JP2018164546A - 脚補助装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】立脚期の膝の屈曲を制動する。【解決手段】脚にかかる荷重を膝部より上側で支持する荷重支持装具100と、大腿部12に装着される大腿部リンク110と、下腿部13に装着される下腿部リンク120と、大腿部リンクの中央位置付近に回動可能に配置され挿通部材の摺動を許容するリング部材170と、リング部材に摺動可能に挿通されると共に下端部が下腿部リンクの中央位置付近に揺動可能に連結される中継部リンク130と、大腿部リンクの動作で引かれる牽引ワイヤ151と、脚の接地状態を検知する接地センサ160と、牽引ワイヤの端部と連結され接地センサが接地を検知しているとき大腿部リンクの上端と前記中継部リンクの上端とが離間する運動を制動し、接地センサが接地を検知ないとき大腿部リンクの上端と中継部リンクの上端とが離間する運動を制動しない制動装置150とを備える。【選択図】図1

Description

本発明は、脚への負荷を軽減する脚補助装置に関する。
昨今、歩行などの人の動作に対して、膝を屈曲又は伸展するときの回転力による負担を軽減する技術や、ユーザの体重の一部又は全部を支持することによりユーザの脚への負担を軽減する等、人の動作を補助するための多様な技術が開発されている。
ユーザの歩行を補助する装置では、ユーザが体を持ち上げる動作をするとき、膝関節に求められる回転力をモータ等の動力により積極的に補助する技術や、あるいは膝の屈曲方向の回転力を受け止める手段によるものが知られている。これらとして具体的には、ユーザの大腿部に装着される上側リンクと、上側リンクの下端部に連結される下側リンクとが、ラチェット機構により連結されるものが提案されている。
特許文献1には、ラチェット機構を利用して立脚期における膝の屈曲方向への回転運動を止める技術が記載されている。また、特許文献2には、ばねなどの弾性材を利用して立脚期の膝の伸展方向への回転運動を補助する技術が記載されている。
特許文献1及び特許文献2に記載の技術は、モータやアクチュエータ等の能動機構を使用することなく、ユーザ自身の体重の一部を脚への荷重を軽減する力として利用する点で共通する。
特許第5428877号公報 特許第5213682号公報
しかし、特許文献1及び特許文献2に記載の技術にあっては、ユーザの立脚期の上側リンクの回転運動を制動又は補強するための力の発生を上側リンクと下側リンクの連結部で行っている。しかし、特許文献1及び特許文献2に記載の構造は、上側リンクの回転運動の中心位置と、この運動を制動又は補強するための力を上側リンクに伝える位置と、が近接している。このため、制動又は補強に必要な力(トルク)が大きくなり、制動又は補強の力を伝達するための部材の強度、及び制動又は補強の力を受ける位置での上側リンク部材の強度を、両者共に高いものとせざるを得ない。よって、部材の質量や大きさが増加してコストも嵩むという問題がある。
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、ユーザの立脚期の膝の屈曲に伴う上側リンクの屈曲方向への回転運動を、歩行動作を妨げることなく、大きな力を必要とせずに制動できる制動装置とこの制動装置を有効に機能させるための体重支持機構を備えた、軽量で安価な脚補助装置を提供することを課題とする。
本発明の脚補助装置は、ユーザの脚に負荷されている荷重それ自体を利用して、この荷重による上側リンクの屈曲方向への回転運動を制動することによって、ユーザの脚への荷重による負担を軽減する。そこで、本発明の脚補助装置は、まず、ユーザの脚にかかる荷重の少なくとも一部を直接に支持する荷重支持部と、この荷重支持部を支持するために大腿部リンクと下腿部リンク及び両者の間に牽引ワイヤを介して配置される中継部リンクとによる体重支持機構を構成し、更に、この体重支持機構の途中、即ち中継部リンクの内部に、牽引ワイヤに接続して立脚期の大腿部リンクの屈曲の運動を制動する制動機構を設けることによって、前記の課題を解決するものである。
本発明の脚補助装置において最も特徴的な点は、中継部リンクと牽引ワイヤとを、大腿部リンクと下腿部リンクのどの位置にどのように配置するかという点、即ち、体重支持機構の構成である。
なお、通常は、歩行中でなく、椅子などに腰掛けている場合、立脚期、遊脚期の語は使用されないことが一般的である。本明細書では、「立脚期」という語は歩行中かどうかに関係なく「足底が接地している期間」と同じ意味でも使用する。また、同様に「遊脚期」という語は歩行中かどうかに関係なく「足底が接地していない期間」と同じ意味でも使用する。
更に、「膝の伸展」とは、「膝の屈曲」と反対の動作、即ち臀部と踵が次第に離れていく方向の動作を意味する。更に「上側リンクの屈曲」という表記は、「ユーザの膝の屈曲に追従して動く上側リンクの、膝の屈曲方向への動作」という意味で使用する。また、「上側リンクの伸展」も同ように「上側リンクの、膝の伸展方向への動作」の意味で使用する。
本発明において上記課題を解決するため、請求項1に記載の脚補助装置は、ユーザの脚への荷重による負担を軽減する脚補助装置であって、前記ユーザの一方または両方の脚にかかる荷重の少なくとも一部を前記ユーザの前記一方の脚の膝部より上側の部分で支持する荷重支持装具と、前記一方の脚の大腿に装着され、上端部が前記荷重支持装具に揺動可能に連結され、下端部が前記一方の脚の前記膝部に至る大腿部リンクと、前記一方の脚の下腿に装着され、上端部が前記大腿部リンクに揺動可能に連結され、下端部が前記一方の脚の足部に至る下腿部リンクと、前記大腿部リンクの中央位置付近に回動可能に配置され、挿通された部材の摺動を許容するリング部材と、上端部が、直立姿勢のときの前記ユーザの腰部付近の高さに配置され、前記リング部材に摺動可能に挿通されると共に、下端部が前記下腿部リンクの中央位置付近に揺動可能に連結される中継部リンクと、一端が前記荷重支持装具と前記大腿部リンクとの連結点付近に固定され、他端が前記中継部リンクの上端部の一点を貫通して前記中継部リンクの内部に入る牽引ワイヤと、前記一方の脚が接地しているか否かを検知する接地センサと、前記中継部リンク内にある前記牽引ワイヤの端部と連結し、前記接地センサが前記一方の脚の接地を検知しているときには、前記大腿部リンクの上端と前記中継部リンクの上端とが互いに離間する運動を制動し、前記接地センサが前記一方の脚の接地を検知していないときには、前記大腿部リンクの上端と前記中継部リンクの上端とが互いに離間する運動を制動しないように構成されている制動装置と、を備えることを特徴とする脚補助装置である。
ここで「ユーザの脚にかかる荷重」とは、ユーザ自身の体重とユーザの手や肩などに携行されている物の荷重、更にユーザに背負われている人や物の荷重を含めたすべての荷重を意味する。「前記一方の脚」とは本装置を装着している側の脚を意味する。
上述したように、本発明においては、各リンク同士の連結位置及び各リンクと牽引ワイヤの連結位置の決定が最も重要な課題となるわけである。このため、請求項1においては、「大腿部リンクの中央位置付近」、「ユーザの腰部付近」、「下腿部リンクの中央位置付近」、「荷重支持装具と大腿部リンクとの連結点付近」、「中継部リンクの上端部の一点」としており、必ずしも中央部や腰部の一点に限定せず、ある程度の幅を持たせた位置としている。ここで、「リンクの中央位置」とは、「リンクの長手方向の中央位置」との意である。
このような構成により、請求項1に記載の脚補助装置では、大腿部リンクの下端部、即ち既述した2つのリンクの連結部から最も遠い上端部の位置で大腿部リンクの屈曲の回転運動の向きとは逆向きに牽引ワイヤを引くように制動力を発揮することになる。このため、ユーザの立脚期の膝の屈曲に伴う上側リンクの屈曲方向への回転運動を、歩行動作を妨げることなく、大きな力を必要とせずに制動できる制動装置とこの制動装置を有効に機能させるための独自の体重支持機構を備えた、軽量で安価な脚補助装置を提供できる。
同じく請求項2に記載の発明にあっては、前記制動装置は、前記中継部リンクの内部に配置され、上端が前記牽引ワイヤの前記中継部リンクの内部の端部と連結するラチェット部材と、前記中継部リンクの中央位置付近に設置された筺体の内部にあって、前記ラチェット部材と係合又は離間できる爪具と、を備え、前記接地センサが前記一方の脚の接地を検知すると、前記ラチェット部材と前記爪具とが係合して、前記ラチェット部材の上方への移動は禁止するが、下方への移動は許容するように、また、前記接地センサが前記一方の脚の接地を検知しないときは、前記ラチェット部材と前記爪具とが離間しているように構成されていることを特徴とする。
請求項2に係る発明によれば、接地センサが前記一方の脚の接地を検知するとき、即ち立脚期には、ラチェット部材と爪具とが係合して、ラチェット部材の上方への移動は禁止されるから、ラチェット部材の上端部に連結している牽引ワイヤの移動も禁止されることになり、結局、大腿部リンクの屈曲の運動も停止することになる。このとき、大腿部リンクの下端部、即ち既述した2つのリンクの連結部から最も遠い上端部の位置で大腿部リンクの屈曲の回転運動の向きとは逆向きに牽引ワイヤを引くように確かに制動力を発揮する。
以下、脚補助装置が歩行動作を妨げないことについて説明する。まず、立脚期即ち接地センサが前記一方の脚の接地を検知しているとき、ラチェット部材の下方への移動は許容されるから、立脚期の大腿部リンクの伸展の運動では、ラチェット部材の上端に連結している牽引ワイヤも妨げられずに下方に引かれる。
一方、遊脚期では、接地センサが前記一方の脚の接地を検知しないから、ラチェット部材と爪具とが離間しており、従って、ラチェット部材は上方へも下方へも移動できる。即ち、遊脚期では、大腿部リンクの屈曲、伸展の両方向への回転とも妨げられない。従って、請求項2に記載の制動装置は、歩行動作を妨げないことがわかる。
従って、請求項2に記載の制動装置では、ユーザの立脚期の膝の屈曲に伴う上側リンクの屈曲方向への回転運動を、歩行動作を妨げることなく、大きな力を必要とせずに制動できる制動装置を備える脚補助装置を提供することができる。
同じく請求項3に記載の発明では、前記荷重支持装具は、前記ユーザの一方又は両方の脚にかかる荷重の少なくとも一部を、前記ユーザの骨盤部で支持するもの、又は、前記ユーザの少なくとも前記一方の脚の前記膝部と前記大腿の後部とで支持するものであることを特徴とする。
請求項3に係る発明によれば、ユーザの脚にかかる荷重の少なくとも一部を支持する荷重支持装具を、骨盤部で支持するものと、膝部と大腿後部とで支持するものとの内から選択できる。膝部と大腿後部とで支持する荷重支持具を使用する場合、ユーザの姿勢によっては脚への荷重を有効に支持しない状況が生じるが、少なくとも荷重を支持できている限り、大腿部リンクの屈曲の運動を制動する制動力を大腿部リンクに伝達する位置は骨盤部で支持する荷重支持具の場合の伝達位置と同じである。また、膝部と大腿後部とで支持する荷重支持具の作用が歩行動作を妨げないことも、ユーザの骨盤部で支持する荷重支持具の場合と同様である。従って本発明によれば、制動装置を有効に機能させるための独自の体重支持機構を備えた軽量で安価な脚補助装置を提供することができる。
本発明に係る脚補助装置によれば、ユーザの立脚期の膝の屈曲に伴う上側リンクの屈曲方向への回転運動を、歩行動作を妨げることなく、大きな力を必要とせずに制動できる制動装置と、この制動装置を有効に機能させるための独自の体重支持機構と、を備えた、軽量で安価な脚補助装置を提供することができる。
即ち、請求項1に記載の脚補助装置よれば、大腿部リンクの下端部から最も遠い上端部の位置で大腿部リンクの屈曲の回転運動の向きとは逆向きに牽引ワイヤを引くように制動力を発揮することになる。このため、ユーザの立脚期の膝の屈曲に伴う上側リンクの屈曲方向への回転運動を、歩行動作を妨げることなく、大きな力を必要とせずに制動できる制動装置とこの制動装置を有効に機能させるための独自の体重支持機構を備えた、軽量で安価な脚補助装置を提供できる。
また、請求項2に記載の脚補助装置によれば、ユーザの立脚期の膝の屈曲に伴う上側リンクの屈曲方向への回転運動を、歩行動作を妨げることなく、大きな力を必要とせずに制動できる制動装置を備える脚補助装置を提供することができる。
そして、請求項3に記載の脚補助装置によれば、制動装置を有効に機能させるための独自の体重支持機構を備えた軽量で安価な脚補助装置を提供することができる。
本発明の第1実施形態に係る脚補助装置の膝屈曲姿勢での模式的側面図である。 同脚補助装置の直立姿勢での模式的側面図である。 同脚補助装置における制動装置の構成を示す模式図である。 同脚補助装置におけるラチェット部材の変形例を示す模式図である。 同脚補助装置における制動装置の第1の変形例の構成を示す模式図である。 同脚補助装置における制動装置の第2の変形例の構成を示す模式図である。 本発明の第2実施形態に係る脚補助装置の荷重支持装具の構成を示す模式図である。
以下本発明に係る脚補助装置を図面に基づいて詳細に説明する。
<第1実施形態>
まず、本発明の第1の実施形態に係る脚補助装置について説明する。図1は本発明の第1実施形態に係る脚補助装置の膝屈曲姿勢での模式的側面図、図2は同脚補助装置の直立姿勢での模式的側面図である。
実施形態に係る脚補助装置の主要な使用目的は以下の通りである。本実施形態に係る脚補助装置200は、脚力が弱く歩行に支障をきたしている人の歩行補助を目的とする。また、本脚補助装置200は、脚力に問題がない健康な人でも、重い荷物を背負ったり、介護や救助などのため人を背負ったりする場合の、脚への負担を軽減することを目的とする。
更に、これらとは別な使用目的は以下の通りである。即ち、本発明は、人体の脊柱の動き(屈曲、伸展、ひねり動作など)に追従して動作できる構造で上半身に装着する荷重支持装具を新たに提供して、この荷重支持具を脚補助装置200に連結させ、両手で重い荷物を持つ場合や腰部を屈曲する場合などに両手や脊柱にかかる荷重の一部を、この荷重支持装具に連結した脚補助装置200で支持することにより、歩行動作を妨げずに両手や脊柱など人体の上部(腰より上の部分)にかかる荷重負担を軽減することを目的とする。脚補助装置200をこのように使用することで脚への荷重負担が軽減される。脚補助装置200の体重支持構造によれば、人体の脚にかかるすべての荷重は、最終的に人体の脚と荷重支持装具100との2つの経路に分かれて支持されるからである。
以下、脚補助装置200の全体構成について説明する。
実施形態に係る脚補助装置200は、大分して、ユーザ10の脚にかかる荷重を支持するための荷重支持構造である荷重支持装具100、大腿部リンク110、下腿部リンク120、中継部リンク130、足部リンク140と、この荷重支持構造の途中に設けられる制動装置150と、を備えて構成される。
そこで、初めに荷重支持構造について、次に制動装置について説明する。ここで、荷重支持装具と各リンクによるリンク機構とで構成される荷重支持構造は、荷重支持装具の下方に左右の脚にそれぞれ対応して配置することができる。このとき、左右に配置される荷重支持構造は同一であるので、以下では左脚に配置される荷重支持構造について説明する。
まず荷重支持装具100について説明する。荷重支持装具100は、ユーザ10の腰部に巻き付けられるベルト部101と、このベルト部101に取り付けられた腰保持部102と、ベルト部101からユーザ10の大腿部12に沿って設けられた垂下部103とから構成される。
ベルト部101は例えば布、皮革、樹脂、金属等からなる帯状部材であり、ユーザ10の腰部11に巻き付けられて固定される。腰保持部102はベルト部101がユーザ10に取り付けられた状態において、ベルト部101の後下側に配置される。腰保持部102は、籠状の、あるいは袋状の部材であり、ユーザ10の坐骨底部を中心として骨盤の後ろ半分で体重の一部を支持する。
腰保持部102は、様々な素材、例えば、布、皮革、樹脂、金属等などの組み合わせで構成される。垂下部103には、第1ジョイント181を介して大腿部リンク110の上端部111が揺動可能に配置される。
この構造により、ユーザ10の脚に掛かる全荷重の一部は荷重支持構造で支持され、全荷重の残りの分は股関節を通じてユーザ10自身の脚で支持されることになる。即ち、ユーザ10の脚に掛かる全荷重は脚補助装置200とユーザ10自身の脚との2つの箇所で支持されることになる。
次に荷重支持構造を構成する各リンク部材について説明する。荷重支持構造を構成する各リンク部材は、アルミニウムなどの金属やそれに相当する強度を有する素材で構成された中空性部材である。断面の形状は円形でも、多角形でも、また、コの字型でもよい。以下大腿部リンク110、下腿部リンク120、中継部リンク130、足部リンク140について説明する。
大腿部リンク110は、上端部111が荷重支持装具100の垂下部103に第1ジョイント181で揺動可能に連結され、ユーザ10の腰部11付近から大腿部12に沿って配置され、大腿部12の動きに追従して揺動する。
下腿部リンク120は、上端部121が大腿部リンク110の下端部112に、第2ジョイント182を介して揺動可能に連結され、下腿部13に沿って配置される。下腿部リンク120の上端部121は下腿部13の上側に上側ベルト191で固定され、下端部122が下腿部13の下端部に下側ベルト192で固定される。また、下腿部リンク120の下端部122には、足部リンク140が配置されており、ユーザ10の脚の接地部に至る。更に、足部リンク140には、接地センサ160が配置される。
大腿部リンク110の中央位置付近には、リング部材170が回動可能に接続されている。リング部材170は、中継部リンク130の断面の形状に合致し、中継部リンク130が挿通されて摺動が許容できればどのような形状であってもよい。中継部リンク130は、上端部131がユーザ10の腰部11の付近に固定されずに配置され、リング部材170に摺動可能に挿通されると共に、下端部132が下腿部リンク120の中央位置付近に第3ジョイント183で揺動可能に連結される。
また、中継部リンク130の上端部131には、ユーザ10が把持できる湾曲した把持部133が配置されている。更に、中継部リンク130には、制動装置150が配置されている。制動装置150は、牽引ワイヤ151とラチェット部材223とを備える。
牽引ワイヤ151は、一端が大腿部リンク110の上端部111であり、垂下部103との連結点付近に固定され、他端は中継部リンク130の上端部131の一点を貫通して、制動装置150のラチェット部材223の上端と連結している。制動装置150については後述する。
ユーザ10が脚補助装置200を装着すると、第1ジョイント181、第2ジョイント182、及び第3ジョイント183はそれぞれ、ユーザ10の左股関節のピッチ軸、膝部14の関節のピッチ軸、及び左足首関節のピッチ軸とそれぞれ同軸に位置する。これにより、脚補助装置200の大腿部リンク110、下腿部リンク120、及び中継部リンク130は、ユーザ10の脚の動きに応じて揺動することができる。
以下、牽引ワイヤ151、中継部リンク130をどのように配置すればよいかについて検討する。説明のため、牽引ワイヤ151の大腿部リンク110側への固定位置をA、牽引ワイヤ151の中継部リンク130の内部への貫通位置をB、リング部材170の大腿部リンク110への接続位置をC、及び中継部リンク130の下端部の下腿部リンク120への連結位置をDとする(図1参照)。この場合、A、B、C、Dそれぞれの選び方及びそれらの組み合わせ方には、ここで提示したもの以外にも、例えばA、B、C、Dそれぞれの位置が少しずつ異なる多くの変形例が考えられる。
ここで、本発明の課題を解決するために最も重要な要件は、(1)Aの位置を大腿部リンクと下腿部リンクの連結部からできるだけ離れた位置に設定することである。そして、次に重要な要件は、(2)制動力の増大の仕方が急な変動をしないようにするため、直立姿勢においてA、Bの位置の高さが同じに設定することである。この2つの要件が満たされていれば、本明細書で提示したものと類似の効果のある脚補助装置を形成することができる。但し、それらは図1で示した脚補助装置200と比して、幾らか不都合な面もある。
例えば、図1に示したものに比して、膝を屈曲したときに中継部リンクが体幹から離れ過ぎて困ったり、逆に近過ぎて困ったりするという場合がある。また、図1に示したものと比して膝の屈曲時のC、Dの位置が大腿部リンクと下腿部リンクの連結部に少し近い位置を選定した上で、直立姿勢でのA、Bの位置の高さが同じに設定すると、中継部リンクの上端がユーザ10の腰部より上に上がり過ぎて困るという場合等がある。
このような事情から、本明細書では最も一般的に有効な構成として、図1に示すような4点を選択して例示した。しかしながら、これが常に最善の構成であるとは必ずしも言えない場合もありうる。例えば、膝を屈曲したときに中継部リンクが体幹から図1の場合よりも離れていた方が却って都合がよい、あるいは逆にもっと近づいている方が却って都合がよいという場合もあろうし、また同じく、中継部リンクの上端が図1の場合に比べてユーザ10の腰部より上に上がっている、あるいは下がっている方が却って都合がよいという場合もありうる。
また、Cを大腿部リンク110の中央位置より少し下(または上)に選び、Dも下腿部リンク120の中央位置より少し下(または上)に選ぶようにすると、図3の場合に比べて2つの点で違いが生じる。1つは、直立の姿勢から膝を屈曲していくに従って中継部リンク130の上端が次第に前方(または後方)に少しずつ飛び出していくことであり、もう1つは、直立の姿勢から膝を屈曲していくに従って制動力の増大の仕方が図3の場合に比べて急激に変化することである。この2つの事態は、脚補助装置の通常の一般的な使用の場合には利点とみなすことはできないが、これらの事態が却って都合が良いというような、特殊な用途で使用する場合には、逆に利点となる。
以上の考察から、実際の具体的な使用場面では、このような変形例もそれなりに有効な脚補助装置となる。このような事情から、本発明では、A,B,C,Dそれぞれの位置を厳密に限定しない。
次に、足部リンク140について説明する。足部リンク140は、ユーザ10の足部15に沿って配置された接地センサ160を取り付けるための構造物である。足部リンク140は、下腿部リンク120の下端部に第4ジョイント184により揺動可能に連結されて、取付板141と、前板142と、後板143とでほぼ三角形状に形成される。なお、足部リンク140は、取付板141、前板142、後板143とも、その形状、構造は本明細書で提示したものに限定されず、他の構成でもよい。
接地センサ160は、制動装置による制動がユーザ10の歩行や立上がり等の動作を妨げないよう、脚補助装置200を装着している側の脚が立脚期か遊脚期かを判別する機能を有する。具体的には、下腿部リンク120及び足部リンク140の内部に配置される各構成部材との協働作用により、足底の接地を検知するものであり、最終的には、接地を検出したとき接地検出ワイヤ167を下方に引き、接地を検出しないとき接地検出ワイヤ167を下方に引かない。
接地センサ160は、つま先側、踵側のどちらに配置しても接地の検出が可能である。また、本実施形態では、接地を検出すると接地検出ワイヤ167が下方に引かれる構造にしてあるが、逆に上方に引かれるように構成して、接地の情報を制動装置150に伝達することもできる。また、接地センサ160の形状、構造は他のものでもよい。例えば、足底が接地しているときにON信号を出し、接地していないときにOFF信号を出すON−OFFスイッチ等であってもよい。なお、接地センサ160は、棒状体161、162と接地検出ワイヤ167以外に、その他の必要な構成材を備えているが、この構成は公知であり詳細な説明は省略する。
棒状体161と棒状体162は、足部リンクの足底板に垂直に上昇、下降可能に取り付けられている。つま先側の棒状体161の機能は、足部15のつま先側が接地しているか否かを、踵側の棒状体162の機能は、足部15の踵側が接地しているか否かを検出することである。
図2に示すように、接地検出ワイヤ167は下腿部リンク120の内部に延設され、更に下腿部リンク120と中継部リンク130の連結部から中継部リンク130の内部に延設される。そして、接地検出ワイヤ167は、制動装置150に至る。そして、図3に示すように、接地検出ワイヤ167の先端は制動装置150の筺体152内部の爪具受け部221の下半部221aに連結される。
一方、接地検出ワイヤ167の下端は、下腿部リンク120の内部を下方に向かい、下腿部リンク120と足部リンク140の連結部で足部リンク140の内部に入り、そこで必要な諸構成部材と関連しあって、最終的に棒状体161、棒状体162に分枝して接続している。このような構成により、接地検出ワイヤ167は、足底が接地しているか否かにより制動装置の爪具受け部221を駆動する。
次に、制動装置150について詳細に説明する。図3は同脚補助装置における制動装置の構成を示す模式図である。制動装置150は、中継部リンク130の内部に配置される部材と、中継部リンク130の中央位置付近に設置された筺体152の内部に配置される部材とを備える。
まず、中継部リンク130の内部に配置される部材について説明する。中継部リンク130の内部には、牽引ワイヤ151と、上端が牽引ワイヤ151の下端に連結するラチェット部材223が配置される。なお、図3ではラチェット部材223の下端に連結してラチェット部材引き戻しばね222が描かれているが、このラチェット部材引き戻しばね222は、大腿部リンク110が屈曲を停止して逆に伸展するとき、速やかにラチェット部材223を下方に引き戻す目的で設置したもので、必ずしも常に必要というわけではない。
また、筺体152の内部には、ラチェット部材223と係合又は離間する爪具224と、爪具224を回動可能に連結する爪具受け部221と、爪具224の先端部224aを上方に回動するように引く引きばね226と、爪具受け部221をラチェット部材223から離間させるように引く引きばね225と、爪具受け部221の下半部に連結して、爪具受け部221をラチェット部材223に近づけるように働く接地検出ワイヤ167とが配置されている。
また、ラチェット部材223は多数の歯部223aが所定のピッチで併設された部材であり、上下方向に所定の長さ寸法を備える。この場合、ラチェット部材223の歯部223aのピッチ(爪具224の先端部224aの底面と接触するラチェット部材223の凹部底面部分223cの歯の先端からの深さ)とサイズ(歯高)を変更することができる。図4は同脚補助装置におけるラチェット部材の変形例を示す模式図である。
図4に示すラチェット部材323は、歯部323aのピッチとサイズを下方に行くほど次第に大きくしたものである。このように設定したのは、大腿部リンク110の屈曲ではその回転力(トルク)が屈曲角の増大につれて大きくなるため、この力を受けるラチェット部材323の歯部323aのピッチとサイズは初めの部分(ラチェット部材323の上方部)では小さくてよいからである。このように、ラチェット部材323の歯部323aのピッチとサイズを小さくして多数の歯部を持つようにすればそれだけラチェット部材323と爪具224の係合によって停止するときの衝撃の程度を軽減できる。
本実施形態に係る脚補助装置200において制動装置150は、接地センサ160からの情報、即ち接地検出ワイヤ167の動作に基づいて次のように制動力を発揮する。まず、立脚期の場合、即ち、接地センサ160がユーザ10の一方の脚の接地を検知した場合、接地検出ワイヤ167が下方に引かれ、これにより爪具受け部221がラチェット部材223の歯部223aに向かって引き寄せられ、爪具224がラチェット部材223のいずれかの歯部223aと係合する。この係合により、ラチェット部材223の上方への移動は禁止され停止する。即ち、大腿部リンク110の屈曲運動は制動(この例では停止)される。
また逆に、立脚期に膝を伸展させる場合には、大腿部リンク110が伸展方向に回転して牽引ワイヤ151が緩み、ラチェット部材223が自重により、又はラチェット部材引き戻しばね222の収縮力により、下方に引き戻される。このとき、爪具224の先端部224aはラチェット部材223の歯部223aの斜面部223bと接触し、図3に記載した矢印E方向に押し出され回転し始める。
この回転により、爪具224の先端部224aが歯部223aの歯の1つを乗り越えると、直ちに爪具224の先端部224aは引きばね226により上方に引き戻され、その結果再び歯部223aの次の歯と係合する。
以下、同ようにしてラチェット部材223は係合しながら下方へ移動できることになる。即ち、立脚期の大腿部リンク110の伸展運動は妨げられない。一方、遊脚期の場合、即ち、接地センサ160がユーザ10の一方の脚の接地を検知しない場合には、接地検出ワイヤ167が下方に引かれない。
そのため、爪具224と爪具受け部221は共に引きばね225によってラチェット部材223から引き離されている。従って、ラチェット部材223は、爪具224に妨げられることなく、上方へも下方へも移動できることになる。即ち、遊脚期の大腿部リンク110の屈曲運動も伸展運動も制動装置150によって妨げられることはない。なお、筺体の内部の構成は、図3に示したものに限定されず、他の構成法でもよい。例えば、形状記憶合金、磁石、電磁石等を使用する構成であってもよい。
第1実施形態の脚補助装置における制動装置は、上述したものに限られない。以下、制動装置の変形例について簡単に説明する。
<第1の変形例に係る制動装置>
まず、第1の変形例に係る制動装置150Aについて説明する。図5は同脚補助装置における制動装置の第1の変形例の構成を示す模式図である。(a)は遊脚期の屈曲又は進展中の状態を示し、(b)は立脚期で屈曲中の状態を示す。この制動装置150Aは、ラチェット部材223A、爪具224からなるラチェット機構とコイルばね230とを備えるものである。
制動装置150Aは、図3に示した制動装置150のラチェット部材223と同様のラチェット部材223Aを備え、このラチェット部材223Aの歯部223aを形成した側と反対側において、中継部リンク130の内壁面との間にコイルばね230を配置している。コイルばね230の上端はラチェット部材223Aと接触することなく牽引ワイヤ151に連結されている。また、コイルばね230の下端はラチェット部材223の下端部と連結されている。なお、図中符号153、154はスペーサ部材である。
この例に係る制動装置150Aは、このような構成により、図3に示した制動装置150と同様に、接地センサ160により駆動される接地検出ワイヤ167によりラチェット部材223への爪具224の係合状態を制御して立脚期(図5(b))と遊脚期(図5(a))の大腿部リンク110の屈曲、伸展の回転運動を制御する。なお、この変形例1の制動装置は、立脚期の膝の伸展運動(立上がり動作)を、膝が一旦屈曲したときにコイルばね230に蓄えられた弾性力によって積極的に支援することができる。
<第2の変形例に係る制動装置>
次に、第2の変形例に係る制動装置150Bについて説明する。図6は同脚補助装置における制動装置の第2の変形例の構成を示す模式図である。第2の変形例に係る制動装置150Bは、互いに接触する2つの部材、即ち制動板233と摩擦板234との摩擦力を制動力として利用するものである。摩擦板234は、接地検出ワイヤ167で上下方向に移動され、摩擦板234は、摩擦板234の移動により回動する2つの回動部材235、236で制動板233に押し付けられる。
なお、制動板233は、金属製の基部233aとゴム製の摩擦部233bとから構成され、全体が上側にむけて厚さが薄く形成されている。また、回動部材235、236は筺体152及び摩擦板234に軸支されている。更に、図中符号237は引きばね、238はあて板を示している。
即ち、この制動装置150Bでは、ユーザ10の脚が接地すると、大腿部リンク110の屈曲するため牽引ワイヤ151が制動板233を上方へ引き上げる一方、接地センサ160により接地検出ワイヤ167が駆動され摩擦板234が斜め上方(上方への力と制動板へ向かう横向きの力との合力の方向)に引き上げられる。このため、制動板233と摩擦板234が接触し、摩擦力が発生する。この摩擦力は、牽引ワイヤ151の動きと反対の方向、即ち、下方に作用するから、大腿部リンク110の屈曲の運動を制動することになる。
また、立脚期の膝の伸展動作では、まず、牽引ワイヤ151が緩むこととなり、制動板233が下方に速やかに引き戻されるためには、この摩擦力より強い力で制動板を下方に引く必要がある。本制動装置150Bでは、摩擦板引き戻しばね237により制動板233を下方に移動させる。この摩擦板引き戻しばね237の力は、立脚期の膝の伸展(立上がり)動作の妨げにはならないから、制動装置150Bによっても図3に示した制動装置150と同様の効果を有する。
<第2実施形態>
以下、本発明の第2実施形態について説明する。図7は本発明の第2実施形態に係る脚補助装置の荷重支持装具の構成を示す模式図である。本実施形態に係る脚補助装置200Aは、第1実施形態に係る脚補助装置200の荷重支持装具100の構成を変更したものである。本実施形態における荷重支持装具240は、ユーザ10の大腿部12に装着する大腿部支持部241と、膝部14の前側部(脛骨上端部)に装着する膝部支持部242とを備える。大腿部支持部241と膝部支持部242とは、それぞれが単独では制動作用を発揮せず、両者が一対になって制動作用を発揮する。大腿部支持部241と膝部支持部242とは、左右の脚の一方、又は両方の大腿部と膝部に配置することができる。
大腿部支持部241は、装着時に側面から見た形状が図7のようにコの字型の部材である。大腿部支持部241の上端部は大腿部リンク110の上部に、下端部は大腿部リンク110の下部に、それぞれ留具243、244で固定されている。大腿部支持部241が大腿の後面と接触する部分の横断面の形状は、半円形、コの字型など湾曲した窪みを持つ形状でも、また窪みのない平板な形状でも良い。また、大腿部支持部241の上端部を大腿部リンク110の上部に固定せず、大腿部支持部241の上端部の形状を適度に変更して、ベルト部101の後部に固定したベルト状部材と連結させる構成でも良い(図面は省略した)。大腿部支持部241は、立脚期の膝の屈曲動作に際して、同側の膝部14を回転軸として同側の大腿部リンク110が後方へ回転するときの回転力による荷重を支持する。
また、膝部支持部242は、膝部14を挟んで留具249、250で下腿部リンク120の上部に固定されている。膝部支持部242は、立脚期の脚の膝部14の前下部での、下腿部リンク120の屈曲に伴って膝を前方に水平方向に押し出す荷重を支持する。
骨盤部で支持する第1実施系形態に係る荷重支持装具100と、膝部と大腿後部で支持する第2実施形態に係る荷重支持装具100Aとでは、体重支持の点で次のような違いがある。即ち、前者では直立姿勢でも一部の荷重を支持できるが、後者ではそれができないという違いである。
しかし、膝を屈曲していくに従い、次第に制動効果を増大させられるようになる点では、両者とも同じである。そしてこのときの大腿部リンク110にかかる荷重を、歩行動作を妨げることなく、有効に軽減できる点でも同じである。即ち、荷重支持装具100Aを使用した脚補助装置200Aでも当初の課題は解決されている。
なお、本明細書で開示した体重支持構造に関する技術は、立脚期の膝の伸展動作、具体的には、階段や坂道を登るときの動作、あるいは中腰からの立上がり動作などを、モータなどの動力を使うかどうかにかかわらず、積極的に支援する装置を開発する場合にも有効である。即ち、本明細書が開示した体重支持構造に関する技術は、ユーザの立脚期の膝の伸展動作に伴う上側リンクの伸展方向への回転運動を、歩行動作を妨げることなく、大きな力を必要とせずに支援すること(回転運動の力を補強すること)のできる支援(補強)装置を、軽量で安価に製作するために有効である。
本発明に係る脚補助装置は、ユーザの立脚期の膝の屈曲に伴う上側リンクの屈曲方向への回転運動を、歩行動作を妨げることなく、大きな力を必要とせずに制動できる制動装置と、この制動装置を有効に機能させるための独自の体重支持機構と、を備えた、軽量で安価な脚補助装置を提供することができ、産業上利用できる。
10:ユーザ
11:腰部
12:大腿部
13:下腿部
14:膝部
15:足部
100:荷重支持装具
101:ベルト
102:腰保持部
103:垂下部
110:大腿部リンク
120:下腿部リンク
130:中継部リンク
133:把持部
140:足部リンク
150:制動装置
151:牽引ワイヤ
152:筺体
160:接地センサ
161、162:棒状体
167:接地検出ワイヤ
170:リング部材
181:第1ジョイント
182:第2ジョイント
183:第3ジョイント
184:第4ジョイント
191:上側ベルト
192:下側ベルト
200:脚補助装置
本発明は、脚への負荷を軽減する脚補助装置に関する。
昨今、歩行などの人の動作に対して、膝を屈曲又は伸展するときの回転力による負担を軽減する技術や、ユーザの体重の一部又は全部を支持することによりユーザの脚への負担を軽減する等、人の動作を補助するための多様な技術が開発されている。
ユーザの歩行を補助する装置では、ユーザが体を持ち上げる動作をするとき、膝関節に求められる回転力をモータ等の動力により積極的に補助する技術や、あるいは膝の屈曲方向の回転力を受け止める手段によるものが知られている。これらとして具体的には、ユーザの大腿部に装着される上側リンクと、上側リンクの下端部に連結される下側リンクとが、ラチェット機構により連結されるものが提案されている。
特許文献1には、ラチェット機構を利用して立脚期における膝の屈曲方向への回転運動を止める技術が記載されている。また、特許文献2には、ばねなどの弾性材を利用して立脚期の膝の伸展方向への回転運動を補助する技術が記載されている。
特許文献1及び特許文献2に記載の技術は、モータやアクチュエータ等の能動機構を使用することなく、ユーザ自身の体重の一部を脚への荷重を軽減する力として利用する点で共通する。
特許第5428877号公報 特許第5213682号公報
しかし、特許文献1及び特許文献2に記載の技術にあっては、ユーザの立脚期の上側リンクの回転運動を制動又は補強するための力の発生を上側リンクと下側リンクの連結部で行っている。しかし、特許文献1及び特許文献2に記載の構造は、上側リンクの回転運動の中心位置と、この運動を制動又は補強するための力を上側リンクに伝える位置と、が近接している。このため、制動又は補強に必要な力(トルク)が大きくなり、制動又は補強の力を伝達するための部材の強度、及び制動又は補強の力を受ける位置での上側リンク部材の強度を、両者共に高いものとせざるを得ない。よって、部材の質量や大きさが増加してコストも嵩むという問題がある。
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、ユーザの立脚期の膝の屈曲に伴う上側リンクの屈曲方向への回転運動を、歩行動作を妨げることなく、大きな力を必要とせずに制動できる制動装置とこの制動装置を有効に機能させるための体重支持機構を備えた、軽量で安価な脚補助装置を提供することを課題とする。
本発明の脚補助装置は、ユーザの脚に負荷されている荷重それ自体を利用して、この荷重による上側リンクの屈曲方向への回転運動を制動することによって、ユーザの脚への荷重による負担を軽減する。そこで、本発明の脚補助装置は、まず、ユーザの脚にかかる荷重の少なくとも一部を直接に支持する荷重支持部と、この荷重支持部を支持するために大腿部リンクと下腿部リンク及び両者の間に牽引ワイヤを介して配置される中継部リンクとによる体重支持機構を構成し、更に、この体重支持機構の途中、即ち中継部リンクの内部に、牽引ワイヤに接続して立脚期の大腿部リンクの屈曲の運動を制動する制動機構を設けることによって、前記の課題を解決するものである。
本発明の脚補助装置において最も特徴的な点は、中継部リンクと牽引ワイヤとを、大腿部リンクと下腿部リンクのどの位置にどのように配置するかという点、即ち、体重支持機構の構成である。
なお、通常は、歩行中でなく、椅子などに腰掛けている場合、立脚期、遊脚期の語は使用されないことが一般的である。本明細書では、「立脚期」という語は歩行中かどうかに関係なく「足底が接地している期間」と同じ意味でも使用する。また、同様に「遊脚期」という語は歩行中かどうかに関係なく「足底が接地していない期間」と同じ意味でも使用する。
更に、「膝の伸展」とは、「膝の屈曲」と反対の動作、即ち臀部と踵が次第に離れていく方向の動作を意味する。更に「上側リンクの屈曲」という表記は、「ユーザの膝の屈曲に追従して動く上側リンクの、膝の屈曲方向への動作」という意味で使用する。また、「上側リンクの伸展」も同ように「上側リンクの、膝の伸展方向への動作」の意味で使用する。
本発明において上記課題を解決するため、請求項1に記載の脚補助装置は、ユーザの脚への荷重による負担を軽減する脚補助装置であって、前記ユーザの一方または両方の脚にかかる荷重の少なくとも一部を前記ユーザの前記一方の脚の膝部より上側の部分で支持する荷重支持装具と、前記一方の脚の大腿に装着され、上端部が前記荷重支持装具に揺動可能に連結され、下端部が前記一方の脚の前記膝部に至る大腿部リンクと、前記一方の脚の下腿に装着され、上端部が前記大腿部リンクに揺動可能に連結され、下端部が前記一方の脚の足部に至る下腿部リンクと、前記大腿部リンクの中央位置付近に回動可能に配置され、挿通された部材の摺動を許容するリング部材と、上端部が、直立姿勢のときの前記ユーザの腰部付近の高さに配置され、前記リング部材に摺動可能に挿通されると共に、下端部が前記下腿部リンクの中央位置付近に揺動可能に連結される中継部リンクと、一端が前記荷重支持装具と前記大腿部リンクとの連結点付近に固定され、他端が前記中継部リンクの上端部の一点を貫通して前記中継部リンクの内部に入る牽引ワイヤと、前記一方の脚が接地しているか否かを検知する接地センサと、前記中継部リンク内にある前記牽引ワイヤの端部と連結し、前記接地センサが前記一方の脚の接地を検知しているときには、前記大腿部リンクの上端と前記中継部リンクの上端とが互いに離間する運動を制動し、前記接地センサが前記一方の脚の接地を検知していないときには、前記大腿部リンクの上端と前記中継部リンクの上端とが互いに離間する運動を制動しないように構成されている制動装置と、を備えることを特徴とする脚補助装置である。
ここで「ユーザの脚にかかる荷重」とは、ユーザ自身の体重とユーザの手や肩などに携行されている物の荷重、更にユーザに背負われている人や物の荷重を含めたすべての荷重を意味する。「前記一方の脚」とは本装置を装着している側の脚を意味する。
上述したように、本発明においては、各リンク同士の連結位置及び各リンクと牽引ワイヤの連結位置の決定が最も重要な課題となるわけである。このため、請求項1においては、「大腿部リンクの中央位置付近」、「ユーザの腰部付近」、「下腿部リンクの中央位置付近」、「荷重支持装具と大腿部リンクとの連結点付近」、「中継部リンクの上端部の一点」としており、必ずしも中央部や腰部の一点に限定せず、ある程度の幅を持たせた位置としている。ここで、「リンクの中央位置」とは、「リンクの長手方向の中央位置」との意である。
このような構成により、請求項1に記載の脚補助装置では、大腿部リンクの下端部、即ち既述した2つのリンクの連結部から最も遠い上端部の位置で大腿部リンクの屈曲の回転運動の向きとは逆向きに牽引ワイヤを引くように制動力を発揮することになる。このため、ユーザの立脚期の膝の屈曲に伴う上側リンクの屈曲方向への回転運動を、歩行動作を妨げることなく、大きな力を必要とせずに制動できる制動装置とこの制動装置を有効に機能させるための独自の体重支持機構を備えた、軽量で安価な脚補助装置を提供できる。
同じく請求項2に記載の発明にあっては、前記制動装置は、前記中継部リンクの内部に配置され、上端が前記牽引ワイヤの前記中継部リンクの内部の端部と連結するラチェット部材と、前記中継部リンクの中央位置付近に設置された筺体の内部にあって、前記ラチェット部材と係合又は離間できる爪具と、を備え、前記接地センサが前記一方の脚の接地を検知すると、前記ラチェット部材と前記爪具とが係合して、前記ラチェット部材の上方への移動は禁止するが、下方への移動は許容するように、また、前記接地センサが前記一方の脚の接地を検知しないときは、前記ラチェット部材と前記爪具とが離間しているように構成されていることを特徴とする。
請求項2に係る発明によれば、接地センサが前記一方の脚の接地を検知するとき、即ち立脚期には、ラチェット部材と爪具とが係合して、ラチェット部材の上方への移動は禁止されるから、ラチェット部材の上端部に連結している牽引ワイヤの移動も禁止されることになり、結局、大腿部リンクの屈曲の運動も停止することになる。このとき、大腿部リンクの下端部、即ち既述した2つのリンクの連結部から最も遠い上端部の位置で大腿部リンクの屈曲の回転運動の向きとは逆向きに牽引ワイヤを引くように確かに制動力を発揮する。
以下、脚補助装置が歩行動作を妨げないことについて説明する。まず、立脚期即ち接地センサが前記一方の脚の接地を検知しているとき、ラチェット部材の下方への移動は許容されるから、立脚期の大腿部リンクの伸展の運動では、ラチェット部材の上端に連結している牽引ワイヤも妨げられずに下方に引かれる。
一方、遊脚期では、接地センサが前記一方の脚の接地を検知しないから、ラチェット部材と爪具とが離間しており、従って、ラチェット部材は上方へも下方へも移動できる。即ち、遊脚期では、大腿部リンクの屈曲、伸展の両方向への回転とも妨げられない。従って、請求項2に記載の制動装置は、歩行動作を妨げないことがわかる。
従って、請求項2に記載の制動装置では、ユーザの立脚期の膝の屈曲に伴う上側リンクの屈曲方向への回転運動を、歩行動作を妨げることなく、大きな力を必要とせずに制動できる制動装置を備える脚補助装置を提供することができる。
本発明に係る脚補助装置によれば、ユーザの立脚期の膝の屈曲に伴う上側リンクの屈曲方向への回転運動を、歩行動作を妨げることなく、大きな力を必要とせずに制動できる制動装置と、この制動装置を有効に機能させるための独自の体重支持機構と、を備えた、軽量で安価な脚補助装置を提供することができる。
即ち、請求項1に記載の脚補助装置よれば、大腿部リンクの下端部から最も遠い上端部の位置で大腿部リンクの屈曲の回転運動の向きとは逆向きに牽引ワイヤを引くように制動力を発揮することになる。このため、ユーザの立脚期の膝の屈曲に伴う上側リンクの屈曲方向への回転運動を、歩行動作を妨げることなく、大きな力を必要とせずに制動できる制動装置とこの制動装置を有効に機能させるための独自の体重支持機構を備えた、軽量で安価な脚補助装置を提供できる。
また、請求項2に記載の脚補助装置によれば、ユーザの立脚期の膝の屈曲に伴う上側リンクの屈曲方向への回転運動を、歩行動作を妨げることなく、大きな力を必要とせずに制動できる制動装置を備える脚補助装置を提供することができる。
本発明の第1実施形態に係る脚補助装置の膝屈曲姿勢での模式的側面図である。 同脚補助装置の直立姿勢での模式的側面図である。 同脚補助装置における制動装置の構成を示す模式図である。 同脚補助装置におけるラチェット部材の変形例を示す模式図である。 同脚補助装置における制動装置の第1の変形例の構成を示す模式図である。 同脚補助装置における制動装置の第2の変形例の構成を示す模式図である。 本発明の第2実施形態に係る脚補助装置の荷重支持装具の構成を示す模式図である。
以下本発明に係る脚補助装置を図面に基づいて詳細に説明する。
<第1実施形態>
まず、本発明の第1の実施形態に係る脚補助装置について説明する。図1は本発明の第1実施形態に係る脚補助装置の膝屈曲姿勢での模式的側面図、図2は同脚補助装置の直立姿勢での模式的側面図である。
実施形態に係る脚補助装置の主要な使用目的は以下の通りである。本実施形態に係る脚補助装置200は、脚力が弱く歩行に支障をきたしている人の歩行補助を目的とする。また、本脚補助装置200は、脚力に問題がない健康な人でも、重い荷物を背負ったり、介護や救助などのため人を背負ったりする場合の、脚への負担を軽減することを目的とする。
更に、これらとは別な使用目的は以下の通りである。即ち、本発明は、人体の脊柱の動き(屈曲、伸展、ひねり動作など)に追従して動作できる構造で上半身に装着する荷重支持装具を新たに提供して、この荷重支持具を脚補助装置200に連結させ、両手で重い荷物を持つ場合や腰部を屈曲する場合などに両手や脊柱にかかる荷重の一部を、この荷重支持装具に連結した脚補助装置200で支持することにより、歩行動作を妨げずに両手や脊柱など人体の上部(腰より上の部分)にかかる荷重負担を軽減することを目的とする。脚補助装置200をこのように使用することで脚への荷重負担が軽減される。脚補助装置200の体重支持構造によれば、人体の脚にかかるすべての荷重は、最終的に人体の脚と荷重支持装具100との2つの経路に分かれて支持されるからである。
以下、脚補助装置200の全体構成について説明する。
実施形態に係る脚補助装置200は、大分して、ユーザ10の脚にかかる荷重を支持するための荷重支持構造である荷重支持装具100、大腿部リンク110、下腿部リンク120、中継部リンク130、足部リンク140と、この荷重支持構造の途中に設けられる制動装置150と、を備えて構成される。
そこで、初めに荷重支持構造について、次に制動装置について説明する。ここで、荷重支持装具と各リンクによるリンク機構とで構成される荷重支持構造は、荷重支持装具の下方に左右の脚にそれぞれ対応して配置することができる。このとき、左右に配置される荷重支持構造は同一であるので、以下では左脚に配置される荷重支持構造について説明する。
まず荷重支持装具100について説明する。荷重支持装具100は、ユーザ10の腰部に巻き付けられるベルト部101と、このベルト部101に取り付けられた腰保持部102と、ベルト部101からユーザ10の大腿部12に沿って設けられた垂下部103とから構成される。
ベルト部101は例えば布、皮革、樹脂、金属等からなる帯状部材であり、ユーザ10の腰部11に巻き付けられて固定される。腰保持部102はベルト部101がユーザ10に取り付けられた状態において、ベルト部101の後下側に配置される。腰保持部102は、籠状の、あるいは袋状の部材であり、ユーザ10の坐骨底部を中心として骨盤の後ろ半分で体重の一部を支持する。
腰保持部102は、様々な素材、例えば、布、皮革、樹脂、金属等などの組み合わせで構成される。垂下部103には、第1ジョイント181を介して大腿部リンク110の上端部111が揺動可能に配置される。
この構造により、ユーザ10の脚に掛かる全荷重の一部は荷重支持構造で支持され、全荷重の残りの分は股関節を通じてユーザ10自身の脚で支持されることになる。即ち、ユーザ10の脚に掛かる全荷重は脚補助装置200とユーザ10自身の脚との2つの箇所で支持されることになる。
次に荷重支持構造を構成する各リンク部材について説明する。荷重支持構造を構成する各リンク部材は、アルミニウムなどの金属やそれに相当する強度を有する素材で構成された中空性部材である。断面の形状は円形でも、多角形でも、また、コの字型でもよい。以下大腿部リンク110、下腿部リンク120、中継部リンク130、足部リンク140について説明する。
大腿部リンク110は、上端部111が荷重支持装具100の垂下部103に第1ジョイント181で揺動可能に連結され、ユーザ10の腰部11付近から大腿部12に沿って配置され、大腿部12の動きに追従して揺動する。
下腿部リンク120は、上端部121が大腿部リンク110の下端部112に、第2ジョイント182を介して揺動可能に連結され、下腿部13に沿って配置される。下腿部リンク120の上端部121は下腿部13の上側に上側ベルト191で固定され、下端部122が下腿部13の下端部に下側ベルト192で固定される。また、下腿部リンク120の下端部122には、足部リンク140が配置されており、ユーザ10の脚の接地部に至る。更に、足部リンク140には、接地センサ160が配置される。
大腿部リンク110の中央位置付近には、リング部材170が回動可能に接続されている。リング部材170は、中継部リンク130の断面の形状に合致し、中継部リンク130が挿通されて摺動が許容できればどのような形状であってもよい。中継部リンク130は、上端部131がユーザ10の腰部11の付近に固定されずに配置され、リング部材170に摺動可能に挿通されると共に、下端部132が下腿部リンク120の中央位置付近に第3ジョイント183で揺動可能に連結される。
また、中継部リンク130の上端部131には、ユーザ10が把持できる湾曲した把持部133が配置されている。更に、中継部リンク130には、制動装置150が配置されている。制動装置150は、牽引ワイヤ151とラチェット部材223とを備える。
牽引ワイヤ151は、一端が大腿部リンク110の上端部111であり、垂下部103との連結点付近に固定され、他端は中継部リンク130の上端部131の一点を貫通して、制動装置150のラチェット部材223の上端と連結している。制動装置150については後述する。
ユーザ10が脚補助装置200を装着すると、第1ジョイント181、第2ジョイント182、及び第3ジョイント183はそれぞれ、ユーザ10の左股関節のピッチ軸、膝部14の関節のピッチ軸、及び左足首関節のピッチ軸とそれぞれ同軸に位置する。これにより、脚補助装置200の大腿部リンク110、下腿部リンク120、及び中継部リンク130は、ユーザ10の脚の動きに応じて揺動することができる。
以下、牽引ワイヤ151、中継部リンク130をどのように配置すればよいかについて検討する。説明のため、牽引ワイヤ151の大腿部リンク110側への固定位置をA、牽引ワイヤ151の中継部リンク130の内部への貫通位置をB、リング部材170の大腿部リンク110への接続位置をC、及び中継部リンク130の下端部の下腿部リンク120への連結位置をDとする(図1参照)。この場合、A、B、C、Dそれぞれの選び方及びそれらの組み合わせ方には、ここで提示したもの以外にも、例えばA、B、C、Dそれぞれの位置が少しずつ異なる多くの変形例が考えられる。
ここで、本発明の課題を解決するために最も重要な要件は、(1)Aの位置を大腿部リンクと下腿部リンクの連結部からできるだけ離れた位置に設定することである。そして、次に重要な要件は、(2)制動力の増大の仕方が急な変動をしないようにするため、直立姿勢においてA、Bの位置の高さが同じに設定することである。この2つの要件が満たされていれば、本明細書で提示したものと類似の効果のある脚補助装置を形成することができる。但し、それらは図1で示した脚補助装置200と比して、幾らか不都合な面もある。
例えば、図1に示したものに比して、膝を屈曲したときに中継部リンクが体幹から離れ過ぎて困ったり、逆に近過ぎて困ったりするという場合がある。また、図1に示したものと比して膝の屈曲時のC、Dの位置が大腿部リンクと下腿部リンクの連結部に少し近い位置を選定した上で、直立姿勢でのA、Bの位置の高さが同じに設定すると、中継部リンクの上端がユーザ10の腰部より上に上がり過ぎて困るという場合等がある。
このような事情から、本明細書では最も一般的に有効な構成として、図1に示すような4点を選択して例示した。しかしながら、これが常に最善の構成であるとは必ずしも言えない場合もありうる。例えば、膝を屈曲したときに中継部リンクが体幹から図1の場合よりも離れていた方が却って都合がよい、あるいは逆にもっと近づいている方が却って都合がよいという場合もあろうし、また同じく、中継部リンクの上端が図1の場合に比べてユーザ10の腰部より上に上がっている、あるいは下がっている方が却って都合がよいという場合もありうる。
また、Cを大腿部リンク110の中央位置より少し下(または上)に選び、Dも下腿部リンク120の中央位置より少し下(または上)に選ぶようにすると、図1の場合に比べて2つの点で違いが生じる。1つは、直立の姿勢から膝を屈曲していくに従って中継部リンク130の上端が次第に前方(または後方)に少しずつ飛び出していくことであり、もう1つは、直立の姿勢から膝を屈曲していくに従って制動力の増大の仕方が図1の場合に比べて急激に変化することである。この2つの事態は、脚補助装置の通常の一般的な使用の場合には利点とみなすことはできないが、これらの事態が却って都合が良いというような、特殊な用途で使用する場合には、逆に利点となる。
以上の考察から、実際の具体的な使用場面では、このような変形例もそれなりに有効な脚補助装置となる。このような事情から、本発明では、A,B,C,Dそれぞれの位置を厳密に限定しない。
次に、足部リンク140について説明する。足部リンク140は、ユーザ10の足部15に沿って配置された接地センサ160を取り付けるための構造物である。足部リンク140は、下腿部リンク120の下端部に第4ジョイント184により揺動可能に連結されて、取付板141と、前板142と、後板143とでほぼ三角形状に形成される。なお、足部リンク140は、取付板141、前板142、後板143とも、その形状、構造は本明細書で提示したものに限定されず、他の構成でもよい。
接地センサ160は、制動装置による制動がユーザ10の歩行や立上がり等の動作を妨げないよう、脚補助装置200を装着している側の脚が立脚期か遊脚期かを判別する機能を有する。具体的には、下腿部リンク120及び足部リンク140の内部に配置される各構成部材との協働作用により、足底の接地を検知するものであり、最終的には、接地を検出したとき接地検出ワイヤ167を下方に引き、接地を検出しないとき接地検出ワイヤ167を下方に引かない。
接地センサ160は、つま先側、踵側のどちらに配置しても接地の検出が可能である。また、本実施形態では、接地を検出すると接地検出ワイヤ167が下方に引かれる構造にしてあるが、逆に上方に引かれるように構成して、接地の情報を制動装置150に伝達することもできる。また、接地センサ160の形状、構造は他のものでもよい。例えば、足底が接地しているときにON信号を出し、接地していないときにOFF信号を出すON−OFFスイッチ等であってもよい。なお、接地センサ160は、棒状体161、162と接地検出ワイヤ167以外に、その他の必要な構成材を備えているが、この構成は公知であり詳細な説明は省略する。
棒状体161と棒状体162は、足部リンクの足底板に垂直に上昇、下降可能に取り付けられている。つま先側の棒状体161の機能は、足部15のつま先側が接地しているか否かを、踵側の棒状体162の機能は、足部15の踵側が接地しているか否かを検出することである。
図2及び図3に示すように、接地検出ワイヤ167は下腿部リンク120の内部に延設され、更に下腿部リンク120と中継部リンク130の連結部から中継部リンク130の内部に延設される。そして、接地検出ワイヤ167は、制動装置150に至る。そして、図3に示すように、接地検出ワイヤ167の先端は制動装置150の筺体152内部の爪具受け部221の下半部221aに連結される。
一方、接地検出ワイヤ167の下端は、下腿部リンク120の内部を下方に向かい、下腿部リンク120と足部リンク140の連結部で足部リンク140の内部に入り、そこで必要な諸構成部材と関連しあって、最終的に棒状体161、棒状体162に分枝して接続している。このような構成により、接地検出ワイヤ167は、足底が接地しているか否かにより制動装置の爪具受け部221を駆動する。
次に、制動装置150について詳細に説明する。図3は同脚補助装置における制動装置の構成を示す模式図である。制動装置150は、中継部リンク130の内部に配置される部材と、中継部リンク130の中央位置付近に設置された筺体152の内部に配置される部材とを備える。
まず、中継部リンク130の内部に配置される部材について説明する。中継部リンク130の内部には、牽引ワイヤ151と、上端が牽引ワイヤ151の下端に連結するラチェット部材223が配置される。なお、図3ではラチェット部材223の下端に連結してラチェット部材引き戻しばね222が描かれているが、このラチェット部材引き戻しばね222は、大腿部リンク110が屈曲を停止して逆に伸展するとき、速やかにラチェット部材223を下方に引き戻す目的で設置したもので、必ずしも常に必要というわけではない。
また、筺体152の内部には、ラチェット部材223と係合又は離間する爪具224と、爪具224を回動可能に連結する爪具受け部221と、爪具224の先端部224aを上方に回動するように引く引きばね226と、爪具受け部221をラチェット部材223から離間させるように引く引きばね225と、爪具受け部221の下半部に連結して、爪具受け部221をラチェット部材223に近づけるように働く接地検出ワイヤ167とが配置されている。
また、ラチェット部材223は多数の歯部223aが所定のピッチで併設された部材であり、上下方向に所定の長さ寸法を備える。この場合、ラチェット部材223の歯部223aのピッチ(爪具224の先端部224aの底面と接触するラチェット部材223の凹部底面部分223cの歯の先端からの深さ)とサイズ(歯高)を変更することができる。図4は同脚補助装置におけるラチェット部材の変形例を示す模式図である。
図4に示すラチェット部材323は、歯部323aのピッチとサイズを下方に行くほど次第に大きくしたものである。このように設定したのは、大腿部リンク110の屈曲ではその回転力(トルク)が屈曲角の増大につれて大きくなるため、この力を受けるラチェット部材323の歯部323aのピッチとサイズは初めの部分(ラチェット部材323の上方部)では小さくてよいからである。このように、ラチェット部材323の歯部323aのピッチとサイズを小さくして多数の歯部を持つようにすればそれだけラチェット部材323と爪具224の係合によって停止するときの衝撃の程度を軽減できる。
本実施形態に係る脚補助装置200において制動装置150は、接地センサ160からの情報、即ち接地検出ワイヤ167の動作に基づいて次のように制動力を発揮する。まず、立脚期の場合、即ち、接地センサ160がユーザ10の一方の脚の接地を検知した場合、接地検出ワイヤ167が下方に引かれ、これにより爪具受け部221がラチェット部材223の歯部223aに向かって引き寄せられ、爪具224がラチェット部材223のいずれかの歯部223aと係合する。この係合により、ラチェット部材223の上方への移動は禁止され停止する。即ち、大腿部リンク110の屈曲運動は制動(この例では停止)される。
また逆に、立脚期に膝を伸展させる場合には、大腿部リンク110が伸展方向に回転して牽引ワイヤ151が緩み、ラチェット部材223が自重により、又はラチェット部材引き戻しばね222の収縮力により、下方に引き戻される。このとき、爪具224の先端部224aはラチェット部材223の歯部223aの斜面部223bと接触し、図3に記載した矢印E方向に押し出され回転し始める。
この回転により、爪具224の先端部224aが歯部223aの歯の1つを乗り越えると、直ちに爪具224の先端部224aは引きばね226により上方に引き戻され、その結果再び歯部223aの次の歯と係合する。
以下、同ようにしてラチェット部材223は係合しながら下方へ移動できることになる。即ち、立脚期の大腿部リンク110の伸展運動は妨げられない。一方、遊脚期の場合、即ち、接地センサ160がユーザ10の一方の脚の接地を検知しない場合には、接地検出ワイヤ167が下方に引かれない。
そのため、爪具224と爪具受け部221は共に引きばね225によってラチェット部材223から引き離されている。従って、ラチェット部材223は、爪具224に妨げられることなく、上方へも下方へも移動できることになる。即ち、遊脚期の大腿部リンク110の屈曲運動も伸展運動も制動装置150によって妨げられることはない。なお、筺体の内部の構成は、図3に示したものに限定されず、他の構成法でもよい。例えば、形状記憶合金、磁石、電磁石等を使用する構成であってもよい。
第1実施形態の脚補助装置における制動装置は、上述したものに限られない。以下、制動装置の変形例について簡単に説明する。
<第1の変形例に係る制動装置>
まず、第1の変形例に係る制動装置150Aについて説明する。図5は同脚補助装置における制動装置の第1の変形例の構成を示す模式図である。(a)は遊脚期の屈曲又は進展中の状態を示し、(b)は立脚期で屈曲中の状態を示す。この制動装置150Aは、ラチェット部材223A、爪具224からなるラチェット機構とコイルばね230とを備えるものである。
制動装置150Aは、図3に示した制動装置150のラチェット部材223と同様のラチェット部材223Aを備え、このラチェット部材223Aの歯部223aを形成した側と反対側において、中継部リンク130の内壁面との間にコイルばね230を配置している。コイルばね230の上端はラチェット部材223Aと接触することなく牽引ワイヤ151に連結されている。また、コイルばね230の下端はラチェット部材223の下端部と連結されている。なお、図中符号153、154はスペーサ部材である。
この例に係る制動装置150Aは、このような構成により、図3に示した制動装置150と同様に、接地センサ160により駆動される接地検出ワイヤ167によりラチェット部材223への爪具224の係合状態を制御して立脚期(図5(b))と遊脚期(図5(a))の大腿部リンク110の屈曲、伸展の回転運動を制御する。なお、この変形例1の制動装置は、立脚期の膝の伸展運動(立上がり動作)を、膝が一旦屈曲したときにコイルばね230に蓄えられた弾性力によって積極的に支援することができる。
<第2の変形例に係る制動装置>
次に、第2の変形例に係る制動装置150Bについて説明する。図6は同脚補助装置における制動装置の第2の変形例の構成を示す模式図である。第2の変形例に係る制動装置150Bは、互いに接触する2つの部材、即ち制動板233と摩擦板234との摩擦力を制動力として利用するものである。摩擦板234は、接地検出ワイヤ167で上下方向に移動され、摩擦板234は、摩擦板234の移動により回動する2つの回動部材235、236で制動板233に押し付けられる。
なお、制動板233は、金属製の基部233aとゴム製の摩擦部233bとから構成され、全体が上側にむけて厚さが薄く形成されている。また、回動部材235、236は筺体152及び摩擦板234に軸支されている。更に、図中符号237は引きばね、238はあて板を示している。
即ち、この制動装置150Bでは、ユーザ10の脚が接地すると、大腿部リンク110の屈曲するため牽引ワイヤ151が制動板233を上方へ引き上げる一方、接地センサ160により接地検出ワイヤ167が駆動され摩擦板234が斜め上方(上方への力と制動板へ向かう横向きの力との合力の方向)に引き上げられる。このため、制動板233と摩擦板234が接触し、摩擦力が発生する。この摩擦力は、牽引ワイヤ151の動きと反対の方向、即ち、下方に作用するから、大腿部リンク110の屈曲の運動を制動することになる。
また、立脚期の膝の伸展動作では、まず、牽引ワイヤ151が緩むこととなり、制動板233が下方に速やかに引き戻されるためには、この摩擦力より強い力で制動板を下方に引く必要がある。本制動装置150Bでは、摩擦板引き戻しばね237により制動板233を下方に移動させる。この摩擦板引き戻しばね237の力は、立脚期の膝の伸展(立上がり)動作の妨げにはならないから、制動装置150Bによっても図3に示した制動装置150と同様の効果を有する。
<第2実施形態>
以下、本発明の第2実施形態について説明する。図7は本発明の第2実施形態に係る脚補助装置の荷重支持装具の構成を示す模式図である。本実施形態に係る脚補助装置200Aは、第1実施形態に係る脚補助装置200の荷重支持装具100の構成を変更したものである。本実施形態における荷重支持装具240は、ユーザ10の大腿部12に装着する大腿部支持部241と、膝部14の前側部(脛骨上端部)に装着する膝部支持部242とを備える。大腿部支持部241と膝部支持部242とは、それぞれが単独では制動作用を発揮せず、両者が一対になって制動作用を発揮する。大腿部支持部241と膝部支持部242とは、左右の脚の一方、又は両方の大腿部と膝部に配置することができる。
大腿部支持部241は、装着時に側面から見た形状が図7のようにコの字型の部材である。大腿部支持部241の上端部は大腿部リンク110の上部に、下端部は大腿部リンク110の下部に、それぞれ留具243、244で固定されている。大腿部支持部241が大腿の後面と接触する部分の横断面の形状は、半円形、コの字型など湾曲した窪みを持つ形状でも、また窪みのない平板な形状でも良い。また、大腿部支持部241の上端部を大腿部リンク110の上部に固定せず、大腿部支持部241の上端部の形状を適度に変更して、ベルト部101の後部に固定したベルト状部材と連結させる構成でも良い(図面は省略した)。大腿部支持部241は、立脚期の膝の屈曲動作に際して、同側の膝部14を回転軸として同側の大腿部リンク110が後方へ回転するときの回転力による荷重を支持する。
また、膝部支持部242は、膝部14を挟んで留具249、250で下腿部リンク120の上部に固定されている。膝部支持部242は、立脚期の脚の膝部14の前下部での、下腿部リンク120の屈曲に伴って膝を前方に水平方向に押し出す荷重を支持する。
骨盤部で支持する第1実施形態に係る荷重支持装具100と、膝部と大腿後部で支持する第2実施形態に係る荷重支持装具100Aとでは、体重支持の点で次のような違いがある。即ち、前者では直立姿勢でも一部の荷重を支持できるが、後者ではそれができないという違いである。
しかし、膝を屈曲していくに従い、次第に制動効果を増大させられるようになる点では、両者とも同じである。そしてこのときの大腿部リンク110にかかる荷重を、歩行動作を妨げることなく、有効に軽減できる点でも同じである。即ち、荷重支持装具100Aを使用した脚補助装置200Aでも当初の課題は解決されている。
なお、本明細書で開示した体重支持構造に関する技術は、立脚期の膝の伸展動作、具体的には、階段や坂道を登るときの動作、あるいは中腰からの立上がり動作などを、モータなどの動力を使うかどうかにかかわらず、積極的に支援する装置を開発する場合にも有効である。即ち、本明細書が開示した体重支持構造に関する技術は、ユーザの立脚期の膝の伸展動作に伴う上側リンクの伸展方向への回転運動を、歩行動作を妨げることなく、大きな力を必要とせずに支援すること(回転運動の力を補強すること)のできる支援(補強)装置を、軽量で安価に製作する場合にも有効である。
本発明に係る脚補助装置は、ユーザの立脚期の膝の屈曲に伴う上側リンクの屈曲方向への回転運動を、歩行動作を妨げることなく、大きな力を必要とせずに制動できる制動装置と、この制動装置を有効に機能させるための独自の体重支持機構と、を備えた、軽量で安価な脚補助装置を提供することができ、産業上利用できる。
10:ユーザ
11:腰部
12:大腿部
13:下腿部
14:膝部
15:足部
100:荷重支持装具
101:ベルト
102:腰保持部
103:垂下部
110:大腿部リンク
120:下腿部リンク
130:中継部リンク
133:把持部
140:足部リンク
150:制動装置
151:牽引ワイヤ
152:筺体
160:接地センサ
161、162:棒状体
167:接地検出ワイヤ
170:リング部材
181:第1ジョイント
182:第2ジョイント
183:第3ジョイント
184:第4ジョイント
191:上側ベルト
192:下側ベルト
200:脚補助装置

Claims (3)

  1. ユーザの脚への荷重による負担を軽減する脚補助装置であって、
    前記ユーザの一方または両方の脚にかかる荷重の少なくとも一部を前記ユーザの前記一方の脚の膝部より上側の部分で支持する荷重支持装具と、
    前記一方の脚の大腿に装着され、上端部が前記荷重支持装具に揺動可能に連結され、下端部が前記一方の脚の前記膝部に至る大腿部リンクと、
    前記一方の脚の下腿に装着され、上端部が前記大腿部リンクに揺動可能に連結され、下端部が前記一方の脚の足部に至る下腿部リンクと、
    前記大腿部リンクの中央位置付近に回動可能に配置され、挿通された部材の摺動を許容するリング部材と、
    上端部が、直立姿勢のときの前記ユーザの腰部付近の高さに配置され、前記リング部材に摺動可能に挿通されると共に、下端部が前記下腿部リンクの中央位置付近に揺動可能に連結される中継部リンクと、
    一端が前記荷重支持装具と前記大腿部リンクとの連結点付近に固定され、他端が前記中継部リンクの上端部の一点を貫通して前記中継部リンクの内部に入る牽引ワイヤと、
    前記一方の脚が接地しているか否かを検知する接地センサと、
    前記中継部リンク内にある前記牽引ワイヤの端部と連結し、前記接地センサが前記一方の脚の接地を検知しているときには、前記大腿部リンクの上端と前記中継部リンクの上端とが互いに離間する運動を制動し、前記接地センサが前記一方の脚の接地を検知していないときには、前記大腿部リンクの上端と前記中継部リンクの上端とが互いに離間する運動を制動しないように構成されている制動装置と、
    を備えることを特徴とする脚補助装置。
  2. 前記制動装置は、前記中継部リンクの内部に配置され、上端が前記牽引ワイヤの前記中継部リンクの内部の端部と連結するラチェット部材と、
    前記中継部リンクの中央位置付近に設置された筺体の内部にあって、前記ラチェット部材と係合又は離間できる爪具と、を備え、
    前記接地センサが前記一方の脚の接地を検知すると、前記ラチェット部材と前記爪具とが係合して、前記ラチェット部材の上方への移動は禁止するが、下方への移動は許容するように、また、前記接地センサが前記一方の脚の接地を検知しないときは、前記ラチェット部材と前記爪具とが離間しているように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の脚補助装置。
  3. 前記荷重支持装具は、前記ユーザの一方又は両方の脚にかかる荷重の少なくとも一部を、前記ユーザの骨盤部で支持するもの、又は、前記ユーザの少なくとも前記一方の脚の前記膝部と前記大腿の後部とで支持するものであることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の脚補助装置。

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