JP2018163568A - 燐光検出装置、紙葉類処理装置及び燐光検出方法 - Google Patents

燐光検出装置、紙葉類処理装置及び燐光検出方法 Download PDF

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Abstract

【課題】検出対象に含まれる様々な減衰時定数を持つ燐光体を短時間で識別することが可能な装置を提供する。【解決手段】識別対象である複数種類の燐光のうち少なくとも1種類を放射する検出対象Tに励起光を照射する光源30と、前記検出対象Tから放射される燐光の強度を検出する光検出器40と、前記光源30及び前記光検出器40を制御する制御部90とを備え、前記制御部90は、前記励起光の照射の停止時以降の第1のタイミングで前記強度の初回の検出を行い、前記初回の検出よりも後の第2のタイミングで前記強度の後続の検出を行い、前記第2のタイミングは、前記識別対象である複数種類の燐光のうちの少なくとも2つの間における、前記初回の検出で検出された前記強度と前記後続の検出で検出された前記強度との比の差の絶対値が所定値以上となっているタイミングである、燐光検出装置100を提供する。【選択図】図1

Description

本発明は、励起光によって励起された検出対象から放射される燐光を検出する燐光検出装置、当該燐光検出装置を備える紙葉類処理装置及び燐光検出方法に関する。
従来、紙幣や文書等の紙葉類、商品等の真偽を識別するために所定の光学特性を有するセキュリティマークが利用されている。例えば、可視光下では燐光を放射せず、紫外線等の所定波長の光が照射された場合にのみ燐光を放射する燐光体を含むセキュリティマークを紙葉類や商品パッケージ上に印刷等によって付しておき、燐光の放射状態から紙葉類や商品等の真偽を判別することが行われている。燐光体としては、減衰時定数が単一の物質や、互いに減衰時定数が異なる複数の物質を混合したものが用いられる。
特許文献1には、同一の波長範囲内で発光し、互いに減衰時間が異なる2種類の色素を異なる比率で含有する2つのルミネッセンス材料を区別する装置が開示されている。この装置は、高速で搬送されるアイテム上のルミネッセンス材料の減衰時間特性を検出して測定ルミネッセンス強度プロファイルを作成し、基準強度プロファイルと比較する。搬送速度Vは6m/s(6000mm/s)である。光源の励起時間間隔Δtexは100μs(0.1ms)である。光源消灯後の時間遅延Δtdは40μs(0.04ms)である。励起されたルミネッセンス材料の測定時間間隔Δtmは4000μs(4ms)である。また、図面には光センサを5個有することが示されている。よって、測定時間間隔Δtmの間に5回の検出が行われ、検出が等間隔で行われるとすると、各検出は1000μs(1ms)毎に行われる。特許文献1に開示された装置は、この5回の検出によって、測定ルミネッセンス強度プロファイルを作成する。
特許文献2には、紙幣に励起光を照射し、放射される燐光を検出して、紙幣の真偽を検証する装置が開示されている。この装置は、励起光を照射して得た燐光のスペクトルのピークを検出し、検出したピークの波長ごとに減衰の特徴を検出して、登録されている特徴と比較する。この装置は、光源消灯直後から(すなわち時間遅れなく)500μs(0.5ms)の間に初回の測定を行う。また、光源を再度点灯した後に光源を再度消灯し、2度目の消灯後100μs(0.1ms)経過した後から(すなわち100μsの時間遅れで)500μs(0.5ms)間に次の測定を行う。この装置は、時間遅れを増加させながら、発光減衰時間を越えるまで測定を繰り返す。
特許文献3には、第1のスペクトル領域で検出される強度値と第2のスペクトル領域で検出される強度値の比を求めて、書類の真偽を判定する方法が開示されている。ルミネッセンス物質の励起が終了してから50μs(0.05ms)後に発光の強度の検出が始まり、50μs(0.05ms)持続する。また、時間間隔100μs(0.1ms)の後に発光の強度の検出が始まり、50μs(0.05ms)持続する。第1のスペクトル領域で検出される強度値の減衰時間はτ1=200μs(0.2ms)であり、第2のスペクトル領域で検出される強度値の減衰時間はτ2=400μs(0.4ms)である。
特表2014−519130号公報 米国特許第7262420号明細書 米国特許出願公開第2015/348351号明細書
特許文献1又は特許文献2に開示された装置のように、複数回の検出を繰り返して燐光の減衰の特徴を求め、登録されている燐光の特徴と比較すれば、燐光を正確に検出することは出来るものの、検出に時間がかかってしまう。そのため、処理を高速化することが難しい。
特許文献3に開示された発明は、燐光の検出は2回と少ないが、2つの燐光の比を求めるものに過ぎず、例えば減衰時定数のような、燐光の特徴を検出するものではない。
燐光体とは、可視光や紫外線等の励起光を受光すると励起されて燐光を放射する物質である。燐光体から放射される燐光の強度(光量)は、励起光の照射の停止時に最大値となり、その後徐々に減衰する。燐光体から放射される燐光の色と減衰時定数は、燐光体によって決まっている。なお、燐光体が異なっても、燐光の色や減衰時定数のいずれかが同じ、又は、両方が同じ場合がある。また、単一の燐光体から放射される燐光は、一種類に限られず複数種類の場合もある。以下では、説明を簡単にするため、単一の燐光体から放射される燐光は一種類として説明する。また、見かけ上の燐光の色が異なっても、光検出器で検出可能な波長範囲内にあれば、同じ波長範囲内の燐光として扱える。単一の燐光体αから放射される燐光の強度と時間の関係は数式1で表される。
Figure 2018163568
数式1において、Pαは燐光体αから放射される燐光の強度、Aαは燐光体αの濃度や発光効率によって決まる定数、tは励起光の消灯時から検出までに経過した時間、ταは燐光体αから放射される燐光の減衰時定数である。燐光体αが、減衰時定数が互いに等しい複数の燐光体の混合物であっても、燐光体αから放射される燐光の強度と時間の関係は同様に数式1で表される。
検出した燐光が単一の減衰時定数を有する燐光体または減衰時定数が同じ複数の燐光体から放射された燐光なら、検出タイミング(検出時期)を変えて強度を2回検出し、数式1の連立方程式を解けば、燐光体の減衰時定数を求めることができる。
以下では、上記数式1における時間tに関して、燐光の検出タイミングを時刻tとして説明する。時刻tは励起光の消灯時から検出までに経過した時間で表され、励起光の消灯時はt=0である。
具体的には、励起光の放射停止時以降、時刻t(第1のタイミング)及び第2の時刻t(第2のタイミング)で、検出対象Tから放射される燐光の強度P及び強度Pを検出する。この強度P及び強度Pと、それらを検出した時刻t及び時刻tを用いて、次の数式2に基づいて、検出対象Tから放射される燐光の減衰時定数ταを算出する。
Figure 2018163568
このようにして、検出タイミングの差t−tと強度比P/Pから検出対象Tから放射される燐光の減衰時定数を算出し、燐光を識別することにより、検出対象Tを備えた紙葉類などの真偽を判別することができる。
なお、検出対象Tから放射される燐光が、互いに減衰時定数が異なる複数種類の燐光によるものである場合は、燐光の強度を数式1で表すことは出来ないが、単一の減衰時定数を持つ燐光で近似した場合の減衰時定数を上記の算出方法で求めることができる。これを燐光の特徴として識別することも可能である。
ただし、時刻tと時刻tの差が小さくなるほど、燐光の強度の変化量が小さくなるので、検出対象T上の燐光体αの印刷むらや検出器の誤差などの影響を受けやすくなり、減衰時定数τを正しく算出することが難しくなる場合がある。よって、検出しようとする燐光体の減衰特性に応じて、適切な燐光検出タイミングを設定することが重要である。
本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであり、識別対象である燐光を短時間で識別することが可能な装置を提供することを課題とする。
本発明に係る燐光検出装置は、識別対象である複数種類の燐光のうち少なくとも1種類を放射する検出対象に励起光を照射する光源と、前記検出対象から放射される燐光の強度を検出する光検出器と、前記光源及び前記光検出器を制御する制御部とを備え、前記制御部は、前記励起光の照射の停止時以降の第1のタイミングで前記強度の初回の検出を行い、前記初回の検出よりも後の第2のタイミングで前記強度の後続の検出を行う。前記第2のタイミングは、前記識別対象である複数種類の燐光のうちの少なくとも2つの間における、前記初回の検出で検出された前記強度と前記後続の検出で検出された前記強度との比の差の絶対値が所定値以上となっているタイミングである。
また、本発明に係る燐光検出方法は、識別対象である複数種類の燐光のうち少なくとも1種類を放射する検出対象に励起光を照射する工程と、前記励起光の照射を停止する工程と、前記励起光の照射の停止時以降に、第1のタイミングで前記検出対象に含まれる燐光体から放射される燐光の強度の初回の検出を行う工程と、前記初回の検出よりも後の第2のタイミングで前記強度の後続の検出を行う工程と、を有する。前記第2のタイミングは、前記識別対象である複数種類の燐光のうちの少なくとも2つの間における、前記初回の検出で検出された前記強度と前記後続の検出で検出された前記強度との比の差の絶対値が所定値以上となっているタイミングである。
なお、燐光体の種類は様々で、燐光の発光色や減衰時定数は様々であるが、ここでは銀行券や証券などの有価書類(value document)に代表される紙葉類のセキュリティ特徴として好適と考えられる、減衰時定数が0.2msecから10msecの燐光体を検出対象とする。具体的には、例えば4000mm/secで紙幣を搬送する紙幣処理装置で、減衰時定数が0.2〜10msecの燐光を検出する場合、燐光が初期値の約37%(e分の1)に達するまでに検出対象が搬送されて移動する距離は0.8〜40mmである。よって、センサの燐光検出可能範囲が検出対象の搬送方向に10mm〜20mm程度あれば、上記の減衰時定数を有する燐光体を区別することができる。
本発明によれば、識別対象である燐光を短時間で識別することが可能な装置を提供することが可能である。
本発明に係る燐光検出装置の一実施例の構成を示すブロック図である。 光センサの構造を示す模式図である。 図2中のII−II断面図である。 図2中のIII−III断面図である。 図2中のIV−IV断面図である。 図2中のV−V断面図である。 本発明に係る燐光検出装置の動作フローを示すフローチャートである。 減衰時定数が異なる3種類の燐光の強度比の減衰曲線を示すグラフである。 減衰時定数が異なる4種類の燐光の強度比の減衰曲線を示すグラフである。 減衰時定数が異なる5種類の燐光の強度比の減衰曲線を示すグラフである。
以下、本発明について、図面を参照しながら詳細に説明する。
(1)燐光検出装置の構成
図1は、本発明に係る燐光検出装置100の構成を模式的に示すブロック図である。燐光検出装置100は、被搬送物Xに付された検出対象Tの真偽を判定するために用いられる装置である。燐光検出装置100は、搬送装置80、搬送装置80の上方に設置された光センサ10、並びに、搬送装置80及び光センサ10を制御する制御装置90を有している。被搬送物Xを紙幣等の紙葉類として、燐光検出装置100を紙葉類処理装置とすることができる。
図2〜図6を参照しながら光センサ10の構造について説明する。図2は、光センサ10の構造を示す側方断面模式図である。また、図3、図4、図5及び図6は、それぞれ、図2中のII−II断面図、III−III断面図、IV−IV断面図及びV−V断面図である。なお、図2は光センサ10が下向きに取り付けられる場合を示しているが、光センサ10は任意の向きに取り付け可能である。
光センサ10は、ホルダ20、光源30、光検出器40、導光体50、基板60及び光学フィルタ70を備えている。
ホルダ20は黒色樹脂等の光を透過しない物質からなり、上下が開口した貫通孔を有し、筒状となっている。この貫通孔内には、下方側から順に、導光体50、光学フィルタ70、光源30及び光検出器40が配置されている。また、この貫通孔の上側開口は基板60によって塞がれている。また、ホルダ20はその一部として、光源30と光検出器40との間に配置される仕切り21を有している。仕切り21が導光体50に接触すると、導光体50の表面に傷をつけ、この傷によって光の漏れや減衰又は拡散を引き起こし、導光体50の導光性能を低下させる恐れがある。そのため、仕切り21の下端と導光体50の表面との間にはわずかに隙間が設けられている。但し、そのような恐れがない場合は、仕切り21を導光体50に接触させてもよい。また、仕切り21はホルダ20とは別体の部材であってもよいことは勿論である。
光源30は、検出対象に励起光を照射する。具体的には、光源30は紫外線LEDであり、基板60の下面に取り付けられている。光源30が照射する励起光は、検出対象を励起させることができる波長が含まれており、検出する放射光の波長域を含まないものが望ましい。
光検出器40は、検出対象から放射された放射光を検出する。具体的には、光検出器40は受光した光の強度(光量)に応じて変化する信号を出力するフォトダイオードであり、基板60の下面に取り付けられている。図6に示されるように、光センサ10は光検出器40を2つ備えている。これらの光検出器40は検出できる波長域が異なる。よって、同時に2種類の放射光を検出することができる。なお、特定の波長の放射光のみを検出したり、波長に関わらず放射光の強度を検出する場合は、光検出器40の数は1つでもよい。また、光検出器40の数を3つ以上とすることで、同時に3種類以上の放射光を検出することも可能である。
導光体50は、光源30から照射された励起光を検出対象へ導き、検出対象から放射された放射光を光検出器40へ導く。すなわち、導光体50は、導光部として機能する。導光体50は、アクリルやポリカーボネート等の透明な樹脂でできたブロックであり、その上部に、励起光入射面51と放射光出射面52を有し、その下部に、光入出射面53を有する。光入出射面53は光検出器40の受光面よりも大きい。また、導光体50は、励起光入射面51と放射光出射面52との間に起立面54を有し、励起光入射面51と起立面54と放射光出射面52によって、段差が形成されている。また、導光体50は、励起光入射面51及び放射光出射面52と、光入出射面53との間に延在する側面55を有している。側面55とホルダ20の内面との間にはわずかに隙間が設けられている。なお、特に限られるわけではないが、本実施例において、導光体50の側面55で取り囲まれる部分の形状は、光源30及び光検出器40の側から見て、略正方形の光源30側の2つの角を面取りした六角形状である。この形状によって、光源30からの励起光を効率よく検出対象に照射することができる。また、導光体50の素材は、透明な樹脂に限らず、透明なガラスであってもよい。なお、導光体50の素材は、励起光と放射光を透過する材料であればよく、透明な材料には限られない。
光源30と励起光入射面51とは、光学フィルタ70の一種であり紫外線を透過し可視光をカットする可視光カットフィルタ71を介して対向するように配置されている。また、光検出器40と放射光出射面52とは、光学フィルタ70の一種である紫外線カットフィルタ72及びカラーフィルタ73を介して対向するように配置されている。本実施例に係る光センサ10のように、光検出器40が複数個備わっている場合は、各光検出器40に対向するカラーフィルタ73の種類を変え、各光検出器40がそれぞれ異なる波長(色)の光を検出できるようにすることができる。例えば、赤色、緑色、青色の放射光を検出する場合は、3つの光検出器40と放射光出射面52との間に、1つずつ、計3つのカラーフィルタ73を配置する。各カラーフィルタ73は、それぞれ赤色波長範囲、緑色波長範囲、または青色波長範囲の光を透過する。これらの光学フィルタ70は目的に応じて他の特性のフィルタに替えてもよいし、不要であれば配置しなくてもよい。
図1に戻って燐光検出装置100の説明を続ける。搬送装置80は、所定の位置に検出対象Tが付された被搬送物Xを、矢印で示される方向に連続的に搬送する装置であり、被搬送物Xの形状等の特性に応じ、ベルトコンベヤやローラコンベヤ、浮上搬送装置等とすることができる。本実施例においては、搬送装置80はベルトコンベヤである。当該ベルトコンベヤは、ベルト及び当該ベルトを駆動するプーリーを有している。当該プーリーの回転軸には、当該プーリーの回転数(回転角度)を検出するロータリーエンコーダが接続されている。また、搬送装置80は、光センサ10よりも上流側に、被搬送物Xの通過を検知する通過検知センサ(図示略)を有している。
燐光検出装置100において、光センサ10は、光源30が搬送装置80における被搬送物Xの搬送方向上流側、光検出器40が同下流側に位置するように配置されている。また、光センサ10は、導光体50の光入出射面53が、搬送装置80上を搬送される被搬送物Xに付された検出対象Tに対向するように配置されている。
制御装置90は、電源、CPU及びメモリ等から構成されており、機能部として、搬送装置制御部91、検出部92、補正部93、判別部94及び記憶部95を有している。
搬送装置制御部91は、搬送装置80の動作を制御する。また、搬送装置制御部91は、通過検知センサによって被搬送物Xの通過が検知された後のロータリーエンコーダのパルス数に基づいて、ベルトの移動距離、すなわち、検出対象Tの移動距離(検出対象Tの存在位置に関する情報)を算出する。
検出部92は、被搬送物Xの通過が通過検知センサによって検知された後、所定のタイミングで、光源30に対し、励起光の照射及びその停止を指令する。また、検出部92は、光検出器40から送信される信号を受信して、検出された蛍光と燐光の強度を算出する。
補正部93は、検出対象Tの存在位置に関する情報を搬送装置制御部91から得るとともに、光検出器40で検出された燐光の強度に関する情報を検出部92から得る。補正部93は、更に、後述する記憶部95から補正係数に関する情報を得る。補正部93はこれらの情報に基づいて検出された燐光の強度を補正する。
判別部94は、検出部92で得られた燐光の強度、又は、補正部93で得られた補正後の燐光の強度と、記憶部95に記憶されている基準値とを比較することによって、検出対象Tに含まれる物質を判別し、検出対象Tの真偽を判定する。また、判別部94は、燐光の減衰時定数τを算出し、この減衰時定数τに基づいて検出対象Tに含まれる物質を判別し、検出対象Tの真偽を判定することもできる。
記憶部95は、燐光強度の補正に用いられる補正係数に関する情報を記憶している。この情報は、例えば、光検出器40と検出対象Tの相対位置と、補正係数との関係を示す関数又はテーブルである。
また、記憶部95は、真の検出対象Tから放射される燐光の強度や、燐光の減衰時定数等の情報を記憶している。これらの情報は、検出対象Tの真偽を判定するための基礎となる。
(2)燐光検出方法
燐光の検出は次のように行われる。なお、燐光は、検出対象への励起光の照射が停止された後に検出対象から放射される放射光である。検出対象から放射される燐光の強度は、励起光の照射の停止後、時間の経過とともに徐々に減衰する。
まず、光源30が励起光を照射する。照射された励起光は導光体50を透過する。導光体50を透過した励起光は検出対象に達し、検出対象を励起する。続いて、光源30は消灯する。すると、励起された検出対象は燐光を放射する。検出対象から放射された燐光は、導光体50を透過する。光検出器40は、導光体50を透過した燐光を検出する。
燐光を検出した光検出器40は、燐光の検出を知らせる信号、又は、検出した燐光の強度に応じて変化する信号を制御装置に送信する。光検出器40から信号を受信した制御装置は、燐光の強度の算出等を行う。このようにして燐光の検出が行われる。
燐光の検出は、励起光の照射の停止後、速やかに開始するのが好ましい。燐光の検出時間は任意に定めることが出来るが、後述のように減衰時定数を算出する場合は、検出時間を短くするほど減衰時定数を正確に算出できる。検出する燐光の強度は、検出中に行った1回の測定の信号から算出してもよく、検出中に行った複数回の測定の信号を積分または平均して算出してもよい。
(3)燐光検出装置の動作
以上のように構成された燐光検出装置100の動作フローの一例を、図7を参照しながら説明する。
燐光検出装置100の動作が開始されると、搬送装置80が被搬送物Xを搬送し、通過検知センサが被搬送物Xの通過を検知する(S1)。
通過検知センサによる被搬送物Xの通過の検知後、ロータリーエンコーダのパルス数が所定数に達すると、光源30が点灯する(S2)。このとき、被搬送物Xに付された検出対象Tは光センサ10の下に移動している。また、光源30から照射された励起光は導光体50によって検出対象Tに導かれ、検出対象Tを励起する。励起光が照射されている間、検出対象Tから蛍光が放射される。
次に、光検出器40が蛍光を検出する(S3)。
光源30の点灯開始から所定時間経過後、光源30は消灯する(S4)。すると、検出対象Tからの蛍光の放射は停止する。また、検出対象Tからの燐光の放射が開始する。
続いて、光源30の消灯後、所定のタイミングで、検出対象Tから放射される燐光を複数の光検出器40それぞれが検出タイミングを変えて複数回検出する(S5)。
光検出器40毎(放射光の色毎)に蛍光の強度と燐光の減衰特徴を検出し、それらに基づいて、検出対象Tに含まれている物質の判別を行うとともに、被搬送物Xの真偽を判定する(S6)。
なお、燐光検出装置100の動作は、上述のように蛍光や燐光の検出を1回行うものには限られない。すなわち、被搬送物Xが通過する間に、蛍光や燐光の検出を複数回行ってもよい。また、被搬送物Xの検出対象Tが付されているべきではない位置に励起光を照射するとともに、放射光が放射されないことを確認することで被搬送物Xの真偽判定を行うことも可能である。更に、1つの被搬送物Xに対して、検出対象Tが付されているべき位置と、検出対象Tが付されているべきではない位置の両方に励起光を照射することで、被搬送物Xの真偽判定を行うことも可能である。この場合、検出対象Tが付されているべき位置から放射光が放射されるとともに、検出対象Tが付されているべきではない位置から放射光が放射されないことが確認されれば、被搬送物Xは真と判定され、それ以外の場合は、偽であると判定される。
(4)燐光の判別方法
燐光検出装置100は、ステップS6において、光検出器40毎(放射光の色毎)に燐光の減衰時定数を算出し、検出対象Tに含まれている燐光体から照射される燐光を判別する。
具体的には、判別部94は、ステップS5において燐光が検出されている場合は、検出した、時刻t、及び時刻tで検出対象Tから放射される燐光の強度P、及び強度Pを用いて、光検出器40毎に、数式2に基づいて、検出対象から放射される燐光の減衰時定数ταを算出する。そして、識別対象の燐光の減衰時定数と算出した減衰時定数ταとを比較し、識別対象の燐光が検出されたか否かを判別する。
3種類の燐光を識別対象とし、減衰時定数がそれぞれ0.2msec、1msec及び10msecである場合、判別部94は、それぞれ0.2msec、1msec及び10msecを含む3種類の所定範囲と算出した減衰時定数ταとを比較する。その結果、例えば、減衰時定数ταが1msecを含む所定範囲内にあれば、判別部94は、減衰時定数1msecの燐光が検出されたと判別する。
(5)検出対象の真偽判別方法
被搬送物Xに付された検出対象T(セキュリティ特徴)の真偽判定は、例えば次のように行われる。
まず、光検出器40毎に燐光の放射の有無を確認する。燐光が放射されている場合は、その減衰時定数を算出する。これらの結果を基準となる属性と比較する。比較の結果、両者が一致すれば、その検出対象Tは真であると判別される。両者が一致しなければ、その検出対象Tは偽であると判別される。
基準となる属性の例を表1に示す。
Figure 2018163568
表1において、横軸は検出される燐光の波長範囲を表す。すなわち、横軸は、燐光が赤色波長範囲、緑色波長範囲、青色波長範囲の波長範囲毎に区分されることを意味する。縦軸は検出される燐光の減衰特徴を表す。すなわち、縦軸は、燐光の減衰時定数が0.2msec、1msec、10msecに区分されることを意味する。「有り」は、該当する燐光が、単一の燐光体又は同一の減衰時定数を有する複数種類の燐光体から放射されることを意味する。また、「無し」は燐光が検出されないことを意味する。
基準となる属性が表1に示される属性である場合、真の検出対象Tには、減衰時定数が0.2msecであり、且つ、色が青色である燐光を放射する単一の又は複数種類の燐光体が含まれている。また、減衰時定数が1msecであり、且つ、色が赤色である燐光を放射する単一の又は複数種類の燐光体が含まれている。また、減衰時定数が1msecであり、且つ、色が緑色である燐光を放射する単一の又は複数種類の燐光体が含まれている。
この場合、検出対象Tの真偽判定は次のように行われる。まず、3つの光検出器40を介して、検出部92は赤色、緑色及び青色の燐光を個別に検出する。続いて、判別部94は各色の燐光の減衰時定数を算出する。判別部94は記憶部95に記憶されている表1に係る情報を参照し、各色毎に求めた燐光の減衰時定数と比較する。その結果、ある検出対象Tから放射された燐光が有する属性が、表1に示される属性と一致すれば、その検出対象Tは真であると判別される。逆に、表1に示される燐光の属性と一致しなければ、その検出対象Tは偽であると判別される。
このように、燐光の有無と減衰時定数を特徴として、検出対象T(セキュリティ特徴)の真偽、ひいては、紙葉類等の被搬送物Xの真偽を判別することができる。
なお、ここでは燐光の特徴のみを検出対象Tの特徴とする例を示したが、検出した蛍光の特徴を更に加えて検出対象Tの特徴とすることができる。具体的には、表1において、赤色波長範囲、緑色波長範囲、青色波長範囲の波長範囲毎に、蛍光の検出の有無を特徴として追加することができる。
(6)識別対象となる燐光の減衰時定数
短時間で大量の検出対象Tを識別するためには、識別の対象となる燐光は、ある程度短時間で減衰する燐光でなければならない。一方、燐光の減衰が速すぎると、きわめて短時間のうちに燐光が減衰してしまい、燐光強度の正確な検出が難しくなる。このようなことから、識別対象となる燐光としては、減衰時定数が0.2msec以上10msec以下である燐光が望ましい。
また、検出された燐光が、識別対象である燐光のいずれに該当するのかを識別するには、識別対象となる燐光の減衰時定数(すなわち、燐光の減衰曲線)がある程度離散している必要がある。
例えば、検出対象Tが放射する燐光が、3種類の燐光のいずれに該当するかを識別する場合を考える。図8に、減衰時定数がそれぞれ0.2msec、1msec及び10msecである燐光の強度比の減衰曲線を示す。なお、図8において、縦軸は、最大強度(すなわち、初回の検出で検出される燐光強度)に対する燐光の強度比であり、横軸は、燐光強度の初回の検出からの経過時間である。図8から理解されるように、これらの3本の減衰曲線はほぼ均等に離散している。よって、検出対象Tが放射する燐光が3種類の燐光のいずれに該当するかを識別する必要がある場合は、検出対象Tに用いる燐光体として、例えば、減衰時定数がそれぞれ0.2msec、1msec及び10msecである燐光を放射する3種類の燐光体を用いればよい。
次に、検出対象Tが放射する燐光が、4種類の燐光のいずれに該当するかを識別する場合を考える。図9に、減衰時定数がそれぞれ0.2msec、0.4msec、1msec及び10msecである燐光の強度比の減衰曲線を示す。なお、図9において、縦軸は、最大強度(すなわち、初回の検出で検出される燐光強度)に対する燐光の強度比であり、横軸は、燐光強度の初回の検出からの経過時間である。図9から理解されるように、これらの4本の減衰曲線はほぼ均等に離散している。よって、検出対象Tが放射する燐光が4種類の燐光のいずれに該当するかを識別する必要がある場合は、検出対象Tに用いる燐光体として、例えば、燐光の減衰時定数がそれぞれ0.2msec、0.4msec、1msec及び10msecである燐光を放射する4種類の燐光体を用いればよい。
次に、検出対象Tが放射する燐光が、5種類の燐光のいずれに該当するかを識別する場合を考える。図10に、減衰時定数がそれぞれ0.2msec、0.4msec、0.9msec、2msec及び10msecである燐光の強度比の減衰曲線を示す。なお、図10において、縦軸は、最大強度(すなわち、初回の検出で検出される燐光強度)に対する燐光の強度比であり、横軸は、燐光強度の初回の検出からの経過時間である。図10から理解されるように、これらの5本の減衰曲線はほぼ均等に離散している。よって、検出対象Tが放射する燐光体が5種類の燐光のいずれに該当するかを識別する必要がある場合は、識別対象Tに用いる燐光体として、燐光の減衰時定数がそれぞれ0.2msec、0.4msec、0.9msec、2msec及び10msecである燐光を放射する5種類の燐光体を用いればよい。
(7)初回の検出を行うタイミング
光検出器40は、励起光の照射を停止する瞬間に受光の強度が大きく変化することによって、それ自身が備えるフォトダイオード及び増幅器を含む回路系に依存した異常信号を出力してしまう場合がある。具体的には、光検出器40の応答速度が遅いと、光源30からの励起光の照射を停止した後もしばらくの間、光検出器40は励起光に由来する光検出信号を出力してしまう。その場合、しばらくの間、検出対象から放射される燐光の強度を正しく検出することができないこととなる。一方、光源30からの励起光の照射を停止した後、十分長い時間が経過した後に燐光強度を検出すれば、励起光の照射を停止した瞬間の異常信号の影響はなくなるが、燐光の識別に要する時間が長くなるし、そもそも、燐光が減衰して検出できなくなる恐れがある。そこで、本発明者らは、光源30からの励起光の照射を停止した後、どのようなタイミングで燐光強度の初回の検出を行うのがよいか(第1のタイミングを如何にすべきか)検討した。
光検出器40を構成する回路中には、CR回路と等価な部分が存在する。よって、光検出器40の応答速度は、当該CR回路の時定数τCRに依存する。すなわち、励起光の照射の停止後、光検出器40からは、時定数をτCRとして減衰する電圧が、励起光由来の光検出信号として出力される。燐光強度の初回の検出が行われる時点において、励起光に由来して出力される電圧が、励起光照射停止時の電圧の1%以下に収まっていれば、励起光の影響はないと見なすことができる。
例えば、光検出器40の回路中のコンデンサCの容量を通常選択される1〜80pFとし、光検出器の回路中の抵抗Rの抵抗値を通常選択される100〜500kΩとすると、前記時定数τCRは0.0001〜0.04msecとなる。これは、例えば、コンデンサCの容量を80pF、抵抗Rの抵抗値を500kΩとすれば、励起光の照射の停止時から0.04msecが経過した時点で、光検出器40から出力される電圧がe分の1に、すなわち、約36%に低減するということである。光検出器40から出力される電圧が、励起光が照射されていたときの出力電圧の1%以下に収まるためには、時定数τCRの4.6倍の時間が必要となる。すなわち、0.0046〜0.184msecの時間が必要となる。
よって、燐光強度の初回の検出のタイミング(第1のタイミング)を、光源30からの励起光の照射の停止後、0.005msec以上0.18msec以下の時間が経過した時点とすれば、励起光の影響をほとんど受けることなく、燐光強度を検出することが可能である。
なお、光検出器40の回路中のコンデンサCの容量及び抵抗Rの抵抗値として望ましい値の一例は、それぞれ15pF及び500kΩである。この場合の時定数τCRは0.0075msecであり、その4.6倍の時間は0.0345msecである。よって、この場合の好ましい初回の検出タイミングは、励起光の照射の停止後0.035msec以上経過した時点となる。但し、コンデンサCの容量や抵抗Rの抵抗値のばらつき、光源30の応答特性のばらつき、及び検出対象Tの位置のばらつき等を考慮すれば、ある程度の安全率を見込む必要がある。よって、50%程度の安全率を見込んで、励起光の照射の停止後0.05msec以上経過した時点で初回の検出を行うことが好ましい。但し、過度に長い時間が経過した後では、燐光の識別に要する時間が長くなるし、そもそも、燐光が減衰して検出できなくなる恐れがあるので、0.05msecの2倍である0.1msec以下の時間が経過した時点、又は、0.05msecの3倍である0.15msec以下の時間が経過した時点で初回の検出を行うことが好ましい。
また、光検出器40の回路中のコンデンサCの容量及び抵抗Rの抵抗値は上記範囲内に限定されるものではなく、例えば抵抗Rの抵抗値を1MΩとしてもよい。抵抗値を大きくすると時定数τCRも大きくなるので、コンデンサCの容量を調整して、時定数τCRを上記範囲内に納めることがのぞましい。
(8)後続の検出を行うタイミング
搬送装置80上を搬送される被搬送物X及びそれに付されている検出対象Tの位置は、光検出器40によって燐光強度が検出される際、上下方向にある程度ばらつく。検出対象Tの位置が上下方向にばらつけば、検出対象Tと光検出器40との距離もばらつくため、検出される燐光の強度も必然的にばらつく。検出対象Tの上下方向の位置を検出して補正部93で補正することは不可能ではないものの、その場合、検出対象Tの識別処理スピードが著しく低減する恐れがある。よって、そのようなばらつきが生じることを予め見込んで、燐光強度の後続の検出のタイミング(第2のタイミング)を決定する必要がある。
本発明者らは、試行錯誤の末、識別対象となるある燐光体から放射される燐光の強度比と、識別対象となる他の燐光体から放射される燐光の強度比の差が、0.15以上となっているタイミングで燐光強度を検出すれば、検出した燐光が識別対象である燐光体のうちのいずれから放射されたものであるのかを確実に識別することができるということを見出した。ここで、強度比とは、第1のタイミングで行われる初回の検出で検出された燐光強度Pに対する、第2のタイミングで行われる後続の検出で検出された燐光強度Pの比P/Pである。
また、本発明者らは、識別対象となるある燐光体から放射される燐光の強度比と、識別対象となる他の燐光体から放射される燐光の強度比の差が、0.2以上となっているタイミングで燐光強度を検出すれば、検出した燐光が識別対象である燐光体のうちのいずれから放射されたものであるのかをより確実に識別することができるということを見出した。
(8−1)3種類の燐光体を識別する場合
表2に、図8に示される3本の減衰曲線上の値を示す。
Figure 2018163568
表2に示されるように、燐光強度の初回の検出後0.05msec以上経過した後は、減衰時定数が0.2msecである燐光の強度比と、減衰時定数が1msecの燐光の強度比との差は0.15以上である。よって、燐光強度の後続の検出を、燐光強度の初回の検出後0.05msec以上経過した時点で行うことで、検出された燐光の減衰時定数が0.2msecと1msecのいずれであるのかを確実に識別することができる。
なお、燐光強度の初回の検出後0.50msec以上経過すると、減衰時定数が0.2msecである燐光の強度比が0.1よりも小さくなる。その場合、燐光が微弱であるため、光検出器40で燐光を検出することが難しくなる恐れがある。よって、検出された燐光の減衰時定数が0.2msecと1msecのいずれであるのかを識別するためには、燐光強度の初回の検出から0.50msecの時間が経過する前に後続の検出を行うことが好ましい。
また、表2に示されるように、燐光強度の初回の検出後0.20msec以上経過した後は、減衰時定数が1msecである燐光の強度比と、減衰時定数が10msecである燐光の強度比との差が0.15以上となる。よって、燐光強度の後続の検出を、燐光強度の初回の検出後0.20msec以上経過した時点で行うことで、検出された燐光の時定数が1msecと10msecのいずれであるのかを確実に識別することができる。但し、燐光強度の後続の検出を、燐光強度の初回の検出後、長時間経過してから行うこととすると、検出対象Tを短時間で大量に識別することができなくなる。よって、後続の検出は、初回の検出後1msec以内に行うことが好ましい。
また、表2に示されるように、燐光強度の初回の検出後0.20msec以上0.45msec以下の時間が経過した時点では、減衰時定数が0.2msecである燐光の強度比と、減衰時定数が1msecである燐光の強度比の差は、0.15よりも大きい。同時に、減衰時定数が1msecである燐光の強度比と、減衰時定数が10msecである燐光の強度比との差も、0.15よりも大きい。よって、燐光強度の後続の検出を、燐光強度の初回の検出後0.20msec以上0.45msec以下の時間が経過した時点で行うことで、検出された燐光の減衰時定数が0.2msecと1msecと10msecのいずれであるのかを確実に識別することができる。
更に、表2に示されるように、燐光強度の初回の検出後0.10msec以上経過した後は、減衰時定数が0.2msecである燐光の強度比と、減衰時定数が1msecである燐光の強度比との差は0.2以上である。よって、燐光強度の後続の検出を、燐光強度の初回の検出後0.10msec以上経過した時点で行うことで、検出された燐光の減衰時定数が0.2msecと1msecのいずれであるのかをより確実に識別することができる。
また、表2に示されるように、燐光強度の初回の検出後0.25msec以上0.45msec以下の時間が経過した時点では、減衰時定数が0.2msecである燐光の強度比と、減衰時定数が1msecである燐光の強度比の差は、0.2よりも大きい。同時に、減衰時定数が1msecである燐光の強度比と、減衰時定数が10である燐光の強度比との差も、0.2より大きい。よって、燐光強度の後続の検出を、燐光強度の初回の検出後0.25msec以上0.45msec以下の時間が経過した時点で行うことで、検出された燐光の時定数が0.2msecと1msecと10msecのいずれであるのかをより確実に識別することができる。
(8−2)4種類の燐光体を識別する場合
表3に、図9に示される4本の減衰曲線上の値を示す。
Figure 2018163568
表3に示されるように、燐光強度の初回の検出後0.20msec以上0.45msec以下の時間が経過した時点では、減衰時定数が0.2msecである燐光の強度比と、減衰時定数が0.4msecである燐光の強度比との差は、0.15よりも大きい。同時に、減衰時定数が0.4msecである燐光の強度比と減衰時定数が1msecである燐光の強度比の差も、0.15より大きい。更にこのとき、減衰時定数が1msecである燐光の強度比と減衰時定数が10である燐光の強度比との差も、0.15より大きい。よって、燐光強度の後続の検出を、燐光強度の初回の検出後0.20msec以上0.45msec以下の時間が経過した時点で行うことで、検出された燐光の時定数が0.2msecと0.4msecと1msecと10msecのいずれであるのかを確実に識別することができる。
また、表3に示されるように、燐光強度の初回の検出後0.30msec以上0.45msec以下の時間が経過した時点では、減衰時定数が0.2msecである燐光の強度比と、減衰時定数が0.4msecである燐光の強度比との差は、0.2よりも大きい。同時に、減衰時定数が0.4msecである燐光の強度比と減衰時定数が1msecである燐光の強度比の差も、0.2より大きい。更にこのとき、減衰時定数が1msecである燐光の強度比と減衰時定数が10である燐光の強度比との差も、0.2より大きい。よって、燐光強度の後続の検出を、燐光強度の初回の検出後0.30msec以上0.45msec以下の時間が経過した時点で行うことで、検出された燐光の時定数が0.2msecと0.4msecと1msecと10msecのいずれであるのかをより確実に識別することができる。
(8−3)5種類の燐光体を識別する場合
表4に、図10に示される5本の減衰曲線上の値を示す。
Figure 2018163568
表4に示されるように、燐光強度の初回の検出後0.45msec経過した時点において、減衰時定数が0.2msecである燐光の強度比は0.11であり、減衰時定数が0.4msecである燐光の強度比は0.32であり、減衰時定数が0.9msecである燐光の強度比は0.61msecであり、減衰時定数が2msecである燐光の強度比は0.80msecであり、減衰時定数が10である燐光の強度比は0.96msecである。これらの強度比同士の差は、いずれも0.15より大きい。よって、燐光強度の後続の検出を、燐光強度の初回の検出後0.45msec経過した時点で行うことで、検出された燐光の時定数が0.2msecと0.4msecと0.9msecと2msecと10msecのいずれであるのかを確実に識別することができる。
また、表4から理解されるように、減衰時定数がそれぞれ0.2msec、0.4msec、0.9msec、2msec及び10msecである燐光の強度比差がいずれも0.2以上となるタイミングはない。しかしながら、表4に示されるように、燐光強度の初回の検出後0.25msec以上0.45msec以下の時間が経過した時点で後続の検出を行えば、減衰時定数が0.2msecである燐光の強度比と、減衰時定数が0.4msecである燐光の強度比と、減衰時定数が0.9msecである燐光の強度比との差は、いずれも0.2より大きくなる。また、これらの強度比の値は0.1以上となる。すなわち、燐光強度の初回の検出後0.25msec以上0.45msec以下の時間が経過した時点で後続の検出を行うことで、検出された燐光の減衰時定数が0.2msecと0.4msecと0.9msecのいずれであるかを識別することが可能である。
また、表4に示されるように、燐光強度の初回の検出後0.60msec以上0.90msec以下の時間が経過した時点で、燐光強度の追加の検出を行えば、減衰時定数が0.4msecである燐光の強度比と、減衰時定数が0.9msecである燐光の強度比と、減衰時定数が2msecである燐光の強度比と、減衰時定数が10msecである燐光の強度比との差は、いずれも0.2より大きくなる。また、これらの強度比の値は0.1以上となる。すなわち、燐光強度の初回の検出後0.60msec以上0.90msec以下の時間が経過した時点で追加の検出を行うことで、検出された燐光の減衰時定数が0.9msecと2msecと10msecのいずれであるかを識別することが可能である。
よって、燐光強度の初回の検出後0.25msec以上0.45msec以下の時間が経過した時点(第2のタイミング)で後続の検出を行うとともに、燐光強度の初回の検出後0.60msec以上0.90msec以下の時間が経過した時点(第3のタイミング)で燐光強度の追加の検出を行うことで、検出された燐光の減衰時定数が0.2msecと0.4msecと0.9msecと2msecと10msecのいずれであるかを識別することが可能である。
なお、燐光強度の追加の検出は、強度比同士の差が0.2以上となるタイミングで後続の検出を行う場合には限られないし、識別対象の燐光体が5種類である場合にも限られない。例えば、識別対象の燐光体が4種類であって、強度比同士の差が0.15以上となるタイミングで後続の検出を行う場合に、燐光強度の追加の検出を行うようにしてもよい。また、追加の検出は後続の検出の後に行われるものには限られない。言い換えると、追加の検出を、初回の検出後、後続の検出前に行ってもよい。すなわち、第2のタイミングと第3のタイミングはいずれが先であってもよい。
(9)検出対象の真偽判別方法2
上記のように検出タイミングが決定されると、被搬送物Xに付された検出対象T(セキュリティ特徴)の真偽判定は、例えば次のように行ってもよい。
まず、各減衰時定数の燐光毎に、第2のタイミング(必要ならば更に第3のタイミング)における強度の比の範囲をあらかじめ定めて記憶部95に記憶させる。そして、光検出器40毎すなわち燐光の色毎に、燐光の強度の初回の検出が行われる。次に、光検出器40毎すなわち燐光の色毎に、第2のタイミングで燐光の強度の後続の検出が行われ、第2のタイミングにおける燐光の色毎の強度比が算出される。続いて、燐光の色毎に、第2のタイミングにおける強度比が所定の範囲内の値となっているか否かが判断される。全ての色に関して所定の範囲内の値となっていれば、その検出対象Tは真であると判別される。そうではない場合は、その検出対象Tは偽であると判別される。なお、検出対象である燐光の減衰時定数が色毎に異なる場合は、第2のタイミングを、光検出器40毎に異ならせてもよい。また、追加の検出を行う場合には、第3のタイミングを、光検出器40毎に異ならせてもよい。
このように、第2のタイミング(必要ならば更に第3のタイミング)における燐光の強度比を特徴として、検出対象T(セキュリティ特徴)の真偽、ひいては、紙葉類等の被搬送物Xの真偽を判別することができる。
本発明の燐光検出装置及び燐光検出方法は、例えば銀行券や証券等の有価書類(value document)に代表される、紙葉類の表面にセキュリティ特徴(security feature)として取り付けられた燐光体を検出するもので、検出対象となる燐光体に励起光を照射し、燐光体から放射された燐光を検出する。燐光のスペクトルや減衰特徴などの特徴は燐光体の組成によって決まるので、燐光を検出して特徴を比較することによってセキュリティ特徴の真偽を判定することが出来る。
以上本発明の実施例について説明したが、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
本発明は、燐光体を含むセキュリティマークが付された紙幣等の紙葉類や商品の種類を識別するための装置、例えば紙幣処理装置に適用することができるので、その産業上の利用可能性は多大である。
10 光センサ
20 ホルダ
30 光源
40 光検出器
50 導光体
51 励起光入射面
52 放射光出射面
53 光入出射面
54 起立面
55 側面
60 基板
70 光学フィルタ
71 可視光カットフィルタ
72 紫外線カットフィルタ
73 カラーフィルタ
80 搬送装置
90 制御装置
91 搬送装置制御部
92 検出部
93 補正部
94 判別部
95 記憶部
100 燐光検出装置

Claims (14)

  1. 識別対象である複数種類の燐光のうち少なくとも1種類を放射する検出対象に励起光を照射する光源と、
    前記検出対象から放射される燐光の強度を検出する光検出器と、
    前記光源及び前記光検出器を制御する制御部とを備え、
    前記制御部は、前記励起光の照射の停止時以降の第1のタイミングで前記強度の初回の検出を行い、前記初回の検出よりも後の第2のタイミングで前記強度の後続の検出を行い、
    前記第2のタイミングは、前記識別対象である複数種類の燐光のうちの少なくとも2つの間における、前記初回の検出で検出された前記強度と前記後続の検出で検出された前記強度との比の差の絶対値が所定値以上となっているタイミングである、燐光検出装置。
  2. 前記第2のタイミングは、前記初回の検出後0.05msec以上1.00msec以下の時間が経過したタイミングである、請求項1記載の燐光検出装置。
  3. 前記第2のタイミングは、前記初回の検出後0.10msec以上1.00msec以下の時間が経過したタイミングである、請求項2記載の燐光検出装置。
  4. 前記第2のタイミングは、前記初回の検出後0.20msec以上0.45msec以下の時間が経過したタイミングである、請求項3記載の燐光検出装置。
  5. 前記第2のタイミングは、前記初回の検出後0.25msec以上0.45msec以下の時間が経過したタイミングである、請求項4記載の燐光検出装置。
  6. 前記第2のタイミングは、前記識別対象である複数種類の燐光の全ての間における、前記初回の検出で検出された前記強度と前記後続の検出で検出された前記強度との比の差の絶対値が所定値以上となるタイミングである、請求項1乃至5のいずれかに記載の燐光検出装置。
  7. 前記制御部は、前記第2のタイミングで前記強度の後続の検出を行った後、第3のタイミングで前記強度の後続の検出をさらに行い、
    前記第3のタイミングは、前記識別対象である複数種類の燐光のうちの、前記第2のタイミングで前記強度との比の差の絶対値が所定値以上とならなかった燐光の間における、前記初回の検出で検出された前記強度と前記後続の検出で検出された前記強度との比の差の絶対値が所定値以上となるタイミングである、請求項1乃至5のいずれかに記載の燐光検出装置。
  8. 前記第2のタイミングは、前記初回の検出後0.25msec以上0.45msec以下の時間が経過したタイミングであり、
    前記第3のタイミングは、前記初回の検出後0.60msec以上0.90msec以下の時間が経過したタイミングである、請求項7記載の燐光検出装置。
  9. 前記第1のタイミングは、前記励起光の照射の停止後0.005msec以上0.18msec以下の時間が経過したタイミングである、請求項1乃至8のいずれかに記載の燐光検出装置。
  10. 前記燐光の減衰時定数は0.2msec以上10msec以下である、請求項1乃至9のいずれかに記載の燐光検出装置。
  11. 前記光検出器を複数有し、複数の前記光検出器はそれぞれ異なる波長の燐光の強度を検出する、請求項1乃至10のいずれかに記載の燐光検出装置。
  12. 前記制御部は、前記強度に基づいて、前記検出対象に含まれる燐光体の識別処理を行う、請求項1乃至11のいずれかに記載の燐光検出装置。
  13. 請求項1乃至12の何れかに記載の燐光検出装置を備える紙葉類処理装置。
  14. 識別対象である複数種類の燐光のうち少なくとも1種類を放射する検出対象に励起光を照射する工程と、
    前記励起光の照射を停止する工程と、
    前記励起光の照射の停止時以降に、第1のタイミングで前記検出対象に含まれる燐光体から放射される燐光の強度の初回の検出を行う工程と、
    前記初回の検出よりも後の第2のタイミングで前記強度の後続の検出を行う工程と、を有し、
    前記第2のタイミングは、前記識別対象である複数種類の燐光のうちの少なくとも2つの間における、前記初回の検出で検出された前記強度と前記後続の検出で検出された前記強度との比の差の絶対値が所定値以上となっているタイミングである、燐光検出方法。
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