JP2018161890A - 立体画像形成装置 - Google Patents

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Yushi Horiuchi
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Abstract

【課題】簡易な手法で一面側に立体画像が形成された熱膨張性シートの他面側を有効に利用することができる立体画像形成方法を提供する。
【解決手段】熱膨張性シート10の一面側に彩色画像21を形成し、他面側に立体画像形成用シール13を貼付して、立体画像形成用シール13に直接鏡像22を形成した後、他面側から光を照射することにより一面側の熱膨張層12を選択的に熱膨張させて立体画像を形成し、その後に、立体画像形成用シール13を剥離する。これにより、一面側に彩色画像21の立体画像が形成され、他面側に文字情報等を自由に形成(印刷)することができる。
【選択図】図2

Description

本発明は、立体造形物の製造方法に関する。
従来、基材シートの一面側に、加熱により膨張する発泡性のマイクロカプセルを含有する熱膨張層(又は発泡層)が形成された熱膨張性シート(又は熱発泡性シート)が知られている。この熱膨張性シートに、光吸収性の高い画像パターンを印刷した後、赤外線を含む(広くは遠赤外線も含む)光を照射することにより、当該画像パターンに対応する領域の熱膨張層を選択的に加熱して膨張させ、基材シートの一面側に上記画像パターンに対応した立体画像を形成することができる。
このような立体画像形成技術については、例えば特許文献1に、熱膨張性シートの熱膨張層側の表面、又は、基材シート側の裏面に、光吸収性の高い黒色のトナーやインクで印刷画像を形成した後、ハロゲンランプ等により光を照射して当該印刷画像に光を吸収させて発熱させ、印刷画像に対応する領域の熱膨張層のマイクロカプセルを加熱して膨張(又は発泡)させることにより、立体画像を形成する手法が記載されている。
また、例えば特許文献2には、熱膨張性シートの熱膨張層側の表面にカラー画像等を形成し、基材シート側の裏面に、表面のカラー画像の絵柄等に対応して濃淡画像からなる光吸収パターンを形成した後、熱膨張性シートの裏面側から光を照射することにより、光吸収パターンの濃淡に応じた熱を発生させて熱膨張層の膨張量を制御して、立体画像の隆起高さを調整する手法が記載されている。
特開昭64−28660号公報 特開2001−150812号公報
上述したような立体画像の形成方法によれば、熱膨張性シートに形成された印刷画像やカラー画像に対応して、熱膨張層を選択的に膨張させて隆起させた立体画像を形成することができる。
しかしながら、このようにして表面側に立体画像が形成された熱膨張性シートにおいては、熱膨張層を加熱して選択的に膨張させるために、光を照射する裏面側に光吸収パターンを形成する必要がある。そのため、熱膨張性シートの裏面側を利用することができないという問題を有していた。具体的には、例えば絵はがきのように、一面側に立体画像からなるカラー画像を形成し、他面側(上記裏面側に相当する)に宛名を印刷することはできなかった。このような問題を解決するために、例えば熱膨張性シートの裏面側に、光吸収パターンを隠すためのシールを貼り付けたり白色インクを塗布し、その表面に宛名等を印刷する手法が考えられる。しかしながら、このような手法においては、作業が煩雑になるうえコストが上昇し、さらに絵はがき等としての使用中に、シールや塗布材料の剥がれが生じたりする等の問題を有している。
そこで、本発明は、上述した問題点に鑑み、一面側が立体造形された熱膨張性シートとしての立体造形物の他面側を有効に利用することができる立体造形物の製造方法を提供することを目的とする。
本発明に係る立体造形物の製造方法は、一面側に熱膨張層が形成された熱膨張性シートにおける他面側に文字情報または画像情報として第1の画像を形成する第1ステップと、前記第1ステップで前記第1の画像が形成された前記熱膨張性シートにおける前記他面側に、該他面側から剥離可能な密着シールを貼付する第2ステップと、前記第2ステップで前記他面側に貼付された密着シール越しに前記熱膨張性シートに向けて所定光量の光を照射する第3ステップと、を有し、前記第1ステップは、前記第3ステップで前記密着シール越しに照射される前記所定光量の光では熱を帯びないまたは前記熱膨張層を熱膨張させることができない程度の熱しか帯びない第1着色材料により前記第1の画像を形成し、前記密着シールには、前記第3ステップで前記所定光量の光が照射されるのに先立って、前記第3ステップで前記密着シール越しに照射される前記所定光量の光によって前記熱膨張層を熱膨張させることが可能な程度の熱を帯びる第2着色材料からなる第2画像が形成されていることを特徴とする。
本発明によれば、一面側が立体造形された熱膨張性シートとしての立体造形物の他面側を有効に利用することができる。
本発明に係る立体画像形成方法の第1の実施形態を示すフローチャートである。 第1の実施形態に係る立体画像形成方法における具体例を示す概略平面図(その1)である。 第1の実施形態に係る立体画像形成方法における具体例を示す概略平面図(その2)である。 第1の実施形態に係る立体画像形成方法における具体例を示す概略断面図である。 第1の実施形態に係る立体画像形成方法の有効性を説明するための図である。 第1の実施形態に係る立体画像形成方法の変形例を示すフローチャートである。 第1の実施形態の変形例に係る立体画像形成方法における具体例を示す概略平面図である。 第1の実施形態の変形例に係る立体画像形成方法における具体例を示す概略断面図である。 本発明に係る立体画像形成方法の第2の実施形態を示すフローチャートである。 第2の実施形態に係る立体画像形成方法における具体例を示す概略平面図(その1)である。 第2の実施形態に係る立体画像形成方法における具体例を示す概略平面図(その2)である。 第2の実施形態に係る立体画像形成方法における具体例を示す概略断面図(その1)である。 第2の実施形態に係る立体画像形成方法における具体例を示す概略断面図(その2)である。 第2の実施形態に係る立体画像形成方法の変形例を示すフローチャートである。 第2の実施形態の変形例に係る立体画像形成方法における具体例を示す概略平面図である。 第2の実施形態の変形例に係る立体画像形成方法における具体例を示す概略断面図である。 本発明に係る立体画像形成方法を実現可能な立体画像形成装置に適用される印刷装置の一例を示す概略構成図である。 本発明に係る立体画像形成方法に適用可能な印刷装置における印刷機構部の一例を示す概略構成図である。 本発明に係る立体画像形成方法に適用可能な印刷装置の一例を示す機能ブロック図である。
以下、本発明に係る立体画像形成方法について、実施形態を示して詳しく説明する。
<第1の実施形態>
図1は、本発明に係る立体画像形成方法の第1の実施形態を示すフローチャートである。図2、図3は、本実施形態に係る立体画像形成方法における具体例を示す概略平面図であり、図4は、本実施形態に係る立体画像形成方法における具体例を示す概略断面図である。なお、図2、図3において、図面左側には熱膨張性シートの一面側(立体画像形成面)を示す図を配置し、図面右側には熱膨張性シートの他面側(文字情報形成面、光照射面)を示す。また、図2、図3においては、図示を簡明にするために、立体画像形成用シール、鏡像、及び、彩色画像の立体画像に、便宜的にハッチングを施して示した。
第1の実施形態に係る立体画像形成方法は、図1に示すように、概略、画像データ準備ステップ(S101)と、一面側画像形成ステップ(S102)と、他面側シール貼付ステップ(S103)と、他面側画像形成ステップ(S104)と、光照射・熱膨張ステップ(S105)と、他面側シール剥離ステップ(S106)と、他面側利用ステップ(S107)と、を有している。
画像データ準備ステップ(S101)においては、まず、立体画像の対象となる任意の彩色画像の画像データ(以下、便宜的に「彩色画像データ」と記す)と、当該彩色画像の立体画像が一面側に形成される熱膨張性シートと、当該熱膨張性シートの他面側に貼付する立体画像形成用シールと、を準備する。
ここで、熱膨張性シートは、図4(a)に示すように、基材シート11の一面側(図面上面側)に発泡性のマイクロカプセルを含有する熱膨張層(発泡層)12が形成された構成を有している。また、彩色画像は、カラー画像であってもよいし、モノクロ画像やモノトーン画像であってもよく、さらに画像だけでなく文字情報を含むものであってもよい。また、立体画像形成用シールは、一面側に熱膨張性シートの他面側に密着して接着するための接着層が形成され、他面側に後述する鏡像が形成可能であって、かつ、熱伝導性の高い記録媒体が適用される。立体画像形成用シールの一面側に形成される接着層は、少なくとも、後述する光照射・熱膨張ステップ(S105)において、熱エネルギーが発生した場合であっても、剥がれ等を生じることなく熱膨張性シートの他面側に良好に密着した状態を維持し、かつ、上記熱エネルギーを良好に伝達することができる機能を有している。加えて、接着層は、他面側シール剥離ステップ(S106)において、熱膨張性シートの他面側から立体画像形成用シールを剥離した際に、熱膨張性シートの他面側を損傷することなく、かつ、当該他面側に残留することがない、良好な剥離特性を有している。
次いで、上記彩色画像データに基づいて、彩色画像の反転画像となる鏡像を含む画像(以下、便宜的に「鏡像」と総称する)について、彩色画像の絵柄等に対応して黒色成分の濃度を設定した画像データ(以下、便宜的に「鏡像データ」と記す)を生成する。具体的には、例えば彩色画像データに含まれる、当該彩色画像の絵柄等に予定されている熱膨張層の隆起高さ(発泡高さ)に基づいて、鏡像の黒色成分の濃度を設定する。ここで、彩色画像の隆起高さについては、彩色画像データとは別にデータを準備して利用するものであってもよいし、ユーザが任意に設定することができるものであってもよい。なお、本願明細書において、鏡像に設定される黒色成分とは、彩色としての黒色に限るものではなく、赤外線(広くは遠赤外線も意味する)を含む光を吸収することにより熱エネルギーを発生する光熱変換特性を有する材料を意味するものとする。このような光熱変換特性を有する材料(第一着色材料)としては、例えばカーボンブラックを適用することができる。
次いで、一面側画像形成ステップ(S102)においては、図2(a)及び図4(a)に示すように、熱膨張性シート10の一面側の表面に、上記の画像データ準備ステップ(S101)において準備した彩色画像データに基づいて、例えば犬の画像や山の画像等の彩色画像21を形成(印刷)する。ここで、熱膨張性シート10の一面側への彩色画像21の形成には、後述する立体画像形成装置において示すインクジェット方式やレーザー方式、熱転写方式等の種々の方式の印刷装置を適用することができる。
次いで、他面側シール貼付ステップ(S103)においては、図2(b)及び図4(b)に示すように、熱膨張性シート10の他面側に、例えば基材シート11の全域を被覆する(又は隠す)ように、熱膨張性シート10と同一の大きさ及び平面的な拡がりを有する立体画像形成用シール13を密着させて接着(貼付)する。ここで、立体画像形成用シール13は、可撓性を有し、かつ、印刷が可能なフィルム状又は薄紙状の記録媒体を適用することができる。また、立体画像形成用シール13は、上述したように、基材シート11に接着する一面側に接着層が設けられており、当該接着層を介して基材シート11に対して密着して接着するとともに、基材シート11から任意に剥離可能な構成を有している。具体的には、透明又は不透明な樹脂フィルムや薄紙の一面側に、接着層として感圧接着性を有する接着剤を塗布したもの(膜状部材)を適用することができる。
なお、本実施形態においては、熱膨張性シート10の他面側の全域を被覆するように、立体画像形成用シール13を貼付する場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。すなわち、後述する他面側画像形成ステップ(S104)において、立体画像形成用シール13の表面に形成(印刷)される鏡像を含む領域に対応する熱膨張性シート10の他面側を被覆するように、立体画像形成用シール13が貼付されるものであれば、熱膨張性シートの他面側の一部が露出していてもよい。この場合、立体画像形成用シール13は、少なくとも上記鏡像を含む領域に対応する形状及び平面的な拡がりを有するものが適用される。
次いで、他面側画像形成ステップ(S104)においては、図2(c)及び図4(c)に示すように、熱膨張性シート10の他面側に貼付された立体画像形成用シール13の表面に、上記の画像データ準備ステップ(S101)において準備した鏡像データを用いて、熱膨張性シート10の一面側に形成された彩色画像21の位置に対応させて、所定の濃度に設定された黒色からなる鏡像22を形成(印刷)する。ここで、立体画像形成用シール13の表面に形成される鏡像22は、上述したカーボンブラック等の光熱変換特性を有するインクやトナーにより形成される。また、この熱膨張性シート10の他面側の立体画像形成用シール13への鏡像22の形成においても、後述する立体画像形成装置において示すインクジェット方式やレーザー方式、熱転写方式等の種々の方式の印刷装置を適用することができる。
次いで、光照射・熱膨張ステップ(S105)においては、図4(d)に示すように、一面側の熱膨張層12に彩色画像21が形成され、また、他面側に貼付された立体画像形成用シール13に鏡像22が形成された熱膨張性シート10に対して、他面側からハロゲンランプや赤外線ランプ等の光源により、赤外線を含む光LTを均一に照射する。これにより、立体画像形成用シール13に形成された鏡像22が照射された光を吸収して熱エネルギーを発生し、当該熱エネルギーが立体画像形成用シール13から基材シート11を介して熱膨張層12に伝達され、鏡像22の形成位置に対応する領域の熱膨張層12を加熱する。ここで、鏡像22が形成された立体画像形成用シール13は、図示を省略した接着層により、熱膨張性シート10(基材シート11)の他面側に密着して接着され、鏡像22において発生した熱エネルギーを、基材シート11を介して熱膨張層12に高い熱伝導効率で伝達する。
このように、熱膨張性シート10の他面側の鏡像22において発生した熱エネルギーにより、一面側の対応する領域における熱膨張層12のマイクロカプセルが加熱されることにより、図3(a)の左図及び図4(e)に示すように、熱膨張層12が選択的に膨張(発泡)する。このとき、鏡像22を形成する黒色成分の濃度に応じて鏡像22において発生する熱エネルギーが規定されるので、熱膨張層12が所定の高さに隆起し、彩色画像21の立体画像が形成される。
次いで、他面側シール剥離ステップ(S106)においては、図4(e)に示すように、熱膨張性シート10の他面側に貼付された立体画像形成用シール13を剥離して(剥がして)、図3(a)の右図に示すように、熱膨張性シート10(基材シート11)の他面側を露出させる。ここで、立体画像形成用シール13は、熱膨張性シート10の他面側に、例えば感圧接着性を有する接着剤からなる接着層を介して接着されているので、立体画像形成用シール13を剥離する際に、熱膨張性シート10(基材シート11)の他面側の表面に剥がれや破れ等の損傷を生じることがなく、かつ、当該他面側の表面に接着剤が残留することがない。
次いで、他面側利用ステップ(S107)においては、例えば図3(b)及び図4(f)に示すように、熱膨張性シート10の他面側の基材シート11の表面に直接、所望の情報を形成する。図3(b)及び図4(f)においては、熱膨張性シート10の利用例として、絵はがきやグリーティングカードに適用した場合を示す。この場合においては、熱膨張性シート10の一面側に、例えば犬の画像や山の画像等の彩色画像21の立体画像が形成され、他面側に、例えば住所や宛名、連絡事項やメッセージ等を含む文字情報23が形成(印刷)され、さらに郵便切手24が貼付される。ここで、本明細書において「文字情報」とは、立体画像の態様ではない、一般的な印刷物に印刷される情報であれば、文字のみならず、画像や図形、記号等を含むものであってもよいし、文字を全く含まないものであってもよい。熱膨張性シート10の他面側への文字情報23等の形成においても、熱膨張性シート10の一面側に形成される立体画像の隆起高さが比較的低い場合(膨張した熱膨張層12を含む熱膨張性シート10全体の厚みが例えば1mm未満の場合)には、後述する立体画像形成装置において示す、市販(いわゆる家庭用)のインクジェット方式やレーザー方式、熱転写方式等の種々の方式の印刷装置を適用することができる。また、立体画像の隆起高さが比較的高い場合(熱膨張性シート10全体の厚みが例えば1mm以上の場合)には、業務用のインクジェットプリンタ等の非接触型の印刷装置を適用して、熱膨張性シート10の他面側に文字情報23等を形成(印刷)することができる。なお、熱膨張性シート10の他面側に形成される文字情報23等は、上記の印刷装置を使用せず、手書きで記載するものであってもよい。
本実施形態に係る上記の一連の立体画像形成方法により、図3(b)及び図4(f)に示したように、一面側(図3(b)の左図、図4(f)の上面側)に、彩色画像21の立体画像が形成された熱膨張性シート10の他面側(図3(b)の右図、図4(f)の下面側)に、文字情報23を形成したり郵便切手24を貼付して、有効に利用することができる。
すなわち、上述した背景技術に示した立体画像形成方法において、例えば図5の左図に示すように、熱膨張性シート10の一面側に彩色画像21の立体画像を形成する場合、図5の右図に示すように、熱膨張性シート10の他面側に彩色画像21の反転画像となる鏡像22を形成する必要があり、この鏡像22は、立体画像の形成後も熱膨張性シート10(基材シート11)の他面側に形成されたまま残される。そのため、このような熱膨張性シート10を絵はがきやグリーティングカード等として利用する場合、鏡像22が支障となって、他面側に宛名や住所、メッセージ等を印刷したり手書きすることができず、熱膨張性シート10の利用方法の拡大や応用製品の開発を妨げていた。なお、図5は、本実施形態に係る立体画像形成方法の有効性を説明するための図であって、比較例の問題点を示す概略平面図である。ここで、説明を簡明にするために、本実施形態(図2、図3参照)と同等の構成については、同等の表記を用いた。
これに対して、本実施形態に係る立体画像形成方法においては、熱膨張性シート10の他面側に立体画像形成用シール13を貼付して、当該立体画像形成用シール13に直接鏡像22を形成した後、光照射により熱膨張層12を選択的に熱膨張させて立体画像を形成し、その後に、立体画像形成用シール13を剥離する手法を有している。これにより、本実施形態においては、一面側に彩色画像21の立体画像が形成された熱膨張性シート10の他面側に、立体画像を形成するための鏡像が形成されていない(又は、残されていない)状態を実現することができる。したがって、本実施形態によれば、簡易な手法により、熱膨張性シートの一面側に彩色画像の立体画像を形成することができるとともに、他面側を自由に利用することができるので、熱膨張性シートの絵はがきやグリーティングカード等、多様な製品への適用を提案することができる。
なお、本実施形態においては、熱膨張性シート10の一面側に彩色画像を形成した後、他面側に立体画像形成用シール13を貼付する手法を示したが、本発明はこれに限定されるものではない。すなわち、上述した画像データ準備ステップ(S101)において、立体画像を形成するために準備した熱膨張性シート10の他面側に、予め立体画像形成用シール13が貼付されているものであってもよい。この場合においても、立体画像形成用シール13の表面に鏡像22を形成した後、光照射により熱膨張層12を選択的に熱膨張させ、その後に、立体画像形成用シール13を剥離することにより、熱膨張性シート10の他面側を自由に利用することができる。なお、この手法においては、上述した他面側シール貼付ステップ(S103)が省略される。
また、本実施形態においては、熱膨張性シート10の一面側に彩色画像21を形成した後、他面側に立体画像形成用シール13を貼付し、その表面に鏡像22を形成する手法を示したが、本発明はこれに限定されるものではない。すなわち、熱膨張性シート10の他面側に立体画像形成用シール13を貼付して、その表面に鏡像22を形成した後、一面側に彩色画像21を形成する手法を有するものであってもよい。
<第1の実施形態の変形例>
次に、上述した第1の実施形態に係る立体画像形成方法の変形例について説明する。
上述した第1の実施形態においては、一面側に彩色画像21が形成された熱膨張性シート10の他面側に立体画像形成用シール13を貼付した後に、あるいは、予め立体画像形成用シール13が他面側に貼付された熱膨張性シート10の一面側に彩色画像21を形成した後に、立体画像形成用シール13の表面に鏡像22を形成する手法について説明した。本実施形態の変形例においては、予め鏡像22が形成された立体画像形成用シール13を準備し、当該立体画像形成用シール13を熱膨張性シート10の他面側に貼付する手法を有している。
図6は、第1の実施形態に係る立体画像形成方法の変形例を示すフローチャートである。図7は、本変形例に係る立体画像形成方法における具体例を示す概略平面図であり、図8は、本変形例に係る立体画像形成方法における具体例を示す概略断面図である。なお、上述した第1の実施形態と同様に、図7において、図面左側には熱膨張性シートの一面側(立体画像形成面)を示す図を配置し、図面右側には熱膨張性シートの他面側(文字情報形成面、光照射面)を示す。また、図7において、立体画像形成用シール、鏡像、及び、彩色画像の立体画像に、便宜的にハッチングを施して示した。また、上述した第1の実施形態と同等の構成及び手法については、同等の符号を付してその説明を簡略化する。
第1の実施形態の変形例に係る立体画像形成方法は、図6に示すように、概略、画像データ準備ステップ(S111)と、一面側画像形成ステップ(S112)と、他面側シール貼付ステップ(S113)と、光照射・熱膨張ステップ(S114)と、他面側シール剥離ステップ(S115)と、他面側利用ステップ(S116)と、を有している。
画像データ準備ステップ(S111)においては、上述した第1の実施形態と同様に、まず、彩色画像データと、熱膨張性シートと、立体画像形成用シールと、を準備する。ここで、本変形例においては、立体画像形成用シールの表面に、彩色画像データに基づく彩色画像の反転画像となる鏡像が予め形成されている。この立体画像形成用シールへの鏡像の形成方法は、例えば画像データ準備ステップ(S111)に先立って、彩色画像データを用いて鏡像データを形成し、これに基づいて立体画像形成用シールに鏡像を形成する手法を適用することができる。また、立体画像形成用シールに予め形成される鏡像は、上述した第1の実施形態と同様に、カーボンブラック等の光熱変換特性を有するインクやトナーにより形成される。
次いで、一面側画像形成ステップ(S112)及び他面側シール貼付ステップ(S113)においては、上述した第1の実施形態と同様に、図7(a)及び図8(a)に示すように、熱膨張性シート10の一面側に、上記の彩色画像データに基づいて彩色画像21を形成(印刷)し、その後、図7(b)及び図8(b)に示すように、熱膨張性シート10の他面側に、鏡像22が予め形成された立体画像形成用シール13を密着させて接着(貼付)する。
なお、本変形例においては、熱膨張性シート10の他面側に貼付される立体画像形成用シール13は、上述した第1の実施形態と同様に、少なくとも鏡像22を含む領域に対応する大きさ及び平面的な拡がりを有するものであればよい。ここで、熱膨張性シート10の他面側に当該立体画像形成用シール13を貼付する際には、一面側に形成される彩色画像21の形成位置と鏡像22の形成位置との対応関係が正確に設定される(整合する)必要があるので、立体画像形成用シール13は、熱膨張性シート10と同一の大きさ及び平面的な拡がりを有していることがより好ましい。
次いで、上述した第1の実施形態と同様に、光照射・熱膨張ステップ(S114)において、図8(c)に示すように、熱膨張性シート10の他面側から赤外線を含む光LTを照射して、鏡像22の形成位置に対応する領域の熱膨張層12を加熱して選択的に膨張させて、彩色画像21の立体画像を形成する。次いで、他面側シール剥離ステップ(S115)において、図8(d)に示すように、熱膨張性シート10の他面側から立体画像形成用シール13を剥離して(剥がして)、図7(c)に示すように、熱膨張性シート10(基材シート11)の他面側を露出させる。これにより、一面側に彩色画像21の立体画像が形成され、他面側に自由に利用できる(すなわち、鏡像が形成されていない)基材シート11が露出した熱膨張性シート10を形成することができる。したがって、他面側利用ステップ(S116)において、上述した図3(b)及び図4(f)に示したように、熱膨張性シート10の他面側の基材シート11の表面に直接、所望の情報を形成(印刷)したり手書きして、絵はがきやグリーティングカード等に適用することができる。
このように、本変形例においても、簡易な手法により、熱膨張性シートの一面側に彩色画像の立体画像を形成することができるとともに、他面側を自由に利用することができるので、熱膨張性シートの多様な製品への適用を提案することができる。
なお、本変形例においては、予め鏡像22が形成された立体画像形成用シール13を、熱膨張性シート10の他面側に貼付して、光照射により熱膨張層12を選択的に熱膨張させて、彩色画像21の立体画像を形成した後、立体画像形成用シール13を剥離する手法を、1回のみ実行する場合について説明した。本発明はこれに限定されるものではなく、鏡像22が形成された単一の立体画像形成用シール13を繰り返し用いて、複数の熱膨張性シート10の一面側に、彩色画像21の立体画像を形成するものであってもよい。
すなわち、本変形例に適用される立体画像形成用シール13として、熱膨張性シート10の他面側への貼付及び剥離を繰り返しても立体画像形成用シール13自体の破損が生じにくい、耐久性の高い素材、例えば樹脂製フィルム等を適用する。これにより、複数の熱膨張性シート10に対して、予め鏡像22が形成された単一の立体画像形成用シール13を繰り返し貼付及び剥離(すなわち、再利用)することができるので、一面側に同一の立体画像が形成され、他面側を自由に利用できる熱膨張性シート10を大量に形成(生産)することができる。
<第2の実施形態>
次に、本発明に係る立体画像形成方法の第2の実施形態について説明する。
上述した第1の実施形態においては、熱膨張性シート10の他面側に立体画像形成用シール13を貼付した状態で、一面側に彩色画像21の立体画像を形成し、その後、立体画像形成用シール13を剥離して他面側に任意の文字情報23等を形成する手法について説明した。第2の実施形態においては、熱膨張性シート10の他面側に予め任意の文字情報23等を形成した後、立体画像形成用シール13を貼付して、一面側に彩色画像21の立体画像を形成し、その後、立体画像形成用シール13を剥離する手法を有している。
図9は、本発明に係る立体画像形成方法の第2の実施形態を示すフローチャートである。図10、図11は、本実施形態に係る立体画像形成方法における具体例を示す概略平面図であり、図12、図13は、本実施形態に係る立体画像形成方法における具体例を示す概略断面図である。なお、上述した第1の実施形態と同様に、図10、図11において、図面左側には熱膨張性シートの一面側(立体画像形成面)を示す図を配置し、図面右側には熱膨張性シートの他面側(文字情報形成面、光照射面)を示す。また、図10、図11において、立体画像形成用シール、鏡像、及び、彩色画像の立体画像に、便宜的にハッチングを施して示した。また、上述した第1の実施形態と同等の構成及び手法については、同等の符号を付してその説明を簡略化する。
第2の実施形態に係る立体画像形成方法は、図9に示すように、概略、画像データ準備ステップ(S201)と、一面側画像形成ステップ(S202)と、他面側情報形成ステップ(S203)と、他面側シール貼付ステップ(S204)と、他面側画像形成ステップ(S205)と、光照射・熱膨張ステップ(S206)と、他面側シール剥離ステップ(S207)と、を有している。
画像データ準備ステップ(S201)においては、まず、上述した第1の実施形態と同様の彩色画像データと、熱膨張性シートと、立体画像形成用シールとに加え、本実施形態においては、熱膨張性シートの他面側に形成(印刷)する文字情報のデータ(文字情報データ)を準備する。また、この画像データ準備ステップ(S201)においては、上記の彩色画像データに基づいて、彩色画像の反転画像となる鏡像を含む画像のデータ(鏡像データ)を生成する。
次いで、一面側画像形成ステップ(S202)においては、上述した第1の実施形態と同様に、図10(a)及び図12(a)に示すように、熱膨張性シート10の一面側に、上記の彩色画像データに基づいて彩色画像21を形成(印刷)する。次いで、他面側情報形成ステップ(S203)においては、図10(b)及び図12(b)に示すように、熱膨張性シート10(基材シート11)の他面側の表面に、上記の画像データ準備ステップ(S201)において準備した文字情報データに基づいて、任意の文字情報23を形成(印刷)する。
ここで、熱膨張性シート10の他面側に形成される文字情報23は、次のような特性を有するインクを用いて形成される。すなわち、後述する他面側シール貼付ステップ(S204)において、熱膨張性シート10の他面側に貼付される立体画像形成用シール13が透明なフィルム素材や、不透明であっても光を透過しやすい薄膜状素材(例えば薄紙)等により形成されている場合には、文字情報23は、光熱変換特性を有しない、あるいは、光熱変換特性が低いインクやトナー等の着色材料(第二着色材料)により形成される。具体的には、淡色のカーボンブラック(すなわち、グレー)や、カーボンブラックを含まないCMY(シアン、マゼンタ、イエロー)の単色、又は、これらの混色により形成される任意の色インクや黒色インクを良好に適用することができる。
一方、立体画像形成用シール13が光をほとんど透過しない不透明なフィルム素材や厚膜状素材等により形成されている場合には、文字情報23は、光熱変換特性の有無や高低に関わらず任意のインクやトナー等の着色材料(第一着色材料、第二着色材料)により形成される。具体的には、カーボンブラックや、CMY(シアン、マゼンタ、イエロー)の単色、又は、これらの混色により形成される任意の色インクや黒色インクを良好に適用することができる。このような、熱膨張性シート10の他面側への文字情報23の形成には、彩色画像21の形成時と同様に、後述する立体画像形成装置において示すインクジェット方式やレーザー方式、熱転写方式等の種々の方式の印刷装置を適用することができる。なお、熱膨張性シート10の他面側に形成される文字情報23は、上記の印刷装置を使用せず、手書きで記載するものであってもよい。
次いで、他面側シール貼付ステップ(S204)においては、図10(c)及び図12(c)に示すように、熱膨張性シート10の他面側に、立体画像形成用シール13を密着させて接着(貼付)する。これにより、上述した他面側情報形成ステップ(S203)において熱膨張性シート10の他面側に形成された文字情報23は、立体画像形成用シール13により被覆される。
ここで、本実施形態においては、熱膨張性シート10の他面側に貼付される立体画像形成用シール13は、少なくとも他面側画像形成ステップ(S205)において立体画像形成用シール13に形成される鏡像22を含む領域に対応する大きさ及び平面的な拡がりを有している。加えて、立体画像形成用シール13は、後述するように、上述した他面側情報形成ステップ(S203)において熱膨張性シート10の他面側に形成された文字情報23を含む領域に対応する大きさ及び平面的な拡がりに設定されている。
また、立体画像形成用シール13は、上述したように、一面側画像形成ステップ(S202)において、熱膨張性シート10の他面側に形成(印刷)される文字情報23に用いられるインクの特性に応じて、適用される素材が選定される。すなわち、文字情報23がカーボンブラック等の光熱変換特性が高いインクやトナーにより形成されている場合には、立体画像形成用シール13として、光をほとんど透過しない不透明なフィルム素材や厚膜状素材等が適用される。これにより、後述する光照射・熱膨張ステップ(S206)において、熱膨張性シート10の他面側から光を照射した場合であっても、文字情報23を形成するインクが光を吸収して発熱することがなく、熱膨張性シート10の一面側の熱膨張層12を加熱することがない。
一方、文字情報23が淡色のカーボンブラックや、CMY(シアン、マゼンタ、イエロー)の単色、又は、これらの混色による任意の色インクや黒色インク等の光熱変換特性を有しない、又は、光熱変換特性が低いインクやトナーにより形成されている場合には、立体画像形成用シール13として、透明なフィルム素材や不透明であっても光を透過しやすい薄膜状素材等を適用することができる。これにより、後述する光照射・熱膨張ステップ(S206)において、熱膨張性シート10の他面側から光を照射した場合であっても、文字情報23を形成するインクが光を(ほとんど)吸収しないので発熱することもなく、熱膨張性シート10の一面側の熱膨張層12を加熱することがない。
次いで、上述した第1の実施形態と同様に、他面側画像形成ステップ(S205)において、図11(a)及び図12(d)に示すように、熱膨張性シート10の他面側に貼付された立体画像形成用シール13の表面に直接、上記の鏡像データに基づく鏡像22を形成(印刷)する。ここで、立体画像形成用シール13の表面に形成される鏡像22は、上述したカーボンブラック等の光熱変換特性を有するインクやトナーにより形成される。また、この熱膨張性シート10の他面側の立体画像形成用シール13への鏡像22の形成においても、後述する立体画像形成装置において示すインクジェット方式やレーザー方式、熱転写方式等の種々の方式の印刷装置を適用することができる。
次いで、上述した第1の実施形態と同様に、光照射・熱膨張ステップ(S206)において、図12(e)に示すように、熱膨張性シート10の他面側から赤外線を含む光LTを照射して、鏡像22の形成位置に対応する領域の熱膨張層12を加熱して選択的に膨張させて、図13(a)に示すように、彩色画像21の立体画像を形成する。
このとき、熱膨張性シート10の他面側に直接形成された文字情報23は、立体画像形成用シール13により被覆されて光LTが照射されない状態、あるいは、光LTが照射された場合であっても光熱変換特性を有していない、又は、光熱変換特性が低いインクやトナーにより形成されているので、文字情報23を形成するインク等が発熱することはない。したがって、立体画像形成用シール13の表面に光熱変換特性を有するインク等により形成された鏡像22においてのみ、光LTが吸収されて熱エネルギーが発生し、当該鏡像22に対応する領域の熱膨張層12のみが選択的に加熱されて膨張し、所望の隆起高さを有する彩色画像21の立体画像が形成される。
次いで、他面側シール剥離ステップ(S207)において、図13(a)に示すように、熱膨張性シート10の他面側から立体画像形成用シール13を剥離して(剥がして)、図11(b)及び図13(b)に示すように、文字情報23が形成された熱膨張性シート10(基材シート11)の他面側を露出させる。これにより、一面側に彩色画像21の立体画像が形成され、他面側に所望の文字情報23が形成された熱膨張性シート10が形成される。
したがって、本実施形態においても、簡易な手法により、熱膨張性シートの一面側に彩色画像の立体画像を形成することができるとともに、他面側に所望の文字情報を形成することができるので、熱膨張性シートを絵はがきやグリーティングカード等の多様な製品に適用することができる。
特に、本実施形態においては、光照射・熱膨張ステップ(S206)に先立って、熱膨張性シート10の他面側に所望の文字情報23が形成される。これにより、熱膨張性シート10が膨張前の厚みが薄い状態(例えば1mm未満)で、他面側に文字情報23を印刷することができるので、薄い記録媒体にのみ印刷が可能な市販(いわゆる家庭用)の印刷装置を適用した場合であっても、図11(b)及び図13(b)に示したような、一面側に立体画像が形成され、他面側に所望の文字情報が形成された熱膨張性シートを良好に形成することができる。これは換言すると、熱膨張性シート10の他面側に文字情報23を形成する際に、業務用のインクジェットプリンタ等の非接触型の印刷装置を適用する必要がないので、製造工程を簡略化することができるとともに、製造コストを削減して、一般への普及を促進することができる。
なお、本実施形態においては、熱膨張性シート10の一面側に彩色画像21を形成した後、他面側に文字情報23を形成し、当該他面側を被覆するように立体画像形成用シール13を貼付し、その表面22に鏡像を形成する手法を示したが、本発明はこれに限定されるものではない。すなわち、熱膨張性シート10の他面側に文字情報23を形成し、当該他面側に立体画像形成用シール13を貼付し、その表面に鏡像22を形成した後、一面側に彩色画像21を形成する手法を有するものであってもよい。
<第2の実施形態の変形例>
次に、上述した第2の実施形態に係る立体画像形成方法の変形例について説明する。
上述した第2の実施形態においては、一面側に彩色画像21が形成された熱膨張性シート10の他面側に文字情報23を形成し、当該他面側に立体画像形成用シール13を貼付した後に、その表面に鏡像22を形成する手法について説明した。本実施形態の変形例においては、予め鏡像22が形成された立体画像形成用シール13を準備し、当該立体画像形成用シール13を熱膨張性シート10の他面側に貼付する手法を有している。
図14は、第2の実施形態に係る立体画像形成方法の変形例を示すフローチャートである。図15は、本変形例に係る立体画像形成方法における具体例を示す概略平面図であり、図16は、本変形例に係る立体画像形成方法における具体例を示す概略断面図である。なお、上述した第2の実施形態と同様に、図15において、図面左側には熱膨張性シートの一面側(立体画像形成面)を示す図を配置し、図面右側には熱膨張性シートの他面側(文字情報形成面、光照射面)を示す。また、図15において、立体画像形成用シール、鏡像、及び、彩色画像の立体画像に、便宜的にハッチングを施して示した。また、上述した第1の実施形態、その変形例並びに第2の実施形態と同等の構成及び手法については、同等の符号を付してその説明を簡略化する。
第2の実施形態の変形例に係る立体画像形成方法は、図14に示すように、概略、画像データ準備ステップ(S211)と、一面側画像形成ステップ(S212)と、他面側情報形成ステップ(S213)と、他面側シール貼付ステップ(S214)と、光照射・熱膨張ステップ(S215)と、他面側シール剥離ステップ(S216)と、を有している。
画像データ準備ステップ(S211)においては、上述した第2の実施形態と同様に、まず、彩色画像データと、熱膨張性シートと、立体画像形成用シールと、文字情報データと、を準備する。ここで、本変形例においては、立体画像形成用シールの表面に、彩色画像データに基づく彩色画像の反転画像となる鏡像が予め形成されている。この立体画像形成用シールへの鏡像の形成方法は、上述した第1の実施形態の変形例と同様に、例えば画像データ準備ステップ(S211)に先立って、彩色画像データを用いて鏡像データを形成し、これに基づいて立体画像形成用シールに鏡像を形成する手法を適用することができる。また、立体画像形成用シールに予め形成される鏡像は、上述した第2の実施形態と同様に、カーボンブラック等の光熱変換特性を有するインクやトナーにより形成される。
次いで、一面側画像形成ステップ(S212)及び他面側情報形成ステップ(S213)においては、上述した第2の実施形態と同様に、図15(a)及び図16(a)に示すように、熱膨張性シート10の一面側に、上記の彩色画像データに基づいて彩色画像21を形成(印刷)し、熱膨張性シート10の他面側に、上記の文字情報データに基づいて、任意の文字情報23を形成(印刷)する。
次いで、他面側シール貼付ステップ(S214)において、図15(b)及び図16(b)に示すように、熱膨張性シート10の他面側に、立体画像形成用シール13を密着させて接着(貼付)する。これにより、上述した他面側情報形成ステップ(S203)において熱膨張性シート10の他面側に形成された文字情報23が、立体画像形成用シール13により被覆される。ここで、立体画像形成用シール13の表面には鏡像22が予め形成されている。
なお、本変形例においては、熱膨張性シート10の他面側に貼付される立体画像形成用シール13は、上述した第2の実施形態と同様に、少なくとも鏡像22を含む領域、及び、熱膨張性シート10の他面側に形成された文字情報23を含む領域に対応する大きさ及び平面的な拡がりを有するものであればよい。ここで、熱膨張性シート10の他面側に当該立体画像形成用シール13を貼付する際には、一面側に形成される彩色画像21の形成位置と鏡像22の形成位置との対応関係が正確に設定される(整合する)必要があるので、立体画像形成用シール13は、熱膨張性シート10と同一の大きさ及び平面的な拡がりを有していることがより好ましい。
次いで、上述した第2の実施形態と同様に、光照射・熱膨張ステップ(S215)において、図16(c)に示すように、熱膨張性シート10の他面側から赤外線を含む光LTを照射して、鏡像22の形成位置に対応する領域の熱膨張層12を加熱して選択的に膨張させて、彩色画像21の立体画像を形成する。次いで、他面側シール剥離ステップ(S216)において、図16(d)に示すように、熱膨張性シート10の他面側から立体画像形成用シール13を剥離して(剥がして)、図15(c)に示すように、熱膨張性シート10(基材シート11)の他面側を露出させる。これにより、一面側に彩色画像21の立体画像が形成され、他面側に所望の文字情報23が形成された熱膨張性シート10を形成することができる。
したがって、本変形例においても、簡易な手法により、熱膨張性シートの一面側に彩色画像の立体画像を形成することができるとともに、他面側を所望の文字情報を形成することができるので、熱膨張性シートを絵はがきやグリーティングカード等の多様な製品に適用することができる。
なお、本変形例においても、上述した第1の実施形態の変形例と同様に、予め鏡像22が形成された立体画像形成用シール13を、熱膨張性シート10の他面側に貼付して、光照射により彩色画像21の立体画像を形成した後、立体画像形成用シール13を剥離する手法を、1回のみ実行する場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。すなわち、鏡像22が形成された単一の立体画像形成用シール13を繰り返し用いて、複数の熱膨張性シート10の一面側に、彩色画像21の立体画像を形成する大量生産を実行するものであってもよい。
(立体画像形成装置)
次に、上述したような立体画像形成方法を実現可能な立体画像形成装置について説明する。なお、ここでは、上述した第1又は第2の実施形態に示した立体画像形成方法を用いて絵はがきやグリーティングカード等の製品を形成する場合について説明する。
図17は、本発明に係る立体画像形成方法を実現可能な立体画像形成装置に適用される印刷装置の一例を示す概略構成図である。図17(a)は、上述した立体画像形成方法に適用可能な印刷装置の概略構成を示す斜視図であり、図17(b)は、図17(a)に示す印刷装置の概略構成を示す内部断面図である。図18は、本発明に係る立体画像形成方法に適用可能な印刷装置における印刷機構部の一例を示す概略構成図である。ここで、図18は、図17(b)に示すXVIII部(本明細書においては図17中に示したローマ数字の「18」に対応する記号として便宜的に「XVIII」を用いる。)における斜視詳細図である。
上述した各実施形態に示した立体画像形成方法のうち、少なくとも、画像データ準備ステップ(S101、S201)と、一面側画像形成ステップ(S102、S202)と、他面側情報形成ステップ(S203)と、他面側画像形成ステップ(S104、S205)とは、図17に示すような印刷装置100により実行することができる。ここで、本発明に係る立体画像形成方法に適用可能な印刷装置100は、例えばワードプロセッサ(以下、「ワープロ」と記す)機能を備えたインクジェット方式のプリンタであって、具体的には図17(a)、(b)に示すように、装置本体110と、キーボード130を有している。
装置本体110は、例えば図17(a)、(b)に示すように、箱型の筐体を有し、概略、表示パネル111と、表示パネル収納部112と、給紙トレイ113と、排紙口114と、カードスロット115と、印刷機構部(図18参照)120と、制御部(図示を省略;図19参照)と、を有している。
表示パネル111は、例えば液晶表示パネルからなり、一辺側に設けられたヒンジ部111aを軸にして装置本体110に対して図14(b)中、矢印Rのように、回動するように取り付けられている。表示パネル111には、キーボード130から入力されたデータや文字情報、また、各種の設定に必要なメニュー画面や、メモリカードを介して取り込んだ写真画像等の各種の画像、その他、印刷装置で必要とする各種のデータが表示される。表示パネル収納部112は、装置本体110の上面部(図面上面側)に設けられ、印刷装置100を使用していないときに、上記表示パネル111を回動させて収納する。
給紙トレイ113は、装置本体110の背面部(図面右方側)に設けられ、上部に設けられた開口部113aから給紙トレイ113の内部に、上述した実施形態に示した所定の単位サイズの熱膨張性シート10が一枚ずつ、あるいは、複数枚重ねて収容される。給紙トレイ113の内部には、重ねて収容された熱膨張性シート10を1枚ずつ装置本体110内の印刷機構部120に送り出すピックアップローラ113bが設けられている。
排紙口114は、装置本体110の前面(図面左方側)下部に設けられ、装置本体110内の印刷機構部120によって印刷された熱膨張性シート10を装置本体110の外に排出させる。カードスロット115は、装置本体110の前面に設けられ、メモリカード(図示を省略)を挿入することにより、画像データ等の読出しや書込みが実行される。
また、装置本体110の内部には、図17(b)に示すように、給紙トレイ113内部のピックアップローラ113bにより1枚ずつ送り出された熱膨張性シート10を搬送案内するシート搬送路116が設けられている。このシート搬送路116の途中には、例えばインクジェット式の印刷機構部120が設けられている。この印刷機構部120の給紙側(図面右方側)及び排紙側(図面左方側)には、それぞれ、熱膨張性シート10を搬送するための給紙ローラ対121、及び、排紙ローラ対122が配設されている。
印刷機構部120は、図18に示すように、シート搬送路116に直交する矢印Aの方向に往復動作するキャリッジ123を備えている。キャリッジ123には、印字を実行するための印字ヘッド124とインクカートリッジ125が取り付けられている。インクカートリッジ125は、例えばシアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、黒(ブラック)の各色インクを収容する個別のカートリッジ、又は、単体で各色のインク室を備えたカートリッジにより構成されている。各カートリッジ又は各インク室には、各色インクを吐出するためのノズルを有する印字ヘッド124が連結されている。ここで、本実施形態においては、インクカートリッジ125に収容される黒色インクとして、カーボンブラック等の光熱変換特性が高い材料が適用され、CMYの各色インクとして、光熱変換特性を有しない、あるいは、当該特性が低い材料が適用される。
また、キャリッジ123は、ガイドレール126により上記往復動作が可能なように支持され、当該ガイドレール126の延在方向に平行して付設された駆動ベルト127を駆動することにより、キャリッジ123に取り付けられた印字ヘッド124とインクカートリッジ125が、キャリッジ123と同方向、すなわちシート搬送路116と直交する矢印Aの方向に往復動作する。
印字ヘッド124は、フレキシブルケーブル128を介して、装置本体110に設けられた制御部から印字データや制御信号が送出される。ここで、上述したように熱膨張性シート10は、給紙ローラ対121と排紙ローラ対122により図18の矢印Bの方向に間欠的に搬送される。そして、熱膨張性シート10の間欠搬送の停止期間中に、印字ヘッド124が駆動ベルト127の駆動に対応して往復動作しつつ、熱膨張性シート10に近接した状態でインク滴を噴射して、上記印字データに応じた画像や文字情報を、熱膨張性シート10の一面側及び他面側に印字する。このような熱膨張性シート10の間欠搬送と、印字ヘッド124による往復移動時の印字との繰り返しにより、熱膨張性シート10の一面側の熱膨張層12の表面、及び、他面側に貼付された立体画像形成用シール13の表面に、所望の画像(上述した彩色画像21、鏡像22)が形成(印刷)され、また、熱膨張性シート10の他面側の表面に所望の文字情報(上述した文字情報23)が形成(印刷)される。印刷機構部120により所定の領域に所定の画像や文字情報が印刷された熱膨張性シート10は、図17(b)に示すように、シート搬送路116の排紙側に位置する排紙口114から装置本体110外に排出される。
また、キーボード130は、例えば図17(a)、(b)に示すように、装置本体110の前面(図面左方側)の手前側に配置され、装置本体110をワープロとして使用する場合等に、文字情報の入力や編集、印刷等の各種機能を設定、実行するために必要なデータ入力キー131や機能キー132等が設けられている。
次に、上述した印刷装置100の装置本体110に設けられる制御部について説明する。
図19は、本発明に係る立体画像形成方法に適用可能な印刷装置の一例を示す機能ブロック図である。
上述した印刷装置100は、図19に示すように、概略、中央演算回路(以下、「CPU」と略記する)101と、当該CPU101に接続された、読出専用メモリ(以下、「ROM」と略記する)102と、ランダムアクセスメモリ(以下、「RAM」と略記する)103と、画像処理部104と、データ入出力部105と、プリンタコントローラ106と、読取制御部107と、上述した表示パネル111と、キーボード130と、を有している。ここで、CPU101、ROM102、RAM103、画像処理部104、データ入出力部105、プリンタコントローラ106、読取制御部107は、本発明に係る立体画像形成方法に適用可能な印刷装置100の制御部に相当する。
ROM102は、印刷装置100の動作制御に関するシステムプログラムを格納する。CPU101は、このシステムプログラムに従って、CPU110に接続された他の機能ブロックに指令信号を送出することにより、印刷装置100の各部を動作制御する。また、RAM103は、印刷装置の動作制御中にCPU101等で生成される各種データや数値等を一時保存する。
画像処理部104は、上述した立体画像形成方法における画像データ準備ステップ(S101、S201)を実行する。すなわち、カードスロット115等を介して装置本体110の外部から取り込まれ、表示パネル111に表示されている、又は、RAM103等に記憶されている立体画像の対象となる彩色画像の画像データ(彩色画像データ)に基づいて、その反転画像となる鏡像の画像データ(鏡像データ)を生成する。このとき、当該彩色画像の絵柄等に予定されている隆起高さに基づいて、鏡像データに含まれる鏡像の黒色成分の濃度が設定される。
データ入出力部105は、画像データ(彩色画像データ、鏡像データ)や文字情報データに関する印刷コマンドをノート型やデスクトップ型のパーソナルコンピュータ等の外部通信装置(図示を省略)との間で入出力するインターフェース機能を有している。プリンタコントローラ106は、印刷機構部120に接続され、印刷の対象となっている画像データや文字情報データに基づいて、印字ヘッド124におけるインクの吐出状態を制御する。また、プリンタコントローラ106は、印字ヘッド124が取り付けられたキャリッジ123の往復動作を制御するとともに、給紙ローラ対121、及び、排紙ローラ対122の駆動を制御することにより、熱膨張性シート10の排紙側への搬送を制御する。読取制御部107は、カードスロット115に接続され、カードスロット115に装着されたメモリカード(図示を省略)から画像データや文字情報データを読み出してCPU101や画像処理部104に送信する。
このような構成を有する印刷装置100によれば、給紙トレイ113から供給される熱膨張性シート10の一面側及び他面側(他面側に貼付された立体画像形成用シールの表面を含む)の所定の領域に、画像データに基づく所定の彩色画像や鏡像、及び、文字情報データに基づく所定の文字情報を形成(印刷)することができる。
なお、本構成例においては、印刷装置100として片面印刷機能を備える場合について説明した。すなわち、上述した立体画像形成方法の一面側画像形成ステップ(S102、S202)においては、熱膨張性シート10の一面側を印字ヘッド124側に対向するようにして給紙することにより、当該一面側(立体画像形成面)の所定の領域に所望の彩色画像が印刷される。また、他面側画像形成ステップ(S104、S205)及び他面側情報形成ステップ(S203)においては、熱膨張性シート10を裏返して、熱膨張性シート10の他面側、又は、他面側に貼付された立体画像形成用シールの表面を印字ヘッド124側に対向するようにして給紙することにより、当該他面側(文字情報形成面)の所定の領域に所望の文字情報、又は、一面側の彩色画像に対応する鏡像が印刷される。
本発明に係る立体画像形成方法に適用可能な印刷装置は、これに限定されるものではなく、図17(b)、図18に示した装置本体110の印刷機構部120の給紙側及び排紙側に、両面印刷用のシート反転機構部を備えるものであってもよい。すなわち、印刷機構部120において、熱膨張性シート10の一面側(又は他面側)への印刷が終了して排紙側へ搬送された熱膨張性シート10を、矢印Bとは逆方向に搬送して給紙側に戻し、当該給紙側で熱膨張性シート10を反転させて裏返し、熱膨張性シート10の他面側(又は一面側)に印刷して排紙口114から排出するものであってもよい。これによれば、熱膨張性シート10の両面に画像や文字情報を印刷する際に、片面を印刷した後、排紙された熱膨張性シート10を手作業で裏返して、再度給紙トレイ113に収容する手間を省くことができる。
また、上述した構成例においては、印刷装置100の制御部に設けられた画像処理部104により、上述した実施形態に係る立体画像形成方法の画像データ準備ステップ(S101、S201)を実行する場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。すなわち、データ入出力部105を介して印刷装置100に接続されたパソコン等の外部通信装置において、上述した画像データ準備ステップを実行し、彩色画像及びその鏡像の画像データ(彩色画像データ及び鏡像データ)並びに文字情報データを印刷装置100に送信して、熱膨張性シート10の所定の領域に彩色画像及びその鏡像並びに文字情報を形成(印刷)するものであってもよい。
さらに、上述した構成例においては、印刷装置100により、上述した実施形態に係る立体画像形成方法のうち、画像データ準備ステップ(S101、S201)と、一面側画像形成ステップ(S102、S202)と、他面側情報形成ステップ(S203)と、他面側画像形成ステップ(S104、S205)とを実行する場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。すなわち、例えば図17(b)に示した印刷装置100の内部構成において、二点鎖線で示すように、印刷機構部120の排紙側であって、シート搬送路116(又は、熱膨張性シート10)に対して上面側もしくは下面側に、ハロゲンランプ等の光源部140が配置された構成を有するものであってもよい。ここで、光源部140は、例えば図19中、二点鎖線で示すように、CPU101からの指令に基づいて、熱膨張性シート10の搬送に応じて所定の光量の光を放射する。
このような構成において、上述した画像データ準備ステップ(S101、S201)と、一面側画像形成ステップ(S102、S202)と、他面側画像形成ステップ(S104、S205)と、を経て、一面側の熱膨張層12に彩色画像が形成され、他面側に貼付された立体画像形成用シール13に鏡像が形成された熱膨張性シート10に対して、他面側から均一な光を照射する。これにより、熱膨張性シート10の熱膨張層12を所定の隆起高さになるように膨張させて、立体画像を形成する光照射・熱膨張ステップ(S105、S206)が実行される。すなわち、単一の印刷装置100において、上述した立体画像形成方法の一連のステップを一括して実行することができる。
以上、本発明のいくつかの実施形態について説明したが、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲を含むものである。
以下に、本願出願の当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
(付記)
[1]
一面側に熱膨張層が形成された熱膨張性シートの、前記一面側に第1の画像を形成し、
前記熱膨張性シートの他面側に剥離可能な密着シールを貼付し、
前記密着シールの表面に、熱を発生する第一着色材料により第2の画像を形成し、
前記熱膨張性シートの前記他面側から、前記第2の画像に熱を発生させることにより、前記第2の画像に対応する前記熱膨張層を選択的に膨張させて前記第1の画像の立体画像を形成し、
前記熱膨張性シートの前記他面側から前記密着シールを剥離して、前記熱膨張性シートの前記他面側を露出させることを特徴とする立体画像形成方法である。
[2]
一面側に熱膨張層が形成された熱膨張性シートの、前記一面側に第1の画像を形成し、
前記熱膨張性シートの他面側に、熱を発生する第一着色材料により第2の画像が形成された剥離可能な密着シールを貼付し、
前記熱膨張性シートの前記他面側から、前記第2の画像に熱を発生させることにより、前記第2の画像に対応する前記熱膨張層を選択的に膨張させて前記第1の画像の立体画像を形成し、
前記熱膨張性シートの前記他面側から前記密着シールを剥離して、前記熱膨張性シートの前記他面側を露出させることを特徴とする立体画像形成方法である。
[3]
前記第一着色材料は光が入射されると熱を発生する材料であり、前記熱膨張性シートの前記他面側から、光を照射して、前記第2の画像に熱を発生させることにより前記第1の画像の立体画像を形成し、
前記第2の画像は、前記第1の画像の鏡像を含むことを特徴とする[1]又は[2]に記載の立体画像形成方法である。
[4]
前記密着シールを剥離することにより露出した前記熱膨張性シートの他面側に、所望の情報を形成することを特徴とする[3]に記載の立体画像形成方法である。
[5]
前記熱膨張性シートの他面側への前記密着シールの貼付に先立って、前記熱膨張性シートの他面側に所望の情報を形成することを特徴とする[3]に記載の立体画像形成方法である。
[6]
前記所望の情報は、文字情報を含むことを特徴とする[4]又は[5]に記載の立体画像形成方法である。
[7]
前記所望の情報は、光が入射されても熱を発生しない、又は、光が入射されても前記熱膨張性シートが膨張しない程度の熱を発生する第二着色材料により形成されていることを特徴とする[5]又は[6]に記載の立体画像形成方法である。
[8]
前記第二着色材料は、カーボンブラックを含まないシアン、マゼンタ、イエローの各色材料の混色により形成されることを特徴とする[7]に記載の立体画像形成方法である。
[9]
前記所望の情報は、前記第一着色材料により形成され、前記密着シールは、不透明な膜状部材により形成されていることを特徴とする[5]又は[6]に記載の立体画像形成方法である。
[10]
前記第一着色材料は、カーボンブラックを含むことを特徴とする[3]乃至[9]のいずれかに記載の立体画像形成方法である。
[11]
前記光は、赤外線を含むことを特徴とする[1]乃至[10]のいずれかに記載の立体画像形成方法である。
10 熱膨張性シート
11 基材シート
12 熱膨張層
13 立体画像形成用シール(密着シール)
21 彩色画像(第1の画像)
22 鏡像(第2の画像)
23 文字情報(所望の情報)
100 印刷装置
104 画像処理部
110 装置本体
120 印刷機構部
130 キーボード
140 光源部
LT 光
本発明は、立体画像形成装置に関する。
本発明は、立体画像を形成する装置を提供する。
本発明に係る立体画像形成装置は、印字ヘッドがインク滴として噴射するためのインクであって光熱変換特性を有したインクが収容されたカートリッジと、前記印字ヘッドが噴射したインク滴によって熱膨張性媒体上に画像を形成すべく、前記印字ヘッドに対向する第1の位置を前記被印刷媒体が通過するように搬送する搬送手段と、前記搬送手段によって前記熱膨張性媒体が搬送される搬送経路における前記第1位置よりも下流側の第2の位置で、前記熱膨張性媒体上の前記画像としてのインクに光熱変換させるべく、前記第2の位置に向けて光を照射する光照射手段と、を備え、前記カートリッジは、前記光照射手段による光の照射方向の延長線上から外れた位置に配置されている、ことを特徴とする。
本発明によれば、立体画像を形成することができる。

Claims (6)

  1. 一面側に熱膨張層が形成された熱膨張性シートにおける他面側に文字情報または画像情報として第1の画像を形成する第1ステップと、
    前記第1ステップで前記第1の画像が形成された前記熱膨張性シートにおける前記他面側に、該他面側から剥離可能な密着シールを貼付する第2ステップと、
    前記第2ステップで前記他面側に貼付された密着シール越しに前記熱膨張性シートに向けて所定光量の光を照射する第3ステップと、
    を有し、
    前記第1ステップは、前記第3ステップで前記密着シール越しに照射される前記所定光量の光では熱を帯びないまたは前記熱膨張層を熱膨張させることができない程度の熱しか帯びない第1着色材料により前記第1の画像を形成し、
    前記密着シールには、前記第3ステップで前記所定光量の光が照射されるのに先立って、前記第3ステップで前記密着シール越しに照射される前記所定光量の光によって前記熱膨張層を熱膨張させることが可能な程度の熱を帯びる第2着色材料からなる第2画像が形成されていることを特徴とする立体造形物の製造方法。
  2. 前記第3ステップで前記所定光量の光を照射した後に、前記熱膨張性シートにおける前記他面側から前記密着シールを剥離して、前記熱膨張性シートにおける前記他面側を露出させることを特徴とする請求項1に記載の立体造形物の製造方法。
  3. 前記熱膨張性シートにおける前記一面側に第3の画像を形成する第4ステップを有することを特徴とする請求項1または2に記載の立体造形物の製造方法。
  4. 前記第4ステップは、少なくとも前記第3ステップよりも先に実施されることを特徴とする請求項1から3の何れかに記載の立体造形物の製造方法。
  5. 前記第2ステップで前記密着シールを前記熱膨張性シートにおける前記他面側に貼付するのに先立って、前記密着シールに前記第2画像を形成することを特徴とする請求項1から4の何れかに記載の立体造形物の製造方法。
  6. 前記第2ステップで前記密着シールを前記熱膨張性シートにおける前記他面側に貼付した後に、前記密着シールに前記第2画像を形成することを特徴とする請求項1から4の何れかに記載の立体造形物の製造方法。
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