まず、本実施形態の遊技機の概要について説明する。
本実施形態の遊技機は、遊技者が操作可能な操作手段と、遊技中に実行される演出に応じて発光する発光手段と、前記発光手段の発光態様を制御する発光制御手段と、遊技中に所定の楽曲を再生する楽曲再生手段と、前記楽曲再生手段の再生態様を制御する楽曲再生制御手段と、を備え、遊技者が前記操作手段を用いて複数の楽曲の中から何れかを選択可能で、選択された楽曲を所定の開始タイミングで再生可能な遊技機であって、前記楽曲再生制御手段は、前記選択された楽曲の少なくとも一部が再生される第1再生態様と、該選択された楽曲の全部が最初から再生される第2再生態様とを含む再生態様で制御可能であり、前記発光制御手段は、前記選択された楽曲が前記第1再生態様で再生される場合には、該楽曲が前記第2再生態様で再生される場合とは異なる発光態様で前記発光手段を制御することを特徴とする。
本実施形態の遊技機は、遊技者が操作手段を操作することで、複数の楽曲の中から何れかの楽曲を選択することができ、例えば、大当り遊技中に選択された楽曲が再生される。
選択された楽曲は、楽曲再生制御手段により、少なくとも第1再生態様(後述するデモ再生)と第2再生態様(後述する本再生)とを含む態様で再生される。そして、発光制御手段は、選択された楽曲が第1再生態様で再生される場合には、第2再生態様で再生される場合とは異なる発光態様(例えば、光量)で発光手段を制御する。これにより、楽曲の再生態様に応じて、発光手段を適切な態様で制御することができる。
本実施形態の遊技機において、前記発光制御手段は、前記選択された楽曲が前記第1再生態様で再生される場合には、該選択された楽曲と前記発光手段の発光態様を同期させず、前記選択された楽曲が前記第2再生態様で再生される場合には、該楽曲と前記発光手段の発光態様を同期させることが好ましい。
この遊技機では、発光制御手段は、選択された楽曲が第1再生態様で再生される場合には、その楽曲と発光手段の発光態様を同期させず、第2再生態様で再生される場合には、同期させる。これにより、楽曲が第1再生態様で再生される場合に発光手段の制御負担を軽減させることができ、遊技者の発光手段による眩惑を抑えることができる。
また、本実施形態の遊技機において、前記発光制御手段は、前記選択された楽曲が前記第2再生態様で再生される場合に該楽曲と前記発光手段の発光態様を直ちに同期させず、所定時間の経過後に同期させることが好ましい。
この遊技機では、発光制御手段は、選択された楽曲が第2再生態様で再生される場合に、その楽曲と発光手段の発光態様を直ちに同期させず、所定時間の経過後に(例えば、楽曲の途中から、又は次回ラウンドから)同期させる。これにより、楽曲と発光態様を常に同期させる場合と比較して、発光手段の制御負担を軽減させることができ、遊技者の発光手段による眩惑を抑えることができる。
また、本実施形態の遊技機において、前記発光制御手段は、前記選択された楽曲が前記第2再生態様で再生される場合に該楽曲と前記発光手段の発光態様を直ちに同期させ、通常時よりも前記発光手段の光量を抑制することが好ましい。
この遊技機では、発光制御手段は、選択された楽曲が第2再生態様で再生される場合に、その楽曲と発光手段の発光態様を直ちに同期させる。その代わりに、発光制御手段は、発光手段の光量を通常時よりも抑制するので、楽曲の再生態様に応じた適切な光量とすることができ、遊技者の発光手段による眩惑を抑えることができる。
また、本実施形態の遊技機において、前記発光制御手段は、前記選択された楽曲が前記第1再生態様で再生される場合には、該再生の開始時に前記発光手段の発光態様の組み合せである発光パターンを変更する変更制御を行なわず、前記選択された楽曲が前記第2再生態様で再生される場合には、該再生の開始時に前記変更制御を行うことが好ましい。
この遊技機では、発光制御手段は、選択された楽曲が第1再生態様で再生される場合には、発光パターンを変更しない。ここで、発光パターンとは、発光態様(例えば、点灯時の発光色や点滅、消灯)の組み合せである。これによっても、発光手段の制御負担を軽減させることができる。
また、本実施形態の遊技機において、前記楽曲再生制御手段は、前記選択された楽曲が前記第1再生態様で再生される場合には、該楽曲が前記第2再生態様で再生される場合よりも再生音量を抑制することが好ましい。
この遊技機では、楽曲再生制御手段は、選択された楽曲が第1再生態様で再生される場合には、第2再生態様で再生される場合よりも再生音量を抑制する。これにより、楽曲の再生態様に応じた適切な音量とすることができる。
また、本実施形態の遊技機において、前記選択された楽曲が前記第2再生態様で再生される場合に、前記発光制御手段は、前記選択された楽曲と前記発光手段の発光態様を直ちに同期させ、前記楽曲再生制御手段は、通常時よりも前記選択された楽曲の再生音量を抑制することが好ましい。
この遊技機では、選択された楽曲が第2再生態様で再生される場合に、発光制御手段は、その楽曲と発光手段の発光態様を直ちに同期させる。その代わりに、楽曲再生制御手段は、通常時よりも再生音量を抑制するので、楽曲の再生態様に応じた適切な音量とすることができる。
[第1実施形態]
初めに、図1を参照して、本発明の第1実施形態のパチンコ遊技機1の構成について説明する。
図1に示すように、パチンコ遊技機1は、矩形状の外枠2、この外枠2に開閉可能に枢着された前面枠3及び前扉5を備えている。前面枠3は、額縁状であり開口部に遊技盤4(図3参照)が取付け可能となっている。また、前扉5の中央部にはガラス板6が嵌め込まれており、外部より遊技盤4が視認可能となっている。
前扉5の上部には、スピーカ7が2つ設けられている。スピーカ7は、遊技に伴う演出効果音を外部に出力する音響出力部であり、本発明の「楽曲再生手段」に相当する。また、前扉5の左右両側及び上部には枠装飾LED8が設けられている。枠装飾LED8は、演出に連動してLEDが発光、点滅する装飾部であり、本発明の「発光手段」に相当する。
前扉5の下側には前面板9があり、その左端部は、前面枠3に開放可能に枢着されている。前面板9には、発射機構を作動させるための発射ハンドル10、遊技球を貯留する上貯留皿11、下貯留皿12等が設けられている。
上貯留皿11の表面部分には、内蔵ランプが点灯したとき操作が有効となる操作ボタン13が設けられている。操作ボタン13(本発明の「操作手段」に相当)は、操作有効期間に遊技者がボタンを操作(押下げ)することにより、演出態様を変化させることができる。また、遊技画面から各種設定を行うメニュー画面に切替える際にも操作ボタン13を用いる。
操作ボタン13は、カバー内部で回転軸を中心にして、それぞれ形状が異なる3つのボタンが回転可能に設けられている。通常時には、第1態様のボタンが上を向く第1ボタン位置にセットされている。そして、演出に応じてボタンをモータで回転させて、第2態様のボタンが上を向く第2ボタン位置、第3態様のボタンが上を向く第3ボタン位置に切替わる。
さらに、上貯留皿11の表面部分には、方向キー部14が設けられている。方向キー部14は、メニュー画面から何れかの設定項目を選択するとき、又は遊技中に音量や楽曲(BGM)を選択するときに用いられる。
前扉5の右上には、枠装飾LED8に隣接する形で、空気が送風されるファン15が設けられている。ファン15は、大当りの事前予告演出として遊技者に向けて送風することができる。
図2は、パチンコ遊技機1の背面側の斜視図である。
図2に示すように、パチンコ遊技機1の背面には、遊技盤4を裏側から押さえる枠体状の裏機構盤16が取り付けられている。この裏機構盤16の上部には、パチンコホール側島設備の遊技球補給装置(図示省略)から供給される遊技球を貯留する遊技球貯留タンク17が設けられている。
また、遊技球貯留タンク17から球を導出するタンクレール18の傾斜下端には、遊技球を払い出すための遊技球払出装置19が設けられている。さらに、裏機構盤16の隅部には、パチンコホールにある全遊技機を統括的に管理するホールコンピュータ(図4参照)に電気的に接続するための外部端子基板21が、端子基板ケース22に収納され、設けられている。
また、裏機構盤16の略中央には、遊技盤4の裏側に装着された透明の裏カバー23が備えられており、この裏カバー23内に、演出制御基板25を収納した透明の演出制御基板ケース25aと、液晶制御基板26を収納した透明の液晶制御基板ケース26aとが設けられている。
演出制御基板25と液晶制御基板26の中間部には、ボリュームスイッチ31が設けられている。つまみ部分を回転させることで10段階の音量設定が可能である。
液晶制御基板ケース26aの下方には、主制御基板24を収納した透明な主制御基板ケース24aが設けられている。主制御基板24は、パチンコ遊技機1の動作を統括的に制御するものである。主制御基板24は、各種スイッチやセンサと接続されているため、これらの検出信号を受信して各種処理を行う。
また、主制御基板24には、RAMクリアスイッチ27が設けられている。RAMクリアスイッチ27を押下しながら、電源を投入することによりRAM領域の記憶内容は消去され、パチンコ遊技機1は初期状態となる。
演出制御基板25は、主制御基板24から送信される各種制御コマンドを受信し、その制御コマンドに基づいて、例えば、盤面装飾LED35或いは液晶表示装置36による演出を制御する。
主制御基板ケース24aの下方には、電源基板28を収めた透明な電源基板ケース28aと、払出制御基板29を収めた透明な払出制御基板ケース29aが配設されている。
さらに、発射ハンドル10に対応する位置には、遊技球を打撃する打撃槌やこれを駆動する発射モータを備えた遊技球発射装置(図示省略)の後側に発射制御基板30が設けられている。
次に、図3を参照して、パチンコ遊技機1の遊技盤4について説明する。
図3に示すように、遊技盤4は略正方形のパネルで形成され、その盤面上の遊技領域4aは、化粧板4bの前面にビス等で固定されるセンター飾り体34a、左部コーナー飾り体34b、右部コーナー飾り体34c等の部材によって区画形成されている。飾り体34a〜34cは、ポリカーボネート等の硬質樹脂材料を用いた射出成形によってそれぞれ一体成型で形成されている。
センター飾り体34aには、盤面装飾LED35が設けられている。盤面装飾LED35は、各遊技における図柄の変動表示や予告表示に伴って発光色や発光パターンを変化させ、演出を盛り上げる装飾部であり、本発明の「発光手段」に相当する。
遊技盤4の中央部には開口が形成され、この開口内に液晶表示装置36の表示画面が配置されている。液晶表示装置36は、種々の数字、キャラクタ等が描かれた図柄や背景画像、リーチ等の各種演出を遊技に応じて表示する表示器である。
また、液晶表示装置36の右側には、普通図柄用始動ゲート40が配置されている。普通図柄用始動ゲート40は、普通図柄の始動契機となる入賞装置である。遊技球が普通図柄用始動ゲート40を通過することにより抽選が行われ、後述する普通図柄表示装置43bにて、普通図柄が変動する。
液晶表示装置36の上側には手の形状をした可動役物37a,37bが配置されている。可動役物37a,37bは、遊技における演出や大当り期待度に応じて、個別的又は同時に動作する。パチンコ遊技機1には、可動役物37a,37b以外にも複数の可動役物が設けられているが、図面上省略している。
液晶表示装置36の下方には、ステージ部材33が配置されている。ここに誘導された遊技球は、ステージ中央部分を揺動した後に落下するが、中心にある溝を通過した遊技球は、後述する第1特別図柄始動口38aに入賞し易い構造となっている。
ステージ部材33の下方には、第1特別図柄始動口38a及び第2特別図柄始動口38bが配置されている。遊技領域4aを流下する遊技球が第1特別図柄始動口38a又は第2特別図柄始動口38bに入賞することにより抽選が行われ、後述する特別図柄表示装置43aにて特別図柄の変動表示が行われる。さらに、液晶表示装置36でも特別図柄に対応した装飾図柄の変動表示が行われる。
第2特別図柄始動口38bは前側に倒れる開閉部材を備えており、開閉部材が開放した場合に遊技球が入賞可能な状態となる。この開閉部材は、普通図柄の抽選に当選した場合に所定回数、所定期間開放する。以下では、第2特別図柄始動口38bと開閉部材を合わせた装置を普通電動役物と称することがある。
第1特別図柄始動口38aの右側には、大入賞装置39が配置されている。大入賞装置39には、前側に倒れたとき遊技球が入球可能な開閉扉がある。詳細は後述するが、大入賞装置39は、特別図柄の抽選に当選したとき、すなわち大当りにより発生する特別遊技で所定期間開放される入賞装置である。遊技球が大入賞装置39の内部にある大入賞口(図示省略)に入賞することにより、多くの賞球を獲得することが可能となる。
遊技領域4aの右側上方には、特別図柄表示装置43a及び普通図柄表示装置43bが配置されている。特別図柄表示装置43aは、2個の7セグメントLED(左及び中)から構成され、特別図柄始動口38a,38bへの入賞を契機として特別図柄を変動させ、抽選結果を表示する。なお、残り1個の7セグメントLED(右)は、特別図柄及び普通図柄の保留球数や、時短状態であることを表示する。
普通図柄表示装置43bは、複数のLEDからなる表示器であり、普通図柄用始動ゲート40への入賞を契機として普通図柄を始動させ、LEDの点灯により抽選結果を表示する。
遊技領域4aの左側には、遊技球の流下方向を変化させる風車41、多数の遊技釘(図示省略)が配置されている。また、遊技領域4aの下方には、複数の一般入賞口42が配置されている。遊技球が一般入賞口42に入賞すると所定数の賞球が払い出される。
遊技領域4aの最も左側には、発射機構により発射された遊技球を遊技領域4aに案内するため略上下方向に延びたガイドレール44が配置されている。ガイドレール44は、金属製の帯状の外内2本のガイドレール44a,44bで構成されている。
これら外内2本のガイドレール44a,44bの間で上下方向に延びた空間が、前記発射機構から発射された遊技球が通過する発射通路45を形成している。内側ガイドレール44bの上端には、発射球の発射方向(遊技領域4a側)への通過を許可すると共に戻り方向(発射通路45側)への通過を阻止する戻り球防止片46が配設されている。また、内側ガイドレール44bの最下部にはアウト球回収口47と、アウト球回収口47にアウト球を導入する球寄せ部48が形成されている。
図4は、パチンコ遊技機1の制御装置の構成を示すブロック図である。なお、図4では信号を中継する中継基板や、本発明に関係のない一部の部材の構成を省略した。
この制御装置は、パチンコ遊技機1の動作を統括的に制御する主制御基板24と、主制御基板24からコマンドを受けて演出の制御をする演出制御基板25を中心に構成される。電源基板28は、主制御基板24を初めとした各基板に接続され、外部電源から交流電圧24Vを受けて直流電圧に変換し、各基板に供給する。
主制御基板24は、その内部に、主制御基板側CPU241と、ROM242と、RAM243とを備えている。主制御基板側CPU241は、いわゆるプロセッサ部であり、大当りを発生させるか否かの抽選処理、決定された変動パターンや停止図柄の情報から制御コマンドを作成し、演出制御基板25に送信する等の処理を行う。
ROM242は、一連の遊技機制御手順を記述した制御プログラムや制御データ等を格納した記憶部である。また、RAM243は、主制御基板側CPU241の処理で設定されたデータを一時記憶するワークエリアを備えた記憶部である。
主制御基板24には、RAMクリアスイッチ27、第1始動入賞口センサ38c、第2始動入賞口センサ38d、大入賞口センサ39c、始動ゲート通過センサ40c、一般入賞口センサ42c、磁気センサ50、電波センサ51及び振動センサ52が接続され、各センサの検出信号を受信可能となっている。
磁気センサ50は、パチンコ遊技機1に磁石等を近づけた場合に、磁気を検出するセンサである。また、電波センサ51は、パチンコ遊技機1に対し発せられた強い電波を検出するセンサであり、振動センサ52は、パチンコ遊技機1に対し与えられた強い振動を検出するセンサである。
主制御基板24には、特別図柄表示装置43a及び普通図柄表示装置43bが接続され、主制御基板側CPU241が抽選処理により取得した乱数情報は、各図柄表示装置43a,43bに送信される。
また、主制御基板24には、パチンコ遊技機1の外部へ接続する端子を備えた外部端子基板21が接続されている。遊技における大当り、入賞数、ゲーム数等の各種情報は、主制御基板24から外部端子基板21を介してホールコンピュータに送信される。
さらに、主制御基板24には、払出制御基板29が接続されている。払出制御基板29には、下貯留皿満杯センサ12c及び前扉開放センサ20が接続されているため、これらのセンサが異常を検出すると、検出信号は払出制御基板29から主制御基板24に送信される。なお、払出制御基板29には、遊技球払出装置19と、発射制御基板30(さらに発射装置10aと接続)が接続している。
次に、演出制御基板25は、その内部に、演出制御基板側CPU251と、ROM252と、RAM253とを備えている。演出制御基板側CPU251は、いわゆるプロセッサ部であり、主制御基板24から送信された制御コマンドを受信し、その制御コマンドに基づいた各種演出を制御する処理を行う。
ROM252は、一連の演出制御手順を記述した制御プログラムや演出データ等を格納した記憶部である。また、RAM253は、演出制御基板側CPU251の処理で設定されたデータを一時記憶するワークエリアを備えた記憶部である。
演出制御基板25には、スピーカ7、枠装飾LED8及び盤面装飾LED35が接続されている。演出制御基板25は、スピーカ7の効果音や各LED等の発光動作を制御し、演出効果を高めている。演出制御基板25は、本発明の「発光制御手段」及び「楽曲再生制御手段」に相当する。
また、演出制御基板25には、操作ボタン13、方向キー部14及びファン15が接続されている。演出制御基板25は、操作ボタン13の有効期間に、操作ボタン13に対して内蔵ランプを点灯させる信号を送信する。そして、有効期間に遊技者が操作ボタン13を押下することで、検知信号が演出制御基板25に送信され、液晶表示装置36に表示された演出等が変化する。
方向キー部14は、上方向キー、右方向キー、下方向キー及び左方向キーで構成されている(図1参照)。方向キー部14についても、操作された場合に、その検知信号が演出制御基板25に送信される。
さらに、演出制御基板25には、液晶制御基板26が接続されている。液晶制御基板26は、演出制御基板25からコマンドを受けて液晶表示装置36の表示制御を行うものである。
液晶制御基板26は、その内部に、液晶制御CPU261と、液晶制御ROM262と、液晶制御RAM263と、映像表示プロセッサVDP264と、画像データROM265と、VRAM266とを備えている。
液晶制御CPU261は、いわゆるプロセッサ部であり、演出制御基板25から受信した液晶制御コマンドに基づいて表示制御を行うために必要な液晶制御データを生成する。また、そのデータを映像表示プロセッサVDP264に出力する。
液晶制御ROM262は、液晶制御CPU261の動作手順を記述したプログラムを格納した記憶部であり、液晶制御RAM263は、ワークエリアやバッファメモリとして機能する記憶部である。
映像表示プロセッサVDP264は、液晶表示装置36に表示する画像データの画像処理を行うプロセッサである。また、画像データROM265は、映像表示プロセッサVDP264が画像処理を行うために必要な画像データを格納した記憶部であり、VRAM266は、映像表示プロセッサVDP264が画像処理した画像データを一時記憶する記憶部である。
上記の構成により液晶制御基板26は、演出制御基板25から送信された液晶制御コマンドに基づき画像処理を行い、液晶表示装置36に演出画像や動画を表示している。
次に、図5を参照して、パチンコ遊技機1の大当り種別と、特別遊技(大当り遊技)の終了時に設定される各種フラグについて説明する。
パチンコ遊技機1には、例えば「1」〜「9」の装飾図柄のうち、確変図柄(例えば、「3」と「7」の装飾図柄)による大当りと、非確変図柄(例えば、「3」、「7」以外の装飾図柄)による大当りの2種類がある。各図柄は3列(左列、中央列、右列)で変動表示され、3列で同じ図柄が揃う(例えば、「777」)と大当りとなる。変動表示する3列の図柄は、左列、右列、中央列の順で停止し、左右列が同じ図柄で揃って停止し、中央列の図柄が変動表示している状態がリーチ変動となる。
パチンコ遊技機1では、通常遊技状態、時短状態及び確率変動(ST遊技)状態の何れかの遊技状態で遊技が行われる。通常遊技状態は、低確率(例えば、大当り確率が1/330)で大当り抽選(当否判定)が行われる。
時短状態は、通常遊技状態と大当り確率が同じであるが、図柄の変動表示の時間を短縮した遊技状態であり、通常遊技状態より普通電動役物の開閉部材が頻繁に開放され(電チューサポート有りの状態)、遊技球が始動入賞し易い。また、確率変動状態は、通常遊技状態及び時短状態よりも高確率(例えば、大当り確率が1/33.1)の大当り抽選が行われ、電チューサポート有りの状態である。
確変図柄当りによる特別遊技は、全16ラウンドで構成され、非確変図柄当りによる特別遊技は、これより少ない全10ラウンドで構成される。確変図柄当りの場合、特別遊技の終了後に遊技状態が確率変動状態に移行する。確率変動状態は、100回の遊技が行われると終了する。
次に、非確変図柄当りについて、確変図柄当りと異なる部分を中心に説明する。非確変図柄当りによる特別遊技は全10ラウンドで構成され、その終了後には、遊技状態が時短状態となる。時短状態は、50回の遊技が行われると終了する。
次に、確変図柄当り、非確変図柄当りの何れの特別遊技の終了後にも設定される各種フラグについて説明する。図5に示すように、普電開放延長状態フラグ、普図時短移行状態フラグ、普図確率変動移行状態フラグ及び特図時短移行状態フラグに「5AH」がセットされる。「5AH」とは、フラグがオンの意味である。
確変図柄当りの場合は、特図確率変動移行状態フラグに「5AH」がセットされる。一方、非確変図柄当りの場合は、特別遊技の終了後に確率変動状態に移行しないので、特図確率変動移行状態フラグに「00H」がセットされる。「00H」とは、フラグがオフの意味である。
なお、非確変図柄当りの場合でも、電チューサポート有り状態となる。従って、上述の普図確率変動移行状態フラグは、確変図柄、非確変図柄に関わらず、「5AH」がセットされる。
また、確変図柄当りの場合は、特図時短回数カウンタ及び特図確率変動回数カウンタに「100」がセットされ、非確変図柄当りの場合は、特図時短回数カウンタに「50」がセットされ、特図確率変動回数カウンタに「0」がセットされる。ここで、「100」、「50」とは、それぞれ100回、50回の遊技を意味し、「0」は、特図確率変動での遊技が0回、すなわち、行われないことを意味する。
特図時短回数カウンタ及び特図確率変動回数カウンタの値は、変更することができる。例えば、確変図柄当りの場合、特図時短回数カウンタ及び特図確率変動回数カウンタに「75」をセットすると、特別遊技の終了後、75回の確率変動状態に移行する。
次に、図6A、図6Bを参照して、パチンコ遊技機1の特別遊技中又は特別遊技の前後で行われる各種演出について説明する。
図6Aに示すように、パチンコ遊技機1の特別遊技は、全16ラウンドで構成されている。正確には、3つの図柄が揃って大当りとなると開始インターバルが行われ、その後、特別遊技のラウンド遊技に移行する。開始インターバルでは、画面中に右打ち指示やボーナス名の表示が行われ、LED(枠装飾LED8、盤面装飾LED35)は、ファンファーレの効果音に同期した固定(発光)パターンで点灯する。
その後、特別遊技の第1ラウンドに移行する。第1ラウンドのオープニング演出では、楽曲選択画面が表示される。図中の「楽曲」の項目に示されているように、遊技者による選択が行われるまでは固定楽曲が再生されている。そして、遊技者が複数ある楽曲の中から何れか1つを選択すると、選択楽曲のデモ再生が開始する。
デモ再生(本発明の「第1再生態様」に相当)とは、主に楽曲のサビ部が演奏される再生態様であり、図中の「楽曲デモ再生」の項目に示されているように、通常時より低音量で再生される。また、「楽曲デモ映像」の項目に示されているように、選択楽曲に応じたデモ映像が画面中の小型ウィンドウ内に表示される。このとき、LEDは、デモ再生に同期していない、楽曲のリズムとは無関係の固定パターンで点灯する。
遊技者は、第2ラウンドの終了時までに楽曲を1つ選択し、決定する。これにより、第3ラウンドから選択楽曲の本再生が開始すると共に、選択楽曲に応じた映像が開始する。本再生(本発明の「第2再生態様」に相当)とは、選択楽曲が初めから演奏される再生態様であり、通常の音量で行われる。なお、第3ラウンドから第13ラウンドの間の何れかのラウンドで、「買い物演出」が行われる(詳細は後述する)。
選択楽曲が本再生される場合、LEDは、最初(イントロ部)から楽曲に同期した発光パターンで点灯する。すなわち、デモ再生時には楽曲とLEDの発光パターンを同期させないが、本再生時に楽曲のリズムに同期した発光パターンで点灯するよう変更制御を行う。これにより、デモ再生時のLEDの発光パターンを用意する必要もない。
ここで、本発明の「発光態様」は、特定の発光色(R,G,B等)による点灯、点滅又は消灯を意味し、「発光パターン」は、発光態様の組み合せを意味する。通常、遊技中のLEDは、様々な発光色を組み合せた発光パターンで点灯するが、デモ再生時にはLEDが発光せず、本再生時にはLED(1色)が楽曲に同期して点滅する態様であってもよい。
各楽曲は、選択楽曲が本再生される第3ラウンドから第13ラウンドの間でおおよそ曲全体の演奏が終了する長さとなっている。その後、第14ラウンドからエンディング演出が開始し、特別遊技の終了に適した固定楽曲が再生される。このとき、LEDは固定パターンで点灯する。
エンディング演出では、モード選択画面が表示される(詳細は後述する)。その後、終了インターバルに移行する。ここでは、特別遊技の終了後に移行する遊技モードや特別遊技での獲得球数が表示される。この他にも、終了インターバルにおいて、カードの取り忘れに関する注意喚起や企業ロゴを表示するようにしてもよい。このときも、LEDは固定パターンで点灯する。
次に、図6Bに、特別遊技中に遊技者が常時楽曲の選択を行える特別遊技の変形例を示す。
3つの図柄が揃って大当りとなると開始インターバルが行われ、その後、特別遊技のラウンド遊技に移行する。第1ラウンドでオープニング演出が行われ、第16ラウンドでエンディング演出が行われるが、第1ラウンドから第16ラウンドの間(インターバル期間を除く)で、遊技者が常時、複数ある楽曲の中から何れか1つを選択することができる。
遊技者が楽曲を決定するまでは固定楽曲が再生されているが、楽曲が決定された時点で選択楽曲の本再生が開始すると共に、選択楽曲に応じた映像が開始する。ここでは、遊技者が楽曲を切替える度に、リアルタイムでその楽曲が本再生されるため、LEDの発光パターンを楽曲に同期させると制御負担は非常に大きくなり、遊技者がLEDの発光に眩惑することもある。
そこで、この例では、イントロ部ではLEDを選択楽曲に同期させず、サビ部から選択楽曲のリズムに同期した発光パターンで点灯するよう変更制御を行う。また、選択楽曲の本再生が開始した次回ラウンドや、本再生の開始から15秒が経過した後にLEDの変更制御を行ってもよい。これにより、本再生の開始からLEDの発光パターンを同期させた場合と比較して、制御負担を軽減させることができ、遊技者の目の負担も小さくなる。
一方、本再生の開始からLEDの発光パターンを同期させるようにし、その代わりに通常時よりも再生音量を抑えたり、LEDの光量を抑えたりする制御をしてもよい。このような変更制御によっても、制御負担を軽減させることができる。
第16ラウンドの終了後、終了インターバルに移行する。ここでは、図6Aと同様に、特別遊技の終了後に移行する遊技モードや特別遊技での獲得球数が表示される。このとき、LEDは固定パターンで点灯する。
次に、図7を参照して、パチンコ遊技機1において、遊技者が選択することができる楽曲種類について簡単に説明する。
パチンコ遊技機1の特別遊技中に再生される楽曲は、楽曲A〜楽曲Gの合計7種類であるが、正確には、Aメロスタートバージョン(楽曲A、楽曲C)やカラオケバージョン(楽曲A)が含まれる。
まず、図中の「No.01」〜「No.03」は、「大当り項目」の条件により自動的に選択される楽曲を示している。例えば、特定リーチ以外からの初当りの場合やCB(Challenge Battle)勝利後の大当りの場合には、楽曲Aが再生され、それに応じた原作オープニング映像が実行される(「No.01」参照)。
一方、特定リーチからの初当りの場合には、楽曲A(AメロスタートVer)が再生され、それに応じた原作オープニング映像(AメロスタートVer)が実行される(「No.02」参照)。また、CB敗北後の復活初当りの場合には、楽曲Bが再生され、それに応じた原作エンディング映像が実行される(「No.03」参照)。
MAXボーナス(16ラウンド大当り)が連続して発生(いわゆる、連チャン)した場合には、楽曲C(AメロスタートVer)が再生され、それに応じた映像が実行される(「No.04」参照)。また、図6Aで説明した通り、16ラウンド大当りの第1、第2ラウンドでは、遊技者の所定の操作により、好みの楽曲を選択することができる(「No.04」参照)。
遊技者は、楽曲A〜楽曲Cの中から1つの楽曲を選択することができる。楽曲A〜楽曲Cは初期状態から選択可能な楽曲であり、遊技者の決定により、それぞれの楽曲に応じた大当りムービー(歌手による歌唱映像)が実行される(「No.05」〜「No.07」参照)。
また、パチンコ遊技機1は、連続大当りにより所定のポイントが付与される。遊技者は、このポイントを貯めることで、新たな楽曲や演出に登場するキャラクタを購入することができる。
楽曲D〜楽曲G及び楽曲A(Instrumental)は、遊技者が特別遊技中の所定のラウンドで行われる「買い物演出」で購入することができる(図6A参照)。そして、遊技者が「買い物演出」で購入した楽曲については、次回の楽曲選択の機会から選択可能となる。なお、楽曲A(Instrumental)は、楽曲Aのカラオケバージョンである。
次に、図8を参照して、開始インターバルと特別遊技の第1ラウンドで行われるオープニング演出の例について説明する。
まず、図8(a)は、大当り発生後(特別遊技の開始直前)の開始インターバルで行われる大当り表示の例を示している。画面中には、「大当り」の文字と共に、「3」の装飾図柄58L,58C,58Rが揃った状態で表示されている。画面下方には、「超おっきいぼ〜なす!」の文字が表示されているが、これは、パチンコ遊技機1のMAXボーナス(16ラウンド大当り)の名称である。
その後、図8(b)の画面に移行する。図8(b)は、同じく開始インターバルで行われる右打ち表示の例を示している。画面中には、「右打ちしなさいっ!」の文字、右方向の矢印57と共に、パチンコ遊技機1の登場人物であるキャラクタ59が表示されている。この文字の表示に合わせて、キャラクタ59が「右打ちしなさいっ。」と発声してもよい。
その後、図8(c)の画面に移行する。図8(c)は、特別遊技の第1ラウンドで行われるオープニング演出の例を示している。画面の上段左側のウィンドウ61には、現在のラウンド数である「Round 01」が表示され、画面の上段右側のウィンドウ62には、「右打ち⇒⇒⇒」の文字による右打ち指示が表示されている。なお、ウィンドウ61,62は、全てのラウンドで表示される。
また、画面の中段左側のウィンドウ63は楽曲選択画面であり、複数の楽曲名が表示されている。各楽曲は、遊技者が方向キー部14の上下キーを操作して選択することができる。この時点では、「楽曲A」、「楽曲B」又は「楽曲C」が選択可能となっている。なお、「???」は、遊技の進行(連続大当り等)により後から選択可能となる楽曲であり、現状では曲名が隠されている。
楽曲は、遊技者が操作ボタン13を操作して決定することができる。遊技者にとって操作が分かり易くなるように、画面の下段右側には、方向キー部14を示す方向キー部マーク14’と操作ボタン13を示す操作ボタンマーク13’が表示され、それぞれのマークの下側に「選択」と「決定」の文字が表示されている。そして、遊技者が楽曲を選択すると、選択楽曲のデモ再生が開始し、画面の中段右側のウィンドウ64では、選択楽曲に応じた映像が表示される。
また、画面の下段左側のウィンドウ65には、連続大当り回数が表示されている。ここでは、「02回目」と表示されているので、今回が2回目の大当りである。ウィンドウ65の下方のウィンドウ66には、獲得球数が表示されている。ここでは、第1ラウンドで獲得した賞球数を意味する「00015げっと!」となっているが、連続大当りが途切れるまでに獲得した総獲得球数が表示される場合もある。なお、ウィンドウ65,66は、全てのラウンドで表示される。
次に、図9を参照して、上述の図6Aに対応した特別遊技のラウンド中演出と、最終ラウンドで行われるエンディング演出及び最終ラウンドが終了した後に行われる終了インターバルでの演出の例について説明する。
図9(a)は、特別遊技の第3ラウンドでの演出(ラウンド中演出)の例を示している。画面中には、キャラクタ59’の他に、ウィンドウ61,62,65,66があり、それぞれラウンド数、右打ち指示、連続大当り回数、獲得球数が表示されている。
また、画面の下段右側のウィンドウ67には、現在の楽曲名が表示されている。ここでは、「楽曲A」となっているので、現在、楽曲Aの再生中であり、第13ラウンドの終了時まで継続する。
その後、図9(b)の画面に移行する。図9(b)は、第14ラウンドで行われるエンディング演出の例を示している。画面中には、「Mode Select」の文字と、特別遊技の終了後の遊技モード名である「デートタイム」と「リペアタイム」のアイコンが表示されている。
遊技モードは、遊技者が方向キー部14の左右キーを操作して選択することができる。なお、「デートタイム」と「リペアタイム」とは、演出や予告が異なるだけで、大当り確率や電チューサポートの状態は同じである。
その後、特別遊技の第15、第16ラウンドを消化すると、図9(c)の画面に移行する。図9(c)は、ラウンド遊技の終了直後で行われる終了インターバルでの演出の例を示している。
画面中には、キャラクタ59の他に、「デートタイム突入!」の文字が表示されている。これにより、遊技者がモード選択画面にて「デートタイム」を選択したことが分かり、実際に特別遊技の終了後に確率変動状態である「デートタイム」に移行する。
また、画面中に、「デートタイム中も右打ちしてね!」の文字が表示されているため、遊技者は、「デートタイム」においても右打ちの操作を継続すればよいと認識する。この文字の表示に合わせて、キャラクタ59が「デートタイム中も右打ちしてね。」と発声してもよい。
図示するように、2回目以降の特別遊技の終了インターバルでは、画面の下段中央のウィンドウ68に総獲得球数を表示する。なお、ある程度の出玉がある初回大当りの終了インターバルでは、プリペイドカード又は会員カードの取り忘れを注意喚起する画像又は動画が表示される。注意喚起表示の他にも企業ロゴ等を表示することがあり、これら表示は、確率変動状態に移行する直前に行われる。
次に、図10を参照して、上述の図6Bに対応した特別遊技のラウンド中演出の例について説明する。
図10(a)は、特別遊技の第6ラウンドでの演出(ラウンド中演出)の例を示している。画面中には、ウィンドウ61,62,65,66,67があり、それぞれラウンド数、右打ち指示、連続大当り回数、獲得球数、楽曲名が表示されている。また、ウィンドウ67から、現在「楽曲A」が選択されていることが分かるが、これはデフォルト楽曲であり、新たな楽曲が決定されるまで再生される。なお、楽曲の選択操作中も「楽曲A」が再生される。
また、画面の上段右側には、操作ボタンマーク13’が表示されている。操作ボタンマーク13’の下側には、「楽曲選択」の文字が表示されているので、遊技者は、操作ボタン13の操作により楽曲を選択できると認識する。なお、この特別遊技では、第6ラウンドに限らず、常時楽曲の選択が行える。
遊技者が操作ボタン13を操作すると、図10(b)の画面に移行する。図10(b)のウィンドウ63は、楽曲選択画面である。楽曲は、遊技者が方向キー部14の上下キーを操作して選択することができる。ここでは、画面の右側に方向キー部14を示す方向キー部マーク14’と操作ボタン13を示す操作ボタンマーク13’が表示され、それぞれのマークの下側に「選択」と「決定」の文字が表示されている。
例えば、遊技者が「楽曲C」を選択して、操作ボタン13を操作して決定すると、図10(c)の画面に移行する。図10(c)は、楽曲変更後の第6ラウンドでの演出(ラウンド中演出)の例を示している。画面の下段右側のウィンドウ67には、現在の楽曲名である「楽曲C」が表示されているので、現在、楽曲Cの再生中である。
遊技者は、1のラウンド遊技中であっても楽曲を複数回選択し直すことができる。なお、この特別遊技では、楽曲の選択時にデモ再生は行われず、楽曲を決定した直後から選択楽曲の本再生が開始する。
LEDについて、楽曲が選択される度にその楽曲に同期した発光パターンとなるように変更制御すると制御負担が大きくなるため、所定時間の経過後や本再生がサビ部まで進んだときに同期させるように制御する。所定時間の経過後、又は楽曲が決定された次のラウンドからLEDの発光パターンを同期させるようにしてもよい。
次に、図11を参照して、主制御側で行われる遊技管理処理について説明する。以下で説明する遊技管理処理は、電源投入処理が正常に終了した場合に、主制御側のメインループに対して実行されるタイマ割込処理である。
まず、主制御基板24は、タイマ管理処理を行う(ステップS10)。パチンコ遊技機1には、特別図柄役物動作タイマ等の複数のタイマが用意されており、それぞれ遊技に関する時間を計時している。
主制御基板24は、処理状態に応じて各種タイマを更新(タイマを減算)していくことで、多数のタイマを管理する。その後、ステップS20に進む。
ステップS20では、主制御基板24は、賞球管理処理を行う。これは、遊技盤4の遊技領域を流下する遊技球が、第1、第2特別図柄始動口38a,38bや一般入賞口42に入賞した場合に行われる処理である。例えば、一般入賞口42の内部にある一般入賞口センサ42cが遊技球を検知し、球検知信号を主制御基板24に送信する。
主制御基板24は、上記信号を受信すると、払出制御基板29(更には、遊技球払出装置19)に向けて所定個数の賞球の払出しを行うための制御信号を送信する。遊技球払出装置19は、上記制御信号を受信した後に、上貯留皿11(上貯留皿11が満杯である場合には、下貯留皿12)に所定個数の賞球を払出す。その後、ステップS30に進む。
ステップS30では、主制御基板24は、普通図柄管理処理を行う。これは、遊技盤4の遊技領域を流下する遊技球が、普通図柄用始動ゲート40を通過した場合に行われる処理である。具体的には、普通図柄用始動ゲート40の内部にある始動ゲート通過センサ40cがゲートを通過した遊技球を検知して、球検知信号を主制御基板24に送信する。
主制御基板24は、上記信号を受信すると、普通図柄の乱数値を取得する。この抽選した乱数値は最大4個まで記憶可能であり、記憶した順に上記乱数値の当否抽選を行う。
また、主制御基板24は、普通図柄表示装置43bに制御信号を送信する。普通図柄表示装置43bでは、LEDの点滅による普通図柄の変動が行われ、普通図柄は、所定時間の経過後、抽選結果に応じて当り又は外れの態様を表示して停止する。その後、ステップS40に進む。
ステップS40では、主制御基板24は、普通電動役物管理処理を行う。これは、普通図柄の抽選結果により普通電動役物の動作を制御する処理である。普通図柄管理処理(ステップS30)にて、普通図柄が当り態様で停止した場合には、主制御基板24は、普通電動役物用ソレノイドに制御信号を送信し、所定時間、第2特別図柄始動口38bの開閉部材を開放する。
主制御基板24は、上記所定時間が経過した場合、又は所定時間経過前に第2特別図柄始動口38bに予め定められた上限数の遊技球が入賞した場合に、上記開閉部材を閉鎖するための制御信号を普通電動役物用ソレノイドに送信する。これにより、上記開閉部材は閉鎖する。その後、ステップS50に進む。
なお、普通図柄管理処理(ステップS30)にて、普通図柄が外れ態様で停止した場合には、上記開閉部材を開放することはなく、主制御基板24は、何もせず普通電動役物遊技処理を終了する。
ステップS50では、主制御基板24は、特別図柄管理処理を行う。これは、遊技盤4の遊技領域を流下する遊技球が、第1特別図柄始動口38a又は第2特別図柄始動口38bに入賞した場合に行われる処理である。
詳細は後述するが、始動入賞口センサ38c,38dが遊技球を検出すると、始動入賞口センサ38c,38dは、球検出信号を主制御基板24に送信し、主制御基板24は、球検出信号を受けて、例えば、600個の乱数値の中から1個の乱数値を取得し(特別図柄の抽選)、この取得した乱数値に対する演出態様を決定する。
主制御基板24は、特別図柄表示装置43aに演出コマンドを送信する。特別図柄表示装置43aでは、7セグメントLEDによる特別図柄の変動が行われ、特別図柄が所定時間の経過後に抽選結果に応じて当り又は外れの態様で停止する。また、特別図柄の変動は、液晶表示装置36においても遊技者に確実に認識可能な装飾図柄で表示される。その後、ステップS60に進む。
最後に、ステップS60では、主制御基板24は、特別電動役物管理処理を行う。これは、特別図柄の抽選結果により大入賞装置39(以下、特別電動役物とも称する)の動作を制御する処理である。
詳細は後述するが、特別図柄が当り態様で停止した場合には、いわゆる大当りとなり、所定ラウンド数の特別遊技が遊技者に付与される。特別図柄管理処理(ステップS50)にて、特別図柄が外れ態様で停止した場合には、直ちに特別電動役物管理処理が終了となる。特別電動役物管理処理が終了すると、遊技管理処理も終了となる。
次に、図12を参照して、遊技管理処理の中で行われる特別図柄管理処理について説明する。特別図柄管理処理(図11:ステップS50)では、主制御基板24は、後述する特別図柄動作ステータス(変動待機中、変動中及び確認時間中)を判定し、それぞれの処理を管理する。
まず、主制御基板24は、始動口チェック処理1を行う(ステップS51)。これは、第1特別図柄始動口38aへの遊技球の入賞の有無を判断する。第1特別図柄始動口38aへの遊技球の入賞があった場合には、主制御基板側CPU241は、第1始動入賞口センサ38cから送られる球検出信号に基づいて、600個の乱数値の中から1個の乱数値を取得する。
ROM242には、演出情報テーブルが格納されている。主制御基板側CPU241は、取得した乱数値に対応した演出態様を、演出情報テーブルから読み込む。また、主制御基板側CPU241は、乱数値に基づいて大当り判定フラグを取得して、ワークエリアへ格納する処理も行う。
特別図柄の変動表示中に、遊技球が第1特別図柄始動口38aに入賞すると、主制御基板側CPU241は、乱数値(抽選結果)、演出態様を含む演出コマンドを、RAM243の保留記憶エリアに記憶する。また、主制御基板側CPU241は、演出制御基板25を介して液晶制御基板26の液晶制御CPU261に演出コマンドを送る。液晶制御CPU261は、この演出コマンドを、保留情報として液晶制御RAM263に記憶する。液晶制御RAM263に記憶される保留情報は、例えば最大4個である。
ステップS52では、主制御基板24は、始動口チェック処理2を行う。第2特別図柄始動口38bへの遊技球の入賞の有無を判断し、始動口チェック処理1と同様の処理を行う。その後、ステップS53に進む。
次に、主制御基板24は、条件装置作動フラグがONであるか否かを判定する(ステップS53)。条件装置とは、大当り発生時に大当りを継続する条件が成立した場合に作動する装置であり、条件装置作動フラグがオンしたか否かの判定となる。条件装置作動フラグがオンである場合には、「YES」の判定となり、ステップS58に進む。
一方、条件装置作動フラグがオンしていない場合には、「NO」の判定となり、ステップS54に進む。すなわち、ステップS54〜S57は、大当りが発生していない通常遊技状態の場合の処理となる。
ステップS53の判定が「NO」である場合、主制御基板24は、特別図柄動作ステータス判定を行う(ステップS54)。特別図柄動作ステータス(以下、特図動作ステータスともいう)が「00H」、「01H」に設定されている場合は、特別図柄が「変動待機中」であるので、ステップS55に進む。
また、特図動作ステータスが「02H」に設定されている場合は、特別図柄が「変動中」であるので、ステップS56に進む。さらに、特図動作ステータスが「03H」に設定されている場合は、特別図柄の「確認時間中」であるので、ステップS57に進む。以下、各特図動作ステータスにおける処理について説明する。
まず、図13A、図13Bを参照して、特別図柄管理処理の中で行われる特別図柄変動開始処理(ステップS55)について説明する。
まず、図13Aにおいて、主制御基板側CPU241は、特図保留球数が0であるか否かを判定する(ステップS71)。特図の保留球数が0である場合には、「YES」の判定となり、ステップS72に進む。一方、特図の保留球数が0でない場合には、「NO」の判定となり、ステップS76に進む(図13B参照)。
ステップS72では、第1特別図柄始動口38a又は第2特別図柄始動口38bへの遊技球の入賞の有無を判定する。ステップS72の判定が「YES」である場合には、乱数値を取得し、ステップS79に進む。
ステップS72の判定が「NO」である場合には、主制御基板24は、特図動作ステータスが00Hであるか否かを判定する(ステップS73)。後述するが、特別図柄確認時間中処理(図12:ステップS57)が実行された直後は、特図動作ステータスとして「01H」がセットされている。
特図動作ステータスが「00H」である場合には、「YES」の判定となり、特別図柄変動開始処理を終了する。一方、特図動作ステータスが「00H」でない場合(「01H」である場合)には、「NO」の判定となり、ステップS74に進む。
ステップS74では、主制御基板24は、客待ちデモコマンドを送信する。「客待ちデモコマンド」は、特図の保留球数が0、かつ特図動作ステータスが「01H」の場合に、主制御基板24から演出制御基板25に向けて送信される。その後、ステップS75に進む。
ステップS75では、主制御基板24は、特図動作ステータスに00Hをセットする。このセットにより特別図柄変動開始処理は終了となるが、これ以後、特別図柄変動開始処理では、保留情報や始動口入賞が発生しない限り、ステップS73の判定で「YES」となる処理を繰り返す。
ステップS71の判定が「NO」である場合、主制御基板24は、特図の保留球数を1減算する(図13B:ステップS76)。その後、ステップS77に進む。
ステップS77では、主制御基板24は、演出制御基板25に向けて保留減算コマンドを送信する。これにより、特別図柄表示装置43a(右側の7セグメントLED)の保留表示及び液晶表示装置36に表示された保留表示が1減算される。その後、ステップS78に進む。
ステップS78では、主制御基板24は、保留記憶エリアをシフトする。最大保留数と同数ある保留記憶エリア1〜4は、保留球数の減算に伴い1だけシフトする。このとき、最新の保留情報が記憶される保留記憶エリア4については0をセットする。その後、ステップS79に進む。
ステップS79では、主制御基板側CPU241は、特別電動役物作動判定用乱数判定処理を行う。これは、取得した乱数値に基づいた特図の当り判定処理である。また、大当り判定フラグをワークエリアへ格納する処理も行う。
本実施形態では、通常遊技状態及び時短状態と、確率変動状態とで大当り確率が異なるため、「大当り」となる乱数値の数が異なる。なお、乱数値の数や、「大当り」、「リーチ」となる乱数値等は、適宜変更可能である。
ステップS80では、主制御基板24は、遊技状態移行準備処理を行う。ここでは、大当り判定フラグがオンの場合に、大当り種別に応じた遊技状態移行テーブルを選択し、これを参照して各種バッファに値を格納する。その後、ステップS81に進む。
ステップS81では、主制御基板24は、特図の変動中フラグをONにセットする。その後、ステップS82に進む。
ステップS82では、主制御基板側CPU241は、取得した乱数値に対応した演出態様を、演出情報テーブルから読み込み、乱数値及び演出態様を含む演出コマンドを特別図柄表示装置43aに送り、演出コマンド又は演出実行コマンドを演出制御基板25に送る。主制御基板側CPU241は、保留情報が記憶されていない場合には演出コマンドを、保留情報が記憶されている場合には演出実行コマンドを演出制御基板25に送る。その後、ステップS83に進む。
最後に、主制御基板24は、変動開始時の各種設定を行う(ステップS83)。具体的には、乱数記憶エリア0に「00H」(消去)をセットする。また、特図動作ステータスを「02H」(変動中)にセットするので、次回の特別図柄管理処理では、特別図柄動作ステータス判定(図12:ステップS54)にて、後述する特別図柄変動中処理(図12:ステップS56)に分岐するようになる。その後、特別図柄変動開始処理を終了する。図12に戻り、その後、後述するステップS58に進む。
次に、特別図柄の変動表示処理、演出画像の表示処理について説明する。特別図柄表示装置43aは、主制御基板側CPU241から送られた演出コマンドの演出態様に基づいて、特別図柄の変動表示を行う。また、演出画像には、変動表示する装飾図柄も含まれる。
演出制御基板側CPU251は、保留情報が記憶されていない場合には、主制御基板側CPU241から送られた演出コマンドに基づいてスピーカ7の効果音や各LED等の動作を制御して演出を行い、保留情報が記憶され、演出実行コマンドを受信した場合には、液晶制御RAM263に記憶された保留情報(演出コマンド)に基づいて演出を行う。また、演出制御基板側CPU251は、保留情報が記憶されていない場合には、演出コマンドを液晶制御基板26に送り、保留情報が記憶されている場合には、演出実行コマンドを液晶制御基板26に送る。
液晶制御基板26の映像表示プロセッサVDP264は、演出コマンドを受信した場合には受信した演出コマンドの演出態様に基づいて、演出実行コマンドを受信した場合には液晶制御RAM263に記憶された保留情報の演出態様に基づいて、液晶表示装置36に表示する演出の画像データの画像処理を行う。
液晶制御CPU261は、画像処理された画像データを液晶表示装置36に表示することで、主制御基板側CPU241で決定された演出態様での演出を行う。液晶制御CPU261は、保留情報による演出を開始するのに合わせて、その保留情報を消去する。
次に、特別図柄管理処理の中で行われる特別図柄変動中処理(ステップS56)について簡単に説明する。主制御基板24は、特別図柄動作ステータス判定(図12:ステップS54)にて、特図動作ステータスが「02H」(変動中)と判断された場合、この処理を行う。
主制御基板24は、特図の変動時間に関するタイマである特別図柄役物動作タイマが0であるか否かを判定し、このタイマが0となった場合に、「変動停止コマンド」を送信する。また、変動停止時の各種設定を行うが、特別図柄動作ステータスを「03H」(確認時間中)にセットするので、次回の特別図柄管理処理では、特別図柄動作ステータス判定(図12:ステップS54)にて、後述する特別図柄確認時間中処理(図12:ステップS57)に分岐するようになる。その後、特別図柄変動中処理を終了する。
次に、図14A、図14Bを参照して、特別図柄管理処理の中で行われる特別図柄確認時間中処理(ステップS57)について説明する。
まず、図14Aにおいて、主制御基板24は、特別図柄役物動作タイマが0であるか否かを判定する(ステップS111)。ここでは、特図の確定表示の時間が経過したか否かの判定となる。特別図柄役物動作タイマが0となった場合には、「YES」の判定となり、ステップS112に進む。一方、まだ特別図柄役物動作タイマが0となっていない場合には、「NO」の判定となり、特別図柄確認時間中処理を終了する(図14B参照)。
ステップS111の判定が「YES」である場合、主制御基板24は、特図動作ステータスを「01H」にセットする(ステップS112)。特図動作ステータスを「01H」(変動待機中)にセットするので、次回の特別図柄管理処理では、特別図柄動作ステータス判定にて、特別図柄変動開始処理(図12:ステップS55)に分岐するようになる。その後、ステップS113に進む。
次に、主制御基板24は、大当りフラグがONであるか否かを判定する(ステップS113)。大当りフラグがオンである場合には、「YES」の判定となり、ステップS114に進む。一方、大当りフラグがオンしていない場合には、「NO」の判定となり、ステップS115に進む。
ステップS113の判定が「YES」である場合、主制御基板24は、大当り図柄停止時の各種設定を行う(ステップS114)。例えば、大当り判定フラグを「00H」に戻し、条件装置作動フラグを「5AH(ON)」に設定する。その後、特別図柄確認時間中処理を終了する。
また、ステップS113の判定が「NO」である場合、主制御基板24は、特図時短回数カウンタが0であるか否かを判定する(ステップS115)。特図時短回数カウンタは、時短状態の回数をカウントするカウンタであり、例えば、通常遊技状態では、0が設定されている。
特図時短回数カウンタが0である場合には、「YES」の判定となり、ステップS119に進む(図14B参照)。一方、特図時短回数カウンタが0でない場合には、「NO」の判定となり、ステップS116に進む。
ステップS115の判定が「NO」である場合、主制御基板24は、特図時短回数カウンタを1減算する(ステップS116)。以下のステップS116〜S118は、時短回数の減算に関する処理となる。
次に、主制御基板24は、特図時短回数カウンタが0であるか否かを判定する(ステップS117)。特図時短回数カウンタが0である場合には、「YES」の判定となり、ステップS118に進む。一方、特図時短回数カウンタが0でない場合には、「NO」の判定となり、ステップS119に進む(図14B参照)。
ステップS117の判定が「YES」である場合、主制御基板24は、時短終了時の各種設定を行う(ステップS118)。例えば、普図時短状態フラグ、特図時短状態フラグをそれぞれ「00H」に設定する。その後、ステップS119に進む(図14B参照)。
次に、図14Bにおいて、主制御基板24は、特図確変回数カウンタが0であるか否かを判定する(ステップS119)。本実施形態の確率変動状態は、回数限定であり、特図確変回数カウンタにより、確率変動状態の残り回数がカウントされる。
特図確変回数カウンタが0である場合には、「YES」の判定となり、特別図柄確認時間中処理を終了する。一方、特図確変回数カウンタが0でない場合には、「NO」の判定となり、ステップS120に進む。
ステップS119の判定が「NO」である場合、主制御基板24は、特図確変回数カウンタを1減算する(ステップS120)。以下のステップS120〜S122は、確変回数の減算に関する処理となる。
次に、主制御基板24は、特図確変回数カウンタが0であるか否かを判定する(ステップS121)。特図確変回数カウンタが0である場合には、「YES」の判定となり、ステップS122に進む。一方、特図確変回数カウンタが0でない場合には、「NO」の判定となり、特別図柄確認時間中処理を終了する。
ステップS121の判定が「YES」である場合、主制御基板24は、確変終了時の各種設定を行う(ステップS122)。例えば、普図確変状態フラグ、特図確変状態フラグをそれぞれ「00H」に設定する。その後、特別図柄確認時間中処理を終了する。特別図柄確認時間中処理の終了後には、図12のステップS58に進む。
最後に、主制御基板24は、特別図柄表示データを更新する(ステップS58)。具体的には、特別図柄表示装置43aの特別図柄を更新する。その後、特別図柄管理処理を終了する。
次に、図15を参照して、遊技管理処理の中で行われる特別電動役物管理処理について説明する。特別電動役物管理処理(図11:ステップS60)において、主制御基板24は、後述する特別電動役物動作ステータス(大当り開始処理、特別電動役物作動開始処理、特別電動役物作動中処理、特別電動役物作動継続判定処理、大当り終了処理)を判定し、それぞれの処理を管理する。
まず、主制御基板24は、条件装置作動フラグがONであるか否かを判定する(ステップS61)。条件装置作動フラグがONの場合には、「YES」の判定となり、ステップS62に進む。一方、条件装置作動フラグがオンでない場合には、「NO」の判定となり、この処理を終了する。すなわち、ステップS62以降は、大当りが発生した場合の処理となる。
ステップS61の判定が「YES」である場合、主制御基板24は、特別電動役物動作ステータス判定を行う(ステップS62)。特別電動役物動作ステータス(以下、特電動作ステータスともいう)が「00H」に設定されている場合は、「大当り開始」時であるので、ステップS63に進む。
また、特電動作ステータスが「01H」に設定されている場合は、「特電作動開始中」であるので、ステップS64に進む。同様に、特電動作ステータスが「02H」に設定されている場合は、「特電作動中」であるので、ステップS65に進む。
さらに、特電動作ステータスが「03H」に設定されている場合は、「特電作動継続判定中」であるので、ステップS66に進み、特電動作ステータスが「04H」に設定されている場合は、「大当り終了中」であるので、ステップS67に進む。
ステップS63〜S67の処理の内容については、以下で詳細を説明する。また、これらの処理が終了した後、主制御基板24は、特別電動役物管理処理を終了する。
次に、図16を参照して、特別電動役物管理処理の中で行われる大当り開始処理(ステップS63)について説明する。
まず、主制御基板24は、大当り開始時の各種設定を行う(ステップS131)。具体的には、役物連続作動装置作動フラグをオンとし、連続回数カウンタに「01H」をセットする。連続回数カウンタは、後述する特別電動役物作動継続判定処理の中でラウンド数をカウントするために用いられ(図19参照)、「01H」は第1ラウンドを意味する。
また、特別電動役物動作ステータスを「01H」(特電作動開始中)にセットするので、次回の特別電動役物動作ステータス判定(図15:ステップS62)では、特別電動役物作動開始処理(図15:ステップS64)に進むようになる。大当り開始時の各種設定が終了した後、ステップS132に進む。
ステップS132では、主制御基板24は、大当り種別に応じて各種データをセットする。具体的には、最大ラウンド数、ラウンド表示LED番号をRAM243に、大当り開始インターバル時間を特別図柄役物作動タイマに、それぞれ格納する。大当り開始インターバル時間は、後述する特別電動役物作動開始処理の中で利用する(図17参照)。その後、ステップS133に進む。
最後に、主制御基板24は、大当り開始インターバルコマンドを送信する(ステップS133)。具体的には、主制御基板24は、演出制御基板25に向けて「大当り開始インターバルコマンド」を送信する。その後、大当り開始処理を終了する。
次に、図17を参照して、特別電動役物管理処理の中で行われる特別電動役物作動開始処理(ステップS64)について説明する。
まず、主制御基板24は、特別図柄役物動作タイマが0であるか否かを判定する(ステップS141)。具体的には、大当り開始インターバル時間が経過したか否か、又は後述するラウンド間インターバル時間が経過したか否かを判定する。
特別図柄役物動作タイマが0となった場合には、「YES」の判定となり、ステップS142に進む。一方、まだ特別図柄役物動作タイマが0となっていない場合には、「NO」の判定となり、特別電動役物作動開始処理を終了する。
ステップS141の判定が「YES」である場合、主制御基板24は、大入賞口開放コマンドを送信する(ステップS142)。具体的には、主制御基板24は、演出制御基板25に向けて「大入賞口開放コマンド」を送信する。その後、ステップS143に進む。
ステップS143では、主制御基板24は、大当り種別とラウンド数に応じた特別電動役物作動時間を特別図柄役物動作タイマに格納する。例えば、今回、確変図柄当りに当選した場合には、16の各ラウンドの特別電動役物作動時間を特別図柄役物動作タイマにセットする。その後、ステップS144に進む。
ステップS144では、主制御基板24は、開放動作開始時の各種設定を行う。具体的には、大入賞口入賞数カウンタを「00H」にセットする。「00H」は、入賞数が「0個」であることを意味する。
また、特別電動役物動作ステータスを「02H」(特電作動中)にセットするので、次回の特別電動役物動作ステータス判定(図15:ステップS62)では、特別電動役物作動中処理(図15:ステップS65)に進むようになる。その後、ステップS145に進む。
最後に、主制御基板24は、大入賞口開閉動作設定処理を行う(ステップS145)。この大入賞口開閉動作設定処理では、主制御基板24は、大当り種別、ラウンド数、特別図柄役物動作タイマ、ソレノイド動作パターンに基づいて、ソレノイドのON/OFFを設定する。ここでいうソレノイドは、大入賞装置39の開閉扉を駆動するソレノイドである。その後、大入賞口開閉動作設定処理を終了する。これにより、特別電動役物作動開始処理を終了する。
次に、図18を参照して、特別電動役物管理処理の中で行われる特別電動役物作動中処理(ステップS65)について説明する。
まず、主制御基板24は、大入賞口への入賞があったか否かを判定する(ステップS151)。大入賞口の大入賞口センサ39cにより入賞が検出される。大入賞口への入賞があった場合には、「YES」の判定となり、ステップS152に進む。一方、入賞がなかった場合には、「NO」の判定となり、ステップS155に進む。
ステップS151の判定が「YES」である場合、主制御基板24は、入賞数を1加算する(ステップS152)。すなわち、大入賞口センサ39cが大入賞口に入賞する規定の入賞数をカウントする処理となる。その後、ステップS153に進む。
次に、主制御基板24は、最大入賞数に達したか否かを判定する(ステップS153)。最大入賞数に達した場合には、「YES」の判定となり、ステップS154に進む。一方、まだ最大入賞数に達していない場合には、「NO」の判定となり、ステップS155に進む。なお、最大入賞数を大当り種別により異ならせてもよい。
ステップS153の判定が「YES」である場合、主制御基板24は、特別図柄役物動作タイマをクリアする(ステップS154)。特別図柄役物動作タイマをクリアすることにより、1回のラウンド遊技が終了した場合の処理に進むようになる(ステップS156/YES)。その後、ステップS155に進む。
ステップS155では、主制御基板24は、大入賞口開閉動作設定処理を行う。大入賞口開閉動作設定処理の詳細は、図17のステップS145で説明したので、ここでは説明を省略する。その後、ステップS156に進む。
次に、主制御基板24は、特別図柄役物動作タイマが0であるか否かを判定する(ステップS156)。ここでは、特別電動役物作動時間が経過したか否かを判定する。特別図柄役物動作タイマが0となった場合には、「YES」の判定となり、ステップS157に進む。一方、まだ特別図柄役物動作タイマが0となっていない場合には、「NO」の判定となり、特別電動役物作動中処理を終了する。
ステップS156の判定が「YES」である場合、主制御基板24は、ラウンド間インターバルコマンドを送信する(ステップS157)。具体的には、主制御基板24は、演出制御基板25に向けて「ラウンド間インターバルコマンド」を送信する。「ラウンド間インターバルコマンド」とは、例えば、第1ラウンドと第2ラウンドのインターバルに移行することを知らせるコマンドである。その後、ステップS158に進む。
ステップS158では、主制御基板24は、開放動作終了時の各種設定1を行う。具体的には、特別電動役物動作ステータスを「03H」(特電作動継続判定中)にセットする。これにより、次回の特別電動役物動作ステータス判定処理(図15:ステップS62)では、特別電動役物作動継続判定処理(図15:ステップS66)に進むようになる。主制御基板24は、開放動作終了時の各種設定2を行う(ステップS159)。ここでは、特別図柄役物動作タイマを1980msにセットする。これは、通常ラウンドの残存球排出時間に相当する。その後、特別電動役物作動中処理を終了する。
次に、図19を参照して、特別電動役物管理処理の中で行われる特別電動役物作動継続判定処理(ステップS66)について説明する。
まず、主制御基板24は、大入賞口入賞数チェック処理を行う(ステップS161)。大入賞口入賞数チェック処理の詳細は、図18のステップS151〜S154で説明した処理と同じであるので、ここでは説明を省略する。その後、ステップS162に進む。
ステップS162では、主制御基板24は、大入賞口開閉動作設定処理を行う。大入賞口開閉動作設定処理の詳細は、図17のステップS145で説明した通りであるので、ここでは説明を省略する。その後、ステップS163に進む。
次に、主制御基板24は、特別図柄役物動作タイマが0であるか否かを判定する(ステップS163)。ここでは、残存球排出時間が経過したか否かを判定する。特別図柄役物動作タイマが0となった場合には、「YES」の判定となり、ステップS164に進む。一方、まだ特別図柄役物動作タイマが0となっていない場合には、「NO」の判定となり、特別電動役物作動継続判定処理を終了する。
ステップS163の判定が「YES」である場合、主制御基板24は、最大ラウンド数に達したか否かを判定する(ステップS164)。本実施形態では、最大の第16ラウンド(確変図柄当り)又は第10ラウンド(非確変図柄当り)に達した場合に「YES」の判定となり、ステップS168に進む。一方、第15ラウンド(確変図柄当り)又は第9ラウンド(非確変図柄当り)までは、「NO」の判定となり、ステップS165に進む。
ステップS164の判定が「NO」である場合、主制御基板24は、連続回数カウンタを1加算する(ステップS165)。すなわち、特別遊技のラウンド数をカウントする処理となる。その後、ステップS166に進む。
ステップS166では、主制御基板24は、ラウンド間インターバル時間を特別図柄役物動作タイマに格納する。ラウンド間インターバル時間は、特別電動役物作動開始処理に戻った場合、その処理の中で利用する(図17参照)。その後、ステップS167に進む。
ステップS167では、主制御基板24は、継続時の各種設定を行う。具体的には、特別電動役物作動フラグが「00H」にセットされる。特別電動役物作動フラグが「00H」に設定されるのは、大当りラウンドの「開始」、「ラウンド間」又は「終了」の何れかの場合であるが、ここでは「ラウンド間」である。
また、特別電動役物動作ステータスを「01H」(特電作動開始中)にセットするので、次回の特別電動役物動作ステータス判定(図15:ステップS62)では、特別電動役物作動開始処理(図15:ステップS64)に進むようになる。その後、特別電動役物作動継続判定処理を終了する。
次に、ステップS164の判定が「YES」である場合、主制御基板24は、終了時の各種設定を行う(ステップS168)。具体的には、特別電動役物作動フラグが「00H」にセットされる。特別電動役物作動フラグを「00H」とするのは、大当りラウンドが「終了」となるためである。
また、特電動作ステータスを「04H」(大当り終了中)にセットするので、次回の特別電動役物動作ステータス判定(図15:ステップS62)では、大当り終了処理(図15:ステップS67)に進むようになる。その後、ステップS169進む。
ステップS169では、主制御基板24は、終了インターバル時間を特別図柄役物動作タイマに格納する。終了インターバル時間は、後述する大当り終了処理の中で利用する(図20参照)。その後、ステップS170に進む。
最後に、主制御基板24は、大当り終了インターバルコマンドを送信する(ステップS170)。具体的には、主制御基板24は、演出制御基板25に向けて「大当り終了インターバルコマンド」を送信する。その後、特別電動役物作動継続判定処理を終了する。
次に、図20を参照して、特別電動役物管理処理の中で行われる大当り終了処理(ステップS67)について説明する。
まず、主制御基板24は、特別図柄役物動作タイマが0であるか否かを判定する(ステップS171)。ここでは、終了インターバル時間が経過したか否かを判定する。特別図柄役物動作タイマが0となった場合には、「YES」の判定となり、ステップS172に進む。一方、まだ特別図柄役物動作タイマが0となっていない場合には、「NO」の判定となり、大当り終了処理を終了する。
ステップS171の判定が「YES」である場合、主制御基板24は、大当り終了時の各種設定1を行う(ステップS172)。具体的には、特別電動役物管理処理中の各ステップで使用した条件装置作動フラグ、連続回数カウンタ、最大連続回数バッファ等を全てクリアする。その後、ステップS173に進む。
ステップS173では、主制御基板24は、大当り終了時の各種設定2を行う。設定の詳細は、図5で説明した通りである。その後、ステップS174に進む。
ステップS174では、主制御基板24は、大当り終了時の各種設定3を行う。具体的には、特電動作ステータスを「00H」(大当り開始)にセットするので、次回の特別電動役物動作ステータス判定(図15:ステップS62)では、大当り開始処理(図15:ステップS63)に進むようになる。その後、ステップS175進む。
最後に、主制御基板24は、遊技状態報知情報を更新する(ステップS175)。例えば、この後に時短遊技状態に移行する場合には、時短中報知ランプをオンする。その後、大当り終了処理を終了する。以上、主制御基板24が行う処理について説明した。
以下では、図21を参照して、副制御側で行われるメイン処理について説明する。このメイン処理には、演出制御基板25の起動時に行われる初期化処理が含まれる。
まず、演出制御基板25は、初期化処理を行う(ステップS181)。これは、主に、演出制御基板25の各種初期設定を行うものであり、起動時に一度だけ行われる。その後、ステップS182に進む。
次に、演出制御基板25は、メインループ更新周期となったか否かを判定する(ステップS182)。メインループとは、後述するステップS184〜S189までの処理であるが、その更新周期は16msである。
ステップS182に進んだとき更新周期の16msが経過すると、「YES」の判定となり、ステップS184に進む。一方、16ms経過する前の状態では、更新周期となっていないので、「NO」の判定となる。この場合には、ステップS183に進む。
ステップS182の判定が「NO」である場合、演出制御基板25は、各種ソフト乱数の更新処理を行う(ステップS183)。その後、更新周期となるまでステップS182、S183の処理を繰り返す。このループの期間に、1ms周期のタイマ割込処理(図22参照)が実行されるが、演出制御基板25は、この割込処理回数をカウントして、上記の16msが経過したか否かを判定する。
ステップS182の判定が「YES」である場合、演出制御基板25は、LEDデータ更新処理を行う(ステップS184)。上述の通り、ステップS184〜S189はメインループの処理となるが、ここでは、枠装飾LED8、盤面装飾LED35のデータを更新することで、装飾LEDの発光態様を変化させる。その後、ステップS185に進む。
ステップS185では、演出制御基板25は、受信コマンド解析処理を行う。これは、演出制御基板25が受信、記憶した制御コマンド(演出コマンド、キャラクタコマンド等)の種別を解析し、それに応じた各種設定を行うものである。例えば、大当り開始処理(図16参照)の中で送信される「大当り開始インターバルコマンド」を受信した場合には、演出制御基板25は、開始インターバルを設定する。その後、ステップS186に進む。
ステップS186では、演出制御基板25は、メインシナリオ更新処理を行う。具体的には、受信した制御コマンドに応じて演出の更新を行うものである。その後、ステップS187に進む。
ステップS187では、演出制御基板25は、サウンド出力処理を行う。具体的には、シナリオに応じてスピーカ7からサウンドを出力させる。その後、ステップS188に進む。
ステップS188では、演出制御基板25は、ソレノイド更新処理を行う。具体的には、可動役物に用いられているソレノイドの詳細な動作を設定する。その後、ステップS189に進む。
最後に、演出制御基板25は、ノイズ対策用処理を行う(ステップS189)。具体的には、周辺LSIがノイズの影響を受けていないかチェックする。この処理が終了すると、ステップS182に戻り、以降の処理を継続して実行する。
次に、図22を参照して、副制御側のタイマ割込処理について説明する。これは、上述の副制御側メイン処理(図21参照)に対して、1ms周期で実行される割込処理である。
まず、演出制御基板25は、CPUレジスタの初期設定をする(ステップS191)。具体的には、ポートのリフレッシュ初期値の設定を行う。その後、ステップS192に進む。
ステップS192では、演出制御基板25は、出力処理を行う。具体的には、可動役物に用いられているソレノイドやモータの出力処理を行う。その後、ステップS193に進む。
ステップS193では、演出制御基板25は、操作ボタン入力状態更新処理を行う。演出制御基板25は、操作ボタン13の操作がされた場合に、入力状態を更新する。その後、ステップS194に進む。
ステップS194では、演出制御基板25は、スイッチ入力状態更新処理を行う。具体的には、ボリュームスイッチ31等の入力情報を確認し、その情報に応じた処理を行う。その後、ステップS195に進む。
ステップS195では、演出制御基板25は、液晶制御コマンド送信処理を行う。演出制御基板25は、例えば、演出用カウンタによって選択された演出コマンドを液晶制御基板26に向けて送信する。その後、ステップS196に進む。
ステップS196では、演出制御基板25は、モータ更新処理を行う。具体的には、可動役物に用いられているモータの詳細な動作設定をする。その後、ステップS197に進む。
ステップS197では、演出制御基板25は、LEDデータ出力処理を行う。具体的には、必要なタイミングで枠装飾LED8、盤面装飾LED35を点灯、点滅させるLEDデータ出力を行う。その後、ステップS198に進む。
最後に、演出制御基板25は、メインループ更新周期用ワークを1インクリメントする(ステップS198)。これは、メインループ処理(図21:ステップS184〜S189)の更新周期である16msをカウントするため、メインループ更新周期用ワークを1だけインクリメントする処理である。その後、タイマ割込処理を終了する。以上、第1実施形態のパチンコ遊技機1の一連の動作を説明した。
第1実施形態の遊技機では、遊技者が操作ボタン13等を用いて複数の楽曲の中から1つの楽曲を選択可能で、選択楽曲は、所定の開始タイミングで再生される。また、選択楽曲は、その少なくとも一部が再生される第1再生態様(デモ再生)や、楽曲の全部が最初から再生される第2再生態様(本再生)で再生される。演出制御基板25は、選択楽曲が第1再生態様で再生される場合には、第2再生態様で再生される場合とは異なる発光態様で枠装飾LED8等を制御する。これにより、楽曲の再生態様や遊技状態に合わせて、枠装飾LED8等を適切な発光態様で制御することができる。
[第2実施形態]
次に、特別遊技終了後に行われるST遊技(確率変動状態)において、遊技者が楽曲を選択することができる実施形態ついて説明する。
まず、図23A、図23Bを参照して、ST遊技における各種演出について説明する。ここで、ST遊技は回数限定の確率変動遊技であり、パチンコ遊技機1では、「デートタイム」と「リペアタイム」がある(図9参照)。両モードは演出が異なるが、何れも100回の遊技で構成され、遊技回数(回転数)により背景やリーチ態様が切替わる。
図23Aに示すように、ST遊技の1〜15回は「演出期間α」と呼ばれる。詳細は後述するが、この期間では、遊技者の所定の操作により「楽曲選択画面」が出現し、楽曲の選択が行えるようになっている。遊技者が楽曲を決定するまでは固定楽曲が再生されているが、楽曲を決定した時点で選択楽曲の本再生が開始する。なお、ST遊技では図柄が変動しているため、選択楽曲に応じた映像は表示されない。
遊技者は、この期間であれば、何度でも楽曲の選択を行うことができる。また、この期間では、LEDは固定(発光)パターンで点灯しているため、選択楽曲には同期していない。
次に、ST遊技の16〜90回は「演出期間β」と呼ばれ、この期間は、遊技者が楽曲の選択を行えないようになっている。「演出期間β」では、選択楽曲が再生され、LEDは、この期間の開始から選択楽曲に同期した発光パターンに変化する。
LEDは、16回転目、すなわち、本再生の開始から所定時間が経過した後に、選択楽曲に同期した態様となるので、本再生の開始と同時に同期させる場合と比較して制御負担を軽減させることができ、遊技者の目の負担も小さくなる。
次に、ST遊技の91〜100回は「演出期間γ」と呼ばれ、この期間も遊技者が楽曲の選択を行えないようになっている。「演出期間γ」は、「演出期間β」と背景やリーチ態様が異なるが、再生される楽曲やLEDの発光パターンは変化しない。
次に、図23Bに、ST遊技中に遊技者が常時楽曲の選択を行えるST遊技の変形例を示す。
ST遊技の最初の1〜15回は「演出期間α」と呼ばれ、この期間は、遊技者の所定の操作により、楽曲の選択が行えるようになっている。遊技者が楽曲を決定するまでは固定楽曲が再生されているが、楽曲を決定した時点で選択楽曲の本再生が開始する。
楽曲が選択された場合、LEDは、サビ部から選択楽曲に同期した発光パターンに変化する。すなわち、LEDは、本再生の開始から所定時間が経過した後に、選択楽曲に同期した態様となるので、本再生の開始と同時に同期させる場合と比較して制御負担を軽減させることができ、遊技者の目の負担も小さくなる。
次に、ST遊技の16〜90回は「演出期間β」、ST中の91〜100回は「演出期間γ」と呼ばれ、この期間も、遊技者が楽曲の選択を行えるようになっている。このように、変形例では、ST遊技中に遊技者が常時楽曲を選択することができる。例えば、「演出期間β」において、複数回、楽曲を選択し直すこともできる。
図23A、図23Bに示したST遊技中では、楽曲の選択時にデモ再生は行われず、楽曲を決定した直後から選択楽曲の本再生が開始する。本再生の開始からLEDの発光パターンを同期させるようにし、その代わりに通常時よりも再生音量を抑えたり、LEDの光量を抑えたりする制御としてもよい。このような変更制御によっても、制御負担を軽減させることができる。
次に、図24を参照して、上述の図23Aに対応したST遊技中の演出の例について説明する。
まず、図24(a)は、「演出期間α」での画面を示している。画面中では、「演出期間α」の背景画像の前面側に「6」,「3」,「4」の装飾図柄58L,58C,58Rが停止状態で表示されている。また、画面の上段右側のウィンドウ62には、ST遊技の残り回数を示す「残り 95回」の文字が表示されている。
画面の下方左側には保留表示60が表示されている。保留表示60から、現在の保留数は3つである。さらに、保留表示60の下方には、「デートタイム(楽曲C)」の文字が表示され、現在の遊技モードと選択楽曲が表示されている。
画面の下方右側のウィンドウ69には、操作ボタンマーク13’が表示されている。ここで、操作ボタンマーク13’の下方に「楽曲選択」の文字が表示されているので、遊技者は、操作ボタン13を操作して楽曲を選択することができると認識する。
実際に、遊技者が操作ボタン13を操作すると、図24(b)の画面に移行する。ここでは、画面の中段左側のウィンドウ63に「楽曲選択画面」が出現する。また、ウィンドウ69の表示が切替わり、方向キー部14を示す方向キー部マーク14’と操作ボタン13を示す操作ボタンマーク13’、それぞれのマークの下側に「選択」と「決定」の文字が表示されている。
遊技者が「楽曲A」を選択、決定した後、ST遊技を継続していくと、図24(c)の画面に移行する。図24(c)は、ウィンドウ62に「残り 50回」と表示されているように、「演出期間β」での画面を示している。図示するように、「演出期間β」の背景画像は「演出期間α」の背景画像とは異なり、保留表示60の下方の表示も「デートタイム(楽曲A)」の表示に切替わる。
画面中には、「演出期間β」の背景画像の前面側に「8」,「4」,「7」の装飾図柄58L,58C,58Rが停止状態で表示されている。また、保留表示60から、現在の保留数は4つである。「演出期間β」では、「演出期間α」とは異なり、ウィンドウ69が表示されていない。これは、「演出期間β」では、楽曲の選択が行えないことを意味している。
その後、遊技者がST遊技を継続していくと、図24(d)の画面に移行する。図24(d)は、ウィンドウ62に「残り 04回」と表示されているように、「演出期間γ」での画面を示している。図示するように、「演出期間γ」の背景画像は「演出期間α」、「演出期間β」の背景画像とは異なっている。
画面中には、「演出期間β」の背景画像の前面側に「4」,「4」,「6」の装飾図柄58L,58C,58Rが停止状態で表示されている。その後、ウィンドウ62の残り回数が0回となったとき、ST遊技が終了する。このように、楽曲の選択は「演出期間α」でのみ可能で、「演出期間β」と「演出期間γ」とでは、ウィンドウ69が表示されず、楽曲の途中変更は不可である。
次に、図25を参照して、上述の図23Bに対応したST遊技中の演出の例について説明する。
まず、図25(a)は、「演出期間α」での画面を示している。表示内容は図24(a)と同じであるので、説明は省略するが、実際に遊技者が操作ボタン13を操作すると、図25(b)の画面に移行する。
図25(b)に示すように、画面の中段左側のウィンドウ63に「楽曲選択画面」が出現する。そして、遊技者は、何れか1つの楽曲を選択することができる。
遊技者が「楽曲A」を選択、決定した後、ST遊技を継続していくと、図25(c)の画面に移行する。図25(c)では、ウィンドウ62に「残り 50回」と表示されているように「演出期間β」における画面を示している。図示するように、「演出期間β」の背景画像は「演出期間α」の背景画像とは異なり、保留表示60の下方の表示も「デートタイム(楽曲A)」の表示に切替わる。
図25(c)に示すように、画面の下方右側のウィンドウ69には、操作ボタンマーク13’が表示されている。ここで、操作ボタンマーク13’の下方に「楽曲選択」の文字が表示されているので、遊技者は、操作ボタン13を操作して楽曲を選択することができると認識する。
実際に、遊技者が操作ボタン13を操作すると、図25(d)の画面に移行する。図25(d)に示すように、画面の中段左側のウィンドウ63に「楽曲選択画面」が出現する。そして、遊技者は、「演出期間β」においても何れか1つの楽曲を選択することができる。
今回、遊技者が「楽曲B」を選択、決定した後、ST遊技を継続していくと、図25(e)の画面に移行する。図25(e)は、ウィンドウ62に「残り 01回」と表示されているように、「演出期間γ」での画面を示している。図示するように、「演出期間γ」の背景画像は「演出期間α」、「演出期間β」の背景画像とは異なり、保留表示60の下方の表示も「デートタイム(楽曲B)」の表示に切替わる。
画面中には、装飾図柄58Lが「3」で停止しているが,装飾図柄58C,58Rが変動状態である。ここでは、「演出期間α」、「演出期間β」とは異なり、ウィンドウ69が表示されていない。この変形例では、基本的に「演出期間γ」においても楽曲の選択が行えるが、ST遊技の最終変動では、楽曲の選択が不可となっている。このように、楽曲選択が不可となる条件は多数あり、詳細を後述する。
次に、図26を参照して、ST遊技中に遊技者が楽曲選択を行える条件について簡単に説明する。なお、以下では、上述の図23Aの「演出期間β」、「演出期間γ」のように元々、楽曲の変更が許可されていない期間は対象外としている。
図示するように、通常変動の2.0〜8.0秒の間は、全ての期間に亘り遊技者が楽曲の選択を行うことができる(「No.01」参照)。また、通常変動の8.0秒のパターンでは、可動役物37a,37b(図3参照)が作動した後に当りとなることがある。このような場合には、可動役物作動時まで楽曲の選択を行うことができる(「No.02」参照)。
キャラクタが登場する予告演出やリーチ変動から各種演出に移行するパターンでは、変動開始から9.0秒まで楽曲の選択を行うことができる(「No.03」〜「No.06」参照)。また、演出モードの1つであるエクストラモードでの転落変動、当り変動では、変動開始から2.0秒まで楽曲の選択を行うことができる(「No.07」、「No.08」参照)。
最後に、図25でも説明したように、ST遊技中の最終変動では、楽曲の選択を行うことができない(「No.09」、「No.10」参照)。これは、この時点から楽曲を変更したとしても、選択楽曲の再生が開始して間もなくST遊技が終了してしまうためである。なお、楽曲選択を行える条件は、この他にも多数あり、主に実行される演出との関係で楽曲の選択の可否が決定されている。
第2実施形態は、特別遊技中に楽曲選択が可能(第1実施形態の内容)であるのに加えて、ST遊技中でも楽曲選択が可能な実施形態である。また、ST遊技中でのみ楽曲選択が可能な実施形態であってもよい。特別遊技中とST遊技中とでは、選択できる楽曲が異なっていてもよい。以上、第2実施形態のパチンコ遊技機1の一連の動作を説明した。
特別遊技中やST遊技中の所定期間において、遊技者が、楽曲の選択を行えるパチンコ遊技機1では(図6A、図23A参照)、楽曲の選択有効期間が終了した時点で選択されていた楽曲に決定するようにしてもよく、必ずしも遊技者の決定の操作に限られない。
特別遊技中やST遊技中において、遊技者が、常時楽曲の選択を行えるパチンコ遊技機1では(図6B、図23B参照)、楽曲の選択時にデモ再生を行わなかったが、固定楽曲を一時停止してデモ再生を行ってもよい。特に、特別遊技中は、デモ再生時に楽曲に応じた映像を小さく表示してもよい。
上記のデモ再生時には楽曲とLEDの発光パターンを同期させず、本再生時に同期させるようにしてもよい。これにより、デモ再生時のLEDの発光パターンを用意する必要がない。また、デモ再生時には音量や光量を通常時よりも抑えて制御するようにしてもよい。
以上、実施形態としてパチンコ遊技機について説明したが、本発明は弾球遊技機に限らず、回胴式遊技機、雀球式遊技機、アレンジボール機、封入式遊技機等の演出にも適用可能である。
本発明の遊技機は、遊技者が操作可能な操作手段と、遊技中に実行される演出に応じて発光する発光手段と、前記発光手段の発光態様を制御する発光制御手段と、遊技中に所定の楽曲を再生する楽曲再生手段と、前記楽曲再生手段の再生態様を制御する楽曲再生制御手段と、を備え、遊技者が前記操作手段を用いて複数の楽曲の中から何れかを選択可能で、選択された楽曲を所定の開始タイミングで再生可能な遊技機であって、前記楽曲再生制御手段は、前記選択された楽曲の一部が再生される第1再生態様と、該選択された楽曲の全部が最初から再生される第2再生態様とを含む再生態様で制御可能であり、前記発光制御手段は、前記選択された楽曲が前記第1再生態様で再生される場合には、該楽曲が前記第2再生態様で再生される場合とは異なる発光態様で前記発光手段を制御することを特徴とする。