JP2018161928A - 車両用サスペンションアーム - Google Patents

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Abstract

【課題】リンフォースの剛性を低下させる構造を備えることにより、スタビライザを支持するボルトの緩みを低減する。【解決手段】中央部側壁30a、30bの間に位置するリンフォース18の部位において、内縁部46と外縁部42の間には、略左右方向に延びる長穴48a、48bが形成されている。長穴48a、48bが形成されることにより、リンフォース18に前後方向の力が及ぼされたときに、長穴48a、48bの周縁が前後方向に変形可能となる。これにより、中央部側壁30a、30bの間に位置するリンフォース18の部位の前後方向における剛性が、長穴48a、48bが形成されていない場合よりも低下させられている。【選択図】図1

Description

本発明は、車両用サスペンションアームに関するものである。
サスペンションアームは、車体と車輪とを連結する部材である。サスペンションアームには、車両旋回時の車体のロールを防止するためのスタビライザが取り付けられている。スタビライザ取付部には大きな負荷がかかることがあるため、スタビライザ取付部の剛性を確保する必要がある。特許文献1に記載されたサスペンションアームにおいては、スタビライザ取付部にリンフォースを取り付ける技術が開示されている。特許文献2には、サスペンションアームに、スタビライザを取り付けるためのブラケットを取り付ける技術が開示されている。特許文献3には、スタビライザ取付部にトーションビームを取り付ける技術が開示されている。
特開平7−096731号公報 実開昭63−165204号公報 特開2012−111440号公報
スタビライザをボルトとナットを用いてサスペンションアームで支持する場合、サスペンションアームの1対の側壁にボルトを貫通させ、1対の側壁の外側においてナットによってボルトを締結することが考えられる。スタビライザ取付部がリンフォースによって補強されているサスペンションアームにおいては、ボルトがサスペンションアームを締め付ける方向における剛性が高くされている。そして、1対の側壁の間にリンフォースが接合された状態で、1対の側壁の間の距離を小さくするように、ボルトをナットで締結する。これにより、スタビライザをボルトによってサスペンションアームに強固に取り付けることができるのである。しかしながら、スタビライザ取付部の剛性が高くなるほど、ボルトをナットで締結したときに、1対の側壁がボルトとナットを離間させる力(締結反力)が大きくなる。締結反力が大きい場合は、締結反力が小さい場合に比べて、ボルトやナットに外力が及ぼされたときにボルトが緩みやすくなる。したがって、1対の側壁の間にリンフォースを接合させたサスペンションアームにおいては、ボルトが緩みやすくなることがあった。
本発明の目的は、スタビライザを支持するボルトの緩みを低減することができるサスペンションアームを提供することである。
上記の課題を解決するために、本発明において、第1方向おいて互いに対向する1対の側壁を有するアーム本体と、前記1対の側壁の間に配置される板状部材であって、前記1対の側壁の各々に接合されるリンフォースと、スタビライザを支持するボルトであって、前記1対の側壁にそれぞれ形成された2つの貫通孔を、前記第1方向に平行な方向に貫通した状態で、前記1対の側壁の外側に配置されたナットによって締結されるボルトと、を備え、前記ボルトが取り付けられた位置に対応する前記リンフォースの部位において、前記第1方向における前記リンフォースの剛性を低下させる構造が設けられるサスペンションアームが実現される。
前記アーム本体は、前記1対の側壁の間に位置する前記リンフォースが前記1対の側壁に接合されることにより、前記第1方向における剛性が強化されている。この状態で、前記ボルトが前記第1方向に平行な方向に前記1対の側壁に貫通させられ、前記1対の側壁の外側の前記ナットで前記ボルトが締結されて、前記スタビライザが支持される。そのため、前記リンフォースが設けられていない場合に比べて、前記ボルトが緩む方向に作用する力である締結反力が大きくなり、前記ボルトが緩みやすくなる。
本サスペンションアームは、前記ボルトが取り付けられた位置に対応する前記リンフォースの部位において、前記リンフォースの前記第1方向における剛性を低下させる構造を備えている。これにより、前記ボルトと前記ナットによって前記1対の側壁を締め付けたときに、前記1対の側壁の前記ボルトが取り付けられた部分の変形抵抗が、前記リンフォースの剛性を低下させる構造を備えない場合よりも低下する。前記1対の側壁の変形抵抗が低下すると、前記1対の側壁から前記ボルトと前記ナットに及ぼされる締結反力(前記ボルトと前記ナットが緩む方向に働く力)が低下する。したがって、本サスペンションアームは、前記リンフォースの前記第1方向における剛性を低下させる構造を備えないサスペンションアームよりも、前記ボルトの緩みを低減することができる。
ここで、上述の「第1方向におけるリンフォースの剛性を低下させる構造」を「剛性低下構造」と称し、「ボルトが取り付けられた位置に対応するリンフォースの部位」を「ボルト対応リンフォース部位」と称するものとする。上述のように、ボルト対応リンフォース部位に剛性低下構造が設けられたことにより、ボルト対応リンフォース部位に剛性低下構造が設けられない場合と比較して、ボルト締結時の1対の側壁の変形抵抗が低下する。したがって、ボルト対応リンフォース部位は、剛性低下構造が設けられることにより、ボルト締結時の変形抵抗低下に寄与し得るリンフォースの部位ということができる。
例えば、ボルトおよびナットがそれぞれ接触する1対の側壁の部位に挟まれたリンフォースの部位は、ボルト対応リンフォース部位ということができる。また、別の言い方で表現すると、サスペンションアームを上方から見たときに、ボルトが占める領域と重なるリンフォースの領域がボルト対応リンフォース部位である。すなわち、サスペンションアームを上方から見て、水平面に投影されたボルトの外形に囲まれた領域が、水平面に投影されたボルト対応リンフォース部位の外形に囲まれた領域を含むように、両者の位置関係が定義される。
このようなボルト対応リンフォース部位に剛性低下構造が設けられることにより、ボルト締結時の1対の側壁の変形抵抗が低下させられることから、剛性低下構造は、ボルト対応リンフォース部位の少なくとも一部に設けられれば良い。すなわち、剛性低下構造を、ボルト対応リンフォース部位の全部のみに設けることとしても良いし、ボルト対応リンフォース部位の全部および当該部位以外のリンフォースの部位に設けることとしても良い。また、剛性低下構造を、ボルト対応リンフォース部位の一部のみに設けることとしても良いし、当該一部および当該一部以外のリンフォースの部位に設けることとしても良い。
前記第1方向における前記リンフォースの剛性を低下させる構造は、例えば、サスペンションスプリングが挿入される挿入孔が形成された前記リンフォースにおいて、前記ボルトが取り付けられた位置に対応する前記リンフォースの部位の、前記挿入孔と前記1対の側壁との間に穴が形成された構造としても良い。
上記の構造を備える前記サスペンションアームにおいては、前記リンフォースに前記第1方向の力が及ぼされたときに、前記穴の周縁が、前記第1方向に変形可能である。そのため、前記リンフォースに前記穴が形成されていない場合に比べて、前記リンフォースの前記第1方向における剛性が低下させられ、前記1対の側壁の前記ボルトが取り付けられた位置の前記第1方向における変形抵抗が低下させられる。したがって、本サスペンションアームは、前記穴が形成されていないサスペンションアームよりも、前記ボルト締結時の締結反力が小さくなり、前記ボルトの緩みを低減することができる。
前記第1方向における前記リンフォースの剛性を低下させる構造は、例えば、前記ボルトが取り付けられた位置に対応する前記リンフォースの部位と前記1対の側壁の間に隙間が形成された構造としても良い。
上記の構造を備える前記サスペンションアームにおいては、前記隙間が形成されたことにより、前記隙間が形成されていない場合に比べて、前記リンフォースの前記第1方向における幅が小さくなる。そのため、前記リンフォースの前記第1方向における剛性が低下させられる。また、前記ボルトが取り付けられた位置に対応する前記リンフォースの部位は、前記1対の側壁と接合されていないため、この部位における1対の側壁の前記第1方向における変形抵抗が、前記リンフォースと1対の側壁が接合されている場合よりも低下させられる。したがって、本サスペンションアームは、前記隙間が形成されていないサスペンションアームよりも、前記ボルト締結時の締結反力が小さくなり、前記ボルトの緩みを低減することができる。
前記第1方向における前記リンフォースの剛性を低下させる構造は、例えば、前記ボルトが取り付けられた位置に対応する前記リンフォースの部位に屈曲部を備える構造としても良い。前記屈曲部は、前記第1方向に垂直な面における断面がU字状となるように形成され、前記第1方向の力が前記リンフォースに及ぼされたときに、前記第1方向における幅が小さくなるように収縮する。
上記の構造を備える前記サスペンションアームにおいては、前記屈曲部がU字状に形成されたことにより、前記リンフォースに前記第1方向の力が及ぼされたときに、前記屈曲部の前記第1方向における幅が小さくなるように収縮する。前記ボルトが取り付けられた位置に対応する前記リンフォースの部位は、前記屈曲部の収縮により前記第1方向に変形させられるため、前記リンフォースの前記第1方向における剛性が低下させられる。これにより、前記1対の側壁の前記ボルトが取り付けられた部分の前記第1方向における変形抵抗が、前記リンフォースに前記屈曲部が形成されていない場合よりも低下させられる。したがって、本サスペンションアームは、前記屈曲部を備えないサスペンションアームよりも、前記ボルト締結時の締結反力が小さくなり、前記ボルトの緩みを低減することができる。
前記第1方向における前記リンフォースの剛性を低下させる構造は、例えば、前記リンフォースが第1リンフォースと第2リンフォースとに分割される構造としても良い。前記第1リンフォースは、前記ボルトが取り付けられた位置から、前記第1方向に垂直かつ前記リンフォースに平行な方向である第2方向に離間して設けられる。前記第2リンフォースは、前記ボルトが取り付けられた位置から、前記第2方向における前記第1リンフォースから遠ざかる方向に離間して設けられるものである。この構造においては、前記ボルトが取り付けられた位置に対応するリンフォースの部位の少なくとも一部において、リンフォースが前記第1リンフォースと前記第2リンフォースに分割されて、1対の側壁にそれぞれ接合されるのである。
上記の構造を備える前記サスペンションアームにおいては、前記第1リンフォースと前記第2リンフォースが、前記ボルトが取り付けられた位置から前記第2方向に離間して設けられる。つまり、前記ボルトが取り付けられた位置に対応する前記リンフォースの部位の少なくとも一部において、前記リンフォースが分割されている。そのため、前記1対の側壁の前記第1方向における変形抵抗が、前記リンフォースが前記第1リンフォースと前記第2リンフォースとに分割されていない場合に比べて低下させられる。したがって、本サスペンションアームは、前記リンフォースが前記第1リンフォースと前記第2リンフォースとに分けて形成されていないサスペンションアームよりも、前記ボルト締結時の締結反力が小さくなり、前記ボルトの緩みを低減することができる。
リンフォースの剛性を低下させる構造を備えたことにより、スタビライザを支持するボルトの緩みを低減することができる。
第1実施形態のサスペンションアームを左上から見た斜視図である。 第1実施形態のサスペンションアームを右上から見た斜視図である。 第1実施形態のサスペンションアームを上方から見た図である。 第1実施形態のサスペンションアームのIV−IV断面図である。 図5Aは、従来のサスペンションアームの断面の模式図である。図5Bは、第1実施形態のサスペンションアームの断面の模式図である。 第1実施形態の変形例1のサスペンションアームを上方から見た図である。 変形例1のサスペンションアームのVII−VII断面図である。 第1実施形態の変形例2のサスペンションアームの断面図である。 第1実施形態の変形例3のサスペンションアームを上方から見た図である。
以下、本発明を実施するための形態について図面に基づいて詳細に説明する。
図1は、本発明の第1実施形態のサスペンションアーム10を左上から見た斜視図である。図2は、サスペンションアーム10を右上から見た図である。図3は、サスペンションアーム10を上方から見た図である。図4は、サスペンションアーム10が図3のIV−IV線において切断されたときの断面図である。図1に示すように、車両の上下方向に基づいて上下方向を規定し、車両の前後方向に基づいて前後方向を規定する。また、車両の進行方向を基準として、車両の車幅方向を左右方向とする。
図1に示すサスペンションアーム10は、車両の右後輪のロアアームとして取り付けられるものである。車両の左後輪にも、同様の構成のサスペンションアームが取り付けられている。サスペンションアーム10は、アーム本体12、車体側軸受部14、車輪側軸受部16、リンフォース18、ボルト20を備える。
アーム本体12は、車体側軸受部14によって、車体に対して回動可能に車体に接続されるものである。また、アーム本体12は、車輪側軸受部16によって、右車輪に対して回動可能に右後輪に接続されるものである。つまり、サスペンションアーム10は、右後輪を車体に対して揺動させる。
アーム本体12は、底壁22および1対の側壁24a、24bを備える。底壁22は、略円形に形成された円形部22a、円形部22aより車体側(左側)に配置された中央部22b、および中央部22bから左方に延設された延設部22cを備える。中央部22bは、円形部22aの左端部から延出し、左方に進むにつれて前後方向における幅が小さくなるように形成されている。また、底壁22の長手方向に延びる1対の辺からは、前後方向において互いに対向する1対の側壁24a、24bが、上方に向かって立設されている。1対の側壁24a、24bのうち、側壁24aの上端部は前方に向かって延出し、側壁24bの上端部は後方に向かって延出している。1対の側壁24a、24bの前後方向に延出した上端部は、フランジ部26a、26bである。すなわち、アーム本体12は、図4に示すように、前後方向に平行な方向に切断されたときの断面形状が、上方に向かって開口する略U字状に形成されている。
1対の側壁24a、24bのうち、円形部22aから立設された部分は円形部側壁28a、28bであり、中央部22bから立設された部分は中央部側壁30a、30bであり、延設部22cから立設された部分は延設部側壁32a、32bである。図4に示すように、中央部側壁30a、30bには、ボルト貫通孔34a、34bがそれぞれ形成されている。中央部側壁30a、30bは、1対の側壁24a、24bのうち、ボルト締結時にボルト20から中央部側壁30a、30bが互いに近づく方向の力が及ぼされる領域である。ボルト貫通孔34a、34bは、ボルト20を貫通させるための丸穴である。
円形部22aと円形部側壁28a、28bによって、スプリング支持部36が形成される。スプリング支持部36には、図示しないサスペンションスプリングが挿入されて支持される。中央部22bと中央部側壁30a、30bによって、スタビライザ支持部38が形成される。スタビライザ支持部38には、図2に示すように、ボルト20によってスタビライザのリンク40が取り付けられる。
リンフォース18は、1対の側壁24a、24bの間に配置されるものであり、アーム本体12の開口部を覆う板状部材である。リンフォース18は、1対の側壁24a、24bに接合されることにより、アーム本体12の剛性を強化している。リンフォース18の外縁部42は、フランジ部26a、26bに重ね合わされて、接合されている。リンフォース18には、アーム本体12のスプリング支持部36にサスペンションスプリングを挿入するためのスプリング挿入孔44が形成されている。スプリング挿入孔44は、リンフォース18の内縁部46によって画定されている。中央部側壁30a、30bの間に位置するリンフォース18の部位において、内縁部46と外縁部42の間には、略左右方向に延びる長穴48a、48bが形成されている。長穴48a、48bが形成されることにより、リンフォース18に前後方向の力が及ぼされたときに、長穴48a、48bの周縁が前後方向に変形可能となる。これにより、中央部側壁30a、30bの間に位置するリンフォース18の部位の前後方向における剛性が、長穴48a、48bが形成されていない場合よりも低下させられている。
つぎに、図4を用いて、ボルト20について説明する。図4は、サスペンションアーム10を図3におけるIV−IV線において切断したときの断面図である。ボルト20は、スタビライザのリンク40をアーム本体12に支持するものである。ボルト20は、ボルト貫通孔34a、34bに前後方向に平行な方向に貫通させられた状態で、ナット50によって締結される。
ボルト20は、側壁24aよりも前方および側壁24bよりも後方、すなわち、アーム本体12の外側にそれぞれ設けられたナット50とワッシャ52を介してボルト貫通孔34a、34bに貫通させられる。また、ボルト20は、側壁24aと側壁24bの間、すなわち、アーム本体12の内側にそれぞれ設けられた内筒54および外筒56を介して、外筒56に取り付けられたリンク40を支持している。内筒54と外筒56の間には、ブッシュが設けられている。
ボルト20が締結されている状態においては、ボルト20およびナット50から、1対の側壁24a、24bを、1対の側壁24a、24bが互いに近づく方向に向かって締め付ける力(軸力)が及ぼされている。一方、ボルト20およびナット50には、1対の側壁24a、24bから軸力と反対方向の力、すなわち、ボルト20およびナット50を、1対の側壁24a、24bが互いに離れる方向に向かって押し返す力(締結反力)が及ぼされている。
リンフォース18の前後方向における剛性と、締結反力の関係について説明する。図5Aは、比較例を示す図であり、長穴が形成されていないリンフォース58が取り付けられたアーム本体12の、前後方向における断面の模式図である。図5Bは、長穴48a、48bが形成されたリンフォース18が取り付けられたアーム本体12の、前後方向における断面の模式図である。
同じ大きさの力でボルト20をアーム本体12に締結させたとき、ボルト20から及ぼされる軸力によって、1対の側壁24a、24bは、1対の側壁24a、24bが互いに近づく方向に向かって変形させられる。このとき、図5Aにおいては、1対の側壁24a、24b上の点Pが距離δ1だけ内側に移動するのに対し、図5Bにおいては、1対の側壁24a、24b上の点Pが距離δ1より大きい距離δ2だけ内側に移動する。
アーム本体12の剛性は、リンフォース18、58によって強化されているため、1対の側壁24a、24bに、1対の側壁24a、24bが互いに近づく方向の力を加えて変形させたときに変形に対抗する力(変形抵抗)は、リンフォース18、58の前後方向(1対の側壁24a、24bが対向する方向)における剛性の高さに依存する。つまり、リンフォース18、58の前後方向における剛性が高くなるほど、1対の側壁24a、24bは変形し難くなるため、1対の側壁24a、24bの変形抵抗は大きくなる。
図5Bのリンフォース18の前後方向における剛性は、長穴48a、48bが形成されたことにより、図5Aのリンフォース58の前後方向における剛性よりも低くされている。そのため、図5Bの1対の側壁24a、24bの前後方向における変形抵抗の大きさは、図5Aの1対の側壁24a、24bの前後方向における変形抵抗の大きさよりも小さくなる。したがって、同じ大きさの前後方向の力が及ぼされたときに、図5Bにおける点Pが移動する距離δ2は、図5Aにおける点Pが移動する距離δ1よりも大きくなる。
1対の側壁24a、24bの変形抵抗の大きさが大きくなると、ボルト20の締結時において、1対の側壁24a、24bからボルト20およびナット50に及ぼされる締結反力の大きさが大きくなる。この状態で、ボルト20に外力が及ぼされたとき、締結反力が小さい場合に比べてボルト20が緩みやすくなる。したがって、同じ力でボルト20を締結させた場合、締結反力が小さいほど、ボルト20が緩み難くなるため、図5Bのサスペンションアーム10は、図5Aのサスペンションアームよりもボルト20が緩み難いと言える。
以上のように、本実施形態においては、ボルト20が取り付けられた位置に対応するリンフォース18の部位は、中央部側壁30a、30bの間に位置し、左右方向においてボルト20と同じ位置に配置されているリンフォース18の部位である。上方から見たときに、ボルト20と前述のリンフォース18の部位は重なって見える。長穴48a、48bは、前述のリンフォース18の部位に形成されているため、ボルト20が貫通している内筒54および外筒56を、長穴48a、48bを通して上方から目視することができる。また、リンフォース18の第1方向における剛性を低下させる構造は、リンフォース18に形成された長穴48a、48bである。
本実施形態においては、リンフォース18に長穴48a、48bが形成されたことにより、リンフォース18の前後方向における剛性が低下させられる。これにより、中央部側壁30a、30bの変形抵抗が、リンフォース18に長穴48a、48bが形成されていない場合よりも低下させられる。したがって、本実施形態のサスペンションアーム10は、リンフォース18に長穴48a、48bが形成されていないサスペンションアームよりも締結反力が小さくなり、ボルト20の緩みを低減することができる。
また、本実施形態においては、リンフォース18に長穴48a、48bが形成されているため、ボルト20とボルト貫通孔34a、34bを、長穴48a、48bを通して上方から確認することができる。したがって、作業者がボルト20をボルト貫通孔34a、34bに貫通させるときに、ボルト20とボルト貫通孔34a、34bの視認性が向上するため、組付作業の効率を向上させることができる。
(変形例1)
つぎに、第1実施形態の変形例1について説明する。本変形例のサスペンションアーム60においては、リンフォース62の前後方向における剛性を低下させる構造として、長穴を形成するのではなく、スタビライザ支持部38の中央部側壁30a、30bとリンフォース62の外縁部64との間に隙間66a、66bを設ける構造にする点で、第1実施形態と異なる。サスペンションアーム60のリンフォース62以外の構成は、第1実施形態のサスペンションアーム10と同じであるため、詳細な説明を省略する。
図6は、変形例1のサスペンションアーム60を上方から見た図である。図7は、サスペンションアーム10を図6におけるVII−VII線において切断したときの断面図である。リンフォース62は、1対の側壁24a、24bの間に配置され、アーム本体12の開口部を覆う板状部材である。リンフォース62の外縁部64は、円形部側壁28a、28bおよび延設部側壁32a、32bに接合されているが、中央部側壁30a、30bには接合されていない。リンフォース62の中央部側壁30a、30bの間に位置する部位の外縁部64は、中央部側壁30a、30bから離間して配置されるように形成されている。すなわち、中央部側壁30a、30bとリンフォース62の外縁部64との間には、それぞれ隙間66a、66bが形成されている。
したがって、リンフォース62の外縁部64は、中央部側壁30a、30bに接合されていないため、中央部側壁30a、30bの剛性は、中央部側壁30a、30bにリンフォース62が接合されている場合よりも低下させられている。そのため、ボルト締結時の中央部側壁30a、30bの前後方向における変形抵抗は、リンフォース62の外縁部64と中央部側壁30a、30bの間に隙間66a、66bが形成されていない場合に比べて小さくされる。
以上のように、本変形例においては、ボルトが取り付けられた位置に対応するリンフォースの部位は、中央部側壁30a、30bの間に位置し、左右方向においてボルト20と同じ位置に配置されているリンフォース62の部位である。上方から見たときに、ボルト20と前述のリンフォース62の部位は重なって見える。隙間66a、66bは、前述のリンフォース62の部位とその周囲に形成されているため、ボルト20が貫通している内筒54および外筒56を、隙間66a、66bを通して上方から目視することができる。また、リンフォースの第1方向における剛性を低下させる構造は、リンフォース62の外縁部64と中央部側壁30a、30bとの間に形成された隙間66a、66bである。
本変形例においては、リンフォース62の前後方向における幅が小さくされることにより、リンフォース62の前後方向における剛性が低下させられる。また、リンフォース62の外縁部64と中央部側壁30a、30bとの間に隙間66a、66bが形成されることにより、中央部側壁30a、30bの前後方向における変形抵抗が、隙間66a、66bが形成されていない場合よりも低下させられる。したがって、本変形例のサスペンションアーム60は、リンフォース62の外縁部64と中央部側壁30a、30bとの間に隙間66a、66bが形成されているため、隙間66a、66bが形成されていないサスペンションアームよりもボルト20の締結時の締結反力が小さくなり、ボルト20の緩みを低減することができる。
また、本変形例においては、リンフォース62と中央部側壁30a、30bの間に隙間66a、66bが形成されているため、ボルト20とボルト貫通孔34a、34bを、隙間66a、66bを通して上方から確認することができる。したがって、作業者がボルト20をボルト貫通孔34a、34bに貫通させるときに、ボルト20とボルト貫通孔34a、34bの視認性が向上するため、組付作業の効率を向上させることができる。
(変形例2)
つぎに、第1実施形態の変形例2について説明する。本変形例のサスペンションアーム70においては、リンフォース74の前後方向における剛性を低下させる構造として、長穴を形成するのではなく、屈曲部84a、84bを形成するにする点で、第1実施形態と異なる。サスペンションアーム70の中央部側壁72a、72bおよびリンフォース74以外の構成は、第1実施形態のサスペンションアーム10と同じであるため、詳細な説明を省略する。
図8は、変形例2のサスペンションアーム70のスタビライザ支持部38を、前後方向に平行な方向に切断したときの断面図である。中央部側壁72a、72bは、第1実施形態の中央部側壁30a、30bと同様に、底壁22の中央部22bの前後方向において対向する1対の辺から立設される。中央部側壁72a、72bには、フランジ部26a、26bおよびボルト貫通孔34a、34bが形成されている。中央部側壁72a、72bのボルト貫通孔34a、34bの上方には、ボルト取付窓74a、74bがそれぞれ形成されている。
リンフォース76は、1対の側壁24a、24bの間に配置され、1対の側壁24a、24bに接合されることにより、アーム本体12の剛性を強化している。リンフォース76の外縁部78は、フランジ部26a、26bに重ね合わされて、接合されている。リンフォース76には、アーム本体12のスプリング支持部36にサスペンションスプリングを挿入するためのスプリング挿入孔80が形成されている。スプリング挿入孔80は、リンフォース76の内縁部82によって画定されている。
中央部側壁72a、72bの間に位置するリンフォース76の部位において、内縁部82と外縁部78の間には、屈曲部84a,84bがそれぞれ形成されている。屈曲部84a,84bは、各々の前後方向において互いに離間して配置される2つの端部のうち、一端部86a,86bから、他端部88a,88bに近づくにつれて下方に位置するように延出した後、他端部88a,88bに近づくにつれて上方に位置するように延出している。つまり、屈曲部84a,84bは、前後方向における断面がU字状となるように形成されている。
前後方向の力がリンフォース76に及ぼされたとき、屈曲部84a、84bの一端部86a、86bと他端部88a、88bが近づくように変形する。つまり、リンフォース76が、前後方向において収縮する。そのため、屈曲部84a、84bが形成されない場合に比べて、リンフォース76の前後方向における剛性が低下させられ、ボルト締結時の中央部側壁72a、72bの前後方向における変形抵抗が小さくなる。
以上のように、本変形例においては、ボルトが取り付けられた位置に対応するリンフォースの部位は、中央部側壁72a、72bの間に位置し、左右方向においてボルト20と同じ位置に配置されているリンフォース76の部位である。上方から見たときに、ボルト20と前述のリンフォース76の部位は重なって見える。リンフォースの第1方向における剛性を低下させる構造は、前述のリンフォース76の部位に形成された屈曲部84a、84bである。
本変形例においては、リンフォース76に屈曲部84a,84bが形成されたことにより、リンフォース62の前後方向における剛性が低下させられる。これにより、中央部側壁72a、72bの前後方向における変形抵抗が、リンフォース76に屈曲部84a,84bが形成されていない場合よりも低下させられる。したがって、本変形例のサスペンションアーム70は、リンフォース76に屈曲部84a,84bが形成されていないサスペンションアームよりもボルト締結時の締結反力が小さくなり、ボルト20の緩みを低減することができる。
また、本変形例においては、中央部側壁72a、72bにボルト取付窓74a、74bが形成されているため、ボルト貫通孔34a、34bの上方がリンフォース76に覆われていても、ボルト貫通孔34a、34bの周囲の明るさが確保される。したがって、作業者がボルト20をボルト貫通孔34a、34bに貫通させるときに、ボルト20やボルト貫通孔34a、34bの位置の視認性が向上するため、組付作業の効率を向上させることができる。
(変形例3)
つぎに、第1実施形態の変形例3について説明する。本変形例のサスペンションアーム90においては、リンフォース92の前後方向における剛性を低下させる構造として、長穴を形成するのではなく、リンフォース92を、円形部リンフォース92aと延設部リンフォース92bに分けて形成した構造とする点で、第1実施形態と異なる。サスペンションアーム90のリンフォース92以外の構成は、第1実施形態のサスペンションアーム10と同じであるため、詳細な説明を省略する。
図9は、変形例3のサスペンションアーム90を上方から見た図である。リンフォース92は、円形部側壁28a、28bの間に位置する円形部リンフォース92aと、延設部側壁32a、32bの間に位置する延設部リンフォース92bとを備える。円形部リンフォース92aは、円形部側壁28a、28bに接合されることにより、円形部側壁28a、28bの前後方向における剛性を強化している。延設部リンフォース92bは、延設部側壁32a、32bに接合されることにより、延設部側壁32a、32bの前後方向における剛性を強化している。円形部リンフォース92aには、スプリング支持部36にサスペンションスプリングを挿入するためのスプリング挿入孔94が形成されている。
中央部側壁30a、30bの間においては、リンフォース92が存在しないため、ボルト締結時の中央部側壁30a、30bの前後方向における変形抵抗は、リンフォース92が2つに分かれて形成されていない(中央部側壁30a、30bの間にリンフォース92が存在する)場合に比べて小さくなる。
以上のように、本変形例においては、ボルトが取り付けられた位置に対応するリンフォースの部位は、中央部側壁30a、30bの間に位置し、左右方向においてボルト20と同じ位置に配置されているリンフォース92の部位である。前述のリンフォース92の部位が存在しているときは、上方から見たときに、ボルト20と前述のリンフォース92の部位が重なる。しかし、本変形例においては、前述のリンフォース92の部位が存在しないため、ボルト20が貫通している内筒54および外筒56を上方から目視することができる。また、リンフォースの第1方向における剛性を低下させる構造は、リンフォース92が、円形部リンフォース92aと延設部リンフォース92bの2つに分かれて形成された構造である。
本変形例においては、リンフォース92が円形部リンフォース92aと延設部リンフォース92bに分かれていることにより、中央部側壁30a、30bの間にリンフォースが存在しない。そのため、リンフォース92が2つに分かれて形成されておらず、中央部側壁30a、30bの間にリンフォースが存在する場合に比べて、中央部側壁30a、30bの前後方向における変形抵抗が低下させられる。したがって、本変形例のサスペンションアーム90は、リンフォース92が2つに分かれて形成されていないサスペンションアームよりも、ボルト締結時の締結反力が小さくなり、ボルト20の緩みを低減することができる。
また、本変形例においては、スタビライザ支持部38の上方にリンフォース92が存在しないため、ボルト20とボルト貫通孔34a、34bを、上方から確認することができる。したがって、作業者が、ボルト20をボルト貫通孔34a、34bに貫通させるときに、ボルト20とボルト貫通孔34a、34bの視認性が向上するため、組付作業の効率を向上させることができる。
第1実施形態および変形例1〜変形例3において、前後方向、すなわち、1対の側壁24a、24bが対向する方向は第1方向の一例である。また、左右方向は第2方向の一例である。変形例3において、円形部リンフォース92aまたは延設部リンフォース92bは、第1リンフォースまたは第2リンフォースの一例である。
10:サスペンションアーム 12:アーム本体 14:車体側軸受部 16:車輪側軸受部 18:リンフォース 20:ボルト 22:底壁 22a:円形部 22b:中央部 22c:延設部 24a、24b:側壁 26a、26b:フランジ部 28a、28b:円形部側壁 30a、30b:中央部側壁 32a、32b:延設部側壁 34a、34b:ボルト貫通孔 36:スプリング支持部 38:スタビライザ支持部 40:リンク 42:外縁部 44:スプリング挿入孔 46:内縁部 48a、48b:長穴 50:ナット 52:ワッシャ 54:内筒 56:外筒 58:リンフォース 60:サスペンションアーム 62:リンフォース 64:外縁部 66a、66b:隙間 70:サスペンションアーム 72a、72b:中央部側壁 74a、74b:ボルト取付窓 76:リンフォース 78:外縁部 80:スプリング挿入孔 82:内縁部 84a、84b:屈曲部 86a、86b:一端部 88a、88b:他端部 90:サスペンションアーム 92:リンフォース 92a:円形部リンフォース 92b:延設部リンフォース 94:スプリング挿入孔

Claims (1)

  1. 第1方向おいて互いに対向する1対の側壁を有するアーム本体と、
    前記1対の側壁の間に配置される板状部材であって、前記1対の側壁の各々に接合されるリンフォースと、
    スタビライザを支持するボルトであって、前記1対の側壁にそれぞれ形成された2つの貫通孔を、前記第1方向に平行な方向に貫通した状態で、前記1対の側壁の外側に配置されたナットによって締結されるボルトと、を備え、
    前記ボルトが取り付けられた位置に対応する前記リンフォースの部位において、前記第1方向における前記リンフォースの剛性を低下させる構造が設けられるサスペンションアーム。
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