まず、実施形態の遊技機の概要について説明する。
本実施形態の遊技機は、遊技に関する情報を表示可能な表示手段と、遊技者が操作可能な操作手段と、前記表示手段を制御する表示制御手段と、を備えた遊技機であって、遊技者によって前記操作手段が操作された場合に、現在の遊技に関する設定を変更可能な遊技設定変更手段を有し、前記表示制御手段は、図柄の変動表示と停止表示とを行う画面の遊技階層と、遊技に関する設定を行う画面の設定階層との切替表示制御が可能であり、前記遊技設定変更手段は、同種の遊技設定項目に対して、前記設定階層における前記操作手段の操作回数よりも、前記遊技階層における前記操作手段の操作回数の方が少ない操作回数で前記設定の変更が可能である。
本実施形態の遊技機では、図柄の変動、停止を表示する遊技階層(図柄表示画面)と、遊技に関する設定を行う設定階層(メニュー画面)が表示手段に表示される。遊技階層においても、遊技者は、操作手段(操作ボタン等)を操作して、設定の変更が可能であるが、設定階層が表示されている場合より少ない操作回数で設定の変更が可能となっている。
遊技者は、遊技中は遊技球の打ち出しを行いつつ、表示手段における図柄の変動表示に注目しているので、遊技階層において少ない操作で設定の変更が行えるようにすることで、遊技を中断することなく、安心して遊技を行うことができる。
本実施形態の遊技機において、前記設定階層は、少なくとも第1階層とそれより下位の第2階層とを含み、前記遊技階層は、該第1階層より上位の階層にあり、前記第1階層の設定項目の内容は、前記第2階層で選択可能であり、前記表示制御手段は、前記遊技階層で前記設定を変更する場合は階層の切替えを行わず、前記設定階層で前記設定を変更する場合は階層の切替えを行うことが好ましい。
遊技者は、遊技階層から設定階層(第1階層、第2階層)に切替えて、目的の設定を変更する必要があるが、本構成によれば、遊技階層から階層の切替えを行わず、目的の設定を変更することができる。すなわち、遊技中であっても容易に遊技に関する設定又は変更を行うことができる。
初めに、図1を参照して、本実施形態のパチンコ遊技機1の構成について説明する。
図示するように、パチンコ遊技機1は、矩形状の外枠2、この外枠2に開閉可能に枢着された前面枠3及び前扉5を備えている。前面枠3は、額縁状であり開口部に遊技盤4(図3参照)が取付け可能となっている。また、前扉5の中央部にはガラス板6が嵌め込まれており、外部より遊技盤4が視認可能となっている。
前扉5の上部には、スピーカ7が2つ設けられている。スピーカ7は、遊技に伴う演出効果音を外部に出力する音響出力部である。また、前扉5の左右両側及び上部には枠装飾LED8が設けられている。枠装飾LED8は、演出に連動してLEDが発光、点滅する装飾部である。
前扉5の下側には前面板9があり、その左端部は、前面枠3に開放可能に枢着されている。前面板9には、発射機構を作動させるための発射ハンドル10、遊技球を貯留する上貯留皿11、下貯留皿12等が設けられている。
上貯留皿11の表面部分には、内蔵ランプが点灯したとき操作が有効となる操作ボタン13が設けられている。操作ボタン13は、操作有効時に遊技者がボタンを押下げることにより、演出態様を変化させることができる。また、遊技画面から後述するメニュー画面に切替える際にも操作ボタン13を用いる。
さらに、上貯留皿11の表面部分には、方向キー部14が設けられている。方向キー部14は、メニュー画面から何れかの設定項目を選択するとき、又は遊技中に演出モードやBGMを選択するときに用いられる。操作ボタン13及び方向キー部14は、本発明の「操作手段」に相当する。
前扉5の右上には、枠装飾LED8に隣接する形で、空気が送風されるファン15が設けられている。ファン15は、大当りの事前予告演出として遊技者に向けて送風することができる。
図2は、本実施形態のパチンコ遊技機1の背面側の斜視図である。
図2に示すように、パチンコ遊技機1の背面には、遊技盤4を裏側から押さえる枠体状の裏機構盤16が取り付けられている。この裏機構盤16の上部には、パチンコホール側島設備の遊技球補給装置(図示省略)から供給される遊技球を貯留する遊技球貯留タンク17が設けられている。
また、遊技球貯留タンク17から球を導出するタンクレール18の傾斜下端には、遊技球を払い出すための遊技球払出装置19が設けられている。さらに、裏機構盤16の隅部には、パチンコホールにある全遊技機を統括的に管理するホールコンピュータ(図4参照)に電気的に接続するための外部端子基板21が、端子基板ケース22に収納され、設けられている。
また、裏機構盤16の略中央には、遊技盤4の裏側に装着された透明の裏カバー23が備えられており、この裏カバー23内に、演出制御基板25を収納した透明の演出制御基板ケース25aと、液晶制御基板26を収納した透明の液晶制御基板ケース26aとが設けられている。
演出制御基板25と液晶制御基板26の中間部には、モード設定スイッチ31が設けられている。モード設定スイッチ31は、パチンコ遊技機1のモード(「通常モード」や「節電モード」)を設定する際に用いる。
液晶制御基板ケース26aの下方には、主制御基板24を収納した透明な主制御基板ケース24aが設けられている。主制御基板24は、パチンコ遊技機1の動作を統括的に制御するものである。主制御基板24は、各種スイッチやセンサと接続されているため、これらの検出信号を受信して各種処理を行う。
また、主制御基板24には、RAMクリアスイッチ27が設けられている。RAMクリアスイッチ27を押下しながら、電源を投入することによりRAM領域の記憶内容は消去され、パチンコ遊技機1は初期状態となる。
演出制御基板25は、主制御基板24から送信される各種制御コマンドを受信し、その制御コマンドに基づいて、例えば、盤面装飾LED35或いは液晶表示装置36による演出を制御する。
主制御基板ケース24aの下方には、電源基板28を収めた透明な電源基板ケース28aと、払出制御基板29を収めた透明な払出制御基板ケース29aが配設されている。
さらに、発射ハンドル10に対応する位置には、遊技球を打撃する打撃槌やこれを駆動する発射モータを備えた遊技球発射装置(図示省略)の後側に発射制御基板30が設けられている。
次に、図3を参照して、本実施形態のパチンコ遊技機1の遊技盤4について説明する。
図3に示すように遊技盤4は、略正方形のパネルで形成され、その盤面上の遊技領域4aは、化粧板4bの前面にビス等で固定されるセンター飾り体34a、左部コーナー飾り体34b、右部コーナー飾り体34c等の部材によって区画形成されている。飾り体34a〜34cは、ポリカーボネート等の硬質樹脂材料を用いた射出成形によってそれぞれ一体成型で形成されている。
センター飾り体34aには、複数の盤面装飾LED35が配置されている。盤面装飾LED35は、各遊技における図柄の変動表示や予告表示に伴って発光色や発光態様を変化させ、演出を盛り上げる装飾部である。
遊技盤4の中央部には開口が形成され、この開口内に液晶表示装置36の表示画面が配置される。液晶表示装置36は、種々の数字、キャラクタ等が描かれた図柄や背景画像、リーチ等の各種演出を遊技に応じて表示する表示器であり、本発明の「表示手段」に相当する。
センター飾り体34aの上部略中央には、演出用ゲート40aが配置されている。演出用ゲート40aは、遊技中の特定演出で用いられるゲートである。この特定演出の際、遊技者が演出用ゲート40aを狙って遊技球を入賞させると、さらに演出が発展し、遊技者に有利な状態となる。
また、後述する第2大入賞装置39bの右上方には、普通図柄用始動ゲート40bが配置されている。普通図柄用始動ゲート40bは、普通図柄の始動契機となる入賞装置である。遊技球が普通図柄用始動ゲート40bを通過することにより抽選が行われ、後述する普通図柄表示装置43bにて、普通図柄が変動する。
液晶表示装置36の右側には竜の頭部の形状をした可動役物37が配置されている。可動役物37は、遊技における演出や大当り期待度に応じて動作する。パチンコ遊技機1には、可動役物37以外にも複数の可動役物が設けられているが、図面上省略している。
センター飾り体34aの下方は、ステージ部材33が配置されている。ここに誘導された遊技球は、ステージ中央部分を揺動した後に落下するが、中心にある溝を通過した遊技球は、後述する第1特別図柄始動口38aに入賞し易い構造となっている。
ステージ部材33の下方には、第1特別図柄始動口38a及び第2特別図柄始動口38bからなる始動入賞装置38が配置されている。遊技領域4aを流下する遊技球が第1特別図柄始動口38a又は第2特別図柄始動口38bに入賞することにより抽選が行われ、後述する特別図柄表示装置43aにて特別図柄の変動表示がなされる。さらに、液晶表示装置36でも、特別図柄に対応した装飾図柄の変動表示が行われる。
なお、以下では、第1特別図柄始動口38aへの入賞により変動表示を開始する特別図柄を特別図柄1(特図1)、第2特別図柄始動口38bへの入賞により変動表示を開始する特別図柄を特別図柄2(特図2)という。
第2特別図柄始動口38bは開閉部材を備えており、開閉部材が開放した場合に遊技球が入賞し易い状態となる。上記の開閉部材は、普通図柄の抽選に当選した場合に、所定回数、所定時間開放する。以下では、第2特別図柄始動口38bと開閉部材を合わせた装置を普通電動役物(電動チューリップ又は略称の「電チュー」)と称することがある。
始動入賞装置38の下方には、第1大入賞装置39aが配置されている。第1大入賞装置39aには、前側に倒れたとき遊技球が入球可能な開閉扉がある。また、始動入賞装置38の右側には、第2大入賞装置39bが配置されている。大入賞装置39a,39bは、共に特別図柄の抽選に当選したとき、すなわち大当りしたことにより発生する特別遊技で所定時間開放される入賞装置である。遊技球が大入賞装置39a,39bの内部にある大入賞口(図示省略)に入賞することにより、多くの賞球を獲得することが可能となる。
第2大入賞装置39bを含む入賞装置49は、確変移行判定部を含む。確変移行判定部は、遊技球が通過することにより特別遊技の終了後に確率変動状態に移行させる特定領域(Vゾーン)と、遊技球が通過しても確率変動状態に移行させない非特定領域を有する。
本実施形態では、確変移行判定部の形状は視認できないようにシートで覆われているため、破線で示した。なお、以下では、第1大入賞装置39aをアタッカ1、第2大入賞装置39bをアタッカ2と呼ぶことがある。
遊技領域4aの右側上方には、特別図柄表示装置43a及び普通図柄表示装置43bが配置されている。特別図柄表示装置43aは、2個の7セグメントLED(左及び中)から構成され、特別図柄始動口38a,38bへの入賞を契機として特別図柄を変動させ、抽選結果を表示する。なお、残り1個は(右)、特別図柄及び普通図柄の保留球数や、時短状態であることを表示する。
普通図柄表示装置43bは、複数のLEDからなる表示器であり、普通図柄用始動ゲート40bへの入賞を契機として普通図柄を始動させ、LEDの点灯により抽選結果を表示する。
遊技領域4aの左側には、遊技球の流下方向を変化させる風車41、多数の遊技釘(図示省略)が配置されている。また、遊技領域4aの下方には、複数の一般入賞口42が配置されている。遊技球が一般入賞口42に入賞すると所定数の賞球の払出しが行われる。
遊技領域4aの最も左側には、発射機構により発射された遊技球を遊技領域4aに案内するため略上下方向に延びたガイドレール44が配置されている。ガイドレール44は、金属製の帯状の外内2本のガイドレール44a,44bで構成されている。
これら外内2本のガイドレール44a,44bの間で上下方向に延びた空間が、前記発射機構から発射された遊技球が通過する発射通路45を形成している。内側ガイドレール44bの上端には、発射球の発射方向(遊技領域4a側)への通過を許可すると共に戻り方向(発射通路45側)への通過を阻止する戻り球防止片46が配設されている。また、内側ガイドレール44bの最下部にはアウト球回収口47と、アウト球回収口47にアウト球を導入する球寄せ部48が形成されている。
図4は、パチンコ遊技機1の制御装置の構成を示すブロック図である。なお、図4では信号を中継する中継基板や、本発明に関係のない一部の部材の構成を省略した。
この制御装置は、パチンコ遊技機1の動作を統括的に制御する主制御基板24と、主制御基板24からコマンドを受けて演出の制御をする演出制御基板25を中心に構成される。電源基板28は、主制御基板24を初めとした各基板に接続され、外部電源から交流電圧24Vを受けて直流電圧に変換し、各基板に供給する。
主制御基板24は、その内部に、主制御基板側CPU241と、ROM242と、RAM243を備えている。主制御基板側CPU241は、いわゆるプロセッサ部であり、大当りを発生させるか否かの抽選処理、決定された変動パターンや停止図柄の情報から制御コマンドを作成し、演出制御基板25に送信する等の処理を行う。
ROM242は、一連の遊技機制御手順を記述した制御プログラムや制御データ等を格納した記憶部である。また、RAM243は、主制御基板側CPU241の処理で設定されたデータを一時記憶するワークエリアを備えた記憶部である。
主制御基板24には、RAMクリアスイッチ27、始動入賞口センサ38c、大入賞口センサ39c、始動ゲート通過センサ40c、一般入賞口センサ42c、磁気センサ50、電波センサ51及び振動センサ52が接続され、各センサの検出信号を受信可能となっている。
磁気センサ50は、パチンコ遊技機1に磁石等を近づけた場合に、磁気を検出するセンサである。また、電波センサ51は、パチンコ遊技機1に対し発せられた強い電波を検出するセンサであり、振動センサ52は、パチンコ遊技機1に対し与えられた強い振動を検出するセンサである。
また、主制御基板24には、特別図柄表示装置43a及び普通図柄表示装置43bが接続され、主制御基板側CPU241が抽選処理により取得した乱数情報は、各図柄表示装置43a,43bに送信される。
また、主制御基板24には、パチンコ遊技機1の外部へ接続する端子を備えた外部端子基板21が接続されている。遊技における大当り、入賞数、ゲーム数等の各種情報は、主制御基板24から外部端子基板21を介してホールコンピュータに送信される。
さらに、主制御基板24には、払出制御基板29が接続されている。払出制御基板29には、下貯留皿満杯センサ12c及び扉開放センサ32が接続されているため、これらのセンサが異常を検出すると、検出信号は払出制御基板29から主制御基板24に送信される。なお、払出制御基板29には、遊技球払出装置19と、発射制御基板30(さらに発射装置10aと接続)が接続している。
次に、演出制御基板25(本発明の「表示制御手段」に相当)は、その内部に、演出制御基板側CPU251と、ROM252と、RAM253を備えている。演出制御基板側CPU251は、いわゆるプロセッサ部であり、主制御基板24から送信された制御コマンドを受信し、その制御コマンドに基づいた各種演出を制御する処理を行う。
ROM252は、一連の演出制御手順を記述した制御プログラムや演出データ等を格納した記憶部である。また、RAM253は、演出制御基板側CPU251の処理で設定されたデータを一時記憶するワークエリアを備えた記憶部である。
演出制御基板25には、スピーカ7、枠装飾LED8、盤面装飾LED35及びモード設定スイッチ31が接続されている。演出制御基板25は、スピーカ7の効果音や各LED等の発光動作を制御し、演出効果を高めている。
また、演出制御基板25には、操作ボタン13及び方向キー部14が接続されている。演出制御基板25は、操作ボタン13の有効期間に、操作ボタン13に対して内蔵ランプを点灯させる信号を送信する。そして、有効期間に遊技者が操作ボタン13を押下することで、検知信号が演出制御基板25に送信され、液晶表示装置36に表示された演出等が変化する。演出制御基板25は、本発明の「遊技設定変更手段」に相当する。
方向キー部14は、上方向キー14a、右方向キー14b、下方向キー14c及び左方向キー14dで構成されている(図6(c)参照)。方向キー部14についても、操作された場合に、その検知信号が演出制御基板25に送信される。
さらに、演出制御基板25には、液晶制御基板26が接続されている。液晶制御基板26(本発明の「表示制御手段」に相当)は、演出制御基板25からコマンドを受けて液晶表示装置36の表示制御を行うものである。
液晶制御基板26は、その内部に、液晶制御CPU261と、液晶制御ROM262と、液晶制御RAM263と、映像表示プロセッサVDP264と、画像データROM265と、VRAM266とを備えている。
液晶制御CPU261は、いわゆるプロセッサ部であり、演出制御基板25から受信した液晶制御コマンドに基づいて表示制御を行うために必要な液晶制御データを生成する。また、そのデータを映像表示プロセッサVDP264に出力する。
液晶制御ROM262は、液晶制御CPU261の動作手順を記述したプログラムを格納した記憶部であり、液晶制御RAM263は、ワークエリアやバッファメモリとして機能する記憶部である。
映像表示プロセッサVDP264は、液晶表示装置36に表示する画像データの画像処理を行うプロセッサである。また、画像データROM265は、映像表示プロセッサVDP264が画像処理を行うために必要な画像データを格納した記憶部であり、VRAM266は、映像表示プロセッサVDP264が画像処理した画像データを一時記憶する記憶部である。
上記の構成により液晶制御基板26は、演出制御基板25から送信された液晶制御コマンドに基づき画像処理を行い、液晶表示装置36に演出画像や動画を表示している。
次に、図5を参照して、パチンコ遊技機1の遊技停止時の処理について説明する。
まず、図5(a)に、遊技停止後に節電モードに移行する処理のタイムチャートを示す。図5(a)には、主制御基板24、演出制御基板25及び液晶制御基板26の間の制御コマンドの通信が示されている。
主制御基板24は、遊技停止の際、演出制御基板25に向けて「客待ちデモコマンド」を送信する。ここで、「遊技停止」とは、特別図柄の変動が停止した時点で、保留球がない状態をいう。すなわち、遊技者が遊技球の発射を継続していても、条件を満たされれば、主制御基板24が「客待ちデモコマンド」を送信する。
遊技停止時には、主制御基板24及び演出制御基板25は通常状態であり、液晶表示装置36は「A:図柄変動画面(停止中)」となっている。「図柄変動画面(停止中)」は、特別図柄(装飾図柄)が停止した遊技画面であり、遊技停止から180秒間継続する。
また、遊技停止から30秒が経過した時点で、「A:図柄変動画面(停止中)」に「D:デバイス表示」が加わる。「デバイス表示」は、主に、方向キー部14を模した方向キーマーク14’である(図6(b)参照)。なお、遊技中の遊技画面においても、方向キーマーク14’が小さく表示されていることがある(図6(a)参照)。
その後、遊技停止から180秒が経過すると、演出制御基板25は、液晶制御基板26に向けて「節電デモ表示コマンド」を送信する。これにより、液晶表示装置36で「S:節電客待ち表示」が行われる。「節電客待ち表示」は、「節電モード」が選択された場合に行われる低消費電力のデモ表示である。
遊技停止からの時間は、演出制御基板25で実行される処理の中で計測される。180秒の経過前に、遊技球が第1特別図柄始動口38a又は第2特別図柄始動口38bに入賞(始動入賞)した場合には、このタイマをクリアする。なお、遊技者が遊技球の発射を継続している場合には、180秒の経過前に始動入賞する可能性が高く、「S:節電客待ち表示」が実行されることはほとんどない。
「S:節電客待ち表示」が実行されているとき、枠装飾LED8や盤面装飾LED35は一部のLEDを除いて消灯し、パチンコ遊技機1は低消費電力状態となる。「S:節電客待ち表示」は、具体的には、黒画面に企業ロゴや「節電中」の文字が表示されたものである(図示省略)。「節電モード」が設定されていない場合には、この期間でデモムービーを実行する。
例えば、遊技停止から330秒が経過した時点で、これから遊技を行おうとする者が方向キー部14(操作ボタン13でもよい)を操作すると、演出制御基板25から液晶制御基板26に向けて「客待ち前演出表示コマンド」が送信される。そして、液晶表示装置36は「A:図柄変動画面(停止中)」に戻る。この画面に復帰する契機は、遊技者が遊技を開始して遊技球が始動入賞したこと、すなわち、特別図柄(装飾図柄)の変動が開始したことであってもよい。
次に、図5(b)を参照して、「D:デバイス表示」が行われている期間に、操作ボタン13が操作された場合のタイムチャートを説明する。例えば、遊技停止から120秒が経過した時点で、遊技者が方向キー部14を操作した場合、液晶表示装置36は「M:メニュー画面」に切替わる。
「メニュー画面」は、パチンコ遊技機1の各種設定を行う画面であり(図6(c)〜(g)参照)、少なくとも2階層からなる階層構造となっている。詳細は後述するが、遊技者が第1階層で所定の設定項目を選択すると第2階層の画面に切替わり、その設定を行うことができる。
「D:デバイス表示」が行われる前、すなわち、遊技停止から30秒の間も、遊技者が方向キー部14を操作することで、「M:メニュー画面」に切替わるようにしてもよい。なお、液晶表示装置36が「M:メニュー画面」になった後、無操作状態が所定時間(例えば、180秒)継続した場合には、「A:図柄変動画面(停止中)」に戻る。
次に、図6を参照して、図柄変動画面とメニュー画面の各階層の表示について説明する。
まず、図6(a)に、本発明の「遊技階層」に相当する図柄変動画面(変動中)の例を示す。図柄の変動表示中(以下、変動中の装飾図柄を矢印で示す)は、表示領域の下段に「上下:カスタマイズ 左右:音光量」との文字と、方向キーマーク14’が表示されている。詳細は後述するが、遊技者が方向キー部14を操作することで、図柄の変動表示中であってもカスタマイズ、音量調整等の遊技に関する設定を行うことができる。
ここで、表示領域の左下にある4個の円形マーク57は保留表示であり、保留球が1つあることを示している。また、方向キーマーク14’の上側のウィンドウ59には、後述する予告演出モードの現在の設定が示されている。
次に、図6(b)に、図柄変動画面(停止中)の例を示す。図柄の変動停止直後は、3つの装飾図柄58の静止状態が表示される。また、図柄の変動停止から30秒が経過した時点で、表示領域の下方のウィンドウ59’に「D:デバイス表示」(方向キーマーク14’)が表示される。図柄の変動停止状態においては、表示領域で演出等が行われないので、方向キーマーク14’が図柄の変動表示中より大きく表示される。
「メニュー画面表示⇒」との文字も「デバイス表示」に含まれ、その文字をスクロールして目立たせる場合もある。そして、遊技者が方向キー部14を操作すると、後述するメニュー画面に切替わる。なお、表示領域の左下にある4個の円形マーク57は保留表示であり、ここでは、保留球がないことを示している。
次に、図6(c)に、本発明の「設定階層」に相当する「M:メニュー画面」の第1階層の例を示す。表示領域の上方には、企業ロゴマークや遊技機の機種名が表示されている。また、表示領域の左側に「音量調整」、「光量調整」、「カスタマイズ」、「キャラクタ選択」、「BGM説明」及び「戻る」の項目が列挙されている。
表示領域の右側には、操作ボタンマーク13’及び方向キーマーク14’が表示されるので、遊技者は、方向キー部14を使用して何れかの項目を選択できると認識する。実際に、遊技者が上方向キー14a又は下方向キー14cを操作することで、カーソル60を上下方向に移動させることができる。遊技者は、上方向キー14a又は下方向キー14cにより何れかの項目を選択した後、操作ボタン13を押して決定する。
例えば、第1階層において、遊技者が「音量調整」の項目を選択した場合、第2階層は音量調整画面に切替わる。音量調整画面では、音量を5段階で調整することができる。
「光量調整」は、枠装飾LED8や盤面装飾LED35の光量を調整する項目で、音量と同じく5段階の調整が可能である。例えば、LEDの発光が眩しいとき、光量を抑えるのに用いる。
「カスタマイズ」は、通常遊技状態における予告演出モードを選択するための項目である。遊技者は、第1階層において、「カスタマイズ」の項目を選択した後、操作ボタン13を押して決定すると、第2階層のカスタマイズ画面に切替わる(図6(e)参照)。
カスタマイズ画面において、遊技者は、「ビッグパト予告」、「ボタンバイブ予告」、「エアキャノン予告」及び「プレミアム予告」のオン、オフを選択し、さらに予告演出モードを選択することができる。
「ビッグパト予告」及び「ボタンバイブ予告」は、主に操作ボタン13を用いた確定の予告演出である。また、「エアキャノン予告」は、ファン15を用いた大当り確定の予告演出である。「プレミアム予告」は、出現率は低いものの、大当り確定の予告演出である。予告演出モードの詳細は後述するが、遊技者は、予告頻度の出現率に応じた「弱」、「中」、「強」又は「俺」モードの中から1つのモードを選択することができる。
また、「キャラクタ選択」は、遊技のストーリーに関連したキャラクタを選択するための項目である。遊技者は、「キャラクタ選択」の項目を選択した後(図6(d)参照)、操作ボタン13を押して決定すると、第2階層のキャラクタ選択画面切替わる(図6(f)参照)。これにより、予告演出やリーチ演出、大当り時の演出等で今回選択したキャラクタが登場する演出が行われる。なお、連続大当りの回数や遊技回数(回転数)等に応じて、後から追加され、選択可能となるキャラクタもある。
また、「BGM選択」は、遊技中に流れる音楽を選択するための項目である。詳細は後述するが、BGM選択画面では、「BGM1」〜「BGM8」の8種類のBGMが示され、遊技者はそのうち1つを選択することができる。ここでも、連続大当りの回数等に応じて、後に追加され、選択可能となるBGMがある。
最後に、図6(g)に、第3階層の「予告演出モード選択画面」の例を示す。これは、予告演出モードとして「俺」モードが選択された場合の表示である。遊技者は、方向キー部14を使用して何れかの項目(リーチ信頼度Lv等)及び設定(弱/普通/強)を選択し、操作ボタン13を押して決定する。
このように、図柄の変動停止状態から遊技に関する設定を行う場合には、選択、決定を繰り返して、目的の階層まで降りていく必要がある。このため、設定に必要な操作ボタン13等の操作回数が多く、時間もかかる。その反面、遊技者は、自分の好みに合せた詳細な設定を行うことができる。
次に、図7を参照して、メニュー画面の第3階層にある予告演出モード選択画面の表示について説明する。
まず、図7(a)は、予告演出モード選択画面において、予告の頻度が最も低い「弱」モードが選択されたときの表示である。この場合、「リーチ信頼度Lv(レベル)」、「先読み信頼度Lv」、「保留変化Lv」及び「色要素Lv」が、一括して「弱」に設定される。なお、色要素とは、期待度を色彩で表現する演出であり、例えば、青、緑、赤、虹の順で大当りの期待度が高いことを意味する。
次に、図7(b)は、予告演出モード選択画面において、予告の頻度が標準的な「中」モードが選択されたときの表示である。この場合、「リーチ信頼度Lv」、「先読み信頼度Lv」、「保留変化Lv」及び「色要素Lv」が、一括して「普通」に設定される。同様に、図7(c)は、予告演出モード選択画面において、予告の頻度が最も高い「強」モードが選択されたときの表示であり、各種予告レベルが一括して「強」に設定される。
予告演出モードの初期状態(デフォルト設定)は、「中」モードである。また、ある遊技者が予告演出モードの「弱」又は「強」モードを選択した場合には、その遊技者が遊技を中止して、所定時間が経過した時点で初期状態に戻るようにしている。
次に、図7(d)は、予告演出モード選択画面において、各種予告レベルが遊技者の好みで設定可能な「俺」モードが選択されたときの表示である。この場合、遊技者は、「リーチ信頼度Lv」、「先読み信頼度Lv」、「保留変化Lv」及び「色要素Lv」を、カーソル60を動かして選択し、それぞれの予告レベルを設定する。
また、遊技者が「俺」モードを選択した場合には、その遊技者が遊技を中止し、所定時間が経過した後に初期状態に戻らないようにしている。これは、遊技者が時間及び手間をかけてカスタマイズした設定が、休憩等の遊技中断でリセットされないようにするための機能である。
パチンコ遊技機1には、「俺」モードの詳細な設定を毎回行う必要がないように、「合言葉」の機能が設けられている(図7(e)参照)。「合言葉」は、例えば、遊技者が遊技を止めるときに表示領域内に示される10文字のパスワードである。遊技者が「合言葉」を選択した場合には、図7(f)に示すパスワード入力画面に切替わる。
パスワードの代わりにQRコード(登録商標)等を用いてもよい。遊技者は、遊技を開始する際、予告演出モード選択画面の「合言葉」を選択して、操作ボタン13及び方向キー部14を使用し、平仮名のパスワードを入力する。これにより、容易に前回の遊技の際に使用した設定(予告演出モード、キャラクタ、BGM等)を復活させることができる。
次に、図8を参照して、図柄の変動表示中の設定変更について説明する。
まず、図8(a)は、左の装飾図柄58のみが停止した状態を示しているが、表示領域の下段に「上下:カスタマイズ 左右:音光量」との文字と、方向キーマーク14’が表示されている。また、方向キーマーク14’の上側のウィンドウ59から、現在の予告演出モードが「中」モードであることが分かる。
この状態で、遊技者が方向キー部14を操作した場合、表示領域中に新たなウィンドウが出現する。図8(b)は、遊技者が上方向キー14a又は下方向キー14cを操作して、カスタマイズ用のウィンドウ61が出現した様子を示している。ウィンドウ61は、装飾図柄58等の視認を妨げない位置であれば、表示領域のどの部分に表示してもよい。
このとき、表示領域の下段には、それぞれ「選択」、「決定」を意味する方向キーマーク14’及び操作ボタンマーク13’が表示されている。遊技者は、上方向キー14a又は下方向キー14cを操作してウィンドウ61内のカーソル60を動かし、何れかの予告演出モードを操作ボタン13により決定する。遊技者が「弱」、「中」、「強」モードの何れかを選択した場合には、予告演出モード選択画面(図7参照)の4つの項目が一括して設定される。なお、遊技者が「俺」モードを選択した場合には、詳細設定用のウィンドウに切替わる(図示省略)。
また、図8(c)は、遊技者が方向キー部14の右方向キー14b又は左方向キー14dを操作して、音量調整及び光量調整のウィンドウ61が出現した様子を示している。ここでも、遊技者は、上方向キー14a又は下方向キー14cを操作してウィンドウ61内のカーソル60を動かし、音量調整又は光量調整を選択する。さらに、遊技者は、右方向キー14b又は左方向キー14dを操作して、音量又は光量を5段階から選択して操作ボタン13により決定する。
このように、本実施形態のパチンコ遊技機1は、図柄の変動表示中であっても、遊技者の所定の操作により遊技に関する各種設定を行うことができる。遊技者は、通常、図柄の変動表示が停止しないように遊技球の打ち出しを行っているが、図柄の変動停止を待つことなく、各種設定を行えるようにしている。
また、図柄の変動停止時と比較して、各種設定を行う際に必要な操作回数や時間が少なくて済むようにしている。発展リーチや大当り遊技中は、表示領域の全体を演出に使用するため、カスタマイズ等を行えないようにするが、音量及び光量の調整は行えるようにしてもよい。
次に、上記の図柄の変動表示中の例と比較するため、図8(d)〜(f)に、図柄の変動停止状態の設定変更の例を示す。図柄の変動停止直後は、3つの装飾図柄58の静止状態が表示され、図柄の変動停止から30秒が経過した時点で、表示領域の下段のウィンドウ59’に方向キーマーク14’が大きく表示される(図8(d)参照)。
そして、遊技者が方向キー部14を操作すると、メニュー画面の第1階層に切替わる。メニュー画面の第1階層(図示省略)にて、遊技者が「カスタマイズ」を選択すると、第2階層の「カスタマイズ画面」(図示省略)を経て、予告演出モード選択画面(図8(e))に切替わる。一方、遊技者が「音量調整」を選択すると、音量調整画面(図8(f))に切替わる。
音量調整画面は、表示領域に「音量調整」の文字と、スピーカマークが表示されている。また、左端が最小音量である「MIN」、右端が最大音量である「MAX」とした5段階のメータが表示され、現在の音量が数字でも認識可能になっている。
詳細は後述するが、図柄の変動停止状態からメニュー画面に進み、所定の音量の変更した場合には、決定時にその音量と同じ大きさの効果音が出力される。音量の選択時に、音量と同じ大きさで、現在選択されているBGMが出力されるようにしてもよい。
図柄の変動停止状態では、設定の「決定」まで行う必要があり、「決定」を行う前段階で遊技球が始動入賞して遊技が開始した場合等は、その設定は反映されない。このように、図柄の変動表示中と停止表示中とでは、方向キー部14の役割が一部異なる。図柄の変動表示中は、方向キー部14の操作のみで簡単に遊技に関する設定が行えるようになっており、設定に時間も手間もかからない。
次に、図9を参照して、図柄の変動停止状態から設定変更した場合に実行される設定時演出について説明する。
図9(a)の図柄変動画面(停止中)から、遊技者が方向キー部14を操作すると、メニュー画面の第1階層(図示省略)に切替わる。さらに、遊技者が「BGM選択」の項目を選択し、操作ボタン13を押して決定すると、図9(b)に示すBGM選択画面に切替わる。
BGM選択画面において、遊技者が方向キー部14を操作し、例えば、「BGM5」を選択して操作ボタン13を押した場合、BGMは「BGM5」に変更される。ここで、メニュー画面における設定に伴う設定時演出として、「選択時演出」と「決定時演出」の2つが実行される。
図9(c)に、その演出例を示す。「選択時演出」としては、カーソル(図示省略)を動かす度にスピーカ7から操作音が流れる。そして、BGM選択画面において、遊技者が方向キー部14を操作し、「BGM1」〜「BGM5」(全て選択可能時には「BGM1」〜「BGM8」)のアイコンに順次カーソルを動かすと、カーソルが合ったBGMのサビ部分(聞かせどころ)が流れる。
同時に、液晶表示装置36では、BGMのイメージに合わせた背景画像が表示され、枠装飾LED8や盤面装飾LED35では、BGMの種類に合わせたパターンでのLEDの点灯、点滅が行われる。これらは、いわゆるデモンストレーション的な役割で行われ、遊技者はそれらを見聞きすることで、好みのBGMを選択し易くなる。
次に、「決定時演出」としては、BGM選択画面において遊技者が方向キー部14を操作し、好みのBGM(例えば、「BGM5」)にカーソルを合わせて操作ボタン13により決定すると、表示領域において、「BGM5」のアイコンが手前側に大きく表示される。また、キャラクタ62が登場して、「BGM5に決定!」との表示がなされる。スピーカ7により、文字に合わせた発音を行ってもよい。
上述の「選択時演出」と「決定時演出」では、何れか一方、又は両方の実行に合せて、可動役物37を動作させてもよい。
また、演出手段(スピーカ7、枠装飾LED8、盤面装飾LED35、液晶表示装置36、可動役物37等)は、設定時演出(「選択時演出」及び「決定時演出」)にその全てが用いられる必要はなく、少なくとも1つが用いられればよい。
さらに、選択可能なBGMが新たに追加された場合、追加されたBGMを強調するために、BGMのアイコンにカーソルが合ったときだけ可動役物37を動作させ、それ以外では可動役物37を動作させない等の「強調演出」を行うようにしてもよい。もちろん、この強調演出は、可動役物37の動作に限定されるものではない。
これにより、NEWマークを付加するだけの更新表示に比べて、遊技者に対して「新たに追加された演出があることを伝えることができる」という効果以外に、「新たに追加された演出を選択する意欲を促進させることができる」という効果が期待できる。
以上、設定階層(メニュー画面)における設定時演出について説明したが、遊技階層(図柄表示画面)においても遊技に関する設定が可能であるため、遊技階層における設定時演出について簡単に説明する。
遊技階層においても設定時演出が行われるが、設定階層における設定時演出とは仕様が異なり、一部の設定時演出が行われなかったり、一部の演出態様が簡略化されたりする。また、設定時演出の中でも「選択時演出」は行われるが、「決定時演出」は行われなかったり、逆に「選択時演出」は行われずに、「決定時演出」が行われたりする場合もある。
音量調整を例に挙げると、設定階層における音量調整では「操作音」と、「設定に応じた音量でのBGMの発音」と、「設定に応じた音量表示(数字+メータ)」が行われるが、遊技階層(変動表示中)では「操作音」が無く、「設定に応じた音量でのBGMの発音」と、「設定に応じた音量表示(数字)」が行われる。
このように、同一種の遊技設定(音量調整、光量調整、BGM選択、キャラクタ選択、予告出現率調整等)について、遊技階層時は、設定階層時に比べて「選択時演出」又は「決定時演出」の何れか一方、又は両方において、(1)用いられる演出手段の数が少ない(液晶表示装置とスピーカといった異なる演出手段だけでなく、スピーカAとスピーカBといった同種の演出手段も含む)、(2)演出態様の変動幅が小さい(表示領域が小さい、BGMが短い、デモ効果が控えめ等)、(3)一切行わない、といった要素を少なくとも1つ以上有していればよい。
すなわち、全てに共通しているのは、変動表示中の図柄の視認性や、図柄の変動表示に伴うBGMや予告等を著しく妨げとなることを防止するようになっていることである。
従って、遊技階層といえども、図柄の変動表示中と変動停止中とでは、設定時演出の仕様が異なる。図柄の変動停止中は、設定階層より簡略化しつつも、変動表示中よりは表示の自由度が高くなっている。
次に、図10を参照して、その他の図柄の変動表示中のその他の表示例について説明する。
まず、図10(a)に、左右の装飾図柄58が「4」で停止したリーチ変動中の様子を示す。このとき、表示領域の下段に「上下:カスタマイズ 左右:音光量」との文字と、方向キーマーク14’が表示され、遊技者が方向キー部14を操作した場合、表示領域中にウィンドウが出現する(図8(b),(c)参照)。すなわち、本実施形態のパチンコ遊技機1は、通常リーチ(ノーマルリーチ)が行われている際には、カスタマイズや音量等の変更が行える。
一方で、通常リーチが、主人公のキャラクタ63と敵のキャラクタ64が対決する発展リーチ(スーパーリーチ)まで進展した場合には、方向キーマーク14’等の表示を中止し、カスタマイズを行えないようにする(図10(b)参照)。これは、遊技者を演出に集中させるためもあるが、実際、このような状況で設定を変更することがほとんどないことも理由に挙げられる。
次に、図10(c)〜(e)を参照して、図柄の変動表示中に出現する現在のカスタマイズ設定表示について説明する。図10(c)に示すように、図柄の変動表示中は通常、方向キーマーク14’が表示領域の下段に表示されているが、例えば、30秒に1回程度、現在のカスタマイズ状況が確認できるように、表示領域の下段部分が変更される。
図10(d)は、表示領域の下段に「パト;○,エア;×,バイブ;○,プレミア;○」との略称による簡易表示を行っているが、「ビッグパト予告」、「ボタンバイブ予告」及び「プレミアム予告」がオン、「エアキャノン予告」がオフであることを意味する。
また、図10(e)に示すように、各予告のオン、オフを、それに相当するアイコンで表示してもよい。ここでは、「エアキャノン予告」がオフ状態であるため、ファン15を模したファンマーク15’は暗転表示としている。これにより、遊技者は一目でカスタマイズ状況を認識することができる。なお、図10(d)では、予告演出モードの表示がなかったが、図10(e)に示すように、表示領域の下段に表示するようにしてもよい。
次に、図11を参照して、パチンコ遊技機1の遊技停止時の処理(第2形態)について説明する。
まず、図11(a)に、遊技停止後の表示に関するタイムチャート示す。遊技が停止した際、主制御基板24が演出制御基板25に向けて「客待ちデモコマンド」を送信する点は同じである。しかし、表示領域では、「A:図柄変動画面(停止中)」に加えて、「R1:更新報知(内容)」が行われる。「更新報知」とは、連続大当りの回数等に応じて、選択可能なキャラクタ等が追加された場合に、これを報知する表示である。
また、遊技停止から5秒が経過した時点で、「A:図柄変動画面(停止中)」の「R1:更新報知(内容)」が、より詳細を示した「R2:更新報知(詳細)」に置き換えられる。これにより、遊技者は、更新された内容に加えて、更新された項目数等を認識することができる。
さらに、遊技停止から15秒が経過した時点では、「A:図柄変動画面(停止中)」と「R2:更新報知(詳細)」が表示されている状態に、「D:デバイス表示」が加わる。ここでは、操作ボタンマーク13’及び方向キーマーク14’を表示して、遊技者の操作によって、メニュー画面に移行できるようにしている。
次に、図11(b)に、遊技者が方向キー部14を操作したときの処理のタイムチャート示す。図示するように、例えば、遊技者が遊技停止から20秒が経過した時点で方向キー部14を操作すると、「Y:選択画面」に切替わる。すなわち、メニュー画面(第1階層)を介さずに、設定階層(例えば、キャラクタ選択画面)にジャンプすることができる。
以下、図12を参照して、上記タイムチャートと対応した画面表示の遷移について説明する。
まず、図12(a)に、保留球がない状態において、表示領域で装飾図柄58が変動している様子を示す。表示領域の右下には、選択可能なキャラクタ等が追加された場合に、それを報知する更新マーク65が表示されている。なお、この時点では、何れの項目が更新されたのかは不明である。
更新マーク65はこのような態様に限られないが、更新情報の有無によって表示領域に表示される表示態様が異なっていることが好ましい。さらに、更新マーク65は、図柄の高速変動中は非表示とし、低速変動となった後や最初の装飾図柄が停止した後に表示することが好ましい。図柄が変動停止のタイミングに近づいたとき更新マーク65が表示されることで、遊技者はより遊技に集中することができる。
また、特定の予告画像や大当り期待度の高いリーチ変動(発展リーチ等)では、表示領域の全体を使用して演出を行い、装飾図柄58を画面隅で小さく表示することが多い(図10(b)参照)。従って、このようなタイミングでも更新マーク65を非表示にする。更新マーク65の表示位置を通常時より外側に移動したり、通常時より小さく表示する等の変更を行ってもよい。これは、上記特定の状況では、装飾図柄の変動や演出に遊技者の意識を集中させるための配慮である。
図12(b)は、表示領域で3つの装飾図柄58が停止した様子を示している。図11では、装飾図柄58が全て停止したときを時刻t=0sとしており、0≦t<5sの期間については、装飾図柄58の停止状態が維持される。また、このとき、表示領域の右下にウィンドウ66が出現する(図11の「R1:更新報知(内容)」)。ウィンドウ66内には、キャラクタのアイコンが表示されるので、遊技者は、今回更新された設定項目を認識することができる。
このように、図柄の変動表示中と変動停止時とで更新の報知態様を異ならせている。すなわち、図柄の変動表示中は、遊技者が遊技に集中できるように小さな更新マーク65のみを表示し、図柄の変動停止時は、大きくかつ詳細が分かる表示としている。
次に、図12(c)は、時刻t=5sとなったときの表示領域の様子を示している。ここでは、ウィンドウ66内のキャラクタのアイコンに更新数を表わす数字が付加される(図11の「R2:更新報知(詳細)」)。このように、遊技者は、時間の経過と共に今回更新された項目の詳細を知ることができる。
次に、図12(d)は、時刻t=15sとなったときの表示領域の様子を示している。ここでは、表示領域の下方に操作ボタンマーク13’及び方向キーマーク14’が現れ(図11の「D:デバイス表示」)、遊技者の操作によってアイコンの選択が行えることが示唆される。この表示は、その後に新たな始動入賞や、遊技者により方向キー部14が操作されるまで維持される。
そして、遊技者が方向キー部14を操作して、「キャラクタ選択」を選択、決定すると、図12(e)の表示に切替わる。具体的には、メニュー画面(第2階層)の「キャラクタ選択画面」に切替わる(図11の「Y:選択画面」と「D:デバイス表示」)。
「キャラクタ選択画面」には、方向キーマーク14’が表示されているので、遊技者が方向キー部14を操作することで、好みのキャラクタを選択することができる。なお、図12(c)のウィンドウ66内の数字が示していたように、今回、3つのキャラクタD〜Fに更新マーク65が付加され、新たに選択可能となっている。
ウィンドウ66内に、複数のアイコンが表示される場合もある。以下、図13を参照して、上記タイムチャートと対応した画面表示の遷移の別形態を説明する。
まず、図13(a)に、保留球がない状態において、表示領域で装飾図柄58が変動している様子を示す。図12(a)と同様に、表示領域の右下に更新マーク65表示されるが、この時点では、何れの項目が更新されたのかは不明である。
図13(b)は、表示領域で3つの装飾図柄58が停止した様子を示している。図11では、0≦t<5sの期間については、装飾図柄58の停止状態が維持される。また、このとき、表示領域の右下にウィンドウ66が出現する(図11の「R1:更新報知(内容)」)。今回、ウィンドウ66内にキャラクタとBGMのアイコンが表示されている。
次に、図13(c)は、時刻t=5sとなったときの表示領域の様子を示している。ここでは、ウィンドウ66内のキャラクタBGMのアイコンに、それぞれ更新数を表わす数字が付加される(図11の「R2:更新報知(詳細)」)。
次に、図13(d)は、時刻t=15sとなったときの表示領域の様子を示している。ここでは、表示領域の下方に操作ボタンマーク13’及び方向キーマーク14’が現れ(図11の「D:デバイス表示」)、遊技者の操作によってアイコンの選択が行えることが示唆される。
そして、図13(d)に示すように、遊技者が「BGM選択」を選択、決定すると、図13(e)の表示に切替わる。具体的には、メニュー画面の「BGM選択画面」(第2階層)に切替わる(図11の「Y:選択画面」と「D:デバイス表示」)。
「BGM選択画面」には、方向キーマーク14’が表示されているので、遊技者が方向キー部14を操作することで、好みのBGMを選択することができる。なお、図13(d)のウィンドウ66内の数字が示していたように、今回、「BGM5」に更新マーク65が付加され、新たに選択可能となっている。
ウィンドウ66の「更新報知」は、更新情報があることを報知する単なる「報知手段」に留まらない。すなわち、更新情報のある設定項目に、第1階層のメニュー画面を経由せずに直接ジャンプすることが可能な「誘導手段」といえるので、各種設定に係る時間が大幅に削減される。
ここでいう「誘導手段」は、「このボタンを押すと直接第2階層又は第3階層にジャンプする」ことを意味するナビゲート表示を指してもよいし、図柄変動画面(図12(a))から直接第2階層又は第3階層にジャンプする制御そのものを指してもよい。
次に、図14を参照して、メニュー画面のオプションとしてのガイド機能について説明する。
図14(a)は、遊技者の方向キー部14の操作により、カーソル60が「光量調整」の項目に合った場合を示している。図示するように、遊技者が上方向キー14a又は下方向キー14cを操作して、カーソル60が「光量調整」の項目に合った場合、その内容が表示領域右上のウィンドウ67に表示される。これがメニュー画面のガイド機能(ガイド表示)であり、現在の光量がどのレベルかが、実際に光量調整画面に移行する前に分かるようになっている。
図14(b)は、遊技者の方向キー部14の操作により、カーソル60が「キャラクタ選択」の項目に合った場合を示している。図示するように、ここではウィンドウ67内にキャラクタ選択画面が表示される。これにより、遊技者は、実際に「キャラクタ選択」を選択する前に、現在、二重枠で示されている「キャラクタC」が選択されていて、他のキャラクタも選択可能であると認識する。
連続大当りの回数等に応じて、選択可能なキャラクタ、BGM等が新たに追加されることがあるが、実際に追加された場合には、その設定項目に更新マーク65が付加される。このとき、第1階層より下位にある何れかの設定項目が更新されているが、その階層まで移行しなくても遊技者が更新に気付くように、第1階層に更新マーク65を表示している。
このように、ウィンドウ67によって、上位階層から下位階層の内容(例えば、リアルタイム情報)が示されることで、実際に各項目に移行する前にその内容確認が行える。これにより、内容が分かり難い項目を選択して戻るような作業を繰り返すことがなくなるので、パチンコ遊技機1の稼働率が高まる。なお、ウィンドウ67では、下位階層の内容が分かる程度のイメージ情報を表示するようにしてもよい。
キャラクタを変更する場合、遊技者は、カーソル60を「キャラクタ選択」の項目に合わせて、実際に選択する必要がある。これにより、キャラクタ選択画面(図14(c)参照)に移行するので、遊技者は好みのキャラクタを選択することができる。
ウィンドウ67でも視認可能であるが、今回、「キャラクタD」に更新マーク65が付加されているので、遊技者は、新たに「キャラクタD」が追加されたと認識する。なお、表示領域内の「?」表示は、まだ選択することができない未解放キャラクタを意味する。
更新マーク65は、カーソル60が更新マーク65のある項目を指した場合に消えるようにしてもよいし、実際に、その項目を一度選択した場合に消えるようにしてもよい。また、図柄の変動停止状態からキャラクタを変更した場合には、選択したキャラクタによる所定の決定演出が実行される。
ウィンドウ67には、必ずしもリアルタイム情報を表示する必要はなく、イメージ情報を表示してもよい。例えば、現状とは関係なく、カーソル60が合った設定項目の内容が分かるような表示を行う。例えば、実際には選択できないキャラクタ(未解放キャラクタ)がいる場合でも、全てのキャラクタの画像を表示するようにしてもよい。
このようにすることで、キャラクタが全解放(全て選択可能となった状態)された場合、どのようになるかを遊技者に知らせることができ、遊技者によるキャラクタの収集意欲をかき立て、結果として遊技参加意欲の向上につながる。すなわち、上位階層において、下位階層の「将来像」を報知する報知画像を表示可能ともいえる。
一方で、ウィンドウ67で選択可能なキャラクタの画像を1つ表示するようにしてもよい。これにより、遊技者は、その設定項目の概要が分かる。このように、ウィンドウ67内の表示は、現状と一致している部分があってもよいが、全て現状を反映している必要はない。
遊技機のデータ保存としては、常にリアルタイム情報を把握して、それらを全ての設定項目に反映させようとすると、制御上の負担が大きくなってしまう。そこで、イメージ情報は、少なくとも一部の情報を表示するようにして遊技者には下位階層の情報を知らせつつ、制御上の負担も軽減できるという利点がある。
次に、図15を参照して、パチンコ遊技機1の遊技停止時の処理(第3形態)について説明する。
まず、図15(a)に、予告演出モードとして「弱」モードが選択された場合のタイムチャートを示す。遊技者は、メニュー画面から「弱」モードを選択して、遊技を開始する(0min)。そして、遊技開始から50分後に、遊技者が遊技を中断して休憩に入ったとする。
このとき、主制御基板24は、演出制御基板25に向けて「客待ちデモコマンド」を送信する。表示領域では「A:図柄変動画面(停止中)」が行われ、その3分後、演出制御基板25から液晶制御基板26に向けて「節電デモ表示実行コマンド」が送信され、「D’:デモムービー」が開始する。実際は、「A:図柄変動画面(停止中)」が行われる3分間では、デバイス表示等が行われるが、ここでは詳細を省略する。
「D’:デモムービー」は1回の実行に2分間を必要とし、これを連続して3回実行すると、再び「A:図柄変動画面(停止中)」が行われる。「D’:デモムービー」の3回目が終了する前に、先の遊技者が遊技を再開するか、新たな遊技者が遊技を開始した場合、選択されていた予告演出モードの設定は維持される。
一方、「D’:デモムービー」の3回目が終了し、「A:図柄変動画面(停止中)」に戻った場合、予告演出モードは初期状態の「中」モードに移行する。図15(a)に示すように、遊技開始から50分後に遊技を中断し、64分後に遊技を再開する場合には、予告演出モードは「中」モードに戻っている。
すなわち、予告演出モードとして、「弱」又は「強」モードが設定されていた場合には、「D’:デモムービー」の3回目が終了したことを条件に初期状態に戻すようにしている。
「弱」及び「強」モードは、メニュー画面から簡単に設定することができるので、先の遊技者が必要に応じて再設定すればよい。また、初期状態に戻すことで、新たな遊技者が遊技を開始した際に、パチンコ遊技機1の標準的な演出仕様で遊技を行わせることができる。
次に、図15(b)に、予告演出モードとして「俺」モードが選択された場合のタイムチャートを示す。遊技者は、メニュー画面から「俺」モードを選択して、遊技を開始する(0min)。そして、遊技開始から50分後に、遊技者が遊技を中断して休憩に入ったとする。
このとき、「弱」モードが選択された場合と同様に、表示領域では「A:図柄変動画面(停止中)」が行われ、その3分後に「D’:デモムービー」が開始する。「D’:デモムービー」の3回目が終了する前に、先の遊技者が遊技を再開するか、新たな遊技者が遊技を開始した場合、予告演出モードの設定は当然に維持される。
一方、「D’:デモムービー」の3回目が終了し、「A:図柄変動画面(停止中)」に戻った場合にも、予告演出モードは「俺」モードのままである。図15(b)に示すように、遊技開始から50分後に遊技を中断し、64分後に遊技を再開する場合には、予告演出モードは「俺」モードが維持される。
すなわち、予告演出モードとして、「俺」モードが設定されていた場合には、「D’:デモムービー」の3回目が終了した場合にも初期状態に戻さないようにしている。「俺」モードは、設定にある程度時間や手間がかかるため、例えば、遊技者が食事等の理由で離席した場合に、設定がリセットされないようにしている。また、「俺」モードから初期状態に戻すには、他のモードから初期状態に戻すより時間や手順を多く必要とするようにしている。
次に、図16を参照して、主制御側で行われる遊技管理処理について説明する。以下で説明する遊技管理処理は、電源投入処理が正常に終了した場合に、主制御側のメインループに対して実行されるタイマ割込み処理である。
まず、主制御手段(主制御基板24)は、タイマ管理処理を行う(ステップS10)。パチンコ遊技機1には、後述する特別図柄役物動作タイマ等の複数のタイマが用意されており、それぞれ遊技に関する時間を計時している。
主制御手段は、処理状態に応じて各種タイマを更新(タイマを減算)していくことで、多数のタイマを管理する。その後、ステップS20に進む。
ステップS20では、主制御手段は、入力管理処理を行う。これは、パチンコ遊技機1の各種センサに入力された情報を入賞カウンタに格納する処理である。その後、ステップS30に進む。
ステップS30では、主制御手段は、賞球管理処理を行う。これは、遊技盤4の遊技領域を流下する遊技球が、第1特別図柄始動口38aや一般入賞口42に入賞した場合に行われる処理である。例えば、一般入賞口42の内部にある一般入賞口センサ42cが遊技球を検出し、球検出信号を主制御手段に送信する。
主制御手段は、上記信号を受信すると、払出制御基板29(さらには、遊技球払出装置19)に向けて所定個数の賞球の払出しを行うための制御信号を送信する。このとき、後述する大入賞口入賞無効フラグがオンしていれば、大入賞口への入賞による賞球払出しのための制御信号が送信されず、払出しは行われない。
その後、所定のタイミングで大入賞口入賞無効フラグをオフにセットする。なお、上記所定のタイミングとして、入賞数と排出数の一致が確認されたとき(電源断を含む)や特別遊技が終了したとき等を設定するのが好適である。
遊技球払出装置19は、上記制御信号を受信した場合に、上貯留皿11(上貯留皿11が満杯である場合には、下貯留皿12)に所定個数の賞球を払出す。その後、ステップS40に進む。
ステップS40では、主制御手段は、普通図柄管理処理を行う。これは、遊技盤4の遊技領域を流下する遊技球が、普通図柄用始動ゲート40bを通過した場合に行われる処理である。具体的には、普通図柄用始動ゲート40bの内部にある始動ゲート通過センサ40cがゲートを通過した遊技球を検出して、球検出信号を主制御手段に送信する。
主制御手段は、上記信号を受信すると、普通図柄の抽選用乱数を取得する。この抽選乱数は最大4個まで記憶可能であり、記憶した順に上記抽選用乱数の当否を抽選する。
また、主制御手段は、LED表示装置43に制御信号を送信する。LED表示装置43では、LEDの点滅による普通図柄の変動が行われ、普通図柄は、所定時間の経過後、抽選結果に応じて当り又は外れの態様を表示して停止する。その後、ステップS50に進む。
ステップS50では、主制御手段は、普通電動役物管理処理を行う。これは、普通図柄の抽選結果により普通電動役物の動作を制御する処理である。普通図柄管理処理(ステップS40)にて、普通図柄が当り態様で停止した場合には、主制御手段は、普通電動役物用ソレノイドに制御信号を送信し、所定時間、第2特別図柄始動口38bの開閉部材を開放する。
主制御手段は、上記所定時間が経過したとき、又は所定時間経過前に第2特別図柄始動口38bに予め定められた上限数の遊技球が入賞したとき、上記開閉部材を閉鎖するための制御信号を普通電動役物用ソレノイドに送信する。これにより、上記開閉部材は閉鎖する。
なお、普通図柄管理処理にて、普通図柄が外れ態様で停止した場合には、上記開閉部材を開放することはなく、主制御手段は、何もせず普通電動役物遊技処理を終了する。その後、ステップS60に進む。
ステップS60では、主制御手段は、特別図柄管理処理を行う。これは、遊技盤4の遊技領域を流下する遊技球が、第1特別図柄始動口38a又は第2特別図柄始動口38bに入賞した場合に行われる処理である。
詳細は後述するが、始動入賞口センサ38cが遊技球を検出すると、始動入賞口センサ38cは、球検出信号を主制御手段に送信し、主制御手段で特別図柄の抽選が行われる。
また、主制御手段は、LED表示装置43に制御信号を送信する。LED表示装置43では、複数のLEDによる特別図柄の変動が行われ、特別図柄が所定時間の経過後に抽選結果に応じて当り又は外れの態様で停止する。さらに、特別図柄の変動は、液晶表示装置36においても遊技者に確実に認識可能な装飾図柄で表示される。その後、ステップS70に進む。
最後に、ステップS70では、主制御手段は、特別電動役物管理処理を行う。これは、特別図柄の抽選結果により特別電動役物(大入賞装置39)の動作を制御する処理である。
詳細は後述するが、特別図柄が当り態様で停止した場合には、いわゆる大当りとなり、遊技者に複数のラウンドからなる特別遊技が付与される。後述するが、特別図柄管理処理(ステップS60)にて、特別図柄が外れ態様で停止した場合には、直ちに特別電動役物管理処理が終了となる。そして、特別電動役物管理処理が終了すると、遊技管理処理も終了となる。
次に、図17を参照して、遊技管理処理の中で行われる特別図柄管理処理について説明する。特別図柄管理処理では、主制御手段は、後述する特別図柄動作ステータス(変動待機中、変動中、確認時間中)を判定し、それぞれの処理を管理する。
まず、主制御手段は、始動口チェック処理1を行う(ステップS61)。これは、第1特別図柄始動口38aへの遊技球の入賞を判断し、大当り判定用乱数等を保留記憶エリアに格納し、必要に応じて保留先読みコマンドの作成等を行うものである。その後、ステップS62に進む。
ステップS62では、主制御手段は、始動口チェック処理2を行う。ここでは、第2特別図柄始動口38bへの遊技球の入賞について、始動口チェック処理1と同様の処理を行う。その後、ステップS63に進む。
次に、主制御手段は、条件装置作動フラグがONか否かを判定する(ステップS63)。条件装置とは、大当り発生時に大当りを継続する条件が成立した場合に作動する装置である。条件装置作動フラグがオンしている場合にはステップS68に進み、条件装置作動フラグがオンしていない場合にはステップS64に進む。すなわち、ステップS64以降は、大当りが発生していない通常遊技モードの場合の処理となる。
条件装置作動フラグがオンしていない場合(ステップS63でNO)、主制御手段は、特別図柄動作ステータス判定を行う(ステップS64)。特別図柄動作ステータス(以下、特図動作ステータスともいう)が「00H」、「01H」に設定されている場合は、特別図柄が「変動待機中」であるので、ステップS65に進む。
また、特図動作ステータスが「02H」に設定されている場合は、特別図柄が「変動中」であるので、ステップS66に進む。さらに、特図動作ステータスが「03H」に設定されている場合は、特別図柄の「確認時間中」であるので、ステップS67に進む。以下、特図動作ステータスの各処理ついて説明する。
まず、図18A,18Bを参照して、特別図柄管理処理の中で行われる特別図柄変動開始処理について説明する。
まず、図18Aにおいて、主制御手段は、特図2保留球数が0であるか否かを判定する(ステップS81)。特図2の保留球数が0である場合にはステップS82に進み、特図2の保留球数が0でない場合にはステップS86に進む(図18B参照)。
特図2の保留球数が0である場合(ステップS81でYES)、主制御手段は、特図1保留球数が0であるか否かを判定する(ステップS82)。特図1の保留球数が0である場合にはステップS83に進み、特図1の保留球数が0でない場合にはステップS86に進む(図18B参照)。
特図1の保留球数が0である場合(ステップS82でYES)、主制御手段は、特図動作ステータスが00Hであるか否かを判定する(ステップS83)。詳細は後述するが、特別図柄確認時間中処理(図17:ステップS67)が実行された直後は、特図動作ステータスとして「01H」がセットされている。
特図動作ステータスが「00H」である場合には特別図柄変動開始処理を終了し、特図動作ステータスが「00H」でない場合(「01H」の場合)にはステップS84に進む。
特図動作ステータスが「00H」でない場合(ステップS83でNO)、主制御手段は、客待ちデモコマンドを送信する(ステップS84)。「客待ちデモコマンド」は、特図1、特図2の保留球数が共に0かつ特図動作ステータスが「01H」の場合に、主制御手段(主制御基板24)から副制御手段(演出制御基板25)に向けて送信される(図5参照)。その後、ステップS85に進む。
ステップS85では、主制御手段は、特図動作ステータスに00Hをセットする。このセットにより特別図柄変動開始処理は終了となるが、これ以後、特別図柄変動開始処理では、保留情報が発生しない限り、ステップS83の判定で「YES」となる処理を繰り返す。
特図1の保留球数が0でない場合(ステップS82でNO)、又は特図2の保留球数が0でない場合(ステップS81でNO)、主制御手段は、特図1又は特図2の保留球数を1減算する(図18B:ステップS86)。その後、ステップS87に進む。
ステップS87では、主制御手段は、保留減算コマンドを送信する。主制御手段は、副制御手段に向けて「保留減算コマンド」を送信するので、LED表示装置43の保留表示及び液晶表示装置36に表示された保留表示が1減算される。その後、ステップS88に進む。
ステップS88では、主制御手段は、特別図柄作動確認データをセットする。具体的には、特図1が変動を開始する場合は特別図柄作動確認データとして「00H」を、特図2が変動を開始する場合は「01H」をセットする。その後、ステップS89に進む。
ステップS89では、主制御手段は、保留記憶エリアをシフトする。最大保留数と同数ある保留記憶エリア1〜4は、保留球数の減算に伴い1だけシフトする。このとき、最新の保留情報が記憶される保留記憶エリア4については0をセットする。その後、ステップS90に進む。
ステップS90では、主制御手段は、特別電動役物作動判定用乱数判定処理を行う。これは、特図に対応した当り乱数判定用テーブルを決定して乱数判定処理を行う、いわゆる、特図の抽選処理である。また、大当り判定フラグをワークエリアへ格納する処理も行う。その後、ステップS91に進む。
ステップS91では、主制御手段は、特別停止図柄作成処理を行う。ここでは、特図に対応した図柄テーブル選択テーブルを選択し、図柄判定用乱数値、大当り判定フラグを取得して特図の停止図柄を作成する。その後、ステップS92に進む。
ステップS92では、主制御手段は、遊技状態移行準備処理を行う。ここでは、大当り判定フラグがオンの場合に、大当り種別に応じた遊技状態移行テーブルを選択し、これを参照して各種バッファに値を格納する。その後、ステップS93に進む。
ステップS93では、主制御手段は、特図変動パターン作成処理を行う。これは、変動パターン振分けテーブルを選択し、変動パターン用乱数に基づいて特図の変動パターンを作成する処理である。その後、ステップS94に進む。
ステップS94では、主制御手段は、特図1又は特図2の変動中フラグをONにセットする。具体的には、これから変動することになる一方の特図の変動中フラグをオンとする。その後、ステップS95に進む。
ステップS95では、主制御手段は、装飾図柄指定コマンドを送信する。装飾図柄とは、液晶表示装置36で変動表示する図柄のことである。主制御手段(主制御基板24)は、「装飾図柄指定コマンド」を作成し、副制御手段(演出制御基板25)に向けて送信する。その後、ステップS96に進む。
最後に、主制御手段は、変動開始時の各種設定を行う(ステップS96)。具体的には、乱数記憶エリア0に「00H」(消去)をセットする。また、特図動作ステータスを「02H」(変動中)にセットするので、次回の特別図柄管理処理では、特別図柄動作ステータス判定(図17:ステップS64)にて、後述する特別図柄変動中処理(図17:ステップS66)に分岐するようになる。その後、特別図柄変動開始処理を終了する。図17に戻り、その後、ステップS68に進む(後述する)。
主制御手段は、特別図柄動作ステータス判定(ステップS64)にて、特図動作ステータスが「02H」(変動中)と判断された場合、特別図柄変動中処理(ステップS66)を行う。
特別図柄変動中処理については簡潔に説明すると、主制御手段は、特図の変動時間に関するタイマである特別図柄役物動作タイマが0であるか否かを判定し、このタイマが0となった場合に、「変動停止コマンド」を副制御手段に向けて送信する。
また、変動停止時の各種設定を行うが、特図動作ステータスを「03H」(確認時間中)にセットするので、次回の特別図柄管理処理では、特別図柄動作ステータス判定(ステップS64)にて、後述する特別図柄確認時間中処理(ステップS67)に分岐するようになる。その後、特別図柄変動中処理を終了する。その後、ステップS68に進む(後述する)。
主制御手段は、特別図柄動作ステータス判定(ステップS64)にて、特図動作ステータスが03H(確認時間中)と判断された場合、特別図柄確認時間中処理(ステップS67)を行う。
特別図柄確認時間中処理についても簡潔に説明するが、主制御手段は、特別図柄の変動が停止したときに、大当り時の設定、時短回数の減算、回数限定の確率変動であるST回数の減算等を行う。
特別図柄役物時間タイマが0となった場合、特図動作ステータスを01H(変動待機中)にセットするので、次回の特別図柄管理処理では、特別図柄動作ステータス判定(ステップS64)にて、特別図柄変動開始処理(ステップS65)に分岐するようになる。その後、ステップS68に進む。
最後に、ステップS68では、主制御手段は、特別図柄表示データを更新する。具体的には、LED表示装置43の特別図柄を更新する。その後、特別図柄管理処理を終了する。
次に、図19を参照して、遊技管理処理の中で行われる特別電動役物管理処理について説明する。特別電動役物管理処理において、主制御手段は、後述する特別電動役物動作ステータス(大当り開始処理、特別電動役物作動開始処理、特別電動役物作動中処理、特別電動役物作動継続判定処理、大当り終了処理)を判定し、それぞれの処理を管理する。
まず、主制御手段は、条件装置作動フラグがONか否かを判定する(ステップS71)。条件装置作動フラグがオンしている場合にはステップS72に進み、条件装置作動フラグがオンしていない場合には特別電動役物管理処理を終了する。すなわち、ステップS72以降は、大当りが発生した場合の処理となる。
条件装置作動フラグがオンしている場合(ステップS71でYES)、主制御手段は、特別電動役物動作ステータス判定を行う(ステップS72)。特別電動役物動作ステータス(以下、特電動作ステータスともいう)が「00H」に設定されている場合は、「大当り開始」時であるので、ステップS73に進む。
ステップS73の大当り開始処理では、今回の特別遊技(大当り遊技)の総ラウンド数等を設定する大当り開始時の各種設定が行われる。この処理の中で、特別電動役物動作ステータスが「01H」に設定される。また、「大当り開始インターバルコマンド」が演出制御基板25に送信される。
また、特電動作ステータスが「01H」に設定されている場合は、「特電作動開始中」であるので、ステップS74に進む。ステップS74の特別電動役物作動開始処理では、大当りの開始時かラウンド間かが判定された後、「大入賞口開放コマンド」が演出制御基板25に送信される。また、開放動作開始時の各種設定が行われ、特別電動役物動作ステータスが「02H」に設定される。
また、特電動作ステータスが「02H」に設定されている場合は、「特電作動中」であるので、ステップS75に進む。ステップS75の特別電動役物作動中処理では、主に大入賞口の最大入賞数がチェックされ、最大入賞数に達した場合に、「ラウンド間インターバルコマンド」が演出制御基板25に送信される。
さらに、開放動作終了時の各種設定が行われ、特別電動役物動作ステータスが「03H」に設定される。また、特電動作ステータスが「03H」に設定されている場合は、「特電作動継続判定中」であるので、ステップS76に進む。ステップS76の特別電動役物作動継続判定処理では、今回の特別遊技が最大ラウンド数に達するまで、連続回数カウンタを加算することでラウンド数がカウントされる。
最大ラウンド数に達していない場合には、継続時の各種設定が行われ、特別電動役物動作ステータスが「01H」に設定される。また、最大ラウンド数に達した場合には、終了時の各種設定が行われ、特別電動役物動作ステータスが「04H」に設定される。このとき、「大当り終了インターバルコマンド」が演出制御基板25に送信される。
また、特電動作ステータスが「04H」に設定されている場合は、「大当り終了中」であるので、ステップS77に進む。ステップS77の大当り終了処理では、上述の条件装置作動フラグや連続回数カウンタをリセットする大当り終了時の各種設定が行われる。
この処理の中で、特別電動役物動作ステータスは「00H」に設定される。これらの処理が終了した後、主制御手段は、特別電動役物管理処理を終了する。
以下では、図20を参照して、副制御側で行われるメイン処理について説明する。このメイン処理には、副制御手段(演出制御基板25)の起動時に行われる初期化処理が含まれる。
まず、副制御手段は、初期化処理を行う(ステップS101)。これは、主に、副制御手段の各種初期設定を行うものであり、起動時に一度だけ行われる。その後、ステップS102に進む。
次に、副制御手段は、メインループ更新周期となったか否かを判定する(ステップS102)。メインループとは、後述するステップS104〜S109までの処理であるが、その更新周期は16msである。
ステップS102に進んだとき更新周期の16msが経過すると、ステップS104に進む。一方、16ms経過する前の状態では、更新周期となっていないので、ステップS103に進む。
メインループの更新周期となっていない場合(ステップS102でNO)、副制御手段は、各種ソフト乱数の更新処理を行う(ステップS103)。その後、メインループの更新周期となるまでステップS102、S103の処理を繰り返す。このループの期間に、1ms周期のタイマ割込み処理(図21参照)が実行されるが、副制御手段は、この割込み処理回数をカウントして、上記の16msが経過したか否かを判定する。
メインループの更新周期となった場合(ステップS102でYES)、副制御手段は、LEDデータ更新処理を行う(ステップS104)。上述の通り、ステップS104〜S109はメインループの処理となるが、ここでは、枠装飾LED8及び盤面装飾LED35のデータを更新することで、装飾LEDの発光態様を変化させる。その後、ステップS105に進む。
ステップS105では、副制御手段は、受信コマンド解析処理を行う。これは、受信した制御コマンドの種別を解析し、制御コマンドに応じた各種処理を実行するものである。その後、ステップS106に進む。
ステップS106では、副制御手段は、メインシナリオ更新処理を行う。具体的には、制御コマンドに応じた演出の各種設定を行う。その後、ステップS107に進み、副制御手段は、サウンド出力処理を行う。具体的には、シナリオに応じてスピーカ7からサウンドを出力させる。その後、ステップS108に進む。
ステップS108では、副制御手段は、ソレノイド更新処理を行う。具体的には、大入賞装置39等に用いられているソレノイドの詳細な動作を設定する。その後、ステップS109に進む。
ステップS109では、副制御手段は、ノイズ対策用処理を行う。具体的には、周辺LSIがノイズの影響を受けていないかチェックする。この処理が終了すると、ステップS102に戻り、以降の処理を継続して実行する。
最後に、図21を参照して、タイマ割込み処理について説明する。タイマ割込み処理は、演出制御側メイン処理(図20)に対して、1ms周期で実行される割込み処理である。
まず、副制御手段は、CPUレジスタの初期設定をする(ステップS111)。具体的には、ポートのリフレッシュ初期値の設定を行う。その後、ステップS112に進み、副制御手段は、出力処理を行う。具体的には、可動役物に用いられているソレノイドやモータの出力処理を行う。その後、ステップS113に進む。
ステップS113では、副制御手段は、操作ボタン入力状態更新処理を行う。具体的には、操作ボタン13が操作された場合に、入力状態を更新する。その後、ステップS114に進む。
ステップS114では、副制御手段は、スイッチ入力状態更新処理を行う。具体的には、モード設定スイッチ31等の入力情報を確認し、その情報に応じた処理を行う。その後、ステップS115に進む。
ステップS115では、副制御手段は、液晶制御コマンド送信処理を行う。演出制御基板25は、例えば、遊技停止中に操作ボタン13が操作された場合、演出用コマンドを液晶制御基板26に向けて送信する(図5(b)参照)。これにより、液晶表示装置36は、メニュー画面に切替わる。その後、ステップS116に進む。
ステップS116では、副制御手段は、モータ更新処理を行う。具体的には、可動役物に用いられているモータの詳細な動作設定をする。その後、ステップS117に進み、副制御手段は、LEDデータ出力処理を行う。具体的には、必要なタイミングで枠装飾LED8、盤面装飾LED35を点灯、点滅させるLEDデータ出力を行う。その後、ステップS118に進む。
ステップS118では、副制御手段は、演出実行処理を行う。具体的には、図柄変動時の選択された演出や操作ボタン13の操作により開始又は変化する演出を実行する。その後、ステップS119に進む。
最後に、副制御手段は、メインループ更新周期用ワークを1インクリメントする(ステップS119)。これは、上述のメインループの処理(図20:ステップS104〜S109)の更新周期である16msをカウントするため、メインループ更新周期用ワークを1だけインクリメントする処理である。その後、タイマ割込処理を終了する。以上、本実施形態のパチンコ遊技機1の一連の動作を説明した。
実施形態の遊技機では、遊技者がカスタマイズ等の設定変更を行う場合に、メニュー画面から行う場合と図柄変動画面から行う場合とで、操作ボタン13等の操作を異ならせている。メニュー画面から設定変更を行うよりも、図柄変動画面から行う方が少ない操作で設定の変更が可能となっている。これにより、遊技者は、遊技に関する設定又は変更を容易に行うことができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明はこれに限らず、種々の変更例が考えられる。
予告演出モードとしてどのモードが選択されているかが分かるように発光部や表示装置を設けてもよい。例えば、液晶表示装置36の周辺に、選択されたモードに対応する部分が発光する発光部を設けることができる。カスタマイズ画面で選択するビッグパト予告やエアキャノン予告等に対応させた発光部を設けてもよい。また、別途、小型の液晶表示装置を設け、遊技に関する設定やその確認が常時行えるようにしてもよい。
予告演出モードとして、「俺」モードが選択された場合、1時間以上の遊技停止を条件に初期状態の「中」モードに戻るようにしてもよい。また、閉店時にパチンコ遊技機1の電源を落とすまで、初期状態に戻らないようにしてもよい。
メニュー画面の第1階層にいる場合に、第2階層のみならず、第3階層の内容のガイド表示が出現するようにしてもよい。また、ガイド表示に対して、音声によるガイドを併せて行ってもよい。
遊技中にミニゲームが行われる遊技機では、そのゲームで獲得したポイントが所定値に到達したとき、選択可能なキャラクタが追加されるようにしてもよい。また、遊技履歴を残すことができる遊技機では、その機種で遊技した回数(日数)に応じて、選択可能なキャラクタが追加されるようにしてもよい。
RTC(Real Time Clock)を搭載した遊技機の場合、経過した時間によって、選択可能なキャラクタが追加されるようにしてもよい。例えば、遊技機の導入直後は未解放キャラクタが多く存在するが、1週間経過する毎にキャラクタを解放していき、導入から1か月経過後には、全てのキャラクタが解放されるようにすることができる。BGMや予告演出についても同様である。
以上、本実施形態としてパチンコ遊技機について説明したが、本発明は、これに限らず、メニュー画面のある封入式遊技機や回胴式遊技機、遊技球が遊技媒体となる回胴式遊技機(いわゆる、パロット機)等にも適用可能である。