であり、第2候補32の積算値が「26」であり、第3候補34の積算値「4」である。また、図8(b)は、車両100の乗員の特性に対するリスクの付与結果を示す。図示のごとく、積算値が「13」である。さらに、算出部92は、自動運転不可能区間の特性に対するリスクの積算値と、車両100の乗員の特性に対するリスクの積算値とを加算することによって、候補毎の積算値を算出する。その結果、第1候補30の積算値が「34」であり、第2候補32の積算値が「39」であり、第3候補34の積算値「17」である。前述のごとく、比較部94におけるしきい値が「18」である場合、比較部94は、第3候補34を選択する。
図9は、表示部64において表示される別の画像を示す。画像には、地図が示されるとともに、地図に重ねられるように第3候補34が示される。乗員は、この画像を視認することによって、第3候補34しか経路として選択できないことを認識する。なお、第3候補34では、ポイントP1からポイントP9が自動運転不可能区間である。ここでは、運転可能な乗員が不在であるので、自動運転不可能区間では、手動運転の他者を自動運転によって追走する。この追走には公知の技術が使用されればよいので、ここでは説明を省略する。
以上の構成によるナビゲーション装置50の動作を説明する。図10は、ナビゲーション装置50による探索手順を示すフローチャートである。ナビゲーション装置50が自動運転制御可能な車両100に搭載される場合(S10のY)、リスクをもとにした経路の探索が実行される(S12)。一方、ナビゲーション装置50が自動運転制御可能でない車両100に搭載される場合(S10のN)、すべての区間からの経路の探索が実行される(S14)。
本実施の形態によれば、複数の候補のそれぞれにおける自動運転不可能区間の特性と、車両の乗員の特性とをもとに、複数の候補から1つ以上を選択するので、自動運転不可能な区間が含まれる場合において車両の乗員に適した経路を選択できる。また、自動運転不可能区間の特性として、自動運転不可能区間の長さの情報、自動運転不可能区間の道幅の情報を使用するので、乗員による運転のしやすさを評価できる。また、車両の乗員の特性として、運転可能な乗員が含まれるか否かの情報、運転可能な乗員の運転能力の情報、運転可能な乗員の現在の状況の情報を使用するので、乗員の運転の技量を推定できる。また、乗員による運転のしやすさと、乗員の運転の技量とを組み合わせるので、乗員に適した経路を正確に選択できる。また、積算値としきい値とを比較して選択を実行するので、処理を簡易にできる。また、選択した1つ以上の候補から1つを乗員に選択させるので、乗員に適した1つ以上の候補の中から、乗員の好みにあった1つを選択できる。
以上、本発明に係る実施の形態について図面を参照して詳述してきたが、上述した装置や各処理部の機能は、コンピュータプログラムにより実現されうる。上述した機能をプログラムにより実現するコンピュータは、キーボードやマウス、タッチパッドなどの入力装置、ディスプレイやスピーカなどの出力装置、CPU(Central Processing Unit)、ROM、RAM、ハードディスク装置やSSD(Solid State Drive)などの記憶装置、DVD−ROM(Digital Versatile Disk Read Only Memory)やUSBメモリなどの記録媒体から情報を読み取る読取装置、ネットワークを介して通信を行うネットワークカードなどを備え、各部はバスにより接続される。
また、読取装置は、上記プログラムを記録した記録媒体からそのプログラムを読み取り、記憶装置に記憶させる。あるいは、ネットワークカードが、ネットワークに接続されたサーバ装置と通信を行い、サーバ装置からダウンロードした上記各装置の機能を実現するためのプログラムを記憶装置に記憶させる。また、CPUが、記憶装置に記憶されたプログラムをRAMにコピーし、そのプログラムに含まれる命令をRAMから順次読み出して実行することにより、上記各装置の機能が実現される。
本発明の一態様の概要は、次の通りである。本発明のある態様のナビゲーション装置は、第1地点と第2地点との間の経路に対する複数の候補を導出する導出部と、導出部において導出した複数の候補のそれぞれにおける自動運転不可能区間の特性と、車両の乗員の特性とをもとに、複数の候補から1つ以上を選択する選択部と、選択部において選択した1つ以上の候補のうちの1つを経路として設定する設定部と、を備える。
この態様によると、複数の候補のそれぞれにおける自動運転不可能区間の特性と、車両の乗員の特性とをもとに、複数の候補から1つ以上を選択するので、自動運転不可能な区間が含まれる場合において車両の乗員に適した経路を選択できる。
選択部は、自動運転不可能区間の特性として、自動運転不可能区間の長さの情報、自動運転不可能区間の道幅の情報を使用し、車両の乗員の特性として、運転可能な乗員が含まれるか否かの情報、運転可能な乗員の運転能力の情報、運転可能な乗員の現在の状況の情報を使用してもよい。この場合、自動運転不可能区間の長さの情報、自動運転不可能区間の道幅の情報、運転可能な乗員が含まれるか否かの情報、運転可能な乗員の運転能力の情報、運転可能な乗員の現在の状況の情報を使用するので、乗員に適した経路を正確に選択できる。
選択部は、自動運転不可能区間の特性および車両の乗員の特性に含まれた複数の情報のそれぞれに対して、運転が困難になるほど大きくなるような値を付与してから、候補毎に値の積算値を算出する算出部と、算出部において算出した候補毎の積算値としきい値とを比較し、積算値がしきい値よりも小さくなる1つ以上の候補を選択する比較部と、を備えてもよい。この場合、積算値としきい値とを比較して選択を実行するので、処理を簡易にできる。
選択部において選択した1つ以上の候補を乗員に提示する提示部と、提示部が提示した1つ以上の候補のうちの1つの選択の指示を乗員から受けつける受付部とをさらに備えてもよい。設定部は、受付部において受けつけた指示に示された1つの候補を経路として設定してもよい。この場合、選択した1つ以上の候補から1つを乗員に選択させるので、乗員に適した1つ以上の候補の中から、乗員の好みにあった1つを選択できる。
選択部は、候補毎の積算値を比較して1つの候補を選択し、設定部は、選択部において選択した1つの候補を経路として設定してもよい。この場合、候補を自動的に選択するので、処理を簡易にできる。
本発明の別の態様は、ナビゲーション方法である。この方法は、第1地点と第2地点との間の経路に対する複数の候補を導出するステップと、導出した複数の候補のそれぞれにおける自動運転不可能区間の特性と、車両の乗員の特性とをもとに、複数の候補から1つ以上を選択するステップと、選択した1つ以上の候補のうちの1つを経路として設定するステップと、を備える。
以上、本発明を実施の形態をもとに説明した。これらの実施の形態は例示であり、それらの各構成要素や各処理プロセスの組合せにいろいろな変形例が可能なこと、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。
本実施の形態において、提示部84は、選択部82において選択した1つ以上の候補を表示し、受付部86は、1つの候補の選択の指示を乗員から受けつける。しかしながらこれに限らず例えば、選択部82は、候補毎の積算値を比較して1つの候補を選択してもよい。具体的には、積算値の最も小さい候補が選択される。また、設定部88は、選択部82において選択した1つの候補を経路として設定してもよい。本変形例によれば、候補を自動的に選択するので、処理を簡易にできる。
本実施の形態において、算出部92では、運転が困難になるほど大きくなるようなリスクが規定される。しかしながらこれに限らず例えば、運転が困難になるほど小さくなるようなリスクが規定されてもよい。その際、比較部94における積算値としきい値との関係も逆になる。本変形例によれば、構成の自由度を向上できる。
本発明によれば、自動運転不可能な区間が含まれる場合において車両の乗員に適した経路を選択できる。
50 ナビゲーション装置、 60 位置取得部、 62 操作部、 64 表示部、 66 リーダ、 68 乗員用センサ、 70 制御部、 72 記憶部、 80 導出部、 82 選択部、 84 提示部、 86 受付部、 88 設定部、 90 案内部、 92 算出部、 94 比較部、 100 車両。

Claims (6)

  1. 第1地点と第2地点との間の経路に対する複数の候補を導出する導出部と、
    前記導出部において導出した複数の候補のそれぞれにおける自動運転不可能区間の特性と、車両の乗員の特性とをもとに、複数の候補から1つ以上を選択する選択部と、
    前記選択部において選択した1つ以上の候補のうちの1つを経路として設定する設定部と、
    を備えることを特徴とするナビゲーション装置。
  2. 前記選択部は、自動運転不可能区間の特性として、自動運転不可能区間の長さの情報、自動運転不可能区間の道幅の情報を使用し、車両の乗員の特性として、運転可能な乗員が含まれるか否かの情報、運転可能な乗員の運転能力の情報、運転可能な乗員の現在の状況の情報を使用することを特徴とする請求項1に記載のナビゲーション装置。
  3. 前記選択部は、
    自動運転不可能区間の特性および車両の乗員の特性に含まれた複数の情報のそれぞれに対して、運転が困難になるほど大きくなるような値を付与してから、候補毎に値の積算値を算出する算出部と、
    前記算出部において算出した候補毎の積算値としきい値とを比較し、積算値がしきい値よりも小さくなる1つ以上の候補を選択する比較部と、
    を備えることを特徴とする請求項2に記載のナビゲーション装置。
  4. 前記選択部において選択した1つ以上の候補を乗員に提示する提示部と、
    前記提示部が提示した1つ以上の候補のうちの1つの選択の指示を乗員から受けつける受付部とをさらに備え、
    前記設定部は、前記受付部において受けつけた指示に示された1つの候補を経路として設定することを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載のナビゲーション装置。
  5. 前記選択部は、候補毎の積算値を比較して1つの候補を選択し、
    前記設定部は、前記選択部において選択した1つの候補を経路として設定することを特徴とする請求項3に記載のナビゲーション装置。
  6. 第1地点と第2地点との間の経路に対する複数の候補を導出するステップと、
    導出した複数の候補のそれぞれにおける自動運転不可能区間の特性と、車両の乗員の特性とをもとに、複数の候補から1つ以上を選択するステップと、
    選択した1つ以上の候補のうちの1つを経路として設定するステップと、
    を備えることを特徴とするナビゲーション方法。
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