JP2018165412A - 織物の製造方法 - Google Patents

織物の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2018165412A
JP2018165412A JP2017062518A JP2017062518A JP2018165412A JP 2018165412 A JP2018165412 A JP 2018165412A JP 2017062518 A JP2017062518 A JP 2017062518A JP 2017062518 A JP2017062518 A JP 2017062518A JP 2018165412 A JP2018165412 A JP 2018165412A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
weft
yarn
length
fabric
ear
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2017062518A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6926586B2 (ja
Inventor
春樹 森川
Haruki Morikawa
春樹 森川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toray Industries Inc
Original Assignee
Toray Industries Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toray Industries Inc filed Critical Toray Industries Inc
Priority to JP2017062518A priority Critical patent/JP6926586B2/ja
Publication of JP2018165412A publication Critical patent/JP2018165412A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6926586B2 publication Critical patent/JP6926586B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Woven Fabrics (AREA)
  • Looms (AREA)

Abstract

【課題】エアージェット織機での織物製織において、織物製造の経済性を鑑みつつ、従来の織物品質を維持したまま、キャッチコードを用いることなく、また、捨て耳の長さも、限りなく短く制御することが可能な織物の製造方法を提供すること。【解決手段】エアージェット織機で製織する織物の筬入れ幅に対して、緯糸測長量を織物が形成された時に房耳が形成される長さに調整し、緯糸先端を把持しやすいレノ糸を選定することである。【選択図】なし

Description

本発明は、エアージェット織機において、緯入れされた緯糸の先端を制御する方法に関する。
従来エアージェット織機での織物製織においては、特許文献1に示されているとおり、一般に、エアージェット織機において、緯入れされ、反給糸側に到達した緯糸は、キャッチコードにより捕捉され、張力を付与された状態で、筬に筬打ちされ、その後、反給糸側の織布の端部とキャッチコードの間で、切断装置により切断される。切断後、使用目的を果たしたキャッチコードは、切断された短い緯糸とともに廃棄される。したがって、このキャッチコードは、織布の製織過程でのみ使用されるため、その存在は、余分な糸消費量として製造コストの観点から問題になっている。
一方、上記の余分な糸(キャッチコード)の消費をなくし、緯糸が反給糸側に到達した後、ストレッチノズルにより捕捉され、張力付与された状態で、緯糸が吸い出し装置により受け取られ、織布の端部と吸い出し装置との間で切断装置により切断されることが公知技術として記載されている。このストレッチノズルと吸い出し装置との連係動作がキャッチコードの役割を果たしている。
しかし、上記の装置によると、筬打ちされるときに、筬と吸い出し装置とが干渉しないように干渉部分の筬を短く切断しなければならない。この装置では、例えば織り幅の変更の度に、適切な長さの別の筬に交換しなければならないという不都合が生じる。
よって特許文献1では、キャッチコードを用いることなく、また使用する筬の長さに制限を設けることとなく、ヨコ入れされた緯糸の先端を処理できる方法が提供されている。
また、特許文献2では、エアージェット織機において、緯入れされ、反給糸側に到達した緯糸検出装置の検出精度を高めることによって、反給糸側の織物端部のタテ糸の誤検知を防ぐことが可能で、緯糸検出装置をより織物端部に近づけることが可能となり、キャッチコードに捕捉される緯糸そのものを短くすることを可能とし、切断された捨て耳と呼ばれる緯糸そのものを、さらに短くすることによって、製造コストの改善を目的としている。
特開2000−328399号公報 特開平10−219550号公報
特許文献1記載の技術によれば、エアージェットルームの緯入れにおいて、キャッチコードを用いることなく、緯入れされた緯糸の先端を処理する方法を提供することにより、キャッチコード費用を削減することが可能であるが、キャッチコードのみではそのコスト削減効果はわずかである。
また特許文献2の技術によれば、ヨコ入れ、反給糸側に到達した緯糸検出装置の検出精度を高め、緯糸検出装置を反給糸側の織物端部のタテ糸の誤検知防止を防ぐために、織物端部から離して設置する必要がなく、織物端部に近づけることが可能で、キャッチコードに捕捉される緯糸を短くすることを可能とし、緯糸の廃棄長さを小さくすることで、コスト改善を目的としている。しかし、本文中にはどれだけ短くできるのか明確な記載がなく、そのコスト改善効果の推定は不明である。
本発明は、織物製造の経済性を鑑みつつ、従来の織物品質を維持したまま、キャッチコードを用いることなく、また、捨て耳の長さも、限りなく短く制御することが可能な織物の製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは上記課題を解決するため、鋭意研究した結果、遂に本発明を完成するに到った。即ち、本発明は以下の構成よりなる。
(1)織機として緯糸測長装置を備えたエアージェット織機を用い、緯打ちを行い製織する織物の製造方法であって、経糸の反給糸側の耳部にレノ糸を配し、緯糸としてレノ糸のトータル繊度A(dtex)に対する緯糸のトータル繊度B(dtex)の比(B/A)が3.0以上である紡績糸を用い、前記緯糸測長装置で測定される織物の緯糸長さである緯糸測長量を下記式(1)および(2)を満たすように制御して製織する織物の製造方法。
b=a×(1+c/100)+d1+d2 ・・・(1)
5≦d2≦8・・・(2)
a(mm):織物の製品幅
c(%):織り縮み率
d1(mm):織物の織機給糸側の房耳長さ
d2(mm):反給糸側の房耳長さ
b(mm):緯糸測長量
(2)経糸の反給糸側の耳部に配したレノ糸で緯糸を把持する(1)に記載の織物の製造方法。
(3)緯打ちの際、反給糸側の耳部に配したレノ糸と緯糸の先端でもじり耳を形成する(1)または(2)に記載の織物の製造方法。
(4)レノ糸はマルチフィラメントまたはモノフィラメントである(1)〜(3)のいずれかに記載の織物の製造方法。
本発明は、織物製造の経済性を鑑みつつ、従来の織物品質を維持したまま、キャッチコードを用いることなく、また、捨て耳の長さも、限りなく短く制御することが可能で織機の反給糸側での耳房の切断処理を不要とし得る織物の製造方法を提供することができる。
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明の織物の製造方法は、エアージェット織機での緯糸紡績糸織物にかかるものである。
エアージェット織機は、緯糸測長装置を備え、緯入れする緯糸長さを貯留装置で精度良く調整して測長した緯糸をメインノズルから噴射エアで打ち出し、幅方向に配置されたサブノズルが給糸側から反給糸側にトンネル筬等の筬内にリレー方式等の方式でエアを噴射することによって緯入れを行い、筬打ちを行なって織物を製造する装置である。
使用するエアージェット織機については、装置メーカーを限定しないが、トンネル筬タイプのエアージェット織機であることが好ましい。
製造する織物の糸構成において、経糸は紡績糸、またはマルチフィラメント糸を好ましく用いることができる。紡績糸を形成する繊維としては綿100%、ポリエステル100%、ポリエステル/綿混紡糸、ポリエステル/レーヨン混紡糸、ポリエステル/ウールなどの獣毛との混紡糸等、エアージェット織機で製織できるものであれば、経糸は製造する織物に応じて、自由に選択できる。またマルチフィラメント糸を形成する繊維としては、ポリエステル系繊維、ポリアミド系繊維、アクリル系繊維、アラミド系繊維、レーヨン系繊維、ポリサルホン系繊維、超高分子量ポリエチレン繊維等、エアージェット織機で製織できるものであれば、経糸は紡績糸と同様に自由に選択できる。またフィラメント糸は延伸したのみの延伸糸、および、POYを延伸仮撚加工した延伸仮撚糸でも良い。
また、本発明においては、経糸の反給糸側の耳部にレノ糸を配する。レノ糸については後述する。
緯糸としては紡績糸を用いる。一般に、エアージェット織機において、緯入れされ、反給糸側に到達した緯糸は、キャッチコードにより捕捉され、張力を付与された状態で、筬に筬打ちされ、その後、反給糸側の織布の端部とキャッチコードの間で、切断装置により切断される。切断後、使用目的を果たしたキャッチコードは、切断された短い緯糸とともに廃棄される。
一方、本発明の織物の製造方法では、緯入れする緯糸長さを緯糸測長装置で精度良く調整して、緯入れを行う。緯糸測長装置で測定される織物の緯糸長さである緯糸測長量を、織物が形成されたときの緯織り縮み率と反給糸側の房耳長さを考慮し制御する。このように制御された緯糸測長量で緯糸を挿入し、織物の耳のほつれを防止するためのレノ糸で緯糸を直接把持する等の方法で把持するため、緯入れ時に反給糸側で緯糸の先端を保持するための張力付与装置、および、また緯糸保持後その緯糸を捨て耳として切断し、織物の房耳として切りそろえるためにキャッチコードでの張力付与を必要としない。このため、緯糸はエアージェット織機で緯入れして、反給糸側に到達した際に、糸が伸縮して打戻りがない紡績糸を用いる。フィラメント仮撚糸やポリウレタン糸を綿でカバーしたカバリング糸などを緯糸として、本発明の製造方法で製織すると、緯糸の打戻りによって、緯糸先端が織物の地組織の中まで打ち戻ってしまい、レノ糸で緯糸を把持できず、製織が極めて困難である。このような糸を緯糸として使用する場合は、緯糸の打戻を防止する必要があり、緯入れ長さは通常の製造方法通り、緯糸は筬入れ幅よりも7から15cm程度長く測長し、張力付与装置(ストレッチノズル)を用いて積極的に緯糸を反給糸側で吸引し、かつキャッチコードで緯糸を捕捉する必要がある。
本発明で製織する織物は衣料用織物でも資材用織物でも構わない。
経糸が紡績糸の場合は、単糸でも双糸でも三子撚り糸でも糸形態に依らない。
番手も通常のエアージェット織機で製織できる範囲であれば、問題無く、綿番手で8番〜200番と自由に選択できる。一般の衣料用の織物であれば、10番〜60番の経糸を選定するのが好ましい。フィラメント糸である場合も同様で、単糸でも双糸でも糸形態に依らない。また同様に繊度も自由に選定できる。
緯糸は紡績糸であり、通常のエアージェット織機で製織できる範囲であれば、番手に制限はなく、糸形態も単糸、双糸でも糸形態に依らない。
本発明の織物の製造方法は、織り縮み率を考慮して、緯糸を房耳が残る程度の長さに精度よく調整し、緯打ちの際、反給糸側の織物の耳部のレノ糸で緯糸を把持する、好ましくはレノ糸と緯糸の先端でもじり耳を形成することによって、織物の耳部が崩れること無く織物を形成することができる。
レノ糸の種類、太さ(繊度、番手)は織物の種類によって選定することが可能であるが、本発明におけるレノ糸は、マルチフィラメント糸、またはモノフィラメント糸を使用することが可能である。マルチフィラメント糸を形成する繊維はポリエステル系であっても、ポリアミド系および他の繊維でも構わないが、コストや入手のしやすさを鑑みると、ポリエステル系またはポリアミド系繊維が好ましい。マルチフィラメントの断面形状は丸、扁平、三角、異形状の断面いずれも構わないが、入手のしやすさ、コストの点から好ましくは丸断面である。またマルチフィラメント糸は延伸糸であっても仮撚加工糸であっても構わないが、入手しやすさ、コスト、取り扱いのしやすさの点から好ましくは仮撚り加工糸である。また製織する織物との相性によって、特に耳吊りの発生しないマルチフィラメント糸の種類は選択される。
またさらにレノ糸のトータル繊度Aに対する織物の緯糸のトータル繊度Bの繊度比B/Aは3.0以上であり、4.0以上であることが好ましい。より好ましくは4.5以上であることがよく、さらに好ましくは5.0以上が好ましい。上限としてはレノ糸で緯糸が把持された緯糸で形成される房耳の品質の観点から20.0以下であることが好ましい。B/Aが3.0以下であると、緯糸が、緯打ちの際、反給糸側の織物の耳部のレノ糸で緯糸を十分に締め付けて把持されず、もじり耳を形成することが不可能となり織物の耳部が崩れる。
レノ糸としてマルチフィラメントを用いる場合のトータル繊度は33dtex〜110dtexが好ましく、より好ましくは50dexから90dtexである。左記範囲とすることによりレノ糸の強度を一定以上確保し、製織時に糸切れしにくく、また、耳部分が地厚になることを防ぎ、織物をロール形状に巻取った時に耳高になることを防ぐことが可能である。
またレノ糸にモノフィラメントを選定する場合、モノフィラメントの素材はポリエステル系であっても、ポリアミド系でも構わないが、単糸強度の点からポリアミド系が好ましい。レノ糸としてモノフィラメントを用いる場合の繊度は、10dtex〜50dtexであることが好ましいが、レノ糸として使用するための強度、伸度、剛性のバランスが特によい18dtex〜25dtexがより好ましい。細すぎると操業時の糸切れが懸念され、太すぎると剛性が大きく、もじり耳形成が難しくなる場合がある。
本発明の織物の製造方法での織物の組織は、平組織、綾組織、繻子組織、変化組織、ドビー組織等の組織に依らず自由に組織を選択できる。
本発明の織物の製造方法での、緯糸測長量は、各織物設計に従って調整する。調整は反給糸側において、緯糸が筬打ちされて織物が形成された時に、房耳の長さが5〜8mmとなるように緯糸測長量を調整する。房耳の長さが5mmよりも小さいと、レノ糸で緯糸を捕まえてもじり耳を形成する際に、レノ糸での緯糸把持ミスが発生し、織物の耳組織が崩れ、織機の連続操業が不可能になる。また房耳の長さが8mmよりも長いと、次工程である染色工程で房耳の中折れによる工程通過性が問題になる。
上記のように房耳の長さを調整するためには、織物が形成された時の緯織り縮み率と織物の房耳長さを考慮して緯糸測長量を制御するが、具体的には前記緯糸測長装置で測定される織物の緯糸長さである緯糸測長量を下記式(1)および(2)を満たすように制御して製織する。
b=a×(1+c/100)+d1+d2 ・・・(1)
5≦d2≦8・・・(2)
a(mm):織物の製品幅
c(%):織り縮み率
d1(mm):織物の織機給糸側の房耳長さ
d2(mm):反給糸側の房耳長さ
b(mm):緯糸測長量
上記において、織物の製品幅a(mm)は製品が織りあがって、検反機上において織物の両側の房耳を含まない、レノ糸を含む経糸と緯糸が交錯を開始する耳部から耳部までの地組織を長手方向に対して直角に測定したときの織物の幅である。
織り縮み率c(%)は織物の製品幅a(mm)と織物設計筬入れ幅e(mm)とすると、c(%)=(e−a)/a×100で定義され、e=a×(1+c/100)で表される。
なお上記織物設計緯入れ幅e(mm)は、織り縮み率(%)を考慮され所定の織物の製品幅a(mm)となるように選定した筬に経糸を通し入れる幅方向の長さである。
織物の織機給糸側の房耳長さd1(mm)は、エアージェット織機における給糸側の織物房耳の長さであり、使用する織機メーカーの織機、織機タイプにより異なる。
反給糸側の房耳長さd2(mm)は、緯糸が反給糸側に到達し、トンネル筬内でサブノズルによる噴射エアで緯糸が伸びきった状態で、緯糸が緯入れされ、筬打ちされると同時にレノ糸に把持され、もじり耳を形成し、織物を形成したときの反給糸側の織物房耳の長さである。
緯糸測長量b(mm)は緯入れした緯糸が織物形成時に緯糸クリンプが生じることによる織り縮み率c(%)を考慮した緯糸長さと給糸側房耳長さd1(mm)と反給糸側房耳長さd2(mm)の合計を緯糸測長装置で測長した長さである。
次に実施例により、本発明をさらに詳しく説明する。
[実施例1]
エアージェット織機を用い、経糸・緯糸として、ポリエステル、綿からなる45番手(131dtex)の混紡糸を使用して、経糸密度135本/インチ(2.54cm)、緯糸密度72本/インチ(2.54cm)、組織は平組織で製織した。給糸側の房耳長さは5mmであった。経糸の反給糸側の耳部に22dtexのナイロンモノフィラメントのレノ糸を配した(レノ糸のトータル繊度Aに対する織物の緯糸のトータル繊度Bの繊度比B/Aは6.0)。製織に際しては、設計筬入れ幅1648mmに対し、織り縮み率3.8%、織り上げ幅1588mmとなるように制御しながら、レノ糸で緯糸を把持してもじり耳を形成し、反給糸側の房耳長さを5mmとするよう緯糸測長量を1658mmになるよう緯糸測長装置のバンド径を調整して紡績糸織物を製織したところ、耳品位は通常のキャッチコードで緯糸に張力を付与したものと何ら変わらず安定して耳がしまっていた。また染色通過性はテンターでのピン外れなどもなく、得られた染色加工後の織物も通常のエアージェット製織で得られる織物と差がないものであった。反給糸側の房耳長さはバンド径を調整しては、少量製織し、房耳長さを金尺で測定して5mmであることを確認した。
[実施例2]
エアージェット織機を用い、経糸・緯糸として、ポリエステル、綿からなる45番手(131dtex)の混紡糸を使用して、経糸密度135本/インチ(2.54cm)、緯糸密度72本/インチ(2.54cm)、組織は平組織で製織した。給糸側の房耳長さは5mmであった。経糸の反給糸側の耳部に22dtexのナイロンモノフィラメントのレノ糸を配した(レノ糸のトータル繊度Aに対する織物の緯糸のトータル繊度Bの繊度比B/Aは6.0)。製織に際しては、設計筬入れ幅1648mmに対し、織り縮み率3.8%、織り上げ幅1588mmとなるように制御しながら、レノ糸で緯糸を把持してもじり耳を形成し、反給糸側の房耳長さを8mmとするよう緯糸測長量を1661mmになるよう緯糸測長装置のバンド径を調整して紡績糸織物を製織したところ、耳品位は通常のキャッチコードで緯糸に張力を付与したものと何ら変わらず安定して耳がしまっていた。また染色通過性は、一部の房耳が織物の地側に折れて、テンターの通過性が不安定になることがあったが大きな問題無く、得られた染色加工後の織物も通常のエアージェット製織で得られる織物と差がないものであった。反給糸側の房耳長さは実施例1と同様に確認した。
[実施例3]
エアージェット織機を用い、経糸・緯糸として、ポリエステル、綿からなる45番手(131dtex)の混紡糸を使用して、経糸密度110本/インチ(2.54cm)、緯糸密度76本/インチ(2.54cm)、組織は平組織で製織した。給糸側の房耳長さは5mmであった。経糸の反給糸側の耳部に22dtexのナイロンモノフィラメントのレノ糸を配した(レノ糸のトータル繊度Aに対する織物の緯糸のトータル繊度Bの繊度比B/Aは6.0)。製織に際しては、設計筬入れ幅1675mmに対し、織り縮み率4.7%、織り上げ幅1600mmとなるように制御しながら、レノ糸で緯糸を把持してもじり耳を形成し、反給糸側の房耳長さを5mmとするよう緯糸測長量を1685mmになるよう緯糸測長装置のバンド径を調整して紡績糸織物を製織したところ、耳品位は通常のキャッチコードで緯糸に張力を付与したものと何ら変わらず安定して耳がしまっていた。また染色通過性はテンターでのピン外れなどもなく、得られた染色加工後の織物も通常のエアージェット製織で得られる織物と差がないものであった。反給糸側の房耳長さは実施例1と同様に確認した。
[実施例4]
エアージェット織機を用い、経糸としてポリエステルからなる167dtexの仮撚り加工糸、緯糸としてして、ポリエステル、綿からなる45番手の混紡糸の双糸を使用して、経糸密度132本/インチ(2.54cm)、緯糸密度54本/インチ(2.54cm)、組織は平組織で製織した。給糸側の房耳長さは5mmであった。経糸の反給糸側の耳部に総繊度56dtex、単糸本数24本のポリエステル丸断面延伸糸のマルチフィラメント糸のレノ糸を配した(レノ糸のトータル繊度Aに対する織物の緯糸のトータル繊度Bの繊度比B/Aは4.7)。製織に際しては、設計筬入れ幅1642mmに対し、織り縮み率3.9%、織り上げ幅1580mmとなるように制御しながら、レノ糸で緯糸を把持してもじり耳を形成し、反給糸側の房耳長さを5mmとするよう緯糸測長量を1652mmになるよう緯糸測長装置のバンド径を調整して紡績糸織物を製織したところ、耳品位は通常のキャッチコードで緯糸に張力を付与したものと何ら変わらず安定して耳がしまっていた。また染色通過性はテンターでのピン外れなどもなく、得られた染色加工後の織物も通常のエアージェット製織で得られる織物と差がないものであった。反給糸側の房耳長さは実施例1と同様に確認した。
[実施例5]
エアージェット織機を用い、経糸としてポリエステルからなる167dtexの仮撚り加工糸、緯糸としてして、ポリエステル、綿からなる45番手の混紡糸の双糸(262dtex)を使用して、経糸密度132本/インチ(2.54cm)、緯糸密度54本/インチ(2.54cm)、組織は平組織で製織した。給糸側の房耳長さは5mmであった。経糸の反給糸側の耳部に22dtexのナイロンモノフィラメントのレノ糸を配した(レノ糸のトータル繊度Aに対する織物の緯糸のトータル繊度Bの繊度比B/Aは11.9)。製織に際しては、設計筬入れ幅1642mmに対し、織り縮み率3.9%、織り上げ幅1580mmとなるように制御しながら、レノ糸で緯糸を把持してもじり耳を形成し、反給糸側の房耳長さを5mmとするよう緯糸測長量を1652mmになるよう緯糸測長装置のバンド径を調整して紡績糸織物を製織したところ、耳品位は通常のキャッチコードで緯糸に張力を付与したものと比較すると、やや耳の締まりが緩い部分が見られたが、大きな問題ではなかった。また染色通過性はテンターでのピンのかかりが不安定になるのが見られる瞬間があったが、特に通過性に大きな問題はなかった。得られた染色加工後の織物も通常のエアージェット製織で得られる織物よりやや耳組織が緩い部分はあったが品位に大きな差がないものであった。反給糸側の房耳長さは実施例1と同様に確認した。
[実施例6]
エアージェット織機を用い、経糸としてポリエステルからなる167dtexの仮撚り加工糸、緯糸としてして、ポリエステル、綿からなる34番手(174dtex)の混紡糸を使用して、経糸密度132本/インチ(2.54cm)、緯糸密度54本/インチ(2.54cm)、組織は平組織で製織した。給糸側の房耳長さは5mmであった。経糸の反給糸側の耳部に22dtexのナイロンモノフィラメントのレノ糸を配した(レノ糸のトータル繊度Aに対する織物の緯糸のトータル繊度Bの繊度比B/Aは7.9)。製織に際しては、設計筬入れ幅1642mmに対し、織り縮み率3.9%、織り上げ幅1580mmとなるように制御しながら、レノ糸で緯糸を把持してもじり耳を形成し、反給糸側の房耳長さを5mmとするよう緯糸測長量を1652mmになるよう緯糸測長装置のバンド径を調整して紡績糸織物を製織したところ、耳品位は通常のキャッチコードで緯糸に張力を付与したものと比較すると、やや耳の締まりが緩い部分が見られたが、大きな問題ではなかった。また染色通過性はテンターでのピンのかかりが不安定になるのが見られる瞬間があったが、特に通過性に大きな問題はなかった。得られた染色加工後の織物も通常のエアージェット製織で得られる織物よりやや耳組織が緩い部分はあったが品位に大きな差がないものであった。反給糸側の房耳長さは実施例1と同様に確認した。
[実施例7]
エアージェット織機を用い、経糸として、ポリエステル、綿からなる45番手(131dtex)の混紡糸、緯糸としてポリエステル、綿からなる34番手(174dtex)の混紡糸を使用して、経糸密度136本/インチ(2.54cm)、緯糸密度72本/インチ(2.54cm)、組織は2/1ツイル組織で製織した。給糸側の房耳長さは5mmであった。経糸の反給糸側の耳部に22dtexのナイロンモノフィラメントのレノ糸を配した(レノ糸のトータル繊度Aに対する織物の緯糸のトータル繊度Bの繊度比B/Aは7.9)。製織に際しては、設計筬入れ幅1642mmに対し、織り縮み率3.4%、織り上げ幅1588mmとなるように制御しながら、レノ糸で緯糸を把持してもじり耳を形成し、反給糸側の房耳長さを5mmとするよう緯糸測長量を1652mmになるよう緯糸測長装置のバンド径を調整して紡績糸織物を製織したところ、耳品位は通常のキャッチコードで緯糸に張力を付与したものと比較すると、やや耳の締まりが緩い部分が見られたが、大きな問題ではなかった。また染色通過性はテンターでのピンのかかりが不安定になるのが見られる瞬間があったが、特に通過性に大きな問題はなかった。得られた染色加工後の織物も通常のエアージェット製織で得られる織物よりやや耳組織が緩い部分はあったが品位に大きな差がないものであった。反給糸側の房耳長さは実施例1と同様に確認した。
[実施例8]
エアージェット織機を用い、経糸・緯糸として、ポリエステル、綿からなる20番手(295dtex)の混紡糸を使用して、経糸密度108本/インチ(2.54cm)、緯糸密度56本/インチ(2.54cm)、組織は平組織で製織した。給糸側の房耳長さは5mmであった。経糸の反給糸側の耳部に22dtexのナイロンモノフィラメントのレノ糸を配した(レノ糸のトータル繊度Aに対する織物の緯糸のトータル繊度Bの繊度比B/Aは13.4)。製織に際しては、設計筬入れ幅1602mmに対し、織り縮み率3.8%、織り上げ幅1566mmとなるように制御しながら、レノ糸で緯糸を把持してもじり耳を形成し、反給糸側の房耳長さを5mmとするよう緯糸測長量を1612mmになるよう緯糸測長装置のバンド径を調整して紡績糸織物を製織したところ、耳品位は通常のキャッチコードで緯糸に張力を付与したものと比較すると、やや耳の締まりが緩い部分が見られたが、大きな問題ではなかった。また染色通過性はテンターでのピンのかかりが不安定になるのが見られる瞬間があったが、特に通過性に大きな問題はなかった。得られた染色加工後の織物も通常のエアージェット製織で得られる織物よりやや耳組織が緩い部分はあったが品位に大きな差がないものであった。反給糸側の房耳長さは実施例1と同様に確認した。
[比較例1]
エアージェット織機を用い、経糸・緯糸として、ポリエステル、綿からなる45番手(131dtex)の混紡糸を使用して、経糸密度135本/インチ(2.54cm)、緯糸密度72本/インチ(2.54cm)、組織は平組織で製織した。給糸側の房耳長さは5mmであった。経糸の反給糸側の耳部に22dtexのナイロンモノフィラメントのレノ糸を配した(レノ糸のトータル繊度Aに対する織物の緯糸のトータル繊度Bの繊度比B/Aは6.0)。製織に際しては、設計筬入れ幅1648mmに対し、織り縮み率3.8%、織り上げ幅1588mmとなるように制御しながら、レノ糸で緯糸を把持してもじり耳を形成し、反給糸側の房耳長さを10mmとするよう緯糸測長量を1663mmになるよう緯糸測長装置のバンド径を調整して紡績糸織物を製織したところ、耳品位は通常のキャッチコードで緯糸に張力を付与したものと何ら変わらず安定して耳がしまっていた。しかし、染色工程で地側に房耳が中折れし、テンターでの工程通過不良が発生した。反給糸側の房耳長さは実施例1と同様に確認した。
[比較例2]
エアージェット織機を用い、経糸・緯糸として、ポリエステル、綿からなる45番手(131dtex)の混紡糸を使用して、経糸密度135本/インチ(2.54cm)、緯糸密度72本/インチ(2.54cm)、組織は平組織で製織した。給糸側の房耳長さは5mmであった。経糸の反給糸側の耳部に22dtexのナイロンモノフィラメントのレノ糸を配した(レノ糸のトータル繊度Aに対する織物の緯糸のトータル繊度Bの繊度比B/Aは6.0)。製織に際しては、設計筬入れ幅1648mmに対し、織り縮み率3.8%、織り上げ幅1588mmとなるように制御したところ、製織開始と同時に反給糸側でレノ糸が緯糸を把持することができず、もじり耳の形成が不可のため、耳崩れとなり、製織不可能であった。製織できたと仮定した場合の計算上の房耳長さは3mmとなる。
[比較例3]
エアージェット織機を用い、経糸・緯糸として、ポリエステル、綿からなる45番手(131dtex)の混紡糸を使用して、経糸密度135本/インチ(2.54cm)、緯糸密度72本/インチ(2.54cm)、組織は平組織で製織した。給糸側の房耳長さは5mmであった。経糸の反給糸側のレノ糸は総繊度84dtex、単糸本数36本のポリエステルマルチフィラメント仮撚り加工糸のレノ糸を配した(レノ糸のトータル繊度Aに対する織物の緯糸のトータル繊度Bの繊度比B/Aは1.6)。製織に際しては、設計筬入れ幅1648mmに対し、織り縮み率3.8%、織り上げ幅1588mmとなるように制御したところ、製織開始と同時に反給糸側でレノ糸が緯糸を把持することができず、もじり耳の形成が不可のため、耳崩れとなり、製織不可能であった。
[比較例4]
エアージェット織機を用い、経糸としてポリエステルからなる167dtexの仮撚り加工糸、緯糸としてして、ポリエステル、綿からなる45番手の混紡糸の双糸(262dtex)を使用して、経糸密度132本/インチ(2.54cm)、緯糸密度54本/インチ(2.54cm)、組織は平組織で製織した。給糸側の房耳長さは5mmであった。経糸の反給糸側のレノ糸は総繊度110dtex、単糸本数48本のポリエステルマルチフィラメント仮撚り加工糸のレノ糸を配した(レノ糸のトータル繊度Aに対する織物の緯糸のトータル繊度Bの繊度比B/Aは2.4)。製織に際しては、設計筬入れ幅1648mmに対し、織り縮み率3.8%、織り上げ幅1588mmとなるように制御したところ、製織開始と同時に反給糸側でレノ糸が緯糸を把持することができず、もじり耳の形成が不可のため、耳崩れとなり、製織不可能であった。
Figure 2018165412
Figure 2018165412

Claims (4)

  1. 織機として緯糸測量装置を備えたエアージェット織機を用い、緯打ちを行い製織する織物の製造方法であって、経糸の反給糸側の耳部にレノ糸を配し、緯糸としてレノ糸のトータル繊度A(dtex)に対する緯糸のトータル繊度B(dtex)の比(B/A)が3.0以上である紡績糸を用い、前記緯糸測長装置で測定される織物の緯糸長さである緯糸測長量を下記式(1)および(2)を満たすように制御して製織する織物の製造方法。
    b=a×(1+c/100)+d1+d2 ・・・(1)
    5≦d2≦8・・・(2)
    a(mm):織物の製品幅
    c(%):織り縮み率
    d1(mm):織物の織機給糸側の房耳長さ
    d2(mm):反給糸側の房耳長さ
    b(mm):緯糸測長量
  2. 経糸の反給糸側の耳部に配したレノ糸で緯糸を把持する請求項1記載の織物の製造方法。
  3. 緯打ちの際、反給糸側の耳部に配したレノ糸と緯糸の先端でもじり耳を形成する請求項1または2に記載の織物の製造方法。
  4. レノ糸はマルチフィラメントまたはモノフィラメントである請求項1〜3のいずれかに記載の織物の製造方法。
JP2017062518A 2017-03-28 2017-03-28 織物の製造方法 Active JP6926586B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017062518A JP6926586B2 (ja) 2017-03-28 2017-03-28 織物の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017062518A JP6926586B2 (ja) 2017-03-28 2017-03-28 織物の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2018165412A true JP2018165412A (ja) 2018-10-25
JP6926586B2 JP6926586B2 (ja) 2021-08-25

Family

ID=63922452

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017062518A Active JP6926586B2 (ja) 2017-03-28 2017-03-28 織物の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6926586B2 (ja)

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002212856A (ja) * 2001-01-16 2002-07-31 Toyobo Co Ltd 高密度織物
WO2014051049A1 (ja) * 2012-09-27 2014-04-03 東レ株式会社 織物とその製造方法

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002212856A (ja) * 2001-01-16 2002-07-31 Toyobo Co Ltd 高密度織物
WO2014051049A1 (ja) * 2012-09-27 2014-04-03 東レ株式会社 織物とその製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP6926586B2 (ja) 2021-08-25

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5679076B2 (ja) 織物とその製造方法
CN107142590B (zh) 一种天丝棉杨柳绉织物的生产工艺
JP4613174B2 (ja) サイズ被覆複合糸およびその製造方法
CN112410964A (zh) 具有多种弹性纱线的拉伸纱线和织物
CN101932761A (zh) 具有独立的弹性纱体系的弹力织品
JP5004394B2 (ja) 細幅織機及び細幅織物
CN101270527A (zh) 赛络纱牛仔布面料的制造工艺
CN106400269A (zh) 一种醋酸纤维面料的生产工艺
JP7375549B2 (ja) エアバッグ用織物およびエアバッグ用織物の製造方法
JP7447787B2 (ja) エアバッグ用織物およびエアバッグ用織物の製造方法
CN108103633A (zh) 天丝棉舒弹丝小提花纬弹织物及其生产方法
JP4518359B2 (ja) 製織方法
CN102677262B (zh) 一种纯铜氨提花面料及其生产方法
JP2016191158A (ja) 織機用全幅テンプル装置、織物の製造方法および織物
WO2015129684A1 (ja) 織物およびエアバッグ
JP6809736B2 (ja) 伸縮性織物、その製造方法及び製造装置
CN105483902A (zh) 一种高支高密纬长丝织物及其织造工艺
JP2018165412A (ja) 織物の製造方法
CN102677261A (zh) 一种防断裂铜氨面料及其生产方法
WO2010150582A1 (ja) 種糸としての経糸の自動引込み装置、及び種糸としての経糸の自動引込み方法
JP6256350B2 (ja) 織機および織物の製造方法
EP3530787B1 (en) Loom, method for producing textile, and textile produced therewith
CN116397362A (zh) 一种涤维棉多组分棉织物及其生产方法
JP3300260B2 (ja) 織物の製法
Russell et al. Manufacture of wool products

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20200212

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20201203

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20201216

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20210209

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20210706

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20210719

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 6926586

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151